JP2002268034A - 液晶表示装置とその駆動方法および情報表示装置 - Google Patents

液晶表示装置とその駆動方法および情報表示装置

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JP2002268034A
JP2002268034A JP2001068946A JP2001068946A JP2002268034A JP 2002268034 A JP2002268034 A JP 2002268034A JP 2001068946 A JP2001068946 A JP 2001068946A JP 2001068946 A JP2001068946 A JP 2001068946A JP 2002268034 A JP2002268034 A JP 2002268034A
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voltage
pulse
liquid crystal
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crystal display
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JP2001068946A
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Hiroshi Takahara
博司 高原
Hitoshi Tsuge
仁志 柘植
Atsuhiro Yamano
敦浩 山野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な画質の多階調表示を実現でき、かつ低
消費電力の液晶表示装置を提供する。 【解決手段】 MLS演算回路115は、入力された画
像データを各ビットで重み付け処理をし、印加電圧(V
1、V2,VC、MV1、MV2)と印加時間を算出す
る。電圧演算回路1312は各ビットで算出された印加
電圧と印加時間を演算し、V1(MV1)電圧とそのビ
ット幅と符号ビットおよび1パルスのV2(MV2)電
圧に変換する。変換されたデータはセグメントドライバ
14のV1/V2メモリに転送する。セグメントドライ
バ14はV1/V2データをPMW変調してセグメント
信号線に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の透過モードでも反射
モードでも高画質を実現できる液晶表示装置を駆動方法
および携帯電話などの情報装置などに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】液晶表示パネルは、薄型で低消費電力と
いう利点から、携帯用機器等に多く採用されているた
め、ワードプロセッサやパーソナルコンピュータ、テレ
ビ(TV)などの機器や、ビデオカメラのビューファイ
ンダ、モニターなどにも用いられている。近年ではバッ
クライトを用いず、外光を光源として用いる反射型液晶
表示パネルも採用されつつある。
【0003】現在、液晶表示パネルは、ノートパソコ
ン、携帯情報ツールを中心にアミューズメント機器、高
品位 AV機器、ナビゲーションシステム、テレビなど
幅広く利用されており、用途は今後も増大し続けると予
測される。LCD市場が成長すれば、基幹材料である液
晶偏光板の需要がますます拡大されます。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、外光を利用す
る反射型液晶表示パネルでは、外光が暗い場合には、極
端に表示画像が暗くなるという欠点がある。一方、透過
型液晶表示パネルの場合は、外光が明るいと表示画像が
全く見えないという欠点があった。また、STN液晶表
示パネルなどは階調表示特性が悪いという欠点があっ
た。また、携帯電話などの超低消費電力を要望される場
合は、要望される電力に対して消費電力が大きいをいう
問題点があった。本発明はこれらの欠点などを解決する
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示パネル
は、主として単純マトリックス型液晶表示パネルなどの
マトリックス型表示装置に関するものであり、Y方向に
形成された第1の信号線と、X方向に形成された第2の
信号線と、前記第1の信号線と前記第2の信号線間に挟
持された液晶層とを具備する。
【0006】また、主として多階調の表示はフレームレ
ートコントロール(FRC)技術によって実現するもの
である。その実現回路は、主として階調レジスタを1フ
ィールドもしくは1フレーム信号、1水平走査信号でシ
フト処理を行うものである。また、その出力は各セグメ
ント信号線に形成された階調処理回路で処理される。こ
れらの各セグメント信号線に供給される階調レジスタの
出力は最上位ビットでおりかえし処理をされ、約半分の
本数となっている。したがって、ドライバICのチップ
サイズの小型化を実現している。
【0007】なお、本発明は、主として単純マトリック
ス液晶表示装置において、複数のコモン信号線を同時に
選択する駆動方式(MLS:マルチラインセレクション
もしくはMLA:マルチラインアドレシング)等につい
て説明するが、これに限定するものではなく、APTや
IAPT駆動方式や、電圧揺動法についても適用でき
る。しかし、フレームコントロール(FRC)に限定す
るものではなく、パルス幅変調(PWM)方式やPHM
(パルス高さ変調方式)にも適用できる。
【0008】その他、アクティブマトリックス型液晶表
示パネルあるいは装置もしくはEL表示装置あるいはパ
ネルにも適用できる。たとえば、アクティブマトリック
ス液晶表示パネルにおいて、FRC(フレームレートコ
ントロール)とアナログ階調表示方式により多階調を表
示する場合などが例示される。当然のことながら、PL
ZTなどの光変調層が固形の表示装置にも適用できる。
なお、アクティブマトリックスとは、スイッチング素子
として薄膜トランジスタ(TFT)の他、ダイオード方
式(TFD)でもよいことは言うまでもない。
【0009】
【発明の実施の形態】本明細書において各図面は理解を
容易にまたは/および作図を容易にするため、省略また
は/および拡大縮小した箇所がある。たとえば、図1の
液晶表示パネルでは基板11、12など十分厚く図示し
ている。また、図21等では周辺回路などは省略してい
る。また、本発明の表示装置などでは、位相補償のため
などの位相フィルムなどを省略していが、適時付加する
ことが望ましい。以上のことは以下の図面に対しても同
様である。また、同一番号または、記号等を付した箇所
は同一もしくは類似の形態もしくは材料あるいは機能も
しくは動作を有する。
【0010】なお、各図面等で説明した内容は特に断り
がなくとも、他の実施例等と組み合わせることができ
る。たとえば、図1の液晶表示パネルにバックライトな
どの照明部を付加することができる。また、反射ミラー
などを付加し、反射に構成することもできる。その他、
プリズム板などを付加する事もできる。図1などの液晶
表示パネルあるいは表示装置を用いてビューファインダ
を構成することもできる。また、液晶テレビに採用する
こともできる。本発明書の表示パネル等について各図面
および明細書で説明した事項は、個別に説明することな
く相互に組み合わせた実施形態の表示装置等を構成でき
る。
【0011】このように特に明細書中に例示されていな
くとも、明細書、図面中で記載あるいは説明した事項、
内容、仕様は、互いに組み合わせて請求項に記載するこ
とができる。すべての組み合わせについて明細書などで
記述することは不可能であるからである。
【0012】以下、図1を参照しながら、本発明の液晶
表示パネルについて説明をする。ガラスあるいは有機材
料からなる基板11には、ストライプ状電極(図示せ
ず)が形成されている。ガラス基板としては、サファイ
アガラス、ソーダガラス、石英ガラスが例示される。有
機材料からなる基板としては板状あるいは適当な曲面を
有するもの、フィルム状のいずれでもよく、エポキシ樹
脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート
樹脂から構成されたものが例示される。これらは加圧に
よる一体成形で形成される。板厚としては0.2mm以
上0.8mm以下で構成することが好ましい。
【0013】なお、基板11は少なくとも一方が光透過
性を有すればよく、一方の基板がシリコンあるいはアル
ミニウム、銅、ステンレスなどの金属基板で構成されて
いても、着色されたプラスチック基板で構成されていて
もよい。また、金属基板に樹脂フィルムがはり合わせた
複合構成の基板でもよい。また、複数の樹脂フィルムあ
るいはガラスなどが多層にはり合わせた構成であっても
よい。また、基板12に拡散材(剤)が添加(塗布、形
成)すること、あるいは適正な微細な凹凸を形成するこ
とにより視角を狭くあるいは広くなるように改善したも
のでもよい。また、画素に入射した光を反射する反射膜
が、基板に直接形成されていてもよい。
【0014】反射膜を画素電極とすることに表示パネル
は反射型となる。また、透過型の場合でも画素となるI
TOに微小な凹凸を形成することにより、液晶の配向特
性などが部分ごとに変化し視野角などが改善されるとい
う効果が発揮される。また、画素となるITOに金属膜
などで微小な反射部あるいは凹凸部を形成することによ
り、反射方式でも画像を認識できるようになる。
【0015】透過光を反射する反射型画素は、画素電極
561を、アルミニウム、クロム、銀などで構成して得
られる。前記光シャッター手段の前記透過光を散乱する
散乱手段は、画素電極561(あるいはストライプ状電
極)の表面に、凸部(もしくは凹凸部)562を設ける
ことで得られる。凸部562により前記透過光は散乱さ
れる。
【0016】カラーフィルタは、染色フィルタとして顔
料分散タイプの樹脂で設けられるのが一般的である。顔
料が特定の波長帯域の光を吸収して、吸収されなかった
波長帯域の光を透過する。
【0017】そして基板上の画素電極(ストライプ状電
極も含む)561が形成される部分の凸部562の単位
面積密度は、相対したカラーフィルタの特性に応じて調
整されているので、画素電極の光の散乱性は、カラーフ
ィルタの特性に応じて調整されることになる。
【0018】基板上に画素電極561を設ける工程で
は、まず、基板12上に感光性有機絶縁膜をスピナー塗
布し突起物を作り、その突起物上にアルミニウムをスパ
ッタリング法で成膜をし、また、さらに銀などを蒸着
し、フォトリソグラフィ法によって画素電極(ストライ
プ状電極も含む)561を形成する。
【0019】また、画素電極561上に配向膜を設けて
いる。このようにして得られた画素電極561の液晶層
側の表面状態には凸部562ができる。そして、基板1
2上の画素電極561が形成される部分の凸部562の
単位面積密度を、相対したカラーフィルタの特性に応じ
て調整して設ける。
【0020】透光性基板11、12など上に透光性の画
素電極を設ける工程では、まず透光性基板11など上に
顔料分散タイプの樹脂を用いて、フォトリソグラフィ法
によってカラーフィルタを形成する。カラーフィルタ
は、帯状に配列する。次にカラーフィルタ上に透明平坦
層(図示せず)を設けて、さらに透明平坦層上にインジ
ウム・錫・オキサイド(ITO)で透光性電極を設け、
そしてさらに透光性画素電極561上に配向膜(図示せ
ず)を設ける。
【0021】配向膜は、ポリイミド樹脂のN−メチル−
2−ピロリジノンの5wt%溶液を印刷し、220℃で
硬化した後、ラビングが互いに反平行になるように、レ
ーヨン布を用いたラビング法による配向処理を行うこと
により形成することが好ましい。
【0022】画素が反射型の場合は、スパッタリング法
で約200nmのアルミニウムの金属薄膜を形成して画
素電極62を形成する。画素電極561の液晶層側表面
には凸部562が設けられることになる。なお、単純マ
トリックス型液晶表示パネルの場合は、画像電極561
はストライプ状電極状とする。また、凸部61は凸状だ
けに限定するものではなく、凹状でもよい。また、凹と
凸とを同時に形成してもよい。
【0023】凸部562の単位面積密度と散乱性の関係
について説明する。レイリー散乱のため、同じ大きさの
凸部562に対して光の波長が短いほど強く散乱され
る。従って、画素電極62上に突起を有する反射型液晶
表示素子をある方向から観察する場合、光の波長が短い
ほど光強度が小さくなる。また光の散乱は、突起の数で
も変化する。
【0024】反射率測定には分光測色計(ミノルタ社、
CM508)を用いた。測定方法は、測定物に対して半
球面状のあらゆる方向からの拡散光が照射され、一定方
向(測定物表面に垂直な方向から8゜傾いた方向)に反
射された光を受光する方法である。正反射を含む場合
(SCI)と正反射を含まない場合(SCE)の二つの
測定モードで反射率Rを測定する。ここで、反射率Rは
標準白色板に対する値である。反射特性の散乱性は次式
で定義される反射率の比rとして評価した。
【0025】r=反射率(SCE)/反射率(SCI) 比rが大きいほど散乱性が強いと評価できる。
【0026】突起の大きさは直径4μm程度にして隣接
間距離の平均値を10μm、20μm、40μmにし
て、それぞれ突起の単位面積密度を10000から12
000個/mm2、2800から3200個/mm2、
600から800個/mm2として反射率測定を行っ
た。すると、突起の単位面積密度が大きくなるほど散乱
性が強くなることがわかった。従って、画素電極561
上の突起の単位面積密度を変えることで、画素電極の液
晶層側の表面状態を変えて散乱性を調整できることがわ
かる。
【0027】図56において、画素電極561各々の液
晶層側の表面状態は、三種類に分けられる。つまり、赤
のカラーフィルタに相対する画素電極の突起の単位面積
密度を最も密にして、青のカラーフィルタに相対する画
素電極の突起の単位面積密度を最も疎にする。緑のカラ
ーフィルタに相対する画素電極の突起の単位面積密度を
赤のカラーフィルタに相対する画素電極の突起の単位面
積密度と青のカラーフィルタに相対する画素電極の突起
を単位面積密度の間とした。
【0028】この結果、赤、緑、青である各三原色の光
の散乱特性を同程度とすることができ、色再現性の良好
なカラー表示を実現できた。また、反射率は15%、コ
ントラストは10:1であった。
【0029】ストライプ状電極などの画素電極は、アル
ミニウム(Al)などの金属材料から構成される。ま
た、ITOなどの透明性導電材料から構成される。もし
くは、これらの透明性材料上に絶縁膜図示せず)が形成
され、この絶縁膜上に電極が形成される。このように構
成することにより、Al膜の積層膜厚を制御することに
より容易に任意の透過率あるいは反射率を有する半透過
膜を得ることができる。通常、半透過膜の透過率は10
%以上30%以下とすることが好ましい。また、反射膜
に1つあるいは多数の穴を形成することにより全体とし
て半透過膜を形成してもよい。なお、ITO上に形成す
る絶縁膜にピンホールの発生を防止するための2回以上
にわけてスパッタリングすることにより構成する。な
お、反射膜あるいは半透過膜は誘電体膜を多層に積層し
て形成した干渉膜からなるものでもよい。
【0030】電極(ストライプ状電極、画素電極)を反
射膜とする場合は、その表面には微細な凸部図示せず)
を形成することが好ましい。凸部の高さは0.5μm以
上1.5μm以下である。凸部は絶縁膜を凹凸にするこ
と、カラーフィルタにビーズ等の凸部形成材をまぜてお
いたものを使用すること、反射膜上へ直接に凸部を形成
することなどにより作製することができる。
【0031】図57は画素電極561(ストライプ状電
極を含む)に光透過窓をあけて、半透過仕様としたもの
である。各図面の斜線部が透過部571である。透過部
571は実際に反射部(反射電極)572に穴をあけた
ものでもよいし、ITOなどの透明電極上に反射電極
(反射膜)が形成されたものでもよい。
【0032】図57(a)は反射電極上に複数の短形の
透過部571を形成した構成した例であり、図47
(b)は1つの透過部571を構成した例である。ま
た、図57(c)は輪状に透過部571を構成した例で
