JP2002356131A - 自動車用電子キーシステム - Google Patents

自動車用電子キーシステム

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JP2002356131A
JP2002356131A JP2001163157A JP2001163157A JP2002356131A JP 2002356131 A JP2002356131 A JP 2002356131A JP 2001163157 A JP2001163157 A JP 2001163157A JP 2001163157 A JP2001163157 A JP 2001163157A JP 2002356131 A JP2002356131 A JP 2002356131A
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vehicle
antenna
pillar
door
communication device
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JP2001163157A
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English (en)
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Noritoshi Furuta
典利 古田
Masahito Hirayama
雅人 平山
Takahide Kitahara
高秀 北原
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Denso Corp
Soken Inc
Original Assignee
Denso Corp
Nippon Soken Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンテナの通信領域を自動車の車室内と車室
外に区別できるようにして、アンテナの数を低減して
も、本来の必要な機能を果たす自動車用電子制御システ
ムを提供する。 【解決手段】 乗用車の左右のドアミラーには、両送信
アンテナ90、100が設けられている。当該乗用車の
左右のフロントピラー、センターピラー及びリアピラー
は、それぞれ、ピラー本体と、このピラー本体を電気絶
縁テープを介し被覆する磁気シールド材料からなるシー
ルド層とで構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用電子キー
システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、乗用車用電子キーシステ
ムとしては、当該乗用車の前後の左右両側ドアの各外側
ノブにそれぞれ設けた各車外アンテナ、当該乗用車の車
室内に設けた両車内アンテナ、当該乗用車のトランク内
に設けたトランク内アンテナ及び当該トランクの外部に
設けたトランク外アンテナを備えたものがある。
【0003】そして、当該電子キーシステムによれば、
通信機を携帯した乗用車の所有者が当該乗用車に車外か
ら近接して位置するとき、当該通信機による各車外アン
テナとの間の通信に基づき各ドアがロック或いはアンロ
ックされ、または当該通信機による各トランク内アンテ
ナ及びトランク外アンテナとの間の通信に基づきトラン
クがロック或いはアンロックされる。また、当該電子キ
ーシステムによれば、上記所有者が当該乗用車の車室内
に位置すると、通信機による各室内アンテナとの間の通
信に基づき、当該乗用車のエンジンの始動許可処理がな
される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記電子制
御システムでは、当該乗用車に装備するアンテナの数が
多すぎて、コスト高を招くという不具合がある。
【0005】これに対しては、当該乗用車の運転席のシ
ート部内に車外通信用アンテナ及び車内通信用アンテナ
を装備して、通信機による車外通信用アンテナとの間の
通信に基づき当該乗用車の運転席側ドアのロック或いは
