JP2002341871A - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JP2002341871A
JP2002341871A JP2002139101A JP2002139101A JP2002341871A JP 2002341871 A JP2002341871 A JP 2002341871A JP 2002139101 A JP2002139101 A JP 2002139101A JP 2002139101 A JP2002139101 A JP 2002139101A JP 2002341871 A JP2002341871 A JP 2002341871A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より複雑な鍵域の設定並びに発音音色の設定
を簡単な操作で可能とする。 【解決手段】 各鍵域毎に独立に、各鍵域に割り当てる
音色の発音オン/オフを指定する指定手段(系列指定ス
イッチ)と、自動伴奏のオン/オフを指定する伴奏指定
手段と、一方の鍵域に割り当てる音色が発音オン状態と
なった場合には通常演奏時の鍵域分割点でもって鍵域の
分割を設定し、前記一方の鍵域に割り当てる音色が発音
オフ状態となった場合には鍵域の非分割を設定して、そ
れぞれの鍵域に対する押鍵操作に応じた楽音信号を形成
し、自動伴奏オンである場合において、さらに、自動伴
奏時の鍵域分割点でもって鍵域の分割を設定し、自動伴
奏用に割り当てた鍵域では、該鍵域に対する押鍵操作に
基づいて和音を検出し自動伴奏を制御することのみ行う
制御手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、上鍵域および下
鍵域への分割が設定可能な電子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、鍵盤を上鍵域と下鍵域とに二
つに分割(スプリット)し、これら鍵域にそれぞれ異な
る音色を割り当てることできる電子楽器が知られてい
る。そして、演奏者は、上鍵域および下鍵域のキーをそ
れぞれ押鍵操作することによって、異なる二つの音色で
の演奏ができるようになっている。さらに、最近では、
一つのキーの押鍵に対して異なる二つの音色を発音させ
ること(デュアル発音)もできるようになっており、鍵
盤を分割する機能とあいまって、一台の電子楽器によっ
て最大四種の異なる音色を同時に発音させることができ
るようになっている。そして、このような電子楽器で
は、分割の指定およびデュアル発音の指定が、それぞれ
例えばLED(発光ダイオード)の点灯/消灯によって
表示されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな電子楽器では、現時点において鍵盤がどのような設
定状態となっているかが直感的に判断しにくい、という
問題があった。例えば、鍵盤分割の指定がなされていて
も、それが上下各鍵域でのデュアル発音であるか否かの
判断が、瞬時には(特に演奏中には)困難であった。ま
た、割り当てた音色のパラメータを修正しようとした場
合においても、各鍵域の割り当てられる音色の関係が、
鍵盤分割の指定およびデュアル発音の指定にまたがって
複雑になり、迅速に所望する音色を選択できない、とい
う問題もあった。このように、電子楽器において複雑な
設定が可能になるようにすると、その設定のための操作
が複雑になってしまう問題があった。
【0004】この発明は、上述した問題に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、より複雑な鍵域の
設定並びに発音音色の設定を簡単な操作で行うことがで
きる電子楽器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した問題を解決する
ために請求項1記載の発明にあっては、通常演奏のため
に全鍵域を2つの鍵域に分割する設定が可能な電子楽器
において、各鍵域毎に独立に、各鍵域に割り当てる音色
の発音オン/オフを指定する指定手段と、自動伴奏のオ
ン/オフを指定する伴奏指定手段と、一方の鍵域に割り
当てる音色が発音オン状態となった場合には通常演奏時
の鍵域分割点でもって鍵域の分割を設定し、前記一方の
鍵域に割り当てる音色が発音オフ状態となった場合には
鍵域の非分割を設定して、それぞれの鍵域に対する押鍵
操作に応じた楽音信号を形成し、自動伴奏オンである場
合において、さらに、自動伴奏時の鍵域分割点でもって
鍵域の分割を設定し、自動伴奏用に割り当てた鍵域で
は、該鍵域に対する押鍵操作に基づいて和音を検出し自
動伴奏を制御することのみ行う制御手段とを具備するこ
とを特徴としている。
【0006】
【作用】請求項1記載の発明によれば、一方の鍵域に割
り当てる音色が発音オン状態となった場合には通常演奏
時の鍵域分割点(レジスタSPNOMで定められるキー
の位置)でもって鍵域が分割され、前記一方の鍵域に割
り当てる音色が発音オフ状態となった場合には鍵域の非
分割となる。そして、それぞれの鍵域に対する押鍵操作
に応じた楽音信号を形成する。また、自動伴奏オンであ
る場合においては、さらに、自動伴奏時の鍵域分割点
(レジスタSPABCで定められるキーの位置)でもっ
て鍵域が分割され、自動伴奏用に割り当てられた鍵域で
は、該鍵域に対する押鍵操作に基づいて和音を検出し自
動伴奏を実行する一方、押鍵操作に応じた楽音信号の形
成は行わない。このように動作するので、一方の鍵域に
割り当てる音色が発音オン状態となった場合で、さらに
自動伴奏オンである場合においては、通常演奏時の鍵域
分割点と自動伴奏時の鍵域分割点の2箇所で鍵域が分割
されることになる。したがって、通常演奏時の鍵域分割
点が自動伴奏用に割り当てられた鍵域に含まれる場合、
自動伴奏用に割り当てられた鍵域では、自動伴奏の制御
のみが行われ(図5:Sb3−>Sb21)、残りの1
つの鍵域(上鍵域)でのみ押鍵操作に応じた楽音信号が
形成される(図5:Sb3−>Sb21−>Sb4−>
Sb5−>)。すなわち、自動伴奏用に割り当てられ
た鍵域内では、通常の手演奏は無効となり、上記上鍵域
のみ通常の手演奏(楽音信号の形成)が有効となる。一
方、通常演奏時の鍵域分割点が自動伴奏用に割り当てら
れた鍵域の外にある場合には、自動伴奏用に割り当てら
れた鍵域では、自動伴奏の制御が行われるが(図5:S
b3−>Sb21)、残りの鍵域は、通常演奏時の鍵域
分割点でもってさらに2つの鍵域(上鍵域と下鍵域)に
分割され、それぞれの鍵域における押鍵操作に応じて、
それぞれの鍵域に割り当てられた音色でもって楽音信号
が形成される(図5:Sb3−>Sb21−>Sb4−
>Sb5−>または)。この場合、自動伴奏用に割
り当てられた鍵域では自動伴奏となるが、上記上鍵域と
下鍵域では、それぞれに割り当てられた音色でもってそ
れぞれの手演奏が有効となる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
一実施例について説明する。
【0008】A:実施例の構成 図1は、この実施例による電子楽器の電気的構成を示す
ブロック図である。この図において、1は複数のキーか
ら成る鍵盤であり、図2に示すように、設定によって
は、上鍵域1a,下鍵域1bの二つに分割が可能である
(スプリット機能:通常演奏時の鍵域分割)。すなわ
ち、鍵盤1では、上鍵域1a,下鍵域1bにそれぞれ異
