JP2002342400A - Lsiの自動設計方法 - Google Patents

Lsiの自動設計方法

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JP2002342400A
JP2002342400A JP2001152184A JP2001152184A JP2002342400A JP 2002342400 A JP2002342400 A JP 2002342400A JP 2001152184 A JP2001152184 A JP 2001152184A JP 2001152184 A JP2001152184 A JP 2001152184A JP 2002342400 A JP2002342400 A JP 2002342400A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】タイミング収束と低電力化の両立を実現し、短
TATで低電力化を図る。 【解決手段】論理合成ステップS1をタイミング規格の
満足を重視して大駆動能力従の高電力セルを用いて実施
し、レイアウト検証ステップS7後に、タイミング規格
を考慮しながら小駆動能力の低電力セルに置換するRC
ネットF4の修正を行い低電力化した新RCネットF7
と高電力セルから低電力セルへの置換情報F8とを抽出
する最適化セル置換処理ステップS10を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はLSIの自動設計方
法に関し、特にASIC(Application S
pecific IC:特定応用LSI)において低電
力設計技術を適用するためのLSIの自動設計方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近時、プロセスの微細化による回路規模
の増加に伴ってLSIの消費電力も増加の一途を辿って
おり、この消費電力を低減する手法の検討が進められて
いる。
【0003】また、普及が著しい携帯機器などへの応用
に代表されるように、今後の低電力技術はLSI設計に
おいて最も重要視される技術であり、さらなる低電力化
が要求されることも予想される。
【0004】現状のASICの低電力LSI設計手法に
おいては、パワーコンパイラ等の電力最適化ツールを用
いた論理合成による低電力設計を行っており、低電力ラ
イブラリに基づいて低電力化を行っている。しかし、現
状の合成ツールでは、低電力化重視で論理合成を行なっ
た場合、駆動能力が小さいライブラリ素子による論理合
成の結果、バックエンド設計後に配線負荷の影響で駆動
能力不足に起因する遅延増加によりタイミングエラーを
発生するケースが多くみられるのが現状である。
【0005】このような現状の低電力設計において、タ
イミングエラーを誘発してしまう背景には、論理合成時
に低電力ライブラリを優先して合成している点、また、
低電力化とバックエンドを考慮したタイミング確立の2
つの概念を同時に考慮できていない点の2種類があると
考えられる。また、このようなタイミングエラーを回避
するために、現状は、エラーパスに関して低電力ライブ
ラリの使用をやめ高駆動ライブラリを適用したり、バッ
ファ挿入による配線負荷の影響除去対策などを行ない、
せっかくの低電力合成をタイミング重視の合成へ戻して
しまっている。さらに、このようなタイミング確立のた
めにTAT(Turn AroundTime:処理時
間)増加も招いており、低電力設計のTATにも影響を
及ぼしてしまっている。
【0006】このような背景から、現状、短TATでよ
り適切な低電力LSI設計技術の確立、及び、タイミン
グ確立と低電力化を両立した設計フローの確立が必須と
なってきている。
【0007】従来の一般的な第1のLSIの自動設計方
法をフローチャートで示す図10を参照すると、この従
来の第1のLSIの自動設計方法は、機能設計ステップ
S1の機能設計結果の情報を元に、論理合成ステップS
2において、シノプシス(Synopsys)社のパワ
ーコンパイラ等の電力最適化ツールを用いて駆動能力の
小さい低電力セルのライブラリである低電力ライブラリ
F101を用いた論理合成を行なう。この合成結果に対
してタイミング検証ステップS3において、ロントエン
ドのタイミング検証を行なう。判定ステップS4の判定
結果によりタイミングエラーが発生したパスに関して
は、エラーパスの重み付けステップP8において論理合
成時の制限(タイミングを重視した大駆動能力、すなわ
ち、高電力ライブラリセルの適用)を設け、再度、論理
合成ステップS2により合成を行なう。このステップS
2からP8までをタイミングエラーが収束するまで繰り
返す。
【0008】次に、タイミング収束が確認できた時点
で、レイアウト設計ステップS5において、低電力ライ
ブラリF102を用いたレイアウト設計を行ない、レイ
アウトによる配線負荷、配線抵抗を考慮した回路接続情
報(RCネット)F103を抽出する。このRCネット
F103に対して、再度タイミング検証ステップS6に
おいて今度はバックエンドのタイミング検証を行ない、
配線負荷によるタイミングの影響をチェックする。判定
ステップS7において、タイミングエラーと判断された
場合は、再度レイアウト設計ステップS5に戻るか、又
は、論理合成ステップS2まで戻る。タイミングエラー
無しと判断された時点で電力検証ステップP9において
最終的な消費電力検証を行ない、判定ステップP10の
判定結果、低電力化の確認がとれれば設計終了となり、
期待する低電力化が得られなかった場合は、再度、論理
合成ステップS2、レイアウト設計ステップS5の処理
へ戻る。
【0009】このように、従来の第1のLSIの自動設
計方法では、低電力化のための論理合成、タイミング固
定のための論理検証を個別に行ない、各ステップにおい
てエラー修正を繰り返しながら低電力化設計を行なうフ
ローとなっている。
【0010】上述したように、従来第1のLSIの自動
設計方法は、パワーコンパイラ等の電力最適化ツールを
用いた論理合成による低電力設計を行っているが、駆動
能力が小さいライブラリセルによる合成の結果駆動能力
が不足し、バックエンド(後段)設計による配線負荷を
十分駆動できず、その影響で遅延が増加するため、レイ
アウト後にタイミングエラーを発生するケースが多くみ
られている。
【0011】このため、従来はタイミングエラーが多発
する部分を駆動能力の大きいライブラリセルに置換して
上記遅延を低減することにより所定のタイミング規格内
に収めるタイミング確立を行なう手法をとっていた。ま
た、これら対策を自動ツールによる乱雑な処理により行
っているため、結果的に必要以上の電力増加を招き、適
切な低電力設計を行ない得ないという問題があった。
【0012】本問題の例をグラフで示す図11を参照す
ると、この図は、あるマクロ製品におけるフリップフロ
ップ(F/F)間のデータパス遅延分布をヒストグラム
化したものである。横軸にF/F間のデータパス遅延
値、縦軸にはマクロ製品内のF/F間パス数を示してい
る。なお、このヒストグラムはセットアップタイミング
検証結果であり、F/Fのクロック到達時間に対するデ
ータパスの遅延のタイミングを示している。図11
(A)は、駆動能力が小さい低電力ライブラリセルによ
る合成後のフロントエンド(前段)におけるタイミング
検証結果を示し、(B)は、フロントエンド結果に対し
てレイアウト後のバックエンドにおけるタイミング検証
結果を示す。このグラフよりフロントエンドからバック
エンドに移行した際に、実配線時の配線負荷の影響でタ
イミングエラー(E部分)が発生していることがわか
る。従来はこのタイミングエラー収束に時間を要し、さ
らにツールによる自動修正による電力増加を招いてい
た。
【0013】なお、人手により最適な修正を行うとして
も、セル置換を行うライブラリの種類(低電力セル又は
高駆動セル)によって配線負荷による遅延変動の影響
や、タイミングを考慮した低電力化を行うのは難しく、
TAT的にも現実的ではないのが現状である。
【0014】その他のタイミング収束のための対策とし
て、図10のステップS6におけるレイアウト設計時に
タイミングを考慮して配置配線を行うTDL(Timi
ngDriven Layout:タイミング駆動レイ
アウト)ツールを用いる手法があるが、TDLでは概略
配線(仮配線負荷)でのタイミング予測しかできないた
め、実配線負荷との誤差が生じてしまう。そのため、特
に多数の低電力セルが使われている場合などは、冗長配
線等によるタイミングエラーの誘発が顕著に起こってし
まうという問題があったので、TDLの低電力設計への
適用は難しい。
【0015】また、このようなタイミングエラーを防止
するために、合成時にある程度のマージンを設けて設計
を行った場合、全体的に駆動能力が大きいライブラリを
使って合成されてしまうため、結局、低電力化として適
切な設計を行なうことができないという問題が発生して
しまう。
【0016】以上のように、低電力ライブラリ(駆動能
力の小さいライブラリ)セルを用いた低電力設計におい
ては、遅延増加によるタイミングエラーの誘発が大きな
問題となっており、その解決策により電力が増加するな
ど最適な低電力設計が行えていないという問題がある。
同様に、これらタイミング確立の後戻り処理の影響によ
り、高集積化に伴う回路規模の増大とあいまって設計T
ATの増加も招いてしまっている。
【0017】このような問題の共通の原因となっている
のは、低電力化とタイミング確立との両立ができていな
いことにあると考える。すなわち、現状の低電力設計フ
ローのように、低電力化のための論理合成、タイミング
確立のための論理検証を個別に行ない、各ステップ毎に
