JPWO2007029366A1 - 往復動式圧縮機 - Google Patents

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宏 金井
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Abstract

リード弁の基端部に集中する応力を分散させることで疲労強度を確保して耐久性を高め、また圧縮機の性能を高める。シリンダボアが形成されたシリンダブロックと作動流体を一時的に収容する空間が形成されたシリンダヘッドとの間に弁板を有し、この弁板にシリンダボアと空間とを連通するポートが形成され、このポートがリード弁により開閉される構成において、リード弁を、変形領域の先端部に設けられてポートの周縁に着座するシート部30aと、弁板に固定されて変形領域の基端となる基端部30bとを有して構成し、基端部30bの断面係数をシート部30aの断面係数より大きくする。

Description

この発明は、往復動式圧縮機に関し、特に、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に弁板を配置し、この弁板に形成されたポートをリード弁で開閉するようにした往復動式圧縮機に関する。
往復動式圧縮機において、シリンダボアが形成されたシリンダブロックと、シリンダボア内を往復直線運動をするピストンと、シリンダブロックのピストンが挿入される側と反対側に設けられ、作動流体が一時的に収容される吸入室および吐出室が区画形成されたシリンダヘッドと、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に配された弁板とを備えているものがある。このような構成においては、シリンダボアと吸入室とは、弁板に設けられた吸入ポートを介して連通しており、吸入ポートは、リード弁からなる吸入弁により開閉されるようになっている。
このような吸入弁は、弁板と対峙する部材に設けられた拘束縁によって規定される基端部から変形領域が形成されるいわゆる片持ち梁として構成され、変形領域の先端部には吸入ポートの周縁に着座するシート部が形成されている。
このため、吸入工程時にピストンの運動に伴いシリンダボア内の圧力が吸入室の圧力より低くなると、シート部の前後の圧力差によって吸入弁の変形領域が吸入ポートの閉塞を開放するように変形され、吸入室の作動流体が吸入ポートを介してシリンダボア内に導入される。
従来の吸入弁は、特許文献1の図2及び図3に代表されるように吐出ポートとの干渉を避けるくり抜き部が形成されたものと、特許文献2の図2に代表されるように、くり抜き部を有しないものとがある。
前者の吸入弁は、図10に示されるように、吸入ポート24の周縁に着座するシート部30aから基端部30bに向けて緩やかに幅が広がり、シリンダボア11の中心P付近よりも基端部寄りの部分にくり抜き部44が形成されている。このくり抜き部44は、吐出ポート25が臨むように吸入弁30の軸線方向に沿った長孔に形成され、このくり抜き部44の両側に形成される架設部45は、それぞれの幅の合計がシート部30aの幅と同等以下になっており、両架設部の内縁同士が略平行になるように延設されている。
そして、上述した基端部30bは、シリンダボア11と弁板との間に介在されるガスケットの通孔周縁によって構成される拘束縁(図10に示す吸入弁の基端部30b側に示された破線)によって規定され、このガスケットに設けられた拘束縁40aは、シリンダボア11の中心Pと同心の円弧状に形成されている。
また、後者の吸入弁30は、図11に示されるように、吸入ポート24の周縁に着座するシート部30aの幅が基端部30bより大きく形成され、基端部30bからシート部30aにかけてほぼ均等の幅に形成されている。
特許第3430486号公報 特許第3608299号公報
ところで、吸入弁の変形量は、吸入ポートを通過する作動流体の量に応じて変化し、通過する作動流体量が多いほど、吸入弁のシート部に作用する圧力が大きくなるので、吸入弁の変形量は大きくなる。このため、上述のように、基端部での幅がシート部の幅と同等以下である場合には、相対的に基端部の断面係数が小さくなるために、シート部から離れた基端部に近いほど大きくなる曲げモーメントによって、開弁時に発生する曲げ応力は、シート部の付近では小さく、基端部付近で大きくなる。このため、吸入弁の基端部において許容応力を超える恐れがある。
特に、基端部を規定する拘束縁が、上述したガスケット等によってシリンダボアの弁板側開口縁に沿って円弧状に形成される場合には、吸入弁の基端部の両端部分に応力が集中しやすくなり、高速回転時、高負荷運転時などに、吸入弁が破損する不都合が懸念される。