なる音色を割り当て、各鍵域のキーを別個に押鍵するこ
とによって、異なる音色の楽音を発生させることが可能
である。また、各鍵域では、一つのキーの押鍵によっ
て、二つの異なる音色の楽音を同時発生させること(デ
ュアル発音機能)が可能であり、各鍵域のキーを一つず
つ押鍵することによって、最大四つの異なる音色の楽音
を同時発生させることが可能である。さらに、これら機
能の他に、押鍵されたキーと指定されたリズム種類とに
基づいて、和音とベース音とを所定のパターンにしたが
って自動的に発生させること(自動伴奏機能)が可能と
なっている。これらの機能は、周知技術によって可能で
ある。
【0009】再び図1に戻り、鍵盤1におけるキーの押
鍵、離鍵状態は鍵盤検出回路2によって検出され、その
検出信号がバスを介してCPU3(中央処理装置)に供
給されるようになっている。例えば、押鍵されたキーの
音高を示すキーコードが出力される。4はタイマであ
り、CPU3に割込信号INTを供給する。CPU3
は、この割込信号INTの供給タイミングにしたがっ
て、後述するメインルーチンのループ処理を実行するよ
うになっている。
【0010】5はROMであり、CPU3において用い
られるプログラム等が記憶されている。6はRAMであ
り、後述する種々のレジスタや演奏に用いられる演奏デ
ータ等が記憶されている。7はCPU3の制御のもとに
時分割にて複数のチャンネルで動作可能な音源回路であ
り、各チャンネルにおいてそれぞれ楽音信号を発生させ
る。この音源回路7による楽音信号は、累算器、残響付
加部およびD/A変換部(いずれも図示省略)を順次介
し、それぞれにおいて、累算処理、所定のリバーブ効果
付加処理およびアナログ信号への変換処理が施された後
に、二系列のアンプやスピーカ等から成るサウンドシス
テムSSを介して発音される。
【0011】8は種々のプッシュ・オン型スイッチから
構成されるスイッチ群であり、各スイッチのオン/オフ
状態がスイッチ検出回路9によって検出され、その検出
信号がCPU3に供給されるようになっている。10は
表示部であり、おもに、8個のLED点滅器と7セグメ
ント型の3桁数字表示器とから構成され、CPU3の制
御のもとに点灯/消灯、数値表示をそれぞれ行なうよう
になっている。そして、表示部10とスイッチ群8の各
スイッチとから操作パネルPが構成される。
【0012】A−1:操作パネルPの構成 次に、操作パネルPの外観構成について図3を参照して
説明する。図に示すように、操作パネルPの中心上方に
は、メインパネルMPが配置されている。このメインパ
ネルMPには、略円状のエディットスイッチ(ESW)
805の中心を原点として、系列指定スイッチ801〜
804、LED811〜814およびLED821〜8
24がそれぞれ次のように配置している。すなわち、メ
インパネルMPには、ESW805の中心を原点とし、
その上方をy軸(+)、その右方をx軸(+)とする
と、その第一象限においてはLED821,系列指定ス
イッチ801およびLED811が、その第二象限にお
いてはLED824,系列指定スイッチ804およびL
ED814が、その第三象限においてはLED823,
系列指定スイッチ803およびLED813が、その第
四象限においてはLED822,系列指定スイッチ80
2およびLED812が、それぞれ放射状に順に配置さ
れる。
【0013】次に、メインパネルMPの下方には、音色
パラメータ選択スイッチ群807が配置しており、この
スイッチ群は二行四列に配列した計八個のスイッチから
成る。音色パラメータ選択スイッチ群807の右方に
は、数値を入力するためのテンキースイッチ群808が
配置されている。このスイッチ群には、入力した数値を
確定させるためのスイッチ809も含まれる。そして、
このテンキースイッチ群808の上方には、入力された
数値を3桁表示するための数字表示器831が配置され
る。
【0014】ここで、音色パラメータ選択スイッチ群8
07の各スイッチは、一つの音色の状態を細かく設定す
る種々の音色パラメータの選択を行なうものであり、こ
れら音色パラメータは、音色番号、音量、パン、残響深
度、サスティーン、オクターブ、アタックおよびMID
Iである。これらパラメータとこのスイッチ群の各スイ
ッチとがそれぞれ対応している。そして、このスイッチ
群によってパラメータを選択するとともに、テンキース
イッチ群808による数値入力あるいはオン/オフ指定
によって、当該パラメータの状態が設定される。これら
パラメータについて、簡単に説明すると、音色番号と
は、予め記憶された複数の音色にそれぞれ付与された通
し番号であり、音量とは、その音色における発音の大き
さであり、パンとは、その音色における音像定位位置で
あり、残響深度とは、その音色に付加されるリバーブ効
果の程度を示す残響時間であり、サスティーンとは、そ
の音色も付与するエンベロープ波形のサスティーン値を
制御する値であり、オクターブとは、その音色における
音階であり、アタックとは、その音色に付与するエンベ
ロープ波形の立ち上がりを示す値であり、MIDIと
は、電子楽器間でデータの授受を行なう際のチャンネル
番号である。
【0015】一方、音色パラメータ選択スイッチ群80
7の左方には、各種パラメータ選択スイッチ群832が
配置しており、このスイッチ群は六行一列に配列した計
六個のスイッチから成る。各種パラメータ選択スイッチ
群832の各スイッチは、発生楽音全体に設定する種々
のパラメータの選択を行なうものであり、これらパラメ
ータは、残響種類、伴奏パート番号、チューニング(調
律)等である。これらパラメータとこのスイッチ群の各
スイッチとがそれぞれ対応している。これらパラメータ
は、本願発明とは直接に関係しないので、説明を省略す
る。さらに、各種パラメータ選択スイッチ群832の左
方には、スプリットポイント指定スイッチ806が配置
されている。このスイッチは、鍵盤1における上鍵域1
aと下鍵域1bとの境界(スプリットポイント)を設定
する場合に用いられる。このスプリットポイントは、境
界に相当するキー1SP(図2参照)の押鍵との同時オ
ンによって決定される(後述する)。
【0016】次に、メインパネルMPにおける系列指定
スイッチ801〜804およびESW805の機能につ
いて説明する。 A−1−1:系列指定スイッチ801〜804 系列指定スイッチ(R1スイッチ)801は、エディッ
ト対象となるべき音色を音色系列R1で指定される音色
への移行指定を行なうとともに、音色系列R1で指定さ
れた音色の発音のオン指定を行なうものである。同様
に、系列指定スイッチ(R2スイッチ)802は、エデ
ィット対象となるべき音色を音色系列R2で指定される
音色への移行指定を行なうとともに、音色系列R2で指
定された音色の発音のオン指定を行なうものである。こ
の電子楽器では、音色系列R1あるいはR2で指定され
る音色は、少なくともどちらか一方が発音オンの指定と
なる(後述する)。ここで、音色系列R1,R2とはそ
れぞれ、スプリット機能が実行される際には上鍵域1a
(図2参照)に割り当てる音色を指定する一方、スプリ
ット機能が実行されない際には鍵盤1の全鍵域に割り当
てる音色を指定するものである。また、音色系列R1,
R2で指定された音色が同時にオン指定となった場合が
デュアル発音となる。
【0017】次に、系列指定スイッチ(L1スイッチ)
804は、エディット対象となるべき音色を音色系列L
1で指定された音色への移行指定を行なうとともに、音
