JP2002346341A - 排気ガス浄化装置 - Google Patents
排気ガス浄化装置Info
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- JP2002346341A JP2002346341A JP2001154083A JP2001154083A JP2002346341A JP 2002346341 A JP2002346341 A JP 2002346341A JP 2001154083 A JP2001154083 A JP 2001154083A JP 2001154083 A JP2001154083 A JP 2001154083A JP 2002346341 A JP2002346341 A JP 2002346341A
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- Japan
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- catalyst
- perovskite
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- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】触媒担持体に電圧を加えることにより、NOx
の分解と、生成された窒素と酸素の放出を促進して、耐
久性に優れ、高い窒素酸化物除去率を長い間維持できる
排気ガス浄化装置を提供する。 【解決手段】触媒担持体20に、ペロブスカイト型複合
酸化物粒子と、貴金属触媒粒子の複合物からなる窒素酸
化物除去触媒を担持させた排気ガス浄化装置10であっ
て、前記触媒担持体20を導電性部材で形成し、電圧制
御部41を介して電源42に接続すると共に、前記電圧
制御部41は、前記ペロブスカイト型複合酸化物の表面
の酸素濃度を検出する酸素濃度センサ30の出力値に基
づいて、前記触媒担持体20へ印加する電圧を制御する
ように構成する。
の分解と、生成された窒素と酸素の放出を促進して、耐
久性に優れ、高い窒素酸化物除去率を長い間維持できる
排気ガス浄化装置を提供する。 【解決手段】触媒担持体20に、ペロブスカイト型複合
酸化物粒子と、貴金属触媒粒子の複合物からなる窒素酸
化物除去触媒を担持させた排気ガス浄化装置10であっ
て、前記触媒担持体20を導電性部材で形成し、電圧制
御部41を介して電源42に接続すると共に、前記電圧
制御部41は、前記ペロブスカイト型複合酸化物の表面
の酸素濃度を検出する酸素濃度センサ30の出力値に基
づいて、前記触媒担持体20へ印加する電圧を制御する
ように構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ン等の内燃機関の排気ガス中の窒素酸化物(NOx)を
浄化する排気ガス処理装置に関するものであり、より詳
細には、ペロブスカイト型複合酸化物を窒素酸化物の分
解及び吸着用の触媒とし、その粒子表面に貴金属粒子を
分散させた窒素酸化物除去触媒を有する排気ガス浄化装
置に関する。
ン等の内燃機関の排気ガス中の窒素酸化物(NOx)を
浄化する排気ガス処理装置に関するものであり、より詳
細には、ペロブスカイト型複合酸化物を窒素酸化物の分
解及び吸着用の触媒とし、その粒子表面に貴金属粒子を
分散させた窒素酸化物除去触媒を有する排気ガス浄化装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車載等のエンジンから排出される
排ガス中に含まれている窒素酸化物を除去するために、
三元触媒等の貴金属触媒が用いられてきた。
排ガス中に含まれている窒素酸化物を除去するために、
三元触媒等の貴金属触媒が用いられてきた。
【0003】この三元触媒は、白金(Pt)−ロジウム
(Rh)系や白金(Pt)−パラジウム(Pd)−ロジ
ウム(Rh)系の混合物で構成され、一つの触媒で同時
に、炭化水素(HC),一酸化炭素(CO)を水(H2
O),二酸化炭素(CO2 )にする酸化反応と、窒素酸
化物(NOx)を窒素(N2 )にする還元反応を行うも
のである。
(Rh)系や白金(Pt)−パラジウム(Pd)−ロジ
