JP2002344081A - 面発光型半導体レーザおよびその製造方法、光モジュール、光伝達装置 - Google Patents
面発光型半導体レーザおよびその製造方法、光モジュール、光伝達装置Info
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Abstract
ーザおよびその製造方法、ならびに該面発光型半導体レ
ーザを含む光モジュールおよび光伝達装置を提供する。 【解決手段】 本発明の面発光型半導体レーザ100
は、半導体基板101上に共振器120が形成され、半
導体基板101に垂直な方向に光を出射する。この面発
光型半導体レーザ100は、共振器120の少なくとも
一部を構成する柱状部110と、柱状部110の側面を
覆う絶縁層117とを含む。絶縁層117はフィラー1
60を含む。
Description
素子特性が得られる面発光型半導体レーザおよびその製
造方法、ならびに該面発光型半導体レーザを含む光モジ
ュールおよび光伝達装置に関する。
可能な発光素子であり、次世代の高速かつ大容量の光源
として、光並列通信や光並列演算等のへの応用が期待さ
れている。この面発光型半導体レーザは、半導体基板上
に設けられた共振器から、前記半導体基板の前記共振器
設置面に対して垂直方向にレーザ光を出射する。この共
振器はレーザ発振器としての機能を有し、反射層、活性
層、反射層が順に積層することにより構成される。
は、レーザ表面から活性層へと電流を注入する必要があ
る。このため、前記レーザには、前記活性層に電流を注
入するための一対の電極が形成されている。また、前記
活性層に電流を集中して注入するために、前記共振器の
うち少なくとも前記活性層を含む部分を、エッチングに
より柱状に形成する方法が一般に用いられている。
動する際に、前記共振器に熱が発生し、この熱によって
前記共振器周辺の温度が上昇して、素子特性、特に発光
効率と最大出力が低下することがある。この駆動時にお
ける素子の温度上昇を抑えて素子特性を維持するために
は、発生した熱を効率良く外部に放出させることが好ま
しい。
一対の電極を絶縁する等の目的のため、前記柱状に形成
された部分(柱状部)を、ポリイミドに代表される絶縁
性の樹脂で埋め込む方法が一般に採用されている。しか
しながら、前記絶縁性の樹脂から形成される絶縁層は一
般に熱伝導性があまり高くない。このため、このような
絶縁層が前記柱状部を埋め込むように形成されている
と、駆動時に発生する熱を外部に効率良く放出できず、
その結果、安定した素子特性が得られないという問題が
生じることがある。
した素子特性が得られる面発光型半導体レーザおよびそ
の製造方法を提供することにある。
体レーザを含む光モジュールおよび光伝達装置を提供す
ることにある。
ザ)本発明の面発光型半導体レーザは、半導体基板上に
共振器が形成され、前記半導体基板に垂直な方向に光を
出射する面発光型半導体レーザであって、前記共振器の
少なくとも一部を構成する柱状部と、前記柱状部の側面
を覆う絶縁層と、を含み、前記絶縁層は、フィラーを含
む。
は、前記半導体基板の前記共振器設置面に垂直な方向を
いう。
含むことにより、熱伝導率や熱膨張率等の前記絶縁層の
特性を調整することができ、その結果、良好な素子特性
を得ることができる。詳しくは、本実施の形態の欄で説
明する。
態様(1)〜(7)をとることができる。
する母材よりも熱伝導率が高い材料からなることができ
る。この構成によれば、前記面発光レーザの駆動時に前
記共振器に発生する熱が前記絶縁層へと移動した後、前
記絶縁層中に含まれる前記フィラーを介して当該熱を素
早く拡散させることができる。これにより、前記共振器
の温度上昇を抑えることができる。その結果、熱による
素子の特性低下を防止することができ、安定した素子特
性を維持することができる。
する母材と熱膨張率が異なる材料からなることができ
る。この構成によれば、前記絶縁層に含まれる前記フィ
ラーが、前記半導体基板と前記絶縁層との間の熱膨張率
の差を調整することにより、前記半導体基板と前記絶縁
層との間の歪みを低減することができる。すなわち、前
記絶縁層を構成する母材と前記半導体基板との間の熱膨
張率の差に応じて、所定の熱膨張率を有する前記フィラ
ーを用いることにより、前記絶縁層と前記半導体基板と
の間の熱膨張率の差を小さくすることができる。その結
果、前記絶縁層と前記半導体基板との間に生じる歪みを
低減することができ、素子の信頼性を維持することがで
きる。
脂からなることができる。前記面発光レーザの製造工程
においては、前記柱状部の側面を覆う前記絶縁層を形成
した後、前記柱状部の上面および前記半導体基板の裏面
(前記半導体基板において前記共振器設置面と反対側の
面)に一対の電極を形成する際アニール処理を行なう。
したがって、このアニール処理工程に耐え得るような樹
脂を用いて前記絶縁層を形成する必要がある。また、前
記絶縁層を平坦に形成することができる樹脂を用いて前
記絶縁層を形成する必要がある。以上の要求を満たすた
めには、耐熱性および操作性に優れたポリイミド樹脂で
前記絶縁層を形成するのが好ましい。
の膜厚より小さくすることができる。この構成によれ
ば、前記フィラー全体を前記絶縁層に被覆させることが
できる。
ことができる。この構成によれば、前記共振器の周囲に
形成される電極を確実に絶縁することができる。前記絶
縁体としては、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、
窒化シリコン、酸化シリコン等が例示できる。これらの
材料のうち少なくとも1つを主成分としたフィラーを用
いることができる。
ニウムは熱伝導性および絶縁性に優れることから、前記
フィラーがダイヤモンドあるいは窒化アルミニウムから
なることが好ましい。
