JP2002341842A - 表示装置とその駆動方法および情報表示装置 - Google Patents

表示装置とその駆動方法および情報表示装置

Info

Publication number
JP2002341842A
JP2002341842A JP2001293670A JP2001293670A JP2002341842A JP 2002341842 A JP2002341842 A JP 2002341842A JP 2001293670 A JP2001293670 A JP 2001293670A JP 2001293670 A JP2001293670 A JP 2001293670A JP 2002341842 A JP2002341842 A JP 2002341842A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gradation
data
signal
display device
display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001293670A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Takahara
博司 高原
Hitoshi Tsuge
仁志 柘植
Atsuhiro Yamano
敦浩 山野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2001293670A priority Critical patent/JP2002341842A/ja
Publication of JP2002341842A publication Critical patent/JP2002341842A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダミーパルスを印加することにより、フリッ
カや表示むらの発生を抑制し、選択信号とデータ信号と
の振幅差を大幅に小さくして表示パネルの1辺だけにド
ライブICを積載した3辺フリーの構成にする。 【解決手段】 表示パネルの駆動において、データ信号
の信号電極にデータ信号の振幅値以上の所定電圧のダミ
ーパルスを、選択信号である走査信号に同期して重畳す
る。ダミーパルスの印加により、液晶層などの光変調層
に印加する信号波形が高周波化される。また、ダミーパ
ルスは、RGBの各色またはフレーム(フィールド)
で、その印加位置を変化させる。データ信号にダミーパ
ルスを重畳し、MLS駆動することにより、選択信号と
データ信号との振幅差は大幅に小さくすることができ、
コモンドライバICの回路とセグメントドライバICの回路
を1つの半導体チップで作製することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透過モードでも反
射モードでも高い光利用効率を実現できる液晶表示パネ
ルなどを用いた表示装置とその駆動方法、およびビュー
ファインダとビデオカメラ、携帯電話などの携帯情報端
末装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示パネルは、薄型で低消費電力と
いう利点から、携帯用機器等に多く採用されているとと
もに、ワードプロセッサやパーソナルコンピュータ、テ
レビ(TV)などの機器や、ビデオカメラのビューファ
インダ、モニターなどにも用いられている。近年ではバ
ックライトを用いず、外光を光源として用いる反射型液
晶表示パネルも採用されつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、液晶などを光
変調層として用いる表示パネルでは、フレームレート
(1秒間に画面を書き換える回数)を遅くするとフリッ
カが発生するという課題があり、フレームレートを速く
してフリッカの発生を抑制しようとすると回路規模が大
きくなるという課題があった。
【0004】また、単純マトリックス型液晶表示パネル
では、コモンドライバICの選択信号(コモン信号)の振
幅がセグメントドライバICのデータ信号(セグメント信
号)の振幅に比較して非常に大きい。そのため、コモン
ドライバICの回路とセグメントドライバICの回路を1つ
の半導体チップで作製しようとすると、半導体チップの
耐圧を選択信号の振幅に合わせる必要がある。したがっ
て、ICプロセスとして高い耐圧のプロセスの採用が必
要になり、コスト面からコモンドライバとセグメントド
ライバとを1チップ化することが困難であった。この理
由により、表示パネルの1辺だけにICを積載して、他の
3辺に積載しない3辺フリーの構成を実現することが困
難であった。
【0005】近年、携帯電話の情報端末化は進歩し、携
帯電話でも良好な動画表示を実現することが求められて
いる。良好な動画表示を実現するためには、フレームレ
ートを速くする必要がある。フレームレートと消費電力
とは比例し、フレームレートを速くすれば消費電力が増
大する。しかし、携帯電話は、消費電力を低減する必要
がある。したがって、良好な動画表示と低消費電力化と
を両立させる必要がある。
【0006】携帯電話などでは、データの伝送時間ある
いはデータ伝送量に応じて料金が設定される料金制度で
ある。したがって、伝送データ量を少なくして短時間で
画像データを伝送する必要がある。また、画像データ量
が増大すると携帯電話の回路動作が複雑になり、消費電
力が増大するという課題が発生する。本発明は上記のよ
うな課題を解決する装置、構成あるいは方法を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の表示パネルでは、データフレームレートを
遅くするとフリッカが発生することに鑑み、データ信号
にデータ信号の振幅値より大きい振幅値の所定電圧(ダ
ミーパルス)を、選択信号(走査信号)に同期して重畳
する。このダミーパルスの印加により、液晶層などの光
変調層に印加する信号波形が高周波化され、フリッカの
発生が大幅に低減する。
【0008】ダミーパルスは、RGBの各色で、その印
加位置を変化させることにより、さらにフリッカを抑制
する効果が発揮される。また、フレーム(フィールド)
で印加位置を変化させることによりフリッカの抑制効果
が発揮される。また、ダミーパルスの振幅値あるいは印
加位置を調整(可変)できるように構成することによ
り、フリッカの抑制効果がさらに発揮される。
【0009】ダミーパルスは隣接した走査信号線(たと
えば、偶数走査線と奇数走査線)で連続させることによ
り、データ信号の振幅変化を低減でき、低消費電力化を
実現できる。また、ダミーパルスの振幅値あるいは印加
位置を調整できるように構成することにより、画像の輝
度(明るさ、コントラスト)を容易に調整することがで
きる。
【0010】本発明において、フレームレートコントロ
ール(FRC)を行う階調データは、第1の階調データ
を12の公約数から構成し、第2の階調データを8の公
約数から構成している。この階調データで階調表示する
ことにより、フリッカの発生を抑制できる。また、動画
表示と静止画表示の両方で良好な画像表示を実現するこ
とができる。
【0011】階調データシフト回路の出力と、画像デー
タから画像データに該当する階調データを選択する階調
選択回路をセグメント(ソース)信号線ごとに形成す
る。階調データシフト回路の階調レジスタは、データの
ミラー反転で作成できる階調レジスタは省略されてお
り、省略された階調レジスタのデータは、階調選択回路
で階調データシフト回路のデータを反転させて再現す
る。この構成により、回路規模を半減することができ、
ICチップサイズを小さくできる。したがって、低コス
ト化を実現できる。
【0012】特に、単純マトリックス型液晶表示パネル
では、コモンドライバICの選択信号の振幅がセグメント
ドライバICのデータ信号の振幅と比較して非常に大き
い。本発明では、データ信号にダミーパルスを重畳する
ことにより、選択信号の振幅を小さくする。また、後に
説明するMLS(マルチラインセレクト)駆動を実施す
ることにより、選択信号の振幅をさらに小さくする。こ
れにより選択信号とデータ信号との振幅差は大幅に小さ
くなる。したがって、コモンドライバICの回路とセグメ
ントドライバICの回路を1つの半導体チップで作製する
ことが可能となる。1つの半導体で駆動回路を作製する
ことにより、表示パネルの1辺だけにコモンおよびセグ
メントドライバICを積載し,他の3辺に積載しない3辺
フリーの構成を容易に実現できる。
【0013】本発明の携帯電話などでは、良好な動画表
示と低消費電力化とを両立させるため、回路の動作クロ
ックを複数の周波数に段階的に切替えることができるよ
うに構成している。動画表示の場合はフレームレートを
高くし、待ち受け画面ではフレームレートを極限まで低
くする。クロックの切換えはマイコンまたはユーザスイ
ッチで行う。回路クロックを切替えることによりフレー
ムレートを容易に可変できる。したがって、良好な動画
表示と低消費電力化とを両立できる。
【0014】本発明の携帯電話などでは、ディザ処理あ
るいは誤差拡散処理されたデータを逆ディザ処理あるい
は逆誤差拡散処理をする機能を具備している。さらに、
逆ディザ処理などを施されたデータをディザ処理する機
能を具備している。そのため、表示パネルに最適な画像
処理を実施することができ、階調表示特性が向上する。
【0015】また、本発明のデータ伝送方法は、携帯電
話などに送られるデータに画像の色数(256色、40
96色など)、フレームレート、ディザ処理などの画像
処理方法などを記録している。この記録データを携帯電
話で再生し、記録データに基づき最適な画像表示で表示
パネルに画像を表示する。
【0016】
【発明の実施の形態】本明細書において各図面は理解を
容易にまたは/および作図を容易にするため、適宜省略
または/および拡大縮小した箇所を含む。また、同一番
号または、記号等を付した箇所は同一もしくは類似の形
態もしくは材料あるいは機能もしくは動作を有するもの
とする。
【0017】なお、各図面等で説明した内容は特に断り
がなくとも、他の実施例等と組み合わせることができ
る。たとえば、図50、図1、図6の表示パネルあるい
は表示装置に照明装置、光を反射するミラーなどを付加
することができる。また、図50、図1、図6の表示装
置を図170の液晶テレビに採用することもできる。ま
た、図50、図1、図6の表示装置を図38、図27、
図35、図68などの携帯電話に採用することもでき
る。つまり、本発明書の表示パネル等について各図面お
よび明細書で説明した事項は、個別に説明することなく
相互に組み合わせた実施形態の表示装置等を構成でき
る。また、図162の基板を図50、図1、図6の表示
装置に用いることができることは言うまでもない。
【0018】さらに、主として図86、図116から図
155は表示装置のハードウェアについて説明してい
る。これらのハードウェアを実現する半導体回路(シリ
コン材料などで作製されたICチップ)も本発明の技術
的範囲である。もちろん、図85から図115は主とし
て駆動方法を記載しているが、この駆動方法を実現する
半導体回路(シリコン材料などで作製されたICチッ
プ)も本発明の技術的範囲である。
【0019】なお、特に明細書中に例示されていなくと
も、明細書、図面中で記載あるいは説明した事項、内
容、仕様は、互いに組み合わせることができる。以下、
図面を参照しながら、本発明の表示パネルあるいは表示
装置について説明をする。本明細書においては、説明を
容易にするために液晶層表示パネルあるいは表示装置を
例示して説明をするが、これに限定されるものではな
く、有機EL(OEL、OLED)や、無機ELなどの
他の表示パネルあるいは装置も本発明の技術的範疇(本
明細書の対象)である。
【0020】なお、以下の説明は、主として単純マトリ
ックス型の液晶表示装置もしくはEL表示装置に関する
ものである。特に、複数のコモン信号線を同時に選択す
る駆動方式、例えば、MLS(マルチラインセレクショ
ン)、もしくはMLA(マルチラインアドレシング)に
関するものである。ただし、本発明はこれらに限定する
ものではなく、APTやIAPT駆動方式や、電圧揺動
法(電圧の基準電位を変化させて光変調層に効率良く電
圧を印加する方法)についても適用できる。また、PH
M(パルス高さ変調方式)にも適用できる。
【0021】さらに、本発明は、アクティブマトリック
ス型の液晶表示装置もしくはEL表示装置にも適用でき
る。たとえば、アクティブマトリックス型の液晶表示装
置もしくはEL表示装置において、FRC(フレームレ
ートコントロール)とアナログ階調表示方式により多階
調を表示する場合などが例示される。また、図1の表示
パネルの一辺にIC14、15を積載した構成、図13
1、図139の伝送方法、図133から図144の画像
データの処理方式と画像表示方法などが例示される。
【0022】ここで、アクティブマトリックス型とは、
各画素に薄膜トランジスタ(TFT)などのスイッチン
グ素子が形成されたものである。スイッチング素子とし
て薄膜トランジスタ(TFT)の他、リングダイオー
ド、薄膜ダイオード(TFD)、バリスタ素子でもよい
ことは言うまでもない。あるいは、プラズマで画素への
電圧印加状態を変化させるプラズマアドレッシング方式
であってもよい。
【0023】図1において、表示パネル21を構成する
ガラスあるいは有機材料からなる基板11、12には、
ストライプ状電極(図示せず)が形成されている。ガラ
ス基板としては、サファイアガラス、ソーダガラス、鉛
ガラス、石英ガラスが例示される。中でもサファイアガ
ラスは基板の熱伝導性がよく好ましい。
【0024】また、有機材料からなる基板11、12と
しては板状あるいは適当な曲面を有するもの、フィルム
状のいずれでもよく、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、
アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂から構成されたも
のが例示される。これらは加圧による一体成形で形成さ
れる。板厚としては0.2mm以上0.8mm以下で構
成することが好ましい。
【0025】また、基板11、12は、比較的厚い0.
5mm〜1.0mmの基板にストライプ状電極あるいは
TFTなどのスイッチング素子を形成し、その後、化学
的(ケミカル)エッチングもしくは機械的研磨技術によ
り基板厚みを0.25mm〜0.5mmに形成したもの
を用いてもよい。
【0026】なお、基板11、12は少なくとも一方が
光透過性を有すればよく、一方の基板がシリコンあるい
はアルミニウム、銅、ステンレスなどの金属基板で構成
されていてもよい。また、金属基板に樹脂フィルムをは
り合わせた複合構成の基板でもよい。このように構成す
ることにより、基板からの放熱性能が向上し表示パネル
の信頼性が向上する。
【0027】また、複数の樹脂フィルムあるいはガラス
などが多層にはり合わせた構成であってもよい。また、
基板11、12を構成する一部あるいは全部が着色され
たプラスチック基板で構成されていてもよい。また、基
板11、12に拡散材(剤)を添加(塗布、形成)する
こと、あるいは、図6に示すように、適正な微細凹凸1
556を形成することにより、視角を狭くあるいは広く
なるように改善したものでもよい。また、画素に入射し
た光を反射する反射膜が、基板12もしくは11に直接
形成されていてもよい。
【0028】反射膜を画素電極とすることにより、表示
パネルは反射型となる。また、透過型の場合でも画素と
なるITOに微小な凹凸を形成することにより、液晶の
配向特性などが部分ごとに変化し、視野角などが改善さ
れるという効果が発揮される。
【0029】また、画素電極となるITOのごく一部に
金属膜などで微小な反射部あるいは凹凸部を形成するこ
とにより、反射方式でも画像を認識できるようになる。
つまり、通常は透過型の表示パネルとして使用でき、屋
外などの強い太陽光の下では反射型の表示パネルとして
使用できるようになる。
【0030】図2に示すように、透過光を反射する反射
型画素は、画素電極561を、アルミニウム、クロム、
チタン、銀などで構成して得られる。もしくは、アルミ
ニウムとマグネシウムの合金、アルミニウムとモリブデ
ンの合金、アルミニウムとチタンの合金などの2種類あ
るいそれ以上の合金で形成してもよい。
【0031】透過光あるいは反射光を散乱させる散乱手
段は、画素電極561(あるいはストライプ状電極)の
表面に、凸部(もしくは凹凸部)562を設けることで
得られる。凸部562により前記透過光は散乱される。
【0032】カラーフィルタは、染色フィルタとして顔
料分散タイプの樹脂で構成されるのが一般的である。顔
料が特定の波長帯域の光を吸収して、吸収されなかった
波長帯域の光を透過する。本発明ではカラーフィルタ内
に平均直径0.2μm以上2μm以下の光拡散材を混入
させている。光拡散材として酸化チタン、酸化アルミニ
ウム、オパールガラスの微粉末などが例示される。この
光拡散材によりカラーフィルタへの入射光は散乱する。
散乱により視野角が広がる。なお、カラーフィルタは基
板11と12のうち少なくとも一方に形成される。ま
た、カラーフィルタの上に透明電極(画素電極、ストラ
イプ状電極)を形成することが好ましい。
【0033】画素が反射型の場合は、スパッタリング法
で約200nmのアルミニウムの金属薄膜を形成して画
素電極561を形成する。画素電極561の液晶層側表
面には凸部562が設けられることになる。なお、単純
マトリックス型表示パネルの場合は、画像電極561は
ストライプ状電極状とする。また、凸部562は凸状だ
けに限定するものではなく、凹状でもよい。また、凹と
凸とを同時に形成してもよい。また、画素電極561の
上層ありは下層の光拡散材を配置または形成または塗布
してもよい。
【0034】ストライプ状電極などの画素電極は、主と
してアルミニウム(Al)あるいは銀などの金属材料か
ら構成される。また、ITOなどの透明性の導電材料か
ら構成される。特にアルミニウムはアルミニウム膜の形
成膜厚を調整することにより容易に任意の透過率あるい
は反射率を有する半透過膜を得ることができる。通常、
半透過膜の透過率は10%以上30%以下とすることが
好ましい。
【0035】また、反射膜に1つあるいは多数の穴を形
成することにより、穴を形成した箇所は透過部となる。
したがって、画素電極は半透過仕様となる。なお、反射
膜あるいは半透過膜は誘電体膜を多層に積層して形成し
た干渉膜からなるものでもよい。
【0036】電極(ストライプ状電極、マトリックス状
画素電極)を反射膜とする場合は、その表面には微細な
凸部図示せず)を形成することが好ましい。凸部の高さ
は0.5μm以上1.5μm以下である。凸部は絶縁膜
を凹凸にすること、カラーフィルタにビーズ等の凸部形
成材をまぜておいたものを使用すること、あるいは先に
説明した酸化チタンなどの微粉末を混入させておくこ
と、反射膜上へ直接に凸部を形成することなどにより作
製することができる。なお、これらの構成を図2で図示
している。
【0037】図3は画素電極561(ストライプ状電極
を含む)に光透過窓をあけて、半透過仕様としたもので
ある。各図面の斜線部が透過部571である。透過部5
71は実際に反射部(反射電極)572に穴をあけたも
のでもよいし、ITOなどの透明電極上に反射電極(反
射膜)が形成されたものでもよい。
【0038】図3(a)は反射電極上に複数の短形の透
過部571を形成した構成した例である。図3(c)は
1つの透過部571を構成した例である。また、図3
(b)は1つの短形透過部の周囲に輪状の透過部571
を構成した例である。図3(d)は複数の短形状透過部
571を構成した例である。
【0039】また、図3(e)はストライプ状(マトリ
ックス状の画素電極も含む)にランダムに(あるいは比
較的ランダムに)凹凸562を形成した例である。凸部
を透過部571とし、凹部あるいは平面部を反射部57
2とした構成である。なお、凸部を透過部とし、凹部あ
るいは平面部を反射部としたが、この構成は逆でもよ
い。また、凸部を凹部にしてもよい。図3の構成では凸
部の面積を変化させることにより半透過膜の透過率を自
由に調整することができる。
【0040】基板11、12の放熱性を良くするため、
基板11をサファイアガラスで形成してもよい。また、
熱伝導性のよい薄膜あるいは厚膜を形成したりしてもよ
い。一例として、ダイヤモンド薄膜あるいはDLC(ダ
イヤモンド ライク カーボン)を形成した基板を使用
することが例示される。その他、アルミナなどのセラミ
ック基板を使用したり、銅などからなる金属板を使用し
たり、絶縁膜に金属膜を蒸着あるいは塗布したり、また
金属材料をコーティングしたりしたものを用いてもよ
い。
【0041】基板はプラスチック基板を用いてもよいこ
とは言うまでもない。プラスチック基板はわれにくく、
また、軽量のため携帯電話の表示パネル用基板として最
適である。このプラスチック基板について図2、図5、
図6、図7などを用いて説明をする。
【0042】本発明の液晶表示パネル用プラスチック基
板は、図4に示すように、芯材となるベース基板321
の一方の面に、補助の基板322を接着剤を介して張り
合わせて積層基板としている。また、ベースの基板32
1の他方の面に補助の基板323を、接着剤を介して貼
り合わせて積層基板としている。もちろん、これらの基
板321等は板に限定するものではなく、厚さ0.3m
m以下0.05mm以上のフィルムでもよい。
【0043】図5(a)に示すようにベース基板の基板
321として、ポリオレフィン樹脂を用いることが好ま
しい。このようなポリオレフィン樹脂として日本合成ゴ
ム社製ARTONの厚さ200μmの1枚板が例示され
る。
【0044】また、図5(b)に示すように、ベース基
板321の一方の面に、耐熱性、耐溶剤性または耐透湿
性機能を持つハードコート層、および耐透気性機能を持
つガスバリア層が形成されたポリエステル樹脂、ポリエ
チレン樹脂あるいはポリエーテルスルホン樹脂などから
なる補助の基板(あるいはフィルムもしくは膜)322
を配置する。
【0045】また、ベース基板321の他方の面に、前
述と同様にハードコート層およびガスバリア層が形成さ
れたポリエーテルスルホン樹脂などからなる補助基板
(あるいはフィルムもしくは膜)323を配置する。補
助基板322の光学的遅相軸と補助基板323の光学的
遅相軸とのなす角度が90度となるようにすることが好
ましい。なお、ベース基板321と補助基板323とは
接着剤もしくは粘着剤を介して貼り合わせて積層基板と
する。
【0046】接着剤としてはUV(紫外線)硬化型でア
クリル系の樹脂からなるものを用いることが好ましい。
また、アクリル樹脂はフッ素基を有するものを用いるこ
とが好ましい。その他、エポキシ系の接着剤あるいは粘
着剤を用いてもよい。接着剤あるいは粘着剤の屈折率は
1.47以上1.54以下のものを用いることが好まし
い。また、基板31の屈折率との屈折率差が0.03以
下となるようにすることが好ましい。特に接着剤は先に
記載いたような酸化チタンなどの光拡散材を添加し、光
散乱層として機能させることが好ましい。
【0047】補助基板322および補助基板323をベ
ース基板321に貼り合わせる際には、補助基板322
の光学的遅相軸と補助基板323の光学的遅相軸とがな
す角度を45度以上120度以下にすることが好まし
い。さらに好ましくは80度以上100度以下すること
がよい。この範囲にすることにより、補助基板322お
よび補助基板323であるポリエーテルスルホン樹脂な
どで発生する位相差を積層基板内で完全に打ち消すこと
ができる。したがって、液晶表示パネル用プラスチック
基板は位相差の無い等方性基板として扱うことができる
ようになる。
【0048】この構成により、位相差を持ったフィルム
基板またはフィルム積層基板に比べて、著しく汎用性が
広がる。つまり、位相差フィルムとを組み合わせること
により直線偏光を楕円偏光に設計どおりに変換できるよ
うになるからである。基板11などに位相差があるとこ
の位相差により設計値との誤差が発生する。
【0049】ここで、ハードコート層としては、エポキ
シ系樹脂、ウレタン系樹脂またはアクリル系樹脂等を用
いることができ、ストライプ状電極あるいは画素電極を
透明導電膜の第1のアンダーコート層とを兼ねる。
【0050】また、ガスバリア層としては、SiO2、S
iOxなどの無機材料、またはポリビニールアルコール、
ポリイミドなどの有機材料等を用いることができる。粘
着剤、接着剤などとしては、先に記述したアクリル系の
他にエポキシ系接着剤、またはポリエステル系接着剤等
を用いることができる。なお、接着層の厚みは100μ
m以下とする。ただし、基板など表面の凹凸を平滑化す
るために10μm以上とすることが好ましい。
【0051】また、補助基板322および補助基板32
3として、厚さ40μm以上400μmのものを用いる
ことが好ましい。また、補助基板322および補助基板
323の厚さを120μm以下にすることにより、ポリ
エーテルスルホン樹脂のダイラインと呼ばれる溶融押し
出し成形時のむらまたは位相差を低く抑えることができ
る。好ましくは、補助基板322の厚みを50μm以上
80μm以下とする。
【0052】次に、この積層基板に、透明導電膜の補助
アンダーコート層としてSiOxを形成し、図5(c)に
示すように、ITOからなる透明導電膜325をスパッ
タ技術で形成する。このようにして製造した表示パネル
用プラスチック基板の透明導電膜325は、その膜特性
として、シート抵抗値25Ω/Δ、透過率80%を実現
することができる。
【0053】ベース基板321の厚さが50μmから1
00μmの薄い場合には、表示パネルの製造工程におい
て、表示パネル用プラスチック基板が熱処理によってカ
ールしてしまう。また、ストライプ状電極などを構成す
るITOにクラックが発生し、それ以降の搬送が不可能
となる。また、回路部品の接続においても良好な結果は
得られない。ベース基板を1枚板で厚さ200μm以上
500μm以下とした場合は、基板の変形がなく平滑性
に優れ、搬送性が良好で、透明導電膜特性も安定する。
また、回路部品の接続も問題なく実施することができ
る。さらに、特に厚さは250μm以上450μm以下
がよい。適度な柔軟性と平面性をもっているためと考え
られる。
【0054】なお、基板11として前述のプラスチック
基板などの有機材料を使用する場合は、液晶層に接する
面にもバリア層として無機材料からなる薄膜を形成する
ことが好ましい。この無機材料からなるバリア層は、A
IRコートと同一材料で形成することが好ましい。
【0055】また、バリア膜をストライプ状電極上に形
成する場合は、液晶などの光変調層に印加される電圧の
ロスを極力低減させるために低誘電率材料を使用するこ
とが好ましい。たとえば、フッ素を添加したアモルファ
スカーボン膜(比誘電率2.0〜2.5)が例示され
る。その他、JSR社が製造販売しているLKDシリー
ズ(LKD−T200シリーズ(比誘電率2.5〜2.
7)、LKD−T400シリーズ(比誘電率2.0〜
2.2))が例示される。LKDシリーズはMSQ(m
ethy−silsesquioxane)をベースに
したスピン塗布形であり、比誘電率も2.0〜2.7と
低く好ましい。その他、ポリイミド、ウレタン、アクリ
ル等の有機材料や、SiNx、SiO2などの無機材料で
もよい。これらのバリア膜材料は補助基板322、32
3に用いてもよいことは言うまでもない。
【0056】図4、図5で説明した基板を図1の基板1
1、12に用いることにより、割れない、軽量化できる
という利点を発揮できる。他に、プレス加工できるとい
う利点もある。つまり、プレス加工あるいは切削加工に
より任意の形状の基板を作製できるのである(図6、図
7を参照)。また、融解あるいは化学薬品処理により任
意の形状、厚みに加工することができる。たとえば、円
形に形成したり、球形(曲面など)にしたり、円錐状に
加工したりすることが例示される。また、プレス加工に
より、基板の製造と同時に、一方の基板面に図6に示す
ように凹凸1556を形成し散乱面を同時に形成するこ
とができる。また、基板の一方あるいは両面に化学処理
などを施すことにより散乱面を形成することが容易であ
る。
【0057】図6はプラスチックをプレス加工すること
により形成した基板12の穴に、バックライトの位置決
めピン1551を挿入した例である。バックライト18
66の位置決めピン1551もプレス加工により形成す
る。基板12の穴にピン1551が精度よく位置決めで
きるように形成されている。バックライト1866は研
磨により形成してもよい。また、基板11、12内にコ
ンデンサなどの回路を構成してもよい。また、基板11
に凹部を形成し、基板12に凸部を形成し、この凹部と
凸部とが丁度はめ込めるように形成することにより、基
板11と基板12とをはめ込みにより一体化することが
できるように構成してもよい。
【0058】従来では、バックライトとパネル21とを
モジュールにする際の位置決めに時間を要していたが、
本発明では、ピン1551を挿入するだけであるので極
めて容易であり、時間を短縮することができる。なお、
ピンは基板12に形成し、バックライト1866に形成
した穴(図示せず)に挿入するように構成してもよい。
また、バックライトだけでなく、基板11にピンを形成
し、フロントライト1861(図127参照)に形成し
た穴に挿入するように構成してもよい。なお、本発明の
技術的範囲は、基板11または12に凸部または凹部を
形成し、他の構成物に形成した凹部または凸部に挿入、
またははめ込むもしくは位置決めすることにより容易に
一体化もしくは位置合わせなどをできるようにすること
を特徴とするものである。
【0059】図6ではバックライトなどの照明手段に挿
入部1555を形成し、この挿入部1555に蛍光ラン
ブ、白色LEDなどの発光手段1552と、この発光手段
の温度を測定または計測する温度センサ1553を挿入
したものである。
【0060】蛍光ランプ、白色LED1552は温度によ
り発光輝度が異なる。そこで本発明は発光素子(LED1
552など)の温度を温度センサ1553で測定するこ
とにより、LED1552に印加する電流を制御してい
る。温度センサ1553とLED1552の周囲は封止樹
脂1554で封止し、温度の伝達を良好にしている。ま
た、この封止樹脂1554に拡散材、色素を添加するこ
とにより、LED1552の色むらを低減したり、LED15
52からの発光色の色温度を調整したりすることが好ま
しい。
【0061】従来はガラス基板11と12の周辺に、液
晶層を封止するために封止樹脂を形成していた。封止樹
脂は4〜5μmの厚みの凸部状に形成する。凸部は液晶
層膜厚と略同一にする。この封止樹脂からなる凸部を基
板11、12の形成と同時に作製することもできる。つ
まり、図7に示すように基板11または12をプレス加
工する際に封止樹脂の凸部1634を同時に形成する。
これは基板11、12を樹脂で形成することにより得ら
れる大きな効果である。このように封止樹脂部を基板と
同時に形成することにより製造時間を短縮できるので低
コスト化が可能である。また、基板の製造時に、表示領
域部にドット状に凸部1634を形成する。この凸部1
634は隣接画素間に形成するとよい。この凸部163
4は液晶層1631などの膜厚を規定することに効果を
発揮する。
【0062】従来は、液晶層1631を所定の膜厚に規
定するため、樹脂あるいはガラスのビーズを表示領域に
散布していた。図7のように、前述のように、このビー
ズの替わりに基板11、12に凸部1634を形成する
ことは効果がある。つまり、基板11、12を樹脂で形
成し、樹脂をプレス加工などして凸部1634を形成す
る。この凸部1634で画素電極1633と1632間
に配置(挟持する)液晶層の膜厚が規定されるからビー
ズの散布が不必要となる。なお、図7において、14は
低温ポリシリコン技術で形成したドライバ回路である。
【0063】なお、以上の実施例では、封止樹脂、ビー
ズとして機能する凸部1634を形成するとしたが、こ
れに限定することはない。例えば、従来の封止樹脂など
の凸部を形成した箇所はそのままにして、液晶部(画素
部)をプレス加工などにより掘り下げる(凹部)として
もよい。なお、凹凸1634の形成は基板と同時に形成
する他、平面な基板を最初に形成し、その後、再加熱に
よりプレスして凹凸1634を形成する方式も含まれ
る。
【0064】また、基板を直接着色することにより、モ
ザイク状のカラーフィルタを形成してもよい。基板にイ
ンクジェット印刷などの技術を用いて染料、色素などを
塗布し、浸透させる。浸透後、高温で乾燥させ、また、
表面をUV樹脂などの樹脂、酸化シリコンあるいは酸化
窒素などの無機材料で被覆すればよい。また、グラビア
印刷技術、オフセット印刷技術、スピンナーで膜を塗布
し、現像する半導体パターン形成技術などでカラーフィ
ルタを形成する。同様に技術を用いてカラーフィルタの
他、黒色もしくは暗色あるいは変調する光の補色の関係
にあるの着色によりブラックマトリックス(BM)を直
接形成してもよい。また、基板面に画素に対応するよう
に凹部を形成し、この凹部にカラーフィルタ、BMある
いはTFTを埋め込むように構成してもよい。特に表面
をアクリル樹脂で被膜することが好ましい。この構成で
は画素電極面などが平坦化され、液晶分子の配向処理が
良好になるという利点もある。
【0065】また、導電性ポリマーなどにより基板表面
の樹脂を導電化し、画素電極あるいは対向電極を直接に
構成してもよい。さらに大きくは基板に穴を開け、この
穴にコンデンサなどの電子部品を挿入する構成も例示さ
れる。基板が薄く構成できる利点が発揮される。
【0066】また、基板の表面(図7などの1556な
ど)を切削することにより、自由に模様を形成したりし
てもよい。また、液晶の封止口を基板11、12の樹脂
を溶かすことにより封止してもよい。また、封止樹脂を
基板11、12の周辺部を溶かすことにより形成しても
よい。また、有機EL表示パネルの場合は外部からの水
分の進入を阻止するため、基板の周辺部を溶かして封止
してもよい。
【0067】以上のように、基板を樹脂で形成すること
により、基板への穴あけ加工が容易である。また、プレ
ス加工などにより自由に基板形状を構成することができ
る。また、基板11、12に穴をあけ、この穴に導電樹
脂などを充填し、基板の表と裏とを電気的に導通させた
りすることもできる。基板11、12が多層回路基板あ
るいは両面基板として利用できる。また、導電樹脂のか
わりに導電ピンなどを挿入してもよい。形成した穴にコ
ンデンサなどの電子部品の端子を差し込めるように構成
してもよい。また、基板内に薄膜による回路配線、コン
デンサ、コイルあるいは抵抗を形成してもよい。つま
り、基板11、12自身を多層の配線基板としてもよ
い。多層化は薄い基板をはりあわせることにより構成す
る。はり合わせる基板(フィルム)の1枚以上を着色し
てもよい。
【0068】また、基板材料に染料、色素を加えて基板
自身に着色を行ったり、フィルタを形成したりすること
ができる。また、製造番号を基板作製と同時に形成する
こともできる。また、表示領域以外の部分だけを着色し
たりすることにより、積載したICチップに光が照射さ
れることにより誤動作することを防止できる。
【0069】また、基板の表示領域の半分を異なる色に
着色することもできる。これは、樹脂板加工技術(イン
ジェクション加工、コンプレクション加工など)を応用
すればよい。また、同様の加工技術を用いることのより
表示領域の半分を異なる液晶層膜厚にすることもでき
る。また、表示部と回路部とを同時に形成することもで
きる。また、表示領域とドライバ積載領域との基板厚み
を変化させることも容易である。
【0070】さらに、微細には、1画素の中央部と周辺
部との液晶の膜厚を変化することもできる。画素ごとに
四角錐状、三角錐状あるいは円錐状の微細な突起を基板
11、12に形成し(図7(b)の1634aを参
照)、この突起1634aに対応して液晶分子が配向す
るように構成する。具体的には、液晶には負の誘電率を
有するものを使用し、液晶分子を垂直配向させる。電圧
の印加により液晶分子が基板に水平に配向するように制
御する。この際、液晶分子が螺旋状になるようにするこ
とが好ましい。これらの配向は基板に塗布する配向膜を
ラビングすることにより実現することができる。また、
画素の周辺部を樹脂で取り囲むように形成することも容
易である。つまり、画素は液晶が充填され、画素の周辺
部は樹脂が配置される。液晶分子はこの樹脂により配向
制御される。
【0071】また、基板に、画素に対応するように、あ
るいは表示領域に対応するようにマイクロレンズを形成
することもできる。また、基板11、12を加工するこ
とにより、回折格子を形成してもよい。また、画素サイ
ズよりも十分に微細な凹凸(図7(b)の1634a、
図7(a)の1556aなど)を形成し、視野角を改善
したり、視野角依存性を持たせたりすることができる。
なお、このような任意形状の加工、微細加工技術などは
オムロン(株)が開発したマイクロレンズを形成するス
タンパ技術で実現できる。
【0072】基板11、12には、ストライプ状電極
(図示せず)が形成されている。基板が空気と接する面
には、反射防止膜(AIRコート)が形成される。基板
11、12に偏光板などが張り付けられていない場合は
基板11、12に直接に反射防止膜(AIRコート)が
形成される。偏光板(偏光フィルム)など他の構成材料
が張り付けられている場合は、その構成材料の表面など
に反射防止膜(AIRコート)が形成される。
【0073】また、偏光板の表面へのごみの付着を防止
あるいは抑制するため、フッ素樹脂からなる薄膜を形成
することが有効である。また、静電防止のために親水基
を有する薄膜、導電性ポリマー膜、金属膜などの導電体
膜を塗布あるいは蒸着してもよい。
【0074】なお、表示パネルの光入射面あるいは光出
射面に配置または形成する偏光板(偏光フィルム)は直
線偏光にするものに限定するものではなく、楕円偏光と
なるものであってもよい。また、複数の偏光板をはり合
わせたり、偏光板と位相差板とを組み合せたり、もしく
ははり合わせたものを用いてもよい。
【0075】偏光フィルムを構成する主たる材料として
はTACフィルム(トリアセチルセルロースフィルム)
が最適である。TACフィルムは、優れた光学特性、表
面平滑性および加工適性を有するからである。
【0076】AIRコートは誘電体単層膜もしくは多層
膜で形成する構成が例示される。その他、1.35〜
1.45の低屈折率の樹脂を塗布してもよい。たとえ
ば、フッ素系のアクリル樹脂などが例示される。特に屈
折率が1.37以上1.42以下のものが特性は良好で
ある。
【0077】また、AIRコートは3層の構成あるいは
2層構成がある。なお、3層の場合は広い可視光の波長
帯域での反射を防止するために用いられる。これをマル
チコートと呼ぶ。2層の場合は特定の可視光の波長帯域
での反射を防止するために用いられる。これをVコート
と呼ぶ。マルチコートとVコートは表示パネルの用途に
応じて使い分ける。なお、2層以上の限定するものでは
なく、1層でもよい。
【0078】マルチコートの場合は酸化アルミニウム
(Al2O3)を光学的膜厚がnd=λ/4、ジルコニウ
ム(ZrO2)をnd1=λ/2、フッ化マグネシウム
(MgF2)をnd1=λ/4積層して形成する。通常、
λとして520nmもしくはその近傍の値として薄膜は
形成される。
【0079】Vコートの場合は一酸化シリコン(Si
O)を光学的膜厚nd1=λ/4とフッ化マグネシウム
(MgF2)をnd1=λ/4、もしくは酸化イットリウ
ム(Y2O3)とフッ化マグネシウム(MgF2)をnd1
=λ/4積層して形成する。SiOは青色側に吸収帯域
があるため青色光を変調する場合はY2O3を用いた方が
よい。また、物質の安定性からもY2O3の方が安定して
いるため好ましい。また、SiO2薄膜を使用してもよ
い。もちろん、低屈折率の樹脂等を用いてAIRコート
としてもよい。たとえばフッ素等のアクリル樹脂が例示
される。これらは紫外線硬化タイプを用いることが好ま
しい。
【0080】なお、表示パネルに静電気がチャージされ
ることを防止するため、フロントライトなどの導光板、
表示パネル21などの表面に親水性の樹脂を塗布してお
くことが好ましい。その他、表面反射を防止するため、
基板の表面(図7の1556a、1556b)あるいは
フロントライトの導光板にエンボス加工(図6の155
6c)を行ってもよい。なお、エンボス加工とは視野角
の改善あるいは視野角の変更あるいは反射防止などを実
現する加工全般を意味する。
【0081】ストライプ状電極は、一定の長さを有する
もの総称であって、必ずしも矩形状に限定されるもので
はない。実際の本発明の表示パネルは、ストライプ状電
極は一般的に矩形の組み合わせである。したがって、ス
トライプ状とは、多少の円弧部があってもよいし、曲面
あるいは異形部、変形部があってもよいことはいうまで
もない。また、マトリックス状に配置される画素電極も
短形であるから、ストライプ状電極である。
【0082】以上のように、本発明の表示パネルは説明
を容易にするために単純マトリックス型液晶表示パネル
あるいは表示装置を例示して説明する。しかし、材料、
構成等はアクティブマトリックス型の液晶表示パネル
や、有機(無機)EL表示パネル、PLZT表示パネ
ル、蛍光表示パネルにも適用できるものである。
【0083】図1では、表示パネル21上にチップオン
ガラス(COG)技術によってセグメントドドライバ
(SEG−IC)14およびコモンドライバ(COM−
IC)15を積載している。データの配線はクロム、ア
ルミニウム、銀などの金属配線が用いられる。細い配線
幅で低抵抗の配線が得られるからである。配線は画素の
反射膜を構成する材料で、反射膜と同時に形成すること
が好ましい。工程が簡略できるからである。
【0084】本発明はCOG技術に限定するものではな
く、チップオンフィルム(COF)技術に前述のドライ
バICを積載し、表示パネル21の信号線と接続した構
成としてもよい。また、ドライブICは電源ICを別途
作製し、3チップ構成としてもよい。
【0085】また、ICチップの実装にTCFテープを用
いてもよい。TCFテープ向けフィルムは、ポリイミド
・フィルムとCu箔を,接着剤を使わずに熱圧着すること
ができる。接着剤を使わずにポリイミド・フィルムにCu
を付けるTCPテープ向けフィルムにはこのほか,Cu箔の
上に溶解したポリイミドを重ねてキャスト成型する方式
と,ポリイミド・フィルム上にスパッタリングで形成し
た金属膜の上にCuをメッキや蒸着で付ける方式がある。
これらのいずれでもよいが、接着剤を使わずにポリイミ
ド・フィルムにCuを付けるTCPテープを用いる方法が最
も好ましい。30μm以下のリード・ピッチには、接着剤
を使わないCuはり積層板で対応する。接着剤を使わない
Cuはり積層板のうち、Cu層をメッキや蒸着で形成する方
法はCu層の薄型化に適しているため、リード・ピッチの
微細化に有利である。
【0086】ストライプ状電極の下層あるいは上層には
カラーフィルタが形成あるいは構成される。また、カラ
ーフィルタの混色あるいは画素間からの光抜けによるコ
ントラスト低下を防止するため、カラーフィルタ間には
黒色の樹脂あるいはクロムからなるブラックマトリック
ス(以下、BMと呼ぶ)を形成することが好ましい。カ
ラーフィルタは各画素に対応するように赤(R)、緑
(G)、青(B)あるいはシアン(C)、マゼンダ
(M)、イエロー(Y)の3原色に対応するように形成
される。また、その平面的なレイアウトとしては、モザ
イク配列、デルタ配列、ストライプ配列がある。
【0087】なお、カラーフィルタはゼラチン、アクリ
ルを染色した樹脂からなるカラーフィルタの他、誘電体
多層膜により形成したカラーフィルタ、ホログラムによ
るカラーフィルタでもよい。また、コレステリック液晶
層で構成された選択反射型のカラーフィルタでもよい。
また、液晶層自身を直接着色することにより代用しても
よい。たとえば、PD液晶であれば、樹脂に着色を実施
する構成、液晶中に色素を分散させた構成が例示され
る。また、液晶層をゲストホストモードで使用したりす
ればよい。
【0088】また、カラーフィルタは3色に限定するも
のではなく、2色あるいは単色、もしくは4色以上であ
ってもよい。たとえば、赤(R)、緑(G)、青
(B)、シアン(C)、黄色(Y)、マゼンダ(M)の
6色でもよい。また、カラーフィルタは透過方式に限定
するものではなく、誘電体多層膜で形成し、反射タイプ
にしてもよい。また、単純な反射ミラーでもよい。
【0089】誘電体多層膜でカラーフィルタを作製する
場合は、ストライプ状電極の下あるいは上に、光学的多
層膜を形成してカラーフィルタとする。誘電多層膜で作
製したカラーフィルタは低屈折率の誘電体薄膜と高屈折
率の誘電体薄膜とを多層に積層することにより一定範囲
の分光特性を有するように作製したものである。ブラッ
クマトリックス(BM)は、主として電極(ストライプ
状電極、画素電極)間の光ぬけを防止するために用い
る。BMは電極ストライプ状電極間に絶縁膜(図示せ
ず)を形成し、その上にクロム(Cr)などの金属薄膜
で形成してもよいし、アクリル樹脂にカーボンなどを添
加した樹脂からなるもので構成してもよい。
【0090】その他、六価クロムなどの黒色の金属、塗
料、表面に微細な凹凸を形成した薄膜あるいは厚膜もし
くは部材、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネ
シウム、オパールガラスなどの光拡散物でもよい。ま
た、暗色、黒色でなくとも光変調層が変調する光に対し
て補色の関係のある染料、顔料などで着色されたもので
もよい。また、ホログラムあるいは回折格子でもよい。
【0091】液晶などの光変調層の膜厚制御としては、
黒色のガラスビーズまたは黒色のガラスファイバー、も
しくは、黒色の樹脂ビーズまたは黒色の樹脂ファイバー
を用いる。特に、黒色のガラスビーズまたは黒色のガラ
スファイバーは、非常に光吸収性が高く、かつ、硬質の
ため液晶層に散布する個数が少なくてすむので好まし
