JP2002343588A - 光源装置 - Google Patents

光源装置

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JP2002343588A JP2001141622A JP2001141622A JP2002343588A JP 2002343588 A JP2002343588 A JP 2002343588A JP 2001141622 A JP2001141622 A JP 2001141622A JP 2001141622 A JP2001141622 A JP 2001141622A JP 2002343588 A JP2002343588 A JP 2002343588A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】すなわち、グロー放電時に封体ガラス内面に黒
化が発生する問題を解決すること。 【解決手段】放電空間の容積1立方ミリメートルあたり
0.15mg以上の水銀を含み、一対の電極が対向配置
された放電ランプと、前記放電ランプを始動し、前記電
極に放電電流を供給するための給電装置(Ex)とを接
続してなる光源装置において、前記給電装置(Ex)
は、前記放電ランプの放電状態がグロー放電状態である
ことの識別を行う機能を有し、前記グロー放電状態であ
ることの識別が行われている期間においては、前記放電
ランプに投入される電力が前記放電ランプの定格電力の
2倍以下となるように制御することを特徴とするもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、プロジェ
クタ用の光源として使用される、高圧水銀放電ランプを
用いた光源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶プロジェクタやDLPプロジェクタ
等の光学装置ための光源装置においては、高輝度放電ラ
ンプ(HIDランプ)が使用されるが、近年、その投入
電力に対する光強度への変換効率の高さから、高圧水銀
放電ランプが多用されるようになっている。
【0003】放電ランプの駆動に関しては、放電ランプ
の両極の電極の極性、すなわち一方が陰極で他方が陽極
という関係が変化しないDC駆動と、陰極と陽極の関係
が略周期的に交代するAC駆動とがある。また、AC駆
動においては、その極性変化の速さ、すなわち駆動周波
数については、数十ヘルツから数メガヘルツまで、広い
周波数での駆動が可能である。
【0004】前記放電ランプに放電電流を供給するため
の給電装置の構造に関しては、非常に大雑把に言えば、
AC駆動のための給電装置は、DC駆動のための給電装
置における、チョッパ回路などのバラスト回路の後に、
極性反転させるためのインバータを追加したものであ
る。
【0005】したがって、DC駆動であれ、AC駆動で
あれ、この種の放電ランプの始動に際して、前記インバ
ータを除外して考えれば、給電装置の働きと放電ランプ
の挙動は同様であるため、以下においては、主としてD
C駆動の場合について、図16を用いて簡単に説明す
る。この図のaはランプ電圧(VL)、bはランプ電流
(IL)の時間変化を概念的に示すものである。
【0006】給電装置の始動シーケンスの最初は、放電
ランプに無負荷開放電圧と呼ばれる電圧の印加であり、
期間(T01)がこれに対応する。
【0007】時点(tz)において、高電圧を発生させ
るスタータを動作させ、前記放電ランプの両極間に高電
圧(Vz)を印加して、放電空間に絶縁破壊を発生さ
せ、これを種として放電を開始させる。この絶縁破壊に
続いて、ランプ電圧(VL)の短時間の低下(Vza)
が見られるが、これが明瞭に観察されない場合や、ラン
プへの水銀の付着の状態によっては、数ミリ秒、あるい
はそれ以上の長期間にわたって見られる場合もある。ま
た、絶縁破壊に続いて、ランプには比較的大きな過渡的
電流(Iza)が流れるが、これは、ランプ電圧(V
L)の急激な低下によって、バラスト回路の平滑コンデ
ンサに蓄積されていた電荷が解放されることによる。
【0008】このような絶縁破壊直後の、比較的不安定
な放電の後、グロー放電と呼ばれる放電に移行する。グ
ロー放電は、アーク放電に比して一般に放電電圧が高
く、電流密度が低い。安定グロー放電期間(T11)に
おいて、電極、特に陰極の温度が十分上昇し、熱電子放
出が可能な温度に達すると、放電形態はアーク放電へと
遷移し、アーク放電の初期の期間(T31)に移行す
る。
【0009】前記アーク放電の初期の期間(T31)に
おいては、未だランプの温度が十分に高くなっておら
ず、したがって水銀の蒸気圧が低いため、ランプの放電
電圧が低い。このアーク放電の初期の期間(T31)に
おいては、通常、給電装置はランプに定格電力を投入す
ることはできない。何となれば、電力は電圧と電流の積
で計算されるが、あまりに低い電圧のもとで定格電力を
達成しようとすると、あまりにも大きい電流を流さなけ
ればならなくなり、給電装置の回路素子の発熱が過大に
なってしまうからである。
【0010】ランプの温度がゆっくりと上昇する期間
(T32)においては、時間の経過とともに、ランプの
電圧が上昇し、途中、定格電力の達成ために必要なラン
プ電流が低下して、給電装置の許容ランプ電流上限値I
Lmax以下まで下がると、ランプに定格電力が投入さ
れるようになり、やがて定常状態(T33)に落ち着
く。通常は、ここまでに1〜2分間程度を要する。
【0011】ところで、ランプの寿命に関しては、複数
の要因が存在し、例えば、ランプの累積点灯時間に依存
する電極の消耗、ランプ破損の原因である熱履歴に依存
する封体ガラスの歪の蓄積など様々なものがあるが、特
にグロー放電に関連する寿命要因として、封体ガラス内
面に黒化が発生する問題があった。
【0012】前記したように、グロー放電は電圧が高い
ため、放電プラズマの中の陽イオンが高いエネルギーに
加速されて陰極に衝突し、その結果、タングステンなど
の陰極材料がスパッタリングにより蒸発し、これが封体
ガラス内面に蒸着することにより、前記した封体ガラス
内面に黒化が発生するものと考えられる。したがって、
この要因によるものは、ランプの点滅点灯の回数に依存
してランプ寿命が進行する。
【0013】このようにグロー放電、すなわち図16に
おける安定グロー放電期間(T11)、グロー電流が増
加する期間(T12)、グロー電圧が下降する期間(T
21)における系の振る舞いを適切に制御することは、
ランプ寿命にとって非常に重要な要素であるにもかかわ
らず、これまで十分に注意深い検討がなされておらず、
とりわけ、放電空間の容積1立方ミリメートルあたり
0.15mg以上の水銀を含むHIDランプにおいてそ
うであった。
【0014】日本国特許庁公報の特開2001−689
5においては、放電空間の容積1立方ミリメートルあた
り0.15mg以上の水銀を含む高圧水銀蒸気ランプの
ための給電装置について、グロー放電において過電力を
許すように給電装置を構成する発明が開示されている。
しかしこれは、放電ランプの放電状態が、一旦アーク放
電に移行した後の、アーク放電の初期の期間(T31)
からグロー放電に戻ったときに、放電が立消えることが
防止できる給電装置が備えるべき、過渡的な特性の特徴
について言及するものであった。
【0015】すなわち、同公報の発明に関する記載、お
よび同公報における従来技術に関する記載は、本発明の
本明細書でいうところの、後述する、図2に記載の、定
電力特性線(Fp0)と点(P0g)から点(P0e)
に至る部分とを合わせた特性線上において、或る点から
他の点に移動するに際しての、過渡的な振る舞いについ
ては言及されているが、前記図2の特性線(F1a)な
どに示すような、グロー放電における出力電流電圧特性
に起因する、グロー放電期間それ自体における封体ガラ
ス内面に黒化が発生する問題に関しては、何ら言及する
ものではなかった。
【0016】近年は、地球温暖化を防止するために、省
エネルギーが求められており、前記光学装置に関して
は、できる限り頻繁に消灯することが望ましいのである
が、前記したグロー放電時の黒化による寿命が、ランプ
の点滅点灯の回数に依存して進行するものであるため、
ランプ寿命の観点からは、なるべく点滅させないような
使い方が有利となるが、このような使い方は、前記省エ
ネルギーの要求と相容れないものであった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
が抱える問題、すなわち、グロー放電時に封体ガラス内
面に黒化が発生する問題を解決することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の請求項1の発明は、放電空間の容積1立方
ミリメートルあたり0.15mg以上の水銀を含み、一
対の電極が対向配置された放電ランプと、前記放電ラン
プを始動し、前記電極に放電電流を供給するための給電
装置(Ex)とを接続してなる光源装置において、前記
給電装置(Ex)は、前記放電ランプの放電状態がグロ
ー放電状態であることの識別を行う機能を有し、前記グ
ロー放電状態であることの識別が行われている期間にお
いては、前記放電ランプに投入される電力が前記放電ラ
ンプの定格電力の2倍以下となるように制御することを
特徴とするものである。
【0019】本発明の請求項2の発明は、放電空間の容
積1立方ミリメートルあたり0.15mg以上の水銀を
含み、一対の電極が対向配置された放電ランプと、前記
放電ランプを始動し、前記電極に放電電流を供給するた
めの給電装置(Ex)とを接続してなる光源装置におい
て、前記給電装置(Ex)は、バラスト回路(Bx)
と、前記バラスト回路(Bx)に給電するためのDC電
源(Mx)とからなり、前記DC電源(Mx)は、その
電力供給能力において、前記放電ランプに投入される電
力が前記放電ランプの定格電力の2倍以下となるように
制御することを特徴とするものである。
【0020】
【作用】図1に、前記したDC駆動方式の光源装置の構
成の、簡略化された一例を示す。給電装置(Ex)にお
いて、降圧チョッパ型のバラスト回路(Bx)は、PF
C等のDC電源(Mx)より電圧の供給を受けて動作す
る。前記バラスト回路(Bx)においては、FET等の
スイッチ素子(Qx)によってDC電源(Mx)よりの
電流をオン・オフし、チョークコイル(Lx)を介して
平滑コンデンサ(Cx)に充電が行われ、この電圧が放
電ランプ(Ld)に印加され、放電ランプ(Ld)に電
流を流すことができるように構成されている。
【0021】なお、前記スイッチ素子(Qx)がオン状
態の期間は、スイッチ素子(Qx)を通じた電流によ
り、直接的に平滑コンデンサ(Cx)への充電と負荷で
ある放電ランプ(Ld)への電流供給が行われるととも
に、チョークコイル(Lx)に電流の形でエネルギーを
蓄え、前記スイッチ素子(Qx)がオフ状態の期間は、
チョークコイル(Lx)に電流の形で蓄えられたエネル
ギーによって、フライホイールダイオード(Dx)を介
して平滑コンデンサ(Cx)への充電と放電ランプ(L
d)への電流供給が行われる。
【0022】スタータ(Ui)においては、抵抗(R
i)を介して、ランプ電圧(VL)によってコンデンサ
(Ci)が充電される。ゲート駆動回路(Gi)を活性
