JP2002345454A - 抗cx3cr1抗体、抗フラクタルカイン抗体及びフラクタルカインの利用 - Google Patents
抗cx3cr1抗体、抗フラクタルカイン抗体及びフラクタルカインの利用Info
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Abstract
用途を提供する。 【解決手段】 抗CX3CR1抗体により、キラーリンパ球の
同定・除去・分離が容易になる。また、CX3CR1とフラク
タルカインの相互作用を抑制することにより、キラーリ
ンパ球の遊走を抑制し細胞障害活性を抑制する抗体医薬
の提供が可能となる。
Description
体、フラクタルカインに対する抗体及びフラクタルカイ
ンの用途に関する。
原体や異常な癌細胞などの排除に中心的な役割を果たし
ている。その一方で、過剰な細胞障害反応は、時として
正常な組織を破壊し、腎炎、リウマチ、糖尿病、心筋炎
などの自己免疫疾患の発症に深く関与する。キラーリン
パ球はNK細胞、CD8T細胞、CD4T細胞、γδT細胞、NKT細
胞などに分類されるが、これらは共通に、標的細胞にア
ポトーシスを誘導する機構を備えている。最も良く知ら
れている機構は、キラーリンパ球の細胞障害性分泌顆粒
から放出される小孔形成蛋白質パーフォリンとセリンプ
ロテアーゼグランザイムBを介する機構である。パーフ
ォリンは標的細胞に小孔を形成させ、グランザイムBは
その小孔から標的細胞内に動員され、標的細胞にアポト
ーシスを誘導する。また、TNFファミリーに属する、Fas
LやTARILは、キラーリンパ球の細胞表面に発現、又は分
泌され、標的細胞上の受容体に結合して、アポトーシス
を誘導する。キラーリンパ球の細胞障害機構や活性化機
構については、詳細な検討がなされているが、これら細
胞の生体内での移動を制御する因子についてはほとんど
知られていない。
細胞接着分子と細胞遊走因子の関与する多段階反応が必
要とされている。典型的な浸潤機構においては、最初の
反応は、リンパ球の内皮細胞への接触と内皮細胞上での
ローリングであり、これらは主にセレクチンと呼ばれる
接着分子群により行われている。リンパ球はローリング
を行うことによって、局所的に産生され、血管内皮細胞
上に提示された細胞遊走因子を感知できるようになる。
細胞遊走因子は、主にG蛋白質共役型7回膜貫通受容体
を介したシグナル伝達によりインテグリンと呼ばれる接
着分子群を活性化して、リンパ球と内皮細胞の強固な接
着を誘導する。そして、最終的に、リンパ球は内皮細胞
間隙を通過して組織内に浸潤する。
子であり、細胞運動の亢進や細胞接着分子の活性化を介
して、リンパ球の組織浸潤を制御している。ケモカイン
は、その最初の2つのシステイン残基の配列により、C
C、CXC、C、CXXXCの4つのサブファミリーに分類され
る。CC、CXC、Cケモカインのメンバーは、約70アミノ酸
からなる分泌蛋白質であり、それ自身には接着分子とし
ての活性はないが、細胞接着を誘導することができる。
分泌されたケモカインは、標的細胞表面上の7回膜貫通
型受容体に結合して、三量体G蛋白質を介してインテグ
リンを活性化し、細胞の接着や遊走を誘導する。ケモカ
インの細胞種特異的な活性は、その特異的受容体がある
特定の細胞サブセットに存在するかどうかで、主に規定
されている。したがって、ある特定のケモカイン受容体
のリンパ球での発現状態を、細胞サブセットごとに詳細
に検討することで、これら受容体に結合するケモカイン
の細胞種特異性を明らかにすることが可能である。
て、新規の簡潔なリンパ球浸潤機構が同定された。この
機構は活性化された内皮細胞上に発現するフラクタルカ
インと、血流中の単球、NK細胞、そしてT細胞の一部に
発現する7回膜貫通型受容体CX3CR1により媒介される。
フラクタルカインはCXXXCケモカインの唯一のメンバー
であり、その構造と機能において、他のケモカインには
見られない際だった特徴を有している。フラクタルカイ
ンは、ケモカインドメイン、ムチンドメイン、細胞膜貫
通領域、細胞質内領域を有する膜結合型として細胞表面
上に発現する。膜結合型フラクタルカインはCX3CR1と結
合することで、生理的血流速存在下においても、セレク
チンやインテグリンの介在なしに、単独で強固な接着を
媒介することが可能である。すなわち、セレクチンやイ
ンテグリンを介する多段階の細胞浸潤機構と同様な機能
を、フラクタルカイン-CX3CR1細胞浸潤系は一段階の反
応で媒介する。さらに、膜結合型フラクタルカインから
シェディングによって分泌される分泌型フラクタルカイ
ンは、CX3CR1に結合して、従来のケモカインと同様に、
インテグリンの活性化や細胞遊走を誘導する。
を炎症性サイトカインのTNFやIL-1で処理すると発現が
誘導され、CX3CR1は単球や、NK細胞のほとんどと、T細
胞の一部に発現しているが、好中球には発現していな
い。したがって、フラクタルカイン-CX3CR1細胞浸潤系
は、損傷を受けた組織の内皮細胞上、又は組織内に、あ
る種の免疫細胞を動員するための、きわめて効率の良い
機構であると考えられる。しかし、該細胞浸潤系により
遊走する細胞の種類、及び該細胞浸潤系の炎症反応にお
ける働きは解析されていない。
R1に対する抗体、フラクタルカインに対する抗体及びフ
ラクタルカインの用途を提供することである。
ルカイン-CX3CR1細胞浸潤系により遊走する細胞を同定
すると共に、該細胞浸潤系の炎症反応における重要性を
明らかにした。
徴をCX3CR1に対する抗体を用いて詳細に解析した結果、
CX3CR1が細胞内にパーフォリンやグランザイムBを含有
するキラーリンパ球に選択的に発現することを明らかに
した。また、CD8陽性T細胞においては、細胞障害活性は
CX3CR1陽性細胞画分に選択的に認められた。
ォリンやグランザイムBを含有するキラーリンパ球に選
択的に細胞遊走を誘導し、この細胞遊走は抗フラクタル
カイン抗体で抑制されることを明らかにした。さらに、
膜結合型フラクタルカインは他のケモカイン、MIP-1 be
taによって誘導されるキラーリンパ球の遊走を増強し、
