JP2002348505A - インクジェット記録装置用インク、インクジェット記録方式、インクジェット記録装置、インク容器 - Google Patents

インクジェット記録装置用インク、インクジェット記録方式、インクジェット記録装置、インク容器

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JP2002348505A
JP2002348505A JP2001154349A JP2001154349A JP2002348505A JP 2002348505 A JP2002348505 A JP 2002348505A JP 2001154349 A JP2001154349 A JP 2001154349A JP 2001154349 A JP2001154349 A JP 2001154349A JP 2002348505 A JP2002348505 A JP 2002348505A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い吐出安定性および保存安定性を有し、そ
して非常に優れた耐光性を有する印刷物を得ることがで
きるインクジェット記録装置用インクおよびこれを用い
たインクジェット記録方式、インクジェット記録装置並
びにインク容器を提供する。 【解決手段】 色材、有機溶剤、界面活性剤を含有して
なるインクジェット記録装置用インクであって、該イン
クをインクAとし、該インクAにTiO2を0.5重量
部添加したものをインクBとし、前記両インクを用いて
印刷された印字物に対して耐光試験を行い、前記耐光試
験後のインクAによる印字物の光学濃度OD値(A)と、
耐光試験後のインクBによる印字物の光学濃度OD値
(B)が、OD値(B)/OD値(A)≧1.05なる関係を
満たすことを特徴とするインクジェット記録装置用イン
ク、およびこれを用いたインクジェット記録方式、イン
クジェット記録装置、ならびにインク容器を採用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置用インクおよびこれを用いたインクジェット記録
方式、インクジェット記録装置、並びにインク容器に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタ(以下、IJプ
リンタと略記する。)は、現像定着などのプロセスがな
いため、カラー化が非常に容易で、しかも普通紙への印
刷が可能であることから飛躍的に普及してきている。特
に、最近では、写真画像に対応した高精細カラー記録装
置などが市販され、この種の記録装置がインクジェット
記録装置の主流となりつつある。このように、上記IJ
プリンタの印刷対象として、写真画像が求められている
環境下では、印刷物には、画質のみならず、銀塩写真並
みの保存安定性が要求されてきている。そのために、I
Jプリンタの記録液であるインクジェット記録装置用イ
ンク(IJインク)のさらなる高耐光化が望まれてい
る。
【0003】IJインクとしては、現在のところ、顔料
インクおよび染料インクの2種のインクが汎用的に使用
されており、両者の区別は以下に述べる通りである。染
料インクは、水溶性染料を色材として使用する水性イン
クであり、印字ヘッドからの吐出安定性や保存安定性お
よび色調が顔料インクに比べ優位であるが、耐光性に大
きな問題点がある。これに対して、顔料インクは、顔料
を色材として使用するため、その耐光性は染料インクに
比べ非常に優れる。
【0004】特開昭56−147863号公報には、I
J記録装置用顔料インクが提案されている。このインク
は、印刷画像の耐光性が優れている反面、IJインクと
しての分散安定性が悪く、インク吐出時などに目詰まり
などを生じさせてしまう問題点を持っていた。そこで、
分散安定性、吐出安定性を向上させた顔料インクとし
て、特殊な水溶性樹脂が添加された顔料インクが、特開
平6−100810号公報や特開平6−122846号
公報に提案されている。しかしながら、これら顔料イン
クも、徴小滴を吐出させる写真画像用記録装置で必要と
される吐出特性を満たしていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、顔料イ
ンクは写真画像記録装置用インクとして使用することが
困難であり、現状では染料インクの使用に頼らざるを得
ない。そこで、染料インクの高耐光化を目的に耐光性に
優れた染料の開発が行われている。例えば、耐光性の優
れた染料として、特定の化学構造を有する新規染料が、
特開平6−192602号公報に提案されている。しか
しながら、この染料を用いたインクにおいても、要求さ
れる耐光性を未だ満足していなかった。
【0006】インク組成の改良によって耐光性が向上し
た染料インクとして、特殊な添加剤が添加されたインク
が特開平7−97539号公報に提案されている。しか
しながら、このインクによっても、未だ要求される耐光
性を満たしていなかった。一方、被記録材側からの改善
法として、特開平1−259879号公報で示されるよ
うな特殊な処理法により形成された記録用紙を用いる方
法が提案されている。しかしながら、この方法によって
も、未だ要求される耐光性を満たしていなかった。
【0007】よって、本発明の目的は、高い吐出安定性
および保存安定性を有し、そして非常に優れた耐光性を
有する印刷物を得ることができるインクジェット記録装
置用インクおよびこれを用いたインクジェット記録方
式、インクジェット記録装置並びにインク容器を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の課
題を解決するために鋭意検討した結果、色材、有機溶
剤、界面活性剤を含有してなるインクジェット記録装置
用インクにおいて、このインクと、このインクにTiO
2を0.5重量部添加したインクとを用いてそれぞれ印