化すると、サイリスタ等よりなるスイッチ素子(Qi)
が導通することにより、前記コンデンサ(Ci)がトラ
ンス(Ki)の1次側巻線(Pi)を通じて放電し、2
次側巻線(Hi)に高電圧パルスを発生する。スタータ
(Ui)の2次側巻線(Hi)に発生した高電圧は、バ
ラスト回路(Bx)の出力電圧に重畳されて電極(E
1,E2)間に印加され、放電ランプ(Ld)の放電を
始動することができる。
【0023】給電制御回路(Fx)はあるデューティサ
イクル比を有するゲート駆動信号(Sg)を生成し、前
記ゲート駆動信号(Sg)は、ゲート駆動回路(Gx)
を介して、前記スイッチ素子(Qx)のゲート端子に加
えられることにより、前記したDC電源(Mx)よりの
電流のオン・オフが制御される。
【0024】前記放電ランプ(Ld)の電極(E1,E
2)間を流れるランプ電流(IL)と、電極(E1,E
2)間に発生するランプ電圧(VL)とは、電流検出手
段(Ix)と、電圧検出手段(Vx)とによって、検出
できるように構成される。なお、前記電流検出手段(I
x)については、シャント抵抗を用いて、また前記電圧
検出手段(Vx)については、分圧抵抗を用いて簡単に
実現することができる。
【0025】前記電流検出手段(Ix)よりのランプ電
流信号(Si)、および前記電圧検出手段(Vx)より
のランプ電圧信号(Sv)は、給電制御回路(Fx)に
入力され、その時点における放電ランプ(Ld)の放電
状態の別、すなわち非放電状態であるか、グロー放電状
態であるか(場合によっては、どのようなグロー放電状
態であるか)、アーク放電状態であるか(場合によって
は、どのようなアーク放電状態であるか)などに基づい
て、ランプ電流(IL)やランプ電圧(VL)が、ある
いはこれら電流と電圧の積であるランプ電力が、その目
標値との差が減少するように、前記ゲート駆動信号(S
g)のデューティサイクル比がフィードバック的に制御
される。
【0026】記したように、グロー放電における系の振
る舞いを適切に制御することは、ランプ寿命にとって非
常に重要な要素であるため、グロー放電期間において、
前記放電ランプ(Ld)に対して、過剰な電力が投入さ
れることを抑制し、前記放電ランプに投入される電力が
前記放電ランプの定格電力の2倍以下となるようにする
ことにより、グロー放電時に封体ガラス内面に黒化が発
生する問題を解決することが可能となる。
【0027】以下において、本発明の効果について、発
明者らの実験結果を記載した図6を用いて説明する。図
6は、異なる給電装置を用いて同じ種類のランプを25
分間点灯し5分間消灯する点滅点灯サイクルを約500
回繰り返した場合の、光源装置の出力光量の減衰を示す
ものである。
【0028】供試ランプは、石英ガラスよりなる封体に
放電空間の容積1立方ミリメートルあたり0.15mg
の水銀と臭素、アルゴンが封入された、定格電力が15
0Wものを使用した。
【0029】実験に際し、放電ランプ(Ld)は、硼珪
酸ガラスよりなる放物面鏡に対して、電極(E1,E
2)間のアーク領域が、前記放物面鏡の焦点に位置する
ように装着し、光源装置の出力光量は、前記電極(E
1,E2)間のアーク領域から1mの距離において、光
束のほぼ中央部に対応する地点の照度を照度計を用いて
測定した。図6においては、実験初期の照度を100%
と見なした規格化により、縦軸を照度維持率として表し
てある。
【0030】本発明の請求項1の発明に従い、給電装置
(Ex)の構成を、後述の第1の実施例において説明す
る、図8の給電制御回路(Fx1)を用いたものとする
ことによって、前記給電装置(Ex)の出力であるラン
プ電流(IL)とランプ電圧(VL)との関係、すなわ
ち出力電流電圧特性を、図2の点(P0a)、点(P0
b)、点(P0c)、点(P11)、点(P12)、点
(P13)、点(P0e)をつないだ特性線(F1a)
として示すような特性を有する給電装置とした場合の、
実験終了時点での照度維持率は約79%であった。
【0031】図2には、ランプの定格の2倍の一定電力
に対応する電流電圧特性線(Fp1)も示されており、
全ての電流および電圧領域において、前記特性線(F1
a)は、これよりも原点側にあり、したがって、特性線
(F1a)を有する前記給電装置(Ex)は、前記放電
ランプに投入される電力が前記放電ランプの定格電力の
2倍以下となるように構成されているものであることが
わかる。
【0032】これに対し比較のための実験として、図1
7に記載の特性線(F0a)のような出力電流電圧特性
を有する給電装置とした場合の、実験終了時点での照度
維持率は約61%であり、図6には、この実験結果も記
載されている。
【0033】ただし、特性線(F0a)を有する給電装
置は、第1の実施例の給電装置(Ex)の給電制御回路
(Fx1)を基本として、そのランプ電流上限信号発生
回路(Uc1)のなかの抵抗(R12)を除去すること
により、図2の前記特性線(F1a)のうちの、点(P
11)、点(P12)、点(P13)からなる部分が、
点(P11)、点(P0d)、点(P13)をつない
だ、単純な特性線となるようにして構成した。
【0034】図17の前記特性線(F0a)の点(P0
d)付近の部分においては、出力電流電圧特性がランプ
の定格の2倍の一定電力に対応する電流電圧特性線(F
p1)を超え過電力の状態にあり、前記したグロー放電
時に封体ガラス内面に黒化が発する問題を助長していた
が、本発明になる図2の特性線(F1a)の場合には、
このような過電力が抑えられているために、前記したグ
ロー放電時に封体ガラス内面に黒化が発生する問題が解
決され、照度維持率が改善されたたものと推測される。
【0035】さらに、本発明の請求項1の発明に従い、
給電装置(Ex)の構成を、後述の第2の実施例におい
て説明する、図9の給電制御回路(Fx2)を用いたも
のとすることによって、前記給電装置(Ex)の出力で
あるランプ電流(IL)とランプ電圧(VL)との関
係、すなわち出力電流電圧特性を、図3の点(P2
a)、点(P21)、点(P22)、点(P2f)をつ
ないだ特性線(F2a)として示すような特性を有する
給電装置とした場合の、実験終了時点での照度維持率は
約87%であって、同様に前記図17の前記特性線(F
0a)の場合より改善が見られる。
【0036】図3には、ランプの定格の2倍の一定電力
に対応する電流電圧特性線(Fp1)も示されており、
全ての電流および電圧領域において、前記特性線(F2
a)は、これよりも原点側にあり、したがって、特性線
(F2a)を有する前記給電装置(Ex)は、前記放電
ランプに投入される電力が前記放電ランプの定格電力の
2倍以下となるように構成されているものであることが
わかる。
【0037】ここまで見てきたように、本発明の請求項
1の給電装置は、グロー放電時の過電力がランプの定格
電力の2倍以下に抑えられるために、前記したグロー放
電時に封体ガラス内面に黒化が発生する問題が解決さ
れ、照度維持率を改善する作用を示すことがわかる。
【0038】ところで、アーク放電期間においては、ラ
ンプへの投入電力は、概ね定格電力が投入されるか、も
しくは前記アーク放電の初期の期間(T31)のよう
に、定格電力に満たない電力が投入されるため、定格電
力以上の電力が投入される可能性のある期間はグロー放
電期間に限られることがわかる。
【0039】すなわち、放電ランプの放電状態がグロー
放電状態であるか否かによらず、前記ランプへの投入電
力が、定格電力の2倍以下になるようにすることによ
り、前記したグロー放電時に封体ガラス内面に黒化が発
生する問題が解決されることになる。
【0040】この性質を利用して、本発明の請求項2の
給電装置は、バラスト回路(Bx)に対するDC電源
(Mx)の電力供給能力を制限することにより、結果と
して、グロー放電期間における前記放電ランプに投入さ
れる電力が前記放電ランプの定格電力の2倍以下となる
ように制御するため、本発明の請求項1の発明と同様
に、前記したグロー放電時に封体ガラス内面に黒化が発
生する問題が解決され、照度維持率を改善する作用を示
すことがわかる。
【0041】
【実施例】先ず、本発明の請求項1の発明に基づく、第
1の実施例について説明する。図7は、給電制御回路
(Fx)の簡略化された構成を示すものである。
【0042】前記ランプ電圧信号(Sv)は、総合制御
部(Xpu)のなかのAD変換器(Adc)に入力され
て、適当な桁数を有するディジタルのランプ電圧データ
(Sxv)に変換され、マイクロプロセッサユニット
(Mpu)に入力される。ここで、マイクロプロセッサ
ユニット(Mpu)は、CPUやプログラムメモリ、デ
ータメモリ、クロックパルス発生回路、タイムカウン
タ、ディジタル信号の入出力のためのIO制御器などを
含む。
【0043】マイクロプロセッサユニット(Mpu)
は、前記ランプ電圧データ(Sxv)を参照した計算
や、その時点の系の状態に応じた条件判断に基づき、後
述するチョッパ能力制御回路(Ud)のための、チョッ
パ能力制御目標データ(Sxt)を生成する。前記チョ
ッパ能力制御目標データ(Sxt)は、DA変換器(D
ac)によって、アナログのチョッパ能力制御目標信号
(St)に変換され、端子(Tt)よりチョッパ能力制
御回路(Ud)に入力される。
【0044】チョッパ能力制御回路(Ud)には、前記
ランプ電圧信号(Sv)は端子(Tv)より、また前記
ランプ電流信号(Si)は端子(Ti)よりそれぞれ入
力される。さらに、ランプ電圧(VL)に応じて決めら
れる、許容されるランプ電流の上限値を規定するための
ランプ電流上限信号(Sk)が、ランプ電流上限信号発
生回路(Uc)により発生され、端子(Tk)より入力
される。
【0045】前記チョッパ能力制御回路(Ud)内にお
いては、前記チョッパ能力制御目標信号(St)は、必
要に応じて設ける増幅器またはバッファ(Ad1)とダ
イオード(Dd1)を介して、さらに、前記ランプ電流
上限信号(Sk)は、必要に応じて設ける増幅器または
バッファ(Ad2)とダイオード(Dd2)を介して、
ともにプルアップ抵抗(Rd1)の一端に接続され、チ
ョッパ駆動目標信号(Sd2)が生成される。なお、前
記プルアップ抵抗(Rd1)の他端は適当な電圧を有す
る基準電圧源(Vd1)に接続される。
【0046】したがって前記チョッパ駆動目標信号(S
d2)は、前記チョッパ能力制御目標信号(St)に対
応する信号(Sd3)または前記ランプ電流上限信号
(Sk)に対応する信号(Sd4)のうちの、何れか大
きくない方が選択された信号となる。
【0047】すなわち、前記総合制御部(Xpu)が、
例えば、定格電力に対応する定数を前記ランプ電圧デー
タ(Sxv)で除算して、定格電力を達成するためのラ
ンプ電流(IL)の値を算出し、この値に対応するもの
として生成するなど、何らかの方法で前記チョッパ能力
制御目標信号(St)を生成したとして、仮にこれが不
適当であった場合でも、前記チョッパ能力制御回路(U
d)内において、ハードウェア的に、ランプ電流(I
L)が前記ランプ電流上限信号(Sk)を超えないよう
に、前記チョッパ駆動目標信号(Sd2)が制限される
ことになる。
【0048】因みに、前記したAD変換器(Adc)や
マイクロプロセッサユニット(Mpu)を介した制御
は、動作速度が遅い(もしくは速いものとすると高コス
トとなる)ため、例えばランプの放電状態が急変するな
