JP2002347560A - 頭部保護エアバッグ装置 - Google Patents

頭部保護エアバッグ装置

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JP2002347560A
JP2002347560A JP2001155831A JP2001155831A JP2002347560A JP 2002347560 A JP2002347560 A JP 2002347560A JP 2001155831 A JP2001155831 A JP 2001155831A JP 2001155831 A JP2001155831 A JP 2001155831A JP 2002347560 A JP2002347560 A JP 2002347560A
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JP
Japan
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bag
vehicle
seat
pillar
strap
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JP2001155831A
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Hiroyuki Takahashi
浩幸 高橋
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 頭部保護エアバッグ装置において、バッグの
展開完了時間を早めることができ、しかもバッグ下端側
でのテンションを強化する。 【解決手段】 バッグ34のAピラー部14側には第1
ガイドローラ64、第2ガイドローラ66が配設されて
おり、これらのローラ64、66には前側ストラップ5
8の中間部58Aが巻き掛けられている。前側ストラッ
プ58の一端部58Bは前席用バッグ部42の前端側下
端部に固定されており、他端部58Cは前端側中間部に
固定されている。従って、バッグ34が下方展開する
と、前側ストラップ58にはテンションT1、T2、T
3が順次作用し、前席用バッグ部42の下端側に作用す
るテンションが強化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のルーフサイ
ドレール部に沿って折り畳み状態で収納されたバッグ
を、車体側部への所定の高荷重作用時にカーテン状に展
開させる頭部保護エアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】乗員保護補助装置としてのエアバッグ装
置には種々の形態があるが、近年、フロントピラー部か
らルーフサイドレール部に沿ってバッグが収納され、側
面衝突時やロールオーバー時(本明細書では、両者を含
めて「車体側部への高荷重作用時」と称す)に当該バッ
グをカーテン状に展開させて乗員の頭部を保護する頭部
保護エアバッグ装置が搭載されるようになってきてい
る。
【0003】この種の頭部保護エアバッグ装置について
は既に数多くの出願がされているが、本件の発明の先行
技術としては米国特許6099029号公報に開示され
た技術が好適であるので、以下に簡単に説明する。
【0004】この頭部保護エアバッグ装置では、車両上
下方向に延びかつ車両前後方向に平行に連接された複数
のセル(膨張室)から成るバッグを長尺状に折り畳んで
Aピラー部からルーフサイドレール部に沿って格納し、
車体側部への所定の高荷重作用時になると、前席から後
席にかけて当該バッグをルーフサイドレール部の下方へ
膨張展開させるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の頭部保護エアバッグ装置による場合、バッグの略全
面に亘ってセルを連接する構成であるため、バッグの容
量が増加する。このため、インフレータの出力を変更し
ないのであれば、バッグの展開完了時間が遅くなるとい
う不利がある。
【0006】上記課題を解決するためには、必要最小限
の範囲にのみセルを設定するようにすればよい。換言す
れば、乗員頭部の有効保護範囲外の部分については、セ
ルを設定せず、膨張しないように構成すれば、バッグの
展開完了時間は早くなる。ところが、このような構成を
安易に採ると、バッグ下端側でのテンションが低下する
可能性がある。
【0007】本発明は上記背景を考慮し、バッグの展開
完了時間を早めることができ、しかもバッグ下端側での
テンションを強化することができる頭部保護エアバッグ
装置を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、車両のルーフサイドレール部に沿って折り畳み状態
