JP2002360256A - Rnaプローブ作成方法、標的核酸の検出方法及びrnaプローブ作成用キット - Google Patents

Rnaプローブ作成方法、標的核酸の検出方法及びrnaプローブ作成用キット

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JP2002360256A
JP2002360256A JP2001167910A JP2001167910A JP2002360256A JP 2002360256 A JP2002360256 A JP 2002360256A JP 2001167910 A JP2001167910 A JP 2001167910A JP 2001167910 A JP2001167910 A JP 2001167910A JP 2002360256 A JP2002360256 A JP 2002360256A
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Yoshihide Hayashizaki
良英 林崎
Yasushi Okazaki
康司 岡崎
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RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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    • C12Q1/6844Nucleic acid amplification reactions
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Abstract

(57)【要約】 【課題】蛍光標識を含み、高いS/N比が得られる標識RNA
プローブの作成方法、標的核酸の検出方法、及びRNAプ
ローブ作成用キットの提供。 【解決手段】RNAポリメラーゼを、プロモーター配列を
含むDNA断片及び該RNAポリメラーゼの基質の存在下に反
応させて標識を有するRNAプローブを作成する方法。前
記基質の少なくとも1つが前記標識を有し、かつ前記RNA
ポリメラーゼが、野性型RNAポリメラーゼの少なくとも
1つのアミノ酸が、前記標識を有する基質を取り込むこ
とができるように、または前記標識を有する基質の取り
込みが改善されるように修飾された変異型RNAポリメラ
ーゼである。標的核酸と上記方法により作成された標識
を有するRNAプローブとを混合し、前記標的核酸とハイ
ブリダイズしたRNAプローブを選択的に検出する標的核
酸の検出方法。RNAプローブ作成用キット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、RNAプローブ作成
方法、標的核酸の検出方法及びRNAプローブ作成用キッ
トに関する。
【0002】
【従来の技術】遺伝子診断や病原菌の特定、あるいは一
塩基多型の検出等、ある種の核酸(標的核酸)を検出する
目的で核酸プローブが用いられる。核酸プローブは標的
核酸と混合され、核酸プローブと標的核酸とのハイブリ
ダイズの有無を、例えば、核酸プローブが有する、蛍光
標識等の標識を用いて検知する。上記核酸プローブとし
ては、DNA合成機により容易に合成できるという理由か
ら、DNAプローブが主に使用されている。また、標的核
酸とハイブリダイズした核酸プローブを検知しやすいと
いう観点から、蛍光標識を用いられることが多いが、蛍
光標識以外に、RIなどが用いられる場合もある。ところ
で、近年、多数の標的核酸を基材に固定したDNAチップ
やDNAマイクロアレーが実用されるようになり、操作が
容易であり、かつ高い検出感度を有する核酸プローブを
用いた標的核酸の検出技術の提供が望まれている。
【0003】核酸プローブを用いた標的核酸の検出技術
においては、ハイブリダイズしていない核酸プローブが
共存する状態で、標的核酸とハイブリダイズした核酸プ
ローブのみを検出する必要が有る。標的核酸とハイブリ
ダイズした核酸プローブのみを検出する方法の1つとし
て、核酸プローブと標的核酸のいずれにもそれぞれ異な
る励起波長と発光波長を有し、一方の励起波長と他方の
発光波長が重複する蛍光標識を付しておき、一方の蛍光
標識のみを励起する波長のレーザー光を照射すると、ハ
イブリダイズしている場合にのみ、他方の蛍光標識に励
起エネルギーがトランスファーして、他方の蛍光標識が
発光するようにすることで、標的核酸とハイブリダイズ
した核酸プローブのみを検出する方法が知られている。
しかるに、この方法では、標的核酸にも蛍光標識を付す
必要があり、煩雑であるという欠点がある。
【0004】また、上記欠点を解決する方法として、1
つの核酸プローブを2つに分割し、分割した各プローブ
に上記と同様の組み合わせの2つの蛍光標識を付し、2つ
の核酸プローブがハイブリダイズした場合にのみ、所定
の蛍光が得られようにする方法もある。しかるに、この
方法では、結局2つのプローブを用意する必要が有ると
いう問題があった。
【0005】現在DNAマイクロアレーを用いた標的DNAの
検出には、サイアニン3-dUTPとサイアニン5-dUTPを取り
こませた蛍光標識プローブがよく用いられている。その
際シグナル強度を少しでも高めるためのプローブ作成法
としては、ランダムプライマーを用いる逆転写反応(岡
崎康司ら、マウスcDNAマイクロアレーを用いた発現プ
ロフィール解析(細胞工学Vol.18, No.6, 1999)があっ
た。
【0006】核酸プローブを用いた標的核酸の検出方
法、特に、DNAチップやDNAマイクロアレーを用いた方法
の場合、高い検出感度(高いS/N比)を有することが望ま
れている。これは、DNAチップやDNAマイクロアレーで
は、1分子の標的核酸にハイブリダイズした1分子の核酸
プローブからの信号(例えば、発光)により、ハイブリダ
イズの有無を検知する必要が有るからである。核酸プロ
ーブからの信号のS/N比を高めるためには、核酸プロー
ブからの信号の絶対量を高めることが有効である。
【0007】ところで、上記方法はいずれもDNAプロー
ブを用いる方法である。それに対して、蛍光標識RNAプ
ローブを用いる標的核酸の検出方法も知られている(Hug
hes,T.R. et al. Nature Biotechnol. 19 (2001) 342-3
47)。RNAプローブを用いる標的核酸の検出方法は、DNA