あり、図57(d)は複数の短形状に透過部571を構
成した例である。
【0033】基板11、12の放熱性を良くするため、
基板11をサファイアガラスで形成してもよい。また、
熱伝導性のよい薄膜あるいは厚膜を形成したりしてもよ
い。たとえば、ダイヤモンド薄膜を形成した基板を使用
することが例示される。その他、アルミナなどのセラミ
ック基板を使用したり、銅などからなる金属板を使用し
たり、絶縁膜に金属膜を蒸着あるいは塗布などのコーテ
ィングしたりしたものを用いてもよい。
【0034】基板はプラスチック基板を用いてもよいこ
とは言うまでもない。プラスチック基板はわれにくく、
また、軽量のため携帯電話の表示パネル用基板として最
適である。このプラスチック基板について図32、図3
3を用いて説明をする。
【0035】本発明の液晶表示パネル用プラスチック基
板は、図32に示すように、芯材となるベース基板32
1の一方の面に補助の基板322を、ベースの基板32
1の他方の面に補助の基板323を、接着剤を介して貼
り合わせて積層基板としている。もちろん、これらの基
板321等は板に限定するものではなく、厚さ0.3m
m以下0.05mm以上のフィルムでもよい。
【0036】図33(a)に示すようにベース基板の基
板321として、脂環式ポリオレフィン樹脂を用いるこ
とが好ましい。このような脂環式ポリオレフィン樹脂と
して日本合成ゴム社製ARTONの厚さ200μmの1
枚板が例示される。また、図33(b)に示すように、
ベース基板321の一方の面に、耐熱性、耐溶剤性また
は耐透湿性機能を持つハードコート層、および耐透気性
機能を持つガスバリア層が形成されたポリエステル樹
脂、ポリエチレン樹脂あるいはポリエーテルスルホン樹
脂などからなる補助の基板(あるいはフィルムもしくは
膜)322を配置する。
【0037】また、ベース基板321の他方の面に、前
述と同様にハードコート層およびガスバリア層が形成さ
れたポリエーテルスルホン樹脂などからなる補助基板
(あるいはフィルムもしくは膜)323を配置する。補
助基板322の光学的遅相軸と補助基板323の光学的
遅相軸とのなす角度が90度となるように、接着剤もし
くは粘着剤を介して貼り合わせて積層基板とする。
【0038】接着剤としてはUV(紫外線)硬化型でア
クリル系の樹脂からなるものを用いることが好ましい。
また、アクリル樹脂はフッ素基を有するものを用いるこ
とが好ましい。その他、エポキシ系の接着剤あるいは粘
着剤を用いてもよい。接着剤あるいは粘着剤の屈折率は
1.47以上1.54以下のものを用いることが好まし
い。また、基板31の屈折率との屈折率差が0.03以
下となるようにすることが好ましい。特に接着剤は拡散
剤を添加し、光散乱層として機能させることが好まし
い。
【0039】補助基板322および補助基板323をベ
ース基板321に貼り合わせる際には、補助基板322
の光学的遅相軸と補助基板323の光学的遅相軸とがな
す角度を45度以上120度以下にすることが好まし
い。さらに好ましくは80度以上100度以下すること
がよい。この範囲にすることにより、補助基板322お
よび補助基板323であるポリエーテルスルホン樹脂な
どの位相差を積層基板内で完全に打ち消すことができ
る。したがって、液晶表示パネル用プラスチック基板は
位相差の無い等方性基板として扱うことができるように
なる。
【0040】この構成により、位相差を持ったフィルム
基板またはフィルム積層基板に比べて、著しく汎用性が
広がる。つまり、位相差フィルムとを組み合わせること
により直線偏光を楕円偏光に設計どおりに変換できるよ
うになるからである。基板11などに位相差があるとこ
の位相差により設計値との誤差が発生する。
【0041】ここで、ハードコート層としては、エポキ
シ系樹脂、ウレタン系樹脂またはアクリル系樹脂等を用
いることができ、ストライプ状電極あるいは画素電極を
透明導電膜の第1のアンダーコート層とを兼ねる。
【0042】また、ガスバリア層としては、SiO2、
SiOXなどの無機材料またはポリビニールアルコー
ル、ポリイミドなどの有機材料等を用いることができ
る。粘着剤、接着剤などとしては、先に記述したアクリ
ル系の他にエポキシ系接着剤、またはポリエステル系接
着剤等を用いることができる。なお、接着層の厚みは1
00μm以下とする。ただし、基板など表面の凹凸を平
滑化するために10μm以上とすることが好ましい。
【0043】また、補助基板322および補助基板32
3として、厚さ40μm以上のものを用いることが好ま
しい。また、補助基板322および補助基板323の厚
さを120μm以下にすることにより、ポリエーテルス
ルホン樹脂のダイラインと呼ばれる溶融押し出し成形時
のむらまたは位相差を低く抑えることができる。好まし
くは、補助基板322の厚みを50μm以上80μm以
下とする。
【0044】次に、この積層基板に、透明導電膜の補助
アンダーコート層としてSiOXを形成し、図33
(c)に示すように、ITOからなる透明導電膜335
をスパッタにて形成する。このようにして製造した液晶
表示パネル用プラスチック基板の透明導電膜335は、
その膜特性として、シート抵抗値25Ω/□、透過率8
0%を実現することができる。
【0045】この液晶表示パネル用プラスチック基板を
用いれば、デューティー駆動としては1/200デュー
ティー、液晶表示素子の画面サイズとしては6型程度ま
での液晶表示素子を作製することができるので、この液
晶表示パネルは、携帯電話、ページャ、電子手帳または
ノートパソコン等の商品に搭載することができる。もち
ろん、この基板にTFTなどのスイッチング素子、マト
リックス状に配置された画素電極を形成すればアクティ
ブマトリックスパネルを構成することができる。
【0046】ベース基板321の厚さが50μmから1
00μmの薄い場合には、液晶表示パネルの製造工程に
おいて、液晶表示パネル用プラスチック基板が熱処理に
よってカールしてしまう。また、ストライプ状電極など
を構成するITOにクラックが発生し、それ以降の搬送
が不可能となり、回路部品の接続においても良好な結果
は得られない。ベース基板を1枚板で厚さ200μm以
上500μm以下とした場合は、基板の変形がなく平滑
性に優れ、搬送性が良好で、透明導電膜特性も安定して
おり、回路部品の接続も問題なく実施することができ
る。さらに、特に厚さは250μm以上450μm以下
がよい。適度な柔軟性と平面性をもっているためと考え
られる。
【0047】なお、基板11として前述のプラスチック
基板などの有機材料を使用する場合は、液晶層に接する
面にもバリア層として無機材料からなる薄膜を形成する
ことが好ましい。この無機材料からなるバリア層は、A
IRコートと同一材料で形成することが好ましい。
【0048】また、バリア膜をストライプ状電極上に形
成する場合は、液晶層に印加される電圧のロスを極力低
減させるために低誘電率材料を使用することが好まし
い。たとえば、フッ素添加アモルファスカーボン膜(比
誘電率2.0〜2.5)が例示される。その他、JSR
社が製造販売しているLKDシリーズ(LKD−T20
0シリーズ(比誘電率2.5〜2.7)、LKD−T4
00シリーズ(比誘電率2.0〜2.2))が例示され
る。LKDシリーズはMSQ(methy−silse
squioxane)をベースにしたスピン塗布形であ
り、比誘電率も2.0〜2.7と低く好ましい。その
他、ポリイミド、ウレタン、アクリル等の有機材料や、
SiNx、SiO2などの無機材料でもよい。これらの
バリア膜材料は補助基板32、33に用いてもよいこと
は言うまでもない。
【0049】図32、図33で説明した基板を図1の基
板11、12に用いることにより、割れない、軽量化で
きるという利点の他に、プレス加工できるという利点も
でる。つまり、プレス加工あるいは切削加工により任意
の形状の基板を作製できるのである。また、融解あるい
は化学薬品処理により任意の形状、厚みに加工すること
ができる。たとえば、円形に形成したり、球形(曲面な
ど)にしたり、円錐状に加工したりすることが例示され
る。また、プレス加工により、基板の製造と同時に、一
方の基板面に凹凸を形成し散乱面を同時に形成すること
ができる。また、基板の一方あるいは両面に化学処理な
どを施すことにより散乱面を形成することが容易であ
る。
【0050】その他、従来はガラス基板の周辺に封止樹
脂を形成していたが、この封止樹脂の凸部を基板11、
12の形成と同時に作製することもできる。凸部は液晶
層膜厚と略同一にする。このように封止樹脂部を基板と
同時に形成することにより製造時間を短縮できるので低
コスト化が可能である。また、表示領域部にドット状に
基板の製造と同時に凸部を形成する。この凸部は隣接画
素間に形成するとよい。
【0051】従来は、液晶層を所定の膜厚に規定するた
め、樹脂あるいはガラスのビーズを表示領域に散布して
いた。このビーズの替わりに基板11、12に凸部を形
成することは効果がある。つまり、基板11、12を樹
脂で形成し、樹脂をプレス加工などして凸部を形成す
る。この凸部で液晶層の膜厚が規定されるからビーズの
散布が不必要となる。なお、以上の実施例では、封止樹
脂、ビーズとして機能する凸部を形成するとしたが、こ
れに限定することはない。
【0052】例えば、従来の封止樹脂などの凸部を形成
した箇所はそのままにして、液晶部(画素部)をプレス
加工などにより掘り下げる(凹部)としてもよい。な
お、凹凸を形成のは基板と同時に形成する他、平面な基
板を最初に形成し、その後、再加熱によりプレスして凹
凸を形成する方式も含まれる。
【0053】また、基板を直接着色することにより、モ
ザイク状のカラーフィルタを形成してもよい。基板にイ
ンクジェット印刷などの技術を用いて染料、色素などを
塗布し、浸透させる。浸透後、高温で乾燥させ、また、
表面をUV樹脂などの樹脂、酸化シリコンあるいは酸化
窒素などの無機材料で被覆すればよい。また、グラビア
印刷技術、オフセット印刷技術、スピンナーで膜を塗布
し、現像する半導体パターン形成技術などでカラーフィ
ルタを形成する。同様に技術を用いてカラーフィルタの
他、黒色もしくは暗色あるいは変調する光の補色の関係
にあるの着色によりブラックマトリックス(BM)を直
接形成してもよい。また、基板面に画素に対応するよう
に凹部を形成し、この凹部にカラーフィルタ、BMある
いはTFTを埋め込むように構成してもよい。特に表面
をアクリル樹脂で被膜することが好ましい。この構成で
は画素電極面などが平坦化され、液晶分子の配向処理が
良好になるという利点もある。
【0054】また、導電性ポリマーなどにより基板表面
の樹脂を導電化し、画素電極あるいは対向電極を直接に
構成してもよい。さらに大きくは基板に穴を開け、この
穴にコンデンサなどの電子部品を挿入する構成も例示さ
れる。基板が薄く構成できる利点が発揮される。
【0055】また、基板の表面を切削することにより、
自由に模様を形成したりしてもよい。また、液晶の封止
口を基板11、12の樹脂を溶かすことにより封止して
もよい。また、封止樹脂の替わりに基板の周辺部を溶か
すことにより封止樹脂の替わりにしても、封止樹脂の補
強として用いてもよい。つまり、封止樹脂を形成し、さ
らに外部からの水分の進入を阻止するため、基板の周辺
部を溶かして封止する。
【0056】また、基板は樹脂であるから、穴あけ加工
が容易である。したがって、穴をあけ、この穴に導電樹
脂などを充填し、基板の表と裏とを導通させたりするこ
とは有効である。基板が多層回路基板あるいは両面基板
として利用できるからである。また、導電樹脂のかわり
に導電ピンなどを挿入してもよい。極端には、コンデン
サなどの電子部品の端子を差し込めるように構成しても
よい。また、基板内に薄膜による回路配線、コンデン
サ、コイルあるいは抵抗を形成してもよい。つまり、基
板11、12自身を多層の配線基板としてもよい。多層
化は薄い基板をはりあわせることのより構成する。はり
合わせる基板(フィルム)の1枚以上を着色してもよ
い。
【0057】また、基板材料に染料、色素を加えて基板
自身に着色を行ったり、フィルタを形成したりすること
ができる。また、製造番号を基板作製と同時に形成する
こともできる。また、表示領域以外の部分だけを着色し
たりすることにより、積載したICチップに光が照射さ
れることのより誤動作することを防止できる。また、基
板の表示領域の半分を異なる色に着色することもでき
る。これは、樹脂板加工技術(インジェクション加工、
コンプレクション加工など)を応用すればよい。また、
同様の加工技術を用いることのより表示領域の半分を異
なる液晶層膜厚にすることもできる。また、表示部と回
路部とを同時に形成することもできる。また、表示領域
とドライバ積載領域との基板厚みを変化させることも容
易である。
【0058】さらに、微細には、1画素の中央部と周辺
部との液晶の膜厚を変化することもできる。また、基板
に直接に画素に対応するように、あるいは表示領域に対
応するようにマイクロレンズを形成したり、回折格子を
形成してもよい。また、画素サイズよりも十分微細は凹
凸を形成し、視覚範囲を改善したり良好にしたりするこ
とができる。任意形状の加工、微細加工技術などはオム
ロン(株)が開発したマイクロレンズ形成するスタンパ
技術で実現できる。
【0059】基板11、12には、ストライプ状電極
(図示せず)が形成されている。基板が空気と接する面
には、反射防止膜(AIRコート)が形成される。基板
11、12に偏光板などが張り付けられていない場合は
基板11、12に直接に反射防止膜(AIRコート)が
形成される。偏光板(偏光フィルム)など他の構成材料
が張り付けられている場合は、その構成材料の表面など
に反射防止膜(AIRコート)が形成される。また、偏
光板の表面へのごみの付着を防止あるいは抑制するた
め、フッ素樹脂のコートを施したり、静電防止のために
親水基を有する膜、導電性ポリマー膜、金属膜などの導
電体膜を塗布あるいは蒸着してもよい。
【0060】なお、偏光板は直線偏光にするものに限定
するものではなく、楕円偏光となるものであってもよ
い。また、複数の偏光板をはり合わせたり、偏光板と位
相差板とを組み合わせたり、もしくははり合わせたもの
を用いてもよい。
【0061】偏光フィルムを構成する主たる材料として
はTACフィルム(トリアセチルセルロースフィルム)
が最適である。TACフィルムは、優れた光学特性、表
面平滑性および加工適性を有するからである。TACフ
ィルムはの製造については、溶液流延製膜技術で作製す
ることが最適である。
【0062】AIRコートは誘電体単層膜もしくは多層
膜で形成する構成が例示される。その他、1.35〜
1.45の低屈折率の樹脂を塗布してもよい。たとえ
ば、フッ素系のアクリル樹脂などが例示される。特に屈
折率が1.37以上1.42以下のものが特性は良好で
ある。
【0063】また、AIRコートは3層の構成あるいは
2層構成がある。なお、3層の場合は広い可視光の波長
帯域での反射を防止するために用いられ、これをマルチ
コートと呼ぶ。2層の場合は特定の可視光の波長帯域で
の反射を防止するために用いられ、これをVコートと呼
ぶ。マルチコートとVコートは液晶表示パネルの用途に
応じて使い分ける。なお、2層以上の限定するものでは
なく、1層でもよい。
【0064】マルチコートの場合は酸化アルミニウム
(Al2O3)を光学的膜厚がnd=λ/4、ジルコニ
ウム(ZrO2)をnd1=λ/2、フッ化マグネシウ
ム(MgF2)をnd1=λ/4積層して形成する。通
常、λとして520nmもしくはその近傍の値として薄
膜は形成される。Vコートの場合は一酸化シリコン(S
iO)を光学的膜厚nd1=λ/4とフッ化マグネシウ
ム(MgF2)をnd1=λ/4、もしくは酸化イット
リウム(Y2O3)とフッ化マグネシウム(MgF2)
をn d1=λ/4積層して形成する。SiOは青色側
に吸収帯域があるため青色光を変調する場合はY2O3
を用いた方がよい。また、物質の安定性からもY2O3
の方が安定しているため好ましい。また、SiO2薄膜
を使用してもよい。もちろん、低屈折率の樹脂等を用い
てAIRコートとしてもよい。たとえばフッ素等のアク
リル樹脂が例示される。これらは紫外線硬化タイプを用
いることが好ましい。
【0065】なお、液晶表示パネルに静電気がチャージ
されることを防止するため、フロントライトなどの導光
