JP2002343796A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
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Abstract
凝集のないシード膜を形成し、メッキ法により充填され
た金属にボイドが形成されないようにする。 【解決手段】 ウェハの表面に凹部を形成する工程(S
101)と、凹部を含む全面にバリアメタル膜を成膜す
る工程(S103)と、バリアメタル膜上にシード膜を
成膜する工程(S105)と、シード膜を利用したメッ
キ法により凹部を埋める金属を形成する工程(S10
6,S107)とを含む半導体装置の製造方法におい
て、バリアメタル膜を成膜する工程(S103)後にシ
ード膜を成膜するチャンバとは異なる真空状態のチャン
バ内においてウェハを50秒以上保持する工程(S10
4)を含む。シード膜の凝集が無い良好なシード膜が形
成でき、後工程の金属メッキにてボイドフリーの良好な
埋設が可能となり、微細でかつ良好な電気特性の配線構
造が製造でき、製造歩留まりを向上する。
Description
法に関し、特に基板に開口した凹部内にバリアメタル及
びCu系金属を成膜する方法に関するものである。
メタル配線の材料としては、比抵抗が低いことやパター
ニングが容易であることなどから、アルミニウムまたは
アルミニウム合金からなるアルミニウム系金属が用いら
れてきた。ところが、近年におけるLSI等の半導体集
積回路の高集積化,縮小化,高速化、さらには高信頼性
の要求が強くなってきたことに伴い、アルミニウム系金
属よりも低い抵抗率及び高いエレクトロマイグレーショ
ン(EM)耐性を有するCu又はCu合金からなるCu
系金属が用いられるようになった。
合、Cu系金属のドライエッチングを行うことが困難で
あるため所望の配線を形成することは難しい。そのた
め、層間絶縁膜に配線パターンの凹部(トレンチ)を形
成し、全面にCu膜を堆積して溝を埋め込んだ後、この
Cu膜に対して例えばCMP(Chemical Mechanical Po
lishing ;化学機械研磨)を行って層間絶縁膜の上に露
出しているCu膜を除去することにより、Cu膜のみを
溝内に残した埋込配線を形成する方法が提案されてい
る。この技術をダマシン法という。ダマシン法のうち、
配線のみを形成する場合をシングルダマシン、配線だけ
でなく下層配線との接続孔(ビア)も合わせて形成する
場合をデュアルダマシンと称する。デュアルダマシン構
造は、工程数が低減できるためコスト削減に寄与する。
配線若しくは配線とビアの凹部にCu膜を充填する方法
としては、高温リフロー法、スパッタ法及び電解メッキ
法が知られているが、アスペクト比が高い凹部への充填
には電解メッキ法が優れている。
を用いて説明する。図1(a)のように、素子を形成し
た半導体基板101上にバリアメタル102を有する第
1メタル配線103と、これを覆う層間絶縁膜104を
成膜した後、リソグラフィ及びドライエッチにより前記
層間絶縁膜104の表面に配線用の溝(トレンチ)10
5及び当該トレンチ105を通して第1メタル配線10
3につながるビアホール106を開口する。続いて、図
1(b),(c)のように、バリアメタル/シード成膜
装置にて前記トレンチ105及びビア106の内面にT
a等のバリアメタル膜107及びCu等のシード膜10
8を順次成膜する。バリアメタル/シード成膜は同一真
空内で処理される。その後、図1(d)のように、前記
シード膜108をメッキ電極とするメッキ法等によりビ
アホール106内及びトレンチ105内の凹部をメッキ
金属109で埋込み、シード膜108と一体化する。し
かる上で、図1(e)のように、層間絶縁膜104の上
に露出しているメッキ金属膜109、シード膜108及
びバリアメタル膜107をCMP法にて研磨し除去する
ことで、金属により充填された第2配線110及びビア
111が形成される。これらを数回繰り返すことで、多
層配線が形成される。
メッキ法でCu等の金属膜を充填するためには、凹部の