色系列L1で指定された音色の発音のオン/オフ指定を
行なうものである。同様に、系列指定スイッチ(L2ス
イッチ)803は、エディット対象となるべき音色を音
色系列L2で指定された音色への移行指定を行なうとと
もに、音色系列L2で指定された音色の発音のオン/オ
フ指定を行なうものである。この電子楽器では、音色系
列L1,L2で指定される音色は、それぞれ独立にオン
/オフ指定される。ここで、音色系列L1,L2とは、
下鍵域1b(図2参照)にそれぞれ割り当てる音色を指
定するものである。また、音色系列L1,L2で指定さ
れた音色の内の少なくともどちらか一方がオン指定とな
った場合が、スプリット機能の実行となる一方、音色系
列L1,L2で指定された音色が同時にオン指定となっ
た場合が、下鍵域1bでのデュアル発音となる。
【0018】そして、LED811〜814およびLE
D821〜824は、次の場合にそれぞれ点灯するよう
になっている。すなわち、LED811〜814の各々
は、音色系列R1,R2,L2,L1でそれぞれ指定さ
れた音色の発音がオン指定となった場合に、それぞれ点
灯し、また、LED821〜824は、エディット対象
となるべき音色が音色系列R1,R2,L2,L1でそ
れぞれ指定された音色となった場合に点灯する。すなわ
ち、LED821〜824は、多くとも一つだけ点灯す
るようになっている(エディット対象となる音色は一つ
だけであるから)。
【0019】A−1−2:ESW805 ESW805は、音色の各種パラメータを変更・修正す
るモードへの移行を指定するものである。このスイッチ
では、次の押下された状態の相違に応じて、エディット
対象となる音色およびそのパラメータが変更される。
【0020】 ESW805が単独で押下されたとき このときは、さらに次の2つの場合がある。 −1 エディット対象となる音色が指定されていない
場合 エディット対象となる音色は、音色系列R1で指定され
る音色に指定され、さらに、そのエディット対象となる
パラメータは、音色系列R1で指定される音色の音色番
号に強制的に指定される。
【0021】−2 エディット対象となる音色がすで
に指定されている場合 このESW805が押される度毎に、エディット対象と
なる音色は、音色系列R1,R2,L2,L1で指定さ
れる音色に時計回りに循環して順次一つだけ指定され、
さらに、エディット対象となるパラメータは、循環する
前の音色で指定されていたパラメータに指定される。例
えば、押下される前にエディット対象の音色が音色系列
R1で指定された音色であって、そのエディット対象の
パラメータがパンであった場合、ESW805が押下さ
れると、エディット対象となる音色が音色系列R2に移
行し、さらにもう一度ESW805が押下されると、エ
ディット対象となる音色が音色系列L2に移行する。こ
のとき、音色系列R2,L2で指定される音色において
エディット対象となるパラメータは、パンのままであ
る。
【0022】 ESW805と系列指定スイッチ80
1〜804のいずれかとが同時に押下されたとき このときは、系列指定スイッチで指定される音色の発音
はオン指定(系列指定スイッチ804,803ではオン
/オフ指定)されないで、エディット対象となるべき音
色が系列指定スイッチで指定された音色に直接移行し、
さらに、その音色のエディット対象となるパラメータ
が、音色番号に指定される。これによって、例えば、音
色系列R2で指定された音色の発音がオンであって、音
色系列R1で指定された音色の発音がオフである場合に
おいて、ESW805と系列指定スイッチ801とを同
時に押下することにより、音色系列R1の発音をオンさ
せずにエディットの対象とすることができる。したがっ
て、演奏中においても当該音色のエディットを行なうこ
とができる。
【0023】B:実施例の動作 次に、上述した構成による実施例の動作について、図4
〜図10に示す各フローチャートを参照して順次説明す
る。なお、この動作説明では、CPU3において実行さ
れる各ルーチン毎に説明する。
【0024】B−1:メインルーチンの動作 はじめに、この実施例の電子楽器に電源が投入される
と、図4に示すメインルーチンが起動される。まず、ス
テップSa1において、RAM6内の各種レジスタ、フ
ラグ等のセットや、初期設定値の書き込み等のイニシャ
ライズ処理が行なわれる。例えば、この電源投入前の電
源遮断直前における設定状態を再現するような書き込み
が行なわれる。このイニシャライズ処理が終了すると、
処理は次のステップSa2へと進む。
【0025】次のステップSa2では鍵処理が実行され
る。この鍵処理では、まず、鍵盤1(図2参照)におけ
る各キーの押離状態が走査されて、該走査結果がRAM
3内に記憶されるとともに、該走査結果と前回走査結果
との比較がなされて、状態変化が検出されたキーについ
ての処理が行なわれる。例えば、押鍵されたキーが検出
されたならば、キーオンイベントルーチン(後述する)
が実行され、離鍵されたならばキーが検出されたなら
ば、そのキーの消音を指示するキーオフイベントルーチ
ンが実行されるようになっている。
【0026】ステップSa3ではパネルスイッチ処理が
実行される。この処理では、スイッチ群8(図1および
図3参照)における各スイッチの設定状態にしたがった
処理が行なわれる。例えば、図3における系列指定スイ
ッチ801,802がオンされたならば、R1(R2)
スイッチオンイベントルーチンが実行され、また、系列
指定スイッチ804,803がオンされたならば、L1
(L2)スイッチオンイベントルーチンが実行されるよ
うになっている。
【0027】次に、ステップSa4においては、その他
の処理が、例えば、図示せぬマトリックス表示装置の表
示制御処理等が行なわれる。この処理終了後には、処理
は再びステップSa2に戻り、以後電源が遮断されるま
で、ステップSa2〜ステップSa4の処理が繰り返し
実行される。このように、メインルーチンにおいては、
鍵処理とパネルスイッチ処理とその他の処理とが実行さ
れる。
【0028】B−2:キーオンイベントルーチン 前述したように、メインルーチンのステップSa2にお
いて、押鍵されたキーが検出されると、図5および図6
に示すキーオンイベントルーチンが実行される。このル
ーチンでは、押鍵されたキーのキーコードが読み取られ
とともに、オンとなっている音色系列で指定されている
音色であって、読み取られたキーコードに基づく音高で
の発音処理が行なわれる。
【0029】鍵盤1において押鍵されたキーが検出され
ると、まず、ステップSb1において、当該押鍵のキー
のキーコードがレジスタKCDに格納される。次に、ス
テップSb2において、このキーの押鍵とスプリットポ
イント指定スイッチ806(図3参照)の押下とが同時
に発生したか否かが検出される。両者が同時にオンされ
ないならば、演奏における通常のキー操作であるので、
この押鍵操作にしたがった発音動作をさせるべく、ここ
での判別結果が「NO」となって、処理は後述するステ
ップSb3に進む一方、両者が同時にオン操作されたな
らば、前述したように、両者の同時操作はスプリット機
能におけるスプリットポイントの指定を示すので、ステ
ップSb2での判別結果が「YES」となって、処理が
次のステップSb18に進む。
【0030】ステップSb18では、図示せぬ操作子等
によって、さらに自動伴奏機能がオン設定となっている
か否かが判別される。自動伴奏の機能がオフ設定となっ