ウム(Rh)系の混合物で構成され、一つの触媒で同時
に、炭化水素(HC),一酸化炭素(CO)を水(H2
O),二酸化炭素(CO2 )にする酸化反応と、窒素酸
化物(NOx)を窒素(N2 )にする還元反応を行うも
のである。
【0004】しかしながら、この三元触媒は、反応温度
や被毒等の問題がある上に、理論空燃比を中心とした狭
い範囲である空燃比ウインドでのみ高い転化率を示すと
いう特性があるため、リーンバーン(希薄燃焼)を行う
ような、排ガス中の酸素濃度が高い、リーンバーンエン
ジンやディーゼルエンジンには適用できないという問題
がある。
や被毒等の問題がある上に、理論空燃比を中心とした狭
い範囲である空燃比ウインドでのみ高い転化率を示すと
いう特性があるため、リーンバーン(希薄燃焼)を行う
ような、排ガス中の酸素濃度が高い、リーンバーンエン
ジンやディーゼルエンジンには適用できないという問題
がある。
【0005】そのため、本発明者らは、公報特開平11
−322452号公報や特開平11−347370号公
報等において、複合酸化物を窒素酸化物に対する分解及
び吸着用の触媒とし、その粒子表面に酸化触媒としての
機能を持つ貴金属粒子を分散させた、高活性で長寿命の
窒素酸化物除去触媒を備えた排ガス浄化装置を提案して
いる。
−322452号公報や特開平11−347370号公
報等において、複合酸化物を窒素酸化物に対する分解及
び吸着用の触媒とし、その粒子表面に酸化触媒としての
機能を持つ貴金属粒子を分散させた、高活性で長寿命の
窒素酸化物除去触媒を備えた排ガス浄化装置を提案して
いる。
【0006】特に、特開平11−347370号公報に
おいては、触媒温度を触媒の活性が高い温度域である温
度ウインドー内に維持するために、温度調節部を設け、
複合酸化物から形成した導電センサの信号に基づき、電
源バッテリから電熱線に電力を供給し、この電熱線で触
媒を加熱する排気ガス浄化装置を提案している。
おいては、触媒温度を触媒の活性が高い温度域である温
度ウインドー内に維持するために、温度調節部を設け、
複合酸化物から形成した導電センサの信号に基づき、電
源バッテリから電熱線に電力を供給し、この電熱線で触
媒を加熱する排気ガス浄化装置を提案している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この特
開平11−347370号公報の排気ガス浄化装置にお
いては、導電センサの信号に基づき、活性温度域より低
温になった時のみ電熱線に電力を供給する構成にもかか
わらず、温度ウインドーの範囲が300℃〜500℃と
比較的高温であるために、消費電力が大きくなってしま
うという問題がある。
開平11−347370号公報の排気ガス浄化装置にお
いては、導電センサの信号に基づき、活性温度域より低
温になった時のみ電熱線に電力を供給する構成にもかか
わらず、温度ウインドーの範囲が300℃〜500℃と
比較的高温であるために、消費電力が大きくなってしま
うという問題がある。
【0008】一方、ペロブスカイト型複合酸化物を有す
る窒素酸化物除去触媒によるNOx浄化は、NOxを触
媒表面に吸着し、触媒とNOx間の電子の授受によりN
Ox分解反応を進行し、更に、この分解反応により発生
した窒素、酸素の原子や分子を触媒表面に蓄積し、この
窒素、酸素の分子を放出して、触媒機能の再生を行って
いる。
る窒素酸化物除去触媒によるNOx浄化は、NOxを触
媒表面に吸着し、触媒とNOx間の電子の授受によりN
Ox分解反応を進行し、更に、この分解反応により発生
した窒素、酸素の原子や分子を触媒表面に蓄積し、この
窒素、酸素の分子を放出して、触媒機能の再生を行って
いる。
【0009】そして、この窒素、酸素の分子の放出時に
一部の酸素原子が放出されずに残留するため、触媒機能
が劣化するということや、窒素、酸素の分子の放出が間
欠的に行われることが分かってきた。
一部の酸素原子が放出されずに残留するため、触媒機能
が劣化するということや、窒素、酸素の分子の放出が間
欠的に行われることが分かってきた。
【0010】また、ペロブスカイト型複合酸化物は、そ
の表面の酸素欠陥に、NOxや酸素を吸着したり、反応
して生成した窒素や酸素を放出したりすることにより、