側面及び底面にメッキ工程で陰極となるCuのシード膜
をあらかじめ形成しておく必要がある。従って、スパッ
タリング法により凹部を含む層間絶縁膜の上にCuのバ
リア膜となるバリアメタル膜及びCuのシード膜を成膜
した後、このシード膜を陰極としてメッキを行って凹部
にCuを充填し、その後層間絶縁膜上に露出しているC
uを例えばCMPにより除去すると、トレンチ及びビア
内にCuが充填されてなるシングルダマシン構造または
デュアルダマシン構造を有するCuの埋込配線を形成す
ることが出来る。
集積回路の微細化に伴って配線幅の微細化が求められる
ようになり、トレンチ及びビアのアスペクト比が高くな
ってくると、例えばアスペクト比が4を越えるビアに対
してCuの充填が必要となる。ところが、図8の写真に
示すような高アスペクト比のトレンチやビア等の凹部1
06の内面にバリアメタル膜107を形成した後に底面
及び側面にスパッタリング法によりシード膜としてのシ
ードCu膜108を形成しようとすると、十分なカバレ
ッジが得られない場合がある。特に凹部106の底部付
近の側面では、シードCu膜108が微細なアイランド
(島)状に付着して連続膜でないものが得られてしま
い、この領域ではメッキを行ってもシードCu膜がほと
んど成長しないか不十分に成長する。なお、図10は図
8の写真の模式図である。これは、Cuの電解メッキ浴
(CuSO4 ・5H2 O+H2 SO4 )は強酸性である
から、メッキによってCu膜が成長する速度よりもアイ
ランド状のシード膜が電解メッキ浴によって溶けてなく
なる速度の方が速いためである。このように、凹部10
6の上側部分、すなわちシードCu膜108が連続的に
形成されている部分においてはメッキによってCuが成
長していく一方、凹部106の下側部分、すなわちシー
ドCu膜108がアイランド状に形成されている部分に
おいてはCuがほとんど成長しないか又は不十分に成長
するため、凹部106内にCuを完全に埋め込むことが
出来ずボイドが形成されてしまう。
成膜不良を改善するために、例えばスパッタリング時間
を長くする等してシード膜の膜厚を厚くすることが考え
られるが、この場合には凹部の開口部においてシード膜
の膜厚が大になり、シード膜が大きくオーバーハングし
てしまい、凹部の埋込が完了する前に開口部が閉じてし
まう(ピンチオフ)ことで凹部内に大きなボイドが形成
されてしまうことがあり、シード膜の厚さはあまり厚く
することが出来ない。
2000−183160公報に示されているような、無
電解メッキによるシード膜の補強を行ってシード膜がア
イランド状になることを回避し、その後電解メッキを行
いCuを充填することが提案されている。しかし、この
方法ではメッキ装置に無電解メッキを行うための新たな
メッキ浴を装着する必要があり、装置が複雑化するとい
う問題がある。また、一般的に無電解メッキ法は安定
性、再現性が乏しく、量産性が悪いという問題がある。
めに、基板とターゲット間の距離を通常より長くしたロ
ングスロースパッタ法や、Cuをイオン化し基板バイア
スを印可することで積極的にCuイオンを凹部内部に引
き込むイオン化スパッタ法などが用いられている。しか
し、これらの方法を用いた場合でも、相対的にシードC
u層の厚さが薄い凹部の側壁では、スパッタ時のスパッ
タ原子やイオン等の衝突(Bomberdment)により基板温度
が上昇し、Cu膜が凝集してしまうという問題が発生す
る。すなわち、バリアメタル膜上に成膜するシードCu
膜は、Cu膜自身のエネルギーを最小にしようとするた
め、温度などCu原子の表面マイグレーションを起こす
のに十分なエネルギーが加えられれば凝集が起こる。C
u膜の成膜に用いるホルダの温度を80℃に設定してC
u膜を成膜したときの凝集の様子を図9(a)の写真に
示す。成膜時の温度が高いとCu膜108がアイランド
状に凝集してしまう。このように凝集したシードCu膜
を用いてCuメッキを行った場合、図9(b)の写真に
示すようにCu109の埋設不良が発生してしまう。こ
れは、前述のようにメッキを実施するとき、基板上のシ
ードCu膜がメッキ時の陰極となるが、シードCu膜に