ているならば、ここでの判別結果は「NO」となり、レ
ジスタKCDに格納されているデータが、さらにレジス
タSPNOMに転送される(ステップSb19)一方、
自動伴奏の機能がオン設定となっているならば、ステッ
プSb18での判別結果は「YES」となり、レジスタ
KCDに格納されているデータが、さらにレジスタSP
ABCに転送される(ステップSp20)。
【0031】この場合において、レジスタKCDに格納
されているデータは、ステップSb1において押鍵検出
されたキーの音高を示すキーコードであるので、レジス
タSPNOMあるいはレジスタSPABCに格納される
データは、当該押鍵のキーのキーコードとなる。レジス
タSPNOMに格納されたキーコードは、次回、キーが
押鍵される度に該押鍵されたキーのキーコードと比較さ
れ、当該押鍵キーが上鍵域1aであるか、あるいは下鍵
域1bであるのかを判別するために用いられる。同様
に、レジスタSPABCに格納されたキーコードは、次
回、キーが押鍵される度に該押鍵されたキーのキーコー
ドと比較され、自動伴奏用に割り当てた鍵域であるか否
かを判別するために用いられる。すなわち、レジスタS
PNOMあるいはSPABCには、スプリット機能によ
るスプリットポイント(通常演奏時の鍵域分割点)ある
いは自動伴奏機能におけるスプリットポイント(自動伴
奏時の鍵域分割点)の音高を示すキーコードが格納され
る。そして、ステップSb19あるいはステップSb2
0での処理後には、次回のキーオンイベントに備えるべ
くこのルーチンは終了し、処理はメインルーチン(図4
参照)に戻る。
【0032】一方、ステップSb2での判別結果が「N
O」ならば、ステップSb3において、ステップSb1
8と同様に、自動伴奏の機能がオン設定となっているか
否かが判別される。ここで、自動伴奏の機能がオフ設定
ならば、この判別結果が「NO」となって、押鍵された
キーの音高での発音処理(ステップSb4〜Sb17)
が行なわれる一方、自動伴奏の機能がオン設定ならば、
この判別結果が「YES」となって、処理がステップS
b21に進む。ステップSb21では、レジスタKCD
に格納されているデータが、レジスタSPABCに格納
されているデータの値以下であるか否かが判別される。
すなわち、当該押鍵キーが自動伴奏用に割り当てた下鍵
域1bに属するか否かが判別される。この判別のため
に、ステップSb1においてレジスタKCDに格納され
たデータ(すなわち押鍵検出されたキーのキーコード)
が、このルーチンの前回以前の実行の際に設定された、
自動伴奏におけるスプリットポイントの音高を示すキー
コード以下であるか否かが判別される。
【0033】この判別結果が「NO」ならば、押鍵され
たキーの音高にしたがった通常の発音処理を行なうべ
く、処理はステップSb4に進む一方、この判別結果が
「YES」ならば、処理は次のステップSb22に進
む。次のステップSb22では、自動伴奏の鍵域で現時
点において押鍵されているキーから和音(コード)が検
出され、このコードから自動伴奏の制御が行なわれる。
なお、この自動伴奏の技術は、本願とは直接関係しない
ので、説明を省略する。この処理後には、このルーチン
は終了し、処理はメインルーチン(図4参照)に戻る。
【0034】ところで、ステップSb2およびSb3に
おける判別結果が、ともに「NO」ならば、スプリット
機能およびデュアル発音のオン/オフ指定に基づいて、
当該押鍵キーの音高にしたがった発音処理がステップS
b4〜Sb17にて行なわれる。まず、ステップSb4
では、レジスタLMに格納されているデータが「00」
であるか否かが判別される。ここで、レジスタLMに格
納されているデータは、上位および下位の2ビットから
構成されるものであり、上位ビットが「1」(「0」)
の場合が音色系列L1で指定される発音がオン(オフ)
指定を示し、下位ビットが「1」(「0」)の場合が音
色系列L2で指定される発音がオン(オフ)指定を示
す。すなわち、レジスタLMに格納されているデータが
「00」である場合とは、下鍵域に割り当てられるべき
二の音色がともにオフ指定であることを示しており、こ
れは、スプリット機能のオフ指定にほかならない。
【0035】したがって、ステップSb4での判別結果
が「YES」であるならば、上鍵域1aに割り当てられ
る二の音色の発音処理を行なうべく、後述するステップ
Sb12〜Sb17の処理が行なわれる一方、ステップ
Sb4での判別結果が「NO」ならば、処理が次のステ
ップSb5に進む。ステップSb5では、レジスタKC
Dに格納されているデータが、レジスタSPMONに格
納されているデータの値以下であるか否かが判別され
る。すなわち、当該押鍵キーが、下鍵域1bのキーであ
るか否かが判別される。ここでの判別結果が「NO」な
らば、当該押鍵キーが上鍵域1aのキーであるので、ス
テップSb4での判別結果が「YES」である場合と同
様に、上鍵域1aに割り当てられる二の音色系列につい
ての発音処理を行なうべく、後述するステップSb12
〜Sb17の処理が行なわれる。一方、ステップSb5
での判別結果が「YES」ならば、下鍵域1bに割り当
てられる二の音色の発音処理を、音色系列で指定される
発音オン/オフ指定にしたがって行なうべく、次のステ
ップSb6〜Sb11の処理が行なわれる。
【0036】次に、ステップSb6において、レジスタ
LMに格納されているデータのうちの上位ビットが
「1」であるか否かが、すなわち、音色系列L1で指定
される音色の発音がオン指定となっているか否かが判別
される。そして、この判別結果が「YES」ならば、発
音割当処理(ステップSb7)の後に、音色系列L1で
指定される音色、すなわち前述した各種音色パラメータ
に基づく音色の発音を当該押鍵キーの音高で行なうべ
く、発音指示がなされる(ステップSb8)。これによ
り、音源回路7(図1参照)では、音色系列L1で指定
される音色であって、下鍵域1bにおいて押鍵されたキ
ーの音高にしたがった発音が行なわれる。そして、ステ
ップSb6での判別結果が「NO」である場合、あるい
はステップSb6での発音処理後には、次のステップS
b9において、レジスタLMに格納されているデータの
うちの下位ビットが「1」であるか否かが、すなわち、
音色系列L2で指定される音色の発音がオン指定となっ
ているか否かが判別される。そして、この判別結果が
「YES」ならば、発音割当処理(ステップSb10)
の後に、音色系列L2で指定される音色の発音を当該押
鍵キーの音高で行なうべく、発音指示がなされる(ステ
ップSb11)。これにより、音源回路7では、音色系
列L2で指定された音色であって、下鍵域1bにおいて
押鍵されたキーの音高にしたがった発音が行なわれる。
なお、ステップSb8、Sb11(後述するステップS
b13、Sb16も)における発音割当処理とは、音源
回路7における複数チャンネルのうちの、最も減衰が進
んでいるチャンネルをサーチし、該チャンネルを強制的
に発音停止させて「空きチャンネル」とする処理であ
る。これにより、各音色系列で指定される音色に対し
て、さらに、全鍵域あるいは分割された鍵域において押
鍵された複数のキーに対して、それぞれ対応する発音が
可能なようになっている。このようにして、ステップS
b7〜Sb11では、音色系列L1,L2でそれぞれ指
定される音色の発音が、そのオン/オフ指定にしたがっ
て個々に、当該押鍵キーの音高にて行なわれる。
【0037】一方、スプリット機能がオフ指定である場
