JP2002358965A - 正極活物質及び非水電解質二次電池 - Google Patents
正極活物質及び非水電解質二次電池Info
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Abstract
ることが可能な正極活物質を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 下記(1)式で表わされる組成を有する
リチウム含有複合金属酸化物を含有することを特徴とす
る。 LiMgxM1-xPO4 (1) 但し、前記Mは、CoおよびNiよりなる群から選択さ
れる1種類以上の元素であり、モル比xは0.5<x<
0.75を示す。
Description
の正極活物質を含む正極を備える非水電解質二次電池に
関するものである。
発に伴い、その電源となる非水電解質二次電池の研究開
発が活発に行われ、実用化が進められている。非水電解
質二次電池の一例であるリチウムイオン二次電池として
は、正極と、負極と、前記正極及び前記負極の間に配置
されるセパレータと、前記セパレータに含浸される非水
電解液とを具備したものが知られている。そして、現在
実用化されているリチウムイオン二次電池の放電電圧は
約4Vである。
質二次電池の開発も始まっている。LiCoPO4また
はLiNiPO4を正極活物質として備える非水電解質
二次電池は、約5Vと高い放電電圧を示すことが知られ
ている。
PO4は、いずれも、リチウムイオン1個を挿入・脱離
させた際に得られる理論的な放電容量が約170mAh
/gであるにも拘わらず、実際には、理論的な放電容量
の約半分程度の放電容量しか得られていない。さらに、
LiCoPO4、LiNiPO4は、いずれも、結晶内部
におけるリチウムイオンの拡散速度が遅く、大きな電流
密度で充放電を行うと、高い放電容量を得られないとい
う問題点がある。
容量と優れた大電流放電特性を得ることが可能な正極活
物質と、この正極活物質を備える非水電解質二次電池を
提供することを目的とする。
電解質二次電池は、下記(1)式で表わされる組成を有
するリチウム含有複合金属酸化物を含有する正極活物質
を含む正極と、負極と、非水電解質とを具備することを
特徴とするものである。
れる1種類以上の元素であり、モル比xは0.5<x<
0.75を示す。
は、下記(2)式で表わされる組成を有するリチウム含
有複合金属酸化物を含有する正極活物質を含む正極と、
負極と、非水電解質とを具備することを特徴とするもの
である。
れる1種類以上の元素であり、前記M1は、Mg、T
i、V、Cr、Mn、Fe、Cu、Zr及びAlよりな
る群から選択される1種類以上の元素であり、モル比
y、zは、0<y<0.5、0<z≦0.5をそれぞれ
示す。
は、下記(3)式で表わされる組成を有するリチウム含
有複合金属酸化物を含有する正極活物質を含む正極と、
負極と、非水電解質とを具備することを特徴とするもの
である。
れる1種類以上の元素であり、前記M2は、Mg、V、
Cr、Mn、Fe、Cu及びZrよりなる群から選択さ
れる1種類以上の元素であり、前記M3は、Al、Si
及びTiよりなる群から選択される1種類以上の元素で
あり、モル比v、w、s、tは、0<w≦0.3、0<
s<0.3、1−s≦t<1、v+w+s+t=2をそ
れぞれ示す。
(1)式で表わされる組成を有するリチウム含有複合金
属酸化物を含有することを特徴とするものである。
れる1種類以上の元素であり、モル比xは0.5<x<
0.75を示す。
(2)式で表わされる組成を有するリチウム含有複合金
属酸化物を含有することを特徴とするものである。
れる1種類以上の元素であり、前記M1は、Mg、T
i、V、Cr、Mn、Fe、Cu、Zr及びAlよりな
る群から選択される1種類以上の元素であり、モル比
y、zは、0<y<0.5、0<z≦0.5をそれぞれ
示す。
(3)式で表わされる組成を有するリチウム含有複合金
属酸化物を含有することを特徴とするものである。
れる1種類以上の元素であり、前記M2は、Mg、V、
Cr、Mn、Fe、Cu及びZrよりなる群から選択さ
れる1種類以上の元素であり、前記M3は、Al、Si
及びTiよりなる群から選択される1種類以上の元素で
あり、モル比v、w、s、tは、0<w≦0.3、0<
s<0.3、1−s≦t<1、v+w+s+t=2をそ
れぞれ示す。
物質について説明する。
は、下記(1)式で表わされる組成を有するリチウム含
有複合金属酸化物を含有する。
れる1種類以上の元素であり、モル比xは0.5<x<
0.75を示す。
蔵・放出反応を生じさせるために不可欠な元素である。
非水電解質二次電池において高い作動電圧を得るため
に、元素Mは、Ni及びCoのうちの少なくとも一方の
元素からなることが望ましい。
する理由を説明する。モル比xを0.5以下にすると、
正極活物質のリチウム拡散速度が低下するため、大電流
で放電した際に高い放電容量を得られなくなる、つま
り、放電レート特性が低下する。一方、モル比yを0.