被覆されていない部分ではCuの析出が起こらず、又は
不十分に析出し、埋設不良となってしまう。なお、図1
2(a),(b)は図9(a),(b)の各写真の模式
図である。
シード膜を形成し、メッキ法により充填された金属にボ
イドが形成されないようにすることで、良好な電気特性
が得られ歩留まりを向上した半導体装置の製造方法を提
供することにある。
造方法は、ダマシン等の配線形成プロセスにおけるバリ
アメタル/シード成膜プロセスにおいて、バリアメタル
成膜後に真空を破らずに所定の温度で50秒以上保持し
た上で、シード成膜チャンバにおいてシード膜を成膜す
ることを特徴とする。ここで、所定の温度は−40℃と
する。また、真空中での保持は、バリアメタル成膜チャ
ンバ内、あるいはこれとは別の真空に保持されたチャン
バ内で行う。
のような温度上昇によるシード膜の凝集を解消するため
に、シード膜を成膜する際の温度、例えばウェハを保持
するウェハホルダの温度をできるだけ下げて、好ましく
は−40℃に半導体基板を冷却する。こうすることで、
凝集のないスムーズなシード膜が得られることが推定さ
れた。ところが、実際にはシード膜の成膜中の冷却だけ
では不十分である。これは、シード膜の成膜前のバリア
メタル膜の成膜時における基板温度上昇もシード膜に影
響を及ぼすためであると考えられた。
てのウェハを冷却するためのクーリング時間を60秒と
し、シード膜を成膜するための成膜時間を60秒とする
と、シード膜の成膜チャンバでのトータル処理時間は、
クーリング時間60秒+成膜時間60秒の120秒とな
る。また、バリアメタル膜を成膜するためのトータル時
間を50秒とする。したがって、バリアメタル膜の成膜
チャンバとシード膜の成膜チャンバをそれぞれ1つを使
用して処理を行うと(シングルモードと称する)、図2
(a)のタイミング図に示すウェハの処理工程となる。
この場合、シード膜の成膜時間がバリアメタルの成膜時
間より長いため、前のウエハが処理されている間、次の
ウエハはバリアメタル膜の成膜チャンバ内において約7
0秒程度待機され、その上でウェハをシード膜の成膜チ
ャンバに搬入してウェハのクーリングと成膜を行ってい
る。このシングルモードによれば、シード膜の凝集が解
消されることが確認された。測定によれば、図3(a)
に示すように、バリアメタル膜の成膜後における同成膜
チャンバ内での待機時間を50秒以上にするとシード膜
の凝集が改善されることが確認された。しかしながら、
このシングルモードでの処理効率はシード膜の成膜チャ
ンバでの処理に律則されることになり、生産性が非常に
低い。
ド膜の成膜チャンバを2つ設け、図2(b)のタイミン
グ図に示すように、これら2つの成膜チャンバA,Bを
用いてパラレルにシード膜の成膜をおこなう処理(デュ
アルモードと称する)が考えられた。このデュアルモー
ドでは、シード膜の成膜チャンバをパラレルに使用する
ため、バリアメタル膜の成膜後のウエハ待機時間は10
秒以下となり、処理効率を高めて生産性を向上すること
が可能になる。しかしながら、このデュアルモードで
は、シード膜を成膜する際にシード膜の成膜チャンバ内
でのクーリングを60秒行ったにもかかわらず、シード
膜の凝集が発生した。その様子を図6に示す。この場
合、図3(b)に示すように、クーリングを120秒ま
で長くしてもシード膜の凝集を抑制することは困難であ
る。
ルモードを詳細に比較したところ、両者はバリアメタル
膜の成膜チャンバからシード膜の成膜チャンバまでの搬
送時間は同じであるが、バリアメタル膜の成膜チャンバ
内でのウェハの待機時間はシングルモードでは70秒、
デュアルモードでは10秒であり、これがシード膜の凝
集に大きく影響しているものであることが判明した。そ
の結果、バリアメタル膜の成膜後、同一チャンバーにて
50秒以上保持してウェハを冷却した上で、シード膜の
成膜チャンバに搬送してシード膜の成膜を行うことでシ
ード膜の凝集が改善できることが確認された。
参照して説明する。本実施形態はデュアルダマシンに適
用しており、図1を再度参照すると、図1(a)に示す
ように、素子を形成した半導体基板101上にバリアメ