アンロックを行い、通信機による車内通信用アンテナと
の間の通信に基づき当該乗用車のエンジンの始動許可処
理を行うようにした電子キーシステムがある。しかし、
これによると、アンテナの数は少なくなるものの、ドア
のロック或いはアンロックは運転席側ドアのみしかでき
ない。従って、当該乗用車の助手席側ドア及び後席側両
ドアのロック或いはアンロックを行えず、非常に不便で
ある。
【0006】そこで、本発明は、以上のようなことに対
処するため、アンテナの通信領域を自動車の車室内と車
室外に区別できるようにして、アンテナの数を低減して
も、本来の必要な機能を果たす自動車用電子制御システ
ムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決にあた
り、請求項1に記載の発明に係る自動車用電子キーシス
テムでは、自動車に装備されて当該自動車の左右の各ド
アミラー(40L、40R)にそれぞれ設けた左右の各
両送信アンテナ(90、100)を有する通信手段(Q
a、Qb)と、この通信手段と左側或いは右側の両送信
アンテナを介して通信を行う携帯用通信機(P)とを備
え、左側の両送信アンテナは、その電界の強度を、これ
ら両送信アンテナを基準とし、自動車の後方に向けかつ
その車室内及び左側に亘り分布させるように、左側ドア
ミラーに設けられ、右側の両送信アンテナは、その電界
の強度を、これら両送信アンテナを基準とし、自動車の
後方に向けかつその車室内及び右側に亘り分布させるよ
うに、右側ドアミラーに設けられており、自動車の左右
のフロントピラー(10L、10R)及びリアピラー
(30L、30R)は、それぞれ、磁性金属材料からな
るピラー本体(11、17)と、このピラー本体を電気
絶縁部材(12、18)を介し被覆してなる磁気シール
ド材料からなるシールド層(13、19)とを備えるこ
とを特徴とする。
【0008】これにより、左側の両送信アンテナで形成
される電界が、自動車の車室外右側に漏れ出ないように
右側のフロントピラー及びリアピラーの各シールド層の
磁気シールド作用で抑制され、右側の両送信アンテナで
形成される電界が、自動車の車室外左側に漏れ出ないよ
うに左側のフロントピラー及びリアピラーの各シールド
層の磁気シールド作用で抑制される。従って、自動車の
車室内では、左右の各両送信アンテナの電界が重畳的に
分布し、車室外左側では、左側の両送信アンテナの電界
が分布し、車室外右側では、右側の両送信アンテナの電
界が分布する。よって、このような車室内と車室外の電
界の分布の明確な相違を利用することで、電子キーシス
テムの本来の機能を確保しつつ、通信手段のアンテナの
数を大幅に減少でき、コストの低減に役立つ。
【0009】また、請求項2に記載の発明によれば、請
求項1に記載の自動車用電子キーシステムにおいて、自
動車の左右のセンターピラー(20L、20R)は、そ
れぞれ、磁性金属材料からなるピラー本体(14)と、
このピラー本体を電気絶縁部材(15)を介し被覆して
なる磁気シールド材料からなるシールド層(16)とを
備えることを特徴とする。
【0010】これにより、左右のセンターピラーの各シ
ールド層の磁気シールド作用が左右のフロントピラー及
びリアピラーの各シールド層の磁気シールド作用に相乗
的に加わることとなり、その結果、請求項1に記載の発
明の作用効果をより一層向上できる。
【0011】また、請求項3に記載の発明によれば、請
求項1又は2に記載の自動車用電子キーシステムにおい
て、左右の両ドアミラーは、それぞれ、断面コ字状の非
磁性材料からなるケーシング(41)と、このケーシン
グの開口部(41a)に設けたミラー(42)とを備え
て、左右のフロントピラーの各下端部から外方へ突出し
ており、左側の両送信アンテナは、左側ドアミラーのケ
ーシングの開口部に沿い設けられて自動車の前後方向に
並行な中空軸を有するコイル状アンテナと、左側ドアミ
ラーのケーシングの外側側壁に設けられて自動車の左右
方向に並行な中空軸を有するコイル状アンテナであり、
右側の両送信アンテナは、右側ドアミラーのケーシング
の開口部に沿い設けられて自動車の前後方向に並行な中
空軸を有するコイル状アンテナと、右側ドアミラーのケ
ーシングの外側側壁に設けられて自動車の左右方向に並