75以上にすると、放電容量が著しく低下する。モル比
xのより好ましい範囲は、0.52以上、0.75未満
であり、さらに好ましい範囲は、0.54以上、0.7
5未満である。
質は、下記(2)式で表わされる組成を有するリチウム
含有複合金属酸化物を含有する。
れる1種類以上の元素であり、前記M1は、Mg、T
i、V、Cr、Mn、Fe、Cu、Zr及びAlよりな
る群から選択される1種類以上の元素であり、モル比
y、zは、0<y<0.5、0<z≦0.5をそれぞれ
示す。
1よりも多くすると、正極活物質のリチウム拡散速度を
向上することができる。これには、PO4 3-とLi+との
結合強度の低下が寄与しているものと推測される。モル
比yを0より大きく、0.5未満にすることによって、
正極活物質のリチウム拡散速度を向上することができる
ため、非水電解質二次電池の放電レート特性を改善する
ことができる。ただし、リチウムのモル比を1.3以上
にすると、過剰のリチウムイオンがリチウムイオンの拡
散を阻害する確率が高くなるため、正極活物質のリチウ
ム拡散速度が却って低下する可能性がある。よって、モ
ル比yは0より大きく、0.3以下の範囲内にすること
がより好ましい。モル比yのさらに好ましい範囲は、
0.02以上、0.2以下であり、最も好ましい範囲
は、0.04以上、0.1以下である。
吸蔵・放出に直接関与する元素である。非水電解質二次
電池において高い作動電圧を得るために、元素Mは、N
i及びCoのうちの少なくとも一方の元素からなること
が望ましい。
規制する理由を説明する。元素M1は、正極活物質のリ
チウム拡散速度を向上させる働きを有する。元素M1が
無添加であると、正極活物質のリチウム拡散速度を向上
させることが困難になるため、放電レート特性の改善が
難しくなる。しかしながら、モル比zを0.5よりも大
きくすると、酸化物中の遷移金属元素Mの存在比率が低
下するため、非水電解質二次電池の放電容量が低くな
る。モル比zを0より大きく、0.5以下にすることに
よって、非水電解質二次電池の放電容量と放電レート特
性の双方を優れたものにすることができる。モル比zの
より好ましい範囲は、0.02以上、0.3以下であ
り、さらに好ましい範囲は、0.04以上、0.2以下
である。
lが好ましく、さらに好ましい元素は、MgとAlであ
る。
やすいため、他の種類の元素を添加する場合に比べて、
焼成時間を短くすることができると共に正極活物質の合
成を簡素化することができる。
が小さいため、正極活物質の重量増加を比較的小さくす
ることができ、正極活物質の重量エネルギー密度を高く
することができる。
質は、下記(3)式で表わされる組成を有するリチウム
含有複合金属酸化物を含有する。
れる1種類以上の元素であり、前記M2は、Mg、V、
Cr、Mn、Fe、Cu及びZrよりなる群から選択さ
れる1種類以上の元素であり、前記M3は、Al、Si
及びTiよりなる群から選択される1種類以上の元素で
あり、モル比v、w、s、tは、0<w≦0.3、0<
s<0.3、1−s≦t<1、v+w+s+t=2をそ
れぞれ示す。
反応に不可欠な基本元素である。非水電解質二次電池に
おいて高い作動電圧を得るために、元素Mは、Ni及び
Coのうちの少なくとも一方の元素からなることが望ま
しい。
チウム拡散速度を高くすることができる。元素M2は、
主に元素Mと置換されるため、元素Mが元素M2で置換
されることによりPO4 3-とLi+との結合強度が低下し
た結果、リチウム拡散速度が向上されるものと推測され
る。元素M2を無添加にすると、正極活物質のリチウム
拡散速度を改善することが困難になるため、非水電解質
二次電池の放電レート特性を向上させることが難しくな
る。しかしながら、元素M2のモル比wを0.3を超え
ると、酸化物中の遷移金属元素Mの存在比が不足するた
め、非水電解質二次電池において高い放電容量を得られ
なくなる。よって、元素M2のモル比wを0より多く、
0.3以下にすることによって、非水電解質二次電池の
放電レート特性と放電容量を向上することができる。元
素M2のモル比wのより好ましい範囲は、0.02以
上、0.3以下であり、さらに好ましい範囲は、0.0
4以上、0.2以下である。
チウム拡散速度を高くすることができる。元素M3は、
元素MとP(リン)の双方と置換されるため、リチウム
拡散速度の向上には、主に、PO4 3-とLi+との結合強
度の低下が寄与しているものと推測される。元素M3を
無添加にすると、正極活物質のリチウム拡散速度を改善
することが困難になるため、非水電解質二次電池の放電
レート特性を向上させることが難しくなる。しかしなが
ら、元素M3のモル比sを0.3以上と多くすると、酸
化物中の遷移金属元素MまたはP(リン)の存在比が不
足するため、非水電解質二次電池において高い放電容量
を得られなくなる。よって、元素M3のモル比sを0よ
り多く、0.3未満にすることによって、非水電解質二
次電池の放電レート特性と放電容量を向上することがで
きる。元素M3のモル比sのより好ましい範囲範囲は
0.02以上、0.1以下であり、さらに好ましい範囲
は、0.02以上、0.08以下である。
く、一方、元素M3の中では、Ti、Alが好ましい。
また、元素M2と元素M3の好ましい組み合わせは、M
gとAlである。
素M3を添加すると、元素MもしくはPが元素M3と置
換され得る。Pのみが元素M3と置換される場合、Pの
モル比tは、(1−s)と等しくなる。また、元素M及
