JP2002347569A - 乗員保護装置の点火制御装置 - Google Patents

乗員保護装置の点火制御装置

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JP2002347569A
JP2002347569A JP2001177521A JP2001177521A JP2002347569A JP 2002347569 A JP2002347569 A JP 2002347569A JP 2001177521 A JP2001177521 A JP 2001177521A JP 2001177521 A JP2001177521 A JP 2001177521A JP 2002347569 A JP2002347569 A JP 2002347569A
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ignition
power supply
occupant protection
protection device
control device
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JP2001177521A
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Hiromichi Fujishima
広道 藤島
Yasunori Futamura
泰紀 二村
Toshifumi Nishijima
敏文 西島
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、乗員保護装置の点火制御装置に関
し、乗員保護装置の誤作動を防止するための冗長系を安
価な構成で実現することを目的とする。 【解決手段】 スクイブ52〜58の点火制御を行う点
火制御装置20は、電子式の加速度センサ82を用いて
車両の衝突を検知し、スクイブ52〜58の点火の要否
を判定するマイコン80と、マイコン80の指令に基づ
いてスクイブ52〜58を通電する第1及び第2スイッ
チング素子62〜68,72〜78のオン・オフ制御を
行う統合IC60と、車両の衝突の有無に応じてオン・
オフする機械式のセーフィングセンサ50の出力信号に
基づいてスクイブ54,58への電圧供給制御を行う電
子セーフィングIC90と、を備える。電子セーフィン
グIC90は、スクイブ54,58への電圧供給を切り
替える第3スイッチング素子92と、第3スイッチング
素子92のオン・オフ制御を行う論理回路98と、を内
蔵する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗員保護装置の点
火制御装置に係り、特に、点火素子が通電に伴って点火
することにより起動する乗員保護装置の点火制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平9−39727
号公報に開示される如く、乗員保護装置としてのエアバ
ッグ装置の誤作動を防止して確実な起動を確保すべく、
半導体を用いた電子式の加速度センサと機械式のセーフ
ィングセンサとを用いてエアバッグ装置のスクイブの点
火を制御する起動回路が記載されている。この起動回路
は、電子式の加速度センサの出力信号に基づいて衝突を
検知し、スクイブに通電する点火電流を制御すると共
に、セーフィングセンサのオン・オフ状態に基づいてス
クイブへ供給する電源電圧を制御する。具体的には、こ
の起動回路においては、電子式の加速度センサを用いて
衝突が検知されることにより所定のトランジスタがオン
状態とされ、かつ、セーフィングセンサがオン状態にあ
る場合、スクイブに点火電流が流通し、スクイブが点火
される。従って、上記従来の起動回路によれば、電子式
の加速度センサと機械式のセーフィングセンサとを用い
てスクイブの点火が制御される冗長系が構成されるの
で、一方のセンサの不良や異常等に起因するエアバッグ
装置の誤作動を確実に防止することができる。
【0003】ところで、上記従来の起動回路では、スク
イブの点火を制御するために機械式のセーフィングセン
サが用いられているため、スクイブの点火を希望する時
期に既に加速が消滅していることでセーフィングセンサ
がオン状態とならず、スクイブを点火できない事態が生
じ得る。特に、かかる事態は、一の乗員保護装置を複数
のスクイブを用いて多段階に点火起動する際に生じ易
い。
【0004】そこで、上記従来の起動回路においては、
セーフィングセンサの接点に隣接してコイルが設けられ
ており、このコイルがマイクロコンピュータの指令に従
って通電されることにより磁界が発生し、セーフィング
センサが強制的にオン状態とされる。従って、上記従来
の起動回路によれば、加速の不足に起因して機械式のセ
ーフィングセンサがオン状態となることができない場合
にも、マイクロコンピュータの指令に従ってオン状態と
なることで、所望の点火時期にスクイブが点火されない
事態を回避することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の起動回路では、機械式のセーフィングセンサがマイ
クロコンピュータを用いて強制的にオン状態とされた
め、電子式の加速度センサと機械式のセーフィングセン
サとを用いてスクイブの点火が制御される冗長系を構成
するうえで、マイクロコンピュータを追加する必要があ
り、コストの上昇を招く事態が生ずる。
【0006】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、乗員保護装置の誤作動を防止するための冗長系
を安価な構成で実現することが可能な乗員保護装置の点
火制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、点火により乗員保護装置を起動させる
点火素子と、第1のセンサの出力信号に基づいて前記点
火素子の通電状態を制御する点火通電制御手段と、第2
のセンサの出力信号に基づいて前記点火素子への電源供
給を制御する電源制御手段と、を備える乗員保護装置の
点火制御装置において、前記電源制御手段は、電子回路
で構成された、前記点火素子への電源供給を切り替える
電源スイッチング回路と、該電源スイッチング回路を前
記第2のセンサの出力信号に基づいてスイッチング制御
する制御部と、を有する乗員保護装置の点火制御装置に
より達成される。
【0008】請求項1記載の発明において、点火素子へ
の電源供給を制御する電源制御手段は、該点火素子への
電源供給を切り替える電源スイッチング回路と、その電
源スイッチング回路を第2のセンサを用いて制御する制
御部とを有し、それら電源スイッチング回路および制御
部は電子回路で構成されている。また、点火素子は、点
火通電制御手段により通電状態を制御される。このた
め、マイクロコンピュータを用いることなく、電子回路
で点火素子の点火制御についての冗長系が構成される。
従って、本発明によれば、乗員保護装置の誤作動を防止
するための冗長系を安価な構成で実現することができ
る。
【0009】この場合、請求項2に記載する如く、請求
項1記載の乗員保護装置の点火制御装置において、前記
点火素子は、前記点火通電制御手段により通電され、か
つ、前記電源制御手段により電源供給されることとして
もよい。
【0010】ところで、電源電圧の変動が生ずると、そ
の変動に起因する点火通電制御手段の暴走により点火素
子が通電され、乗員保護装置の誤作動を引き起こす可能
性がある。
【0011】従って、かかる事態の発生を回避するうえ
では、請求項3に記載する如く、請求項1記載の乗員保
護装置の点火制御装置において、前記電源制御手段は、
電源電圧の低下を監視する電圧低下監視回路を有するこ
とにより、電源電圧が低下した際に点火素子への電源供
給を禁止することが適切である。すなわち、かかる構成
においては、電源電圧の変動に起因して点火通電制御手
段により点火素子の通電が許可された場合でも、電源制
御手段による点火素子への電源供給を禁止することが可
能となるため、乗員保護装置の誤作動を防止することが
可能となる。
【0012】この場合、請求項4に記載する如く、請求
項3記載の乗員保護装置の点火制御装置において、前記
電源制御手段は、前記電圧低下監視回路により電源電圧
の低下が検出される場合は、前記点火素子への電源供給
を禁止することとしてもよい。
【0013】また、電源スイッチング回路において過大
な電圧が作用する状況下でスイッチング動作が行われる
と、電源スイッチング回路が大電流の流通により破損す
るおそれがある。
【0014】従って、かかる事態の発生を回避するうえ
では、請求項5に記載する如く、請求項1及び3の何れ
か一項記載の乗員保護装置の点火制御装置において、前
記電源制御手段は、前記電源スイッチング回路に作用す
る電圧を監視するスイッチング回路電圧監視回路を有す
ることにより、電源スイッチング回路に過大な電圧が作
用する際には点火素子への電源供給を禁止し、電源スイ
ッチング回路のオンを禁止することが適切である。すな
わち、かかる構成においては、電源スイッチング回路に
過大な電圧が作用しても、電源スイッチング回路に大電
流が流通するのを回避することが可能となるため、電源
スイッチング回路の破損を防止することが可能となる。
【0015】この場合、請求項6に記載する如く、請求
項5記載の乗員保護装置の点火制御装置において、前記
電源制御手段は、前記スイッチング回路電圧監視回路に
より前記電源スイッチング回路に作用する電圧が所定値
を超えると判定される場合は、前記点火素子への電源供
給を禁止することとしてもよい。
【0016】また、電源制御手段が点火通電制御手段の
状態を考慮することなく点火素子への電源供給を制御す
るものとすると、電源制御手段における一部の故障によ
り点火素子が誤って通電され、乗員保護装置が誤作動を
引き起こすおそれがある。
【0017】従って、請求項7に記載する如く、請求項
1、3、及び5の何れか一項記載の乗員保護装置の点火
制御装置において、前記電源制御手段は、前記点火通電
制御手段側から前記点火素子への電源供給を許可する信
号が供給されたか否かを判別する判別回路を有すること
とすれば、点火通電制御手段側から電源供給の許可があ
った場合にのみ点火素子への電源供給が行われるため、
乗員保護装置の誤作動を確実に防止することができる。
【0018】この場合、請求項8に記載する如く、請求
項7記載の乗員保護装置の点火制御装置において、前記
電源制御手段は、前記判別回路により前記点火通電制御
手段側から前記点火素子への電源供給を許可する信号が
供給されたと判別される場合に、該点火素子への電源供