い。
【0092】液晶層の液晶材料としては、TN液晶、S
TN液晶、強誘電液晶、反強誘電液晶、ゲストホスト液
晶、OCBモード(Optically compen
sated Bend Mode)液晶、スメクティッ
ク液晶、コレステリック液晶、IPS(In Plan
e Switching)モード液晶、高分子分散液晶
(以後、PD液晶と呼ぶ)が用いられる。なお、動画表
示を重要としない場合は、光利用効率の観点からPD液
晶を用いることが好ましい。また、静止画表示を主とし
て表示する場合は、TN液晶あるいはSTN液晶が好ま
しい。
【0093】液晶層はTN液晶でも使用可能であるが、
実質的にはSTN液晶を用いることが好ましい。少なく
とも、100本以上の走査電極を有し、液晶層の液晶分
子のねじれ角が180〜360°のものを用いることが
有利である。特に230〜280°のものを用いること
が好ましい。なお、使用する液晶組成物は、公知の種々
の液晶材料を混合したものが使用できる。また、必要に
応じてそれに類似構造の非液晶の材料、色素、カイラル
剤、その他添加剤を添加して用いてもよい。
【0094】上記のように液晶を注入した液晶セルに、
さらに偏光膜、位相差板、反射膜等を必要に応じて配置
する。特に、本発明では 1/100デューティ以上の
時分割駆動による階調表示を行う場合に好適であり、液
晶のねじれ角が 180〜360°程度とされるSTN
型の液晶表示装置に好適である。さらに、その中でも、
STN型液晶セルに位相差板や補償用の液晶セルとを積
層した白黒表示のSTN型液晶表示装置またはそれをカ
ラー化した多色表示を行う液晶表示装置にも好適であ
る。
【0095】偏光板はヨウ素などをポリビニールアルコ
ール(PVA)樹脂に添加した樹脂フィルムのものが例
示される。一対の偏光分離手段の偏光板は入射光のうち
特定の偏光軸方向と異なる方向の偏光成分を吸収するこ
とにより偏光分離を行うので、光の利用効率が比較的悪
い。そこで、入射光のうち特定の偏光軸方向と異なる方
向の偏光成分(reflective polariz
er:リフレクティブ・ポラライザー)を反射すること
により偏光分離を行う反射偏光子を用いてもよい。この
ように構成すれば、反射偏光子により光の利用効率が高
まって、偏光板を用いた上述の例よりもより明るい表示
が可能となる。
【0096】また、このような偏光板や反射偏光子以外
にも、本発明の偏光分離手段としては、例えばコレステ
リック液晶層と(1/4)λ板を組み合わせたもの、ブ
リュースターの角度を利用して反射偏光と透過偏光とに
分離するもの、ホログラムを利用するもの、偏光ビーム
スプリッタ(PBS)等を用いることも可能である。
【0097】基板11、12と偏光板(図示せず)間に
は1枚あるいは複数の位相フィルム(位相板、位相回転
手段、位相差板、位相差フィルム)が配置される。位相
フィルムとしてはポリカーボネートを使用することが好
ましい。位相フィルムは入射光を出射光に位相差を発生
させ、効率よく光変調を行うのに寄与する。
【0098】その他、位相フィルムとして、ポリエステ
ル樹脂、PVA樹脂、ポリサルホン樹脂、塩化ビニール
樹脂、ゼオネックス樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン
樹脂等の有機樹脂板あるいは有機樹脂フィルムなどを用
いてもよい。その他、水晶などの結晶を用いてもよい。
1つの位相板の位相差は一軸方向に50nm以上350
nm以下とすることが好ましく、さらには80nm以上
220nm以下とすることが好ましい。
【0099】また、位相フィルムの一部もしくは全体を
着色したり、一部もしくは全体に拡散機能をもたせたり
してもよい。また、表面をエンボス加工したり、反射防
止のために反射防止膜を形成したりしてもよい(図6、
図7の1556を参照)。また、画像表示に有効でない
箇所もしくは支障のない箇所に、遮光膜もしくは光吸収
膜を形成し、表示画像の黒レベルをひきしめたり、ハレ
ーション防止によるコントラスト向上効果を発揮させた
りすることが好ましい。
【0100】また、位相フィルムの表面に凹凸を形成す
ることによりかまぼこ状あるいはマトリックス状にマイ
クロレンズを形成してもよい。マイクロレンズは1つの
画素電極あるいは3原色の画素にそれぞれ対応するよう
に配置する。もちろん、複数の画素に1つのマイクロレ
ンズを配置してもよい。
【0101】また、位相フィルムが実現する位相差変化
の機能はカラーフィルタに持たせてもよい。たとえば、
カラーフィルタの形成時にカラーフィルタ自身を圧延
し、もしくは光重合により一定の方向に位相差が生じる
ようにすることにより位相差を発生させることができ
る。
【0102】その他、液晶などの光変調層に面する側に
樹脂を塗布しあるいは形成し、この樹脂を光重合させる
ことにより位相差を持たせてもよい。このように構成す
れば位相フィルムを基板外に構成あるいは配置する必要
がなくなり表示パネルの構成が簡易になり、低コスト化
が望める。
【0103】なお、以上の事項は偏光板に適用してもよ
いことはいうまでもない。なお、液晶表示装置21の裏
面にはバックライト1866(図6参照)が配置され
る。また、前面にフロントライトを配置してもよい。も
ちろん、蛍光管、LED、有機または無機のEL等の光
源、導光板等の照明を組み合わせてもよい。また、外光
(太陽光など)を導光板で閉じ込め、照明光として用い
ても良い。また、表示パネルの表面に透明タッチスイッ
チを設ける等してもよい。
【0104】図1に図示するように表示パネル21の画
像表示部107の周辺部にはCOMドライバ(COMI
Cあるいは走査ドライバIC)15とSEGドライバ
(SEGICあるいは信号ドライバIC)14が積載さ
れている。COMドライバは選択電圧を出力する。一般
的にCOMドライバとは単純マトリックス型液晶表示パ
ネルの走査ドライバを意味し、アクティブマトリックス
型液晶表示パネルではゲートドライバと呼ぶことが多
い。
【0105】ただし、本明細書では、単純マトリックス
型とアクティブマトリックス型いずれか一方だけに限定
するものではない。また、SEGドライバは映像信号を
出力する。一般的にSEGドライバとは単純マトリック
ス型液晶表示パネルの信号ドライバを意味し、アクティ
ブマトリックス型液晶表示パネルではソースドライバと
呼ぶことが多い。ただし、本明細書では、いずれか一方
に限定するものではない。
【0106】以上のように、本発明の表示パネルは説明
を容易にするために単純マトリックス型液晶表示パネル
あるいは表示装置を例示して説明する。しかし、材料、
構成等はアクティブマトリックス型の液晶表示パネル
や、有機あるいは無機EL表示パネル、PLZT表示パ
ネル、蛍光表示パネルにも適用できるものである。
【0107】なお、SEGドライバ14は、消費電力を
低減する観点からSEGICにメモリを内蔵させること
が好ましい。もちろん、メモリをコントローラ内に形成
する外付け方式でもよい。
【0108】STN方式で大容量表示をするためには従
来から線順次マルチプレクス駆動が行われている。この
方法は各行電極を一本ずつ順次選択するとともに、列電
極を表示したいパターンと対応させて選択するもので、
全行電極が選択されることによって一画面の表示を終え
る。
【0109】線順次駆動法では、表示容量が大きくなる
につれて、フレーム応答と呼ばれる問題が起こることが
知られている。線順次駆動法では、選択時には比較的大
きく、非選択時には比較的小さい電圧が画素に印加され
る。この電圧比は一般に行ライン数が大きくなるほど
(高デューティ駆動となるほど)大きくなる。このた
め、電圧比が小さいときには電圧実効値に応答していた
液晶が印加波形に応答するようになる。
【0110】すなわち、フレーム応答は、選択パルスで
の振幅が大きいためオフ時の透過率が上昇し、選択パル
スの周期が長いためオン時の透過率が減少し、結果とし
てコントラストの低下を引き起こす現象である。
【0111】フレーム応答の発生を抑制するためにフレ
ーム周波数を高くし、これにより選択パルスの周期を短
くする方法が知られているが、これには重大な欠点があ
る。つまり、フレーム周波数を増やすと、印加波形の周
波数スペクトルが高くなるので、表示の不均一を引き起
こし、消費電力が上昇する。また、選択パルス幅が狭く
なりすぎるのを防ぐため、フレーム周波数の上限には制
限がある。
【0112】周波数スペクトルを高くせずにこのフレー
ム応答発生の問題を解決するために、本発明では複数の
行電極(選択電極)を同時に選択する複数ライン同時選
択法を用いる。この方法は複数の行電極を同時に選択
し、かつ、列方向の表示パターンを独立に制御できる方
法であり、選択幅を一定に保ったままフレーム周期を短
くできる。すなわち、フレーム応答を抑制した高コント
ラスト表示ができる。
【0113】単純マトリクス型の液晶表示パネルでは、
動画表示に対応するために応答速度の速い(100msec
以下)液晶材料を採用することが望まれる。しかしなが
ら、液晶の応答速度を速くすると、いわゆるフレーム応
答と呼ばれる現象が生じ、フリッカやコントラストの低
下などの問題を招く。
【0114】このような問題を解決する手段として、複
数の走査電極を同時選択するマルチラインセレクト(M
LS)駆動法と呼ばれる従来技術が知られている。4本
同時選択のMLS駆動法(以下、MLS4と略す)の概
要を以下に示す。ただし、MLS4を中心に説明するが
本発明はこれに限定するものではない。たとえば、2本
同時選択を行うMLS2や、8本同時に選択するMLS
8であってもよい。また、本発明の基本的な技術思想は
MLS駆動法に限定するものではなく、PWM駆動、P
CM駆動、FRC駆動などにも適用することができるこ
とはいうまでもない。
【0115】簡単のため走査電極本数を8本とし、走査
電極の駆動パターンを表す直交関数をHとして、図8を
仮定する。上記直交関数Hにおいて、行は時間、列は走
査電極に対応し、数値1は正極性の選択信号を、数値−
1は負極性の選択信号を、数値0は非選択信号を表して
いる。
【0116】基準電圧をV、バイアス比をaとすると、
例えば、第1行ベクトル(-1,1,1,1,0,0,0,0)は、時刻
1において、仮想的な接地電位(0)に対して、 第1走査電極 ・・・負の選択信号(−aV) 第2,3,4走査電極 ・・・正の選択信号(+aV) 第5,6,7,8走査電極・・・非選択信号(0) を印加することを示している。また、第2行ベクトル
(0,0,0,0,-1,1,1,1)は、時刻2において 第1,2,3,4走査電極・・・非選択信号(0) 第5走査電極 ・・・負の選択信号(−aV) 第6,7,8走査電極 ・・・正の選択信号(+aV) を印加することを示している。
【0117】次に、ある信号線の画像データとして、
(-1,1,1,1,-1,1,-1,1)を仮定する。画像データにおい
ては、数値1はOFFを、数値−1はONを表してい
る。すなわち、この信号線の画像データは、 第1,5,7走査線 ・・・ON 第2,3,4,6,8走査線・・・OFF であることを表している。直交関数と画像データの行列
積が、この信号電極に印加すべき駆動パターンであるの
で、図9で示される。
【0118】MLS4の場合、行列演算の結果は、4,
2,0,−2,−4のいずれかの値をとるが、基準電圧
をVとして、それぞれを2V,V,0,−V,−2Vの
電圧値に対応させて、信号線に出力する。上記の例で
は、演算結果が(4,2,0,2,0,-2,0,-2)であるので、信
号電極の駆動パターンは 時刻1・・・2V 時刻2・・・V 時刻3・・・0 時刻4・・・V 時刻5・・・0 時刻6・・・−V 時刻7・・・0 時刻8・・・−V となる。
【0119】一般にMLS駆動の場合、同時選択本数を
Lとすると、信号電極の参照電圧は、−(L/2)V,
−(L/2−1)V,・・・,−V,0,+V,・・
・,+(L/2−1)V,+(L/2)Vの(L+1)
個が必要であることが知られている(たとえば、MLS
4の場合、参照電圧は5個である)。上記の例で、走査
電極と信号電極の印加電圧の差を求めると、図10とな
る。上式より、例えば第1走査線に印加される実効値電
圧を求めると、図11となる。
【0120】同様に、各走査線に印加される実効値電圧
を求めると、図12となる。実効値電圧とON,OFF
の関係を、図13のように対応付けると、第1、5、7
走査線はON、第2、3、4、6、8走査線はOFFと
なって、はじめに仮定したこの信号線の画像データ(-
1,1,1,1,-1,1,-1,1)と一致する。
【0121】しかしながら、このようなマルチラインセ
レクト(MLS)駆動法では、同時選択本数を多くする
と、走査側に印加する駆動電圧の振幅は下がるが、信号
側に印加する駆動電圧の振幅は上がってしまうことが知
られている。以下に、その理由を示す。
【0122】簡単のため同時選択本数をL=4本,走査
電極本数をN=8本とし、走査電極の駆動パターンを表
す直交関数Hとして、上記従来例と同じと仮定し、ある
信号線の全ONパターン(-1,-1,-1,-1,-1,-1,-1,-1)
と全OFFパターン(1,1,1,1,1,1,1,1)の駆動波形を
求めると、「全ONパターン」は図14となり、「全O
FFパターン」は図15となる。すなわち、全ONパタ
ーンでは演算結果が(-2,-2,-2,-2,-2,-2,-2,-2)であ
るので、信号線に常に−Vの電圧が出力され、全OFF
パターンでは演算結果が(2,2,2,2,2,2,2,2)であるの
で、信号線に常にVの電圧が出力されることになる。
【0123】したがって、走査線1と信号線の駆動波形
は、図16のようになる。ただし、図16では、走査線
本数を8本から一般のN本の場合に拡張して示してい
る。図16より、ONパターンとOFFパターンの実効
値電圧は、図17で与えられることがわかる。図17
で、N=8とすると、従来例で計算した結果のON,O
FFの実効値電圧と一致する。図17は、同時選択本数
がL=4本の場合の結果であるが、一般に同時選択本数
がL本の場合、ON、OFFの実効値電圧は、図18の
式で与えられることが知られている。
【0124】また、図18の式は、直交関数がアダマー
ル行列であれば、直交関数の形に依存しないことも知ら
れている。上式より、ON/OFF比は図19となる。
平方根の中の関数をaで微分すると、図20となる。図
20の式の分子=0より、バイアス比 a=N1/2/2
のとき、ON/OFF比は最大となり、ON/OFF比
の最大値は図21となる。
【0125】次に、MLS駆動で最適バイアス状態(a
=N1/2/2)での、信号線駆動と走査線駆動に必要
な駆動電圧の振幅を求める。基準電圧Vは、OFFパタ
ーンの実効値電圧を液晶のしきい値電圧Vthに設定しな
ければならないので、図22と設定しなければならな
い。特に、最適バイアスa=N1/2/2の場合、基準
電圧Vは図23で与えられる。
【0126】信号線側は、(−L/2)V〜 (+L/2)Vまで
のL・Vの駆動電圧が要求され、走査線側は−aV〜+aV
までの2aVの駆動電圧が要求されるので、最適バイアス
の場合は、「信号線側駆動振幅」は図24となり、「走
査線側駆動振幅」は図25となる。すなわち、信号線側
の駆動振幅はL1/2に比例して増加し、走査線側の駆
動振幅はL−1/2に比例して減少する(Lは同時選択
本数である)。
【0127】図24より、特に今後最も使われる可能性
の高い4本同時選択(L=4)では、走査線本数N=1
60本,液晶しきい値電圧Vth=1.9Vの場合、信号
線側の駆動振幅は約5.6V必要であり、IC化する
際、最もよく使われている5Vプロセス(最大動作保証
電圧5.5V)ではマージン等を考慮すると、ほぼ不可
能な値と考えられる。
【0128】同時選択本数が固定(L=4)の場合、信
号線側の駆動振幅を下げるためには、走査線本数Nを増
やすか、または液晶のしきい値電圧を下げるしか方法は
ない。ところが、走査線本数Nを増やすと、ON/OF
F比が低下してしまい、コントラストが十分得られず、
画質に影響を及ぼしてしまう。また、液晶のしきい値電
圧を低下させると、液晶の応答速度が遅くなって、動画
表示に影響を及ぼしてしまう。
【0129】上記目的を達成するために、本発明による
単純マトリクス型表示パネルの駆動方法では、走査電極
と信号電極にダミーパルス(所定振幅/幅のパルス)を
印加することにより、画素に印加される実効値電圧を見
かけ上大きくする。これにより、従来のマルチラインセ
レクト(MLS)駆動と比較して、走査線側と信号線側
の駆動振幅を低下させることが可能となり、プロセス単
価の安い低耐圧プロセスでIC化することが可能となる
と同時に、低消費電力化を実現することもできる。
【0130】図26は、走査線本数N=160本の場
合、与えられた直交関数1251に対して、各走査線の
信号波形を示しており、1252は走査電極に印加され
る選択信号、1253は走査電極に印加されるダミーパ
ルスを表している。図26において、MLS4の場合、
1フレームは第1〜4サブフレームで構成されており、
各サブフレームにおいては、与えられた直交関数125
1にしたがって、4本の走査線ごとに選択信号1252
が印加される。例えば、第1サブフレームでは、直交関
数1251の第1行ベクトル(1,−1,1,1)にし
たがって、走査線1には+aV,走査線2には−aV,
走査線3には+aV,走査線4には+aVの選択信号が
印加される(Vは基準電圧,aはバイアス比)。
【0131】本発明の走査線に印加されるダミーパルス
1253は、図26に示すように、各走査線のすべての
選択信号に、選択信号と同じ電圧値でかつ一定のパルス
幅で印加されている。
【0132】次に、図27に、走査線の信号波形と信号
線の駆動波形の関係を示す。図27において、1252
は走査線の選択信号、1261は信号線の駆動波形、1
253aは走査線のダミーパルス、1253bは信号線
のダミーパルスを表す。
【0133】走査線は、代表的に走査線1、5、9の信
号波形を示している。また、信号線は、(a)全ONパ
ターン,(b)全OFFパターンの駆動波形を示してい
る。全ONパターンでは、信号線の駆動信号は−Vであ
る。全OFFパターンでは、信号線の駆動信号は+Vで
ある。
【0134】本発明の信号線に印加されるダミーパルス
1253bは、図27に示すように、走査線のダミーパ
ルス1253aと同じパルス幅でかつ同じタイミングで
印加される。また、信号線に印加されるダミーパルス1
253bの電圧値は、走査電極の選択信号の多い方の極
性と反対の極性で電圧値(絶対値)が(L/2)Vであ
る参照電圧が使用される(Lは同時選択本数)。
【0135】図26に示す走査線の信号波形の場合、正
極性の選択信号は3個,負極性の選択信号は1個であ
り、MLS4ではL=4であるので、信号線に印加され
るダミーパルス1253bの電圧値は、図27に示すよ
うに−2Vの参照電圧が使用される。
【0136】図27において、走査線の選択信号のパル
ス幅を1パルスに規格化し、ダミーパルス幅をxパルス
とすると、全ONパターン,全OFFパターンの実効値
電圧は図28となる。ただし、Nは走査線本数,aはバ
イアス比,Vは基準電圧である。図28より、基準電圧
VとON/OFF比は、図29で与えられる。
【0137】信号線側は、−2V〜+2Vまでの4Vの
駆動電圧が要求され、走査線側は−aV〜+aVまでの
2aVの駆動電圧が要求されるので、ダミーパルス幅x
と信号側&走査側耐圧並びにON/OFF比の関係は、
図30のようになる(バイアス比a=6,走査線本数N
=160,しきい値電圧Vth=1.9Vの場合)。
【0138】図30より、ダミーパルスを入れると信号
側、走査側とも必要耐圧が低下し、更にパルス幅を長く
するほど、必要耐圧は低下することがわかる。特に、ダ
ミーパルス幅を0.2に設定すると、信号側耐圧は5V
以下となり、0.35μmプロセス等の5Vプロセスが
適用可能となる。ただし、ON/OFF比は、ダミーパ
ルスを印加しない場合の値(1.082)に比べて、1.
052と低下する。
【0139】図31を用いて、他の本発明の実施形態に
ついて説明する。図31において、図27と同様、12
52は走査線の選択信号、1261は信号線の駆動波
形、1253aは走査線のダミーパルス、1253bは
信号線のダミーパルスを表している。
【0140】図31に示すように、走査線のダミーパル
ス1253aを走査線の選択期間だけでなく非選択期間
においても、信号線に印加されるダミーパルス1253
bと同じパルス幅で同じタイミングで、第2のダミーパ
ルス1253cとして走査線に追加したことを特徴とし
ている。
【0141】この走査線の非選択期間に追加する第2の
ダミーパルス1253cの電圧値としては、走査線の選
択信号の多い方の極性と同じ極性で電圧値(絶対値)が
Vである参照電圧が使用される(Lは同時選択本数)。
本実施例の場合、正極性の選択信号は3個,負極性の選
択信号は1個であるので、走査線に追加される第2のダ
ミーパルス1263cの電圧値は、図31に示すように
+Vの参照電圧が使用される。
【0142】図31において、全ONパターン,全OF
Fパターンの実効値電圧は、図32となる。ただし、N
は走査線本数,aはバイアス比,Vは基準電圧である。
図31より、基準電圧VとON/OFF比は、図33の
式で与えられる。信号線側は、−2V〜+2Vまでの4
Vの駆動電圧が要求され、走査線側は−aV〜+aVま
での2aVの駆動電圧が要求されるので、ダミーパルス
幅xと信号側&走査側耐圧並びにON/OFF比の関係
は、図34のようになる(バイアス比a=6,走査線本
数N=160,しきい値電圧Vth=1.9Vの場合)。
【0143】図34より、ダミーパルスを入れると信号
側、走査側とも必要耐圧が低下し、更にパルス幅を長く
するほど、必要耐圧は低下することがわかる。特に、ダ
ミーパルス幅を0.075に設定すると、信号側耐圧は
5V以下となり、0.35μmプロセス等の5Vプロセ
スが適用可能となる。更に、実施例1では1.052で
あったON/OFF比が、本実施例では1.058に改
善されていることがわかる。
【0144】図35を用いて、本発明の実施の形態3に
ついて説明する。図35において、1252は走査線の
選択信号、1261は信号線の駆動波形、1253dは
走査線のダミーパルス、1253eは信号線のダミーパ
ルスを表している。本発明の実施の形態3では、図35
に示すように、走査線に印加するダミーパルス1253
dとして、走査線を全て走査し終わる(サブフレーム)
ごとに、走査線のすべてに一斉に正極性(+aV)の選
択信号を一定のパルス幅で印加したことを特徴としてい
る。
【0145】また、信号線に印加するダミーパルス12
53eとしては,走査線のダミーパルスと同じパルス幅
で同じタイミングで、かつ走査線のダミーパルスの極性
と反対の極性で電圧値が(L/2)Vである参照電圧が
印加される(Lは同時選択本数)。本実施例の場合、L
=4であるので、図31に示すように−2Vの参照電圧
が使用される。
【0146】更に、図35には図示していないが、走査
線と信号線のダミーパルスの極性を一定の周期で反転さ
せている。この場合、全ONパターン,全OFFパター
ンの実効値電圧は図36となる。ただし、Nは走査線本
数,aはバイアス比,Vは基準電圧である。上式より、
基準電圧VとON/OFF比は、図37の式で与えられ
る。
【0147】信号線側は、−2V〜+2Vまでの4Vの
駆動電圧が要求され、走査線側は−aV〜+aVまでの
2aVの駆動電圧が要求されるので、ダミーパルス幅x
と信号側&走査側耐圧並びにON/OFF比の関係は、
図38のようになる(バイアス比a=6,走査線本数N
=160,しきい値電圧Vth=1.9Vの場合)。
【0148】図38より、ダミーパルスを入れると信号
側、走査側とも必要耐圧が低下し、更にパルス幅を長く
するほど、必要耐圧は低下することがわかる。特に、ダ
ミーパルス幅を0.4に設定すると、信号側耐圧は5V
以下となり、0.35μmプロセス等の5Vプロセスが
適用可能となる。更に、実施例2では1.058であっ
たON/OFF比が、本実施例では1.061に改善さ
れていることがわかる。
【0149】以上のように、本発明のダミーパルスを走
査電極と信号電極に印加したマルチラインセレクト(M
LS)駆動による単純マトリクス型表示パネルの駆動方
法によれば、走査側駆動回路と信号側駆動回路に要求さ
れる耐圧を低くすることができるので、従来の低耐圧プ
ロセスでIC設計が可能となり、低コスト、低消費電力
を実現することが可能となり、その実用的効果は大きい
ことがわかる。
【0150】さらに、本発明の他の実施例について図面
を参照しながら説明する。ダミーパルスの印加はコモン
電圧の低減などに効果を発揮する。他の効果として、表
示画質の向上に効果がある。各信号電極に信号電圧だけ
でなく、一定の電圧値で同一パルス幅のダミーパルスを
同一タイミングで印加することにより、表示画質の向上
させることができる。この画質の向上とは主としてフリ
ッカ発生の減少である。
【0151】図39に、本発明の駆動波形を示す。図2
6と同様に1252は、走査信号で走査線の選択パルス
を表す。基準電圧をV,バイアス比をaとすると、選択
期間では、正極性(+aV)または負極性(−aV)の
信号電圧であり、非選択期間では0である。また、12
61は、信号線の信号電圧を表す。走査信号が正極性の
選択信号のときは、信号電圧は負極性(−V)でオン,
正極性(+V)でオフを表し、走査信号が負極性の選択
信号のときは、信号電圧は正極性(+V)でオン,負極
性(−V)でオフを表す。
【0152】1253はダミーパルスを表す。ダミーパ
ルス1253は各信号線に、同一電圧値かつ同一パルス
幅(x)かつ同一タイミングで印加される。ダミーパル
ス1253の電圧値並びにパルス幅xを調整することに
より、液晶に印加される実効値電圧が変化する。また、
ダミーパルスを印加するタイミングは、1水平走査期間
の任意の位置である。
【0153】なお、本明細書では光変調層が液晶の場合
を例示して説明するが、有機EL(OLED)、プラズ
マディスプレイ(PDP)の場合などにも適用できるこ
とは前述の実施例と同様である。また、以上の事項は以
下の実施例でも同様である。このように、ダミーパルス
1253を各信号線に、同一電圧値かつ同一パルス幅か
つ同一タイミングで印加すると、ダミーパルス1253
印加時では、各信号線間に電位差が生じないので、各信
号線間で形成される浮遊容量結合による干渉がなくな
り、縦すじや表示むらの発生を緩和することができる。
また、見かけ上、信号電圧も高周波化されるので、表示
画質の向上が図られる。つまり、クロストークの低減に
効果を発揮し、フリッカの発生の低減にも効果を発揮す
る。
【0154】また、前述の実施例において、ダミーパル
ス1253を走査線の選択信号と同じ値に設定すること
により、液晶表示パネルの画素に印加される実効値電圧
のON/OFF比の低下を極力抑えることができる。
【0155】図40に、他の実施例における本発明の駆
動波形を示す。ダミーパルス1253は各信号線に、同
一電圧値かつ同一パルス幅かつ同一タイミングで印加さ
れるが、その電圧値を走査線の選択信号と同じ値に設定
している。これにより、ダミーパルス1253による実
効値のかさ上げが無くなる。したがって、液晶表示パネ
ル21の画素に印加される実効値電圧のON/OFF比
の低下を極力抑えることができる。また、見かけ上、液
晶層に印加される信号電圧も高周波化されるので、フリ
ッカの発生などを低減でき表示画質の向上を図ることが
できる。
【0156】本発明の他の実施例は、L本の走査電極を
同時選択することにより、複数の走査電極と複数の信号
電極を有する単純マトリクス型表示パネルを駆動するマ
ルチラインセレクト(MLS)駆動法に適用させてもの
である。階調表示方式として、フレーム変調(FRC)
方式もしくはパルス幅変調(PWM)方式を採用する。
信号電極にダミーパルス1253を印加することによ
り、基準電圧Vを低下させて、表示画質の向上を図る。
【0157】先にも説明したように、L本の走査電極を
同時選択するMLS駆動法では、従来のAPT駆動法と
比較して、走査信号は1/√L倍,データ信号は√L倍
となる。そのため、走査電極電圧と信号電極電圧とのバ
イアス比が小さくなり、実効値電圧に信号電極電圧が与
える影響は、APT駆動法に比べて大きくなる。この結
果、信号電極電圧系列に波形歪みや干渉等があれば、こ
れが表示品位に与える影響は従来と比べて大きい。
【0158】本発明のダミーパルスを信号電極に印加す
ると、信号電極電圧の基準電圧Vを下げても同じ実効値
電圧が液晶に印加されるので、より低い信号電極電圧と
なり、表示画質への影響が緩和され、表示画質の向上が
図られる。
【0159】本発明の他の実施例は、MLS駆動法にお
いて、信号電極に印加するダミーパルスは、走査電極の
選択信号の多い方の極性と反対の極性であり、かつ振幅
値が信号電極の電圧の最大振幅と同じ値に設定したこと
を特徴としている。
【0160】図41に、本発明の駆動波形を示す。図4
1において、走査線は、代表的に走査線1〜8の信号波
形を示している。図41の例の場合、同時選択する4本
の走査電極の正極性の選択信号の個数は3個である。負
極性の選択信号の個数は1個である。したがって、信号
電極に印加するダミーパルス1253は、負極性で振幅
値が信号電極の参照電圧の最大振幅である2Vに設定し
ている。
【0161】この設定のダミーパルス1253を信号電
極に印加すると、液晶には最も効率良く実効値電圧をか
けられるので、信号電極電圧の基準電圧Vをさげること
ができ、表示画質への影響が緩和され、表示画質の向上
が図られる。
【0162】本発明の他の実施例では、信号電極にダミ
ーパルスを印加するタイミングとして、1水平走査期間
の先頭または終端に設定して、消費電力の増加を抑制し
たことを特徴としている。
【0163】図42に本発明の駆動波形を示す。図42
の例に示すように、ダミーパルス1253を1水平走査
期間の終端(または先頭)で印加すると、信号電圧の変
化が少なくなり、セグメントドライバICの消費電力の
増加を抑制することができる。また、信号電極電圧の基
準電圧Vをさげることができる。したがって、表示画質
への影響が緩和され、表示画質の向上を図ることができ
る。
【0164】本発明の他の実施例は、信号電極にダミー
パルスを印加するタイミングとして、サブフレームごと
に交互に1水平走査期間の先頭と終端に設定したことを
特徴としている。
【0165】図43に本発明の駆動波形を示す。ダミー
パルス1253を印加するタイミングをサブフレームご
とで変化させると、干渉しない期間が時間的にばらつく
ので、表示画質の向上が図られる。したがって、ダミー
パルスを印加するタイミングをサブフレームごとに交互
に1水平走査期間の先頭と終端に設定すると、消費電力
の増大を抑制しつつ、良好な表示画質を実現できる。
【0166】本発明の他の実施例は、走査線本数がN、
バイアス比がaの場合、表示パネの画素に印加される実
効値電圧のON/OFF比をα以上確保するために、信
号電極に印加する1水平期間におけるダミーパルス幅の
割合x(0<x<1)として、図44に示す関係に設定
したことを特徴としている。
【0167】図41において、走査線の選択信号の1水
平期間に対して、ダミーパルス幅の割合をxとすると、
全ONパターン,全OFFパターンの実効値電圧は、図
45の関係となる。ただし、Nは走査線本数,aはバイ
アス比,Vは基準電圧である。
【0168】図45より、基準電圧VとON/OFF比
は、図46に示す式で与えられる。図46より、ON/
OFF比がα以上確保できるダミーパルス幅の割合x
は、図44の式で与えられる。
【0169】さらに信号電極に印加するダミーパルス1
253のパルス幅として、液晶表示パネルの画素に印加
される実効値電圧のON/OFF比が1.05以上(望
ましくは1.065以上)確保できる値に設定すること
が好ましい。この駆動方法によれば、走査電極と信号電
極にダミーパルスを印加しても、ON/OFF比が十分
確保されているので、コントラストの低下をまねくこと
はない。
【0170】階調表示方式として、フレーム変調(FR
C)方式の場合、8色,256色,4096色表示モー
ドでダミーパルスのパルス幅を可変させることも効果が
ある。フレーム変調方式では、階調数が多くなるほど、
各信号線間で形成される浮遊容量結合による干渉が多く
なり、縦すじや表示むらが発生しやすい。そこで、階調
数が多いときは、ダミーパルス幅を長くして縦すじや表
示むらの発生を抑え、階調数が少ないときは、ダミーパ
ルス幅を短くしてコントラストを上げることで、最適な
表示画質を得ることができる。
【0171】また、階調表示方式として、パルス幅変調
(PWM)方式の16階調表示の場合、ダミーパルス幅
を1/16水平期間とすることが好ましい。パルス幅変
調で16階調表示を行う場合、パルス幅は1,2,4,
8と重み付けされるので、全体では15パルス幅とな
る。1水平期間を分周クロックで作成すると、16クロ
ックとなるので、15パルスでは1クロック余ってしま
う。そこで、余った1クロックをダミーパルスに対応さ
せると、1水平期間を16進カウンタで構成できるの
で、余分な回路は必要なく回路規模を小さくできると同
時に、表示画質の向上も図れる。
【0172】また、RED(赤)、GREEN(緑)、
BLUE(青)ごとにダミーパルスのパルス幅、または
振幅を変化させることにより、RGBガンマカーブを補
正できるように構成することが好ましい。一般に、反射
型パネルの場合、電圧−反射率特性は、RED,GRE
EN,BLUEで多少異なり、特に反射率が立ち上がる
しきい値電圧が異なる。そこで、基準電圧Vに対して、
RED,GREEN,BLUEのダミーパルス幅xを、
それぞれのしきい値電圧Vthに合わせて、図47のよ
うに別々に設定してやると、RGBのガンマカーブを補
正できる。
【0173】以下、本発明の駆動方式のハード構成につ
いて説明する。図27では信号線の電圧を電圧の大きさ
を示すためにセグメント信号は、+2V、+V、0、−
V、−2Vとして説明した(Vは単位電圧)。+2Vは
極性が正であり、+Vの2倍の電圧であることを示して
いる。しかし、ハードウェアを説明する際は電圧の大き
さではなく、記号で説明するほうが理解は容易になる。
したがって、今後は+2V電圧をV2、+V電圧をV
1、0電圧をVC、−2V電圧をMV2、−V電圧をM
V1と呼ぶ(あるいは置き換えて説明する)。また、コ
モン信号はバイアス比をaとし、+aV、0、−aVと
して説明した。今後は+aV電圧をV3、−aV電圧を
MV3と呼ぶ(あるいは置き換えて説明する)。
【0174】また、図26、図35などの説明におい
て、ダミーパルス1253とコモン信号1252、ある
いはダミーパルス1253とセグメント信号1261と
は、図48(a)に示すように、切り替えているように
説明したが、これに限定されるものではない。たとえ
ば、図48(b)のようにセグメント信号(あるいはコ
モン信号)1261にダミーパルス1253が積み重な
るようにしてもよい。また、図48(c)のように信号
1261とダミーパルス1253とが境目なく徐々に切
替わるようにしてもよいことは言うまでもない。
【0175】また、オンオフ比(コントラスト)を変化
しないようにダミーパルス1261を印加するには図4
9(b)に図示するように信号に実効電圧に一部をダミ
ーパルス1253の実効値となるように制御すればよ
い。つまり、図49(a)の信号1261の実効値を図
49(b)の(a+b)×cとし、減少した実効値(a
+b)×dをダミーパルス1253とすればよい。この
ようにしてダミーパルスを印加すれば、表示パネルのコ
ントラストは全く変化することがなく、高画質を維持で
きる。
【0176】液晶層は実効電圧値により液晶の透過率が
変化する。ダミーパルス1261の印加により実効電圧
値が変化すれば液晶層の透過率が変化する。実効電圧値
はコモン信号1252とセグメント信号1261および
ダミーパルス1253で決定される。
【0177】ダミーパルス1253の印加により増加し
た実効電圧値分を、コモン信号1252の実効電圧を低
下させることにより等しくすることができる。通常、コ
モン信号1252の振幅値は高い。ダミーパルス125
3の印加により増加する実効電圧値分を、コモン信号1
252で調整するということは、コモン電圧の振幅値と
下げることになる。したがって、ダミーパルス1253
の印加により、コモン信号1252を下げることができ
る。そのため、コモンドライバIC15の耐圧を下げる
ことができるようになる。したがって、低耐圧で低コス
トの半導体プロセスでICを作製できるから低コスト化
を実現できる。
【0178】このコモン電圧の低減させる効果は、電磁
不要輻射を低減させることにもなる。特に携帯電話など
に使用する際、電磁不要輻射の低減効果は大きい。携帯
電話では高周波数の電波処理を行っており、電磁不要輻
射が回路に飛びこめば雑音となってしまうからである。
【0179】表示パネル21を携帯電話などの情報表示
装置に使用する場合、ドライバIC14、15を図1に
示すように表示パネルの一辺に実装することが好ましい
(なお、このように一辺にドライバICを実装する形態
を3辺フリー構成(構造)と呼ぶ。従来は、表示領域の
X辺にコモンドライバIC15が実装され、Y辺にセグ
メントドライバIC14が実装されていた)。画面10
7の中心線が表示装置の中心になるように設計し易く、
また、ドライバICの実装も容易となるからである。
【0180】しかし、図1のようにコモンドライバ15
をセグメントドライバ14の横に配置すると、図50、
図53等に示すように、コモン信号線205は辺Cの沿
って形成し、画面表示領域107まで形成する必要があ
る。なお、C辺に形成するコモン信号線205のピッチ
は5μm以上12μm以下にする。5μm未満では隣接
コモン信号線に寄生容量の影響によりノイズが乗ってし
まう。実験によれば7μ以下で寄生容量の影響が顕著に
発生しだし、5μm未満では表示画面にビート状などの
画像ノイズが激しく発生する。特にノイズの発生は画面
の左右で異なり、このビート状などの画像ノイズを低減
することは困難である。また、低減12μmを越えると
表示パネルの額縁幅Dが大きくなりすぎ実用的でない。
【0181】前述の画像ノイズを低減するためには、コ
モン信号線205を形成した部分の下層あるいは上層
に、グラントパターン(一定電圧に電圧固定あるいは全
体として安定した電位に設定されている導電パターン)
を配置することにより低減できる。また、別途設けたシ
ールド板(シールド箔(一定電圧に電圧固定あるいは全
体として安定した電位に設定されている導電パター
ン))をコモン信号線205上に配置すればよい。
【0182】図1のC辺のコモン信号線205はITO
電極で形成してもよいが、低抵抗化するため、ITOと
金属薄膜とを積層して形成したり、金属膜で形成するこ
とが好ましい。ITOと積層する場合は、ITO上にチ
タン膜を形成し、その上にアルミニウムあるいはアルミ
ニウムとモリブデンの合金薄膜を形成する。もしくはI
TO上にクロム膜を形成する。金属膜の場合は、アルミ
ニウム薄膜、クロム薄膜で形成する。以上の事項は本発
明の他の実施例でも同様である。
【0183】また、図26、図27、図31乃び図35
等に示すコモン信号1252の電圧を低下させること
は、使用する耐圧がセグメント信号1261に近づくこ
とになる。MLS駆動では、特にセグメント信号とコモ
ン信号1261の振幅値が近いという特徴がある。振幅
値が近いということはセグメントドライバIC14とコ
モンドライバIC15などの半導体ICチップの耐圧が
近いということを意味する。耐圧が近ければ、セグメン
トドライバIC14とコモンドライバIC15とを同時
に1チップに形成することができる(図53参照)。
【0184】図53ではセグメントドライバIC14と
コモンドライバIC15とを1チップ化(1チップドラ
イバIC14a)している。1チップ化すれば、表示パ
ネル21へのICチップの実装が1個で済む。したがっ
て、実装コストも低減できる。また、1チップドライバ
IC内で使用する各種電圧も同時に発生することができ
る。
【0185】なお、セグメントドライバIC14、コモ
ンドライバIC15、1チップドライバIC14aはシ
リコンなどの半導体ウェハで作製し、表示パネル21に
実装するとしたがこれに限定するものではなく、低温ポ
リシリコン技術、高温ポリシリコン技術により表示パネ
ル21に直接形成してもよいことは言うまでもない。
【0186】なお、以上に説明した事項は、MLS駆動
だけでなく、当然のようにPWM駆動、PCM駆動など
の他の駆動方法を実施する表示パネルにも適用できるこ
とは言うまでもない。また、単純マトリックス型の表示
パネルだけでなく、アクティブマトリックス型の表示パ
ネルにも適用することができる。
【0187】以上の事項は単純マトリックス型の表示パ
ネルを例示して説明したがこれに限定するものではな
く、アクティブマトリックス型の表示パネルにも適用で
きることは言うまでもない。コモンドライバIC15を
ゲートドライバICと置き換え、コモン信号線205を
ゲート信号線と置き換えればよいからである。ゲート信
号の振幅を低減することなどによる効果は共通である。
したがって、3辺フリー構成、ダミーパルスを印加する
駆動方法などはあらゆる表示パネルに適用することがで
きる。
【0188】図56に示すようにダミーパルス1253
を印加するとフリッカを低減できるという効果もある。
このメカニズムを解明することは困難ではあるが以下の
理由によるものと推測される。
【0189】ダミーパルス1253は比較的信号の振幅
値が大きい(MV2またはV2が使用される)。また、
ダミーパルス1253によりセグメント信号線206に
印加する信号に高周波成分が多くなる。そのため、液晶
層に印加する信号に高周波成分が多くなり、液晶層が過
渡応答する。さらにダミーパルスが液晶層に与える実効
電圧値も比較的大きい。また、ダミーパルス1253は
画面全体に均一に印加される。
【0190】STN液晶表示パネルは、セグメント信号
線に印加する信号の周波数成分によりクロストーク量が
変化する。しかし、ダミーパルスを印加すると画面全体
の周波数成分が均一になる、また、ダミーパルスの実効
値電圧が比較的大きいという理由から、クロストークが
発生しにくくなる。したがって、ダミーパルスの印加に
より表示画像が変化しても、クロストークなどは表示画
像による変化することは少ない。結果的に均一をなり高
画質化できる。
【0191】図57に図示するように、信号1261が
変化してもダミーパルスの電圧印加方向を固定すること
は効果がある。一般的にSTN液晶表示パネルでは、フ
レームレートが低くなると、低周波成分の差異による低
周波フリッカ(10Hz以下の比較的ゆっくりとした輝
度変化)が発生しやすくなる。
【0192】ダミーパルス1253を印加すると低周波
フリッカを抑制できる。ダミーパルス1253を印加す
ることによりフレームレートが40Hz以下でも低周波
フリッカの発生を防止することができる。これば、ダミ
ーパルス1253が液晶層全体に均一に印加され、ま
た、ダミーパルスの印加により液晶層全体に高周波成分
が印加されるためと推定される。低フレームレートを実
現できれば低消費電力化を実現できる。
【0193】さらに、低フレームレート(30Hz以
下)での低周波フリッカの発生を防止するためには、図
58に図示するように、ダミーパルス1253の印加位
置を変化させればよい。ただし、ダミーパルス1253
の最適印加位置は液晶材料などにより異なるので、画像
を見ながら検討する必要がある。実験では液晶の応答時
間が200m秒から300m秒の液晶材料ではダミーパ
ルス1253は1水平走査期間(1H)の中央部に印加
する場合に良好な結果が得られた。その範囲は、1水平
走査期間を1とし、中央部を0.5とした時、0.25
以上0.75以下の範囲が最も良好な結果が得られた。
【0194】さらにフレームレート25Hz以下の超低
フレームレートでは、画像の種類(8色の文字表示、自
然画、人物など)に応じて、ダミーパルス1253の位
置をAまたはB方向に手動で移動し、最もフリッカが低
減する位置に調整すればよい(図58参照)。この調整
はユーザーが情報表示装置のボタンを押さえることなど
により実現できる。また、フリッカの発生状態をホトセ
ンサなどで検出し、マイコンなどで制御して自動的に調
整してもよい。さらに、図58に示すダミーパルスの幅
Lを可変することによってもフリッカの発生を低減する
ことができる。この調整もユーザーが情報表示装置のボ
タンを押さえることなどにより実現できる。また、フリ
ッカの発生状態をホトセンサなどで検出し、マイコンな
どで制御して自動的に調整してもよいことは同様であ
る。
【0195】また、図59に図示するようにフィールド
(F)(あるいはフレーム(F))ごとにダミーパルス
1253の印加位置を変化させることによってもフリッ
カの発生を低減できる。図59では第1Fではダミーパ
ルス1253は1Hの中央部に印加している。第2Fで
はダミーパルス1253は1Hの終末部に印加してい
る。第3Fではダミーパルス1253は1Hの最初部に
印加する。次の第4Fではダミーパルス1253は1H
の中央部に印加する。
【0196】以上のようにダミーパルス1253の印加
位置をフィールド(フレーム)ごとに変化させることに
より液晶層に高周波成分が印加され、また、液晶層に印
加する信号がランダム化される。したがって、低フレー
ム駆動を実現できる。
【0197】図60に示すように隣接した水平走査期間
(第1H期間と第2H期間)でダミーパルス1253を
連続的にすることにより波形の変化割合を抑制すること
ができる。第1H期間ではダミーパルス1253bを終
末に印加し、第2H期間ではダミーパルス1253を最
初に印加する。このようにダミーパルス1253を印加
すればセグメント信号線206に印加する信号の変化が
少なくなる。変化が少なければ、低電力化が可能であ
る。また、図60(b)に示すようにダミーパルス12
53の印加を1水平走査期間あるいは複数水平走査期間
で反転させれば、液晶層に高周波の電圧が印加され、フ