で格納され車体側部への所定の高荷重作用時にルーフサ
イドレール部の下方へカーテン状にバッグが展開する頭
部保護エアバッグ装置において、前記バッグは、乗員の
頭部の保護領域に対応して設けられた膨張部と、乗員の
頭部の保護領域以外の部位に対応して設けられた非膨張
部と、を含んで構成されており、前記バッグ及びピラー
部間には、ピラー部の長手方向の所定位置に離間して配
置された複数のガイド部材と、中間部が前記複数のガイ
ド部材に移動可能に支持されると共に一端部がバッグの
前端下部或いは後端下部に固定されかつ他端部がバッグ
の前端側所定位置或いは後端側所定位置にそれぞれ固定
された可撓性長尺部材と、を含んで構成され、前記バッ
グの下方展開に伴ってバッグの前端下部を車両前方側へ
或いは後端下部を車両後方側へ引っ張る張力付与手段が
設けられている、ことを特徴としている。
【0009】請求項2記載の本発明に係る頭部保護エア
バッグ装置は、請求項1記載の発明において、さらに、
前記バッグの下方展開後に前記可撓性長尺部材の配索方
向に沿った逆方向移動を抑制又は阻止することにより、
当該バッグの車両上方側へのずり上がりを低減又は防止
するずり上がり防止手段が設けられている、ことを特徴
としている。
【0010】請求項1記載の本発明によれば、車体側部
に所定の高荷重が作用すると、車両のルーフサイドレー
ル部に沿って折り畳み状態で格納されたバッグが膨張
し、ルーフサイドレール部の下方へカーテン状に展開さ
れる。このバッグには乗員の頭部の保護領域に対応して
膨張部が設けられているため、乗員の頭部と車体側部の
内側面との間にバッグの膨張部が介在され、乗員の頭部
が効果的に保護される。
【0011】ここで、本発明では、バッグが前記の膨張
部と乗員の頭部の保護領域以外の部位に対応して設けら
れた非膨張部とを含んで構成されているため、非膨張部
にはガスは供給されない。従って、バッグ容量を減少さ
せることができ、バッグはそれだけ早く完全な下方展開
状態(膨張状態)になる。
【0012】一方、本発明では、上記バッグ及びピラー
部間に複数のガイド部材と可撓性長尺部材とを含んで構
成された張力付与手段が設けられているため、バッグが
下方展開すると、当該バッグの展開動作に伴って、可撓
性長尺部材の中間部が複数のガイド部材に支持された状
態で移動しつつ、当該可撓性長尺部材の一端部及び他端
部が下方へ引っ張り降ろされる。その結果、バッグが完
全に下方展開した状態では、可撓性長尺部材の一端部が
固定されているバッグの前端下部或いは後端下部は車両
前方側或いは車両後方側へ引っ張られる。すなわち、本
発明によれば、バッグの下方への展開力を利用してバッ
グの下端部側に作用するテンションを強化することがで
きる。
【0013】請求項2記載の本発明によれば、上述した
如く、バッグが下方展開すると、張力付与手段によって
バッグの下端部側に作用するテンションが強化される
が、本発明では更にバッグの下方展開が完了した後に、
ずり上がり防止手段によって可撓性長尺部材の配索方向
に沿った逆方向への移動が抑制又は阻止される。すなわ
ち、可撓性長尺部材はバッグの下端部側にテンションを
付与したその位置で、ずり上がり防止手段によって拘束
される。その結果、展開後のバッグがずり上がるのを低
減又は防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕以下、図1乃至
図3を用いて、本発明の第1実施形態に係る頭部保護エ
アバッグ装置10について説明する。なお、これらの図
において適宜示される矢印FRは車両前方方向を示して
おり、矢印UPは車両上方方向を示しており、矢印IN
は車両室内方向を示している。
【0015】図3には本実施形態に係る頭部保護エアバ
ッグ装置10の作動状態が車両室内外観と共に斜視図に
て示されており、又図1及び図2には当該頭部保護エア
バッグ装置10の作動状態及び格納状態(非作動状態)
が側面視にて拡大して示されている。
【0016】これらの図に示されるように、この車両の
車体側部12は、各々略車両上下方向を長手方向として
配置されたAピラー(フロントピラー)部14、Bピラ
ー(センタピラー)部16、Cピラー(クォータピラ
ー)部18、Dピラー部20といった複数のピラー部、
並びに、車両のルーフサイドに車両前後方向を長手方向
として配置されたルーフサイドレール部22を含んで構
成されている。さらに、車室内には、前席24及び後席
26が配設されている。
【0017】上記車両に搭載された頭部保護エアバッグ
装置10は、コンソールボックスの配設位置付近に設け
られたコントロールユニット28と、車体側部への所定
の高荷重作用状態を検出するためのエアバッグセンサ3
0と、作動することによりガスを噴出する略円柱形状の
インフレータ32と、インフレータ32から噴出された