給を許可することとしてもよい。
【0019】また、点火素子への電源供給は、一定時間
継続すれば十分である。
【0020】従って、請求項9に記載する如く、請求項
8記載の乗員保護装置の点火制御装置において、前記電
源制御手段は、前記判別回路により前記点火通電制御手
段側から前記点火素子への電源供給を許可する信号が供
給されたと判別された後、所定時間が経過した時点で該
点火素子への電源供給を停止することとすればよい。
【0021】尚、請求項10に記載する如く、請求項7
記載の乗員保護装置の点火制御装置において、前記電源
制御手段と前記点火通電制御手段側とが、シリアル通信
により互いに信号の授受を行うこととすれば、システム
を安価に実現することができる。
【0022】また、請求項11に記載する如く、請求項
1、3、5、及び7の何れか一項記載の乗員保護装置の
点火制御装置において、前記電源制御手段が、一つのチ
ップ内にパッケージされていれば、部品の天落や地落を
抑制することができ、乗員保護装置の誤作動の防止を図
ることができる。
【0023】また、乗員保護装置を起動すべく点火素子
へ有効に電源電圧の供給を行うためには、電子回路で構
成される電源制御手段の機能故障の有無を判定すること
が必要である。
【0024】従って、請求項12に記載する如く、請求
項1乃至11の何れか一項記載の乗員保護装置の点火制
御装置において、前記電源制御手段は、自己の故障診断
が行われる際、前記第2のセンサの出力信号とは別に前
記点火素子への電源供給を許可することとしてもよい。
【0025】この場合、請求項13に記載する如く、請
求項12記載の乗員保護装置の点火制御装置において、
前記電源制御手段により故障診断による前記点火素子へ
の電源供給が許可されている際に、実際に該点火素子へ
電源供給が行われているか否かに基づいて該電源制御手
段の故障診断を行う故障診断判定手段を備えることとす
れば、電源制御手段の故障診断を適正に行うことができ
る。
【0026】また、電源制御手段の機能故障の有無を判
定すべく点火素子へ電源電圧が供給されている状況下
で、点火通電制御手段により点火素子が通電状態とされ
ると、点火素子が通電により点火し、乗員保護装置が誤
って起動されてしまう。
【0027】従って、かかる不都合を回避するうえで
は、請求項14に記載する如く、請求項12又は13記
載の乗員保護装置の点火制御装置において、前記点火通
電制御手段は、前記電源制御手段により故障診断による
前記点火素子への電源供給が許可される際に該点火素子
の通電を禁止することにより、点火素子の点火を防止
し、乗員保護装置の起動を禁止することが適切である。
【0028】尚、電源制御手段の機能故障判定時に、点
火通電制御手段へ向けてその故障診断が行われることを
表す信号が出力された後、点火通電制御手段による点火
素子の通電が禁止される前に電源制御手段による点火素
子への電源供給が開始されると、上記と同様の不都合が
生ずる。すなわち、故障診断が行われることを表す信号
が出力された後、点火通電制御手段が点火素子の通電を
禁止するまでには、ある程度の時間が必要である。
【0029】従って、かかる不都合を回避するうえで
は、請求項15に記載する如く、請求項14記載の乗員
保護装置の点火制御装置において、前記電源制御手段
は、故障診断による前記点火素子への電源供給を、前記
点火通電制御手段へ向けて故障診断が行われることを表
す信号が出力された後、第1のディレイ時間が経過した
後に許可することが適切である。
【0030】この場合、請求項16に記載する如く、請
求項15記載の乗員保護装置の点火制御装置において、
前記点火通電制御手段は、前記電源制御手段の故障診断
が行われることを表す信号が入力された場合、前記点火
素子の通電を禁止することとすればよい。
【0031】一方、電源制御手段の機能故障判定の終了
により直ちに点火通電制御手段による点火素子の通電禁
止が解除されると、未だ電源制御手段による点火素子へ
の電源供給が継続している際にも上記と同様の不都合が
生ずる。
【0032】従って、かかる不都合を回避するうえで
は、請求項17に記載する如く、請求項14乃至16の
何れか一項記載の乗員保護装置の点火制御装置におい
て、前記電源制御手段により故障診断による前記点火素
子への電源供給が終了した後、第2のディレイ時間が経
過した後に、該故障診断が終了したことを表す信号が前
記点火通電制御手段へ向けて出力されることが適切であ
る。
【0033】この場合、請求項18に記載する如く、請
求項17記載の乗員保護装置の点火制御装置において、
前記点火通電制御手段は、前記電源制御手段の故障診断
が終了したことを表す信号が入力された場合、前記点火
素子の通電禁止を解除することとすればよい。
【0034】また、上記した不都合を回避するうえで
は、請求項19に記載する如く、請求項14乃至16の
何れか一項記載の乗員保護装置の点火制御装置におい
て、前記点火通電制御手段は、前記電源制御手段により
故障診断による前記点火素子への電源供給が終了した
後、第2のディレイ時間が経過した後に該点火素子の通
電禁止を解除することも適切である。
【0035】ところで、請求項20に記載する如く、請
求項1記載の乗員保護装置の点火制御装置において、前
記点火通電制御手段は、前記第1のセンサの出力信号に
基づいて前記点火素子の点火の要否を判別する点火要否
判別手段と、前記点火要否判別手段の判別結果に基づい
て前記点火素子の通電状態を制御する通電制御手段と、
を備えることとしてもよい。
【0036】また、請求項21に記載する如く、請求項
1記載の乗員保護装置の点火制御装置において、前記第
2のセンサが、機械式の加速度センサであってもよい。
【0037】また、請求項22に記載する如く、請求項
1記載の乗員保護装置の点火制御装置において、前記第
1のセンサと前記第2のセンサとが同一のセンサである
こととすれば、更に簡素な構成で乗員保護装置の起動制
御を実行することが可能となる。
【0038】更に、請求項23に記載する如く、請求項
1記載の乗員保護装置の点火制御装置において、前記点
火素子が複数設けられていると共に、前記点火通電制御
手段及び前記電源制御手段のうち少なくとも一方は、各
点火素子の通電状態又は電源供給を多段階に制御する構
成であってもよい。
【0039】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例である
乗員保護装置として車両に搭載されるエアバッグ装置の
点火制御装置20のシステム構成図を示す。点火制御装
置20には、IG端子22が設けられている。IG端子
22には、車両のイグニションスイッチがオンされるこ
とによりバッテリ電圧が供給される。IG端子22は、
ダイオード24を介して第1の電源電圧ライン26に接
続されていると共に、更にインダクタ28及びダイオー
ド30を介して第2の電源電圧ライン32に接続されて
いる。第2の電源電圧ライン32は、電圧のリップルを
除去するためのコンデンサ34を介して接地されてい
る。また、第2の電源電圧ライン32には、バックアッ
プ電圧Vbackが供給される。
【0040】第2の電源電圧ライン32は、また、ダイ
オード36を介して第3の電源電圧ライン38に接続さ
れている。第3の電源電圧ライン38には、ダイオード
40を介してバックアップコンデンサ42の一端が接続
されている。バックアップコンデンサ42の一端は、更
に、ダイオード44を介して上記した第2の電源電圧ラ
イン32に接続されている。バックアップコンデンサ4
2の他端は接地されている。バックアップコンデンサ4
2は、バッテリ電圧及びバックアップ電圧Vbackが
遮断された場合に、蓄えている電力を用いて第3の電源
電圧ライン38に駆動電圧を供給する。
【0041】点火制御装置20は、セーフィングセンサ
50を備えている。セーフィングセンサ50は、バネと
重りとにより構成されており、車両に衝突が生じたと認
識できる減速度が生じることにより閉状態となる接点を
内蔵する機械式の加速度センサである。セーフィングセ
ンサ50の一端は、上記した第3の電源電圧ライン38
に接続されている。
【0042】本実施例のエアバッグ装置は、車両の運転
席及び助手席に配設されるエアバッグを備えている。こ
れらのエアバッグは、多段インフレータを備えている。
このため、エアバッグ装置は、運転席側のエアバッグに
対応して設けられた2つのスクイブ(D1スクイブ及び
D2スクイブ)52,54、及び、助手席側のエアバッ
グに対応して設けられた2つのスクイブ(P1スクイブ
及びP2スクイブ)56,58を備えている。点火制御
装置20は、乗員の体格や乗車姿勢、或いは、チャイル
ドシートの有無等に応じた最適なエアバッグの展開が実
現されるように、一対のスクイブ52,54および5
6,58を点火させる。
【0043】点火制御装置20は、また、統合IC60
を備えている。統合IC60には、スクイブ52〜58
のそれぞれに対応する第1スイッチング素子62〜68
及び第2スイッチング素子72〜78が内蔵されてい
る。スクイブ52〜58は、それぞれ、第1スイッチン
グ素子62〜68を介して上記したセーフィングセンサ
50の他端に接続されていると共に、第2スイッチング
素子72〜78を介して接地されている。かかる構成に
おいては、セーフィングセンサ50がオン状態となる
と、第1スイッチング素子62〜68の上流側に第3の
電源電圧ライン38の駆動電圧VCが供給される。この
ため、スクイブ52〜58は、セーフィングセンサ50
がオン状態にある状況下で第1及び第2スイッチング素
子62〜68,72〜78がオン状態となることにより
通電され点火される。この場合には、エアバッグ装置が
起動し、運転席及び助手席に配設されたエアバッグが展
開することとなる。
【0044】点火制御装置20は、また、マイクロコン
ピュータ(以下、単にマイコンと称す)80を備えてい
る。マイコン80には、半導体を用いた電子式加速度セ
ンサ82が接続されている。電子式加速度センサ82
は、車両に生ずる減速度に応じた信号を電気的に出力す
るセンサである。電子式加速度センサ82の出力信号
は、マイコン80に供給されている。マイコン80は、
電子式加速度センサ82の出力信号に基づいて車両に生
ずる減速度を検出し、その検出結果に基づいてスクイブ
52〜58を点火させるか否かを判別する。
【0045】マイコン80は、複数の通信ポート(図示
せず)を備えており、それらの通信ポートを介して統合
IC60との通信、及び、後述する電子セーフィングI
Cとの通信を行う。マイコン80は、上記の通信により
各スクイブ52〜58に対する点火要求の発生を検出す
