JP2002360047A - 脱穀装置 - Google Patents

脱穀装置

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JP2002360047A
JP2002360047A JP2001170799A JP2001170799A JP2002360047A JP 2002360047 A JP2002360047 A JP 2002360047A JP 2001170799 A JP2001170799 A JP 2001170799A JP 2001170799 A JP2001170799 A JP 2001170799A JP 2002360047 A JP2002360047 A JP 2002360047A
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Application number
JP2001170799A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Samuragi
仁 佐村木
Akira Miyamoto
彰 宮本
Masaaki Oda
正明 織田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yanmar Co Ltd
Yanmar Agribusiness Co Ltd
Original Assignee
Seirei Industry Co Ltd
Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンバイン等の脱穀装置においては、脱穀部
から漏下した穀粒を揺動選別や風選別により藁屑等と分
離する処理能力向上のため、唐箕による送風に加えて、
プレヒートファンによる風量アップや先細り状のガイド
部材による複数風路形成による風路適正化が行われてき
たが、部品点数増加による重量増加やコストアップなど
の問題があった。 【解決手段】 唐箕26周囲を覆う唐箕ケース43の上
部と後部には上開口部44と後開口部45をそれぞれ設
け、該後開口部45からはグレンシーブ32下方に向か
って主選別風52を送風する主風路47を設け、前記上
開口部44からはグレンシーブ32上方に向かって副選
別風50を送風する副風路46を設け、該副風路46は
唐箕ファン42の回転方向に傾斜させると共に、該副風
路46内を流れる副選別風50に沿ってガイド部材48
・49を配設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱穀装置の唐箕フ
ァンにより、効率良く風選別を行うための風路構成に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンバイン等の脱穀装置にお
いては、扱胴で脱穀されてクリンプ網を漏下した穀粒等
を揺動選別部にて選別し、更に、その落下途中で唐箕か
ら送風される単一又は複数の選別風により風選別を行う
技術が公知であるが、少し湿った穀粒等が落下してくる
場合は、揺動選別部のチャフシーブ前部で滞留が発生し
やすく、また、多量の穀粒が落下してきた場合には、一
番物に藁くず等が混ざり易く、それにより二番物も増加
して、選別処理能力が低下していた。そこで、これらを
解決するためには、エンジンの熱気を吸引して温風を供
給するプレヒートファンを唐箕前方に配設し、該プレヒ
ートファンから供給される温風により、湿った穀粒等を
乾燥すると共に、選別風全体の風量を増加させる技術が
知られている。また、特開2000−139188号公
報に開示されているように、選別風の風路途中に先細り
状のガイド部材を設けて選別風を分岐させたり、実登2
563726号公報に開示されているように、選別風の
風路途中の固定チャフにより選別風を分岐させるように
して、チャフシーブ上方にも選別風を流して予備選別を
行い、選別処理能力向上を図る技術が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者
は、唐箕以外に新たにファン設備を設ける必要があるた
め、部品点数が増加し、重量増加やコストアップ、及び
組立性・メンテナンス性の悪化が避けられない、という
問題があった。また、後者では、ガイド部材及び固定チ
ャフのいずれも、障害物として作用して、選別風の風力
が低下する傾向にあり、選別効率が必ずしも良くない、
という問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するた
めの手段を説明する。請求項1においては、脱穀部の受
網より漏下する処理物を受けて後方に移送する流穀板
と、該流穀板からの処理物を選別する第一選別部と、該
第一選別部から漏下する処理物を更に選別する第二選別
部と、前記流穀板下方に配置して選別風を送風する唐箕
とを有する選別部を備えた脱穀装置において、該唐箕周
囲を覆う唐箕ケースの上部と後部には上開口部と後開口
部をそれぞれ設け、該後開口部からは前記第二選別部下
方に向かって主選別風を送風する主風路を設け、前記上
開口部からは第二選別部上方に向かって副選別風を送風
する副風路を設け、該副風路は唐箕ファンの回転方向に
傾斜させると共に、該副風路内を流れる副選別風に沿っ
てガイド部材を配設したものである。請求項2において
は、前記ガイド部材は、第一選別部の上側に副選別風を
分配供給する上ガイド部材と、該上ガイド部材下面との
間に風路を形成し第一選別部と第二選別部との間に副選
別風を供給する下ガイド部材とから構成され、該上下ガ
イド部材の前端は、前記上開口部に近設するものであ
る。請求項3においては、前記副風路の先部は、流穀板
後部下面に連結するものである。請求項4においては、
前記主風路内には、角度位置調節可能な主ガイド部材を
配置するものである。請求項5においては、前記第二選
別部の先部には、流穀板を連設するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。図1は本発明に係わるコンバインの全