このような事態を防ぐために、シリンダブロックのシリンダボアが開口する周縁部分に吸入弁のリフト量の最大値を規制するストッパ用凹部を形成し、これにより、大量の作動流体を吸入する場合でも、吸入弁の変形量を所定値以内に抑える構成が採られているが、最大リフト時の通路抵抗を小さくする観点からは、最大リフト量を大きくすることが好ましく、圧縮機の性能と吸入弁の耐久性との両立を図ることが困難になっていた。
このような観点から、吸入弁の基端部に作用する応力を低下させ、吸入弁の疲労強度を高めるために、次の3つの方法が考えられている。
(i) 吸入弁のリード長を長くする
(ii) 吸入弁のリフト量を小さくする
(iii) 吸入弁の基端部の両端部分での円弧の曲率半径を大きくする
しかしながら、(i)の方法を採用するために、吸入弁のリード長を長くしようとすると、シリンダボア径の制約から吸入ポートの径を小さくしなければならず、吸入ポートの径を小さくすると、作動流体の通過面積が減少するため、通路抵抗が増加して圧縮機の性能が低下してしまう。
また、(ii)の方法を採用するために、吸入弁のリフト量を小さくすれば、作動流体の通過面積が減少し、通路抵抗が増加して圧縮機の性能が低下してしまう。
さらに、(iii)の方法を採用するために、基端部の両端部分での円弧の曲率半径を大きくすると、結果的に吸入弁の変形領域が短くなり、吸入弁のばね定数が大きくなってリフト量が小さくなり、通路抵抗が大きくなる不都合がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、リード弁の基端部に集中する応力を分散させることで疲労強度を確保して耐久性を高め、また、圧縮機の性能を高めることが可能な往復動式圧縮機を提供することを主たる課題としている。
本発明者らは、リード弁の基端部での応力を分散させる構成について鋭意研究を重ねた結果、弁体自体の形状を改良すること、又は、弁体を拘束する状態を改良することで基端部に発生する応力を分散させることが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明に係る往復動式圧縮機は、シリンダボアが形成されたシリンダブロックと作動流体を一時的に収容する空間が形成されたシリンダヘッドとの間に弁板を有し、この弁板に前記シリンダボアと前記空間とを連通するポートが形成され、このポートがリード弁により開閉される構成において、前記リード弁は、変形領域の先端部に設けられて前記ポートの周縁に着座するシート部と、前記弁板に固定されて前記変形領域の基端となる基端部とを有し、前記基端部の断面係数を前記シート部の断面係数より大きくしたことを特徴としている(請求項1)。
したがって、シート部の曲げに対する強さがリード弁の基端部よりも相対的に小さくなるので、シート部において撓り易くなり、基端部に発生する応力をシート部方向へ分散させて基端部に作用する最大曲げ応力を低下させることが可能となる。
また、上述の構成において、前記シート部から基端部へ移行する前記変形領域の途中に、前記シート部より断面係数が小さい中継部を設けることが効果的である(請求項2)。このような構成においては、中継部の存在によりリード弁の先端部分がより撓りやすくなり、開弁時のリフト量を大きくすると共に、基端部に発生する応力を低減することが可能となる。
上述した構成は、リード弁を、前記シート部の幅が前記基端部の幅より小さく、且つ、前記中継部の幅より大きくすることで構成してもよい(請求項3)。このような構成を採用すれば、リード弁の各部位の幅を異ならせることで対応できるので、リード弁の厚さを各部位で異ならせる等の構成を採る必要がなく、各部位での応力分布の調整がしやすいものとなる。
特に、前記リード弁の幅を、前記基端部から前記中継部に向かって線形的に小さくし、両側の外縁の延長線を、前記ポートの中心付近で交差する構成とすれば(請求項4)、基端部部から中継部に向かって剛性を徐々に小さくすることが可能となり、基端部から離れるほど撓り易くすることが可能となる。
また、リード弁の中継部より基端部寄りの部分にくり抜き部が形成される構成においては、くり抜き部の両側に形成される架設部を基端部に向かうにつれて幅広にすることが好ましい(請求項5)。このような構成においては、くり抜き部を設けたことによる断面係数の低減を、架設部の幅を基端部に向かうほど幅広にすることで補うことができ、基端部側での剛性を確保しつつシート部側での剛性を小さくして撓りやすくすることが可能となる。