ガスによって膨張展開されるバッグ34と、を主要構成
要素として構成されている。
【0018】エアバッグセンサ30は、一例としてBピ
ラー部16の下端部付近及びCピラー部18の下端部付
近に配設されており、車体側部12への所定の高荷重作
用状態を検出し、コントロールユニット28に出力する
ようになっている。なお、コントロールユニット28内
にも、図示しないセンタエアバッグセンサが配設されて
いる。さらに、コントロールユニット28内には、車両
のロールオーバー状態を検出するための図示しないロー
ルオーバーセンサも配設されている。
【0019】バッグ34は長尺状に折り畳まれた状態で
Aピラー部14及びルーフサイドレール部22に沿って
格納(収納)されている。従って、バッグ34は、Bピ
ラー部16を跨いでCピラー部18を超えた位置まで配
設されている。
【0020】詳細には図1に示されるように、バッグ3
4の上端側部には、ルーフサイドレール部22に沿って
車両前後方向に延びかつ車両後方側の端部が開口された
ガス導入路40が設けられている。ガス導入路40の後
端開口部分には、ルーフサイドレール部22のCピラー
部18とDピラー部20との間に配置されたインフレー
タ32が接続されている。従って、インフレータ32が
作動すると、インフレータ32から噴出されたガスがガ
ス導入路40内へ供給されるようになっている。
【0021】上記バッグ34には、前席24に対応して
設けられた前席用バッグ部42と、後席26に対応して
設けられた後席用バッグ部44とが前後に分離して設け
られている。前席用バッグ部42には前席24に着座す
る乗員の保護領域に対応して前席用膨張部46が設けら
れており、又後席用バッグ部44には後席26に着座す
る乗員の保護領域に対応して後席用膨張部48が設けら
れている。前席用膨張部46、後席用膨張部48は、い
ずれも、車両上下方向を長手方向とする複数の膨張室5
0、52を前後に隣接配置することによって構成されて
いる。なお、各膨張室50、52の上端部は、ガス導入
路40と連通されている。
【0022】さらに、バッグ34には、Bピラー部16
に対応して「非膨張部」としてのBピラー部用カット部
54が設けられていると共に、Cピラー部18に対応し
て「非膨張部」としてのCピラー部用カット部56が設
けられている。従って、バッグ34とBピラー部16及
びCピラー部18とは、側面視で全く重合していない
か、或いは僅かに重合する程度となっている。なお、B
ピラー部用カット部54が形成されたことによって、前
記の如く前席用膨張部46と後席用膨張部48とが前後
に分離され、前席用膨張部46にあってはBピラー部用
カット部54の前方側に配置され、後席用膨張部48に
あってはBピラー部用カット部54の後方側に配置され
る構成になっている。なお、これらの部分をカット部5
4、56として構成したのは、バッグ34が下方展開す
る際に、Bピラーガーニッシュの上端部、Cピラーガー
ニッシュの上端部への引っ掛かりを低減又は防止するた
めである。これに対し、後席用バッグ部44の前部(B
ピラー部16とオーバーラップしない範囲で乗員の頭部
保護領域からも外れている部分)には、バッグ基布をそ
のまま利用した非膨張部68が設けられている。
【0023】上記構成のバッグ34は、格納時、ガス導
入路40にあっては二つ折り等の少数折りされて又前席
用バッグ部42及び後席用バッグ部44は蛇腹折り又は
ロール折りされて、全体としては長尺状に折り畳まれて
いる。
【0024】また、上記構成のバッグ34の前端側下端
部とAピラー部14とは、後述する「可撓性長尺部材」
としての前側ストラップ58によって相互に連結されて
いる。同様に、バッグ34の後側下端部とDピラー部2
0近傍とは、長尺状の後側ストラップ60によって相互
に連結されている。さらに、前席用バッグ部42の後端
側下端部と後席用バッグ部44の前端側下端部とは、短
めの中間側ストラップ62によって相互に連結されてい
る。
【0025】ここで、本実施形態では、上記の前側スト
ラップ58の配設構造に特徴があり、以下に詳細に説明
する。
【0026】Aピラー部14の高さ方向中間部には、軸
線回りに回転自在とされた「ガイド部材」としての第1
ガイドローラ64が配設されている。また、Aピラー部
14の高さ方向上部にも、軸線回りに回転自在とされた
「ガイド部材」としての第2ガイドローラ66が配設さ
れている。なお、これらの第1ガイドローラ64及び第
2ガイドローラ66並びに前述した前側ストラップ58
によって、本発明における「張力付与手段」が構成され
ている。
【0027】前側ストラップ58の中間部58Aは、こ
れらの第1ガイドローラ64及び第2ガイドローラ66
に巻き掛けられている。従って、中間部58Aは第1ガ
イドローラ64及び第2ガイドローラ66に沿って移動