体側面図、図2は同じく平面図、図3は同じく正面図、
図4は脱穀装置の側面一部断面図、図5は選別風の流速
分布を示す側面図、図6はファン特性曲線変化時の風量
−静圧図、図7は抵抗曲線変化時の風量−静圧図、図8
は揺動選別装置の構成を示す側面一部断面図、図9は各
ファンのファン特性曲線を示す風量−静圧図、図10は
脱穀処理量とファン回転数変化時の風量−静圧図、図1
1は風量制御のフローチャート、図12は各選別風の流
線図、図13は後チャフシーブの配置及び姿勢構成を示
す側面一部断面図、図14は唐箕及び唐箕周辺の側面拡
大図、図15は拡散コンベアを処理胴後部に配置した部
分後面図、図16は拡散コンベアを揺動選別装置後部に
配置した部分側面図、図17は網支えパイプにより下部
に処理胴網を固定された状態の処理胴の後面図、図18
は処理胴網が処理胴下部に固定された状態の網支えパイ
プの位置を示す側面図、図19は図18に示した網支え
パイプを、一端側を回動支点として回転させた状態の網
支えパイプの位置を示す側面図、図20は図19に示し
た網支えパイプをリンク機構の回動により下部に平行移
動させた状態の網支えパイプの位置を示す側面図、図2
1はリンク機構の側面図である。
【0006】まず、本発明に係わるコンバインの全体構
成について、図1乃至図3により説明する。クローラ式
走行装置1上には機体フレーム2が載置され、該機体フ
レーム2前端には引起し・刈取部3が昇降可能に配設さ
れている。該引起し・刈取部3は前端に分草板4を突出
して穀稈を分草し、その後部に引起しケース5を立設し
て該引起しケース5より突出したタイン6の回転により
穀稈を引き起こし、前記分草板4後部に配設した刈刃7
にて株元を刈り取るようにしている。
【0007】切り取られた穀稈は、上部搬送装置、下部
搬送装置、縦搬送装置8にて後部へ搬送され、該縦搬送
装置8の上端から株元がフィードチェーン9に受け継が
れ、脱穀部10内に穀稈が搬送される。そして、該フィ
ードチェーン9後端には排藁チェーン11が配設され、
該排藁チェーン11後部下方には排藁処理装置となる排
藁カッター装置12、拡散コンベア18が上から順に配
設されており、排藁を切断して藁片にした後、拡散しな
がら圃場に均一放出するようにしている。
【0008】また、前記脱穀部10側部には選別後の精
粒を貯留する穀粒タンク13が配設され、該穀粒タンク
13前部には運転室14が配設される一方、穀粒タンク
13後部には排出オーガ15の縦オーガ15aが立設さ
れ、該縦オーガ15aを中心にして穀粒タンク13が側
方へ回動可能とし、本機内部側に配置した駆動系や油圧
系のメンテナンスを容易にしている。そして、該穀粒タ
ンク13の底部には排出コンベア16が前後方向に配設
され、該排出コンベア16から前記排出オーガ15に動
力が伝達されて、排出オーガ15先端よりトラック等へ
穀粒タンク13内の穀粒を排出できるようにしている。
更に、脱穀部10下方には、選別部17が配設され、脱
穀部10から流下する穀粒や藁屑等(以下「処理物」と
する)から穀粒を選別し、前記穀粒タンク13に搬送す
るようにしている。
【0009】次に、前記脱穀部10、選別部17につい
て、図4により詳細に説明する。脱穀部10において
は、扱胴21が前後方向に横架され、該扱胴21周囲に
は扱刃21a・21a・・・が植設されて脱粒が行われ
ると共に、扱胴21下部周囲には扱胴網20が設けられ
て処理物のみ落下するようにしている。
【0010】そして、扱胴21後部で穀粒タンク13側
には、処理胴22が扱胴21と平行に前後に横架される
と共に、該扱胴21の後部は、送藁屑口23を介して処
理胴22前部へ連通されており、扱胴21で処理できな
かった枝梗付着粒等の未処理物を処理胴22へ送るよう
にしている。該処理胴22の下部周囲には処理胴網24
が設けられ、該処理胴網24からは、処理物のみ落下す
るようにすると共に、該処理胴網24後端からは、大き
な藁屑等は、後述する藁屑排出機構103を介して前記
拡散コンベア18上に落下し、機外へ排出されるように
している。
【0011】また、選別部17においては、揺動選別装
置27による比重選別と唐箕26による風選別とが行わ
れ、一番物と二番物と藁屑等に分別される。この揺動選
別装置27は機枠35内に収納され、揺動選別装置27
前部は扱胴21前端部の下方まで位置し、揺動選別装置
27後部は前記処理胴22後端部の下方まで延設させて
いる。そして、揺動選別装置27前下部には枢支軸28
が設けられ、後部はクランク軸29に枢支されており、
該クランク軸29の回動により、揺動選別装置27全体
が揺動すべく構成されている。
【0012】揺動選別装置27の前部には前流穀板30
が形成され、該前流穀板30の後下方には後流穀板31
が形成され、該前後の流穀板30・31では、板体を波
状に成形して穀粒を後方に搬送しやすくしている。そし
て、前記後流穀板31後部には、第二選別部である網状
のグレンシーブ32が連設されると共に、該グレンシー
ブ32と前記後流穀板31の上方には、第一選別部であ
るチャフシーブ33が被装されている。さらに、該チャ
フシーブ33の後方には、ふるい線34や、前後方向に
長い棒状体で上面を波状に形成したストローラック76
が配置されている。
【0013】また、揺動選別装置27下方の前後途中位
置には、左右方向に一番コンベア36と二番コンベア3
7とが横設され、このうちの一番コンベア36の右側に
は揚穀コンベア38が連結されており、前記揺動選別装
置27を介して一番コンベア36の流穀板39上に漏下
された一番物は、一番コンベア36から揚穀コンベア3
8を介して、前記穀粒タンク13に搬送されるようにし
ている。また、前記二番コンベア37の右端には還元コ
ンベア40が連結されており、二番物は、該還元コンベ
ア40を介して、脱穀部10前部に投入され、再度脱穀
処理を行うようにしている。
【0014】そして、前記前流穀板30後部の下方には