タル膜102を有する第1メタル配線103を形成し、
その表面上に層間絶縁膜104を成膜後、リソグラフィ
及びドライエッチングにより配線としてのトレンチ10
5とビア106をそれぞれ形成する。次いで、図1
(b)のように、前記トレンチ105及びビア106を
含む層間絶縁膜104の全面にバリアメタル膜107を
成膜する。さらに、図1(c)のように、前記バリアメ
タル膜107上にシード膜108を成膜する。その上
で、図1(d)のように、前記シード膜108を陰極と
したメッキ法により金属メッキを行い、前記トレンチ及
びビア内にメッキ金属109を埋込み、CMP(Chemic
al Mechanical Polishing;化学的機械研磨)法にて層
間絶縁膜104の表面を研磨する。これにより、トレン
チ105及びビア106内にのみ金属109が残され、
デュアルダマシンが形成される。なお、バリアメタル膜
107はTa膜、シード膜108はCu膜、メッキ金属
109はCuであるとする。
ド膜108は、図4に示すようなバリアメタル/シード
成膜装置10にて成膜する。前記バリアメタル/シード
成膜装置は10、複数個、ここでは第1から第4の4つ
のプロセスチャンバPC1〜PC4を有しており、各チ
ャンバPC1〜PC4は真空に引かれているとともに、
搬送チャンバTCによって各プロセスチャンバ間で真空
状態を保ったままで半導体基板としてのウェハの搬送が
可能とされている。そして、ここでは第1プロセスチャ
ンバPC1をスパッタ前処理チャンバとして、ウェハに
対して前処理を実行する。また第2プロセスチャンバP
C2をバリアメタル成膜チャンバとして、ウェハに対し
てバリアメタルをスパッタ法により成膜する。なお、バ
リアメタル成膜はCVD法(Chemical Vapor Depositio
n :化学的気相成長)でもよい。ここではスパッタ法を
用いているものとする。さらに、第3プロセスチャンバ
PC3をシード成膜チャンバとして構成しており、それ
ぞれにおいて独立してウェハに対してシード膜をスパッ
タ法により成膜する。
て図1に示したデュアルダマシンを製造する方法につい
て説明する。図5はバリアメタル膜及びシード膜の成膜
工程を示すフローチャートである。先ず、ウェハの層間
絶縁膜104にトレンチ105とビア106をエッチン
グする(S101)。次いで、前記ウェハをスパッタ前
処理チャンバとしての第1プロセスチャンバPC1にお
いてスパッタ前処理を行う(S102)。このスパッタ
前処理は、例えば、真空中にArプラズマを形成し、A
rイオンにて表面酸化膜等のエッチングを行う。次い
で、ウェハをバリアメタル成膜チャンバとしての第2プ
ロセスチャンバPC2においてスパッタ法によりバリア
メタル膜107を成膜する(S103)。そして、バリ
アメタルスパッタ中はスパッタ原子やイオン等の衝突
(Bomberdment)によりウエハ温度は上昇するため、バリ
アメタル膜107の成膜後に同一の第2プロセスチャン
バPC2内にてウェハを50秒以上保持し、ウェハを冷
却する(S104)。次いで、ウェハをシード成膜チャ
ンバとしての第3プロセスチャンバPC3に搬送し、ス
パッタ法によりシード膜108を成膜する(S10
5)。シード成膜チャンバPC3内においてウェハを保
持するウエハホルダは−40℃に冷却されており、シー
ド膜108の成膜前にウエハ冷却を行い、その後シード
膜108を成膜する。しかる後、前記シード膜108を
電極として利用したメッキ法によりトレンチ105及び
ビア106内に金属109を埋め込むまで形成し(S1
06)、その後CMP法により層間絶縁膜104の表面
を研磨して平坦化し、トレンチ105及びビア106内
にのみ金属109を残し、配線110と接続孔111を
形成する(S107)。
バリアメタル膜の成膜で昇温したウエハ温度をシード膜
の成膜までに冷却する際に、第1及び第2の手法で冷却
(クーリング)を行った上でシード膜を成膜したものに
ついて比較を行った。第1の手法は、バリアメタル膜を
成膜したウェハをシード成膜チャンバに搬送後、シード