板、表示パネル21などの表面に親水性の樹脂を塗布し
ておくことが好ましい。その他、表面反射を防止するた
め、基板の表面あるいはフロントライトの導光板にエン
ボス加工を行ってもよい。
【0066】ストライプ状電極は、一定の長さを有する
もの総称であって、必ずしも矩形状に限定されるもので
はない。実際の本発明の液晶表示パネルは、ストライプ
状電極は一般的に矩形の組み合わせである。したがっ
て、ストライプ状とは、多少の円弧部があってもよい
し、曲面あるいは異形部、変形部があってもよいことは
いうまでもない。また、マトリックス状に配置される画
素電極も短形であるから、ストライプ状電極である。
【0067】以上のように、本発明の表示パネルは説明
を容易にするために単純マトリックス型液晶表示パネル
あるいは表示装置を例示して説明する。しかし、材料、
構成等はアクティブマトリックス型の液晶表示パネル
や、有機(無機)EL表示パネル、PLZT表示パネ
ル、蛍光表示パネルにも適用できるものである。
【0068】図1では、表示パネル21上にチップオン
ガラス(COG)技術によってセグメントドドライバ
(SEG−IC)14およびコモンドライバ(COM−
IC)15を積載している。データの配線はクロム、ア
ルミニウム、銀などの金属配線が用いられる。細い配線
幅で低抵抗の配線が得られるからである。配線は画素の
反射膜を構成する材料で、反射膜と同時に形成すること
が好ましい。工程が簡略できるからである。
【0069】本発明はCOG技術に限定するものではな
く、チップオンフィルム(COF)技術に前述のドライ
バICを積載し、表示パネル21の信号線と接続した構
成としてもよい。また、ドライブICは電源ICを別途
作製し、3チップ構成としてもよい。
【0070】また、TCFテープを用いてもよい。TC
Fテープ向けフィルムは,ポリイミド・フィルムとCu箔
を,接着剤を使わずに熱圧着することができる。接着剤
を使わずにポリイミド・フィルムにCuを付けるTCPテー
プ向けフィルムにはこのほか,Cu箔の上に溶解したポリ
イミドを重ねてキャスト成型する方式と,ポリイミド・
フィルム上にスパッタリングで形成した金属膜の上にCu
をメッキや蒸着で付ける方式がある。これらのいずれで
もよいが、接着剤を使わずにポリイミド・フィルムにCu
を付けるTCPテープを用いる方法が最も好ましい。
【0071】ストライプ状電極の下層あるいは上層には
カラーフィルタが形成あるいは構成される。また、カラ
ーフィルタの混色あるいは画素間からの光抜けによるコ
ントラスト低下を防止するため、カラーフィルタ間には
黒色の樹脂あるいはクロムからなるブラックマトリック
ス(以下、BMと呼ぶ)を形成することが好ましい。カ
ラーフィルタは各画素に対応するように赤(R)、緑
(G)、青(B)あるいはシアン(C)、マゼンダ
(M)、イエロー(Y)の3原色に対応するように形成
される。また、その平面的なレイアウトとしては、モザ
イク配列、デルタ配列、ストライプ配列がある。
【0072】なお、カラーフィルタはゼラチン、アクリ
ルを染色した樹脂からなるカラーフィルタの他、誘電体
多層膜により形成したカラーフィルタ、ホログラムによ
るカラーフィルタでもよい。また、コレステリック液晶
層で構成された選択反射型のカラーフィルタでもよい。
また、液晶層自身を直接着色することにより代用しても
よい。たとえば、PD液晶であれば、樹脂に着色を実施
する構成、液晶中に色素を分散させた構成が例示され
る。また、液晶層をゲストホストモードで使用したりす
ればよい。
【0073】また、カラーフィルタは3色に限定するも
のではなく、2色あるいは単色、もしくは4色以上であ
ってもよい。たとえば、赤(R)、緑(G)、青
(B)、シアン(C)、黄色(Y)、マゼンダ(M)の
6色でもよい。また、カラーフィルタは透過方式に限定
するものではなく、誘電体多層膜で形成し、反射タイプ
にしてもよい。また、単純な反射ミラーでもよい。
【0074】誘電体多層膜でカラーフィルタを作製する
場合は、ストライプ状電極の下あるいは上に、光学的多
層膜を形成してカラーフィルタとする。誘電多層膜で作
製したカラーフィルタは低屈折率の誘電体薄膜と高屈折
率の誘電体薄膜とを多層に積層することにより一定範囲
の分光特性を有するように作製したものである。
【0075】なお、図1は単純マトリックス型液晶表示
パネルを例示しているがこれに限定するものではなく、
アクティブマトリックス型液晶表示パネルにも適用する
ことができる。たとえば、「ストライプ状電極の下ある
いは上に誘電体多層膜からなるカラーフィルタが形成さ
れている」を画素電極の下あるいは上、もしくは対向電
極の上または下に誘電体多層膜からなるカラーフィルタ
(誘電多層膜カラーフィルタ)が形成されている」と置
き換えればよいからである。
【0076】ブラックマトリックス(BM)は、主とし
て電極(ストライプ状電極、画素電極)間の光ぬけを防
止するために用いる。BMは電極ストライプ状電極間に
絶縁膜(図示せず)を形成し、その上にクロム(Cr)
などの金属薄膜で形成してもよいし、アクリル樹脂にカ
ーボンなどを添加した樹脂からなるもので構成してもよ
い。その他、六価クロムなどの黒色の金属、塗料、表面
に微細な凹凸を形成した薄膜あるいは厚膜もしくは部
材、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウ
ム、オパールガラスなどの光拡散物でもよい。また、暗
色、黒色でなくとも光変調層24が変調する光に対して
補色の関係のある染料、顔料などで着色されたものでも
よい。また、ホログラムあるいは回折格子でもよい。
【0077】液晶層の膜厚制御としては、黒色のガラス
ビーズまたは黒色のガラスファイバー、もしくは、黒色
の樹脂ビーズまたは黒色の樹脂ファイバーを用いる。特
に、黒色のガラスビーズまたは黒色のガラスファイバー
は、非常に光吸収性が高く、かつ、硬質のため液晶層に
散布する個数が少なくてすむので好ましい。
【0078】ストライプ状電極などの画素電極は、銅、
銀、アルミニウム(Al)などの金属材料から構成され
る。とくに反射型とする場合は、反射率の高さから銀を
用いることが好ましい。特に金属の多層で形成すること
が好ましい。この際は、一番上の層は銀にする。密着性
が向上するし、また、反射率を高くすることができる。
また、透過型の場合は、ITOなどの透明性導電材料か
ら構成される。半透過型の場合は金属膜の中央部などに
開口部を形成する。また、アルミニウムなどの積層膜厚
を制御することにより容易に任意の透過率あるいは反射
率を有する半透過膜を得ることができる。
【0079】半透過型の場合は、半透過膜の透過率は1
0%以上30%以下とすることが好ましい。また、反射
膜に1つあるいは多数の穴を形成することにより全体と
して半透過膜を形成してもよい。なお、ITO上に形成
する絶縁膜にピンホールの発生を防止するための2回以
上にわけてスパッタリングすることにより構成する。な
お、反射膜あるいは半透過膜は誘電体膜を多層に積層し
て形成した誘電体干渉膜(誘電体多層膜)からなるもの
でもよい。一例として、誘電体干渉膜の上にITOなど
からなる透明電極が形成された構成が例示される。
【0080】液晶層の液晶材料としては、TN液晶、S
TN液晶、強誘電液晶、反強誘電液晶、ゲストホスト液
晶、OCBモード(Optically compen
sated Bend Mode)液晶、スメクティッ
ク液晶、コレステリック液晶、IPS(In Plan
e Switching)モード液晶、高分子分散液晶
(以後、PD液晶と呼ぶ)が用いられる。なお、動画表
示を重要としない場合は、光利用効率の観点からPD液
晶を用いることが好ましい。また、静止画表示を主とし
て表示する場合は、TN液晶あるいはSTN液晶が好ま
しい。
【0081】液晶層はTN型でも使用可能であるが、実
質的にはSTN型とされ、少なくとも、100本以上の
走査電極を有し、液晶のねじれ角が180〜360°の
ものを用いることが有利である。特に230〜280°
のものを用いることが好ましい。なお、使用する液晶組
成物は、公知の種々の液晶材料を混合したものが使用で
きる。また、必要に応じてそれに類似構造の非液晶の材
料、色素、カイラル剤、その他添加剤を添加して用いて
もよい。
【0082】上記のように液晶を注入した液晶セルに、
さらに偏光膜、位相差板、反射膜等を必要に応じて配置
する。特に、本発明では 1/100デューティ以上の
時分割駆動による階調表示を行う場合に好適であり、液
晶のねじれ角が 180〜360°程度とされるSTN
型の液晶表示装置に好適である。さらに、その中でも、
STN型液晶セルに位相差板や補償用の液晶セルとを積
層した白黒表示のSTN型液晶表示装置またはそれをカ
ラー化した多色表示を行う液晶表示装置にも好適であ
る。
【0083】偏光板はヨウ素などをポリビニールアルコ
ール(PVA)樹脂に添加した樹脂フィルムのものが例
示される。一対の偏光分離手段の偏光板は入射光のうち
特定の偏光軸方向と異なる方向の偏光成分を吸収するこ
とにより偏光分離を行うので、光の利用効率が比較的悪
い。そこで、入射光のうち特定の偏光軸方向と異なる方
向の偏光成分(reflective polariz
er:リフレクティブ・ポラライザー)を反射すること
により偏光分離を行う反射偏光子を用いてもよい。この
ように構成すれば、反射偏光子により光の利用効率が高
まって、偏光板を用いた上述の例よりもより明るい表示
が可能となる。
【0084】また、このような偏光板や反射偏光子以外
にも、本発明の偏光分離手段としては、例えばコレステ
リック液晶層と(1/4)λ板を組み合わせたもの、ブ
リュースターの角度を利用して反射偏光と透過偏光とに
分離するもの、ホログラムを利用するもの、偏光ビーム
スプリッタ(PBS)等を用いることも可能である。
【0085】基板11、12と偏光板(図示せず)間に
は1枚あるいは複数の位相フィルム(位相板、位相回転
手段、位相差板、位相差フィルム)が配置される。位相
フィルムとしてはポリカーボネートを使用することが好
ましい。位相フィルムは入射光を出射光に位相差を発生
させ、効率よく光変調を行うのに寄与する。
【0086】その他、位相フィルムとして、ポリエステ
ル樹脂、PVA樹脂、ポリサルホン樹脂、塩化ビニール
樹脂、ゼオネックス樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン
樹脂等の有機樹脂板あるいは有機樹脂フィルムなどを用
いてもよい。その他、水晶などの結晶を用いてもよい。
1つの位相板の位相差は一軸方向に50nm以上350
nm以下とすることが好ましく、さらには80nm以上
220nm以下とすることが好ましい。
【0087】また、位相フィルムの一部もしくは全体を
着色したり、一部もしくは全体に拡散機能をもたせたり
してもよい。また、表面をエンボス加工したり、反射防
止のために反射防止膜を形成したりしてもよい。また、
画像表示に有効でない箇所もしくは支障のない箇所に、
遮光膜もしくは光吸収膜を形成し、表示画像の黒レベル
をひきしめたり、ハレーション防止によるコントラスト
向上効果を発揮させたりすることが好ましい。また、位
相フィルムの表面に凹凸を形成することによりかまぼこ
状あるいはマトリックス状にマイクロレンズを形成して
もよい。マイクロレンズは1つの画素電極あるいは3原
色の画素にそれぞれ対応するように配置する。
【0088】また、位相フィルムの機能はカラーフィル
タに持たせてもよい。たとえば、カラーフィルタの形成
時に圧延し、もしくは光重合により一定の方向に位相差
が生じるようにすることにより位相差を発生させること
ができる。その他、液晶層に面する側に樹脂を塗布しあ
るいは形成し、この樹脂を光重合させることにより位相
差を持たせてもよい。このように構成すれば位相フィル
ムを基板外に構成あるいは配置する必要がなくなり液晶
表示パネルの構成が簡易になり、低コスト化が望める。
なお、以上の事項は偏光板に適用してもよいことはいう
までもない。なお、液晶表示装置21の裏面にはバック
ライトが配置される。また、前面にフロントライトを配
置してもよい。もちろん、蛍光管、LED、有機または
無機のEL等の光源、導光板等の照明を組み合わせても
よい。また、外光(太陽光など)を導光板で閉じ込め、
照明光として用いても良い。また、表示パネルの表面に
透明タッチスイッチを設ける等してもよい。
【0089】図1に図示するように表示パネル21の画
像表示部107の周辺部にはCOMドライバ(COM−
IC、走査ドライバ)15とSEGドライバ(SEG−
IC、信号ドライバ)14が積載されている。COMド
ライバは選択電圧を出力する。一般的にCOMドライバ
とは単純マトリックス型液晶表示パネルの走査ドライバ
を意味し、アクティブマトリックス型液晶表示パネルで
はゲートドライバと呼ぶことが多い。
【0090】ただし、本明細書では、いずれか一方に限
定するものではない。また、SEGドライバは映像信号
を出力する。一般的にSEGドライバとは単純マトリッ
クス型液晶表示パネルの信号ドライバを意味し、アクテ
ィブマトリックス型液晶表示パネルではソースドライバ
と呼ぶことが多い。ただし、本明細書では、いずれか一
方に限定するものではない。
【0091】以上のように、本発明の表示パネルは説明
を容易にするために単純マトリックス型液晶表示パネル
あるいは表示装置を例示して説明する。しかし、材料、
構成等はアクティブマトリックス型の液晶表示パネル
や、有機(無機)EL表示パネル、PLZT表示パネ
ル、蛍光表示パネルにも適用できるものである。
【0092】なお、SEGドライバ14は、消費電力を
低減する観点からSEG−ICにメモリを内蔵させるこ
とが好ましい。もちろん、メモリをコントローラ内に形
成する外付け方式でもよい。
【0093】STN方式で大容量表示をするためには従
来から線順次マルチプレクス駆動が行われている。この
方法は各行電極を一本ずつ順次選択するとともに、列電
極を表示したいパターンと対応させて選択するもので、
全行電極が選択されることによって一画面の表示を終え
る。
【0094】線順次駆動法では、表示容量が大きくなる
につれて、フレーム応答と呼ばれる問題が起こることが
知られている。線順次駆動法では、選択時には比較的大
きく、非選択時には比較的小さい電圧が画素に印加され
る。この電圧比は一般に行ライン数が大きくなるほど
(高デューティ駆動となるほど)大きくなる。このた
め、電圧比が小さいときには電圧実効値に応答していた
液晶が印加波形に応答するようになる。
【0095】すなわち、フレーム応答とは選択パルスで
の振幅が大きいためオフ時の透過率が上昇し、選択パル
スの周期が長いためオン時の透過率が減少し結果として
コントラストの低下を引き起こす現象である。
【0096】フレーム応答の発生を抑制するためにフレ
ーム周波数を高くし、これにより選択パルスの周期を短
くする方法が知られているが、これには重大な欠点があ
る。つまり、フレーム周波数を増やすと、印加波形の周
波数スペクトルが高くなるので、表示の不均一を引き起
こし、消費電力が上昇する。また、選択パルス幅が狭く
なりすぎるのを防ぐため、フレーム周波数の上限には制
限がある。
【0097】周波数スペクトルを高くせずにこの問題を
解決するために、本発明では複数の行電極(選択電極)
を同時に選択する複数ライン同時選択法を用いる。この
方法は複数の行電極を同時に選択し、かつ、列方向の表
示パターンを独立に制御できる方法であり、選択幅を一
定に保ったままフレーム周期を短くできる。すなわち、
フレーム応答を抑制した高コントラスト表示ができる。
【0098】複数ライン同時選択法においては、列表示
パターンを独立に制御するために、同時に印加される各
行電極には一定の電圧パルス列が印加される。複数のラ
インを同時に選択する駆動法では、複数の行電極に同時
に電圧パルスが印加されることになるため、列方向の表
示パターンを同時にかつ独立に制御するために、行電極
には各々極性の違うパルス電圧が印加される必要があ
る。この、同時に印加される電圧パルスの組を選択パル
スベクトルということにする。行電極には極性を持つパ
ルスが何回か印加され、トータルで各画素にはオン、オ
フに応じた実効電圧が印加される。
【0099】1アドレス期間内に同時に選択される各行