唐箕26が配置され、グレンシーブ32やチャフシーブ
33に選別風を送風すると共に、前記一番コンベア36
と二番コンベア37との間にも副圧送ファンであるセカ
ンドファン41を設けて選別風を送風し、唐箕26によ
る選別風の風力が弱まる選別部17後部においても選別
性能が低下しないようにしている。
【0015】さらに、揺動選別装置27の後端部近傍に
は、吸引ファン25が全幅に横設されており、該吸引フ
ァン25に、前記唐箕26、セカンドファン41から供
給される選別風の流れに乗ってきた塵が吸引されて機外
に排出されるのである。
【0016】次に、選別部17の内圧制御について、図
5乃至図11により説明する。図5には、ファン稼動中
でも内圧が負圧となり、塵の噴き出しが発生しない場合
の選別部17内の風速分布を、数値シミュレーションに
より求めた風速値をもとに示している。風速域を微速域
53から高速域56までの4段階に分けると、唐箕26
・セカンドファン41・吸引ファン25は、それぞれ大
部分が中速域55・低速域54・高速域56が占めてい
る。
【0017】そして、各ファンの間を流れる選別風は、
唐箕26の上開口部44から噴き出して吸引ファン25
まで流れる副選別風50と、唐箕26の後開口部45か
ら噴き出して吸引ファン25まで流れる主選別風52
と、セカンドファン41から噴き出して吸引ファン25
まで流れる予備選別風57の三つの選別風から構成さ
れ、このうちの副選別風50・主選別風52は低速域5
4〜中速域55に属し、予備選別風57は低速域54に
属している。また、吸引ファン25からの排出風72は
高速域56に属している。なお、各ファン26・41・
25の内部、選別風50・52・57域、排出風72域
を除く範囲は、微速域53に属している。
【0018】このような風速分布を有する選別部17に
おいて、各ファン26・41・25の平均風速を比較し
たところ、吸引ファン25の風速の方が、唐箕26とセ
カンドファン41の風速の和よりも大きいことが判明し
た。つまり、このような風速関係が成立した場合には給
気よりも排気の方が促進されるため、選別部17内の空
気圧が選別部17の外気圧よりも低い負圧となって、空
気は常に選別部17内に流入しようとする。なお、風速
に断面積を乗じた風量の関係についても同様のことがい
える。
【0019】すなわち、このように、脱穀装置19の選
別部17には、選別風等を発生する単一若しくは複数の
圧風ファン26・41と、機内の塵を排出する吸引ファ
ン25とを配設し、該圧風ファン26・41と吸引ファ
ン25を用いて、選別部17の内圧を選別部17の外気
圧よりも負圧に設定可能な構成としたので、選別部17
の内部から外部への塵を伴う空気の噴き出しがなくな
り、脱穀作業を円滑に行うことができ、作業効率が大き
く向上するのである。
【0020】ここで、唐箕26とセカンドファン41と
の風量の和を、吸引ファン25の風量よりも小さく設定
可能な構成について詳細に説明する。図6に示すよう
に、圧風ファンによる送風可能な風量は、ファン特有の
風量−静圧曲線H1(以下「ファン特性曲線」とする)
と、ファンや風路に固有の空気抵抗を示す風量−静圧曲
線(以下「抵抗曲線」)Rとから求めることができ、該
抵抗曲線Rと前記ファン特性曲線H1との交点、いわゆ
る作動点M1に相当する風量q1が、ファンが静圧p1
で送風可能な風量である。
【0021】そして、ファンの回転数、吸込口面積、フ
ィン取付角度、外径などのファンの構成特性を変化させ
ると、それに伴いファン特性曲線H1も変化する。例え
ば、ファンの回転数を上げると、ファン特性曲線はH1
からH2に変化し、それに伴い作動点はM1からM2に
移動し、風量はq1→q2と増加し、静圧もp1→p2
と変化する。また、図7に示すように、ファンの噴き出
し部に設けた吐出ダンパの開度調整などを行い、ファン
や風路による空気抵抗を変化させると、抵抗曲線R1も
変化する。例えば、吐出ダンパの開度を小さくすると、
抵抗も大きくなり抵抗曲線はR1からR2に変化し、そ
れに伴い作動点はM3からM4に移動し、風量はq3→
q4と減少し、静圧もp3→p4と変化する。
【0022】つまり、このように、ファンや風路などの
各種構成要素を変更するだけで、各ファンの風量を特定
の値に容易に設定することができるのである。すなわ
ち、脱穀装置19に設けた揺動選別装置27の前部下方
には唐箕26を配置し、該唐箕26後方には、前から順
に左右方向に一番コンベア36と二番コンベア37とを
横設し、揺動選別装置27の後端部近傍には機内の塵を
排出する吸引ファン25を備えた脱穀装置19におい
て、前記一番コンベア36と二番コンベア37との間に
は、揺動選別装置27後部の選別風の風量を補う予備圧
風ファンであるセカンドファン41を配設すると共に、
該セカンドファン41による予備選別風57の風量と、
前記唐箕26による選別風50・52の風量との和が、
前記吸引ファン25による排出風72の風量よりも小さ
くなるように、ファン及び風路を構成したので、各ファ
ンの風量を所定の適正値に固定して、選別中の脱穀装置
19の内圧を負圧状態に容易に維持することができる。
【0023】また、このように各ファンの風量を常に一
定に固定するのではなく、選別中に各ファンの風量を検
出して、この検出値を基にして唐箕26とセカンドファ
ン41との風量の和を吸引ファン25の風量よりも小さ
く調整可能な制御構成について説明する。図8に示すよ
うに、前記唐箕26、セカンドファン41、吸引ファン
25の風路の壁面には圧力センサ58a・58b、5
9、60が配設され、該圧力センサ58a・58b、5
9、60は、各種装置を制御するコントローラと接続さ
れ、該コントローラは、各ファンの電動モータなどの駆
動装置61、62、63に接続されている。
【0024】そして、図9に示すように、唐箕26、セ
カンドファン41、吸引ファン25毎に特有のファン特
性曲線H1、H2、H3が与えられると、前記圧力セン