合(ステップSb4での判別結果が「YES」である場
合)、あるいは、スプリット機能がオン指定であって
も、押鍵されたキーが上鍵域1aである場合(ステップ
Sb5での判別結果が「NO」である場合)には、前述
したように、次のステップSb12〜Sb17の処理が
行なわれる。
【0038】すなわち、ステップSb12において、レ
ジスタRMに格納されているデータのうちの上位ビット
が「1」であるか否かが判別される。ここで、レジスタ
RMに格納されているデータは、上位および下位の2ビ
ットから構成され、上位ビットが「1」(「0」)の場
合が音色系列R1で指定される発音のオン(オフ)指定
を示し、下位ビットが「1」(「0」)の場合が音色系
列R2で指定される発音がオン(オフ)指定を示すもの
である。この2ビットデータにおいて、上位および下位
ビットは同時に「0」とはならない。これは、レジスタ
RMに格納されるデータが「00」になると、上鍵域1
a(スプリット機能オフ時においては全鍵域)に割り当
てるべき音色が発音オフ状態となって、鍵盤1のいずれ
かのキーを押鍵しても発音しない、という事態を避ける
ためである。ステップSb12での判別結果が「YE
S」ならば、発音割当処理(ステップSb13)の後
に、音色系列R1で指定される音色の発音を、当該押鍵
キーの音高にて行なうべく、発音指示がなされる(ステ
ップSb14)。これにより、音源回路7(図1参照)
では、音色系列R1で指定される音色であって、押鍵さ
れたキーの音高にしたがった発音が行なわれる。そし
て、ステップSb12での判別結果が「NO」である場
合、あるいはステップSb14での発音処理後には、次
のステップSb15において、レジスタRMに格納され
ているデータのうちの下位ビットが「1」であるか否か
が、すなわち、音色系列R2で指定される音色の発音が
オン指定となっているか否かが判別される。そして、こ
の判別結果が「YES」ならば、発音割当処理(ステッ
プSb16)の後に、音色系列R2で指定される音色の
発音を、当該押鍵キーの音高にて行なうべく、発音指示
がなされる(ステップSb17)。これにより、音源回
路7では、音色系列R2で指定された音色であって、押
鍵されたキーの音高にしたがった発音が行なわれる。こ
のようにして、ステップSb12〜Sb17では、音色
系列R1,R2でそれぞれ指定される音色の発音が、そ
のオン/オフ指定にしたがって個々に、当該押鍵キーの
音高にて行なわれる。
【0039】そして、ステップSb11あるはSb17
での発音指示後、もしくはステップSb9あるいはSb
15での判別結果が「NO」である場合には、このルー
チンは終了し、処理はメインルーチン(図4参照)に戻
る。このようにキーオンイベントルーチンでは、押鍵さ
れたキーに対して、まず、スプリットポイントの設定で
あるか否かが判別され、その設定である場合には、当該
押鍵キーのキーコードがスプリットポイントを示すレジ
スタに格納される。一方、その設定でない場合には、さ
らに当該押鍵キーが、どちらの鍵域に属するかが判別さ
れ、該鍵域に割り当てられる音色系列で指定される音色
の発音が、当該押鍵キーの音高にて行なわれる、あるい
は当該押鍵キーに基づく自動伴奏処理が行なわれる。
【0040】B−3:パネルスイッチ処理 音色を設定するパラメータの指定、その数値変更、前述
した音色系列で指定する音色の発音オン/オフ指定、そ
の他スイッチ群8(図1参照)による設定は、このパネ
ルスイッチ処理で行なわれ、各種レジスタの内容が、各
スイッチの操作に応じて変更・設定される。
【0041】B−3−1:R1(R2)スイッチオンイ
ベントルーチン 図3におけるR1スイッチ801が押下されると、前述
したメインルーチン(図4参照)のSa3において、図
7に示すR1(R2)スイッチオンイベントルーチンが
実行される。なお、R2スイッチ802の押下によって
行なわれるルーチンは、図7と相似であるので、この図
において()内のものに読み替えたものとする。
【0042】次に、このルーチンについて詳細に説明す
る。まず、R1スイッチ801が押下されると、ステッ
プSc1においてCPU3は、レジスタEVに値「1」
をセットし、LED821を点灯させる一方、LED8
22〜824を消灯させるとともに、音色系列R1で指
定される音色におけるパラメータのエディット対象を音
色番号に変更させる。ここで、レジスタEVには、エデ
ィット対象となる音色を、どの音色系列で指定された音
色にするかを示す値が格納される。具体的には、このレ
ジスタに格納される値とエディット対象となる音色との
関係は次のようになる。すなわち、「0」ならばエディ
ット対象となる音色は存在しない、「1」ならば音色系
列R1で指定される音色、「2」ならば音色系列R2で
指定される音色、「3」ならば音色系列L2で指定され
る音色、「4」ならば音色系列L1で指定される音色で
ある。
【0043】次に、ステップSc2では、このR1スイ
ッチ801の押下が、ESW805の押下と同時に発生
したか否かが判別される。両スイッチが同時に押下され
た場合とは、音色系列R1で指定される音色の発音オン
指定を行なわずに、エディットの対象とする音色を音色
系列R1で指定される音色に直接変更する場合である。
したがって、この場合には次の処理を実行する必要がな
いので、このルーチンは直ちに終了する。一方、両スイ
ッチが同時に押下されない場合には、ステップSc2で
の判別結果が「NO」となり、処理は次のステップSc
3に進む。
【0044】次に、ステップSc3では、さらに、この
R1スイッチ801の押下が、R2スイッチ802の押
下と同時に発生したか否かが判別される。両スイッチが
同時に押下されたときとは、スプリット機能がオンとな
っている場合においては、上鍵域1aでのデュアル発音
の指定を示し、スプリット機能がオフとなっている場合
においては、鍵盤1での全鍵域でのデュアル発音の指定
を示す。すなわち、いずれの場合でもデュアル発音を指
定するものである。したがって、ステップSc3での判
別結果が「YES」ならば、音色系列R1,R2で指定
される音色の両者を発音オン指定にするべく、レジスタ
RMに「11」がセットされ(ステップSc4)、この
発音オン指定を演奏者に表示するべくLED811,8
12が点灯する(ステップSc5)。
【0045】一方、R1スイッチ801が単独に押下さ
れた場合とは、エディットの対象となる音色を音色系列
R1で指定される音色に変更するとともに、上鍵域1a
あるいは全鍵域に割り当てる音色を、音色系列R1で指
定される音色のみに設定する場合である。したがって、
ステップSc3での判別結果が「NO」ならば、音色系
列R1で指定される音色のみを発音オン指定にするべ
く、レジスタRMに「10」がセットされ(ステップS
c6)、この発音オン指定を演奏者に表示するべく、L
ED811,812のうちのLED811が単独で点灯
する(ステップSc7)。
【0046】そして、ステップSc5あるいはSc7の
処理後には、このルーチンは終了して、処理はメインル
ーチン(図4参照)に戻る。このように、R1スイッチ
オンイベントルーチンでは、まず、レジスタEVに値
「1」がセットされ、このスイッチとESW805とが
同時押下ならばこのルーチンは終了し、また、このR1
スイッチ801とR2スイッチ802とが同時に押下で
あるならば、レジスタRMに値「11」がセットされる
とともに、LED811および812が点灯する一方、