エラー修正を繰り返すような手法では最適な低電力設
計、短TATを実現するのは難しく、今後はこれら設計
フローを改善する仕組みが必要であると考える。
【0018】さらに、現状の低電力設計フローにおける
設計後のF/F間タイミングに着目すると、論理合成時
に低電力ライブラリを用いたことによるタイミングエラ
ー対策(バッファ置換:駆動能力向上)との兼ね合いに
より、設計結果においては部分的にタイミングに余裕の
あるパスが存在している。基本的に製品データにおいて
全F/F間パスがクリティカルパスということは有り得
ず、少なくとも全体の4、5割程度はタイミングに余裕
のあるパスが存在するはずである。このような実状を考
えた場合、現在の設計フローでは低電力化のための適切
な低電力ライブラリの使用がされていないという問題を
抱えていると言える。
【0019】あるマクロ製品におけるタイミング収束後
のF/F間のデータパス遅延分布をヒストグラム化した
ものをグラフで示す図12(A)を参照すると、この図
の横軸にF/F間のデータパス遅延値、縦軸にはマクロ
製品内のF/F間パス数を示している。グラフから、デ
ータパス遅延が3.5nsの所に集中していることが読
み取れる。つまり、10nsのクロックに対して、セッ
トアップ的に約6.5nsのタイミングマージンを持つ
パスが多い結果となっている。すなわち、100MHz
クロックの動作における限界遅延時間=10nsに対
し、データパス部の遅延に余裕があるパスが多いことが
分かる。
【0020】従って、このグラフから、従来の低電力設
計フローにおいては最適な低電力ライブラリセルの適用
ができていないということがいえる。これら結果から図
12(B)に示すようなタイミングマージンを極力なく
すための適切な低電力ライブラリセルの使用(ヒストグ
ラムを右方向へシフト)を行なうことができれば、さら
なる低電力化が実現可能である。
【0021】次に、低電力化を第1の目的とはしない
が、タイミングマージンを限界まで削減することを目的
とする従来の第2のLSIの自動設計方法を図10と共
通の構成要素には共通の参照文字/数字を付して同様に
フローチャートで示す図13を参照すると、この従来の
第2のLSIの自動設計方法は、MAGMA社のツール
によるもので、機能設計ステップS1の機能設計結果の
情報を元に、タイミングマージン最適化ステップP20
の部分に関して、Blast Fusionツールを用
いてタイミングマージンの最適化を行っている。
【0022】まず、ステップP21において駆動能力が
最大のセルを用いて論理合成を行ない、この合成結果に
対してステップP22においてフロントエンドのタイミ
ング検証を行ない、タイミング収束後にバックエンドで
ある概略配置のステップP23へ進む。ステップP23
からステップP26までの配置配線処理時には、常にス
テップP27のタイミング検証を行い、タイミングを意
識した設計を行うフローとなっている。
【0023】また、このタイミングマージン最適化ステ
ップP20のフローにおいては、タイミングマージンを
限界まで減らすように、フロントエンドで使用した駆動
能力最大のセルの能力を下げる処理も行っており、タイ
ミングの最適化を行っている。その後、ステップP3
1、P32のレイアウト検証を行い設計を終了する。
【0024】このように、本設計フローでは論理合成結
果に対して、タイミングを意識してレイアウト設計を行
い、かつ、タイミングマージンを限界まで削減する処理
を行うフローとなっている。
【0025】しかし、この従来の第2のLSIの自動設
計方法は、タイミングのみを考慮し、セルの駆動能力を
低下させることによるタイミングマージンの削減しか行
えないため、電力に関する要素は一切考慮されていな
い。従って、以下のような問題が発生する。
【0026】例えば、セル間の配線負荷が大きいような
場合、タイミング調整のみを意識してセル置換(駆動能
力低下)を行ってしまうと、出力波形が鈍るため、次段
セルの貫通電流の増加を招き、それにより電力増加を招
く可能性がある。また、先にも述べたように、本ツール
では初期設計において駆動能力が最大のセル、つまり、
レイアウトサイズの大きいセルにて設計を行っており、
さらに、レイアウト時にタイミングマージン削減のため
に駆動能力を低下させる場合は、レイアウトセルの中身
のみを差し替えるイメージで修正を行うため、最終的に
選択されたレイアウトのセルサイズが小さくてもLSI
のレイアウト的にはセル配置のシュリンクは行われず、
LSIサイズが増加してしまうという懸念もある。
【0027】従来の第2のLSIの自動設計方法におけ
るレイアウト修正結果の例をレイアウト図で示す図14
を参照すると、AA1からAA3が初期設計時に適用し
たセルサイズ大のセルであり、初期設計時の配線(実
線)がされている。これに対し、BB1からBB3はタ
イミング調整後に適用されたセルサイズ小のセルであ
り、AA1からAA3のセルに対し差し替えが行われ、
配線も点線で示すような接続が追加で行われている。つ
まり、レイアウト的にはセルを置き換えるのみで、セル
BB間の配置を詰めることは行わない。すなわち、初期
配置時に元の高駆動能力の大きいレイアウトサイズのセ
ルのレイアウト面積を確保してセル配置を行っているの
で、低駆動能力の小さいレイアウトサイズのセルに置き
換えてもレイアウト面積は変わらずLSI面積的に不利
となる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の第1の
LSIの自動設計方法は、駆動能力が小さい低電力ライ
ブラリセルを用いた低電力設計においては、遅延増加に
よるタイミングエラーの誘発が大きな問題となってお
り、その解決策として大電力の高駆動能力ライブラリセ
ルに置換することによりタイミング確立を行なうので、
結果的に必要以上の電力増加を招き、適切な低電力設計
を行ない得ないという欠点があった。
【0029】また、タイミング確立の後戻り処理の影響
により、高集積化に伴う回路規模の増大とあいまって設
計TATが増加するという欠点があった。
【0030】また、タイミングマージン最適化を図った
従来の第2のLSIの自動設計方法は、タイミングのみ
を考慮し、セルの駆動能力を低下させることによるタイ
ミングマージンの削減しか行えないため、電力に関する
要素は一切考慮していないので、セル間の配線負荷が大
きいような場合、タイミング調整のみを意識して駆動能
力低下するようセル置換を行うと、出力波形が鈍るた
め、次段セルの貫通電流の増加を招き、それにより電力
増加を招く可能性があるという欠点があった。
【0031】また、初期設計において駆動能力が最大の
セル、つまり、レイアウトサイズの大きいセルにて設計
を行っており、さらに、レイアウト時にタイミングマー
ジン削減のために駆動能力を低下させる場合は、レイア
ウトセルの中身のみを差し替えて修正を行うため、最終
的に選択されたレイアウトのセルサイズが小さくてもL
SIのレイアウト的にはセル配置の縮小は行われず、L
SIサイズが増加してしまうという欠点があった。
【0032】本発明の目的は、上記欠点を解消し、タイ
ミング収束と低電力化の両立を実現し、短TATで低電
力化が図れるLSIの自動設計方法を提供することにあ
る。
【0033】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明のL
SIの自動設計方法は、LSIの初期設計である機能設
計の結果に基づき予め定めたタイミング規格を満足する
よう第1のセルを用いて論理合成を行い、前記論理合成
の結果生成した回路接続情報である第1のネットについ
て前記タイミング規格を満足させるよう実施するタイミ
ング収束の確認後に前記第1のセルの配置配線である第
1のレイアウトを実行するLSIの自動設計方法におい
て、前記論理合成を、前記タイミング規格の満足を重視
して大駆動能力従って高電力の前記第1のセルを用いて
実施し、前記第1のレイアウトの検証後に前記タイミン
グ規格を考慮しながら前記第1のセルより小駆動能力従
って低電力の第2のセルに置換する前記第1のネットの
修正を行い低電力化した第2のネットと前記第1のセル
から前記第2のセルへの置換情報とを抽出する最適化セ
ル置換処理ステップを有することを特徴とするものであ
る。
【0034】請求項2記載の発明のLSIの自動設計方
法は、LSIの初期設計である機能設計の結果に基づき
予め定めたタイミング規格を満足するよう第1のセルを
用いて論理合成を行い、前記論理合成の結果生成した回
路接続情報である第1のネットについて前記タイミング
規格を満足させるよう実施するタイミング収束の確認後
に前記第1のセルの配置配線である第1のレイアウトを
実行するLSIの自動設計方法において、前記機能設計
を行う機能設計ステップと、前記機能設計ステップの結
果に基づき前記タイミング規格の満足を優先して大駆動
能力従って高電力の前記第1のセルを用いて前記論理合
成を行う論理合成ステップと、前記論理合成結果生成さ
れた前記第1のネットに対してタイミング検証を行い第
1のフリップフロップ(F/F)間遅延情報を生成する
第1のタイミング検証ステップと、前記第1のF/F間
遅延情報に対して前記タイミング規格の不満足であるタ
イミングエラー有無の判定を行い、前記タイミングエラ
ーがあった場合は、前記論理合成ステップに戻り、前記
タイミング収束が確認されれば、後述のレイアウト設計
ステップへ進む第1の判定ステップと、前記タイミング
収束後の前記第1のネットを用いて自動配置配線を行
い、レイアウト検証後に配線抵抗及び容量を考慮した第
1のRCネットの抽出を行う前記第1のレイアウトであ
る第1のレイアウト設計ステップと、前記第1のRCネ