プローブを用いる標的核酸の検出方法に比べて、ハイブ
リダイズしていないプローブを、RNase等を用いて
除去することができるという利点がある。またRNA/DNA
の方がDNA/DNAよりもストリンジェンシー(Stringenc
y)が高いことから、高いS/N比のシグナルが得られ、DN
Aプローブに比べ、恒常的に安定して明解なシグナルを
得ることができるという利点も、RNAプローブを用いる
標的核酸の検出方法にはある。しかるに、上記蛍光標識
RNAプローブは、cDNAを鋳型としてRNAポリメラーゼを用
いて転写して得られたRNAプローブに2段階の化学合成法
により蛍光標識を付すことで作成したものである。
【0008】しかるに、化学合成法による蛍光標識の付
加の作業はRNAの安定性を考えるとあくまでも付加的な
工程であり、RNAポリメラーゼによる転写によりダイレ
クトに蛍光標識RNAプローブが得られれば理想的であ
る。蛍光標識を有するリボヌクレオチドは既に試薬とし
て販売されており、この蛍光標識リボヌクレオチドを基
質の一部として使用することで、RNAポリメラーゼによ
る転写によりダイレクトに蛍光標識RNAプローブが得ら
れると考えられた。しかしながら、本発明者は、蛍光標
識リボヌクレオチドであるサイアニン3-UTPやサイアニ
ン5-UTPを基質としてRNAプローブのT7RNAポリメラーゼ
による転写を試みたものの、蛍光標識RNAプローブは得
られなかった(後述の実施例に示すテ゛ータ参照)。これは、
RNAポリメラーゼが、サイアニン3-UTPやサイアニン5-UT
Pのような蛍光標識リボヌクレオチドを基質として認識
し得ず、RNA鎖に取り込まなかったためと考えられる。
【0009】そこで本発明の目的は、RNAポリメラーゼ
を用いた転写反応により、サイアニン3-UTPやサイアニ
ン5-UTPのような蛍光標識を含み、かつ標的核酸とハイ
ブリダイズさせて行う核酸の検出において高いS/N比が
得られる標識RNAプローブを作成できる方法を提供する
ことにある。さらに本発明は、上記標識RNAプローブ作
成方法を利用したRNAプローブ作成用キットを提供する
ことにある。加えて本発明の目的は、上記方法で得られ
た標識RNAプローブを用いる標的核酸の検出方法を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は以下の通りである。 [請求項1]RNAポリメラーゼを、該RNAポリメラーゼの
ためのプロモーター配列を含むDNA断片及び該RNAポリメ
ラーゼの基質の存在下に反応させて標識を有するRNAプ
ローブを作成する方法であって、前記基質の少なくとも
1つが前記標識を有し、かつ前記RNAポリメラーゼが、野
性型RNAポリメラーゼの少なくとも1つのアミノ酸が、
前記標識を有する基質を取り込むことができるように、
または前記標識を有する基質の取り込みが改善されるよ
うに修飾された変異型RNAポリメラーゼであることを特
徴とするRNAプローブの作成方法。 [請求項2]前記基質がATP、GTP、CTP及びUTP又はそれ
らの誘導体からなるリボヌクレオシド5'トリフォスフェ
ート類(以下NTP誘導体という)であり、かつこれらのNTP
誘導体の1つまたは2つ以上の一部又は全部が前記標識
を有する請求項1に記載の方法。 [請求項3]前記標識が蛍光標識である請求項1または
2に記載の方法。 [請求項4]前記蛍光標識がサイアニン3またはサイア
ニン5である請求項3に記載の方法。 [請求項5] 変異型RNAポリメラーゼが、野性型R
NAポリメラーゼのヌクレオチド結合部位中に存在する
少なくとも1つのアミノ酸が置換、挿入または欠落して
いるRNAポリメラーゼである請求項1〜4のいずれか
1項に記載の方法。 [請求項6]変異型RNAポリメラーゼが、野性型RN
Aポリメラーゼのヌクレオチド結合部位中に存在する少
なくとも1つのアミノ酸がチロシンに置換されているR
NAポリメラーゼである請求項1〜4のいずれか1項に
記載の方法。 [請求項7] 置換されるアミノ酸がフェニルアラニン
である請求項6に記載の方法。 [請求項8] ヌクレオチド結合部位に存在するアミノ
酸が、ヘリックスYとヘリックスZとの間のループ中のア
ミノ酸及び/又はヘリックスZとヘリックスAAとの間
のループ中のアミノ酸である請求項4〜7のいずれか1
項に記載の方法。 [請求項9] 変異型RNAポリメラーゼが、T7ファ
ージ、T3ファージ、SP6ファージ、K11ファージ
に由来する請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。 [請求項10] 変異型RNAポリメラーゼが、T7フ
ァージ由来のRNAポリメラーゼのアミノ酸残基641-66
7に対応する領域から選択される領域中の少なくとも1
つのアミノ酸が修飾されている野性型RNAポリメラー
ゼである請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。 [請求項11] 変異型RNAポリメラーゼが、T7フ
ァージ由来のRNAポリメラーゼであって、アミノ酸残
基644または667においてチロシンを有するRNA
ポリメラーゼである請求項1〜4のいずれか1項に記載
の方法。 [請求項12] 変異型RNAポリメラーゼが、野性型
T7RNAポリメラーゼの644番目のアミノ酸残基フ
ェニルアラニンがチロシンに置換されたRNAポリメラ
ーゼである請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。 [請求項13] 変異型RNAポリメラーゼが、野性型
T7RNAポリメラーゼの667番目のアミノ酸残基フ
ェニルアラニンがチロシンに置換されたRNAポリメラ
ーゼである請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。 [請求項14] 変異型RNAポリメラーゼが、野性型
T7RNAポリメラーゼの665番目のアミノ酸残基ロ
イシンがプロリンにさらに置換されているRNAポリメ
ラーゼである請求項13又は14に記載の方法。 [請求項15] 変異型RNAポリメラーゼが、野性型
T7RNAポリメラーゼの644番目のアミノ酸残基フ
ェニルアラニンがチロシンに置換され、かつ667番目
のアミノ酸残基フェニルアラニンがチロシンに置換され
ているRNAポリメラーゼである請求項1〜4のいずれ
か1項に記載の方法。 [請求項16] 変異型RNAポリメラーゼが、野性型