どの事態が生じた場合には、その動作遅れによって、前
記したチョッパ能力制御目標信号(St)の不適当が発
生し得るため、このような電流制限機能をハードウェア
的に構成することは、ランプや給電装置の保護の観点か
らも有益なことである。
【0049】一方、前記ランプ電流信号(Si)は、必
要に応じて設ける増幅器またはバッファ(Ad3)とダ
イオード(Dd3)を介して、一端がグランド(Gnd
x)に接続されたプルダウン抵抗(Rd5)の他端に接
続され、制御対象信号(Sd5)が生成される。
【0050】さらに、前記ランプ電圧信号(Sv)は、
比較器(Cmv)によって、前記した無負荷開放電圧に
対応する電圧を有する基準電圧源(Vd2)の電圧と比
較され、もし、前記ランプ電圧信号(Sv)が、無負荷
開放電圧より高い場合は、トランジスタ(Qd1)がオ
フまたは能動状態になり、適当な電圧源(Vd3)か
ら、抵抗(Rd4)とダイオード(Dd4)を介して、
前記プルダウン抵抗(Rd5)に電流を流すことによ
り、前記制御対象信号(Sd5)の水準を上げるように
動作する。
【0051】逆に前記ランプ電圧信号(Sv)が、無負
荷開放電圧より低い場合は、前記トランジスタ(Qd
1)がオン状態になるため、前記電圧源(Vd3)から
の電流は短絡され、前記制御対象信号(Sd5)は、前
記ランプ電流信号(Si)に対応するものとなる。
【0052】何となれば、前記のプルダウン抵抗(Rd
5)とダイオード(Dd3)、ダイオード(Dd4)よ
りなる回路は、各ダイオードのアノード側の信号(Sd
6)と信号(Sd7)の何れか小さくない方に対応する
電圧が選択されてプルダウン抵抗(Rd5)に発生する
からである。
【0053】なお、前記比較器(Cmv)については、
その出力端子と非反転入力端子に正帰還抵抗を挿入する
(図示を省略)などして、比較動作にヒステリシスを持
たせることにより、比較出力が変化する際の意図しない
発振現象を防止することができる。
【0054】このように構成したことにより、たとえ出
力電流がほとんど停止して、前記ランプ電流信号(S
i)がほとんど入らない状態であっても、前記ランプ電
圧信号(Sv)が、前記無負荷開放電圧より高くなろう
とすると、前記制御対象信号(Sd5)が急速に上昇す
ることにより、ランプ電圧(VL)は、概略無負荷開放
電圧以下に、常にハードウェア的に制限される。
【0055】前記チョッパ駆動目標信号(Sd2)は、
抵抗(Rd2)と抵抗(Rd3)で分圧されて、演算増
幅器(Ade)の反転入力端子に入力される。一方、前
記制御対象信号(Sd5)は、前記演算増幅器(Ad
e)の非反転入力端子に入力される。そして、前記演算
増幅器(Ade)の出力信号(Sd1)は、積分コンデ
ンサ(Cd1)とスピードアップ抵抗(Rd6)を介し
て反転入力端子にフィードバックされているため、前記
演算増幅器(Ade)は、前記チョッパ駆動目標信号
(Sd2)の抵抗(Rd2)と抵抗(Rd3)による分
圧電圧に対する、前記制御対象信号(Sd5)の電圧の
差を積分する、誤差積分回路としてはたらく。
【0056】時定数を決めるための抵抗(Rd0)とコ
ンデンサ(Cd0)が接続された発振器(Osc)は、
図11のaに示すような鋸歯状波信号(Sd0)を発生
し、この鋸歯状波信号(Sd0)と、前記誤差積分回路
の出力信号(Sd1)とは、比較器(Cmg)で比較さ
れる。
【0057】ただし比較に際しては、前記誤差積分回路
の出力信号(Sd1)に対してオフセット電圧(Vd
4)を加えた信号(Sd8)と前記鋸歯状波信号(Sd
0)とが比較される。
【0058】前記鋸歯状波信号(Sd0)の電圧が前記
信号(Sd8)の電圧よりも高い期間においてハイレベ
ルとなる前記ゲート駆動信号(Sg)が生成され、端子
(Tg)を通して前記チョッパ能力制御回路(Ud)か
ら出力される。
【0059】前記したように、前記信号(Sd8)は誤
差積分回路の出力信号(Sd1)にオフセットを加えた
ものであるため、前記誤差積分回路の出力信号(Sd
1)が仮に零であったとしても、前記ゲート駆動信号
(Sg)のデューティサイクル比は、100%より小さ
いある最大値、すなわち最大デューティサイクル比DX
max以下になるように構成されている。
【0060】図11のaおよびbには、前記誤差積分回
路の出力信号(Sd1)、およびこれに対してオフセッ
トを加えた信号(Sd8)、前記鋸歯状波信号(Sd
0)と前記ゲート駆動信号(Sg)の関係が示されてい
る。前記給電制御回路(Fx)から出力された前記ゲー
ト駆動信号(Sg)が、前記ゲート駆動回路(Gx)に
入力されることにより、結果として、前記ランプ電流信
号(Si)および前記ランプ電圧信号(Sv)が、スイ
ッチ素子(Qx)の動作にフィードバックされたフィー
ドバック制御系が完成する。
【0061】なお、前記図7に記載のチョッパ能力制御
回路(Ud)の構成に際しては、前記演算増幅器(Ad
e)や発振器(Osc)、比較器(Cmg)などが集積
された市販の集積回路として、テキサスインスツルメン
ツ社製TL494などを利用することができる。
【0062】先述の図7においては、前記給電制御回路
(Fx)内の前記ランプ電流上限信号発生回路(Uc)
は、内部構成が示されないブロックとして記載したが、
図8に、具体的に構成を示したランプ電流上限信号発生
回路(Uc1)とした給電制御回路(Fx1)の簡略化
された実施例を示す。
【0063】始めに、総合制御部(Xpu)よりの抑制
信号(Sa)はローレベルであり、そのため、トランジ
スタ(Q12)はオフ状態であるとする。ランプ電流上
限信号発生回路(Uc1)へは、端子(Tf)よりラン
プ電圧信号(Sv)が入力され、比較器(Cm11)に
より、基準電圧源(V12)の電圧と比較され、もし、
前記ランプ電圧信号(Sv)が、前記基準電圧源(V1
2)の電圧より高い場合は、抵抗(R13)を介して、
トランジスタ(Q11)がオン状態にされるため、適当
な電圧値を有する電圧源(V11)の電圧が抵抗(R1
1)と抵抗(R12)によって分圧され、端子(Tj)
から低い方のレベルのランプ電流上限信号(Sk)とし
て出力される。
【0064】逆に前記ランプ電圧信号(Sv)が、前記
基準電圧源(V12)の電圧より低い場合は、前記トラ
ンジスタ(Q11)がオフまたは能動状態になり、前記
電圧源(V11)の電圧が、前記抵抗(R11)を介し
て、高い方のレベルのランプ電流上限信号(Sk)とし
て出力される。
【0065】すなわち、図8に示した前記ランプ電流上
限信号発生回路(Uc1)は、前記基準電圧源(V1
2)の電圧で決まるバラスト回路(Bx)の出力電圧V
Lt1を境界として、ランプ電圧(VL)がこの境界電
圧VLt1より高い場合は、ランプ電流(IL)を概略
一定の小さい制限電流値ILhに制限し、ランプ電圧
(VL)がこの境界電圧VLt1より低い場合は、ラン
プ電流(IL)を概略一定の、前記制限電流値ILhよ
りも大きい値に制限することになる。そして、この大き
い方の制限電流値が前記許容ランプ電流上限値ILma
xになるように、電圧源(V11)の電圧が決定され
る。
【0066】なお、前記比較器(Cm11)について
は、その出力端子と非反転入力端子に正帰還抵抗を挿入
する(図示を省略)などして、比較動作にヒステリシス
を持たせることにより、比較出力が変化する際の意図し
ない発振現象を防止することができる。
【0067】このようなバラスト回路(Bx)の構成に
より、グロー放電のために、前記チョッパ駆動目標信号
(Sd2)として前記ランプ電流上限信号(Sk)が選
択されるよう、前記チョッパ能力制御目標信号(St)
が十分に高く設定されているときには、出力電流電圧特
性は、図2の点(P0a)、点(P0b)、点(P0
c)、点(P11)、点(P12)、点(P13)、点
(P0e)をつないだ特性線(F1a)として示すよう
な特性になる。
【0068】ここで、点(P12)および点(P13)
における電圧は概略同じで、前記境界電圧VLt1で規
定される値となる。また、点(P11)および点(P1
2)における電流は概略同じで、前記制限電流値ILh
で規定される値となり、さらに、点(P13)および点
(P0e)における電流は概略同じで、前記許容ランプ
電流上限値ILmaxで規定される値となる。
【0069】図2においては、アーク放電時におけるラ
ンプの定格電力が150Wであるとして、この定格電力
が一定に維持されるとした場合の定電力特性線(Fp
0)も示してある。
【0070】以下において、給電制御回路(Fx)とし
て図8に記載の給電制御回路(Fx1)を有する給電装
置(Ex)が、図2の特性線(F1a)に示す特性を与
える理由を簡単に説明する。
【0071】一般に、降圧チョッパ回路は、入力電圧と
出力電圧の電圧差によって出力電流を流すものであるた
め、出力電圧が高くなるほど、出力電流供給能力は小さ
くなり、逆に出力電圧が低くなるほど、出力電流供給能
力は大きくなる。言い換えれば、出力電流が小さいほ
ど、高い電圧を出力することができるようになり、逆に
出力電流が大きいほど、低い電圧しか出力できなくな
る。
【0072】前記特性線(F1a)の点(P0a)は、
前記した無負荷開放電圧を発生している状態に対応し、
点(P0a)から点(P0b)に至る平坦な部分は、ラ
ンプ電流(IL)が流れていない、もしくは小さいこと
に起因して、前記したように、ランプ電圧信号(Sv)
が無負荷開放電圧より高くなろうとするために、前記ト
ランジスタ(Qd1)がオフまたは能動状態になり、チ
ョッパ能力制御回路(Ud)のフィードバック制御機能
によって、前記ゲート駆動信号(Sg)のデューティサ
イクル比を前記最大デューティサイクル比DXmaxか
ら低下させ、ランプ電圧信号(Sv)が無負荷開放電圧
を超えないように制御されることに対応して生ずる。点
(P0a)から点(P0b)に至る部分を除いた他の部
分では、ランプ電圧信号(Sv)が無負荷開放電圧より
低いために前記トランジスタ(Qd1)がオン状態にな
る。
【0073】一方、前記特性線(F1a)の点(P0
b)から点(P0d)に至る部分では、前記制御対象信
号(Sd5)は、前記ランプ電流信号(Si)に対応す
るものとなるが、前記したように前記チョッパ能力制御
目標信号(St)は、前記チョッパ駆動目標信号(Sd
2)として前記チョッパ能力制御目標信号(St)が選
択されるように、十分に高く設定されており、また、前
記したように前記ゲート駆動信号(Sg)のデューティ
サイクル比は、前記最大デューティサイクル比DXma
xを超えることができないため、前記ランプ電流信号
(Si)は、前記チョッパ駆動目標信号(Sd2)、す
なわち前記ランプ電流上限信号(Sk)で規定される水
準に達することができず、前記ゲート駆動信号(Sg)
のデューティサイクル比が前記最大デューティサイクル
比DXmaxに固定された状態が維持される。
【0074】前記特性線(F1a)の点(P0b)から
点(P11)に至る部分のうち、点(P0b)から点
(P0c)に至る双曲線様の部分は、前記スイッチ素子
(Qx)と前記チョークコイル(Lx)、前記フライホ
イールダイオード(Dx)よりなる前記降圧チョッパ回
路が断続モード(不連続モード)で動作している状態に
対応する。さらに、点(P0c)から点(P11)に至
る右下がりの比較的平坦な部分は、前記降圧チョッパ回
