JP2002360666A - コバルト合金を用いた打錠用杵臼 - Google Patents

コバルト合金を用いた打錠用杵臼

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JP2002360666A
JP2002360666A JP2001175400A JP2001175400A JP2002360666A JP 2002360666 A JP2002360666 A JP 2002360666A JP 2001175400 A JP2001175400 A JP 2001175400A JP 2001175400 A JP2001175400 A JP 2001175400A JP 2002360666 A JP2002360666 A JP 2002360666A
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Hikari Fukuyama
光 福山
Etsuji Nakamura
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    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C19/00Alloys based on nickel or cobalt
    • C22C19/07Alloys based on nickel or cobalt based on cobalt
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B15/00Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing
    • B30B15/02Dies; Inserts therefor; Mounting thereof; Moulds
    • B30B15/022Moulds for compacting material in powder, granular of pasta form
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    • B30B15/065Press rams
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    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C30/00Alloys containing less than 50% by weight of each constituent

Abstract

(57)【要約】 【課 題】 本発明は、生産管理や保管処理などのメ
ンテナンスが容易で、かつ、特に腐食性物質を含有する
錠剤を成形するために好適な、優れた耐腐食性を有する
打錠用杵または/および臼を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 母材としてコバルト合金を使用すること
を特徴とする打錠用杵または/および臼。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸性物質などの腐
食性物質を有する錠剤の製造に用いられ、優れた耐腐食
性を有する打錠用杵または/および臼に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に錠剤は、打錠機に設けられた杵と
臼とを用いて打錠末を圧縮成形することにより打錠され
る。すなわち、回転盤に付設された臼内に臼孔を形成
し、臼孔の下方に配置した下杵の位置を調整して臼孔内
の空間を所定容積に設定し、この臼孔内に打錠末を収納
した後に上杵で圧縮して錠剤を成形し、下杵で押し上げ
て上記錠剤を臼孔内から取り出すように構成してある。
上記の杵は、頻繁に繰り返される上記圧縮操作で容易に
変形してはならないことから高い機械的強度が要求さ
れ、従来は超鋼合金や合金工具鋼を用いて形成されてお
り、さらに腐食や付着対策として杵表面にクロムメッキ
などを施したものも使用されている。上記合金工具鋼な
どを用いた従来の杵および臼は、その金属材料が本質的
に腐食しやすい性質を有しているため水洗することがで
きず、布による拭き取り清掃をする必要がある。また、
保管中は表面に油膜を形成したり、低湿度下で保管した
りするなど、複雑で煩雑な保管処理が必要である。特に
打錠末が酸性物質などの腐食性物質を含有している場
合、その金属材料の腐食がより一層進行しやすくなり、
錠剤の製造中に腐食が発生することがあり、杵および臼
としての寿命が大幅に低下するという問題が生じる。こ
れらの腐食が杵および臼に発生すると、杵および臼の表
面の滑り性や打錠末との離型性が低下し、錠剤を臼孔か
ら取り出しにくくなるうえ、杵および臼の表面に打錠末