T7RNAポリメラーゼの665番目のアミノ酸残基ロ
イシンがプロリンにさらに置換されているRNAポリメ
ラーゼある請求項16記載の方法。 [請求項17] 変異型RNAポリメラーゼが、T3
ファージ由来のRNAポリメラーゼであって、アミノ酸
残基645または668においてチロシンを有するRN
Aポリメラーゼである請求項1〜4のいずれか1項に記
載の方法。 [請求項18] 変異型RNAポリメラーゼが、K11
ファージ由来のRNAポリメラーゼであって、アミノ酸
残基663〜668の間または690においてチロシンを有する
RNAポリメラーゼである請求項1〜4のいずれか1項
に記載の方法。 [請求項19] 変異型RNAポリメラーゼが、SP6
ファージ由来のRNAポリメラーゼであって、アミノ酸
残基633〜638の間または670においてチロシンを有する
RNAポリメラーゼである請求項1〜4のいずれか1項
に記載の方法。 [請求項20]標的核酸と請求項1〜19のいずれか1
項に記載の方法により作成された標識を有するRNAプロ
ーブとを混合し、前記標的核酸とハイブリダイズしたRN
Aプローブを選択的に検出する標的核酸の検出方法。 [請求項21]前記混合及びハイブリダイズの後に混合
物をRNaseで処理し、残った標的核酸とRNAプローブとの
ハイブリッドを検出することで前記選択的検出を行う請
求項20に記載の検出方法。 [請求項22]標的核酸が基材に固定されている請求項
20または21に記載の検出方法。 [請求項23]標的核酸がDNA、ペプチド核酸またはRNA
である請求項21〜23のいずれか1項に記載の検出方
法。 [請求項24]標的核酸がオリゴヌクレオチドアレーま
たはcDNAマイクロアレーの形態である請求項20〜22
のいずれか1項に記載の検出方法。 [請求項25] (1)RNAポリメラーゼ、(2)前記RNAポリ
メラーゼのためのプロモーター配列を含むDNA、(3)前記
RNAポリメラーゼの基質、及び(4)説明書を含む標識を有
するRNAプローブ作成用キットであって、 前記基質の少なくとも1つが標識を有し、かつ前記RNAポ
リメラーゼが、野性型RNAポリメラーゼの少なくとも1
つのアミノ酸が、前記標識を有する基質を取り込むこと
ができるように、または前記標識を有する基質の取り込
みが改善されるように修飾された変異型RNAポリメラー
ゼであることを特徴とするキット。 [請求項26]プロモーター配列を含むDNAとプローブ
作成用鋳型DNAとを連結するための手段をさらに含む請
求項25に記載のキット。 [請求項27]プロモーター配列を含むDNAとプローブ
作成用鋳型DNAとを連結するための手段が、DNAポリメラ
ーゼまたはDNAポリメラーゼ及びリバーストランスクリ
プターゼである請求項26に記載のキット。 [請求項28]前記基質としてATP、GTP、CTP及びUTP又
はそれらの誘導体からなるリボヌクレオシド5'トリフォ
スフェート類(以下NTP誘導体という)の一部または全部
を含み、かつ前記NTP誘導体に加えて、一部又は全部が
標識を有するNTP誘導体を少なくとも1種類含む請求項
25〜27のいずれか1項に記載のキット。 [請求項29]一部又は全部が標識を有するNTP誘導体
を2種類以上含む請求項28に記載のキット。 [請求項30]前記標識が蛍光標識である請求項25〜
29のいずれか1項に記載のキット。 [請求項31]前記蛍光標識がサイアニン3またはサイ
アニン5である請求項30に記載のキット。
【0011】用語の定義 (1)RNAプローブ RNAプローブとは、標的核酸にハイブリダイズさせるRNA
のことを言う。RNAプローブには、オリゴヌクレオチド
アレーやcDNAマイクロアレー等の形態の標的DNA
にハイブリダイズさせるRNAが含まれる。 (2)標的DNA 標的DNAとは、プローブとハイブリダイズさせるDN
Aのことを言う。RNAプローブとハイブリダイズさせる
基材に固定されたDNAを含む。標的DNAは、オリゴ
ヌクレオチドアレーやcDNAマイクロアレーの形態を
とり得る。 (3)オリゴヌクレオチドアレー オリゴヌクレオチドアレーとは、オリゴヌクレオチドを
スライドガラス等の基材上に化学合成により高密度に形
成したもの。 (4)cDNAマイクロアレー cDNAマイクロアレーとは、PCR等により増幅した
cDNAライブラリーをスライドガラス等の基材上に固
定化したもの。
【0012】RNAプローブの作成方法 本発明のRNAプローブ作成方法は、RNAポリメラーゼを、
該RNAポリメラーゼのためのプロモーター配列を含むDNA
断片及び該RNAポリメラーゼの基質の存在下に反応させ
て標識を有するRNAプローブを作成する方法である。但
し、前記基質の少なくとも1つが標識を有し、かつ前記R
NAポリメラーゼが、野性型RNAポリメラーゼの少なくと
も1つのアミノ酸が、前記標識を有する基質を取り込む
ことができるように、または前記標識を有する基質の取
り込みが改善されるように修飾された変異型RNAポリメ
ラーゼであることを特徴とする。
【0013】本発明においてRNAプローブとは、通常の
核酸ハイブリダイゼーション条件(例えば、サザンブロ
ット法やノーザンブロット法で採用されている条件)に
おいて、標的核酸とハイブリダイズし得るRNA断片であ
り、本発明のRNAプローブは、前記所定の条件におい
て、標的核酸とハイブリダイズし得る標識を有するRNA
断片であれば、塩基数や配列(塩基の並び方や順序)な
どに特に制限はない。
【0014】(標識を有する基質)標識を有する基質に
おける標識物質としては、例えば、蛍光物質、化学発光
物質、放射線同位元素(RI)、安定同位元素、等を挙
げることができる。蛍光物質としては、例えば、Pyren
e, Coumarin, Diethylaminocoumarin, FluoresceinChlo
rotriazinyl, Fluorescein, 5-FAM(5−カルボキシフル
オレッセイン), Eosin, 6-JOE(6−カルボキシ−4’,
5’−ジクロロ−2’,7’−ジメチトキシフルオレッ
セイン, R6G(ローダミン6G), テトラメチルローダミ
ン, 5-TAMRA(5−カルボキシテトラメチルローダミ
ン),R110(ローダミン110), Lissamine, 5-ROX(5−
カルボキシ−X−ローダミン), Napthofluorescein, Te
xas Red, phycoerythrin, rodamin, サイアニン2, サイ
アニン3, サイアニン3.5, サイアニン5, サイアニン5.