本発明に係る往復動式圧縮機は、シリンダボアが形成されたシリンダブロックと作動流体を一時的に収容する空間が形成されたシリンダヘッドとの間に弁板を有し、この弁板に前記シリンダボアと前記空間とを連通するポートが形成され、このポートがリード弁により開閉される構成において、前記リード弁は、前記弁板と対峙する部材によって拘束され、この対峙する部材に設けられた拘束縁によって規定される基端部を有し、前記拘束縁は、少なくともその一部が幅方向外側へ向かうにつれて前記シリンダボアの周縁から外側へ徐々に離れる構成としてもよい(請求項6)。
このような構成においては、拘束縁がシリンダボアの周縁の外側に設けられるので、リード弁をシート部側から末広がりの形状にしても基端部から十分な長さの変形領域を確保することが可能となり、また、基端部の両端部分に応力が集中することもなくなり、応力を分散させることが可能となる。
一例として、拘束縁を円弧で構成する場合には、拘束縁の曲率中心をシリンダボアの中心と同心ではなく、拘束縁の曲率半径を前記シリンダボアの半径より大きく形成するとよい(請求項7)。拘束縁の曲率中心をシリンダボアの中心と同心にすると、基端部の両側に応力が集中する状態を変えることができず、前述した不都合を克服することはできないが、上述のような構成とすることで、リード弁の変形領域長を長く確保することが可能となると共に、曲率中心の位置及び曲率半径を適切に選択することで基端部の応力を中央側に分散させることができ特定部分への応力集中を避けることが出来る。
また、拘束縁の曲率中心はリード弁の軸線上に設けることが好ましい(請求項8)。このような構成においては、リード弁の軸線がシリンダボアの中心を通らない場合でも、基端部の応力分布を軸線に対して左右対称にすることが可能となり、変形時に作用する応力の不均衡を防ぐことが可能となる。
尚、拘束縁を構成する弁板と対峙する部材は、シリンダブロックとシリンダヘッドとの
間に介在されるガスケットであっても(請求項9)、シリンダブロックであってもよい。
図1は、往復動式圧縮機の構成例を示す断面図である。 図2は、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に介在される諸部品を示した分解斜視図である。 図3は、吸入弁シートを示す平面図である。 図4は、図3の吸入弁シートに形成される吸入弁を示す拡大図である。 図5は、図4の吸入弁に対応したガスケットの通孔部分を示す拡大図である。 図6は、吸入弁シートを他の構成例を示す平面図である。 図7は、図6の吸入弁シートに形成される吸入弁を示す拡大図である。 図8は、図7の吸入弁に対応したガスケットの通孔部分を示す拡大図である。 図9は、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に介在される諸部品のレイアウトを示す平面図である。 図10は、従来の吸入弁を示す図である。 図11は、従来の吸入弁の他の構成を示す図である。
符号の説明
1 シリンダブロック
2 弁板
3 シリンダヘッド
11 シリンダボア
22 吸入室
24 吸入ポート
30 吸入弁
30a シート部
30b 基端部
30c 中継部
33 ガスケット
40a 拘束縁
44 くり抜き部
発明の実施の形態
以下、この発明の実施の形態を図面により説明する。
図1において、本発明の一実施形態に係る往復動式圧縮機が示されている。この往復動式圧縮機は、シリンダブロック1と、このシリンダブロック1のリア側に弁板2を介して組み付けられたシリンダヘッド3と、シリンダブロック1を覆うように組付けられ、シリンダブロック1のフロント側でクランク室4を画成するフロントハウジング5とを有して構成され、これらフロントハウジング5、シリンダブロック1、弁板2、及び、シリンダヘッド3は、締結ボルト6により軸方向に締結されている。
フロントハウジング5とシリンダブロック1とによって画設されるクランク室4には、一端がフロントハウジング5から突出する駆動軸7が収容されている。
駆動軸7の一端部は、ラジアル軸受8を介してフロントハウジング5に回転可能に支持され、駆動軸7の他端部はラジアル軸受9及びスラスト軸受10を介してシリンダブロック1に回転可能に支持されている。
シリンダブロック1には、駆動軸7を中心にして周方向に所定の間隔で複数のシリンダボア11が形成され、それぞれのシリンダボア11には、ピストン12が摺動自在に挿入されている。