ットに基づきタイミング検証を行い第2のF/F間遅延
情報を生成する第2のタイミング検証ステップと、前記
第2のF/F間遅延情報に対して前記タイミングエラー
有無の判定を行い、前記タイミングエラーがあった場合
は、前記論理合成ステップ又は前記第1のレイアウト設
計ステップに戻り、前記タイミング収束が確認されれ
ば、前記第1のRCネット対応の第2のRCネットのラ
イブラリを抽出して次のステップへ進む第2の判定ステ
ップと、前記第2のF/F間遅延情報に対して各F/F
間遅延の前記タイミング規格に対する余裕であるタイミ
ングマージンの値を抽出するマージン値チェックステッ
プと、前記マージン値チェックステップで抽出したマー
ジン値に対し、全てのF/F間についての前記タイミン
グマージンの有無を判断して低電力化の処理を行なう必
要があるかどうかを決定し前記タイミングマージンがな
ければ設計を終了し、タイミングマージンが存在すれば
そのまま前記第2のF/F間遅延情報から第3のF/F
間遅延情報を抽出し低電力化の処理を行う次の最適化セ
ル置換処理ステップへ進むマージン判断ステップと、先
に抽出した第2のRCネットと第3のF/F間遅延情報
及びセル遅延情報を用いて前記タイミング規格を考慮し
ながら前記第1のセルをこの第1のセルより小駆動能力
従って低電力の第2のセルに置換する低電力化のための
ネット修正を行い低電力した第3のRCネットと前記第
2のセルへの置換情報とを抽出する前記最適化セル置換
処理ステップと、前記第2のRCネットと前記第3のR
Cネットとセル単位の電力ライブラリを用いて、各ネッ
トの消費電力抽出を行う消費電力抽出ステップと、前記
消費電力抽出ステップの結果に基づき低電力処理後のネ
ットが低電力処理前のネットより電力削減されているこ
とを確認し、OKと判断した場合は、次のレイアウト修
正ステップへ進む比較判定ステップと、前記比較判定ス
テップでNGと判断した場合は、前記第2のセルへの置
換手法の変更を行い、再度、前記最適化セル置換処理ス
テップへ戻り低電力処理を行う置換順序変更ステップ
と、前記最適化セル置換処理ステップで得られるセル置
換情報と前記第2のセルレイアウト情報と前記レイアウ
ト設計ステップで抽出される前記第1のセルのインスタ
ンスとレイアウト座標の情報であるセルインスタンス座
標情報を用いてレイアウト修正を行うレイアウト修正ス
テップと、前記レイアウト修正ステップ後のレイアウト
検証を行う第2のレイアウト検証ステップS15とを有
することを特徴とするものである。
【0035】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載のLSIの自動設計方法において、前記最適化セル置
換処理ステップが、前記第3のF/F間遅延情報から前
記タイミングマージンの削減が可能なF/F間パスの抽
出を行うF/F間パス抽出ステップと、前記F/F間パ
ス抽出ステップで抽出した前記F/F間パスに関して電
力削減に有効となる前記第1のセルの選択を行うセル選
択ステップと、前記第2のRCネットと前記第2のセル
名の情報である低電力セル名情報を用いて低電力化のた
めのネット修正であるセル名置換を行い前記第3のRC
ネットと前記第2のセルへの前記置換情報とを抽出する
セル置換ステップと、前記第3のRCネットと前記セル
遅延情報と前記第2のセルの遅延情報である低電力セル
遅延情報とを用いてセル置換を行った前記第3のRCネ
ット遅延情報の再抽出を行う遅延情報再抽出ステップ
と、前記第3のRCネット遅延情報と前記セル置換情報
と前記第3のF/F間遅延情報とを用いて新たなF/F
間遅延の計算を行い第4のF/F間遅延情報を生成する
F/F間遅延計算ステップと、前記第4のF/F間遅延
情報に基づき前記タイミングマージンが最適かどうかを
判断し各F/F間パスにおいて前記タイミングマージン
が限界かつタイミングエラー無しと判断した場合は低電
力化のためのセル置換を行った最終結果の前記第3のR
Cネットと前記置換情報とを抽出し、タイミングオーバ
を確認した場合は、次のRCネット修正ステップに進む
最適マージン判断ステップと、前記セル置換情報と前記
第3及び第4のF/F間遅延情報とを用いて前記第3の
RCネットに対してネット修正を行い、再度前記遅延情
報再抽出ステップに戻るRCネット修正ステップとを有
することを特徴とするものである。
【0036】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載のLSIの自動設計方法において、前記セル選択ステ
ップが、前記タイミングマージン削減可能なF/F間パ
ス遅延情報に対して、予め定めた配線遅延値以下の前記
第1のセルが存在するかどうかを判定する低配線遅延セ
ル判定ステップと、前記低配線遅延セル判定ステップで
前記配線遅延値以下の前記第1のセルが存在すれば該当
セルを置換対象としてセル名及びインスタンス名を選択
する置換セル選択ステップと、前記低配線遅延セル判定
ステップで前記配線遅延値を超える場合該当セルを該当
セルを置換対象外とする置換対象除外ステップとを有す
ることを特徴とするものである。
【0037】また、請求項5記載の発明は、請求項3記
載のLSIの自動設計方法において、前記タイミングマ
ージン削減可能なF/F間パスの遅延情報に対して、前
記F/F間パスを構成する前記第1のセルのうち予め設
定した範囲内でセル内の遅延であるセル遅延が小さいも
のから優先して置換対象として選択することを特徴とす
るものである。
【0038】また、請求項6記載の発明は、請求項3記
載のLSIの自動設計方法において、前記セル選択ステ
ップが、前記タイミングマージン削減可能なF/F間パ
スの遅延情報に対して、予め設定したセル段数以下のF
/F間パスをセル置換対象から除外することを特徴とす
るものである。
【0039】また、請求項7記載の発明は、請求項1又
は2又は3記載のLSIの自動設計方法において、前記
第2のセルが、前記第1のセルの駆動能力より予め設定
したランク付けにおける1ランク分低い駆動能力を有す
ることを特徴とするものである。
【0040】また、請求項8記載の発明は、請求項3記
載のLSIの自動設計方法において、前記最適化セル置
換処理ステップが、前記F/F間遅延計算ステップに加
えて、前記セル置換による電力増減を考慮して電力変動
値を算出する電力変動値算出ステップを有することを特
徴とするものである。
【0041】また、請求項9記載の発明は、請求項8記
載のLSIの自動設計方法において、前記電力変動値算
出ステップが、前記セル置換ステップでのセル置換時に
抽出される前記セル置換情報とセル毎の電力情報である
セル単位電力情報を用いて、前記セル置換によるセル内
電力の変動を計算し、各F/F間パス毎の消費電力の増
減値データである電力増減値を抽出し、前記電力増減値
を用いて、セル置換後のF/F間パスのトータル電力値
が下がっているかどうかを判定し、消費電力が増加して
いた場合は、前記RCネット修正ステップに戻りネット
修正を行い、消費電力が低下しており、かつ前記最適マ
ージン判断ステップで前記タイミングエラーがない場合
は、前記第3のRCネットと前記置換情報とを抽出する
電力値低下判定ステップを有することを特徴とするもの
である。
【0042】また、請求項10記載の発明は、請求項3
記載のLSIの自動設計方法において、前記低電力セル
名情報及び低電力セル遅延情報からなる低電力ライブラ
リが、前記第1のセルと前記第2のセルとは配線を含む
上地データとレイアウトのサイズが同一で、セルを構成
するトランジスタのゲート幅を含む下地データのみが異
なることを特徴とするものである。
【0043】また、請求項11記載の発明は、請求項1
0記載のLSIの自動設計方法において、前記低電力ラ
イブラリが、前記第2のセルの最終段のトランジスタの
ゲート幅が前記第1のセルのトランジスタのゲート幅と
同一とし、その他のトランジスタのゲート幅のサイズが
縮小されていることを特徴とするものである。
【0044】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0045】本実施の形態のLSIの自動設計方法は、
LSIの初期設計である機能設計の結果に基づき予め定
めたタイミング規格を満足するよう第1のセルを用いて
論理合成を行い、この論理合成の結果生成した回路接続
情報である第1のネットについて上記タイミング規格を
満足させるよう実施するタイミング収束の確認後に第1
のセルの配置配線である第1のレイアウトを実行するL
SIの自動設計方法において、上記論理合成を、上記タ
イミング規格の満足を重視して大駆動能力従って高電力
の上記第1のセルを用いて実施し、上記第1のレイアウ
トの検証後に上記タイミング規格を考慮しながら上記第
1のセルより小駆動能力従って低電力の第2のセルに置
換する上記第1のネットの修正を行い低電力化した第2
のネットと上記第1のセルから上記第2のセルへの置換
情報とを抽出する最適化セル置換処理ステップを有する
ことを特徴とするものである。
【0046】これにより、予め定めたタイミング規格の
満足を重視して設計した論理回路のタイミング収束後の
結果において、タイミングマージンを低減するように回
路修正する仕組みと、回路修正時に同時に前段及び後段
のフリップフロップ(F/F)間の遅延計算を行いタイ
ミングエラー発生を防止する仕組みと、回路修正時に電
力削減に有効なセルを選択して適切なセル置換を行う仕
組みを持たせることで、タイミング収束と低電力化を両
立させた設計を実現し、従来よりも短TATでより低電
力化が図れることを特徴とする。なお、本実施の形態で
は回路修正時に選択したセルを低電力セルへ置換するこ
とにより低電力化を図るが、ここで使用する低電力ライ