びPの双方が元素M3と置換される場合、Pのモル比t
は、(1−s)よりも大きくなる。
することによって、元素M3を添加したことによる効果
を十分に得ることができるため、非水電解質二次電池の
放電容量と放電レート特性を向上することができる。
例えば、以下に説明する方法により作製される。まず、
原料として、Liを含む酸化物、元素Mを含む酸化物、
Pを含む酸化物および添加元素を含む酸化物を用意す
る。なお、添加元素には、前述した組成式(1)〜
(3)に含まれるMg、元素M1、元素M2及び元素M
3から選ばれる任意の元素が用いられる。これら原料酸
化物を所定量混合し、得られた混合物を大気中、不活性
ガス中、酸化雰囲気中もしくは還元雰囲気中で焼成する
ことにより、第1〜第3の正極活物質が得られる。
質は、前述した(1)式で表わされる組成を有するリチ
ウム含有複合金属酸化物を含有する。
ル比xが0.5より大きく、0.75未満であるため、
リチウムの拡散速度を向上することができる。従って、
この第1の正極活物質を含有する正極を備えた非水電解
質二次電池は、大電流で放電した際の放電容量の低下を
抑制することができ、つまり、放電レート特性を向上す
ることができる。
た(2)式で表わされる組成を有するリチウム含有複合
金属酸化物を含有する。
と過剰量のリチウムとによって正極活物質のリチウム拡
散速度を向上することができる。このため、元素M1の
添加のみでリチウム拡散速度を向上させる場合に比較し
て、リチウム拡散速度の向上に必要な元素M1の添加量
を少なくすることができ、充放電に関与する遷移金属元
素Mの量を十分に確保することができる。その結果、非
水電解質二次電池の放電容量を損なうことなく、放電レ
ート特性を向上させることが可能になる。
た(3)式で表わされる組成を有するリチウム含有複合
金属酸化物を含有する。
と元素M3とにより正極活物質のリチウム拡散速度を向
上することができる。元素M2は遷移金属元素Mと置換
されるものの、元素M3は遷移金属元素Mとリン元素双
方と置換されるため、異種元素の置換によって減少する
遷移金属元素Mの量を最小限度に抑えることができ、充
放電に関与する遷移金属元素Mの量を十分に確保するこ
とができる。よって、非水電解質二次電池の放電容量を
損なうことなく、放電レート特性を向上させることが可
能になる。また、第3の正極活物質を含む正極を備えた
非水電解質二次電池は、充放電サイクル寿命を向上する
ことができる。
平均粒径が0.1〜2μmの範囲内の粒子であることが
望ましい。これは以下に説明する理由によるものであ
る。正極活物質粒子の平均粒径が2μmを超えると、放
電容量と放電レート特性の双方が低下する恐れがある。
平均粒径が小さい方が放電容量と放電レート特性の改善
には有利であるものの、平均粒径を0.1μm未満にす
ると、後述する正極の作製工程においてスラリーの分散
性が低下する恐れがあったり、あるいは所定の結着力を
維持するのに必要な結着剤量が増加して正極の活物質充
填密度の低下を招いたりする可能性がある。平均粒径の
より好ましい範囲は、0.1〜1μmである。
ついて説明する。
と、前記容器内に収納されると共に第1〜第3の正極活
物質のうちの少なくとも1種類を含有する正極と、前記
容器内に収納される負極と、前記容器内に収納される非
水電解質とを具備する。
ついて説明する。
くは両面に担持される正極層とを含む。
物質のうちの少なくとも1種類と、結着剤が含有され
る。
フルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン
(PVdF)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体
(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等
を用いることができる。
でいてもよい。かかる電気伝導助剤としては、例えばア
セチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等を挙げる
ことができる。
配合割合は、正極活物質80〜95重量%、電気伝導助
剤3〜20重量%、結着剤2〜7重量%の範囲にするこ
とが好ましい。
電性基板か、あるいは無孔の導電性基板を用いることが
できる。前記集電体を形成する材料としては、例えば、
アルミニウム、ステンレス、ニッケル等を挙げることが
できる。
(b)に説明する方法により作製される。
剤を混合し、得られた混合物を集電体に圧着させること
により前記正極を得る。
剤を適当な溶媒に懸濁し、この懸濁物(スラリー)を集
電体に塗布し、乾燥し、プレスを施すことにより作製さ
れる。
プ)することが可能な材料を含む。
属、リチウムを吸蔵・放出することが可能なLi含有合
金、リチウムを吸蔵・放出することが可能な金属酸化
物、リチウムを吸蔵・放出することが可能な金属硫化
物、リチウムを吸蔵・放出することが可能な金属窒化
物、リチウムを吸蔵・放出することが可能なカルコゲン
化合物、リチウムイオンを吸蔵・放出することが可能な
炭素材料等を挙げることができる。特に、前記カルコゲ
ン化合物あるいは前記炭素材料を含む負極は、安全性が
高く、かつ二次電池のサイクル寿命を向上できるため、
望ましい。
材料としては、たとえば、コークス、炭素繊維、熱分解
気相炭素物、黒鉛、樹脂焼成体、メソフェーズピッチ系
炭素繊維、メソフェーズピッチ球状カーボン等を挙げる