行な中空軸を有するコイル状アンテナであることを特徴
とする。これにより、請求項1又は2に記載の発明の作
用効果をより一層向上できる。
【0012】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
により説明する。図1及び図2は、本発明が乗用車用電
子キーシステムに適用された例を示している。当該乗用
車は、図3にて示すごとく、各左右の両フロントピラー
10L、10R、両センターピラー20L、20R及び
両リアピラー30L、30Rと、左右の両ドアミラー4
0L、40Rとを備えている。
【0014】左側フロントピラー10Lは当該乗用車の
フロントウインドシールド50と左側フロントドアウイ
ンドシールド60Lとの間の支柱であり、左側センター
ピラー20Lは当該乗用車の左側フロントドアウインド
シールド60Lと左側リアドアウインドシールド70L
との間の支柱であり、左側リアピラー30Lは当該乗用
車の左側リアドアウインドシールド70Lとリアウイン
ドシールド80との間の支柱である(図3及び図4参
照)。
【0015】左側フロントピラー10Lは、図5(a)
にて示すごとく、磁性金属材料からなるピラー本体11
と、このミラー本体11に捲装した電気絶縁テープ12
と、ミラー本体11を電気絶縁テープ12を介し被覆す
るシールド層13とにより構成されている。左側センタ
ーピラー20Lは、図5(b)にて示すごとく、磁性金
属材料からなるピラー本体14と、このミラー本体14
に捲装した電気絶縁テープ15と、ミラー本体14を電
気絶縁テープ15を介し被覆するシールド層16とによ
り構成されている。また、左側リアピラー30Lは、図
5(c)にて示すごとく、磁性金属材料からなるピラー
本体17と、このミラー本体17に捲装した電気絶縁テ
ープ18と、ミラー本体17を電気絶縁テープ18を介
し被覆するシールド層19とにより構成されている。こ
こで、各シールド層13、16及び19は、それぞれ、
磁気シールド材料により形成されている。
【0016】一方、右側フロントピラー10Rは当該乗
用車のフロントウインドシールド50と右側フロントド
アウインドシールド60Rとの間の支柱であり、右側セ
ンターピラー20Rは当該乗用車の右側フロントドアウ
インドシールド60Rと右側リアドアウインドシールド
70Rとの間の支柱であり、右側リアピラー30Rは当
該乗用車の右側リアドアウインドシールド70Rとリア
ウインドシールド80との間の支柱である(図3参
照)。右側フロントピラー10R、右側センターピラー
20R及び右側リアピラー30Rは、それぞれ、左側フ
ロントピラー10L、左側センターピラー20L及び左
側リアピラー30Lと同様に構成されている(図5参
照)。
【0017】左側ドアミラー40Lは、図3にて示すご
とく、左側フロントピラー10Lにその下端部から外方
へ突出するように支持され、一方、右側ドアミラー40
Rは、右側フロントピラー10Rにその下端部から外方
へ突出するように支持されている。ドアミラー40L
は、図6にて示すごとく、断面略コ字状のケーシング4
1の開口部41aにミラー42を嵌着して形成されてい
る。ここで、ケーシング41は、樹脂等の非磁性材料に
より形成されている。右側ドアミラー40Rも、左側ド
アミラー40Lと同様に構成されている(図6参照)。
【0018】また、当該電子キーシステムは、当該乗用
車に設けた左右両側通信装置Qa、Qb(図1参照)
と、これら通信装置Qa、Qbのいずれかと通信する携
帯用通信機P(図2参照)とにより構成されている。左
側通信装置Qaは、図1にて示すごとく、両送信アンテ
ナ90、100と、受信アンテナ110と、送信回路1
20と、受信回路130と、制御回路140とにより構
成されている。
【0019】両送信アンテナ90、100は、それぞ
れ、コイル状のもので、これら両送信アンテナ90、1
00は、図6にて示すごとく、左側ドアミラー40Lに
配設されている。送信アンテナ90は、ドアミラー40
Lのケーシング41の開口部41aに沿い装着されてお
り、一方、送信アンテナ100は、ケーシング41の外
側側壁41bの表面に装着されている。
【0020】これにより、送信アンテナ90は、その中