イトなどの炭素同素体あるいはアルミニウム、金、銀、
銅、錫、マグネシウム、ニッケル、および亜鉛のうち少
なくとも1種を主成分として形成することができる。こ
れらの材料は熱伝導性に優れるため、前記フィラーが前
記材料のうち少なくとも1種を主成分とすることによ
り、前記共振器で発生した熱を、前記フィラーを介して
素早く外部に拡散することができる。これにより、素子
特性の安定化を図ることができる。
えた金属粒子であることができる。この構成によれば、
前記フィラーの絶縁性を高めることができる。
導体基板上に共振器が形成され、前記半導体基板に垂直
な方向に光を出射する面発光型半導体レーザの製造方法
であって、以下の工程(a)および(b)を含む。
た後、該多層膜の少なくとも一部をエッチングして、少
なくとも活性層を含む柱状部を形成する工程、(b)フ
ィラーを含み、前記柱状部の側面を覆う絶縁層を形成す
る工程。
発光型半導体レーザを得ることができる。
造方法は、半導体基板上に共振器が形成され、前記半導
体基板に垂直な方向に光を出射する面発光型半導体レー
ザの製造方法であって、以下の工程(a)〜(e)を含
む。
た後、該多層膜の少なくとも一部をエッチングして、少
なくとも活性層を含む柱状部を形成する工程、(b)前
記柱状部を覆うように、フィラーおよび母材前駆体を含
む第1塗布層を形成する工程、(c)前記第1塗布層を
構成する前記母材前駆体を仮固化させて、前記フィラー
および仮母材を含む第2塗布層を形成する工程、(d)
前記第2塗布層を構成する前記仮母材を溶解する液体
に、少なくとも前記第2塗布層を所定時間浸漬して、前
記第2塗布層のうち少なくとも前記柱状部上に形成され
た部分を除去する工程、および(e)前記第2塗布層を
構成する前記仮母材を硬化させることにより、前記フィ
ラーを含み、前記柱状部の側面を覆う絶縁層を形成する
工程。
仮固化するには、例えば、前記第1塗布層を構成する前
記母材前駆体に、熱または光等のエネルギーを照射する
ことにより、前記母材前駆体を仮母材へと変換する。こ
の場合、前記仮固化により得られる前記仮母材は、前記
工程(d)で用いる前記液体に対する溶解度が、前記母
材前駆体と異なる。
て、少なくとも前記第2塗布層を前記液体に所定時間浸
漬して、前記第2塗布層のうち前記柱状部上に形成され
た部分を除去することにより、前記柱状部へダメージを
与えることなく、前記第2塗布層のみを除去することが
できる。これにより、安定した特性を有する素子が得ら
れ、かつ、低コストで歩留まり良く素子を製造すること
ができる。
の上部に含まれるものは、前記第2塗布層の上部が除去
されるに伴い、前記第2塗布層から自動的に脱落し除去
される。これにより、通常の絶縁層の埋め込み工程とほ
ぼ同様の工程にて、前記フィラーを含む絶縁層を均一な
膜厚に形成することができる。
成する前記仮母材を溶解させる性質を有するため、除去
された前記仮母材が前記柱状部に再付着するのを防止す
ることができる。
導体レーザの製造方法において、前記絶縁層の母材は、
ポリイミド樹脂からなることができる。
ーザの製造方法は、以下に示す(3)〜(5)の態様を
とることができる。
解性が、前記第2塗布層を構成する前記仮母材と比較し
て小さくすることができる。これにより、前記柱状部お
よび前記第2塗布層を前記液体に浸漬する時間に十分な
マージンが生じ、安定した製造が可能となる。また、前
記第2塗布層よりも先に前記柱状部が前記液体に溶解す
るのを防ぐことができ、素子特性に与える影響を抑える
ことができる。
溶解性が、前記第2塗布層を構成する前記仮母材と比較
して小さくすることができる。これにより、前記第2塗
布層を構成する前記仮母材よりも先に前記フィラーが前
記液体に溶解するのを防ぐことができ、最終的に得られ
る前記絶縁層に前記フィラーを含有させることができ
る。
の前駆体であることができる。
の面発光型半導体レーザと、光導波路とを含む光モジュ
ールに適用することができる。また、前記光モジュール
を含む光伝達装置に適用することができる。
について、図面を参照しながら説明する。
の面発光型半導体レーザ(以下、「面発光レーザ」とす
る)100の断面を模式的に示す図である。
垂直共振器(以下、「共振器」とする)120上に絶縁
層117が形成されている。面発光レーザ100は、例
えばGaAsからなる半導体基板101、半導体基板1
01上に形成されたn型GaAsからなるバッファ層1
02、共振器120、および共振器120上に形成され
たp型GaAsからなるコンタクト層108を含み構成
される。
積体(柱状部)110が形成されている。ここで、柱状
部110とは、共振器120の一部であって、少なくと
もコンタクト層108と上部ミラー107を含む柱状の
半導体堆積体のことをいう。この柱状部110は絶縁層
117で埋め込まれている。すなわち、柱状部110の
側面は絶縁層117で覆われている。さらに、柱状部1
10上には上部電極113が形成されている。
成され、n型AlAs層とn型Al 0.15Ga0.85As層
とを交互に積層した30ペアの分布反射型多層膜ミラー
(以下、「下部ミラー」という)103、n型Al0.5
Ga0.5Asからなるn型クラッド層104、GaAs
ウエル層とAl0.5Ga0.7Asバリア層からなり、ウエ
ル層が3層で構成される多重井戸構造の活性層105、
Al0.5Ga0.5Asからなるp型クラッド層106、お
よびp型Al0.85Ga0.15As層とp型Al0.15Ga
0.85As層とを交互に積層した25ペアの分布反射型多
層膜ミラー(以下、「上部ミラー」という)107が順
次積層されて構成される。
れることによりp型にされ、下部ミラー103は、Si
がドーピングされることによりn型にされている。した
がって、上部ミラー107、不純物がドーピングされて