刷された2種類の印字物の耐光試験後の光学濃度差を特
定の範囲としたインクが耐光性に優れた印字物を与え、
滲みの少ないのにも関わらず、インクジェット装置にお
ける吐出安定性、保存安定性が優れるということを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明のインクジェット記録装
置用インクは、色材、有機溶剤、界面活性剤を含有して
なるインクジェット記録装置用インクであって、該イン
クをインクAとし、該インクAにTiO2を0.5重量
部添加したものをインクBとし、前記両インクを用いて
印刷された印字物に対して耐光試験を行い、前記耐光試
験後のインクAによる印字物の光学濃度OD値(A)と、
耐光試験後のインクBによる印字物の光学濃度OD値
(B)が、OD値(B)/OD値(A)≧1.05となる関係
を満たすことを特徴とする。ただし、前記印字物は、1
滴の液滴量20ピコリットル、解像度720dpiのピ
エゾ型インクジェット記録装置を用い、該記録装置の印
字ヘッドの格子すべてに前記インクが配置されるように
して普通紙に印刷して作製したものを示し、前記耐光試
験は、JIS K5600−7−7 促進耐候試験
(方法2)に記載の条件で光照射時間を16時間とした試
験を示す。
【0010】本発明のインクジェット記録装置用インク
においては、0.1〜5.0重量部のTiO2を含むこ
とが好ましい。本発明のインクジェット記録装置用イン
クにおいては、前記色剤が水溶性染料であることが好ま
しい。本発明のインクジェット記録装置用インクにおい
ては、前記水溶性染料が、C.I.Reactive
Dyesに分類される反応染料であることがより好まし
い。本発明のインクジェット記録装置用インクにおいて
は、前記色剤をインク総量に対して、1〜10重量部含
有することが好ましい。本発明のインクジェット記録装
置用インクにおいては、前記有機溶剤が、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、グリセリン及びトリエチ
レングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテルから選ばれる有機化合物を少な
くとも1種類以上含むことが好ましい。本発明のインク
ジェット記録装置用インクにおいては、前記有機溶剤を
インク総量に対して、1〜50重量部含有することが好
ましい。本発明のインクジェット記録装置用インクにお
いては、前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤であ
ることが好ましい。本発明のインクジェット記録装置用
インクにおいては、前記界面活性剤をインク総量に対し
て、0.01〜10重量部含有することが好ましい。本
発明のインクジェット記録装置用インクにおいては、2
5℃における静的表面張力が、20〜50dyne/cmであ
ることが好ましい。本発明のインクジェット記録装置用
インクにおいては、25℃におけるpHが6.5〜1
1.5であることが好ましい。本発明のインクジェット
記録装置用インクにおいては、25℃における粘度が1
〜5cpsであることが好ましい。
【0011】次に、本発明のインクジェット記録方式
は、先のいずれかに記載のインクジェット記録装置用イ
ンクを用いて印字することを特徴とする。次に、本発明
のインクジェット記録装置は、先のいずれかに記載のイ
ンクジェット記録装置用インクを用いたことを特徴とす
る。次に、本発明のインク容器は、先のいずれかに記載
のインクジェット記録装置用インクを備えたことを特徴
とする。
【0012】ここで、本発明における耐光試験とは、1
滴の液滴量が20ピコリットルで解像度720dpiの
格子すべてに配置されるように、ピエゾ型インクジェッ
ト記録装置にて普通紙に印字させて得られたサンプル
を、JIS K5600−7−7 促進耐光試験 (方法
2)で規格化される条件において、光照射時間を16時
間として行う試験を指す。
【0013】前記条件は、下記キセノンアークランプの
点灯によって生成するように規格化されており、詳細は
JIS K5600−7−7:1999 6.装置 方
法2に記載されている。 放射光源:キセノンアークランプ放射 試験板支持枠の水平面において、放射エネルギーの相対
的スペクトル分布が3mm厚の窓ガラスで遮断された太
陽光の紫外部と可視部のいずれに等しくなるように光学
フィルターシステムを用いて遮断する。 放射エネルギー:試験板の対象面のどの点においても、
全面積に対する総エネルギーの平均値±10%以上変化
してはならない。
【0014】なお、上記の耐光試験は、アトラス社SUNT
EST CPS+にて照射照度を550W/m3 、ブラックス
タンダード温度60℃、窓ガラス越し光フィルターを装
着し、立ち上がり波長が310〜330nm、照射時間
16時間として行われる。
【0015】また、本発明における光学濃度とは、マク
ベス社製RD918型光学濃度計を用いて、印字物に水
浸漬後、室温で1時間放置した後に測定した光学濃度で
ある。なお、本測定においては、カラーインクには該イ
ンク用のフィルターを使用し、シアン色インクにはシア
ン色フィルター、マゼンタインクにはマゼンタ色フィル
ター、イエローインクにはイエロー色フィルターを使用
する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明のインクジェット記録装置用インク
は、色材、有機溶剤、界面活性剤を含むインクであり、
該インクをインクA、インクAにTiO2を0.5重量
部添加したものをインクBとして、これらのインクを、
ピエゾ型インクジェット記録装置により普通紙に印刷し
て2種類の印字物を作製し、この2種類の印字物に対し
て耐光試験を行い、耐光試験後のインクAによる印字物
の光学濃度OD値(A)およびインクBによる印字物の