ると共に、上記の通信により各スクイブ52〜58に対
する点火指令を行う。
【0046】統合IC60は、論理回路84を内蔵して
いる。論理回路84は、マイコン80との通信によるス
クイブ52〜58の点火指令に基づいて第1及び第2ス
イッチング素子62〜68,72〜78のオン・オフ制
御を行う。具体的には、マイコン80との通信により特
定のスクイブ52〜58の点火が指令された場合、その
スクイブ52〜58に対応する第1及び第2スイッチン
グ素子62〜68,72〜78をオン状態とする。論理
回路84には、駆動回路(図示せず)が接続されてい
る。駆動回路は、論理回路84からの駆動指令に従って
第1及び第2スイッチング素子62〜68,72〜78
をオン・オフさせる。
【0047】マイコン80は、ウォッチドッグ監視回路
(図示せず)を内蔵している。ウォッチドッグ監視回路
は、マイコン80のソフトウェア処理に異常がないか否
かを監視する回路である。ウォッチドッグ監視回路は、
マイコン80が正常に機能する間、所定周期毎にパルス
状のウォッチドッグ信号を、マイコン80の外部端子と
してのW/D端子80aから出力する。
【0048】マイコン80のW/D端子80aには、統
合IC60に内蔵されたパワーONリセット回路86が
接続されている。パワーONリセット回路86には、マ
イコン80のウォッチドッグ信号が入力される。パワー
ONリセット回路86には、また、バッテリ電圧から降
圧された5V電圧VDDが供給される。統合IC60の
パワーONリセット回路86は、ウォッチドッグ信号が
供給されており、かつ、5V電圧VDDが所定の電圧以
上に維持されている場合、論理回路84に対してスクイ
ブ52〜58の点火を許可するハイ信号を出力する。一
方、パワーONリセット回路86は、ウォッチドッグ信
号が供給されなくなった場合にはマイコン80に異常が
生じたとして、また、5V電圧VDDが低下した場合に
はマイコン80等に異常が生ずる可能性が高いとして、
論理回路84に対してスクイブ52〜58の点火を禁止
するロー信号を出力する。論理回路84は、パワーON
リセット回路86からロー信号が入力された場合、第1
及び第2スイッチング素子62〜68,72〜78がオ
ン状態となるのを禁止し、スクイブ52〜58の点火を
禁止すべく駆動回路へ指令を行う。
【0049】点火制御装置20は、更に、電子セーフィ
ングIC90を備えている。電子セーフィングIC90
は、第18外部端子において上記した第3の電源電圧ラ
イン38に接続されている。電子セーフィングIC90
には、第3の電源電圧ライン38から駆動電圧VCが供
給されている。また、電子セーフィングIC90の第1
1外部端子には、5V電圧VDDが供給されている。電
子セーフィングIC90は、第10外部端子において接
地されている。
【0050】電子セーフィングIC90は、nチャネル
型のパワーMOSにより構成された第3スイッチング素
子92を内蔵している。第3スイッチング素子92のド
レインは、電子セーフィングIC90の第19及び第2
0外部端子を介して第3の電源電圧ライン38に接続し
ている。また、第3スイッチング素子92のソースは、
電子セーフィングIC90の第1及び第2外部端子を介
して統合IC60の第1スイッチング素子64,68に
接続している。かかる構成においては、第3スイッチン
グ素子92がオン状態となると、第1スイッチング素子
64,68の上流側に第3の電源電圧ライン38の駆動
電圧VCが供給される。このため、第3スイッチング素
子92がオン状態にあり、かつ、第1及び第2スイッチ
ング素子64,68,74,78がオン状態にあると、
スクイブ54,58は、セーフィングセンサ50がオフ
状態になっても通電され点火されることとなる。
【0051】電子セーフィングIC90は、コンパレー
タ94を有している。コンパレータ94の入力端子に
は、電子セーフィングIC90の第17外部端子を介し
てセーフィングセンサ50の他端が接続されている。コ
ンパレータ94は、セーフィングセンサ50がオン状態
にあるか否かを判定する回路である。コンパレータ94
は、常態でロー信号を出力し、セーフィングセンサ50
がオン状態にある場合にハイ信号を出力する。
【0052】コンパレータ94の出力端子は、連続判定
回路96に接続している。連続判定回路96は、セーフ
ィングセンサ50のオン状態が所定時間(例えば0.5
ms×3回)継続しているか否かを判定する。連続判定
回路96は、ノイズに起因してセーフィングセンサ50
がオン状態にあると誤判定するのを防止するための回路
である。連続判定回路96は、セーフィングセンサ50
のオン状態が所定時間継続していると判定した場合に車
両に衝突が生じたと判断し、スクイブ54,58への電
源電圧の供給を許可すべくハイ信号を出力する。
【0053】コンパレータ94の出力端子は、また、電
子セーフィングIC90の第15外部端子を介してマイ
コン80に接続している。マイコン80は、コンパレー
タ94の出力がロー状態にある場合(すなわち、セーフ
ィングセンサ50がオフ状態にある場合)に後述の如く
電子セーフィングIC90のダイアグ処理の実行を許可
し、コンパレータ94の出力がハイ状態にある場合(す
なわち、セーフィングセンサ50がオン状態にある場
合)にダイアグ処理の実行を禁止する。
【0054】電子セーフィングIC90は、論理回路9
8を内蔵している。論理回路98には、連続判定回路9
6が接続されている。論理回路98は、連続判定回路9
6の出力信号に基づいて第3スイッチング素子92のオ
ン・オフ制御を行う。具体的には、連続判定回路96に
よりハイ信号が供給されることによりスクイブ54,5
8への電圧供給が許可された場合、第3スイッチング素
子92をオン状態とする。尚、論理回路98の動作につ
いては後に詳細に説明する。論理回路98には、駆動回
路100が接続されている。駆動回路100は、第3ス
イッチング素子92のゲートに接続しており、論理回路
98からの駆動指令に従って第3スイッチング素子92
をオン・オフさせる。
【0055】電子セーフィングIC90は、論理回路9
8に接続されたパワーONリセット回路102を内蔵し
ている。パワーONリセット回路102には、統合IC
60のパワーONリセット回路86と同様に、5V電圧
VDDが供給されている。パワーONリセット回路10
2は、5V電圧VDDが所定の電圧以上に維持されてい
る場合には論理回路98に対してスクイブ54,58へ
の電圧供給を許可するハイ信号を出力する一方、5V電
圧VDDが低下した場合にはマイコン80や統合IC6
0の異常によりスクイブ54,58が点火される事態を
回避すべく、論理回路98に対してスクイブ54,58
への電圧供給を禁止するロー信号を出力する。
【0056】論理回路98には、また、電子セーフィン
グIC90の第6外部端子を介して統合IC60のパワ
ーONリセット回路86が接続されている。論理回路9
8には、パワーONリセット回路86の出力信号が供給
される。論理回路98は、統合IC60のパワーONリ
セット回路86の出力信号に応じてスクイブ54,58
への電圧供給の可否を判定する。すなわち、論理回路9
8は、電子セーフィングIC90のパワーONリセット
回路102の出力信号、及び、統合IC60のパワーO
Nリセット回路86の出力信号に従ってスクイブ54,
58への電圧供給の可否を判定すると共に、パワーON
リセット回路86又は102からロー信号が入力された
場合には、スクイブ54,58への電圧供給を禁止し、
第3スイッチング素子92がオン状態となるのを禁止す
べく駆動回路100へ指令を行う。
【0057】電子セーフィングIC90は、論理回路9
8に接続されたコンパレータ104を有している。コン
パレータ104の入力端子には、第3スイッチング素子
92のソースが接続する第1及び第2外部端子を介し
て、統合IC60の第1スイッチング素子64,68が
接続されている。コンパレータ104は、統合IC60
内の第1及び第2スイッチング素子64,68,74,
78が現にオン状態にあるか否かを判定する回路であ
る。コンパレータ104は、第1及び第2スイッチング
素子64,68,74,78がオン状態にない場合にハ
イ信号を出力し、第1及び第2スイッチング素子64,
68,74,78が現にオン状態にある場合にロー信号
を出力する。
【0058】電子セーフィングIC90は、通信回路1
06を内蔵している。通信回路106は、COMCK端
子、COMIN端子、COMOUT端子、FROK7端
子、及び、FROK8端子を有していると共に、論理回
路98に接続している。電子セーフィングIC90は、
通信回路106の各端子並びに第7〜第9、第12、及
び第13外部端子を介してマイコン80に接続してお
り、マイコン80の指令に従って論理回路98を動作さ
せる。
【0059】図2は、本実施例の通信回路106の動作
論理を説明するための図を示す。また、図3は、通信回
路106の動作の一例のタイミングチャートを示す。
【0060】マイコン80は、スクイブ54,58への
電圧供給を許可する場合には、まず、FROK7端子に
対応する端子からLo信号を、FROK8端子に対応す
る端子からHi信号を出力する。電子セーフィングIC
90の通信回路106は、マイコン80の指令によりF
ROK7端子にLo信号を、FROK8端子にHi信号
を受信した場合には、COMCK端子でのマイコン80
からのクロック信号の受信を許可する。マイコン80
は、FROK7端子に対応する端子からLo信号を、F
ROK8端子に対応する端子からHi信号を出力してい
る状況下において、通信回路106のCOMIN端子に
対応する端子からクロック信号と同期して8ビットのデ
ータを出力する。通信回路106は、マイコン80の指
令によるクロック信号と同期した8ビットのデータを受
信した場合、COMOUT端子からそのデータをエコー
バックする。
【0061】マイコン80は、送信したデータと通信回
路106のエコーバックにより受信したデータとが一致
した状況下において、スクイブ54,58への電圧供給
の許可が継続している場合には、FROK7端子に対応
する端子からの出力をHi信号に、また、FROK8端
子に対応する端子からの出力をLo信号に切り替えて出
力する。通信回路106は、マイコン80の指令により
FROK7端子にHi信号を、また、FROK8端子に
Lo信号を受信した時点で、論理回路98へ向けてスク
イブ54,58への電圧供給を許可する信号を出力す
る。
【0062】図4は、本実施例の電子セーフィングIC
90に内蔵される論理回路98の動作論理を説明するた
めの図を示す。マイコン80が出力するデータには、エ