が付着して打錠された錠剤の表面が粗面になったり、錠
剤の表面に明瞭な刻印を形成できなくなったり、また、
上記腐食により生じた異物が錠剤に混入することもあ
る。さらに、上記合金工具鋼などからなる杵および臼の
表面に、耐腐食性や離型性を向上させるため、クロムメ
ッキなどのコーティングを施すこともあるが、母材自体
の耐腐食性が充分でない上、コーティング層が不均一で
あったり、本質的にコーティング層の剥離が避けられな
いことから十分な効果が得られないことがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題を
解消し、生産管理や保管処理などのメンテナンスが容易
で、かつ腐食性物質を含有する錠剤を成形するための打
錠機に好適な耐腐食性を有する打錠用杵または/および
臼を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、打錠用杵または/および臼の母材としてコバル
ト合金を使用することで耐腐食性が向上することを知見
した。また、本発明者らは母材としてコバルト合金を使
用することにより、例えば母材表面処理によって強度な
どの優れた表面特性が得られることを知見した。
【0005】すなわち、本発明は、(1)母材としてコ
バルト合金を使用した打錠用杵または/および臼、
(2)腐食性物質を含有する錠剤を成形するための上記
(1)記載の打錠用杵または/および臼、(3)腐食性
物質が酸性物質である上記(2)記載の打錠用杵または
/および臼、(4)酸性物質が塩酸ピオグリタゾンであ
ることを特徴とする上記(3)記載の打錠用杵または/
および臼、(5)酸性物質の打錠末中の割合が0.00
1〜99.5重量%であることを特徴とする上記(3)
記載の打錠用杵または/および臼、(6)コバルト合金
が(i)コバルト(Co)を36〜68重量%、クロム
(Cr)26〜32重量%、タングステン(W)17重
量%以下、炭素(C)0.25〜3重量%と、(ii)鉄
(Fe)3重量%以下または/およびケイ素(Si)2
重量%以下または/およびニッケル(Ni)22重量%
以下を含有することを特徴とする上記(1)記載の打錠
用杵または/および臼、(7)コバルト合金がコバルト
を47.5重量%、クロム30重量%、タングステン1
2重量%、炭素2.5重量%、鉄3重量%、ケイ素2重
量%およびニッケル3重量%を含有することを特徴とす
る上記(1)記載の打錠用杵または/および臼、(8)
上記(1)に記載の杵または/および臼を具有する打錠
機、(9)上記(1)に記載の杵または/および臼を具
用する打錠機を使用することを特徴とする錠剤の製造方
法、に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図1を用いて説明する。図1に示すように、この回転
式打錠機(1)の回転盤(2)には、周方向に所定間隔
をおいて複数の臼を配置してあり、この臼(3)内に臼
孔(3a)を形成してある。この臼孔(3a)の上方に
は、上杵(4)を臼孔(3a)に対して上下動可能に上
杵保持盤(5)に保持してある。また、臼孔(3a)の
下方には下杵(6)を下杵保持盤(7)に上下動可能に
保持し、この下杵(6)の杵先を臼孔(3a)内に下方
から突入させてある。
【0007】上記上杵(4)の上方には、上杵(4)の
上端に設けた頭部と接触するように上杵ガイドレール
(8)を配置してあり、一方、下杵(6)の下方には、
下杵(6)の下端に設けた頭部と接触するように下杵ガ
イドレール(9)を配置してある。そして、上記回転盤
(2)と上杵保持盤(5)および下杵保持盤(7)は同
軸に回転駆動され、この回転により上杵(4)と下杵
(6)はそれぞれ両ガイドレール(8・9)に案内され
て所定位置で上下に駆動される。
【0008】本発明に係る打錠機では次の手順で錠剤が
打錠される。最初に、下杵ガイドレール(9)により下
杵(6)が所定の高さに位置決めされることで、臼孔
(3a)内の空間が所定容積に設定され、この臼孔(3
a)内に打錠末(10)が充填される。次いで、上杵
(4)が上杵ガイドレール(8)に案内されて下方へ移
動することで上記打錠末(10)が圧縮され、打錠され
る。
【0009】その後、上杵ガイドレール(8)に案内さ
れて上杵(4)が持ち上げられ、さらに下杵(6)が下
杵ガイドレール(9)により押し上げられることによっ
て、臼孔(3a)から上記圧縮成形された錠剤が取り出
される。
【0010】本発明の打錠用杵または/および臼に用い
られる母材としては、コバルト(Co)約36〜68重
量%、クロム(Cr)約26〜32重量%、タングステ
ン(W)約17重量%以下、炭素(C)約0.25〜3
重量%を含有する成分に、鉄(Fe)約3重量%以下、
ケイ素(Si)約2重量%以下、ニッケル(Ni)約2
2重量%以下の少なくともいずれか一つを加えたことを
特徴とするコバルト合金が望ましい。最も望ましいのは
コバルトを約47.5重量%、クロム約30重量%、タ