この増強は抗フラクタルカイン抗体で抑制されることを
明らかにした。
1細胞浸潤系は、キラーリンパ球を標的組織へと導くき
わめて重要なケモカイン・接着分子であることが示され
た。この系を制御することにより、自己免疫組織からの
キラーリンパ球の排除や、癌組織へのキラーリンパ球の
動員などが可能になると考えられる。本発明は、これら
の知見に基づき完成されたものである。
る。 (1)CX3CR1に対する抗体をリンパ球に結合させ、抗体
の結合を指標にしてFACS又はMACSでリンパ球を分離する
ことを含む、キラーリンパ球を分離又は除去する方法。
する抗体を構成成分として含む、キラーリンパ球の分離
又は除去用試薬。
球を標識し、標識に基づいてキラーリンパ球をFACSによ
り同定することを含む、キラーリンパ球を同定する方
法。
する抗体を構成成分として含む、キラーリンパ球の同定
用試薬。
球を免疫組織染色することを含む、キラーリンパ球を同
定する方法。
する抗体を構成成分として含む、キラーリンパ球の同定
用試薬。
用を抑制することによってキラーリンパ球の遊走を阻害
する、CX3CR1又はフラクタルカインと結合する抗体を有
効成分として含む自己免疫疾患治療剤。
するものである(7)に記載の自己免疫疾患治療剤。
結合した細胞毒性物質とを含むイムノトキシン。
伝子を有効成分として含む、癌の遺伝子治療剤。
それぞれケモカイン受容体及びケモカインである。また
キラーリンパ球とは、細胞障害活性を有するリンパ球で
ある。
ンに対する抗体の用途 CX3CR1又はフラクタルカインに対する抗体は、以下のよ
うにして作製することができる。
ウサギ)は、該哺乳動物において免疫応答を引き起こす
免疫原の形態のCX3CR1又はフラクタルカイン又は蛋白質
断片(例えばペプチド断片)で免疫することができる。
えば、GenBank NM_001337又はNM_002996参照)を組み込
んだ発現ベクターを宿主細胞、例えば細菌、哺乳類細胞
株又は昆虫細胞株中で発現させ、培養液又は菌体・細胞
から標準的な方法に従ってCX3CR1又はフラクタルカイン
を精製することができる。また、例えばGST等との融合
蛋白質として発現させ、GSTとの融合蛋白質の場合はグ
ルタチオンカラムにより精製しても構わない。CX3CR1又
はフラクタルカインのペプチドはCX3CR1又はフラクタル
カインのアミノ酸配列に基づき、公知の方法(例えば、
F-moc又はT-boc化学合成)により合成することができ、
合成されたペプチドは適当な担体、例えばKLHと結合さ
せることで免疫原性を高めることも許される。
はペプチド断片をアジュバントと共に免疫後、抗血清を
得ることができ、所望なら抗血清からポリクローナル抗
体を単離することができる。また、モノクローナル抗体
を産生するには、抗体産生細胞(リンパ球)を免疫動物
より回収し、標準的な細胞融合法によりミエローマ細胞
と融合させて細胞を不死化し、ハイブリドーマ細胞を得
る。かかる技術は当該技術分野では確立された方法であ
り、適当なマニュアル(Harlow et al, Antibodies: A
Laboratory Mannual, 1998, Cold Spring Harbor Labor
atory)に準じて行うことができる。更に、モノクロー
ナル抗体はヒトモノクローナル抗体を産生するためのヒ
トB細胞ハイブリドーマ法(Kozbar et al., Immunol.
Today, 4: 72, 1983)、EBV-ハイブリドーマ法(Cole e
t al., Monoclonal Antibody inCancer Therapy, 1985,
Allen R. Bliss, Inc., pages 77-96)、Combinatoria
l抗体ライブラリーのスクリーニング(Huse et al., Sc
ience, 246: 1275, 1989)等他の方法により作製しても
良い。
細胞をそのまま哺乳類動物に免疫して、該哺乳動物のリ
ンパ球よりハイブリドーマを作製し、産生される抗体の
スクリーニングを、CX3CR1を発現させた哺乳類細胞(昆
虫細胞との交叉免疫性が低く、昆虫細胞由来の蛋白質に
対する抗体が結合しない細胞)で行う方法も許される。
グランザイムBを持った細胞障害活性を有するリンパ球
に特異的に見出され、更にリンパ球をCX3CR1陽性細胞と
陰性細胞に分画すると、細胞障害活性はCX3CR1陽性細胞
にのみ認められることから、CX3CR1はキラーリンパ球の
新たなマーカーとして用いることができることを見出し
た。すなわち、CX3CR1はキラーリンパ球に特異的に発現
するので、CX3CR1に対する抗体(抗CX3CR1抗体)は以下
の用途に使用できる。
いて、CX3CR1に対する抗体をキラーリンパ球に結合さ
せ、キラーリンパ球を分離又は除去する。
3CR1に対する抗体を用いてキラーリンパ球を標識し、キ
ラーリンパ球を同定する。
対する抗体を用いてキラーリンパ球を染色し、キラーリ
ンパ球を同定する。
途に適合した担体(水、緩衝液など)と組み合わせるこ
とにより、上記の用途に使用するための試薬とすること
ができる。
る。CX3CR1に対する抗体をリンパ球に結合させ、抗体の
結合を指標にしてFACS又はMACSでリンパ球を分離するこ
とを含む、キラーリンパ球を分離又は除去する方法、及
び、この方法に用いる、CX3CR1に対する抗体を構成成分
として含む、キラーリンパ球の分離又は除去用試薬。
識し、標識に基づいてキラーリンパ球をFACSにより同定
することを含む、キラーリンパ球を同定する方法、及
び、この方法に用いる、CX3CR1に対する抗体を構成成分
として含む、キラーリンパ球の同定用試薬。
疫組織染色することを含む、キラーリンパ球を同定する
方法、及び、この方法に用いる、CX3CR1に対する抗体を
構成成分として含む、キラーリンパ球の同定用試薬。
織切片を、抗CX3CR1抗体を用いて蛍光抗体法により、又
は酵素抗体法により染色すれば、浸潤しているリンパ球
がキラー活性を持ったリンパ球か否かを同定できる。
ば、当該細胞集団にどの位の割合でキラー活性を持った