導電率が変化するという性質を有しており、この導電率
の変化は、数分から数十分間程度の短いスパンでは、ペ
ロブスカイト型複合酸化物の表面の酸素濃度の変化を示
し、長いスパンでは、ペロブスカイト型複合酸化物の表
面を通過したNOxの総量を示す。
の表面の酸素欠陥に、NOxや酸素を吸着したり、反応
して生成した窒素や酸素を放出したりすることにより、
導電率が変化するという性質を有しており、この導電率
の変化は、数分から数十分間程度の短いスパンでは、ペ
ロブスカイト型複合酸化物の表面の酸素濃度の変化を示
し、長いスパンでは、ペロブスカイト型複合酸化物の表
面を通過したNOxの総量を示す。
【0011】そこで、この短いスパンにおける導電率の
変化からペロブスカイト型複合酸化物の表面の酸素濃度
を推定し、酸素濃度が上昇した時にはペロブスカイト型
複合酸化物に高い電圧を加えることで、生成ガスの放出
を促進することができ、触媒の劣化を防止することがで
きることが分かった。
変化からペロブスカイト型複合酸化物の表面の酸素濃度
を推定し、酸素濃度が上昇した時にはペロブスカイト型
複合酸化物に高い電圧を加えることで、生成ガスの放出
を促進することができ、触媒の劣化を防止することがで
きることが分かった。
【0012】本発明は、この知見を基に、上述の従来技
術の問題を解決するためになされたものであり、その目
的は、触媒担持体に電圧を加えることにより、NOxの
分解と、生成された窒素と酸素の放出を促進して、耐久
性に優れ、高い窒素酸化物除去率を長い間維持できる排
気ガス浄化装置を提供することにある。
術の問題を解決するためになされたものであり、その目
的は、触媒担持体に電圧を加えることにより、NOxの
分解と、生成された窒素と酸素の放出を促進して、耐久
性に優れ、高い窒素酸化物除去率を長い間維持できる排
気ガス浄化装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するための排気ガス浄化装置は、以下のように構成され
る。
するための排気ガス浄化装置は、以下のように構成され
る。
【0014】触媒担持体に、ペロブスカイト型複合酸化
物粒子と、貴金属触媒粒子の複合物からなる窒素酸化物
除去触媒を担持させた排気ガス浄化装置であって、前記
触媒担持体を導電性部材で形成し、電圧制御部を介して
電源部に接続すると共に、前記電圧制御部は、前記ペロ
ブスカイト型複合酸化物の表面の酸素濃度を検出する酸
素濃度センサの出力値に基づいて、前記触媒担持体へ印
加する電圧を制御するように構成する。
物粒子と、貴金属触媒粒子の複合物からなる窒素酸化物
除去触媒を担持させた排気ガス浄化装置であって、前記
触媒担持体を導電性部材で形成し、電圧制御部を介して
電源部に接続すると共に、前記電圧制御部は、前記ペロ
ブスカイト型複合酸化物の表面の酸素濃度を検出する酸
素濃度センサの出力値に基づいて、前記触媒担持体へ印
加する電圧を制御するように構成する。
【0015】そして、上記の排気ガス浄化装置におい
て、前記ペロブスカイト型複合酸化物を、カルシウム
(Ca),ストロンチウム(Sr),バリウム(B
a),スカンジウム(Sc),イツトリウム(Y),セ
リウム(Ce),ガドリニウム(Gd),テルビウム
(Tb),ジスプロシウム(Dy),ホルミウム(H
o),チタン(Ti),亜鉛(Zn),ジルコニウム
(Zr),インジウム(In),ハフニウム(Hf).
ニッケル(Ni),マンガン(Mn)の元素群の内、少
なくとも2種類の元素を構成元素AとBとする一般式の
ABO3 等で表されるペロブスカイト型複合酸化物で形
成し、前記貴金属触媒粒子を、ルテニウム(Ru),ロ
ジウム(Rh),パラジウム(Pd),イリジウム(I
r),白金(Pt),金(Au)の元素の内、少なくと
も1種類の元素の貴金属で形成する。
て、前記ペロブスカイト型複合酸化物を、カルシウム
(Ca),ストロンチウム(Sr),バリウム(B
a),スカンジウム(Sc),イツトリウム(Y),セ
リウム(Ce),ガドリニウム(Gd),テルビウム
(Tb),ジスプロシウム(Dy),ホルミウム(H
o),チタン(Ti),亜鉛(Zn),ジルコニウム
(Zr),インジウム(In),ハフニウム(Hf).