5, サイアニン7, FluorX、4,4−ジフロロ−5,7−
ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダ
セン−3−プロピオニックアシド(BODIPY F
L) 等を挙げることができる。後述する標的核酸の検
出方法では、通常異なる蛍光標識を有する2種以上のプ
ローブを用いるが、各プローブが有する蛍光標識は蛍光
色がはっきりと区別できるものがよい。
【0015】さらに、RNAポリメラーゼの基質であり、
かつ標識を有する基質であって、市販され容易に入手で
きる物としては、例えば、フルオレセイン、クマリン、
テトラメチルローダミン、テキサスレッド、リサミン、
ナフトフルオレセイン、フルオレセインクロロトリアジ
ニル、ピレン、サイアニン3およびサイアニン5などで
標識したもの等を挙げることができる。これらは市販品
(例えば、NENTM LifeScience Products, Inc.などで)
として入手可能である。但し、これらに限るものではな
い。
【0016】(変異型RNAポリメラーゼ)本発明のRNAプ
ローブ作成方法で使用する変異型RNAポリメラーゼは、
野性型RNAポリメラーゼの少なくとも1つのアミノ酸
が、前記標識を有する基質を取り込むように修飾された
ものである。以下、変異型RNAポリメラーゼについて詳
述する。変異型RNAポリメラーゼとしては、特開平11
−75867号公報に記載されたものが知られている。
この変異型RNAポリメラーゼは、対応する野性型RNA
ポリメラーゼの能力と比較して、3’デオキシリボヌク
レオチドまたはそれらの誘導体を取り込む能力を増加さ
せるように、少なくとも1つのアミノ酸が修飾された野
性型RNAポリメラーゼからなるものであり、主に3’
デオキシリボヌクレオチドまたはそれらの誘導体をター
ミネーターとするDNAの配列決定方法に使用することを
目的として開発されたものである。3’デオキシリボヌ
クレオチドまたはそれらの誘導体は、野性型RNAポリ
メラーゼによっても基質として認識されRNAの合成に利
用され得ることは知られていたが、取り込み効率が悪
く、この点を改善するのが上記変異型RNAポリメラーゼ
であった。
【0017】それに対して本発明者らは、野性型RNA
ポリメラーゼによっては基質としてRNA鎖に取り込まれ
なかった標識を有する基質(標識NTP(NTP=ATP、GTP、CT
P、UTP))を基質として取り込み得るRNAポリメラーゼ
を探索した結果、上記特開平11−75867号公報に
記載された変異型RNAポリメラーゼが、この条件を満た
すことを見いだした。即ち、本発明で使用する変異型RN
Aポリメラーゼは、上記特開平11−75867号公報
に記載された変異型RNAポリメラーゼであることができ
る。
【0018】より具体的には、変異型RNAポリメラーゼ
は、野性型RNAポリメラーゼのヌクレオチド結合部位
中に存在する少なくとも1つのアミノ酸が置換、挿入ま
たは欠落したRNAポリメラーゼであることができる。
また、変異型RNAポリメラーゼは、野性型RNAポリ
メラーゼのヌクレオチド結合部位中に存在する少なくと
も1つのアミノ酸がチロシンに置換されているRNAポ
リメラーゼであることが出来、より具体的には、置換さ
れるアミノ酸はフェニルアラニンであることができる。
尚、ヌクレオチド結合部位に存在するアミノ酸は、ヘリ
ックスYとヘリックスZとの間のループ中のアミノ酸及び
/又はヘリックスZとヘリックスAAとの間のループ中
のアミノ酸であることができる。
【0019】変異型RNAポリメラーゼは、T7ファー
ジ、T3ファージ、SP6ファージ、K11ファージに
由来するものであることができる。より具体的には、変
異型RNAポリメラーゼは、T7ファージ由来のRNA
ポリメラーゼのアミノ酸残基641-667に対応する領域か
ら選択される領域中の少なくとも1つのアミノ酸が修飾
されている野性型RNAポリメラーゼであることができ
る。より具体的には、変異型RNAポリメラーゼは、T
7ファージ由来のRNAポリメラーゼであって、アミノ
酸残基644または667においてチロシンを有するR
NAポリメラーゼ、野性型T7RNAポリメラーゼの6
44番目のアミノ酸残基フェニルアラニンがチロシンに
置換されたRNAポリメラーゼ、野性型T7RNAポリ
メラーゼの667番目のアミノ酸残基フェニルアラニン
がチロシンに置換されたRNAポリメラーゼであること
ができる。これら野性型T7RNAポリメラーゼは、6
65番目のアミノ酸残基ロイシンがプロリンにさらに置
換されているRNAポリメラーゼであることもできる。
【0020】また、変異型RNAポリメラーゼは、野性
型T7RNAポリメラーゼの644番目のアミノ酸残基
フェニルアラニンがチロシンに置換され、かつ667番
目のアミノ酸残基フェニルアラニンがチロシンに置換さ
れているRNAポリメラーゼであることができ、さら
に、野性型T7RNAポリメラーゼの665番目のアミ
ノ酸残基ロイシンがプロリンにさらに置換されているR
NAポリメラーゼあることもできる。
【0021】変異型RNAポリメラーゼは、(1)T3
ファージ由来のRNAポリメラーゼであって、アミノ酸
残基645または668においてチロシンを有するRN
Aポリメラーゼ、(2)K11ファージ由来のRNAポ
リメラーゼであって、アミノ酸残基663〜668の間または
690においてチロシンを有するRNAポリメラーゼ、
(3)SP6ファージ由来のRNAポリメラーゼであっ
て、アミノ酸残基633〜638の間または670においてチロ
シンを有するRNAポリメラーゼであることもできる。
【0022】なお、「野性型RNAポリメラーゼ」と
は、天然に存在する全てのRNAポリメラーゼを意味す
る。さらに、「野性型RNAポリメラーゼ」は、野性型
RNAポリメラーゼであって、前記標識を有する基質を
取り込むように改変することを目的とする修飾以外のア
ミノ酸の置換、挿入または欠落を、さらに有するもので
あることもできる。即ち、野性型RNAポリメラーゼを
人為的に上記以外の目的で修飾したRNAポリメラーゼ
も、上記「野性型RNAポリメラーゼ」に含まれる。但
し、そのようなアミノ酸の置換、挿入または欠落は、R
NAポリメラーゼとしての活性を維持する範囲で、行わ
れたものであることが適当である。
【0023】変異型RNAポリメラーゼは、RNAポリ
メラーゼをコードする核酸分子を用意し、ヌクレオチド
塩基配列内の1つまたはそれ以上の部位における1つまた
はそれ以上の塩基を変異させるように該核酸分子に突然
変異を起こさせ、次いで変異させた核酸分子により発現
される修飾されたRNAポリメラーゼを回収することを
含む方法により調製することができる。RNAポリメラ
ーゼをコードする核酸分子の用意、核酸分子への突然変
異の導入、修飾されたRNAポリメラーゼの回収はいず
れも、公知の手法を用いて行うことが出来る。
【0024】変異型T7 RNA ポリメラーゼは、例えば、
以下の方法により構築することができる。T7 RNA ポリ
メラーゼ遺伝子を挿入してある発現ベクターを鋳型にし
て T7 RNA ポリメラーゼ遺伝子のC末端側に相当する
制限酵素Hpa I, Nco I部位にはさまれる領域をPCR法を
利用して変異を導入した発現プラスミドを構築する。次
いで、この発現プラスミドを用い、大腸菌DH5αに形質
転換し、イソプロピル-β-D-チオガラクトピラノシド
(IPTG)を添加すると、変異型T7 RNA ポリメラーゼ蛋
白質を大量に発現させることができる。
【0025】(RNAプローブの作成)上記標識基質と非
標識基質から変異型RNAポリメラーゼを用いた標識RNAプ