リンパ球が含まれるかを容易に測定できる。
ラーリンパ球を分画するために、更に有効である。CX3C
R1は細胞表面に存在し、インタクト(intact)な細胞にも
抗CX3CR1抗体が結合するため、キラーリンパ球をその活
性を保ったままで分画することが可能である。
し、インタクトな細胞にも抗CX3CR1抗体が結合するた
め、適当な支持体に抗体を固相化したカラムなどに末梢
血をパーヒュージョンさせれば、ex vivoでのキラーリ
ンパ球の除去が可能である。また、CX3CR1抗体や分泌型
フラクタルカインと毒素を結合させたイムノトキシンを
作製したり、抗CX3CR1抗体を結合後に補体が結合し活性
化できるようにすれば、in vivoでのキラーリンパ球の
除去が可能である。
体は、必ずしもCX3CR1とフラクタルカインの相互作用を
阻害しない。実際に、本発明者が取得したCX3CR1に対す
るモノクローナル抗体2A9-1と1F2-2は、該相互作用を阻
害しなかった。
ンと結合する抗体の中から、更にCX3CR1とフラクタルカ
インの相互作用を阻害する抗体を選択して、該抗体を用
いれば、自己免疫疾患等で細胞障害活性を担うキラーリ
ンパ球の浸潤を効果的に抑制できることを見出した。従
って、本発明は、このような抗体の用途を提供するもの
である。すなわち、本発明は、CX3CR1とフラクタルカイ
ンの相互作用を抑制することによってキラーリンパ球の
遊走を阻害する、CX3CR1又はフラクタルカインと結合す
る抗体を有効成分として含む自己免疫疾患治療剤を提供
する。この治療剤は、CX3CR1とフラクタルカインの相互
作用を抑制することによってキラーリンパ球の遊走を阻
害する、CX3CR1又はフラクタルカインと結合する抗体を
治療的に有効な量で投与することを含む自己免疫疾患の
治療方法において使用できる。
クタルカインと結合するものであることが好ましい。
害する抗体は、フラクタルカイン又は膜結合型フラクタ
ルカインを発現する細胞に対し、CX3CR1陽性細胞が遊走
するか否かによりスクリーニングできる。以下にCX3CR1
陽性細胞が遊走するか否かによりスクリーニングする具
体的な方法について記載するが、本発明はこれに限定さ
れるものではない。
トランスウェルカルチャーインサート(コースター社
製)を用いて、測定することができる。
フラクタルカインを発現していない細胞例えばECV304細
胞を培養し、カルチャーインサート上面に単層の細胞層
を形成させる。フラクタルカインを、適当な濃度好まし
くは10 nMの濃度になるように、遊走溶液(例えばRPMI-
1640: M199 = 1 : 1, 0.5% BSA, 20 mM HEPES, pH7.4)
で希釈し、24穴のウェルプレートに加える。ECV304細胞
を培養したトランスウェルカルチャーインサートを24穴
のトランスウェルに取りつけ、遊走溶液に懸濁した適当
な個数、好ましくは106個の末梢血単核球細胞をトラン
スウェルカルチャーインサートに加える。適当な条件好
ましくは37℃で4時間培養した後、ECV304細胞を通過し
て、ウェルプレートに遊走してきた細胞を回収し、細胞
表面マーカーや細胞内抗原により同定する。好ましくは
蛍光標識した該細胞表面マーカーや細胞内抗原に対する
抗体で蛍光染色した後、FACScaliburを用いて定量す
る。
ンと結合する抗体を加え、キラーリンパ球、好ましくは
パーフォリン及びグランザイムB又はCX3CR1を発現する
細胞、更に好ましくはCX3CR1を発現する細胞の遊走が抑
制されれば、該抗体はCX3CR1とフラクタルカインの相互
作用を阻害すると検定される。
インを発現させ、MIP-1βなどの他のケモカインに遊走
して来る末梢血単核球細胞を測定することによっても、
抗体がCX3CR1とフラクタルカインの相互作用を阻害する
か否かを検定可能である。
は、以下の態様が好ましい。
として作製されたマウスモノクローナル抗体は、ヒトに
投与した場合異種蛋白質として認識されて、モノクロー
ナル抗体に対する免疫応答を生じさせてしまうことが多
い。この問題点を回避する一つの方法はキメラ抗体、す
なわち抗原結合領域がマウスモノクローナル抗体由来、
それ以外の領域がヒト抗体由来の抗体である。本発明に
おける抗体はキメラ抗体も含むものである。キメラ抗体
としては、抗原結合領域としてマウスモノクローナル抗
体の可変領域全体を使ったキメラ抗体(Morrison et a
l., Proc. Natl.Acad. Sci. USA, 81: 6851, 1985、Tak
eda et al., Nature, 314: 452, 1985)、また抗原結合
領域としてヒト由来のフレームワーク領域とマウスモノ
クローナル抗体由来の超可変領域を組み合わせて使った
キメラ抗体(Teng et al., Proc.Natl. Acad. Sci. US
A, 80: 7308-12, 1983、 Kozbar et al., Immunol. Tod
ay, 4: 7279, 1983)が挙げられるが、本発明はこれに
限定されるものではない。
フラクタルカインと特異的に結合する抗体のフラグメン
ト、例えばFab又は(Fab')2フラグメントをも包含するも
のである。
過剰な細胞障害反応の起こっている疾患、例えば腎炎、
リウマチ、糖尿病、心筋炎などの自己免疫疾患の患者に
対して投与できる。
脈内など)などの常法により行うことができる。
され、医薬的に許容可能な担体と組み合わせた医薬組成
物であってもよく、例えば、注射用途に適した医薬組成
物としては、滅菌水溶液(水溶性の場合)又は分散液お
よび滅菌注射溶液又は分散液を即座に調製するための滅
菌粉末が挙げられる。注射用途に適した医薬組成物はい
ずれの場合においても滅菌されていなければならず、容
易な注射器操作が可能な程度に流体でなければならな
い。該組成物は製造および貯蔵条件下で安定でなければ
ならず、細菌や真菌などの混入微生物の作用から保護さ
れていなければならない。担体は、例えば、水、エタノ
ール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレン
グリコール、およびポリエチレングリコールなど)、お
よびこれらの適当な混合物を含む溶媒であるか又は分散
媒体であってよい。適当な流動性は、例えば、レシチン
などのコーティングを使用することによって、分散液の
場合は必要な粒径を維持することによって、および界面
活性剤を使用することによって維持することができる。
微生物の作用からの保護は、種々の抗菌剤および抗真菌
剤、たとえばパラベン、クロロブタノール、フェノー
ル、アスコルビン酸、チメロサールなどにより行うこと
ができる。多くの場合等張剤、例えば糖、ポリアルコー
ル、例えばマンニトール、ソルビトール、塩化ナトリウ
ムなどが組成物中に含まれているのが好ましいであろ
う。注射用組成物の持続吸収は、吸収を遅らせる薬剤、
例えばモノステアリン酸アルミニウムやゼラチンなどを
組成物中に配合することにより行うことができる。
1又はその組合せとともに所要量のCX3CR1又はフラクタ
ルカインに対する抗体を適当な溶媒中に配合し、ついで
滅菌濾過することにより行うことができる。一般に分散
液の調製は、基本的な分散媒体と上記から選ばれた必要
な他の成分を含む滅菌媒体中に活性化合物を配合するこ
とにより行う。滅菌注射溶液調製のための滅菌粉末の場
合は、好ましい調製法は真空乾燥および凍結乾燥であ
り、これにより活性成分と前もって滅菌濾過した所望の
追加成分との粉末が得られる。
過剰な細胞障害反応を予防するのに十分な量であり、患
者の年齢、性差、薬剤に関する感受性、投与方法、疾患
の履歴などにより変化し得る。
細胞浸潤系を制御することにより、自己免疫組織からの
キラーリンパ球の排除や、癌組織へのキラーリンパ球の
動員などが可能になると考えられる。従って、CX3CR1と
フラクタルカインの相互作用を抑制できれば、CX3CR1又
はフラクタルカインと結合する抗体以外の手段を自己免
疫疾患に治療に用いることができる。
と、その抗体に結合した細胞毒性物質とを含むイムノト
キシンを提供する。
eudomonas外毒素、ジフテリア毒素、化学療法剤などが
挙げられる。抗体と毒性物質の結合は、従来のイムノト
キシンの作製に用いられる方法によって行うことができ
る。本発明のイムノトキシンは、CX3CR1発現細胞特異的
に増殖抑制を示す。
ることから、例えばウイルスベクター等により、キラー
リンパ球の標的細胞好ましくは癌細胞にフラクタルカイ
ン遺伝子を導入することにより、キラーリンパ球を効率
的に標的細胞に遊走させることができる。この結果、標
的細胞を障害させることができる。
ードする遺伝子を有効成分として含む、癌の遺伝子治療
剤を提供する。
GenBank NM_002996などに登録されている公知の塩基配
列に基づいて、PCR法などの周知の方法により得ること
ができる。遺伝子の導入は、遺伝子として、フラクタル
カインをコードする遺伝子を用いることの他は、通常の
遺伝子治療に関して用いられる方法に従って行うことが
できる。具体的には、キラーリンパ球を遊走させるのに
十分なフラクタルカインが発現するように、癌細胞にフ
ラクタルカインをコードする遺伝子を導入することが挙
げられる。
が、本発明はこれに限られるものではない。
めに、抗ヒトCX3CR1抗体を作製した。ヒトCX3CR1発現細
胞(後記実施例9で作製した細胞)をWKY/Ncrjラットに
免疫して、モノクローナル抗体を得た。代表的な2種類
2A9-1及び1F2-2について調べたところ、いずれもCX3CR1
発現細胞に反応したが、他のケモカイン受容体発現細胞
(CCR1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, XCR1)には反応しなか
った。
て採取し、ACK溶液(NH4Cl 8.26 g,KHCO3 1.0 g, EDTA-
4Na 0.037 g/1L)と5分間混合することで赤血球を溶
解した。1,200 rpmで室温において5分間遠心して、白血
球を沈殿させ、FACS溶液(1%ウシ胎児血清、2% ヒトAB
型血清、0.02% NaN3入りPBS)に懸濁した。白血球懸濁
液に抗ヒトCX3CR1モノクローナル抗体を加えて、氷上で
30分間反応させた。FACS溶液で2回洗浄した後、FITC標
識抗ラットIgG (H+L)抗体(セダレーン社製)を加え
て、氷上で30分間反応させた。FACS溶液で2回洗浄した
後、1%ラット血清入りFACS溶液を加えて、氷上で30分間
反応させることで、未反応のFITC標識抗ラットIgG (H+
L)抗体をブロッキングした後、さまざまな細胞表面マー
カーに対する直接標識抗体を組み合わせて加え、氷上で
30分間反応させた。FACS溶液で2回洗浄した後、FACScal
ibur (ベクトンディッキンソン社製)を用いて測定し
た。
しているが顆粒球にはほとんど発現していないことが明
らかとなった。さらに、リンパ球サブセットに対する細
胞表面マーカーとの多重染色の結果、CX3CR1はCD16陽性
NK細胞の大部分、CD3陽性T細胞の一部に発現している
が、CD19陽性B細胞には発現していないことが明らかと
なった(図1, a)。2つのモノクローナル抗体2A9-1及
び1F2-2において、同様の結果が得られたことから、以
下の解析には2A9-1を用いた。
現は、T細胞受容体αβ陽性CD8陽性T細胞とT細胞受容体
(TCR)γδ陽性T細胞の一部、T細胞受容体αβ陽性CD4
陽性T細胞のごく一部に認められた(図1, b)。
CD27とCD45RAをマーカーとして用いて、いわゆるナイー
ブT細胞とメモリー/エフェクターT細胞に分類して、CX3
CR1の発現を解析した。
陰性CD27陰性のメモリー/エフェクターT細胞の一部、CD
45RA陰性CD27陽性のメモリー/エフェクターT細胞のごく
一部に認められたが、CD45RA陽性CD27陽性のナイーブT
細胞には認められなかった。
は、CD45RA陽性CD27陰性のエフェクターT細胞の大多
数、CD45RA陰性CD27陰性およびCD45RA陰性CD27陽性のメ
モリー/エフェクターT細胞の一部に認められたが、CD45
RA陽性CD27陽性のナイーブT細胞には認められなかった