路が、連続モードで動作している状態に対応する。
【0075】ここで、前記降圧チョッパ回路の断続モー
ドとは、図11のcに示すように、前記ゲート駆動信号
(Sg)に従ってスイッチ素子(Qx)のオン・オフが
制御されるチョークコイル(Lx)に関して、その電流
(Icoil)が概略0である期間(Tn)が存在する
状態を意味し、また連続モードとは、図11のdに示す
ように、チョークコイル(Lx)の電流(Icoil)
が概略0である期間(Tn)が存在しない状態を意味す
る。
【0076】一般に、デューティサイクル比が固定さ
れ、断続モードで動作する降圧チョッパ回路において
は、その出力電圧は、出力電流が増加するにしたがい低
下する。
【0077】なお、単純な近似理論では、デューティサ
イクル比が固定され、連続モードで動作する降圧チョッ
パ回路の出力電圧は、出力電流によらずに、DC電源
(Mx)に最大デューティサイクル比DXmaxを乗じ
た一定値となるが、現実の降圧チョッパ回路において
は、出力電流の増加に伴って出力電圧が低下するため、
点(P0c)から点(P11)に至る部分は、右下がり
の特性となる。
【0078】前記したように、降圧チョッパ回路は出力
電圧が低くなるほど、出力電流供給能力は大きくなるた
め、点(P11)から、ランプ電圧(VL)がさらに低
下すると、ランプ電流(IL)が増加して、前記制限電
流値ILhを超えようとするために、前記ランプ電流信
号(Si)に対応する前記制御対象信号(Sd5)は、
前記ランプ電流上限信号(Sk)に対応する前記チョッ
パ駆動目標信号(Sd2)の前記抵抗(Rd2)と抵抗
(Rd3)による分圧電圧との差を解消することができ
るようになるため、前記誤差積分回路の出力信号(Sd
1)が上昇し、前記ゲート駆動信号(Sg)のデューテ
イサイクル比を低下させることにより、ランプ電流(I
L)は前記制限電流値ILhに維持されるようになる。
前記特性線(F1a)の点(P11)から点(P12)
に至る、ランプ電流(IL)が一定の部分は、このよう
にして生ずる。
【0079】点(P12)から、ランプ電圧(VL)が
さらに低下して、前記制限電流値ILh以下になると、
前記したようにランプ電流(IL)は前記制限電流値I
Lhよりも大きい前記許容ランプ電流上限値ILmax
に維持されるようになる。前記特性線(F1a)の点
(P13)から点(P0e)に至る、ランプ電流(I
L)が一定の部分は、このようにして生ずる。
【0080】したがって、前記放電ランプに投入される
電力が前記放電ランプの定格電力の2倍以下となるよう
にするために、点(P11)が、ランプの定格の2倍の
一定電力に対応する電流電圧特性線(Fp1)を超えな
いように、前記した低い方のレベルのランプ電流上限信
号(Sk)を決定し、また、前記した高い方のレベルの
ランプ電流上限信号(Sk)すなわち前記許容ランプ電
流上限値ILmaxのもとで、点(P13)がランプの
定格の2倍の一定電力に対応する電流電圧特性線(Fp
1)を超えないように、前記基準電圧源(V12)の電
圧を決定すればよい。
【0081】このように給電装置を設計することによ
り、作用の部分において述べたように、図2に記載のグ
ロー放電の出力電流電圧特性を実現する、図1、図7、
図8に記載の構成を有する本発明になる給電装置は、グ
ロー放電時の過電力がランプの定格電力の2倍以下に抑
えられるために、前記したグロー放電時に封体ガラス内
面に黒化が発生する問題が解決され、照度維持率を改善
することができる。
【0082】以下において、給電制御回路(Fx)とし
て図8に記載の給電制御回路(Fx1)を有する、図1
に記載の本発明の光源装置の始動前、始動、グロー放
電、アーク放電移行、定常状態のアーク放電への収束の
各過程と、実際的な制御の要点について、簡単に説明し
ておく。
【0083】この光源装置を始動する際には、総合制御
部(Xpu)は、前記したようにグロー放電のために、
前記チョッパ駆動目標信号(Sd2)として前記ランプ
電流上限信号(Sk)が選択されるよう、前記チョッパ
能力制御目標信号(St)を十分に高く設定して、出力
電流電圧特性を図2に記載の特性線(F1a)とした状
態にする。
【0084】この時点では放電ランプ(Ld)は消灯し
ており、ランプ電流(IL)は流れないため、無負荷開
放電圧を発生する状態、すなわち点(P0a)に対応す
る状態になる。
【0085】ここで、スタータ(Ui)を動作させるこ
とにより、前記したように前記電極(E1,E2)の間
に高電を印加して絶縁破壊を発生させてグロー放電を開
始させる。グロー放電期間中の系の状態は、図2の特性
線(F1a)上の点(P0c)から点(P12)に至る
部分の何れかの点において暫く留まり、電極の温度が十
分上昇すると、放電形態はアーク放電へと遷移する。
【0086】前記したように、ランプがアーク放電に移
行するとランプ電圧(VL)が急激に低下するから、A
D変換器(Adc)を介してランプ電圧信号(Sv)を
検出している総合制御部(Xpu)は、ランプ電圧(V
L)の急激な低下を検知することができる。あるいは、
ランプがアーク放電に移行後にグロー放電に戻った後に
アーク放電に再移行したり、あるいはこれを何度か繰り
返した上でアーク放電に移行する場合に備えて、適当な
時間経過を待ってランプ電圧(VL)の急激な低下を検
知することにより、ランプがアーク放電に移行したこと
を検知することができる。
【0087】ランプがアーク放電に移行したことを検知
したならば、総合制御部(Xpu)は、それまでのグロ
ー放電のために前記チョッパ駆動目標信号(Sd2)と
して前記ランプ電流上限信号(Sk)が選択されるよ
う、前記チョッパ能力制御目標信号(St)を十分に高
く設定する動作に代えて、略定期的にランプ電圧(V
L)を検出し、設定されている目標電力を検出されたラ
ンプ電圧(VL)で除して目標電流を算出し、これを前
記チョッパ能力制御目標信号(St)として、繰り返し
設定する動作を開始する。
【0088】前記したようにアーク放電の初期の期間
(T31)においては、未だランプの温度が十分に高く
なっておらず、算出された目標電流が前記許容ランプ電
流上限値ILmaxを超えるために目標電流を達成する
ことができないが、時間の経過とともに、ランプの電圧
が上昇して、算出された目標電流が前記許容ランプ電流
上限値ILmax以下となり、設定されている目標電力
をランプに投入することができるようになる。そしてそ
れ以降は、光源装置の状態は、図2に記載の定電力特性
線(Fp0)に沿って推移し、そして前記したように、
光源装置の状態は定常状態(T33)に落ち着く。
【0089】ただし、図2においては、グロー放電の特
性線(F1a)が、点(P12)近傍において、アーク
放電の定電力特性線(Fp0)より下に位置している。
前記したように、前記チョッパ能力制御回路(Ud)の
前記チョッパ駆動目標信号(Sd2)は、前記チョッパ
能力制御目標信号(St)に対応する信号(Sd3)ま
たは前記ランプ電流上限信号(Sk)に対応する信号
(Sd4)のうちの、何れか大きくない方が選択される
ため、グロー放電の特性線(F1a)が、アーク放電の
定電力特性線(Fp0)より下に位置している条件で
は、放電がアーク放電であるにもかかわらず、アーク放
電の定電力特性線(Fp0)より優先されて、グロー放
電の特性線(F1a)が発現してしまうことになる。
【0090】このような不都合が生ずることを防止する
ため、前記した、ランプがアーク放電に移行したことを
検知した時点で、前記総合制御部(Xpu)は前記抑制
信号(Sa)をハイレベルにすることにより、前記トラ
ンジスタ(Q12)をオン状態にして、前記トランジス
タ(Q11)がオン状態になることを阻止し、結果とし
てランプ電圧(VL)が前記境界電圧VLt1より高い
場合に、ランプ電流(IL)が前記VLt1に制限され
る機能の発現を禁止することができる。
【0091】当然ながら、前記したような、グロー放電
の特性線がアーク放電の特性線より下に位置する条件が
存在しない場合は、前記したような、前記トランジスタ
(Q12)による前記トランジスタ(Q11)の動作阻
止機能の実装を省略することができる。
【0092】次に、本発明の請求項1の発明に基づく、
第2の実施例について説明する。図9は、前記図7に記
載の前記給電制御回路(Fx)のなかのランプ電流上限
信号発生回路(Uc)に対して、これの具体的な構成を
示したランプ電流上限信号発生回路(Uc2)とした給
電制御回路(Fx2)の簡略化された構成を示すもので
ある。
【0093】ランプ電流上限信号発生回路(Uc2)へ
は端子(Tf)よりランプ電圧信号(Sv)が入力さ
れ、比較器(Cm21)により、基準電圧源(V22)
の電圧と比較され、もし、前記ランプ電圧信号(Sv)
の電圧が、前記基準電圧源(V22)の電圧より高い場
合は、トランジスタ(Q21)がオン状態にされるた
め、抵抗(R25)が短絡され、演算増幅器(A22)
の非反転入力端子からグランドに接続される抵抗値は、
抵抗(R24)によるもののみの小さい方の値となる。
【0094】逆に前記ランプ電圧信号(Sv)の電圧
が、前記基準電圧源(V22)の電圧より低い場合は、
前記トランジスタ(Q21)がオフまたは能動状態にさ
れるため、抵抗(R25)が短絡されず、演算増幅器
(A22)の非反転入力端子からグランドに接続される
抵抗値は、抵抗(R24)と抵抗(R25)の和による
大きい方の値となる。
【0095】なお、前記比較器(Cm21)について
は、その出力端子と非反転入力端子に正帰還抵抗を挿入
する(図示を省略)などして、比較動作にヒステリシス
を持たせることにより、比較出力が変化する際の意図し
ない発振現象を防止することができる。
【0096】前記演算増幅器(A22)の前記非反転入
力端子には、適当な電圧値を有する基準電圧源(V2
1)が、抵抗(R23)を介して接続される。
【0097】一方、前記ランプ電圧信号(Sv)は、必
要に応じて設ける増幅器またはバッファ(A21)を介
し、また抵抗(R21)を介して、前記演算増幅器(A
22)の反転入力端子に入力される。
【0098】そして、前記演算増幅器(A22)の前記
反転入力端子には、抵抗(R22)を介して、前記演算
増幅器(A22)の出力電圧がフィードバックされ、そ
の結果、前記演算増幅器(A22)は差動増幅回路とし
て機能する。
【0099】このとき、前記演算増幅器(A22)の出
力電圧Eoは、次の式1で表されるものとなる。 Eo=A+B・F(Ei)−C・Ei …(式1) ここでEiは前記ランプ電圧信号(Sv)の電圧、A、
B、Cは正の定数であり、F(Ei)はEiの関数で、
前記トランジスタ(Q21)がオンのときには0、オフ
のときには1となるものである。
【0100】ただし、前記定数A、B、Cの値は、前記
抵抗(R21)、前記抵抗(R22)、前記抵抗(R2
3)、前記抵抗(R24)、前記抵抗(R25)の抵抗
値、前記増幅器またはバッファ(A21)のゲイン、前
記基準電圧源(V21)の電圧値から計算される。
【0101】前記演算増幅器(A22)の出力電圧Eo
は、抵抗(R26)を介して端子(Tj)より出力さ
れ、前記ランプ電流上限信号(Sk)として、前記チョ
ッパ能力制御回路(Ud)に入力される。式1より明ら
かなように、前記ランプ電流上限信号(Sk)は、前記