光学濃度OD値(B)が、OD値(B)/OD値(A)
≧1.05となる関係を満たすものである。すなわち、
本発明のインクジェット記録装置インクは、TiO2
添加することにより、耐光試験後のOD値が向上するこ
とを特徴としている。
【0017】なお、上記インクAおよびインクBを用い
た印刷は、1滴の液滴量が20ピコリットルで解像度7
20dpiの格子すべてに配置されるように、ピエゾ型
インクジェット記録装置にて普通紙に印字させる。ま
た、この印字物の耐光試験は、JIS K5600−7
−7 促進耐候試験 (方法2)で規格化される耐光試験
において光照射時間を16時間として行う。また、前記
光学濃度は、マクベス社製RD918型光学濃度計を用
いて、印字物に水浸漬後、室温で1時間放置した後に測
定した光学濃度である。
【0018】本発明において、TiO2を含有するイン
クBは、色材、有機溶剤、界面活性剤を含む本発明のイ
ンクAに、TiO2をインク総量に対して0.5重量部
添加したインクであり、前記TiO2は平均粒径0.0
5μmに調整されたものを使用することが好ましい。平
均粒径が0.05μmを超えるTiO2をインクに混合
した場合、インク吐出時に目詰まりなどを生じされる可
能性があるためである。
【0019】前記耐光試験の条件は、具体的には、普通
紙にベタ印刷した印刷サンプルを、アトラス社製SUNTES
T CPS+にて照射照度550W/m3、ブラックスタンダ
ード温度60℃、立ち上がり波長310〜330nmの
条件の下、キセノンランプ光源による光照射を16時間
として行うことができる。
【0020】前記光学濃度は、マクベス社製RD918
型光学濃度計を用いて、前記印字物を水浸漬し、室温で
1時間放置して乾燥させた後測定する。なお、カラーイ
ンクには該インク用のフィルターを使用して測定を行
う。例えば、シアン色インクにはシアン色フィルター、
マゼンタインクにはマゼンタ色フィルター、イエローイ
ンクにはイエロー色フィルターを使用して測定を行う。
【0021】本発明に係るインクに含まれる色材は、染
料、顔料ともにインクの着色に寄与する材料であれば限
定されないが、水性染料を使用することが好ましい。こ
の水性染料としては、酸性染料、塩基性染料、直接染
料、食用染料などが挙げられる。例えば、ダイレクトブ
ラック19、ダイレクトブラック32、ダイレクトブラ
ック38、ダイレクトブラック51、ダイレクトブラッ
ク62、ダイレクトブラック71、ダイレクトブラック
105、ダイレクトブラック108、ダイレクトブラッ
ク112、ダイレクトブラック154、ダイレクトブラ
ック168、ダイレクトブラック171、アシッドブラ
ック24、アシッドブラック31、アシッドブラック5
2、アシッドブラック94、フードブラック1、フード
ブラック2、ダイレクトイエロー23、ダイレクトイエ
ロー50、ダイレクトイエロー86、ダイレクトイエロ
ー100、ダイレクトイエロー132、ダイレクトイエ
ロー142、ダイレクトイエロー157、アシッドイエ
ロー23、アシッドイエロー42、ダイレクトレッド8
3、ダイレクトレッド227、アシッドレッド35、ア
シッドレッド40、アシッドレッド52、アシッドレッ
ド87、アシッドレッド186、アシッドレッド25
4、アシッドレッド289、ダイレクトブルー76、ダ
イレクトブルー86,ダイレクトブルー108,ダイレ
クトブルー199、ダイレクトブルー236、アシッド
ブルー9、アシッドブルー78、アシッドブルー82、
アシッドブルー86、アシッドブルー234などが挙げ
られるが、特にこれに限定されず、いかなる水溶性反応
料も使用できる。
【0022】本発明に係るインクジェット記録装置用イ
ンクにおいては、前記水性染料として、C.I.Rea
ctive Dyesに分類される染料(反応染料)を使
用するのが好ましい。水性反応染料としては、例えば、
リアクティブブラック3、リアクティブブラック4、リ
アクティブブラック7、リアクティブブラック11、リ
アクティブブラック12、リアクティブブラック17、
リアクティブイエロー1、リアクティブイエロー5、リ
アクティブイエロー11、リアクティブイエロー13、
リアクティブイエロー14、リアクティブイエロー2
0、リアクティブイエロー21、リアクティブイエロー
22、リアクティブイエロー25、リアクティブイエロ
ー40、リアクティブイエロー47、リアクティブイエ
ロー51、リアクティブイエロー55、リアクティブイ
エロー65、リアクティブイエロー67、リアクティブ
レッド1、リアクティブレッド14、リアクティブレッ
ド17、リアクティブレッド25、リアクティブレッド
26、リアクティブレッド32、リアクティブレッド3
7、リアクティブレッド44、リアクティブレッド4
6、リアクティブレッド55、リアクティブレッド6
0、リアクティブレッド66、リアクティブレッド7
4、リアクティブレッド79、リアクティブレッド9
6、リアクティブレッド97、リアクティブブルー1、
リアクティブブルー2、リアクティブブルー7、リアク
ティブブルー14、リアクティブブルー15、リアクテ
ィブブルー23、リアクティブブルー32、リアクティ
ブブルー35、リアクティブブルー38、リアクティブ
ブルー41、リアクティブブルー63、リアクティブブ
ルー80、リアクティブブルー95などが挙げられる
が、特にこれに限定されず、いかなる水性反応染料も使
用できる。
【0023】また、前記水性染料の添加量はインク総量
に対して1〜10重量部とするのが好ましい。10%以
上の染料を添加した場合、インクとしての安定性が悪い
ために、ヘッド吐出部で目詰まりを生じさせやすく、粘
度も大幅に増加してしまう。一方、染料添加量が1重量
部未満の場合は、染料濃度が薄いために良好な印字画像
が得られない等の問題点が生じる恐れがある。
【0024】本発明に係るインクジェット記録装置用イ