電極に印加される選択パルス電圧群はL行K列の行列
(これを以後、選択行列(A)という)として表せる。
各行電極に対応する選択パルス電圧系列は1アドレス期
間内で互いに直交なベクトル群として表せるため、これ
らを列要素として含む行列は直交行列となる。つまり、
行列内の各行ベクトルは互いに直交である。
【0100】このとき、行の数Lは同時選択数に対応
し、各行はそれぞれのラインに対応する。たとえば、L
本の同時選択ラインの中の第1ラインには、選択行列
(A)の1行目の要素が対応する。そして、1列目の要
素、2列目の要素の順に選択パルスが印加される。本明
細書では選択行列(A)の表記において、1は正の選択
パルスを、−1は負の選択パルスを意味することとす
る。列電極には、この行列の各列要素および列表示パタ
ーンに対応した電圧レベルが印加される。すなわち、列
電極電圧系列はこの行電極電圧系列を決める行列と表示
パターンによって決まる。
【0101】列電極に印加される電圧波形(図2参照)
のシーケンスは以下のように決定される。図3はその概
念を示した説明図である。4行4列のアダマール行列を
選択行列として使用する場合を例にとって説明する。列
電極iおよび列電極jにおける表示データが図3(a)
に示したようになっているとする。列表示パターンは図
3(b)に示すようにベクトル(d)として表される。
ここで列要素が−1のときはオン表示を表し、1はオフ
表示を表す。
【0102】行電極に行列の列の順に順次行電極電圧が
印加されていくとすると、列電極電圧レベルは図3
(b)に示すベクトルvのようになり、その波形は図3
(c)のようになる。図3(c)において縦軸、横軸は
それぞれ任意単位である。
【0103】部分ライン選択の場合、液晶表示素子のフ
レーム応答を抑制するために、1表示サイクル内で選択
パルスを分散して電圧印加されることが好ましい。具体
的には、たとえば、1番目の同時選択される行電極群
(これを以下、サブグループという)に対するベクトル
vの第1番目の要素を印加した次には、2番目の同時選
択される行電極群に対するベクトルvの第1番目の要素
を印加し、以下同様のシーケンスをとる。
【0104】したがって、実際に列電極に印加される電
圧パルスシーケンスは、電圧パルスを1表示サイクル内
でどのように分散するか、また同時選択される行電極群
に対してそれぞれどのような選択行列(A)が選ばれる
かによって決定される。
【0105】本発明によれば、複数行同時選択法によっ
て、画像表示装置を駆動する際に、周波数成分が大きく
なりすぎることを防ぎ、特に、フレームレートコントロ
ールによる階調表示を行った際に顕著なフリッカの発生
を抑制できる。また、駆動信号の極性反転を適宜加える
ことにより、周波数成分を制御しやすくなるため好まし
い。本発明では、繰り返し単位の整数倍の周期で反転を
行うことができる。また、本発明では繰り返し単位の周
期が短いので、反転のタイミングの自由度が大きくな
る。
【0106】基本的には、フィールドごとに正極性と負
極性の交流信号を液晶層に印加する。なお、フィールド
ごとにこのように正極性あるいは負極性の電圧を印加す
るのは液晶に交流電圧を印加し劣化することを抑制する
ためである。ただし、単純マトリックス型液晶表示パネ
ルではフィールドごとに反転した信号を印加するのでは
なく、複数走査線ごとに印加する信号極性を反転させる
nH反転駆動を採用する場合が多い。nは反転させる組
ごとの本数を示す。たとえば、11H反転とは、走査線
11本ごとにセグメントドライバからの信号極性を反転
させることをいう。nH反転駆動ではフィールドという
概念はない。
【0107】同時選択本数が4本のMLS駆動(以降、
MLS4と呼ぶ)では、走査線数をNとしたとき、M=
N/16(ただし、Mは小数点以下を切り捨てた整数と
する)と、nH反転駆動のnとの関係は以下の関係を満
足させることが好ましい。
【0108】M−1≦ n ≦M+5 (数1) また、特に以下の関係にすることが好ましい。
【0109】M+1≦ n ≦M+3 (数2) 以上の関係を満足させることにより、フリッカが発生し
にくくなる。とくにフレームレート(1秒間に画面を書
き換える回数)が50以下の時にその効果が著しい。
【0110】MLS4駆動では、SEG側ドライバIC
は5つのレベルの電圧を出力する。今、この電圧を+V
2、+V1、V0、−V1、−V2の5つのレベルとす
る。なお、このSEG側の電圧をSEG電圧と呼ぶ。ま
た、これらの電圧は、基準電圧をDCDCコンバータな
どで整数倍(逓倍)することにより作成する。
【0111】STN液晶などの液晶では温度依存性特性
(温特)があることが知られている。この温特によるコ
ントラスト変化を調整するため、基準電圧発生回路など
にサーミスタあるいはポジスタなどの非直線素子を付加
し、温特による変化を前記サーミスタなどで調整するこ
とによりアナログ的に基準電圧を作成する。この基準電
圧をDCDCコンバータなどで整数倍してSEG電圧を
発生する。
【0112】本発明では、フリッカの発生を抑制するた
め、数々のシフト処理を行なっている。以下図面を参照
しながら、本発明の駆動方法などについて説明をする。
なお、説明を容易とするためL=4(同時に選択するC
OM信号線の選択数本数が4本、つまりMLS4駆動で
ある)を例にあげて説明する。しかし、これに限定する
ものではなく、L=2でも4以上でもよい。
【0113】なお、本発明は一般に呼ぶMLS駆動とは
異なっている。したがって、従来からあるMLS駆動で
はない。図5でも説明するがMLS駆動ではない駆動を
実現しているからである。なお、駆動方式として従来か
らあるMLS駆動を実現してもよいことは言うまでもな
い。本明細書では、説明を容易にするため、図5(c)
の駆動方法も、とりあえずMLS4として説明する。
【0114】MLS4では1フレームは4つのフィール
ドから構成される(図4参照)。走査は画面の上から下
方向へ4回走査される。MLS4では、走査は4本のコ
モン信号線が同時に選択される。また、フレームレート
コントロール(FRC)では複数のフレームで1つの階
調が表現される。例えば、図4では6フレームで1つの
階調が表示される。なお、1つの階調の表現でフレーム
の長さを分母にし、オンとするフレームの個数を分子と
して表現する。たとえば、図4では6フレームで1つの
オンであるので1/6と表現する。以下、シフト処理に
ついて、図面を用いながら詳細に説明する。
【0115】先のも記載したが、階調表示方式のひとつ
として複数のフレームを用いて、フレームごとに列電圧
を制御することにより階調表現を行うフレームレートコ
ントロール方式(FRC)がある。以下、FRCについ
てまず説明しておく。
【0116】図73(a)は8階調のうちの1階調目を
表現する場合の例であり、オンを1フレーム、オフを6
フレーム表示することで表示可能である。しかし、この
方法で多階調化するとフリッカが発生するという問題が
ある。そこで、画素ごとにオンとオフのタイミングをず
らし、かつ空間的にもオン画素とオフ画素の比を階調数
にあわせることによって、フリッカを押さえる方法があ
る。これを実現したものとして図73(b)のパターン
がある。
【0117】この方法は例えばN階調のうちのM階調目
を表現する場合、1行目には1列目から順にM列をオ
ン、次の(N−M)列にオフを入れ、最終列までこの割
合でオンとオフを繰り返す。2行目においてはオンオフ
画素を分散させるため1行目のデータをある値Lだけシ
フトさせて表示させる。以下1行ごとにLずつシフトし
て表示させる。このときのシフト量Lをラインシフトと
定義する。これにより空間的にオンオフを分散配置する
ことが可能である。
【0118】また、時間的にオンオフを分散させる。1
フレーム目の1列目のデータ列に対し、2フレーム目の
1列目のデータはラインシフトと同様にある値Fだけシ
フトして表示させる。この時のシフト量Fをフレームシ
フトと定義する。
【0119】3フレーム目以降も同様に前フレームの一
列目のデータ列からFだけずらしたパターンを表示させ
る。各フレームの2列目以降は1フレーム目と同様ライ
ンシフトさせて表示する。図73(b)はラインシフト
L(=1)、フレームシフト(=3)を用いて8階調中
の1階調目を表現した例である。
【0120】なおここでは7行7列で説明しているが、
大きな画面ではこの7行7列を縦横に並べ敷き詰めれば
よい。すべてのフレームでオン画素の割合は等しく、あ
る画素例えば173の画素を見るとオフ・オフ・オン・
オフ・オフ・オフ・オフとなっており、8階調中の1階
調を表現している。
【0121】FRC(Frame Rate Control)により階調
表現を行う場合において、表示階調数が増加するとオン
の回数とオフの回数の比が小さくなる階調が発生するた
めフリッカが発生しやすくなる。フレームレートを増加
させて、フリッカを低減させる方法があるが、消費電力
が増加する。
【0122】例えば256色表示では7フレームで階調
をあらわすのに対し、4096色表示では15フレーム
必要であり、単純にはフリッカレベルを同一にするため
には、フレームレートを約2倍にしなければならない。
一方で、携帯電話をはじめとする移動体端末では電源が
限られており、消費電力を低減することが求められてい
る。また、表示装置の狭額縁化、コスト削減の要求から
もフリッカ対策の回路はシンプルである必要がある。
【0123】以上のように従来の単純マトリックス液晶
表示パネルの駆動方法は FRC(フレームレートコント
ロール)がある。また、APT、IAPT、電源揺動法
が知られている。FRC駆動方法で、1/6を表現する
と、図5(a)のように表現される。また、MLS4で
は図5(b)のように表現される。図5(b)は従来か
ら知られているMLS駆動である。
【0124】しかし、本発明は図5(c)のようにオン
位置をフィールド間でシフトしている。したがって、4
つのフィールドを加えた実効値はオン電圧の実効値とは
ならない。MLS4とは4つのフィールドを加算した実
効値がオン電圧あるいはオフ電圧となるものである(積
和が所定実効値になるものである)。図5(c)では第
1フレームから第4フレームでは1/4分しかオン電圧
がない。つまり、1Fから1Fでは積和が異なり、実効値
もオン電圧またはオフ電圧ではない。
【0125】しかし、図5(c)の本発明では1/6階
調表現が1周期実行されると、オン電圧が1回とオフ電
圧が5回実施され、図5(a)のAPTと同一の実効値
が液晶層に印加される。したがって、全体(1/6階調
全体)では所定の実効値が印加され、所望の階調表現を
実現することができる。
【0126】また、本発明は図6(a)に示すようにフ
レームことにオン位置をシフトし、図6(b)のように
フィールドごとにシフトする。なお、本発明においてシ
フト方法は、左方向に正としているため、図6(a)の
フレームシフト量は−2、図6(b)のフィールドシフ
ト1は−2、フィールドシフト2は−4、フィールドシ
フト3は−6と表現される。
【0127】さらに、図7に示すようにラインシフト1
〜4の4つのラインシフトを実施できる。ラインシフト
は1行前の状態位置を基準にして表現する。図7の場合
は、ラインシフト1は−1、ラインシフト2は−1、ラ
インシフト3は−1、ラインシフト4は−2と表現され
る。図7のラインシフトを実施することによりフリッカ
は大幅に低減する。MLS4では4行ずつ演算処理をす
るが、本発明では1行ずつシフト処理を実施する。
【0128】赤(R)、緑(G)、青(B)も別個にシ
フト処理が実施される。これをRGBシフトと呼ぶ。こ
のRGBシフトは、R位置を基準とする。したがって、
図8ではGシフトは−1、Bシフトは−3と表現され
る。なお、図7で、ラインシフト1は0、ラインシフト
2は0、ラインシフト3は0、ラインシフト4は−1と
すれば、図9のフリッカ対策処置を行うことができる。
低フレームレートでもフリッカの発生を抑制できるか
ら、低消費電力化を実現できる。
【0129】フレームレートコントロール(FRC)と
は、複数のフレームを用いて、フレームごとに列電圧を
制御することにより階調表現を行う方式である。しか
し、この方法で多階調化するとフリッカが発生するとい
う問題がある。そこで、画素ごとにオンとオフのタイミ
ングをずらし、かつ空間的にもオン画素とオフ画素の比
を階調数にあわせることによって、フリッカを押さえる
方法がある。
【0130】これを実現したものとして図59のパター
ンがある。この方法は例えばN階調のうちのM階調目を
表現する場合、1行目には1列目から順にM列をオン、
次の(N−M)列にオフを入れ、最終列までこの割合で
オンとオフを繰り返す。2行目においてはオンオフ画素
を分散させるため1行目のデータをある値Lだけシフト
させて表示させる。以下1行ごとにLずつシフトして表
示させる。このときのシフト量Lをラインシフトと定義
する。これにより空間的にオンオフを分散配置すること
が可能である。次に時間的にオンオフを分散させる。図
59の実施例は4行を同時にまた同一量シフトさせ、4
行ずつ1ドットシフトさせた例である。1フレーム目の
1列目のデータ列に対し、2フレーム目の1列目のデー
タはラインシフトと同様にある値Fだけシフトして表示
させる。この時のシフト量Fをフレームシフトと定義す
る。3フレーム目以降も同様に前フレームの一列目のデ
ータ列からFだけずらしたパターンを表示させる。各フ
レームの2列目以降は1フレーム目と同様ラインシフト
させて表示する。
【0131】図72に本発明の第1の形態における機能
ブロック図を示す。本発明はFRCのデータを出力する
ための階調データシフト回路211の階調レジスタを水
平同期信号(HD)または/および垂直同期信号(V
D)ごとにシフトさせる階調制御部106、階調レジス
タ出力を入力映像信号(DATA)により選択する階調
選択回路202からなっている。
【0132】複数ライン選択法(Multi−Line−Selecti
on Method:以下MLSとする)においては、図71に
示すように入力信号Sと、直交関数ROM113により
生成された直交関数Hを、演算器717によりH×Sの
行列演算を行う。
【0133】H×Sの演算結果でてきた値により、セグ
メント信号線の出力を変化させ、コモン信号線とセグメ
ント信号の間にかかる電圧によりオンオフ表示を行う。
直交関数Hの列数はコモン信号線の数であり、コモン信
号選択時には1もしくは−1の値を持ち、非選択時には
0の値を持つ。
【0134】従ってN行同時選択の場合、直交関数は1
行にN個の1もしくは−1を持つため、H×Sの演算に
は入力信号Sの行データは少なくともN個必要となる。
そのため入力信号はコモン信号線の同時選択数N行分、
同時刻に入力される。
【0135】図72の階調選択回路202の入力映像信
号はN行同時入力され、N行すべて同じ階調ならば、同
一階調レジスタ出力を選択する。N行同時に入力するの
は、メインクロックを低くして消費電力を削減するため
である。もちろん、1ドットずつシリアルで処理を行っ
てもよい。
【0136】図70は本発明による階調選択回路202
の出力状態を示したものである。図70で白丸はオン状
態の画素、斜線あるいは黒丸がオフ状態の画素である。
また、横方向をカラムと呼び。縦方向をラインと呼ぶ。
なお、以下の実施例はシフト処理の説明であるから、オ
ンを黒丸、オフを白丸と置き換えてもよい。以上の事項
は他の図面においても同様である。
【0137】図70では4ライン同時選択法を用い、8
階調中の1階調目を画面全体に出したものである。4ラ
イン同時選択のため4行ずつ同じオンオフパターンにな
っており、入力時刻が異なる4行ごとの組ごとにパター
ンをシフトさせる。より広範囲に図示すれば図59のご
とくなる。
【0138】この手法により4ラインごとのシフト量
(ラインシフト)、フレームごとのシフト量(フレーム
シフト)を調整することで8階調表示においてフレーム
シフトを3もしくは5、ラインシフトを3もしくは5の
いずれかに設定すれば、フレーム周波数120Hzでフ
リッカをなくすことができる。
【0139】セグメント出力5値のうち±V2が発生す
ると、画質が悪くなる傾向がある。例えば±V2及びV
cのみで画像を表示させると50Hz蛍光灯との干渉に
よるフリッカを受けやすくなる。
【0140】本発明における階調表示方法では、直交関