リッカの発生を抑制することができる。
【0198】さらに、図61に示すようにR、G、Bで
ダミーパルス1253の印加位置を変化させることもフ
リッカ発生の抑制に効果がある。R、G、Bの画素は隣
接して形成しており、表示画面全体としてフリッカを打
ち消しあうからである。
【0199】図61では、RとB画素のダミーパルス1
253の印加位置を同一にし、G画素の印加位置と異な
らせている。もちろん、RとG画素のダミーパルス12
53の印加位置を同一にし、B画素の印加位置と異なら
せてもよい。また、図62のように、R、G、B画素の
ダミーパルス1253位置をそれぞれ異ならせても良
い。
【0200】STN液晶表示パネルを含む液晶表示パネ
ルは赤(R)、緑(G)、青(B)で電気光学特性(ガ
ンマ特性)が異なる。特にSTN液晶表示パネルではフ
ィルム補償により、楕円偏光を直線偏光としているた
め、フィルムの位相補償がR、G、Bで完全に一致して
いないと、RGBでガンマ特性カーブがずれる。
【0201】このガンマ特性カーブを一致させるのは至
難の業である。本発明では図61に示すように、セグメ
ント信号にダミーパルス1253を印加し、さらに各R
GBでダミーパルス1253の実効電圧値を変化(パル
ス幅、振幅値を調整する)させることによりセグメント
信号線に印加する実効値を変化させる。したがって、ダ
ミーパルス1253によりR、G、Bで電気−光学特性
(ガンマ特性)を調整することができる。
【0202】このガンマ補正のダミーパルス1253
は、R、G、Bの信号のうち少なくとも1つに印加し、
このパルスの印加により、印加した信号のガンマ特性を
変化させる。また、ダミーパルス1253の印加時間お
よびパルス幅を調整することにより補正量が変化する。
したがって、補正量の調整によりRGBのガンマ特性を
良好に一致させることができる。
【0203】また、図63(a1)(a2)(a3)に
図示するようにフィールド(フレーム)ごとに変化させ
ることにより液晶層に高周波成分が印加されるようにな
る。また、液晶層に印加する信号がランダム化される。
したがって、低フレーム駆動を実現できる。同様に、図
63(b1)(b2)(b3)に図示するようにフィー
ルド(フレーム)ごとにすこしづつダミーパルス125
3の印加位置を変化させることにより液晶層に高周波成
分が印加されるようになる。また、液晶層に印加する信
号がランダム化される。したがって、低フレーム駆動を
実現できる。
【0204】また、図64(a)に図示するように1水
平走査期間(1H)もしくは複数水平走査期間ごとにダ
ミーパルス1253の印加位置を変化させることにより
液晶層に高周波成分が印加されるようになる。また、液
晶層に印加する信号がランダム化される。したがって、
低フレーム駆動を実現できる。
【0205】なお、以上の実施例では、1水平走査期間
(1H)ごとにダミーパルス1253を1個印加する方
式であったがこれに限定するものではない。たとえば、
図64(b)に示すように1水平走査期間(1H)ごと
に複数のダミーパルス(1253a、1253b)を印
加してもよいことは言うまでもない。また、図64
(c)に示すようにダミーパルス1253の振幅値、幅
などを変化させてもよいことは言うまでもない。また、
ダミーパルス1253は矩形波に限定するものではな
く、図64(d)に示すように三角波などの他の形状で
であってもよい。また、図64(e)に示すように水平
走査期間で隣接した三角波を連続にしてもよいことはい
うまでもない。図64(e)に示すように連続にするこ
とにより消費電力を低減することができる。また、ダミ
ーパルス1253を印加するのではなく、図64(f)
に示すように信号1261を変化させて液晶層に印加す
る信号を高周波化してもよいことは言うまでもない。
【0206】以上は主としてFRC駆動に関するもので
あった。以下、本発明のMLS駆動の1つであるPWM
駆動について説明する。なお、FRC駆動で説明した事
項は以下のPWM駆動にも適用されることは言うまでも
ない。以下では主としてPWMに関わる事項について記
載する。
【0207】しかし、4種類(8、4、2、1)のパル
ス幅を用いるPWM(以後、15PWMと呼ぶ)は図示
することが難しい。そこで、図面を簡略化し、かつ理解
を容易にするために、3種類のパルス幅(4、2、1)
を用いるPWM(以後、7PWMと呼ぶ)を中心に説明
する。なお、7PWMでは8階調を表示できる。なお、
セグメントドライバの出力波形(信号パルス1261ま
たは信号波形1261と呼ぶ)を中心に説明する。
【0208】図65は7PWM時のセグメント信号線に
印加する駆動波形である。4パルス幅の信号パルス12
61a、2パルス幅の信号パルス1261b、1パルス
幅の信号パルス1261cで構成されている。
【0209】消費電力が大きく発生するのは、電圧値が
変化する部分である。たとえば、図65ではa点(電圧
V1からMV2に変化)とb点(電圧MV2からV1に
変化)である。これは、図163を参照して後述するよ
うに、a点ではオペアンプ451b、451eが動作
し、b点ではオペアンプ451e、451bが動作する
ことによる。この際に液晶層などの光変調層を充電する
のに要する電力が発生するのである。また、ドライバIC
14の出力電流が発生する。
【0210】なお、本発明では図示していないが、オペ
アンプ451の出力端にアナログスイッチが形成されて
おり、複数のオペアンプ451出力のうち、かならず、
1つの電圧のみが1つのセグメント信号線に印加される
ように構成されている。この制御は閉じたアナログスイ
ッチがオープンになってから、他のアナログスイッチが
閉じるように構成することで実現している。なお、すべ
てのアナログスイッチがとじている期間は20nsec
以上100nsec以下をすることが好ましい。
【0211】以上のことから、低消費電力化を実現する
ためには、図65で示すa点、b点などの変化点を少な
くすればよい。変化点が少なくなれば消費電力が小さく
なる。一例として液晶表示パネルモジュールの消費電力
のうち、ロジック回路部は10%、アナログ回路部が3
0%、液晶層を駆動する電力が60%という結果もあ
る。この液晶層を駆動する電力のほとんどが、液晶層へ
印加する信号波形の変化に伴う充放電電力である。ま
た、有機EL表示パネルにおいてもドライバICの電力を低
減することができる。
【0212】図65の変化点を少なくするには、図66
に示すように信号パルス1261aと1261bとを連
続させればよい。図66のように変化点はcの1つにな
る。したがって、図65に比較して変化点で消費する電
力は半分になる。
【0213】これらの演算は容易である。MLS演算で
電圧値V1、V2などが求められる(もしくは電圧に相
当する番号の3ビット。なぜなら、MLS4ではセグメ
ント電圧はV2、V1、VC、MV1、MV2の5値で
あるから3ビットで表現できる)。また、PWMは各ビ
ットでMLS演算が実施され、この各ビットはそれぞれ
パルス長さが一定値に定まっているからである。たとえ
ば、16階調の場合は第4ビットの長さ8であり、第1
ビットは長さ1である。8階調の場合は第3ビットの長
さ4であり、第1ビットは長さ1である。なお、以上の
事項は通常のPWM駆動でも同様である。
【0214】つまり、求められた電圧値ごとにビットご
とに重み付けされたパルス幅を加算していけばよい。し
たがって、結果は、電圧V2の長さはL1、電圧V1の
長さはL2、電圧VCの長さはL3、電圧MV1の長さ
はL4、電圧MV2の長さはL5となる。この算出(加
算)された長さをそれぞれに応じてセグメント信号線か
ら出力すればよい。
【0215】図67は2水平走査期間(2H)分のPW
M波形を示している。電圧の変化点はa、b、c、d、
eの5箇所である。図68に示すように演算により変化
点はa、b、cの3箇所となる。また、図68は、第1
H期間の信号パルス1261bと第2H期間の信号パル
ス1261aとを連続にした点である。つまり、2H期
間をあわせて演算をし、変化点を少なくする。この演算
は容易である。2H期間を通じて演算処理を実施すれば
よいからである。
【0216】なお、セグメントドライバIC14全体あ
るいは一部の機能、コントローラ281の全体あるいは
一部の機能を低温ポリシリコン技術で表示部107と一
体として形成してもよい。低温ポリシリコンのプロセス
温度は600℃以下であり,アモーファスSi-TFT向けと同
様の大型ガラス基板を使うことができる。600℃以下の
プロセス温度における,安定的で高スループットの結晶
化技術を確立できる。この低温プロセスの低温ポリシリ
コン技術を使ったTFTの移動度は約300cm2・V-1・s-1であ
る。ロジック回路として約10MHzの動作が可能であり、
携帯電話のマイコンクロック4MHzを十分に包含す
る。
【0217】低温ポリシリコン技術を使うことによっ
て,ドライバに加えて映像コントローラも表示パネルに
内蔵できる。複数の映像信号をパネルに入力し,パネル
の中でこれらの信号を制御し表示する。回路を外付けす
る場合に比べて,低消費電力,低コスト,狭額縁にでき
るようになる。
【0218】また、第1フレームでは奇数ライン(1)
と偶数ライン(2)と連続し、次の第2フレームでは偶
数ライン(2)と奇数ライン(2)を連続にしてもよ
い。液晶の立ち上がり遅れと立ち下がり遅れとが打ち消
しあい、パルス幅による透過率変動が少なくなるからで
ある。さらに、第3フレームでは偶数ラインと奇数ライ
ンと連続し、次の第4フレームでは奇数ラインと偶数ラ
インを連続にしてもよい。
【0219】また、フレームごとに液晶の電圧極性を反
転させる駆動の場合は、第1フレームでは奇数ラインと
偶数ラインと連続し、次の第2フレームでは奇数ライン
と偶数ラインを連続し、第3フレームでは偶数ラインと
奇数ラインと連続し、次の第4フレームでは偶数ライン
と奇数ラインを連続にしてもよい。
【0220】以上の実施例は他の実施例にも適用するこ
とが好ましい。たとえば、演算パルス1261の連続す
る方式、ダミーパルス1253を連続する方式にも適用
することが好ましい。
【0221】図68では、第1H期間の信号パルス12
61bと第2H期間の信号パルス1261aとを連続に
した。しかし、他の方法もある。図69である。図69
でも変化点はa、b、cの3点であるが、c点の変化は
MV2からMV1(変化k)への変化である。図68の
c点のV1からMV1への変化に対して1/2である。
したがって、電圧の変化量が小さいため、図69の方が
消費電力を少なくすることができる。
【0222】以上のように変化を小さくすることにより
同一のPWM波形でも複数の演算結果が発生する。どれ
が最適であるかは、変化量を考慮して演算することによ
り求めることができる。
【0223】図70は15PWMの場合である。変化点
はa、b、cの3点である。図71のように処理とする
ことにより、変化点はaの一箇所となる。したがって、
変化点で消費する電力は1/3となる。
【0224】図72は7PWMに1つのダミーパルス1
253と印加した例である。したがって、1Hの、クロ
ックは8クロックとなり、2の乗数となる。したがっ
て、回路構成が容易となる。同様に15PWMでは1パ
ルスのダミーパルス方式を用いれば、全体は16クロッ
クとなり2の乗数となる。したがって、回路構成が容易
となる。つまり、PWM方式において、ダミーパルスを
加えた時、1Hのクロックが2の乗数となるようにする
ことにより回路構成が容易になるという効果を発揮でき
る。
【0225】なお、以上の事項はPWM方式に限定され
るものではなく、例えば、図73はFRC方式にも適用
できる(信号パルス1261幅が7クロック、ダミーパ
ルス1253が1クロック)。1H走査期間は8クロッ
クとなるように信号を作成している。したがって、1H
の、クロックは8クロックとなり、2の乗数となる。回
路構成が容易となる。同様に信号パルス1261の長さ
を15では1パルスのダミーパルス方式を用いれば、全
体は16クロックとなり2の乗数となる。したがって、
回路構成が容易となる。信号パルスの長さ+ダミーパル
スの長さが2の乗数となるように構成することにより
(1Hのクロックが2の乗数となるように)することに
より回路構成が容易になるという効果を発揮できる。
【0226】図72において、1Hで変化点はa、b、
c、d、e、f、gの7箇所である。図74に示すよう
に演算処理を実施することにより、変化点はa、b、
c、dの4箇所に減少する。したがって、消費電力を大
幅に削減できる。
【0227】図75は他の演算結果を実施した実施例で
ある。変化点はa、b、cの3箇所となっている。図7
5の特徴は第1H期間のダミーパルス1253aと第2
H期間のダミーパルス1253bとを連続にした点であ
る。つまり、奇数水平走査期間にはダミーパルスは1H
の最後にし、偶数水平走査期間は1Hの最初にする。こ
のように奇数水平走査期間と偶数水平走査期間とでダミ
ーパルスの位置を変化させることにより変化点を減少さ
せることができる。
【0228】以上の実施例はPWMについて説明した
が、これに限定するものではない。例えば、FRC方式
においても有効である。たとえば、図73はFRC方式
でダミーパルスを印加した実施例である。ダミーパルス
1253は1クロック分である。図76のようにダミー
パルスを連続にすることにより、変化点は少なくなり、
低消費電力化を実現できる。図76の実現には演算は必
要がない。単に、奇数水平走査期間にはダミーパルスは
1Hの最後にし、偶数水平走査期間は1Hの最初にする
だけで実現できる。このようにFRC方式でも奇数水平
走査期間と偶数水平走査期間とでダミーパルスの位置を
変化させることにより変化点を減少させることができ
る。
【0229】図77は15PWM方式に1ダミーパルス
を印加した実施例である。1Hで変化点はa、b、c、
dの4箇所である。図78に示すように演算処理を実施
することにより、変化点はa、bの2箇所に減少する。
したがって、消費電力を大幅に削減できる。また、V1
とV2の正極性の電圧を1Hの前半部にまとめ、MV
1、MV2の逆極性の電圧を1Hの後半部にまとめる。
以上のように正極性の電圧を1Hの前半部にまとめ、負
極性の電圧を後半部にまとめることにより変化点を少な
くすることができる。
【0230】また、奇数水平走査期間に正極性の電圧を
1Hの前半部にまとめ、負極性の電圧を後半部にまとめ
る。次の偶数水平走査期間には、負極性の電圧を1Hの
前半部にまとめ、正極性の電圧を後半部にまとめる。次
の奇数水平走査期間に正極性の電圧を1Hの前半部にま
とめ、負極性の電圧を後半部にまとめる。次の偶数水平
走査期間には、負極性の電圧を1Hの前半部にまとめ、
正極性の電圧を後半部にまとめる。という処理を実施す
れば、信号波形の変化点を少なくするができるから好ま
しい。
【0231】STN液晶表示パネルを含む液晶表示パネ
ルは赤(R)、緑(G)、青(B)で電気光学特性(ガ
ンマ特性)が異なる。特にSTN液晶表示パネルではフ
ィルム補償により、楕円偏光を直線偏光としているた
め、フィルムの位相補償がR、G、Bで完全に一致して
いないと、RGBでガンマ特性カーブがずれる。また、
有機EL表示パネルにおいても、R、G、Bの発光材料
および積層構成が異なるため、ガンマカーブがRGBで
異なる。
【0232】このガンマ特性カーブを一致させるのは至
難の業である。本発明では図79に示すように、セグメ
ント信号に補正パルス1541を印加している。補正パ
ルス1541はセグメント信号線に印加する実効値を変
化させる。したがって、補正パルスにより電気−光学特
性(ガンマ特性)を調整することができる。
【0233】この補正パルスは、R、G、Bの信号のう
ち少なくとも1つに印加し、この補正パルスの印加によ
り、印加した信号のガンマ特性を変化させる。また、補
正パルス1541の印加時間およびパルス幅を調整する
ことにより補正量が変化する。したがって、補正量の調
整によりRGBのガンマ特性を良好に一致させることが
できる。
【0234】この補正パルス1541と信号パルス12
61などを図66などに図示したようにパルスを連続さ
せることにより低消費電力化を実現できることは言うま
でもない。
【0235】なお、以上の事項はMLS駆動のPWMとして説
明したが、これに限定するものではない。通常のPWM駆
動にも適用できるものである。また、単純マトリックス
型の表示パネルに限定されるものではない。たとえば、
アクティブマトリックス型の表示パネルにも適用するこ
とができる。たとえば、信号パルス1261を連結する
ことにより消費電力を低減する技術的思想は共通だから
である。また、液晶表示パネルに限定されるものではな
く、有機EL(OLED)表示パネルの駆動方法としても適用す
ることができることは言うまでもない。
【0236】以上の実施例は主としてセグメント信号側
の操作するものである(図80(a1)(a2)参
照)。しかし、図80(b1)(b2)に図示するよう
に、コモン信号1252を2つの矩形状(a、bで示
す)にしてもよい(図26も参照のこと)。つまり、コ
モン信号側1252にダミーパルスを印加してもよい
し、セグメント信号側1253にダミーパルスを印加し
てもよい。また、コモン信号側1252とセグメント信
号側1253の両方にダミーパルスを印加してもよい。
【0237】また、ダミーパルス1253は液晶層に印
加する実効電圧値を変化させるものである。したがっ
て、図81に示すようにダミーパルス1253の幅Lを
変化させることにより液晶層の輝度を変化させることが
できる。Lが大きくなれば液晶層に印加される実効電圧
値が大きくなる。Lが小さくなれば液晶層に印加される
実効電圧値が小さくなる。る。この調整はユーザーが情
報表示装置のボタンを押さえることなどにより実現でき
る。マイコンなどで制御して自動的に調整してもよい。
【0238】ダミーパルス1253の印加により、コモ
ン電圧(V3、MV3)の振幅を低下させることができ
る。しかし、ダミーパルスはバイアス比を低下させるこ
とになるから、オンオフ比を低下させる。このオンオフ
比はコントラストと考えてよい。値が大きいほど白黒の
差をはっきりと表示でき、コントラストも高くなる。
【0239】単純マトリックス型液晶表示パネルはコモ
ン信号線(走査線)の本数が多くなるほどオンオフ比は
悪くなる。たとえば、走査線が480本のVGAパネル
では中央で分割する(2分割)ため、n=240本であ
る。このVGAパネルでは、オンオフ比はで1.064
58である。同様に走査線が600本(n=300)で
はオンオフ比は1.0556である。また、走査線が7
68本(n=384)のXGAパネルでは、オンオフ比
は1.04654である。これらの値は液晶材料などに
依存せず、走査線数nにのみ関係する。
【0240】図82は横軸にダミーパルス比率を記載し
ている。ダミーパルス比率とは、1水平走査期間(1
H)に占めるダミーパルスの幅(比率)である。また、
図82は縦軸にオンオフ比を記載している。
【0241】図83も同様に横軸にダミーパルス比率を
記載している。縦軸は変化割合を記載している。この変
化割合とは、ダミーパルスを印加しない時(1水平走査
期間(1H)のすべての期間に信号パルス1261が占
める場合)のV3(MV3)電圧を1とし、ダミーパル
スの印加により、どの程度の割合でV3(MV3)電圧
が低下するかを示したものである。
【0242】単純マトリックス型表示パネルで画像表示
として、許容できる表示はXGAであろう。実際に商品
化されている、あるいは商品化されたことがあるからで
ある。XGAの時は、オンオフ比は1.0465であ
る。この値を図82で横方向に見ると、曲線との交点は
ダミーパルス比率0.22(1Hの22%)となる。ダ
ミーパルスを印加する効果はコモン電圧(V3、MV
3)を低下させることにある。したがって、1〜2%の
低下では技術的に効果があったとはいえない。5%は低
下させる必要がある。図83で縦軸の5%低下(0.9
5)の位置から横方向に見ると曲線との交点はダミーパ
ルス比率0.060(1Hの6%)となる。
【0243】以上のことから、ダミーパルス比率は、
0.06以上0.22以下の範囲とすることが好ましい
(図83の斜線部で示す)。この範囲では変化割合も
0.95以上0.83となり大きく十分な低電圧化を実
現できる。また、オンオフ比のXGAの1.0465以
上となり、コントラストも実用上十分である。
【0244】以上の事項は、主として単純マトリックス
型の表示パネルを例示して説明したがこれに限定するも
のではなく、アクティブマトリックス型の表示パネルに
も適用できることは言うまでもない。ダミーパルス12
53により液晶層に高周波成分が多い信号を印加するこ
とによりフリッカの発生を抑制できるという効果、輝度
を調整できるという効果はアクティブマトリックス型の
表示パネルでも同様であるからである。
【0245】図1では、セグメントドライバIC14の
両端にコモンドライバIC15a、15bを実装する
(あるいは形成する)としたがこれに限定するのもでは
ない。たとえば、図50に示すように、セグメントドラ
イバIC14に隣接した一方の側に1つのコモンドライ
バIC15を配置してもよい。なお、図50などにおい
て太い実線で図示した箇所はコモン信号線205が並列
して形成した箇所を示している。したがって、Cの部分
(画面下部)は走査信号線の本数分のコモン信号線20
5が並列して形成され、Dの部分(画面上部)はコモン
信号線205が1本形成されている。なお、図1のよう
に2つのコモンドライバ15a、15bを使用すると図
1のC辺に並列して形成するコモン信号線205aの本
数が走査線数の1/2となる(画面の左右にコモン信号
線数の1/2づつ配置できるからである)。したがっ
て、額縁が画面の左右で均等になるという特徴があるこ
とは言うまでもない。
【0246】本発明はコモン信号線205の走査方向
と、画面分割にも特徴がある。たとえば、図51ではコ
モンドライバ15aが画面上部のコモン信号線205b
と接続されている。また、コモンドライバ15bが画面
下部のコモン信号線205aと接続されている。コモン
信号線205の走査方向も矢印Aで示すように画面の上
部から下部の方向である。なお、セグメント信号線20
6は画面上部と画面下部で共通である。
【0247】図52ではコモンドライバ15aが画面上
部の隣接したコモン信号線205と異なるように接続さ
れている。コモンドライバ15aは奇数番目のコモン信
号線bと接続されている。また、コモンドライバ15b
は偶数番目のコモン信号線205aと接続されている。
コモン信号線の走査方向は、コモン信号線205bは画
面上部から下部の方向である(矢印A)。コモン信号線
205aは画面下部から上部の方向である(矢印B)。
このようにコモン信号線205をコモンドライバIC1
5と接続することにより、また、コモン信号線の走査方
法を所定の方向とすることにより、画面107に輝度傾
斜が発生せず、フリッカの発生も抑制することができ
る。
【0248】なお、セグメント信号線206は画面上部
と画面下部で共通である。ただし、画面の上下で分割し
てもよいことは言うまでもない。以上の事項は他の実施
例にも適用される。
【0249】図53ではコモンドライバ15aが画面上
部のコモン信号線205bと接続されている。また、コ
モンドライバ15bが画面下部のコモン信号線205a
と接続されている。コモン信号線205bの走査方向は
矢印Aで示すように画面の上部から下部の方向である。
コモン信号線205aの走査方向は矢印Bで示すように
画面の下部から上部の方向である。なお、セグメント信
号線206は画面上部と画面下部で共通である。このよ
うにコモン信号線205をコモンドライバIC15と接
続することにより、また、コモン信号線の走査方法を所
定の方向とすることにより、画面107に輝度傾斜が発
生せず、フリッカの発生も抑制することができる。
【0250】また、図53では、セグメントドライバI
C14とコモンドライバIC15とを1チップ化(1チ
ップドライバIC14a)している。1チップ化すれ
ば、表示パネル21へのICチップの実装が1個で済
む。したがって、実装コストも低減できる。また、1チ
ップドライバIC内で使用する各種電圧も同時に発生す
ることができる。1チップドライバIC14aはシリコ
ンなどの半導体ウェハで作製し、表示パネル21に実装
するとしたがこれに限定するものではなく、低温ポリシ
リコン技術、高温ポリシリコン技術により表示パネル2
1に直接形成してもよいことは言うまでもない。また、
画面の上部を駆動するドライバICを表示画面の上辺に
配置し、画面の下部を駆動するドライバICを表示画面
の下辺に配置してもよいことは言うまでもない(つま
り、実装ICは2チップとなる)。以上の事項は他の本
発明の実施例にも適用される。
【0251】図53のように画面107の上部は画面の
上から下に走査し、画面107の下部は画面の下から上
に走査する場合は、図97に示すように中央部のコモン
信号線205(205a、205b)を共通にすること
ができる。共通にすることによりセグメント信号線20
6とコモン信号線205との位置合わせが容易になる。
特に、セグメント信号線206が画面107の真中(コ
モン信号線205)部分で分割されている時に効果が大
きい。
【0252】図53の駆動方法で、かつコモン信号線2
05が図54の状態の場合には以下の点に注意して駆動
する必要がある。コモン信号線205を選択した際(つ
まり、中央部のコモン信号線205aとコモン信号線2
05bとを選択した場合)は、コモン信号線205aと
205bに印加する信号電圧の極性と振幅を一致させる
必要がある。一致していない場合はショート状態となり
過電流が流れる。また、画像表示が画面107の真中で
横線が表示される。
【0253】図51および図53では画面を中央部で分
割するように表現したが、これに限定するものではな
い。たとえば、図55の場合は、表示画面107aを小
さくし、表示画面107bを大きくしてよい。表示画面
107aはパーシャル表示領域である。主として時刻表
示や日付表示を行う。パーシャル表示領域は低消費電力
モードで使用する。図51および図53ではコモン信号
線205bで表示領域107aを表示し、コモン信号線
205aで表示領域107bを表示する。
【0254】表示領域107aと107bでフレームレ
ート(駆動周波数または単位時間(1秒間)あたりの画
面書換回数)を変化させたりすることも低消費電力化に
有効な手段である。また、表示領域107aと107b
で表示色数または表示色を変化させるのも低消費電力化
に有効である。
【0255】以上の事項は、主として単純マトリックス
型の表示パネルを例示して説明したがこれに限定するも
のではなく、アクティブマトリックス型の表示パネルに
も適用できることは言うまでもない。パーシャル表示、
3辺フリーの構成などの事項は特にアクティブマトリッ
クス型の表示パネルにも適用できるからである。
【0256】同時選択本数が4本のMLS駆動(以降、
MLS4と呼ぶ)では、走査線数をNとしたとき、M=
N/16(ただし、Mは小数点以下を切り捨てた整数と
する)と、nH反転駆動のnとの関係は以下の関係を満
足させることが好ましい。 M−1≦ n ≦M+5 また、特に以下の関係にすることが好ましい。 M+1≦ n ≦M+3 以上の関係を満足させることにより、フリッカが発生し
にくくなる。とくにフレームレート(1秒間に画面を書
き換える回数)が50以下の時にその効果が著しい。
【0257】MLS4駆動では、セグメント(SEG)
ドライバIC14は5つのレベルの電圧を出力する。
今、この電圧をV2、V1、VC、MV1、MV2の5
つのレベルとする。なお、このSEG側の電圧をSEG
電圧と呼ぶ。また、これらの電圧は、基準電圧をDCD
Cコンバータなどで整数倍(逓倍)することにより作成
する。
【0258】STN液晶などの液晶では温度依存性特性
(温特)があることが知られている。この温特によるコ
ントラスト変化を調整するため、基準電圧発生回路など
にサーミスタあるいはポジスタなどの非直線素子を付加
し、温特による変化を前記サーミスタなどで調整するこ
とによりアナログ的に基準電圧を作成する。この基準電
圧をDCDCコンバータなどで整数倍してSEG電圧を
発生する。
【0259】本発明では、フリッカの発生を抑制するた
め、数々のシフト処理を行っている。以下図面を参照し
ながら、本発明の駆動方法などについて説明をする。な
お、説明を容易とするためL=4(同時に選択するCO
M信号線の選択数本数が4本、つまりMLS4駆動であ
る)を例にあげて説明する。しかし、これに限定するも
のではなく、L=2でも4以上でもよい。
【0260】MLS4では1フレームは4つのフィール
ドから構成される。通常は、走査は画面の上から下方向
へ4回走査される(なお、図51、図53の場合もあ
る)。MLS4では、走査は4本のコモン信号線が同時
に選択される。また、フレームレートコントロール(F
RC)では複数のフレームで1つの階調が表現される。
【0261】なお、1つの階調の表現でフレームの長さ
を分母にし、オンとするフレームの個数を分子として表
現する。たとえば、6フレームで1つのオンであるので
1/6と表現する。以下、シフト処理について、図面を
用いながら詳細に説明する。階調表示方式のひとつとし
て複数のフレームを用いて、フレームごとに列電圧を制
御することにより階調表現を行うフレームレートコント
ロール方式(FRC)がある。以下、FRCについてま
ず説明しておく。
【0262】図84(a)は8階調のうちの1階調目を
表現する場合の例であり、オンを1フレーム、オフを6
フレーム表示することで表示可能である。しかし、この
方法で多階調化するとフリッカが発生するという問題が
ある。そこで、画素ごとにオンとオフのタイミングをず
らし、かつ空間的にもオン画素とオフ画素の比を階調数
にあわせることによって、フリッカを押さえる方法があ
る。これを実現したものとして図84(b)のパターン
がある。
【0263】この方法は例えばN階調のうちのM階調目
を表現する場合、1行目には1列目から順にM列をオ
ン、次の(N−M)列にオフを入れ、最終列までこの割
合でオンとオフを繰り返す。2行目においてはオンオフ
画素を分散させるため1行目のデータをある値Lだけシ
フトさせて表示させる。以下、1行ごとにLずつシフト
して表示させる。このときのシフト量Lをラインシフト
と定義する。これにより空間的にオンオフを分散配置す
ることが可能である。
【0264】また、時間的にオンオフを分散させる。1
フレーム目の1列目のデータ列に対し、2フレーム目の
1列目のデータはラインシフトと同様にある値Fだけシ
フトして表示させる。この時のシフト量Fをフレームシ
フトと定義する。
【0265】3フレーム目以降も同様に前フレームの一
列目のデータ列からFだけずらしたパターンを表示させ
る。各フレームの2列目以降は1フレーム目と同様ライ
ンシフトさせて表示する。図84(b)はラインシフト
L(=1)、フレームシフト(=3)を用いて8階調中
の1階調目を表現した例である。
【0266】なお、ここでは7行7列で説明している
が、大きな画面ではこの7行7列を縦横に並べ敷き詰め
ればよい。すべてのフレームでオン画素の割合は等し
く、ある画素例えば731の画素を見るとオフ・オフ・
オン・オフ・オフ・オフ・オフとなっており、8階調中
の1階調を表現している。
【0267】FRC(Frame Rate Control)により階調
表現を行う場合において、表示階調数が増加するとオン
の回数とオフの回数の比が小さくなる階調が発生するた
めフリッカが発生しやすくなる。フレームレートを増加
させて、フリッカを低減させる方法があるが、消費電力
が増加する。
【0268】例えば256色表示では7フレームで階調
をあらわすのに対し、4096色表示では15フレーム
必要であり、単純にはフリッカレベルを同一にするため
には、フレームレートを約2倍にしなければならない。
一方で、携帯電話をはじめとする移動体端末では電源が
限られており、消費電力を低減することが求められてい
る。また、表示装置の狭額縁化、コスト削減の要求から
もフリッカ対策の回路はシンプルである必要がある。
【0269】フレームレートコントロール(FRC)と
は、複数のフレームを用いて、フレームごとに列電圧を
制御することにより階調表現を行う方式である。しか
し、この方法で多階調化するとフリッカが発生するとい
う問題がある。そこで、画素ごとにオンとオフのタイミ
ングをずらし、かつ空間的にもオン画素とオフ画素の比
を階調数にあわせることによって、フリッカを押さえる
方法がある。
【0270】これを実現したものとして図85のパター
ンがある。たとえば、図85の方法はN階調のうちのM
階調目を表現する場合、1行目には1列目から順にM列
をオン、次の(N−M)列にオフを入れ、最終列までこ
の割合でオンとオフを繰り返す。2行目においてはオン
オフ画素を分散させるため、1行目のデータをある値L
だけシフトさせて表示させる。以下1行ごとにLずつシ
フトして表示させる。このときのシフト量Lをラインシ
フトLと定義する。以上の動作により空間的にオンオフ
を分散配置することが可能である。次に時間的にオンオ
フを分散させる。図85の実施例は4行を同時にまた同
一量シフトさせ、4行ずつ1ドットシフトさせた例であ
る。
【0271】1フレーム目の1列目のデータ列に対し、
2フレーム目の1列目のデータはラインシフトと同様に
ある値Fだけシフトして表示させる。この時のシフト量
Fをフレームシフトと定義する。3フレーム目以降も同
様に前フレームの一列目のデータ列からFだけずらした
パターンを表示させる。各フレームの2列目以降は1フ
レーム目と同様ラインシフトさせて表示する。
【0272】図86に本発明の第1の形態における機能
ブロック図を示す。本発明はFRCのデータを出力する
ための階調データシフト回路111の階調レジスタ(図
示せず)を水平同期信号(HD)または垂直同期信号
(VD)もしくはフィールド同期信号(FD)(以後、
垂直同期信号(VD)とフィールド同期信号(FD)を
総称して垂直同期信号(VD)と呼ぶ)ごとにシフトさ
せる階調制御部(図示せず)、階調レジスタ出力を入力
映像信号(DATA)により選択する階調選択回路11
2などから構成されている。
【0273】複数ライン選択法(Multi−Line−Selecti
on Method:以下MLSとする)においては、図86に
示すように入力信号Bと、直交関数ROM113により
生成された直交関数Hを、MLS回路115によりML
S行列演算を行う。
【0274】MLS行列演算の結果でてきた値により、
セグメント信号線の出力を変化させ、コモン信号線20
5とセグメント信号線206の間にかかる電圧によりオ
ンオフ表示を行う。直交関数Hの列数はコモン信号線2
05の数であり、コモン信号選択時には1もしくは−1
の値を持ち、非選択時には0の値を持つ(後述する図1
51参照)。
【0275】したがって、N行同時選択の場合、直交関
数は1行にN個の1もしくは−1を持つため、MLS演
算には入力信号Sの行データは少なくともN個必要とな
る。そのため入力信号はコモン信号線の同時選択数N行
分、同時刻に入力される。
【0276】図86の階調選択回路112の入力映像信
号はN行同時入力され、N行すべて同じ階調ならば、同
一階調レジスタ出力を選択する。N行同時に入力するの
は、メインクロックを低くして消費電力を低減するため
である。もちろん、1ドットずつシリアルで処理を行っ
てもよい。
【0277】図87は本発明による階調選択回路112
の出力状態を示したものである。図87で白丸はオン状
態の画素である。斜線あるいは黒丸がオフ状態の画素で
ある。また、横方向をカラムと呼び。縦方向をラインと
呼ぶ。なお、以下の実施例はシフト処理の説明であるか
ら、オンを黒丸、オフを白丸と置き換えてもよい。負論
理か正論理かの問題であるからである。以上の事項は他
の図面においても同様である。
【0278】図87では4ライン同時選択法を用い、8
階調中の1階調目を画面全体に出したものである。4ラ
イン同時選択のため4行ずつ同じオンオフパターンにな
っており、入力時刻が異なる4行ごとの組ごとにパター
ンをシフトさせる。
【0279】この手法により4ラインごとのシフト量
(ラインシフト)、フレームごとのシフト量(フレーム
シフト)を調整することで8階調表示においてフレーム
シフトを3もしくは5、ラインシフトを3もしくは5の
いずれかに設定すれば、フレーム周波数120Hzでフ
リッカをなくすことができる。
【0280】セグメント出力5値のうちV2またはMV
2電圧が発生すると、画質が悪くなる傾向がある。例え
ばV2、MV2およびVCのみで画像を表示させると5
0Hz蛍光灯との干渉によるフリッカを受けやすくな
る。
【0281】一般に演算の結果は4、2、0、−2、−
4の5通りがあり、4は電圧値V2(=2×V1)、2
はV1、0はVC、−2はMV1、−4はMV2として
セグメント信号線206に印加される。したがって、図
87の実施例は、V2およびMV2が発生せず、画質の
低下が少ない表示が可能である。V2およびMV2が発
生しないような回路を付加する必要もなくなり、回路規
模を小さくできるという特徴を持つ。
【0282】図88は本発明の他の実施例におけるFR
Cでの画像パターンを示す。図87と異なるのはライン
シフトを少なくとも2種類もち、ラインシフトAとライ
ンシフトBとして、それぞれ異なる値をとれるようにし
た点である。4ライン同時選択の場合、4行ごとにシフ
トさせる値を個別に設定できるようにした点である。
【0283】上記のように構成された場合、ラインシフ
トAが3と、ラインシフトBが4と値を異ならせること
により、図87でオン画素が斜めに規則的に並んでいた
のが、一定範囲ではあるかランダムにすることができ
る。ランダムであればほどフレームレートを低減しても
フリッカの発生は小さいなる。
【0284】図88の実施例でも、4ラインは同じオン
オフデータをとる。したがって、V2あるいはMV2電
圧の発生がない(画面が中間調の白ラスターなどの表示
状態時)。
【0285】ラインシフトがA、Bの2種類を持つた
め、2種類のラインシフトの値を保持するレジスタや
A、Bいずれを実行するかの判別回路を付与するため若
干の回路規模増大につながる。しかし、図87よりもフ
レームレートを低くすることができる。したがって、低
消費電力駆動を実現できる。
【0286】図89は本発明の他の実施例を示す。この
例でもN=4の4行同時選択法とし、8階調中の1階調
目を表示させている。先の実施例では4行ごとにシフト
していた。図89の実施例では、4行ごとにシフトさせ
ることに加えて、4行のうち偶数行と奇数行でシフト量
を異ならせている。
【0287】8階調表示においてこの偶数ラインシフト
を1から4のいずれかにし、フレームシフトを3もしく
は5、ラインシフトを1、2、5、6のいずれかに設定
すればフレーム周波数80Hzにおいてもフリッカは発
生しないという効果が得られた。
【0288】また、4階調表示させた場合、偶数ライン
シフトを2もしくは3、フレームシフトを1、ラインシ
フトを1から3のいずれかに設定すればよい。4階調表
示は8階調表示のうちの4つをとったものであり、共通
に使っている階調が存在するが、階調数によって最適な
シフト量が変わることがわかった。表示階調数によりシ
フト量保持用RAMの値を変更できるようにし、表示階
調数により、最適なシフトをさせるようにした。
【0289】また、フレーム周波数によって、最適なラ
インシフト、N行ごとの組の中でのシフト量が異なる事
がわかった。たとえば、フレームレートが80Hzの場
合と120Hzの場合で比較すると、最適なラインシフ
トなどはシフト量が2ないし、3異なる。そこで階調表
示数と同様に、フレーム周波数が70未満の場合、70
以上120Hz未満の場合、120以上160Hz未満
の場合、160Hz以上の場合によってマイコンによ
り、シフト量保持用RAMの値を変えられるように構成
している。つまり、少なくとも2以上のフレーム周波数
の範囲でシフト量などを変化させる。なお、シフト量は
段階的に変化する他、連続的に変化させてもよい。
【0290】また、フレームシフト量は、液晶材料の応
答速度によっても異ならせることが好ましい。液晶応答
速度が150msec以上と、150msec以下の場
合でマイコンにより、シフト量保持用RAMの値を変え
られるように構成する。なお、応答速度とは常温で立ち
上がり時間と立下げ時間とを加えたものである。応答速
度の測定方法は液晶分野で決められている。
【0291】この場合は、選択する液晶材料で一義的に
決定されるから、マイコンなどのソフト制御する必要が
ない場合が多い。つまり、液晶材料により、一定のシフ
ト量などに固定しておいてもよい。重要なのは液晶材料
の応答速度により最適なシフト量があり、この最適なシ
フト量を選択することである。
【0292】ソフトで変化させる必要があるのは、温度
依存性である。液晶材料は温度が高くなると粘性が低下
し、応答時間は速くなる。一般的に変化した温度の2乗
に比例するとも言われている。したがって、温度センサ
で液晶表示パネルの温度を測定し、測定した温度により
マイコンなどでシフト量を変化さえる。シフト量は段階
的あるいは連続的に変化させてもよい。
【0293】以上の温度依存性、フレームレートなどに
よりシフト量の変化をさせるという事項は、他のシフト
方法、種類などにも適用される。たとえば、フィールド
シフト、RGBシフトなどすべてのシフト方法である。
【0294】また、説明では4行を同時に選択するML
S4を例にあげて説明しているがこれに限定されるもの
ではなく、8行を同時に選択するMLS8や、1行を仮
想行として演算するMLS7や、2行を同時に選択する
MLS2などの他のMLS方式であってもよいことは言
うまでもない。これらの事項は、他の実施例にも適用さ
れることは言うまでもない。
【0295】FRCにより階調表現を行う場合、数フレ
ームでの画素の平均輝度の違いにより階調表現を行って
いる。液晶表示装置として用いた場合、液晶の応答速度
によってフリッカの発生の程度が変化する。特に応答速
度が50msecから120msecの範囲ではオンの
フレームとオフのフレームがはっきりと変化する。その
ため、他の階調との干渉による縦筋が出やすくなる。
【0296】特に他の階調との干渉は、干渉が起きたセ
グメント信号線206上の画素すべてに影響を及ぼし、
フリッカよりも画質の低下が著しくなる。そこで、図8
6の階調制御ブロック202の外部に切り替えスイッチ
を設け、スイッチにより応答速度が50以上120ms
ec未満の場合と、120以上300msec未満の場
合と、300msec以下の場合で異なるシフト量を持
つように、マイコンでシフト量保持用RAMの値を書き
かえるような構成にする。
【0297】例えばラインシフトの場合、応答速度13
0から300msの液晶では、1ないしは2が好まし
く、50から120msの液晶では3ないし4が好まし
い。120から300msの液晶では2ないし3もしく
は5が好ましい。これにより表示させるパネルの応答速
度に応じて、干渉およびフリッカの少ない最適シフト量
で表示させることが可能となる。
【0298】他に4行内において、オンオフをずらす方
法としては、図90、図91、図92の方法が考えられ
る。図92では図89の例とは逆に奇数列の場合にシフ
ト量保持用RAMの値を書き換えて、奇数列をシフトさ
せる、奇数ラインシフトを入れる方法を記載している。
図91では2、3行をシフトさせる2−3ラインシフト
と記載している。図90では、3、4行をシフトさせる
3−4ラインシフトの例を示している。
【0299】なお、図91では2、3列ではなく、1お
よび4列をシフトさせてもよい(1−4ラインシフ
ト)。図90では1および2列をシフトさせても(1−
2ラインシフト)同様な効果が得られる。ラインシフト
3、フレームシフト4の値によって、フリッカに効果的
なシフトの方法が異なる。隣接画素同士が異なるオンオ
フデータを持つように組み合せる必要がある。
【0300】これらの方法はいずれも4行のデータの中
で、全面に同一階調を表示させた場合であり、かつオン
対オフの割合が4対0、2対2もしくは0対4となるよ
うなシフトの方法である。この組み合わせの場合には、
MLS演算の結果はV1とMV1の電圧のみで走査され
る。したがって、V2とMV2の電位が発生させずに表
示が可能である。そのため、低フレームレートのFRC
階調表示を実現できる。
【0301】更にフレーム内でランダム配置するには、
N行ごとの組の数を検出する回路を設け、N行ごとの組
の数によりシフト量保持用RAM1の値を書き換えるこ
とにより、N行ごとの組の中でシフトさせる行のシフト
量を変化させる方法がある。
【0302】例えば図93に示すように4行ごとに偶数
ラインシフトの量を変化させる方法がある。図93の実
施例では奇数ブロックではシフト量3とし、偶数ブロッ
クではシフト量5としている。したがって、図89と比
較してN行内でシフトさせたオンパターンが直線上から
やや乱れるようになった。各ブロックで全くことなるシ
フト量をとることも可能であるが、シフト量を記憶させ
るレジスタの数が多くなり、回路規模が大きくなる。
【0303】実用上ではフリッカ低減の効果と回路規模
の兼ね合いから、シフト量のパターンとしては2から4
つ程度が望ましい。なお、図93では偶数ラインシフト
について説明を行ったが、奇数ラインシフトや1−2、
3−4、1−4、2−3ラインシフトでも同様な効果が
得られる。
【0304】以上の実施例はMLS4の場合である。同
時に選択するコモン信号線が8本(L=8)であるML
S8の場合は、図94のように実施される。以上のよう
に本発明は同時に選択されるコモン信号線数が4に限定
されるものではない。また、FRCの処理などは単純マ
トリックス型表示パネルだけでなく、アクティブマトリ
ックス型の表示パネルにも適用できる。また、液晶表示
パネルだけでなく、有機EL表示パネルにも適用するこ
とができる。したがって、本発明は表示パネル全般に適
用することができる。以上の事項は本発明の他の実施例
においても同様である。
【0305】以下、MLS駆動において、サブフィール
