JP2002346797A - 装置フレーム - Google Patents

装置フレーム

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修 本多
Kazuyuki Kono
一之 河野
Koichi Hiramatsu
浩一 平松
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    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B15/00Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing
    • B30B15/04Frames; Guides
    • B30B15/048Laminated frame structures

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型サイズのものも製造が容易であり、材料
選択の無駄がなく製造コストを抑制できる装置フレーム
を提供する。 【解決手段】液圧成形装置またはプレス装置に用いられ
る鋼板積層構造からなる装置フレーム。発生応力に対応
させて強度レベルの異なる鋼板3を積層することにより
装置フレーム1を構成し、材料選択の無駄をなくす。な
お、強度レベル及び厚さの異なる鋼板を積層してもよ
く、この場合には強度レベルの低い厚手の鋼板と、強度
レベルの高い薄手の鋼板とを組み合わせることが好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バルジ成形装置や
ハイドロフォーム装置などの液圧成形装置またはプレス
装置に用いられる装置フレームに関するものである。
【0002】
【従来の技術】バルジ成形装置やハイドロフォーム装置
などの液圧成形装置は、成形型の内部において金属管な
どのワークに数十〜数百MPaの高い液圧を加えて塑性
変形を生じさせ、成形型の内面形状に沿った製品形状を
得る装置である。この内圧により開こうとする成形型の
型締めは、装置フレームに取付けられた圧下手段または
装置フレーム自体により行なわれるが、いずれの場合に
も装置フレームには型締め反力によって大きな単軸応力
が作用する。また、プレス装置の場合にもプレスの反力
は装置フレームによって支えられることとなり、やはり
大きな単軸応力が作用することとなる。
【0003】一般にこのような装置フレームは強度に優
れた鋼鉄などからなるものであり、鍛造、鋳造、削り出
し等により一体品として製造されている。しかし、一体
型の大型フレームは製造が困難であったり、製造コスト
が著しく高く付くという問題がある。また、使用時の最
大応力部に合わせた強度を持つ材料を選定しなければな
らないが、一般に高強度材料は合金元素を添加するなど
の必要があるため高価であり、フレーム全体を高価な材
料で一体に製造することは無駄が多いという問題もあ
る。
【0004】そこで特開平9-174290号公報や実
開平5-44396号公報に示されるように、多数枚の
鋼板を積層した構造の装置フレームも提案されている。
このような積層構造の装置フレームは、上記したような
一体構造のものとは異なり、大型サイズのものも製造し
易いという利点がある。しかし従来は同一材質の鋼板を
積層していたため、最大応力部に合わせた材料選択を行
っていた点では上記と変わりはなく、やはりフレーム全
体を高価な材料で製造することとなって無駄が多いとい
う問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決して、大型サイズのものも製造が容易で
あり、最大応力部に合わせた材料でフレーム全体を構成
することによる無駄がない新規な装置フレームを提供す
るためになされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた請求項1の発明の装置フレームは、液圧成
形装置またはプレス装置に用いられる装置フレームであ
って、強度レベルの異なる鋼板を積層したことを特徴と
するものである。また同一の課題を解決するためになさ
れた請求項2の発明の装置フレームは、液圧成形装置ま
たはプレス装置に用いられる装置フレームであって、強
度レベル及び厚さの異なる鋼板を積層したことを特徴と
するものである。なお、請求項2の発明においては、強
度レベルの低い厚手の鋼板と、強度レベルの高い薄手の
鋼板とを組み合わせた構造とすることが好ましい。
【0007】本発明の装置フレームは、鋼板を積層した
構造のものであるから大型サイズのものも製造が容易で
ある。また従来のように全体が同一の材料からなるもの
ではなく、強度レベルの異なる鋼板を積層した構造とし
たので、最大応力部にはそれに耐えうる高い強度レベル
の材料を用い、応力の低い部分は強度レベルの低い安価
な材料を用いることができるから、材料選択の無駄がな
く、製造コストの抑制を図ることができる。
【0008】さらに請求項2,3の発明のように、板厚
をも異ならせることにより、要求される強度レベルの低
い部分には厚手の鋼板を使用して積層枚数を削減し、製
造コストを一層引き下げることも可能である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好ましい実施形態
を示す。図1は本発明の第1の実施形態を示す正面図で
ある。この実施形態は本発明を液圧成形装置に適用した
もので、1は装置フレーム、2は液圧成形用の上下分割
式の成形型である。この装置フレーム1は一方が開口し
たC型のフレームであり、図示のように開口部に成形型
2を装入し、液圧成形を行うものである。内圧による型
開きは、装置フレーム1自体の剛性により防止される。
【0010】この装置フレーム1は、図2に示すように
多数枚の鋼板3を積層したものである。この例では同一