ローブの作成は、上記変異型RNAポリメラーゼのための
プロモーター配列を含むDNA断片を鋳型として、核酸転
写物を酵素的に合成することで行う。
【0026】例えば、5'端にRNAポリメラーゼプロモー
ター部位をもつオリゴdTプライマーを用いて、mRNAか
ら逆転写反応でcDNAを合成し、更にDNAポリメラーゼ反
応で2重鎖cDNAとする。得られたDNAを鋳型にして、変
異型T7RNAポリメラーゼ(例えば、644のフェニルアラニ
ンがチロシンに置換されているもの)を用いて通常のNT
P基質以外にサイアニン3-UTPまたはサイアニン5-UTP
(標識基質)を取りこませる。その結果、サイアニン3-
UTPまたはサイアニン5-UTPを含むRNA生成物が得られ
る。但し、標識NTPは標識UTPに限らず、標識ATP、標識G
TP、標識CTPの場合もあり得る。これらのRNAポリメラー
ゼによる合成反応は上記と同様に行うことができる。ま
た、1回のRNAポリメラーゼによる合成反応に2種以上の
標識NTP(但し、標識の種類は同じ)を基質として使用す
ることもできる。これにより、RNAプローブが有する標
識の密度を向上させることができる。
【0027】尚、本発明の方法によりRNAポリメラーゼ
を用いて合成された標識を有するRNAプローブは、その
まま標的核酸とのハイブリダイゼーションに用いること
ができる。あるいは、本発明の方法によりRNAポリメラ
ーゼを用いて合成された標識を有するRNAプローブをフ
ラグメンテーション(鎖の切断による短鎖化)した後に、
標的核酸とのハイブリダイゼーションに用いることがで
きる。標識を有するRNAプローブのフラグメンテーショ
ンは、Zn2+等の2価金属イオンの存在下、加温する(例
えば、60℃で30分間)ことにより行うことができ
る。
【0028】標的核酸の検出方法 本発明の標的核酸の検出方法は、標的核酸と上記本発明
の方法により作成された標識を有するRNAプローブとを
混合し、前記標的核酸とハイブリダイズしたRNAプロー
ブを選択的に検出することを特徴とする。
【0029】RNAプローブと標的核酸とのハイブリダイ
ゼーションの条件は、標的核酸の種類やRNAプローブの
種類に応じて適宜決定することができる。例えば、RNA
プローブを含有するハイブリダイゼーション溶液を、例
えば、標的核酸を固定したオリゴヌクレオチドアレーや
cDNAマイクロアレー上の標的核酸に滴下し、所定時
間放置することで行うことができる。
【0030】前記混合及びハイブリダイズの後に混合物
をRNaseで処理し、残った標的核酸とRNAプローブとのハ
イブリッドを検出することで前記選択的検出を行う。上
記混合物のRNaseでの処理は、例えば、適当な緩衝液に
溶解したRNase溶液で、ハイブリダイズを行った後の、
例えば、標的核酸を固定したオリゴヌクレオチドアレー
やcDNAマイクロアレーを処理することにより行うこ
とができる。
【0031】標的核酸とRNAプローブとのハイブリッド
の検出は、RNAプローブが有する標識の種類に応じて公
知の方法を用いて適宜行うことができる。
【0032】標的核酸は、例えば、DNA、ペプチド核
酸、RNA等であることができる。さらに、標的核酸は基
材に固定されていることができ、例えば、標的核酸は、
チップ又はマイクロアレイの形態であることができる。
標的核酸を固定する基材は、溶液に不溶性であれば良
く、例えば、プレート、ビーズ、繊維、ゲル、膜、セラ
ミクス等であることができる。より具体的には、DNAチ
ップと呼ばれる基材上に高密度にオリゴヌクレオチドを
合成して形成したオリゴヌクレオチドアレーやPCR法
等で増幅したcDNAを基材上に固定化したcDNAマ
イクロアレーを挙げることができる。例えば、DNAマイ
クロアレーの調製は、標的核酸(例えば、マウスcDNA
ライブラリー各クローンのプラスミドDNA)を鋳型にし
てPCR反応を行い、得られたPCR生成物をポリL−リジン
コーティングしたスライドグラスに固定することで行え
る。ペプチド核酸やRNA のマイクロアレーの調製もDNA
マイクロアレーの調製と同様に行うことができる。
【0033】一般に、オリゴヌクレオチドアレーの場
合、基材に固定化されているオリゴヌクレオチド量の均
一性や再現性は高い。そのため、プローブによる標的DN
Aの検出には、一種類の標識プローブを用いてある程度
再現性の有るデータが得られる。それに対してcDNA
マイクロアレーの場合、cDNAライブラリーに含まれ
る各種cDNAのポピュレーションには違いがあり、標
的DNAにハイブリダイズした標識プローブからの蛍光等
の強度からは、cDNA量を定量できない。そこで、c
DNAマイクロアレーの場合には、プローブによる標的
DNAの検出に2色の蛍光標識プローブを用いる二蛍光標
識法を使用することが好ましい。
【0034】プローブによる標的DNAの検出は、常法に
より行うことができる。例えば、標的核酸としてマウス
cDNAライブラリー各クローンのプラスミドDNAを用いて
作成したDNAマイクロアレーについて、生後10日目の
マウス頭部のmRNAに由来したサイアニン3標識のRNAプ
ローブと17.5日マウス胚のmRNAに由来したサイアニン5
標識のRNAプローブとを同量混ぜ合わせて、マイクロア
レー上の標的DNAのシグナルを検出する。この場合、例
えば、17.5日マウス胚のmRNAに由来したサイアニン5標
識のRNAプローブはリファレンスとして使用され、DNAマ
イクロアレー上の各cDNAと生後10日目のマウス頭部
のmRNAとの関係(定性及び定量)を知ることができる。
【0035】RNAプローブ作成用キット 本発明のRNAプローブ作成用キットは、(1)RNAポリメラ
ーゼ、(2)前記RNAポリメラーゼのためのプロモーター配
列を含むDNA、(3)前記RNAポリメラーゼの基質、及び(4)
説明書を含む標識を有するRNAプローブ作成用キットで
ある。さらに、前記基質の少なくとも1つが標識を有
し、かつ前記RNAポリメラーゼが、野性型RNAポリメラー
ゼの少なくとも1つのアミノ酸が、前記標識を有する基
質を取り込むように修飾された変異型RNAポリメラーゼ
であることを特徴とする。標識を有する基質及び変異型
RNAポリメラーゼは前述の通りである。
【0036】変異型RNAポリメラーゼのためのプロモー
ター配列を含むDNAとは、少なくとも上記キットに含ま
れるRNAポリメラーゼのためのプロモーター配列を含むD
NAである。変異型RNAポリメラーゼは、例えば、T7
ファージ、T3ファージ、SP6ファージ、またはK1
1ファージに由来するRNAポリメラーゼであるので、
これらいずれかのRNAポリメラーゼのためのプロモータ
ー配列を含むDNAを用いる。
【0037】さらに本発明のキットは、上記プロモータ
ー配列を含むDNAとRNAプローブ作成用DNAとを連結する
ための手段をさらに含むことかできる。プロモーター配
列を含むDNAとRNAプローブ作成用DNAとを連結するため
の手段は、例えば、DNAポリメラーゼまたはDNAポリメラ
ーゼ及びリバーストランスクリプターゼであることがで
きる。DNAポリメラーゼ又はリバーストランスクリプタ
ーゼをプロモーター配列を含むDNAとRNAプローブ作成用
DNAとを連結するための手段として使用する場合、プロ
モーター配列を含むDNAをプライマーとして、DNAまたは
RNAの合成を行うことで、プロモーター配列を含むRNAプ
ローブ作成用DNAを得ることができる。
【0038】本発明のキットは、RNAポリメラーゼの基
質としてATP、GTP、CTP及びUTP又はそれらの誘導体から
なるリボヌクレオシド5'トリフォスフェート類(以下NTP