ニッケル(Ni),マンガン(Mn)の元素群の内、少
なくとも2種類の元素を構成元素AとBとする一般式の
ABO3 等で表されるペロブスカイト型複合酸化物で形
成し、前記貴金属触媒粒子を、ルテニウム(Ru),ロ
ジウム(Rh),パラジウム(Pd),イリジウム(I
r),白金(Pt),金(Au)の元素の内、少なくと
も1種類の元素の貴金属で形成する。
【0016】また、前記酸素濃度センサを、前記ペロブ
スカイト型複合酸化物を担持した担持体に、所定の間隔
を有して一対の電極線を配設して形成し、前記ペロブス
カイト型複合酸化物の導電率を計測する導電率センサで
構成する。
スカイト型複合酸化物を担持した担持体に、所定の間隔
を有して一対の電極線を配設して形成し、前記ペロブス
カイト型複合酸化物の導電率を計測する導電率センサで
構成する。
【0017】この構成により、ペロブスカイト型複合酸
化物を有する窒素酸化物除去触媒において、NOxを触
媒表面に吸着する第1段階と、触媒とNOx間の電子の
授受によりNOx分解反応を進行する第2段階と、この
分解反応により発生した窒素、酸素の原子や分子を触媒
表面に蓄積する第3段階と、この窒素、酸素の分子を放
出する第4段階の内、ペロブスカイト型複合酸化物の酸
素濃度が上昇する第3段階〜第4段階にかけて、触媒担
持体に電圧を加えて、窒素、酸素の分子の放出するを促
進する。これにより、触媒機能の再生を図り、触媒の劣
化を防止する。
化物を有する窒素酸化物除去触媒において、NOxを触
媒表面に吸着する第1段階と、触媒とNOx間の電子の
授受によりNOx分解反応を進行する第2段階と、この
分解反応により発生した窒素、酸素の原子や分子を触媒
表面に蓄積する第3段階と、この窒素、酸素の分子を放
出する第4段階の内、ペロブスカイト型複合酸化物の酸
素濃度が上昇する第3段階〜第4段階にかけて、触媒担
持体に電圧を加えて、窒素、酸素の分子の放出するを促
進する。これにより、触媒機能の再生を図り、触媒の劣
化を防止する。
【0018】即ち、ペロブスカイト型複合酸化物の表面
の酸素濃度を検出し、酸素濃度が上昇した時には高い電
圧を加え、生成ガスの放出を促進し、触媒の劣化を防止
する。
の酸素濃度を検出し、酸素濃度が上昇した時には高い電
圧を加え、生成ガスの放出を促進し、触媒の劣化を防止
する。
【0019】また、ペロブスカイト型複合酸化物は、そ
の表面の酸素欠陥に、NOxや酸素を吸着したり、反応
したり、生成した窒素や酸素を放出したりすることによ
り、導電率が変化するという性質を有している。
の表面の酸素欠陥に、NOxや酸素を吸着したり、反応
したり、生成した窒素や酸素を放出したりすることによ
り、導電率が変化するという性質を有している。
【0020】従って、ペロブスカイト型複合酸化物の導
電率を測定することにより、ペロブスカイト型複合酸化
物の酸素欠陥量の変化を検出することが可能となる。
電率を測定することにより、ペロブスカイト型複合酸化
物の酸素欠陥量の変化を検出することが可能となる。
【0021】つまり、導電率が高い時は、酸素欠陥量が
多い時であり、導電率が低い時は、酸素欠陥量が少ない
時である。
多い時であり、導電率が低い時は、酸素欠陥量が少ない
時である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明に係
る実施の形態の排気ガス浄化装置について説明する。
る実施の形態の排気ガス浄化装置について説明する。
【0023】図1は本発明の実施の形態の排気ガス浄化
装置の構成を示す図である。
装置の構成を示す図である。
【0024】図1に示すように、この排気ガス浄化装置
10は、導電性の触媒担持体20に、ペロブスカイト型
複合酸化物粒子と、貴金属触媒粒子の複合物からなる窒
素酸化物除去触媒を担持させて形成される。
10は、導電性の触媒担持体20に、ペロブスカイト型
複合酸化物粒子と、貴金属触媒粒子の複合物からなる窒
素酸化物除去触媒を担持させて形成される。
【0025】そして、この触媒担持体20の上流側端部
21と下流側端部22に電圧制御部41を介して電源4
2に接続し、また、触媒担持体20に所定の間隔を設け
て一対の電極30を挿入し、この電極30に導電率を検
出する検出部31を接続する。
21と下流側端部22に電圧制御部41を介して電源4
2に接続し、また、触媒担持体20に所定の間隔を設け
て一対の電極30を挿入し、この電極30に導電率を検
出する検出部31を接続する。
【0026】この検出部31の出力を電圧制御部41に
入力し、この検出したペロブスカイト型複合酸化物の導
電率に基づいて、触媒担持体20に加える電圧を制御す
るように構成する。