アバッグを展開すべくスクイブ54,58への電圧供給
を指令するONコマンド、電子セーフィングIC90の
機能故障診断を実行すべくスクイブ54,58への電圧
供給を指令するONチェックコマンド、及び、スクイブ
54,58への電圧供給禁止または電子セーフィングI
C90の機能故障診断の実行停止を指令するOFFコマ
ンドの何れかが含まれている。
【0063】図4に示す如く、論理回路98には、AN
D回路110,112,114及びOR回路116並び
に通電1タイマ及び通電2タイマ(何れも図示せず)が
内蔵されている。AND回路110は、ONコマンドが
受信され、かつ、FROK7端子にHi信号が、FRO
K8端子にLo信号が受信されることにより通信回路1
06からスクイブ54,58への電圧供給を許可する信
号が入力された場合にハイ信号を出力する回路である。
通電1タイマは、AND回路110の出力信号がハイ信
号になった場合に所定時間(例えば、数百ms)だけ起
動する回路である。また、通電2タイマは、セーフィン
グセンサ50のオン状態が所定時間継続することにより
連続判定回路96の出力信号がハイ信号になった場合に
所定時間(例えば、数百ms)だけ起動する回路であ
る。
【0064】AND回路112は、通電1タイマ及び通
電2タイマの両者が起動した場合にハイ信号を出力する
回路である。AND回路112の出力は、OR回路11
6の入力に接続されている。OR回路116は、AND
回路112の出力信号がハイ信号である場合にハイ信号
を出力する回路である。AND回路114の入力には、
OR回路116の出力、パワーONリセット回路102
の出力、及び、統合IC60のパワーONリセット回路
86の出力が、それぞれ接続されている。
【0065】論理回路98には、また、OR回路118
及びNOT回路120が内蔵されている。OR回路11
8は、OFFコマンドが受信された場合、又は、通電1
タイマ,通電2タイマの何れかがタイムアップした場合
にハイ信号を出力する回路である。OR回路118の出
力は、NOT回路120を介してAND回路114の入
力に接続されている。
【0066】このため、AND回路114は、マイコン
80からのOFFコマンドが受信されておらず、通電1
タイマ及び通電2タイマがタイムアップしておらず、か
つ、パワーONリセット回路86,102の指令により
スクイブ54,58への電圧供給が禁止されていない状
況下、マイコン80からのONコマンドが受信され、マ
イコン80からスクイブ54,58への電圧供給を許可
する信号が受信され、かつ、セーフィングセンサ50の
オン状態が所定時間継続した場合にハイ信号を出力す
る。一方、AND回路114は、マイコン80からのO
FFコマンドが受信され、通電1タイマ若しくは通電2
タイマがタイムアップし、又は、パワーONリセット回
路86,102の指令によりスクイブ54,58への電
圧供給が禁止された場合にはロー信号を出力する。
【0067】AND回路114の出力は、駆動回路10
0の入力に接続されている。駆動回路100は、AND
回路114の出力信号がロー信号である場合は第3スイ
ッチング素子92をオフさせ、スクイブ54,58への
電圧供給を禁止する一方、AND回路114の出力信号
がハイ信号である場合には第3スイッチング素子92を
オンさせ、スクイブ54,58への電圧供給を許可す
る。
【0068】従って、本実施例の点火制御装置20にお
いては、第1及び第2スイッチング素子64,68,7
4,78のオンによりスクイブ54,58の点火が許可
され、かつ、第3スイッチング素子92のオンによりス
クイブ54,58への電圧供給が許可された場合に、ス
クイブ54,58が通電される。このため、セーフィン
グセンサ50がオン状態からオフ状態に切り替わった後
においても、第3スイッチング素子92をオン状態とす
ることによりスクイブ54,58を通電・点火させるこ
とができる。従って、スクイブ54,58を、スクイブ
52,56の点火時期に対して所望の時間差が確保され
る時期に点火させることが可能となり、運転席及び助手
席に配設されたエアバッグをスクイブ52〜58を用い
て所望の時間間隔で多段階に展開させることが可能とな
る。
【0069】また、本実施例の点火制御装置20におい
ては、第3スイッチング素子92のオンによりスクイブ
54,58への電圧供給が開始された後、通電1タイマ
又は通電2タイマがタイムアップした場合、第3スイッ
チング素子92がオフにされることで、スクイブ54,
58への電圧供給が停止される。スクイブ54,58の
点火のために必要な通電時間はあまり長くないため、そ
の通電はある程度の時間継続すればよい。従って、本実
施例によれば、第3スイッチング素子92が不必要にオ
ン状態に維持される事態を防止することが可能となって
いる。
【0070】更に、本実施例においては、スクイブ5
4,58への電圧供給を切り替える第3スイッチング素
子92と、第3スイッチング素子92を駆動する駆動回
路100と、第3スイッチング素子92のオン・オフ制
御を行う論理回路98と、マイコン80からONコマン
ド及びスクイブ54,58への電圧供給を許可する信号
を受信する通信回路106と、セーフィングセンサ50
のオン状態を判定するコンパレータ94等とが一つの電
子セーフィングIC90内にパッケージされている。従
って、本実施例においては、これらの部品が基板上にむ
き出しにされることはないため、ディスクリート部品と
して存在し、一つのチップ内にパッケージされていない
構成に比して、部品の天落や地落を抑制することが可能
となっている。これにより、エアバッグ装置の誤作動の
更なる防止が図られている。
【0071】ところで、所望の時期に確実にスクイブ5
4,58を点火させ、エアバッグの展開を多段階に実行
するうえでは、例えば第3スイッチング素子92のオン
・オフ動作等、電子セーフィングIC90の機能故障の
診断を実行することが必要である。以下、その故障診断
を行うための動作について説明する。
【0072】本実施例において、上述の如く、マイコン
80は、電子セーフィングIC90のコンパレータ94
の出力がロー状態にある場合、すなわち、セーフィング
センサ50がオフ状態にある場合にダイアグ処理の実行
を許可し、出力がハイ状態にある場合、すなわち、セー
フィングセンサ50がオン状態にある場合にダイアグ処
理の実行を禁止する。マイコン80は、ダイアグ処理の
実行を許可する場合、上述したスクイブ54,58への
電圧供給を許可する場合と同様に図3に示す手順に従っ
て、COMCK端子、COMIN端子、FROK7端
子、及びFROK8端子のそれぞれに対応する端子から
所定の信号をそれぞれ出力する。尚、この際、COMI
N端子からは、電子セーフィングIC90の機能故障診
断を指令するONチェックコマンドを含んだデータが電
子セーフィングIC90へ向けて通信される。
【0073】図4に示す如く、論理回路98には、AN
D回路122,124が内蔵されている。AND回路1
22は、ONチェックコマンドが受信され、かつ、FR
OK7端子にHi信号が、FROK8端子にLo信号が
受信されることにより通信回路106からスクイブ5
4,58への電圧供給を許可する信号が入力された場合
にハイ信号を出力する回路である。通電1タイマは、A
ND回路122の出力信号がハイ信号になった場合にも
所定時間だけ起動する。
【0074】AND回路124は、通電1タイマが起動
し、かつ、コンパレータ104による判定結果として第
1及び第2スイッチング素子64,68,74,78が
オン状態にない場合にハイ信号を出力する回路である。
すなわち、コンパレータ104は、第1及び第2スイッ
チング素子64,68,74,78がオン状態にある場
合には、第3スイッチング素子92をオン状態とするの
を防止し、電子セーフィングIC90の機能故障診断を
禁止するための回路である。AND回路124の出力
は、ディレイ回路126に接続されている。ディレイ回
路126は、AND回路124の出力がローからハイに
切り替わった場合、所定のディレイ時間(例えば100
〜200μs)が経過した後にローからハイに切り替わ
る回路である。ディレイ回路126の出力は、上記した
OR回路116の入力に接続されている。
【0075】このため、OR回路116は、AND回路
112の出力以外に、ディレイ回路126の出力信号が
ハイ信号である場合にもハイ信号を出力する。従って、
本実施例においては、AND回路112の出力信号がロ
ー信号であっても、電子セーフィングIC90の機能故
障診断を行う場合、AND回路114はハイ信号を出力
することができ、駆動回路100は第3スイッチング素
子92をオンさせることができる。
【0076】電子セーフィングIC90が正常に機能す
る状況下で駆動回路100から第3スイッチング素子9
2へオン信号が供給される場合は、第3スイッチング素
子92のドレインとソースとが導通することで、そのソ
ース側の端子に第3の電源電圧ライン38の駆動電圧V
Cが現れる。一方、電子セーフィングIC90に機能故
障が生じている状況下で駆動回路100から第3スイッ
チング素子92へオン信号が供給される場合は、第3ス
イッチング素子92のドレインとソースとが導通せず、
そのソース側の端子に第3の電源電圧ライン38の駆動
電圧VCが現れない。従って、駆動回路100が第3ス
イッチング素子92をオンさせた結果として、第3スイ
ッチング素子92のソース側に現れる電圧が駆動電圧V
Cになったか否かを判定することとすれば、電子セーフ
ィングIC90が正常に機能するか否かの故障診断を行
うことが可能となる。
【0077】このように、本実施例においては、電子セ
ーフィングIC90の機能故障の診断を行う際に第3ス
イッチング素子92のオンが許可され、スクイブ54,
58への電圧供給が許可されるため、第3スイッチング
素子92が駆動回路100の指令に基づいて正常に機能
するか否かを判定することが可能となり、スクイブ5
4,58への電圧供給が可能か否かを判定することが可
能となっている。
【0078】本実施例のシステムにおいては、電子セー
フィングIC90の機能故障診断時に第3スイッチング
素子92がオン状態となる場合がある。かかる場合に統
合IC60の論理回路84が第1及び第2スイッチング
素子62〜68,72〜78をオンさせるものとする
と、スクイブ54,58に実際に点火電流が流通するこ
とにより、スクイブ54,58が点火し、エアバッグ装
置が誤って起動する事態が生ずる。従って、かかる不都
合を回避するためには、電子セーフィングIC90の機
能故障診断時に第1及び第2スイッチング素子62〜6
8,72〜78をオンさせないことが必要である。