形状の16枚の鋼板3が、それらを水平方向に貫通する
複数本の締結用ロッド4によって積層されている。なお
中央部に空間が設けられているのは、成形型2に外部か
らカウンター圧などの操作を加えるためである。この液
圧成形装置により成形されるワークWの形状が、図2に
示すように中央部が太いものであるとすると、成形型2
の中央部付近には最大の型開き力が作用するが、成形型
2の両端部に作用する型開き力は比較的小さいこととな
る。従って装置フレーム1に作用する型開き反力も中央
部付近では大きく、両端部では低くなる。
【0011】図3は、図2中に示した16の応力計算点
(最大応力発生点)の応力を示すグラフである。この例で
は、装置フレーム1の中央部には385MPaの応力が
発生するが、両端部には198MPaの応力が発生する
のみである。そこで、中央部のNo.7,8,9,10の
4枚の鋼板3のみに疲労限界が400MPaの鋼種Aを
使用し、その両側3枚ずつの鋼板3には疲労限界が35
0MPaの鋼種Bを使用し、その両側2枚ずつの鋼板3
には疲労限界が280MPaの鋼種Cを使用し、両端部
のNo.1,16の鋼板3には疲労限界が200MPaの
鋼種Dを使用した。
【0012】このように強度レベルの異なる鋼板3を積
層した結果、装置フレーム1のどの部分も使用時の発生
応力を越える疲労限度の材料で構成されることとなる。
従って長期間にわたり繰り返し使用しても、装置フレー
ム1が変形したり損傷することはない。また発生応力が
小さい部分に、過剰な強度レベルの材料が用いられるこ
ともなく、合理的な材料選択が可能となる。このため要
求される強度レベルの低い部分に安価な材料を使用する
ことにより、製造コストを引き下げることが可能とな
る。
【0013】図4に示す第2の実施形態では、装置フレ
ーム1が中央に成形型挿入孔5を持つ形状をしており、
上金型6と下金型7とからなる成形型2を挿入して液圧
成形が行われる。ワークWは図示されるようなひょうた
ん型のものであり、中央部よりも両側に最大の型開き力
が作用する。図5はこの装置フレーム1に発生する最大
応力のグラフであり、両側に大きい応力が発生する。
【0014】そこでこの実施形態では、装置フレーム1
を厚さと強度レベルの異なる5枚の鋼板3を積層するこ
とにより構成している。すなわち、中央部は厚さが20
0mmの疲労限度の低い材料(鋼種F)とし、両側の2枚
ずつは厚さが50mmの疲労限度の高い材料(鋼種E)と
した。各材料の疲労限度と最大応力との関係は図5に示
すとおりである。
【0015】このように強度レベルとともに板厚をも変
え、要求される強度レベルの低い部分には製造しやすい
厚手のものを使用し、要求される強度レベルの高い部分
には薄手のものを使用することにより、積層枚数を削減
して加工コストの削減を図ることができる。強度レベル
の高い鋼板は合金元素の添加により製造コストが高く、
また厚手のものを製造しにくいため、このような組み合
わせが合理的であり、装置フレーム全体の製造コストの
抑制が可能となる。
【0016】上記の実施形態はいずれも液圧成形装置の
装置フレームに関するものであるが、本発明は図6に示
すようなプレス装置の装置フレーム1にも適用すること
ができる。本発明のような積層構造の装置フレームは特
に単軸応力が発生する装置に適しており、プレス装置の
場合にも装置フレーム1には液圧成形装置の場合と同様
に単軸応力が発生するため、積層構造の適用が可能とな
る。
【0017】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の装置フ
レームは強度レベルの異なる鋼板を積層したものである
から、大型サイズのものも製造が容易であるうえ、発生
応力に適した強度レベルの鋼板を組み合わせることによ
り、材料の無駄をなくして製造コストを抑制できる利点
がある。また要求される強度レベルの低い部分には製造
し易い厚手の鋼板を使用することにより、積層枚数を減
らして加工コストの削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態を示す正面図である。
【図2】第1の実施形態の装置フレームとワークとを示
す斜視図である。
【図3】各鋼板の応力計算点における応力と、使用した
鋼板の疲労限度との関係を示すグラフである。
【図4】第2の実施形態の装置フレームと成形型とを示
す斜視図である。
【図5】各鋼板の最大応力と、使用した鋼板の疲労限度
との関係を示すグラフである。
【図6】第3の実施形態を示す正面図である。
【符号の説明】
W ワーク 1 装置フレーム 2 成形型 3 鋼板 4 締結用ロッド 5 成形型挿入孔 6 上金型 7 下金型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 一之 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内 (72)発明者 平松 浩一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 4E088 AA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液圧成形装置またはプレス装置に用いら
    れる装置フレームであって、強度レベルの異なる鋼板を
    積層したことを特徴とする装置フレーム。
  2. 【請求項2】 液圧成形装置またはプレス装置に用いら
    れる装置フレームであって、強度レベル及び厚さの異な
    る鋼板を積層したことを特徴とする装置フレーム。
  3. 【請求項3】 強度レベルの低い厚手の鋼板と、強度レ
    ベルの高い薄手の鋼板とを組み合わせた請求項2記載の
    装置フレーム。
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