(図1, c)。
存在比率は、NK細胞、CD8陽性T細胞、CD4陽性T細胞、TC
Rγδ陽性T細胞におけるキラーリンパ球の発現サブセッ
ト及び存在比率と良く相関していたので、次に機能的お
よび活性化細胞表面マーカーとCX3CR1発現の関係を検討
した(図2)。その結果、NK細胞、CD8陽性T細胞、CD4
陽性T細胞、TCRγδ陽性T細胞のいずれのサブセットに
おいても、CX3CR1発現細胞の大多数は、キラー細胞表面
マーカーであるCD57とCD11bが陽性、補助刺激分子であ
るCD27とCD28が陰性、アポトーシス刺激誘導受容体であ
るFas (CD95)が弱陽性、活性化マーカーであるCD25が陰
性、セレクチンの一種であるCD62Lが陰性若しくは弱陽
性、インテグリンの一種であるCD11aが強陽性であっ
た。
告されている、細胞障害活性を有するCD8陽性エフェク
ターキラーT細胞の表現様式と酷似していた。また、同
様の表現様式は、強い細胞障害活性を有するNK細胞にお
いても認められることから、CX3CR1を発現するサブセッ
トは、CD4陽性T細胞やTCRγδ陽性T細胞においても細胞
障害活性を有すると推察される。したがって、NK細胞、
CD8陽性T細胞、CD4陽性T細胞、TCRγδ陽性T細胞は異な
る細胞活性化機構を有するにも関わらず、CX3CR1の発現
は、共通した機能を有するサブセット、すなわち細胞障
害活性を有するエフェクターキラーリンパ球に特徴的で
あると考えられた。
ザイムBの発現の相関 キラーリンパ球は特徴的な細胞内顆粒を含有しており、
これら顆粒中に細胞障害誘導分子であるパーフォリン及
びグランザイムBを貯蔵している。T細胞受容体やNK細胞
受容体からの活性化シグナルによって、これら分子が顆
粒から標的細胞に向けて放出されて、最終的には標的細
胞を破壊する。そこで、CX3CR1が潜在的に細胞障害活性
を有するリンパ集団に選択的に発現しているか否かを解
析するために、CX3CR1発現と細胞内パーフォリンとグラ
ンザイムBの発現の相関を解析した。
て採取し、上記のようにCX3CR1と細胞表面マーカーの染
色を行った。その後、細胞を50μlのFACS溶液に懸濁
し、100μlのIntraPrep試薬1(コールター社製)を加
えて、室温で15分間放置して細胞を固定した。PBSで1回
洗浄した後、細胞を100μlのIntraPrep試薬2(コールタ
ー社製)に懸濁して、室温で5分間放置して細胞膜の透
過性を誘導した。その後、PE標識抗パーフォリン抗体
(ファーミンジェン社製)又はPE標識抗グランザイム抗
体(CLB社製又はカルタグ社製)を加えて室温で30分間
反応させた。PBSで1回洗浄した後、細胞を0.5%ホルマリ
ン入りPBSに懸濁して、FACScalibur (ベクトンディッキ
ンソン社製)を用いて測定した。
8陽性、又はTCRγδ陽性)およびNK細胞のいずれにおい
ても、パーフォリンの強発現細胞とグランザイムB発現
細胞は、CX3CR1発現細胞に限局して認められた(図
3)。したがって、CX3CR1は大多数の末梢血キラーリン
パ球に選択的に発現することがさらに強く示された。
の大多数はCX3CR1を発現し細胞障害活性を有することが
明白であるので、T細胞について解析を行った。T細胞に
おいては、CD4陽性T細胞、TCRγδ陽性T細胞のCX3CR1陽
性細胞数が少数であり、実験が困難であることから、CD
8陽性T細胞を代表として用いて実験を行った。CD8陽性T
細胞はMACSを用いた2回の陽性選択を用いて精製した。
梢血を採取し、1 mM EDTA/PBSで2倍に希釈した。15 ml
の遠心管に3 mlのFicol-Paqueを加え、その上に希釈し
た末梢血10 mlを重層した。1,550 rpmで室温において25
分間遠心して、単核球画分を分離した後、単核球を分取
して1 mM EDTA/PBSで2回洗浄した。PBSで1回洗浄した
後、4x107個の単核球を70μlのMACS溶液(1% ウシ胎児
血清(FCS)、5 mM EDTA入りPBS)に懸濁し、FcR ブロッ
キング溶液(ミルテニー社製)を20μl加え、Fc受容体
をブロッキングした。
社製)を10μl加え、4℃で20分間転倒混和した。細胞を
MACS溶液で洗浄した後、107個の単核球あたり400μlのM
ACS溶液に懸濁し、Midi MACS磁石(ミルテニー社製)に
装着したLSカラム(ミルテニー社製)に添加した。カラ
ムをMACS溶液で洗浄した後、カラムを磁石から取り外し
て、MACS溶液を用いてCD8陽性画分を溶出した。さら
に、CD8陽性画分を新しいLSカラムに添加して同様の操
作を行い、2回精製のCD8陽性画分を得た。得られた細胞
はFACSにより解析を行ったところ、97%以上がCD3陽性CD
8陽性CD16陰性のCD8陽性T細胞であった。
をCX3CR1陽性および陰性画分に分離精製した。まず、精
製したCD8陽性T細胞をFACS溶液に懸濁した後、抗ヒトC
X3CR1モノクローナル抗体を加えて、氷上で30分間反応
させた。染色溶液で2回洗浄した後、FITC標識抗ラットI
gG (H+L)抗体(セダレーン社製)を加えて、氷上で30分
間反応させた。染色溶液で2回洗浄した後、FACS Vantag
e (ベクトンディキンソン社製)を用いて、CX3CR1陽性お
よび陰性画分を分取した。それぞれの純度は95%以上で
あった。細胞障害T細胞(CTL)活性はCD8陽性T細胞(CX
3CR1陽性とCX3CR1陰性の分離前)、CX3CR1陽性CD8陽性T
細胞、CX3CR1陰性CD8陽性T細胞について測定した。
ウム放出実験を用いた。2x106個のFc受容体を発現する
マスト細胞腫P815を1 mlのラベリング溶液(880μlのHE
PES溶液(50 mM HEPES, 93 mM NaCl, 5 mM KCl, 2 mM M
gCl2, pH 7.4)、140μlのデキストラン硫酸保存溶液
(0.5%デキストラン硫酸 (MW 500,000)入りHEPES溶
液)、80μlのユーロピウム保存溶液(1.52 ml ユーロ
ピウム原子吸光標準溶液(アルドリッチ社製)、0.5 ml
