JP2002355834A - 加飾部材を備えた自動車用内装ライニング部品及びそれを一体成形する方法及びその装置 - Google Patents
加飾部材を備えた自動車用内装ライニング部品及びそれを一体成形する方法及びその装置Info
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Abstract
品に加飾部材を一体成形するものにおいて、安価な布地
であっても毛倒れを防止することが可能な加飾部材を備
えた自動車用内装ライニング部品及びそれを一体成形す
る方法及びその装置を提供する。 【解決手段】 本発明は、上下又は左右方向に型開きす
る金型内30,40に、少なくとも起毛21を備えた加
飾部材20を配置して樹脂を注入して表面材10とし、
表面材10の一部に加飾部材20を一体成形する、自動
車用内装ライニング部品に加飾部材を一体成形する方法
である。加飾部材20側に位置する金型40に突出して
形成された加飾部材20の縁に対応した木目込みバー4
1と、木目込みバー41に対応して溝部31が形成され
た表面材10側に位置する金型30で、少なくとも加飾
部材20の角部を含む近傍の表面材10の樹脂温度が他
の部位の樹脂温度より高い状態で、加飾部材20を木目
込みバー41によって、表面材10の溝部11に木目込
む。
Description
ング部品に加飾部材を一体成形する方法及びその装置に
係り、特に、加飾部材の毛倒れを防止することが可能な
自動車用内装ライニング部品に加飾部材を一体成形する
方法及びその装置の改良に関する。
らなる加飾部材を一体成形する技術が知られている。例
えば加飾部材を用いた成形樹脂の例としては、ドアトリ
ム等の自動車用内装ライニング部品や、その他成形され
た樹脂に部分的な加飾部材を用いたものが知られてい
る。
した後で溶融樹脂を注入して、成形樹脂と加飾部材とを
一体成形している。具体的には、図5で示すように、熱
可塑性樹脂等からなる基材111に、真空成形等で表皮
材112を貼り合わせて表面材本体110を形成し、圧
着型130側へセットする。一方、布等の加飾部材12
0は、プリフォ−ム若しくは真空引きにより金型140
に対して位置決めしてセットする。そして、成型金型1
30及び140を型締めして表面材本体110へ加飾部
材120を接合固定する。
0に加飾部材120を接合固定する場合には、加飾部材
120を金型140の木目込みバー150に沿わせて加
飾部材120の端縁処理を行っているので、加飾部材1
20が装着された後、表面材本体110の溝部に隙間が
できることになる。そのため、加飾部材120の端縁部
の見切りラインのずれが発生し、見栄えが悪くなるとい
う不都合がある。また、加飾部材120と表面材本体1
10との接合のために、接着剤を用いており、この接合
のための接着剤を、表面材本体110の表面に塗布する
ようにしているが、端縁部処理のための溝部内に接着剤
の塗布が困難で、接着性の点でも問題が残るという不都
合があった。
15の上側に基材となる樹脂を、溶融した状態で配置
し、圧着上型214と圧着下型215とによる圧着成形
によって表面材(この例ではドアトリム)が成形される
と同時に、木目込み部(木目込みバ−)216によって
表面材213の木目込みを行う技術が提案されている
(例えば特開平5−16163号公報参照)。つまり、
圧着上型214には、木目込み部216(木目込みバ
−)が突設され、そして、圧着下型215には、木目込
みを行うための溝部217,217と、基材となる樹脂
(例えばポリプロピレン)を、溶融状態で射出するため
の樹脂射出用ゲ−ト218,218,218が相互に所
定間隔を存して形成されている。そして、樹脂射出ゲ−
ト218,218,218より、基材の成形に必要な所
定量の樹脂219,219,219が射出され、圧着下
型215の上側に、基材となる樹脂219が溶融した状
態で配置されるようにしている。なお、符号213は2
層構造体であり、この2層構造体(加飾部材)213は
表皮材211の表面側の所定位置に、接着剤などを介し
て布部材212を貼り合わせている。
成形と同時に加飾部材を接合する技術は、表面材と加飾
部材との境界部分に溝部を形成し、この溝部に木目込み
バーによって加飾部材の縁を木目込むように構成してい
るために、図7で示すように、加飾部材Kが起毛部を備
えている場合、木目込み部(木目込みバー)216を含