ンクでは、染料を溶解、分散させる液体として、水が使
用される。水としては、染料安定性の観点からイオン交
換水が好ましいが、市販の蒸留水でも構わない。
【0025】また、本発明の水性インクには、有機溶剤
を添加してもよい。有機溶剤としては、例えばエチレン
グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコールMW200、ポリエチレ
ングリコールMW300、ポリエチレングリコールMW
600、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチ
レングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコー
ルモノブチルエーテル、メチルカルビトール、エチルカ
ルビトール、ブチルカルビトール、エチルカルビトール
アセテート、ジエチルカルビトール、トリエチレングリ
コールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモ
ノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチル
エーテル、グリセリン、トリエタノールアミン、ホルム
アミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルフォキサ
イド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル
イミダゾリジンなどが挙げられるが、特にこれらに限定
されない。これら有機溶剤の中でも、ジエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、グリセリン、トリエチレングリコールモノブチルエ
ーテルおよびジエチレングリコールモノブチルエーテル
からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機溶剤が、
インク保存安定性、印字紙への浸透性の点で特に好適に
用いられる。
【0026】上記の有機溶剤は、浸透剤、染料溶解助剤
として使用され、その添加量はインク総量に対して50
重量部以下が好ましい。有機溶剤の添加量が50重量部
を超えると、紙上での乾燥性が悪くなり、良好な印刷画
像が得られないおそれがある。
【0027】本発明に係るインクジェット記録装置用イ
ンクに含まれる前記界面活性剤としては、ノニオン性界
面活性剤を使用することが好ましい。この種の界面活性
剤としては、アセチレングリコール系化合物、プロピレ
ンオキサイドエチレンオキサイド共重合体などが挙げら
れるが、特にこれに限定されない。また、前記界面活性
剤の添加量は0.01重量部から10重量部が好まし
い。0.01重量部未満の添加量では、添加量が少ない
ため、表面張力調整剤として充分な効果が得られない。
一方、10重量部以上の場合は、添加量が高いためにイ
ンクの粘度を大幅に増加させてしまう。
【0028】本発明に係るインクジェット記録装置用イ
ンクには、pH調整剤、防黴剤、キレート剤等の従来公
知の添加剤を混合することができる。pH調整剤の例と
しては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、トリエタノー
ルアミンなどが挙げられる。防黴剤の例としては、安息
香酸ナトリウムなどが挙げられる。また、キレート剤し
ては、ジエチレントリアミン5酢酸ナトリウムなどが挙
げられる。
【0029】本発明に係るインクジェット記録装置用イ
ンクにおいては、その表面張力は、25℃で20〜50
dyne/cmであることが好ましい。本発明における
表面張力とは液面が静止している時の静的表面張力であ
り、これは、ウィルヘルミー式の板吊り法などにより測
定できる。静的表面張力が50dyne/cmを超え
る、または20dyne/cm未満の水性インクでは、
画像形成時に、浸透性、乾燥性が悪くなり、良好な印刷
画像が得られないおそれがある。
【0030】本発明に係るインクジェット記録装置用イ
ンクにおいては、その粘度は、25℃で1〜5cpsの
範囲に調整されていることが好ましい。粘度が5cps
を超える、または1cps未満の水性インクでは、印字
ヘッドでのインク吐出安定性が悪くなり、良好な印刷画
像が得られないおそれがある。
【0031】また、本発明に係るインクジェット記録装
置用インクにおいては、そのpHは25℃で6.5〜1
1.5に調整するのが好ましい。水性インクのpHを
6.5〜11.5に調整することによって、インクの長
期保存性が向上し、表面張力や粘度などの諸物性変化が
少なくなり、長期にわたり、安定したインク吐出が可能
となる。
【0032】本発明に係るインクジェット記録装置用イ
ンクにおいて、前記色材として水性染料を使用するなら
ば、高い吐出安定性を有し、そして、鮮明性に優れた印
刷物を得ることができる。
【0033】(インクジェット記録方式)本発明に係る
インクジェット記録方式は、インク液滴を吐出させて印
字記録を行うインクジェット記録装置を用いたインクジ
ェット記録方式において、印刷用のインクとして本発明
に係るインクジェット記録装置用インクを採用したの
で、印字ヘッドからの吐出安定性に優れるとともに、鮮
明な印刷物を得ることが可能である。ただし、本発明に
係るインクジェット記録装置用インクの用途はこれに限
定されるものではない。
【0034】(インク容器)本発明に係るインク容器
は、本発明のインクジェット記録装置用インクを収納す
るための収納室を有しており、前記収納室の少なくとも
インクとの接合部分は、本発明のインクに対して不活性
な材料から成るものである。本発明のインクに対して不
活性な材料としては、少なくとも本発明のインクに溶解
しない材料であるとともに、収納時に本発明のインクに
対して変質などの悪影響を及ぼさない、樹脂、金属、セ
ラミック等の材料を挙げることができる。
