JP2002356678A - 植物用保水剤 - Google Patents

植物用保水剤

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JP2002356678A
JP2002356678A JP2002093569A JP2002093569A JP2002356678A JP 2002356678 A JP2002356678 A JP 2002356678A JP 2002093569 A JP2002093569 A JP 2002093569A JP 2002093569 A JP2002093569 A JP 2002093569A JP 2002356678 A JP2002356678 A JP 2002356678A
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water
water retention
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surfactant
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Tomoko Moriyama
智子 森山
Junji Oka
准慈 岡
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Otsuka Chemical Co Ltd
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Otsuka Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保湿性に優れ、葉や花にかかっても薬害
のないため、株元灌注やドブ漬け処理のみではなく、ジ
ョウロ等により散布可能な汎用性が高い植物用保水剤を
提供する。 【解決手段】 トレハロース、ソルビトール、透水性
(0.1%水溶液)が5分以下の界面活性剤および水を
含有する植物用保水剤、またその植物用保水剤を1倍を
越えて濃縮して得られる植物用保水剤の濃縮液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は植物用保水剤および
その濃縮液に関する。
【0002】
【従来の技術】農作物の成長を促進し、収穫量の増大を
図ること、病害虫からの被害を防止することなども勿論
重要であるが、農作物を植え付けたときに、正常に活着
することは極めて重要である。また雨が降らない状態が
続いて萎れて枯れてしまうことも防ぐ必要がある。更に
家庭においても、庭木や鉢植えの植物に対して水やりが
旅行等によりしばらくできない場合があるが、そのよう
な場合にも萎れて枯れてしまうことを防ぐ必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような場合に、保
湿性に優れ、葉や花にかかっても薬害のない植物用保水
剤は従来存在しなかった。本発明の課題は、保湿性に優
れ、葉や花にかかっても薬害のない植物用保水剤を提供
することにある。また本発明の課題は、株元灌注やドブ
漬け処理のみではなく、ジョウロ等により散布可能な汎
用性が高い植物用保水剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はトレハロース、
ソルビトール、透水性(0.1%水溶液)が5分以下の
界面活性剤および水を含有する植物用保水剤に係る。ま
た本発明は上記植物用保水剤を1倍を越えて濃縮して得
られる植物用保水剤の濃縮液に係る。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明においてはトレハロース及
びソルビトールを併用することが特徴である。トレハロ
ース又はソルビトールを各単独で用いる場合、植物の種
類によっては保水効果が十分ではなく好ましくない。特
にトレハロースとソルビトールの重量比が、30〜60
/70〜40の範囲となるように、両者を併用するのが
効果が優れ好ましい。
【0006】透水性(0.1%水溶液)が5分以下の界
面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ジアルキルスルホサクシネート、アルキルア
ンモニウム塩を例示することができる。ここで透水性は
0.1%の界面活性剤の水溶液500mlを容器にい
れ、この溶液に静かに2×2cmのフェルトを浮かべ、
フェルトが湿潤し、容器の底に到達するまでの時間を測
定した。このような透水性が5分以下の界面活性剤の市
販品としては、例えば大原パラジウム(株)の大原N
(7秒、ポリオキシエチレンアルキルエーテル)、第一
工業製薬(株)のネオハイテノールL−30(46
秒)、ネオコールSW(24秒)、ネオコールYSK
(4秒)(以上、いずれもジアルキルスルホサクシネー
ト)、竹本油脂(株)のパイオニンB−0011(70
秒、アルキルアンモニウム塩)などを例示できる。これ
らのうち透水性(0.1%水溶液)が80秒以下の界面
活性剤、更には1分以下の界面活性剤が特に好ましい。
【0007】本発明ではトレハロース0.1〜5重量
%、ソルビトール0.1〜5重量%、界面活性剤0.05
〜2重量%および残部水となるような範囲で使用するの
が好ましい。更に本発明ではトレハロース0.3〜3.5
重量%、ソルビトール0.3〜3.5重量%、界面活性剤
0.1〜1.5重量%および残部水となるような範囲で使
用するのが好ましい。
【0008】本発明の保水剤には、上記以外に例えば硝
酸カリウム、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、塩化
カルシウム、キレートカルシウム、乳酸、クエン酸、フ
ミン酸などの肥料成分、安息香酸ナトリウムやチアゾリ
ン系などの防腐剤、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム
などのpH調整剤等を配合することができる。これらは
保水剤に対して保水効果を損なわない程度に配合するの
が好ましい。
【0009】本発明の保水剤は上記の保水剤を1倍を越
えて濃縮した濃縮液とすることもできる。通常は約1.