ブラリは上地データ、レイアウトセルサイズ、端子位置
などを従来セルと同一とし、トランジスタのゲート幅
(W)サイズ(下地データ)のみを小さくしたデータと
することで、回路修正に伴うレイアウト修正のTATを
大幅に削減することが出来ることも特徴とする。さら
に、これら低電力セルのバリエーションを複数持つこと
により、より効果的に低電力化のためのセル置換が可能
であることを特徴とするものである。
【0047】次に、本発明の第1の実施の形態を図10
と共通の構成要素には共通の参照文字/数字を付して同
様にフローチャートで示す図1を参照すると、この図に
示す本実施の形態のLSIの自動設計方法は、従来と共
通のLSIの初期設計である機能設計を行う機能設計ス
テップS1と、機能設計ステップS1の結果に基づきタ
イミング規格の満足を優先して大駆動能力従って高電力
のセル(以下高電力セル)を用いて論理合成を行う論理
合成ステップS2と、論理合成結果生成された回路接続
情報(ネット)に対してフロントエンドでのタイミング
検証を行いF/F間遅延情報F1を生成するタイミング
検証ステップS3と、F/F間遅延情報F1に対してタ
イミング規格の不満足であるタイミングエラー有無の判
定を行い、タイミングエラーがあった場合は、論理合成
ステップS2に戻り、タイミング収束が確認されれば、
次のレイアウト設計ステップS5へ進む判定ステップS
4と、タイミング収束後のネットを用いて自動配置配線
を行い、レイアウト検証後に配線抵抗、容量を考慮した
RCネットF2の抽出を行うレイアウト設計ステップS
5と、レイアウト設計ステップS5で抽出したRCネッ
トF2に基づきバックエンドのタイミング検証を行いF
/F間遅延情報F3を生成するタイミング検証ステップ
S6と、F/F間遅延情報F3に対してタイミングエラ
ー有無の判定を行い、タイミングエラーがあった場合
は、論理合成ステップS2、又は、レイアウト設計ステ
ップS5に戻り、タイミング収束が確認されれば、LS
I設計後の産物でありRCネットF2に対応するRCネ
ットF5のライブラリを抽出して次のステップへ進む判
定ステップS7とに加えて、F/F間遅延情報F3に対
して各F/F間遅延のタイミング規格に対する余裕であ
るタイミングマージン値をチェック(抽出)するマージ
ン値チェックステップS8と、マージン値チェックステ
ップS8で抽出したマージン値に対し、全てのF/F間
についてのタイミングマージンの有無を判断して低電力
化の処理を行なう必要があるかどうかを決定しタイミン
グマージンがなければ設計を終了し、タイミングマージ
ンが存在すればそのままF/F間遅延情報F3からF/
F間遅延情報F6を抽出し低電力化の処理を行う最適化
セル置換処理ステップS10へ進むマージン判断ステッ
プS9と、本実施の形態を特徴付けるステップであり、
先に抽出したRCネットF4、F/F間遅延情報F6、
及び、セル遅延情報F5を用いてタイミング規格を考慮
しながら上記高電力のセルより小駆動能力従って低電力
のセル(以下低電力セル)に置換する低電力化のための
ネット修正を行い低電力版の新RCネットF7と低電力
セルへの置換情報F8を抽出する最適化セル置換処理ス
テップS10と、低電力処理前のRCネットF4と低電
力処理後の新RCネットF7とセル単位の電力ライブラ
リ(LIB)F9を用いて、各ネットの消費電力抽出を
行う消費電力抽出ステップS11と、ステップS11の
結果に基づき低電力処理後のネットが低電力処理前のネ
ットより電力削減されていることを確認し、OKと判断
した場合は、次のレイアウト修正ステップS14へ進む
比較判定ステップS12と、比較判定ステップS12で
NGと判断した場合は、低電力セルへの置換手法の変更
を行い、再度、最適化セル置換処理ステップS10へ戻
り低電力処理を行う置換順序変更ステップS13と、最
適化セル置換処理ステップS10で得られるセル置換情
報F8と低電力セルレイアウト情報F10とステップS
5のレイアウト設計時に抽出される置換前の高電力セル
のインスタンスとレイアウト座標の情報であるセルイン
スタンス座標情報(DEF)F11を用いてレイアウト
修正を行うレイアウト修正ステップS14と、レイアウ
ト修正ステップS14後のレイアウト検証を行うレイア
ウト検証ステップS15とを有する。
【0048】本実施の形態を特徴付ける最適化セル置換
処理ステップS10の詳細をフローチャートで示す図2
を参照すると、この最適化セル置換処理ステップS10
は、F/F間遅延情報F6からタイミングマージン削減
が可能なF/F間パスの抽出を行うF/F間パス抽出ス
テップS101と、F/F間パス抽出ステップS101
で抽出したF/F間パスに関して電力削減に有効となる
セル(高電力セル)の選択を行うセル選択ステップS1
02と、RCネットF4と低電力セル名情報F13を用
いて低電力化のためのネット修正、すなわち、セル名置
換を行い新RCネットF14とセル置換情報F15を出
力するセル置換ステップS103と、新RCネットF1
4とセル遅延情報F5と、低電力セルの遅延情報である
低電力セル遅延情報F12とを用いてセル置換を行った
新RCネット遅延情報(SDF)F16の再抽出を行う
遅延情報再抽出ステップS104と、ステップS104
で抽出したセル置換による遅延変動を考慮したSDFF
16とステップS103で抽出したセル置換情報F15
と旧F/F間遅延情報F6とを用いて新F/F間遅延の
計算を行い新F/F間遅延情報F17を生成するF/F
間遅延計算ステップS105と、新F/F間遅延情報F
17に基づきタイミングマージンが最適かどうかを判断
し各F/F間パスにおいてタイミングマージンが限界
(かつ、タイミングエラー無し)と判断した場合は低電
力化のためのセル置換を行った最終版の新RCネットF
7とセル置換情報F8を抽出し、タイミングオーバを確
認した場合は、RCネット修正ステップS107に進む
最適マージン判断ステップS106と、セル置換情報F
15、新F/F間遅延情報F17、旧F/F間遅延情報
F6を用いて新RCネットF14に対してネット修正を
行い、再度ステップS104に戻るRCネット修正(再
置換)ステップS107とを有する。
【0049】この最適化セル置換処理ステップS10の
処理を繰り返し、低電力版の回路接続情報である新RC
ネットF7とセル置換情報F8を抽出する。
【0050】次に、図1を参照して本実施の形態の全体
動作について説明すると、本実施の形態では、タイミン
グ調整と低電力化(低電力セル置換)を個別に行なうの
ではなく、双方を同時に考慮して適切な低電力セルの選
択を行なうことにより、短TATで低電力なLSIの設
計を可能とするLSIの自動設計方法を実現するもので
ある。
【0051】まず、機能設計ステップS1の機能設計の
情報に基づき論理合成ステップS2においてシノプシス
(Synopsys)社のパワーコンパイラ等の電力最
適化ツールを用いて論理合成を行なう。ただし、本実施
の形態での論理合成においては、従来とは異なり、必要
以上に電力優先の重み付けは行なわない。すなわち、初
期設計においてはタイミング優先で論理合成を行なう。
これにより、従来、低電力ライブラリの影響でタイミン
グ収束に要していた時間・工数がなくなり、論理合成ス
テップS2からバックエンド(後段)のタイミング収束
の判定ステップS7までの処理が短TATで設計可能と
なる。
【0052】タイミング検証ステップS3で、論理合成
ステップS2の論理合成結果である回路接続情報(ネッ
ト)に対してフロントエンド(前段)でのタイミング検
証を行い、タイミング検証結果であるF/F間遅延情報
F1に対して、判定ステップS4で所定のタイミング規
格を満足しないタイミングエラー有無の判定を行う。タ
イミングエラーがあった場合は、論理合成ステップS2
に戻り、タイミング収束が確認されれば、レイアウト設
計ステップS5へ進む。
【0053】レイアウト設計ステップS5では、タイミ
ング収束後のネットを用いてTDL(Timing D
riven Layout:タイミング駆動レイアウ
ト)ツール等を併用した自動配置配線を行い、バックエ
ンドにおけるタイミング収束を考慮したレイアウトを行
う。又、レイアウト検証後に配線抵抗、容量を考慮した
RCネットF2の抽出も行う。次に、タイミング検証ス
テップS6で、レイアウト設計ステップS5で抽出した
RCネットF2に基づきバックエンドのタイミング検証
を行い、判定ステップS7で、タイミング検証ステップ
S6のタイミング検証結果であるF/F間遅延情報F3
に対してタイミングエラー有無の判定を行う。タイミン
グエラーがあった場合は、論理合成ステップS2、又
は、レイアウト設計ステップS5に戻り、タイミング収
束を確認すれば、LSI設計後の生成物であるRCネッ
トF4のライブラリを抽出して次のステップへ進む。
【0054】しかし、先にも説明したように、論理合成
ステップS2の合成時にはタイミングを優先して合成を
行っているので、レイアウト後の配線負荷の影響による
タイミングエラーの多発などの後戻り工数はそれほど発
生しない。つまり、従来のように設計当初から低電力ラ
イブラリ(低駆動能力ライブラリ)素子を用いた設計を
行わないことにより、レイアウト後の配線負荷による出
力波形鈍化の影響を抑えた設計を実現している。以上の
ステップS1からステップS7までの基本的な処理フロ
ーは従来の第1のLSIの自動設計方法の処理フローと
同様である。
【0055】以上の設計結果を用いて、以下に説明する
低電力化の処理を行う。
【0056】低電力化の処理としては、レイアウト後に
抽出されるタイミング収束後の配線抵抗、容量付きの回
路接続情報のライブラリであるRCネットF4と、タイ
ミング収束後のタイミング検証結果サマリのライブラリ
であるF/F間遅延情報F6と、セル単位の遅延情報の