ングステン約12重量%、炭素約2.5重量%、鉄約3
重量%およびケイ素約2重量%の配合であるコバルト合
金である。これに、所望によりモリブデン(Mo)、タ
ンタル(Ta)、ニオブ(Nb)などを加えてもよい。
モリブデン、タンタルまたはニオブの使用量は、母材全
体に対して通常約1〜10重量%、好ましくは約3〜6
重量%である。また、コバルト合金としては市販されて
いるコバルト合金を使用しても支障はない。そのような
市販品として具体的には、例えば三菱ステライト(商品
名、三菱マテリアル株式会社製)がありグレードとして
はNo.1、No.3、No.4、No.6、No.6
H、No.6B、No.12、No.12H、No.2
1、No.21E、No.32、No.190およびN
o.1016(いずれも三菱マテリアル株式会社製)な
どが挙げられるが、好適な例としては三菱ステライト
(商品名)No.1(三菱マテリアル株式会社製)が挙
げられる。
【0011】本発明に用いられる母材は、表面処理され
たものを用いてもよい。そのような表面処理方法として
は自体公知の方法が挙げられ、具体的には塩化物処理、
フッ化処理、浸炭処理、クロームドッペーN(Cr−D
ope‘−N)処理、窒化処理などの表面処理方法が挙
げられる。
【0012】具体的には、塩化物処理としては、塩素系
ガスを約1〜1.5g/m程度導入し、塩素系ガス雰
囲気下で加熱保持することによって本発明に係る母材の
表面処理が行われる。塩化物処理における処理温度は約
200〜400℃程度、好ましくは約250〜350℃
程度であり、約5〜20分程度加熱保持する。塩素系ガ
スとしては、ガス状のHCl;液状のCHClまた
はCHClなどをガス状にしたもの;固体状のNH
ClまたはFClなどをガス状にしたものなどが使
用できる。また、これら以外にも、分子内にClを含む
他の塩素化合物をガス状にしたものも用いることができ
る。さらに、これらを2種以上混合したものを用いても
よい。また、このような塩素化合物ガスを熱分解装置で
熱分解させて生成させた塩素ガスや、予めつくられた塩
素ガスも用いることができる。
【0013】フッ化処理としては、本発明に係る母材を
フッ素ガス雰囲気下に加熱状態で保持することによって
行われる。フッ化処理における処理温度は約250〜6
00℃程度、好ましくは約250〜500℃程度であ
り、約10〜80分程度加熱保持する。フッ化処理に用
いられるフッ素系ガスとしては、例えばNF、B
、CF、HF、SF、C、WF、CH
、SiFまたはClF などのフッ素化合物ガス
があげられ、これらは、単独でもしくは2種以上併せて
使用される。また、分子内にフッ素を含む他のフッ素系
化合物をガス状にしたものも用いることができる。ま
た、このようなフッ素化合物ガスを熱分解装置で熱分解
させて生成させたフッ素ガスや、予めつくられたフッ素
ガスも用いることができる。
【0014】浸炭処理としては、約400〜700℃程
度、好ましくは約400〜500℃程度に設定したCO
を含む浸炭用ガスを約10〜30時間程度、好ましくは
約15〜25時間程度接触させることで表面処理を行
う。クロームドッペ−N処理による表面処理は、自体公
知の方法、例えば物理蒸着技術の一種であるスパッタリ
ング法によって行うことができ、より具体的には例えば
型技術第8巻第5号(1993年4月号)第70〜78
頁に記載された方法によって容易に行われる。
【0015】本発明における錠剤は、医薬品に限らず、
農薬、肥料、食品、プラスチック、セラミック、金属な
どを含む。これらの錠剤は例えば医薬における薬理活性
成分のように生理活性成分を含む場合が多く、薬理活性
成分はどのようなものでもよい。本発明では特に、打錠
末中に含有される物質として腐食性を有する酸性物質が
挙げられる。酸性物質としては、例えば塩酸ピオグリタ
ゾン、塩酸マニジピン、塩酸デラプリル、塩酸フルスル
チアミン、塩酸セフォチアムヘキセチル、塩酸チアミ
ン、塩酸ヒドロキシジン、塩酸ピリドキシンなどが挙げ
られる。また、本発明における酸性物質は特にこれらに
限定されるものではなく、酸性を示す固形物質であれば
どのようなものでもよい。さらに、本発明における酸性
薬物は例えば酸性薬物と中性薬物の混合物であってよ
く、本発明における酸性薬物は酸性を示す固形物質であ
ればどのようなものでもよい。打錠末中の腐食性を有す
る酸性物質の割合は、一概には言えず広範囲に渉る。具
体的には約0.001〜99.5重量%程度、より好ま
しくは約0.01〜70重量%程度、さらに好ましくは
約0.1〜50重量%程度である。
【0016】錠剤はいわゆる錠剤の形状を有する物なら
どのようなものでもよく、薬物を含有する細粒、ペレッ
トなどを包含する錠剤であってもよい。かかる錠剤を製
造する場合、通常上記薬理活性成分(薬物)は賦形剤、
滑沢剤、結合剤、崩壌剤などと混合して打錠末となしこ
れが杵と臼で圧縮されて錠剤が製造される。本発明にお