このR1スイッチ801が単独押下であるならば、レジ
スタRMに値「10」がセットされるとともに、LED
811が点灯し、LED812が消灯する。同様に、R
2スイッチオンイベントルーチンでは、まず、レジスタ
EVに値「2」がセットされ、このスイッチとESW8
05とが同時押下ならばこのルーチンは終了し、また、
このR2スイッチ802とR1スイッチ801とが同時
に押下であるならば、レジスタRMに値「11」がセッ
トされるとともに、LED811および812が点灯す
る一方、このR2スイッチ802が単独押下であるなら
ば、レジスタRMに値「01」がセットされるととも
に、LED812が点灯し、LED811が消灯する。
【0047】ところで、R1(R2)スイッチオンイベ
ントルーチンによれば、R1スイッチ801およびR2
スイッチ802における次の操作によっては、デュアル
発音の指定であって、エディット対象とする音色を所望
の音色系列で指定される音色にすることができる。すな
わち、演奏者がこのような設定をするには、次の手順を
踏めば良い。 R1スイッチ801およびR2スイッチ802を同
時に押下する。 音色系列R1(R2)で指定される音色をエディッ
ト対象とする場合には、R1(R2)スイッチ801
(802)を離す(他方のスイッチは押下したまま)。 再び、音色系列R1(R2)スイッチ801(80
2)を押下する。 これは、によって、ステップSc1→Sc2→Sc3
→Sc4→Sc5を経路とするルーチンが一旦実行され
て、によって、同経路のルーチンが再び実行されるこ
とによるものである。すなわち、ステップSc1におい
てレジスタEVに格納される値が、において押下され
るスイッチに対応した値から、において押下されるス
イッチに対応する値に書き換えられるためである。これ
により、R1スイッチ801とR2スイッチ802とに
おいて、エディットの対象となる音色は、最後にオンさ
れたスイッチに対応する音色系列で指定される音色にす
ることができる。
【0048】B−3−2:L1(L2)スイッチオンイ
ベントルーチン 図3におけるL1スイッチ804が押下されると、前述
したメインルーチン(図4参照)のSa3において、図
8に示すL1(L2)スイッチオンイベントルーチンが
実行される。なお、L2スイッチ803の押下によって
行なわれるルーチンは、図8と相似であるので、この図
において()内のものに読み替えたものとする。
【0049】まず、L1スイッチ804が押下される
と、ステップSd1において、このスイッチの押下が、
ESW805の押下と同時に発生したか否かが判別され
る。両スイッチが同時に押下された場合とは、音色系列
L1で指定される音色の発音オン指定を行なわずに、エ
ディット対象とする音色を音色系列L1で指定される音
色に直接変更する場合である。したがって、この場合に
は、ステップSd7においてレジスタEVに値「4」が
セットされ、LED824が点灯し、LED821〜8
23が消灯するとともに、音色系列L1で指定される音
色におけるパラメータのエディット対象が音色番号に変
更される。この後、このルーチンは終了する。一方、両
スイッチが同時に押下されない場合には、ステップSd
1での判別結果が「NO」となり、処理は次のステップ
Sd2に進む。
【0050】次に、ステップSd2では、さらに、この
L1スイッチ804の押下が、L2スイッチ803の押
下と同時に発生したか否かが判別される。前述したよう
に、両スイッチが同時に押下されたときとは、下鍵域1
bでのデュアル発音の指定を示す。したがって、ステッ
プSd2での判別結果が「YES」ならば、まず、エデ
ィット対象とする音色を音色系列L1で指定される音色
にするべく、レジスタEVに値「4」がセットされ(ス
テップSd8)、引き続き、音色系列L1,L2で指定
される音色の両者を発音オン指定にするべく、レジスタ
LMに2ビットデータ「11」がセットされ(ステップ
Sd9)、この発音オン指定を演奏者に表示するべくL
ED814,813がともに点灯する(ステップSd1
0)。
【0051】一方、L1スイッチ804が単独に押下さ
れた場合とは、音色系列L1で指定される音色の発音
を、オン指定の場合においてはオフ指定に、オフ指定の
場合においてはオン指定に設定する場合である。したが
って、ステップSd2での判別結果が「NO」ならば、
処理がステップSd3に進み、現時点において音色系列
L1で指定される音色の発音のオン/オフ指定を判別す
るべく、レジスタLMにセットされている2ビットデー
タが「10」であるか否かが判別される。すなわち、音
色系列L1で指定される音色のみが発音オン指定されて
いるか否かが判別される。
【0052】この判別結果が「YES」であるならば、
この発音オン指定を発音オフ指定にし、スプリット機能
を解除すべく、「00」がセットされるとともに(ステ
ップSd11)、このスプリット機能の解除状態を演奏
者に表示するべく、LED814,813がともに消灯
する(ステップSd12)。なお、処理がステップSd
11およびSd12を経由する場合には、レジスタEV
に格納されている値はセットし直されないので、エディ
ット対象となる音色が移行しないようになっている。
【0053】一方、ステップSd3での判別結果が「N
O」であるならば、まず、ステップSd4において、エ
ディット対象となる音色を音色系列L1で指定される音
色に移行するべく、レジスタEVに値が「4」がセット
されるとともに、これを演奏者に表示するべく、LED
821〜824のうちからLED824のみ一つだけが
点灯する。引き続き、ステップSd5において、レジス
タLMに2ビットデータ「10」がセットされて、下鍵
域1b割り当てられる発音オン指定の音色が、音色系列
L1で指定される音色のみに設定される。次に、この設
定状態を演奏者に知らせるために、LED814が点灯
する一方、LED813は消灯する。そして、ステップ
Sd6,Sd7,Sd10,Sd12のいずれかの処理
後には、このルーチンは終了して、処理がメインルーチ
ン(図4参照)に戻る。
【0054】このように、L1スイッチオンイベントル
ーチンでは、まず、このスイッチとESW805とが同
時押下であるか否かが判別され、この判別結果が「YE
S」であるならば、レジスタEVに値「4」がセットさ
れるとともに、LED824が択一的に点灯する一方、
その判別結果が「NO」ならば、さらに、このL1スイ
ッチ804とL2スイッチ803とが同時に押下された
か否かが判別され、この判別結果が「YES」であるな
らば、レジスタEVに値が「4」がセットされ、LED
824が択一的に点灯し、レジスタLMに2ビットデー
タ「11」がセットされるとともに、LED814,8
13がともに点灯する。一方、このL1スイッチ804
が単独押下であるならば、次に、レジスタLMにセット
されている2ビットデータが「10」であるか否かが判
別され、この判別結果が「YES」ならば、レジスタL
Mに2ビットデータ「00」がセットし直されるととも
に、LED814,813がともに消灯する一方、レジ
スタLMにセットされている2ビットデータが「10」
でないならば、レジスタEVに値「4」がセットされ、
LED824が択一的に点灯し、レジスタLMに「1
0」がセットし直されるとともに、LED814が点
灯、LED813が消灯する。
【0055】同様に、L2スイッチオンイベントルーチ
ンでは、まず、このスイッチとESW805とが同時押
下であるか否かが判別され、この判別結果が「YES」