数を図69のようにとることにより、全画面が同じ階調
であるときには、オンオフデータは4行ともオンもしく
は4行ともオフとなる。したがって、任意のシフト量に
対しても、直交関数の演算結果は2もしくは−2とな
る。
【0141】一般に演算の結果は4、2、0、−2、−
4の5通りがあり、4は電圧値V2(=2×V1)、2
はV1、0はVc、−2は−V1、−4は−V2として
セグメント信号線に印加される。したがって、図70の
実施例は、±V2が発生せず、画質の低下が少ない表示
が可能である。さらに±V2が発生しないような回路を
付加する必要もなくなり、その分回路規模を小さくでき
るという特徴を持つ。
【0142】図68は本発明の他の実施例におけるFR
Cでの画像パターンを示す。図70と異なるのはライン
シフトを少なくとも2種類もち、ラインシフトA3とラ
インシフトB4として、それぞれ異なる値をとれるよう
にした点である。4ライン同時選択の場合、4行ごとに
シフトさせる値を個別に設定できるようにした点であ
る。
【0143】上記のように構成された場合、3と4の値
を異ならせることにより、図70でオン画素が斜めに規
則的に並んでいたのが、一定量ランダムにすることがで
きる。ランダムであればあるほどフレームレートを低減
してもフリッカの発生は小さいなる。
【0144】図68の実施例でも、4ラインは同じオン
オフデータをとる。したがって、V2の発生もない(画
面が中間調の白ラスターなど均一は表示状態の時)。ラ
インシフトがA、Bの2種類を持つため、2種類のライ
ンシフトの値を保持するレジスタやA、Bいずれを実行
するかの判別回路を付与するため若干の回路規模増大に
つながる。図70よりもフレームレートを低くすること
ができる。
【0145】図67に本発明の他の実施例における階調
処理のブロック図を示す。図72と異なる点はN行組の
うちの偶数行および奇数行のうち少なくとも一方のシフ
ト量を保持するRAMを具備する点である。また、ライ
ンシフトならびにフレームシフトのシフト量を保持する
RAMからなるシフト量保持用RAM651を具備する
点である。なお、RAM651を書きかえるためのマイ
コン652を持つことである。
【0146】これによりコントローラ106は水平同期
信号および垂直同期信号によって、シフト量保持用RA
M651の中からいずれかひとつのシフト量データをも
らい、このデータに基づいて階調データシフト回路21
1中のレジスタをシフトさせる。この構成により、N行
の組の中でも偶数行と奇数行では異なるレジスタ出力を
とることができる。
【0147】図66は本発明の他の実施例を示す。この
例でもN=4の4行同時選択法とし、8階調中の1階調
目を表示させている。実施の形態1、2では4行ごとに
シフトしていたが、この形態では、4行ごとにシフトさ
せることに加えて、4行のうち偶数行と奇数行でことな
るオンオフデータを取っている。図5では奇数ラインに
対し偶数ラインをシフトさせており、これを偶数ライン
シフト51とする。
【0148】8階調表示においてこの偶数ラインシフト
を1から4のいずれかにし、フレームシフトを3もしく
は5、ラインシフトを1、2、5、6のいずれかに設定
すればフレーム周波数80Hzにおいてもフリッカは発
生しないという効果が得られた。
【0149】また、4階調表示させた場合、偶数ライン
シフトを2もしくは3、フレームシフトを1、ラインシ
フトを1から3のいずれかに設定すればよい。4階調表
示は8階調表示のうちの4つをとったものであり、共通
に使っている階調が存在するが、階調数によって最適な
シフト量が変わることがわかった。そこで、図65のよ
うに表示階調数によりシフト量保持用RAM651の値
を変更できるようにし、表示階調数により、最適なシフ
トをさせるようにした。
【0150】また、フレーム周波数によって、最適なラ
インシフト、N行ごとの組の中でのシフト量が異なる事
がわかった。たとえば、フレームレートが80Hzの場
合と120Hzの場合で比較すると、最適なラインシフ
トなどはシフト量が2ないし、3異なる。そこで階調表
示数と同様に、フレーム周波数が70未満の場合、70
以上110Hz未満の場合、120以上160Hz未満
の場合、160Hz以上の場合によってマイコン652
により、シフト量保持用RAMの値を変えられるように
構成している。つまり、少なくとも2以上のフレーム周
波数の範囲でシフト量などを変化させる。なお、シフト
量は段階的に変化する他、連続的に変化させてもよい。
【0151】また、フレームシフト量は、液晶材料の応
答速度によっても異ならせることが好ましい。液晶応答
速度が150msec以上と、150msec以下の場
合でマイコン652により、シフト量保持用RAMの値
を変えられるように構成する。なお、応答速度とは常温
で立ち上がり時間と立下り時間とを加えたものである。
応答速度の測定方法は液晶分野で決められている。
【0152】この場合は、選択する液晶材料で一義的に
決定されるから、マイコン652などのソフト制御する
必要がない場合が多い。つまり、液晶材料により、一定
のシフト量などに固定しておいてもよい。重要なのは液
晶材料の応答速度により最適なシフト量があり、この最
適なシフト量を選択することである。
【0153】ソフトで変化させる必要があるのは、温度
依存性である。液晶材料は温度が高くなると粘性が低下
し、応答時間は速くなる。一般的に変化した温度の2乗
に比例するとも言われている。したがって、温度センサ
で液晶表示パネルの温度を測定し、測定した温度により
マイコン652などでシフト量を変化さえる。シフト量
は段階的あるいは連続的に変化させてもよい。
【0154】以上の温度依存性、フレームレートなどに
よりシフト量の変化をさせるという事項は、他のシフト
方法、種類などにも適用される。たとえば、フィールド
シフト、RGBシフトなどすべてのシフト方法である。
【0155】また、説明では4行を同時に選択するML
S4を例にあげて説明しているがこれに限定されるもの
ではなく、8行を同時に選択するMLS8や、1行を仮
想行として演算するMLS7や、2行を同時に選択する
MLS2などの他のMLS方式であってもよいことは言
うまでもない。これらの事項は、他の実施例にも適用さ
れることは言うまでもない。
【0156】FRCにより階調表現を行う場合、数フレ
ームでの画素の平均輝度の違いにより階調表現を行って
いる。液晶表示装置として用いた場合、液晶の応答速度
によってフリッカの発生の程度が変化する。特に応答速
度が50msecから120msecの範囲ではオンの
フレームとオフのフレームがはっきりと変化する。その
ため、他の階調との干渉による縦筋が出やすくなる。
【0157】特に他の階調との干渉は干渉が起きたセグ
メントライン上の画素すべてに影響を及ぼし、フリッカ
よりも画質の低下が著しくなる。そこで、図65の階調
制御ブロックの外部に切り替えスイッチ653を設け、
スイッチにより応答速度が50以上120msec未満
の場合と、120以上300msec未満の場合と、3
00msec以下の場合で異なるシフト量を持つよう
に、マイコン652でシフト量保持用RAM651の値
を書きかえるような構成にする。
【0158】例えばラインシフトの場合、応答速度13
0から300msの液晶では、1ないしは2が好まし
く、50から120msの液晶では3ないし4が好まし
い。120から300msの液晶では2ないし3もしく
は5が好ましい。これにより表示させるパネルの応答速
度に応じて、干渉およびフリッカの少ない最適シフト量
で表示させることが可能となる。
【0159】他に4行内において、オンオフをずらす方
法としては、図63、62、61の方法が考えられる。
図63では図66の例とは逆に奇数列の場合にシフト量
保持用RAM651の値を書き換えて、奇数列をシフト
させる、奇数ラインシフトを入れる方法を記載してい
る。図62では2、3行をシフトさせる2−3ラインシ
フトと記載している。図61では、3、4行をシフトさ
せる3−4ラインシフトの例を示している。
【0160】なお、図62では2、3列ではなく、1お
よび4列をシフトさせてもよい(1−4ラインシフ
ト)。図61では1および2列をシフトさせても(1−
2ラインシフト)同様な効果が得られる。ラインシフト
3、フレームシフト4の値によって、フリッカに効果的
なシフトの方法が異なる。隣接画素同士が異なるオンオ
フデータを持つように組み合わせる必要がある。
【0161】これらの方法はいずれも4行のデータの中
で、全面に同一階調を表示させた場合、オン対オフの割
合が4対0、2対2もしくは0対4となるようなシフト
の方法である。この組み合わせの場合、図69の直交関
数を用いた場合、MLS演算の結果±V1の電圧のみで
走査される。従って、±V2の電位が発生させずに表示
が可能であり、かつ低フレーム周波数表示が可能なFR
C階調表示方法である。
【0162】更にフレーム内でランダム配置するには、
N行ごとの組の数を検出する回路を設け、N行ごとの組
の数によりシフト量保持用RAM651の値を書き換え
ることにより、N行ごとの組の中でシフトさせる行のシ
フト量を変化させる方法がある。
【0163】例えば図60に示すように4行ごとに偶数
ラインシフトの量を変化させる方法がある。図60の例
では奇数ブロックではシフト量3、偶数ブロックではシ
フト量5として、図66と比較してN行内でシフトさせ
たオンパターンが直線上からやや乱れるようになった。
各ブロックで全くことなるシフト量をとることも可能で
あるが、シフト量を記憶させるレジスタの数が多くな
り、回路規模が大きくなる。
【0164】実用上ではフリッカ低減の効果と回路規模
の兼ね合いから、シフト量のパターンとしては2から4
つ程度が望ましい。なお、図60では偶数ラインシフト
について説明を行ったが、奇数ラインシフトや1−2、
3−4、1−4、2−3ラインシフトでも同様な効果が
得られる。
【0165】以下、MLS駆動において、サブフィール
ドに階調データをシフトされるフィールドシフトについ
て説明する。フィールドシフトもシフト処理により低フ
レームレートにおいてもフリッカが発生しにくくする駆
動方法に関するものである。なお、フィールドシフトは
MLS駆動の概念から外れる。したがって、MLS駆動
ではないが説明を容易にするためMLSの1種として説
明をする。
【0166】フィールドシフトは、複数(L本)の走査
電極を同時選択する駆動法により、1フレームがL個の
サブフレームから構成されている表示パネルを駆動する
駆動法である。階調表示方式は、FRCであり、各階調
レベルのオン・オフを表す階調パターンを記憶する階調
レジスタと、前記階調レジスタの階調パターンをシフト
演算処理する階調制御回路と、各信号線に設けられた階
調選択回路とを具備する。階調制御回路により、階調レ
ジスタの階調パターンを垂直同期信号に同期してフレー
ム毎にシフト演算処理し、かつ水平同期信号に同期して
ライン毎にシフト演算処理すると同時に、サブフレーム
毎にもシフト演算処理して階調表示を行うものである。
【0167】MLS4では図5(b)で示すように第1
から第4のサブフレーム(サブフィールド)で構成され
る。このようなMLS駆動法における階調表示について
説明する。階調表示方式のひとつとして、複数のフレー
ムを用いてフレームごとにオン・オフを制御することに
より階調表示を行うフレーム変調方式(FRC)があ
る。
【0168】図92に8階調表示の場合でのフレーム変
調方式の例を示す。8階調の場合、図92に示すように
7フレームのオン・オフを用いて、0/7から7/7ま
での8種類の階調パターンで階調を表示する。白丸がオ
ン、黒丸がオフのフレームを表す。7フレームの階調パ
ターンで階調表示を行うので、7FRCと呼んでいる。
【0169】ただし、0/7はすべてがオフであるか
ら、基本的にはFRC処理は必要でない。また、7/7
はすべてがオンであるから、基本的にはFRC処理は必
要ではない。しかし、説明を容易にするために記載をし
ている。したがって、実際のハード構成を実現する際に
は不要である。以上の記載事項は他の実施例でも同様で
ある。
【0170】MLS駆動法でフレーム変調方式による階
調表示を実現するには、たとえば1/7階調表示の場
合、フレームシフトに関しては、図74に示すように、
第1サブフレームから第4サブフレームで、示す同じ階
調パターンを用いて階調表示する。
【0171】フレーム変調方式(FRC)により階調表
示を行う場合において、表示階調数が増加するとオンの
回数とオフの回数の比が小さくなる階調が発生するため
フリッカが発生しやすくなる。フレームレートを増加さ
せて、フリッカを低減させる方法があるが、消費電力が
増加する。例えば256色表示では7フレームで階調が
表示できるのに対し、4096色表示では15フレーム
必要であり、単純にはフリッカレベルを同一にするため
には、フレームレートを約2倍にしなければならない。
【0172】一方で、携帯電話をはじめとする移動体端
末では消費電力が限られており、消費電力を低減するこ
とが求められている。また、表示装置の狭額縁化、コス
ト削減の要求からもフリッカ対策の回路はシンプルであ
る必要がある。
【0173】フィールドシフトは第1フィールドの位置
を基準にしてシフト量を定める。図75の1/7階調の
実施例では、第2フィールドのシフトは2であり、第3
フィールドのシフト量は1であり、第4フィールドのシ
フト量は5である。したがって、図75のフィールドシ
フトのシフト量は(2,1,5)と表現できる。
【0174】図75はサブフィールドを4つ持つMLS
4の場合である。本発明はMLS4に限定するものでは
なく、図76に示すように、2つのフィールド処理を実
施するMLS2にも適用できることは言うまでもない。
なお、図76は第2フィールドのシフト量は2である。
【0175】図75は各フィールドでシフト量の間隔が
一義的でない。他の色あるいは階調との干渉を防止する
ため、図77のようにシフト量に規則性を持たせること
が好ましい。図77は、第2フィールドのシフトは2で
あり、第3フィールドのシフト量は4であり、第4フィ
ールドのシフト量は6である。つまり、シフトの変化割
合(間隔)は各フィールドで2である。図77のフィー
ルドシフトのシフト量は(2,4,6)と表現できる。
【0176】また、図77はフィールドシフトのシフト
量の間隔が2という規則性で実施したものである。他の
規則性として、図78に示す方法もフリッカ抑制に有効
である。図78は偶数フィールドが奇数フィールドに対
して所定のシフト量となるように実施したものである。
【0177】偶数フィールド(第2フィールドおよび第
4フィールド)は奇数フィールド(第1フィールドおよ
び第3フィールド)に対し、シフト量は4となってい
る。もちろん、この関係が逆になってもよい。図78の
実施例ではシフト量は(4,0,4)とあらわすことが
できる。
【0178】以上の実施例は階調表現の分子が1(たと
えば、図78では1/7)の場合であったが、当然のこ
とながら、図79のように分子が2以上であってもフィ
ールドシフトを実施できる。図79のフィールドシフト
は階調2/7で(2,4,6)と表現することができ
る。
【0179】図80は同時選択本数が8のMLS8の場
合である。第2フィールドのシフト量は2であり、第3
フィールドのシフト量は1であり、第4フィールドのシ
フト量は5であり、第5フィールドのシフト量は0であ
り、第6フィールドのシフト量は2であり、第7フィー
ルドのシフト量は1であり、第8フィールドのシフト量
は0である。したがって、シフト量は(2,1,5,
0,2,1,0)と表現できる。
【0180】図81(a)は1/4階調のフィールドシ
フトである。シフト量は(1,2,3)である。図81
(b)は1/12階調のフィールドシフトである。シフ
ト量は(2,4,6)である。以上のように各階調ごと
にフィールドシフトを定めることができる。しかし、他
の階調との干渉や、若干の実効値ずれが発生するという
問題から、表示する階調間で、シフト量を同一にするこ
とが好ましい。たとえば、図81(a)の1/4階調の
フィールドシフトにおいて、シフト量は(1,2,3)
とした場合、図81(b)の1/12階調のフィールド
シフトのシフト量も(1,2,3)とする。
【0181】図91は各階調のフィールドシフトを同一