いない活性層105、および下部ミラー103により、
pinダイオードが形成される。
00のレーザ光出射側から下部ミラー103の途中にか
けての部分が、レーザ光出射側からから見て円形の形状
にエッチングされて柱状部110が形成されている。な
お、本実施の形態では、柱状部110の平面形状を円形
としたが、この形状は任意の形状をとることが可能であ
る。
においては、柱状部110の側面ならびに下部ミラー1
03の上面を覆うようにして、絶縁層117が形成され
ている。
せた母材から形成されている。本実施の形態において
は、絶縁層117を構成する前記母材が樹脂163(図
1参照)である場合を示す。樹脂163は、熱または光
等のエネルギー照射により硬化、あるいは化学反応によ
り硬化させて形成される樹脂からなる。
は、柱状部110の側面を覆う絶縁層117を形成した
後、柱状部110の上面および半導体基板101の裏面
(半導体基板101において共振器120の設置面と反
対側の面)にそれぞれ電極113,115を形成する際
のアニール処理を約400℃で行なう(後述する製造プ
ロセスを参照)。したがって、このアニール処理工程に
耐え得るように、絶縁層117を構成する母材(本実施
の形態では樹脂163)は耐熱性に優れたものであるこ
とが必要とされる。また、柱状部110の高さは一般に
約3μm以上に形成されるため、絶縁層117を構成す
る樹脂163は少なくとも約3μmの膜厚で平坦に形成
することができるものであることが必要とされる。以上
の要求を満たすためには、樹脂163がポリイミド樹
脂、アクリル樹脂、またはエポキシ樹脂等であることが
好ましく、特に、ポリイミド樹脂であるのが好ましい。
フィラー160を含む。図1においては、フィラー16
0が球状である場合を示したが、フィラー160の形状
はこれに限定されるわけではなく、板状、繊維状、不定
形、中空などのいずれでもよい。また、フィラー160
の大きさも特に限定されないが、フィラー160全体が
絶縁層117に被覆されることが好ましく、そのために
は、フィラー160の粒径が絶縁層117の膜厚より小
さいことが好ましい。また、粒径が異なる複数のフィラ
ーを用いて絶縁層117を形成することもできる。この
構成によれば、絶縁層117中におけるフィラー160
の充填率を高めることができる。
る樹脂163よりも熱伝導率が高い材料からなることが
できる。この構成によれば、面発光レーザ100の駆動
時に共振器120に発生する熱が絶縁層117へと移動
した後、フィラー160を介して柱状部110から遠ざ
かる方向へと当該熱を素早く拡散させることができる。
これにより、共振器110の温度上昇を抑えることがで
きる。その結果、熱による素子の特性低下を防止するこ
とができ、安定した特性を維持することができる。
構成する樹脂163と熱膨張率が異なる材料からなるこ
とができる。本実施の形態の面発光レーザ100におい
ては、半導体基板101にGaAs基板、樹脂163に
ポリイミド樹脂をそれぞれ用いる場合、約400℃にて
樹脂前駆体を硬化させて絶縁層117を形成する(後述
する製造プロセス参照)。ここで、ポリイミド樹脂をは
じめとする熱または光硬化性樹脂は一般に、半導体基板
101を構成するGaAs基板と比較して熱膨張率が大
きい。このため、絶縁層117を形成した後素子を室温
に戻すと、半導体基板101と絶縁層117との間の熱
膨張率の差により、半導体基板101と絶縁層117と
の間に大きな歪みが生じる。この歪みによって半導体基
板101に反りが発生したり、この歪みが原因により素
子の信頼性が損なわれるおそれがある。
0では、絶縁層117に含まれるフィラー160が、半
導体基板101と絶縁層117との間の熱膨張率の差を
調整する機能を有するため、歪みを低減することができ
る。例えば、前述したように、半導体基板101がGa
As基板からなり、樹脂163がポリイミド樹脂である
場合、ポリイミド樹脂はGaAs基板よりも熱膨張率が
大きい。したがって、この場合、ポリイミド樹脂よりも
熱膨張率が小さな材料からなるフィラー160を絶縁層
117に含有させることにより、絶縁層117と半導体
基板101との間の熱膨張率の差を小さくすることがで
き、その結果、絶縁層117と半導体基板101との間
に生じる歪みを小さくすることができ、素子の信頼性を
維持することができる。ポリイミド樹脂よりも熱膨張率
が小さい材料としては、例えば、ダイヤモンドやシリコ
ンが例示できる。
1との間の熱膨張率の違いに応じて、所定の熱膨張率を
有するフィラー160を絶縁層117に含有させること
により、絶縁層117と半導体基板101との間の熱膨
張率の差を小さくして、絶縁層117と半導体基板10
1との間に生じる歪みを小さくすることができる。
シリコン、炭素同素体、金属等を用いることができる。
炭素同素体としては、ダイヤモンド、グラファイト、カ
ーボンブラックなどが例示できる。金属としては、アル
ミニウム、金、銀、銅、錫、マグネシウム、ニッケル、
および亜鉛が例示できる。フィラー160に金属を用い
る場合、表面に酸化膜や窒化膜などの絶縁膜が形成され
ているものを用いることができる。表面に絶縁膜が形成
されていることにより、フィラーの絶縁性を高めること
ができる。
うち少なくとも1種を主成分とする場合、これらの金属
は熱伝導性に優れるため、共振器120で発生した熱
を、フィラー160を介して外部に素早く拡散させるこ
とができる。これにより、素子特性の安定化を図ること
ができる。
ることができる。フィラー160が絶縁体からなること
により、上部電極113と下部電極115とを確実に絶
縁することができる。絶縁体としては、ダイヤモンドや
カーボン、シリコン、窒化アルミニウム、酸化アルミニ
ウム、窒化珪素(窒化シリコン)、酸化シリコン、炭化