ことができる。前述した種類の炭素材料は、電極容量を
高くすることができるため、望ましい。
タン、二硫化モリブデン、セレン化ニオブ、酸化スズ等
を挙げることができる。このようなカルコゲン化合物を
負極に用いると電池電圧は低下するものの前記負極の容
量が増加するため、前記二次電池の容量が向上される。
炭素材料と結着剤とを溶媒の存在下で混練し、得られた
懸濁物を集電体に塗布し、乾燥することにより作製され
る。
トラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン
(PVdF)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EP
DM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等を用いるこ
とができる。さらに、炭素材料および結着剤の配合割合
は、炭素材料90〜98重量%、結着剤2〜10重量%
の範囲にすることが好ましい。また、前記集電体として
は、例えばアルミニウム、ステンレス、ニッケル等の導
電性基板を用いることができる。前記集電体は、多孔質
構造にしても、無孔にしても良い。
溶解させることにより調製される液体状非水電解質(非
水電解液)、高分子材料に非水溶媒と電解質を保持させ
た高分子ゲル状非水電解質、高分子材料に電解質を保持
させた固体非水電解質等を挙げることができる。
ボネートや、鎖状カーボネート(例えば、エチレンカー
ボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネ
ート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネー
ト等)、環状エーテルや鎖状エーテル(例えば、1,2−
ジメトキシエタン、2−メチルテトラヒドロフラン
等)、環状エステルや鎖状エステル(例えば、γ−ブチ
ロラクトン,γ−バレロラクトン,σ−バレロラクト
ン,酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプ
ロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロ
ピオン酸プロピル等)などを挙げることができる。非水
溶媒には、前述した種類の中から選ばれる1種または2
〜5種の混合溶媒が用いることができるが、必ずしもこ
れらに限定されるものではない。
チウム(LiClO4),六フッ化リン酸リチウム(Li
PF6)、ホウフッ化リチウム(LiBF4)、六フッ化砒
素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメチルスルホ
ニルイミドリチウム(LiCF3SO3)、ビストリフル
オロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF3
SO2)2]などのリチウム塩が挙げられる。かかる電解
質としては、これから選ばれる1種又は2〜3種のリチ
ウム塩を用いることができるが、これらに限定されるも
のではない。
は、0.5〜2mol/Lの範囲内にすることが望まし
い。
電解質に含まれる高分子材料としては、例えば、ポリア
クリロニトリル、ポリアクリレート、ポリフッ化ビニリ
デン(PVdF)、ポリエチレンオキシド(PEO)、
あるいはアクリロニトリル、アクリレート、フッ化ビニ
リデンもしくはエチレンオキシドを単量体として含むポ
リマー等を挙げることができる。
から形成することができる。
アルミニウムから形成することができる。
層を被覆する樹脂層とから構成されることが好ましい。
前記金属層は、アルミニウム箔から形成することが好ま
しい。一方、前記樹脂層は、ポリエチレン、ポリプロピ
レンなどの熱可塑性樹脂から形成することができる。前
記樹脂層は、単層もしくは多層構造にすることができ
る。
と負極の間にセパレータを配置することができる。前記
セパレータとしては、例えば、合成樹脂製不織布、ポリ
エチレン多孔質フィルム、ポリプロピレン多孔質フィル
ム等を用いることができる。
図1及び図2に示す。
一例であるボタン型非水電解質二次電池を示す断面図
で、図2は、本発明に係る非水電解質二次電池の一例で
ある薄型非水電解質二次電池を示す断面図である。
ス1内には、正極2が収納されている。正極2は、正極
集電体3と、前記正極集電体3の片面に担持される正極
層4とを備えるものである。正極2の正極集電体3は、
正極ケース1の内面に圧着されている。セパレータ5
は、正極2の正極層4上に配置されている。負極6は、
負極集電体7と、前記負極集電体7の片面に担持される
負極層8とを備える。このような負極6は、セパレータ
5上に配置されている。液状非水電解質(非水電解液)
は、正極2、負極6及びセパレータ5に含浸されてい
る。有底円筒型の負極ケース9は、正極ケース1にリン
グ状の絶縁ガスケット10を介してかしめ固定されてい
る。なお、負極ケース9の内面には、負極6の負極集電
体7が圧着されている。
び負極をその間にセパレータを介在させて偏平形状に捲
回した構造を有する。前記電極群11は、例えば、正極
及び負極をその間にセパレータを介在させて偏平形状に
捲回した後、加熱プレスを施すことにより作製される。
液状非水電解質(非水電解液)は、電極群11に含浸さ
れている。このような電極群11は、袋形状の容器12