サ58a・58b、59、60によって静圧p1、p
2、p3を検出することにより、該ファン特性曲線H
1、H2、H3から各ファンの風量q1、q2、q3を
算出することができる。
【0025】例えば、図10に示すように、脱穀処理量
が増加して落下する穀粒・藁屑等が多くなった場合に
は、選別風は穀粒・藁屑等間を通り抜け難くなり抵抗が
増加するため、抵抗曲線もR1からR2に変化する。す
ると、ファン特性曲線H1上の作動点もM1からM2に
移動して、静圧はp1からp2に増加し、逆に、風量は
q1からq2に減少する。
【0026】静圧pを監視することにより風量の低下を
検知したコントローラは、前記駆動装置61、62、6
3を操作し、ファンの回転数をN1からN2に引き上
げ、作動点をM2からM3に移動させる。すると、静圧
はp2からp3に増加し、それに伴い、風量もq2から
初期風量q1に復帰させることができる。
【0027】この風量制御フローを、図11により説明
する。前記コントローラにおいて、現状のファンの回転
数N1からファン特性曲線を決定する(ステップ64)
と共に、前記圧力センサ58a・58b、59、60に
より静圧p1、p2、p3を検出して(ステップ6
4)、風量q1、q2、q3を算出する(ステップ6
6)。
【0028】そして、この風量q1、q2、q3が、q
1+q2<q3の関係にあるか否かを判定し(ステップ
67)、風量q1、q2、q3が、q1+q2<q3の
関係にあれば(ステップ67:Y)、制御処理を完了す
る(ステップ69)。風量q1、q2、q3が、q1+
q2<q3の関係にない場合には(ステップ67:
N)、前述の如くファンの回転数などを変更して、風量
q1、q2、q3を変更する。
【0029】この際、風量の変更目標値としては、全て
のファンの風量を前述のようにして初期風量に復帰させ
る以外に、単一又は複数のファンの風量のみを操作し、
q1+q2<q3の関係が成立するように風量を変更す
るようにしてもよい。なお、ここでは各ファンの初期風
量はq1+q2<q3の関係にあるものとする。
【0030】すなわち、脱穀装置19に設けた揺動選別
装置27の前部下方には唐箕26を配置し、該唐箕26
後方には、前から順に左右方向に一番コンベア36と二
番コンベア37とを横設し、揺動選別装置27の後端部
近傍には機内の塵を排出する吸引ファン25を備えた脱
穀装置19において、前記一番コンベア36と二番コン
ベア37との間には、揺動選別装置27後部の選別風の
風量を補う予備圧風ファンであるセカンドファン41を
配設すると共に、該セカンドファン41による予備選別
風57の風量と、前記唐箕26による選別風50・52
の風量との和が、前記吸引ファン25による排出風72
の風量よりも小さくなるように、前記唐箕26、予備圧
風ファン41、及び吸引ファン25のファン回転数N1
・N2を制御したので、脱穀処理量が増減したり、選別
部17内に穀粒詰まりなどが発生しても、各ファンの風
量を自動的かつ迅速に適正値に変更することができ、選
別中の脱穀装置19の内圧を負圧状態に確実に維持する
ことができるのである。なお、ファン回転数以外に、フ
ァンに吸込口面積変更手段を設けてファンの空気取込量
を変更したり、フィン角度変更手段を設けてフィン取付
角度を変更してもよく、選別処理中に風量を自在に変更
可能なパラメータであれば、特には限定されない。
【0031】次に、吸引ファン25の配置構成につい
て、図8、図12により説明する。図8に示すように、
揺動選別装置27の前部下方に唐箕26を配置し、一番
コンベア36と二番コンベア37との間にセカンドファ
ン41を設けると共に、揺動選別装置27の後端部近傍
には吸引ファン25を全幅に横設し、該吸引ファン25
は、その軸芯が揺動選別装置27の上面高さ70よりも
高く、揺動選別装置27の背面位置71よりも後方とな
るよう配置されている。
【0032】また、唐箕26は唐箕ケース43に内装さ
れ、該唐箕ケース43後部には後開口部45が形成され
ると共に、該後開口部45から斜め後下方に向かって延
出される後仕切板43bの下面と、前記流穀板39上面
とから、主風路47が形成されている。一方、唐箕ケー
ス43上部には上開口部44が形成されると共に、該上
開口部44前部からは、上仕切板43aが斜め後上方に
向かって延出され、前流穀板30後部下面に連結し、こ
れら前流穀板30下面、上仕切板43a後面、及び後仕
切板43b前端とにより、副風路46が形成されてい
る。
【0033】さらに、前記一番コンベア36、二番コン
ベア37からは、それぞれ第一流穀板73と第二流穀板
74が後上方に延出されると共に、第一流穀板73後部
に重なるようにして、後チャフシーブ75がグレンシー
ブ32後方には連設され、該後チャフシーブ75後方に
はストローラック76が連設されており、第一流穀板7
3下面と第二流穀板74とにより、予備風路77が形成
されている。
【0034】このような構成において、図12に示すよ
うに、副選別風50は、副風路46からチャフシーブ3
3前部乃至中部を介して吸引ファン25上部まで略直線
的な流線を示す。同様にして、主選別風52は、主風路
47からグレンシーブ32後部→チャフシーブ33後部
を介して吸引ファン25上下中央部まで延びる流線を示
し、予備選別風57は、予備風路77から後チャフシー
ブ75を介して吸引ファン25下部まで延びる流線を示
す。つまり、いずれの流線も略直線的な形状を示してお
り、どの選別風についても、途中で向きを大きく変える
ことなく吸引ファン25に向かって吸い込まれるように
している。
【0035】すなわち、脱穀装置19に設けた揺動選別
装置27の前部下方には唐箕26を配置し、該唐箕26
後方には、前から順に左右方向に一番コンベア36と二
番コンベア37とを横設し、揺動選別装置27の後端部
近傍には機内の塵を排出する吸引ファン25を備えた脱
穀装置19において、前記一番コンベア36と二番コン
ベア37との間には、揺動選別装置27後部の選別風の
風量を補う予備圧風ファンであるセカンドファン41を