1〜50倍に濃縮するのが好ましい。本発明の保水剤は
種々の植物に適用することができ、例えばトマト、サラ
ダナ、キャベツ、レタス、ハクサイ、ブロッコリー、イ
チゴ、ユウゼンギク、ニチニチソウ、アキランサス、ナ
デシコ、コニファー、ランタナ、パンジー、ノースポー
ル、ビオラなどを例示できるが、これらに限定されな
い。
【0010】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明について説明す
るが、何らこれらに限定されるものではない。
【0011】実施例1 トレハロース及びソルビトールの等量混合物を1.0重
量%、界面活性剤としてネオハイテノールL−30を
0.1重量%および残部水となるようにして、本発明の
保水剤を得た。
【0012】比較例1 トレハロース単独を1.0重量%の割合で水に溶解して
比較用の保水剤を得た。 比較例2 ソルビトール単独を1.0重量%の割合で水に溶解して
比較用の保水剤を得た。
【0013】試験例1 上記の実施例1及び比較例1〜2の保水剤を用いて、下
記の方法により保水性の試験を行った。結果を表1に示
す。 試験場所:大塚化学株式会社 栽培センターアクリル温
室 供試植物:ニチニチソウ、ナデシコ、パンジー 試験方法:業者から各供試植物の1株が植えてあるビニ
ールポット(9cm径)を購入して使用した。処理薬剤
をその上からジョウロで十分量(1ポットあたり200
ml)を花および葉にかかるように散布した。 保水調査:試験の平均温度を29.3℃とし、ニチニチ
ソウ、ナデシコについては散布5日後、パンジーについ
ては散布7日後にしおれの有無を観察し、以下の4段階
で評価した。 無処理水(水のみ)と比較して、◎:優れた保水効果あ
り、○:効果あり、△:はっきりしない、×:効果なし
【0014】
【表1】
【0015】比較例3 トレハロース0.5重量%、ソルビトール0.5重量%お
よび残部水となるようにして、比較用の保水剤を得た。
【0016】比較例4〜8 下記に示す糖1.0重量%および残部水となるようにし
て、比較用の保水剤を得た。 比較例4 グルコース(ブドウ糖) 比較例5 フルクトース(果糖) 比較例6 スクロース(ショ糖) 比較例7 マルトース 比較例8 マンニトール
【0017】試験例2 上記の実施例1及び比較例1〜8の保水剤を用いて、下
記の方法により保水性の試験を行った。結果を表2に示
す。 試験場所:大塚化学株式会社 栽培センターアクリル温
室 供試植物:バコパ、パンジー、ノースポール、ビオラ 試験方法:業者から各供試植物の1株が植えてあるビニ
ールポット(9cm径)を購入して使用した。ハクサイ
については本葉4〜5枚に生長したものを該ビニールポ
ットに移植して使用した。処理薬剤をその上からジョウ
ロで十分量(1ポットあたり200ml)を花および葉
にかかるように散布した。無処理区は水を散布した。 保水調査:試験の平均温度を20.5℃とし、散布10
日後にしおれの有無を観察し、以下の5段階で評価し
た。 5:しおれなし、4:軽微、3:軽度、2:中度、1:
甚大、枯死。
【0018】
【表2】
【0019】実施例2〜8 トレハロース及びソルビトールを、表3に示す重量割合
で両者の合計で1.0重量%、表3に示す界面活性剤を
0.1重量%および残部水となるようにして、本発明の
保水剤を得た。表3において界面活性剤Aはネオハイテ
ノールL−30を示す。
【0020】比較例9 トレハロース及びソルビトールを等量割合で併用し、し
かし界面活性剤として透水性(0.1%水溶液)が5分
以上の界面活性剤B(アモーゲンCBC、第一工業製
薬)を用いた以外は実施例2と同様にして保水剤を得
た。 比較例10 水のみを保水剤として使用した。
【0021】試験例3 上記の実施例2〜8及び比較例9〜10の保水剤を用い
て、試験の平均温度を19.0℃とした以外は試験例2
の方法と同様にして撒布10日および12日後の保水性
の試験を行った。結果を表3〜6に示す。表において界
面活性剤A〜Bは上記と同じである。なお薬害について
も、散布5日後に花弁および葉に対する薬害の有無を観
察し、以下の5段階で評価した。 −:薬害なし、±:軽微、+:軽度、++:中度、++
+:甚大。
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】
【表5】
【0025】
【表6】
【0026】実施例9〜10及び比較例11〜12 トレハロース0.5重量%、ソルビトール0.5重量%、
表7に示す界面活性剤を0.1重量%、および残部水と
なるようにして保水剤を得た。表7において界面活性剤