であるならば、レジスタEVに値「3」がセットされる
とともに、LED823が択一的に点灯する一方、その
判別結果が「NO」ならば、さらに、このL2スイッチ
803とL1スイッチ804とが同時に押下されたか否
かが判別され、この判別結果が「YES」であるなら
ば、レジスタEVに値が「3」がセットされ、LED8
23が択一的に点灯し、レジスタLMに2ビットデータ
「11」がセットされるとともに、LED813,81
4がともに点灯する。一方、このL2スイッチ803と
L1スイッチ804とが同時に押下であるならば、次
に、レジスタLMにセットされている2ビットデータが
「01」であるか否かが判別され、この判別結果が「Y
ES」ならば、レジスタLMに2ビットデータ「00」
がセットし直されるとともに、LED813,814が
ともに消灯する一方、レジスタLMにセットされている
2ビットデータが「01」でないならば、レジスタEV
に値「3」がセットされ、LED823が択一的に点灯
し、レジスタLMに「01」がセットし直されるととも
に、LED813が点灯、LED814が消灯する。
【0056】ところで、このL1(L2)スイッチオン
イベントルーチンによれば、R1(R2)スイッチオン
イベントルーチンと同様に、L1スイッチ804および
L2スイッチ803における次の操作によっては、デュ
アル発音の指定であって、エディット対象とする音色を
所望の音色系列で指定される音色にすることができる。
すなわち、演奏者がこのような設定をするには、次の手
順を踏めば良い。 L1スイッチ804およびL2スイッチ803を同
時に押下する。 音色系列L1(L2)で指定される音色をエディッ
ト対象とする場合には、L1(L2)スイッチ804
(803)を離す(他方のスイッチは押下したまま)。 再び、音色系列L1(L2)スイッチ804(80
3)を押下する。 これは、によって、ステップSd1→Sd2→Sd8
→Sd9→Sd10を経路とするルーチンが一旦実行さ
れて、によって、同経路のルーチンが再び実行される
ことによるものである。すなわち、ステップSd8にお
いてレジスタEVに格納される値が、において押下さ
れるスイッチに対応した値から、において再び押下さ
れるスイッチに対応する値に書き換えられるためであ
る。これにより、L1スイッチ804とL2スイッチ8
03とにおいて、エディットの対象となる音色は、最後
にオンされたスイッチに対応する音色系列で指定される
ものとなる。
【0057】B−3−4:音色パラメータ選択スイッチ
群オンイベントルーチン 図3における音色パラメータ選択スイッチ群807(図
3参照)のいずれかのスイッチが押下されると、前述し
たメインルーチン(図4参照)のSa3において、図9
(a)に示す音色パラメータ選択スイッチ群オンイベン
トルーチンが実行される。
【0058】このスイッチ群のいずれかのスイッチが押
下されると、まず、ステップSe1において、レジスタ
EVにセットされている値が「0」であるか否かが判別
される。この判別結果が「YES」ならば、前述したよ
うに、エディット対象となる音色が存在しないことを示
しているので、これを強制的に音色系列R1で指定され
る音色にするべく、レジストEVに値「1」がセットし
直されるとともに、LED821がLED811〜81
4のうち択一的に点灯して、この状態が演奏者に表示さ
れる(ステップSe2)。そして、このステップSe2
の処理が終了した後あるいはステップSe1での判別結
果が「NO」である場合には、処理は次のステップSe
3に進む。
【0059】次のステップSe3では、エディット対象
の音色が、現時点においてレジスタEVにセットされた
値に対応する音色系列の示す音色に移行されるととも
に、その音色においてエディットすべきパラメータが、
オンイベントのあったスイッチに対応するパラメータに
指定される。そして、この処理後にこのルーチンは終了
して、処理がメインルーチン(図4参照)に戻る。な
お、パラメータ自体の修正は、後述するテンキースイッ
チ群オンイベントルーチンでの数値入力によってなされ
る。
【0060】B−3−5:各種パラメータ選択スイッチ
群オンイベントルーチン 図3における各種パラメータ選択スイッチ群832(図
3参照)のいずれかのスイッチが押下されると、前述し
たメインルーチン(図4参照)のSa3において、図9
(b)に示す各種パラメータ選択スイッチ群オンイベン
トルーチンが実行される。
【0061】このスイッチ群のいずれかのスイッチが押
下されると、まず、ステップSf1において、エディッ
ト対象となるパラメータが、オンイベントのあったスイ
ッチに対応するパラメータに指定される。そして、次の
ステップSf2において、音色系列で指定される音色を
いずれのものともしないようにするため、レジスタEV
に値「0」がセットされる。これは、エディット対象と
なるパラメータが発生楽音全体に関するパラメータであ
り、特定の音色に関するパラメータでないためである。
さらに、ステップSf1では、LED821〜824の
すべてが消灯する。この処理後にこのルーチンは終了し
て、処理がメインルーチン(図4参照)に戻る。なお、
パラメータ自体の修正は、次のテンキースイッチ群オン
イベントルーチンによる数値入力によってなされる。
【0062】B−3−6:テンキースイッチ群オンイベ
ントルーチン 図3における各種パラメータ選択スイッチ群808(図
3参照)のいずれかのスイッチが押下されると、前述し
たメインルーチン(図4参照)のSa3において、図9
(c)に示すテンキースイッチ群オンイベントルーチン
が実行される。
【0063】まず、ステップSg1において、このスイ
ッチ群によって入力された数値は、スイッチ809の押
下によって確定され、該数値が、数字表示器831に表
示されるとともに、レジスタBUFに一旦格納される。
次に、ステップSg3において、レジスタBUFに格納
された数値が、現時点においてエディット対象となって
いるパラメータ(音色パラメータあるいは各種パラメー
タ)に対応するレジスタに転送される。以降該パラメー
タは、この数値によって決定される。この処理後にこの
ルーチンは終了して、処理がメインルーチン(図4参
照)に戻る。
【0064】B−3−7:ESWオンイベントルーチン 図3におけるESW805が押下されると、前述したメ
インルーチン(図4参照)のSa3において、図10に
示すESWオンイベントルーチンが実行される。このス
イッチの押下が検出されると、まず、ステップSh1に
おいて、レジスタEVにセットされている値が「0」で
あるか否かが判別される。この判別結果が「YES」な
らば、処理はステップSh3に進み、レジストEVに値
「1」が新たにセットされるとともに、LED821が
LED821〜824のうち択一的に点灯して、この状
態が演奏者に表示される。引き続き、ステップSh3に
おいて、エディット対象となるパラメータとして音色番
号が指定される。これにより、エディット対象となるべ
き音色が指定されていない場合に、ESW805が単独
で押下されると、エディット対象となる音色が、強制的
に音色系列R1で指定される音色に指定されるととも
に、その音色においてエディット対象となるパラメータ
が音色番号に指定されるようになっている。この処理後
には、このルーチンは終了し、処理はメインルーチン
(図4参照)に戻る。
【0065】一方、ステップSh2での判別結果が「N
O」ならば、処理がステップSh4に進み、レジスタE