【0035】(インクジェット記録装置)本発明のイン
クジェット記録装置は、本発明のインクを吐出するイン
ク吐出口を有するものであり、本発明のインクを用いて
紙等への記録することが出来る。このように本発明のイ
ンクは、インク液滴を吐出させて印字記録を行うインク
ジェット記録装置に好適に使用されるが、その用途は特
に限定されない。
【0036】以上のインクジェット記録装置およびイン
クジェット記録方式によれば、そのインクとして印字ヘ
ッドにおける吐出安定性および保存安定性を備える本発
明のインクジェット記録装置用インクを使用しているの
で、滲みが少なく、非常に優れた鮮明性を有し、優れた
耐光性を備えた印刷物を得ることができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例をもとに、本発明を詳細に説明
するとともに本発明の効果を明らかにするが、本発明は
その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されな
い。
【0038】まず、本実施例において作製されたインク
および印字物の各評価項目について、その測定装置およ
び測定条件、評価方法および評価基準を以下に説明す
る。
【0039】(静的表面張力)ウィルヘルミー型表面張
力計(自動表面張力計 CBVP−A3、協和界面化学
(株)製)を用いて測定した。測定温度は25℃とし
た。 (粘度)自動粘度測定計DVM−EII(トキメック社
製)により測定した。測定温度は、25℃とした。 (pH)パーソナルpHメータPH81(横河電機社
製)にて測定した。測定温度は25℃とした。
【0040】(耐光性の評価)各インクを、1滴のイン
ク液滴量が20pl(ピコリットル)となるように調整
された解像度720dpiのピエゾ型インクジェット記
録装置を用いて、印字紙に水性インクを2cm×2cm
の正方形にベタ印刷して、印刷サンプルを得た。この印
刷サンプルのベタ部の色彩値(L1*、a1*、b1*
を、L***表色系(CIELAB表色系)にて測色
した。後述の光照射条件で印刷サンプルに光照射し、光
照射後の印刷サンプルの色彩値(L2*、a2*、b
*)を、L* **表色系にて測色した。耐光性能の判
断指標として、耐光劣化変化率△Eを下記式(1)によ
り算出した。 式(1) △E={(L1*-L2*2+(a1*-a
*2+(b1*-b2*21/2 印字紙は、Xerox社製のL紙を使用した。なお、印
字物の色彩値は、938 Spectro−Densi
tometer(X−Rite社製)を用いて測定し
た。
【0041】(光照射条件) 装置:サンテストCPS+ (ATLAS社製) 照射照度:550W/m3 ブラックスタンダード温度:50℃ 照射時間:16時間 立ち上がり波長:320nm(ウインドガラスフィルタ
装着)
【0042】(吐出安定性の評価)1滴のインク液滴量
が10pl(ピコリットル)となるように調整された解
像度720dpiのピエゾ型インクジェット記録装置を
用いて100枚の印刷テストを行った。印字紙として
は、市販の再生紙(A4版)を使用した。100枚の印
刷サンプルについて画像の鮮明度を確認し、下記の評価
基準に従って吐出安定性を評価した。
【0043】 ○:すべて良好な印刷画像である。 △:殆どが良好であったが、一部異常な画像が見られ
た。 ×:異常な印刷画像が多く見られた。
【0044】(保存安定性の評価)水性インクをポリエ
チレン製容器内に60℃で1ヶ月保存し、表面張力、粘
度、pHの変化と、析出物の有無を調べ、下記の評価基
準に従って保存安定性を評価した。
【0045】 ○:物性の変化が殆どなく、析出物が確認されない。 △:物性の変化が若干あったが、析出物は確認されな
い。 ×:物性が大きく変化し、析出物が確認される。
【0046】次に、各実施例および比較例にて作製した
インクの組成を示す。また各インクの表面張力、粘度、
ならびにpHの測定結果を併記する。 [実施例1] (インクA) Reactive Yellow 142 3部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 ノニオン性界面活性剤 1部 イオン交換水 残部
【0047】実施例1のインクAでは、表面張力γ=3
0.6dyne/cm,粘度η=3.0cps、pH=9.2で
あった。
【0048】(インクB)上記実施例1のインクAにT
iO2を添加してインクBを作製した。 インクA 99.5部(100/100.5部) TiO2 残部(0.5/100.5部)
【0049】実施例1のインクBでは、表面張力γ=3
0.4dyne/cm,粘度η=3.1cps、pH=9.5で
あった。
【0050】[実施例2] (インクA) Reactive Yellow 142 3部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 ノニオン性界面活性剤 1部 TiO2 1部 イオン交換水 残部
【0051】実施例2のインクAでは、表面張力γ=3
0.6dyne/cm,粘度η=3.1cps、pH=9.2で
あった。
【0052】(インクB)上記実施例2のインクAにT
iO2を添加して、インクBを作製した。 インクA 99.5部(100/100.5部) TiO2 残部(0.5/100.5部)
【0053】実施例2のインクBでは、表面張力γ=3
0.5dyne/cm,粘度η=3.2cps、pH=9.3で
あった。
【0054】[実施例3] (インクA) Reactive Yellow 142 1部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 ノニオン性界面活性剤 1部 イオン交換水 残部
【0055】実施例3のインクAでは、表面張力γ=3
0.5dyne/cm,粘度η=3.0cps、pH=8.9で
あった。