可能とされている。また、前側ストラップ58の一端部
58Bは、前席用バッグ部42における前端側下端部に
縫製又は接着等の固定手段によって固定されている。さ
らに、前側ストラップ58の他端部58Cは、前席用バ
ッグ部42における前端側の高さ方向の中間部(以下、
「前端側中間部」と称す)に縫製又は接着等の固定手段
によって固定されている。
【0028】更に補足すると、下方展開時におけるバッ
グ34の下端部側にどの程度のテンションを作用させる
かに応じて、前側ストラップ58の他端部58Cの前席
用バッグ部42への固定位置(即ち、前側ストラップ5
8の一端部58Bに対して他端部58Cをどの程度離間
させて固定するのか)が定められるようになっている。
【0029】次に、本実施形態の作用並びに効果を説明
する。
【0030】車体側部12に所定の高荷重が作用する
と、この状態がエアバッグセンサ30或いはロールオー
バーセンサによって検出され、コントロールユニット2
8に出力される。このため、コントロールユニット28
によってインフレータ32に作動電流が通電され、イン
フレータ32から所定量のガスが噴出される。インフレ
ータ32から噴出されたガスはバッグ34の上端側に設
けられたガス導入路40内へ流入された後、前席用バッ
グ部42の前席用膨張部46を構成する複数の膨張室5
0並びに後席用バッグ部44の後席用膨張部48を構成
する複数の膨張室52内へそれぞれ流入される。これに
より、図1及び図3に示される如く、ルーフサイドレー
ル部22の下方へバッグ34がカーテン状に展開され
る。その結果、前席24に着座する乗員の頭部について
は前席用膨張部46によって保護され、又後席26に着
座する乗員の頭部については後席用膨張部48によって
保護される。つまり、Bピラー部用カット部54を設け
たことによって前後に分離された前席用膨張部46及び
後席用膨張部48のそれぞれが独立に同時に膨張展開し
て、前席24及び後席26に着座する乗員の頭部をそれ
ぞれ独立に保護する。
【0031】ここで、まず、本実施形態に係る頭部保護
エアバッグ装置10の場合、ガス導入路40におけるB
ピラー部16の対応部位の下方側にBピラー部用カット
部54を設けると共に、Cピラー部18の対応部位の下
方側にCピラー部用カット部56を設けたので、これら
のBピラー部16の対応部位及びCピラー部18の対応
部位にバッグ34が膨張展開することはない。また、後
席用バッグ部48における非膨張部68も膨張展開する
ことはない。
【0032】換言すれば、本実施形態に係る頭部保護エ
アバッグ装置10のバッグ34は、乗員の頭部を保護す
るための前席用膨張部46及び後席用膨張部48(及び
これらにガスを供給するためのガス導入路40)と、乗
員の頭部の保護領域以外の部位に対応して設けられた非
膨張部としてのBピラー部用カット部54及びCピラー
部用カット部56並びに非膨張部68とを含んで構成さ
れているため、バッグ34の全体の容量を減少させるこ
とができる。従って、バッグ34はそれだけ早く完全な
下方展開状態(膨張状態)になる。
【0033】次に、本実施形態に係る頭部保護エアバッ
グ装置10では、前席用バッグ部42に対して第1ガイ
ドローラ64、第2ガイドローラ64、前側ストラップ
58から成る張力付与手段を付加したので、バッグ34
が下方展開すると、当該バッグ34の展開動作に伴っ
て、前側ストラップ58の中間部58Aが第1ガイドロ
ーラ64及び第2ガイドローラ66に支持された状態で
移動しつつ、当該前側ストラップ58の一端部58B及
び他端部58Cが下方へ引っ張り降ろされる。具体的に
は、バッグ34が下方展開されるに伴って、バッグ34
の前端中間部に固定された前側ストラップ58の他端部
58Cに車両下方側への所定のテンションT1が作用す
る。従って、当該他端部58Cと連結された中間部58
Aには第1ガイドローラ64から第2ガイドローラ66
へ向かう方向のテンションT2が作用する。これによ
り、当該中間部58Aと連結された一端部58Bには、
第1ガイドローラ64へ向かう方向のテンションT3が
作用する。
【0034】また、後席用バッグ部44の後端側下端部
は後側ストラップ60によって拘束されており、更に前
席用バッグ部42の後端側下端部と後席用バッグ部44
の前端側下端部とは中間側ストラップ62によって相互
に連結されて拘束された状態にある。
【0035】これらのことから、本実施形態におけるバ
ッグ34が完全に下方展開した状態では、前側ストラッ
プ58の一端部58Bが固定されている前席用バッグ部
42の前端側下端部が車両前方側へ引っ張られる。すな
わち、本実施形態によれば、バッグ34の下方への展開
力を利用してバッグ34の下端部側に作用するテンショ
ンを強化することができる。
【0036】その結果、本実施形態に係る頭部保護エア