【0079】本実施例において、電子セーフィングIC
90の論理回路98は、図1に示す如く、第14外部端
子(DRIVON端子)を介して統合IC60の論理回
路84に接続されている。論理回路98は、常態でDR
IVON端子からハイ信号を出力する一方、内蔵するA
ND回路124の出力がハイ状態に切り替わった場合、
すなわち、電子セーフィングIC90の機能故障診断が
行われる場合にDRIVON端子からロー信号を出力す
る。統合IC60の論理回路84は、電子セーフィング
IC90のDRIVON端子に対応する端子にハイ信号
が入力されている場合には、スクイブ52〜58の点火
を許可し、第1及び第2スイッチング素子62〜68,
72〜78のオン状態を許可すべく駆動回路へ指令を行
う。一方、DRIVON端子に対応する端子にロー信号
が入力されている場合には、スクイブ52〜58の点火
を禁止し、第1及び第2スイッチング素子62〜68,
72〜78のオン状態を禁止すべく駆動回路へ指令を行
う。
【0080】上述の如く、AND回路124の出力は、
ディレイ回路126に接続されている。このため、電子
セーフィングIC90は、AND回路124の出力がハ
イ状態になった場合、統合IC60に電子セーフィング
IC90の機能故障診断が行われることを通知した後、
一定のディレイ時間が経過した後に機能故障診断を開始
する、すなわち、駆動回路100の駆動による第3スイ
ッチング素子92をオンさせ、スクイブ54,58への
電圧供給を許可することができる。
【0081】また、電子セーフィングIC90の機能故
障診断が終了される場合、マイコン80は、まず、FR
OK7端子に対応する端子からLo信号を、FROK8
端子に対応する端子からHi信号を出力し、電子セーフ
ィングIC90にCOMCK端子でのクロック信号の受
信を許可させる。電子セーフィングIC90は、FRO
K7端子及びFROK8端子に上記の信号を受信した場
合、COMCK端子でのマイコン80からのクロック信
号の受信を許可する。そして、マイコン80は、FRO
K7端子に対応する端子からLo信号を、FROK8端
子に対応する端子からHi信号を出力している状況下
で、クロック信号と同期して通信回路106のCOMI
N端子に対応する端子からOFFコマンドを含んだデー
タを出力する。
【0082】電子セーフィングIC90において、マイ
コン80の出力したOFFコマンドを含むデータが受信
されると、論理回路98に内蔵されたOR回路118が
ハイ信号を出力することで、AND回路114がロー信
号を出力する。この場合には、駆動回路100の指令に
より第3スイッチング素子92がオフされ、スクイブ5
4,58への電圧供給が禁止される。
【0083】また、電子セーフィングIC90におい
て、論理回路98は、DRIVON端子からロー信号を
出力している状況下でOFFコマンドを含むデータが受
信された場合、所定のディレイ時間が経過した後にDR
IVON端子からの出力をロー信号からハイ信号に切り
替える。この場合には、電子セーフィングIC90にお
いて機能故障診断によるスクイブ54,58への電圧供
給が禁止された後、所定のディレイ時間が経過した後
に、統合IC60において、スクイブ52〜58の点火
が許可され、第1及び第2スイッチング素子62〜6
8,72〜78のオン状態が許可される。
【0084】図5は、本実施例の電子セーフィングIC
90の機能故障診断時における動作の一例のタイミング
チャートを示す。図5に示す如く、電子セーフィングI
C90においてONチェックコマンドが受信されると、
その直後DRIVON端子からロー信号が出力される。
この場合には、統合IC60において第1及び第2スイ
ッチング素子62〜68,72〜78がオン状態となる
のが禁止される。また、電子セーフィングIC90にお
いてONチェックコマンドが受信されると、その後所定
のディレイ時間が経過した後に第3スイッチング素子9
2がオン状態とされる。すなわち、ONチェックコマン
ドが受信された場合には、機能故障診断を行うべく直ち
に第3スイッチング素子92がオン状態とされることは
ない。
【0085】このため、本実施例によれば、電子セーフ
ィングIC90の機能故障診断時に第1及び第2スイッ
チング素子62〜68,72〜78と、第3スイッチン
グ素子92とが同時にオン状態となる事態は確実に回避
される。すなわち、電子セーフィングIC90の機能故
障の診断を行うべく第3スイッチング素子92がオンと
される際に、第1及び第2スイッチング素子62〜6
8,72〜78がオン状態となる事態は確実に回避され
る。従って、本実施例の点火制御装置20によれば、電
子セーフィングIC90の故障診断を行う際に、スクイ
ブ52〜58が通電・点火される事態の発生を禁止する
ことができ、エアバッグ装置の誤起動を確実に防止する
ことができる。これにより、電子セーフィングIC90
の指令によりスクイブ54,58への電源供給が行われ
るか否かの故障診断を実行することができると共に、か
かる診断をスクイブ52〜58が点火しない状況下で適
切に行うことが可能となる。
【0086】このように、本実施例の点火制御装置20
においては、セーフィングセンサ50がオン状態にある
状況下では第1及び第2スイッチング素子62〜68,
72〜78をオン状態とすることによりスクイブ52〜
58を通電・点火させることができると共に、セーフィ
ングセンサ50がオフ状態にある状況下では第1及び第
2スイッチング素子64,68,74,78と共に第3
スイッチング素子92をオン状態とすることによりスク
イブ54,58を通電・点火させることができる。この
ため、セーフィングセンサ50がオフ状態にあってもス
クイブ54,58を通電・点火させることが可能とな
り、エアバッグ装置を所望の時間間隔で多段階に起動さ
せることが可能となる。
【0087】また、本実施例の点火制御装置20におい
ては、電子式加速度センサ82の出力信号に基づくマイ
コン80の指令により第1及び第2スイッチング素子6
2〜68,72〜78がオン状態とされ、かつ、機械式
のセーフィングセンサ50がオン状態にあるか或いはそ
の出力信号に基づく電子セーフィングIC90の指令に
より第3スイッチング素子92がオン状態にある場合
に、スクイブ52〜58が通電される。すなわち、少な
くとも、第1及び第2スイッチング素子62〜68,7
2〜78がオフ状態にあるか、或いは、セーフィングセ
ンサ50がオフ状態でかつ第3スイッチング素子92が
オフ状態にある場合には、スクイブ52〜58の通電が
禁止される。従って、本実施例においては、スクイブ5
2〜58の点火制御についての冗長系が構成されてお
り、これにより、エアバッグ装置の誤起動が防止されて
いる。
【0088】尚、本実施例において、セーフィングセン
サ50のオフ時にスクイブ54,58を通電させるため
に設けられた第3スイッチング素子92は、マイクロコ
ンピュータによる指令ではなく、電子セーフィングIC
90によりオン・オフ制御される。電子セーフィングI
C90は、第3スイッチング素子92やコンパレータ9
4,論理回路98,駆動回路100等の電子回路により
構成されている。このため、本実施例の点火制御装置2
0によれば、高価なマイクロコンピュータを用いること
なく、安価な電子回路でスクイブ52〜58の点火制御
についての冗長系が構成されていることとなる。
【0089】ところで、マイコン80に供給される電源
電圧が低下すると、それに起因してマイコン80が暴走
し、第1及び第2スイッチング素子62〜68,72〜
78に対してオン指令がなされる場合がある。この場合
には、スクイブ52〜58が誤って通電され、エアバッ
グ装置が誤起動するおそれがある。従って、エアバッグ
装置の誤起動を確実に防止するためには、電源電圧の低
下を監視する必要がある。
【0090】そこで、本実施例の点火制御装置20にお
いては、統合IC60及び電子セーフィングIC90
に、電源電圧の低下を監視するパワーONリセット回路
86,102が内蔵されている。パワーONリセット回
路86,102は、電源電圧が低下したと判定した場合
は、統合IC60又は電子セーフィングIC90の論理
回路84,98に対してスクイブ52〜58の点火を禁
止する信号を出力する。かかる信号が出力されると、以
後第1〜第3スイッチング素子62〜68,72〜7
8,92がオン状態となることはなく、スクイブ52〜
58が点火することは回避される。
【0091】また、かかる構成においては、統合IC6
0及び電子セーフィングIC90にそれぞれ、パワーO
Nリセット回路86,102が内蔵されているので、何
れか一方が故障した場合にも、確実にスクイブ52〜5
8の点火が回避される。従って、本実施例の点火制御装
置20によれば、電源電圧の低下に起因するスクイブ5
2〜58への通電を防止させることについて冗長系が構
成される。このため、電源電圧の低下によるエアバッグ
装置の誤起動を確実に防止することが可能となってい
る。
【0092】尚、上記の実施例においては、スクイブ5
2〜58が特許請求の範囲に記載された「点火素子」
に、電子式加速度センサ82が特許請求の範囲に記載さ
れた「第1のセンサ」に、セーフィングセンサ50が特
許請求の範囲に記載された「第2のセンサ」に、車両に
搭載されるエアバッグ装置が特許請求の範囲に記載され
た「乗員保護装置」に、電子セーフィングIC90が特
許請求の範囲に記載された「電源制御手段」に、第3ス
イッチング素子92が特許請求の範囲に記載された「電
源スイッチング回路」に、コンパレータ94、連続判定
回路96、論理回路98、及び駆動回路100が特許請
求の範囲に記載された「制御部」に、パワーONリセッ
ト回路102が特許請求の範囲に記載された「電圧低下
監視回路」に、マイコン230からONチェックコマン
ドが供給されたか否かを判別する論理回路98が特許請
求の範囲に記載された「判別回路」に、それぞれ相当し
ている。
【0093】また、上記の実施例においては、マイコン
80が、電子式加速度センサ82の出力信号に基づいて
スクイブ52〜58の点火の要否を判定し、各スクイブ
52〜58に対する点火指令を行うことにより特許請求
の範囲に記載された「点火通電制御手段」及び「点火要
否判別手段」が、第3スイッチング素子92をオンさせ
た結果として、第3スイッチング素子92のソース側に
現れる電圧が駆動電圧VCになったか否かを判定するこ
とにより特許請求の範囲に記載された「故障診断判定手
段」が、それぞれ実現されていると共に、統合IC60
が特許請求の範囲に記載された「通電制御手段」に相当
している。
【0094】ところで、上記の実施例においては、セー