前記駆動軸7には、クランク室4内において、該駆動軸7と一体に回転するスラストフランジ15が固定されている。このスラストフランジ15は、駆動軸7に対して略垂直に形成されたフロントハウジング5の内壁面にスラスト軸受16を介して回転自在に支持されている。そして、このスラストフランジ15には、リンク部材17を介して斜板18が連結されている。
斜板18は、駆動軸7上に設けられたヒンジボール19を介して傾動可能に保持されているもので、スラストフランジ15の回転に同期して一体に回転するようになっている。そして、斜板18の周縁部分には、前後に設けられた一対のシュー20を介してピストン12の係合部12aが係留されている。
したがって、駆動軸7が回転すると、これに伴って斜板18が回転し、この斜板18の回転運動がシュー20を介してピストン12の往復直線運動に変換され、シリンダボア11内においてピストン12と弁板2との間に画成された圧縮室21の容積が変更されるようになっている。
シリンダヘッド3には、吸入室22とこの吸入室22の周囲に形成された吐出室23とが画成され、弁板2には、吸入弁30を介して吸入室22と圧縮室21(シリンダボア11)とを連通する吸入ポート24と、吐出弁31を介して吐出室23と圧縮室21(シリンダボア11)とを連通する吐出ポート25とが、周方向に所定の間隔で形成されている。
弁板2のシリンダブロック1側端面には、図2に示されるように、吸入弁シート32が重ね合わされ、この吸入弁シート32にガスケット33を介してシリンダブロック1が重ね合わされている。また、弁板2のシリンダヘッド側端面には、吐出弁31が一体に形成された吐出弁シート34が重ね合わされ、この吐出弁シート34にガスケット35を介してシリンダヘッド3が重ね合わされている。前記シリンダブロック1、ガスケット33、吸入弁シート32、弁板2、吐出弁シート34、ガスケット35は、位置決めピン36によって位置決めされ、シリンダブロック1に螺合されるボルト37により圧接された状態で固定されている。
吸入弁シート32は、図3に示されるように、吸入ポート24を開閉する複数の吸入弁30の集合体からなるもので、この吸入弁シート32には、吸入弁30がシリンダボア11の数に合わせて周方向に等間隔に形成され、また、ボルト6,37を挿通するための孔32a,32bや位置決めピンを挿通するための孔32c等が形成されている。
それぞれの吸入弁30は、図4にも示されるように、吸入弁シート32の一部で構成されているもので、周囲を囲むように設けられると共に隣り合う吸入弁同士を連結する連結部38に一体に形成されている。この吸入弁30は、厚みが均一な片持ち梁からなるリード弁として構成され、変形領域の先端部に吸入ポート24の周縁に着座するシート部30aが形成されている。このシート部30aは、吸入ポート24の形状と略相似形に形成されるもので、吸入ポート24が断面円形である場合には、円形状に形成される。
また、シート部30aから変形領域の基端となる基端部30bへ移行する途中には、シート部30aの幅より小さい幅L2に形成された中継部30cが形成され、中継部30cから基端部30bにかけて徐々に幅が大きく形成されている。
シート部30aの幅L1は、基端部30bの幅L3より小さく形成されており、基端部30bから中継部30cに向かって移行する部分では、吸入弁30の幅は線形的に小さくなり、この部分の両側の外縁の延長線は、吸入ポート24の中心S付近で交差(この例では、吸入ポート24の中心Sで交差)するようになっている。
したがって、吸入弁30は、基端部30bの断面係数がシート部の断面係数より大きく形成され、また、中継部30cの断面係数は、シート部30aの断面係数より小さく形成されている。
ガスケット33は、シリンダボア11に連通する通孔40がシリンダボア11の数に合わせて周方向に等間隔に形成され、また、ボルト6,37を挿通するための孔42a,42bや位置決めピン36を挿通するための孔42c等(図2に示す)が形成されている。
このガスケット33の通孔40の形状によって吸入弁30の拘束状態が決定されるもので、図5に示されるように、このガスケット33に形成される通孔40の周縁によって吸入弁30を拘束する境を形成する拘束縁40aが形成され、吸入弁30の基端部30bは、この拘束縁40aによって規定されている。
このガスケット33に設けられた拘束縁40aは、幅方向の外側へ向かうにつれてシリンダボア11の周縁から外側へ徐々に離れるように形成され、この例においては、円弧状に形成され、拘束縁40aの曲率中心Qはシリンダボア11の中心Pと同心ではなく、拘束縁40aの曲率半径はシリンダボア11の半径より大きくなるよう吸入弁30の軸線上に設けられている。また、この例においては、吸入弁30の軸線Mがシリンダボア11の中心Pを通らず、偏らせた位置に形成され、偏らせた側と反対側に吐出ポート25が形成されるようになっている。