バッグ装置10によれば、バッグ34の展開完了時間を
早めることができ、しかもバッグ34の下端側でのテン
ションを強化することができる。
【0037】〔第2実施形態〕次に、図4及び図5を用
いて、本発明の第2実施形態に係る頭部保護エアバッグ
装置70について説明する。なお、上述した実施形態と
同一構成部分については、同一番号を付してその説明を
省略する。
【0038】図4には本実施形態に係る頭部保護エアバ
ッグ装置70の作動状態が側面視で示されており、又図
5には頭部保護エアバッグ装置70の格納状態(非作動
状態)が側面視で示されている。
【0039】これらの図に示されるように、本実施形態
に係る頭部保護エアバッグ装置70では、Aピラー部1
4側に張力付与手段を配設した前述した第1実施形態と
は対照的に、Bピラー部16及びCピラー部18側に張
力付与手段をそれぞれ配設した点に特徴がある。
【0040】具体的に説明すると、Aピラー部14の長
手方向の中間部と前席用バッグ部42の前端側下端部と
は、一般的な帯状の前席用前側ストラップ72によって
相互に連結されている。なお、前席用前側ストラップ7
2は、バッグ34が下方展開した場合には、車両前後方
向を長手方向として張られる。
【0041】これに対して、Bピラー部16の前端側に
は、「ガイド部材」としての第1ガイドローラ74及び
第2ガイドローラ76が上下に対向して配設されてい
る。これらの第1ガイドローラ74及び第2ガイドロー
ラ76には、「可撓性長尺部材」としての前席用後側ス
トラップ78の中間部78Aが移動可能に巻き掛けられ
ている。また、前席用後側ストラップ78の一端部78
Bは、前席用バッグ部42の後端側下端部に縫製又は接
着等の固定手段によって固定されている。さらに、前席
用後側ストラップ78の他端部78Cは、前席用バッグ
部42の後端側下部に縫製又は接着等の固定手段によっ
て固定されている。
【0042】また、上記Bピラー部16の後端側には、
「ガイド部材」としての第3ガイドローラ80及び第4
ガイドローラ82が上下に対向して配設されている。こ
れらの第3ガイドローラ80及び第4ガイドローラ82
には、「可撓性長尺部材」としての後席用前側ストラッ
プ84の中間部84Aが移動可能に巻き掛けられてい
る。また、後席用前側ストラップ84の一端部84B
は、後席用バッグ部44の前端側下端部に縫製又は接着
等の固定手段によって固定されている。さらに、後席用
前側ストラップ84の他端部84Cは、後席用バッグ部
44の前端側下部に縫製又は接着等の固定手段によって
固定されている。
【0043】さらに、Cピラー部18の前端側には、
「ガイド部材」としての第5ガイドローラ86及び第6
ガイドローラ88が上下に対向して配設されている。こ
れらの第5ガイドローラ86及び第6ガイドローラ88
には、「可撓性長尺部材」としての後席用後側ストラッ
プ90の中間部90Aが移動可能に巻き掛けられてい
る。また、後席用後側ストラップ90の一端部90B
は、後席用バッグ部44の後端側下端部に縫製又は接着
等の固定手段によって固定されている。さらに、後席用
後側ストラップ90の他端部90Cは、後席用バッグ部
44の後端側下部に縫製又は接着等の固定手段によって
固定されている。
【0044】次に、本実施形態の作用並びに効果につい
て説明する。
【0045】車体側部12に所定の高荷重が作用する
と、この状態がエアバッグセンサ30等によって検出さ
れて、インフレータ32が作動し、バッグ34における
乗員頭部の保護領域に対応する部分(前席用バッグ部4
2の前席用膨張部46並びに後席用バッグ部44の後席
用膨張部48)がルーフサイドレール部22の下方へカ
ーテン状に展開される点は、前述した第1実施形態と同
様である。
【0046】ここで、本実施形態に係る頭部保護エアバ
ッグ装置70においても、バッグ34自体の構成は前述
した第1実施形態と同様であるため、本実施形態におい
ても、バッグ34の全体の容量を減少させることができ
る。従って、バッグ34はそれだけ早く完全な下方展開
状態(膨張状態)になる。
【0047】また、前席用バッグ部42に対して第1ガ
イドローラ74、第2ガイドローラ76、前席用後側ス
トラップ78から成る張力付与手段を付加したので、バ
ッグ34が下方展開すると、当該バッグ34の展開動作
に伴って、前席用後側ストラップ78の中間部78Aが
第1ガイドローラ74及び第2ガイドローラ76に支持
された状態で移動しつつ、当該前席用後側ストラップ7
8の一端部78B及び他端部78Cが下方へ引っ張り降
ろされる。具体的には、バッグ34が下方展開されるに
伴って、前席用バッグ部42の後端下部に固定された前
席用後側ストラップ78の他端部78Cに車両下方側へ
の所定のテンションT1が作用する。従って、当該他端
部78Cと連結された中間部78Aには第1ガイドロー