ライブラリであるセル遅延情報F5との3種類のライブ
ラリを用いて、本実施の形態を特徴付ける低電力化のた
めのネット修正処理である最適化セル置換処理ステップ
S10を行う。
【0057】図1を再度参照すると、まず最初に、タイ
ミング検証結果サマリであるF/F間遅延情報F3から
マージン値チェックステップS8、マージン判断ステッ
プS9において、全F/F間のタイミングマージンの有
無を判断し、低電力化の処理を行なう必要があるかどう
かを決定する。もし、タイミング的にマージンがあるパ
スが存在する場合は、そのままF/F間遅延情報F3を
F/F間遅延情報F6として抽出して最適化セル置換処
理ステップS10へ進み、本実施の形態の仕組みによる
低電力設計を行なう。タイミングマージンが全F/F間
パスに存在しなければ設計を終了する。
【0058】最適化セル置換処理ステップS10では、
配線負荷を考慮したタイミング検証後に抽出したRCネ
ットF4、F/F間遅延情報F6、及び、セル遅延情報
F5の3種類の情報を用いてタイミングを考慮しながら
低電力化のためのセル置換を行ない、最終的に低電力版
の新RCネットF7と、RCネット内のセルを低電力セ
ルへ置換した置換情報F8との抽出を行なう。
【0059】最適化セル置換処理ステップS10におけ
る低電力手法の概要を簡単に説明すると、まず、RCネ
ットF4に対して、各F/F間パスの遅延を計算しなが
ら各パスのタイミングマージンが最小となるように適切
な低電力ライブラリ(小駆動能力ライブラリ)セルへの
セル置換を行なう。ただし、セル置換の際には、電力削
減に有効なセルのみを選択する仕組みを持ち、セル置換
による予期せぬ電力増加を防止する。又、セル置換時に
は、セルの駆動能力変化による各配線遅延、セル遅延の
変動を計算し、F/F間のトータル遅延値の再計算を行
なう仕組みを持っているため、セル置換による予期せぬ
タイミングエラーも発生しない。
【0060】このようにタイミングマージンを極力減ら
すという概念を持ち、F/F間の遅延計算を行ないなが
ら電力削減に最適なセル置換を行なうことにより、各セ
ルの駆動能力を限界まで低減することができ、結果的に
電力削減を実現できる。
【0061】次に、図2を参照して最適化セル置換処理
ステップの処理動作について詳細に説明すると、まず、
タイミング収束後のタイミング検証結果サマリであるF
/F間遅延情報F6の情報からF/F間パス抽出ステッ
プS101で、タイミングマージン削減が可能なパスの
情報を抽出し、セル選択ステップS102で、抽出した
各F/F間パスに関してタイミングマージンが最小とな
るようなセルの選択を行うのと同時に、電力削減に有効
となるセルの選択を行う。
【0062】ここで、本実施の形態のポイントである電
力削減に有効となるセル選択の手法について説明する。
【0063】F/F間パスの一例を等価回路で、このF
/F間パスの各セル毎のセル内遅延とセル間の配線遅延
の情報の一例を表形式でそれぞれ示す図3を参照する
と、図3(A)に示すセルAとセルBとから成るF/F
間パスの各セル毎のセル内遅延とセル間の配線遅延の情
報が図3(B)に示す内容であるものとする。その場
合、配線遅延の大きいセルAの部分のセル置換を行い駆
動能力を低減する処理をした場合、次段のセルBの入力
波形が極端に鈍る可能性があり、次段セルBの貫通電流
の増加を招く恐れがある。貫通電流の増加はLSIの電
力増加につながることになるため、セルAのような配線
遅延が大きいセルはセル置換対象から外す必要がある。
つまり、電力削減を目的としてタイミングマージンを削
減する場合、配線遅延を無視して全てのセルを対象にセ
ル置換を行うことは避けなければならないと言える。
【0064】従って、本実施の形態における低電力セル
置換時には配線遅延が大きいセルを除外する仕組みを持
ち、電力削減に有効なセルのみを選択する処理を有す
る。例えば、図3の例においては、セルA以外のセルの
み置換対象とした選択方式をとることになる。
【0065】このセル選択ステップS102の処理内容
の詳細をフローチャートで示す図4を参照すると、ま
ず、タイミングマージン削減可能なF/F間パス遅延情
報F21に対して、予め設定した配線遅延のセル(高電
力セル)、例えば、配線遅延が0.2ns以下のセルが
存在するかどうかを判定ステップS1021においてチ
ェックし、存在すればそのセルを置換セル選択ステップ
S1022で、置換対象としてセル名及びインスタンス
名を選択し、該当セルが0.2ns以上の配線遅延を持
っていれば置換対象除外ステップS1023へ進み、該
当セルを置換対象外とする。これらの判定ステップS1
021から置換対象除外ステップS1023までの処理
をタイミングマージン削減可能なF/F間パスに対して
繰り返し行ない、最終的に置換が可能な置換セル情報F
22の抽出を行なう。なお、セル置換対象とする配線遅
延値に関しては、予め適切な配線遅延の制限値を設けて
おくことにより、電力のみならず、遅延値の増加も防止
することが出来る(ステップS1021にて設定)。
【0066】また、セル選択ステップS102は、配線
遅延に着目したものとなっているが、その他の電力削減
に有効となるセル選択の手法として、セル内遅延に制限
を設け、セル遅延の小さいもの(消費電力の大きなセ
ル)から優先して選択して置換していくなどの方法も有
効である。さらに、F/F間パスにおいてセル段数の少
ないパスはタイミングに余裕があり過ぎることが予想さ
れるので、無理なセル置換によるタイミングマージンの
削減(必要以上に駆動能力を下げることによる次段の貫
通電流増加)を防止する目的で、予め設定したセル段数
以下のF/F間パスをあえてセル置換対象から外してお
く等の手法も有効となる。
【0067】図2のフローの説明に戻り、前述した手法
により選択した電力削減に有効となるセルに対し、セル
置換ステップS103においてRCネットのセル置換処
理を行う。
【0068】ステップS103では、RCネットF4と
低電力セル名情報F13とステップS102で選択した
セル情報を用いて低電力化のためのネット修正、すなわ
ち、セル置換を行い、新RCネットF14とセル置換情
報F15とを出力する。このセル置換時は、低電力セル
名情報F13から置換対象セルの駆動能力より1ランク
小さい低電力セルを選択して置換を行なう。置換対象セ
ルの駆動能力の判定は、予め初期設計に用いるセル名の
最後尾に駆動能力のランクを示すX1、X2、X3等の
ユニークな文字を付けておくことにより容易に行なうこ
とが可能である。ここで駆動能力の1ランクとは、駆動
能力がトランジスタのゲート幅Wにより決まることか
ら、説明の便宜上、Wサイズを小さい方から所定のステ
ップ(段階)で順に大きくした場合の1段階分をいう。
例えば、X1>X2>X3・・・の順で駆動能力が1ラ
ンクずつ低減するものとする。すなわち、置換対象セル
の駆動能力のランクがX1(以下X1能力)であるとす
ると、1ランク下げた置換セルはX2能力となる。
【0069】また、出力に付加する負荷インピーダンス
や出力最大負荷容量などにより駆動能力を判定すること
も可能である。なお、置換時に駆動能力を1ランクだけ
落とす理由は、過度の駆動能力低下により、配線負荷の
影響で出力波形が鈍り、次段セルの貫通電流を誘発する
ことを防止するためである。
【0070】なお、本実施の形態で使用する低電力セル
遅延情報及び低電力セル名情報F13から成る低電力ラ
イブラリ(小駆動能力ライブラリ)は、従来からタイミ
ング調整用として存在するフットプリントセルライブラ
リ(FPLIB)と呼ばれるものであり、例えば、この
X2能力の置換セルは、X1能力の置換対象セルに対
し、配線などの上地データとレイアウトのセルサイズは
同一で、トランジスタのWサイズなどの下地データのみ
が異なる(小さい)ライブラリとなっている。従って、
回路、レイアウト共にデータ差し替えのみで修正が可能
という利点を持っている(回路内のセル名置換を行なっ
ても再度の論理合成、再度の配置配線は必要ない)。つ
まり、このFPLIBを低電力技術に用いることで、単
純な回路変更(セル置換)、レイアウト修正が可能とな
る。
【0071】低電力ライブラリ(FPLIB)のレイア
ウト例を示す図5を参照すると、図5(A)に示すトラ
ンジスタのWサイズがW1の大駆動能力の置換対象セル
であるインバータ51(等価回路は図5(C))に対
し、図5(B)に示す配線などの上地データとレイアウ
トのセルサイズは同一で、トランジスタのWサイズのみ
W1より小さいW2の小駆動能力の置換セルであるイン
バータ52(等価回路は図5(D))を含む。従って、
インバータ51をインバータ52に置換することで、低
電力化を図ることが可能となる。
【0072】次に、図2の説明に戻り、遅延情報再抽出
ステップS104においては、新RCネットF14とセ
ル遅延情報F5と、低電力セル遅延情報F12を用い
て、セル置換を行った新RCネットF14の遅延情報
(SDF)F16の再抽出を行っている。こうして抽出
されたセル置換による遅延変動を考慮した新しい遅延情
報SDFF16と、セル置換ステップS103で抽出し
たセル置換情報F15と、旧F/F間遅延情報F6を用
いて、F/F間遅延計算ステップS105で、新F/F
間遅延の計算を行う。以上の処理により、実配線抵抗
(R)、実配線容量(C)を考慮した低電力セル置換後
の新F/F間遅延情報F17を抽出でき、実配線が考慮
されたタイミングエラーの判定が可能となる。
【0073】F/F間遅延計算ステップS105のF/
F間遅延の再計算例を示す図6を参照すると、セル置換
前のF/F間遅延情報F6に対し、セル置換を行った新
RCネットの遅延情報の各インスタンスと遅延値の情報