100 mM ジエチレン-トリアミン-ペンタ酢酸(DTPA)溶
液、7.98 ml HEPES溶液の混合溶液)の混合溶液)に懸
濁し、37℃で20分間放置した。標識細胞はリペアリング
溶液(2 mM CaCl2, 10 mM グルコース入りHEPES溶液)
で2回洗浄した後、RPMI-1640/10% FCSで3回洗浄した。
細胞:効果細胞の比率(ET比)になるように混合し、CD3
抗体(クローンUCHT-1、ジェンザイム社製)存在下で培
養した。実験は1測定点につき3重で行った。37℃で3時
間培養した後、60μlの培養上清を回収し、140μlのエ
ンハンス溶液(ワラックベルトード社製)を加え、室温
で5分間混合した。時間分解蛍光の測定はARVO-1240sx
(ワラックベルトード社製)を用いて行った。特異的細
胞障害活性は次の計算式により算出した:特異的標的細
胞破壊のパーセント=100 × [(実験によるユーロピウ
ム放出 − 自発的ユーロピウム放出) / (最大ユーロピ
ウム放出 − 自発的ユーロピウム放出)]。
細胞障害活性を示し、その活性は分離前のCD8陽性T細胞
に比較して明らかに強かった(図4)。CX3CR1陰性CD8
陽性T細胞は、ほとんど標的細胞を破壊する活性を示さ
なかった。なお、これらの障害活性はCD3依存性である
こと、セルソーティングに用いた抗CX3CR1抗体の細胞へ
の結合は細胞障害活性に影響を及ぼさないことは確認し
ている。したがって、CX3CR1は細胞障害性リンパ細胞に
選択的に発現していることが明らかとなった。
ことは、CX3CR1がこれら細胞の細胞遊走に関与している
ことを強く示唆する。そこで、CX3CR1のリガンドである
フラクタルカインに反応して遊走するリンパ球サブセッ
トを解析した。遊走活性は、末梢血単核球がECV304細胞
を経由して遊走する活性を指標にして測定した。
スウェルカルチャーインサート(コースター社製)に加
え、M199/10% FCS培養液で2、3日間培養して、カルチャ
ーインサート上面に単層のECV304細胞層を形成させた。
フラクタルカインは10 nMの濃度になるように、遊走溶
液(RPMI-1640 : M199 = 1 : 1, 0.5% BSA, 20 mM HEPE
S, pH7.4)で希釈し、24穴のウェルプレートに1穴あた
り600μl加えた。ECV304細胞を培養したトランスウェル
カルチャーインサートを24穴のトランスウェルに取りつ
け、遊走溶液100μlに懸濁した106個の末梢血単核球細
胞をトランスウェルカルチャーインサートに加えた。37
℃で4時間培養した後、ECV304細胞を通過して、ウェル
プレートに遊走してきた細胞を回収し、細胞表面マーカ
ーや細胞内抗原で蛍光染色した後、FACScaliburを用い
て定量した。
のいずれにおいても、遊走前の集団に比べ、フラクタル
カインに対して遊走した細胞集団は、パーフォリンとグ
ランザイムBの陽性細胞の比率が顕著に増加していた
(図5, a)。遊走効率を各サブセットに対して計算し
たところ、CD8陽性T細胞とCD4陽性T細胞のいずれにお
いても、フラクタルカインはパーフォリン陽性細胞とグ
ランザイムB陽性細胞に対して特異的に細胞遊走を誘導
していることが明らかとなった(図5, b)。
れるNK細胞、グランザイムB陽性CD8陽性T細胞、及び、
グランザイムB陽性CD4陽性T細胞の細胞遊走は、フラク
タルカインに対する中和抗体(3A5-2および3H7-6)によ
って抑制された(図5, c)。中和抗体は、最終抗体濃
度50μl/mlになるように、遊走溶液で希釈して、遊走反
応開始の10分前にECV304細胞層に添加した。
相互作用を阻害することにより、キラーリンパ球の細胞
遊走を抑制し得ることが明らかとなった。
和抗体は以下の様に調製した。抗原は、ヒトフラクタル
カインをC末端にHisタグを付加した融合蛋白としてバキ
ュロウイルスを用いて昆虫細胞に発現させ、培養上清か
らキレートカラムにより精製したものを用いた(Imai,
T. et al., Cell 91: 521-530 (1997))。抗原はTiterM
axアジュバンドと混合した後、BALB/cマウスに免疫し、
以降抗原のみで追加免疫を行った。血清中の抗体価はEL
ISAを用いて測定した。抗体価が上昇したマウスからリ
ンパ球を分離し、リンパ球:P3ミエローマ細胞の比率が
5:1になるように混合し、PEG(ベーリンガー社製)を用
いて細胞融合を行った。ハイブリドーマは、RPMI-1640/
10% FCS/HAT/10% Origen HCF (ISGN社製)を用いて、96-
wellプレートで1週間培養した。そして、培養上清を用
いて、ELISAを実施し、陽性ウェルを同定した。抗ヒト
フラクタルカイン抗体を産生するハイブリドーマは、限
界希釈を2回行い、クローニングを行った。モノクロ-ナ
ル抗体は、不完全フロイントアジュバントを投与したBA
LB/cマウスにハイブリドーマを接種して作製した腹水か
ら、Proein Aカラムを用いて精製した。中和活性は、CX
3CR1発現細胞のヒトフラクタルカインに対する遊走を抑
制することを指標にして測定し、中和抗体(3A5-2およ
び3H7-6)を得た。
キラーリンパ球の相関CX3CR1の発現がキラーリンパ球特
異的であることは、他のケモカイン受容体には見られな
いCX3CR1に特徴的なことであるか否かを解析した。
に対する抗体で2重染色して、CX3CR1と他のケモカイン
受容体との発現の相関関係を調べた(図6)。
が大多数で認められるにも関わらず、CCR2, CCR5, CXCR
3の発現は大多数で認められなかった。TCRγδ陽性T細
胞においては、CX3CR1は一部の細胞のみで認められた
が、CCR5, CXCR3は大多数で発現しており、CCR2は大多
数で発現していなかった。CD8陽性T細胞とCD4陽性T細胞
では、CCR5陽性細胞の一部でCX3CR1の発現が認められ、
CCR5陰性細胞でのCX3CR1の発現はごく一部であり、ま
た、CX3CR1陽性細胞は大多数がCCR2とCXCR3を発現して
いなかった。したがって、CX3CR1の発現は他のケモカイ