ドに階調データをシフトされるフィールドシフトについ
て説明する。フィールドシフトもシフト処理により低フ
レームレートにおいてもフリッカが発生しにくくする駆
動方法に関するものである。なお、フィールドシフトは
MLS駆動の概念から外れる。1フレーム(MLS4で
は1フレーム=4フィールド)で液晶層に印加する実効
電圧値が目標の実効電圧値にならないからである。つま
り、MLS駆動ではないが説明を容易にするためMLS
の1種として説明をする。
【0306】フィールドシフトは、複数(L本)の走査
電極を同時選択する駆動法により、1フレームがL個の
サブフレームから構成されている表示パネルを駆動する
駆動法である。階調表示方式は、主としてFRCであ
る。しかし、PWM駆動でも実現することができる。
【0307】各階調レベルのオンオフを表す階調パター
ンを記憶する階調レジスタと、前記階調レジスタの階調
パターンをシフト演算処理する階調制御回路と、各信号
線に設けられた階調選択回路とを具備する。階調制御回
路により、階調レジスタの階調パターンを垂直同期信号
に同期してフレーム毎にシフト演算処理し、かつ水平同
期信号に同期してライン毎にシフト演算処理すると同時
に、サブフレーム毎にもシフト演算処理して階調表示を
行うものである。
【0308】MLS4では第1から第4のサブフレーム
(サブフィールド)で構成される。このようなMLS駆
動法における階調表示について説明する。階調表示方式
のひとつとして、複数のフレームを用いてフレームごと
にオンオフを制御することにより階調表示を行うフレー
ム変調方式(FRC)がある。
【0309】図95に8階調表示の場合でのフレーム変
調方式の例を示す。8階調の場合、図95に示すように
7フレームのオンオフを用いて、0/7から7/7まで
の8種類の階調パターンで階調を表示する。白丸 フィ
ールドシフトは第1フィールドの位置を基準にしてシフ
ト量を定める。図96の1/7階調の実施例では、第2
フィールドのシフトは2であり、第3フィールドのシフ
ト量は1であり、第4フィールドのシフト量は5であ
る。したがって、図96のフィールドシフトのシフト量
は(2,1,5)と表現できる。
【0310】図96はサブフィールドを4つ持つMLS
4の場合である。本発明はMLS4に限定するものでは
なく、図97に示すように、2つのフィールド処理を実
施するMLS2にも適用できることは言うまでもない。
なお、図97は第2フィールドのシフト量は2である。
【0311】図96は各フィールドでシフト量の間隔が
一義的でない。他の色あるいは階調との干渉を防止する
ため、図98のようにシフト量に規則性を持たせること
が好ましい。図98は、第2フィールドのシフトは2で
あり、第3フィールドのシフト量は4であり、第4フィ
ールドのシフト量は6である。つまり、シフトの変化割
合(間隔)は各フィールドで2である。図98のフィー
ルドシフトのシフト量は(2,4,6)と表現できる。
【0312】また、図98はフィールドシフトのシフト
量の間隔が2という規則性で実施したものである。他の
規則性として、図99に示す方法もフリッカ抑制に有効
である。図99は偶数フィールドが奇数フィールドに対
して所定のシフト量となるように実施したものである。
【0313】偶数フィールド(第2フィールドおよび第
4フィールド)は奇数フィールド(第1フィールドおよ
び第3フィールド)に対し、シフト量は4となってい
る。もちろん、この関係が逆になってもよい。図99の
実施例ではシフト量は(4,0,4)とあらわすことが
できる。 フィールドシフトは第1フィールドの位置を
基準にしてシフト量を定める。図96の1/7階調の実
施例では、第2フィールドのシフトは2であり、第3フ
ィールドのシフト量は1であり、第4フィールドのシフ
ト量は5である。したがって、図96のフィールドシフ
トのシフト量は(2,1,5)と表現できる。
【0314】図96はサブフィールドを4つ持つMLS
4の場合である。本発明はMLS4に限定するものでは
なく、図97に示すように、2つのフィールド処理を実
施するMLS2にも適用できることは言うまでもない。
なお、図97は第2フィールドのシフト量は2である。
【0315】図96は各フィールドでシフト量の間隔が
一義的でない。他の色あるいは階調との干渉を防止する
ため、図98のようにシフト量に規則性を持たせること
が好ましい。図98は、第2フィールドのシフトは2で
あり、第3フィールドのシフト量は4であり、第4フィ
ールドのシフト量は6である。つまり、シフトの変化割
合(間隔)は各フィールドで2である。図98のフィー
ルドシフトのシフト量は(2,4,6)と表現できる。
【0316】また、図98はフィールドシフトのシフト
量の間隔が2という規則性で実施したものである。他の
規則性として、図99に示す方法もフリッカ抑制に有効
である。図32は偶数フィールドが奇数フィールドに対
して所定のシフト量となるように実施したものである。
【0317】偶数フィールド(第2フィールドおよび第
4フィールド)は奇数フィールド(第1フィールドおよ
び第3フィールド)に対し、シフト量は4となってい
る。もちろん、この関係が逆になってもよい。図99の
実施例ではシフト量は(4,0,4)とあらわすことが
できる。 フィールドシフトは第1フィールドの位置を
基準にしてシフト量を定める。図96の1/7階調の実
施例では、第2フィールドのシフトは2であり、第3フ
ィールドのシフト量は1であり、第4フィールドのシフ
ト量は5である。したがって、図96のフィールドシフ
トのシフト量は(2,1,5)と表現できる。
【0318】図96はサブフィールドを4つ持つMLS
4の場合である。本発明はMLS4に限定するものでは
なく、図97に示すように、2つのフィールド処理を実
施するMLS2にも適用できることは言うまでもない。
なお、図97は第2フィールドのシフト量は2である。
【0319】図96は各フィールドでシフト量の間隔が
一義的でない。他の色あるいは階調との干渉を防止する
ため、図98のようにシフト量に規則性を持たせること
が好ましい。図98は、第2フィールドのシフトは2で
あり、第3フィールドのシフト量は4であり、第4フィ
ールドのシフト量は6である。つまり、シフトの変化割
合(間隔)は各フィールドで2である。図98のフィー
ルドシフトのシフト量は(2,4,6)と表現できる。
【0320】また、図98はフィールドシフトのシフト
量の間隔が2という規則性で実施したものである。他の
規則性として、図32に示す方法もフリッカ抑制に有効
である。図99は偶数フィールドが奇数フィールドに対
して所定のシフト量となるように実施したものである。
【0321】偶数フィールド(第2フィールドおよび第
4フィールド)は奇数フィールド(第1フィールドおよ
び第3フィールド)に対し、シフト量は4となってい
る。もちろん、この関係が逆になってもよい。図99の
実施例ではシフト量は(4,0,4)とあらわすことが
できる。 フィールドシフトは第1フィールドの位置を
基準にしてシフト量を定める。図96の1/7階調の実
施例では、第2フィールドのシフトは2であり、第3フ
ィールドのシフト量は1であり、第4フィールドのシフ
ト量は5である。したがって、図96のフィールドシフ
トのシフト量は(2,1,5)と表現できる。
【0322】図96はサブフィールドを4つ持つMLS
4の場合である。本発明はMLS4に限定するものでは
なく、図97に示すように、2つのフィールド処理を実
施するMLS2にも適用できることは言うまでもない。
なお、図97は第2フィールドのシフト量は2である。
【0323】図96は各フィールドでシフト量の間隔が
一義的でない。他の色あるいは階調との干渉を防止する
ため、図98のようにシフト量に規則性を持たせること
が好ましい。図98は、第2フィールドのシフトは2で
あり、第3フィールドのシフト量は4であり、第4フィ
ールドのシフト量は6である。つまり、シフトの変化割
合(間隔)は各フィールドで2である。図98のフィー
ルドシフトのシフト量は(2,4,6)と表現できる。
【0324】また、図98はフィールドシフトのシフト
量の間隔が2という規則性で実施したものである。他の
規則性として、図32に示す方法もフリッカ抑制に有効
である。図99は偶数フィールドが奇数フィールドに対
して所定のシフト量となるように実施したものである。
【0325】偶数フィールド(第2フィールドおよび第
4フィールド)は奇数フィールド(第1フィールドおよ
び第3フィールド)に対し、シフト量は4となってい
る。もちろん、この関係が逆になってもよい。図99の
実施例ではシフト量は(4,0,4)とあらわすことが
できる。 フィールドシフトは第1フィールドの位置を
基準にしてシフト量を定める。図96の1/7階調の実
施例では、第2フィールドのシフトは2であり、第3フ
ィールドのシフト量は1であり、第4フィールドのシフ
ト量は5である。したがって、図96のフィールドシフ
トのシフト量は(2,1,5)と表現できる。
【0326】図96はサブフィールドを4つ持つMLS
4の場合である。本発明はMLS4に限定するものでは
なく、図97に示すように、2つのフィールド処理を実
施するMLS2にも適用できることは言うまでもない。
なお、図97は第2フィールドのシフト量は2である。
【0327】図96は各フィールドでシフト量の間隔が
一義的でない。他の色あるいは階調との干渉を防止する
ため、図98のようにシフト量に規則性を持たせること
が好ましい。図98は、第2フィールドのシフトは2で
あり、第3フィールドのシフト量は4であり、第4フィ
ールドのシフト量は6である。つまり、シフトの変化割
合(間隔)は各フィールドで2である。図98のフィー
ルドシフトのシフト量は(2,4,6)と表現できる。
【0328】また、図98はフィールドシフトのシフト
量の間隔が2という規則性で実施したものである。他の
規則性として、図99に示す方法もフリッカ抑制に有効
である。図99は偶数フィールドが奇数フィールドに対
して所定のシフト量となるように実施したものである。
【0329】偶数フィールド(第2フィールドおよび第
4フィールド)は奇数フィールド(第1フィールドおよ
び第3フィールド)に対し、シフト量は4となってい
る。もちろん、この関係が逆になってもよい。図99の
実施例ではシフト量は(4,0,4)とあらわすことが
できる。がオン、黒丸がオフのフレームを表す。7フレ
ームの階調パターンで階調表示を行うので、7FRCと
呼んでいる。
【0330】ただし、0/7はすべてがオフであるか
ら、基本的にはFRC処理は必要でない。また、7/7
はすべてがオンであるから、基本的にはFRC処理は必
要ではない。しかし、説明を容易にするために記載をし
ている。したがって、実際のハード構成を実現する際に
は不要である。以上の記載事項は他の実施例でも同様で
ある。
【0331】MLS駆動法でフレーム変調方式による階
調表示を実現するには、たとえば1/7階調表示の場
合、フレームシフトに関しては、図100に示すよう
に、第1サブフレームから第4サブフレームで、示す同
じ階調パターンを用いて階調表示する。
【0332】フレーム変調方式(FRC)により階調表
示を行う場合において、表示階調数が増加するとオンの
回数とオフの回数の比が小さくなる階調が発生するため
フリッカが発生しやすくなる。フレームレートを増加さ
せて、フリッカを低減させる方法があるが、消費電力が
増加する。例えば256色表示では7フレームで階調が
表示できるのに対し、4096色表示では15フレーム
必要であり、単純にはフリッカレベルを同一にするため
には、フレームレートを約2倍にしなければならない。
【0333】一方で、携帯電話をはじめとする移動体端
末では消費電力が限られており、消費電力を低減するこ
とが求められている。また、表示装置の狭額縁化、コス
ト削減の要求からもフリッカ対策の回路はシンプルであ
る必要がある。
【0334】フィールドシフトは第1フィールドの位置
を基準にしてシフト量を定める。図96の1/7階調の
実施例では、第2フィールドのシフトは2であり、第3
フィールドのシフト量は1であり、第4フィールドのシ
フト量は5である。したがって、図96のフィールドシ
フトのシフト量は(2,1,5)と表現できる。
【0335】図96はサブフィールドを4つ持つMLS
4の場合である。本発明はMLS4に限定するものでは
なく、図97に示すように、2つのフィールド処理を実
施するMLS2にも適用できることは言うまでもない。
なお、図97は第2フィールドのシフト量は2である。
【0336】図96は各フィールドでシフト量の間隔が
一義的でない。他の色あるいは階調との干渉を防止する
ため、図98のようにシフト量に規則性を持たせること
が好ましい。図98は、第2フィールドのシフトは2で
あり、第3フィールドのシフト量は4であり、第4フィ
ールドのシフト量は6である。つまり、シフトの変化割
合(間隔)は各フィールドで2である。図98のフィー
ルドシフトのシフト量は(2,4,6)と表現できる。
【0337】また、図98はフィールドシフトのシフト
量の間隔が2という規則性で実施したものである。他の
規則性として、図32に示す方法もフリッカ抑制に有効
である。図99は偶数フィールドが奇数フィールドに対
して所定のシフト量となるように実施したものである。
【0338】偶数フィールド(第2フィールドおよび第
4フィールド)は奇数フィールド(第1フィールドおよ
び第3フィールド)に対し、シフト量は4となってい
る。もちろん、この関係が逆になってもよい。図99の
実施例ではシフト量は(4,0,4)とあらわすことが
できる。
【0339】以上の実施例は階調表現の分子が1(たと
えば、図99では1/7)の場合であったが、当然のこ
とながら、図101のように分子が2以上であってもフ
ィールドシフトを実施できる。図101のフィールドシ
フトは階調2/7で(2,4,6)と表現することがで
きる。
【0340】図102は同時選択本数が8のMLS8の
場合である。第2フィールドのシフト量は2であり、第
3フィールドのシフト量は1であり、第4フィールドの
シフト量は5であり、第5フィールドのシフト量は0で
あり、第6フィールドのシフト量は2であり、第7フィ
ールドのシフト量は1であり、第8フィールドのシフト
量は0である。したがって、シフト量は(2,1,5,
0,2,1,0)と表現できる。
【0341】図103(a)は1/4階調のフィールド
シフトである。シフト量は(1,2,3)である。図1
03(b)は1/12階調のフィールドシフトである。
シフト量は(2,4,6)である。以上のように各階調
ごとにフィールドシフトを定めることができる。しか
し、他の階調との干渉や、若干の実効値ずれが発生する
という問題から、表示する階調間で、シフト量を同一に
することが好ましい。たとえば、図103(a)の1/
4階調のフィールドシフトにおいて、シフト量は(1,
2,3)とした場合、図103(b)の1/12階調の
フィールドシフトのシフト量も(1,2,3)とする。
【0342】図104は各階調のフィールドシフトを同
一にした実施例である。16階調のFRCである(15
FRC)。全階調表現は図105に示す。図105の階
調のうち、No.1の1/12、No.3の1/6、N
o.4の1/4を図示している。
【0343】図104(a)(a)(c)の階調シフト
パターンはすべてシフト量が(5,0,5)である。
(c)のシフト5の表現は理解しにくいかもしれない。
分母が4だからである。シフト量の数え方は、右方向に
数え、右端まで数えると左端にもどる。そのため、図1
04(c)のパターンとなる。
【0344】シフト量は各階調で同一にしている。同一
とは第2フィールドで1/12のシフトが5であれば、
全階調を5にする。第3フィールドで3であれば、全階
調で3にするという意味である。
【0345】このように、走査線の同時選択数がL本の
場合、サブフレーム毎の(L−1)個のシフト量を、各
階調レベルで同じ値に設定すると、たとえサブフレーム
間で階調パターンが変化しても、液晶に印加される実効
値電圧がずれて表示むらが発生することなく、フリッカ
を抑制できることがわかった。
【0346】特に、図105においてシフト量は5にす
ることが最も好ましい。また、図104(a)で理解で
きるが、偶数フィールドのシフト位置に次のフィールド
で奇数フィールドのシフトがくるようにすることが好ま
しい。したがって、偶数と奇数位置でフィールドに同期
してオンデータ位置が追いかけっこをしている状態とな
る。
【0347】たとえば、図104(a)において、第1
フレームでは偶数フィールドの6カラム位置にオンデー
タがある。図104(b)に示す次の第2フレームでは
奇数フィールドが6カラム位置にオンデータがあり、偶
数フィールドのオン位置は11カラム位置にオンデータ
がある。図104(c)の第3フレームでは偶数フィー
ルドは(b)に比較して5カラムシフトし、左から3カ
ラム位置にオンデータがある。図104(d)では、奇
数フィールドは3カラム位置にオンデータがあり、偶数
フィールドのオン位置は8カラム位置にオンデータがあ
る。
【0348】評価の結果、フィールドシフトのシフト量
は(5,0,5)または(5,5,5)または(5,
5,0)のいずれかが最も、他の階調と干渉が発生せ
ず、良好な画像表示を実現でき、また、フレームレート
を低くしてもフリッカの発生がなかった。
【0349】図105の階調表示は、16階調(409
6色)表示の液晶表示パネルを駆動する場合、各階調レ
ベルのオンオフを表す階調パターンを構成するフレーム
数の最小公倍数が24である。各階調レベルのフレーム
毎のシフト量を5に設定し、かつ各階調レベルで同値の
サブフレーム毎の(L−1)個のシフト量を、5もしく
は0に設定する。24の約数である2,3,4,6,
8,12フレームを用いて16階調を表示すると、15
フレームの場合と比べて、フレーム数が少ないので、よ
り低いフレーム周波数でもフリッカの発生を抑制でき
る。この事項は重要な点である。
【0350】各FRCで設定できるフレーム毎のシフト
量は、2FRC:1(,3,5,・・・)、3FRC:
1,2(,4,5,・・・)、4FRC:1,3(,
5,・・・)、6FRC:1,5、8FRC:1,3,
5,7、12FRC:1,5,7,11であるので、フ
レーム毎のシフト量を各階調レベルで共通に設定できる
のは1,5のいずれかであるが、フレーム毎のシフト量
が1では、階調流れが発生しやすい。同じ値に設定する
なら5が最適である。かつ、各階調レベルで同値のサブ
フレーム毎のシフト量を、5かもしくは0に設定する
と、16階調(4096色)表示でも各階調間の干渉が
少なくなり、フレーム周波数を60Hzに下げても、フ
リッカを抑制できる。この点も重要である。
【0351】このように、走査線の同時選択数がL本の
場合、サブフレーム毎の(L−1)個のシフト量を、各
階調レベルで同じ値に設定すると、たとえサブフレーム
間で階調パターンが変化しても、液晶に印加される実効
値電圧がずれて表示むらが発生することなく、フリッカ
を抑制できることがわかった。
【0352】なお、RED,GREEN,BLUEの各
階調レベルにおいて、階調パターンのフレーム毎のシフ
ト量,ライン毎のシフト量で同値のサブフレーム毎の
(L−1)個のシフト量を、可変にすることはフリッカ
の抑制効果が高い。たとえば、REDの階調パターンに
対して、GREENは1シフト、BLUEは3シフトす
る。このように同じ階調レベルでも、RED,GREE
N,BLUEの階調パターンをシフトすることにより、
フリッカを抑制できる。
【0353】以上の事項は図105の階調表示だけでは
なく、後述する図152の階調表示でも適用することが
できる。もちろん、他の階調表示でも適用できる。たと
えば、16階調(4096色)表示の液晶表示パネル
(有機EL表示パネル)を駆動する場合、前記各階調レ
ベルのオンオフを表す階調パターンが15フレーム単位
(0/15,1/15,・・・,15/15)で構成さ
れている場合である。
【0354】フレーム毎のシフト量を各階調レベルで
1,2,4,7,8,11,13,14のいずれか同じ
値に設定し、かつ各階調レベルで同値のサブフレーム毎
の(L−1)個のシフト量を、各階調レベルで同値のフ
レーム毎のシフト量と同じ値かもしくは0に設定をす
る。このようにシフト量を設定すると、16階調(40
96色)表示でも各階調間の干渉が少なくなり、フレー
ム周波数を80Hzに下げても、フリッカを抑制でき
る。
【0355】図105は、16階調表示(4096色)
の場合であり、最小公約数が24である。つまり、分母
が12または8とその約数で構成されている。したがっ
て、すべての階調が表現される1周期が24と短い。そ
のため、フィールドシフトを行っても階調間での干渉が
小さいという特徴がある。
【0356】一般的に、4096色は256(512
色)色表示も実現できる。16階調のうち、8階調を選
択することにより実現できる。R,Gは8階調を選択
し、Bは4階調を選択すれば256色となる。
【0357】8階調の選択は、図105のNo.0の0
/1、No.1の1/12、No.4の1/4、No.
5の1/3、No.8の1/2、No.10の2/3、
No.11の3/4、No.14の11/12、No.
15の1/1を用いればよい。
【0358】以上のように選択し、8階調表示としてN
o.0からNo.8を配置したものを図107に示す。
この階調パターンを用いれば256(512)色を表現
できる。この256色表示方式の特徴は、階調表示の最
大の分母が12(最小公倍数が12)であるということ
である。したがって、図105の最小公倍数が24に比
較して1/2となる(12/24)。図105のパター
ンから分母が12とその約数となるパターンを選択し、
256色階調表示を実施すればフィールドシフトを実施
したときのフリッカの発生を抑制できる。
【0359】24の約数である2,3,4,6,8,1
2フレームを用いて16階調を表示すると、15フレー
ムの場合と比べて、フレーム数が少ないので、より低い
フレーム周波数でもフリッカの発生を抑制できる。ま
た、12の公約数を用いて8階調を表示すれば、16階
調時よりもさらにフリッカの発生を抑制できる。
【0360】256色(512色)のFRC表現とし
て、図95に示す7FRCで実施する方式も考えられ
る。7FRCでは、全体の分母が最大7であるので、周
期が短くフリッカの発生は図107の分母が12に対し
てさらに、フリッカの発生を抑制できる。
【0361】図105もしくは図152の階調パターン
と、図95の階調パターン(7FRC)をICチップ内
に形成しておき、16階調の時は図105もしくは図1
52の階調パターンを用い、8階調の時は、図95の階
調パターンを用いる方式も考えられる。また、16階調
表示用として15FRCの階調パターンを形成して用い
てもよい。このように階調表示数に応じて最適な(多
分、分母が最小となる)階調パターンを用いて階調表示
を実施することにより、フリッカの発生は抑制され、フ
レーム周波数を低減できるようになる。したがって、低
消費電力化を実現できる。なお、フレーム周波数の低減
では、フレームレートを低くすること、回路動作に用い
るメイン周波数の低減することのいずれの方策も含まれ
る。
【0362】階調パターンの切り替えは、携帯電話に配
置されたユーザーボタン265または266など(図1
26参照)を押すこと、表示領域107上に配置された
タッチパネルを操作するなどによりユーザーが直接にあ
るいは間接(音声入力など)に切り替える方式がある。
また、マイコンが入力された画像の色数を自動判別し切
り替える方式でもよい。以上の事項は他の実施例におい
ても適用される。
【0363】なお、図105、図152、図107など
の階調表現などに関する事項はFRC駆動に共通に適用
される方式である。また、階調表示に関係するハード構
成もFRC駆動に共通の事項である。したがって、フィ
ールドシフト駆動のみに限定される方式ではない。
【0364】フィールドシフトは図100の矢印に示す
ようにフィールド方向に処理を実施するものであった。
他にフィールドシフトには図106の方法もある。以
下、図106などに示すフィールドシフトについて説明
をする。
【0365】図106は7FRCの実施例である。階調
パターン1/7を図示している。データの処理は矢印に
示すように処理をする。7FRCの場合は、4フィール
ド×4フレーム=28のオンオフデータ(図106参
照)がある。このデータを順次処理をする。図106で
は、7フレーム終了した時、1つのオンと6つのオフが
表現される。
【0366】図106は図100と比較して多少理解し
にくいかもしれない。理解を容易にするには直列に接続
された28個のオンオフデータと考えればよい。この直
列に接続された28個のオンまたはオフデータをフィー
ルド数の4を区切りとして処理を行うと考えればよい。
図106では点線で4個づつの区切りを記載している。
点線で区切られた範囲が1フレーム期間である。簡易的
に1、2,3・・・・7のフレームをしめす数字を記載
している。
【0367】したがって、図106のフィールドシフト
はフィールドの概念はあるがフレームの概念はない(正
確にはあまり関係がないというべきである)。つまり、
7FRCの処理が全部終了してオンが1回、オフが6回
画素に印加される。
【0368】図106のフィールドシフトは従来の第1
フレームの4フィールドがすべてオンの時、オン電圧と
なる要素(白丸)がオフ電圧となる要素(黒丸)が等間
隔になる。したがって、液晶のフレーム応答が等間隔と
なり、フリッカの発生を抑制しやすい。つまり、極力、
白丸が黒丸とが等間隔となるようにすることが好まし
い。なお、液晶のフレーム応答と表現したが、有機EL
などのピーク輝度で画像表示を行う表示パネルなどに対
しても図106などの駆動方法を適用できることは言う
までもない。以上の事項は以下の本発明でも同様であ
る。
【0369】図108は7FRCにおいて2/7の場合
である。1つ目の白丸後、3つの黒丸が配置され、次に
白丸が配置される。また、2つの黒丸が配置され、次に
白丸が配置される。以後このパターンが繰り返したパタ
ーンである。このパターンでは白丸と黒丸がほぼ等間隔
で配置されているため、液晶のフレーム応答を低減する
ことができる。もちろん、白丸を1列と4列に配置して
もよい。また、白丸を1列に固定し、4列と5列の交互
に配置してもよい。
【0370】なお、図108の実施例では等間隔に白丸
を配置するとしたが、これに限定するものではなく、図
109、図110に示すように白丸を非等間隔に配置し
てもよい。これは、他の階調の干渉により、非等間隔に
配置したほうが干渉によるフリッカの発生が低減できる
場合があるからである。
【0371】図106、図108などの実施例はMLS
駆動のように表現しているが、このフィールドシフトは
MLS駆動ではない。フィールドという概念さえないか
らである。単に4つのカウンタとしてフィールドがある
にすぎない。重要なのは階調を表現するフレーム×フィ
ールド数である。当然のことながら、1フレームで画素
にオン電圧が印加されるとか、オフ電圧が印加されると
かの概念もない。フレーム×フィールドの全体でオン電
圧が印加される、あるいはオフ電圧が印加されるという
概念しかない。ここでは、説明を容易にするため、ML
Sとして説明しているに過ぎない。
【0372】図106などは7FRCの8階調の場合で
ある。図106などの横方向にデータ出力を実施するフ
ィールドシフトは、全階調データの分母を一致させる必
要がある(もしくは全階調データの分母を一致させるこ
とが好ましい)。干渉などを抑制できるからである。1
6階調の場合は15FRCとし、32階調の場合は31
FRCとする。つまり、階調数−1のFRCとする。オ
ンオフのデータ列は階調数−1で表現できるからであ
る。
【0373】図111はMLS2の場合である。2フィ
ールド×7FRCで全長が14個のデータとなる。区切
りは2個づつである。また、図112はコモン電極の同
時選択数が8であるMLS8の場合である。8フィール
ド×7FRC=56個のデータ列からなる。区切りは8
個である。いずれにせよ、図106のフィールドシフト
はすべてのMLS駆動に対応することができる。
【0374】図113は15FRCの場合である。図1
13(a)は1/15の階調を示し、図113(b)は
3/15の階調と示す。図114は4/15の階調を示
し、また、白丸を極力等間隔となるように配置してい
る。この等間隔にするとは最大の間隔と最小の間隔との
差が2以下となるようにすることである。
【0375】図115はシフト処理とを組み合せた実施
例である。また、7FRCを例としている。図115
(a)は1/7階調、図115(b)は2/7階調、図
115(c)は3/7階調をしめしている。また、図1
15(a1)(b1)(c1)は最初の一区切りの処理
(Aで示す)を示している。
【0376】なお、一区切りとはMLS4の場合は4フ
ィールド×7フレーム=28である。同様に、図115
(a2)(b2)(c2)は次の一区切りの処理(Bで
示す)を示し、図115(a3)(b3)(c3)は第
3番目の一区切りの処理(Cで示す)を示している。ま
た、図115(a4)(b4)(c4)は最後の一区切
りの処理(Dで示す)を示している。
【0377】なお、区切りは、A,B,C,Dの4つと
しているがこれに限定されるものではなく、4つ以上で
もよいし、2つまたは3つでもよい。また、区切りはA
→B→C→D→A→B→C→と処理される。
【0378】図115の特徴はオンデータ位置を区切り
に応じてシフトしている点である。また、シフト位置も
図104で説明した方式を採用している。したがって、
詳細は図104で説明したとおりであるので省略する。
【0379】図115のように区切りごとに、図104
で示すシフトパターンを行うことによりオンデータ位置
のランダム化をより実現できる。そのため、階調間での
干渉が発生しにくく、フレームレートを低減することが
できる。
【0380】以上のシフト処理をすべて、あるいは1つ
以上を組み合せてフリッカ対策処理を行う。フリッカの
発生を低フレームレートでも抑制するための、データシ
フトは階調データシフト処理回路111で実施する。階
調データ処理回路の動作は以降に詳細に説明をする。
【0381】図116は本発明の表示装置の回路ブロッ
ク図である。本発明では少なくとも2つ以上の発振器1
01(101a、101b)を具備している。発振器1
01とは、単独で発振するものの他、水晶等の他の回路
を付加することにより、特定の周波数を出力するものを
も含む。また、外付け抵抗Rと内部のコンデンサCによ
り所定値に発振する構成も含まれる。逆に、外付けコン
デンサをIC内部の抵抗によりCR発振する構成も含ま
れる。また、外部に配置した、マイコンなどのデバイス
から供給される複数のクロックをも含む。この場合は2
つの発振器101を具備するとはいいにくいかもしれな
い。しかし、本発明にいう複数の発振器とは、2つ以上
のクロックを入力できるものであるいう意味であるか
ら、具体的に2つの発振器がなくとも本発明の範囲に含
まれる。なお、発振器101は2つに限定するものでは
ない。3つ以上でもよい。
【0382】図117は1つの外付けコンデンサC1
と、2つの外付け抵抗R1、R2で複数の周波数を発振
させるものである。なお、コンデンサ、抵抗はドライバ
ICの半導体チップ内にパターンにより構成してもよい
ことは言うまでもない。図117に示すように半導体チ
ップの端子S1からS4にコンデンサC1、抵抗R1、
R2を取り付けることにより実現する。つまり、外付け
のCとRとを切り替えることにより所定の周波数で発振
する。
【0383】具体的な半導体回路は図118に示す構成
としている。3つのインバータ421と、アナログスイ
ッチからなるスイッチSW1から構成される。スイッチ
SW1のオンオフにより端子OSC1からOSC4の出
力周波数が変化する。この発振回路については特に説明
を必要としないであろう。
【0384】図116に示す切り替え回路102は具体
的にはアナログスイッチである。切り替え回路102は
周波数を選択するという意味からは図118で図示した
SW1も含まれる。切り替え回路102は複数の入力ク
ロックに対し、1つのクロックを選択し出力する。
【0385】なお、切り替え回路102内のスイッチは
リレーなどのメカニカルなものでもよい。また、温度に
より発振周波数が変化するものでもよい。その他、手動
でリップスイッチを切り替えたりする構成であってもよ
い。また、マイコンなどにより1つの入力クロックが複
数の周波数に変化できる場合は切り替え回路102を配
置する必要がない。このようにマイコンで変化する場合
も切り替え回路102の概念に含まれる。
【0386】本発明の表示装置などは少なくとも複数の
発振器101を具備する。一例として発振器101aは
クロック160kHzで発振をさせ、発振器101bは
クロック100kHzで発振させる。ここで説明を容易
にするためクロック100kHzはフレームレート10
0Hz(液晶表示パネルを1秒間に書きかえる回数が1
00回)を実現できるものとし、クロック160kHz
はフレームレート160Hz(表示パネルの表示画像を
1秒間に書きかえる回数が160回)を実現できるもの
とする。
【0387】発振器101の出力は切り替え回路102
に入力される。切り替え回路102はスイッチであり、
発振器101aと101bのずれかのクロックを選択
し、分周回路103に伝達するものである。発振器10
1aと発振器101bの発振周波数は15%以上30以
下の範囲で異ならせることが好ましい。
【0388】分周回路103は入力されたクロックを1
/1、1/2、1/4、1/8に分周するものである。
つまり、分周回路からの出力クロックは、発振器101
aと101bのいずれかの一方をそのままで出力する
か、あるいは分周したものである(図119を参照)。
したがって、8つの周波数から任意の1つを選択するこ
とができる。
【0389】発振器101を複数準備するのは、動画と
静止画または/および4096色と256色を8色表示
とに良好に対応するためである。一般的に動画時はフレ
ームレートを高くし、静止画は低くする。4096色と
多色表示になるとSTN液晶表示パネルでは階調間の干
渉の影響が大きくなり、8色と表現色が少なくなると干
渉は少なくなるので、フレームレートは低くてもよい。
【0390】フレームレートを高くすると当然のように
表示装置の消費電力は増加する。したがって、消費電力
の低減のためにも極力、フレームレートは低くして使用
することが望ましい。フレームレートの標準値(デフォ
ルト)としては図120に示すようになる。したがっ
て、1つの液晶表示装置でも、256色を表示する時
と、動画を表示するときでは、フレームレートを切り替
えて使用することがよい。
【0391】例えば、250msec応答の液晶表示パ
ネルで、8色表示を行う場合は、フレームレートは30
以上40Hz以下にし、消費電力を極力低下させて使用
する。動画表示の場合は、100以上140Hz以下の
範囲に増加させてスプライシングが発生させないように
する。したがって、1つの表示パネルで動画、静止画の
両方を良好な画質で表示させることができる。なお、動
画と静止画では以前に説明したFRCなどのシフト処理
を変化させると良い。動画には動画に最適なシフト処理
があり、静止画には静止画に最適なシフト処理がある。
【0392】以上のように表示色数、動画/静止画でフ
レームレートを変化させるには、1つの周波数を分周し
て使用したのでは、良好な画像表示を実現することはで
きない。しかし、図116に示すように少なくとも2つ
以上の発振器101a、101bを具備すれば、分周回
路と組み合せることにより、図119に示すフレームレ
ートを実現することができる。つまり、多くのクロック
で回路を動作させ、消費電力が少なく、かつ最適フレー
ムレートで液晶表示パネルを駆動することができる。
【0393】本発明では、フレームレートは、発振器1
01の発振周波数(クロック)の1000分の1がフレ
ームレートとなるようにしている。そのため、クロック
が160KHzであれば1/1でフレームレート160
Hzとなる。図119のように160kHzと100K
Hzの2つのクロックを用いれば(2つの発振器を用い
れば)、フレームレートを良好に変更することができ
る。
【0394】この動作の切り替えは、キースイッチなど
の切換スイッチを別途設け、ユーザーがキースイッチ等
を押すことによりフレームレートを切り換えるという方
法が例示される。
【0395】セグメントドライバIC14の内蔵メモリ
へマイコンが画像データを入力するとき、4096色
(R、G、B色4bit)、256色(R、G色3bi
t、B色2bit)ではそれぞれメモリへのデータ格納
状態が異なる(もしくは、マイコンの動作が異なる)。
この異なる状態を判断してフレームレートを切り替え
る。つまり、マイコンが4096色の画像データをセグ
メントIC14の内蔵メモリへ格納する動作を行うとき
は、4096色でデータを格納するというコマンドをド
ライブIC14に転送する。この転送されたコマンドに
より、同時に分周回路103などは動作し、分周回路1
03から100k〜120kHzのクロックが出力され
る。
【0396】同様に256色の時はマイコンからのコマ
ンドにより、メモリへのデータ格納方法が256色とす
るように切り替えられる。256色の時は、分周回路1
03からは80k〜100kHzのクロックが出力され
る。動画の時は、携帯電話(本表示パネルが携帯電話の
表示パネルとして用いられているとする)へ送られてく
る画像のパケットデータに動画であるというフラグ(記
述)を書き込んでおく。マイコンはこのフラグを検出し
て(デコードして)動画と判断し、分周回路103から
の出力クロックを140k〜160kHzに変更する。
【0397】また、8色表示の時は発振器101bの1
60kHzの発振周波数は分周回路により周波数を1/
4にし、30〜45kHzのクロックを出力する。した
がって、この30〜45kHzではフレームレートは3
0〜45kHzとなる。このように周波数を低減すれ
ば、ほぼ比例して消費電力は低くすることができる。例
えば、携帯電話の液晶表示パネルでは常時表示するメニ
ュー画面では8色表示で十分である。したがって、8色
表示で電力を低減できる効果は高い。本発明はコマンド
で自由に回路全体の動作クロックを低減できるととも
に、フレームレートを遅くすることができる。そのた
め、全体として超低消費電力のモジュールを構成でき
る。
【0398】コントローラ104は入力コマンドのデコ
ーダ機能、外部とのI/F機能、メモリなどの制御機能
を有する。メモリ205はセグメントドライバ内部に作
製された内蔵メモリであり、1画面のSRAMメモリで
ある。一例として、1ビットデータは8つのMOSトラ
ンジスタで形成されており、また、データバスは双方向
バスである。
【0399】MLS4駆動では演算処理のため、4画素
行分のデータを用いて演算する必要がある。そのため、
データバスは4行分のデータを同時に出力できるように
構成されている。なお、半導体プロセスは、アルミの3
層構成プロセスを使用している。なお、データバスを簡
略化するため、1行分ずつ、画素データを4回連続して
読み出しMLSの演算を行っても良い。もちろん、1行
に限定するものではなく、1画素ずつシリアルに読み出
し演算を行っても良い。また、MLS8では8行ずつデ
ータが読み出される。
【0400】メモリからのデータは階調MLS制御回路
106に送られ、MLSの演算が行なわれる。演算結果
はセグメント(SEG)ドライバ回路14に送られる。
なお、ここでは、SEGドライバ14と独立して図示し
ているが、実際には、SEGドライバ14は、階調ML
S制御回路106、コントローラ104、メモリ105
と一体として構成される。ここでは説明を容易にするた
め分離しただけである。もちろん、コントローラ104
とメモリ105とを分離してセグメントドライバ14と
別チップとしてもよい。
【0401】図121はセグメントドライバ14内に内
蔵RAM105を持たせた構成である。内蔵RAMは8
色表示(各色1ビット)、256色表示(RGは3ビッ
ト、Bは2ビット)の容量を有する。この8色または2
56色表示で、かつ静止画の時は、ドライバコントロー
ラ104はこの内蔵RAM105の画像データを読み出
す。したがって、超低消費電力化を実現できる。もちろ
ん、内蔵RAM105は4096色(R、G、Bが各4
ビット)以上の多色のRAMであってもよい。また、そ
れ以上の65万色(Gが6ビット、R、Bが5ビッ
ト)、26万色(R、G、Bが各6ビット)、ツルー
(true)カラー(R、G、Bが各8ビット)であっ
てもよい。また、動画の時も内蔵RAM105の画像デ
ータを用いてもよい。
【0402】なお、以上の実施例は表示パネルあるいは
表示装置の説明として明細書を記載しているがこれに限
定するものではない。たとえば、図121、図122な
どにおいて、281はコントロールICの発明であり、
14はセグメントドライバ(ソースドライバ)ICの発
明である。また、15はコモンドライバ(ゲートドライ
バ)ICの発明である。また、これらのICの機能、動
作は図86、図116、図118、図119などで詳細
に説明している。したがって、これらのIC(半導体チ
ップ)も本発明の実施形態に含まれる。また、これらの
ICは液晶表示パネルだけでなく、有機EL(OLE
D)表示パネルや、無機EL表示パネルなどにも搭載す
ることができる。さらに、前述の表示パネルを用いて携
帯電話などの情報表示装置、ノートパソコン、テレビな
どを構成することができる。以上の事項は本発明の他の
実施例においても適用される。
【0403】内蔵RAM105の画像データはMLS演
算を行った後のデータ(電圧値あるいは電圧を示す番号
の3ビット)をメモリしてもよい。もちろん、誤差拡散
処理などを実施した後のデータでもよい。なお、図12
1などにおいて204をSEGドライブバッファと記載
したが、単なるバッファだけでなく、データ変換回路、
ラッチ回路、コマンドデコーダ、シフト回路、アドレス
変換回路などMLS演算回路115、内蔵RAMからの
入力を処理してセグメント信号線に電圧を出力するさま
ざまな機能あるいは回路が構成されたものである。この
事項などは、本発明の他の実施例でも同様である。
【0404】コントローラ281に発振回路101など
の発振部をもたせてもよい。発振回路101構成、機能
などは図118などで説明したので詳細は省略する。ま
た、図118の外付けコンデンサC、抵抗Rは図121
ではCR1101として記載している。発振回路はCR
1102a、1102bのいずれかの定数を選択するこ
とにより基本発振周波数を発生させる。発生した基本発
振周波数(クロック)はコントローラ281の内部回路
およびセグメントドライバ14などに供給される。
【0405】セグメントドライバIC14とコントロー
ラ281とは同期をとって、データ処理を実施すること
ができる。したがって、コントローラ281の画像コン
トローラ1101とセグメントドライバIC14のドラ
イバコントローラ104とが同期をとって画像データを
処理することができる。そのため、バッファメモリなど
の容量を小さくできるから、チップサイズを縮小でき
る。
【0406】画像データDATAは画像メモリ1103
にストアされる。画像コントローラ1101は画像メモ
リからのデータを読み出し、誤差拡散処理(ディザ処理
なども含む)を行う。処理を行われた画像データはセグ
メントコントローラ14のMLS演算回路115に転送
される。
【0407】なお、コントローラ281とセグメントド
ライブIC(セグメントドライバ回路)14とが同期を
取ってデータ処理を実施でき、かつ、セグメントドライ
バは入力した画像データを順次処理できるのであれば、
コントローラ281の画像メモリ1103は不要であ
る。一時、データをストアする必要がないからである。
もしくは、セグメントドライバIC14あるいはコント
ローラ281内に数行分のラインメモリを準備するだけ
でよい。
【0408】図123は内蔵RAM105の他に外付け
RAM1111を用いた構成である。画像データは内蔵
RAM105(容量は4096色の場合はRGB各4ビ
ット×画素数)のみに、あるいは内蔵RAM105の他
に外付けRAM1111の両方にストアされる。具体的
には図123のセグメントドライバ14の内蔵RAM1
05は4096色表示用の1画面分のRAM容量を持た
せている。外部RAM1111は各画素RGBにそれぞ
れ2ビット(2×3=6ビット)の容量である。したが
って、内蔵RAM105と外付けRAM1111の両方
をあわせると6ビットとなる。つまり、各色64階調の
26万色を表現できる。当然のことながら、外部RAM
1111に各画素RGBにそれぞれ4ビット(4×3=
12ビット)の構成とすればツルー(true)カラー
表示を実現できる。つまり、外づけRAM1111の容
量を変更することにより容易に多色表示を実現できる。
【0409】なお、図123は内蔵RAM105をセグ
メントドライバ14内に形成するとしたが、コモンドラ
イバ15内の形成してもよい。また、図53の1チップ
ドライバIC14a内に形成してもよい。また、表示領
域107の各画素にRAMを形成し、このRAMを用い
ても良い。また外付けRAM1111は表示パネル21
の基板12あるいは11上のCOG技術で実装してもよ
い。以上の事項は本発明の他の実施例にも適用されるこ
とは言うまでない。
【0410】一般的に、携帯電話などの情報表示装置で
は、表示色数よりも低消費電力化が優先される。表示色
数を増加させる回路の動作周波数が高くなる、あるいは
液晶に印加する電圧波形の変化が多くなるなど理由か
ら、消費電力が増加する。したがって、あまり表示色数
を多くすることはできない。
【0411】図124で図示した本発明の携帯電話は、
筐体262の裏側にCCDカメラを備えている。CCD
カメラで撮影し画像は即時に表示パネルの表示画面10
7に表示できる。CCDカメラで撮影したデータは、表
示画面107に表示することができる。CCDカメラの
画像データは24ビット(1670万色)、18ビット