空軸にて、当該乗用車の前後方向に並行に位置し、一
方、送信アンテナ100は、その中空軸にて、当該乗用
車の左右方向に並行に位置する。換言すれば、両送信ア
ンテナ90、100の各中空軸は、互いにほぼ直交す
る。このように構成した両送信アンテナ90、100に
より形成される電界の強度は、当該両送信アンテナ9
0、100を基準として、当該乗用車の後方側へかつそ
の車室内及びその左側に亘るように分布する。
【0021】受信アンテナ110は、通信機PからのI
Dコードその他のデータを表す送信電波(後述する)を
受信して受信信号を出力する。送信回路120は、制御
回路140からのリクエストデータを表すリクエスト信
号を両送信アンテナ90、100に出力する。これによ
り、両送信アンテナ90、100は、送信回路120か
らのリクエストデータを、13MHzの高周波による電
波でもって送信するが、この送信電波は上記電界強度分
布を形成する。
【0022】受信回路130は、受信アンテナ110か
らの受信信号を復調等信号処理して制御回路140に出
力する。制御回路140は、常時、上記リクエスト信号
を送信回路120に出力し、また、受信回路130の受
信出力に基づき、IDコードを照合して、当該乗用車の
ドアのロック或いはアンロックを可能にしたり又は当該
ロック後に当該乗用車のエンジンの始動を可能にする。
【0023】右側通信装置Qbも、図1にて示すごと
く、左側通信装置Qaと同様に構成されている。ここ
で、当該右側通信装置Qbの両送信アンテナ90、10
0は、左側通信装置Qaの両送信アンテナ90、100
の左側ドアミラー40Lへの装着と実質的に同様に、右
側ドアミラー40Rのケーシング41の開口部41a及
び外側側壁41bの表面に装着されている。
【0024】従って、右側通信装置Qbの両送信アンテ
ナ90、100により形成される電界の強度は、当該両
送信アンテナ90、100を基準に、当該乗用車の後方
に向けかつ車室内及びその右側に亘るように分布する。
なお、両通信装置Qa、Qbのうち各両送信アンテナ9
0、100以外の構成素子は、当該乗用車の適所に配設
されている。
【0025】携帯用通信機Pは、正規の所有者により携
帯されるもので、この通信機Pは、コイル状受信アンテ
ナ150と、線状送信アンテナ160と、受信回路17
0と、送信回路180と、制御回路190とを備えてい
る。
【0026】受信アンテナ150は、通信装置Qa或い
はQbの送信アンテナ90、100からの13MHzの
送信電波を受信して受信信号を出力する。送信アンテナ
160は、送信回路180の送信データを表す送信信号
を入力されて当該送信データを314MHzの高周波の
電波でもって送信する。
【0027】受信回路170は、受信アンテナ150の
受信信号を復調等信号処理して制御回路190に出力す
る。送信回路180は、制御回路190からのIDコー
ドその他のデータを表す制御信号を送信信号として送信
アンテナ160に出力する。制御回路190は、受信回
路170からの上記リクエストデータその他のデータを
表す出力に基づき制御信号として出力する。
【0028】次に、各左右のフロントピラー10L、1
0R、センターピラー20L、20R及びリアピラー3
0L、30Rを上述のように構成した根拠について説明
する。ここでは、各左側のフロントピラー10L、セン
ターピラー20L及びリアピラー30L及び右側通信装
置Qbの両送信アンテナ90、100(以下、両右側送
信アンテナ90、100という)を例にとって説明す
る。
【0029】フロントピラー10L、センターピラー2
0L及びリアピラー30Lが共に上記シールド層を有し
ない状態で、両右側送信アンテナ90、100が13M
Hzで電波を送信すると、この送信電波の電界強度は、
上述のごとく、当該両右側送信アンテナ90、100を
基準に分布する。この分布は、水平面内で示せば、図8
のように、複数の等電位曲線で表される。
【0030】この分布について詳細に検討すると、両右
側送信アンテナ90、100の送信電波は、フロントピ
ラー10L、センターピラー20L及びリアピラー30
Lの各ピラー本体にも入射するため、これらフロントピ