内に収納されている。この容器12は、例えば、樹脂層
を含むシートから形成されている。帯状の正極リード1
3は、一端が電極群11の正極に接続され、かつ他端が
容器12から延出されている。一方、帯状の負極リード
14は、一端が電極群11の負極に接続され、かつ他端
が容器12から延出されている。
おける正極、負極及びセパレータの一体化を加熱プレス
により行ったが、接着性を有する高分子により正極、負
極及びセパレータを一体化させることができる。
シウム、酸化コバルト、リン酸アンモニウムをそれぞ
れ、Li、Mg、Co、Pに換算してモル比1.0:
0.55:0.45:1.0となるように秤量して十分
に混合した。次いで、この混合物を大気中、350℃で
20時間かけて焼成した後、室温まで冷却して取り出し
た。次に、取り出した粉末を微粉化した後、1000k
g/cm2以上の圧力を加えて錠剤状に成型した。ひき
つづき、成型物を大気中、780℃で20時間かけて焼
成した後、室温まで冷却し、微粉化し、組成がLiMg
0.55Co0.45PO4で表わされるリチウム含有複合金属
酸化物を得た。
有複合金属酸化物を80重量%と、電気伝導助剤である
アセチレンブラックを17重量%と、結着剤としてポリ
テトラフルオロエチレンを3重量%の割合で混合するこ
とにより正極層を作製した。これをステンレス製ネット
からなる正極集電体に圧着することにより正極を作製し
た。
体にリチウム金属からなる負極層を圧着することにより
負極を得た。
ンカーボネートとを2:1の割合で混合し、これにLiP
F6を1mol/Lの割合で溶解させて液状非水電解液を
調製した。
フィルムからなるセパレータ、負極、負極ケースをそれぞ
れこの順序で積層した後、液状非水電解質を注液し、ガ
スケットとともにかしめて封口し、前述した図1に示す
構造を有するボタン型非水電解質二次電池を組み立て
た。
化物の組成を下記表1に示す組成に変更すること以外
は、前述した実施例1で説明したのと同様な構成のボタ
ン型非水電解質二次電池を組み立てた。
ト、リン酸アンモニウムをそれぞれ、Li、Co、Pに
換算してモル比1:1:1となるように秤量して十分に
混合した。次いで、この混合物を大気中、350℃で2
0時間かけて焼成した後、室温まで冷却して取り出し
た。次に、取り出した粉末を微粉化した後、1000k
g/cm2以上の圧力を加えて錠剤状に成型した。ひき
つづき、成型物を大気中、780℃で20時間かけて焼
成した後、室温まで冷却し、微粉化し、組成がLiCo
PO4で表わされるリチウム含有複合金属酸化物を得
た。
の組成を下記表1に示す組成に変更すること以外は、前
述した実施例1で説明したのと同様な構成のボタン型非
水電解質二次電池を組み立てた。
ル、リン酸アンモニウムをそれぞれ、Li、Ni、Pに
換算してモル比1:1:1となるように秤量して十分に
混合した。次いで、この混合物を大気中、350℃で2
0時間かけて焼成した後、室温まで冷却して取り出し
た。次に、取り出した粉末を微粉化した後、1000k
g/cm2以上の圧力を加えて錠剤状に成型した。ひき
つづき、成型物を大気中、780℃で20時間かけて焼
成した後、室温まで冷却し、微粉化し、組成がLiNi
PO4で表わされるリチウム含有複合金属酸化物を得
た。
の組成を下記表1に示す組成に変更すること以外は、前
述した実施例1で説明したのと同様な構成のボタン型非
水電解質二次電池を組み立てた。
二次電池について、正極の1cm2当たり0.1mAの
一定電流で5.3Vまで充電した後、正極の1cm2当
たり0.1mAの一定電流で3Vまで放電した際の放電
容量を測定し、その結果を0.1mA/cm2放電時の
放電容量(放電容量1)として下記表1に示す。
次電池について、正極の1cm2当たり0.2mAの一
定電流で5.3Vまで充電した後、正極の1cm2当た
り0.2mA/cm2の一定電流で3Vまで放電した際
の放電容量を測定し、その結果を0.2mA放電時の放
電容量(放電容量2)として下記表1に示す。
二次電池について、得られた放電容量1と放電容量2を
用い、下記(A)式に従って放電レート特性を算出し、
その結果を下記表1に示す。
電時の放電容量(放電容量1)であり、C2は、0.2
mA/cm2放電時の放電容量(放電容量2)である。
式(LiMgxM1-xPO4)で表わされる組成を有する
リチウム含有複合金属酸化物を含有する正極を備えた実
施例1〜実施例4の二次電池は、正極の単位表面積当り
の放電電流を高くした際の放電容量低下率を、比較例1
〜4に比較して小さくできることがわかる。
素の種類が同じ場合、Mgのモル比xを0.50、0.
55,0.7と多くするに従って、放電レート特性が高
くなっていることがわかる。
ト、水酸化マグネシウム、リン酸アンモニウムをそれぞ
れ、Li、Co、Mg、Pに換算してモル比1.1:
0.85:0.05:1.0となるように秤量して十分
に混合した。次いで、この混合物を大気中、350℃で
20時間かけて焼成した後、室温まで冷却して取り出し
た。次に、取り出した粉末を微粉化した後、1000k
g/cm2以上の圧力を加えて錠剤状に成型した。ひき
つづき、成型物を大気中、780℃で20時間かけて焼
成した後、室温まで冷却し、微粉化し、組成がLi1.1
Co0.85Mg0.05PO4で表わされるリチウム含有複合
金属酸化物を得た。
正極活物質として用いること以外は、前述した実施例1
で説明したのと同様な構成のボタン型非水電解質二次電