(26万色)、16ビット(6.5万色)、12ビット
(4096色)、8ビット(256色)をキー入力26
5で切り替えることができる。また、画像表示を行う際
には、画像データは誤差拡散処理あるいはディザ処理を
行う。
【0412】特に内蔵RAM105が12ビット以上の
時は、誤差拡散処理を行って表示する。つまり、CCD
カメラからの画像データが内蔵メモリの容量以上の時
は、誤差拡散処理などを実施し、表示色数を内蔵メモリ
105の容量以下となるように画像処理を行う。この誤
差拡散などの画像処理の方法、構成などについては図1
35などで後に説明するのでここでは省略する。
【0413】CCDカメラで撮影した人物などの画像
は、階調数を多くして表示することが好ましい。また、
自然画なども階調数を多くして表示することが好まし
い。一方、低消費電力化のため、メニュー画面などは表
示色数を低減した状態で画像を表示したい。
【0414】この課題を対処するため、通常は内蔵RA
M105のみで画像を表示する。内蔵RAM105のみ
を使用するときは、チップ14内で処理が閉じているた
め(外部アクセスが不要であるため)、低消費電力化を
実現できる。内蔵RAM105以上の階調数で表示する
場合は、外付けRAM1111とあわせて使用する。た
とえば、表示色数が各色6ビットで、内蔵RAMが各色
4ビットの場合は、上位2ビットを外付けRAM111
1に格納したデータを用いる。
【0415】したがって、画像データ各色が6ビットの
時は上位2ビットを外付けRAM1111に格納し、下
位4ビットに格納する。画像データ各色が8ビットの時
は上位4ビットを外付けRAM1111に格納し、下位
4ビットに格納する。もちろん、画像データが4ビット
の時は、内蔵RAM105のみに格納する。読み出し
は、6ビットの時は、外付けRAM1111と内蔵RA
M105とを同期をとってデータを読み出し、画像デー
タを6ビットデータにする。
【0416】以上のように構成することにより、通常使
用する表示色数では内蔵RAM105のみを使用し、低
消費電力化を図る。内蔵RAM105以上の階調数を表
示する場合は、外付けRAM1111と併用して画像を
表示する。したがって、すぐれた画質の多階調表示を実
現することができる。また、外付けRAMの容量を増加
させるだけで、階調表示色数を容易に増加させることが
できるので汎用性が増す。
【0417】なお、外付けRAM1111のデータをア
ドレスするため、セグメントドライバIC14にアドレ
スバスを設け、外付けRAM1111のデータをアドレ
スできるように構成しておく。なお、MLS4演算を行
う際は、4行分のデータが必要なため、外付けRAM1
111のデータも4行分を同時に読み出せるように構成
しておくことが望ましい。
【0418】なお、図123の実施例では、内蔵RAM
105からはみ出た上位ビットを外部RAM1111に
記憶させるとしたが、これに限定するものではなく、下
位ビットを外部RAM1111に記憶させてもよい。ま
た、上位ビットと、下位ビットを分割して記憶させるこ
との限定するものではない。たとえば、メニュー画面を
内蔵RAM105に格納し、サブ画像、ユーザー画像な
どを外付けRAM1111に記憶させるように構成して
もよい。
【0419】また、本発明の実施例において、発振回路
101をコントローラ281またはセグメントドライバ
14内に構成するとしたがこれに限定するものではな
く、マイコンなどでクロックを発生させ、このクロック
を用いてセグメントドライバ14などを動作させてもよ
い。
【0420】本発明の携帯電話などの情報表示装置は、
認証ルート・キーを具備している。このキーによりiモ
ードサイトとの間でSSL(Secure socket layer)暗
号化通信を行えるように構成している。認証ルート・キ
ーは、インターネット端末がSSL暗号化通信を行う際
に、認証局(CA:Certificate authority)との間で
暗号化通信を行うための公開鍵である。認証ルート・キ
ーを搭載することによって、携帯電話などは認証局を利
用してSSL暗号化通信を行うiモード用サイトとの間
で、SSL暗号化通信を行うことが可能になる。SSL
暗号化通信ができるクレジット・カード情報をやり取り
するような、セキュリティ保護が必須となる電子商取引
を行うことができる。
【0421】多種多様な検討の結果、FRC方式のML
S4駆動に関して、液晶の応答時間R(msec)とフ
レームレートF(Hz)の関係は重要な関係がある。な
お、液晶の応答時間R(msec)は温度20℃〜25
℃における液晶の立ち上がり時間と立下がり時間の和で
ある。また、フレームレートF(単位はHzである。つ
まり、1秒あたりの画面書換数=画面数)とは一秒間に
画面全体を書き換える回数Fである。また、表示パネル
の走査線はK本(Kは2以上の)とする。なお、FRC
処理は以前に図面を用いて説明したいずれかまたはすべ
てを実施する。しかし、8色表示ではシフト処理は必要
がない。実験および検討の結果、RとFおよびKとの関
係は以下の所定の関係を満足させることが重要であるこ
とがわかった。
【0422】8色表示の時は、RとFおよびKとの関係
は以下の関係を満足させることが最適である。 150≦(K・R)/F≦2500 さらに好ましくは、以下の関係を満足させることが好ま
しい。 250≦(K・R)/F≦1500 また、256色表示の静止画の時は、RとFおよびKの
関係は以下の関係を満足させることが好ましい。 80≦(K・R)/F≦800 さらに好ましくは、以下の関係を満足させることが好ま
しい。 100≦(K・R)/F≦600 4096色表示の静止画の時は、RとFおよびKの関係
は以下の関係を満足させることが好ましい。 100≦(K・R)/F≦700 さらに好ましくは、以下の関係を満足させることが好ま
しい。 120≦(K・R)/F≦600 動画表示の時は、RとFおよびKの関係は以下の関係を
満足させることが好ましい。 80≦(K・R)/F≦500 さらに好ましくは、以下の関係を満足させることが好ま
しい。 100≦(K・R)/F≦400 本発明の表示装置(携帯電話等)は、前述の数式の値
を、設定コマンドあるいはユーザスイッチ等、マイコン
による自動切り替えにより設定できるように構成されて
いる。そのため、各表示色数、表示状態により最適なフ
レームレートで最適な画像表示を実現できる。光変調層
が液晶の場合は、以上の範囲を満足させることによりフ
リッカの発生がなく(少なく)、良好な画像表示を実現
できる。
【0423】分周回路103の出力はCOMドライバ回
路15、コントローラ104、メモリ105、階調ML
S制御回路106などに与えられる。図116では、S
EGドライバ回路14を別途設けているが、先にも記載
したように、コントローラ104、内蔵メモリ105、
階調MLS制御回路106とSEGドライバ回路は1チ
ップ化することにより低消費電力化が実現されている。
また、電源回路は別途IC化して積載される。もちろ
ん、セグメントドライバ14に内蔵してもよい。メモリ
105は1画面分以上の表示データを保持することがで
き、また、双方向入出力(データ書き出しと読み出しが
同時にできる)することができる。また、コントローラ
はコマンドデコーダ、データのスワップ回路なども含ま
れる。
【0424】したがって、セグメントドライバはマイコ
ンからのコマンドにより、データが256色か、409
6色か、8色かを知ることができる。そこで、マイコン
からのコマンドをデコードし、切り替え回路102、分
周回路103を制御すれば、オートマッチックに変更す
ることができる。したがって、ユーザーは表示色を気に
することなく画像を最適な状態でみることができる。特
に表示色により、フレームレートを切り替えたい場合
は、携帯電話などの装置にユーザーボタンと配置し、ボ
タンなどを用いて表示色などを切り替えられるようにす
ればよい。
【0425】図124は情報端末装置の1例としての携
帯電話の平面図である。筐体262にアンテナ261、
テンキー265dなどが取り付けられている。266が
表示色切換キーである。なお、携帯電話などの内部回路
ブロックを図125に示す。回路は主としてアップコン
バータ275とダウンコンバータ274のブロック、デ
ェプレクサ271のブロックLOバッファ276、PA
プリドライバ、PA278などのブロックから構成され
る。
【0426】キー265を1度押さえると表示色は8色
モードに、つづいて同一キー265を押さえると表地色
は256色モード、さらにキー265を押さえると表示
色は4096色モードとなる。キーは押さえるごとに表
示色モードが変化するトグルスイッチである。なお、別
途表示色に対する変更キーを設けてもよい。この場合、
キー265は3つ(以上)となる。
【0427】キー265はプッシュスイッチの他、スラ
イドスイッチなどの他のメカニカルなスイッチでもよ
く、また、音声認識などにより切り換えるものでもよ
い。たとえば、4096色を受話器264に音声入力す
ること、高品位表示と受話器264に音声入力すること
により表示パネルの表示画面107に表示される表示色
が変化するように構成する。これは現行の音声認識技術
を採用することにより容易に実現することができる。た
とえば、ユーザーが受話器に「256色モード」あるい
は「低表示色モード」と音声入力する。すると受信端末
では音声解析を実施し、指令された表示モードに切り換
える。
【0428】また、表示色の切り替えは電気的に切り換
えるスイッチでもよく、表示パネル21の表示部107
に表示させたメニューを触れることにより選択するタッ
チパネルでも良い。また、スイッチを押さえる回数で切
り換える、あるいはクリックボールのように回転あるい
は方向により切り換えるように構成してもよい。
【0429】266は表示色切換キーとしたが、フレー
ムレートを切り換えるキーなどとしてもよい。また、動
画と静止画とを切り換えるキーなどとしてもよい。ま
た、動画と静止画とフレームレートなどの複数の要件を
同時に切り替えてもよい。また、押さえ続けると徐々に
(連続的に)フレームレートが変化するように構成して
もよい。この場合は発振器を構成するコンデンサC、抵
抗Rのうち、抵抗Rを可変抵抗にしたり、電子ボリウム
にしたりすることにより実現できる。また、コンデンサ
はトリマコンデンサとすることにより実現できる。ま
た、半導体チップに複数のコンデンサを形成しておき、
1つ以上のコンデンサを選択し、これらを回路的に並列
に接続することにより実現してもよい。
【0430】また、切り替え時に基準電圧あるいはバイ
アス比などをマイコン制御などにより自動的に切り替え
てもよいし、また、特定のメニュー表示を表示できるよ
うに制御してもよい。また、マウスなどを用いて切換た
り、表示装置21の表示画面をタッチパネルにし、かつ
メニューを表示して特定箇所を押さえることにより切り
替えできるように構成してもよい。
【0431】図126は本発明の表示パネル21をモニ
ター部として使用した本発明の携帯情報端末(携帯電話
など)の構成図である。図126において筐体262は
表示パネル21が取り付けられた262aと、テンキー
265などが取り付けられた262bから構成されてい
る。
【0432】図127は図126の断面図である。筐体
262aの内部には筐体262bを格納する空間があけ
られている。筐体262aには表示パネル21が取り付
けられ、その前面には照明手段としてのフロントライト
1861、内部側にはバックライト1866が配置さ
れ、フロントライト1861の表面側にはタッチパネル
1867が設けられている。
【0433】フロントライト1861と表示パネル21
とは0.1μm以上0.8μm以下の空気ギャップをも
うけること、さらに好ましくは0.2μm以上0.5μ
m以下の空気ギャップをもうけることが好ましい。ただ
し、これに限定するものではなく、前記空気ギャップ
に、光結合層1824を配置または注入してもよい。
【0434】なお、この場合はギャップをもうけると言
うよりは表示パネル21にフロントライト1861を貼
り付けると言ったほうが適正であろう。また、フロント
ライト1861の表面にはAIRコートを形成し、フロ
ントライトの厚みは0.4μm以上1.0μm以下とす
ることが好ましい。
【0435】筐体262aには凸状の位置あわせ部18
65aが形成され、また、筐体262bには凹状の位置
あわせ部1865bが形成されている。この凸状の位置
あわせ部1865aが、凹状の位置あわせ部1865b
にはまることにより筐体262bを筐体262a内に挿
入したときに位置固定ができるようになっている。ま
た、筐体262aには凸部1863と弾性体としてのス
プリング1864とが、筐体262bには凹部1862
が形成されている。筐体262a内から筐体262bを
引き出したとき、この凹部1862と凸部1863がは
まることにより、携帯情報端末を使用するに適正な位置
に固定される。
【0436】スプリング1864などは筐体262bを
固定するために、また、筐体262aと262bの挿入
などを容易にするためのものである。なお、スプリング
1864に限定されるものではなく、スポンジなどの弾
性体と機能するものであれば、他のものでよく、また、
形状/構成も限定されるものではない。たとえば、凸部
1863が上下に動くように構成されたものでもよい。
【0437】以上のように筐体262a内に筐体262
bを挿入できるように構成することにより、非使用時は
コンパクト化できる。携帯情報端末を使用する際は、使
用上、十分な大きさとすることができる。
【0438】なお、図128に図示したように端末を3
分割にすることもコンパクト化に効果がある。筐体26
2aと筐体262cは筐体262bに取り付けられてお
り、支点1871a、1871bで回転して3つの筐体
262を1つの平面上として使用することができるから
である。上記構成において、筐体262aは例えば液晶
表示部1872を有する。
【0439】なお、本発明は2つ以上の発振回路101
と、前記発振回路の出力を分周する分周回路103を具
備するとした。その他に、別途、発振周波数調整回路を
具備する。この発振周波数調整回路は、発振周波数を所
定範囲で調整するものである。一般的に発振回路は半導
体チップ内の抵抗と外付けコンデンサ1102で発振を
行う。しかし、チップ内の半導体で作成する抵抗はばら
つきが大きい。通常+−20%ばらつく。
【0440】発振周波数調整回路は内蔵抵抗の所定位置
からタップで分岐し、抵抗長を変化させることにより発
振周波数を可変する。したがって、発振周波数調整回路
は、発振周波数を複数周波数(発振回路101のよう
に)に変化させるものではなく、半導体の製造バラツキ
による発振周波数を調整し、所定値とするものである。
本発明の発振周波数調整回路では発振周波数は+20%
から−20%まで5%きざみで調整できるように構成し
ている。
【0441】なお、表示色などによりフレームレートを
切り換えるという技術的思想は携帯電話に限定されるも
のではなく、パームトップコンピュータや、ノートパソ
コン、ディスクトップパソコン、携帯時計など表示画面
を有する機器に広く適用することができる。また、液晶
表示装置(液晶表示パネル)に限定されるものではな
く、有機ELパネルや、TFTパネル、PLZTパネル
や、CRTにも適用することができる。
【0442】フルカラー有機EL表示パネルまたはアク
ティブマトリックス型の表示パネルなどでは、開口率の
向上が重要な開発課題になる。開口率を高めると光の利
用効率が上がり,高輝度化や長寿命化につながるためで
ある。開口率を高めるためには,有機EL層などの光変
調層からの光を遮るTFTの面積を小さくすればよい。
低温多結晶Si−TFTはアモルファスシリコンに比較
して10−100倍の性能を持ち,電流の供給能力が高
いため、TFTの大きさを非常に小さくできる。したが
って、有機ELパネルでは、画素トランジスタ、周辺駆
動回路を低温ポリシリコン技術で作製することが好まし
い。
【0443】駆動回路をガラス基板上に形成することに
より、電流駆動の有機ELパネルで特に問題になる抵抗
を下げることができる。TCPの接続抵抗がなくなるう
えに,TCP接続の場合に比べて電極からの引き出し線
が2〜3mm短くなり配線抵抗が小さくなる。さらに、
TCP接続のための工程がなくなる,材料コストが下が
るという利点があるとする。なお、これらの事項は液晶
表示パネルにも適用される。
【0444】以上の有機ELパネルに関しても、本発明
の駆動方法、回路構成、装置、伝送フォーマットなどに
対し、本明細書に記載されたすべての事項、内容などを
適用することができることは言うまでもない。
【0445】フレームレートなどの情報を伝送されるフ
ォーマットに記載するようにしておけば、この記載され
たデータをデコードあるいは検出することにより、自動
でフレームレートなどを変更できるようになる。特に、
伝送されてくる画像が動画か静止画かを記載しておくこ
とが好ましい。また、動画場合は、動画の1秒あたりの
コマ数を記載しておくことが好ましい。また、伝送パケ
ットに携帯電話の機種番号を記載しておいたりしておく
ことが好ましい。なお、本明細書では伝送パケットとし
て説明するがパケットである必要なない。つまり、送信
あるいは発信するデータ中に図131、図139などで
説明する情報が記載されたものであればいずれでもよ
い。
【0446】図129は携帯電話などに送られてくる伝
送フォーマットである。伝送とは受信するデータと、送
信するデータの双方を含む。つまり、携帯電話は受話器
からの音声あるいは携帯電話に付属のCCDカメラで撮
影した画像を他の携帯電話などに送信する場合もあるか
らである。したがって、図131、図139で説明する
伝送フォーマットなどに関連する事項は送信、受信の双
方に適用される。
【0447】フレームレートなどの情報を伝送されるフ
ォーマットに記載するようにしておけば、この記載され
たデータをデコードあるいは検出することにより、自動
でフレームレートなどを変更できるようになる。特に、
伝送されてくる画像が動画か静止画かを記載しておくこ
とが好ましい。また、動画場合は、動画の1秒あたりの
コマ数を記載しておくことが好ましい。また、伝送パケ
ットに携帯電話の機種番号を記載しておいたりしておく
ことが好ましい。なお、本明細書では伝送パケットとし
て説明するが必ずしもパケットである必要はない。つま
り、送信あるいは発信するデータ中に図131などで説
明する情報(表示色数、フレームレートなど)が記載さ
れたものであればいずれでもよい。
【0448】本発明の携帯電話などではデータはデジタ
ル化されてパケット形式で伝送される。図129および
図130で記載しているように、フレームの中は、フラ
グ部(F)、アドレス部(A)、コントロール部
(C)、情報部(I)、フレームチェックシーケンス
(FCS)及びフラグ部(F)からなる。コントロール
部(C)のフォーマットは図のように情報転送(Iフレ
ーム)、(Sフレーム)、及び非番号制(Uフレーム)
の3つの形式をとる。
【0449】まず、情報転送形式は情報(データ)を転
送する時に使用するコントロールフィールドの形式で、
非番号性形式の一部を除けば、情報転送形式がデータフ
ィールドを有する唯一の形式である。この形式によるフ
レームを情報フレーム(Iフレーム)という。
【0450】また、監視形式は、データリンクの監視制
御機能、すなわち情報フレームの受信確認、情報フレー
ムの再送要求などを行うために使用する形式である。こ
の形式によるフレームを、監視フレーム(Sフレーム)
という。次に非番号制形式は、その他のデータリング制
御機能を遂行するために使用するコントロールフィール
ドの形式で、この形式によるフレームを非番号制フレー
ム(Uフレーム)という。
【0451】端末及び網は送受信する情報フレームを送
信シーケンス番号(S)と受信シーケンスN(R)で管
理する。N(S)、N(R)とも3ビットで構成され、
0〜7までの8個を循環番号として使い、7の次は0と
なるモジュラス構成をとっている。したがって、この場
合のモジュラスは8であり、応答フレームを受信せず
に、連続送信できるフレーム数は7である。
【0452】データ領域には色数データを示す8ビット
のデータとフレームレートを示す8ビットのデータが記
載される。これらの例を図131(a)(b)に示す。
また、表示色の色数には静止画と動画の区別を記載して
おくことが好ましい。また、携帯電話の機種名、送受信
する画像データの内容(人物などの自然画、メニュー画
面)などを図129のパケットに記載しておくことが望
ましい。
【0453】データを受け取った機種はデータをデコー
ドし、自身(該当機種番号)のデータであるとき、記載
された内容によって、表示色、フレームレートなど自動
的に変更する。また、記載された内容を表示装置の表示
領域21に表示するように構成してもよい。ユーザーは
画面21の記載内容(表示色、推奨フレームレート)を
見て、キーなどを操作し、最適な表示状態にマニュアル
で変更する。
【0454】なお、一例として、図131(b)では数
値の3はフレームレート80Hzと一例をあげて記載し
ているがこれに限定するものではなく、40−60Hz
などの一定範囲を示すものであってもよい。また、デー
タ領域に携帯電話の機種などを記載しておいてもよい。
機種により性能などが異なり、フレームレートを変化さ
せる必要も発生するからである。また、画像が漫画であ
るとか、宣伝(CM)であるとかの情報を記載しておく
ことも好ましい。また、パケットに視聴料金などの情報
を記載する。パケット長などの情報を記載しておいても
よい。ユーザーは視聴料金の確認して情報を受信するか
否かを判断する。また、画像データが誤差拡散処理をさ
れているか否かのデータも記載しておくことが好まし
い。
【0455】また、画像処理方法(誤差拡散処理、ディ
ザ処理などの種別、重み付け関数の種類とそのデータ、
ガンマの係数など)、機種番号などの情報を伝送される
フォーマットに記載するようにしておけばよい。また、
画像データがCCDで撮影されたデータとか、JPEG
データか、またその解像度、MPEGデータか、BIT
MAPデータかなどの情報を記載しておく。この記載さ
れたデータをデコードあるいは検出することにより、自
動で受信した携帯電話などで最適な状態に変更できるい
ようになる。
【0456】もちろん、伝送されてくる画像が動画か静
止画かを記載しておくことが好ましい。また、動画の場
合は、動画の1秒あたりのコマ数を記載しておくことが
好ましい。また、受信端末で推奨する再生コマ数/秒な
どの情報も記載しておくことが好ましい。
【0457】以上の事項は、伝送パケットが送信の場合
でも同様である。また、本明細書では伝送パケットとし
て説明するがパケットである必要なない。つまり、送信
あるいは発信するデータ中に図131などで説明する情
報が記載されたものであればいずれでもよい。
【0458】フレームレートはパネルモジュールの消費
電力と関係する。つまり、フレ−ムレートを高くすれば
ほぼ比例して消費電力は増大する。携帯電話などは待ち
受け時間を長くするなどの観点から消費電力の低減を図
る必要がある。一方、STNパネルなどでは表示色を多
くする(階調数を多くする)ためにはFRCの分母(階
調レジスタのビット数)を大きくする必要がある。しか
し、消費電力の問題から消費電力を増大させることは困
難である。
【0459】この問題を解決するため、本発明は誤差拡
散処理により見かけ上の階調数を増大させる構成を採用
している。誤差拡散処理とは面積階調などの技術により
階調数を増加させる技術である。
【0460】たとえば、パネルが16階調の場合は、4
096色(16×16×16)を表示できる。RGBは
各4ビット(計12ビット)である。パネルが4096
色の性能しか有しない。したがって、65K色を表示す
るには、入力データ(R、B:5ビット、G:6ビット
の計16ビット)の誤差拡散処理を行って、RGBの各
4ビットに変換して液晶表示パネルに印加する。また、
フルカラー(RGB:各8ビット)の場合は、RGBデ
ータを各4ビットに変換して液晶表示パネルに出力す
る。なお、出力を4096色に限定するものではなく、
出力が6.5万色でもよい。
【0461】ディザ法としてはその一例として図132
に記載している方法がある。図132に示すように、元
の画像を縦4ドット×横4ドットの粗いメッシュに分割
し、分割した各ブロック毎に2値化作業を行う。ここに
各ブロックは4×4個の画素組からなる正方矩形領域に
対し、この矩形領域における各画素組の輝度を、図13
3に示すようにあらかじめ用意した4×4の「ディザ行
列」なる表の対応個所と比較して、表の対応する部分に
書かれている数字が自分の輝度よりも小さければ白(輝
度255)に大きければ黒(輝度0)に置き換える。こ
れば2値の場合であるが、これを多値に適用すればよ
い。なお、ディザ行列としては、Bayer型、ハーフ
トーン型、Screw型、Screw変形型、中間調強
調型、Dot Concentrate型があり、これ
らのいずれでもよいが、液晶表示パネルあるいは有機E
L表示パネル用としては、中間調強調型が最適である。
【0462】また、フィールドあるいはフレームごとに
誤差拡散処理あるいはディザ処理方法を変化させてもよ
い。たとえば、ディザ処理では、第1フレームでBay
er型を用い、次の第2フレームではハーフトーン型を
用いるなどである。このようにフレームごとにディザ処
理を変化させ、切り替えるようにすることによりドット
むらが目立ちにくくなるという効果が発揮される。
【0463】また、第1フレームと第2フレームで誤差
拡散の処理係数を変化させてもよい。また、第1フレー
ムで誤差拡散処理をし、第2フレームでディザ処理を
し、さらに第3フレームで誤差拡散処理をするなど処理
を組合わせても良い。また、乱数発生回路を具備し、乱
数の値でフレームごとに処理を実施する処理方法を選択
してもよい。
【0464】ディザ処理では、ノーマリブラック(N
B)モードでBayer型を用い、ノーマリホワイト
(NW)モードでハーフトーン型を用いるなどしてもよ
い。つまり、モードに応じて処理方式を変化させるので
ある。同様に、NBモードの場合はディザ処理を実施
し、NWモードの場合は誤差拡散処理を行ってもよい。
また、NWモードの場合は、第1フレームと第2フレー
ムで誤差拡散の処理係数を変化させ、NBモードの場合
は全フレームが同一であってもよい。
【0465】本発明ではSEGドライバ14に1画面分
の画像メモリ(内蔵メモリ)を具備している。したがっ
て、表示画像が静止画の場合は、外部からのデータの入
力は不要であり、内蔵メモリ105をアクセスするだけ
でよい。外部からのデータ入力では外部配線を駆動する
ための駆動電力が必要になるのに対して、内蔵メモリで
はチップ内部の配線容量は小さく、ほとんど無視できる
からである。したがって、内蔵メモリを有す構成では消
費電力を低減できる。
【0466】なお、1画面分の内蔵メモリ105を具備
する構成はSEGドライバ14だけではなく、TFT液
晶表示パネルのソースドライバでもよい。つまり、本発
明は単純マトリックス型液晶表示パネルだけではなく、
アクティブマトリックス型液晶表示パネルにも適用する
ことができる。また、EL表示パネルなど他の表示パネ
ルあるいは装置にも適用できる。なお、SEGドライバ
14のコントローラからCOMドライバ15にコマンド
を転送し、COMドライバ15を制御するように構成さ
れている。
【0467】さらに、本発明の表示装置(あるいは表示
パネル)21は、SEGドライバ14の他に誤差拡散処
理コントローラ281を具備している。なお、ここで
は、説明を容易にするため、SEGドライバ14は40
96色表示用の1画面分の内蔵画像メモリ105を有
し、図134に示す誤差拡散処理コントローラ281
は、65K色の表示演算用として、R、B:5ビット、
G:6ビットで、画面の1/16から1/2のサイズの
メモリを有しているとして説明する。
【0468】なお、誤差拡散処理コントローラ281に
フルカラー(RGB:各8ビット)のメモリを有してい
れば誤差拡散処理によりフルカラー表示を実現できるこ
とはいうまでもない。
【0469】誤差拡散処理とは面積階調の概念を取り入
れ、少ない階調表現で画面全体ではそれ以上の表示色と
みえる処理方式一般を意味する。この技術はプリンタに
画像を表示する際の技術として確立している。本発明が
新規なのは、静止画データを保持するメモリを具備する
チップあるいは回路(セグメントドライバなど)とは別
個に、誤差拡散処理を行うチップあるいは回路を設ける
点である。また、誤差拡散処理コントローラ281で誤
差拡散処理された演算データは前記静止画メモリ105
に転送し、このメモリ105でデータを保持させる点で
ある。
【0470】なお、誤差拡散は画素の周辺部の階調、色
を考慮して、面積階調の概念を導入して演算を行い、少
ない階調数で多階調に見えるように処理する技術の全般
を意味する。CRTなどの表示装置に導入されているも
の他、カラープリンタの画像処理で用いられているもの
も誤差拡散技術である。その他、誤差拡散の概念にはデ
ィザ処理も含まれることはいうまでもない。また、誤差
拡散とディザ処理とを組み合せたものでもよいことはい
うまでもない。
【0471】本明細書では、入力された画像データなど
を周辺の画素に分散することのより少ない階調数でそれ
以上の多階調表示を実現する方法を誤差拡散と呼ぶこと
にする。つまり、本明細書で呼ぶ誤差拡散とは、一般的
に呼ばれている誤差拡散処理よりは広義の内容を含む。
【0472】図134に示すようにセグメント(SE
G)ドライバ14(TFTなどのアクティブマトリック
ス表示パネルでは、ソースドライバが該当する)は2系
統のI/Fを具備する。1つは12ビット入力であり、
もう一方は16ビット入力である(なお、フルカラーの
場合は24ビットとなる。また、2系統に限定するもの
ではなく、12ビット、16ビット、24ビットなどの
3系統としてもよい)。
【0473】したがって、4096色の場合はマイコン
あるいはコンピュータから直接に画像データがSEGド
ライバ14に入力される。65K色の場合は誤差拡散処
理コントローラ971を介してSEGドライバ14に1
2ビットデータが入力される。もちろん、12ビットデ
ータが誤差拡散処理コントローラ971をスルーで通過
させてSEGドライバ14に印加できるように構成して
もよい。
【0474】通常、液晶表示パネル21に印加するセグ
メント信号の電圧振幅は±5(V)程度以上必要なた
め、一定の10(V)近くの耐圧が必要である。そのた
め、半導体プロセスルールを微細化しにくい。一例とし
て、SEGドライバは0.35μmプロセスを使用の最
大耐圧は8.5(V)耐圧である。
【0475】しかし、プロセスルールを微細化できない
と内蔵メモリのセルサイズも大きくなる。そのため、チ
ップのメモリサイズが大きくなりコストが高くなる。一
例として4096色で128×160ドットではメモリ
サイズだけで40平方mmとなる。メモリはチップ面積
の1/2から2/3を占める。メモリサイズの問題から
SEGドライバ14の内蔵メモリは制限を受け、表示色
数を多くできない。これは、内蔵メモリの各画素のビッ
トサイズを長くできないことを意味する。メモリサイズ
が大きくなり、チップサイズが大きくなるからである。
【0476】誤差拡散処理は1つの画素に対する画像デ
ータのサイズが大きく、また、大きい画像データを処理
(誤差拡散処理)により短い画像データに変換するもの
である。したがって、すべての画素に対し演算に必要な
メモリをチップ内に確保することはきわめて効率が悪
い。
【0477】一方、誤差拡散処理コントローラ281
は、図135に示すように演算メモリ283と誤差拡散
処理を実施する演算回路291などから構成される。つ
まり、ロジック回路のみ(場合によってはDCDCなど
の電源回路が作りこまれることもある)で構成される。
したがって、コントローラ281を構成する回路はロジ
ックゲートのみでよい。なぜならば、耐圧を必要とする
出力段が不要であるからである。つまり、コントローラ
281には高い耐圧は必要ではない。そのため、微細ル
ールの半導体プロセスを使用できる。
【0478】一例として3.3V耐圧の0.25μmプ
ロセスを使用する。0.25μmプロセスと0.35μ
mプロセスとでは、スタンダードセルサイズが面積で2
倍異なる。つまり、0.35μmプロセスで作製したメ
モリは0.25μmプロセスでは1/2の面積で作製で
きる。また、耐圧1.8Vの0.18μmプロセスルー
ルを使用してもよい。
【0479】誤差拡散処理コントローラ281で演算し
た結果データはセグメントドライバ14に転送し、この
データがメモリ105に貯えられる。以上のことから、
誤差拡散コントローラ281は微細ルールが使用できる
から小チップサイズ化が可能である。また、最低1行分
の演算メモリ283でよいから誤差拡散処理コントロー
ラ281のメモリサイズは極めて小さく小チップ化でき
る。
【0480】なお、コントローラ281に、フル画面の
画像データを保持できるようにし、このデータを読み出
して誤差拡散処理などによる減色処理を行ってもよい。
減色処理を行ってデータをセグメントドライバ14の内
蔵メモリに転送する。セグメントドライバは8色または
256色など必要最小限の静止画メモリのみを作製して
おく。
【0481】また、コントローラ281内にDCDCコ
ンバータからなる電圧回路201を作成しておくことが
このましい。また、コントローラ281で基準クロック
を発生さえ、この基準クロック281をセグメントドラ
イバIC14などに印加し、セグメントドライバIC1
4をコントローラ281とが、同期を取れるように構成
しておくことが好ましい。
【0482】また、セグメントドライバ14のコマンド
インターフェース回路に適合するようにコントローラ2
81にI/F回路951を作成する。また、セグメント
ドライバIC281のコマンドインターフェースはセグ
メントドライバ14のコマンドインターフェースと同一
にしておく。このように構成することにより、セグメン
トドライバIC14に直接コマンドを入力して使用する
場合も、コントローラ281にコマンドを入力し、コン
トローラがセグメントドライバIC14にコマンドを送
出する場合もユーザー(一般的はマイコン)はあたかも
コントローラ281を介さず、直接セグメントドライバ
IC14にコマンドあるいはデータを送出しているよう
に取り扱うことができる。
【0483】また、ディザあるいは誤差拡散処理を実施
するか否かは、ユーザーが独自で切替えれるようにして
おくことが望ましい。たとえば、携帯電話に設けられた
押しボタンスイッチや、タッチパネルなどである。ま
た、音声入力などで間接的に切替えれるように構成して
もよい。その他、マイコンが判断して切り替えてもよ
い。
【0484】画像データはディザあるいは誤差拡散処理
されて転送されてくる場合がある。ディザ処理をした画
像をさらにディザ処理をすると、ドットむらがめだつよ
うになる。ディザ処理をした画像を誤差拡散処理しても
画質劣化はほとんどない。したがって、コントローラ2
81の処理としては誤差拡散処理とすることが望まし
い。
【0485】データの入出力も各色8階調表示の256
(512)色と16階調の4096色を1つのICチッ
プ14で実現しようとすると画像データの入出力フォー
マットをも考慮する必要がある。256色の場合は、1
画素のデータはRが3ビット、Gが3ビット、Bが2ビ
ットの計8ビットであるから8ビット(1バイト)で入
出力することができる。しかし、4096色の場合は、
R、G、Bの各色が4ビットであるから計12ビットと
なる。そのため、1.5バイトという中途半端な状態と
なる。
【0486】本発明ではこれに対応するため、4096
色では図136(a)(b)で示す2つの入出力フォー
マットを実現できるようにしている。2つの入出力フォ
ーマットのうち、1つまたは両方を実現できる。もちろ
ん、256色のときは、1バイト(8ビット)の入出力
を実現する。
【0487】一般的にデータの入出力は8ビットフォー
マットか16ビットフォーマットのいずれかを選択でき
る。また、86系か、68系かを選択できる。図136
は16ビット時の入出力のフォーマットである。
【0488】図136(a)は16ビット単位で入力す
る。その際、先頭の4ビットはブランクとする。このよ
うに入出力することにより、16ビットのアドレスと画
素データの関係が理解しやすい。しかし、ブランクがあ
るため、データの入出力の転送効率は低下する。
【0489】図136(b)は基本的には8ビット単位
で入出力する。アドレス00HはR、G、アドレス01
HはB、Rとする。このように入出力することにより、
アドレスと画素データの関係は複雑になるが、データの
入出力の転送効率は格段に向上する。
【0490】本発明はMPUからの初期設定コマンドに
より図136の(a)と(b)のいずれかのフォーマッ
トを切り換えることができる。本発明の誤差拡散処理コ
ントローラ281は、誤差拡散処理されて送られてきた
データは、そのまま誤差拡散処理コントローラ281を
スルーさせてセグメントドライバ14の内蔵メモリ10
5に転送する機能を具備する。スルーさせるか否かは、
図131、図102のパケットのデータ内容をデコード
して自動的に判定し、処理を行う。もしくは、MPU
(マイクロコンピュータ)、CPU(パーソナルコンピ
ュータ)からのコマンド処理により行う。
【0491】誤差拡散コントローラは、好ましくは、画
面領域の1/20行分以上1/4行分以下の内蔵メモリ
を2つ以上具備することが好ましい。データ入出力のタ
イミング差の吸収と、誤差拡散処理を行う前後の行を考
慮し最適な誤差拡散処理を実現するためである。また、
誤差拡散処理だけでなく、周辺の画素の画像データを考
慮して重み付け処理を行うためである。また、ディザ処
理と行うためである。
【0492】本明細書では説明を容易にするため、コン
トローラ281は誤差拡散処理を行う回路としたが、こ
れに限定するものではない。つまり、入力されて1画素
の画像データのサイズ(ビット数)を演算によりビット
数を短くしてセグメントドライバ14などの内蔵メモリ
105に転送するものである。また、内蔵メモリ105
から画像データを読み出し、逆誤差拡散処理などを実施
して出力するものである。誤差拡散処理以外にも画像デ
ータのビット数を短くする方式は数々ある。たとえば、
先に記載した画像データの重み付け処理が例示され、デ
ィザ処理が例示される。
【0493】また、誤差拡散処理は1行の画像データを
次の行に誤差拡散して処理し、この処理を順次、次の行
に実施するものであるから、基本的には保持するメモリ
サイズは1行分でよい。したがって、以下の実施例では
メモリサイズを複数行として説明するが、これは先のも
説明したように誤差拡散処理以外にも適用するため、あ
るいは汎用性を増加させるため、入出力のタイミング制
御に活用するためである。したがって、本発明はメモリ
サイズを複数行に限定されるものではない。
【0494】画像データの一例として、液晶表示パネル
の画面サイズが横128ドット(RGB)で縦160ド
ットの場合は、8行分以上40行分以下のサイズのメモ
リを形成する。メモリサイズは誤差拡散処理などの精度
を良くする(汎用性を高くする)につれてサイズは大き
くなる。特に表示色数が大きくなるにつれてサイズは大
きくするべきである。
【0495】本発明では画像評価の検討の結果、以下の
条件にすることが好ましいと結論に達した。つまり、表
示パネルのR、G、Bの総和にビット数をM(例えば、
4096色ではRGBが各4ビットであるので、M=1
2)とし、誤差拡散などを実施する入力データのRGB
総和のビット数をN(例えば、65K色では、RB:各
5ビット、Gが6ビットであるので、N=5+5+6=
16)とし、誤差拡散処理コントローラ281のメモリ
の行数をSとした時、以下の範囲にすることが好まし
い。 N/M×4 ≦ S ≦ N/M×32 さらに好ましくは、以下の条件を満足させることが好ま
しい。 N/M×8 ≦ S ≦ N/M×16
【0496】図137に示すように、誤差拡散処理コン
トローラ281は、上式の演算メモリ293サイズのも
のを複数(293a、293b)具備させる。図137
において、一方のメモリ293aは演算処理を行うため
のメモリであり、他方のメモリ293bはデータを書き
込むためのメモリである。
【0497】逆に画像データ出力(送信)の場合は、一
方のメモリ293bは演算処理を行うためのメモリであ
り、他方のメモリ293aはデータを書き込むためのメ
モリである。たとえば、メモリ293aはマイコン(M
PU)などにより、スイッチSA1が閉じられて画像デ
ータが書き込まれる。一方、SB2は閉じられ、メモリ
293bは演算回路291に転送され誤差拡散処理など
が行われる。演算結果はセグメント(SEG)ドライバ
IC14などの内蔵メモリ105の転送される。転送さ
れたデータは内蔵メモリ105に記憶される。
【0498】次のフェーズではスイッチSA2が閉じら
れメモリ293bに画像データが書き込まれ、また、ス
イッチSB1が閉じられメモリ293aのデータが演算
処理を行われる。演算された画像データは、SEGドラ
イバIC14などの内蔵メモリに転送される。つまり、
メモリ293aと293bとは交互にデータの書き込み
と演算処理が行われる。
【0499】なお、先のも記載したように一般的な順次
処理による画像データの誤差拡散処理を行う場合は、メ
モリ293を切り換える必要はなく、複数行分のメモリ
を具備する必要がないことは言うまでもない。なお、複
数行分のメモリ293を具備する場合は画面を分割して
処理をすることもできるという利点がある。また、デー
タを一度貯えて、画像データの転送を一度(複数行分)
にできるという利点もある。
【0500】画像データの転送は画面を分割して行われ
る。たとえば、画面サイズが160行の場合で、メモリ
293a、293bが16行の場合は10分割される。
したがって、演算処理は16行分づつ行う。そして、最
初の16行分の演算処理が終わると内蔵メモリ105に
転送され、次の16行分が演算処理行われる。演算され
た結果は、メモリ105に送られる。したがって、10
回演算処理が終われば1画面の誤差拡散処理が終了す
る。このように転送が10回で済む為、演算結果を1行
ずつ転送する場合に比較して効率がよい。また、低消費
電力化が可能となる。
【0501】セグメントドライバIC14は、内蔵メモ
リ105の画像データを読み出し、表示装置21の表示
画面に画像を表示する。画像が静止画の場合は、誤差拡
散コントローラ281は誤差拡散処理などが終了し、内
蔵メモリ105にデータを転送すれば、誤差拡散コント
ローラ281は、それ以上動作する必要がない。そのた
め、自動的にDCDCコンバータ201へのクロックな
どを停止し自己の電源回路を低下させスリープ状態とな
る。スリープ状態と動作状態の切り替えは、マイコンか
らのコマンド制御で行ってもよい。
【0502】新規の画像データがある時は、マイコンは
コントローラ281にコマンドを転送し、誤差拡散処理
コントローラ281などはDCDCコンバータにクロッ
クを印加して自身の電源を立ち上げ、画像データ入力待
ち状態となる。マイコンから画像データ終了のコマンド
を受けるとスリープ状態となる。以上のように誤差拡散
処理コントローラ281はスリープ状態と動作状態とを
切り換えるので、静止画の場合は1画面分の演算処理を
するだけであるので低消費電力化を実現できる。また、
演算に要する小さなメモリ281を内蔵しているだけで
あるのでチップサイズの小さい。なお、演算結果は同期
をとって順次内蔵メモリ105に転送する場合は、1行
分以下の演算メモリ293で構成できることは言うまで
もない。
【0503】なお、図137では、2つのメモリ293
を使用するとしたが、これに限定するものではなく、図
138に示すように3つ以上のメモリ293a、293
b、293cを具備してもよい。このメモリ293を順
次選択して使用する。
【0504】以上のように本発明は、マイコンなどの原
画画像データ保持手段からの出力データを誤差拡散処理
コンとローラで減色処理し、原画画像データ保持部より
も少ない容量のセグメントドライバ14の画像メモリ部
に画像データ情報を保持させる構成および方法である。
元の原画像を保存するRAMよりも情報を少なく(減
色)して、セグメントドライバのRAMに書き込む。
【0505】この時、単純に下位ビットを切り落とすだ
けでは、階調落ちによる輪郭線が発生する。この課題の
解決するために誤差拡散処理コントローラ281の演算
部291、いわゆるディザ法や誤差拡散法などによる減
色処理(階調数低減処理、たとえば、8ビットを6ビッ
トにする)を行う。これにより空間的に階調を分散させ
ることで、階調落ちに伴う輪郭線を防止する。この処理
は動画、静止画共に有効であるが、特に静止画時におい
ては、コントローラ281は1画面分の処理をし、セグ
メントドライバ14の内蔵メモリに転送した後には停止
する。以降はセグメントドライバ14のみが動作するの
で、低消費電力化の効果が大きい。
【0506】つまり、セグメントドライバに画像メモリ
105aとドライバ部292を一体にし、1チップIC
化することで静止画の時は演算処理が終了した内蔵メモ
リからのアクセスのみで画像を表示できるため低消費電
力化の効果が顕著になる。
【0507】コントローラ281には演算部291に加
えて、ルックアップテーブル方式のガンマ処理部もコン
トローラ281に形成してもよい。もちろん、ルックア
ップテーブル以外のガンマ変更手段でもよい。たとえ
ば、デコーダ回路のようなロジックで1つの画像データ
をガンマ処理された画像データに変換する方法が例示さ
れる。
【0508】ルックアップテーブルは、外部から書き換
えることができるように構成する。つまり、メモリ29
3の位置領域に表示装置に対応するガンマカーブを示す
(ガンマカーブにできる)データを、RS232Cバ
ス、3線式バス、IICバスなどを用いて入力する。入
力はコントローラが起動時にマイコン内のROMからデ
ータを読み出し、このデータを伝送することにより行
う。また、図129、図130、図131などの伝送フ
ォーマットにガンマデータを記載し、これをデコードな