ラー10L、センターピラー20L及びリアピラー30
Lの各ピラー本体には、その軸方向に沿い高周波電流が
流れる。従って、上述のようにフロントピラー10L、
センターピラー20L及びリアピラー30Lにシールド
層13、16、19が設けてなければ、上記各ピラー本
体に流れる高周波電流のため、これら高周波電流に基づ
き上記各ピラー本体から2次放射により生ずる磁界は当
該乗用車の左側のフロントドア及びリアドアの外側に漏
れて、当該左側のフロントドア及びリアドアの外側にも
電界を形成してしまう(図8にて符号aにて示す楕円内
参照)。
【0031】これに対し、上述のようにフロントピラー
10L、センターピラー20L及びリアピラー30Lに
シールド層13、16、19が設けてあれば、これらフ
ロントピラー10L、センターピラー20L及びリアピ
ラー30Lの各ピラー本体に流れる上記高周波電流に起
因して磁界が発生しても、これら各磁界は各シールド層
13、16、19により磁気シールドされて左側のフロ
ントドア及びリアドアの外側に漏洩することはなく、従
って、当該左側のフロントドア及びリアドアの外側に電
界が形成されることはない(図9にて符号bにて示す楕
円内参照)。このことは、両右側送信アンテナ90、1
00の送信電波は、フロントピラー10L、センターピ
ラー20L及びリアピラー30Lの各シールド層によ
り、当該乗用車の車室内から左側のフロントドア及びリ
アドアの外側に漏れないように封じ込められることを意
味する。
【0032】以上のようなことは、各右側のフロントピ
ラー10R、センターピラー20R及びリアピラー30
R及び左側通信装置Qaの両送信アンテナ90、100
との間でも実質的に同様である。このため、左側通信装
置Qaの両送信アンテナ90、100の送信電波は、フ
ロントピラー10R、センターピラー20R及びリアピ
ラー30Rの各シールド層により、当該乗用車の車室内
から右側のフロントドア及びリアドアの外側に漏れない
ように封じ込められる。
【0033】その結果、左側通信装置Qaの両送信アン
テナ90、100の送信電波の電界は、図7にて符号c
で示す等電位曲線の内側領域(図示斜線領域)である当
該乗用車の車室内及び左側のフロントドア及びリアドア
の外側に分布し、一方、右側通信装置Qbの両送信アン
テナ90、100の送信電波の電界は、図7にて符号d
で示す等電位曲線の内側領域(図示散点領域)である当
該乗用車の車室内及び右側のフロントドア及びリアドア
の外側に分布する。
【0034】換言すれば、当該乗用車の車室内では、左
側通信装置Qaの両送信アンテナ90、100の送信電
波の電界及び右側通信装置Qbの両送信アンテナ90、
100の送信電波の電界の双方が、図7にて交差線領域
で示すごとく、重畳的に分布し、当該乗用車の左側のフ
ロントドア及びリアドアの外側では、左側通信装置Qa
の両送信アンテナ90、100の送信電波の電界のみ
が、図7にて斜線領域で示すごとく、分布し、当該乗用
車の右側のフロントドア及びリアドアの外側では、右側
通信装置Qbの両送信アンテナ90、100の送信電波
の電界のみが、図7にて散点領域で示すごとく、分布す
る。
【0035】従って、このような車室内と車室外の電界
の強度分布の明確な違いを利用すれば、通信機Pが当該
乗用車の車室内にあるか車室外にあるかを判定できる。
よって、本実施形態では、各左右のフロントピラー10
L、10R、センターピラー20L、20R及びリアピ
ラー30L、30Rを上述のように構成した。
【0036】このような構成に伴い、本実施形態では、
通信機Pの制御回路190において、受信回路170の
出力即ち受信アンテナ150の受信出力に対する閾値
を、当該乗用車の車室外の電界強度に対する第1閾値
と、この第1閾値よりも大きい車室内の電界強度に対す
る第2閾値とに設定する。
【0037】これにより、受信回路170の出力が上記
第2閾値よりも小さく上記第1閾値よりも大きければ、
制御回路190は、当該乗用車のドアのアンロック或い
はロックのための制御信号を、送信アンテナ160から
電波として送信するように、送信回路180に出力す
る。また、受信回路170の出力が上記第2閾値よりも
大きければ、制御回路190は、当該乗用車のエンジン