いては、例えば腐食性を有する酸性物質が打錠末に含有
されている。このようにして得られる錠剤を常法に従っ
てさらに表面コーティングして製品としてもよい。また
錠剤には必要に応じて、例えば防腐剤、抗酸化剤、酸味
料、甘味料、香料、着色剤、フレーバーなどの製剤添加
剤を打錠末に配合することもできる。
【0017】賦形剤の好適な例としては、例えば乳糖、
白糖、ぶどう糖などの糖類、D−マンニトール、D−ソ
ルビトールなどの糖アルコール、デンプン(例えばトウ
モロコシデンプン、バレイショデンプン、小麦デンプン
など)、α化デンプン、デキストリン、結晶セルロー
ス、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキ
シメチルセルロースナトリウム、アラビアゴム、デキス
トリン、プルラン、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミ
ニウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、メタ
ケイ酸アルミン酸マグネシウムなどが挙げられる。
【0018】滑沢剤の好適な例としては、例えばステア
リン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タル
ク、コロイドシリカ、ポリエチレングリコール、ショ糖
脂肪酸エステルなどが挙げられる。
【0019】結合剤の好適な例としては、例えばデンプ
ン、α化デンプン、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム、
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、
白糖、D−マンニトール、トレハロース、デキストリ
ン、プルラン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン
などが挙げられる。
【0020】崩壊剤の好適な例としては、例えばカルボ
キシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロース
ナトリウム(例えば、アクジゾル(商品名、旭化成工業
株式会社製)など)、クロスリンクドインソルブルポリ
ビニルピロリドン(例えば、コリドンCL(商品名、B
ASF社製)など)、カルボキシメチルスターチナトリ
ウム(松谷化学株式会社製)、クロスポビドン(ISP
Inc.,BASF)、軽質無水ケイ酸、カルメロー
スカルシウム(五徳薬品株式会社製)、低置換度ヒドロ
キシプロピルセルロースまたはコーンスターチなどが挙
げられる。
【0021】酸味料としては、例えばクエン酸(無水ク
エン酸)、酒石酸、リンゴ酸などが挙げられる。人工甘
味料としては、例えばサッカリンナトリウム、グリチル
リチンニカリウム、アスパルテーム、ステビア、ソーマ
チンなどの人工甘味料などが挙げられる。香料として
は、合成物および天然物のいずれでもよく、例えばレモ
ン、レモンライム、オレンジ、メントール、ストロベリ
ー、ハッカ油などが挙げられる。着色剤としては、例え
ば食用黄色5号、食用赤色2号、食用青色2号などの食
用色素、食用レーキ色素、ベンガラ、タルク、タール系
色素、カラメル、酸化チタン、リボフラビン類、緑茶抽
出物、銅クロロフィンナトリウムなどが挙げられる。
【0022】上記の成分を所望によって選択し、常法に
従って混合することにより打錠末を得る。打錠末を本発
明の杵または/および臼を具有する打錠機に供給し、打
錠することによって錠剤を製造する。製造における打錠
圧は通常約1〜30kN/杵程度、好ましくは約5〜3
0kN/杵程度であり、さらに好ましくは約8〜25k
N/程度である。臼の内径は通常約3〜20mm程度、
好ましくは約3〜13mm程度、さらに好ましくは約4
〜10mm程度である。臼の形状は円形でもよいし、オ
ーバル、オブロングなどの異形でもよい。
【0023】また、打錠した錠剤の表面はコーティング
してもよい。そのためのコーティング剤としては、例え
ばヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロ
ース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、ツイー
ン80、プルロニックF68,ヒマシ油、セルロースア
セテートフタレート、ヒドロキシメチルセルロースアセ
テートサクシネート、オイドラキット(ローム社製、西
ドイツ、アクリル酸系共重合物)、カルボキシメチルエ
チルセルロース、ポルビニルアセタルジエチルアミノア
セテート、ワックス類およびタルク、酸化チタン、ベン
ガラなどの色素などが挙げられる。
【0024】
【実施例】[実施例1]自体公知の製法に従って、コバル
ト合金(三菱ステライト(商品名)No.1、三菱マテ
リアル株式会社製)を使用した打錠用臼(以下、実施例
臼と称する)を作製した。実施例臼の耐腐食性を確認す