トランジスタ(Q21)がオンである領域、およびオフ
である領域で、ランプ電圧(VL)が高いほど直線的に
小さくなる。
【0102】前記バラスト回路(Bx)の出力電圧、す
なわちランプ電圧(VL)は、前記比較器(Cmv)の
はたらきによって、最終的に前記無負荷開放電圧を超え
ないようにされるから、前記トランジスタ(Q21)が
オンである条件において、ランプ電圧(VL)が前記無
負荷開放電圧以上の適当な電圧になるときに、前記ラン
プ電流上限信号(Sk)が、ランプ電流(IL)を0A
に制限するようにすればよいことがわかる。
【0103】ここで、もし前記トランジスタ(Q21)
がオンである条件において、ランプ電圧(VL)が前記
無負荷開放電圧になるときに、前記ランプ電流上限信号
(Sk)が、ランプ電流(IL)を0Aに制限するよう
にする場合は、前記した、図7に記載の、前記比較器
(Cmv)や前記トランジスタ(Qd1)などの、ラン
プ電圧(VL)が前記無負荷開放電圧を超えないように
するための回路部分を省略することができる。
【0104】また、前記バラスト回路(Bx)の出力電
流、すなわちランプ電流(IL)は、前記許容ランプ電
流上限値ILmaxを超えないようにする必要があるか
ら、前記トランジスタ(Q21)がオフである条件にお
いて、ランプ電圧(VL)が概ね0V(すなわち、前記
したアーク放電の初期の期間(T31)の低い放電電圧
に対応する電圧で、出力電流電圧特性を考えるに際し
て、これを0Vと見なしても大差はない)になるとき
に、前記ランプ電流上限信号(Sk)が、ランプ電流
(IL)を許容ランプ電流上限値ILmaxに制限する
ようにすればよいことがわかる。
【0105】すなわち、図9に示した前記ランプ電流上
限信号発生回路(Uc2)は、前記基準電圧源(V2
2)の電圧で決まるバラスト回路(Bx)の出力電圧に
おける境界電圧VLt2をスレショルドとして、ランプ
電圧(VL)がこの境界電圧VLt2より高い場合は、
ランプ電圧(VL)が前記無負荷開放電圧を超えないよ
うにランプ電流(IL)を、ランプ電圧(VL)の低下
とともに、直線的に増加するようにに制限し、ランプ電
圧(VL)がこの境界電圧VLt2より低い場合は、ラ
ンプ電流(IL)が前記許容ランプ電流上限値ILma
xを超えないようにランプ電流(IL)を、ランプ電圧
(VL)の低下とともに、直線的に増加するようにに制
限することになる。
【0106】ただし、前記演算増幅器(A22)の出力
電圧Eoが、前記ランプ電流上限信号(Sk)として出
力されるためには、総合制御部(Xpu)よりの抑制信
号(Sa)をローレベルとして、トランジスタ(Q2
2)をオフ状態として、抵抗(R27)によってトラン
ジスタ(Q23)をオフ状態にしておく必要がある。
【0107】総合制御部(Xpu)よりの抑制信号(S
a)がハイレベルのときは、トランジスタ(Q22)は
オン状態になり、また抵抗(R28)を介して前記トラ
ンジスタ(Q23)もオン状態になるため、前記ランプ
電流上限信号(Sk)は、前記演算増幅器(A22)の
出力電圧Eoによらず、概ね基準電圧源(V23)に等
しい電圧に固定される。そして、この電圧値が前記許容
ランプ電流上限値ILmaxに対応するように、基準電
圧源(V23)の電圧が決定される。
【0108】このようなバラスト回路(Bx)の構成に
より、グロー放電のために、前記チョッパ駆動目標信号
(Sd2)として前記ランプ電流上限信号(Sk)が選
択されるよう、前記チョッパ能力制御目標信号(St)
が十分に高く設定されているときには、出力電流電圧特
性は、図3の点(P2a)、点(P21)、点(P2
2)、点(P2f)をつないだ特性線(F2a)として
示すような特性になる。ここで、点(P21)および点
(P22)における電圧は概略同じで、前記境界電圧V
Lt1で規定される値となる。
【0109】したがって、前記放電ランプに投入される
電力が前記放電ランプの定格電力の2倍以下となるよう
にするために、特性線(F2a)がランプの定格の2倍
の一定電力に対応する電流電圧特性線(Fp1)を超え
ないように、前記式1の定数A,B,Cを決定すればよ
い。
【0110】ただし前記した、図2の点(P0b)から
点(P11)に至る部分について説明したように、前記
ゲート駆動信号(Sg)のデューティサイクル比が前記
最大デューティサイクル比DXmaxである降圧チョッ
パ回路における、断続モードで動作している状態に関す
る特徴、および連続モードで動作している状態に関する
特徴に起因して生ずる、ランプ電圧(VL)の上限特性
(Fdw)によって、特性線(F2a)などの図3の出
力電流電圧特性は、電力供給能力の制約を受けるが、こ
れは問題にはならない。
【0111】このように給電装置を設計することによ
り、作用の部分において述べたように、図3に記載のグ
ロー放電の出力電流電圧特性を実現する、図1、図7、
図9に記載の構成を有する本発明になる給電装置は、グ
ロー放電時の過電力がランプの定格電力の2倍以下に抑
えられるために、前記したグロー放電時に封体ガラス内
面に黒化が発生する問題が解決され、照度維持率を改善
することができる。
【0112】この光源装置を始動する際にも、総合制御
部(Xpu)は、前記した第1の実施例に記載の光源装
置の場合と同様に、グロー放電のために、前記チョッパ
駆動目標信号(Sd2)として前記ランプ電流上限信号
(Sk)が選択されるよう、前記チョッパ能力制御目標
信号(St)を十分に高く設定して、出力電流電圧特性
を図3に記載の特性線(F2a)とした状態にする。あ
るいは、前記ランプ電流上限信号(Sk)が前記許容ラ
ンプ電流上限値ILmaxに対応するものになるように
前記チョッパ能力制御目標信号(St)を設定してもよ
い。
【0113】そして、ランプがアーク放電に移行したこ
とを検知した時点で、前記総合制御部(Xpu)は、前
記した第1の実施例に記載の光源装置の場合と同様に、
前記抑制信号(Sa)をハイレベルにすることにより、
前記トランジスタ(Q22)を、そして前記トランジス
タ(Q23)をオン状態にして、前記ランプ電流上限信
号(Sk)が前記許容ランプ電流上限値ILmaxに対
応するものになるようにする。
【0114】このようにすることにより、アーク放電に
移行後は、特性線(F2a)の出力電流電圧特性から離
れて、図3に記載の点(P2e)と点(P2f)を結ぶ
定電流特性線に沿って、定電力特性線(Fp0)に移る
ことができる。この方が、特性線(F2a)に沿って移
動するよりも速やかに定電力特性線(Fp0)に達する
ことができる。
【0115】このようなグロー放電の出力電流電圧特性
の無効化は、定電力特性線(Fp0)への到達に速やか
さを要しない場合は不要であるが、アーク放電の定電力
特性線(Fp0)の常用領域(すなわち始動時や始動直
後の発光が暗い領域を除いた、光源として利用される場
合のアーク放電の領域)において、グロー放電の出力電
流電圧特性の方が下に位置する条件が存在する場合は必
要である。
【0116】図3の、前記特性線(F2a)は、常用領
域において前記定電力特性線(Fp0)より上にあるた
め、前記したグロー放電の出力電流電圧特性の無効化機
能を省略することが可能であるが、もし、点(P21)
がさらに下もしくは左にあって、前記定電力特性線(F
p0)を横切る場合は、前記したグロー放電の出力電流
電圧特性の無効化機能が必要となる。
【0117】前記図9の回路ブロック(Ui1)につい
ては、これを図10に記載の回路ブロック(Ui2)に
することにより、さらに改良することができる。
【0118】前記ランプ電圧信号(Sv)は、必要に応
じて設ける増幅器またはバッファ(A2i1)を介し
て、演算増幅器(A2i2)と基準電圧源(V2i
1)、抵抗(R2i1)、抵抗(R2i2)、抵抗(R
2i3)、抵抗(R2i4)よりなる差動増幅回路、お
よび演算増幅器(A2i3)と基準電圧源(V2i
2)、抵抗(R2i5)、抵抗(R2i6)、抵抗(R
2i7)、抵抗(R2i8)よりなる差動増幅回路に入
力される。
【0119】これらの差動増幅回路の構造は、先に説明
した、前記図9の演算増幅器(A22)と基準電圧源
(V21)、抵抗(R21)、抵抗(R22)、抵抗
(R23)、抵抗(R24)、抵抗(R25)、トラン
ジスタ(Q21)よりなる差動増幅回路から抵抗(R2
5)とトランジスタ(Q21)を除いたものに相当する
から、これらの差動増幅回路の出力である信号(S2i
1)および信号(S2i2)の電圧Eo1、Eo2は、
それぞれ次の式2、式3で表されるものとなる。 Eo1=A1−C1・Ei …(式2) Eo2=A2−C2・Ei …(式3)
【0120】ここで、Eiは前記ランプ電圧信号(S
v)の電圧で、正の定数A1、C1は、前記増幅器また
はバッファ(A2i1)のゲイン、前記抵抗(R2i
1)、前記抵抗(R2i2)、前記抵抗(R2i3)、
前記抵抗(R2i4)、の抵抗値、前記基準電圧源(V
2i1)の電圧値から計算され、また正の定数A2、C
2は、前記増幅器またはバッファ(A2i1)のゲイ
ン、前記抵抗(R2i5)、前記抵抗(R2i6)、前
記抵抗(R2i7)、前記抵抗(R2i8)、の抵抗
値、前記基準電圧源(V2i2)の電圧値から計算され
る。
【0121】信号(S2i1)および信号(S2i2)
の電圧うちの小さくない方が、ダイオード(D2i1)
およびダイオード(D2i2)により選択されて、抵抗
(R2i9)に現れるから、これが必要に応じて設ける
増幅器またはバッファ(A2i4)を介して、図9の演
算増幅器(A22)よりの信号(Sk2)の代わりに抵
抗(R26)に接続される。
【0122】式2および式3より明らかなように、信号
(S2i1)および信号(S2i2)の電圧Eo1、E
o2は、ランプ電圧(VL)が高いほど直線的に小さく
なるものであり、これらのうちの小さくない方が選択さ
れ、ランプ電流上限信号(Sk)として機能するから、
グロー放電のために、前記チョッパ駆動目標信号(Sd
2)として前記ランプ電流上限信号(Sk)が選択され
るよう、前記チョッパ能力制御目標信号(St)が前記
許容ランプ電流上限値ILmaxに対応するものに設定
されているときには、出力電流電圧特性は、図4の点
(P2a)、点(P26)、点(P27)、点(P2
e)をつないだ特性線(F2e)として示すような特性
になる。
【0123】ここで、点(P27)から点(P2e)に
至る定電流的部分は、前記した、前記チョッパ能力制御
目標信号(St)が前記許容ランプ電流上限値ILma
xに対応するものに設定されていることにより生じたも
のである。
【0124】したがって、前記放電ランプに投入される
電力が前記放電ランプの定格電力の2倍以下となるよう
にするために、特性線(F2e)がランプの定格の2倍
の一定電力に対応する電流電圧特性線(Fp1)を超え
ないように、前記式2,3の定数A1,A2,C1,C
2を決定すればよい。
【0125】このように給電装置を設計することによ
り、作用の部分において述べたように、図4に記載のグ
ロー放電の出力電流電圧特性を実現する、回路ブロック
(Ui2)が図10に記載の構成を有する本発明になる
給電装置は、グロー放電時の過電力がランプの定格電力
の2倍以下に抑えられるために、前記したグロー放電時
に封体ガラス内面に黒化が発生する問題が解決され、照
度維持率を改善することができる。