であるSDFF16を用いてF/F間遅延の再計算を行
なった結果がセル置換後の新F/F間遅延情報F17と
なる。
【0074】この例では、低電力セルへの置換処理によ
り、SDFF16のINTERCONとIOPATHの
各項の数値を新F/F間遅延情報F17のINTERC
ONとIOPATHの各項(Aで示す部分)に代入し、
F/F間遅延の再計算が行われていることを示してお
り、結果として、タイミングマージンBの値がF/F間
遅延情報F6における2.862nsから新F/F間遅
延情報F17における0.094nsに減っていること
が確認できる(駆動能力減→電力減)。
【0075】再び図2に戻り、判断ステップS106に
おいて、新F/F間遅延情報F17に基づき、タイミン
グマージンが最適かどうかの判断を行い、もし、各F/
F間パスにおいてタイミングマージンが限界(かつ、タ
イミングエラー無し)と判断した場合は、低電力化のた
めのセル置換を行った最終の新RCネットF7とセル置
換情報F8を抽出する。また、タイミングオーバを確認
した場合は、セル置換情報F15、新F/F間遅延情報
F17、旧F/F間遅延情報F6を用いて新RCネット
F14に対してRCネット修正ステップS107で、ネ
ット修正を行い、再度遅延情報再抽出ステップS104
に戻る。
【0076】RCネット修正ステップS107では、例
えば、タイミングオーバしている遅延値に基づき、逆算
してオーバ分の遅延値を低減させる処理を行う。具体的
には新F/F間遅延情報F17とセル置換情報F15と
旧F/F間遅延情報F6からどのセルを元に戻せば良い
かを判断してネット修正を行う。これにより、タイミン
グオーバ分のセルのみセル置換が可能なので、必要以上
に低電力セルを元に戻す必要がない。また、TATを重
視する場合は、タイミングエラーがあるF/F間パスの
うちセル遅延の大きい上位3つのセルを新F/F間遅延
情報F17とセル置換情報F15を用いて選択し、一律
にネット修正することで、短TATにタイミング収束さ
せることが可能である。
【0077】以上が本実施の形態を特徴付ける最適化セ
ル置換処理ステップS10の処理となる。この最適化セ
ル置換処理ステップS10の処理を繰り返し、最終的に
タイミングエラーの無い低電力版の回路接続情報である
新RCネットF7と低電力セルへの置換情報F8を抽出
する。
【0078】つまり、この最適化セル置換処理ステップ
S10の処理を有することにより、タイミング調整と低
電力化(低電力セル置換)を同時に考慮ができる。
【0079】最後に図1の全体フローを再度参照して、
消費電力抽出ステップS11以降の処理に関して説明す
ると、まず、消費電力抽出ステップS11で、低電力処
理前のRCネットF4と最適化セル置換処理ステップS
10にて低電力処理後の新RCネットF7とセル単位電
力ライブラリF9を用いて、低電力化前後での各消費電
力の抽出を行う。その後、比較判定ステップS12で、
消費電力抽出ステップS11の結果に基づき低電力処理
後のネットが低電力処理前のネットより電力削減されて
いることを確認する。比較判定ステップS12でNGと
判断した場合は、置換順序変更ステップS13へ進み、
低電力セルへの置換手法の変更や、セル置換対象とする
配線遅延の制限値変更などを行い、再度、最適化セル置
換処理ステップS10の低電力化処理を行う。比較判定
ステップS12でOKと判断した場合は、レイアウト修
正ステップS14へ進み、最適化セル置換処理ステップ
S10で得られるセル置換情報F8と低電力セルレイア
ウト情報F10とレイアウト設計ステップS5のレイア
ウト設計時に抽出されるセルのインスタンスとレイアウ
ト座標の情報であるDEFF11を用いてレイアウト修
正を行う。
【0080】前述したように、本設計フローでは低電力
ライブラリとしてFPLIBを用いているため、レイア
ウト修正は単純な置き換え作業のみであり、短TATで
修正可能である。具体的にはセル置換情報F8に記述さ
れているインスタンス情報と、DEFF11に記述され
ているインスタンスとレイアウト座標の情報からセル置
換を行なったレイアウト座標の特定を行ない、特定した
座標のセル置換処理をシェルにより自動で行なう。又
は、セル置換情報F8に記述されているインスタンス情
報に基づき、DEFF11中の該当するセル名変換を行
い、再度、DEFF11からレイアウトデータの再抽出
を行なっても良い。
【0081】その後、レイアウト検証ステップS15
で、レイアウト検証、クロストークの検証などを行い、
LSIの設計を終了する。なお、最適化セル置換処理ス
テップS10のセル置換処理において、事前に置換後の
レイアウトの配線抵抗、容量を考慮したタイミング計算
を行なっていることになるので、本レイアウト修正によ
り、タイミングエラーが再発生することはない(本レイ
アウト修正方法では、セル入れ替えのみであり、配線パ
タン等は不変である)。
【0082】以上の仕組みにより、タイミング調整と低
電力化(低電力セル置換)を同時に考慮しながら適切な
低電力設計を行なうことができ、短TATで低電力なL
SIが設計可能となる。
【0083】本実施の形態のLSIの自動設計方法は、
タイミングを考慮しながら電力削減に有効なセルのみを
低電力ライブラリへ置換する仕組みである最適化セル置
換処理ステップを有することにより、タイミングエラー
を誘発することなく低電力設計が可能となる。
【0084】例えば、従来の第1の低電力技術で設計し
たマクロ製品において本実施の形態を適用した場合の例
では、従来技術によるマクロ製品の消費電力53.7m
Wに対し、本実施の形態の設計法による同一機能性能の
マクロ製品の消費電力は46.4mWと、約13%の電
力削減が可能という効果を確認できた。
【0085】同様に、従来の第2の低電力技術に対する
本実施の形態の電力削減効果は、約3%の電力削減とな
った。
【0086】また、フットプリントライブラリを用いる
ことで、セル名変更(セル置換)により、単純な回路変
更、レイアウト変換が可能となり、再合成、再配置配線
によるTATは発生しないため、短TATで低電力化が
実現可能となる。
【0087】また、従来、タイミングエラー誘発などの
問題により、低電力ライブラリを用いた合成が困難であ
ったが、本実施の形態では合成後に低電力ライブラリの
有効利用が可能となる。
【0088】また、従来の低電力化によるタイミング収
束性悪化により、設計TAT増加が懸念されていたが、
本実施の形態により、実配線負荷を考慮したタイミング
収束と低電力化を同時に考慮した設計が可能となるの
で、設計TATの向上が図れる。
【0089】さらに、クリティカルパス、それ以外のパ
スの区別なく、容易にタイミングマージンを減らすこと
が出来、低電力化が実現可能となる。
【0090】次に、本発明の第2の実施の形態を特徴付
ける最適化セル置換処理ステップS10Aの詳細を図2
と共通の構成要素には共通の参照文字/数字を付して同
様にフローチャートで示す図7を参照すると、この図に
示す本実施の形態の最適化セル置換処理ステップS10
Aの前述の第1の実施の形態の最適化セル置換処理ステ
ップS10との相違点は、低電力化のためのセル置換を
行う際に用いる低電力ライブラリである低電力セル遅延
情報F12及び低電力セル名情報F13の代わりに低電
力セル遅延情報F12及び低電力セル名情報F13の各
情報に加えてセル内の最終段トランジスタのゲート幅W
をセル置換前の置換対象セルと同一サイズとした低電力
セル遅延情報F12A及び低電力セル名情報F13Aを
有することである。
【0091】第1の実施の形態では、低電力化のための
セル名置換を行う際には、例えば、置換対象のX1能力
のセルに対する置換セルとしてトランジスタのWサイズ
などの下地データを全て最小サイズとした低電力ライブ
ラリ(以下最小サイズライブラリ)を用いていた。この
ため、低電力化の目的としてはセル置換により十分な効
果を発揮できるライブラリとなっていたが、ネット修正
時にセル出力の配線負荷の状態、すなわち、配線遅延値
の大小を考慮せずにセル置換を行った場合、過度の駆動
能力低下により、配線負荷の影響で出力波形が鈍り、次
段セルの貫通電流を誘発するという問題点があった。そ
こで、第1の実施の形態では低電力セル置換時に配線遅
延が大きいセルを除外する仕組みを持ち、電力削減に有
効なセルのみを置換する処理を行っていた。しかし、第
1の実施の形態の場合、配線遅延を無視して全てのセル
を対象にセル置換を行うことが出来ず、電力削減を限界
まで行えないという手法となっている。
【0092】本実施の形態では、セル置換時に用いる低
電力ライブラリとして、第1の実施の形態で用いた低電
力ライブラリの他に、図8に示すような低電力セル内の
最終段トランジスタQ1のWをセル置換前の置換対象セ
ル(高電力セル)の全トランジスタのWと同一サイズの
W1とし、その他のトランジスタのみWサイズ縮小を図
った低電力ライブラリを持たせることにより、セル置換
時に配線遅延を無視して全てのセルを対象にセル置換が
出来るようにしている。
【0093】最終段トランジスタのWサイズが置換対象
セルのサイズと同等であれば、セル置換後に配線負荷の
影響でセル置換前より出力波形が鈍ることがなく、次段
の貫通電流を増加させることもない。従って、ネット内
の全セルを対象に低電力化のためのセル置換が行えるよ
うになり、電力削減が第1の実施の形態よりも限界まで
行えるようになるという効果が得られる。
【0094】なお、本実施の形態で使用する低電力ライ
ブラリも第1の実施の形態同様のFPLIBであり、従
来のセルに対し、配線などの上地データとレイアウトの
セルサイズは同一とすることで、回路、レイアウト共に
データ差し替えのみで修正が可能となる。
【0095】さらに、このような低電力ライブラリを従