どし、このデータをメモリ293に書き込むように構成
してもよい。
【0509】以上にようにガンマカーブデータを外部か
ら書き換えられるように構成しておくことにより、コン
トローラのハードは同一であっても多種多様な表示装置
に対応できるようになる。また、表示画像の内容(明る
い海岸の自然化、人物、映画などの画像に内容。クラシ
ック、ポピュラーなどの画質あるいは雰囲気)によっ
て、適正なガンマ特性を実現できるようになる。また、
伝送画像データと伴に、伝送フォーマットに伝送画像デ
ータに最適なガンマデータを記載することにより、最も
良好な画像表示を実現できる。
【0510】コントローラ281に8色表示用のRAM
(RGB:各1ビット)を形成しておくことが好まし
い。8色表示はメニュー画面などに多用され、また、携
帯電話の待ち受け画面などに多く用いられる。したがっ
て、8色表示を実施する機会(時間)は多い。そのた
め、8色表示の消費電力を低減することは、携帯電話の
ように低消費電力化が望まれる機器には必須技術であ
る。
【0511】この8色表示時の低消費電力化のため、8
色表示ではセグメントドライバ14に形成した内蔵RA
Mからデータを読み出して画像を表示する。したがっ
て、コントローラ281から逐次データを伝送する必要
がなく、低消費電力化を実現できる。
【0512】また、セグメントドライバはPWM駆動を
実現すると伴に、合わせて7FRCもしくは4FRCを
実施できる機能を付加しておく。コントローラからは、
逐次、各色4ビットのデータをセグメントドライバ14
に伝送し、この4ビットをPWM駆動で液晶に印加す
る。4ビットでは液晶表示パネル21は4096色表示
となる。また、4FRCをあわせて実施すると、データ
は2ビット増加する。つまり、各色4ビットのPWMデ
ータを4FRCで4回実施することにより、各色6ビッ
ト表示(約26万色)を実現できる。
【0513】26万色表示の場合は、各色は6ビットで
ある。この上位2ビットでFRCを行う。下位4ビット
でMLS方式のPWM駆動を実施する。上位2ビットが3
であれば、オンオフからなるFRCはオン、オン、オン
となる。下位の4ビットでPWMをするから、全体では、
オン、オン、オン、PWMでの階調表示となる。上位2
ビットが2であれば、オンオフからなるFRCはオン、
オン、オフまたはオン、オフ、オンまたはオフ、オン、
オンとなる。このオン、オフの順番は最もフリッカが少
ないように実現する。ただし、FRC処理はオン、オフ
の状態を面内に分散する方式であるので一般的に実現さ
れる。下位の4ビットでPWMをするから、一例として全
体では、オン、オン、オフ、PWMでの階調表示とな
る。
【0514】上位2ビットが1であれば、オンオフから
なるFRCはオン、オフ、オフとなる。下位の4ビット
でPWMをするから、全体では、オン、オフ、オフ、PW
Mでの階調表示となる。この場合でフリッカが発生し易
い場合は、オン、オフ、PWM、オフとする。すると、
オフが2回連続して発生しないから、フリッカは抑制さ
れる。つまり、PWMの位置を適切にする。
【0515】セグメントドライバ14内にPWM用に4
ビットの内蔵メモリを作成し、今野ローラ281に上位
2ビットを内蔵させ、この2ビットでFRC処理を実施
してもよい。また、画像が静止画で4096色の場合
は、FRC処理をせず、セグメントドライバ14の内蔵
メモリ4ビットでPWMによる階調表示を実現してもよ
い。また、PWMに限定するものではなく、FRCでも
よい。また、4096色分のメモリに限定するものでは
なく、256色分のメモリをセグメントドライバに内蔵
させておいてもよい。
【0516】さらに、7FRCであれば、3ビット増加
するから、15PWM(8+4+2+1)の4ビットを
3ビット増加するから、約200万色を表示できる。し
たがって、PWMでは16階調しか表現できないが、4
FRCまたは7FRCと組み合せることにより、26万
色表示、200万色表示を切り替えて実現できる。
【0517】PWMの計算はコントローラ81内で実施
する。MLS演算された結果は、最終的に5値の電圧値
となる。この電圧値を重み付け計算(V2は2、V1は
1、Vcは0、MV1は−1、MV2は−2)で加算す
る。結果は絶対値V2の大きさとその符号(±)、絶対
値V1の大きさをその符号(±)をなる。このデータを
セグメントドライバ14に転送し、このデータを1H分
ラッチして保持させる。セグメントドライバはこのラッ
チされたデータを読み出し、液晶表示パネルに印加す
る。
【0518】なお、MLSとFRCあるいはPWMもし
くはPHMのくみあわせにおいて、画像データを単に重
み付け演算するだけでなく、補正データを考慮して演算
する方法でも、本発明が適用できることは言うまでもな
い。
【0519】このように計算結果をセグメントドライバ
14に転送することにより,微細ルールを使用できるコ
ントローラ281で複雑な計算を実施できる。したがっ
て、所定の耐圧が必要なため微細ルールで作製できない
セグメントドライバ14にはロジック回路を形成する必
要はほとんどない。そのため、低コスト化と低消費電力
化を実現できる。
【0520】伝送されてくる画像データは受信する端末
表示装置の表示パネルに適正なガンマ特性になっていな
い場合が多い。たとえば、CRTの2.2乗のガンマ特
性であったりする。受信した端末(たとえば液晶表示パ
ネルを具備する端末)で表示パネルに適正なガンマカー
ブに変換(補正)する。ガンマ変換により画像データの
ビット数は増加する。たとえば、8ビットのデータは1
0ビットとなる。つまり、適正なガンマ処理が実施さ
れ、ビット数が増加する。しかし、誤差拡散などの処理
により適正な減色処理が実施されるからビット数が増加
してもこのデータを一時保持するだけでよい。ディザあ
るいは誤差拡散処理によりビット数が適正に減少させる
ことができるからである。したがって、良好な画像表示
を実現できる。
【0521】無論、静止画時はガンマ処理部を停止させ
るので、電力が増加することはない。なお、受信端末で
ガンマ処理などを行うとしたが、受信端末で逆ガンマ処
理を行って送信する構成にすることが好ましいことは言
うまでもない。この逆ガンマ処理もルックアップテーブ
ル方式などで容易に実現できる。
【0522】また、R、G、Bで異なる階調数の処理を
行ってもよい。基本的に緑(G)を多くとり、青(B)
を少なくすることで、同じメモリ容量でも画質は改善す
る。たとえば、G:5bit,R:4bit,B:3b
itとする。この方式は特にディザ法、誤差拡散法など
の空間的に分散する方法に対して、人間の目に感度の高
いGの階調数が多いため、画素の荒い表示パネルでもざ
らつき感を解消することができる。
【0523】また、コントローラ281にフレームレー
トコントロール(FRC)法を用いて、フリッカを抑制
する回路処理部を具備させてもよい。FRC回路部は回
路規模が大きい。コントローラは微細ルールで作製でき
るので回路規模が大きくとも十分コントローラと一体化
できる。
【0524】なお、以上の実施例は液晶表示パネルを前
提に述べてきたが、有機あるいは無機EL等の発光ディ
スプレイ、蛍光表示装置、PLZT表示装置、米国のT
I社が開発しているデジタルマイクロミラーデバイス
(DMD)を用いた表示装置などであっても、この静止
画時の呼び出し電力削減効果は同等に発揮できることは
言うまでもない。
【0525】図139は図131と同様に伝送パケット
の内容を記載している。画像処理方法(誤差拡散処理、
ディザ処理などの種別、重み付け関数の種類とそのデー
タ、ガンマの係数など)、機種番号などの情報を伝送さ
れるフォーマットに記載するようにしておけばよい。ま
た、画像データがCCDで撮影されたデータとか、JP
EGデータか、またその解像度、MPEGデータか、B
ITMAPデータかなどの情報を記載しておく。この記
載されたデータをデコードあるいは検出することによ
り、自動で受信した携帯電話などで最適な状態に変更で
きるいようになる。
【0526】もちろん、図131で説明したように、伝
送されてくる画像が動画か静止画かを記載しておくこと
が好ましい。また、動画の場合は、動画の1秒あたりの
コマ数を記載しておくことが好ましい。また、受信端末
で推奨する再生コマ数/秒などの情報も記載しておくこ
とが好ましい。
【0527】以上の事項は、伝送パケットが送信の場合
でも同様である。また、本明細書では伝送パケットとし
て説明するがパケットである必要なない。つまり、送信
あるいは発信するデータ中に図131、図139などで
説明する情報が記載されたものであればいずれでもよ
い。
【0528】図139は携帯電話などに送られてくるあ
るいは送信するデータの伝送フォーマットの一例であ
る。伝送とは受信するデータと、送信するデータの双方
を含む。つまり、携帯電話は受話器からの音声あるいは
携帯電話に付属のCCDカメラで撮影した画像を他の携
帯電話などに送信する場合もあるからである。
【0529】誤差拡散処理コントローラ281は、誤差
処理されて送られてきたデータを、逆誤差拡散処理を行
い、元データにもどしてから再度、誤差拡散処理を行う
機能を付加することが好ましい。誤差拡散処理の有無は
図139のパケットデータに載せておく。また、誤差拡
散(ディザなどの方式も含む)の処理方法、形式など逆
誤差拡散処理に必要なデータも載せておく。他の事項は
図131などと同様であるので説明を省略する。
【0530】逆誤差拡散処理を実施するのは、誤差拡散
処理はその処理の過程において、ガンマカーブの補正も
実現できるからである。データを受けた液晶表示装置な
どのガンマカーブと、送られてきたガンマカーブとが適
応しない場合がある。また、送信親されてきたデータは
誤差拡散などの処理がすでに実施された画像データであ
る場合がある。
【0531】この事態に対応するために、逆誤差拡散処
理を実施し、元データに変換してガンマカーブ補正の影
響がないようにする。その後、受信した液晶表示装置で
誤差拡散処理を行い、受信液晶表示パネルに最適なガン
マカーブになり、かつ最適な誤差拡散処理となるように
誤差拡散処理などを実施する。特に、データを受信する
表示装置が、FRC処理を行っているSTN液晶表示装
置などの場合、各階調間の輝度差がリニアでない。この
ようなSTN液晶表示装置には、各階調に応じたガンマ
処理を行うことが望ましいのである。
【0532】一般的に図140に図示するように表示画
面107の画像データは画面の左上(番号1から矢印方
向へ)伝送されてくる。したがって、画像データは図1
39に記載するように順方向(DATA1、DATA
2、DATA3・・・・・・・)に伝送されてくる。誤
差拡散処理も図141に示すように左から右へ誤差拡散
処理が行われる。なお、誤差拡散処理の一例として、図
141の画像データAは左の画像データに7/16、左
下の画像データに3/16、下の画像データに5/1
6、右下の画像データに1/16ずつデータを振り分け
ている。
【0533】したがって、逆誤差拡散処理を行うために
は、図142に示すように図76とは逆に画像処理を実
施する必要がある。図142のようにN行目から矢印方
向に画像処理をする(N、N−1、N−2・・・・・・
・・1)。1画素データを中心にすれば図141と逆
に、図143のように処理を行う必要がある。
【0534】しかし、画像データが図139(b)に伝
送されてきたのでは図142のように逆順の処理を実施
することができない。そのため、伝送フォーマットとし
ては図139(c)のようにデータを逆に伝送させる
(DARAn、DATAn−1、・・・・・・)。この
逆順データ伝送か否かの記載を図139(a)のパケッ
トのフォーマットに記載しておく。受信装置ではこの記
載を検出し、逆誤差拡散(ディザなども含む)を実施す
る。
【0535】なお、図142では逆にデータを伝送させ
るとしたが、コントローラ281などで一定の容量のメ
モリを具備するのであれば(図122など参照)、正方
向でも逆誤差拡散処理などを実施できる。たとえば、図
144の方法である。図144では表示画面をA、B、
C、などの複数のブロックに分割処理をする。1つの分
割ブロックが図122などのそれぞれのメモリに入力
(保持)される。保持されたデータ(たとえば図144
のAブロック)は1、2、3、4とブロック内で逆方向
に処理が実施される。もちろん図144では保持される
ブロックのデータは4行分としているがこれに限定され
るものではなく、2行、3行あるいは5行以上でもよ
い。特にディザ方法は図132のように4×4などのブ
ロック処理を実施されているため、図144の処理方法
は都合がよい。また、ディザではブロック内で反対側の
行から逆順に処理をすることも必要もないことが多い。
【0536】図116は本発明の回路ブロック図であ
る。図116に示す階調MLS回路106はMLS演算
とフレームレートコントロール(FRC)により階調制
御を行う回路である。メモリ105からのデータと階調
制御回路によりFRC処理を実現する。
【0537】図145(a)は種関数の一例である。直
交関数の種関数は多く存在する。4行のコモン信号線を
同時に選択するMLS4では、4×4のマトリックスの
種関数を用いる。直交関数は各行に−1が一個ずつ含ま
れるものを使用する(正負反対表現であれば1が一個ず
つ含まれるという表現になる)。−1が2個含む行が存
在する場合、1行のすべてが1である直交関数を使用す
るとフリッカの発生が大きくなる。このフリッカの発生
が大きくなるのはセグメントICから多くV2(MV
2)電圧が出力される割合が高くなるためと思われる。
【0538】したがって、各行には−1が一個ずつ含ま
れる直交関数を採用することが好ましい(正負反対表現
であれば1が一個ずつ含まれるという表現になる)。な
お、−1とが1とかの正負の記号はロジック的にみれば
逆でも成り立つ。したがって、以下の記述では正負を反
対読みにしてもよいこと言うまでもない(正論理と負論
理を逆転させるだけである)。説明を容易にするために
正を中心して説明するだけである。
【0539】図145(b)に示すように直交関数が1
のときはコモン電圧aVが該当させる。なお、Vは基準
電圧であり、aはバイアス比である。直交関数1は論理
のH(正)に置き返る。また、直交関数−1は論理L
(負)に置き返る。
【0540】バイアス比aは表示パネルの行数から理想
バイアス比が決定される。理論的には6.5とか小数点
表示となる。しかし、回路では基準電圧を逓倍して電圧
を作成するため、整数でないと実現できない。したかっ
て、理想バイアス比6.5の場合は、バイアス比a=6
または7とする必要がある。その際、バイアス比は理想
バイアス比よりも大きな整数値を採用することが好まし
い。
【0541】バイアス比が大きくなるほど、セグメント
信号の振幅値が小さくなり、フリッカの発生が抑制され
るからである。つまり、バイアス比7を採用する。ま
た、回路面からバイアス比は偶数であるほうが回路規模
を小さくすることができる。したがって、バイアス比は
7よりも8の方が好ましい。つまり、バイアス比aは理
想バイアス比よりも大きい偶数値を採用する。
【0542】なお、この際、採用したバイアス比でのオ
ンオフ比は、1.067以上となるようにする。1.0
67は行数がVGAの1/2のn=240の場合のオン
オフ比である。このオンオフ比以下であると画質の劣化
が大きい。
【0543】後述するが、8階調表示の場合は、画像デ
ータDATA(2:0)に一致する階層データが1bi
t(オン又はオフ)選択され、4行分で図86に示すB
〔3:0〕となる。この4行分の4bitからなるBデ
ータは直交関数Hとそれぞれがビットごとに図145
(c)で示す論理演算が実施される。
【0544】また、画像データは図146に示すように
オン(ON)データ1は−V電圧を意味し、論理1が該
当する。逆にオフ(OFF)データ0は、V電圧を意味
し、論理0を該当させる。図145(c)はコモン側の
出力であり、図146はセグメント側の出力に該当す
る。たとえば、セグメント側の−V電圧で、コモン側が
aVの時、液晶層に高い電圧が印加される(選択されて
オン電圧が印加される)。
【0545】図86は、階調MLS回路106のブロッ
ク図である。階調データシフト回路111は少なくとも
複数のレジスタからなる階調データを具備する。この階
調データは図147、図107等に示す。この階調デー
タシフト回路111の出力値とDATA〔2:0〕の3
ビットデータが比較されてオンオフが判断される。DA
TA〔2:0〕は4行同時選択のMLSでは、4行分が
同時に読み出されるか、もしくは4行のうち1行ずつ順
次読みだされる。4行分が集まり、階調選択回路の出力
は4bitのB〔3:0〕となる。
【0546】なお、説明を容易にするために例をあげて
MLS4としているが、本発明はこれに限定するもので
はなく、8行同時選択(MLS8)などでもよい。ま
た、7行同時選択(MLS7)などでもよい。MLS4
であるから、4行分が集まり、階調選択回路の出力は4
ビットとなるとした。しかし、MLS8の場合は8行分
集まり、階調選択回路の出力は8ビットとなる。したが
って、本発明はMLS4のみに適用されるものではな
く、その他の液晶表示パネルなどの駆動方法に適用して
もよい。
【0547】図86に示すHSEL〔1:0〕信号は2
bitの選択信号であり、2bitで、図148(a)
の直交関数の各行を選択する。なお、直交関数はセグメ
ントドライバ14にROM化されて保持されており、こ
の直交関数を1Hごとにコモンドライバ15に転送する
(もしくはコモンドライバ内に保持された直交関数を選
択する)。好ましくは、直交関数はセグメントドライバ
側のみに保持させておくことがよい。ハード規模が小さ
くなるからである。
【0548】図148(a)の直交関数はフィールドご
とに異ならせる。第1のフィールドは直交関数の1行目
を選択してこれを用いてDATAとのMLS演算を行
う。第2のフィールドでは直交関数の2行目を選択して
同様にMLS演算を行う。第3のフィールドでは直交関
数の3行目を選択してMLS演算を行い、第4のフィー
ルドでは直交関数の4行目を選択してMLS演算を行
う。なお、ここでは、MLS演算を行うと記載している
が、これは説明を容易にするためである、実際には、M
LS演算ではなく単なるデコーダ回路で構成される。
【0549】行選択信号HSEL〔1:0〕により、直
交関数の各行1H〔3:0〕が直交関係ROM113よ
り出力される。なお、各行の選択順は可変できるように
構成しておくことが好ましい。画像の種類によっては選
択する直交関数の行を入れ替えた方がスプライシングの
低減など良好な結果が得られるからである。
【0550】各行のデータIH〔3:0〕は反転処理回
路114に入力される。反転処理回路114はデータの
反転処理を行う。反転処理はノーマリホワイト(NW)
モードと、ノーマリブラック(NB)モードとの切換
(NW/NB)と、交流化信号PMとがある。なお、P
MとはnH反転駆動の信号極性切換信号である。
【0551】本発明ではNW/NBの切り替えは、セグ
メントとコモンドライバでの直交関数のうち一方のみの
符号を反転させることにより実現する。交流化はセグメ
ントとコモンドライバとの両方の直交関数の符号を同時
に反転させることにより行う。このように直交関数の符
号を反転させることにより交流化を実現することにより
ハード規模を小さくすることができる。画像データの符
号を反転する方法に比較して、直交関数の4×4=16
のデータを反転するだけで実現できるからである。
【0552】なお、実際には、直交関数はセグメントド
ライバIC14のみにROM化されており、コモンドラ
イバIC15には逐次、セグメントドライバICから転
送される。したがって、コモンドライバIC15内には
直交関数はROM化されていない。このように逐次転送
方式を採用することによってもハード規模を小さくする
ことができる。また、直交関数はドライバチップの外部
から3線式バス、IICバス、RS232Cなどを用い
てチップ内に伝送できるように構成することが好まし
い。また、4行以上の多数の直交関数行をセグメントチ
ップ内にROM化しておき、その任意の行を選択できる
ように構成してもよい。
【0553】セグメントドライバから直交関数を転送す
る構成では、NW/NBの切り替えは、セグメントドラ
イバICからコモンドライバICには直交関数の符号を
反転させたものを転送する。nH反転などの交流化駆動
はセグメントドライバICの直交関数の符号を反転し、
この反転した符号の直交関数をとコモンドライバICに
転送する。もちろん、図145(a)で示す4行の符号
を反転させた直交関数をROM化しておき、4+4=8
行の直交関数のいずれかを選択する、また、転送すると
いう構成で実現してもよい。この場合は符号を反転して
転送するというハードは必要なくなる。したがって、ド
ライバ動作が明確になる。
【0554】本発明では図148(b)に記載している
ようにPM=0のとき液晶層に印加される電圧は負極性
とし、PM=1のとき正極性としている。また、本発明
では図148(c)に記載しているようにNW/NBは
0のときNB(ノーマリブラックモード)とし、1のと
き、NW(ノーマリホワイト)としている。したがっ
て、NW/NB、PMの信号により直交関数H〔3:
0〕の出力は図148(d)のごとくなる。
【0555】MLS回路115はB〔3:0〕とH
〔3:0〕とを演算する。演算は各ビットで実施する。
つまりB
〔0〕とH
〔0〕、B〔1〕とH〔1〕、B
〔2〕とH〔2〕、B〔3〕とH〔3〕で演算する。演
算の論理は図145(c)である。結果はQ〔3:0〕
となる。図145(c)の論理でも明らかであるが、Q
はEX−NOR論理となる。
【0556】加算回路116はQ〔3:0〕の”1”ビ
ットの数をカウントする。カウントの結果はS〔2:
0〕となる。この変換表を図149に記載している。し
かし、現実のハードでは加算回路ではなく、デコーダ回
路で実現している。加算回路116の出力S〔2:0〕
の値に基づき、電圧選択回路117は該当のスイッチを
オンし、この電圧をセグメント信号線に出力する。図1
50に示すMLS演算結果が図149のS[2:0]に
該当する。つまり、Sの値にもとづいて電圧が選択され
るのである。
【0557】以上の説明では説明を容易にするために、
階調MLS制御回路106でMLS演算し、その結果を
加算回路116で集計するというよう説明したが、現実
の回路ではこのように処理をしていない。MLS回路と
加算回路などとは一体と構成されている。具体的には1
つのデコーダ回路を構成している。このようにデコーダ
回路にすることにより回路規模を小さくすることができ
る。
【0558】したがって、MLS演算は行っていない
し、加算処理も行っていない。論理的にも単なる組み合
わせ回路で構成している。また、ゲート回路の規模を極
力小さくするため、画像データはあらかじめ、反転させ
て入力を行っている。電圧値はMLS4の場合は、V
2、V1、VC、MV1、MV2の5値である。この5
値の関係はVCを中心として|V1|=|MV1|、|
V2|=|MV2|、V2=2×V1、MV2=2×M
V1である。
【0559】以上の処理を1水平走査期間(1H)とに
行う。なお、1水平走査期間(1H)には4本のコモン
信号線が同時に選択される。したがって、本発明は1H
に少なくとも4つのクロックを発生させている。つま
り、メインクロックは1Hの4倍である。
【0560】本発明の表示装置の駆動回路(ドライバ)
はより具体的には図151で示される。つまり、図86
の点線で示される信号処理回路202は、図151に示
す各セグメント信号線にそれぞれ構成される。
【0561】なお、本発明の回路ブロックでは説明を容
易にするためにR、G、Bのうち1つの処理回路のみを
図示している。つまり、カラー表示装置では約3倍の回
路規模となる。本明細書の説明では白黒のディスプレイ
のように説明し、あえてR、G、B等の色処理には言及
しない。しかし、これに限定するものではない。また、
2色表示の場合は白黒の場合の2倍であり、6色表示の
場合は6倍となるだけである。
【0562】図151に示すようにセグメントIC14
には階調データシフト回路111からの階調データ配線
203はセグメントチップ14の横方向に配線されてい
る。階調データシフト回路111はコントロール回路2
01により制御される。また、DCDCコンバータ(チ
ャージポンプなど)からなる電源回路104から電力が
供給される。信号処理回路202には階調データ配線2
03が階調ごとに順次接続されている。また、信号処理
回路202の出力はバッファ回路204に印加され、さ
らにセグメント信号線206に出力される。また、V3
(MV3)電圧などはコモンドライバ15によりコモン
信号線205に印加される。
【0563】階調レジスタの1例としては図147に示
す構成が例示される。この構成は、レジスタの最大が1
3である。階調番号0はたえず、オフであるからあえて
階調レジスタを設ける必要はないが説明を容易にするた
めに記載している。同様に、階調番号15はたえず、オ
ンであるからあえて階調レジスタを設ける必要はないが
説明を容易にするために記載している。
【0564】図152で示すように階調No.0は0/
1で示され、階調No.1は1/13で示され、階調N
o.2は1/7で示される。階調No.3は1/5で示
される。階調No.4は1/4で示される。階調No.
5は1/3で示される。階調No.6は2/5で示され
る。階調No.7は6/13で示される。階調No.8
は7/13で示される。階調No.9は3/5で示され
る。階調No.10は2/3で示される。階調No.1
1は3/4で示される。階調No.12は4/5で示さ
れる。階調No.13は6/7で示される。階調No.
14は12/13で示される。階調No.15は1/1
で示される。
【0565】図153は、図152、図147に記載し
た階調データの隣接データ差を示している。階調差は理
想値(1/15=0.667)に対して、20%の範囲
内におさまっている。したがって、階調飛びはなく、良
好な16階調を表示できる。また、階調の最大フレーム
数は13であるので、15に比較して短いからフリッカ
を発生しにくい。
【0566】階調データ配線203は信号処理回路20
2に入力される。また、信号処理回路202には画像デ
ータDATA[3:0]が入力され、このデータに対応
する階調データ配線202の出力が選択される。
【0567】図147に示すように階調No.0の0/
1の反転パターンは階調15の1/1である。階調N
o.1の1/13の反転パターンは階調14の12/1
3である。階調No.2の1/7の反転パターンは階調
13の6/7である。階調No.3の1/5の反転パタ
ーンは階調12の4/5である。階調No.4の1/4
の反転パターンは階調11の3/4である。階調No.
5の1/3の反転パターンは階調10の2/3である。
階調No.6の2/5の反転パターンは階調9の3/5
ある。階調No.7の6/13の反転パターンは階調8
の7/13である。つまり、各レジスタのビットはミラ
ーの関係にある。
【0568】階調No.0からNo.7のレジスタの反
転が階調No.15からNo.8となる。したがって、
階調No.0からNo.7の組か、階調No.15から
No.8の組みかの一方があれば、他方を復元すること
ができる。本発明はこの点を利用し、階調No.8〜N
o.15を省略している。
【0569】図151に示すようにセグメントIC14
には階調データシフト回路111からは階調データ配線
203がチップ14の横方向に配線されている。階調デ
ータ配線202は図147のデータの場合、階調No.
0は1本、階調No.1は13本、階調No.2は7
本、階調No.3は5本、階調No.4は4本、階調N
o.5は3本、階調No.6は5本、階調No.7は1
3本である。総計で51本(ただし、階調No.0は省
略可能)となる。
【0570】これは一色の場合であるから、RGBの場
合は3倍の153本となる。もし、レジスタをミラーの
関係にするという構成を採用しなければ、2倍の300
本以上となり、階調データ配線だけでチップの相当な面
積を占めることになる。フレームレートコントロール方
式(FRC)で表示すると、階調数が増加するほど、階
調を表示するデータ長(分母)つまり、フレーム数が長
くなる。そのためフリッカが発生しやすくなる。そのた
め、フリッカの発生を抑制するためには、階調レジスタ
が短くなるように構成することが好ましい。
【0571】この目的を達成するために本発明では、図
105に示すように、基本的に階調レジスタの長さが8
と12およびその公約数で構成するようにしてもよい。
【0572】図152の実施例では、最大の分母が13
であったが、図105の実施例では最大の分母が12で
あり小さい。また、図105では最小公倍数も24と小
さくし、全階調が表現される期間(すべての階調(16
階調)が開始位置に戻る期間)を24と短くしている。
【0573】このように構成することにより、スプライ
シングやフリッカの発生が極めて少なくなる。また、8
階調表示の場合は分母が12、またはその公約数のもの
を採用する。本発明では8階調表示は16階調表示の階
調データパターンの一部を選択して使用する(図107
を参照)。
【0574】8階調表示では、階調レジスタのNo.0
は0/1、No.1は1/12、No.2は1/4、N
o.3は1/3、No.4は1/2、No.5は2/
3、No.6は3/4、No.7は11/12、No.
8は1/1とする(うち、1つを省略する)。この場合
は、すべての階調を1通り表現する周期が12となり、
短い。したがって、本発明のフィールドシフトを実施し
ても解消によるフリッカの発生が小さい。この点も利点
である。
【0575】図105の16階調表示では、各階調の明
るさ差もほぼ均等にしている。その割に最大の分母が1
2と小さいからフリッカの発生も少ない。これは単なる
設計事項ではなく、画像表示させ、深い検討の後、発明
されて事項である。なお、図105においてもNo.0
とNo.15は説明を容易にするために図示したが、特
になくとも回路を構成できることは言うまでもない。
【0576】図105では、階調レジスタのNo.0は
0/1、No.1は1/12、No.2は1/8、N
o.3は1/6、No.4は1/4、No.5は1/
3、No.6は3/8、No.7は5/12、No.8
は1/2、No.9は7/12、No.10は2/3、
No.11は3/4、No.12は5/6、No.13
は7/8、No.14は11/12、No.15は1/
1としている。特にNo.8の1/2はオンオフが繰り
返されるパターンであるのでフリッカの発生は全くない
ことが特長である。
【0577】また、階調の分母の最大長が12であるた
め、12の公約数は多く(4、3、2、6等)がほとん
どの階調データ(No.1、3、4、5、7、8、9.
10、11、12、14)は12フレームで繰り返され
る。したがって、階調間の干渉が発生しにくい。また、
動画でもスプライシングは発生しにくい。階調レジスタ
のNo.2、No.6、No.13等のデータ長も8で
あり、8も公約数が4、2であり、これは12の公約数
と一致している。したがって、1/12と1/8を組み
合せた構成は干渉等が発生しにくい。
【0578】No.8の1/2はフリッカが発生しない
パターンであることから採用した意味と、No.6のミ
ラー構成がない階調データでも各階調間の”飛び”がな
いようにした意味がある。仮にNo.6のミラー位置に
階調パターンを配置すると、階調No.7の5/12か
ら階調No.9(No.8の1/2がないと次はNo.
9である)の7/12の間がはなれすぎる(”飛び”が
発生する)。
【0579】ただし、図105でこの階調パターンにか
ならずしも限定するものではない。たとえばNo.2に
1/7がNo.13に1/7が挿入(置き換えた構成)
した構成、No.6のミラー位置に5/8を配置し、N
o.7の5/12あるいはNo.9の7/12を削除し
た構成でもよい。その他、No.3とNo.4間に1/
5等を配置してもよい。
【0580】図105の階調パターンでも階調表示性能
は充分である。また、必要に応じて誤差拡散処理を行
い、階調の飛びを補正し、ガンマ特性をリニアにするこ
ともできる。また、誤差拡散の面積階調表示を取り入れ
ることにより階調数を増大することもでき、好ましい。
【0581】階調データシフト回路111はコントロー
ル回路201により制御され、DCDCコンバータ、チ
ャージポンプからなる電源回路104から電力が供給さ
れる。信号処理回路202には図91に示すように、階
調データ配線203が階調ごとに順次接続されている。
また、信号処理回路202の出力はバッファ回路204
に印加さる。バッファ回路204には各電圧(V2、V
1など)が切り替わる際に流れる貫通電流の発生を防止
するため、ハイインピーダンス回路が構成されている。
【0582】MLS4ではV2、V1、VC、MV1、
MV2の5つの電圧値のうち、1つの電圧値が選択され
てセグメント信号線に印加される。たとえば、ある時刻
にV2電圧がセグメント信号線に印加されている場合、
次の回路クロックでMV2電圧が前記セグメント信号線
に印加される。この際、V2電圧を出力するオペアンプ
とMV2電圧を出力するオペアンプが同時にセグメント
信号線206に電圧を出力すると大きな貫通電流が流れ
る。
【0583】この貫通電流の発生を防止するため、本発
明の表示装置ではV2、V1、MV1、MV2の4つの
オペアンプの出力端に低インピーダンスのアナログスイ
ッチを配置している。アナログスイッチは、電圧値の切
り替え時にすべてオフとなる。ある時刻にV2電圧がセ
グメント信号線に印加されている場合、まずV2電圧を
出力しているアナログスイッチがオフとなり、次に出力
するオペアンプの出力端に形成されたアナログスイッチ
がオンとなる。したがって、2つのアナログスイッチが
同時にオンとなっているときはない。そのため、貫通電
流は発生しない。
【0584】このすべてのアナログスイッチ1481が
オフ状態となる時間tは20nsec以上100nse
c以下とする。20nsecより小さいと半導体チップ
の温特によりHパルスを出力するタイミングずれを発生
しやすく、貫通電流を発生する可能性が高くなる。10
0nsecより大きいと液晶層などの光変調層に印加す
る電圧の実効値が小さくなり、信号パルス1261の波
形、タイミングにより階調変化を引き起こす。
【0585】なお、電圧の切り替えにアナログスイッチ
を使用するとしたが、これは切り替え手段であればいず
れでもよい。たとえば、トランジスタやホトリレーある
いはホトトランジスタでもスイッチ回路を構成できる。
したがって、電圧あるいは電流のオンオフを制御できる
ものであればいずれでもよい。
【0586】この貫通電流の発生を防止するため、本発
明の表示装置ではV2、V1、VC、MV1、MV2の
5つの電圧値間で貫通電流の発生を防止するとした。同
様のことは、コモンドライバ15でも発生する。コモン
ドライバ15でも、V3、VC、MV3電圧を切り替え
て使用するからである。コモンドライバ15でもセグメ
ントドライバ14と同様にコモン信号線に印加する電圧
の出力端にアナログスイッチを配置し、電圧の切り替え
の際、同時に複数の電圧がコモン信号線に出力しないよ
うにすればよい。
【0587】信号処理回路202部をさらに詳細に記載
すると図154のようになる。階調データ配線203は
各階調の1本ずつ、それぞれセグメント信号線ごとに設
けられた信号処理回路202に入力される。一方、画像
データDATA[479:0](なお、データは16階
調の4ビットで1行の画素数は120画素としている。
つまり、4×120=480である)は1行ずつ読み出
される。そして、4ビットずつ信号処理回路に供給され
る。この画像データの値に対応する階調データ配線20
3が選択され、選択されたデータ(1または0)と直交
関数とが演算される。
【0588】図147に示すようにミラー反転の構成を
採用しているため、データを復元するために図155の
回路構成をとっている。画像データD[3:0]の下位
3ビットでスイッチSの番号を選択する。下位3ビット
であるから、0−7の値となる。したがって、スイッチ
S0−S7を選択することができる。選択されたデータ
はX−NORのa端子に印加される。一方、データの最
上位ビットD3に前述のEX−NORのb端子に印加さ
れる。もし、D3が1であれば、a端子のデータは反転
される。つまり、ミラーの関係のデータがc端子に出力
されることになる。D3が0であれば、反転されない。
【0589】このような構成を採用することにより、ミ
ラー反転を実現できる。したがって、階調レジスタの約
1/2を省略することができる。そのため、階調配線2
03の線数を大幅に減少させることができる。なお、階
調レジスタのデータを倍速で転送すればさらに配線20
3数を1/2にすることができる。
【0590】なお、図155のEX−NORの出力cが
図90の信号処理回路202の出力となり、これらの処
理がMLS4のときは4回繰り返されることによりB
〔3:0〕となる。もちろん、MLS2ではB〔1:
0〕となり、MLS8ではB〔7:0〕となることは言
うまでもない。
【0591】図147の階調パターンでも階調表示性能
は充分である。また、必要に応じて誤差拡散処理を行
い、階調の飛びを補正し、ガンマ特性をリニアにするこ
ともできる。また、誤差拡散の面積階調表示を取り入れ
ることにより階調数を増大することもでき、好ましい。
【0592】なお、コモンドライバIC15から出力さ
れる電圧V3、MV3の振幅値を小さくすることは重要
である。ドライバIC15の耐圧を低減でき、また、不
要輻射の発生を小さくすることができるからである。コ
モンドライバIC15から出力される電圧を低くするた
め、セグメントドライバ14から出力される信号にダミ
ーパルスを重畳させる。ダミーパルスは1Hの1/8以
上1/16以下の幅であり、電圧振幅はV2またはMV
2である。V2とするかMV2とするかは4つのコモン
ドライバICから出力される電圧に応じて決定する。4
つの選択電圧のうち3つがV3の時は、ダミーパルスは
MV2とする。4つの選択電圧のうち3つがMV3の時
は、ダミーパルスはV2とする。より大きな実効値が印
加できるようにするためである。
【0593】MLS(L)駆動は、従来のAPT駆動法
と比較して、走査信号は1/√L倍,データ信号は√L
倍となるので、走査電極電圧と信号電極電圧とのバイア
ス比が小さくなり、実効値電圧に信号電極電圧が与える
影響は、APT駆動法に比べて極めて大きくなる。この
結果、信号電極電圧系列に波形歪みや干渉等があれば、
これが表示品位に与える影響は従来と比べて大きい。
【0594】しかしながら、本発明のダミーパルスを信
号電極に印加すると、信号電極電圧の基準電圧Vを下げ
ても同じ実効値電圧が液晶に印加されるので、より低い
信号電極電圧となり、表示画質への影響が緩和され、表
示画質の向上が図られる。
【0595】以上はMLS駆動のFRC方法により多階
調表示を実施する方法であった。本発明はこれに限定す
るものではなく、以下に説明するPWM(パルス幅変
調)方式で多階調表示を実現してもよい。
【0596】なお、セグメントドライバ14全体あるい
は一部の機能、コントローラ281の全体あるいは一部
の機能を低温ポリシリコン技術で表示部107と一体と
して形成してもよい。低温ポリシリコンのプロセス温度
は600℃以下であり,アモーファスSi-TFT向けと同様の
大型ガラス基板を使うことができる。600℃以下のプロ
セス温度における,安定的で高スループットの結晶化技
術を確立できる。この低温プロセスの低温ポリシリコン
技術を使ったTFTの移動度は約300cm2・V-1・s-1である。
ロジック回路として約10MHzの動作が可能であり、携帯
電話のマイコンクロック4MHzを十分に包含する。
【0597】低温ポリシリコン技術を使うことによっ
て,ドライバに加えて映像コントローラも液晶パネルに
内蔵できる。複数の映像信号をパネルに入力し,パネル
の中でこれらの信号を制御し表示する。回路を外付けす
る場合に比べて,低消費電力,低コスト,狭額縁にでき
るようになる。
【0598】MLS駆動ではnH反転駆動を実施するこ
とにより、フリッカを抑制することに効果がある。この
nH反転とは、MLS(L)駆動(MLS4では、L=
4)において、n×L行ごとにセグメントドライバIC
14から出力する信号の極性を反転させるものである。
たとえば、9H反転駆動(n=9)とは、MLS4では
9×4=36本の走査線ごとにセグメント信号を反転さ
せる。nH反転駆動はMLS駆動において、以下のよう
にすることが好ましい。
【0599】まず、フレームレート80Hz以上では、
nは7以上15以下でかつ奇数の値にする。特にnは9
以上13以下にすることが好ましい。また、フレームレ
ート80Hz未満では、nは3以上9以下でかつ奇数の
値にする。特にnは5以上19以下にすることが好まし
い。また、nの切り替えは、ユーザーの手動によるか、
もしくはマイコンの自動制御により切り替えるように構
成する。
【0600】図122は画像メモリからの画像データ
(外部から入力された画像データでもよい)をガンマ変
換するガンマルックアップテーブル1451を具備して
いる。ガンマルックアップテーブル1451は画像表示
部107のガンマ特性に適合するようにガンマ変換を実
施する。ガンマルックアップテーブル1451はデフォ
ルトではリニアの特性(ガンマ変換なし)とされてい
る。このガンマテーブルは外部(マイコン)からのデー
タにより書きかえられ、画像表示部107に特性に適合
するように制御される。
【0601】ガンマルックアップテーブル1451の入
力はRGB各8ビットである。この8ビットデータはガ
ンマルックアップテーブル1451で10ビットのデー
タに変換される。変換により階調数が増加することにな
る。このビット数が増加すると画像データ処理回路のハ
ード規模が大きくなる。
【0602】しかし、本発明では、ガンマルックアップ
テーブル1451の次段に誤差拡散処理回路292でデ
ータのビット数を低減する。したがって、ガンマルック
アップテーブル1451でデータビット数が増加して
も、誤差拡散処理回路292でビット数がすくに低減さ
れるから、それ以降の回路規模が増加するということは
ない。ガンマルックアップテーブルで最適なガンマカー
ブに変換されるため、色再現性も増加し、良好な画像表
示を実現できる。
【0603】コントローラIC281に逆誤差拡散処理
回路1461を配置している。逆誤差拡散処理回路14
61は、誤差拡散処理あるいはディザ処理されて送られ
てきたデータを、逆誤差拡散処理または逆ディザ処理を
行う。つまり、逆誤差拡散処理または逆ディザ処理を実
施してガンマ処理などを施していない元データにまず、
変換する。そして、誤差拡散処理回路292で再度、誤
差拡散処理を行う。誤差拡散処理の有無は図129のパ
ケットデータに載せておく。また、誤差拡散(ディザな
どの方式も含む)の処理方法、形式など逆誤差拡散処理
に必要なデータも載せておく。
【0604】逆誤差拡散処理を実施するのは、誤差拡散
処理などはその処理の過程において、ガンマカーブの補
正も実施しているからである。データを受けた液晶表示
装置などのガンマカーブと、送られてきたガンマカーブ
とが適応しない場合がある。また、送信親されてきたデ
ータは誤差拡散などの処理がすでに実施された画像デー
タである場合がある。
【0605】この事態に対応するために、逆誤差拡散処
理を実施し、元データに変換してガンマカーブ補正の影
響がないようにする。その後、受信した液晶表示装置で
誤差拡散処理を行い、受信液晶表示パネルに最適なガン
マカーブになり、かつ最適な誤差拡散処理となるように
誤差拡散処理などを実施する。特に、データを受信する
表示装置が、FRC処理を行っているSTN液晶表示装
置などの場合、各階調間の輝度差がリニアでない。この
ようなSTN液晶表示装置には、各階調に応じたガンマ
処理を行うことが望ましいのである。
【0606】また、表示装置は表示パネル21の温度を
検出あるいは測定する温度センサを具備することが好ま
しい。この温度センサの出力をマイコン(CPUなどの
計算あるいは制御手段)が検出し、この検出結果にもと
づき、ガンマルックアップテーブル1451、誤差拡散
処理回路292のデータ変換テーブルを書き換える。
【0607】たとえば、STN液晶表示パネルの場合、
温度が低くなると、立ち上がり電圧が高くなる。つま
り、NBモードの時、電圧を印加しても光の透過量(あ
るいは反射量)は小さくなる。温度が高くなると、立ち
上がり電圧が低くなり、少しの電圧で大きな光の透過量
(反射量)が得られるようになる。
【0608】したがって、ガンマルックアップテーブル
1451のテーブルを変更することにより温度変化に応
じたガンマ特性を実現できるようになる。データ変換テ
ーブルを変更することによりRGBそれぞれを個別に調
整することができる。
【0609】誤差拡散処理回路292も同様である。温
度が高くなり液晶の粘度が低くなる。そのため、フリッ
カの発生が大きくなる。誤差拡散処理をするデータの値
を変更することによりフリッカの発生を抑制できる。ま
た、マイコン1692は、発振回路101などを制御し
フレームレートを変更してフリッカが発生しないように
制御する。
【0610】なお、フレームパルス(OVD)の他、フ
ィールドに同期したフィールドパルス(OFD)、1水
平走査期間あるいはコモン走査線のシフト信号に同期し
たラインパルス(OLD)を外部にだし、このパルスに
同期してメモリにデータを書き込むように制御すれば、
良好に画像データ読み出し状態に同期して画像データを
書き込むことができる。したがって、動画表示時でも画
像表示みだれは極めて発生しにくくなる。
【0611】図105の階調データで16階調を表示で
きる。しかし、階調データの長さは最大値が12と長
い。フレームレート120では120/12=10とな
り、10コマ/秒となる。したがって、動画表示には不
適当である。
【0612】この課題に対処するため、動画表示では図
105の階調データから階調データの長さの最大値が8
以下となる階調データ(No.0、No.2、No.