む金型214によって加飾部材Kの起毛部が潰れてしま
い、手触り感が硬く、商品性が悪いという不都合があっ
た。特に図7で示すように、加飾部材を木目込むときの
角部において毛倒れが生じてしまい、手触りや外観商品
性において不都合であった。
形し、別工程で起毛のある布地等を貼り込む作業を行っ
たり、布地の毛倒れが発生しても判別がつかない起毛性
の無い布地を使用したり、毛倒れを防止するために布地
の裏側に高価なウレタンを積層したものを使用したり、
成形後の毛倒れを、後工程でスチーム等により起毛させ
て回復させたりする対応を行っていた。
部品に加飾部材を一体成形するものにおいて、安価な布
地であっても毛倒れを防止することが可能な加飾部材を
備えた自動車用内装ライニング部品及びそれを一体成形
する方法及びその装置を提供することにある。
動車用内装ライニング部品に加飾部材を一体成形する方
法によれば、上下又は左右方向に型開きする金型内に、
少なくとも起毛を備えた加飾部材を配置して樹脂を注入
して表面材とし、該表面材の一部に前記加飾部材を一体
成形する、自動車用内装ライニング部品に加飾部材を一
体成形する方法において、前記加飾部材側に位置する金
型に突出して形成された前記加飾部材の縁に対応した木
目込みバーと、前記木目込みバーに対応して溝部が形成
された表面材側に位置する金型で、少なくとも前記加飾
部材の角部を含む近傍の表面材の樹脂温度が他の部位の
樹脂温度より高い状態で、前記加飾部材を前記木目込み
バーによって、前記表面材の溝部に木目込むことによっ
て解決される。上記、前記加飾部材の角部を含む近傍の
表面材の樹脂温度が他の部位の樹脂温度より高い状態
は、前記加飾部材の角部を含む近傍の樹脂肉厚を大きく
することにより達成するようにしてもよい。
ライニング部品に加飾部材を一体成形する装置によれ
ば、上下又は左右方向に型開きする金型内に、少なくと
も起毛を備えた加飾部材を備えた加飾部材を配置して樹
脂を注入して表面材とし、該表面材の一部に前記加飾部
材を一体成形する、自動車用内装ライニング部品に加飾
部材を一体成形する装置において、前記加飾部材側に位
置する金型には、前記加飾部材の縁に対応した木目込み
バーが突出して形成され、前記木目込みバーに対応して
溝部が形成された表面材側に位置する金型から構成され
るものであって、前記表面材側に位置する金型の、少な
くとも前記加飾部材の角部を含む近傍の表面材側のキャ
ビティ部位を、型締め時において他のキャビティ部位よ
り大きな空間部として形成したことにより解決される。
このように前記加飾部材の角部を含む近傍の表面材側の
キャビティ部位を、型締め時において他のキャビティ部
位より大きな空間部として形成し、角部を含む近傍を厚
肉に形成することにより、加飾部材の角部近傍の樹脂温
度が他の部位の樹脂温度より高い状態とすることが可能
となり、従来の木目込みバー側の金型はそのままにでき
るので、安価な構成とすることが可能となる。
ング部品によれば、少なくとも起毛を備えた加飾部材の
縁側を表面材の溝部に木目込んで前記加飾部材と表面材
を一体成形してなる自動車用内装ライニング部品におい
て、前記加飾部材の角部を含む近傍の表面材側の樹脂肉
厚を他の部位より大きくしてなることを特徴とする加飾
部材を一体成形してなることにより解決される。
む近傍を厚肉にする事に依り基材の樹脂熱の冷却効率が
低下して、布地の毛倒れが発生しない。このように、加
飾部材の角部を含む近傍の樹脂温度が他の部位の樹脂温
度より高い状態で、前記加飾部材を接合するので、起毛
を備えた加飾部材は、安価な材料でも使用が可能とな
り、金型の型締めによって加飾部材の毛倒れが、型開き
した後でも、樹脂温度が高いために、加飾部材の端末角
部の起毛部分が復元して、毛倒れが防止でき、意匠性が
向上する。
面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材,配
置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範
囲内で種々改変することができるものである。
のであり、図1は自動車用内装ライニング部品に加飾部
材を一体成形した状態を示す概略斜視図、図2は製造装
置の金型を型締めした状態を示す部分断面図、図3は加
飾部材を一体成形した自動車用内装ライニング部品の部