尚、50は、クランク室圧を調節してピストンストローク、即ち、吐出容量を調節する圧力制御弁である。
したがって、上述の構成においては、吸入弁30の基端部30bの断面係数がシート部30aの断面係数より大きく形成されているので、シート部30aの曲げに対する強さが基端部30bよりも相対的に小さくなり、シート部30aにおいて撓り易くなり、また、基端部30bに発生する応力を分散させて基端部30bに作用する最大曲げ応力を低下させることが可能となる。
よって、吸入弁30のリフト量を大きくすると共に基端部30bに作用する応力を低減させることができるので、圧縮機の性能を高めることが可能となり、また、吸入弁30の基端部30bに作用する応力を分散させて疲労強度を確保することができ、吸入弁30の耐久性を高めることが可能となる。
さらに、上述の構成においては、シート部30aから基端部30bへ移行する途中に、シート部30aより断面係数が小さい中継部30cが設けられているので、中継部30cの存在により吸入弁30の先端部分がより撓りやすくなり、開弁時のリフト量を大きくすることができると共に、基端部30bでの応力を低減させることが可能となる。
特に、上述の構成のように、それぞれの部位を均一の厚みに形成し、幅を調節することで断面係数を調節する場合には、各部位での応力分布の調整がしやすいものとなる。
また、吸入弁30の幅を、基端部30bから中継部30cに向かって線形的に小さくし、両側の外縁の延長線を、吸入ポート24の中心S付近で交差させる構成としたので、基端部30bから中継部30cに向かって剛性を徐々に小さくすることが可能となり、基端部30bから離れるほど撓り易くすることが可能となる。
さらに上述の構成においては、拘束縁40aの曲率中心Qをシリンダボア11の中心Pからずらし、拘束縁40aの曲率半径をシリンダボア11の半径より大きく形成することでガスケット33に設けられる拘束縁40aを幅方向外側へ向かうにつれてシリンダボア11の周縁(弁板側開口縁)から外側へ徐々に離れる構成としたので、吸入弁30がシート部30aから末広がりの形状に形成された場合でもリード長を確保することが可能となり、また、基端部30bの両側に応力が集中することなく分散させることが可能となる。したがって、吸入弁30の基端部30bでの疲労強度を確保して吸入弁30の耐久性を高めることができ、また、吸入弁の先端部分が撓りやすくなるので、リフト量を大きくすることが可能となり、圧縮機の性能と吸入弁の耐久性とを両立させることが可能となる。
また、拘束縁40aの曲率中心Qを吸入弁30の軸線上に設ける構成としたので、上述の構成例のように吸入弁30の軸線Mがシリンダボア11の中心Pを通らない場合でも、基端部30bの応力分布を軸線Mに対して左右対称にすることが可能となり、変形時に作用する応力の不均衡を防ぐことが可能となる。
図6及び図7において、この発明に係る圧縮機の吸入弁30の他の構成例が示されている。この例において、吸入弁シート32に形成される吸入弁30は、その軸線Mがシリンダボア11の中心Pを通るように形成されている。このため、吸入弁30には、中継部30cより基端部30b寄りの部分にくり抜き部44が形成され、このくり抜き部44に臨むように前記弁板2に吐出ポート25が形成され、吸入弁30と吐出ポート25との干渉を防ぐようにしている。
くり抜き部44の両側には、基端部30bから中継部30cに通じる架設部45が形成され、この架設部45は基端部30bに向かうにつれて幅広に形成されている。特にこの例においては、架設部45の内縁の延長線が吸入ポート24の中心S付近で交差(この例では、吸入ポート24の中心Sで交差)する構成となっている。
また、吸入弁30は、前記構成例と同様に、シート部30aから変形領域の基端となる基端部30bへ移行する途中には、シート部30aの幅より小さく形成された中継部30cが形成され、中継部30cから基端部30bにかけて徐々に幅が大きく形成されている。そして、シート部30aの幅は、それぞれの架設部45の基端部45aの幅L4の合計より小さく形成されており、基端部30bから中継部30cに向かって移行する部分では、吸入弁30の幅は線形的に小さくなり、この部分の両側の外縁の延長線は、ポートの中心
S付近で交差(この例では、吸入ポート24の中心Sで交差)するようになっている。
したがって、吸入弁30は、基端部30bの断面係数がシート部30aの断面係数より大きく形成され、また、シート部30aから基端部30bへ移行する途中に設けられた中継部30cの断面係数は、シート部30aの断面係数より小さく形成されている。