入力し、この検出したペロブスカイト型複合酸化物の導
電率に基づいて、触媒担持体20に加える電圧を制御す
るように構成する。
【0027】このペロブスカイト型複合酸化物の導電率
は、ペロブスカイト型複合酸化物の表面の酸素濃度に対
応して変化するので、導電率に基づいて、触媒担持体2
0に加える電圧を制御することは、酸素濃度に基づいて
触媒担持体20に加える電圧を例えば、直流で0V〜1
20Vの範囲で制御することになる。
は、ペロブスカイト型複合酸化物の表面の酸素濃度に対
応して変化するので、導電率に基づいて、触媒担持体2
0に加える電圧を制御することは、酸素濃度に基づいて
触媒担持体20に加える電圧を例えば、直流で0V〜1
20Vの範囲で制御することになる。
【0028】このペロブスカイト型複合酸化物と、その
表面に貴金属触媒粒子を分散配置したNOx除去触媒の
具体的な製造方法について説明すると、先ず、組成がB
aPrO3 のペロブスカイト粉末を合成し、このペロブ
スカイトと貴金属の比率がモル比で1:1〜2となるよ
うに、ロジウム(Rh)とイリジウム(Ir)を分散さ
せて窒素酸化物除去触媒を合成し、その粉末をアセチル
アセトン中に分散し、スラリーを作成する。
表面に貴金属触媒粒子を分散配置したNOx除去触媒の
具体的な製造方法について説明すると、先ず、組成がB
aPrO3 のペロブスカイト粉末を合成し、このペロブ
スカイトと貴金属の比率がモル比で1:1〜2となるよ
うに、ロジウム(Rh)とイリジウム(Ir)を分散さ
せて窒素酸化物除去触媒を合成し、その粉末をアセチル
アセトン中に分散し、スラリーを作成する。
【0029】このスラリー中に鉄−クロム−アルミニウ
ム(Fe−Cr−Al)合金製の箔状担持体を浸漬させ
て、電気泳動法により、窒素酸化物除去触媒を担持させ
る。その後、2つの箔状担持体を互いに接触しないよう
に渦状に成形して、触媒担持体20を作製する。この触
媒担持体20の外周部を絶縁した後、この2つの箔状担
持体にリード線を取り付け、電圧制御部41を介して、
直流電源24Vの電源42の各電極に接続する。
ム(Fe−Cr−Al)合金製の箔状担持体を浸漬させ
て、電気泳動法により、窒素酸化物除去触媒を担持させ
る。その後、2つの箔状担持体を互いに接触しないよう
に渦状に成形して、触媒担持体20を作製する。この触
媒担持体20の外周部を絶縁した後、この2つの箔状担
持体にリード線を取り付け、電圧制御部41を介して、
直流電源24Vの電源42の各電極に接続する。
【0030】また、この電圧制御部41は、内部に昇圧
回路及び可変抵抗を有しており、この可変抵抗の抵抗値
を調整制御することにより、触媒担持体20への印加電
圧を調整できるように構成される。
回路及び可変抵抗を有しており、この可変抵抗の抵抗値
を調整制御することにより、触媒担持体20への印加電
圧を調整できるように構成される。
【0031】そして、この触媒担持体20を入口11a
と出口11bを有する反応容器11内に納めて排気ガス
浄化装置10を形成する。
と出口11bを有する反応容器11内に納めて排気ガス
浄化装置10を形成する。
【0032】なお、このペロブスカイト型複合酸化物
は、このBaPrO3 以外にも、アルカリ土類金属元素
のCa,Sr,Baと、希土類元素のY,Ce,Gd,
Tb,Dy,Hoと、若しくは、金属元素のTi,Z
n,Zr,In,Hfの元素群の内、少なくとも2種類
の元素をAとBの構成元素とし、Oを酸素元素とする、
ABO3 等の一般式で表されるペロブスカイト型複合酸
化物で形成することができる。
は、このBaPrO3 以外にも、アルカリ土類金属元素
のCa,Sr,Baと、希土類元素のY,Ce,Gd,
Tb,Dy,Hoと、若しくは、金属元素のTi,Z
n,Zr,In,Hfの元素群の内、少なくとも2種類
の元素をAとBの構成元素とし、Oを酸素元素とする、
ABO3 等の一般式で表されるペロブスカイト型複合酸
化物で形成することができる。
【0033】また、このペロブスカイト型複合酸化物の
表面に分散配置する貴金属も、RhとIr以外でもよ
く、Ru,Rh,Pd,Ir,Pt,Auの内、少なく
とも1種類の元素を含有するようにすればよい。
表面に分散配置する貴金属も、RhとIr以外でもよ
く、Ru,Rh,Pd,Ir,Pt,Auの内、少なく
とも1種類の元素を含有するようにすればよい。
【0034】そして、排気ガスGの浄化に際しては、導
電率センサ30の検出部31の出力値に基づいて、電圧
制御部41で触媒担持体20への印加電圧を制御する。
電率センサ30の検出部31の出力値に基づいて、電圧
制御部41で触媒担持体20への印加電圧を制御する。