珪素、炭化ホウ素等が例示できる。特に、ダイヤモンド
や窒化アルミニウムは熱伝導性および絶縁性に優れるこ
とから、フィラー160に用いる材料として好ましい。
上には、上部電極113が形成されている。さらに、柱
状部110上面の中央部には、レーザ光の出射口となる
開口部116が形成されている。また、半導体基板10
1の裏面には、下部電極115が形成されている。すな
わち、図1に示す面発光レーザ100では、柱状部11
0上で上部電極113と接合し、かつ、半導体基板10
1の共振器120の裏面で下部電極115と接合し、こ
の上部電極113および下部電極115によって活性層
105に電流が注入される。
ば、絶縁層117がフィラー160を含むことにより、
半導体基板101の熱膨張率や絶縁層117を構成する
樹脂163の熱伝導率に応じて、所定の熱伝導率ならび
に熱膨張係数を有するフィラー160を用いて絶縁層1
17を形成する。これにより、熱伝導率や熱膨張率等の
絶縁層117の特性を調整することにより、放熱性に優
れ、かつ、半導体基板101と絶縁層117との間の歪
みを低減することができ、その結果、良好な素子特性を
得ることができる。
発光レーザ100の一般的な動作を以下に示す。なお、
下記の面発光型半導体レーザの駆動方法は一例であり、
本発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の変更が可能であ
る。
で、pinダイオードに順方向の電圧を印加すると、活
性層105において、電子と正孔との再結合が起こり、
かかる再結合による発光が生じる。そこで生じた光が上
部ミラー107と下部ミラー103との間を往復する際
に誘導放出が起こり、光の強度が増幅される。光利得が
光損失を上まわると、レーザ発振が起こり、柱状部11
0上面にある開口部116から、半導体基板101の表
面に対して垂直方向にレーザ光が出射される。ここで、
半導体基板101の表面とは、半導体基板101におい
て共振器120が設置されている面をいう。
の形態の面発光レーザ100の製造方法の一例につい
て、図2〜8を用いて説明する。図2,図3,および図
5〜8は、図1に示す本実施の形態の面発光レーザ10
0の一製造工程を模式的に示す断面図である。また、図
4は、図3に示す製造工程を模式的に示す平面図であ
る。
下の工程(a)〜(e)から製造される。工程(a)
は、半導体基板101上に多層膜150を形成し、この
多層膜150の少なくとも一部をエッチングして、少な
くとも活性層105を含む柱状部110を形成する工程
である。工程(b)は、柱状部110を覆うように、フ
ィラー160および母材前駆体を含む第1塗布層を形成
する工程である。本実施の形態では、前記母材前駆体と
して樹脂前駆体161を用い、前記第1塗布層として第
1樹脂層117aを用いた場合について説明する。工程
(c)は、前記第1塗布層を構成する前記母材前駆体を
仮固化させて、フィラー160および仮母材を含む第2
塗布層を形成する工程である。すなわち、前記母材前駆
体が仮固化することにより、前記仮母材が形成される。
この結果、前記第1塗布層から前記第2塗布層が形成さ
れる。本実施の形態では、前記第1塗布層(第1樹脂層
117a)を構成する母材前駆体(樹脂前駆体161)
を仮固化させて、フィラー160および仮母材(樹脂1
62)を含む第2塗布層(第2樹脂層117b)を形成
する。すなわち、樹脂前駆体161が仮固化することに
より、樹脂162が形成される。この結果、第1樹脂層
117aから第2樹脂層117bが形成される。工程
(d)は、前記仮母材(樹脂162)を溶解する性質を
有する液体130に、少なくとも前記第2塗布層(第2
樹脂層117b)を所定時間浸漬して、前記第2塗布層
(第2樹脂層117b)のうち少なくとも柱状部110
上に形成された部分を除去する工程である。工程(e)
は、前記第2塗布層(第2樹脂層117c)を構成する
前記仮母材(図8の樹脂163)を硬化させることによ
り、フィラー160を含み、柱状部110の側面を覆う
絶縁層117を形成する工程である。
体基板101の表面に、組成を変調させながらエピタキ
シャル成長させることにより、図2に示される半導体多
層膜150を形成する。ここで、半導体多層膜150と
は、n型GaAsからなるバッファ層102、n型Al
As層とn型Al0.15Ga0.85As層とを交互に積層し
た下部ミラー103、n型Al0.5Ga0.5Asからなる
n型クラッド層104、GaAsウエル層とAl0.3G
a0.7Asバリア層からなり、ウエル層が3層で構成さ
れる多重井戸構造の活性層105、Al0.5Ga0.5As
からなるp型クラッド層106、p型Al0.85Ga0.15
As層とp型Al0.15Ga0.85As層とを交互に積層し
た上部ミラー107、およびp型GaAsからなるコン
タクト層108をいう。これらの層を順に半導体基板1
01上に堆層させることにより、半導体多層膜150が
形成される。
導体基板101の種類、あるいは形成する半導体多層膜
150の種類や厚さによって適宜決定されるが、一般
に、600℃〜800℃であるのが好ましい。また、エ
ピタキシャル成長を行う際の所要時間も、温度と同様に
適宜決定される。また、エピタキシャル成長させる方法
としては、有機金属気相成長(MOVPE:Metal
−Organic Vapor Phase Epit
axy)法や、MBE法(MolecularBeam
Epitaxy)法、あるいはLPE法(Liqui
d PhaseEpitaxy)を用いることができ
る。
レジスト(図示しない)を塗布した後フォトリソグラフ
ィにより該フォトレジストをパターニングすることによ
り、所定のパターンのレジスト層(図示しない)を形成
する。ついで、このレジスト層をマスクとしてドライエ