池を組み立てた。
酸化物の組成を下記表2に示す組成に変更すること以外
は、前述した実施例1で説明したのと同様な構成のボタ
ン型非水電解質二次電池を組み立てた。
電池について、0.1mA/cm2放電時の放電容量
(放電容量1)、0.2mA/cm2放電時の放電容量
(放電容量2)並びに放電レート特性を前述した実施例
1で説明したのと同様にして測定し、その結果を下記表
2に示す。なお、表2には、前述した比較例1〜4の結
果を併記する。
式(Li1+yM1-y-zM1zPO4)で表わされる組成を有
するリチウム含有複合金属酸化物を含有する正極を備え
た実施例5〜実施例22の二次電池は、放電容量を比較
例1〜4の二次電池に比較して高くできることがわか
る。
放電容量と放電レート特性の双方が実施例5〜22に比
べて低かった。一方、比較例2,4の二次電池は、放電
レート特性については実施例5〜22とほぼ同等である
ものの、放電容量が実施例5〜22に比べて低かった。
ト、水酸化マグネシウム、硝酸アルミニウム、リン酸ア
ンモニウムをそれぞれ、Li、Co、Mg、Al、Pに
換算してモル比1.0:0.9:0.05:0.1:
0.95となるように秤量して十分に混合した。次い
で、この混合物を大気中、350℃で20時間かけて焼
成した後、室温まで冷却して取り出した。次に、取り出
した粉末を微粉化した後、1000kg/cm2以上の
圧力を加えて錠剤状に成型した。ひきつづき、成型物を
大気中、780℃で20時間かけて焼成した後、室温ま
で冷却し、微粉化した。再び錠剤状に成型し、780℃
で焼成することを2度以上繰り返して組成がLiCo
0.9Mg0.05Al0.1P0.95O4で表わされるリチウム含
有複合金属酸化物を得た。
正極活物質として用いること以外は、前述した実施例1
で説明したのと同様な構成のボタン型非水電解質二次電
池を組み立てた。
属酸化物の組成を下記表3〜表4に示す組成に変更する
こと以外は、前述した実施例1で説明したのと同様な構
成のボタン型非水電解質二次電池を組み立てた。
次電池について、0.1mA/cm 2放電時の放電容量
(放電容量1)、0.2mA/cm2放電時の放電容量
(放電容量2)並びに放電レート特性を前述した実施例
1で説明したのと同様にして測定し、その結果を下記表
3〜表4に示す。なお、表3〜表4には、前述した比較
例1〜4の結果をそれぞれ併記する。
式(LiCovM2wM3sPtO4)で表わされる組成を
有するリチウム含有複合金属酸化物を含有する正極を備
えた実施例23〜43の二次電池は、放電容量を比較例
1,2の二次電池に比較して高くできることがわかる。
容量と放電レート特性の双方が実施例23〜43に比べ
て低かった。一方、比較例2の二次電池は、放電レート
特性については実施例23〜43とほぼ同等であるもの
の、放電容量が実施例23〜43に比べて低かった。
式(LiNivM2wM3sPtO4)で表わされる組成を
有するリチウム含有複合金属酸化物を含有する正極を備
えた実施例44〜64の二次電池は、放電容量を比較例
3,4の二次電池に比較して高くできることがわかる。
容量と放電レート特性の双方が実施例44〜64に比べ
て低かった。一方、比較例4の二次電池は、放電レート
特性については実施例44〜64とほぼ同等であるもの
の、放電容量が実施例44〜64に比べて低かった。
成を下記表5に示す組成に変更すること以外は、前述し
た実施例5で説明したのと同様な構成のボタン型非水電
解質二次電池を組み立てた。
次電池について、0.1mA/cm 2放電時の放電容量
(放電容量1)、0.2mA/cm2放電時の放電容量
(放電容量2)並びに放電レート特性を前述した実施例
1で説明したのと同様にして測定し、その結果を下記表
5に示す。なお、表5には、前述した実施例5の結果を
併記する。
式(Li1+yM1-y-zM1zPO4)で表わされる組成を有
するリチウム含有複合金属酸化物を含有する正極を備え
た実施例5、65〜68の二次電池においては、モル比
yが0.02〜0.2の範囲内にある実施例5,66,
67の二次電池の方が、実施例65, 68に比べて、放
電レート特性が高いことがわかる。特に、モル比yが
0.04〜0.1の範囲内にある実施例5の二次電池
は、放電レート特性が最も優れている。
ト特性との関係> (実施例69〜75)リチウム含有複合金属酸化物の組
成を下記表6に示す組成に変更すること以外は、前述し
た実施例23で説明したのと同様な構成のボタン型非水
電解質二次電池を組み立てた。
次電池について、0.1mA/cm 2放電時の放電容量
(放電容量1)、0.2mA/cm2放電時の放電容量
(放電容量2)並びに放電レート特性を前述した実施例
1で説明したのと同様にして測定し、その結果を下記表
6に示す。なお、表6には、前述した実施例23の結果
を併記する。
式(LiMvM2wM3sPtO4)で表わされる組成を有
するリチウム含有複合金属酸化物を含有する正極を備え
た実施例23、69〜75の二次電池においては、元素
M2のモル比wが0.02〜0.3の範囲内にある実施
例23、70〜71の二次電池の方が放電レート特性が
実施例69に比べて高いことがわかる。特に、元素M2
のモル比wが0.04〜0.2の範囲内にある実施例2
3の二次電池は、放電レート特性に優れるだけでなく、
放電容量が実施例69〜71に比べて高くなっている。
0.1の範囲内にある実施例23,73, 74の二次電