【0035】つまり、ペロブスカイト型複合酸化物の表
面の酸素やNOx濃度が上昇し、酸素欠陥量が少なくな
って導電率が低下する時には高い電圧を加えて多くの電
流を流して、生成ガスの放出を促進し、触媒の劣化を防
止する。
面の酸素やNOx濃度が上昇し、酸素欠陥量が少なくな
って導電率が低下する時には高い電圧を加えて多くの電
流を流して、生成ガスの放出を促進し、触媒の劣化を防
止する。
【0036】また、生成ガスの放出が終了し、表面の酸
素濃度が下降するのを、導電率の上昇で検出した時には
電圧を低くする。
素濃度が下降するのを、導電率の上昇で検出した時には
電圧を低くする。
【0037】この触媒担持体20に電圧を加えることが
できる排気ガス浄化装置1(実施例)と、電圧を加えな
い排気ガス浄化装置(比較例)に関して、それぞれ、模
擬ガス、及びディーゼルエンジンの排気ガスに対する窒
素酸化物除去率を測定し、比較した。
できる排気ガス浄化装置1(実施例)と、電圧を加えな
い排気ガス浄化装置(比較例)に関して、それぞれ、模
擬ガス、及びディーゼルエンジンの排気ガスに対する窒
素酸化物除去率を測定し、比較した。
【0038】この測定結果を示す図2によれば、実施例
と比較例の窒素酸化物除去率は、1時間後ではそれぞれ
45%、42%であったが、1,000時間後ではそれ
ぞれ39%、31%となった。
と比較例の窒素酸化物除去率は、1時間後ではそれぞれ
45%、42%であったが、1,000時間後ではそれ
ぞれ39%、31%となった。
【0039】従って、この実施例では反応初期から比較
例よりもNOx除去率が高く、また、1,000時間経
過後でも、NOx除去率の低下は、比較例よりも少ない
ことが分かり、実施例が高いNOx除去率と優れた耐久
性を示していることが分かる。
例よりもNOx除去率が高く、また、1,000時間経
過後でも、NOx除去率の低下は、比較例よりも少ない
ことが分かり、実施例が高いNOx除去率と優れた耐久
性を示していることが分かる。
【0040】以上の構成の排気ガス浄化装置によれば、
窒素酸化物除去触媒のペロブスカイト型複合酸化物の表
面の酸素濃度に応じて、触媒担持体20に電圧を加える
ことができるので、NOxの分解及び生成ガスの放出を
促進でき、これにより、高いNOx除去率を達成でき、
また、触媒の劣化も防止できる。
窒素酸化物除去触媒のペロブスカイト型複合酸化物の表
面の酸素濃度に応じて、触媒担持体20に電圧を加える
ことができるので、NOxの分解及び生成ガスの放出を
促進でき、これにより、高いNOx除去率を達成でき、
また、触媒の劣化も防止できる。
【0041】そのため、この排気ガス浄化装置10は耐
久性に優れ、高い窒素酸化物除去率を持った排気ガス浄
化装置となる。
久性に優れ、高い窒素酸化物除去率を持った排気ガス浄
化装置となる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る排気
ガス浄化装置によれば、窒素酸化物除去触媒のペロブス
カイト型複合酸化物の表面の酸素濃度に応じて、触媒担
持体に電圧を加え、窒素酸化物(NOx)の分解及び生
成ガスの放出を促進できるので、高い窒素酸化物除去率
を達成でき、また、触媒の劣化も防止できる。
ガス浄化装置によれば、窒素酸化物除去触媒のペロブス
カイト型複合酸化物の表面の酸素濃度に応じて、触媒担
持体に電圧を加え、窒素酸化物(NOx)の分解及び生
成ガスの放出を促進できるので、高い窒素酸化物除去率
を達成でき、また、触媒の劣化も防止できる。
【0043】そのため、耐久性に優れ、高い窒素酸化物
除去率を持った排気ガス浄化装置を提供できる。
除去率を持った排気ガス浄化装置を提供できる。
【図1】本発明の実施の形態の排気ガス浄化装置の構成
図である。
図である。
【図2】実施例と比較例におけるNOx除去率を示す図
である。
である。
10 排気ガス浄化装置 20 触媒担持体 30 導電性センサ 41 制御部 42 電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G091 AA02 AA06 AA18 AB06 BA01 BA14 BA26 BA27 BA33 CA04 DA02 EA29 EA36 FB03 FB07 FC06 GB05W GB10W HA39 4D048 AA06 AB02 BA02X BA07X BA08X BA15X BA16X BA17X BA18X BA19X BA28X BA38X BA42X CC53 DA02
Claims (3)
- 【請求項1】 触媒担持体に、ペロブスカイト型複合酸
化物粒子と、貴金属触媒粒子の複合物からなる窒素酸化