また、この例において、ガスケット33に設けられた拘束縁40aは、図8に示されるように、幅方向の外側へ向かうにつれてシリンダボア11の周縁から外側へ徐々に離れるように円弧状に形成されている点で前記構成例と同様であるが、拘束縁40aの曲率中心Qはシリンダボア11の中心Pを通る吸入弁30の軸線M上に設けられている。
尚、その他の構成は、前記構成例と同様であるので、同一箇所に同一番号を付して説明を省略する。
このような構成においては、前記構成例と同様の作用効果が得られると共に、吸入弁30にくり抜き部44を形成した場合においても、シート部側において撓り易く、基端部側において応力を分散させることが可能となり、圧縮機の性能向上と吸入弁の耐久性向上との両立を図ることが可能となる。
尚、以上の各構成例において、吸入弁30のシート部30aの中心(吸入ポート24の中心S)は、図9に示されるように、駆動軸7の中心Dと吐出ポート25の中心Cを結ぶ線上に配置されることが好ましい(図においては、吸入室が吐出室の周囲に形成される例を示す)。このような構成を採用することで、シリンダヘッド3に形成される吸入室22と吐出室23とを区画する隔壁51を円筒状にすることが可能となり、圧縮機の効率向上に寄与することが可能となる(図9において、Eはガスケット33の一部を隆起させることで形成されるビードであり、通孔40の縁に概略沿う形で環状にシリンダボア11周縁を取り囲んでいる)。
尚、上述の本発明の実施形態においては、圧縮機の用途に特に言及していないが、シリンダボア径が小さいCO2圧縮機において特に有効である。また、上述の構成においては、拘束縁40aを構成する部材をシリンダブロック1と弁板2との間に介在されるガスケット33とした例を示したが、ガスケット33によって拘束縁を構成せず、シリンダブロック1に拘束縁を設けるようにしてもよい。
さらに、上述の構成においては、吸入弁に適用した構成例を示したが、同様の構成を吐出弁に適用してもよい。

Claims (9)

  1. シリンダボアが形成されたシリンダブロックと作動流体を一時的に収容する空間が形成されたシリンダヘッドとの間に弁板を有し、この弁板に前記シリンダボアと前記空間とを連通するポートが形成され、このポートがリード弁により開閉される往復動式圧縮機において、
    前記リード弁は、変形領域の先端部に設けられて前記ポートの周縁に着座するシート部を有し、前記変形領域の基端となる基端部の断面係数を前記シート部の断面係数より大きくしたことを特徴とする往復動式圧縮機。
  2. 前記シート部から基端部へ移行する前記変形領域の途中に、前記シート部より断面係数が小さい中継部を設けたことを特徴とする請求項1記載の往復動式圧縮機。
  3. 前記リード弁は、前記シート部の幅が前記基端部の幅より小さく、且つ、前記中継部の幅より大きいことを特徴とする請求項2記載の往復動式圧縮機。
  4. 前記リード弁の幅は、前記基端部から前記中継部に向かって線形的に小さくなり、両側の外縁の延長線は、前記ポートの中心付近で交差することを特徴とする請求項3記載の往復動式圧縮機。
  5. 前記リード弁には、前記中継部より基端部寄りの部分にくり抜き部が形成され、くり抜き部の両側に形成される架設部は基端部に向かうにつれて幅広になることを特徴とする請求項1記載の往復動式圧縮機。
  6. シリンダボアが形成されたシリンダブロックと作動流体を一時的に収容する空間が形成されたシリンダヘッドとの間に弁板を有し、この弁板に前記シリンダボアと前記空間とを連通するポートが形成され、このポートがリード弁により開閉される往復動式圧縮機において、
    前記リード弁は、前記弁板と対峙する部材によって拘束され、この対峙する部材に設けられた拘束縁によって規定される基端部を有し、前記拘束縁は、少なくともその一部が幅方向外側へ向かうにつれて前記シリンダボアの周縁から外側へ徐々に離れることを特徴とする往復動式圧縮機。
  7. 前記拘束縁は円弧状に形成され、その曲率中心は前記シリンダボアの中心と同心ではなく、前記拘束縁の曲率半径は前記シリンダボアの半径より大きいことを特徴とする請求項6記載の往復動式圧縮機。
  8. 前記拘束縁の曲率中心は前記リード弁の軸線上に設けられていることを特徴とする請求項7記載の往復動式圧縮機。
  9. 前記弁板と対峙する部材は、前記シリンダブロックと前記シリンダヘッドとの間に介在されるガスケットであることを特徴とする請求項6記載の往復動式圧縮機。
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