来セルの駆動能力バラエティ毎に準備することにより、
効率良く低電力化のためのセル置換が行えるようにな
り、さらなる低電力化が行えるという効果を得る。
【0096】本実施の形態は、今後のプロセスの進化に
伴い、多少、低電力ライブラリが増加してもさらなる低
電力化が必要とされてきた場合に有効である。
【0097】本実施の形態の最適化セル置換処理ステッ
プS10Aを用いた全体の設計フローは、図1に示した
第1の実施の形態と同様であるので省略する。
【0098】次に、本発明の第3の実施の形態を特徴付
ける最適化セル置換処理ステップS10Bの詳細を図2
と共通の構成要素には共通の参照文字/数字を付して同
様にフローチャートで示す図9を参照すると、この図に
示す本実施の形態の最適化セル置換処理ステップS10
Bの前述の第1の実施の形態の最適化セル置換処理ステ
ップS10との相違点は、タイミングを考慮したF/F
間遅延計算処理ステップS105に加えて、セル置換に
よる電力増減を考慮して電力変動値を算出する電力変動
値算出ステップS108を有することである。
【0099】第1の実施の形態では、低電力化のための
セル名置換を行う際には、セルの駆動能力変化による各
配線遅延、セル遅延の変動を抽出し、さらに、F/F間
のトータル遅延値の再計算を行ない、セル置換による予
期せぬタイミングエラーを防止していた。タイミングを
意識したのは、セル置換に伴うセル遅延の変動をチェッ
クする目的と同時に、タイミングマージンを限界まで削
減することにより、その波及として電力削減を実現させ
ることを目的としていたからである。つまり、本発明の
ポイントであるタイミングマージンの削減による消費電
力削減手法において、考慮していたのはあくまでもF/
F間パスのタイミングのみであったと言える。従って、
最適化セル置換処理ステップS10のフローにおいて
は、タイミングに着目した内容となっており、消費電力
に関するチェックに関しては、低電力化の処理後の最終
チェックとして行われているに過ぎなかった。
【0100】これに対し、本実施の形態では、セル置換
時にタイミングを考慮したF/F間遅延計算処理を行う
他に、セル置換による電力増減を考慮した電力変動値算
出ステップS108を行い、消費電力の観点でも同時に
チェックを行うようにしている。
【0101】実際には、電力変動値算出ステップS10
8で、最適化セル置換処理ステップS10Bのセル置換
ステップS103におけるセル置換時に抽出されるセル
置換情報F15と、セル毎の電力情報であるセル単位電
力情報F18を用いて、セル置換によるセル内電力の変
動を計算し、各F/F間パス毎の消費電力の増減値デー
タである電力増減値F19を抽出する。判定ステップS
109において電力増減値F19を用いて、セル置換後
のF/F間パスのトータル電力値が下がっているかどう
かを判定する。結果、消費電力が増加していた場合は、
第1の実施の形態と同様、RCネット修正ステップS1
07でネット修正を行う。消費電力が低下しており、判
断ステップS106のタイミング判定でもタイミングエ
ラーがない場合は、第1の実施の形態同様、低電力版の
新RCネット情報F7と低電力セルへの置換情報F8と
を抽出する。
【0102】その他処理においては、第1の実施の形態
の最適化セル置換処理ステップS10図2と同様であ
る。
【0103】以上の処理を設けることにより、低電力セ
ルへの置換時に、セル遅延の変動とセル内電力の変動を
同時にチェックすることが出来るようになり、設計フロ
ーの最終段階で電力削減効果のチェックを行っていた第
1の実施の形態よりも効率的に低電力設計が行えるよう
になり、さらに、セル置換による電力増加時の後戻りT
ATが削減できるという効果を得ることが出来る。
【0104】本実施の形態の最適化セル置換処理ステッ
プS10Bを用いた全体の設計フローは、図1に示した
第1の実施の形態と同様であるので省略する。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のLSIの
自動設計方法は、論理合成を、タイミング規格の満足を
重視して大駆動能力従って高電力の前記第1のセルを用
いて実施し、第1のレイアウトの検証後に上記タイミン
グ規格を考慮しながら第1のセルより小駆動能力従って
低電力の第2のセルに置換する第1のネットの修正を行
い低電力化した第2のネットと第1のセルから第2のセ
ルへの置換情報とを抽出する最適化セル置換処理ステッ
プを有することにより、タイミングエラーを誘発するこ
となく低電力設計が可能となるという効果がある。
【0106】また、フットプリントライブラリを用いる
ことで、セル名変更(セル置換)により、単純な回路変
更、レイアウト変換が可能となり、再合成、再配置配線
によるTATは発生しないため、短TATで低電力化が
実現可能となるという効果がある。
【0107】また、従来、タイミングエラー誘発などの
問題により、低電力ライブラリを用いた合成が困難であ
ったが、本実施の形態では合成後に低電力ライブラリの
有効利用が可能となるという効果がある。
【0108】また、従来の低電力化によるタイミング収
束性悪化により、設計TAT増加が懸念されていたが、
本実施の形態により、実配線負荷を考慮したタイミング
収束と低電力化を同時に考慮した設計が可能となるの
で、設計TATの向上が図れるという効果がある。
【0109】さらに、クリティカルパス、それ以外のパ
スの区別なく、容易にタイミングマージンを減らすこと
が出来、低電力化が実現可能となるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のLSIの自動設計方法の第1の実施の
形態を示すフローチャートである。
【図2】図1の最適セル置換処理ステップの詳細を示す
フローチャートである。
【図3】F/F間パスの一例を等価回路で、このF/F
間パスの各セル毎のセル内遅延とセル間の配線遅延の情
報の一例を表形式でそれぞれ示す説明図である。
【図4】図2のセル選択ステップの詳細を示すフローチ
ャートである。
【図5】図2の低電力ライブラリのレイアウトの一例を
示すレイアウト図である。
【図6】図2のF/F間遅延計算ステップのF/F間遅
延の再計算例を示す説明図である。
【図7】本発明のLSIの自動設計方法の第2の実施の
形態を特徴付ける最適セル置換処理ステップの詳細を示
すフローチャートである。
【図8】図7の低電力ライブラリのレイアウトの一例を
示すレイアウト図である。
【図9】本発明のLSIの自動設計方法の第3の実施の
形態を特徴付ける最適セル置換処理ステップの詳細を示
すフローチャートである。
【図10】従来の第1のLSIの自動設計方法の一例を
示すフローチャートである。
【図11】従来の第1のLSIの自動設計方法における
問題点の第1の例を示すグラフである。
【図12】従来の第1のLSIの自動設計方法における
問題点の第2の例を示すグラフである。
【図13】従来の第2のLSIの自動設計方法の一例を
示すフローチャートである。
【図14】従来の第2のLSIの自動設計方法における
問題点の一例を示すレイアウト図である。
【符号の説明】
51,52 インバータ F1,F3,F6 F/F間遅延情報 F2,F4,F103 RCネット F5 セル遅延情報 F7,F14 新RCネット F8 置換情報 F9 電力ライブラリ(LIB) F10 低電力セルレイアウト情報 F11 DEF F12,F12A 低電力セル遅延情報 F13,F13A 低電力セル名情報 F15 セル置換情報 F16 SDF F17 新F/F間遅延情報 F18 セル単位電力情報 F19 電力増減値 F21 F/F間パス遅延情報 F22 置換セル情報 F101,F102 低電力ライブラリ Q1 トランジスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/82 H01L 21/82 C Fターム(参考) 5B046 AA08 BA04 JA01 KA06 5F064 AA02 BB19 DD02 DD03 DD09 EE03 EE42 EE43 EE46 EE47 HH06 HH12 HH13

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 LSIの初期設計である機能設計の結果
    に基づき予め定めたタイミング規格を満足するよう第1
    のセルを用いて論理合成を行い、前記論理合成の結果生
    成した回路接続情報である第1のネットについて前記タ
    イミング規格を満足させるよう実施するタイミング収束
    の確認後に前記第1のセルの配置配線である第1のレイ
    アウトを実行するLSIの自動設計方法において、 前記論理合成を、前記タイミング規格の満足を重視して
    大駆動能力従って高電力の前記第1のセルを用いて実施
    し、 前記第1のレイアウトの検証後に前記タイミング規格を
    考慮しながら前記第1のセルより小駆動能力従って低電
    力の第2のセルに置換する前記第1のネットの修正を行
    い低電力化した第2のネットと前記第1のセルから前記
    第2のセルへの置換情報とを抽出する最適化セル置換処
    理ステップを有することを特徴とするLSIの自動設計
    方法。
  2. 【請求項2】 LSIの初期設計である機能設計の結果
    に基づき予め定めたタイミング規格を満足するよう第1
    のセルを用いて論理合成を行い、前記論理合成の結果生
    成した回路接続情報である第1のネットについて前記タ
    イミング規格を満足させるよう実施するタイミング収束
    の確認後に前記第1のセルの配置配線である第1のレイ