分断面図、端末の肉厚と毛倒れまでの冷却時間を説明す
るグラフ図である。
は、表面材(基材)10としてポリプロピレン(pp)
を用いており、加飾部材20として起毛21を備えたフ
ァブリックから構成されている。本例では一枚物のファ
ブリックを例にしているが、裏面にクッション層を備え
たものであってもよく、要するに、加飾部材20として
は、少なくとも起毛21を備えている必要がある。
きする金型、左右方向に型開きする金型のいずれの金型
を用いても良いが、このような金型30,40を用い
て、型締めしたときに、金型内に、加飾部材20を配置
して樹脂を注入して表面材10とし、この表面材10の
一部に加飾部材20を一体成形する自動車用内装ライニ
ング部品Sに加飾部材20を一体成形する装置である。
このゲートは、表面材(基材)となる樹脂(例えばポリ
プロピレン)を、溶融状態で射出するもので、相互に所
定間隔をおいて形成されている。ゲートは射出成形機か
ら供給される溶融樹脂を金型30,40で形成されるキ
ャビティ内へ供給するようになっている。また、加飾部
材20の配置は、樹脂供給側の金型に対向する金型に保
持するように構成してもよい。図6で示す従来例のよう
に、金型の両側で保持するように構成してもよい。
には、加飾部材20の縁20aに対応した木目込みバー
41が突出して形成されている。この木目込みバー41
の構成は従来技術と同様に構成することができる。
0は、木目込みバー41に対応して凹部31が形成され
ている。そして、表面材(基材)10の加飾部材20が
溝部11に押し込まれる際の角部に相当する部分が肉厚
になるように、表面材10側に位置する金型30の溝部
11を形成する部分の加飾部材配設側のキャビティ部位
32を、型締め時において他のキャビティ部位より大き
な空間を持ったキャビティ部位として形成したものであ
る。
するキャビティ部位であったが、本発明では、加飾部材
20が配設される側のキャビティ部位32が、他の表面
材10の厚さより大きな空間部が形成されているもので
ある。
傍の表面材10が他の部位よりも厚肉22に形成される
ことになる。この肉厚は、冷却時間との関係で変動する
ものであり、例えば図4で示すように、肉厚をBとする
と、所定時間Aより冷却時間が長いと、表面材(基材)
10が放熱して冷却されてしまうため、布地の毛倒れが
生じてしまうが、冷却される前の場合には、毛倒れが生
じない。
要(変形する為)であり、その為布地端末の肉厚は最低
Bmm以上必要となる。従って、冷却時間が短ければう
すい肉厚で良く、冷却時間が長くても肉厚があれば復元
することになる。また冷却時間が短すぎると製品に金型
の跡がついてしまうという不都合がある。このように肉
厚と冷却時間との関係は、樹脂を充填して表面材10を
成形するのに必要な所定時間(成形時間)があり、同時
に、冷却時間が短いと金型痕が生じ、冷却時間が長いと
毛倒れが防止できないことになるので、最適な肉厚と冷
却時間を選択する必要がある。
飾部材を一体成形する方法は、次のように行う。すなわ
ち、樹脂射出ゲ−トから、表面材(基材)10の成形に
必要な所定量の樹脂が射出され、表面材10側の金型3
0上に、樹脂が溶融した状態で配置される。このとき、
加飾部材20側の金型40は、成形予備高さまで下降し
ている。
0に突出して形成された木目込みバー41と、この木目
込みバー41に対応して形成された凹部31が形成され
た金型30を型締めして、表面材10を形成すると共
に、加飾部材20を表面材10の溝部11へ木目込みす
る。
の表面材10と加飾部材20が一体に成形され接合され
る。このとき、金型30,40のクリアランスが略一定
であるので、成形時に供給される、表面材(基材)10
となる樹脂の樹脂圧(例えば30Kg/cm2)によ
り、加飾部材20が若干圧縮された状態となる。
を上昇させ、木目込みバー41を表面材10の溝部11
から引き抜くと、加飾部材20の復元力により、毛倒れ
が生じない。これは、図3で示すように、加飾部材20
の角部を含む近傍の表面材側の樹脂肉厚が他の部位より
厚肉として成形されるため、この部分だけ他の部分より
熱を持った状態となり、起毛21をより復元させること
ができ、見栄えが向上する。つまり、従来は図3の波線
Xで示すような樹脂厚であったため、波線Yで示すよう
な毛倒れが生じていたが、本発明では樹脂厚が大きく、
毛倒れが生じない。
材10の成形と、加飾部材20の成形と、加飾部材20