にした実施例である。16階調のFRCである(15F
RC)。全階調表現は図58に示す。図58の階調のう
ち、No.1の1/12、No.3の1/6、No.4
の1/4を図示している。
【0182】図91(a)(a)(c)の階調シフトパ
ターンはすべてシフト量が(5,0,5)である。
(c)のシフト5の表現は理解しにくいかもしれない。
分母が4だからである。シフト量の数え方は、右方向に
数え、右端まで数えると左端にもどる。そのため、図9
1(c)のパターンとなる。
【0183】シフト量は各階調で同一にしている。同一
とは第2フィールドで1/12のシフトが5であれば、
全階調を5にする。第3フィールドで3であれば、全階
調で3にするという意味である。
【0184】このように、走査線の同時選択数がL本の
場合、サブフレーム毎の(L−1)個のシフト量を、各
階調レベルで同じ値に設定すると、たとえサブフレーム
間で階調パターンが変化しても、液晶に印加される実効
値電圧がずれて表示むらが発生することなく、フリッカ
を抑制できることがわかった。
【0185】特に、図58においてシフト量は5にする
ことが最も好ましい。また、図91(a)で理解できる
が、偶数フィールドのシフト位置に次のフィールドで奇
数フィールドのシフトがくるようにすることが好まし
い。したがって、偶数と奇数位置でフィールドに同期し
てオンデータ位置が追いかけっこをしている状態とな
る。
【0186】たとえば、図91(a)において、第1フ
レームでは偶数フィールドの6カラム位置にオンデータ
がある。図91(b)に示す次の第2フレームでは奇数
フィールドが6カラム位置にオンデータがあり、偶数フ
ィールドのオン位置は11カラム位置にオンデータがあ
る。図91(c)の第3フレームでは偶数フィールドは
(b)に比較して5カラムシフトし、左から3カラム位
置にオンデータがある。図91(d)では、奇数フィー
ルドは3カラム位置にオンデータがあり、偶数フィール
ドのオン位置は8カラム位置にオンデータがある。
【0187】評価の結果、フィールドシフトのシフト量
は(5,0,5)または(5,5,5)または(5,
5,0)のいずれかが最も、他の階調と干渉が発生せ
ず、良好な画像表示を実現でき、また、フレームレート
を低くしてもフリッカの発生がなかった。
【0188】図58の階調表示は、16階調(4096
色)表示の液晶表示パネルを駆動する場合、各階調レベ
ルのオン・オフを表す階調パターンを構成するフレーム
数の最小公倍数が24である。各階調レベルのフレーム
毎のシフト量を5に設定し、かつ各階調レベルで同値の
サブフレーム毎の(L−1)個のシフト量を、5もしく
は0に設定する。24の約数である2,3,4,6,
8,12フレームを用いて16階調を表示すると、15
フレームの場合と比べて、フレーム数が少ないので、よ
り低いフレーム周波数でもフリッカの発生を抑制でき
る。
【0189】各FRCで設定できるフレーム毎のシフト
量は、2FRC:1(,3,5,・・・)、3FRC:
1,2(,4,5,・・・)、4FRC:1,3(,
5,・・・)、6FRC:1,5、8FRC:1,3,
5,7、12FRC:1,5,7,11であるので、フ
レーム毎のシフト量を各階調レベルで共通に設定できる
のは1,5のいずれかであるが、フレーム毎のシフト量
が1では、階調流れが発生しやすい。同じ値に設定する
なら5が最適である。かつ、各階調レベルで同値のサブ
フレーム毎のシフト量を、5かもしくは0に設定する
と、16階調(4096色)表示でも各階調間の干渉が
少なくなり、フレーム周波数を60Hzに下げても、フ
リッカを抑制できる。
【0190】このように、走査線の同時選択数がL本の
場合、サブフレーム毎の(L−1)個のシフト量を、各
階調レベルで同じ値に設定すると、たとえサブフレーム
間で階調パターンが変化しても、液晶に印加される実効
値電圧がずれて表示むらが発生することなく、フリッカ
を抑制できることがわかった。
【0191】なお、RED,GREEN,BLUEの各
階調レベルにおいて、階調パターンのフレーム毎のシフ
ト量,ライン毎のシフト量で同値のサブフレーム毎の
(L−1)個のシフト量を、可変とすることもフリッカ
の抑制効果が高い。たとえば、REDの階調パターンに
対して、GREENは1シフト、BLUEは3シフトす
る。このように同じ階調レベルでも、RED,GREE
N,BLUEの階調パターンをシフトすることにより、
フリッカを抑制できる。
【0192】以上の事項は図59の階調表示だけではな
く、図17の階調表示でも適用することができる。もち
ろん、他の階調表示でも適用できる。たとえば、16階
調(4096色)表示の液晶表示パネルを駆動する場
合、前記各階調レベルのオン・オフを表す階調パターン
が15フレーム単位(0/15,1/15,・・・,1
5/15)で構成されている場合である。
【0193】フレーム毎のシフト量を各階調レベルで
1,2,4,7,8,11,13,14のいずれか同じ
値に設定し、かつ各階調レベルで同値のサブフレーム毎
の(L−1)個のシフト量を、各階調レベルで同値のフ
レーム毎のシフト量と同じ値かもしくは0に設定をす
る。このようにシフト量を設定すると、16階調(40
96色)表示でも各階調間の干渉が少なくなり、フレー
ム周波数を80Hzに下げても、フリッカを抑制でき
る。
【0194】図58は、16階調表示(4096色)の
場合であり、最小公約数が24である。つまり、分母が
12または8とその約数で構成されている。したがっ
て、すべての階調が表現される1周期が24と短い。そ
のため、フィールドシフトを行っても階調間での干渉が
小さいという特徴がある。
【0195】一般的に、4096色は256(512
色)色表示も実現できる。16階調のうち、8階調を選
択することにより実現できる。R,Gは8階調を選択
し、Bは4階調を選択すれば256色となる。
【0196】8階調の選択は、図58のNo.0の0/
1、No.1の1/12、No.4の1/4、No.5
の1/3、No.8の1/2、No.10の2/3、N
o.11の3/4、No.14の11/12、No.1
5の1/1を用いればよい。
【0197】以上のように選択し、8階調表示としてN
o.0からNo.7を配置したものを図92に示す。こ
の階調パターンを用いれば256(512)色を表現で
きる。この256色表示方式の特徴は、階調表示の最大
の分母が12(最小公倍数が12)であるということで
ある。したがって、図58の最小公倍数が24に比較し
て1/2となる(12/24)。図58のパターンから
分母が12とその約数となるパターンを選択し、256
色階調表示を実施すればフィールドシフトを実施したと
きのフリッカの発生を抑制できる。
【0198】24の約数である2,3,4,6,8,1
2フレームを用いて16階調を表示すると、15フレー
ムの場合と比べて、フレーム数が少ないので、より低い
フレーム周波数でもフリッカの発生を抑制できる。ま
た、12の公約数を用いて8階調を表示すれば、16階
調時よりもさらにフリッカの発生を抑制できる。
【0199】256色(512色)のFRC表現とし
て、図92に示す7FRCで実施する方式も考えられ
る。7FRCでは、全体の分母が最大7であるので、周
期が短くフリッカの発生は図90の分母が12に対して
さらに、フリッカの発生を抑制できる。
【0200】図58の階調パターンと、図92の階調パ
ターン(7FRC)をICチップ内に形成しておき、1
6階調の時は図58の階調パターンを用い、8階調の時
は、図92の階調パターンを用いる方式も考えられる。
また、16階調表示用として15FRCの階調パターン
を形成して用いてもよい。このように階調表示数に応じ
て最適な(多分、分母が最小となる)階調パターンを用
いて階調表示を実施することにより、フリッカの発生は
抑制され、フレーム周波数を低減できるようになる。し
たがって、低消費電力化を実現できる。なお、フレーム
周波数の低減では、フレームレートを低くすること、回
路動作に用いるメイン周波数の低減することのいずれの
方策も含まれる。
【0201】階調パターンの切替えは、携帯電話に配置
されたユーザーボタンを押すこと、タッチパネルを操作
するなどによりユーザが直接にあるいは間接(音声入力
など)に切替える方式がある。また、マイコンが入力さ
れた画像の色数を自動判別し切替える方式でもよい。以
上の事項は他の実施例においても適用される。
【0202】以上に説明したフィールドシフトは図74
の矢印に示すようにフィールド方向に処理を実施するも
のであった。他にフィールドシフトには図82の方法も
ある。以下、図82などに示すフィールドシフトについ
て説明をする。
【0203】図82は7FRCの実施例である。階調パ
ターン1/7を図示している。データの処理は矢印に示
すように処理をする。7FRCの場合は、4フィールド
×4フレーム=28のオンオフデータ(図82)があ
る。このデータを順次処理をする。図82では、7フレ
ーム終了した時、1つのオンと6つのオフが表現され
る。
【0204】図82は図74と比較して多少理解しにく
いかもしれない。理解を容易にするには直列に接続され
た28個のオンオフデータと考えればよい。この直列に
接続された28個のオンまたはオフデータをフィールド
数の4を区切りとして処理を行うと考えればよい。図2
8では点線で4個づつの区切りを記載している。点線で
区切られた範囲が1フレーム期間である。簡易的に1、
2,3・・・・7のフレームをしめす数字を記載してい
る。
【0205】したがって、図82のフィールドシフトは
フィールドの概念はあるがフレームの概念はない(あま
り関係がない)。つまり、7FRCの処理が全部終了し
てオンが1回、オフが6回が画素に印加される。
【0206】図82のフィールドシフトは従来の第1フ
レームの4フィールドがすべてオンの時、オン電圧とな
る要素(白丸)がオフ電圧となる要素(黒丸)が等間隔
になる。したがって、液晶のフレーム応答が等間隔とな
り、フリッカの発生を抑制しやすい。つまり、極力、白
丸が黒丸とが等間隔となるようにすることが好ましい。
【0207】図83は7FRCにおいて2/7の場合で
ある。1つ目の白丸後、3つの黒丸が配置され、次に白
丸が配置される。また、2つの黒丸が配置され、次に白
丸が配置される。以後このパターンが繰り返したパター
ンである。このパターンでは白丸と黒丸がほぼ等間隔で
配置されているため、液晶のフレーム応答を低減するこ
とができる。もちろん、白丸を1列と4列に配置しても
よい。また、白丸を1列に固定し、4列と5列の交互に
配置してもよい。
【0208】なお、図83の実施例では等間隔に白丸を
配置するとしたが、これに限定するものではなく、図8
5、図86に示すように白丸を非等間隔に配置してもよ
い。これは、他の階調の干渉により、非等間隔に配置し
たほうが干渉によるフリッカの発生が低減できる場合が
あるからである。
【0209】図82、図83の実施例はMLS駆動のよ
うに表現しているが、このフィールドシフトはMLS駆
動ではない。フィールドという概念さえないからであ
る。単に4つのカウンタとしてフィールドがあるにすぎ
ない。重要なのは階調を表現するフレーム×フィールド
数である。当然のことながら、1フレームで画素にオン
電圧が印加されるとか、オフ電圧が印加されるとかの概
念もない。フレーム×フィールドの全体でオン電圧が印
加される、あるいはオフ電圧が印加されるという概念し
かない。ここでは、説明を容易にするため、MLSとし
て説明しているに過ぎない。
【0210】図82などは7FRCの8階調の場合であ
る。図82などの横方向にデータ出力を実施するフィー
ルドシフトは、全階調データの分母を一致させる必要が
ある(もしくは好ましい)。干渉などを抑制できるから
である。16階調の場合は15FRCとし、32階調の
場合は31FRCとする。つまり、階調数−1のFRC
とする。オンオフのデータ列は階調数−1で表現できる
からである。
【0211】図86はMLS2の場合である。2フィー
ルド×7FRCで全長が14個のデータとなる。区切り
は2個づつである。また、図87はコモン電極の同時選
択数が8であるMLS8の場合である。8フィールド×
7FRC=56個のデータ列からなる。区切りは8個で
ある。いずれにせよ、図82のフィールドシフトはすべ
てのMLS駆動に対応することができる。
【0212】図88は15FRCの場合であり、図88
(a)は1/15の階調を示し、図88(b)は3/1
5の階調と示す。図89は4/15の階調を示し、ま
た、白丸を極力等間隔となるように配置している。この
等間隔にするとは最大の間隔と最小の間隔との差が2以
下となるようにすることである。
【0213】図93はシフト処理とを組み合わせた実施
例である。また、7FRCを例としている。図93
(a)は1/7階調、図93(b)は2/7階調、図9
3(c)は3/7階調をしめしている。また、図93
(a1)(b1)(c1)は最初の一区切りの処理(A
で示す)を示している。なお、一区切りとはMLS4の
場合は4フィールド×7フレーム=28である。同様
に、図93(a2)(b2)(c2)は次の一区切りの
処理(Bで示す)を示し、図93(a3)(b3)(c
3)は第3番目の一区切りの処理(Cで示す)を示して
いる。また、図93(a4)(b4)(c4)は最後の
一区切りの処理(Dで示す)を示している。
【0214】なお、区切りは、A,B,C,Dの4つと
しているがこれに限定されるものではなく、4つ以上で
もよいし、2つまたは3つでもよい。また、区切りはA
→B→C→D→A→B→C→と処理される。
【0215】図93の特徴はオンデータ位置を区切りに
応じてシフトしている点である。また、シフト位置も図
91で説明した方式を採用している。したがって、詳細
は図91で説明したとおりであるので省略する。
【0216】図93のように区切りごとに、図91で示
すシフトパターンを行うことによりオンデータ位置のラ
ンダム化をより実現できる。そのため、階調間での干渉
が発生しにくく、フレームレートを低減することができ
る。
【0217】以上のシフト処理をすべて、あるいは1つ
以上を組み合わせてフリッカ対策処理を行う。フリッカ
の発生を低フレームレートでも抑制するための、データ
シフト(図6から図10のシフト処理)は階調データシ
フト処理回路111で実施する。階調データ処理回路の
動作は以降に詳細に説明をする。
【0218】図10は本発明の液晶表示装置の回路ブロ
ック図である。本発明では少なくとも2つ以上の発振器
101を具備している。発振器101とは、単独で発振
するものの他、水晶等の他の回路を付加することによ
り、特定の周波数を出力するものをも含む。また、外付
け抵抗により所定値に発振する構成も含まれる。逆に、
外付けコンデンサをIC内部の抵抗によりCR発振する
構成も含まれる。また、外部に配置した、マイコンなど
のデバイスから供給される複数のクロックをも含む。こ
の場合は2つの発振器201を具備するとはいいにくい
かもしれない。しかし、本発明にいう複数の発振器と
は、2つ以上のクロックを入力できるものであるいう意
味であるから、具体的に2つの発振器がなくとも本発明
の範囲に含まれる。なお、発振器201は2つに限定す
るものではない。3つ以上でもよい。
【0219】図43は1つの外付けコンデンサC1と、
2つの外付け抵抗R1、R2で複数の周波数を発振させ
るものである。なお、コンデンサ、抵抗はドライバIC
の半導体チップ内にパターンにより構成してもよいこと
は言うまでもない。図43に示すように半導体チップの
端子S1からS4にコンデンサC1、抵抗R1、R2を
取り付けることにより実現する。
【0220】具体的な半導体回路は図42に示す構成と
している。3つのインバータ421と、アナログスイッ
チからなるスイッチSW1から構成される。スイッチS
W1のオンオフにより端子OSC1からOSC4の出力
周波数が変化する。
【0221】図10に示す切替え回路102は具体的に
はアナログスイッチである。切替え回路102は周波数
を選択するという意味からは図42で図示したSW1も
含まれる。切替え回路102は複数の入力クロックに対
し、1つのクロックを選択し出力する。なお、切替え回
路102内のスイッチはリレーなどのメカニカルなもの
でもよい。また、温度により発振周波数が変化するもの