ン受容体と異なる特徴を有し、CX3CR1の発現のみがキラ
ーリンパ球特異的であると明らかとなった。
α、MIP-1β及びMCP-1に対する遊走に与える効果 膜結合型フラクタルカインとCX3CR1の細胞接着はリンパ
球の捕獲、強固な接着、活性化を誘導することが知られ
ている。そこで、細胞膜上に発現するフラクタルカイン
の、MIP-1α、MIP-1β及びMCP-1に対する遊走に与える
効果を検討した。実験には、ECV304細胞とフラクタルカ
イン発現ECV304細胞(Imai, T. et al.,Cell 91: 521-5
30 (1997))を用いて、実施例4と同様の方法により、
末梢血単核球の遊走に与える影響を観察した。
ラクタルカイン発現ECV304細胞)を用いた場合は、CD
8陽性T細胞のMIP-1βに対する遊走が増強されたが、MI
P-1αやMCP-1に対する遊走には影響は認められなかった
(図7, a)。
陽性細胞と陰性細胞に分類して、遊走実験を行った(図
7, b)。MIP-1βについては、ECV304細胞を用いた場合
は、グランザイムB陰性細胞の遊走を優位に増強した
が、膜結合型フラクタルカインを用いた場合はグランザ
イムB陽性細胞の遊走のみが強く増強され、グランザイ
ムB陰性細胞の遊走の増強はほとんど認められなかっ
た。これに対しMCP-1は、ECV304細胞及びフラクタルカ
イン発現ECV304細胞のいずれを用いた場合でも、特異的
にグランザイムB陰性細胞を遊走し、グランザイムB陽性
細胞の遊走はほとんど認められず、また、膜結合型フラ
クタルカインによる遊走の増強は、認められなかった。
おいて、グランザイムB陽性細胞の遊走が選択的にわず
かに増強される傾向が認められるにすぎなかった。
る、グランザイムB陽性細胞のMIP-1βに対する遊走の増
強効果は、フラクタルカインに対する中和抗体(3A5-2
および3H7-6)処理によって抑制された。中和抗体は、
最終抗体濃度50μl/mlになるように、遊走溶液で希釈し
て、遊走反応開始の10分前にECV304細胞層に添加した。
ンは、MIP-1βによる細胞遊走に対して、CX3CR1を発現
するキラーリンパ球細胞に特異的に細胞遊走を増強する
ことが明らかとなった。また、この細胞遊走増強作用
は、CX3CR1と共発現する割合が高いCCR5を受容体とする
MIP-1βを遊走因子として用いた場合には認められる
が、CX3CR1と共発現をほとんどしないCCR2を受容体とす
るMCP-1では認められなかった。
カインは、CX3CR1を介した接着又は活性化を介して、他
のケモカインによる細胞遊走を増強していることが示唆
された。さらに、フラクタルカイン-CX3CR1の相互作用
を阻害することにより、他のケモカインMIP-1β、によ
り誘導されるキラーリンパ球の細胞遊走を抑制し得るこ
とが明らかとなった。
イン抗体の効果 ConA肝炎は自己免疫性の肝障害モデルとされており、NK
やNKT細胞など細胞障害活性を持つリンパ球の関与が報
告されている。そこで、このモデルにおける抗フラクタ
ルカイン抗体の効果を調べた。
した。抗原には、R&D社製のマウスフラクタルカインを
用いた。抗原はTiterMaxアジュバンドと混合した後、ア
ルメニアハムスターに免疫し、以降抗原のみで追加免疫
を行った。血清中の抗体価はELISAを用いて測定した。
抗体価が上昇したアルメニアハムスターからリンパ球を
分離し、リンパ球:P3ミエローマ細胞の比率が5:1にな
るように混合し、PEG(ベーリンガー社製)を用いて細
胞融合を行った。ハイブリドーマは、RPMI-1640/10% FC
S/HAT/10% Origen HCF (ISGN社製)を用いて、96-wellプ
レートで1週間培養した。そして、培養上清を用いて、E
LISAを実施し、陽性ウェルを同定した。抗マウスフラク
タルカイン抗体を産生するハイブリドーマは、限界希釈
を2回行い、クローニングを行った。モノクロ-ナル抗体
は、不完全フロイントアジュバントを投与したSCIDマウ
スにハイブリドーマを接種して作製した腹水から、Prot
ein Aカラムを用いて精製した。中和活性は、CX3CR1発
現細胞のマウスフラクタルカインに対する遊走を抑制す
ることを指標にして測定し、中和抗体(5H8-4)を得
た。
バッファー)、500μgのコントロール抗体(ハムスター
IgG)、250μg又は500μgの抗フラクタルカイン抗体(5
H8-4)(抗体はPBS溶液)を静脈内投与し、直後にコン
カナバリンA(ConA)を12 mg/kgで静脈内投与した。そ
の12時間後に腹部大静脈より、ヘパリン下で採血し、
血漿中のALP、GOT及びGPTをオリンパスAU600を用いて測
定した。
様に、PBS、コントロール抗体、500μgの抗フラクタル
カイン抗体を投与し、ConAを投与して、2時間後のTNF
及びIFNγの血漿中濃度をELISAキット(バイオソース)
を用いて測定した。
に示した通り、ConAの投与により上昇したALP、GOT及び
GPTが、抗フラクタルカイン抗体の投与により減少し、
同時にTNF及びIFNγの血中濃度も抑制された。
経路がConA肝炎において重要な働きをしていることが判
った。またこの抑制メカニズムとしてTNF、IFNγといっ
たサイトカインの産生抑制作用が示唆された。フラクタ
ルカイン−CX3CR1経路を抑制することが自己免疫性の肝
炎(自己免疫疾患)に有用であることが示唆された。
ntal autoimmune encephalomyelitis: EAE)に対する抗
フラクタルカイン抗体の効果 EAEはミエリン構成タンパクを免疫することにより惹起
される脱髄性の脳脊髄膜炎であり、多発性硬化症(MS)
のモデルとされている。症状としては、四肢の麻痺が出
現し病変部にはリンパ球の浸潤がみられる。CX3CR1はグ
リア細胞上に発現しており、フラクタルカインによる刺
激が、MCP-1やMIP-1などのケモカイン産生に重要な働き
をしていると考えられる。そこで、抗フラクタルカイン
抗体のEAEモデルにおける効果を検討した。