誘導体という)を含む。好ましくはこれら4種類のNTP誘
導体を全て含む。但し、標識を有するNTP誘導体との組
み合わせを考慮して、標識を有するNTP誘導体に相当す
る塩基を有するNTP誘導体は含まないこともできる。さ
らに、本発明のキットは、前記NTP誘導体に加えて、一
部又は全部が標識を有するNTP誘導体を少なくとも1種
類以上含む。一部が標識を有するNTP誘導体とは、標識
を有するNTP誘導体と標識を有さないNTP誘導体との混合
物である。この場合、標識を有するNTP誘導体と標識を
有さないNTP誘導体との混合比率は、得られるRNAプロー
ブへの標識の担持量等を考慮して適宜決定できる。全部
が標識を有するNTP誘導体とは、全てのNTP誘導体が標識
を有するものである。本発明のキットは、一部又は全部
が標識を有するNTP誘導体を2種類〜4種類含むことが
好ましい。一部又は全部が標識を有するNTP誘導体を少
なくとも2種類含むことで、異なる標識を有する2種類
のRNAプローブを作成することができる。前記標識の種
類や具体例は、前記RNAプローブの作成方法での説明と
同様である。
【0039】本発明のキットにおいて、キットに含まれ
る基質としては、例えば、以下の組み合わせがあり得
る。但し、これらに限定する意図ではない。 (1)ATP、GTP、CTP及びUTP(未標識NTP)並びに同一
の標識を有するATP、GTP、CTP及びUTP(標識NTP) 上記(1)は、単一の標識を有するRNAプローブの作成
用キットである。上記(1)においては、標識NTPは1
種類であっても2種類以上であってもよい。2種類の標
識NTPの場合の例としては、サイアニン3−UTPとサ
イアニン3−ATPを挙げることができる。また、標識
NTPと同一のリボヌクレオチドからなる未標識NTPは、含
んでも含まなくてもよい。さらに、上記各基質は1つの
反応用容器(試験管)に1回のポリメラーゼ反応に必要
な量が格納されていても良いし、あるいは、別々の容器
に格納され、説明書に従って必要量を秤量して使用して
もよい。
【0040】(2)ATP、GTP、CTP及びUTP(未標識NT
P)並びにそれぞれ異なる標識を有するATP、GTP、CTP及
びUTP(標識NTP) 上記(2)は、異なる標識を有する2種以上のRNAプロ
ーブの作成用キットである。上記(2)においては、標
識NTPは標識が異なる2種類以上のNTPを含む。この場
合、標識は異なるが、リボヌクレオチドの種類は同一で
あってもよい。例えば、標識NTPは、サイアニン3−U
TPとサイアニン5−UTPであってもよい。また、標
識NTPと同一のリボヌクレオチドからなる未標識NTPは、
含んでも含まなくてもよい。さらに、上記各基質は1つ
の反応用容器(試験管)に1回のポリメラーゼ反応に必
要な量が格納されていても良いし、あるいは、別々の容
器に格納され、説明書に従って必要量を秤量して使用し
てもよい。但し、標識が異なる2種類以上の標識NTP
は、単一の標識を有するRNAプローブの作成用には別々
の容器に収容する必要が有る。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。 実施例1 1)サイアニン3-UTPまたはサイアニン5-UTPのRNAへの
取り込みに及ぼす変異型RNAポリメラーゼの効果 変異型RNAポリメラーゼによるサイアニン3-UTPまたはサ
イアニン5-UTPのRNAへの取り込みを、従来のRNAポリメ
ラーゼの場合と比較する実験を次の通りおこなった。
【0042】 鋳型DNA***(0.1 μg/ml) 1 μl 5X緩衝液* 4 μl BSA (2mg/ml) 0.8 μl 10 mM ATP 1 μl 10 mM GTP 1 μl 10 mM CTP 1 μl 2 mM UTP** 1〜5 μl 2 mM サイアニン3(またはサイアニン5)-UTP ** 0〜4 μl T7 RNA ポリメラーゼ#(200 units/μl) 0.5 μl 0.1 M DTT 2 μl 水 3.6〜7.7μl ──────────────────────────────────── 合計 20 μl
【0043】*) 0.2 M Tris-HCL (pH 8.0), 40 mM MgCl
2, 1 mM spermidine-3(HCl),125mM NaCl **)蛍光標識をしていない通常のUTPとサイアニン3(また
はサイアニン5)-UTPの割合は、モル比で1:2、1:1、2:1、
4:1とし、両者を併せたUTP濃度が常に一定(最終濃度0.5
mM)になるようにした。 ***)用いた鋳型DNAは理研cDNAクローン[GAPDH(glycer
aldehyde-3-phosphate dehydrogenase)(理研クローンI
D3000002C10)]である。 ****)変異型RNAポリメラーゼとしてはF644Y(特開平11-
75867号)を用いた。
【0044】37℃1時間反応を行い、70℃10分熱処理を
行った後、Clonetech CHROMA SPIN-30カラムで反応生成
物を単離し、そのうちの一部2μlを電気泳動(泳動条
件:16%v/vホルムアミド/1%アガロースゲルにて泳動)
で解析した。図1は泳動後のゲルをEtBrで染色した電気
泳動の結果である。図1と図2はRNAポリメラーゼとして
変異型と野生型を用いたものを各々示す。回収した残り
の試料については20倍に希釈し、波長260mμ、550m
μ、650mμをBeckman DU-600にて測定し、RNA、サイア
ニン3ならびにサイアニン5を各々定量した。その結果を
表1に示す。尚、図2のサイアニン3(Cy3)、サイアニン
5(Cy5)の濃度は(0.17 mM、サイアニン-UTPと非標識UTP
との割合は1:2に相当する)とした。
【0045】
【表1】
【0046】*) サイアニン3-UTP, サイアニン5-UTP含
まない、 **) サイアニン3-UTPとUTPとの添加割合(モル比)が1:
2であることを示す、 ***)サイアニン5-UTPとUTPとの添加割合(モル比)が
1:2であることを示す、 ****)水だけの場合の吸光度を示す。
【0047】図1に示す結果から、変異型RNAポリメラ
ーゼでは、サイアニン3-UTPないしはサイアニン5-UTPを
取り込んだRNAが合成されていること、サイアニンの濃
度を高くするとRNA合成の阻害が認められるが、非標識U
TPに比べて2倍程度までは余りRNA合成も阻害されず
に、サイアニンが取り込まれていることが判明した。こ
れに対して野生型RNAポリメラーゼの場合には、図2か
らも明らかなようにサイアニン3-UTPやサイアニン5-UTP
の添加割合が非標識UTPに対して1:2でもRNA合成の著し
い阻害が認められた。
【0048】実施例2 変異型RNAポリメラーゼで作成した蛍光RNAプローブのDN
Aマイクロアレーにおける検出効果 (a)ターゲットDNAの調製:発明者らの研究室ですでに得
られている多くのクローンDNAを含むマウス全長鎖cDNA
ライブラリー(1-3参照)の各クローンDNAを鋳型にして、
ベクター特異的プライマーによるPCRを行った。その際
の反応液100 μl中の組成は下記の通りである。 10xExTaq緩衝液 10 μl 2.5 mM dNTP Mix 10 μl (最終濃度250μM) プライマー(フォワード)(10 mM) 2 μl (最終濃度0.2μM) プライマー(リバース)(10 mM) 2 μl (最終濃度0.2μM) 鋳型DNA 3μl (約10 ng) 水 73μl ──────────────────────────────────── 合計 100 μl プライマー(フォワード)とプライマー(リバース)として