でもよい。その他、手動でリップスイッチを切替えたり
してもよい。なお、マイコンなどにより1つの入力クロ
ックが複数の周波数に変化できる場合は切替え回路10
2は必要がない。このようにマイコンで変化する場合も
切替え回路102の概念に含まれる。
【0222】本発明の表示装置などは少なくとも複数の
発振器101を具備する。一例として発振器101aは
クロック160kHzで発振をさせ、発振器101bは
クロック100kHzで発振させる。ここで説明を容易
にするためクロック100kHzはフレームレート10
0Hz(液晶表示パネルを1秒間に書きかえる回数が1
00回)を実現できるものとし、クロック160kHz
はフレームレート160Hz(液晶表示パネルを1秒間
に書きかえる回数が160回)を実現できるものとす
る。発振器101の出力は切替え回路102に入力され
る。切替え回路102はスイッチであり、発振器101
aと101bのずれかのクロックを選択し、分周回路1
03に伝達するものである。発振器101aと発振器1
01bの発振周波数は15%以上30以下の範囲で異な
らせることが好ましい。
【0223】分周回路103は入力されたクロックを1
/1、1/2、1/4、1/8に分周するものである。
つまり、分周回路からの出力クロックは、発振器101
aと101bのいずれかの一方をそのままで出力する
か、あるいは分周したものである(図24参照)。した
がって、8つの周波数から任意の1つを選択することが
できる。
【0224】発振器101を複数準備するのは、動画と
静止画または/および4096色と256色を8色表示
とに良好に対応するためである。一般的に動画時はフレ
ームレートを高くし、静止画は低くする。4096色と
多色表示になるとSTN液晶パネルでは階調間の干渉の
影響が大きくなり、8色と表現色が少なくなると干渉は
少なくなるので、フレームレートは低くてもよい。
【0225】フレームレートを高くすると当然のように
表示装置の消費電力は増加する。したがって、消費電力
の低減のためにも極力、フレームレートは低くして使用
することが望ましい。フレームレートのタイプ値として
は図23に示すようになる。したがって、1つの液晶表
示装置でも、256色を表示する時と、動画を表示する
ときでは、フレームレートを切換て使用することがよ
い。例えば、250msec応答の液晶パネルで、8色
表示を行う場合は、フレームレートは30以上40Hz
以下にし、消費電力を極力低下させて使用する。動画表
示の場合は、100以上140Hz以下の範囲に増加さ
せてスプライシングが発生させないようにする。しがた
って、1つの液晶表示パネルで動画、静止画の両方を良
好な画質で表示させることができる。なお、動画と静止
画では図6から図9などで説明したシフト処理を変化さ
せると良い。動画には動画に最適なシフト処理があり、
静止画には静止画に最適なシフト処理がある。
【0226】以上のように表示色数、動画/静止画でフ
レームレートを変化させるには、1つの周波数を分周し
て使用したのでは、良好な画像表示を実現することはで
きない。しかし、図10に示すように少なくとも2つ以
上の発振器101a、101bを具備すれば、分周回路
と組み合わせることにより、図24に示すフレームレー
トを実現することができる。つまり、多くのクロックで
回路を動作させ、消費電力が少なく、かつ最適フレーム
レートで液晶表示パネルを駆動することができる。
【0227】本発明では、フレームレートは、発振器1
01の発振周波数(クロック)の1000分の1がフレ
ームレートとなるようにしている。そのため、クロック
が160KHzであれば1/1でフレームレート160
Hzとなる。図24のように160kHzと100KH
zの2つのクロックを用いれば(2つの発振器を用いれ
ば)、フレームレートを良好に変更することができる。
【0228】この動作の切換は、キースイッチなどの切
換スイッチを別途設け、ユーザーがキースイッチ等を押
すことによりフレームレートを切換るという方法が例示
される。また、セグメントIC14の内蔵メモリへマイ
コンが画像データを入力するとき、4096色(R、
G、B色4bit)、256色(R、G色3bit、B
色2bit)ではそれぞれメモリへのデータ格納状態が
異なる(もしくは、マイコンの動作が異なる)。この異
なる状態を判断してフレームレートを切換る。つまり、
マイコンが4096色の画像データをセグメントIC1
4の内蔵メモリへ格納する動作を行うときは、4096
色でデータを格納するというコマンドをドライブIC1
4に転送する。この転送されたコマンドにより、同時に
分周回路103などは動作し、分周回路103から10
0k〜120kHzのクロックが出力される。
【0229】同様に256色の時はマイコンからのコマ
ンドにより、メモリへのデータ格納方法が256色とす
るように切替えられる。256色の時は、分周回路10
3からは80k〜100kHzのクロックが出力され
る。動画の時は、携帯電話(本表示パネルが携帯電話の
表示パネルとして用いられているとする)へ送られてく
る画像のパケットデータに動画であるというフラグ(記
述)を書き込んでおく。マイコンはこのフラグを検出し
て(デコードして)動画と判断し、分周回路103から
の出力クロックを140k〜160kHzに変更する。
【0230】また、8色表示の時は発振器101bの1
60kHzの発振周波数は分周回路により周波数を1/
4にし、30〜45kHzのクロックを出力する。した
がって、この30〜45kHzではフレームレートは3
0〜45kHzとなる。このように周波数を低減すれ
ば、ほぼ比例して消費電力は低くすることができる。例
えば、携帯電話の液晶表示パネルでは常時表示するメニ
ュー画面では8色表示で十分である。したがって、8色
表示で電力を低減できる効果は高い。本発明はコマンド
で自由に回路全体の動作クロックを低減できるととも
に、フレームレートを遅くすることができる。そのた
め、全体として超低消費電力のモジュールを構成でき
る。
【0231】コントローラ104は入力コマンドのデコ
ーダ機能、外部とのI/F機能、メモリなどの制御機能
を有する。メモリ205はセグメントドライバ内部に作
製された内蔵メモリであり、1画面のSRAMメモリで
ある。一例として、1ビットデータは8つのMOSトラ
ンジスタで形成されており、また、データバスは双方向
バスである。
【0232】MLS4駆動では演算処理のため、4画素
行分のデータを用いて演算する必要がある。そのため、
データバスは4行分のデータを同時に出力できるように
構成されている。なお、半導体プロセスは、アルミの3
層構成プロセスを使用している。なお、データバスを簡
略化するため、1行分ずつ、画素データを4回連続して
読み出しMLSの演算を行っても良い。もちろん、1行
に限定するものではなく、1画素ずつシリアルに読み出
し演算を行っても良い。また、MLS8では8行ずつデ
ータが読み出される。
【0233】メモリからのデータは階調MLS制御回路
106に送られ、MLSの演算が行なわれる。演算結果
はセグメント(SEG)ドライバ回路14に送られる。
なお、ここでは、SEGドライバ14と独立して図示し
ているが、実際には、SEGドライバ14は、階調ML
S制御回路106、コントローラ104、メモリ105
と一体として構成される。ここでは説明を容易にするた
め分離しただけである。もちろん、コントローラ104
とメモリ105とを分離してセグメントドライバ14と
別チップとしてもよい。
【0234】図110はセグメントドライバ14内に内
蔵RAM105を持たせた構成である。内蔵RAMは8
色表示(各色1ビット)、256色表示(RGは3ビッ
ト、Bは2ビット)の容量を有する。この8色または2
56色表示で、かつ静止画の時は、ドライバコントロー
ラ104はこの内蔵RAM105の画像データを読み出
す。したがって、超低消費電力化を実現できる。もちろ
ん、内蔵RAM105は4096色以上の多色のRAM
であってもよい。また、動画の時も内蔵RAM105の
画像データを用いてもよい。
【0235】内蔵RAM105の画像データはMLS演
算を行った後のデータ(電圧値あるいは電圧を示す番号
の3ビット)をメモリしてもよい。もちろん、誤差拡散
処理などを実施した後のデータでもよい。なお、図11
0などにおいて204をSEGドライブバッファと記載
したが、単なるバッファだけでなく、データ変換回路、
ラッチ回路、コマンドデコーダ、シフト回路、アドレス
変換回路などMLS演算回路115、内蔵RAMからの
入力を処理してセグメント信号線に電圧を出力するさま
ざまな機能あるいは回路が構成されたものである。この
事項などは、本発明の他の実施例でも同様である。
【0236】コントローラ281に発振回路101など
の発振部をもたせてもよい。発振回路101構成、機能
などは図42などで説明したので詳細は省略する。ま
た、図42の外付けコンデンサC、抵抗Rは図110で
はCR1101として記載している。発振回路はCR1
102a、1102bのいずれかの定数を選択すること
により基本発振周波数を発生させる。発生した基本発振
周波数(クロック)はコントローラ281の内部回路お
よびセグメントドライバ14などに供給される。したが
って、セグメントドライバIC14とコントローラ28
1とは同期をとって、データ処理を実施することができ
る。したがって、コントローラ281の画像コントロー
ラ1101とセグメントドライバIC14のドライバコ
ントローラ104とが同期をとって画像データを処理す
ることができる。そのため、バッファメモリなどの容量
を小さくできるから、チップサイズを縮小できる。
【0237】画像データDATAは画像メモリ1103
にストアされる。画像コントローラ1101は画像メモ
リからのデータを読み出し、誤差拡散処理(ディザ処理
なども含む)を行う。処理を行われた画像データはセグ
メントコントローラ14のMLS演算回路115に転送
される。
【0238】なお、コントローラ281とセグメントド
ライブIC(セグメントドライバ回路)14とが同期を
取ってデータ処理を実施でき、かつ、セグメントドライ
バは入力した画像データを順次処理できるのであれば、
コントローラ281の画像メモリ1103は不要であ
る。一時、データをストアする必要がないからである。
もしくは、セグメントドライバIC14あるいはコント
ローラ281内に数行分のラインメモリを準備するだけ
でよい。
【0239】図111は内蔵RAM105の他に外付け
RAM1111を用いた構成である。画像データは内蔵
RAM105のみに、あるいは内蔵RAM105の他に
外付けRAM1111の両方にストアされる。具体的に
は図111のセグメントドライバ14の内蔵RAM10
5は4096色表示用の1画面分のRAM容量を持たせ
ている。外部RAM1111は各画素RGBにそれぞれ
2ビット(2×3=6ビット)の容量である。したがっ
て、内蔵RAM105と外付けRAM1111の両方を
あわせると6ビットとなる。つまり、各色64階調の2
6万色を表現できる。
【0240】一般的に、携帯電話などの情報表示装置で
は、表示色数よりも低消費電力化が優先される。表示色
数を増加させる回路の動作周波数が高くなる、あるいは
液晶に印加する電圧波形の変化が多くなるなど理由か
ら、消費電力が増加する。したがって、あまり表示色数
を多くすることはできない。
【0241】図26で説明した本発明の携帯電話では図
示していないが、筐体の裏側にCCDカメラを備えてい
る。CCDカメラで撮影し画像は即時に液晶表示パネル
の表示画面107に表示できる。CCDカメラで撮影し
たデータは、表示画面107に表示することができる。
CCDカメラの画像データは24ビット(1670万
色)、18ビット(26万色)、16ビット(6.5万
色)、12ビット(4096色)、8ビット(256
色)をキー入力265で切替えることができる。
【0242】内蔵RAM105が12ビット以上の時
は、誤差拡散処理を行って表示する。つまり、CCDカ
メラからの画像データが内蔵メモリの容量以上の時は、
誤差拡散処理などを実施し、表示色数を内蔵メモリ10
5の容量以下となるように画像処理を行う。この誤差拡
散などの画像処理の方法、構成など図29などで説明し
たので省略する。つまり、図29をそのまま適用するこ
と、あるいは応用することにより実現できる。
【0243】CCDカメラで撮影した人物などの画像
は、階調数を多くして表示することが好ましい。また、
自然画なども階調数を多くして表示することが好まし
い。一方、低消費電力化のため、メニュー画面などは表
示色数を低減した状態で画像を表示したい。
【0244】この課題を対処するため、通常は内蔵RA
M105のみで画像を表示する。内蔵RAM105のみ
を使用するときは、チップ14内で処理が閉じているた
め(外部アクセスが不要であるため)、低消費電力化を
実現できる。内蔵RAM105以上の階調数で表示する
場合は、外付けRAM1111とあわせて使用する。た
とえば、表示色数が各色6ビットで、内蔵RAMが各色
4ビットの場合は、上位2ビットを外付けRAM111
1に格納したデータを用いる。
【0245】したがって、画像データ各色が6ビットの
時は上位2ビットを外付けRAM1111に格納し、下
位4ビットに格納する。画像データ各色が8ビットの時
は上位4ビットを外付けRAM1111に格納し、下位
4ビットに格納する。もちろん、画像データが4ビット
の時は、内蔵RAM105のみに格納する。読み出し
は、6ビットの時は、外付けRAM1111と内蔵RA
M105とを同期をとってデータを読み出し、画像デー
タを6ビットデータにする。
【0246】以上のように構成することにより、通常使
用する表示色数では内蔵RAM105のみを使用し、低
消費電力化を図る。内蔵RAM105以上の階調数を表
示する場合は、外付けRAM1111と併用して画像を
表示する。したがって、すぐれた画質の多階調表示を実
現することができる。また、外付けRAMの容量を増加
させるだけで、階調表示色数を容易に増加させることが
できるので汎用性が増す。
【0247】なお、外付けRAM1111のデータをア
ドレスするため、セグメントドライバIC14にアドレ
スバスを設け、外付けRAM1111のデータをアドレ
スできるように構成しておく。なお、MLS4演算を行
う際は、4行分のデータが必要なため、外付けRAM1
111のデータも4行分を同時に読み出せるように構成
しておくことが望ましい。
【0248】なお、図111の実施例では、内蔵RAM
105からはみ出た上位ビットを外部RAM1111に
記憶させるとしたが、これに限定するものではなく、下
位ビットを外部RAM1111に記憶させてもよい。ま
た、上位ビットと、下位ビットを分割して記憶させるこ
との限定するものではない。たとえば、メニュー画面を
内蔵RAM105に格納し、サブ画像、ユーザー画像な
どを外付けRAM1111に記憶させるように構成して
もよい。
【0249】また、本発明の実施例において、発振回路
101をコントローラ281またはセグメントドライバ
14内に構成するとしたがこれに限定するものではな
く、マイコンなどでクロックを発生させ、このクロック
を用いてセグメントドライバ14などを動作させてもよ
い。
【0250】また、本発明の携帯電話などの情報表示装
置は、認証ルート・キーを具備している。このキーによ
りiモードサイトとの間でSSL(Secure socket layer)
暗号化通信を行えるように構成している。認証ルート・
キーは、インターネット端末がSSL暗号化通信を行う際
に、認証局(CA、Certificate authority)との間で暗
号化通信を行うための公開鍵である。認証ルート・キー
を搭載することによって、携帯電話などは認証局を利用
してSSL暗号化通信を行うiモード用サイトとの間で、S
SL暗号化通信を行うことが可能になる。SSL暗号化通信
ができるクレジット・カード情報をやり取りするよう
な、セキュリティ保護が必須となる電子商取引を行うこ
とができる。
【0251】多種多様な検討の結果、FRC方式のML
S4駆動に関して、液晶の応答時間R(msec)とフ
レームレートF(Hz)の関係は重要な関係がある。な
お、液晶の応答時間R(msec)は温度20℃〜25
℃における液晶の立ち上がり時間と立下がり時間の和で