配設すると共に、前記吸引ファン25上部は、揺動選別
装置27後端の上面高さ70よりも上方に位置するの
で、各選別風は、唐箕26やセカンドファン41から、
グレンシーブ32、チャフシーブ33、後チャフシーブ
75を通過して、略直線的に吸引ファン25に吸い込ま
れるため、選別風の流れに圧損等がほとんど発生せず、
選別風の風量が減少することなく、選別性能の向上を図
ることができるのである。
【0036】次に、後チャフシーブ75の配置及び姿勢
構成について、図13により説明する。該後チャフシー
ブ75前後部は、前後方向位置で、第一流穀板73後部
と第二流穀板74前部に重なるように配設されている。
これにより、落下する稈切れは後チャフシーブ75に引
っかかり、第二コンベア37への稈切れの落下が防止さ
れる。更に、後チャフシーブ75は複数の可動フィン7
8から構成され、該可動フィン78は、いずれも前記第
一流穀板73より後方に延出した延長線79よりも下方
に配設されている。これにより、第一流穀板73上に沿
って吹き上げる前記主選別風52を、可動フィン78上
を確実に通過させることができる。
【0037】また、前記可動フィン78は、それぞれ上
端を中心に回動可能に軸支されるとともに、可動フィン
78の下端は連結ステー80の長孔80aに摺動可能に
内挿され、該連結ステー80の前端は側面視く字状のア
ーム81の途中部に連結されている。該アーム81の上
下中央屈曲部には、運転席14の操作レバーがワイヤー
82を介して連結連動しており、レバー操作によりアー
ム81を回動し、前記連結ステー80を介して可動フィ
ン78下端を前後動させて、可動フィン78の傾斜角を
脱穀作業中でも手動により変更可能としている。
【0038】さらに、アーム81の下端には、作物の流
量を検出可能な流量センサ87がワイヤー83を介して
連結連動している。ここで該流量センサ87は、前記排
藁チェーン11の下辺に沿って平行に配置された排藁ガ
イド棒84の下方に配設されており、該排藁ガイド棒8
4と前記排藁チェーン11との間に、前記フィードチェ
ーン9から搬送されてきた排藁85を挟持し、前記排藁
カッター装置12まで搬送できるようにしている。
【0039】前記排藁ガイド棒84の下面には、流量セ
ンサ87から上方に突設された検出ピン99の先端が当
接され、該検出ピン99は、機体に支持された側面視コ
字状の支持フレーム97の上下部材間で摺動可能に支持
されている。そして、検出ピン99には付勢バネ96が
外嵌され、該付勢バネ96は、支持フレーム97の下部
材上面と、検出ピン99の上下途中部に固設した固定環
91との間に介設されており、この付勢バネ96の弾性
力により、検出ピン99先端を常に排藁ガイド棒84の
下面に押圧できるようにしている。
【0040】また、検出ピン99の下端には、連結ピン
99a、長孔98aを介して、アーム98の後端が連結
され、該アーム98の前端は、回動可能な制御アーム1
01の枢軸上に固定し、該制御アーム101の上端は、
牽引バネ102、前記リンク83を介して、可動フィン
78を傾動可能なアーム81に連結連動されている。こ
れにより、フィンの傾斜角を、レバーによる手動操作、
又は脱穀処理量に連動して、適正角度に変更できるよう
にしている。。
【0041】すなわち、一番コンベア36、二番コンベ
ア37からは、それぞれ第一流穀板73と第二流穀板7
4を後上方に延出し、該第一流穀板73後端と第二流穀
板74先端にまたがり後チャフシーブ75を二番コンベ
ア37上方に配設し、該後チャフシーブ75は、脱穀処
理量に連動して傾斜角を変更可能な可動フィン78から
構成すると共に、第一流穀板73の後方延長線上よりも
下方に配設するので、二番コンベア37への稈切れの落
下などが確実に防止できる上、脱穀処理量に応じ適正な
傾斜角に変更して、穀粒の飛散や塵の混入を防止し、更
には、第一流穀板73上に沿って吹き上げる選別風52
が、可動フィン78上方を確実に通過して風選別に寄与
するため、二番コンベアに漏下する二番物の精選率を大
きく向上させることができる。
【0042】次に、前記主風路47、副風路46の風路
構成について、図14により詳細に説明する。唐箕26
においては、唐箕ファン42が唐箕ケース43に内装さ
れ、該唐箕ケース43後部には後開口部45が形成され
ると共に、該後開口部45から斜め後下方に向かって延
出される後仕切板43bの下面と、前記流穀板39上面
とから、主風路47が形成されている。一方、唐箕ケー
ス43上部には上開口部44が形成されると共に、該上
開口部44前部からは、上仕切板43aが、唐箕ファン
42の回転方向(機体進行方向に対して左側面視で右回
転)にあたる斜め後上方に向かって延出され、前記前流
穀板30後部下面に連結し、これら前流穀板30下面、
上仕切板43a後面、及び前記後仕切板43b前端とに
より、副風路46が形成されている。
【0043】このような構成において、副選別風50
は、上方の上開口部44から、副風路46を抜けて、前
記チャフシーブ33始端部近傍まで供給されると共に、
主選別風52は、後開口部45から、主風路47を抜け
て、グレンシーブ32下面まで供給される。
【0044】そして、副風路46は唐箕ファン42の回
転方向に向かって傾斜しているため、上開口部44から
噴き出した副選別風50は、風向を上方から後方へ徐々
に変えながらチャフシーブ33に向かって流れていき、
従来の如く風向を急激に後方に向けた場合に比べ、風力
損失を最小限に抑えることができるのである。
【0045】さらに、前記副風路46内には、副選別風
50の風向に沿って、上から順に、側面視く字状の上ガ
イド部材48と側面視略直線上の下ガイド部材49とが
配設されている。このうちの上ガイド部材48の後端
は、前記チャフシーブ33始端部近傍まで延設されると
共に、上ガイド部材48の前端は、前記上開口部44近
傍まで延設されている。また、下ガイド部材49の前後
途中部は、上開口部44の後部内面に連結固定されると