は、例えばM13 プライマー(フォワード) F1224 (5'-CGC
CAGGGTTTTCCCAGTCACGA-3')とM13 プライマー(リバース)
R1233(5'-AGCGGATAACAATTTCACACAGGA-3')などを用い
る。
【0049】これにEx Taq 1.25 μl (1XEx Taqバッフ
ァー中6.25 units)を添加し、PCR(95℃3分→95℃1分
/60℃30秒/72℃3分を30回→72℃3分)を行った。反応
液の一部についてアガロースゲル電気泳動によるPCR産
物の確認(増幅やコンタミネーションのチェック)を行
った後、PCR産物を精製・濃縮し3XSSCに溶解した(文
献1〜2、文献3第3章参照)。
【0050】(b)マイクロアレーの調製:ポリ-L-リジン
(poly-L-lysine)でコーティングしたスライドガラス
に、DNAアレイヤーを用いて(a)で得られたPCR産物の
スタンピングを行った(文献1〜2、文献3第4章参
照)。通常スポット口径は100 μmであり、1枚のスラ
イドに21,168個のcDNAをスポッティングした。
【0051】(c)プローブRNAの調製:実施例1で述べた
条件のうち、サイアニン?UTPと非標識UTPとの割合(モ
ル比)を1:2として、また鋳型DNAとしてはマウス組
織$から調製したmRNAを逆転写して得られたcDNAを用
いた。RNAポリメラーゼとしては変異型のものを用い
て、RNA合成を行い、実施例1と同様の操作で精製回収
した。また、従来法との比較を行うために、文献1に従
いDNAプローブの作成もおこなった。即ち、組織から抽
出したmRNAを鋳型として、ランダムプライマーによる
逆転転写反応を行い、サイアニン3-dUTPおよびサイアニ
ン5-dUTPを取り込んだcDNAを作成した。サイアニン3標
識用には出生後10日目のマウス頭部から調製したmRNAを
逆転写して得られたcDNAを用い、逆転写用プライマー
にはT7RNAポリメラーゼのプロモーター配列が挿入され
ている。またサイアニン5標識用には17.5日マウス胚か
ら調製したmRNAを逆転写して得られたcDNAを用い、逆
転写用プライマーにはT7RNAポリメラーゼのプロモータ
ー配列が挿入されている。
【0052】(d)ハイブリダイゼーションとシグナル検
出:サイアニン3とサイアニン5のプローブを各々混合し
た(割合は容量比で1:1)ハイブリダイゼーション溶
液を70℃5分(DNAプローブの場合には95℃1分)熱処理
し、室温で冷却した後、30 μlをカバーグラスをしたス
ライドグラスに添加する。乾燥を防ぐ操作をして、ハイ
ブリチャンバーにてハイブリダイゼーションを行い、ス
キャナーでシグナルを検出した(文献3第7章ならびに
8章を参照)。
【0053】なお、RNAプローブを用いた場合には、ハ
イブリダイゼーションの後RNase処理(RNase Aをwash b
uffer III (0.2XSSC)に4μg添加し、37℃10分反応)を
行った。その結果安定して得られたマイクロアレーパタ
ーンを図3に示す。但し、図3は16ブロックあるマイ
クロアレーの1ブロックを示すものである。
【0054】また、RNAプローブの代わりにDNAをプロー
ブとして用いた場合には、明解なシグナルを得ることの
できる場合もあるが、常に明解なシグナルを得るには問
題があった。即ち、RNAプローブを用いた場合にはRNase
処理によってノイズを下げることができ、またRNA/DNA
の方がDNA/DNAよりもStringencyが高いことから、高いS
/N比のシグナルが得られた。またDNAプローブに比べ、
恒常的に安定して明解なシグナルを得ることができるこ
とがわかった。
【0055】文献 (1) Miki, R. et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 9
8 (2001) 2199-2204. (2) 三木理雅他、細胞工学18巻877-885 (1999)、 (3) DNAマイクロアレー実践マニュアル(林崎良英監
修、岡崎康司編集羊土社2000)
【配列表】SEQUENCE LISTING <110> RIKEN, Yoshihide HAYASHIZAKI <120> Method for preparation of RNA probe, metho
d for detecting targeted nucleic acid and kit for
preparation of RNA probe <160> 2 <210> 1 <211> 23 <212> DNA <213> M13 bacteriophage <400> cgccagggttttcccagtcacga <210> 2 <211> 23 <212> DNA <213> M13 bacteriophage <400> agcggataacaatttcacacagga
【図面の簡単な説明】
【図1】変異型RNAポリメラーゼを用いて作成したRNAの
EtBrで染色した電気泳動ゲルの写真である。
【図2】野生型RNAポリメラーゼを用いて作成したRNAの
EtBrで染色した電気泳動ゲルの写真である。
【図3】変異型RNAポリメラーゼを用いて作成した標識R
NAフ゜ローフ゛を用いて実施例2で得られたマイクロアレーパ
ターン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B024 AA11 BA80 CA09 CA11 DA05 GA11 HA11 4B063 QA01 QA18 QQ01 QQ42 QQ52 QR08 QR42 QR55 QR59 QR75 QR80 QS05 QS25 QS34 QS36 QX02

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】RNAポリメラーゼを、該RNAポリメラーゼの
    ためのプロモーター配列を含むDNA断片及び該RNAポリメ
    ラーゼの基質の存在下に反応させて標識を有するRNAプ
    ローブを作成する方法であって、 前記基質の少なくとも1つが前記標識を有し、かつ前記R
    NAポリメラーゼが、野性型RNAポリメラーゼの少なくと
    も1つのアミノ酸が、前記標識を有する基質を取り込む
    ことができるように、または前記標識を有する基質の取
    り込みが改善されるように修飾された変異型RNAポリメ
    ラーゼであることを特徴とするRNAプローブの作成方
    法。
  2. 【請求項2】前記基質がATP、GTP、CTP及びUTP又はそれ
    らの誘導体からなるリボヌクレオシド5'トリフォスフェ
    ート類(以下NTP誘導体という)であり、かつこれらのNTP
    誘導体の1つまたは2つ以上の一部又は全部が前記標識
    を有する請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記標識が蛍光標識である請求項1または
    2に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記蛍光標識がサイアニン3またはサイア
    ニン5である請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 変異型RNAポリメラーゼが、野性型R
    NAポリメラーゼのヌクレオチド結合部位中に存在する
    少なくとも1つのアミノ酸が置換、挿入または欠落して
    いるRNAポリメラーゼである請求項1〜4のいずれか