ッチング法により、コンタクト層108、上部ミラー1
07、p型クラッド層106、活性層105、n型クラ
ッド層104、および下部ミラー103の一部をエッチ
ングして、図3および図4に示すように、柱状の半導体
堆積体である柱状部110を設ける。以上の工程によ
り、図3に示すように、半導体基板101上に、柱状部
110を含む共振器120が形成される。
60および樹脂前駆体161を含む第1樹脂層117a
で埋め込む。
61を含む液状物(図示せず)を柱状部110および上
部ミラー103上に塗布した後乾燥させて、図5に示す
ように、柱状部110を覆うように第1樹脂層117a
を形成する。この工程において、第1樹脂層117aの
膜厚が、少なくとも柱状部110の高さより大きく、か
つ、柱状部110を覆うように第1樹脂層117aを形
成する。フィラー160および樹脂前駆体161は、前
述したデバイスの構造に関する説明の欄で示した材料か
らなるものを用いる。また、樹脂前駆体161は、必要
に応じて溶剤に溶かして塗布する。この場合、樹脂前駆
体161を塗布後、溶剤を蒸発させる。
ート法、ディッピング法、スプレーコート法等の公知技
術が利用できる。前記液状物の塗布の際には、柱状部1
10によって形成される凸部に起因した膜厚のむらをで
きる限り抑えるようにすることが好ましい。
脂前駆体161に、熱または光等のエネルギーを照射し
て、この樹脂前駆体161を仮固化させて、図6に示す
ように、第2樹脂層117bを形成する。例えば、熱ま
たは光等のエネルギー照射によって、図5に示す樹脂前
駆体161の少なくとも一部を反応させて、図6に示す
樹脂162へと変化させる。この工程により得られた樹
脂162は、後述する液体130(図7参照)に対する
溶解度が樹脂前駆体161よりも低くなる。ここで、エ
ネルギーの照射量は、樹脂前駆体161を完全に硬化さ
せず、かつ、フィラー160に影響をほとんど与えない
程度とする。この工程により、図6に示すように、フィ
ラー160および樹脂162を含む第2樹脂層117b
が得られる。
に含まれる樹脂前駆体161の種類や濃度に応じて、前
記エネルギーを照射する時間や、前記エネルギーの量を
制御することにより行なう。また、熱により仮固化させ
る場合は反応温度を、光により仮固化させる場合は光量
を制御することにより行なう。例えば、熱硬化により第
1樹脂層117aに含まれる樹脂前駆体161の少なく
とも一部を仮固化させて、樹脂前駆体161よりも液体
130に対する溶解度が低い樹脂162(図6参照)を
形成する場合、樹脂前駆体161を完全に硬化させて絶
縁層を形成する際に通常用いる熱硬化工程よりも低い温
度かつ短い時間で仮固化を行なう。この場合、照射する
エネルギーの量が不十分であると、樹脂前駆体161が
十分に反応せず、液体130に対する溶解度が変化しな
いため、得られる樹脂が液体130に溶解し、除去され
てしまう。一方、この場合、照射するエネルギーの量が
多すぎると、樹脂前駆体161の多くが反応する結果、
液体130に対する溶解度が低くなりすぎ、得られる樹
脂が液体130にほとんど溶解せず、得られる樹脂の除
去が困難となる。このため、樹脂前駆体の種類や濃度に
応じて、仮固化の際に照射するエネルギーの照射時間お
よび照射量を制御することが重要である。
リイミド前駆体が好ましく適用される。ポリイミド前駆
体は、粘性が低く、硬化の際に大きく体積収縮するとい
う特徴を有する。
ミック酸、ポリアミック酸の長鎖アルキルエステルなど
を挙げることができる。ポリイミド前駆体から絶縁層を
形成する場合、一般に、ポリイミド前駆体を塗布した後
加熱処理することによりイミド化反応が起こり、ポリイ
ミド樹脂が生成し、絶縁層が形成される。絶縁層を形成
する際に通常適用する加熱処理の温度は、ポリイミド前
駆体の種類によって異なるが、150〜400℃、好ま
しくは300〜400℃が適当である。
るために用いる樹脂として、光照射による硬化する樹脂
を用いる場合、例えば、紫外線硬化型のポリアクリル系
樹脂およびエポキシ系樹脂を用いることができる。紫外
線硬化型樹脂は、紫外線照射のみで硬化することができ
るため、熱により素子特性が変化する等の問題が生じる
ことはない。
(c)によって得られた素子100aを、図7に示すよ
うに、液体130に所定時間浸漬する。図7では、素子
100aの全体を液体130に浸漬する場合を示した
が、素子100aのうち少なくとも第2樹脂層117b
を浸漬させればよい。
する性質を有する。この液体130は、樹脂前駆体の種
類に応じて適宜選択することができる。例えば、樹脂前
駆体がポリイミド前駆体である場合、液体130として
アルカリ系溶液を用いることができる。
する柱状部110の溶解性が、液体130に対する樹脂
162の溶解性と比較して小さくすることができる。こ
れにより、柱状部110および第2樹脂層117bを液
体130に浸漬する時間に十分なマージンが生じ、安定
した製造が可能となる。また、樹脂162よりも先に柱
状部110が液体130に溶解するのを防ぐことがで
き、素子特性に与える影響を抑えることができる。
0の溶解性が、液体130に対する樹脂162の溶解性
と比較して小さくすることができる。これにより、第2
樹脂層117bを構成する樹脂162よりも先に、フィ
ラー160が液体130に溶解するのを防ぐことがで
き、最終的に得られる絶縁層117に所定量のフィラー
160を含有させることができる。
時間および温度を制御することにより、図8に示すよう
に、フィラー160および樹脂163を含む第2絶縁層
117cを得る。第2絶縁層117cは、図8に示すよ
うに、図7に示す第2樹脂層117bのうち柱状部11
0上に形成された部分が除去されたものである。また、
前述した工程において、第2樹脂層117bのうち上部