の始動のための制御信号を、送信アンテナ160から電
波として送信するように、送信回路180に出力する。
【0038】以上のように構成した本実施形態において
は、上述のごとく、両通信装置Qa、Qbは常時作動し
各両送信アンテナ90、100からリクエスト信号を電
波でもって送信している。また、これら各両送信アンテ
ナ90、100の送信電波の電界強度は、上述のごと
く、図7にて示すように分布している。
【0039】このような状態において、当該乗用車の正
規の所有者が通信機Pを携帯して当該乗用車の左側に近
接しておれば、通信機Pの受信アンテナ150は、図7
に斜線領域で示す電界分布領域において、通信装置Qa
の両送信アンテナ90、100からの送信電波を受信す
る。すると、通信機Pにおいては、受信回路170が受
信アンテナ150の受信出力に復調等の信号処理を施し
て、上記リクエスト信号を受信出力として制御回路19
0に付与する。
【0040】これに伴い、制御回路190は、受信回路
170の受信出力が上記第1閾値と上記第2閾値との間
にあると判定し、当該乗用車のドアのロック或いはアン
ロックのためのデータをIDコードと共に制御信号とし
て送信回路180を通して送信アンテナ160に出力す
る。これに伴い、当該送信アンテナ160は、314M
Hzにて当該制御信号を電波として送信する。
【0041】すると、この送信電波が通信装置Qaの受
信アンテナ110により受信される。そして、通信装置
Qaにおいて、制御回路140が、受信アンテナ110
から受信回路130を通してドアのロック或いはアンロ
ックのためのデータをIDコードと共に処理信号として
入力されると、当該制御回路140は、IDコードの照
合による一致との判定に伴い、当該乗用車の全ドアのロ
ック或いはアンロックの許可処理を行う。これにより、
当該乗用車の全ドアがロック或いはアンロックされ得
る。
【0042】一方、当該乗用車の正規の所有者が通信機
Pを携帯して当該乗用車の右側に近接しておれば、通信
機Pの受信アンテナ150は、図7にて散点領域で示す
電界分布領域において、通信装置Qbの両送信アンテナ
90、100からの送信電波を受信する。すると、通信
機Pにおいては、受信回路170が受信アンテナ150
の受信出力に復調等の信号処理を施して、上記リクエス
ト信号を受信出力として制御回路190に付与する。こ
れに伴い、制御回路190は、受信回路170の受信出
力が上記第1閾値と上記第2閾値との間にあると判定
し、当該乗用車のドアのロック或いはアンロックのため
のデータを制御信号として送信回路180を通して送信
アンテナ160に出力する。これに伴い、当該送信アン
テナ160は、314MHzにて当該制御信号を電波と
して送信する。
【0043】すると、この送信電波が通信装置Qbの受
信アンテナ110により受信される。そして、通信装置
Qbにおいて、制御回路140が、受信アンテナ110
から受信回路130を通してドアのロック或いはアンロ
ックのためのデータをIDコードと共に処理信号として
入力されると、当該制御回路140は、IDコードの照
合による一致との判定に伴い、当該乗用車の全ドアのロ
ック或いはアンロックの許可処理を行う。これにより、
当該乗用車の全ドアがロック或いはアンロックされ得
る。
【0044】ここで、当該乗用車のドアがそのアンロッ
クのもとに開けられて所有者が乗車する場合には、通信
機Pの受信アンテナ150は、図7にて交差線領域で示
す電界分布領域において、通信装置Qa或いはQbの両
送信アンテナ90、100からの送信電波を受信する。
すると、通信機Pにおいては、受信回路170が受信ア
ンテナ150の受信出力に復調等の信号処理を施して、
上記リクエスト信号を受信出力として制御回路190に
付与する。これに伴い、制御回路190は、受信回路1
70の受信出力が記第2閾値より大きいと判定し、当該
乗用車のエンジンの始動のためのデータを制御信号とし
て送信回路180を通して送信アンテナ160に出力す
る。これに伴い、当該送信アンテナ160は、314M
Hzにて当該制御信号を電波として送信する。
【0045】すると、この送信電波が通信装置Qa或い
はQbの受信アンテナ110により受信される。そし