物除去触媒を担持させた排気ガス浄化装置であって、前
記触媒担持体を導電性部材で形成し、電圧制御部を介し
て電源に接続すると共に、前記電圧制御部は、前記ペロ
ブスカイト型複合酸化物の表面の酸素濃度を検出する酸
素濃度センサの出力値に基づいて、前記触媒担持体へ印
加する電圧を制御するように構成したことを特徴とする
排気ガス浄化装置。 - 【請求項2】 前記ペロブスカイト型複合酸化物を、カ
ルシウム(Ca),ストロンチウム(Sr),バリウム
(Ba),スカンジウム(Sc),イツトリウム
(Y),セリウム(Ce),ガドリニウム(Gd),テ
ルビウム(Tb),ジスプロシウム(Dy),ホルミウ
ム(Ho),チタン(Ti),亜鉛(Zn),ジルコニ
ウム(Zr),インジウム(In),ハフニウム(H
f).ニッケル(Ni),マンガン(Mn)の元素群の
内、少なくとも2種類の元素を構成元素AとBとする一
般式のABO3 等で表されるペロブスカイト型複合酸化
物で形成すると共に、前記貴金属触媒粒子を、ルテニウ
ム(Ru),ロジウム(Rh),パラジウム(Pd),
イリジウム(Ir),白金(Pt),金(Au)の元素
の内、少なくとも1種類の元素の貴金属で形成すること
を特徴とする請求項1記載の排気ガス浄化装置。 - 【請求項3】 前記酸素濃度センサを、前記ペロブスカ
イト型複合酸化物を担持した担持体に、所定の間隔を有
して一対の電極線を配設して形成した、前記ペロブスカ
イト型複合酸化物の導電率を計測する導電率センサで構
成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の排気ガ
ス浄化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001154083A JP2002346341A (ja) | 2001-05-23 | 2001-05-23 | 排気ガス浄化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001154083A JP2002346341A (ja) | 2001-05-23 | 2001-05-23 | 排気ガス浄化装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002346341A true JP2002346341A (ja) | 2002-12-03 |
Family
ID=18998487
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001154083A Pending JP2002346341A (ja) | 2001-05-23 | 2001-05-23 | 排気ガス浄化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002346341A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006032078A (ja) * | 2004-07-15 | 2006-02-02 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 燃料電池発電装置 |
US11958746B2 (en) | 2018-07-09 | 2024-04-16 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Hydrocarbon reforming catalyst and hydrocarbon reforming apparatus |
-
2001
- 2001-05-23 JP JP2001154083A patent/JP2002346341A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006032078A (ja) * | 2004-07-15 | 2006-02-02 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 燃料電池発電装置 |
US11958746B2 (en) | 2018-07-09 | 2024-04-16 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Hydrocarbon reforming catalyst and hydrocarbon reforming apparatus |
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