    アウトを実行するLSIの自動設計方法において、 前記機能設計を行う機能設計ステップと、 前記機能設計ステップの結果に基づき前記タイミング規
    格の満足を優先して大駆動能力従って高電力の前記第1
    のセルを用いて前記論理合成を行う論理合成ステップ
    と、 前記論理合成結果生成された前記第1のネットに対して
    タイミング検証を行い第1のフリップフロップ(F/
    F)間遅延情報を生成する第1のタイミング検証ステッ
    プと、 前記第1のF/F間遅延情報に対して前記タイミング規
    格の不満足であるタイミングエラー有無の判定を行い、
    前記タイミングエラーがあった場合は、前記論理合成ス
    テップに戻り、前記タイミング収束が確認されれば、後
    述のレイアウト設計ステップへ進む第1の判定ステップ
    と、 前記タイミング収束後の前記第1のネットを用いて自動
    配置配線を行い、レイアウト検証後に配線抵抗及び容量
    を考慮した第1のRCネットの抽出を行う前記第1のレ
    イアウトである第1のレイアウト設計ステップと、 前記第1のRCネットに基づきタイミング検証を行い第
    2のF/F間遅延情報を生成する第2のタイミング検証
    ステップと、 前記第2のF/F間遅延情報に対して前記タイミングエ
    ラー有無の判定を行い、前記タイミングエラーがあった
    場合は、前記論理合成ステップ又は前記第1のレイアウ
    ト設計ステップに戻り、前記タイミング収束が確認され
    れば、前記第1のRCネット対応の第2のRCネットの
    ライブラリを抽出して次のステップへ進む第2の判定ス
    テップと、 前記第2のF/F間遅延情報に対して各F/F間遅延の
    前記タイミング規格に対する余裕であるタイミングマー
    ジンの値を抽出するマージン値チェックステップと、 前記マージン値チェックステップで抽出したマージン値
    に対し、全てのF/F間についての前記タイミングマー
    ジンの有無を判断して低電力化の処理を行なう必要があ
    るかどうかを決定し前記タイミングマージンがなければ
    設計を終了し、タイミングマージンが存在すればそのま
    ま前記第2のF/F間遅延情報から第3のF/F間遅延
    情報を抽出し低電力化の処理を行う次の最適化セル置換
    処理ステップへ進むマージン判断ステップと、 先に抽出した第2のRCネットと第3のF/F間遅延情
    報及びセル遅延情報を用いて前記タイミング規格を考慮
    しながら前記第1のセルをこの第1のセルより小駆動能
    力従って低電力の第2のセルに置換する低電力化のため
    のネット修正を行い低電力した第3のRCネットと前記
    第2のセルへの置換情報とを抽出する前記最適化セル置
    換処理ステップと、 前記第2のRCネットと前記第3のRCネットとセル単
    位の電力ライブラリを用いて、各ネットの消費電力抽出
    を行う消費電力抽出ステップと、 前記消費電力抽出ステップの結果に基づき低電力処理後
    のネットが低電力処理前のネットより電力削減されてい
    ることを確認し、OKと判断した場合は、次のレイアウ
    ト修正ステップへ進む比較判定ステップと、 前記比較判定ステップでNGと判断した場合は、前記第
    2のセルへの置換手法の変更を行い、再度、前記最適化
    セル置換処理ステップへ戻り低電力処理を行う置換順序
    変更ステップと、 前記最適化セル置換処理ステップで得られるセル置換情
    報と前記第2のセルレイアウト情報と前記レイアウト設
    計ステップで抽出される前記第1のセルのインスタンス
    とレイアウト座標の情報であるセルインスタンス座標情
    報を用いてレイアウト修正を行うレイアウト修正ステッ
    プと、 前記レイアウト修正ステップ後のレイアウト検証を行う
    第2のレイアウト検証ステップS15とを有することを
    特徴とするLSIの自動設計方法。
  3. 【請求項3】 前記最適化セル置換処理ステップが、前
    記第3のF/F間遅延情報から前記タイミングマージン
    の削減が可能なF/F間パスの抽出を行うF/F間パス
    抽出ステップと、 前記F/F間パス抽出ステップで抽出した前記F/F間
    パスに関して電力削減に有効となる前記第1のセルの選
    択を行うセル選択ステップと、 前記第2のRCネットと前記第2のセル名の情報である
    低電力セル名情報を用いて低電力化のためのネット修正
    であるセル名置換を行い前記第3のRCネットと前記第
    2のセルへの前記置換情報とを抽出するセル置換ステッ
    プと、 前記第3のRCネットと前記セル遅延情報と前記第2の
    セルの遅延情報である低電力セル遅延情報とを用いてセ
    ル置換を行った前記第3のRCネット遅延情報の再抽出
    を行う遅延情報再抽出ステップと、 前記第3のRCネット遅延情報と前記セル置換情報と前
    記第3のF/F間遅延情報とを用いて新たなF/F間遅
    延の計算を行い第4のF/F間遅延情報を生成するF/
    F間遅延計算ステップと、 前記第4のF/F間遅延情報に基づき前記タイミングマ
    ージンが最適かどうかを判断し各F/F間パスにおいて
    前記タイミングマージンが限界かつタイミングエラー無
    しと判断した場合は低電力化のためのセル置換を行った
    最終結果の前記第3のRCネットと前記置換情報とを抽
    出し、タイミングオーバを確認した場合は、次のRCネ
    ット修正ステップに進む最適マージン判断ステップと、 前記セル置換情報と前記第3及び第4のF/F間遅延情
    報とを用いて前記第3のRCネットに対してネット修正
    を行い、再度前記遅延情報再抽出ステップに戻るRCネ
    ット修正ステップとを有することを特徴とする請求項2
    記載のLSIの自動設計方法。
  4. 【請求項4】 前記セル選択ステップが、前記タイミン
    グマージン削減可能なF/F間パス遅延情報に対して、
    予め定めた配線遅延値以下の前記第1のセルが存在する
    かどうかを判定する低配線遅延セル判定ステップと、 前記低配線遅延セル判定ステップで前記配線遅延値以下
    の前記第1のセルが存在すれば該当セルを置換対象とし
    てセル名及びインスタンス名を選択する置換セル選択ス
    テップと、 前記低配線遅延セル判定ステップで前記配線遅延値を超
    える場合該当セルを該当セルを置換対象外とする置換対
    象除外ステップとを有することを特徴とする請求項3記
    載のLSIの自動設計方法。
  5. 【請求項5】 前記セル選択ステップが、前記タイミン
    グマージン削減可能なF/F間パスの遅延情報に対し
    て、前記F/F間パスを構成する前記第1のセルのうち
    予め設定した範囲内でセル内の遅延であるセル遅延が小
    さいものから優先して置換対象として選択することを特
    徴とする請求項3記載のLSIの自動設計方法。
  6. 【請求項6】 前記セル選択ステップが、前記タイミン
    グマージン削減可能なF/F間パスの遅延情報に対し
    て、予め設定したセル段数以下のF/F間パスをセル置
    換対象から除外することを特徴とする請求項3記載のL
    SIの自動設計方法。
  7. 【請求項7】 前記第2のセルが、前記第1のセルの駆
    動能力より予め設定したランク付けにおける1ランク分
    低い駆動能力を有することを特徴とする請求項1又は2
    又は3記載のLSIの自動設計方法。
  8. 【請求項8】 前記最適化セル置換処理ステップが、前
    記F/F間遅延計算ステップに加えて、前記セル置換に
    よる電力増減を考慮して電力変動値を算出する電力変動
    値算出ステップを有することを特徴とする請求項3記載
    のLSIの自動設計方法。
  9. 【請求項9】 前記電力変動値算出ステップが、前記セ
    ル置換ステップでのセル置換時に抽出される前記セル置
    換情報とセル毎の電力情報であるセル単位電力情報を用
    いて、前記セル置換によるセル内電力の変動を計算し、
    各F/F間パス毎の消費電力の増減値データである電力
    増減値を抽出し、 前記電力増減値を用いて、セル置換後のF/F間パスの
    トータル電力値が下がっているかどうかを判定し、消費
    電力が増加していた場合は、前記RCネット修正ステッ
    プに戻りネット修正を行い、消費電力が低下しており、
    かつ前記最適マージン判断ステップで前記タイミングエ
    ラーがない場合は、前記第3のRCネットと前記置換情
    報とを抽出する電力値低下判定ステップを有することを
    特徴とする請求項8記載のLSIの自動設計方法。
  10. 【請求項10】 前記低電力セル名情報及び低電力セル
    遅延情報からなる低電力ライブラリが、前記第1のセル
    と前記第2のセルとは配線を含む上地データとレイアウ
    トのサイズが同一で、セルを構成するトランジスタのゲ
    ート幅を含む下地データのみが異なることを特徴とする
    請求項3記載のLSIの自動設計方法。
  11. 【請求項11】 前記低電力ライブラリが、前記第2の
    セルの最終段のトランジスタのゲート幅が前記第1のセ
    ルのトランジスタのゲート幅と同一とし、その他のトラ
    ンジスタのゲート幅のサイズが縮小されていることを特
    徴とする請求項10記載のLSIの自動設計方法。
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