【0056】(インクB)上記実施例3のインクAにT
iO2を添加して、インクBを作製した。 インクA 99.5部(100/100.5部) TiO2 残部(0.5/100.5部)
【0057】実施例3のインクBでは、表面張力γ=3
0.3dyne/cm,粘度η=3.1cps、pH=9.0で
あった。
【0058】[実施例4] (インクA) Reactive Yellow 142 5部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 ノニオン性界面活性剤 1部 イオン交換水 残部
【0059】実施例4のインクAでは、表面張力γ=3
0.2dyne/cm,粘度η=3.0cps、pH=9.1で
あった。
【0060】(インクB)上記実施例4のインクAにT
iO2を添加して、インクBを作製した。 インクA 99.5部(100/100.5部) TiO2 残部(0.5/100.5部)
【0061】実施例4のインクBでは、表面張力γ=3
0.4dyne/cm,粘度η=3.1cps、pH=9.2で
あった。
【0062】[実施例5] (インクA) Direct Yellow 132 3部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 ノニオン性界面活性剤 1部 イオン交換水 残部
【0063】実施例5のインクAでは、表面張力γ=3
0.7dyne/cm,粘度η=3.0cps、pH=9.1で
あった。
【0064】(インクB)上記実施例5のインクAにT
iO2を添加して、インクBを作製した。 インクA 99.5部(100/100.5部) TiO2 残部(0.5/100.5部)
【0065】実施例5のインクBでは、表面張力γ=3
0.5dyne/cm,粘度η=3.1cps、pH=9.4で
あった。
【0066】[実施例6] (インクA) Acid Yellow 5 3部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 ノニオン性界面活性剤 1部 イオン交換水 残部
【0067】実施例6のインクAでは、表面張力γ=3
0.3dyne/cm,粘度η=3.0cps、pH=9.1で
あった。
【0068】(インクB)上記実施例6のインクAにT
iO2を添加して、インクBを作製した。 インクA 99.5部(100/100.5部) TiO2 残部(0.5/100.5部)
【0069】実施例6のインクBでは、表面張力γ=3
0.6dyne/cm,粘度η=3.0cps、pH=9.3で
あった。
【0070】[実施例7] (インクA) Acid Red 289 3部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 ノニオン性界面活性剤 1部 イオン交換水 残部
【0071】実施例7のインクAでは、表面張力γ=3
0.4dyne/cm,粘度η=3.0cps、pH=9.1で
あった。
【0072】(インクB)上記実施例7のインクAにT
iO2を添加して、インクBを作製した。 インクA 99.5部(100/100.5部) TiO2 残部(0.5/100.5部)
【0073】実施例7のインクBでは、表面張力γ=3
0.3dyne/cm,粘度η=3.0cps、pH=9.1で
あった。
【0074】[実施例8] (インクA) Reactive Red 120 3部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 ノニオン性界面活性剤 1部 イオン交換水 残部
【0075】実施例8のインクAでは、表面張力γ=3
0.2dyne/cm,粘度η=3.0cps、pH=9.3で
あった。
【0076】(インクB)上記実施例8のインクAにT
iO2を添加して、インクBを作製した。 インクA 99.5部(100/100.5部) TiO2 残部(0.5/100.5部)
【0077】実施例8のインクBでは、表面張力γ=3
0.3dyne/cm,粘度η=3.1cps、pH=9.3で
あった。
【0078】[実施例9] (インクA) Direct Blue 199 3部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 ノニオン性界面活性剤 1部 イオン交換水 残部
【0079】実施例9のインクAでは、表面張力γ=3
0.5dyne/cm,粘度η=3.0cps、pH=8.9で
あった。
【0080】(インクB)上記実施例9のインクAにT
iO2を添加して、インクBを作製した。 インクA 99.5部(100/100.5部) TiO2 残部(0.5/100.5部)
【0081】実施例9のインクBでは、表面張力γ=3
0.6dyne/cm,粘度η=3.1cps、pH=9.1で
あった。
【0082】[実施例10] (インクA) Food Black 2 6部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 ノニオン性界面活性剤 1部 イオン交換水 残部
【0083】実施例10のインクAでは、表面張力γ=
30.3dyne/cm,粘度η=3.3cps、pH=9.1で
あった。
【0084】(インクB)上記実施例10のインクAに
TiO2を添加して、インクBを作製した。 インクA 99.5部(100/100.5部) TiO2 残部 (0.5/100.5部)
【0085】実施例10のインクBでは、表面張力γ=
30.4dyne/cm,粘度η=3.4cps、pH=9.2で
あった。
【0086】[実施例11] (インクA) Reactive Black 77 6部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 水溶性樹脂 10部 ノニオン性界面活性剤 1部イオン交
換水 残部
【0087】実施例11のインクAでは、表面張力γ=