【0126】ところで、前記図3の特性線(F2a)に
おいては、前記点(P21)から点(P22)に至る部
分は、前記図9の比較器(Cm21)のはたらきによる
不連続な跳躍として生じるものである。
【0127】通常、グロー放電からアーク放電に遷移す
る際は、ランプ電圧(VL)は急峻に下降して、前記境
界電圧VLt2を超えるために問題は無いが、前記境界
電圧VLt2より高い側から低い側へ、比較的ゆっくり
低下して超えるようなランプの場合は、超えた直後に急
激にランプ電流(IL)を増加しようとするために、電
流による電圧降下によってランプ電圧(VL)が上昇し
て、再度、電圧の高い側へ戻ってしまい、これを繰り返
すことになる。図4の特性線(F2e)においては、こ
のような不連続な跳躍が無いため、ランプ電圧(VL)
の上昇と下降を繰り返す動作が生じにくい特徴がある。
【0128】次に、本発明の請求項2の発明に基づく、
第3の実施例について説明する。図12は、図1に記載
のDC電源(Mx)の、昇圧チョッパ型力率改善アクテ
ィブフィルタ構成による、簡略化された一例を示すもの
である。
【0129】商用電源(Ax)はダイオードブリッジ
(Hb)に接続され、その電流が全波整流されることに
より、正弦波の絶対値波形を有する全波整流電圧が生成
される。この電圧は、チョークコイル(Lb)、FET
等のスイッチ素子(Qb)、ダイオード(Db)、平滑
コンデンサ(Cb)を骨格とする、昇圧チョッパ回路に
印加される。
【0130】前記スイッチ素子(Qb)は、ゲート駆動
信号(Sbg)に従うゲート駆動回路(Gb)に駆動さ
れて、略周期的にオンオフを繰り返すことにより、前記
全波整流電圧に対する、前記チョークコイル(Lb)の
接続と接続解除を繰り返す。
【0131】前記スイッチ素子(Qb)がオン状態にな
って前記チョークコイル(Lb)が前記全波整流電圧に
接続されている期間において、前記チョークコイル(L
b)の電流を増加させながら、前記チョークコイル(L
b)にエネルギーが磁気的に蓄積され、前記スイッチ素
子(Qb)がオフ状態になって前記チョークコイル(L
b)が前記全波整流電圧に接続解除されている期間にお
いて、前記チョークコイル(Lb)に蓄積されたエネル
ギーが、前記ダイオード(Db)を介して電流として解
放され、前記平滑コンデンサ(Cb)に充電され、また
端子(T01)および端子(T02)を介して、負荷で
ある前記バラスト回路(Bx)に供給される。
【0132】DC電源制御回路(Fb)は、前記ゲート
駆動信号(Sbg)の生成のために、整流電圧検出手段
(Vbe)により生成された整流電圧信号(Sbe)
と、出力電圧検出手段(Vbf)により生成された出力
電圧信号(Sbf)、出力電流検出手段(Ib)により
生成された出力電流信号(Sbi)が入力される。
【0133】なお、前記整流電圧検出手段(Vbe)と
出力電圧検出手段(Vbf)については、分圧抵抗を用
いて、また前記出力電流検出手段(Ib)については、
シャント抵抗を用いて簡単に実現することができる。
【0134】図13は、前記DC電源制御回路(Fb)
の構成の、簡略化された一例を示すものである。
【0135】必要に応じて設ける増幅器またはバッファ
(A31)を介して入力された、前記出力電圧信号(S
bf)に対応する信号(Sb1)は、ダイオード(D3
1)を通じて抵抗(R31)と抵抗(R32)により分
圧され、演算増幅器(A34)の反転入力端子に接続さ
れる。また、前記DC電源(Mx)の出力電圧の目標値
を決めるための、適当な電圧を有する基準電圧源(V3
1)が前記演算増幅器(A34)の非反転入力端子に接
続される。
【0136】そして、前記演算増幅器(A34)の出力
は、積分コンデンサ(C31)を介して反転入力端子に
フィードバックされているため、前記演算増幅器(A3
4)は、前記基準電圧源(V31)により定められる出
力電圧の目標値に対する、前記出力電圧信号(Sbf)
に対応する前記信号(Sb1)の電圧の差を積分する、
誤差積分回路としてはたらき、出力電圧誤差積分信号
(Sb4)を生成する。
【0137】必要に応じて設ける増幅器またはバッファ
(A32)を介して入力された、前記整流電圧信号(S
be)に対応する信号(Sb2)は、前記出力電圧誤差
積分信号(Sb4)とともに、乗算器(M31)に入力
され、これら2信号の乗算された、電流目標信号(Sb
5)が生成される。なお、乗算に際しては、信号レベル
の整合をとりやすくするために、前記信号(Sb2)お
よび前記出力電圧誤差積分信号(Sb4)は、前記信号
(Sb2)の平均値によって規格化される。
【0138】一方、極性整合など、必要に応じて設ける
増幅器またはバッファ(A33)を介して入力された、
前記出力電流信号(Sbi)に対応する信号(Sb3)
は、抵抗(R33)と抵抗(R34)により分圧され、
演算増幅器(A35)の反転入力端子に接続される。ま
た、前記電流目標信号(Sb5)が演算増幅器(A3
5)の非反転入力端子に接続される。
【0139】そして、前記演算増幅器(A35)の出力
は、積分コンデンサ(C32)を介して反転入力端子に
フィードバックされているため、前記演算増幅器(A3
5)は、前記電流目標信号(Sb5)により定められる
出力電流の目標値に対する、前記出力電流信号(Sb
i)に対応する前記信号(Sb3)の電圧の差を積分す
る、誤差積分回路としてはたらき、出力電流誤差積分信
号(Sb6)を生成する。
【0140】発振器(Oscb)は、先に発振器(Os
c)に関して、図11を用いて説明した場合と同様に、
鋸歯状波信号(Sb0)を発生し、この鋸歯状波信号
(Sb0)と、前記出力電流誤差積分信号(Sb6)と
は、比較器(Cmbg)で比較される。
【0141】また先に比較器(Cmg)における比較に
ついて説明した場合と同様に、比較に際しては、前記出
力電流誤差積分信号(Sb6)に対してオフセット電圧
(V30)を加えた信号(Sb7)と前記鋸歯状波信号
(Sb0)とが比較される。
【0142】前記鋸歯状波信号(Sb0)の電圧が前記
信号(Sb7)の電圧よりも高い期間においてハイレベ
ルとなる前記ゲート駆動信号(Sbg)が生成され、前
記DC電源制御回路(Fb)から出力される。
【0143】前記したように、前記信号(Sb7)は出
力電流誤差積分信号(Sb6)にオフセットを加えたも
のであるため、前記出力電流誤差積分信号(Sb6)が
仮に零であったとしても、前記ゲート駆動信号(Sb
g)のデューティサイクル比は、100%より小さいあ
る最大値、すなわち最大デューティサイクル比以下にな
るように構成されている。
【0144】いま、後述する出力電力制限回路(Wb)
の信号(Sb9)が0Vであって、したがってダイオー
ド(D32)により前記信号(Sb9)が前記抵抗(R
31)と前記抵抗(R32)とによる分圧回路から切り
離されている場合を考えると、以上のようなDC電源制
御回路(Fb)の構成により、DC電源(Mx)は、力
率改善アクティブフィルタ型電源として機能する。
【0145】すなわち、前記したように、前記基準電圧
源(V31)により定められる出力電圧の目標値に対す
る、前記出力電圧信号(Sbf)(に対応する信号)の
差が、前記演算増幅器(A34)などにより構成される
誤差積分回路により積分された、前記出力電圧誤差積分
信号(Sb4)により回路が駆動されるため、DC電源
(Mx)の出力電圧は、常に目標値との差が小さくなる
ようにフィードバック制御され、安定化電源としてはた
らく。
【0146】また、前記出力電圧誤差積分信号(Sb
4)は、前記乗算器(M31)を用いて、前記整流電圧
信号(Sbe)(に対応する信号)によって変調され
た、全波整流電圧波形を有する前記電流目標信号(Sb
5)が生成され、そして、この前記電流目標信号(Sb
5)に対する、前記出力電流信号(Sbi)(に対応す
る信号)の差が、前記演算増幅器(A35)などにより
構成される誤差積分回路により積分された、前記出力電
流誤差積分信号(Sb6)により回路が駆動されるた
め、前記出力電流信号(Sbi)は、常に前記目標値と
の差が小さくなるようにフィードバック制御され、結果
として、DC電源(Mx)への商用電源(Ax)からの
入力電流波形が、商用電源(Ax)の電圧と相似になっ
て、高調波成分が抑制され、力率が改善される。
【0147】なお、前記図13に記載のDC電源制御回
路(Fb)の構成に際しては、前記演算増幅器(A3
4)や乗算器(M31)、演算増幅器(A35)、発振
器(Oscb)、比較器(Cmbg)などが集積された
市販の集積回路として、テキサスインスツルメンツ社製
UC3854などを利用することができる。
【0148】次に、前記出力電力制限回路(Wb)のは
たらきについて説明する。前記出力電力制限回路(W
b)おいては、DC電源(Mx)の出力電圧に相当する
信号(Sb1)と出力電流に相当する信号(Sb3)と
が乗算器(M32)に入力され、DC電源(Mx)の出
力電力に相当する信号(Sb8)が生成される。この信
号は、演算増幅器(A36)の非反転入力端子に接続さ
れる。また、適当な電圧を有する基準電圧源(V32)
の電圧は、抵抗(R35)と抵抗(R36)により分圧
され、前記演算増幅器(A36)の反転入力端子に接続
される。
【0149】そして、前記演算増幅器(A36)の出力
は、積分コンデンサ(C33)を介して反転入力端子に
フィードバックされているため、前記演算増幅器(A3
6)は、前記基準電圧源(V32)により定められる出
力電力の上限値に対する、出力電力に対応する前記信号
(Sb8)の電圧の差を積分する、誤差積分回路として
はたらき、電力誤差積分信号(Sb9)を生成する。
【0150】ただし、前記演算増幅器(A36)の出力
電圧は負にはならないものとして、ランプが消灯状態、
あるいはアーク放電状態など、DC電源(Mx)の負荷
である前記バラスト回路(Bx)の消費電力が定格電力
程度、もしくはそれ以下の場合には、前記信号(Sb
9)が0Vに飽和するよう、前記基準電圧源(V32)
の電圧を設定する。
【0151】このとき、もし出力電力が増加して、前記
基準電圧源(V32)の電圧で決められる出力電力の上
限値を超えようとする場合は、前記信号(Sb9)が増
加するため、抵抗(R37)および前記ダイオード(D
32)を介して、前記抵抗(R32)に余分の電流が注
入される。
【0152】このため、前記演算増幅器(A34)によ
るDC電源(Mx)の出力電圧の誤差積分回路は、DC
電源(Mx)の出力電圧が目標電圧に対して過大になっ
たように応答して、通常の場合よりもDC電源(Mx)
の出力電圧が低下する。
【0153】その結果、DC電源(Mx)の出力電力に
相当する前記信号(Sb8)が低下し、前記基準電圧源
(V32)の電圧で決められる出力電力の上限値の近傍
の値が維持されるようにフィードバック制御される。
【0154】このようにDC電源(Mx)を構成し、前
記出力電力の上限値がランプの定格の概ね2倍以下にな
るように、前記基準電圧源(V32)の電圧を定めるこ
とにより、グロー放電の出力電流電圧特性が特性線(F
0a)であるようなバラスト回路(Bx)を用いた場合
でも、DC電源(Mx)とバラスト回路(Bx)とを合
わせた給電装置(Ex)の出力電流電圧特性は、図5の
点(P0a)、点(P0b)、点(P0c)、点(P3
1)、点(P32)、点(P0e)をつないだ特性線