フィングセンサ50の他端を第1スイッチング素子62
〜68に接続させ、スクイブ52〜58をセーフィング
センサ50のオン状態により通電させることを可能とし
た構成を有しているが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、図6に示す如くセーフィングセンサ50の他
端を第1スイッチング素子62〜68に接続させること
なく、電子セーフィングIC90に内蔵されたコンパレ
ータ94の入力にのみ接続させることとしてもよい。か
かる構成においては、セーフィングセンサ50の出力信
号がスイッチ入力として電子セーフィングIC90で処
理されることで、その信号に基づいて第3スイッチング
素子92がオン・オフ制御され、スクイブ52〜58へ
の電源電圧の供給の許否が判定されることとなる。
【0095】また、上記の実施例においては、スクイブ
52〜58への電源電圧供給の許否の判定を、機械式の
加速度センサであるセーフィングセンサ50のオン・オ
フ状態に基づいて行うこととしているが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、半導体等を用いた電子式の
セーフィングセンサを用いて行うこととしてもよい。こ
の場合には、セーフィングセンサの出力信号がスイッチ
入力として電子セーフィングIC90で処理されること
で、その信号に基づいて第3スイッチング素子92がオ
ン・オフ制御され、スクイブ52〜58への電源電圧の
供給の許否が判定されることとなる。
【0096】尚、電子セーフィングIC90に内蔵され
たコンパレータ94の入力に、電子式加速度センサ82
の出力信号を接続させれば、すなわち、電子セーフィン
グIC90が用いる加速度センサをマイコン80が用い
る電子式加速度センサ82と共用にすれば、センサの削
減を図ることができ、最小限のセンサを用いて簡素かつ
安価な構成でエアバッグ装置の起動制御を実行すること
ができる。この場合、には特許請求の範囲の請求項21
に記載された装置が実現されることとなる。
【0097】また、上記の実施例においては、マイコン
80からのONコマンドが受信され、スクイブ54,5
8への電圧供給を許可する信号が受信されることにより
起動する通電1タイマと、機械式のセーフィングセンサ
50のオン状態が所定時間継続することにより起動する
通電2タイマとが共に起動状態にある場合に、スクイブ
54,58へ電圧供給すべく第3スイッチング素子92
がオン状態とされると共に、通電1タイマまたは通電2
タイマの何れかがタイムアップした場合に第3スイッチ
ング素子92がオフ状態とされるが、第3スイッチング
素子92のオン・オフ条件はこれに限定されるものでは
なく、セーフィングセンサ50がオン状態にある状況下
でマイコン80からのONコマンドが受信され、スクイ
ブ54,58への電圧供給を許可する信号が受信された
場合に起動されるタイマが起動状態にある場合に第3ス
イッチング素子92がオン状態とされると共に、そのタ
イマがタイムアップした場合にオフ状態とされることと
してもよい。かかる構成においては、第3スイッチング
素子92が確実に一定時間オン状態とされるので、スク
イブ54,58への電圧供給が確実に一定時間維持され
ることとなる。
【0098】更に、上記の実施例は、車両が前突した際
に運転席及び助手席に配設されたエアバッグを展開させ
る構成であるが、本発明はこれに限定されるものではな
く、車両が後から追突(すなわち、後突)された場合又
は側突された場合にエアバッグを展開させる構成に適用
することも可能である。
【0099】次に、図7を参照して、本発明の第2実施
例について説明する。
【0100】図7は、本実施例の乗員保護装置の点火制
御装置200のシステム構成図を示す。尚、図7におい
て、上記図1に示す点火制御装置20の構成部分と同一
の部分については、同一の符号を付してその説明を省略
又は簡略する。本実施例において、エアバッグ装置は、
車両の運転席側のエアバッグに対応して設けられた2つ
のスクイブ202,204、及び、助手席側のエアバッ
グに対応して設けられた2つのスクイブ(図示せず)を
備えている。尚、エアバッグの展開制御について運転席
側と助手席側とで異なる部分はないため、以下では、運
転席側のエアバッグに対応するもののみについて説明す
る。
【0101】点火制御装置200は、統合IC210を
備えている。統合IC210には、スクイブ202,2
04のそれぞれに対応する第1スイッチング素子21
2,214及び第2スイッチング素子222,224が
内蔵されている。スクイブ202は、第1スイッチング
素子212を介してセーフィングセンサ50の他端に接
続されていると共に、第2スイッチング素子222を介
して接地されている。かかる構成においては、セーフィ
ングセンサ50がオン状態になると、第1スイッチング
素子212の上流側に第3の電源電圧ライン38の駆動
電圧VCが供給されるので、かかる状況下で第1及び第
2スイッチング素子212,222がオン状態とされる
と、スクイブ202が通電・点火されることとなる。
【0102】点火制御装置200は、また、マイコン2
30を備えている。マイコン230には、電子式加速度
センサ82が接続されている。マイコン230は、電子
式加速度センサ82の出力信号に基づいて車両に生ずる
減速度を検出する。また、マイコン230には、上記し
たセーフィングセンサ50の他端が接続されている。マ
イコン230は、その他端から供給される電圧に基づい
てセーフィングセンサ50がオン状態にあるか否かを判
別する。マイコン230は、これらの検出結果に基づい
てスクイブ202,204を点火させるか否かを判別す
る。
【0103】マイコン230は、通信線232により統
合IC210に接続している。マイコン230は、スク
イブ202,204を点火させる場合、スクイブ20
2,204が適当に点火されるように、統合IC210
との間で通信線232を介してシリアル通信を行い、O
Nコマンドを供給する。統合IC210は、マイコン2
30から点火指令が供給された場合、スクイブ202,
204を点火させるべく第1及び第2スイッチング素子
212,214,222,224をオン状態とする。
【0104】点火制御装置200は、更に、電子セーフ
ィングIC234を備えている。電子セーフィングIC
234は、nチャネル型のパワーMOSにより構成され
た第3スイッチング素子92を内蔵している。第3スイ
ッチング素子92のドレインは第3の電源電圧ライン3
8に接続しており、ソースは統合IC210の第1スイ
ッチング素子214に接続している。かかる構成におい
て、第3スイッチング素子92がオン状態にあり、か
つ、第1及び第2スイッチング素子214,224がオ
ン状態にあると、スクイブ204は、セーフィングセン
サ50がオフ態にあっても通電・点火される。
【0105】第3スイッチング素子92のゲートには、
駆動回路100が接続されている。また、駆動回路10
0には、通信回路236が接続されている。駆動回路1
00は、通信回路236からの駆動指令に従って第3ス
イッチング素子92をオン・オフさせる。通信回路23
6には、通信線238によりマイコン230が接続され
ている。マイコン230は、スクイブ202,204を
点火させる場合、スクイブ204が最適な時期に点火さ
れるように、電子セーフィングIC234との間で通信
線238を介してシリアル通信を行い、ONコマンドを
供給する。電子セーフィングIC234の通信回路23
6は、マイコン230から点火指令が供給された場合、
スクイブ204を点火させるべく第3スイッチング素子
92をオン状態とする。
【0106】電子セーフィングIC234は、通信回路
236に接続されたコンパレータ240を内蔵してい
る。コンパレータ240の非反転入力端子は、第3スイ
ッチング素子92のソースに接続していると共に、抵抗
242を介して接地され、抵抗244を介して第3の電
源電圧端子38に接続している。コンパレータ240の
反転入力端子は、抵抗246を介して接地されていると
共に、抵抗248を介して第3の電源電圧端子38に接
続している。コンパレータ240は、反転入力端子に現
れる電圧を基準電圧(尚、0V近傍に設定される値)と
して、第3スイッチング素子92のソース側に現れる電
圧が低下しているか否かを判定する回路である。コンパ
レータ240は、電圧が基準電圧以上である場合にハイ
信号を出力し、電圧が基準電圧よりも低い場合にロー信
号を出力する。通信回路236は、コンパレータ240
からハイ信号が供給されている場合は第3スイッチング
素子92のオンを許可し、ロー信号が供給されている場
合は第3スイッチング素子92のオンを禁止する。
【0107】このように、本実施例の点火制御装置20
0においては、セーフィングセンサ50のオンによりス
クイブ202への電圧供給が許可され、かつ、第1及び
第2スイッチング素子212,222のオンによりスク
イブ202の点火が許可された場合に、スクイブ202
が通電される。また、第1及び第2スイッチング素子2
14,224のオンによりスクイブ204の点火が許可
され、かつ、第3スイッチング素子92のオンによりス
クイブ204への電圧供給が許可された場合に、スクイ
ブ204が通電される。すなわち、セーフィングセンサ
50がオン状態からオフ状態へ切り替わった後において
も、第3スイッチング素子92をオン状態とすることに
よりスクイブ204を通電・点火させることができる。
従って、本実施例によれば、第1実施例の場合と同様
に、スクイブ204をスクイブ202の点火時期に対し
て所望の時間差が確保される時期に点火させることが可
能となり、その結果、運転席及び助手席に配設されたエ
アバッグをスクイブ202,204を用いて所望の時間
間隔で多段階に展開させることが可能となる。
【0108】また、本実施例においては、スクイブ20
2,204への電圧供給を切り替える第3スイッチング
素子92と、第3スイッチング素子92を駆動する駆動
回路100と、通信回路236と、コンパレータ240
等とが一つの電子セーフィングIC234内にパッケー
ジされている。従って、本実施例においても、第1実施
例の場合と同様に、部品が基板上にむき出しにされるこ
とはないため、ディスクリート部品として存在し、一つ
のチップ内にパッケージされない構成に比して、部品の
天落や地落を抑制することが可能となっている。
【0109】次に、電子セーフィングIC234の機能
故障診断を行うための動作について説明する。
【0110】本実施例において、マイコン230は、セ
ーフィングIC50がオン状態にある場合にダイアグ処
理の実行を禁止し、セーフィングIC50がオフ状態に