Vにセットされている値に応じて次の処理が実行され
る。 レジスタEVのセット値が「1」ならば、該レジスタ
に「2」が新たにセットされるとともに、LED822
が点灯し、LED821,823,824が消灯する
(ステップSh5)。 レジスタEVのセット値が「2」ならば、該レジスタ
に「3」が新たにセットされるとともに、LED823
が点灯し、LED821,822,824が消灯する
(ステップSh6)。 レジスタEVのセット値が「3」ならば、該レジスタ
に「4」が新たにセットされるとともに、LED824
が点灯し、LED821,822,823が消灯する
(ステップSh7)。 レジスタEVのセット値が「4」ならば、該レジスタ
に「1」が新たにセットされるとともに、LED821
が点灯し、LED822,823,824が消灯する
(ステップSh8)。
【0066】そして、ステップSh5〜Sh8のいずれ
かの処理後に、処理はステップSh9に進む。ステップ
Sh9では、エディットの対象となる音色が、レジスタ
EVにセットされた値に対応する音色に指定されるとと
もに、エディット対象となるパラメータが、このルーチ
ン起動前においてレジスタEVに対応していた音色のエ
ディット対象となっていたパラメータに指定される。す
なわち、ステップSh4〜Sh9により、エディット対
象となるべき音色がすでに指定されている場合であっ
て、ESW805が単独で押下されると、エディット対
象となる音色が、ESW805が押下される度毎に、音
色系列R1,R2,L2,L1で指定される音色に時計
回りに循環して順次一つだけ指定され、その音色におい
てエディット対象となるパラメータが、以前に対象とな
っていたパラメータに指定される。これにより、音色系
列R1,R2,L1,L2でそれぞれ指定される音色に
おいて、同一音色パラメータについての設定を順次行な
うことができる。この処理後には、このルーチンは終了
し、処理はメインルーチン(図4参照)に戻る。
【0067】この実施例によれば、各鍵域にそれぞれ割
り当てられる音色の発音オン/オフは、系列指定スイッ
チ801〜804の押下によって指定することができ、
その指定状態は、LED811〜814の点灯/消灯に
よって判断することができる。また、エディットの対象
とする音色の選択は、同じ系列指定スイッチ801〜8
04の押下によって指定することができ、その選択状態
は、LED821〜824のうちのいずれかの点灯によ
って判別することができる。
【0068】また、上記実施例によれば、一方の鍵域に
割り当てる音色が発音オン状態となった場合には、鍵域
の分割の設定となり、前記一方の鍵域に割り当てる音色
が発音オフ状態となった場合には、鍵域の非分割の設定
となる。また、上鍵域あるいは下鍵域において割り当て
る音色の両者が発音オン状態となった場合が、上鍵域あ
るいは下鍵域において二つの音色の同時発音となる。さ
らに、各鍵域のそれぞれに割り当てる音色の発音オン/
オフ状態のそれぞれは、第1の表示手段であるLED8
11〜814によって表示される。したがって、上鍵域
および下鍵域への分割/非分割の設定状態と、各鍵域に
おける二つの音色の同時発音の指定状態とが、上記第1
の表示手段による表示で直感的に判断することができ
る。
【0069】また、発音オン/オフ状態にかかわらず、
指定手段である系列指定スイッチ801〜804によっ
て最後に指定された音色が、編集手段であるテンキース
イッチ群808によって編集・修正が可能となる。さら
に、上記編集手段によって修正・編集する音色は第2の
表示手段であるLED821〜824に示される。さら
に、上記指定手段とは別に、上記編集手段でパラメータ
が修正・変更される音色の指示が可能となる。したがっ
て、上鍵域および下鍵域への分割/非分割の設定あるい
は各鍵域における二つの音色の同時発音の指定によっ
て、各鍵域の割り当てられる音色の関係が複雑になって
も、編集・修正の対象となる音色を迅速に指定すること
ができる。
【0070】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、通常演奏
時の鍵域分割点と自動伴奏時の鍵域分割点との位置関係
によっても異なる複雑な鍵域の設定並びに発音音色の設
定・制御を、音色の発音オン/オフ指定および自動伴奏
のオン/オフ指定の簡単な操作で行うことが可能であ
り、鍵域の設定および発音音色の設定の自由度が増した
電子楽器となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例による電気的構成を示す
ブロック図である。
【図2】 同実施例における鍵盤1の外観構成を示す正
面図である。
【図3】 同実施例における操作パネルPの外観構成を
示す平面図である。
【図4】 同実施例におけるメインルーチンの処理動作
を示すフローチャートである。
【図5】 同実施例におけるキーオンイベントルーチン
の処理を示すフローチャートである。
【図6】 同実施例におけるキーオンイベントルーチン
の処理を示すフローチャートである。
【図7】 同実施例におけるR1(R2)スイッチオン
イベントルーチンの処理を示すフローチャートである。
【図8】 同実施例におけるL1(L2)スイッチオン
イベントルーチンの処理を示すフローチャートである。
【図9】 (a)は、音色パラメータ選択スイッチ群オ
ンイベントルーチンの処理を示すフローチャートであ
り、(b)は、各種パラメータ選択スイッチ群オンイベ
ントルーチンの処理を示すフローチャートであり、
(c)は、テンキースイッチ群オンイベントルーチンの
処理を示すフローチャートである。
【図10】 同実施例におけるESWオンイベントルー
チンの処理を示すフロチャートである。
【符号の説明】
1a……上鍵域、1b……下鍵域、801〜804……
系列指定スイッチ(指定手段)、811〜814……L
ED、821〜824……LED、807……音色パラ
メータ選択スイッチ群,808……テンキースイッチ群
フロントページの続き (72)発明者 島谷 秀明 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内 Fターム(参考) 5D378 CC52 CC58 CC64 DD14 DD17 GG04 LA29

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通常演奏のために全鍵域を2つの鍵域に分
    割する設定が可能な電子楽器において、 各鍵域毎に独立に、各鍵域に割り当てる音色の発音オン
    /オフを指定する指定手段と、 自動伴奏のオン/オフを指定する伴奏指定手段と、 一方の鍵域に割り当てる音色が発音オン状態となった場
    合には通常演奏時の鍵域分割点でもって鍵域の分割を設
    定し、前記一方の鍵域に割り当てる音色が発音オフ状態
    となった場合には鍵域の非分割を設定して、それぞれの
    鍵域に対する押鍵操作に応じた楽音信号を形成し、自動
    伴奏オンである場合において、さらに、自動伴奏時の鍵
    域分割点でもって鍵域の分割を設定し、自動伴奏用に割
    り当てた鍵域では、該鍵域に対する押鍵操作に基づいて
    和音を検出し自動伴奏を制御することのみ行う制御手段
    とを具備することを特徴とする電子楽器。
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