2、No.6、No.8、No.11、No.13、N
o.15)を選別して画像を表示する。階調数は8階調
と減少するが、階調データの長さは最大8である。フレ
ームレート120では120/8=15となり、15コ
マ/秒となる。したがって、良好な動画表示を実現でき
る。この理由からも図105の階調データは良好な階調
データである。
【0613】電圧値はMLS4の場合は、V2、V1、
VC、MV1、MV2の5値である。この5値の関係は
VCを中心として|V1|=|MV1|、|V2|=|
MV2|、V2=2×V1、MV2=2×MV1であ
る。以下、本発明の電源回路について図156などを用
いて説明する。
【0614】図156は本発明の表示装置などの電源回
路である。図151などでは201などが該当する。た
だし、V3、MV3はセグメントドライバIC14内で
発生するものではなく、V2電圧をコモンドライバIC
15に印加する。この印加されたV2電圧などから、コ
モンドライバIC15内でV3電圧など発生させること
が好ましい。V3(MV3)電圧などはセグメントドラ
イバ14の耐圧以上であるからである。もし、セグメン
トドライバIC14で発生させるように構成するとセグ
メントドライバICの耐圧もコモンドライバICの耐圧
プロセスで作製する必要になる。するとチップサイズが
非常に大きくなる。
【0615】この電源回路の入力電源電圧は、VCC
(第1入力電位)、VSS(第2入力電位)のみであり
単一電源入力となっている。また水平走査期間(1H)
毎に発生するパルスから成るラッチパルスLPが入力さ
れる。なお、ラッチパルスはその周波数を+10%、−
10%の範囲で変更できるように構成されている。ま
た、周波数を2倍、1/2倍に変更できるように構成さ
れている。これは、ラッチパルスが1Hであると表示パ
ネル21の表示画面に4行ごとの横筋が発生することが
あるからである。
【0616】クロック形成回路は、基本的にはクロック
信号(LP信号)に基づき、チャージポンプ回路に必要
であり、またタイミングの異なるいくつかのクロック信
号を形成するものである。VCC及びVSSを電源とし
ている。
【0617】一次回路回路441はVCCと、VSS電
圧を基準として1次電圧を発生し、この1次電圧は次の
電子ボリウム442に入力される。電子ボリウム442
は少なくとも32ステップで電圧を変化させる機能を具
備する。好ましくは64以上のステップで変化できるよ
うに構成することがよい。この電子ボリウム442の電
圧が基準電圧VCとなる。
【0618】電子ボリウム回路はより具体的には図15
7の回路構成である。電子ボリウム回路はTAP1、T
AP2間の電圧を抵抗分圧し、VC発生回路に入力する
電圧VC0を発生するように構成されている。VEV−
TAP1間、TAP1−TAP2間、TAP2−TAP
3間に外付け抵抗R1、R2、R3を接続し、TAP1
−TAP2間の内蔵抵抗に電圧を与え、それをスイッチ
で抵抗分割した電圧VC0を得る。スイッチSWはCM
OSトランジスタで構成する。
【0619】正方向2倍昇圧回路443は、電子ボリウ
ム442の電圧VCを基準にVSSを正方向へ2倍昇圧
した電圧V2をチャージポンプ動作により発生する。同
様に、3次昇圧回路444はV2電圧とVC電圧を基準
に正方向へ3、4、5倍昇圧した電圧V3をチャージポ
ンプ動作により発生する。3、4、5倍の切り替えはコ
マンドにより変更できる。
【0620】負方向2倍昇圧回路445は、VCとV3
を基準に負方向へ2倍昇圧した電圧であるMV3をチャ
ージポンプ動作により発生する。1/2降圧回路446
はV2−VC間を2等分した電圧であるV1、VC−
(MV2)間を2等分した電圧であるMV1をチャージ
ポンプ動作により発生する。もしくは抵抗あるいはトラ
ンジスタ分圧により発生させる。
【0621】中央電位VCにはVCをそのまま用いる。
また、VSSに対応するMV2はそのまま用いる。以上
で液晶表示装置を駆動する電圧を発生できる。この電源
回路では、出力される電圧V3とMV3、V2とMV
2、V1とMV1は、VCに対して対称となる。なお、
1/2回路446の部分は図158に示すような回路構
成を採用する。つまり、V2、V1、MV1、MV2な
どの電圧出力は一定の電流出力を必要とするためオペア
ンプ451を介して出力する。なお、VCは中心電圧で
あるので、オペアンプ451は必要がない場合がある。
また、V3、MV3電圧は、コモンの走査側に用いるも
のであるから、出力電流もわずかであるためオペアンプ
451を介する必要はない。もちろん、オペアンプ45
1を構成してもよいことは言うまでもない。
【0622】1/2回路445部分はより詳細には図1
58のように構成される。電子ボリウム回路で発生した
VC0をオペアンプで増幅しVC電圧を発生させる。オ
ペアンプは電流吐き出し用メインオペンアンプPVCと
引き込み用サブオペアンプPVCSからなっており、吐
き出しと引き込みは貫通を起こさないように引き込み用
の差動入力トランジスタを左右非対称にしてオフセット
を持たせている。非対称の比率は0.5%以上5%以下
とする。中でも1%以上3%以下にすることが好まし
い。
【0623】増幅はVC=2VC0となるように抵抗と
接続している。なお、VSS−VC間の抵抗値R1とV
C−V2間の抵抗値R2とは等しくする。理想的にはR
1=R2とすることが好ましいが、少なくとも比率のず
れば2%以下とする必要がある。
【0624】V1、MV1のオペアンプも吐き出し用と
引き込み用のオペアンプから構成されている。V1は吐
き出し、MV1は引き込みをメインアンプとしている。
吐き出しと引き込みは貫通を起こさないように入力電圧
を変化させている。メインとサブの入力電圧差は2/2
00×V2としている。この入力電圧差は、先と同様に
1/200×V2以上10/200×V2以下とし、さ
らに好ましくは1/200×V2以上6/200×V2
以下となるようにする。
【0625】なお、図156、図158は具体的な構成
図ではあるが、以降の説明の内容を理解するには複雑と
なる。そこで、簡略的に図159のように構成されてい
るとして説明する。
【0626】図159では1/2分圧手段445は、抵
抗472として図示しているが、これに限定するもので
はない。たとえば複数のMOSトランジスタの分圧によ
り電圧V1、MV1などを発生してもよいし、チャージ
ポンプ回路により発生してもよい。また、図160に示
すように(MOS)トランジスタと抵抗、ボリウムなど
により発生させてもよい。また、図161に示すように
多数のラダー抵抗を配置し、任意の位置をアナログスイ
ッチASWで選択することにより分圧比を変更する構成
でもよい。また、多数のMOSトランジスタを制御し、
任意の位置に配置されたスイッチで選択して分圧比を変
更する構成でもよい。
【0627】図156でもわかるように、液晶の駆動の
必要な電圧は電子ボリウム442の出力を基準にし、こ
の電圧を逓倍することにより必要な電圧を発生してい
る。しかし、コモンドライバICで使用する最も高い電
圧V3、MV3の発生には問題がある。コモンドライバ
IC15の耐圧を超えてしまうという問題である。ま
た、セグメントドライバIC14で使用するV2、MV
2電圧も問題となる。
【0628】説明を容易にするため、コモンドライバI
Cに使用する電圧V3、MV3を例にあげて説明する。
したがって、セグメントドライバICのV2、MV2は
このV3、MV3に準じて対応すればよいので説明を省
略する。
【0629】コモンドライバIC15の耐圧はV3−
(−MV3)で決定される。たとえば、コモンドライバ
IC15の耐圧が18(V)であれば、V3=9
(V)、MV3=−9(V)までである。しかし、コン
トラスト調整、温度補償などで電子ボリウムを調整する
際、この耐圧を越えてしまう。特にSTN液晶は、低温
になるほど所定の透過率を得るための電圧が高くなるた
め、低温時にこの耐圧を超える場合がある。耐圧を超え
るとコモンドライバICを破壊する。
【0630】従来のドライバICは電子ボリウム442
の最大ステップ値をマイコンで制限する以外に方策はな
かった。しかし、単にステップ値で制限すると、問題と
なるのは低温時の場合のみであるにも関わらず、大きな
マージンを必要とする。マージンを大きくするとドライ
バ作製の半導体プロセスとして高い耐圧のものを採用す
る必要がある。高い耐圧のものはプロセスルールが大き
く、チップサイズが大きくなってしまう。
【0631】この課題に対応するため、基準電圧発生回
路からの出力電圧を最大電圧発生回路(図示せず)と電
子ボリウム442に印加する。最大電圧発生回路はチャ
ージポンプ回路から構成され、コモンドライバIC15
のMAX耐圧電圧(実際にはMAX電圧より所定値小さ
い電圧)を作製する。この電圧はサーミスタ、あるいは
フィードバック回路などにより温度補償がされており、
周囲温度の影響を受けない。
【0632】一方、電子ボリウム442はコマンドによ
りステップを変化させ、出力電圧を変化させる。この変
化した電圧を図156で説明したように、3次昇圧回路
444、負方向2倍昇圧回路445でV3、MV3を作
成する。
【0633】今、最大電圧発生回路の出力電圧をVmと
し、昇圧回路444の出力電圧をVbとする。このVm
とVbがコンパレータで比較される。コンパレータ内部
に形成されたコンデンサ回路などにより一定のヒステリ
シスと遅延を有している。したがって、VbがVmを越
えるとHレベル電圧を出力し、越えない場合はLレベル
電圧を出力する。また、一度越えるとVm電圧よりも所
定電圧低くならないとLレベル電圧とならない。これ
は、頻繁にH、Lレベルに切り替わると表示装置の動作
が不安定となるからである。
【0634】電子ボリウム制御回路は入力がHレベル電
圧を受け取ると、電子ボリウムのステップ値が大きくな
らないように制御する。したがって、ユーザーがコント
ラスト調整、明るさ調整のために電子ボリウムを操作し
ても電子ボリウムの最終出力電圧Vbは大きくならな
い。そのため、コモンドライバICは耐圧を越えること
はない。
【0635】また、温度センサ(図示せず)を別途設
け、この温度センサの出力で電子ボリウム442のステ
ップ値が変化しないように制御してもよい。重要なの
は、耐圧を意味する所定電圧を別途形成し、液晶表示パ
ネルの駆動電圧(V3)などと比較し、比較の結果によ
り電子ボリウムなどの基準電圧変更手段を制御すること
である。
【0636】通常、V3(MV3)電圧はコモンドライ
バIC15内の形成されてDCDCコンバータからなる
電源回路で作成する。したがって、図156に示す3次
昇圧回路444、負方向2倍昇圧446回路はコモンド
ライバIC15内に作成されている。また、V3、V
2、V1、VC,MV1、MV2、MV3のすべてをコ
モンドライバIC15で作成して、V2、V1、(V
C)、MV1、MV2電圧をセグメントドライバIC1
4に印加してもよい。前述のコモン電圧V3(MV3)
の耐圧問題を回避するため、V3(MV3)電圧をドロ
ップさせた電圧V3‘(VM3‘)を作成して、コモン
ドライバIC15に印加してもよい。
【0637】図162はV3(MV3)電圧とV2(M
V2)電圧間に複数の分圧抵抗472を配置し、電子ボ
リウムのスイッチSWを切り替えて、V3(MV3)よ
りもドロップした電圧V3‘(MV3‘)を作成するも
のである。複数のスイッチのうち2個が同時にオンとな
る。SW1aとSW1bは連動して同時に動作する。S
W1aとSW1bは連動して同時に動作する。SW2a
とSW2bは連動して同時に動作する。SW3aとSW
3bは連動して同時に動作する。SW3aとSW4bは
連動して同時に動作する。したがって、V3とMV3の
ドロップの割合は等しくする。
【0638】なお、V3(MV3)の電圧を変化させる
ことは、バイアス比aを変化させることになる。V3な
どをドロップさせることは、バイアス比aを低くするこ
とになる。バイアス比が低くなると、相対的にセグメン
ト信号の振幅がコモン信号の振幅に比較して大きくな
る。また、セグメント信号の寄与率が高くなる。そのた
め、フリッカが発生しやすくなる、あるいはコントラス
トの低下を引き起こす。
【0639】この課題に対応するため、図162に電圧
のドロップは1%以上3%以下の刻みで、最大のドロッ
プはV3電圧に対して、15%以内のすることが好まし
い。
【0640】電子ボリウムの出力はオペアンプ451で
低インピーダンス化する。なお、V3(MV3)の電力
が小さい時はオペアンプ451を省略することができ
る。オペアンプ451の電源は、V3とV2、MV3と
MV2とする。このような、電源仕様にすることによ
り、オペアンプで使用する電源による電力消費を低減す
ることができる。
【0641】もちろん、オペアンプ451の電源とし
て、V3とV1、MV3MV1としてもよいが、図15
6でもわかるようにV1(MV1)電圧はV2電圧で作
成したものであるから、V1(MV1)電圧を使用する
ことはロスが大きくなる。また、V3(MV3)からV
1(MV1)に電流が流れ、消費電力も大きくなる。
【0642】以上のように図162の回路構成を採用す
ることにより、V3(MV3)電圧をマイコンなどで外
部からドロップさせることができる。したがって、コモ
ンドライバIC15の耐圧の課題は解決される。また、
V3(VM3)を調整することにより、低フレームレー
ト(40Hz以下)で、発生する低周波のうねりを抑制
することができる。この低周波のうねりとは、10Hz
以下で画像の強弱が発生し、この強弱が画面の上下方向
に移動する現象である。なお、うねりを低減させるに
は、nH反転駆動のnを7以下にする駆動方法を採用す
ることが有効である。
【0643】また、低周波のうねりが発生する場合は、
V3(MV3)電圧をわずかに低下させることにより抑
制される。したがって、8色表示などで、低フレームレ
ートで表示を行う場合は、マイコンなどからのコマンド
により、図162の電子ボリウムのスイッチSWを切り
替えて対応する。
【0644】なお、低周波のうねりを抑制するには、V
2とV1(MV2とMV1)の比率を変化させることに
よっても対処することができる。このV2とV1の比率
を変化させる方法、回路構成は図163などで説明す
る。
【0645】また、図162は1個のオペアンプ451
の構成であるが、これに限定するものではなく、図15
8に示すように451aと451bのようにメインとサ
ブの2個構成でもよい。図158の2個構成を採用する
ことにより、電圧変動を抑制するなど良好な結果が得ら
れる。
【0646】なお、以上の説明はコモンドライバICに
関しての説明であるが、セグメントドライバICについ
ても同様である。コモンドライバIC15のV3をセグ
メントドライバIC14のV2電圧と読み返れば説明し
た回路構成あるいは方法を適用できる。
【0647】前述したように、理想的にはV1とMV1
の絶対値は等しく、V2とMV2の絶対値は等しくす
る。また、V2=V1×2とし、MV2=MV1×2の
関係となるようにする。しかし、実際はこのように設定
するとクロストークが発生しやすくなるという現象があ
る。
【0648】これを対策するための、画像が(表示パネ
ルが)NBモードの時は、V1×2に対し、V2の値は
0%以上5%以下小さくするとよい。さらに好ましくは
0.5%以上3%以下小さくするとよい(V1×2 >
V2)。逆に、画像が(表示パネルが)NWモードの
時は、V1×2に対し、V2の値は0%以上5%以下大
きくするとよい。さらに好ましくは0.5%以上3%以
下大きくするとよい(V1×2 < V2)。
【0649】この範囲にすることにより表示画像にクロ
ストークが発生しにくくなり良好な画像表示を実現でき
る。この理由は、NBモードの時はV2を小さめにする
と画像が暗くなる方向なので多少理想値からずれてもク
ロストークの発生が目立ちにくいことと関係していると
思われる。
【0650】この理由あるいは可変範囲と検討するため
に、NBモードの反射型STN液晶表示パネルに図16
4に示すように黒ウインドウを表示させた。画面の中央
部Cは0%輝度(黒)の部分であり、その周囲(A、B
の部分)は50%輝度の反射(もしくは透過)部分であ
る。本来、A、Bの部分は同一の50%輝度となるはず
であるが、実際は中央部Cの影響をうけ、Bの部分はA
の部分よりも透過率が低下する(液晶モードなどによっ
ては透過率が上がる場合もある)。この透過率の変化割
合をグラフ化したものが図165である。
【0651】図165の縦軸は透過比率を示しており、
0%とはAの部分とBの部分との透過率(反射率)が同
一の場合を示している。したがって、Bの部分が暗くな
るとその割合は−で示される。また、横軸はV2電圧と
V1電圧の比率(V2/V1)である。ただし、V2=
−MV2、V1=−MV1である。理想的(理論的)に
はV2/V1は2である。
【0652】この状態でV2に対するV1の比率を変化
させ、グラフにプロットすると、ノーマリブラック(N
B)モードの表示ではV2/V1が1.975のときに
最も透過率が変化しないようにみえる。パーセントで表
現すれば約1.5%である。しないようにみえるとは、
ウインドウの大きさなどによっても異なるからである。
【0653】また、実際にはウインドウ画面だけで評価
を行ったのではなく、多くの自然画を表示してそのクロ
ストークの状態を総合して判断したためである。したが
って、図165のグラフは説明のための概念図とも理解
すべきであるかのも知れない。したがって、図165の
グラフに示す透過比率はいちがいに計測器で測定した透
過率のみを意味するものではない。
【0654】いずれにしても、NBモードの時は、V2
/V1が2よりも小さいときにクロストークなどのお引
きは発生せず(見えにくく)、良好な画像表示を実現で
きた。また、その割合は−5%程度であり、−5%から
0%の中央部もしくは−3%と0%との中央部に理想状
態が存在する。つまり、NBモードの時は、V1×2に
対し、V2の値は0%以上5%以下小さくするとよい。
さらに好ましくは0.5%以上3%以下小さくするとよ
い(V1×2 > V2)。
【0655】図165のグラフでもわかるように、透過
比率が−3%程度から急激に透過比率のカーブがきつく
なる傾向がある。実際の画像でも透過比率が3%をこえ
ると自然画で縦筋が多く発生し、画像を著しく劣化させ
る傾向があった。透過比率の3%とは、100/3=3
3となり、分解能が30を越える。現在のテレビでも3
2階調を表示できれば充分だといわれている。したがっ
て、3%程度の差以下であれば判別が困難と推定され
る。この理由から透過比率が−3%となる範囲にV2/
V1比率を納めることが適正である。
【0656】逆に、画像が(表示パネルが)ノーマリホ
ワイト(NW)モードの時は、図165に示すようにN
Bモードとは全く逆の関係が得られた。したがって、N
Wモードの時は、V1×2に対し、V2の値は0%以上
5%以下大きくするとよい。さらに好ましくは0.5%
以上3%以下大きくするとよい(V1×2 < V
2)。この範囲にすることにより表示画像にクロストー
クが発生しにくくなり良好な関係が得られる。
【0657】課題なのはこのV2/V1の割合が、液晶
モード、液晶材料、周囲温度あるいは表示画像により異
なる点である。表示画像について述べれば、8色表示の
時は、比較的V2/V1の比率が2よりもずれていても
クロストークなどの影響は受けにくい。しかし、409
6色の自然画の場合は受け易い。したがって、周囲温
度、表示色数などによって、V2/V1の比率を変更す
ることが好ましい。
【0658】本発明はV2/V1の比率を外部からのコ
マンド制御により8段階で変更できるように構成してい
る。図163はその回路構成図である。電圧制御部50
1により、分圧回路503の分圧比を変更し、V2/V
1の比率を変化させる。
【0659】電圧制御部502の一例として図163
(b)に図示したボリウムの構成がある。制御の対象は
抵抗に限定するものではなく、電流値であったり、電圧
値であったりする。ここでは理解を容易にするため制御
対象を抵抗値として説明をする。また、V2/V1=2
に対して、最小は略0.5%あるいは略1%のきざみで
変更できるように構成することが好ましい。また、IC
チップとしては4段階以上16段階以下の変更できるよ
うに構成しておくことが好ましい。
【0660】分圧回路部503は図163(b)で示す
ように所定のステップで切り替えられるボリウムであ
る。つまりタップを切り換えることによりV2またはV
1の電圧を変化させ、結果としてV2/V1の比率を変
化させる。タップ位置は外部からのコマンドにより変更
できる。より具体的には、図161、図162と同様に
分圧抵抗Rの所定箇所にアナログスイッチ(ASW)を
配置し、3ビットのコマンド(D0、D1、D2)によ
り任意のアナログスイッチ(ASW)をオンオフできる
ように構成しておけばよい。(D2、D1、D0)が0
の時、デコーダ521は端子G0を選択し、アナログス
イッチASW0をオンさせる。(D2、D1、D0)が
1の時、デコーダ521は端子G1を選択し、アナログ
スイッチASW1をオンさせる。(D2、D1、D0)
が2の時、デコーダ521は端子G2を選択し、アナロ
グスイッチASW2をオンさせる。以下同様である。
【0661】また、本発明は分圧比V2/V1をコマン
ドで切り換えるとしたが、これに限定するものではな
い。たとえば、液晶表示パネルはモジュール作製時から
NBまたはNWのいずれか一方を選択して作製する。つ
まり、1つのパネルをNWモードで用いたり、NBモー
ドで用いたりすることはない(もしくは少ない)。した
がって、NBモードの液晶表示パネルであれば、V2/
V1の比率は0.5%〜3%低く設定しておけばよい。
つまり、V2/V1の比率は2よりも小さく設定されて
いるようにすればよい。V2/V1の値を固定するので
あれば、電圧制御回路501は必要でなく、分圧回路5
03も図163(b)のような構成を採用する必要もな
い。V2/V1を固定する場合は図160の抵抗値R1
とR2を固定して形成すればよい。また、MOSトラン
ジスタの大きさあるいはトランジスタのチャンネル幅
W、チャンネル長Lを所定値に設計すればよい。
【0662】また、図166に示すようにマスクパター
ンで変更する方式もある。図166において、532は
直列に接続されたラダー抵抗(抵抗配線)である。ラダ
ー抵抗532の接続点にコンタクト部(接続点)531
が形成されている。一方、ラダー抵抗532に平行して
金属配線533が配置されている。この金属配線533
のコンタクト部531とラダー抵抗532のコンタクト
部531とを接続線534で接続することにより、V2
とV1の比率を変化できる。つまり、金属配線533に
V1電圧が出力される。
【0663】図166の構成ではマスクにより接続線5
34を形成し、V2とV1の比率を固定する。また、接
続箇所を切り換えることによりチップ形成時にV2/V
1の比率を変化できる。したがって、NWモードの時は
コンタクト部531aと531bとを接続し、NBモー
ドの時はコンタクトホール531cと531dとを接続
するという変更が可能である。そのため、ドライバチッ
プは1つのマスク変更のみでNWモード用とNBモード
用を製造することができる。
【0664】図163で図示するようにMPUなどから
のコマンドをデコードし、電圧制御部501を制御する
外部切換手段502を設ければ、V2/V1の比率制御
がいたって簡単である。また。NW/NB切換手段を設
ければ、NWモードとNBモードでの切り替えも容易で
ある。
【0665】その他の問題として、液晶は温度により粘
度は変化し、また応答性が変化する点である。そのた
め、液晶表示パネルの温度によってもV2/V1の適正
比率は異なる。検討の結果、温度が高いほど、V2/V
1の比率は理想値の2に近づけるほうがよい。この問題
に対応するためには、別途、温度センサを配置し、温度
センサの出力結果を考慮して分圧比(V2/V2)を制
御すればよい。
【0666】なお、分圧回路503などは、メカニカル
的な構成の他、アナログスイッチを用いた電気的な構成
のすべてを含む。その他、メカニカルリレーや、光の照
射により抵抗値が変化することにより分圧比を変化させ
る構成、電圧印加により変化させる構成などでもよい。
目的は何らかの手段でV2/V1の比率を変化させるこ
とだからである。また、以上の実施例はMLS4の場合
であるが、他のMLS駆動、たとえばMLS6、MLS
8などであっても、V2/V1などの関係が発生するか
ら、本発明の内容を適用することができることは言うま
でもない。
【0667】コモンドライバICからは選択電圧である
V3あるいは逆極性のMV3電圧が出力される。このV
3(MV3)電圧を調整することにより、画面の明るさ
調整を行っても良い。V3の可変範囲は±10%の範囲
とし、さらに好ましくは±5%とすることが良い。ま
た、V3のみの調整は容易であり、調整回路も簡略化で
きる。
【0668】なお、451はオペアンプであるとしたが
これに限定するものではなく、トランジスタのエミッタ
ホロワ回路でもよいし、また、出力電流が小さい場合は
特にオペアンプは必要でないことは言うまでもない。
【0669】以上、説明した本発明の駆動回路、駆動I
C(ドライバ)仕様あるいは構成もしくは駆動方法、お
よび/または基板11、12の構成(図4、図5、図6
など)などを採用し、表示パネル21を構成すれば低消
費電力または、高画質または小型軽量の表示装置を構成
することができる。また、本発明の表示パネルを用いて
図87、図126などで説明した携帯電話などの情報表
示装置を構成すれば、低消費電力、高画質などの効果を
発揮する装置を構成することができる。以上の事項は以
下に説明する実施例においても同様である。
【0670】なお、情報表示装置とは表示パネルを具備
するすべての装置である。したがって、携帯電話に限定
されるものではなく、据え置きの装置なども技術的範ち
ゅうである。以上の事項は以下に説明する実施例におい
ても同様である。
【0671】図167は情報表示装置の斜視図である。
ただし、説明を容易にするため簡略化あるいは変更して
図示している。表示画面107の上下の一辺にセグメン
トドライバIC14が配置され、左右の一辺にコモンド
ライバIC15が配置される。携帯電話は低消費電力化
が望まれるため、ドライバIC14、15の設計は低消
費電力仕様である。したがって、これらのドライバIC
を使用して情報表示装置などを構成すれば、低消費電力
などの特性を発揮できる。
【0672】図167の情報表示装置は、表示部107
は107a、107bと分割するのではなく、2枚の基
板11と12から構成されている。図167で表示部1
07の中央部で線を図示しているのは、説明を容易にす
るためである。表示部107を構成する基板はプラスチ
ックで形成する。このプラスチック基板を用いた表示パ
ネルの構成あるいは特徴は以前に説明しているので説明
を省略する。しかし、中央部で2分割し、基板11と1
2の組みを複数用いて構成してもよい。
【0673】図167の情報表示装置は図125などの
回路構成を具備し、通信機能、メモ機能、インターネッ
ト機能、辞書機能などを具備する。その他、誤差拡散な
どの処理などについても以前に説明しているので説明を
省略する。以上のように本明細書で記載した事項はすべ
て相互に適用することができる。
【0674】図167の情報表示装置は、セグメントド
ライバ14aとコモンドライバ15aを動作させて表示
部107aに画像を表示し、セグメントドライバ14b
とコモンドライバ15bを動作させて表示部107bに
画像を表示する。したがって、し、2つの画面を別個に
駆動することができる。
【0675】また、図168に示すように、画面A(1
07a)と画面B(107b)とを一体として1つの画
面として表示することもできる。なお、図167におい
て画素数は横320ドット×3(RGB)、縦120ド
ットである。また、文字は基本的に横書きである。1文
字の基本サイズは16ドット(RGB)×縦16ドット
である。また、コマンド設定による4倍角表示(32ド
ット(RGB)×32ドット)機能、MLS4駆動を中
止し、4本のコモン信号線に同一の電圧(V3またはM
V3)を印加する16倍表示モードを機能として具備し
ている。
【0676】図169に示すようにセグメントドライバ
IC14a、14bおよびコモンドライバIC15a、
15bに共通の電圧発生回路201を具備している。セ
グメントドライバIC14には電圧発生回路201で発
生させた電圧V1(MV1)、V2(MV2)およびV
Cを印加する。また、コモンドライバIC15にはV3
(MV3)を印加する。以上のように電圧発生回路20
1で発生し、2つのセグメントドライバ14a、14b
に共通の電圧を印加する。また、2つのコモントドライ
バ15a、15bに共通の電圧とを印加するのは、印加
する電圧値を等しくすることにより画面の輝度差が発生
しないようにするためである。
【0677】なお、電圧発生回路201を別途設けると
したが、これに限定するものではなく、コモンドライバ
IC15aでV3(MV3)電圧を発生させ、この電圧
をコモンドライバIC15bに印加する構成としてもよ
い。また、セグメントドライバIC14aでV2(MV
2)、V1(MV1)電圧を発生させ、この電圧をセグ
メントドライバIC14bに印加する構成としてもよ
い。
【0678】また、コモンドライバIC15aでV3
(MV3)、V2(MV2)、V1(MV1)電圧を発
生させ、この電圧をコモンドライバIC15b、セグメ
ントドライバIC14a、セグメントドライバIC14
bに印加する構成としてもよい。つまり、各セグメント
ドライバICまたはコモンドライバICにスレーブある
いはマスターの切り替え機能を設け、マスターのICで
電圧を発生させるように構成する。
【0679】図169に記載するように画面A107a
と画面B107bに分割して画像を表示する場合は、マ
イコン(図示せず)などに蓄積された画像データを処理
して分割する必要がある。図168において、画面Aの
部分の画像データと画面Bの部分の画像データとをメモ
リを格納したアドレスにより分割する。画像Aの部分の
データはセグメントドライバ14aに転送し、画像Bの
部分のデータはセグメントドライバ14bに転送する。
【0680】画像データはセグメントドライバIC14
のチップセレクト端子のH、Lのロジック信号により振
り分ける。画像Aのデータと画像Bのデータは図169
でも記載するように、90度表示位置を変換した状態に
する必要がある。画像データの読み出し時に、この90
度変換もアドレス演算することにより行う。
【0681】以上のようにマイコンなどを用いて、アド
レス演算することにより、セグメントドライバ14aと
14bのデータに分割し、画像を表示することが容易に
実現できる。また、セグメントドライバなどは通常の1
画面の携帯電話などに用いる液晶表示パネルなどを採用
することができるので、低コストで低消費電力の情報表
示装置を構成できる。
【0682】また、図167の構成は、画面の一方、つ
まり上辺に2つのコモンドライバIC15を配置する構
成としているため、結果的に画角を狭くすることができ
る。したがって、コンパクトな情報表示装置を構成でき
る。
【0683】単純マトリックス型液晶表示パネルは走査
線数が増加するほど、オンオフ比は悪くなり、また、必
要なコモンドライバICの電圧が高くなる。この課題に
対処するためには、走査線数を低減すればよい。図16
8は走査線数を低減させて図167の情報表示装置を構
成した場合の実施例である。画面Aの縦の長さAは横の
長さBよりも短くする。表示画面107の上下の一辺に
セグメントドライバIC14が配置され、左右にコモン
ドライバIC15が配置される。
【0684】なお、図167などの構成において、画面
の一部または画面の全部をタッチパネル仕様としてもよ
い。タッチパネルを構成した画面にメニューを表示し、
このメニューにしたがって、ユーザーが選択できるよう
にする。また基板11または12とタッチパネルとをプ
ラスチック板を用いて一体として形成してもよい。ま
た、キー265とプラスチック基板11または12とを
一体として形成することもできる。このようにタッチパ
ネルなどと組み合せることにより汎用性を増加させるこ
とができる。
【0685】また、図170で説明する表示モード切り
替えスイッチ1785、反射透過切り替えスイッチ17
86を配置してもよい。当然のことながら以上の実施例
は本明細書の他の実施例にも適用することができる。
【0686】また、図167などにおいて、表示部10
7a、107bをプラスチック基板で作製し、表示部1
07c、107dをガラス基板で作製してもよい。押圧
が印加される表示領域にプラスチック基板を使用するこ
とにより、液晶表示パネルが破損することを防止でき
る。また、表示部107a、107bを反射型の液晶表
示パネルとし、表示部107c、107dを半透過型あ
るいは透過型の液晶表示パネルとしてもよい。屋外ある
いは室内で主として画像をみる(屋外では反射型の液晶
表示パネルを使用し、屋内では透過型の液晶表示パネル
を使用するなど)液晶表示パネルを選択することによ
り、周囲環境に左右されず良好な画像表示を実現でき
る。
【0687】また、周囲環境に応じて、白黒の2値表示
としたり、階調表示数を変化させたり、RGBの画像を
順番に表示するフィールドシーケンシャル表示とした
り、白黒反転表示としたり、色温度を変化させたりして
もよい。
【0688】以上の実施例は本発明の他の実施例での適
用することができることは言うまでもない。また、画面
の複数画面を有するなどという着想は液晶表示パネルに
限定されるものではなく、有機ELパネル、PLZTな
どの他の表示パネルにも適用することができることは言
うまでもない。
【0689】本発明の表示装置は透過型でも反射型ある
いは半透過型でも用いることができる。反射型等の場合
は周囲が暗い時には、照明手段が必要である。照明手段
としてはLED、有機EL、蛍光管などの自己発光素子
を用いる。特に白色LEDは直流電流(電圧)で点灯
し、また、コンパクトのため用いることが望ましい。
【0690】導光板とはバックライト方式でもフロント
ライト方式のいずれでもよい。また材質はアクリル、ポ
リカーボネートなどいずれの透明樹脂材料でもよい。ま
た、ガラス板など無機材料でもよい。
【0691】発光素子としての白色LED(light
emitting diode)は日亜化学(株)が
GaN系青色LEDのチップ表面にYAG(イットリウ
ム・アルミニウム・ガーネット)系の蛍光体を塗布した
ものを販売している。また、豊田合成(株)が、青色L
EDに赤、青、緑の蛍光体を塗布した白色LEDを販売
している。その他、住友電気工業(株)が、ZnSe材
料を使って製造した青色LEDの素子内に黄色に発光す
る層を設けた白色LEDを開発している。これらのいず
れのものをもちいてもよい。
【0692】特に、本発明に使用する白色LEDは、G
aN系LED素子を用いることが好ましい。このLED
素子は発光層のInの含有量を調整することにより、短
波長光を発光させ、透明封止樹脂内に含有させた蛍光体
を励起することにより蛍光体からの蛍光により白色を得
ることができるからである。蛍光体には、赤色・緑色・
青色発光の3種類を使用することが好ましい。白色LE
Dは、LED素子からの出力は短波長光のため、発光色
は、蛍光体の発光出力比のみで決定される。蛍光体はい
ずれも温度特性にすぐれており、発光色は蛍光体の混合
比でほぼ決定されるため、生産性が高く、かつ温度特性
にすぐれている特長がある。また、蛍光体は、黄色と赤
色の2種類でもよい。青色のLEDに黄色の蛍光体だけ
では、赤色の波長が少なく色バランスが取れないためで
ある。
【0693】なお、発光素子として白色LEDに限定す
るものではなく、たとえばフィールドシーケンシャルに
画像を表示する場合は、R、G、B発光のLEDを1つ
または複数のLEDを用いればよい。また、R、G、B
のLEDを密集あるいは並列に配置し、この3つのLE
Dを表示パネルの表示と同期させてフィールドシーケン
シャルに点灯させる構成でもよい。この場合は、LED
の光出射側に光拡散板を配置することが好ましい。光拡
散板を配置することにより色ムラの発生がなくなる。
【0694】なお、本発明ではセグメントドライバIC
14、15などは、シリコンチップで作製したように記
載したがこれに限定するものではなく、高温ポリシリコ
ン技術、低温ポリシリコン技術、半導体プロセス技術な
どの技術を用いて、表示領域107の作製プロセスを用
いて作製してもよい。また、ドライバなどはCOF,T
AB,COP,COG技術を用いてストライプ状電極と
接続すればよい。
【0695】本発明の表示装置の光変調層は液晶だけに
限定するものではなく、厚み約100ミクロンの9/6
5/35PLZTあるいは6/65/35PLZTでも
よい。また、光変調層24に蛍光体を添加したもの、液
晶中にポリマーボール、金属ボールなどを添加したもの
などでもよい。また、微細ボールを白黒に色分けしたも
のでもよい。
【0696】たとえば、図171に図示するように、基
板11または11上に有機EL構造を形成したものであ
ってもよい。有機EL構造上に誘電体多層膜からなる光
学的干渉膜を形成している。誘電体多層膜1771は以
前にも説明したが、低屈折率の誘電体膜と高屈折率の誘
電体膜とを交互に多層に形成したものである。つまり、
誘電体ミラーである。この誘電体多層膜1771は有機
EL構造から放射される光の色調を良好なもの(フィル
タ効果)にする機能を有する。
【0697】誘電体多層膜1771は反射防止膜として
機能する。従来の有機ELの保護膜は厚い板などを用い
ていたため、スネルの法則に支配される。したがって、
有機EL構造から、四方八方に出力される光は前記厚い
板の表面で全反射される。そのため、前記厚い板から空
気中(外部)には放射されない。
【0698】しかし、誘電体多層膜1771の厚みは極
めて薄い。したがって、本発明のように保護として誘電
体多層膜で形成した場合は、スネルの法則は依存しな
い。そのため、有機EL構造から放射された光は誘電体
多層膜1771から放射され空気(外部)中に出力され
る。
【0699】有機EL構造は、湿度に弱いという欠点を
有する。誘電体多層膜1771は、低屈折率の誘電体膜
と高屈折率の誘電体膜とを交互に多層に形成したもので
ある。そのため、ピンホールの発生はない。そのため、
有機EL構造が外部の空気と接することはない。したが
って、有機EL構造が劣化するという課題は発生しな
い。
【0700】なお、有機EL構造は単純マトリックス駆
動を実施してもよいが、好ましくは画素に薄膜トランジ
スタ(TFT)あるいは薄膜ダイオード(TFD)を形
成したアクティブマトリックス型の表示パネルとするこ
とが好ましい。特に、1つの画素は2TFT以上とし、
さらに低電流駆動を実現するために1画素に4TFT以
上、更に好ましくは6TFT以上とする。
【0701】以上の有機EL構造の表示パネルあるいは
表示装置を用いて、携帯電話、図87、図126、図1
70、図167の端末あるいは情報表示装置などを構成
することにより、バックライトも不要で小型軽量あるい
は高画質の表示装置を構成することができる。
【0702】なお、本発明の表示装置などにおいて、ス
トライプ状電極などの透明電極はITOとして説明した
が、これに限定するものではなく、例えばSnO2、イ
ンジウム、酸化インジウムなどの透明電極でもよい。ま
た、金などの金属薄膜を薄く蒸着したものを採用するこ
ともできる。また、有機導電膜、超微粒子分散インキあ
るいはTORAYが商品化している透明導電性コーティ
ング剤「シントロン」などを用いてもよい。
【0703】本発明の実施例では画素電極ごとにTF
T、MIM、薄膜ダイオード(TFD)などのスイッチ
ング素子を配置したアクティブマトリックス型として説
明してきた。このアクティブマトリックス型もしくはド
ットマトリックス型とは液晶表示パネルの他、微小ミラ
ーも角度の変化により画像を表示するTI社が開発して
いるDMD(DLP)も含まれる。
【0704】また、TFTなどのスイッチング素子は1
画素に1個に限定するものではなく、複数個接続しても
よい。また、TFTはLDD(ロー ドーピング ドレ
イン)構造を採用することが好ましい。
【0705】なお、FRC制御方法、フレームレートの
切り替えなどに関する事項はSTNの2値液晶をベース
に述べてきたが、TFTの多値階調の液晶にも適用でき
る。一般的にTFT液晶は多値出力の信号線ドライバー
(SEGドライバ14に相当)であるが、64階調や2
56階調のドライバは電力、回路構成の面で携帯型液晶
に適しているとは言えず、より少ない8階調や16階調
のドライバとフレームレートコントロールで多階調を表
示する方法が採られる。この場合でもフレームレートを
色数つまり、階調数に応じて可変とすれば高画質、低電
力を切り替えるという自由度が得られるのはSTNと同
様である。
【0706】本発明の各実施例の技術的思想は、液晶表
示パネル他、EL表示パネル、LED表示パネル、FE
D(フィールドエミッションディスプレイ)表示パネ
ル、PDPにも適用することができる。また、アクティ
ブマトリックス型に限定するものではなく、単純マトリ
ックス型でもよい。単純マトリックス型でもその交点が
画素(電極)がありドットマトリックス型表示パネルと
見なすことができる。もちろん、単純マトリックスパネ
ルの反射型も本発明の技術的範ちゅうである。その他、
8セグメントなどの単純な記号、キャラクタ、シンボル
などを表示する表示パネルにも適用することができるこ
とはいうまでもない。これらセグメント電極も画素電極
の1つである。
【0707】図172に示すように待ち受け時の低消費
電力化のため、表示領域107aのみに画像を表示する
パーシャル表示を実現できるように構成することが好ま
しい。パーシャル表示領域の開始位置と範囲を示す範囲
を示す範囲レジスタを具備させる。また、登録番号を記
憶する登録番号記憶回路と、受信した番号と前記登録番
号記憶回路に登録された登録番号を比較する比較回路と
を具備させる。
【0708】パーシャル表示領域以外の部分107b
は、受信した番号により色を変化させる。たとえば、登
録された番号が会社関係であれば、表示領域107bと
青色に表示し、家庭関係のものであれば緑色に表示する
ようにする。つまり、前記比較回路の出力により、前記
パーシャル表示以外の領域の表示色を変化させる画像処
理回路とを具備させる。以上のように制御すれば、受信
番号を確認することなく、判断をすることができる。
【0709】以上の実施例は情報表示装置の実施例であ
った。しかし、情報表示装置とは携帯電話などだけでは
なく、図173など表示モニターを具備するビデオカメ
ラも含む。図173はビデオカメラに適用した例であ
る。直視モニター(液晶表示パネルあるいは有機EL表
示パネルなど)21およびビューファインダ部に本発明
が適用されている。
【0710】表示パネル21はおりたたんでビデオカメ
ラ本体1782の格納部1783にしまうことができ
る。ビデオカメラ本体1782は撮影レンズ1781と
ビューファインダの接眼カバー1784が取り付けられ
ている。
【0711】本発明の表示装置または情報表示装置で
は、表示モード切り替えスイッチ1785と具備する。
表示モード切り替えスイッチ1785はNWモードとN
Bモードとを切り替える。一般的な(日常的な)明るさ
の外光の場合はNWモードで画像を表示する。NWモー
ドは広視野角表示を実現できる。NBモードは非常に外
光に弱い場合に用いる。NBモードでは液晶層が透明状
態のとき画素電極に反射した光を直接観察者が見ること
になるため、表示画像を明るく見ることができる。視野
角は極端に狭い。
【0712】しかし、外光が微弱な場合でも表示画像を
良好に見ることができるのでパーソナルユースで使用
し、かつ短時間の使用であれば実用上支障がない。一般
的にNBモード表示は使用することが少ないため、通常
はNW表示とし、表示モード切り替えスイッチ1785
を押さえつづけているときにのみNBモード表示となる
ように構成する。もちろん、外光が弱い場合は発光素子
を点灯させるか、もしくは外光と発光素子の両方を用い
て、表示パネル21を照明する。
【0713】また、本発明の表示装置あるいは情報表示
装置は反射透過切り替えスイッチ1786を具備する。
反射透過切り替えスイッチ1786は透過モードで画像
を表示する時と、反射モードで画像を表示する時とでコ
ントラスト調整回路1681、ガンマルックアップテー
ブル1451のデータを変更する。反射モードと透過モ
ードではガンマなどがことなるからである。反射透過切
り替えスイッチ1786はガンマカーブなどを1タッチ
で切り替ええできるようにしたものである。
【0714】また、反射透過切り替えスイッチ1786
はガンマカーブなどを補正するものであるから、外光の
色温度により最適な表示状態にすることのも用いること
ができる。白熱電球の照明下では表示パネル21に入射
する入射光の色温度は4800K程度の赤みの白とな
り、昼光色の蛍光灯では7000k程度の青み白とな
り、また、屋外の太陽光のもとでは6500k程度の白
となる。したがって、反射透過切り替えスイッチ178
6を用いることによって表示パネル21の表示画像の色
温度を変化させることができる。特にこの違和感は蛍光
灯の照明下から白熱電球の照明下に移動した時に大き
い。この時に反射透過切り替えスイッチ1786を選択
することにより正常に表示画像を見えるようにできる。
【0715】表示パネル21への光線の入射角度は、蓋
1787を回転させて調整する。回転は回転中心187
1を中心として行う。この構成により表示パネル21に
良好な狭指向性の光が入射させることができる。
【0716】なお、本明細書では少なくとも発光素子な
どの光源(光発生手段)と、液晶表示パネルなどの自己
発光形でない画像表示装置(光変調手段)を具備し、両
者が一体となって構成されたものをビューファインダと
呼ぶ。
【0717】また、ビデオカメラとはビデオテープを用
いるカメラの他に、FD、MO、MDなどのディスクに
映像を記録するカメラ、電子スチルカメラ、デジタルカ
メラ、固体メモリに記録する電子カメラも該当する。
【0718】図174は本発明のビューファインダを説
明のための断面図である。図174のビューファインダ
は本発明の表示装置21を用いている。表示パネル21
の出射面にはレンズアレイ1813および凸レンズ18
04が配置されている。開口部1812から放射された
光は表示パネル21を照明する。マイクロレンズ181
4は狭指向性の光に変換する。
【0719】凸レンズ1804は液晶層あるいは有機E
Lなどの光変調層で変調された光を集光する機能を有す
る。そのため表示パネル21の有効径に対して拡大レン
ズ1802の有効径が小さくてすむ。したがって、拡大
レンズ1802を小さくすることができビューファイン
ダを低コスト化、および軽量化できる。拡大レンズ18
02は接眼リング61803に取り付けられている。接
眼リング1803の位置を調整することにより、観察者
の眼1816の視度にあわせてピント調整を行うことが
できる。また観察者は眼1816を接眼カバー1784
に密接させて表示画像を見るため、バックライト(導光
板)1815からの光の指向性が狭くても課題は発生し
ない。
【0720】図175は本発明の第2の実施例における
ビューファインダの説明図(断面図)である。図175
は放物面鏡が形成された透明ブロック1791でO点に
図176参照)配置された光源部からの光を略平行光に
変換し、表示パネル21を照明するものである。表示パ
ネル21は本発明等の透過型あるいは半透過型のものを
使用する。
【0721】透明ブロック1791は図176に示すよ
うに焦点Oを中心とする凹面鏡であり、焦点Oから放射
された光を反射面(反射膜)1793で反射させること
により平行光に変換するものである。ただし、反射膜1
793は完全な放物面形状1791に限定するものでは
なく、だ円面形状でもよい。つまり、発光源から放射さ
れる光を略平行光に変換するものであれば何でもよい。
たとえば、プリズム板(プリズムシート)や位相フィル
ムなどを使用することができる。また、発光素子は点光
源に限定するものではなく、たとえば細い蛍光管のよう
に線状の光源でもよい。たとえば、放物面は2次元状の
放物面でもよい。
【0722】図176に示すように発光素子が点光源の
場合、使用部1791(透明ブロック)は斜線部である
この使用部1791に裏面にAl、Agなどの膜を蒸着
して反射面1793を形成する。反射面1793はA
l、Agの金属材料の他、誘電体ミラーあるいは回折効
果を用いたものでもよい。また、他の部材に反射面17
93を形成したものを取り付けてもよい。
【0723】光源としての白色LED1805などから
放射された光1806は透明ブロック1791に入射す
る。入射した光1806aは狭い指向性の光1806b
に変換され、表示パネル21に入射する。次にフィール
ドレンズ(凸レンズ)1804で集光された拡大レンズ
1802に入射する。フィールドレンズ1804はポリ
カーボネート樹脂、ゼオネックス樹脂、アクリル樹脂、
ポリスチレン樹脂等で形成する。透明ブロック1791
も同様の材料で形成する。中でも透明ブロック1791
はポリカーボネートで形成する。
【0724】ポリカーボネートは波長分散が大きい。し
かし、照明系に用いるのであれば色ずれの影響は全く問
題がない。したがって、屈折率が高いという特性を生か
せるポリカーボネート樹脂で形成すべきである。屈折率
が高いため、放物面の曲率をゆるくでき、小型化が可能
になる。もちろん、有機あるいは無機からなるガラスで
形成してもよい。また、レンズ状(凹面状を有する)の
ケース内にゲルあるいは液体を充填したものを用いても
よい。また、放物面の一部を加工した凹面のおわん状で
もよい(透明部材ではなく、通常の凹面鏡の一部を使
用)。
【0725】なお、反射面1793をAl等の金属薄膜
で形成した場合は、酸化を防止するため、表面をUV樹
脂等でコートするか、もしくはSiO2、フッ化マグネ
シウム等でコーティングしておく。
【0726】なお、反射面1793は、金属薄膜により
形成する他、反射シート、金属板をはりつけてもよい。
また、あるいはペースト等を塗布して形成してもよい。
また、別の透明ブロックなどに反射膜を形成し、透明ブ
ロック1791に前記反射膜1793を取り付けてもよ
い。光学的干渉膜を反射面1793としてもよい。本発
明は図175に示すように発光素子1805でC(図1
76参照)の部分を中心として照明する。
【0727】発光素子1805は指向性のあるものを用
いることができる。つまり照明範囲C(図176を参
照)が狭いからである。そのため、光利用効率が良い。
狭い表示パネル21の照明面積を効率よく照明できるか
らである。この意味で発光部が小さい(白色)LEDは
最適である。なお、発光素子の配置位置は焦点Oから前
後にずらせても良い。発光素子の発光面積の大きさが見
かけ上変化するだけである。焦点距離より長くすれば発
光面積は大きくなる。焦点距離より短くすれば通常は照
明面積が小さくなる。
【0728】以上のことから、本発明は放物面鏡の中心
線より半分のみの部分を用い、さらに発光素子の下面位
置は照明光の通過領域として用いないものである。
【0729】表示パネル21の有効表示領域の対角長m
(mm)(画素等が形成されており、ビューファインダ
の画像をみる観察者が画像をみえる領域)とし、放物面
鏡1791の焦点距離f(mm)としたとき、以下の関
係を満足するようにする。 m/2(mm)≦f(mm)≦3m/2(mm)
【0730】f(mm)がm/2(mm)より短いと放
物面の曲率が小さくなり反射面311の形成角度が大き
くなる。したがって、バックライトの奥ゆきが長くなり
好ましくない。また、反射面の角度がきついと表示パネ
ル21の表示領域の上下あるいは左右で輝度差が発生し
やすくなるという課題も発生する。一方、f(mm)が
3m/2(mm)より長いと、放物面の曲率が大きくな
り、また発光素子(発光部)の配置位置も高くなる。そ
のため、先と同様にバックライトの奥ゆきが長くなって
しまう。
【0731】白色LEDがチップタイプの場合、発光領
域の直径は1(mm)程度である。放物面が大きい場
合、表示パネルの有効表示領域の対角長が長い場合、直
径1(mm)の対角長では小さい場合がある。つまり、
表示パネル21に入射する光の指向性が狭くなりすぎ
る。拡大レンズ1802の画角設計にもよるが、発光素
子1805の発光領域が小さいと、接眼カバー1784
から少し眼の位置をはなすと表示画像がみえなくなる。
したがって、発光素子1805の光出射側に拡散板等を
配置して、発光面積を大きくするとよい。
【0732】白色LED1805などは定電流駆動を行
う。定電流駆動を行うことにより温度依存による発光輝
度変化が小さくなる。また、LED1805などはパル
ス駆動を行うことにより発光輝度を高くしたまま、消費
電力を低減することができる。パルスのデューティ比は
1/2〜1/4とし、周期は50Hz以上にする。周期
が30Hzとか低いとフリッカが発生する。
【0733】LED1805などの発光領域の対角長d
(mm)は、表示パネル21の有効表示領域の対角長
(観察者が見る画像表示に有効な領域の対角長)をm
(mm)としたとき以下の関係を満足させることが好ま
しい。 (m/2)≦d≦(m/15) さらに好ましくは、以下の関係を満足させることが好ま
しい。 (m/3)≦d≦(m/10)
【0734】dが小さすぎると表示パネル21を照明す
る光の指向性が狭くなりすぎ、観察者が見る表示画像は
暗くなりすぎる。一方、dが大きすぎると、表示パネル
21を照明する光の指向性が広くなりすぎ、表示画像の
コントラストが低下する。一例として表示パネル21の
有効表示領域の対角長が0.5(インチ)(約13(m
m)の場合、LEDの発光領域は対角長もしくは、直径
は2〜3(mm)が適正である。発光領域の大きさはL
EDチップの光出射面に拡散シートをはりつけるもしく
は配置することにより、容易に目標にあった大きさを実
現できる。
【0735】略平行光とは指向性の狭い光という意味で
あり、完全な平行光を意味するものではなく、光軸に対
し絞りこむ光線であっても広がる光線であってもよい。
つまり面光源のように拡散光源でない光という意味で用
いている。以上のことは、他の本発明の表示装置にも当
然のことながら適用することができる。
【0736】図174〜図177などにおいて、液晶
層、有機EL発光層などの光変調層で散乱した光などを
吸収するため、ボデー1801の内面を黒色あるいは暗
色にしておくことが好ましい。ボデー1801で不要光
を吸収するためである。したがって、表示パネル21の
無効領域(画像表示に有効な光が通過しない領域部分)
に黒塗料を塗布しておくことは有効である。
【0737】液晶層などの光変調層は画素電極に印加さ
れた電圧の強弱にもとづいて入射光を散乱もしくは透過
させる。もしくは、偏光方向を変化させる。透過した光
は拡大レンズを通過して観察者の眼1816に到達す
る。
【0738】ビューファインダでは観察者がみる範囲は
接眼カバー(アイキャップ)1784等により固定され
ているため、ごく狭い範囲である。したがって狭指向性
の光で表示パネル21を照明しても十分な視野角(視野
範囲)を実現できる。そのため光源1805の消費電力
を大幅に削減できる。一例として0.5(インチ)の表
示パネル21を用いたビューファインダにおいて、面光
源方式では光源の消費電力は0.3〜0.35(W)必
要であったが、本発明のビューファインダでは0.02
〜0.04(W)で同一の表示画像の明るさを実現する
ことができた。観察者は眼1816を接眼カバー178
4で固定して表示画像をみる。ピントの調整は接眼リン
グ1803を移動させて行う。なお、光源部1805は
1つに限定するものではなく、複数であってもよい。
【0739】図175などは1枚の液晶表示パネル21
を用いるものであったが、図177は、2枚の液晶表示
パネル21を用いたものである。
【0740】図177のように表示パネル21aと21
bとを互いに補間する画像を表示することにより、低精
細度の液晶表示パネルで高精細の画像を表示できる。ま
た、表示パネル21aを輝度(Y)表示パネル、表示パ
ネル21bにカラーフィルタを形成し、色(C)表示パ
ネルとすることにより、高精細、高輝度表示を実現でき
る。また、液晶表示パネル21bをR光変調用、表示パ
ネル21bをB光、G光変調用とすることも例示され
る。一方の表示パネルに2色のカラーフィルタをモザイ
ク状に形成すればよい。
【0741】なお、本発明のビューファインダでは、主
として表示パネル21は液晶表示パネルとしているがこ
れに限定するものではなく、蛍光発光パネル(FED
等)、有機ELあるいは無機EL等の自己発光型の表示
パネルを用いてもよいことは言うまでもない。なお、表
示パネル21が自己発光型のものである場合は、バック
ライトなどの照明手段が必要でないことは言うまでもな
い。
【0742】フィールドシーケンシャルで表示する場合
は、図177に図示したように、R発光のLED180
5R、G発光のLED1805G、B発光のLED18
05Bを配置する。R、G、B発光のLED1805に
加えて白(W)発光のLEDを用いてもよい。
【0743】また、R、G、B発光のLED1805の
他、シアン、イエロー、マゼンタの3原色の発光素子を
用いてもよい。発光素子1805は極力密集させて配置
する。また、光の出射側に光拡散板図示せず)を配置
し、発光素子の発光面積を大きくするとともに、R、
G、Bの発光位置が分布していることによる色ムラの発
生を抑制する。発光素子R、G、Bの個数は各一個に限
定されるものではなく、Gを2つにし、BとRを一つと
してもよい。色バランスを考慮すればよいのである。
【0744】発光素子1805からの光はレンズ180
4により集光される。ビューファインダ等で説明する集
光とは、発散光の主光線を平行光もしくは、略平行光に
するためのものである。また、表示パネル21の表示面
積あるいは拡大レンズ1802の口径によっては収束光
に設計したり、設計上、主光線が拡がったりする場合も
ある。
【0745】表示パネル21a、21bが同一色の変調
を行っている場合は、発光素子1805は表示パネル2
1の印加映像信号と同期して、該当発光素子1805を
点灯させる。つまりフィールドシーケンシャル表示を行
う。発光素子1805は白色発光の場合は、通常表示
(駆動)を行う。表示パネル21aがG光を変調、表示
パネル21bがB光を変調する場合は、発光素子453
Gと453Bが同時に点灯する。つまり、表示パネル2
1aがG光、表示パネル21bがB光を変調している時
は発光素子1805Gと1805Bを点灯させ、21a
がB光、21bがR光を変調している時は1805Bと
1805Rを点灯させ、21aがR光、21bがG光を
変調している時は453Rと453Gを点灯させる。
【0746】図177において、偏光ビームスプリッタ
(PBS)1821を使用し、干渉膜(光分離層)18
22で光を偏光分離するとした。PBS1821は固体
ブロック状に限定するものではなく、シート状のものを
用いてもよい。多少表示コントラストは低下するが安価
である。また、図177のPBS1821のかわりに単
なるビームスプリッタを用いてもよい。ビームスプリッ
タ1821とは光路を複数に分割する機能を有するもの
を意味し、ダイクロイックミラー、ハーフミラー、ダイ
クロイックプリズムなどを意味する。
【0747】図177の実施例において、表示パネル2
1として透過仕様、半透過仕様のものを用いてもよい。
また、表示パネル21の空気との界面で反射する光を防
止するため、図177に示すように、PBS1821と
表示パネル21とを光結合材(層)1824でオプティ
カルカップリングすることが好ましい。また、プリズム
板を表示パネル21の入射面、バックライト1815と
表示パネル21間に配置したりしてもよい。
【0748】また、図177では表示パネル21は2枚
としたがこれに限定されるものではなく、3枚以上であ
ってもよい。また、表示パネル21として米国TI社の
DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)や韓国の大
宇社のTMAなどを用いてもよい。また、カラーフィル
タとして、ホログラム現像を用いるホログラムカラーフ
ィルタを用いてもよい。これらの事項は本明細書に記載
する他の表示装置等にも適用される。