共に、下ガイド部材49の後端は、後流穀板31前部の
方向に延出され、下ガイド部材49の前端は、前記上開
口部44の後半分を塞ぐようにして延出され、副選別風
の風速増加を図っている。
【0046】なお、前記主風路47内にも、角度位置調
整可能に主ガイド部材51が設けられており、該主ガイ
ド部材51は主選別風52の風向に沿った角度位置に調
整した状態で、前記グレンシーブ32から漏下してくる
処理物を風選別可能としている。
【0047】このような構成において、副選別風50は
副風路46内で上副選別風50aと下副選別風50bに
分配され、該下副選別風50bは、上ガイド部材48下
面と下ガイド部材49上面との間を通って、チャフシー
ブ33とグレンシーブ32との間に導かれ、後流穀板3
1上に滞留する湿った処理物を後方に送り出す。また、
前記上副選別風50aは、上仕切板43a後面と上ガイ
ド部材48上面との間を通ってチャフシーブ33上方へ
導かれ、前記各種網20・24から揺動選別装置27へ
漏下する処理物の予備風選を可能としている。
【0048】そして、上下ガイド部材48・49とも、
唐箕ファン42の回転方向に傾斜させた副風路46内
に、副選別風50の風向に沿って配設されているため、
上開口部44から噴き出した副選別風50は、噴出した
直後に分岐されると同時に、風向を上方から後方へ徐々
に変えながらチャフシーブ33に向かって副風路46内
を流れていく。従って、噴出後に風向を上方から急激に
後方に向けられたり、長い風路内を流れて風力の低下し
た状態でガイド部材に当たって分岐される場合に比べ、
風路内面やガイド部材による風力損失を最小限に抑制す
ることができるといえる。
【0049】すなわち、脱穀部10の受網20・24よ
り漏下する処理物を受けて後方に移送する前流穀板30
と、該前流穀板30からの処理物を選別する第一選別部
であるチャフシーブ33と、該チャフシーブ33から漏
下する処理物を更に選別する第二選別部であるグレンシ
ーブ32と、前記前流穀板30下方に配置して選別風を
送風する唐箕26とを有する選別部17を備えた脱穀装
置において、該唐箕26周囲を覆う唐箕ケース43の上
部と後部には上開口部44と後開口部45をそれぞれ設
け、該後開口部45からは前記グレンシーブ32下方に
向かって主選別風52を送風する主風路47を設け、前
記上開口部44からはグレンシーブ32上方に向かって
副選別風50を送風する副風路46を設け、該副風路4
6は唐箕ファン42の回転方向に傾斜させると共に、該
副風路46内を流れる副選別風50に沿ってガイド部材
48・49を配設したので、該ガイド部材48・49を
設けたことによる副選別風50の風力損失を最小限に抑
え、大きな風力の副選別風を第一選別部始端部まで送風
できるため、新たにファンを設けることなく、少なく簡
単な部品で同等以上の高い選別効率を達成することがで
き、コスト低減、軽量化及び組立性・メンテナンス性の
向上を図ることができる。
【0050】また、前記ガイド部材は、第一選別部であ
るチャフシーブ33の上側に副選別風を分配供給する上
ガイド部材48と、該上ガイド部材48下面との間に風
路を形成し第一選別部チャフシーブ33と第二選別部で
あるグレンシーブ32との間に副選別風を供給する下ガ
イド部材49とから構成され、該上下ガイド部材48・
49の前端は、前記上開口部44に近設するので、上開
口部44から噴き出した副選別風50は、風力の高いう
ちに直ちに上下ガイド部材48・49により分岐されて
チャフシーブ33の上方と下方とに分配されるため、分
岐前の長く広がった風路において風力が分散された状態
で分岐される場合に比べ、風力損失が抑制されて高速の
上下副選別風50a・50bを送風することができ、こ
れにより、チャフシーブ33上方では予備選別が促進さ
れて多量の穀粒による藁くず等の混入が軽減されると共
に、チャフシーブ33下方では流穀板31上に滞留する
湿った処理物も迅速にグレンシーブ32上に送り出され
ることとなり、選別効率を一層向上させることができ
る。
【0051】さらに、前記副風路46の先部は、前流穀
板30後部下面に連結するので、該前流穀板30下面
を、副風路46を形成する風向ガイドとして用いること
ができ、新たに配設するガイド部材を少なくして、部品
コストを低減することができる。そして、主風路47内
には、角度位置調節可能な主ガイド部材51を配置する
ので、主ガイド部材51の角度位置を適正化することに
より前記後仕切板43bの端部で発生する渦を軽減する
ことができ、グレンシーブ32から漏下する処理物を均
一に風選別することができる。また、第二選別部である
グレンシーブ32の先部には、流穀板である後流穀板3
1を連設するので、該後流穀板31上面を、副風路46
を形成する風向ガイドとして用いることができ、前記前
流穀板30後部下面と同様に、新たに配設するガイド部
材を少なくして、部品コストを低減することができる。
【0052】次に、藁屑排出機構103について、図1
5、図16により説明する。藁屑排出機構103は、後
部カバー104とガイド部材105とで構成されてお
り、前記処理胴22の後端部に後部カバー104が連設
され、該後部カバー104の後部にガイド部材105の
前部が連設され、該ガイド部材105の後部が排藁処理
装置に設けられた拡散コンベア18上方に配設される。
【0053】該藁屑排出機構103は、前記処理胴22
後部から拡散コンベア18までの経路を覆うフード形状
となっている。このようにフード形状としたことで、藁
屑を他の部分にまき散らすことなく、拡散コンベアに確
実に導くことができる。そして、進行方向左側に扱胴2
1が位置し、その下方に前記揺動選別装置27が位置
し、該揺動選別装置27の後部に設けた吸引ファン25
の後方には、拡散コンベア18が位置する。但し、扱胴
21及び揺動選別装置27からの藁屑は、拡散コンベア
18へは排出されない。
【0054】また、処理胴22は、扱胴21及び揺動選
別装置27と左右反対側の進行方向右側に位置し、該処