膜の成膜前に冷却時間を設けて冷却する工程である。第
2の手法は、バリアメタル成膜後に同一のチャンバ内で
冷却時間を設けて冷却し、その後ウェハをシード成膜チ
ャンバに搬送し成膜する工程である。これらを実施した
ときの、シード膜の凝集状態を調べた結果は図3に示し
た通りである。第1の工程で行った場合には、図3
(b)のようにシード成膜チャンバ内におけるシード膜
の成膜前保持時間を120秒まで増やしても、シード膜
の凝集を抑制することは困難である。一方、第2の工程
であるバリアメタル成膜後に同一チャンバにて50秒以
上保持し冷却を行った場合には、図3(a)のようにシ
ード膜の凝集を抑制することが可能であった。因みに、
第2の工程により形成したシード膜は、図6(a)の写
真に示すとおり、シード膜108に凝集がなく良好であ
り、この後のメッキ法による金属109の埋込でも、図
6(b)の写真に示すように良好な埋込性が得られてい
る。なお、図10(a),(b)は図6(a),(b)
の写真の模式図である。
膜を成膜した後に、ウェハをバリアメタル成膜チャンバ
内にて50秒以上保持しているが、必ずしも同一チャン
バである必要はなく、バリアメタル膜を成膜した後に真
空状態を破らず、かつバリアメタル成膜チャンバとほぼ
同じ環境条件に保持されている別のチャンバ内において
待機することも可能である。この第2の実施形態では、
図4に示したバリアメタル/シード成膜装置を利用した
ときには、第1プロセスチャンバPC1をスパッタ前処
理チャンバ、第2プロセスチャンバPC2をバリアメタ
ル成膜チャンバ、第3プロセスチャンバPC3を待機チ
ャンバ、第4プロセスチャンバPC4をシード成膜チャ
ンバとする。
たデュアルダマシンを製造する際のフローチャートであ
り、第1の実施形態と同様にトレンチ105及びビア1
06を形成した後(S201)、第1プロセスチャンバ
PC1においてスパッタ前処理を行ない(S202)、
第2プロセスチャンバPC2においてバリアメタル膜1
07を成膜する(S203)までの工程は第1の実施形
態と同じである。そして、バリアメタル膜107を成膜
した後は、真空状態を保持しながら環境条件がほぼ同じ
第3プロセスチャンバPC3に移動し、ここで50秒以
上保持する(S204)。その後、第4プロセスチャン
バPC4に搬送し、ここでクーリング及び成膜を行って
シード膜108を成膜する(S205)。その後、シー
ド膜108を電極として利用したメッキ法によりトレン
チ105及びビア106内に金属109を埋め込むまで
形成し(S206)、その後CMP法により層間絶縁膜
104の表面を研磨して平坦化し、トレンチ105及び
ビア106内にのみ金属109を残し、配線110と接
続孔111を形成する(S207)ことも第1の実施形
態と同様である。
成膜後の冷却を別チャンバで行っても、前記実施形態と
同様な効果が得られ、図6(a)に示したような凝集が
抑制されたシード膜108を得ることができる。また、
この実施形態の場合には、バリアメタル成膜チャンバ内
にウェハが滞留している時間が短縮されてバリアメタル
成膜チャンバでの実質的な処理時間が短くなる。したが
って、この実施形態を前述のデュアルモードに適用する
ことにより、バリアメタル成膜チャンバでの処理効率が
向上でき、全体としてのスループットが向上し、生産性
の改善ができる。
る実施例を説明する。図1を再度参照すると、半導体素
子を形成した半導体基板(ウェハ)上に第1配線103
を形成する。この第1配線はバリアメタル膜102に囲
まれたCuにより形成される。ここでバリアメタル膜1
02はTiN,Ta,TaN,WNなどの単層若しくは
それらの積層膜でもよい。その後、層間絶縁膜104を
形成する。この層間絶縁膜104は例えばCVD法によ
るSiO2 ,SiON,SiN等の単膜若しくはそれら
の積層膜でもよい。また、無機、有機の塗布系の絶縁膜
でもよい。ここではCVD法により形成したSiO2 膜
を用いる。続いて、リソグラフィ及びドライエッチによ
り、所望の配線パターンをしたトレンチ105と第1配
線103につながるビア106を形成する。
ド成膜装置10にて、スパッタ前処理、バリアメタル成