池は、放電レート特性が実施例72, 75に比べて高く
なっている。特に、元素M3のモル比sが0.02〜
0.08の範囲内にある実施例73, 74の二次電池
は、放電レート特性に最も優れている。
比較実験)第2の正極活物質のうちの実施例5,7,2
1と、第3の正極活物質のうちの実施例23〜25と、
比較例1,2について、0.1mA/cm2の一定電流
で5.3Vまで充電した後、0.1mA/cm2の一定
電流で3Vまで放電する充放電サイクルを繰り返し、放
電容量が初期容量の80%以下に低下した際のサイクル
数を測定し、その結果を下記表7に示す。
式(LiMvM2wM3sPtO4)で表わされる組成を有
するリチウム含有複合金属酸化物を含有する正極を備え
た実施例23〜25の二次電池は、前述した(2)式
(Li1+yM1-y-zM1zPO4)で表わされる組成を有す
るリチウム含有複合金属酸化物を含有する正極を備えた
実施例5,7,21の二次電池に比較して、充放電サイ
クル寿命に優れることがわかる。
組成のリチウム含有複合酸化物粉末91重量%をアセチ
レンブラック2.5重量%、グラファイト3重量%、ポ
リフッ化ビニリデン(PVdF)4重量%と、N−メチ
ルピロリドン(NMP)溶液を加えて混合し、厚さ15
μmのアルミニウム箔の集電体に塗布し、乾燥後、プレ
スすることにより電極密度3.0g/cm3の帯状の正
極を作製した。
ソフェーズピッチ系炭素繊維(平均粒径25μm、平均
繊維長30μm)の粉末94重量%と、ポリフッ化ビニ
リデン(PVdF)6重量%と、N−メチルピロリドン
(NMP)溶液を加えて混合し、厚さ12μmの銅箔に
塗布し、乾燥後、プレスすることにより電極密度1.4
g/cm3の帯状の負極を作製した。
で、多孔度50%で、空気透過率200秒/100cm
3のポリエチレン製多孔質フィルムからなるセパレー
タ、前記負極、前記セパレータの順序に積層した後、渦
巻き状に捲回した。これを90℃で加熱プレスすること
により、幅30mmで、厚さ3.0mmの偏平状電極群
を作製した。得られた電極群を、厚さが40μmのアル
ミニウム箔と、前記アルミニウム箔の両面に形成された
ポリプロピレン層とから構成された厚さが0.1mmの
ラミネートフィルムパックに収納し、80℃で24時間
真空乾燥を施した。
エチレンカーボネート(EC)、γ−ブチロラクトン
(BL)及びビニレンカーボネート(VC)の混合溶媒
(体積比率24:75:1)に電解質としての四フッ化
ホウ酸リチウム(LiBF4)を1.5mol/L溶解
することにより非水電解液を調製した。
ムパック内に前記非水電解液を注入した後、前記ラミネ
ートフィルムパックをヒートシールにより完全密閉し、
前述した図2に示す構造を有し、幅35mm、厚さ3.
2mm、高さ65mmの薄型非水電解質二次電池を製造
した。
たのと同様な組成のリチウム含有複合金属酸化物を正極
活物質として用いること以外は、前述した実施例76で
説明したのと同様にして薄型リチウムイオン二次電池を
製造した。
したのと同様な組成のリチウム含有複合金属酸化物を正
極活物質として用いること以外は、前述した実施例76
で説明したのと同様にして薄型リチウムイオン二次電池
を製造した。
のと同様な組成のリチウム含有複合金属酸化物を正極活
物質として用いること以外は、前述した実施例76で説
明したのと同様にして薄型リチウムイオン二次電池を製
造した。
施例76〜78及び比較例7の二次電池について、正極
の1cm2当たり0.1mAの一定電流で5.3Vまで
充電した後、正極の1cm2当たり0.1mAの一定電
流で3Vまで放電した際の放電容量を測定し、0.1m
A/cm2放電時の放電容量(放電容量1)を得た。
次電池について、正極の1cm2当たり0.2mAの一
定電流で5.3Vまで充電した後、正極の1cm2当た
り0.2mAの一定電流で3Vまで放電した際の放電容
量を測定し、0.2mA/cm2放電時の放電容量(放
電容量2)を得た。
を用い、前述した(A)式に従って放電レート特性を算
出し、その結果を実施例76の放電レート特性を100
として下記表8に示す。
(1)〜(3)で表わされる組成を有するリチウム含有
複合金属酸化物を活物質として含む実施例76〜78の
薄型二次電池は、比較例7の二次電池に比較して、放電
レート特性に優れていることがわかる。
て、以下に説明する方法で平均粒径を測定したところ、
測定された平均粒径は、0.1〜2μmの範囲内にあっ
た。
質粉から、無作為にその一部を採取し、それを走査型電
子顕微鏡で観察する。そして、無作為に選んだ300μ
m2以上の面積部分の中に存在する単一粒子の長さLを
測る。粒子が球形の場合に、Lはその直径である。粒子
が球形でない場合は、粒子の端から端までの長さで最も
長い部分を測りそれをLとする。そして、Lが0.1〜
2μmの範囲にある粒子の数mと、測定範囲内の単一粒
子の総数Mを比較して、mがMの50%以上の場合に
「平均粒径が0.1〜2μmの範囲内である」と定義す
る。同様に、Lが0.1〜1μmの範囲にある粒子の数
mと、測定範囲内の単一粒子の総数Mを比較して、mが
Mの50%以上の場合に「平均粒径が0.1〜1μmの
範囲内である」と定義する。また、Lが0.1μm未満
の範囲にある粒子の数mと、測定範囲内の単一粒子の総
数Mを比較して、mがMの50%以上の場合に「平均粒
径が0.1μm未満」と定義する。また同様に、Lが2
μmを超える範囲にある粒子の数mと、測定範囲内の単