理胴22の後部に藁屑排出機構103が位置し、その後
方に拡散コンベア18が位置して藁屑排出機構103の
後部が連通され、処理胴22からの藁屑等が、拡散コン
ベア18上に落下して分散されながら排出される。よっ
て、扱胴21及び揺動選別装置27から排出される藁屑
等と、処理胴22から排出される藁屑等は、左右に分散
されるようになり、拡散性能が上がり、効率よく排藁屑
処理を行うことができる。
【0055】次に、処理胴網24の脱着機構について、
図17乃至図21により説明する。前記処理胴22の下
部周囲には処理胴網24が着脱可能に配置されている。
つまり、図17、図18において、処理胴網24は上網
枠106a、下網枠106bにより支持され、該上網枠
106a・106aが機体に取り付けた係合体107・
107に嵌合され、下網枠106b・106bが網支え
パイプ108・108上に載置され、該網支えパイプ1
08・108の後端がボルト109・109により本機
の後部支持板110に固定されている。網支えパイプ1
08・108の中途部は連結プレート111により連結
されている。
【0056】図21に示すように、網支えパイプ108
・108の前端は、下部同士が支持ブラケット112に
より連結固定され、該支持ブラケット112にリンク機
構を介して本機と枢支されている。即ち、前記支持ブラ
ケット112下部には枢支軸112aが横設固定され、
該枢支軸112aの両側は、リンク113・113の一
端に設けた枢支パイプ113a・113aに挿入されて
枢支されている。該リンク113・113の他端には枢
支パイプ113b・113bを設けて、本機側に固定し
た支持体114に固定した枢支軸114aの両側を前記
枢支パイプ113b・113bに挿入して枢支する構成
としている。更に、前記リンク113・113の上部に
位置決めピン113cを前方に突設して、本機側の本機
側支持板115に開口した位置決め用のピン孔115a
に挿入可能に配置している。
【0057】このような構成において、図17、図18
は、処理胴網24が処理胴22の下部に固定された状態
にあり、この状態からボルト109・109を外すと、
図19に示すように、網支えパイプ108は枢支軸11
2aを中心に矢印116方向の下方に回動することがで
き、1段階目のパイプの下降移動ができる。この状態か
らさらに、網支えパイプ108を後方へ引っ張ると、図
20の如く、リンク113が枢支軸114aを中心に矢
印117方向に回動され、網支えパイプ108が引き出
されながら処理胴網24は上部が後部支持板110に当
たり下方へ略平行移動し、2段階目のパイプの下降移動
がなされる。その際、前記ピン113cは、前記リンク
113の回動と共に、図21に示した矢印118方向に
回動し、ピン孔115aから取り外される。
【0058】そして、図20のように、処理胴網24の
上後端が後部支持板110の下端よりも下方に位置した
状態まで回動するので、処理胴網24を後方へ引き出す
ことができ、清掃やメンテナンス等が容易にできるので
ある。このように、網支えパイプ108の前端を、両側
で回動自在なリンク機構を介してコンバインの本機に連
結したことで、狭い空間内で2段階に回動させて、排藁
処理装置を開放できる位置まで移動させることができ、
コンバインの排藁処理装置をオープンの状態として、後
方から処理胴網24を引き出してメンテナンス等を容易
できるようになるのである。そして、処理胴網24を装
着する場合には、前記と逆の操作を行えばよいのであ
る。
【0059】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
次に示すような効果を奏する。すなわち、請求項1のよ
うに、脱穀部の受網より漏下する処理物を受けて後方に
移送する流穀板と、該流穀板からの処理物を選別する第
一選別部と、該第一選別部から漏下する処理物を更に選
別する第二選別部と、前記流穀板下方に配置して選別風
を送風する唐箕とを有する選別部を備えた脱穀装置にお
いて、該唐箕周囲を覆う唐箕ケースの上部と後部には上
開口部と後開口部をそれぞれ設け、該後開口部からは前
記第二選別部下方に向かって主選別風を送風する主風路
を設け、前記上開口部からは第二選別部上方に向かって
副選別風を送風する副風路を設け、該副風路は唐箕ファ
ンの回転方向に傾斜させると共に、該副風路内を流れる
副選別風に沿ってガイド部材を配設したので、該ガイド
部材を設けたことによる副選別風の風力損失を最小限に
抑え、大きな風力の副選別風を第一選別部始端部まで送
風できるため、新たにファンを設けることなく、少なく
簡単な部品で同等以上の高い選別効率を達成することが
でき、コスト低減、軽量化及び組立性・メンテナンス性
の向上を図ることができる。
【0060】請求項2のように、請求項1記載のガイド
部材は、第一選別部の上側に副選別風を分配供給する上
ガイド部材と、該上ガイド部材下面との間に風路を形成
し第一選別部と第二選別部との間に副選別風を供給する
下ガイド部材とから構成され、該上下ガイド部材の前端
は、前記上開口部に近設するので、上開口部から噴き出
した副選別風は、風力の高いうちに直ちに上下ガイド部
材により分岐されてチャフシーブの上方と下方とに分配
されるため、分岐前の長く広がった風路において風力が
分散された状態で分岐される場合に比べ、風力損失が抑
制されて高速の上下副選別風を送風することができ、こ
れにより、チャフシーブ上方では予備選別が促進されて
多量の穀粒による藁くず等の混入が軽減されると共に、
チャフシーブ下方では流穀板上に滞留する湿った処理物
も迅速にグレンシーブ上に送り出されることとなり、選
別効率を一層向上させることができる。
【0061】請求項3のように、請求項1又は請求項2
記載の副風路の先部は、流穀板後部下面に連結するの
で、該流穀板下面を、副風路を形成する風向ガイドとし
て用いることができ、新たに配設するガイド部材を少な
くして、部品コストを低減することができる。