て、通信装置Qa或いはQbにおいて、制御回路140
が、受信アンテナ110から受信回路130を通してエ
ンジンの始動のためのデータをIDコードと共に処理信
号として入力されると、当該制御回路140は、IDコ
ードの照合による一致との判定に伴い、当該乗用車のエ
ンジンの始動の許可処理を行う。これにより、当該乗用
車のエンジンが始動可能となる。
【0046】以上説明したように、本実施形態において
は、上述のごとく、左側通信装置Qaの両送信アンテナ
90、100を左側ドアミラー40Lに設けるとともに
右側通信装置Qbの両送信アンテナ90、100を右側
ドアミラー40Rに設け、かつ、各左右のフロントピラ
ー10L、10R、センターピラー20L、20R及び
リアピラー30L、30Rを構成することで、これらフ
ロントピラー、センターピラー及びリアピラーの各シー
ルド層の磁気シールド作用のもと、当該乗用車の車室内
では、左側通信装置Qaの両送信アンテナ90、100
の送信電波の電界及び右側通信装置Qbの両送信アンテ
ナ90、100の送信電波の電界の双方が重畳的に分布
し、当該乗用車の左側のフロントドア及びリアドアの外
側では、左側通信装置Qaの両送信アンテナ90、10
0の送信電波の電界のみが分布し、当該乗用車の右側の
フロントドア及びリアドアの外側では、右側通信装置Q
bの両送信アンテナ90、100の送信電波の電界のみ
が分布する。
【0047】従って、このような分布を上述のごとく利
用することで、通信機Pの受信アンテナの通信装置Qa
或いはQbの両送信アンテナとの通信領域を、当該乗用
車の車室外と車室内に確実に精度よく区別でき、その結
果、当該乗用車のドアのロック或いはアンロックと、当
該乗用車のエンジンの始動とを確実に区別して可能とし
得る。
【0048】また、以上のような作用効果は、当該乗用
車の左右のドアミラー40L、40Rにそれぞれ両送信
アンテナ90、100を設けることで達成できるので、
当該乗用車に既設のドアミラーを有効に活用しつつ、電
子キーシステムのアンテナの数を大幅に減少でき、コス
ト低減に有効である。また、各ピラー本体11、14、
17に高周波電流が流れても、当該各ピラー本体は各電
気絶縁テープ12、15、18で捲装されているから、
各シールド層13、16、19に接触しても特に支障は
ない。
【0049】なお、本発明の実施にあたり、左右のセン
ターピラーの各ピラー本体に流れる高周波電流は、各左
右のフロントピラーやリアピラーの各ピラー本体に流れ
る高周波電流に比べて、小さいので、左右のセンターピ
ラーのシールド層及び電気絶縁テープは、廃止してもよ
い。
【0050】また、本発明の実施にあたり、両送信アン
テナ90、100は、ドアミラー40L、40Rのケー
シング41に内蔵してもよい。
【0051】また、本発明の実施にあたり、乗用車用電
子キーシステムに限ることなく、一般に各種自動車用電
子キーシステムに本発明を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る乗用車用電子キーシステムの一実
施形態における通信装置のブロック図である。
【図2】当該電子キーシステムの携帯用通信機のブロッ
ク図である。
【図3】当該乗用車の平面図である。
【図4】当該乗用車の左側面図である。
【図5】(a)はフロントピラーの断面図であり、
(b)はセンターピラーの断面図であり、(c)はリア
ピラーの断面図である。
【図6】両送信アンテナを設けたドアミラーの拡大斜視
図である。
【図7】上記実施形態において両ドアミラーに設けた各
両送信アンテナの電界の強度分布を示す図である。
【図8】左側のフロントピラー、センターピラー及びリ
アピラーがシールド層を有しない場合における右側ドア
ミラーに設けた両送信アンテナの電界の強度分布を示す
図である。
【図9】左側のフロントピラー、センターピラー及びリ
アピラーがシールド層を有する場合における右側ドアミ
ラーに設けた両送信アンテナの電界の強度分布を示す図
である。
【符号の説明】
10L、10R…フロントピラー、11、14、17…
ピラー本体、12、15、18…電気絶縁テープ、1
3、16、19…シールド層、20L、20R…センタ