ある状況下で適当な時期(例えばイグニションスイッチ
のオン時)にダイアグ処理の実行を許可する。マイコン
230は、ダイアグ処理の実行を許可する場合、電子セ
ーフィングIC234に機能故障診断を行わせるべく電
子セーフィングIC234との間で通信線238を介し
てシリアル通信を行うと共に、統合IC210との間で
通信線232を介してシリアル通信を行う。
【0111】統合IC210は、マイコン230からO
Nチェックコマンドが供給された場合、第1及び第2ス
イッチング素子212,214,222,224をオン
状態とするのを禁止する。統合IC210は、通信線2
50により電子セーフィングIC234に接続してい
る。統合IC210は、マイコン230からのONチェ
ックコマンドの供給により第1及び第2スイッチング素
子212,214,222,224をオン状態とするの
を禁止した後、電子セーフィングIC234の機能故障
診断の実行を許可すべく、電子セーフィングIC234
に対してONチェック許可信号を供給する。
【0112】電子セーフィングIC234の通信回路2
36は、コンパレータ240からハイ信号が供給されて
いる状況下で、マイコンからONチェックコマンドが供
給され、かつ、統合IC210からONチェック許可信
号が供給された場合、機能故障診断を行うべく第3スイ
ッチング素子92をオン状態とする。すなわち、通信回
路236は、コンパレータ240からロー信号が供給さ
れている場合、マイコンからONチェックコマンドが供
給されていない場合、又は、統合IC210からONチ
ェック許可信号が供給されていない場合には、機能故障
診断の実行を禁止し、第3スイッチング素子92をオフ
状態に維持する。
【0113】電子セーフィングIC234が正常に機能
する状況下で第3スイッチング素子92へオン信号が供
給される場合は、第3スイッチング素子92のドレイン
とソースとが導通することで、そのソース側の端子に第
3の電源電圧ライン38の駆動電圧VCが現れる。一
方、電子セーフィングIC234に機能故障が生じてい
る状況下で第3スイッチング素子92へオン信号が供給
される場合は、第3スイッチング素子92のドレインと
ソースとが導通せず、そのソース側の端子に第3の電源
電圧ライン38の駆動電圧VCが現れない。従って、第
3スイッチング素子92がオン状態とされた結果とし
て、第3スイッチング素子92のソース側に現れる電圧
が駆動電圧VCになったか否かを判定することとすれ
ば、電子セーフィングIC234が正常に機能するか否
かの故障診断を行うことが可能となる。
【0114】本実施例においては、電子セーフィングI
C234の機能故障の診断を行う際に第3スイッチング
素子92のオンが許可され、スクイブ204への電圧供
給が許可される。このため、第3スイッチング素子92
が駆動指令に基づいて正常に機能するか否かを判定する
ことが可能となり、スクイブ204への電圧供給が可能
か否かを判定することが可能となっている。
【0115】本実施例において、機能故障診断時におけ
る第3スイッチング素子92のオンは、第1及び第2ス
イッチング素子212,214,222,224のオン
が禁止されている状況下で許可される。このため、電子
セーフィングIC234の機能故障診断時に第1及び第
2スイッチング素子214,224と、第3スイッチン
グ素子92とが同時にオン状態となる事態は確実に回避
される。すなわち、電子セーフィングIC234の機能
故障の診断を行うべく第3スイッチング素子92がオン
とされる際に、第1及び第2スイッチング素子214,
224がオン状態となっている事態は確実に回避され
る。従って、本実施例の点火制御装置200によれば、
電子セーフィングIC234の故障診断を行う際に、ス
クイブ202,204が通電・点火される事態の発生を
禁止することができ、エアバッグ装置の誤起動を確実に
防止することができ、その結果、電子セーフィングIC
234の機能故障診断をスクイブ202,204が点火
しない状況下で適切に行うことが可能となっている。
【0116】通常、第3スイッチング素子92のソース
端子には、抵抗242と抵抗244との分圧比に応じた
ある程度大きな電圧(例えば10V程度)が現れている
ため、ドレイン端子とソース端子との間に作用する電圧
は小さい値に維持されている(例えば15V程度)。一
方、第3スイッチング素子92のソース端子が接地する
と、ドレイン端子とソース端子との間に作用する電圧は
大きくなる(例えば25V程度)。ドレイン−ソース間
に過大な電圧が作用している状況下で第3スイッチング
素子92がスイッチング動作されると、第3スイッチン
グ素子92の内部抵抗は非常に小さいため、その内部に
過大な電流が流通する。この場合には、過大電流の流通
に起因して第3スイッチング素子92が破損するおそれ
がある。従って、かかる事態の発生を防止するために
は、第3スイッチング素子92のドレイン−ソース間に
過大な電圧が作用する場合にはスイッチング動作を行わ
ず、第3スイッチング素子92をオフ状態に維持するこ
とが適切である。
【0117】上述の如く、本実施例において、第3スイ
ッチング素子92のオンは、コンパレータ240からハ
イ信号が供給されている状況下で許可される。すなわ
ち、第3スイッチング素子92のソース側に現れる電圧
が0V近傍に低下し、その端子が接地されていると判断
できる場合には禁止される。従って、本実施例のシステ
ムによれば、第3スイッチング素子92が、ドレインと
ソースとに過大な電圧が作用している状況下でオン状態
とされることはないため、第3スイッチング素子92に
過大な電流が流通することは確実に防止される。このた
め、過大電流が流通することに起因する第3スイッチン
グ素子92の破損を防止することが可能となっている。
【0118】また、本実施例において、マイコン230
と電子セーフィングIC234との間、及び、マイコン
230と統合IC210との間は、通信線232又は2
38を介してシリアル通信が行われる。このため、通信
経路の異常を速やかに検出することができると共に、通
信設備を安価に実現することができる。
【0119】尚、上記第2の実施例においては、コンパ
レータ240が特許請求の範囲に記載された「スイッチ
ング回路電圧監視回路」に、コンパレータ240の反転
入力端子に入力される駆動電圧VCの抵抗246と抵抗
248との分圧比に応じた基準電圧が特許請求の範囲に
記載された「所定値」に、マイコン230からONチェ
ックコマンド及び統合IC210からONチェック許可
信号が供給されたか否かを判別する通信回路236が特
許請求の範囲に記載された「判別回路」に、それぞれ相
当している。
【0120】また、上記第2の実施例においては、第3
スイッチング素子92のソース側端子に現れる電圧の低
下を監視するために設けられたコンパレータ240の出
力を、電子セーフィングIC234内の通信回路236
に供給し、通信回路236にその電圧低下の判定を行わ
せることとしているが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、図8に示す如く、コンパレータ240の出力
をマイコン230に供給し、マイコン230に電圧低下
の判定を行われることとしてもよい。
【0121】この場合には、その判定結果が考慮された
状態で、マイコン230から電子セーフィングIC23
4及び統合IC210へONコマンド又はONチェック
コマンドが供給される。すなわち、マイコン230は、
第3スイッチング素子92のソース端子が接地されてい
ると判断される場合には、ONコマンド及びONチェッ
クコマンドの供給を行わず、第3スイッチング素子92
のソース端子が接地されていると判断されない場合にの
みONコマンド及びONチェックコマンドの供給を行
う。かかる構成においても、第3スイッチング素子92
のオンはコンパレータ240からハイ信号が出力されて
いる状況下で許可されるため、第3スイッチング素子9
2に過大電流が流通することは確実に防止され、過大電
流の流通に起因する第3スイッチング素子92の破損は
防止されている。
【0122】ところで、上記の第1及び第2実施例にお
いては、スクイブ54,58,204への電源電圧の供
給を行うための第3スイッチング素子92をnチャネル
型のパワーMOSにより構成することとしているが、本
発明はこれに限定されるものではなく、pチャネル型の
パワーMOSにより構成することとしてもよいし、ま
た、npn型トランジスタ或いはpnp型トランジスタ
により実現することも可能である。
【発明の効果】上述の如く、請求項1、2、20、2
1、及び23記載の発明によれば、点火素子への電源供
給を制御する電源制御手段が電子回路で構成されるた
め、乗員保護装置の誤作動を防止するための冗長系を安
価な構成で実現することができる。
【0123】請求項3及び4記載の発明によれば、安価
な構成で電源電圧の変動に起因する乗員保護装置の誤作
動を防止することができる。
【0124】請求項5及び6記載の発明によれば、電源
スイッチング回路に過大な電圧が作用しても大電流が流
れることはないため、電源スイッチング回路の破損を防
止することができる。
【0125】請求項7乃至9記載の発明によれば、点火
通電制御手段側から点火素子への電源供給の許可があっ
た状況下で点火素子への電源供給が行われるため、乗員
保護装置の誤作動を防止するための冗長系を実現するこ
とができる。
【0126】請求項10記載の発明によれば、冗長系の
システムを安価な構成で実現することができる。
【0127】請求項11記載の発明によれば、電源制御
手段が有する部品の天落や地落を抑制することができ、
乗員保護装置の誤作動の防止を図ることができる。
【0128】請求項12及び13記載の発明によれば、
電子回路で構成された電源制御手段の機能故障の有無を
判定することができる。
【0129】請求項14乃至19記載の発明によれば、
電源制御手段の機能故障の有無を判定する際に、点火素
子が通電状態になるのを禁止することで、乗員保護装置
が起動される事態を回避することができる。
【0130】また、請求項22記載の発明によれば、最
小限のセンサを用いた簡素な構成で乗員保護装置の起動
制御を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である乗員保護装置の点火
制御装置のシステム構成図である。
【図2】本実施例の電子セーフィングICに内蔵される
通信回路の動作論理を説明するための図である。
【図3】本実施例の電子セーフィングICに内蔵される
通信回路の動作のタイミングチャートである。
【図4】本実施例の電子セーフィングICに内蔵される