【0062】請求項4のように、請求項1又は請求項2
又は請求項3記載の主風路内には、角度位置調節可能な
主ガイド部材を配置するので、主ガイド部材の角度位置
を適正化することにより前記後仕切板の端部で発生する
渦を軽減することができ、グレンシーブから漏下する処
理物を均一に風選別することができる。
【0063】請求項5のように、請求項1又は請求項2
又は請求項3又は請求項4記載の第二選別部の先部に
は、流穀板を連設するので、該流穀板上面を、副風路を
形成する風向ガイドとして用いることができ、新たに配
設するガイド部材を少なくして、部品コストを低減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるコンバインの全体側面図であ
る。
【図2】同じく平面図である。
【図3】同じく正面図である。
【図4】脱穀装置の側面一部断面図である。
【図5】選別風の流速分布を示す側面図である。
【図6】ファン特性曲線変化時の風量−静圧図である。
【図7】抵抗曲線変化時の風量−静圧図である。
【図8】揺動選別装置の構成を示す側面一部断面図であ
る。
【図9】各ファンのファン特性曲線を示す風量−静圧図
である。
【図10】脱穀処理量とファン回転数変化時の風量−静
圧図である。
【図11】風量制御のフローチャートである。
【図12】各選別風の流線図である。
【図13】後チャフシーブの配置及び姿勢構成を示す側
面一部断面図である。
【図14】唐箕及び唐箕周辺の側面拡大図である。
【図15】拡散コンベアを処理胴後部に配置した部分後
面図である。
【図16】拡散コンベアを揺動選別装置後部に配置した
部分側面図である。
【図17】網支えパイプにより下部に処理胴網を固定さ
れた状態の処理胴の後面図である。
【図18】処理胴網が処理胴下部に固定された状態の網
支えパイプの位置を示す側面図である。
【図19】図18に示した網支えパイプを、一端側を回
動支点として回転させた状態の網支えパイプの位置を示
す側面図である。
【図20】図19に示した網支えパイプをリンク機構の
回動により下部に平行移動させた状態の網支えパイプの
位置を示す側面図である。
【図21】リンク機構の側面図である。
【符号の説明】
10 脱穀部 17 選別部 20・24 受網 26 唐箕 30・31 流穀板 32 第二選別部 33 第一選別部 42 唐箕ファン 43 唐箕ケース 44 上開口部 45 後開口部 46 副風路 47 主風路 48 上ガイド部材 49 下ガイド部材 50 副選別風 51 主ガイド部材 52 主選別風
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 彰 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ー農機株式会社内 (72)発明者 織田 正明 岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会 社内 Fターム(参考) 2B095 AA01 AA02 AA07 AA12 BA03 BA07 BA19 BA24 CA03 CB02 CB04 CB06 CB12 CB19

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱穀部の受網より漏下する処理物を受け
    て後方に移送する流穀板と、該流穀板からの処理物を選
    別する第一選別部と、該第一選別部から漏下する処理物
    を更に選別する第二選別部と、前記流穀板下方に配置し
    て選別風を送風する唐箕とを有する選別部を備えた脱穀
    装置において、該唐箕周囲を覆う唐箕ケースの上部と後
    部には上開口部と後開口部をそれぞれ設け、該後開口部
    からは前記第二選別部下方に向かって主選別風を送風す
    る主風路を設け、前記上開口部からは第二選別部上方に
    向かって副選別風を送風する副風路を設け、該副風路は
    唐箕ファンの回転方向に傾斜させると共に、該副風路内
    を流れる副選別風に沿ってガイド部材を配設したことを
    特徴とする脱穀装置。
  2. 【請求項2】 前記ガイド部材は、第一選別部の上側に
    副選別風を分配供給する上ガイド部材と、該上ガイド部
    材下面との間に風路を形成し第一選別部と第二選別部と
    の間に副選別風を供給する下ガイド部材とから構成さ
    れ、該上下ガイド部材の前端は、前記上開口部に近設す
    ることを特徴とする請求項1記載の脱穀装置。
  3. 【請求項3】 前記副風路の先部は、流穀板後部下面に
    連結することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    脱穀装置。
  4. 【請求項4】 前記主風路内には、角度位置調節可能な
    主ガイド部材を配置することを特徴とする請求項1又は
    請求項2又は請求項3記載の脱穀装置。
  5. 【請求項5】 前記第二選別部の先部には、流穀板を連
    設することを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求
    項3又は請求項4記載の脱穀装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100364374C (zh) * 2006-03-21 2008-01-30 江苏大学 收获机械的振动清选筛
CN102726175A (zh) * 2012-06-12 2012-10-17 星光农机股份有限公司 具有双风口多风道的联合收割机清选装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100364374C (zh) * 2006-03-21 2008-01-30 江苏大学 收获机械的振动清选筛
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