ミラー103上に形成された部分も液体130に溶解す
る結果、図8に示すように、得られた第2絶縁層117
cの上面が、柱状部110の上面とほぼ等しくなるよう
に、第2絶縁層117cが形成される。さらに、この工
程において、第2樹脂層117bの上部に位置していた
フィラー160は、第2樹脂層117bが除去されるに
伴って、脱落し除去される。
7cを硬化させて、柱状部110の側面を覆う絶縁層1
17を形成する。硬化の際の温度および時間は、通常の
絶縁層形成における樹脂の硬化工程での温度および時間
を参照して行なう。この工程により、図1に示すよう
に、柱状部110の側面を覆う絶縁層117が形成され
る。
ための電極113,115を形成する工程について説明
する。
に、必要に応じて、ドライエッチング法等を用いて、柱
状部110の上面を洗浄する。これにより、より安定し
た特性の素子を形成することができる。つづいて、真空
蒸着法により絶縁層117および柱状部110の上面に
金属膜(図示せず)を形成した後、アニール処理するこ
とにより、例えば金や亜鉛から構成される合金層(図示
せず)を形成する。さらに、フォトリソグラフィ法を用
いて前記合金層をパターニングすることにより、開口部
116を形成する。アニール処理の温度は、通常400
℃前後で行なう。以上の工程により上部電極113が形
成される。続いて、半導体基板101の裏面に、真空蒸
着法により金属膜(図示せず)を形成した後、アニール
処理することにより、例えば金およびゲルマニウムから
構成される合金層からなる下部電極115を形成する。
以上のプロセスを経て、図1に示す面発光レーザ100
が得られる。
100の製造方法によれば、前述した工程(d)におい
て、少なくとも第2塗布層(第2樹脂層117b)を液
体130に所定時間浸漬して、前記第2塗布層(第2樹
脂層117b)のうち柱状部110上に形成された部分
を除去することにより、柱状部110へダメージを与え
ることなく、前記第2塗布層(第2樹脂層117b)の
みを除去することができる。これにより、安定した特性
を有する素子100が得られ、かつ、低コストで歩留ま
り良く素子100を製造することができる。
第1塗布層(第1樹脂層117a)を構成する母材前駆
体(樹脂前駆体161)を仮固化させることにより、前
記母材前駆体(樹脂前駆体161)と比較して液体13
0への溶解性がより低い仮母材(樹脂162)を形成す
る。前記仮母材(樹脂162)の液体130への溶解速
度は、前記母材前駆体(樹脂前駆体161)の液体13
0への溶解速度より遅いことから、この仮固化工程によ
って、液体130中での前記第2塗布層(第2樹脂層1
17b)の除去工程におけるマージンを広くすることが
できる。
2)の大部分は液体130に溶解するため、除去された
前記仮母材(樹脂162)が素子に再付着して素子特性
を劣化させるおそれが少ない。
の製造において、一般的に用いられる絶縁層形成工程を
用いて絶縁層を形成する場合、柱状部110を覆うよう
に、絶縁層(図示せず)を形成した後、柱状部110の
上面が露出するまで前記絶縁層をエッチングにより除去
することにより、絶縁層117と同様の膜厚を有する絶
縁層を得る。この場合、前記エッチング工程において、
絶縁層に含まれるフィラー160がエッチングの障害に
なり、絶縁層を均一な膜厚に形成することが困難となる
場合がある。
100の製造方法によれば、前記工程(d)において、
フィラー160のうち前記第2塗布層(第2樹脂層11
7b)の上部に含まれるものは、前記第2塗布層(第2
樹脂層117b)がその上面から除去されるに伴い、前
記第2塗布層(第2樹脂層117b)から自動的に脱落
し除去される。これにより、通常の絶縁層の埋め込み工
程とほぼ同様の工程にて、フィラー160を含む絶縁層
117を均一な膜厚に形成することができる。
有する面発光型半導体レーザについて説明したが、基板
面内で柱状部が複数個設けられていても本発明の形態は
損なわれない。また、複数の面発光型発光素子がアレイ
化されている場合でも、同様の作用および効果を有す
る。
レーザについて説明したが、面発光型半導体レーザ以外
の半導体素子にも本発明を適用することができる。本発
明が適用できる半導体素子としては、例えば、EL素
子、LED素子、IC、ピエゾ素子などが挙げられる。
例えば、本発明をICに適用する場合、本発明にかかる
フィラーを含む絶縁層を層間絶縁層に適用することがで
きる。
体層におけるp型とn型とを入れ替えても本発明の趣旨
を逸脱するものではない。上記実施の形態では、AlG
aAs系のものについて説明したが、発振波長に応じて
その他の材料系、例えば、GaInP系、ZnSSe
系、InGaN系、GaInNAs系、GaAsSb系
の半導体材料を用いることも可能である。
用した第2の実施の形態に係る光モジュールを模式的に
説明する図である。本実施の形態に係る光モジュール
は、構造体1000(図9参照)を含む。この構造体1
000は、第1の実施の形態に係る面発光レーザ100
(図1参照)、プラットフォーム1120、第1の光導
波路1130およびアクチュエータ1150を有する。
また、この構造体1000は、第2の光導波路1302
を有する。第2の光導波路1302は、基板1300の
一部をなす。第2の光導波路1302には、接続用光導
波路1304を光学的に接続してもよい。接続用光導波
路1304は、光ファイバであってもよい。
レーザ100(出射面108・図1参照)から光が出射
した後、第1および第2の光導波路1130,1302
(および接続用光導波路1304)を通して、受光素子
(図示せず)にこの光を受光させる。
適用した第3の実施の形態に係る光伝達装置を説明する
図である。本実施の形態では、第1の光導波路1130
と受光素子210との間に、複数の第3の光導波路12