30.5dyne/cm,粘度η=3.3cps、pH=9.1で
あった。
【0088】(インクB)上記実施例11のインクAに
TiO2を添加して、インクBを作製した。 インクA 99.5部(100/100.5部) TiO2 残部(0.5/100.5部)
【0089】実施例11のインクBでは、表面張力γ=
30.4dyne/cm,粘度η=3.3cps、pH=9.2で
あった。
【0090】[比較例1] (インクA) Acid Yellow 23 3部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 ノニオン性界面活性剤 1部 イオン交換水 残部
【0091】比較例1のインクAでは、表面張力γ=3
0.4dyne/cm,粘度η=3.0cps、pH=8.7で
あった。
【0092】(インクB)上記比較例1のインクAにT
iO2を添加して、インクBを作製した。 インクA 99.5部(100/100.5部) TiO2 残部(0.5/100.5部)
【0093】比較例1のインクBでは、表面張力γ=3
0.5dyne/cm,粘度η=3.1cps、pH=8.6で
あった。
【0094】[比較例2] (インクA) Direct Yellow 26 3部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 水溶性樹脂 10部 ノニオン性界面活性剤 1部 イオン交換水 残部
【0095】比較例2のインクAでは、表面張力γ=3
0.5dyne/cm,粘度η=3.0cps、pH=8.9で
あった。
【0096】(インクB)上記比較例2のインクAにT
iO2を添加して、インクBを作製した。 インクA 99.5部(100/100.5部) TiO2 残部(0.5/100.5部)
【0097】比較例2のインクBでは、表面張力γ=3
0.3dyne/cm,粘度η=3.0cps、pH=8.8で
あった。
【0098】[比較例3] (インクA) Direct Red 31 3部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 ノニオン性界面活性剤 1部 イオン交換水 残部
【0099】比較例3のインクAでは、表面張力γ=3
0.8dyne/cm,粘度η=3.0cps、pH=9.1で
あった。
【0100】(インクB)上記比較例3のインクAにT
iO2を添加して、インクBを作製した。 インクA 99.5部(100/100.5部) TiO2 残部(0.5/100.5部)
【0101】比較例3のインクBでは、表面張力γ=3
0.9dyne/cm,粘度η=3.1cps、pH=9.2で
あった。
【0102】[比較例4] (インクA) Acid Blue 9 3部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 ノニオン性界面活性剤 1部 イオン交換水 残部
【0103】比較例4のインクAでは、表面張力γ=3
0.6dyne/cm,粘度η=3.0cps、pH=9.5で
あった。
【0104】(インクB)上記比較例4のインクAにT
iO2を添加して、インクBを作製した。 インクA 99.5部(100/100.5部) TiO2 残部(0.5/100.5部)
【0105】比較例4のインクBでは、表面張力γ=3
0.6dyne/cm,粘度η=3.0cps、pH=9.6で
あった。
【0106】[比較例5] (インクA) Direct Black 32 6部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 ノニオン性界面活性剤 1部 イオン交換水 残部
【0107】比較例5のインクAでは、表面張力γ=3
0.7dyne/cm,粘度η=3.3cps、pH=9.9で
あった。
【0108】(インクB)上記比較例5のインクAにT
iO2を添加して、インクBを作製した。 インクA 99.5部(100/100.5部) TiO2 残部(0.5/100.5部)
【0109】比較例1のインクBでは、表面張力γ=3
0.6dyne/cm,粘度η=3.4cps、pH=10.2で
あった。
【0110】表1は、以下の各実施例および比較例のイ
ンクA、インクBの光学濃度測定の結果を記載した表で
あり、表2は、同、吐出安定性および保存安定性の評価
結果を示す表である。表1及び表2に示すように、本発
明の要件を満たす実施例1〜11のインクジェット記録
装置用インクは、優れた吐出安定性と、保存安定性を備
えることが確認された。
【0111】
【表1】
【0112】
【表2】
【0113】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のイ
ンクジェット記録装置用インクは、本文中で記載したイ
ンクA、インクBを、1滴の液滴量が20ピコリットル
で解像度720dpiの格子すべてに配置されるよう
に、ピエゾ型インクジェット記録装置にて普通紙に印字
させ、この印字物の耐光試験を、JIS K5600−
7−7 促進耐候試験 (方法2)で規格化される耐光試
験において光照射時間を16時間として行い、耐光試験
後のインクAによる印字物の光学濃度であるOD値(A)
と、耐光試験後のインクBによる印字物の光学濃度であ
るOD値(B)が、OD値(B)/OD値(A)≧1.05の
関係を満たすものとしたので、高い吐出安定性および保
存安定性を有し、そして非常に優れた耐光性を有する印
刷物を得ることができる。
【0114】また、本発明のインクジェット記録装置
は、記録信号に応じて微細孔から記録液を吐出させて記
録を行うインクジェット記録装置において、記録液を本
発明のインクジェット記録装置用インクとしたので、吐
出安定性および保存安定性に優れ、そして非常に優れた
耐光性を有する印刷物を得ることができる。
【0115】また、本発明のインクジェット記録方式