    1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】変異型RNAポリメラーゼが、野性型RN
    Aポリメラーゼのヌクレオチド結合部位中に存在する少
    なくとも1つのアミノ酸がチロシンに置換されているR
    NAポリメラーゼである請求項1〜4のいずれか1項に
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 置換されるアミノ酸がフェニルアラニン
    である請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 ヌクレオチド結合部位に存在するアミノ
    酸が、ヘリックスYとヘリックスZとの間のループ中のア
    ミノ酸及び/又はヘリックスZとヘリックスAAとの間
    のループ中のアミノ酸である請求項4〜7のいずれか1
    項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 変異型RNAポリメラーゼが、T7ファ
    ージ、T3ファージ、SP6ファージ、K11ファージ
    に由来する請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 変異型RNAポリメラーゼが、T7フ
    ァージ由来のRNAポリメラーゼのアミノ酸残基641-66
    7に対応する領域から選択される領域中の少なくとも1
    つのアミノ酸が修飾されている野性型RNAポリメラー
    ゼである請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 変異型RNAポリメラーゼが、T7フ
    ァージ由来のRNAポリメラーゼであって、アミノ酸残
    基644または667においてチロシンを有するRNA
    ポリメラーゼである請求項1〜4のいずれか1項に記載
    の方法。
  12. 【請求項12】 変異型RNAポリメラーゼが、野性型
    T7RNAポリメラーゼの644番目のアミノ酸残基フ
    ェニルアラニンがチロシンに置換されたRNAポリメラ
    ーゼである請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 変異型RNAポリメラーゼが、野性型
    T7RNAポリメラーゼの667番目のアミノ酸残基フ
    ェニルアラニンがチロシンに置換されたRNAポリメラ
    ーゼである請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 変異型RNAポリメラーゼが、野性型
    T7RNAポリメラーゼの665番目のアミノ酸残基ロ
    イシンがプロリンにさらに置換されているRNAポリメ
    ラーゼである請求項13又は14に記載の方法。
  15. 【請求項15】 変異型RNAポリメラーゼが、野性型
    T7RNAポリメラーゼの644番目のアミノ酸残基フ
    ェニルアラニンがチロシンに置換され、かつ667番目
    のアミノ酸残基フェニルアラニンがチロシンに置換され
    ているRNAポリメラーゼである請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 変異型RNAポリメラーゼが、野性型
    T7RNAポリメラーゼの665番目のアミノ酸残基ロ
    イシンがプロリンにさらに置換されているRNAポリメ
    ラーゼある請求項16記載の方法。
  17. 【請求項17】 変異型RNAポリメラーゼが、T3
    ファージ由来のRNAポリメラーゼであって、アミノ酸
    残基645または668においてチロシンを有するRN
    Aポリメラーゼである請求項1〜4のいずれか1項に記
    載の方法。
  18. 【請求項18】 変異型RNAポリメラーゼが、K11
    ファージ由来のRNAポリメラーゼであって、アミノ酸
    残基663〜668の間または690においてチロシンを有する
    RNAポリメラーゼである請求項1〜4のいずれか1項
    に記載の方法。
  19. 【請求項19】 変異型RNAポリメラーゼが、SP6
    ファージ由来のRNAポリメラーゼであって、アミノ酸
    残基633〜638の間または670においてチロシンを有する
    RNAポリメラーゼである請求項1〜4のいずれか1項
    に記載の方法。
  20. 【請求項20】標的核酸と請求項1〜19のいずれか1
    項に記載の方法により作成された標識を有するRNAプロ
    ーブとを混合し、前記標的核酸とハイブリダイズしたRN
    Aプローブを選択的に検出する標的核酸の検出方法。
  21. 【請求項21】前記混合及びハイブリダイズの後に混合
    物をRNaseで処理し、残った標的核酸とRNAプローブとの
    ハイブリッドを検出することで前記選択的検出を行う請
    求項20に記載の検出方法。
  22. 【請求項22】標的核酸が基材に固定されている請求項
    20または21に記載の検出方法。
  23. 【請求項23】標的核酸がDNA、ペプチド核酸またはRNA
    である請求項21〜23のいずれか1項に記載の検出方
    法。
  24. 【請求項24】標的核酸がオリゴヌクレオチドアレーま
    たはcDNAマイクロアレーの形態である請求項20〜22
    のいずれか1項に記載の検出方法。
  25. 【請求項25】 (1)RNAポリメラーゼ、(2)前記RNAポリ
    メラーゼのためのプロモーター配列を含むDNA、(3)前記
    RNAポリメラーゼの基質、及び(4)説明書を含む標識を有
    するRNAプローブ作成用キットであって、前記基質の少
    なくとも1つが標識を有し、かつ前記RNAポリメラーゼ
    が、野性型RNAポリメラーゼの少なくとも1つのアミノ
    酸が、前記標識を有する基質を取り込むことができるよ
    うに、または前記標識を有する基質の取り込みが改善さ
    れるように修飾された変異型RNAポリメラーゼであるこ
    とを特徴とするキット。
  26. 【請求項26】プロモーター配列を含むDNAとプローブ
    作成用鋳型DNAとを連結するための手段をさらに含む請
    求項25に記載のキット。
  27. 【請求項27】プロモーター配列を含むDNAとプローブ
    作成用鋳型DNAとを連結するための手段が、DNAポリメラ
    ーゼまたはDNAポリメラーゼ及びリバーストランスクリ
    プターゼである請求項26に記載のキット。
  28. 【請求項28】前記基質としてATP、GTP、CTP及びUTP又
    はそれらの誘導体からなるリボヌクレオシド5'トリフォ
    スフェート類(以下NTP誘導体という)の一部または全部
    を含み、かつ前記NTP誘導体に加えて、一部又は全部が
    標識を有するNTP誘導体を少なくとも1種類含む請求項
    25〜27のいずれか1項に記載のキット。
  29. 【請求項29】一部又は全部が標識を有するNTP誘導体
    を2種類以上含む請求項28に記載のキット。
  30. 【請求項30】前記標識が蛍光標識である請求項25〜
    29のいずれか1項に記載のキット。
  31. 【請求項31】前記蛍光標識がサイアニン3またはサイ
    アニン5である請求項30に記載のキット。
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