30,1310,1312を有する。また、本実施の形
態に係る光伝達装置は、複数(2つ)の基板1314,
1316を有する。
の構成(面発光レーザ100、プラットフォーム112
0、第1の光導波路1130、第2の光導波路131
8、アクチュエータ1150を含む。)と、受光素子2
10側の構成(受光素子210、プラットフォーム12
20、第3の光導波路1230,1310を含む。)と
の間に、第3の光導波路1312が配置されている。第
3の光導波路1312として、光ファイバなどを使用し
て、複数の電子機器間の光伝達を行うことができる。
00は、コンピュータ、ディスプレイ、記憶装置、プリ
ンタ等の電子機器1102を相互に接続するものであ
る。電子機器1102は、情報通信機器であってもよ
い。光伝達装置1100は、光ファイバ等の第3の光導
波路1312を含むケーブル1104を有する。光伝達
装置1100は、ケーブル1104の両端にプラグ11
06が設けられたものであってもよい。それぞれのプラ
グ1106内に、面発光レーザ100,受光素子210
側の構成が設けられる。いずれかの電子機器1102か
ら出力された電気信号は、発光素子によって光信号に変
換され、光信号はケーブル1104を伝わり、受光素子
によって電気信号に変換される。電気信号は、他の電子
機器1102に入力される。こうして、本実施の形態に
係る光伝達装置1100によれば、光信号によって、電
子機器1102の情報伝達を行うことができる。
係る光伝達装置の使用形態を示す図である。光伝達装置
1110は、電子機器1112間を接続する。電子機器
1112として、液晶表示モニター又はディジタル対応
のCRT(金融、通信販売、医療、教育の分野で使用さ
れることがある。)、液晶プロジェクタ、プラズマディ
スプレイパネル(PDP)、ディジタルTV、小売店の
レジ(POS(Pointof Sale Scanning)用)、ビデ
オ、チューナー、ゲーム装置、プリンタ等が挙げられ
る。
適用した第4の実施の形態に係る光伝達装置を説明する
図である。本実施の形態では、光伝達装置がICチップ間
光インターコネクション装置2000である場合を例に
とり説明する。
ターコネクション装置2000は、複数のICチップが
積層されて形成されている。本実施の形態の光インター
コネクション装置2000では、図13に示すように、
ICチップが2つ積層されている例を示したが、積層さ
れるICチップの数はこれに限定されるわけではない。
は、積層されたICチップ201,202間でレーザ光
221,222が伝送され、データのやり取りが行われ
る。ICチップ201,202はそれぞれ、基板(例え
ばシリコン基板)211,212と、この基板211,
212にそれぞれ形成されたIC領域401,402と
を含む。ICチップ201,202としては、CPUや
メモリ、ASICなどの各種のICが例示できる。
上に面発光レーザ100(前述の第1の実施の形態参
照)および光検出器301が設置されている。同様に、
ICチップ202においては、基板212上に面発光レ
ーザ100および光検出器302が設置されている。こ
こで、ICチップ201に形成された面発光レーザ10
0を100X、ICチップ202に形成された面発光レ
ーザ100を100Yとする。
コネクション装置2000の動作について、図13を参
照して説明する。
において、ICチップ201のIC領域401で電気的
に処理された信号は、面発光レーザ100Xの共振器1
20(図1参照;図13では図示せず)でレーザ光パル
ス信号に変換された後、ICチップ202の光検出器3
02へと送られる。光検出器302は、受信したレーザ
光パルスを電気信号へと変換してIC領域402へ送
る。
光レーザ100Yから光検出器301へとレーザ光を送
る場合も同様に動作する。すなわち、この光インターコ
ネクション装置2000において、ICチップ202の
IC領域402で電気的に処理された信号は、面発光レ
ーザ100Yの共振器120(図1参照;図13では図
示せず)でレーザ光パルス信号に変換された後、ICチ
ップ201の光検出器301へと送られる。光検出器3
01は、受信したレーザ光パルスを電気信号へと変換し
てIC領域401へ送る。こうしてICチップ201,
202はレーザ光を介してデータのやり取りを行う。
からなる場合、面発光レーザ100の共振器の発振波長
を1.1μm以上にすることにより、面発光レーザ10
0から出射する光が基板(シリコン基板)211,21
2を通過することができる。
化に伴い、電気的接続によるICチップ間の信号伝送に
おいては一般に、次のような課題が生じるようになる。 ・配線間の信号伝達タイミングのズレ(スキュー)が発
生する ・高周波電気信号の伝送における消費電力が増大する ・配線レイアウトの設計が困難になる ・インピーダンスのマッチングが必要となる ・アースノイズ遮断対策が必要となる これに対して、本実施の形態の光インターコネクション
装置2000のように、ICチップ間の信号伝送を光信
号で行なうことにより、上記課題を解決することができ
る。
ョン装置2000では、ICチップ201,202に面
発光レーザ100が形成されている。この面発光レーザ
100は、前述の第1の実施の形態で説明したように、
柱状部110と、この柱状部110の側面を覆う絶縁層
117とを含み、この絶縁層117はフィラー160
(図1参照;図13では図示せず)を含む。この構成に
より、面発光レーザ100の放熱性が高められるため、
安定した動作が可能となる。
るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本
発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構