rocyte Glycoprotein、MEVGWYRSPFSRVVHLYRNGKの配列
(配列番号1)から成るペプチドを東レリサーチセンタ
ーに委託合成した)をアジュバントと一緒に1群4匹の
C57B/6マウスに免疫し、百日咳毒30 ngを免疫当日及び
その2日後にマウスに静脈内投与した。抗フラクタルカ
イン抗体(5H8-4)は、免疫後5日目から週2回500μg
づつマウスに腹腔内投与した。マウスは以下の様にスコ
ア化して評価した。
弱い麻痺、3:後肢完全麻痺、4:前肢麻痺又は正向反射
の消失、5:死亡。
に、抗フラクタルカイン抗体はEAEモデルで症状を軽減
させ、フラクタルカイン−CX3CR1経路を遮断することが
多発性硬化症の治療に有用であることが示唆された。
体のCX3CR1発現細胞に対する細胞障害性CX3CR1を発現し
たキラー細胞を選択的に障害するモデル系として、CX3C
R1遺伝子を導入してCX3CR1を発現させた細胞に対する、
サポリン標識2A9-1抗体の細胞傷害性を調べた。
を発現するマウス細胞の作製 ヒトCX3CR1 cDNA (Imai, T. et al., Cell, 91: 521-53
0 (1997))から、PCR法を用いて蛋白質コード領域の全長
から終止コドンを取り除いた遺伝子断片を増幅した。得
られた遺伝子断片を制限酵素SalIとXbaIで消化し、EGFP
融合蛋白質発現用ベクターpEGFP-N1 (Clontech社製)のE
GFPの上流のSalI/XbaIサイトに挿入し、CX3CR1-EGFPの
融合蛋白質をコードする遺伝子断片を作製した。作製し
た遺伝子断片をSalIとNotIで消化して切り出して、哺乳
細胞用発現レトロウイルスベクター(pMX)のSalI/NotIサ
イトに挿入し、哺乳細胞用発現ベクター(pMX V28-EGFP)
を構築した。このベクターをパッケージング細胞(BOSC2
3)へリポフェクション法で導入し、組換えレトロウイル
スを培養上清中に産生させた。この組換えレトロウイル
スをPolybrene存在下にマウスpre-B細胞株(L1.2)に感
染させた。CX3CR1-EGFP発現細胞はFACS Caliber (Becto
n Dickinson社製)を用いて分別分収した。その結果、90
%程度の細胞がCX3CR1-EGFPを発現しているL1.2細胞集団
が得られた。
R1発現細胞特異的増殖抑制 2A9-1抗体のサポリン標識をAdvanced Targeting System
s社に委託して、サポリン標識2A9-1抗体を得た。また、
コントロールのサポリンは、Advanced Targeting Syste
ms社から購入した。96ウェルプレート1ウェルあたり、
親株のL1.2又はCX3CR1-EGFP発現L1.2細胞を103個、サポ
リン又はサポリン標識2A9-1抗体を10-8から10-14 Mにな
るように希釈して、200μlのRPMI-1640/10% FCSの培養
液を用いて、CO2インキュベーターで2日間培養を行っ
た。その後、細胞を懸濁して、20μlの細胞懸濁液中に
含まれるLDH活性を測定して、生細胞数の指標とした。
その結果、サポリン標識2A9-1抗体は、CX3CR1発現細胞
特異的に増殖抑制を示した(図11)。なお、Graphpad
Prismソフトウェアで算出したIC50は、サポリン標識2A
9-1抗体のCX3CR1発現細胞に対する値は15 pM、サポリン
標識2A9-1抗体の親株のL1.2細胞に対する値は12 nM、サ
ポリンのCX3CR1発現細胞に対する値は73 nMであり、CX3
CR1発現細胞に対する特異性は少なくとも1000倍以上あ
ることが明らかとなった。したがって、サポリンなどの
毒素を標識した抗CX3CR1抗体は、イムノトキシンとして
有効であることが示された。
同定・除去・分離が容易になる。また、CX3CR1とフラク
タルカインの相互作用を抑制することにより、キラーリ
ンパ球の遊走を抑制し細胞障害活性を抑制する抗体医薬
の提供が可能となる。
示す。
原との相関を示す。
発現の相関を示す。
す。
ーリンパ球遊走の相関を示す。
β及びMCP-1に対するキラーリンパ球の遊走に与える効
果を示す。
抗体の、マウスにおけるConA肝炎(ConA-induced hepati
tis)に対する効果を示す。
る抗フラクタルカイン(FKN)抗体の効果を示す。
的自己免疫性脳脊髄膜炎に対する効果を示す。
現細胞に対する細胞障害性を示す。
Claims (10)
- 【請求項1】 CX3CR1に対する抗体をリンパ球に結合さ
せ、抗体の結合を指標にしてFACS又はMACSでリンパ球を
分離することを含む、キラーリンパ球を分離又は除去す
る方法。 - 【請求項2】 請求項1の方法に用いる、CX3CR1に対す
る抗体を構成成分として含む、キラーリンパ球の分離又
は除去用試薬。 - 【請求項3】 CX3CR1に対する抗体を用いてリンパ球を
標識し、標識に基づいてキラーリンパ球をFACSにより同
定することを含む、キラーリンパ球を同定する方法。 - 【請求項4】 請求項3の方法に用いる、CX3CR1に対す
る抗体を構成成分として含む、キラーリンパ球の同定用
試薬。 - 【請求項5】 CX3CR1に対する抗体を用いてリンパ球を
免疫組織染色することを含む、キラーリンパ球を同定す
る方法。 - 【請求項6】 請求項5の方法に用いる、CX3CR1に対す
る抗体を構成成分として含む、キラーリンパ球の同定用
試薬。 - 【請求項7】 CX3CR1とフラクタルカインの相互作用を
抑制することによってキラーリンパ球の遊走を阻害す
る、CX3CR1又はフラクタルカインと結合する抗体を有効
成分として含む自己免疫疾患治療剤。 - 【請求項8】 前記抗体がフラクタルカインと結合する
ものである請求項7に記載の自己免疫疾患治療剤。 - 【請求項9】 CX3CR1に対する抗体と、その抗体に結合
した細胞毒性物質とを含むイムノトキシン。 - 【請求項10】 フラクタルカインをコードする遺伝子
を有効成分として含む、癌の遺伝子治療剤。
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