CはネオコールYSK〔透水性(0.1%水溶液、以下
同様)4秒〕、界面活性剤DはパイオニンB−0011
(透水性70秒)、界面活性剤EはDKエステルS−L
18A(第一工業製薬、ショ糖脂肪酸アルキルエーテ
ル、透水性5分以上)、界面活性剤Fはパンガード(大
原パラジウム、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、透
水性5分以上)を示す。
【0027】試験例4 上記の実施例9〜10及び比較例11〜12の保水剤を
用いて、試験例2の方法と同様にして保水性の試験を行
った。結果を表7に示す。表において界面活性剤C〜F
は上記と同じである。
【0028】
【表7】
【0029】実施例11〜15及び比較例13〜14 トレハロース及びソルビトールの等量混合物を1.0重
量%、界面活性剤としてネオハイテノールL−30を表
8に示す割合、および残部水となるようにして保水剤を
得た。
【0030】試験例5 上記の実施例11〜15及び比較例13〜14の保水剤
を用いて、試験の平均温度を21.8℃とした以外は、
試験例2の方法と同様にして撒布8日後の保水性の試験
を行った。無処理区は水を散布した。結果を表8に示
す。
【0031】
【表8】
【0032】実施例16 トレハロース0.56重量%、ソルビトール0.48重量
%、界面活性剤として大原N(透水性7秒、0.014
重量%)、ネオコールSW(透水性24秒、0.014
重量%)、添加剤0.1重量%および残部水となるよう
にして、本発明の保水剤を得た。
【0033】試験例6 上記の実施例16の保水剤を用いて、下記の方法により
保水性の試験を行った。結果を表9に示す。 試験場所:大塚化学株式会社 鳴門研究所生物系研究室
第3圃場ビニールハウス 供試植物:キャベツ、レタス、ブロッコリーおよびハク
サイ 試験方法:ジョウロを用いて1トレイ当たり500ml
灌注した。無処理区は水を散布した。砂質土壌のビニー
ルハウスに苗を定植した。定植時の土壌は乾燥してい
た。試験の平均温度を21.1℃とし、3、5および7
日後に萎れのない株数を表9に示す。 保水調査:萎れのない株数の合計が、×:無処理より少
ない、○:多い、◎:有意に多い。(Fisher正確
確率検定法)
【0034】
【表9】
【0035】
【発明の効果】本発明の保水剤は、保湿性に優れ、葉や
花にかかっても薬害がないため、株元灌注やドブ漬け処
理のみではなく、ジョウロ等により散布可能な汎用性の
高い植物用保水剤である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレハロース、ソルビトール、透水性
    (0.1%水溶液)が5分以下の界面活性剤および水を
    含有する植物用保水剤。
  2. 【請求項2】 トレハロース、ソルビトール、透水性
    (0.1%水溶液)が80秒以下の界面活性剤および水
    を含有する植物用保水剤。
  3. 【請求項3】 トレハロース、ソルビトール、透水性
    (0.1%水溶液)が1分以下の界面活性剤および水を
    含有する植物用保水剤。
  4. 【請求項4】 トレハロースとソルビトールの重量比
    が、30〜60/70〜40である請求項1〜3に記載
    の植物用保水剤。
  5. 【請求項5】 界面活性剤がポリオキシエチレンアルキ
    ルエーテル、ジアルキルスルホサクシネート、アルキル
    アンモニウム塩である請求項1〜3に記載の植物用保水
    剤。
  6. 【請求項6】 トレハロース0.1〜5重量%、ソルビ
    トール0.1〜5重量%、界面活性剤0.05〜2重量%
    および残部水からなる請求項1〜3に記載の植物用保水
    剤。
  7. 【請求項7】 トレハロース0.3〜3.5重量%、ソル
    ビトール0.3〜3.5重量%、界面活性剤0.1〜1.5
    重量%および残部水からなる請求項1〜3に記載の植物
    用保水剤。
  8. 【請求項8】 請求項1〜3の植物用保水剤を1倍を越
    えて濃縮して得られる植物用保水剤の濃縮液。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005110432A1 (ja) * 2004-05-17 2005-11-24 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo 水系環境に接する生体の生命活動を強化及び/又は生命活動好適域を拡張する方法

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