膜、シード成膜を順次実施する。スパッタ前処理は、例
えば、スパッタ前処理チャンパPC1の真空中にArプ
ラズマを形成し、Arイオンにて酸化膜換算10nm分
のエッチングを行う。ここで、水素プラズマの還元作用
を用いた前処理を実施しても、スパッタ前処理を実施し
てもしなくてもよい。
て、ウェハをバリアメタル成膜チャンバPC2に搬送す
る。バリアメタル膜107の成膜は、例えばスパッタ法
にて実施するが、CVD法,ALD(Atomic Layer Dep
osition)法でも構わない。膜種はTiN,Ta,Ta
N,WNなどの単層若しくはそれらの積層膜でもよい。
ここでは、スパッタ法にてTa/TaN積層膜を20n
m/20nmの厚さで成膜した場合を用いる。このバリ
アメタル成膜技術の詳細を説明する。バリアメタル膜と
してのTa/TaN積層膜はTaターゲットを具備する
バリアメタル成膜チャンバPC2内にてプロセスガスA
r/N2 圧力4Pa,DCパワー1KWの条件で成膜
される(成膜レートは約700A/minであり成膜時
間は30秒。また成膜前のプロセスガス導入に必要な時
間15秒、成膜後の排気5秒)。ウェハはホルダ上に置
かれており、ホルダに内蔵されているヒータは100℃
に設定する。TaNとTaを連続成膜するために成膜途
中でN2 を遮断し、Arのみでのスパッタを行う。バ
リアメタル成膜終了後、プロセスガスを止め、10 -6P
a以下まで真空引きを行う。引き続き、成膜終了後から
50秒以上、ウェハを同チャンバPC2内に保持する。
ここで、ホルダの設定温度は室温でもよく、また零下に
冷却しても構わない。温度が低い方がより好ましい。
を介して、シード成膜チャンバPC3に搬送する。ここ
ではシード膜108はCu膜であり、そのCu成膜はC
VD法を用いてもよいが、ここではスパッタ法を用いて
説明する。Cuターゲットを具備するチャンバPC3内
にて、プロセスガスAr圧力8Pa,DCパワー1KW
の条件でCu膜を150nmの厚さ(成膜レートは15
00A/minであり成膜時間は60秒)成膜するが、
成膜前にホルダ上で基板を保持し冷却(クーリング)す
る。冷却に関する詳細を説明する。チラー(chiller )
にて−40℃に冷却された冷媒を用いて、ホルダを−4
0℃に冷却する。ホルダはESC(Electro Static Chu
ck:静電吸着)を具備するホルダを用いるが、ウエハ押
さえ(クランプ)タイプでもよい。ホルダに吸着したウ
ェハの裏面にArガスを吹きつけウェハを冷却する。こ
こで吹きつけるArガスは、−40℃に冷却されたホル
ダ内で冷却されている。冷却は60秒実施する。ここで
は、ウエハ裏面から冷却されたArを吹きつけることで
ウエハを冷却する方法を用いたが、ホルダからの直接の
熱伝導にてウエハを冷却できればArを用いなくても良
く、またウエハを冷却するその他の方法を用いても良
い。
を成膜した後、別装置にてCuメッキし、トレンチ10
5及びビアホール106を埋め込む。その後、N2 雰囲
気中で400℃,10分のアニールを施し、CMPにて
研磨すると第2メタル配線110及びビア111が形成
出来る。これらを繰り返すことで、多層配線構造が得ら
れる。
する他の実施例を説明する。製造するデュアルダマシン
の構造については、前記実施例と同じであるので重複す
る説明は省略する。製造工程については、バリアメタル
/シード成膜装置10にて、スパッタ前処理、バリアメ
タル成膜、シードCu成膜を順次実施する。スパッタ前
処理は前記実施例と同じであり、スパッタ前処理チャン
バPC1にて実施する。
て、ウェハをバリアメタル成膜チャンバとしての第2プ
ロセスチャンバPC2に搬送する。バリアメタル成膜に
ついても前記実施例と同じである。そして、バリアメタ
ル成膜終了後、搬送チャンバTCを介して、待機プロセ
スチャンバとしての第3プロセスチャンバPC3に搬送
し、このプロセスチャンバPC3にて50秒以上ウェハ
を保持する。ここで、ホルダの設定温度は室温でもよ
く、また零下に冷却しても構わない。温度が低い方がよ
り好ましい。保持中のチャンバPC3内の圧力はバリア