論理回路の動作論理を説明するための図である。
【図5】本実施例の電子セーフィングICの機能故障診
断時における動作のタイミングチャートである。
【図6】本発明の変形例である乗員保護装置の点火制御
装置のシステム構成図の要部である。
【図7】本発明の第2実施例である乗員保護装置の点火
制御装置のシステム構成図である。
【図8】本発明の変形例である乗員保護装置の点火制御
装置のシステム構成図の要部である。
【符号の説明】
20,200 点火制御装置 50 セーフィングセンサ 52〜58,202,204 スクイブ 60,210 統合IC 80,230 マイクロコンピュータ(マイコン) 82 電子式加速度センサ 90,234 電子セーフィングIC 92 第3スイッチング素子 94,240 コンパレータ 96 連続判定回路 98 論理回路 100 駆動回路 102 パワーONリセット回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西島 敏文 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D054 DD28 EE27 EE38 EE41 EE50 EE51 FF09

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火により乗員保護装置を起動させる点
    火素子と、第1のセンサの出力信号に基づいて前記点火
    素子の通電状態を制御する点火通電制御手段と、第2の
    センサの出力信号に基づいて前記点火素子への電源供給
    を制御する電源制御手段と、を備える乗員保護装置の点
    火制御装置において、 前記電源制御手段は、電子回路で構成された、前記点火
    素子への電源供給を切り替える電源スイッチング回路
    と、該電源スイッチング回路を前記第2のセンサの出力
    信号に基づいてスイッチング制御する制御部と、を有す
    ることを特徴とする乗員保護装置の点火制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の乗員保護装置の点火制御
    装置において、 前記点火素子は、前記点火通電制御手段により通電さ
    れ、かつ、前記電源制御手段により電源供給されること
    により点火することを特徴とする乗員保護装置の点火制
    御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の乗員保護装置の点火制御
    装置において、 前記電源制御手段は、電源電圧の低下を監視する電圧低
    下監視回路を有することを特徴とする乗員保護装置の点
    火制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の乗員保護装置の点火制御
    装置において、 前記電源制御手段は、前記電圧低下監視回路により電源
    電圧の低下が検出される場合は、前記点火素子への電源
    供給を禁止することを特徴とする乗員保護装置の点火制
    御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1及び3の何れか一項記載の乗員
    保護装置の点火制御装置において、 前記電源制御手段は、前記電源スイッチング回路に作用
    する電圧を監視するスイッチング回路電圧監視回路を有
    することを特徴とする乗員保護装置の点火制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の乗員保護装置の点火制御
    装置において、 前記電源制御手段は、前記スイッチング回路電圧監視回
    路により前記電源スイッチング回路に作用する電圧が所
    定値を超えると判定される場合は、前記点火素子への電
    源供給を禁止することを特徴とする乗員保護装置の点火
    制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1、3、及び5の何れか一項記載
    の乗員保護装置の点火制御装置において、 前記電源制御手段は、前記点火通電制御手段側から前記
    点火素子への電源供給を許可する信号が供給されたか否
    かを判別する判別回路を有することを特徴とする乗員保
    護装置の点火制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の乗員保護装置の点火制御
    装置において、 前記電源制御手段は、前記判別回路により前記点火通電
    制御手段側から前記点火素子への電源供給を許可する信
    号が供給されたと判別される場合に、該点火素子への電
    源供給を許可することを特徴とする乗員保護装置の点火
    制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の乗員保護装置の点火制御
    装置において、 前記電源制御手段は、前記判別回路により前記点火通電
    制御手段側から前記点火素子への電源供給を許可する信
    号が供給されたと判別された後、所定時間が経過した時
    点で該点火素子への電源供給を停止することを特徴とす
    る乗員保護装置の点火制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項7記載の乗員保護装置の点火制
    御装置において、 前記電源制御手段と前記点火通電制御手段側とが、シリ
    アル通信により互いに信号の授受を行うことを特徴とす
    る乗員保護装置の点火制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項1、3、5、及び7の何れか一
    項記載の乗員保護装置の点火制御装置において、 前記電源制御手段が、一つのチップ内にパッケージされ
    ていることを特徴とする乗員保護装置の点火制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11の何れか一項記載の
    乗員保護装置の点火制御装置において、 前記電源制御手段は、自己の故障診断が行われる際、前
    記第2のセンサの出力信号とは別に前記点火素子への電
    源供給を許可することを特徴とする乗員保護装置の点火
    制御装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の乗員保護装置の点火
    制御装置において、 前記電源制御手段により故障診断による前記点火素子へ
    の電源供給が許可されている際に、実際に該点火素子へ
    電源供給が行われているか否かに基づいて該電源制御手
    段の故障診断を行う故障診断判定手段を備えることを特
    徴とする乗員保護装置の点火制御装置。
  14. 【請求項14】 請求項12又は13記載の乗員保護装
    置の点火制御装置において、 前記点火通電制御手段は、前記電源制御手段により故障
    診断による前記点火素子への電源供給が許可される際に
    該点火素子の通電を禁止することを特徴とする乗員保護
    装置の点火制御装置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の乗員保護装置の点火
    制御装置において、 前記電源制御手段は、故障診断による前記点火素子への
    電源供給を、前記点火通電制御手段へ向けて故障診断が
    行われることを表す信号が出力された後、第1のディレ
    イ時間が経過した後に許可することを特徴とする乗員保
    護装置の点火制御装置。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の乗員保護装置の点火
    制御装置において、 前記点火通電制御手段は、前記電源制御手段の故障診断
    が行われることを表す信号が入力された場合、前記点火
    素子の通電を禁止することを特徴とする乗員保護装置の
    点火制御装置。
  17. 【請求項17】 請求項14乃至16の何れか一項記載
    の乗員保護装置の点火制御装置において、 前記電源制御手段により故障診断による前記点火素子へ
    の電源供給が終了した後、第2のディレイ時間が経過し
    た後に、該故障診断が終了したことを表す信号が前記点
    火通電制御手段へ向けて出力されることを特徴とする乗
    員保護装置の点火制御装置。
  18. 【請求項18】 請求項17記載の乗員保護装置の点火
    制御装置において、 前記点火通電制御手段は、前記電源制御手段の故障診断
    が終了したことを表す信号が入力された場合、前記点火
    素子の通電禁止を解除することを特徴とする乗員保護装
    置の点火制御装置。
  19. 【請求項19】 請求項14乃至16の何れか一項記載
    の乗員保護装置の点火制御装置において、 前記点火通電制御手段は、前記電源制御手段により故障
    診断による前記点火素子への電源供給が終了した後、第
    2のディレイ時間が経過した後に該点火素子の通電禁止
    を解除することを特徴とする乗員保護装置の点火制御装
    置。
  20. 【請求項20】 請求項1記載の乗員保護装置の点火制
    御装置において、 前記点火通電制御手段は、前記第1のセンサの出力信号
    に基づいて前記点火素子の点火の要否を判別する点火要
    否判別手段と、 前記点火要否判別手段の判別結果に基づいて前記点火素
    子の通電状態を制御する通電制御手段と、 を備えることを特徴とする乗員保護装置の点火制御装
    置。
  21. 【請求項21】 請求項1記載の乗員保護装置の点火制
    御装置において、 前記第2のセンサが、機械式の加速度センサであること
    を特徴とする乗員保護装置の点火制御装置。
  22. 【請求項22】 請求項1記載の乗員保護装置の点火制
    御装置において、 前記第1のセンサと前記第2のセンサとが同一のセンサ
    であることを特徴とする乗員保護装置の点火制御装置。
  23. 【請求項23】 請求項1記載の乗員保護装置の点火制
    御装置において、 前記点火素子が複数設けられていると共に、 前記点火通電制御手段及び前記電源制御手段のうち少な
    くとも一方は、各点火素子の通電状態又は電源供給を多
    段階に制御することを特徴とする乗員保護装置の点火制
    御装置。
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