ラ74から第2ガイドローラ76へ向かう方向のテンシ
ョンT2が作用する。これにより、当該中間部78Aと
連結された一端部78Bには、第1ガイドローラ74へ
向かう方向のテンションT3が作用する。
【0048】また、前席用バッグ部42の前端側下端部
は前席用前側ストラップ72によってAピラー部14に
拘束されている。
【0049】これらのことから、本実施形態におけるバ
ッグ34が完全に下方展開した状態では、前席用後側ス
トラップ78の一端部78Bが固定されている前席用バ
ッグ部42の後端側下端部が略車両後方側へ引っ張られ
る。よって、本実施形態によれば、バッグ34の下方へ
の展開力を利用して前席用バッグ部42の下端部側に作
用する車両前後方向へのテンションを強化することがで
きる。
【0050】一方、後席用バッグ部44についても、同
様の原理によって、後席用バッグ部44の下端部側に作
用する車両前後方向へのテンションを強化することがで
きる。すなわち、後席用バッグ部44が下方展開する
と、それに伴って後席用前側ストラップ84にT4、T
5、T6のテンションが作用し、後席用バッグ部44の
前端側下端部が略車両前方側へ引っ張られる。同時に、
後席用後側ストラップ90にT7、T8、T9のテンシ
ョンが作用し、後席用バッグ部44の後端側下端部が略
車両後方側へ引っ張られる。よって、バッグ34の下方
への展開力を利用して、後席用バッグ部44の下端部側
に作用する車両前後方向へのテンションを強化すること
ができる。
【0051】上記により、本実施形態に係る頭部保護エ
アバッグ装置70によれば、バッグ34の展開完了時間
を早めることができ、しかもバッグ34の下端側でのテ
ンションを強化することができる。
【0052】〔第3実施形態〕次に、図6及び図7を用
いて、本発明の第3実施形態に係る頭部保護エアバッグ
装置100について説明する。なお、上述した実施形態
と同一構成部分については、同一番号を付してその説明
を省略する。
【0053】これらの図に示されるように、本実施形態
に係る頭部保護エアバッグ装置100では、前述した第
2実施形態の構成を基本構成として、さらに展開後のバ
ッグ34のずり上がり防止手段を付加した点に特徴があ
る。
【0054】より具体的に説明すると、図6に示される
実施形態では、第1ガイドローラ74の近傍に「ずり上
がり防止手段」としての扇形状の第1ストッパ102が
配設されており、又第3ガイドローラ80の近傍に「ず
り上がり防止手段」としての同様形状の第2ストッパ1
04が配設されている。
【0055】第1ストッパ102は支軸106回りに回
転可能とされており、捩りコイルスプリング等の図示し
ない付勢手段によって支軸106回りに反時計方向へ回
転付勢されている。また、第1ストッパ102の周縁部
には、第1ガイドローラ74の周面とで前席用後側スト
ラップ78の中間部78Aを挟持(クランプ)可能な歯
部(ラチェット歯)102Aが形成されている。同様
に、第2ストッパ104は支軸108回りに回転可能と
されており、捩りコイルスプリング等の図示しない付勢
手段によって支軸108回りに時計方向へ回転付勢され
ている。また、第2ストッパ104の周縁部には、第3
ガイドローラ80の周面とで後席用前側ストラップ84
の中間部84Aを挟持(クランプ)可能な歯部(ラチェ
ット歯)104Aが形成されている。
【0056】一方、図7に示される実施形態では、前席
用後側ストラップ78の中間部78Aの両側に上述した
一対の第1ストッパ102及び第2ストッパ104が配
設されている。同様に、後席用前側ストラップ84の中
間部84Aの両側には、上述した一対の第1ストッパ1
02及び第2ストッパ104が配設されている。
【0057】上記構成の頭部保護エアバッグ装置100
によれば、車両が仮にロールオーバーした場合、バッグ
34が下方展開した後にずり上がろうとすることも考え
られる。
【0058】しかし、本実施形態では、バッグ34がず
り上がろうとすると、図6の構成であれば、前席用後側
ストラップ78の中間部78Aに第1ストッパ102の
歯部102Aが食い込み、第1ストッパ102の歯部1
02Aと第1ガイドローラ74の周面との間に前席用後
側ストラップ78の中間部78Aが挟持される。同様
に、後席用前側ストラップ84の中間部84Aに第2ス
トッパ104の歯部104Aが食い込み、第2ストッパ
104の歯部104Aと第3ガイドローラ80の周面と
の間に後席用前側ストラップ84の中間部84Aが挟持
される。
【0059】一方、図7の構成であれば、前席用後側ス
トラップ78の中間部78A及び後席用前側ストラップ
84の中間部84Aが第1ストッパ102及び第2スト
ッパ104によって各々挟持される。
【0060】上記により、いずれの構成であっても、前
席用後側ストラップ78及び後席用前側ストラップ84