成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、ある
いは目的および結果が同一の構成)を含む。また、本発
明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を
置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で
説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の
目的を達成することができる構成を含む。また、本発明
は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構
成を含む。
レーザの断面を模式的に示す図である。
を模式的に示す断面図である。
を模式的に示す断面図である。
る。
を模式的に示す断面図である。
を模式的に示す断面図である。
を模式的に示す断面図である。
を模式的に示す断面図である。
ジュールを模式的に示す図である。
伝達装置を示す図である。
伝達装置を示す図である。
伝達装置の使用形態を示す図である。
伝達装置を示す図である。
Claims (18)
- 【請求項1】 半導体基板上に共振器が形成され、前記
半導体基板に垂直な方向に光を出射する面発光型半導体
レーザであって、 前記共振器の少なくとも一部を構成する柱状部と、 前記柱状部の側面を覆う絶縁層と、を含み、 前記絶縁層は、フィラーを含む、面発光型半導体レー
ザ。 - 【請求項2】 請求項1において、 前記フィラーは、前記絶縁層を構成する母材よりも熱伝
導率が高い材料からなる、面発光型半導体レーザ。 - 【請求項3】 請求項1または2において、 前記フィラーは、前記絶縁層を構成する母材と熱膨張率
が異なる材料からなる、面発光型半導体レーザ。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記絶縁層の母材が、ポリイミド樹脂からなる、面発光
型半導体レーザ。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記フィラーの粒径が、前記絶縁層の膜厚より小さい、
面発光型半導体レーザ。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかにおいて、 前記フィラーは絶縁体からなる、面発光型半導体レー
ザ。 - 【請求項7】 請求項1〜6いずれかにおいて、 前記フィラーは、カーボン、グラファイト、およびダイ
ヤモンドのうち少なくとも1つの炭素同素体を含む面発
光型半導体レーザ。 - 【請求項8】 請求項6において、 前記フィラーはダイヤモンド、窒化アルミニウム、酸化
アルミニウム、窒化シリコン、および酸化シリコンのう
ち少なくとも1つを主成分とする、面発光型半導体レー
ザ。 - 【請求項9】 請求項1〜5のいずれかにおいて、 前記フィラーはアルミニウム、金、銀、銅、錫、マグネ
シウム、ニッケル、および亜鉛のうち少なくとも1種を
主成分とする、面発光型半導体レーザ。 - 【請求項10】 請求項1〜5のいずれかにおいて、 前記フィラーは、表面に絶縁膜を備えた金属粒子であ
る、面発光型半導体レーザ。 - 【請求項11】 半導体基板上に共振器が形成され、前
記半導体基板に垂直な方向に光を出射する面発光型半導
体レーザの製造方法であって、以下の工程(a)および
工程(b)を含む、面発光型半導体レーザの製造方法。 (a)前記半導体基板上に多層膜を形成した後、該多層
膜の少なくとも一部をエッチングして、少なくとも活性
層を含む柱状部を形成する工程、 (b)フィラーを含み、前記柱状部の側面を覆う絶縁層
を形成する工程。 - 【請求項12】 半導体基板上に共振器が形成され、前
記半導体基板に垂直な方向に光を出射する面発光型半導
体レーザの製造方法であって、以下の工程(a)〜
(e)を含む、面発光型半導体レーザの製造方法。 (a)前記半導体基板上に多層膜を形成した後、該多層
膜の少なくとも一部をエッチングして、少なくとも活性
層を含む柱状部を形成する工程、 (b)前記柱状部を覆うように、フィラーおよび母材前
駆体を含む第1塗布層を形成する工程、 (c)前記第1塗布層を構成する前記母材前駆体を仮固
化させて、前記フィラーおよび仮母材を含む第2塗布層
を形成する工程、 (d)前記第2塗布層を構成する前記仮母材を溶解する
液体に、少なくとも前記第2塗布層を所定時間浸漬し
て、前記第2塗布層のうち少なくとも前記柱状部上に形
成された部分を除去する工程、および (e)前記第2塗布層を構成する前記仮母材を硬化させ
ることにより、前記フィラーを含み、前記柱状部の側面
を覆う絶縁層を形成する工程。 - 【請求項13】 請求項11において、 前記柱状部は、前記液体に対する溶解性が、前記第2塗
布層を構成する前記仮母材と比較して小さい、面発光型
半導体レーザの製造方法。 - 【請求項14】 請求項12または13において、 前記フィラーは、前記液体に対する溶解性が、前記第2
塗布層を構成する前記仮母材と比較して小さい、面発光
型半導体レーザの製造方法。 - 【請求項15】 請求項12〜14のいずれかにおい
て、 前記母材前駆体は、ポリイミド樹脂の前駆体である、面
発光型半導体レーザの製造方法。 - 【請求項16】 請求項11〜15のいずれかにおい
て、 前記絶縁層の母材は、ポリイミド樹脂からなる、面発光
型半導体レーザの製造方法。 - 【請求項17】 請求項1〜16のいずれかに記載の面
発光型半導体レーザと、光導波路とを含む、光モジュー
ル。 - 【請求項18】 請求項17に記載の光モジュールを含
む、光伝達装置。
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