(F3a)として示すような特性になる。
【0155】なお、前記バラスト回路(Bx)にはそれ
自体の電力損失があるため、ランプに供給される電力
は、前記DC電源(Mx)に設定した前記出力電力の上
限値よりも小さくなるし、また、ランプ電流(IL)が
大きいほど、前記バラスト回路(Bx)の各部における
電力損失が増加するため、ランプに供給される電力は小
さくなる。したがって、この点に考慮して、前記基準電
圧源(V32)の電圧を定めるべきである。
【0156】このように給電装置を設計することによ
り、作用の部分において述べたように、図5に記載のグ
ロー放電の出力電流電圧特性を実現する、図1、図1
2、図13に記載の構成を有する本発明になる給電装置
は、グロー放電時の過電力がランプの定格電力の2倍以
下に抑えられるために、前記したグロー放電時に封体ガ
ラス内面に黒化が発生する問題が解決され、照度維持率
を改善することができる。
【0157】なお、前記図13の前記DC電源制御回路
(Fb)においては、前記したように前記出力電力制限
回路(Wb)の出力信号により、前記抵抗(R32)に
対して余分の電流を注入することにより、前記DC電源
(Mx)の出力電圧を低下させたが、前記演算増幅器
(A36)からの前記信号(Sb9)により、前記基準
電圧源(V31)の電圧を制御して、出力電圧の目標値
を低下させるようにしてもよい。
【0158】また、前記演算増幅器(A36)を用い
て、出力電力の上限値からの誤差積分回路を構成した
が、前記特性線(F3a)の正確性を求めない場合は、
前記出力電力制限回路(Wb)は、前記乗算器(M3
2)よりの前記信号(Sb8)から出力電力の上限値を
差し引いた信号を生成するものとしてもよい。ただし当
然ながら、それが負の場合は、DC電源(Mx)の出力
電圧を低下させないように、必要に応じてクランプダイ
オードを挿入するなどするが、前記出力電力制限回路
(Wb)が単電源で動作させるものの場合は不要であ
る。
【0159】さらに、高価な前記乗算器(M32)の代
わりに、前記出力電圧信号(Sbf)(またはこれに相
当する前記信号(Sb1))と前記出力電流信号(Sb
i)(またはこれに相当する前記信号(Sb3))と
に、それぞれ適当な係数を付けて加算する、安価な加算
器を用いることもできる。この場合、前記図5の前記特
性線(F3a)の前記点(P31)から点(P32)に
至る部分は、記載のような、概ね双曲線状のものに代わ
って、概ね直線状のものとなるが、実用上全く問題は無
い。
【0160】先に、課題を解決するための手段の部分で
述べたように、グロー放電時に封体ガラス内面に黒化が
発生する問題を解決するためには、前記放電ランプに投
入される電力が前記放電ランプの定格電力の2倍以下と
なるように給電装置を構成すればよい。したがって、例
えば前記図3に記載した、点(P2a)、点(P2
3)、点(P24)、点(P2e)をつないだ特性線
(F2b)として示すような特性や、点(P2a)、点
(P2e)をつないだ特性線(F2c)として示すよう
な特性とすることもできる。
【0161】しかし、実験結果を記載した前記図6を詳
細に見ると、前記特性線(F1a)によるものの照度維
持率より前記特性線(F2a)によるものの照度維持率
の方が若干高いという差が生じていることがわかる。供
試ランプのグロー放電電圧は概ね150V以上である
が、この電圧領域に限って見れば、前記特性線(F1
a)の方は、ランプ定格電力の2倍近くの電力投入があ
るのに対し、前記特性線(F2a)の方は、ランプ定格
電力の1.33倍以下の電力投入しかないことが、前記
差が生じた理由として考えられる。なお、前記図3に
は、ランプの定格の1.33倍の一定電力に対応する電
流電圧特性線(Fp2)も記載してある。
【0162】したがって、放電ランプにおいて、実際に
生じ得るグロー放電電圧の最低電圧以上のランプ領域領
域において、前記放電ランプに投入される電力が前記放
電ランプの定格電力の1.5倍以下とすることが望まし
く、さらに、これを1.33倍以下に抑えることができ
れば理想的であることがわかる。
【0163】前記図2および図4、図5には、ランプの
定格の1.33倍の一定電力に対応する電流電圧特性線
(Fp2)も記載してあり、例えば、前記図2に記載の
前記特性線(F1a)の特性よりも、点(P0a)、点
(P0b)、点(P0c)、点(P14)、点(P1
5)、点(P16)、点(P0e)をつないだ特性線
(F1b)として示すような特性が、あるいは、前記図
5に記載の前記特性線(F3a)の特性よりも、点(P
0a)、点(P0b)、点(P0c)、点(P33)、
点(P34)、点(P0e)をつないだ特性線(F3
b)として示すような特性が望ましい。
【0164】本発明の光源装置の給電装置における、前
記した特性線(F1a)、特性線(F1b)、特性線
(F2a)、特性線(F2b)、特性線(F2c)、特
性線(F2e)、特性線(F3a)、特性線(F3b)
などのグロー放電の出力電流電圧特性を生成するときの
回路の応答速度について、高速性はあまり必要ない。何
となれば、グロー放電が生じている期間のうち、電圧の
変化が小さい、前記した安定グロー放電期間(T11)
およびグロー電流が増加する期間(T12)の割合が大
きく、グロー電圧が下降する期間(T21)は短いた
め、過渡的応答の詳細が、前記封体ガラス内面に黒化が
発生することへの影響度合いは小さいと考えられるから
である。
【0165】したがって、グロー放電の出力電流電圧特
性を設計する場合は、図7や図8、図9、図10、図1
3などに含まれる演算増幅器や比較器、トランジスタな
どの回路素子の周波数帯域や応答遅れに関する配慮はあ
まり必要ではなく、DC的設計にて十分である。
【0166】具体的には、放電ランプの代わりに、可変
負荷を給電装置に接続し、グロー放電の出力電流電圧特
性が発現される状態において、負荷をステップ的に変化
させたときの、出力電流(IL)の変化を測定した場
合、変化前の定常値を0%とし、変化後の定常値を10
0%とするときの、10%から90%への所要時間が5
ms以下であれば十分である。
【0167】なお、接続する可変負荷としては、抵抗値
がステップ的に変化するようなもの、具体的には、2個
の抵抗を直列接続したものを負荷とし、一方をFET等
のスイッチ素子で短絡するものでもよいが、言わばツェ
ナー電圧がステップ的に変化するツェナーダイオードの
ようなもの、具体的には、FETのソース端子に抵抗の
一端を接続した、いわゆるソースフォロワ回路を構成
し、前記FETのドレイン端子と前記抵抗の他端とを負
荷の両端として給電装置に接続し、前記FETのゲート
端子と前記抵抗の前記他端との間に制御電圧を印加して
おき、前記制御電圧をステップ的に変化させるようなも
のの方が、実際のグロー放電状態のランプの特性に近い
ため適当である。
【0168】その結果として、例えば、放電ランプが負
荷として接続された実際の光源装置において、ランプ電
流(IL)とランプ電圧(VL)をオシロスコープで測
定し、XYモードと呼ばれる表示モードによって、図2
や図3、図4、図5などの表現に相当する出力電流電圧
特性を表示した場合に、仮に、表示された特性線が、設
計した特性線に対して、過渡的に逸脱する部分を有する
ものであっても実用上の問題はない。
【0169】これまで、主として前記図1に記載のDC
駆動方式で内部トリガスタータ方式の光源装置に基づい
て説明を行ってきたが、前記したように、この種の放電
ランプの始動に際して、給電装置の働きと放電ランプの
挙動は、AC駆動方式のものにおいても同様であるた
め、図14に記載のような、バラスト回路の後段に、F
ET等のスイッチ素子(Q1,Q2、Q3,Q4)を追
加してフルブリッジインバータを構成することにより、
放電ランプ(Ld’)に交流的な放電電圧を印加するよ
うにした、AC駆動方式の光源装置においても、本発明
の効果は良好に発揮される。
【0170】また、スタータの方式には明らかに無関係
であるため、図1や図14に記載の内部トリガ方式のみ
ならず、図15に記載のような、放電ランプ(Ld)に
補助電極(Et)を設け、電極(E1,E2)の何れか
一方と前記補助電極(Et)との間に、スタータ(U
e)よりの高電圧を印加する、(DC駆動またはAC駆
動方式の)外部トリガ方式の光源装置においても、本発
明の効果は良好に発揮される。
【0171】本明細書に記載の回路構成は、本発明の光
源装置の動作や機能、作用を説明するために、必要最少
限のものを記載したものである。したがって、実施例で
説明した回路動作の詳細事項、例えば、信号の極性であ
るとか、具体的な回路素子の選択や追加、省略、或いは
素子の入手の便や経済的理由に基づく変更などの創意工
夫は、実際の装置の設計業務において、精力的に遂行さ
れることを前提としている。
【0172】とりわけ過電圧や過電流、過熱などの破損
要因から給電装置のFET等のスイッチ素子などの回路
素子を保護するための機構、または、給電装置の回路素
子の動作に伴って発生する放射ノイズや伝導ノイズの発
生を低減したり、発生したノイズを外部に出さないため
の機構、例えば、スナバ回路やバリスタ、クランプダイ
オード、(パルスバイパルス方式を含む)電流制限回
路、コモンモードまたはノーマルモードのノイズフィル
タチョークコイル、ノイズフィルタコンデンサなどは、
必要に応じて、実施例に記載の回路構成の各部に追加さ
れることを前提としている。
【0173】本発明になる光源装置の構成は、本明細書
の実施例に記載の回路方式のものに限定されるものでは
なく、また、実施例に記載の出力電流電圧特性の特性線
の形状に限定されるものではない。さらに、例えば、前
記図7における前記給電制御回路(Fx)の前記総合制
御部(Xpu)は、ランプ電圧(VL)に対応する前記
ランプ電圧信号(Sv)をAD変換し、これに基づいて
前記チョッパ能力制御目標信号(St)を設定するもの
としたが、ランプ電流(IL)に対応する前記ランプ電
流信号(Si)についてもこれをAD変換し、得られた
電流値が目標電流値に一致するように前記チョッパ能力
制御目標信号(St)を補正して設定することにより、
各回路素子パラメータのバラツキの影響を補正するよう
な高精度化や高機能化、あるいは逆に、例えば、前記マ
イクロプロセッサユニット(Mpu)を廃して、より単
純な制御回路に代えるような簡素化などの光源装置の構
成の多様化のもとでも、本発明の効果は良好に発揮され
る。
【0174】
【発明の効果】本発明の請求項1の給電装置は、グロー
放電時の過電力がランプの定格電力の2倍以下に抑えら
れるために、前記したグロー放電時に封体ガラス内面に
黒化が発生する問題が解決され、照度維持率を改善する
ことができる。
【0175】本発明の請求項2の給電装置は、バラスト
回路へのDC電源の電力供給が抑えられ、結果としてグ
ロー放電時の過電力がランプの定格電力の2倍以下に抑
えられるために、前記したグロー放電時に封体ガラス内
面に黒化が発生する問題が解決され、照度維持率を改善
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】DC駆動方式で内部トリガスタータ方式の本発
明の光源装置の構成の簡略化された一例を示す図であ
る。
【図2】本発明の光源装置の給電装置の第1の実施例の
出力電流電圧特性の一例を示す図である。