の配索方向に沿った逆方向への移動が抑制又は阻止され
る。すなわち、前席用後側ストラップ78及び後席用前
側ストラップ84はバッグ34の下端部側にテンション
を付与したその位置で、第1ストッパ102及び第2ス
トッパ104によって拘束される。従って、展開後のバ
ッグ34がずり上がるのを低減又は防止することができ
る。その結果、本実施形態によれば、特にロールオーバ
ー時の乗員拘束性能を向上させることができる。
【0061】〔実施形態の補足説明〕なお、上述した各
実施形態に係る頭部保護エアバッグ装置10等では、A
ピラー部12からルーフサイドレール部22に沿って前
席24及び後席26に亘って配設されるタイプであった
が、これに限らず、前席、中間席、後席から成る3列シ
ートタイプの車両に対して、本発明に係る頭部保護エア
バッグ装置を適用してもよい。
【0062】また、上述した各実施形態に係る頭部保護
エアバッグ装置10等では、バッグ34におけるガス導
入路40の後端側にインフレータ32が配設される構成
を採ったが、図8に示されるように、ガス導入路40の
略中央にインフレータ32が配置される構成を採っても
よいし、ガス導入路40の前端側にインフレータ32が
配置される構成を採ってもよい。
【0063】さらに、上述した各実施形態に係る頭部保
護エアバッグ装置10等では、インフレータ32をガス
導入路40の後端側に直接接続しているが、これに限ら
ず、ガス供給管やガス供給チューブ等を介してバッグに
接続するようにしても差し支えない。
【0064】また、上述した第1実施形態では、Bピラ
ー部用カット部54及びCピラー部用カット部56を設
けることでこれらの部分を非膨張部として構成したが、
これに限らず、例えばこれらの部分をバッグの基布で構
成した非膨張部68と同様の構成で代替してもよい。
【0065】さらに、上述した各実施形態では、ガイド
部材としてガイドローラを使用したが、これに限らず、
種々の構成を適用することができる。例えば、ローラの
替わりにプーリ、スプロケット等を使用してもよい。
【0066】また、上述した各実施形態では、可撓性長
尺部材としてストラップを使用したが、これに限らず、
ワイヤ、チェーン、紐等の各部材を使用してもよい。例
えば、チェーンを使った場合には、ガイド部材としては
スプロケットを使用するとよい。
【0067】さらに、上述した第3実施形態では、ずり
上がり防止手段として周面に歯部が形成されたストッパ
を使用したが、これに限らず、ガイドローラにワンウェ
イクラッチを組み込む等の構成を適用してもよい。
【0068】また、上述した第1実施形態の構成と第2
実施形態の構成とを組み合わせてもよいし、更にその組
み合わせに係る構成に第3実施形態の構成を付加しても
よく、特に前者の場合にはバッグ34の下端部側に作用
するテンションを前席用バッグ部42、後席用バッグ部
44の各々について別個独立に最も効果的にテンション
を強化することができる。
【0069】さらに、上述した各実施形態では、前席2
4及び後席26の双方を備えた車両に対して本発明を適
用したが、これに限らず、図9に示されるように、ピッ
クアップトラックのように前席しか設けられていないタ
イプの車両の場合でも本発明は適用可能である。この場
合、頭部保護エアバッグ装置120としては、例えば第
2実施形態で示した構成を適用することができる。すな
わち、バッグ34はAピラー部14からルーフサイドレ
ール部22を経由してBピラー部16に至る範囲に亘っ
て折り畳み状態で配設し、車体側部への所定の高荷重作
用時になると、インフレータ32から供給されたガスに
よってサイドドア122に沿ってバッグ34が下方展開
される。そして、Bピラー部16側には、第1ガイドロ
ーラ74及び第2ガイドローラ76が配設されており、
これらのガイドローラ74、76に前席用後側ストラッ
プ78が巻き掛けられかつバッグ34に固定されること
により、第2実施形態と同様の原理でバッグ34の下端
部側に作用する車両前後方向へのテンションを強化する
ことができる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の本
発明に係る頭部保護エアバッグ装置は、バッグは、乗員
の頭部の保護領域に対応して設けられた膨張部と、乗員
の頭部の保護領域以外の部位に対応して設けられた非膨
張部と、を含んで構成されており、バッグ及びピラー部
間には、ピラー部の長手方向の所定位置に離間して配置
された複数のガイド部材と、中間部が複数のガイド部材
に移動可能に支持されると共に一端部がバッグの前端下
部或いは後端下部に固定されかつ他端部がバッグの前端
中間部又は前端上部或いは後端中間部又は後端上部にそ
れぞれ固定された可撓性長尺部材と、を含んで構成さ
れ、バッグの下方展開に伴ってバッグの前端下部を車両