メタル成膜チャンバPC2と同じ、あるいはこれに近い
圧力であることが好ましい。
を介して、ウェハをシード成膜チャンバPC4に搬送
し、シード膜108としてのCu膜を成膜する。このC
u膜の成膜についても前記実施例と同じである。以上の
ようにバリアメタル/シードCu膜を成膜した後、別装
置にてCuメッキしトレンチ105及びビアホール10
6を埋め込む。その後、N2 雰囲気中で400℃,10
分のアニールを施し、CMPにて研磨すると第2メタル
配線110とビア111が形成出来る。これらを繰り返
すことで、多層配線構造が得られる。
の保持をバリアメタル成膜チャンバやシード成膜チャン
バとは別のチャンバにて実施することで、前記実施例と
同様な効果が得られるだけでなく、さらに生産性(スル
ープット)が向上するというメリットがある。
タル成膜後に真空を破らずシード成膜チャンバとは異な
るチャンバ内で50秒以上保持してからシード成膜チャ
ンバに搬送してシード膜を成膜することで、シード膜の
凝集が無い良好なシード膜を形成できる。これにより、
後工程の金属メッキにてボイドフリーの良好な埋設が可
能となり、微細でかつ良好な電気特性の配線構造が製造
でき、製造歩留まりを向上する。また、ウェハをバリア
メタル成膜チャンバとは異なるチャンバ内で保持するこ
とにより、製造効率を向上することも可能になる。
図である。
ルモードとデュアルモードの各タイミングを示す図であ
る。
示す特性図である。
ある。
トである。
膜及びシード膜と埋め込み金属の断面状態を示す写真と
その模式図である。
トである。
写真とその模式図である。
キCuの断面状態の写真とその模
Claims (8)
- 【請求項1】 ウェハの表面に凹部を形成する工程と、
前記凹部を含む全面にバリアメタル膜を成膜する工程
と、前記バリアメタル膜上にシード膜を成膜する工程
と、前記シード膜を利用したメッキ法により前記凹部を
埋める金属を形成する工程とを含む半導体装置の製造方
法において、前記バリアメタル膜を成膜する工程後に前
記シード膜を成膜するチャンバとは異なる真空状態のチ
ャンバ内においてウェハを50秒以上保持する工程を含
むことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項2】 前記異なるチャンバは前記バリアメタル
膜を成膜するチャンバであることを特徴とする請求項1
に記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項3】 前記異なるチャンバは前記バリアメタル
膜を成膜するチャンバとは別のチャンバであることを特
徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項4】 前記シード膜はCuまたはCu合金等の
Cu系の金属である請求項1ないし3のいずれかに記載
の半導体装置の製造方法。 - 【請求項5】 前記シード膜の成膜はCVD法あるいは
スパッタ法を用いることを特徴とする請求項4に記載の
半導体装置の製造方法。 - 【請求項6】 前記シード膜の成膜に際してはウェハを
−40度程度に冷却する工程を含むことを特徴とする請
求項5に記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項7】 前記凹部はウェハに設けられた下層配線
上の層間絶縁膜に開口された配線用のトレンチと、前記
トレンチ内において前記下層配線に接続するためのビア
であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに
記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項8】 前記金属を形成した後に、前記層間絶縁
膜の表面を化学機械研磨法により平坦化する工程を含む
ことを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方
法。
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