の木目込みを同時に行うことができるので、設備および
工程の削減が図れ、特に加飾部材20の溝部11へ木目
込むときの加飾部材20の角部を含む近傍の復元力が大
きくでき、毛倒れを防止できるので、手触り、外観商品
性を良好にすることができる。
部端末基材の角部を含む近傍を厚肉にする事に依り基材
の樹脂熱の冷却効率が低下して、布地の毛倒れが発生し
ない。このように、加飾部材の角部を含む近傍の樹脂温
度が他の部位の樹脂温度より高い状態で、前記加飾部材
を接合するので、起毛を備えた加飾部材は、安価な材料
でも使用が可能となり、金型の型締めによって加飾部材
の毛倒れが、型開きした後でも、樹脂温度が高いため
に、加飾部材の端末角部の起毛部分が復元して、毛倒れ
が防止でき、意匠性が向上する。また、本発明によれば
高級な材質から安価な材質まで、起毛のあるものであれ
ば材質を問わない加飾部材を使用できる。
成形した状態を示す概略斜視図である。
面図である。
グ部品の部分断面図である。
グラフ図である。
イニング部品の部分断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 上下又は左右方向に型開きする金型内
に、少なくとも起毛を備えた加飾部材を配置して樹脂を
注入して表面材とし、該表面材の一部に前記加飾部材を
一体成形する、自動車用内装ライニング部品に加飾部材
を一体成形する方法において、 前記加飾部材側に位置する金型に突出して形成された前
記加飾部材の縁に対応した木目込みバーと、前記木目込
みバーに対応して溝部が形成された表面材側に位置する
金型で、少なくとも前記加飾部材の角部を含む近傍の表
面材の樹脂温度が他の部位の樹脂温度より高い状態で、
前記加飾部材を前記木目込みバーによって、前記表面材
の溝部に木目込むことを特徴とする自動車用内装ライニ
ング部品に加飾部材を一体成形する方法。 - 【請求項2】 前記加飾部材の角部を含む近傍の表面材
の樹脂温度が他の部位の樹脂温度より高い状態は、前記
加飾部材の角部を含む近傍の樹脂肉厚を大きくすること
により達成することを特徴とする請求項1記載の自動車
用内装ライニング部品に加飾部材を一体成形する方法。 - 【請求項3】 上下又は左右方向に型開きする金型内
に、少なくとも起毛を備えた加飾部材を備えた加飾部材
を配置して樹脂を注入して表面材とし、該表面材の一部
に前記加飾部材を一体成形する、自動車用内装ライニン
グ部品に加飾部材を一体成形する装置において、 前記加飾部材側に位置する金型には、前記加飾部材の縁
に対応した木目込みバーが突出して形成され、前記木目
込みバーに対応して溝部が形成された表面材側に位置す
る金型から構成されるものであって、前記表面材側に位
置する金型の、少なくとも前記加飾部材の角部を含む近
傍の表面材側のキャビティ部位を、型締め時において他
のキャビティ部位より大きな空間部として形成したこと
を特徴とする自動車用内装ライニング部品に加飾部材を
一体成形する装置。 - 【請求項4】 少なくとも起毛を備えた加飾部材の縁側
を表面材の溝部に木目込んで前記加飾部材と表面材を一
体成形してなる自動車用内装ライニング部品において、
前記加飾部材の角部を含む近傍の表面材側の樹脂肉厚を
他の部位より大きくしてなることを特徴とする加飾部材
を一体成形してなる自動車用内装ライニング部品。
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CN108943575A (zh) * | 2018-06-28 | 2018-12-07 | 北京小米移动软件有限公司 | 双料注塑方法及终端壳体 |
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JPH08290441A (ja) * | 1995-04-25 | 1996-11-05 | Kasai Kogyo Co Ltd | 積層成形品およびその製造装置 |
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CN108943575B (zh) * | 2018-06-28 | 2020-07-21 | 北京小米移动软件有限公司 | 双料注塑方法及终端壳体 |
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