前方側へ或いは後端下部を車両後方側へ引っ張る張力付
与手段を設けたので、バッグの展開完了時間を早めるこ
とができ、しかもバッグ下端側でのテンションを強化す
ることができるという優れた効果を有する。
【0071】請求項2記載の本発明に係る頭部保護エア
バッグ装置は、請求項1記載の発明において、さらに、
バッグの下方展開後に可撓性長尺部材の配索方向に沿っ
た逆方向移動を抑制又は阻止することにより、当該バッ
グの車両上方側へのずり上がりを低減又は防止するずり
上がり防止手段を設けたので、展開後のバッグのずり上
がりを低減又は防止することができ、その結果、特にロ
ールオーバー時の乗員拘束性能を向上させることができ
るという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る頭部保護エアバッグ装置の
作動状態を拡大して示す側面図である。
【図2】図1に示された頭部保護エアバッグ装置の格納
状態(非作動状態)を拡大して示す側面図である。
【図3】第1実施形態に係る頭部保護エアバッグ装置の
作動状態を車両室内外観と共に示す概略斜視図である。
【図4】第2実施形態に係る頭部保護エアバッグ装置の
作動状態を拡大して示す側面図である。
【図5】図4に示された頭部保護エアバッグ装置の格納
状態(非作動状態)を拡大して示す側面図である。
【図6】第3実施形態に係る頭部保護エアバッグ装置の
作動状態の要部(ガイドローラとの間にストラップを挟
持するタイプ)を拡大して示す側面図である。
【図7】図6とは異なる構成(一対のストッパでストラ
ップの中間部を挟持するタイプ)を拡大して示す側面図
である。
【図8】インフレータを中央配置した実施形態を示す図
3に対応する斜視図である。
【図9】ピックアップトラックタイプの車両に本発明を
適用した場合の実施形態を示す側面図である。
【符号の説明】
10 頭部保護エアバッグ装置 12 車体側部 14 Aピラー部 16 Bピラー部 18 Cピラー部 22 ルーフサイドレール部 34 バッグ 46 前席用膨張部 48 後席用膨張部 54 Bピラー部用カット部(非膨張部) 56 Cピラー部用カット部(非膨張部) 58 前側ストラップ(可撓性長尺部材、張力付与手
段) 64 第1ガイドローラ(ガイド部材、張力付与手
段) 66 第2ガイドローラ(ガイド部材、張力付与手
段) 68 非膨張部 70 頭部保護エアバッグ装置 74 第1ガイドローラ(ガイド部材、張力付与手
段) 76 第2ガイドローラ(ガイド部材、張力付与手
段) 78 前席用後側ストラップ(可撓性長尺部材、張力
付与手段) 80 第3ガイドローラ(ガイド部材、張力付与手
段) 82 第4ガイドローラ(ガイド部材、張力付与手
段) 84 後席用前側ストラップ(可撓性長尺部材、張力
付与手段) 86 第5ガイドローラ(ガイド部材、張力付与手
段) 88 第6ガイドローラ(ガイド部材、張力付与手
段) 90 後席用後側ストラップ(可撓性長尺部材、張力
付与手段) 100 頭部保護エアバッグ装置 102 第1ストッパ(ずり上がり防止手段) 104 第2ストッパ(ずり上がり防止手段) 120 頭部保護エアバッグ装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のルーフサイドレール部に沿って折
    り畳み状態で格納され車体側部への所定の高荷重作用時
    にルーフサイドレール部の下方へカーテン状にバッグが
    展開する頭部保護エアバッグ装置において、 前記バッグは、乗員の頭部の保護領域に対応して設けら
    れた膨張部と、乗員の頭部の保護領域以外の部位に対応
    して設けられた非膨張部と、を含んで構成されており、 前記バッグ及びピラー部間には、ピラー部の長手方向の
    所定位置に離間して配置された複数のガイド部材と、中
    間部が前記複数のガイド部材に移動可能に支持されると
    共に一端部がバッグの前端下部或いは後端下部に固定さ
    れかつ他端部がバッグの前端側所定位置或いは後端側所
    定位置にそれぞれ固定された可撓性長尺部材と、を含ん
    で構成され、前記バッグの下方展開に伴ってバッグの前
    端下部を車両前方側へ或いは後端下部を車両後方側へ引
    っ張る張力付与手段が設けられている、 ことを特徴とする頭部保護エアバッグ装置。
  2. 【請求項2】 さらに、前記バッグの下方展開後に前記
    可撓性長尺部材の配索方向に沿った逆方向移動を抑制又
    は阻止することにより、当該バッグの車両上方側へのず
    り上がりを低減又は防止するずり上がり防止手段が設け
    られている、ことを特徴とする請求項1記載の頭部保護
    エアバッグ装置。
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