は、記録信号に応じて微細孔から記録液を吐出させて記
録を行うインクジェット記録方式において、記録液とし
て、本発明のインクジェット記録装置用インクを用いる
方式であるので、高い吐出安定性および保存安定性に優
れ、そして非常に優れた耐光性を有する印刷物を得るこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植木 弘之 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA13 FC02 2H086 BA01 BA02 BA53 BA56 BA59 BA60 BA61 BA62 4J039 BA13 BC10 BC13 BE01 BE02 BE06 BE22 CA06 EA35 GA24

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色材、有機溶剤、界面活性剤を含有して
    なるインクジェット記録装置用インクであって、 該インクをインクAとし、該インクAにTiO2を0.
    5重量部添加したものをインクBとし、 前記両インクを用いて印刷された印字物に対して耐光試
    験を行い、前記耐光試験後のインクAによる印字物の光
    学濃度OD値(A)と、耐光試験後のインクBによる印字
    物の光学濃度OD値(B)が、 OD値(B)/OD値(A)≧1.05 となる関係を満たすことを特徴とするインクジェット記
    録装置用インク。ただし、前記印字物は、1滴の液滴量
    20ピコリットル、解像度720dpiのピエゾ型イン
    クジェット記録装置を用い、該記録装置の印字ヘッドの
    格子すべてに前記インクが配置されるようにして普通紙
    に印刷して作製したものを示し、前記耐光試験は、JI
    S K5600−7−7 促進耐候試験 (方法2)に記
    載の条件で光照射時間を16時間とした試験を示す。
  2. 【請求項2】 0.1〜5.0重量部のTiO2を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録
    装置用インク。
  3. 【請求項3】 前記色材が水溶性染料であることを特徴
    とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装
    置用インク。
  4. 【請求項4】 前記水溶性染料が、C.I.React
    ive Dyesに分類される反応染料であることを特
    徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置用イ
    ンク。
  5. 【請求項5】 前記色材をインク総量に対して、1〜1
    0重量部含有することを特徴とする請求項1〜4のいず
    れか1項に記載のインクジェット記録装置用インク。
  6. 【請求項6】 前記有機溶剤が、エチレングリコール、
    ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエ
    チレングリコール、グリセリン及びトリエチレングリコ
    ールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブ
    チルエーテルから選ばれる有機化合物を少なくとも1種
    類以上含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1
    項に記載のインクジェット記録装置用インク。
  7. 【請求項7】 前記有機溶剤をインク総量に対して、1
    〜50重量部含有することを特徴とする請求項1〜6の
    いずれか1項に記載のインクジェット記録装置用イン
    ク。
  8. 【請求項8】 前記界面活性剤が、非イオン性界面活性
    剤であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項
    に記載のインクジェット記録装置用インク。
  9. 【請求項9】 前記界面活性剤をインク総量に対して、
    0.01〜10重量部含有することを特徴とする請求項
    1〜8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置
    用インク。
  10. 【請求項10】 25℃における静的表面張力が、20
    〜50dyne/cmであることを特徴とする請求項1〜9の
    いずれか1項に記載のインクジェット記録装置用イン
    ク。
  11. 【請求項11】 25℃におけるpHが6.5〜11.
    5であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1
    項に記載のインクジェット記録装置用インク。
  12. 【請求項12】 25℃における粘度が1〜5cpsであ
    ることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記
    載のインクジェット記録装置用インク。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれか1項に記載
    のインクジェット記録装置用インクを用いて印字するこ
    とを特徴とするインクジェット記録方式。
  14. 【請求項14】 請求項1〜12のいずれか1項に記載
    のインクジェット記録装置用インクを用いたことを特徴
    とするインクジェット記録装置。
  15. 【請求項15】 請求項1〜12のいずれか1項に記載
    のインクジェット記録装置用インクを備えたことを特徴
    とするインク容器。
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