ーピラー、30L、30R…リアピラー、40L、40
R…ドアミラー、41…ケーシング、41a…開口部、
42…ミラー、90、100…送信アンテナ、P…携帯
用通信機、Qa、Qb…通信装置。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01Q 1/22 H01Q 1/22 A D 1/32 1/32 Z 1/52 1/52 7/00 7/00 (72)発明者 平山 雅人 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 北原 高秀 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3D020 BA06 BA13 BB01 BC13 BD03 BD05 3D053 FF40 GG06 5J046 AA04 AB11 UA04 5J047 AA04 AB11 EA01 EA04 ED03 ED06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車に装備されて当該自動車の左右の
    各ドアミラー(40L、40R)にそれぞれ設けた左右
    の各両送信アンテナ(90、100)を有する通信手段
    (Qa、Qb)と、この通信手段と前記左側或いは右側
    の両送信アンテナを介して通信を行う携帯用通信機
    (P)とを備え、 前記左側の両送信アンテナは、その電界の強度を、これ
    ら両送信アンテナを基準とし、自動車の後方に向けかつ
    その車室内及び左側に亘り分布させるように、前記左側
    ドアミラーに設けられ、前記右側の両送信アンテナは、
    その電界の強度を、これら両送信アンテナを基準とし、
    自動車の後方に向けかつその車室内及び右側に亘り分布
    させるように、前記右側ドアミラーに設けられており、 自動車の左右のフロントピラー(10L、10R)及び
    リアピラー(30L、30R)は、それぞれ、磁性金属
    材料からなるピラー本体(11、17)と、このピラー
    本体を電気絶縁部材(12、18)を介し被覆してなる
    磁気シールド材料からなるシールド層(13、19)と
    を備えることを特徴とする自動車用電子キーシステム。
  2. 【請求項2】 自動車の左右のセンターピラー(20
    L、20R)は、それぞれ、磁性金属材料からなるピラ
    ー本体(14)と、このピラー本体を電気絶縁部材(1
    5)を介し被覆してなる磁気シールド材料からなるシー
    ルド層(16)とを備えることを特徴とする請求項1に
    記載の自動車用電子キーシステム。
  3. 【請求項3】 前記左右の両ドアミラーは、それぞれ、
    断面コ字状の非磁性材料からなるケーシング(41)
    と、このケーシングの開口部(41a)に設けたミラー
    (42)とを備えて、左右のフロントピラーの各下端部
    から外方へ突出しており、 前記左側の両送信アンテナは、前記左側ドアミラーのケ
    ーシングの開口部に沿い設けられて自動車の前後方向に
    並行な中空軸を有するコイル状アンテナと、前記左側ド
    アミラーのケーシングの外側側壁に設けられて自動車の
    左右方向に並行な中空軸を有するコイル状アンテナであ
    り、 前記右側の両送信アンテナは、前記右側ドアミラーのケ
    ーシングの開口部に沿い設けられて自動車の前後方向に
    並行な中空軸を有するコイル状アンテナと、前記右側ド
    アミラーのケーシングの外側側壁に設けられて自動車の
    左右方向に並行な中空軸を有するコイル状アンテナであ
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車用電
    子キーシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008049960A (ja) * 2006-08-28 2008-03-06 Yazaki Corp 車両通信システム

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