一粒子の総数Mを比較して、mがMの50%以上の場合
に「平均粒径が2μmを超える」と定義する。
された平均粒径が下記表9に示す値であること以外は、
前述した実施例23で説明したのと同様な構成のボタン
型非水電解質二次電池を組み立てた。
次電池について、0.1mA/cm 2放電時の放電容量
(放電容量1)、0.2mA/cm2放電時の放電容量
(放電容量2)並びに放電レート特性を前述した実施例
1で説明したのと同様にして測定し、その結果を下記表
9に示す。なお、表9には、前述した実施例23と比較
例1の結果を併記する。
1〜2μmの範囲内にある(LiCovM2wM3sPtO
4)で表わされる組成を有する正極活物質を備えた実施
例23,79〜80の二次電池は、平均粒径が0.1〜
2μmの範囲内にあるLiCoPO4を正極活物質とし
て用いる比較例1の二次電池に比較して、放電容量と放
電レート特性に優れることがわかる。特に、平均粒径が
0.1〜1μmの範囲内にあると、大きな放電容量と優
れた放電レート特性を得られることが理解できる。
型非水電解質二次電池と薄型非水電解質二次電池に適用
した例を説明したが、本発明に係わる非水電解質二次電
池の形態はボタン型や薄型に限定されるものではなく、
ボタン型や薄型の他に角型、円筒型などにすることがで
きる。
質であるLiMPO4(Mは、NiおよびCoよりなる
群から選択される少なくとも1種類の元素である)系酸
化物を備える非水電解質二次電池の放電容量と放電レー
ト特性が改善されるため、リチウムイオン二次電池のよ
うな現在実用化されている非水電解質二次電池のエネル
ギー密度を更に向上させることができる。
電容量と放電レート特性の双方に優れる正極活物質と、
この正極活物質を備えた非水電解質二次電池を提供する
ことができる。
ボタン型非水電解質二次電池を示す断面図。
薄型非水電解質二次電池を示す断面図。
Claims (8)
- 【請求項1】 下記(1)式で表わされる組成を有する
リチウム含有複合金属酸化物を含有する正極活物質を含
む正極と、 負極と、 非水電解質とを具備することを特徴とする非水電解質二
次電池。 LiMgxM1-xPO4 (1) 但し、前記Mは、CoおよびNiよりなる群から選択さ
れる1種類以上の元素であり、モル比xは0.5<x<
0.75を示す。 - 【請求項2】 下記(2)式で表わされる組成を有する
リチウム含有複合金属酸化物を含有する正極活物質を含
む正極と、 負極と、 非水電解質とを具備することを特徴とする非水電解質二
次電池。 Li1+yM1-y-zM1zPO4 (2) 但し、前記Mは、CoおよびNiよりなる群から選択さ
れる1種類以上の元素であり、前記M1は、Mg、T
i、V、Cr、Mn、Fe、Cu、Zr及びAlよりな
る群から選択される1種類以上の元素であり、モル比
y、zは、0<y<0.5、0<z≦0.5をそれぞれ
示す。 - 【請求項3】 下記(3)式で表わされる組成を有する
リチウム含有複合金属酸化物を含有する正極活物質を含
む正極と、 負極と、 非水電解質とを具備することを特徴とする非水電解質二
次電池。 LiMvM2wM3sPtO4 (3) 但し、前記Mは、CoおよびNiよりなる群から選択さ
れる1種類以上の元素であり、前記M2は、Mg、V、
Cr、Mn、Fe、Cu及びZrよりなる群から選択さ
れる1種類以上の元素であり、前記M3は、Al、Si
及びTiよりなる群から選択される1種類以上の元素で
あり、モル比v、w、s、tは、0<w≦0.3、0<
s<0.3、1−s≦t<1、v+w+s+t=2をそ
れぞれ示す。 - 【請求項4】 前記正極活物質は、平均粒径が0.1〜
2μmの範囲内の粒子であることを特徴とする請求項1
〜3いずれか1項記載の非水電解質二次電池。 - 【請求項5】 下記(1)式で表わされる組成を有する
リチウム含有複合金属酸化物を含有することを特徴とす
る正極活物質。 LiMgxM1-xPO4 (1) 但し、前記Mは、CoおよびNiよりなる群から選択さ
れる1種類以上の元素であり、モル比xは0.5<x<
0.75を示す。 - 【請求項6】 下記(2)式で表わされる組成を有する
リチウム含有複合金属酸化物を含有することを特徴とす
る正極活物質。 Li1+yM1-y-zM1zPO4 (2) 但し、前記Mは、CoおよびNiよりなる群から選択さ
れる1種類以上の元素であり、前記M1は、Mg、T
i、V、Cr、Mn、Fe、Cu、Zr及びAlよりな
る群から選択される1種類以上の元素であり、モル比
y、zは、0<y<0.5、0<z≦0.5をそれぞれ
示す。 - 【請求項7】 下記(3)式で表わされる組成を有する
リチウム含有複合金属酸化物を含有することを特徴とす
る正極活物質。 LiMvM2wM3sPtO4 (3) 但し、前記Mは、CoおよびNiよりなる群から選択さ
れる1種類以上の元素であり、前記M2は、Mg、V、
Cr、Mn、Fe、Cu及びZrよりなる群から選択さ
れる1種類以上の元素であり、前記M3は、Al、Si
及びTiよりなる群から選択される1種類以上の元素で
あり、モル比v、w、s、tは、0<w≦0.3、0<
s<0.3、1−s≦t<1、v+w+s+t=2をそ
れぞれ示す。 - 【請求項8】 平均粒径が0.1〜2μmの範囲内の粒
子であることを特徴とする請求項5〜7いずれか1項記
載の正極活物質。
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