【0749】以上は表示パネル21の表示領域が比較的
小型の場合であるが、30インチ以上と大型となると表
示画面がたわみやすい。その対策のため、本発明では図
170に示すように表示パネル21に外枠1831をつ
け、外枠1831をつりさげられるように固定部材18
32で取り付けている。この固定部材1832を用いて
図178に示すようにネジ1842等の固定金具を用い
て壁1841などに取り付ける。
【0750】しかし、表示パネル21のサイズが大きく
なると重量も重たくなる。そのため、表示パネル21の
下側に脚取り付け部1834を配置し、複数の脚183
3で表示パネル21の重量を保持できるようにしてい
る。脚1833はAに示すように左右に移動でき、また
脚1833はBに示すように収縮できるように構成され
ている。そのため、狭い場所であっても表示装置を容易
に設置することができる。
【0751】なお、脚1833あるいは筐体(他の本発
明においても)にはプラスチックフィルム−金属板複合
材(以後、複合材と呼ぶ)を使用する。複合材は、金属
とプラスチックフィルムを特殊表面処理層(接着層)を
介して強力に接着したものである。金属板は0.2mm
以上0.8mm以下が好ましく、金属板に特殊表面処理
層を介してはりあわされるプラスチックフィルムは15
μm以上100μm以下にすることが好ましい。
【0752】特殊接着法によりプラスチックと金属板間
に強固な密着力が発生する。この複合材を使用すること
により、プラスチック層への着色、染色、印刷が可能と
なり、また、プレス部品での二次加工工程(フィルムの
手貼り、メッキ塗装) の削除が可能となる。また、従
来では不可能であった深絞り成形やDI成形に適する。
【0753】図170の液晶テレビあるいは有機ELテ
レビでは、画面の表面を保護フィルム(保護板でもよ
い)1843で被覆している。これは、表示パネル21
の表面に物体があたって破損することを防止するためが
1つの目的である。保護フィルム1843の表面にはA
IRコートが形成されており、また、表面をエンボス加
工(図6、図7の1556も参照)することにより表示
パネル21に外の状況(外光)が写り込むことを抑制し
ている。
【0754】保護フィルム1843と表示パネル21間
にビーズなどを散布することにより、一定の空間が配置
されるように構成されている。また、保護フィルム18
43の裏面に微細な凸部を形成し、この凸部で表示パネ
ル21と保護フィルム1843間に空間を保持させる。
このように空間を保持することにより保護フィルム18
43からの衝撃が表示パネル21に伝達することを抑制
する。
【0755】また、保護フィルム1843と表示パネル
間にアルコール、エチレングリコールなど液体あるいは
ゲル状のアクリル樹脂あるいはエポキシなどの固体樹脂
などの光結合剤1824配置または注入することも効果
がある。界面反射を防止できるとともに、前記光結合剤
1824が緩衝材として機能するからである。
【0756】保護フィルム1843をしては、ポリカー
ボネートフィルム(板)、アクリルフィルム(板)、ポ
リエステルフィルム(板)、PVAフィルム(板)など
が例示される。その他エンジニアリング樹脂フィルムを
用いることができることは言うまでもない。また、強化
ガラスなど無機材料からなるものでもよい。保護フィル
ム853を配置するかわりに、表示パネル21の表面を
エポキシ樹脂、フェーノル樹脂、アクリル樹脂で0.5
mm以上2.0mm以下の厚みでコーティングすること
も同様の効果がある。
【0757】また、保護フィルム1843あるいはコー
ティング材料の表面をフッ素コートすることも効果があ
る。表面についた汚れを洗剤などで容易にふき落とすこ
とができるからである。また、保護フィルムを厚く形成
し、フロントライトと兼用してもよい。
【0758】画面は4:3に限定されるものではなく、
16:9などのワイド型ディスプレイでもよい。解像度
は1280×768ドット以上にすることが好ましい。ワイド
型をすることにより、DVD映画やテレビ放送など、横
長表示のタイトルや番組をフルスクリーンで楽しむこと
ができる。
【0759】表示パネルの明るさは300cd/m
2(カンデラ/平方メートル)にすることが好ましい。
さらに好ましくは、表示パネルの明るさは500cd/
2(カンデラ/平方メートル)にすることが好まし
い。また、インターネットや通常のパソコン作業に適し
た明るさ(200cd/m2)で表示できるように切り
替えスイッチを設置している。したがって、使用者は表
示内容あるいは使用方法により、最適に画面の明るさに
することができる。
【0760】さらに動画を表示しているウインドウだけ
を500cd/m2にして、その他の部分は200cd
/m2にする設定も用意している。テレビ番組をディス
プレイの隅に表示しておいて、メールをチェックすると
いった使い方にも柔軟に対応する。 スピーカーはタワ
ー型の形状になり、前方向だけではなく、空間全体に音
が広がるように設計されている。
【0761】テレビ番組の再生、録画機能も使い勝手が
向上させている。iモードからの録画予約が簡単にでき
るようにしている。従来は新聞などのテレビ番組表で時
間、チャンネルを確認してから予約する必要があった
が、電子番組表をiモードで確認して予約できる。これ
なら、放送時間が分からなくて困ることもない。また、
録画番組の短縮再生もできるようにしている。ニュース
番組などのテロップや音声の有無で重要性を判断しなが
ら、不必要と判断した部分を飛ばして、番組の概要を短
時間で見ることができる(30分番組で1〜10分程
度)。
【0762】テレビ録画ができるようにディスク容量が
40GB以上のハードディスクを積載している。 本体
のほかに電源と映像用入出力端子をまとめた拡張ボック
スで構成している。ビデオなどのAV機器の接続に使う拡
張ボックスには、パソコンとテレビのほかに2系統の映
像機器を接続できる。映像入力はBSデジタルチューナ
ー用のD1端子のほかにS端子入力も備え、接続する機器
に合わせて選択できる。ゲーム機などの接続に便利なよ
うにAV用の端子は前面に配置されている。また、IEEE
1394(i.LINK)やメモリースティックなども搭載するこ
とがこのましい。Bluetooth機能も搭載している。Bluet
oothを使用可能にするには、表示パネルの横に配置され
た「BLUETOOTH」ボタンを2秒以上押す。
【0763】本体右上の青いLEDが光ったら、専用ソフ
トを起動し、接続できる機器の検索を開始させる。検索
が終了したら、画面右の「接続先機器パネル」から目的
の機種を選ぶ。 次に、画面に表示された9つあるアイコ
ンから通信する方法を選ぶ。例えば、バイオ間でデータ
のやり取りをする「File Push」をクリックする。転送
すべきファイルを決めれば、後は双方のマシンで決めて
おいたパスワードを入力する。
【0764】以上に記載した事項、たとえば保護フィル
ム1843、筐体、構成、特性、機能などに関する事項
は、本発明の他の表示装置(携帯電話など)あるいは情
報表示装置などにも適用されることは言うまでもない。
【0765】また、本発明では、基板11、12をプラ
スチックで作製するとした。基板をプラスチックで作製
することにより、スペーさと基板と一体成型できるため
スペーサ形成工程が不要になり,大幅な低コスト化や歩
留まり向上が可能である。スペーサの形状を台形にする
ことなどによって前面への光の放射量を増やすことがで
きるため,輝度を上げることができる。軽量化できる。
耐衝撃性を高められる。プラスチックにすることによっ
て曲がるディスプレイになる。製造における省エネ化が
可能である。などの多くの特徴が発揮される。
【0766】プラズマアドレス型表示パネルにも本発明
の技術的思想は適用できることはいうまでもない。その
他、具体的に画素がない光書き込み型表示パネル、熱書
き込み型表示パネル、レーザ書き込み型表示パネルにも
本発明の技術的思想は適用できる。また、これらを用い
た投射型表示装置も構成できるであろう。
【0767】また、表示パネルのモード(モードと方式
などを区別せずに記載)は、PDモードの他、STNモ
ード、ECBモード、DAPモード、TNモード、
(反)強誘電液晶モード、DSM(動的散乱モード)、
垂直配向モード、ゲストホストモード、ホメオトロピッ
クモード、スメクチックモード、コレステリックモード
などにも適用することができる。以上の事項は本発明全
体に適用される。
【0768】本発明の表示パネル/表示装置およびそれ
を用いた情報表示装置また駆動方法と表示方法と伝送方
法などは、TN液晶表示パネルなどに限定するのもでは
なく、液晶層が樹脂と液晶成分で構成される高分子分散
液晶(PD液晶モードなど)ディスプレイ、STN液晶
ディスプレイ、コレステリック液晶ディスプレイ、DA
P液晶ディスプレイ、ECB液晶モードディスプレイ、
IPS方式ディスプレイ、強誘電液晶ディスプレイ、反
強誘電液晶ディスプレイ、OCB液晶ディスプレイなど
の他の液晶でもよい。その他、PLZTディスプレイ、
エレクトロクロミズムディスプレイ、エレクトロルミネ
ッセンス(EL)応用ディスプレイ、LEDディスプレ
イ、ELディスプレイ(OEL、OLED、有機EL、
無機EL)、CRTディスプレイ、プラズマディスプレ
イ(PDP)、プラズマアドレッシング(PALCな
ど)などを用いて方式でも良い。以上の事項は本発明全
体に適用される。
【0769】本発明の実施例で説明した技術的思想はビ
デオカメラ、液晶プロジェクター、立体テレビ、プロジ
ェクションテレビなどに適用できる。また、ビューファ
インダ、携帯電話のモニター、PHS、携帯情報端末お
よびそのモニター、デジタルカメラおよびそのモニター
にも適用できる。また、電子写真システム、ヘッドマウ
ントディスプレイ、直視モニターディスプレイ、ノート
パーソナルコンピュータ、ビデオカメラ、電子スチルカ
メラにも適用できる。また、現金自動引き出し機のモニ
ター、公衆電話、テレビ電話、パーソナルコンピュー
タ、液晶腕時計およびその表示装置にも適用できる。さ
らに、家庭電器機器の液晶表示モニター、ポケットゲー
ム機器およびそのモニター、表示パネル用バックライト
などにも適用あるいは応用展開できることは言うまでも
ない。
【0770】
【発明の効果】本発明の表示パネル、表示装置等は、高
画質、低消費電力、低コスト化、高輝度化等のそれぞれ
の構成に応じて特徴ある効果を発揮する。なお、本発明
を用いれば、低消費電力の情報表示装置などを構成でき
るので、電力を消費しない。また、小型軽量化できるの
で、資源を消費しない。したがって、地球環境、宇宙環
境に優しいこととなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の表示装置の説明図である。
【図2】 本発明の表示装置の説明図である。
【図3】 本発明の表示装置の説明図である。
【図4】 本発明の表示装置の説明図である。
【図5】 本発明の表示装置の説明図である。
【図6】 本発明の表示装置の説明図である。
【図7】 本発明の表示装置の説明図である。
【図8】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図9】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図10】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図11】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図12】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図13】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図14】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図15】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図16】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図17】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図18】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図19】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図20】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図21】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図22】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図23】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図24】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図25】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図26】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図27】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図28】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図29】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図30】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図31】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図32】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図33】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図34】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図35】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図36】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図37】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図38】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図39】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図40】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図41】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図42】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図43】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図44】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図45】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図46】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図47】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図48】 本発明の表示装置の説明図である。
【図49】 本発明の表示装置の説明図である。
【図50】 本発明の表示装置の説明図である。
【図51】 本発明の表示装置の説明図である。
【図52】 本発明の表示装置の説明図である。
【図53】 本発明の表示装置の説明図である。
【図54】 本発明の表示装置の説明図である。
【図55】 本発明の表示装置の説明図である。
【図56】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図57】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図58】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図59】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図60】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図61】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図62】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図63】 本発明の表示装置の説明図である。
【図64】 本発明の表示装置の説明図である。
【図65】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図66】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図67】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図68】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図69】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図70】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図71】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図72】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図73】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図74】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図75】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図76】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図77】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図78】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図79】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図80】 本発明の表示装置の説明図である。
【図81】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図82】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図83】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図84】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図85】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図86】 本発明の表示装置のブロック図である。
【図87】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図88】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図89】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図90】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図91】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図92】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図93】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図94】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図95】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図96】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図97】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図98】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図99】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図であ
る。
【図100】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図101】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図102】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図103】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図104】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図105】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図106】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図107】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図108】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図109】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図110】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図111】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図112】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図113】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図114】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図115】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図116】 本発明の表示装置のブロック図である。
【図117】 本発明の表示装置の説明図である。
【図118】 本発明の表示装置の説明図である。
【図119】 本発明の表示装置の説明図である。
【図120】 本発明の表示装置の説明図である。
【図121】 本発明の表示装置のブロック図である。
【図122】 本発明の表示装置のブロック図である。
【図123】 本発明の表示装置のブロック図である。
【図124】 本発明の情報端末装置の説明図である。
【図125】 本発明の情報端末装置の説明図である。
【図126】 本発明の情報端末装置の説明図である。
【図127】 本発明の情報端末装置の説明図である。
【図128】 本発明の情報端末装置の説明図である。
【図129】 本発明のデータ伝送方法の説明図であ
る。
【図130】 本発明のデータ伝送方法の説明図であ
る。
【図131】 本発明のデータ伝送方法の説明図であ
る。
【図132】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図133】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図134】 本発明の表示装置の説明図である。
【図135】 本発明の表示装置の説明図である。
【図136】 本発明の表示装置の説明図である。
【図137】 本発明の表示装置の説明図である。
【図138】 本発明の表示装置の説明図である。
【図139】 本発明のデータ伝送方法の説明図であ
る。
【図140】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図141】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図142】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図143】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図144】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図145】 本発明の表示装置の説明図である。
【図146】 本発明の表示装置の説明図である。
【図147】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図148】 本発明の表示装置の説明図である。
【図149】 本発明の表示装置の説明図である。
【図150】 本発明の表示装置の説明図である。
【図151】 本発明の表示装置のブロック図である。
【図152】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図153】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図で
ある。
【図154】 本発明の表示装置の説明図である。
【図155】 本発明の表示装置の説明図である。
【図156】 本発明の表示装置の説明図である。
【図157】 本発明の表示装置の説明図である。
【図158】 本発明の表示装置の説明図である。
【図159】 本発明の表示装置の説明図である。
【図160】 本発明の表示装置の説明図である。
【図161】 本発明の表示装置の説明図である。
【図162】 本発明の表示装置の説明図である。
【図163】 本発明の表示装置の説明図である。
【図164】 本発明の表示装置の説明図である。
【図165】 本発明の表示装置の説明図である。
【図166】 本発明の表示装置の説明図である。
【図167】 本発明の情報端末装置の説明図である。
【図168】 本発明の情報端末装置の説明図である。
【図169】 本発明の情報端末装置の説明図である。
【図170】 本発明の表示装置の説明図である。
【図171】 本発明の表示装置の説明図である。
【図172】 本発明の表示装置の説明図である。
【図173】 本発明のビデオカメラの説明図である。
【図174】 本発明のビューファインダの説明図であ
る。
【図175】 本発明のビューファインダの説明図であ
る。
【図176】 本発明のビューファインダの説明図であ
る。
【図177】 本発明のビューファインダの説明図であ
る。
【図178】 本発明の表示装置の説明図である。
【符号の説明】
11、12 基板 14 セグメントドライバ(SEGIC、S
EG駆動回路) 15 コモンドライバ(COMIC,COM
駆動回路) 21 液晶表示パネル(光変調手段、画像表
示装置) 22 位相フィルム 23 偏光板 101 発振器 102 切り替え回路 103 分周回路 104 コントローラ 105 内蔵メモリ 106 階調MLS制御回路 107 表示領域(画素形成部) 111 階調データシフト回路 112 階調選択回路 113 直交関数ROM 114 反転処理回路 115 MLS回路 116 加算回路 117 電圧選択回路 201 電源 202 信号処理回路 203 階調データ線 204 バッファ 205 コモン(COM)信号線(ゲート信号線) 206 セグメント(SEG)信号線(ソ
ース信号線) 261 アンテナ 262 筐体 263 スピーカ 264 受声器 265 キー 266 表示色切り替えキー 271 デェプレクサ 273 LNA 274 ダウンコンバータ 275 アップコンバータ 276 LOバッファ 277 PAプリドライバ 278 PA 281 誤差拡散(ディザ)処理コントローラ 291 演算回路 292 処理回路 293 演算メモリ 321 ベース基板 322 補助基板 323 補助基板 421 インバータ 441 1次昇圧回路 442 電子ボリウム回路 443 2次昇圧回路 444 3次昇圧回路 445 1/2回路 446 負方向2倍回路 451 オペアンプ 472 分圧抵抗 501 電圧制御部 502 外部切換手段 503 分圧手段 521 デコーダ 531 コンタクト部 532 抵抗配線 533 金属配線 534 接続線 561 画素 562 凸部(凹凸部) 571 光透過部 572 反射部 711 演算部 1031 画像反転回路 1071 ダミーパルス 1072 信号パルス 1101 外づけコンデンサ、抵抗 1102 画像コントローラ 1103 画像メモリ 1111 外付けRAM 1121 補助パルス 1122 コモンパルス(走査パルス) 1141 4進カウンタ 1151 加算器 1152 ラッチ回路 1252 選択波形 1253 ダミーパルス 1261 信号波形 1321 演算パルス 1451 ルックアップテーブル 1461 逆誤差拡散処理回路 1481 スイッチ 1541 補正パルス 1551 ピン 1552 LED 1553 温度センサ 1554 封止樹脂 1555 挿入部 1631 液晶層 1632 電極 1633 電極 1634 凸部(封止部) 1761 書き込みアドレスカウンタ 1762 読み出しアドレスカウンタ 1771 発光層 1772 誘電体多層膜 1781 撮影レンズ 1782 ビデオカメラ本体 1783 格納部 1784 接眼カバー 1785 表示モード切り替えスイッチ 1786 反射透過切り替えスイッチ 1791 透明ブロック 1792 放物面鏡 1793 反射膜 1801 ボデー 1802 拡大レンズ 1803 接眼リング 1804 凸レンズ 1805 発光素子(白色LED、蛍光管) 1806 光線 1811 遮光板(遮光膜) 1812 開口部 1813 レンズアレイ 1814 レンズ 1815 導光板 1821 偏光ビームスプリッタ(PBS) 1822 干渉膜(光分離膜) 1823 光結合層 1831 外枠 1832 固定部材 1833 脚 1834 脚取り付け部 1841 壁 1842 固定金具 1843 保護フィルム 1861 フロントライト 1862 凹部 1863 凸部 1864 スプリング(弾性体) 1865 位置合わせ部 1871 支点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 3/20 612 G09G 3/20 612U 621 621M 622 622Q 623 623C 641 641B 641C 641E 641H 680 680G (31)優先権主張番号 特願2001−68947(P2001−68947) (32)優先日 平成13年3月12日(2001.3.12) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 山野 敦浩 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H093 NA56 NB26 NC09 NC11 NC16 NC21 ND10 ND42 5C006 AA01 AA02 AA13 AA14 AA15 AA16 AA22 AF46 AF51 AF53 AF59 AF61 AF71 BB12 BC03 BC12 BC20 BF01 BF14 BF28 FA22 FA23 FA47 5C080 AA10 BB05 CC03 DD05 DD06 DD22 DD26 DD27 EE29 FF09 JJ02 JJ03 JJ04 JJ05

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の走査電極と複数の信号電極を有す
    るマトリックス型表示装置であって、前記表示装置の1
    辺に、前記走査電極を駆動する走査回路および前記信号
    電極を駆動する信号回路が配置または形成され、前記信
    号電極に印加する信号に、1水平走査期間に同期して、
    所定振幅のパルスが重畳されていることを特徴とする表
    示装置。
  2. 【請求項2】 走査回路と信号回路は、同一の半導体チ
    ップ内に構成されていることを特徴とする請求項1記載
    の表示装置。
  3. 【請求項3】 L(Lは2以上の整数)本の走査電極を
    同時選択することにより、階調表示を行うことを特徴と
    する請求項1記載の表示装置。
  4. 【請求項4】 複数の走査電極と複数の信号電極を有す
    るマトリックス型表示装置であって、前記信号電極に印
    加する信号に、1水平走査期間に同期して、所定振幅の
    パルスが重畳され、水平走査期間を1とした時、前記パ
    ルス幅は0.06以上0.22以下であることを特徴と
    する表示装置。
  5. 【請求項5】複数の走査電極と複数の信号電極を有する
    マトリクス型表示装置であって、前記各信号電極に印加
    する信号に、1水平走査期間に同期して、所定振幅のパ
    ルスが重畳するパルス印加手段と、前記パルスの幅と水
    平走査期間の位置のうち、少なくとも一方を変更するパ
    ルス制御手段とを具備することを特徴とする表示装置。
  6. 【請求項6】複数の走査電極と複数の信号電極を有する
    マトリクス型表示装置の駆動方法であって、前記各信号
    電極に印加する信号に、1水平走査期間に同期して、所
    定振幅のパルスが重畳され、 前記パルスは奇数番目と偶数番目の水平走査期間で連続
    して印加することを特徴とする表示装置の駆動方法。
  7. 【請求項7】 複数の走査電極と複数の信号電極を有
    し、少なくとも第1の波長の光を変調する第1の画素と
    第2の波長の光を変調する第2の画素を有するマトリッ
    クス型表示装置の駆動方法であって、前記各信号電極に
    印加する信号に、1水平走査期間に同期して、所定振幅
    のパルスが重畳され、前記第1の画素に印加する前記パ
    ルスの水平走査期間における開始位置が、前記第2の画
    素に印加する前記パルスの水平走査期間における開始位
    置とが異なっていることを特徴とする表示装置の駆動方
    法。
  8. 【請求項8】 複数の走査電極と複数の信号電極を有す
    るマトリックス型表示装置の駆動方法であって、前記各
    信号電極に印加する信号に、1水平走査期間に同期し
    て、所定振幅のパルスが重畳され、前記パルスの幅また
    は振幅のうち、少なくとも一方を変化させることによ
    り、表示装置の表示輝度を変更することを特徴とする表
    示装置の駆動方法。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の表示装置と、音声受信ま
    たは送信手段とを具備することを特徴とする情報表示装
    置。
  10. 【請求項10】 走査信号線を選択する走査回路と、 1画面の画像データを保持するRAMを有し、映像信号
    線に映像信号を印加する信号回路と、入力された映像信
    号を誤差拡散処理またはディザ処理をする画像処理回路
    とを具備し、前記画像処理回路は、誤差拡散処理または
    ディザ処理した画像データを前記RAMに転送すること
    を特徴とする表示装置。
  11. 【請求項11】 複数本の走査電極を同時選択し、かつ
    パルス幅変調で画像を表示する表示装置であって、 前記表示装置のセグメント信号線に信号を印加するセグ
    メントドライブ回路と、誤差拡散処理した画像データを
    作成する画像処理回路回路を具備することを特徴とする
    表示装置。
  12. 【請求項12】 セグメント信号線を駆動するセグメン
    トドライバと、 コモン信号線を駆動するコモンドライバと、 少なくとも1画面分以上の画像メモリを有するコントロ
    ーラと、操作手段とを具備し、前記コントローラは入力
    された画像データを誤差拡散処理またはディザ処理を実
    施する第1の動作と、誤差拡散処理またはディザ処理さ
    れた画像データを、前記内蔵メモリに転送する第2の動
    作を実施し、前記操作手段により誤差拡散処理またはデ
    ィザ処理を実施するか否かを切替えれることを特徴とす
    る液晶表示装置。
  13. 【請求項13】 請求項10または請求項11または請
    求項12に記載の表示装置と、 受話器と、 スピーカとを具備することを特徴とする情報表示装置。
  14. 【請求項14】 フレームレートコントロールで階調表
    示を実現する液晶表示装置の駆動方法であって、 フレームレートコントロールを行う階調データは、第1
    の階調データと第2の階調データを有し、第1の階調デ
    ータは12の公約数から構成され、第2の階調データは
    8の公約数から構成され、静止画表示では、前記第1の
    階調データと前記第2の階調データを用いて階調表示を
    行い、動画表示の時は、前期第2の階調データを用いて
    階調表示を行うことを特徴とする表示装置の駆動方法。
  15. 【請求項15】 動画表示時と、静止画表示時とではフ
    レームレートを変化させることを特徴とする請求項13
    記載の表示装置。
  16. 【請求項16】 複数のコモン信号線を同時選択する表
    示装置の駆動回路であって、 複数の階調レジスタを保持し、前記階調レジスタをシフ
    トする階調データシフト回路と、 セグメント信号線ごとに形成された、前記階調データシ
    フト回路の出力と画像データから前記画像データに該当
    する階調データを選択する階調選択回路とを具備し、 前記階調データシフト回路の階調レジスタは、データの
    ミラー反転で作成できる少なくとも1つの階調レジスタ
    は省略されており、前記省略された階調レジスタのデー
    タは、前記階調選択回路で階調データシフト回路のデー
    タを反転させて復調することを特徴とする表示装置の駆
    動回路。
  17. 【請求項17】 複数のコモン信号線を同時選択する表
    示装置の駆動方法であって、 1フレームまたは1フィールド信号、1水平走査信号に
    よりレジスタに保持された階調データをシフトし、 各セグメント信号線に形成された処理回路は、前記階調
    データと画像データから、フレームレートコントロール
    により前記画像データに該当する階調データを選択し、 前記階調データシフト回路の階調データは、データのミ
    ラー反転で作成できる少なくとも1つの階調データは省
    略されており、前記省略された階調データのデータは、
    前記画像データの最上位ビットの極性で判別して階調デ
    ータのデータを反転させて復調することを特徴とする表
    示装置の駆動方法。
  18. 【請求項18】 複数のコモン信号線を同時選択する表
    示装置の駆動回路であって、 複数の階調レジスタを保持し、前記階調レジスタをシフ
    トする階調データシフト回路と、 セグメント信号線ごとに形成された、前記階調データシ
    フト回路の出力と画像データから前記画像データに該当
    する階調データを選択する階調選択回路とを具備し、 前記階調データシフト回路の階調レジスタは、データの
    ミラー反転で作成できる少なくとも1つの階調レジスタ
    は省略されており、前記省略された階調レジスタのデー
    タは、前記階調選択回路で階調データシフト回路のデー
    タを反転させて復調し、 前記階調レジスタに保持された階調データのビット数
    は、12または8、もしくは12または8の公約数であ
    ることを特徴とする表示装置の駆動回路。
  19. 【請求項19】 フレームレートコントロールにより多
    階調表示を行うマトリックス型表示装置であって、 前記表示装置は第0階調から第15階調の16階調を表
    示し、 前記第0階調を黒表示、前記第15階調を白表示とした
    時、 第1階調はレジスタの長さが12で、かつ前記12のう
    ち1つがオンを意味し、 第2階調はレジスタの長さが8で、かつ前記8のうち1
    つがオンを意味し、 第3階調はレジスタの長さが6で、かつ前記6のうち1
    つがオンを意味し、 第4階調はレジスタの長さが4で、かつ前記4のうち1
    つがオンを意味し、 第5階調はレジスタの長さが3で、かつ前記3のうち1
    つがオンを意味し、 第6階調はレジスタの長さが8で、かつ前記8のうち3
    つがオンを意し、 第7階調はレジスタの長さが12で、かつ前記12のう
    ち5がオンを意味し、 第8階調はレジスタの長さが2で、かつ前記2のうち1
    がオンを意味し、 第9階調はレジスタの長さが12で、かつ前記12のう
    ち7つがオンを意味し、 第10階調はレジスタの長さが3で、かつ前記3のうち
    2つがオンを意味し、 第11階調はレジスタの長さが4で、かつ前記4のうち
    3つがオンを意味し、 第12階調はレジスタの長さが6で、かつ前記6のうち
    5つがオンを意味し、 第13階調はレジスタの長さが8で、かつ前記8のうち
    7つがオンを意味し、 第14階調はレジスタの長さが12で、かつ前記12の
    うち11がオンを意味するように構成されていることを
    特徴とする表示装置。
  20. 【請求項20】 フレームレートコントロールにより多
    階調表示を行うマトリックス型の表示装置であって、 前記表示装置は第0階調から第15階調の16階調を表
    示し、 前記第0階調を黒表示、前記第15階調を白表示とした
    時、 第1階調はレジスタの長さが12で、かつ前記12のう
    ち1つがオンを意味し、 第2階調はレジスタの長さが8で、かつ前記8のうち1
    つがオンを意味し、 第3階調はレジスタの長さが6で、かつ前記6のうち1
    つがオンを意味し、 第4階調はレジスタの長さが4で、かつ前記4のうち1
    つがオンを意味し、 第5階調はレジスタの長さが3で、かつ前記3のうち1
    つがオンを意味し、 第6階調はレジスタの長さが8で、かつ前記8のうち3
    つがオンを意し、 第7階調はレジスタの長さが12で、かつ前記12のう
    ち5がオンを意味し、 第8階調はレジスタの長さが2で、かつ前記2のうち1
    がオンを意味し、 第9階調は第7階調のミラー構成であり、 第10階調は第5階調のミラー構成であり、 第11階調は第4階調のミラー構成であり、 第12階調は第3階調のミラー構成であり、 第13階調は第2階調のミラー構成であり、 第14階調は第1階調のミラー構成であり、 前記第1階調から第8階調のうち少なくとも1つの階調
    を表現する複数の階調レジスタを保持し、前記階調レジ
    スタをシフトする階調データシフト回路と、 セグメント信号線ごとに形成された、前記階調データシ
    フト回路の出力と画像データから前記画像データに該当
    する階調データを選択する階調選択回路とを具備し、 前記階調データシフト回路の階調レジスタは、データの
    ミラー反転で作成できる少なくとも1つの階調レジスタ
    は省略されており、前記省略された階調レジスタのデー
    タは、前記階調選択回路で階調データシフト回路のデー
    タを反転させて復調することを特徴とする表示装置。
  21. 【請求項21】 少なくとも第1の周波数を発生する第
    1の発振手段と、第2の周波数を発生する第2の発振手
    段と、 前記第1の発振手段と前記第2の発振手段の周波数を選
    択できる周波数選択手段と、 前記周波数選択手段の出力周波数を分周できる分周手段
    と、 前記分周手段の出力を用いて、画像表示を行う表示パネ
    ルとを具備し、 前記第1の周波数を100とした時、前記第2の周波数
    は70以上130以下であることを特徴とする表示装
    置。
  22. 【請求項22】 複数のコモン信号線を同時選択する表
    示装置の駆動方法であって、 1フレームまたは1フィールド信号、1水平走査信号に
    よりレジスタに保持された階調データをシフトし、 前記階調データと画像データから、フレームレートコン
    トロールにより前記画像データに該当する階調データを
    選択し、 ノーマリホワイトまたはノーマリブラックを選択する信
    号と、交流駆動する極性切り替え信号により、前記直交
    関数の符号を反転させ、 前記直交関数と、階調データからセグメント電極に出力
    する電圧を選択することを特徴とする表示装置の駆動方
    法。
JP2001293670A 2000-09-26 2001-09-26 表示装置とその駆動方法および情報表示装置 Pending JP2002341842A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001293670A JP2002341842A (ja) 2000-09-26 2001-09-26 表示装置とその駆動方法および情報表示装置

Applications Claiming Priority (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-292037 2000-09-26
JP2000292037 2000-09-26
JP2000-397712 2000-12-27
JP2000397710 2000-12-27
JP2000397712 2000-12-27
JP2000-397710 2000-12-27
JP2001-68947 2001-03-12
JP2001068947 2001-03-12
JP2001293670A JP2002341842A (ja) 2000-09-26 2001-09-26 表示装置とその駆動方法および情報表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002341842A true JP2002341842A (ja) 2002-11-29

Family

ID=27531661

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001293670A Pending JP2002341842A (ja) 2000-09-26 2001-09-26 表示装置とその駆動方法および情報表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002341842A (ja)

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6810707B2 (en) * 2002-05-10 2004-11-02 Ford Motor Company Compressed-radius hem-forming process and tool
JP2005043776A (ja) * 2003-07-25 2005-02-17 Sony Corp 画像処理装置およびその方法
JP2005157009A (ja) * 2003-11-26 2005-06-16 Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd El表示装置。
JP2008515016A (ja) * 2004-09-30 2008-05-08 ケンブリッジ ディスプレイ テクノロジー リミテッド マルチラインアドレッシング方法および装置
JP2008515018A (ja) * 2004-09-30 2008-05-08 ケンブリッジ ディスプレイ テクノロジー リミテッド マルチラインアドレッシング方法および装置
JP2008515017A (ja) * 2004-09-30 2008-05-08 ケンブリッジ ディスプレイ テクノロジー リミテッド マルチラインアドレッシング方法、及び装置
JP2008538193A (ja) * 2005-04-29 2008-10-16 イー.エム.ダブリュ.アンテナ カンパニー リミテッド 凹部を有するディスプレイウィンドウ及びその製造方法
WO2010109713A1 (ja) * 2009-03-25 2010-09-30 シャープ株式会社 表示装置
JP2011010134A (ja) * 2009-06-26 2011-01-13 Kyocera Corp 携帯電子機器
JP2011222286A (ja) * 2010-04-09 2011-11-04 Hitachi Consumer Electronics Co Ltd 画像表示装置
WO2012131188A1 (fr) * 2011-03-31 2012-10-04 Valeo Systemes Thermiques Module de commande et d'affichage pour vehicule automobile
TWI419120B (zh) * 2004-09-30 2013-12-11 劍橋展示工業有限公司 多線定址方法及裝置(一)
KR101374103B1 (ko) 2007-06-12 2014-03-13 엘지디스플레이 주식회사 액정 표시장치 및 그의 구동방법
KR20190016631A (ko) * 2017-08-08 2019-02-19 삼성디스플레이 주식회사 색 변환 소자 및 이를 포함하는 표시 장치
CN113129805A (zh) * 2020-12-08 2021-07-16 友达光电股份有限公司 像素电路以及显示面板
JP2022539001A (ja) * 2019-06-24 2022-09-07 マジック リープ, インコーポレイテッド 一体型スペーサを有する導波管および関連システムおよび方法
US11886000B2 (en) 2018-04-02 2024-01-30 Magic Leap, Inc. Waveguides having integrated spacers, waveguides having edge absorbers, and methods for making the same

Cited By (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6810707B2 (en) * 2002-05-10 2004-11-02 Ford Motor Company Compressed-radius hem-forming process and tool
JP4552397B2 (ja) * 2003-07-25 2010-09-29 ソニー株式会社 画像処理装置およびその方法
JP2005043776A (ja) * 2003-07-25 2005-02-17 Sony Corp 画像処理装置およびその方法
JP2005157009A (ja) * 2003-11-26 2005-06-16 Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd El表示装置。
US8115704B2 (en) 2004-09-30 2012-02-14 Cambridge Display Technology Limited Multi-line addressing methods and apparatus
JP2008515016A (ja) * 2004-09-30 2008-05-08 ケンブリッジ ディスプレイ テクノロジー リミテッド マルチラインアドレッシング方法および装置
JP2008515018A (ja) * 2004-09-30 2008-05-08 ケンブリッジ ディスプレイ テクノロジー リミテッド マルチラインアドレッシング方法および装置
JP2008515017A (ja) * 2004-09-30 2008-05-08 ケンブリッジ ディスプレイ テクノロジー リミテッド マルチラインアドレッシング方法、及び装置
TWI419120B (zh) * 2004-09-30 2013-12-11 劍橋展示工業有限公司 多線定址方法及裝置(一)
US7944410B2 (en) 2004-09-30 2011-05-17 Cambridge Display Technology Limited Multi-line addressing methods and apparatus
KR101335004B1 (ko) 2004-09-30 2013-11-29 캠브리지 디스플레이 테크놀로지 리미티드 멀티­라인 어드레싱 방법 및 장치
US8237635B2 (en) 2004-09-30 2012-08-07 Cambridge Display Technology Limited Multi-line addressing methods and apparatus
JP2008538193A (ja) * 2005-04-29 2008-10-16 イー.エム.ダブリュ.アンテナ カンパニー リミテッド 凹部を有するディスプレイウィンドウ及びその製造方法
KR101374103B1 (ko) 2007-06-12 2014-03-13 엘지디스플레이 주식회사 액정 표시장치 및 그의 구동방법
WO2010109713A1 (ja) * 2009-03-25 2010-09-30 シャープ株式会社 表示装置
JP2011010134A (ja) * 2009-06-26 2011-01-13 Kyocera Corp 携帯電子機器
US8823633B2 (en) 2010-04-09 2014-09-02 Hitachi Consumer Electronics Co., Ltd. Image display device
JP2011222286A (ja) * 2010-04-09 2011-11-04 Hitachi Consumer Electronics Co Ltd 画像表示装置
WO2012131188A1 (fr) * 2011-03-31 2012-10-04 Valeo Systemes Thermiques Module de commande et d'affichage pour vehicule automobile
FR2973529A1 (fr) * 2011-03-31 2012-10-05 Valeo Systemes Thermiques Module de commande et d'affichage pour vehicule automobile
US9658721B2 (en) 2011-03-31 2017-05-23 Valeo Systemes Thermiques Control and display module for motor vehicles
KR20190016631A (ko) * 2017-08-08 2019-02-19 삼성디스플레이 주식회사 색 변환 소자 및 이를 포함하는 표시 장치
KR102502221B1 (ko) * 2017-08-08 2023-02-21 삼성디스플레이 주식회사 색 변환 소자 및 이를 포함하는 표시 장치
US11886000B2 (en) 2018-04-02 2024-01-30 Magic Leap, Inc. Waveguides having integrated spacers, waveguides having edge absorbers, and methods for making the same
JP2022539001A (ja) * 2019-06-24 2022-09-07 マジック リープ, インコーポレイテッド 一体型スペーサを有する導波管および関連システムおよび方法
JP7386267B2 (ja) 2019-06-24 2023-11-24 マジック リープ, インコーポレイテッド ディスプレイシステム
CN113129805A (zh) * 2020-12-08 2021-07-16 友达光电股份有限公司 像素电路以及显示面板
CN113129805B (zh) * 2020-12-08 2023-12-08 友达光电股份有限公司 像素电路以及显示面板

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7737933B2 (en) Display unit and drive system thereof and an information display unit
JP4161574B2 (ja) カラー/白黒切換可能携帯端末及び表示装置
TWI444734B (zh) 液晶顯示裝置
CN100474039C (zh) 显示器件以及使用该显示器件的电子装置
CN101145327B (zh) 显示设备及其驱动方法
JP2002341842A (ja) 表示装置とその駆動方法および情報表示装置
JP2003150104A (ja) El表示装置の駆動方法とel表示装置および情報表示装置
JP2003150082A (ja) El表示装置の駆動方法とel表示装置およびその製造方法と情報表示装置
JP2003216100A (ja) El表示パネルとel表示装置およびその駆動方法および表示装置の検査方法とel表示装置のドライバ回路
JP2003150109A (ja) El表示装置の駆動方法とel表示装置およびその製造方法と情報表示装置
KR100712126B1 (ko) 액정 표시 장치
JP2007108615A (ja) 電気光学装置、電気光学装置の駆動方法、および電子機器
JP2004117921A (ja) El表示装置およびel表示装置の駆動方法
US6476784B2 (en) Portable display system with memory card reader
JP2003323129A (ja) El表示装置、その駆動回路、およびその駆動方法
JP2003323152A (ja) ドライバー回路とそれを用いたel表示装置
JP2002251173A (ja) 液晶表示装置とその駆動方法および画像データの伝送方法
JP2003330413A (ja) El表示パネルおよびドライバic
JP2004126470A (ja) 表示装置及び表示方法
JP2002258805A (ja) 液晶表示装置とそれを用いた情報表示装置および液晶表示装置の駆動方法
JP2002268034A (ja) 液晶表示装置とその駆動方法および情報表示装置
US6552704B2 (en) Color display with thin gap liquid crystal
JP2002229054A (ja) 表示パネル用基板と液晶表示パネルおよび情報表示装置
JP2003332910A (ja) ドライバー回路とそれを用いたel表示装置
JP2002258807A (ja) 液晶表示装置とその駆動方法および情報表示装置