【図3】本発明の光源装置の給電装置の第2の実施例の
出力電流電圧特性の一例を示す図である。
【図4】本発明の光源装置の給電装置の第2の実施例の
出力電流電圧特性のさらなる一例を示す図である。
【図5】本発明の光源装置の給電装置の第3の実施例の
出力電流電圧特性の一例を示す図である。
【図6】本発明の光源装置の照度維持率を測定した実験
の結果を示すグラフである。
【図7】本発明の光源装置の給電装置の給電制御回路の
構成の一例を示す図である。
【図8】本発明の光源装置の給電装置の第1の実施例の
給電制御回路の構成の一例を示す図である。
【図9】本発明の光源装置の給電装置の第2の実施例の
給電制御回路の構成の一例を示す図である。
【図10】本発明の光源装置の給電装置の第2の実施例
の給電制御回路の一部の構成のさらなる一例を示す図で
ある。
【図11】本発明の光源装置の給電装置の降圧チョッパ
回路の動作を説明する図である。
【図12】本発明の光源装置の給電装置のDC電源の構
成の一例を示す図である。
【図13】本発明の光源装置の給電装置のDC電源制御
回路の構成の一例を示す図である。
【図14】AC駆動方式で内部トリガスタータ方式の本
発明の光源装置の構成の簡略化された一例を示す図であ
る。
【図15】DC駆動方式で外部トリガスタータ方式の本
発明の光源装置の構成の簡略化された一例を示す図であ
る。
【図16】高圧水銀ランプを用いた光源装置のランプ電
圧とランプ電流の時間変化を概念的に示す図である。
【図17】実験の比較対照用として用いた、光源装置の
給電装置の出力電流電圧特性を示す図である。
【符号の説明】
A21 増幅器またはバッファ A22 演算増幅器 A2i1 増幅器またはバッファ A2i2 演算増幅器 A2i3 演算増幅器 A2i4 増幅器またはバッファ A31 増幅器またはバッファ A32 増幅器またはバッファ A33 増幅器またはバッファ A34 演算増幅器 A35 演算増幅器 A36 演算増幅器 Ad1 増幅器またはバッファ Ad2 増幅器またはバッファ Ad3 増幅器またはバッファ Adc AD変換器 Ade 演算増幅器 Ax 商用電源 Bx バラスト回路 C31 積分コンデンサ C32 積分コンデンサ C33 積分コンデンサ Cb 平滑コンデンサ Cd0 コンデンサ Ce コンデンサ Ci コンデンサ Cm11 比較器 Cm21 比較器 Cmbg 比較器 Cmg 比較器 Cmv 比較器 Cx 平滑コンデンサ D2i1 ダイオード D2i2 ダイオード D31 ダイオード D32 ダイオード Dac DA変換器 Db ダイオード Dd1 ダイオード Dd2 ダイオード Dd3 ダイオード Dd4 ダイオード Dx フライホイールダイオード E1,E2 電極 E1’,E2’ 電極 Et 補助電極 Ex 給電装置 F0a 特性線 F1a 特性線 F1b 特性線 F2a 特性線 F2b 特性線 F2c 特性線 F2e 特性線 F3a 特性線 F3b 特性線 Fb DC電源制御回路 Fh フルブリッジインバータ制御回路 Fp0 定電力特性線 Fp1 電流電圧特性線 Fp2 電流電圧特性線 Fx 給電制御回路 Fx1 給電制御回路 Fx2 給電制御回路 G1、G2,G3,G4 ゲート駆動回路 Gb ゲート駆動回路 Ge ゲート駆動回路 Gi ゲート駆動回路 Gndx グランド Gx ゲート駆動回路 Hb ダイオードブリッジ He 2次側巻線 Hi 2次側巻線 Ib 出力電流検出手段 Ix 電流検出手段 Ke トランス Ki トランス Lb チョークコイル Ld 放電ランプ Ld’ 放電ランプ Lx チョークコイル M31 乗算器 M32 乗算器 Mpu マイクロプロセッサユニット Mx DC電源 Osc 発振器 Oscb 発振器 Pe 1次側巻線 Pi 1次側巻線 Q1,Q2、Q3,Q4 スイッチ素子 Q11 トランジスタ Q12 トランジスタ Q21 トランジスタ Q22 トランジスタ Q23 トランジスタ Qb スイッチ素子 Qd1 トランジスタ Qe スイッチ素子 Qi スイッチ素子 Qx スイッチ素子 R11 抵抗 R12 抵抗 R13 抵抗 R21 抵抗 R22 抵抗 R23 抵抗 R24 抵抗 R25 抵抗 R26 抵抗 R27 抵抗 R28 抵抗 R2i1 抵抗 R2i2 抵抗 R2i3 抵抗 R2i4 抵抗 R2i5 抵抗 R2i6 抵抗 R2i7 抵抗 R2i8 抵抗 R2i9 抵抗 R31 抵抗 R32 抵抗 R33 抵抗 R34 抵抗 R35 抵抗 R36 抵抗 R37 抵抗 Rd0 抵抗 Rd1 プルアップ抵抗 Rd2 抵抗 Rd3 抵抗 Rd4 抵抗 Rd5 プルダウン抵抗 Re 抵抗 Ri 抵抗 S2i1 信号 S2i2 信号 Sa 抑制信号 Sb0 鋸歯状波信号 Sb1 信号 Sb2 信号 Sb3 信号 Sb4 出力電圧誤差積分信号 Sb5 電流目標信号 Sb6 出力電流誤差積分信号 Sb7 信号 Sb8 信号 Sb9 信号 Sbe 整流電圧信号 Sbf 出力電圧信号 Sbg ゲート駆動信号 Sbi 出力電流信号 Sd0 鋸歯状波信号 Sd1 誤差積分回路の出力信号 Sd2 チョッパ駆動目標信号 Sd3 信号 Sd4 信号 Sd5 制御対象信号 Sd6 信号 Sd7 信号 Sd8 信号 Sg ゲート駆動信号 Si ランプ電流信号 Sk ランプ電流上限信号 Sk2 信号 St チョッパ能力制御目標信号 Sv ランプ電圧信号 Sxt チョッパ能力制御目標データ Sxv ランプ電圧データ T01 端子 T02 端子 Tf 端子 Tg 端子 Ti 端子 Tj 端子 Tk 端子 Tt 端子 Tv 端子 Uc ランプ電流上限信号発生回路 Uc1 ランプ電流上限信号発生回路 Uc2 ランプ電流上限信号発生回路 Ud チョッパ能力制御回路 Ue スタータ Ui スタータ Ui’ スタータ Ui1 回路ブロック Ui2 回路ブロック V01 基準電圧源 V11 電圧源 V12 基準電圧源 V21 基準電圧源 V22 基準電圧源 V23 基準電圧源 V2i1 基準電圧源 V2i2 基準電圧源 V30 オフセット電圧 V31 基準電圧源 V32 基準電圧源 Vbe 整流電圧検出手段 Vbf 出力電圧検出手段 Vd1 基準電圧源 Vd2 基準電圧源 Vd3 電圧源 Vd4 オフセット電圧 Vx 電圧検出手段 Wb 出力電力制限回路 Xpu 総合制御部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年7月16日(2002.7.1
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】本発明の請求項2の発明は、放電空間の容
積1立方ミリメートルあたり0.15mg以上の水銀を
含み、一対の電極が対向配置された放電ランプと、前記
放電ランプを始動し、前記電極に放電電流を供給するた
めの給電装置(Ex)とを接続してなる光源装置におい
て、前記給電装置(Ex)は、バラスト回路(Bx)
と、前記バラスト回路(Bx)に給電するためのDC電
源(Mx)とからなり、前記DC電源(Mx)は、その
電力供給能力において、前記放電ランプに投入される電
力が前記放電ランプの定格電力の2倍以下となるように
制御することを特徴とするものである。また、請求項3
の発明は、放電空間の容積1立方ミリメートルあたり
0.15mg以上の水銀を含み、一対の電極が対向配置
された放電ランプに放電電流を供給するための給電装置
において、前記放電ランプの放電状態がグロー放電状態
であることの識別を行う機能を有し、前記グロー放電状
態であることの識別が行われている期間においては、前
記放電ランプに投入される電力が前記放電ランプの定格
電力の2倍以下となるように制御することを特徴とする
ものである。また、請求項4の発明は、放電空間の容積
1立方ミリメートルあたり0.15mg以上の水銀を含
み、一対の電極が対向配置された放電ランプに放電電流
を供給するための給電装置において、バラスト回路(B
x)と、前記バラスト回路(Bx)に給電するためのD
C電源(Mx)とからなり、前記DC電源(Mx)は、
その電力供給能力において、前記放電ランプに投入され
る電力が前記放電ランプの定格電力の2倍以下となるよ
うに制御することを特徴とするものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0174
【補正方法】変更
【補正内容】
【0174】
【発明の効果】本発明の請求項1、3の給電装置は、グ
ロー放電時の過電力がランプの定格電力の2倍以下に抑
えられるために、前記したグロー放電時に封体ガラス内
面に黒化が発生する問題が解決され、照度維持率を改善
することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0175
【補正方法】変更
【補正内容】
【0175】本発明の請求項2、4の給電装置は、バラ
スト回路へのDC電源の電力供給が抑えられ、結果とし
てグロー放電時の過電力がランプの定格電力の2倍以下
に抑えられるために、前記したグロー放電時に封体ガラ
ス内面に黒化が発生する問題が解決され、照度維持率を
改善することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 高史 兵庫県姫路市別所町佐土1194番地 ウシオ 電機株式会社内 Fターム(参考) 3K072 AA12 BA03 BC01 BC03 DA00 DD06 DE02 DE04 GA02 GB03 3K082 AA34 BA02 BA25 BC29 BD03 BD04 BD26 BD32 CA32 3K083 AA17 BA02 BA26 BC47 BD03 BD04 BD16 CA32

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電空間の容積1立方ミリメートルあた
    り0.15mg以上の水銀を含み、一対の電極が対向配
    置された放電ランプと、前記放電ランプを始動し、前記
    電極に放電電流を供給するための給電装置(Ex)とを
    接続してなる光源装置において、前記給電装置(Ex)
    は、前記放電ランプの放電状態がグロー放電状態である
    ことの識別を行う機能を有し、前記グロー放電状態であ
    ることの識別が行われている期間においては、前記放電
    ランプに投入される電力が前記放電ランプの定格電力の
    2倍以下となるように制御することを特徴とする光源装
    置。
  2. 【請求項2】 放電空間の容積1立方ミリメートルあた
    り0.15mg以上の水銀を含み、一対の電極が対向配
    置された放電ランプと、前記放電ランプを始動し、前記
    電極に放電電流を供給するための給電装置(Ex)とを
    接続してなる光源装置において、前記給電装置(Ex)
    は、バラスト回路(Bx)と、前記バラスト回路(B
    x)に給電するためのDC電源(Mx)とからなり、前
    記DC電源(Mx)は、その電力供給能力において、前
    記放電ランプに投入される電力が前記放電ランプの定格
    電力の2倍以下となるように制御することを特徴とする
    光源装置。
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