るため、製造直後の実施例臼を室内(温度20〜25
℃、湿度40〜65%)で7日間保管したのち、臼表面
の腐食の有無を目視観察した。従来の合金工具鋼(以下
SKS2)からなる臼と比較した結果を実施例2の結果
とともに表1に示した。
【0025】[実施例2]実施例1と同様に作製した打錠
用臼について耐腐食性を確認するため、塩酸ピオグリタ
ゾン33.06重量部、乳糖76.34重量部、ヒドロ
キシプロピルセルロース3.0重量部、カルボキシメチ
ルセルロースカルシウム7.2重量部およびステアリン
酸マグネシウム0.4重量部からなる打錠末である酸性
薬物を実施例臼に付着させ、室内(温度20〜25℃、
湿度40〜65%)に7日間保管した後、臼表面の腐食
の有無を目視観察した。従来の合金工具鋼(以下SKS
2)からなる臼と比較した結果を表1に示した。SKS
2臼は保管時にも腐食を生じており、また酸性薬物を含
有する打錠末との接触により腐食が大きく進行したのに
対し、本実施例臼ではいずれの場合も全く腐食されなか
った。
【0026】
【表1】
【0027】[実施例3]自体公知の製法に従って、コバ
ルト合金(三菱ステライト(商品名)No.1、三菱マ
テリアル株式会社製)を使用した打錠用杵(以下、実施
例杵と称する)を作製した。実施例杵の耐腐食性を確認
するため、水洗した後に室内(温度20〜25℃、湿度
40〜65%)で7日間保管したのち、杵表面の腐食の
有無を目視観察した。従来の合金工具鋼(以下SKS
2)からなる杵と比較した結果を表2に示した。SKS
2杵は水洗1日後に全体的な腐食を生じたのに対し、本
実施例2の杵ではいずれの場合も全く腐食されなかっ
た。
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】本発明の母材にコバルト合金を使用した
打錠用杵または/および臼は、優れた耐腐食性を有し水
洗することができるため、生産管理や保管処理などのメ
ンテナンスなどを簡略にでき、作業性を大きく改善す
る。また、酸性薬物などの腐食性物質を含有する打錠末
を錠剤とする場合に腐食を生じるおそれがないため、安
定した工業的生産に適した打錠性を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る打錠用杵または臼を用いた回転式
打錠機の概略断面図である。
【符号の説明】
1 回転式打錠機 2 回転盤 3 臼 3a 臼孔 4 上杵 5 上杵保持盤 6 下杵 7 下杵保持盤 8 上杵ガイドレール 9 下杵ガイドレール 10 打錠末
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福山 光 大阪府池田市五月丘5丁目1番3号 (72)発明者 中村 悦治 大阪府大阪市東淀川区北江口1丁目5番2 −201号

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母材としてコバルト合金を使用した打錠
    用杵または/および臼。
  2. 【請求項2】 腐食性物質を含有する錠剤を成形するた
    めの請求項1記載の打錠用杵または/および臼。
  3. 【請求項3】 腐食性物質が酸性物質である請求項2記
    載の打錠用杵または/および臼。
  4. 【請求項4】 酸性物質が塩酸ピオグリタゾンであるこ
    とを特徴とする請求項3記載の打錠用杵または/および
    臼。
  5. 【請求項5】 酸性物質の打錠末中の割合が0.001
    〜99.5重量%であることを特徴とする請求項3記載
    の打錠用杵または/および臼。
  6. 【請求項6】 コバルト合金が(i)コバルト(Co)
    を36〜68重量%、クロム(Cr)26〜32重量
    %、タングステン(W)17重量%以下、炭素(C)
    0.25〜3重量%と、(ii)鉄(Fe)3重量%以下
    または/およびケイ素(Si)2重量%以下または/お
    よびニッケル(Ni)22重量%以下を含有することを
    特徴とする請求項1記載の打錠用杵または/および臼。
  7. 【請求項7】 コバルト合金がコバルト47.5重量
    %、クロム30重量%、タングステン12重量%、炭素
    2.5重量%、鉄3重量%、ケイ素2重量%およびニッ
    ケル3重量%を含有することを特徴とする請求項1記載
    の打錠用杵または/および臼。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の杵または/および臼を
    具有する打錠機。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の杵または/および臼を
    具有する打錠機を使用することを特徴とする錠剤の製造
    方法。
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