ある。また、フレームレートF(Hz)とは一秒間に画
面全体を書き換える回数Fである。また、表示パネルの
走査線はL本(Lduty)とする。なお、FRC処理
は図6から図9に説明したいずれかまたはすべてを実施
する。しかし、8色表示ではシフト処理は必要がない。
【0252】8色表示の時は、RとFおよびLとの関係
は以下の関係を満足させることが最適である。
【0253】 150≦(L・R)/F≦2500 (数3) さらに好ましくは、以下の関係を満足させることが好ま
しい。
【0254】 250≦(L・R)/F≦1500 (数4) また、256色表示の静止画の時は、RとFおよびLの
関係は以下の関係を満足させることが好ましい。
【0255】 80≦(L・R)/F≦800 (数5) さらに好ましくは、以下の関係を満足させることが好ま
しい。
【0256】 100≦(L・R)/F≦600 (数6) 4096色表示の静止画の時は、RとFおよびLの関係
は以下の関係を満足させることが好ましい。
【0257】 100≦(L・R)/F≦700 (数7) さらに好ましくは、以下の関係を満足させることが好ま
しい。
【0258】 120≦(L・R)/F≦600 (数8) 動画表示の時は、RとFおよびLの関係は以下の関係を
満足させることが好ましい。
【0259】 80≦(L・R)/F≦500 (数9) さらに好ましくは、以下の関係を満足させることが好ま
しい。
【0260】 100≦(L・R)/F≦400 (数10) 本発明の表示装置(携帯電話等)は、前述の数式の値
を、設定コマンドあるいはユーザスイッチ等、マイコン
による自動切替えにより設定できるように構成されてい
る。そのため、各表示色数、表示状態により最適なフレ
ームレートで最適な画像表示を実現できる。
【0261】分周回路103の出力はCOMドライバ回
路15、コントローラ104、メモリ105、階調ML
S制御回路106などに与えられる。図107では、S
EGドライバ回路14を別途設けているが、先にも記載
したように、コントローラ104、内蔵メモリ105、
階調MLS制御回路106とSEGドライバ回路は1チ
ップ化することにより低消費電力化が実現されている。
また、電源回路は別途IC化して積載される。もちろ
ん、セグメントドライバ14に内蔵してもよい。メモリ
105は1画面分以上の表示データを保持することがで
き、また、双方向入出力(データ書き出しと読み出しが
同時にできる)することができる。また、コントローラ
はコマンドデコーダ、データのスワップ回路なども含ま
れる。
【0262】したがって、セグメントドライバはマイコ
ンからのコマンドにより、データが256色か、409
6色か、8色かを知ることができる。そこで、マイコン
からのコマンドをデコードし、切替え回路102、分周
回路103を制御すれば、オートマッチックに変更する
ことができる。したがって、ユーザーは表示色を気にす
ることなく画像を最適な状態でみることができる。
【0263】特に表示色により、フレームレートを切替
えたい場合は、携帯電話などの装置にユーザボタンと配
置し、ボタンなどを用いて表示色などを切替えられるよ
うにすればよい。
【0264】図26は情報端末装置の1例としての携帯
電話の平面図である。筐体261にアンテナ263、テ
ンキー262dなどが取り付けられている。261が表
示色切換キーである。なお、携帯電話などの内部回路ブ
ロックを図27に示す。回路は主としてアップコンバー
タ275とダウンコンバータ274のブロック、デェプ
レクサ271のブロックLOバッファ276などのブロ
ックから構成される。
【0265】キー261を1度押さえると表示色は8色
モードに、つづいて同一キー261を押さえると表地色
は256色モード、さらにキー261を押さえると表示
色は4096色モードとなる。キーは押さえるごとに表
示色モードが変化するトグルスイッチである。なお、別
途表示色に対する変更キーを設けてもよい。この場合、
キー261は3つ(以上)となる。
【0266】キー261はプッシュスイッチの他、スラ
イドスイッチなどの他のメカニカルなスイッチでもよ
く、また、音声認識などにより切換るものでもよい。た
とえば、4096色を受話器266に音声入力するこ
と、高品位表示と受話器266に音声入力することによ
り液晶表示パネルの表示画面107に表示される表示色
が変化するように構成する。これは現行の音声認識技術
を採用することにより容易に実現することができる。た
とえば、ユーザが受話器に「256色モード」あるいは
「低表示色モード」と音声入力する。すると受信端末で
は音声解析を実施し、指令された表示モードに切換る。
【0267】また、表示色の切替えは電気的に切換るス
イッチでもよく、液晶表示パネル21の表示部107に
表示させたメニューを触れることにより選択するタッチ
パネルでも良い。また、スイッチを押さえる回数で切換
る、あるいはクリックボールのように回転あるいは方向
により切換るように構成してもよい。
【0268】261は表示色切換キーとしたが、フレー
ムレートを切換るキーなどとしてもよい。また、動画と
静止画とを切換るキーなどとしてもよい。また、動画と
静止画とフレームレートなどの複数の要件を同時に切換
てもよい。また、押さえ続けると徐々に(連続的に)フ
レームレートが変化するように構成してもよい。この場
合は発振器を構成するコンデンサC、抵抗Rのうち、抵
抗Rを可変抵抗にしたり、電子ボリウムにしたりするこ
とにより実現できる。また、コンデンサはトリマコンデ
ンサとすることにより実現できる。また、半導体チップ
に複数のコンデンサを形成しておき、1つ以上のコンデ
ンサを選択し、これらを回路的に並列に接続することに
より実現してもよい。
【0269】また、切換時に基準電圧あるいはバイアス
比などをマイコン制御などにより自動的に切換てもよい
し、また、特定のメニュー表示を表示できるように制御
してもよい。また、マウスなどを用いて切換たり、液晶
表示装置21の表示画面をタッチパネルにし、かつメニ
ューを表示して特定箇所を押さえることにより切換でき
るように構成してもよい。
【0270】なお、表示色などによりフレームレートを
切換るという技術的思想は携帯電話に限定されるもので
はなく、パームトップコンピュータや、ノートパソコ
ン、ディスクトップパソコン、携帯時計など表示画面を
有する機器に広く適用することができる。また、液晶表
示装置(液晶表示パネル)に限定されるものではなく、
有機ELパネルや、TFTパネル、PLZTパネルや、
CRTにも適用することができる。
【0271】フレームレートなどの情報を伝送されるフ
ォーマットに記載するようにしておけば、この記載され
たデータをデコードあるいは検出することにより、自動
でフレームレートなどを変更できるいようになる。特
に、伝送されてくる画像が動画か静止画かを記載してお
くことが好ましい。また、動画場合は、動画の1秒あた
りのコマ数を記載しておくことが好ましい。また、伝送
パケットに携帯電話の機種番号を記載しておいたりして
おくことが好ましい。なお、本明細書では伝送パケット
として説明するがパケットである必要なない。つまり、
送信あるいは発信するデータ中に図25、図34などで
説明する情報が記載されたものであればいずれでもよ
い。
【0272】図25は携帯電話などに送られてくる伝送
フォーマットである。伝送とは受信するデータと、送信
するデータの双方を含む。つまり、携帯電話は受話器か
らの音声あるいは携帯電話に付属のCCDカメラで撮影
した画像を他の携帯電話などに送信する場合もあるから
である。したがって、図25、図34で説明する伝送フ
ォーマットなどに関連する事項は送信、受信の双方に適
用される。
【0273】一般的に携帯電話などではデータはデジタ
ル化されてパケット形式で伝送される。図25(a)に
示すように一例として、パケットには前後に11ビット
あるいは7ビットのマーカを記載する。次に一例として
16ビットのヘッダが記載される。ヘッダにはパケット
番号などが記載する。データ領域には色数データを示す
8ビットのデータとフレームレートを示す8ビットのデ
ータが記載される。これらの例を図25(b)(c)に
示す。また、表示色の色数には静止画と動画の区別を記
載しておくことが好ましい。また、携帯電話の機種名、
送受信する画像データの内容(人物などの自然画、メニ
ュー画面)などを図25(a)のパケットに記載してお
くことが望ましい。データを受け取った機種はデータを
デコードし、自身(該当機種番号)のデータであると
き、記載された内容によって、表示色、フレームレート
など自動的に変更する。また、記載された内容を液晶表
示装置21の表示領域107に表示するように構成して
もよい。ユーザーは画面107の記載内容(表示色、推
奨フレームレート)を見て、キーなどを操作し、最適な
表示状態にマニュアルで変更する。
【0274】なお、一例として、図25(b)では数値
の3はフレームレート60Hzと一例をあげて記載して
いるがこれに限定するものではなく、40−60Hzな
どの一定範囲を示すものであってもよい。また、データ
領域に携帯電話の機種などを記載しておいてもよい。機
種により性能などが異なり、フレームレートを変化させ
る必要も発生するからである。また、画像が漫画である
とか、宣伝(CM)であるとかの情報を記載しておくこ
とも好ましい。また、パケットに視聴料金などの情報を
記載する。パケット長などの情報を記載しておいてもよ
い。ユーザーは視聴料金の確認して情報を受信するか否
かを判断する。また、画像データが誤差拡散処理をされ
ているか否かのデータも記載しておくことが好ましい。
【0275】フレームレートはパネルモジュールの消費
電力と関係する。つまり、フレ−ムレートを高くすれば
ほぼ比例して消費電力は増大する。携帯電話などは待ち
受け時間を長くするなどの観点から消費電力の低減を図
る必要がある。一方、STNパネルなどでは表示色を多
くする(階調数を多くする)ためにはFRCの分母(階
調レジスタのビット数)を大きくする必要がある。しか
し、消費電力の問題から消費電力を増大させることは困
難である。
【0276】この問題を解決するため、本発明は誤差拡
散処理により見かけ上の階調数を増大させる構成を採用
している。誤差拡散処理とは面積階調などの技術により
階調数を増加させる技術である。
【0277】たとえば、パネルが16階調の場合は、4
096色(16×16×16)を表示できる。RGBは
各4ビット(計12ビット)である。パネルが4096
色の性能しか有しない。したがって、65K色を表示す
るには、入力データ(R、B:5ビット、G:6ビット
の計16ビット)の誤差拡散処理を行って、RGBの各
4ビットに変換して液晶パネルに印加する。また、フル
カラー(RGB:各8ビット)の場合は、RGBデータ
を各4ビットに変換して液晶表示パネルに出力する。な
お、出力を4096色に限定するものではなく、出力が
6.5万色でもよい。
【0278】ディザ法としてはその一例として図54に
記載している方法がある。図54に示すように、元の画
像を縦4ドット×横4ドットの粗いメッシュに分割し、
分割した各ブロック毎に2値化作業を行う。ここに各ブ
ロックは4×4個の画素組からなる正方矩形領域に対
し、この矩形領域における各画素組の輝度を、図55に
示すようにあらかじめ用意した4×4の「ディザ行列」
なる表の対応個所と比較して、表の対応する部分に書か
れている数字が自分の輝度よりも小さければ白(輝度2
55)に大きければ黒(輝度0)に置き返る。これば2
値の場合であるが多値に適用すればよい。なお、ディザ
行列としては、Bayer型、ハーフトーン型、Scr
ew型、Screw変形型、中間調強調型、Dot C
oncentrate型があり、これらのいずれでもよ
いが、液晶表示パネル用としては、中間調強調型が最適
である。
【0279】本発明ではSEGドライバ14に1画面分
の画像メモリ(内蔵メモリ)を具備している。したがっ
て、表示画像が静止画の場合は、外部からのデータの入
力は不要であり、内蔵メモリ105をアクセスするだけ
でよい。外部からのデータ入力では外部配線を駆動する
ための駆動電力が必要になるのに対して、内蔵メモリで
はチップ内部の配線容量は小さく、ほとんど無視できる
からである。したがって、内蔵メモリを有す構成では消
費電力を低減できる。
【0280】なお、1画面分の内蔵メモリ105を具備
する構成はSEGドライバ14だけではなく、TFT液
晶表示パネルのソースドライバでもよい。つまり、本発
明は単純マトリックス型液晶表示パネルだけではなく、
アクティブマトリックス型液晶表示パネルにも適用する
ことができる。また、EL表示パネルなど他の表示パネ
ルあるいは装置にも適用できる。なお、SEGドライバ
14のコントローラからCOMドライバ15にコマンド
を転送し、COMドライバ15を制御するように構成さ
れている。
【0281】さらに、本発明の液晶表示装置は、SEG
ドライバ14の他に誤差拡散処理コントローラ971を
具備している。なお、ここでは、説明を容易にするた
め、SEGドライバ14は4096色表示用の1画面分
の内蔵画像メモリ105を有し、図28に示す誤差拡散
処理コントローラ281は、65K色の表示演算用とし
て、RB:5ビット、G:6ビットで、画面の1/16
から1/2のサイズのメモリを有しているとして説明す
る。
【0282】なお、誤差拡散処理コントローラ281に
フルカラー(RGB:各8ビット)のメモリを有してい
れば誤差拡散処理によりフルカラー表示を実現できるこ
とはいうまでもない。
【0283】誤差拡散処理とは面積階調の概念を取り入
れ、少ない階調表現で画面全体ではそれ以上の表示色と
みえる処理方式一般を意味する。この技術はプリンタに
画像を表示する際の技術として確立している。本発明が
新規なのは、静止画データを保持するメモリを具備する
チップあるいは回路(セグメントドライバなど)とは別
個に、誤差拡散処理を行うチップあるいは回路を設ける
点である。また、誤差拡散処理コントローラ281で誤
差拡散処理された演算データは前記静止画メモリ105
に転送し、このメモリ105でデータを保持させる点で
ある。
【0284】なお、誤差拡散は画素の周辺部の階調、色
を考慮して、面積階調の概念を導入して演算を行い、少
ない階調数で多階調に見えるように処理する技術の一般
を意味する。CRTなどの表示装置に導入されているも
の他、カラープリンタの画像処理で用いられているもの
も誤差拡散技術である。その他、誤差拡散の概念にはデ
ィザ処理も含まれることはいうまでもない。また、誤差
拡散とディザ処理とを組み合せたものでもよいことはい
うまでもない。本明細書では、入力された画像データな
どを周辺の画素に分散することのより少ない階調数でそ
れ以上の多階調表示を実現する方法を誤差拡散と呼ぶこ
とにする。つまり、本明細書で呼ぶ誤差拡散とは、一般
的に呼ばれている誤差拡散処理よりは広義の内容を含
む。
【0285】図28に示すようにセグメント(SEG)
ドライバ14(TFTなどのアクティブマトリックス液
晶表示パネルでは、ソースドライバが該当する)は2系
統のI/Fを具備する。1つは12ビット入力であり、
もう一方は16ビット入力である(なお、フルカラーの
場合は24ビットとなる。また、2系統に限定するもの
ではなく、12ビット、16ビット、24ビットなどの
3系統としてもよい)。
【0286】したがって、4096色の場合はマイコン
あるいはコンピュータから直接に画像データがSEGド
ライバ14に入力される。65K色の場合は誤差拡散処
理コントローラ971を介してSEGドライバ14に1
2ビットデータが入力される。もちろん、12ビットデ
ータが誤差拡散処理コントローラ971をスルーで通過
させてSEGドライバ14に印加できるように構成して
もよい。
【0287】通常、液晶表示パネル21に印加するセグ
メント信号の電圧振幅は±5(V)程度以上必要なた
め、一定の10(V)近くの耐圧が必要である。そのた
め、半導体プロセスルールを微細化しにくい。一例とし
て、SEGドライバは0.35μmプロセスを使用の最
大耐圧は8.5(V)耐圧である。
【0288】しかし、プロセスルールを微細化できない
と内蔵メモリのセルサイズも大きくなる。そのため、チ
ップのメモリサイズが大きくなりコストが高くなる。一
例として、4096色で128×160ドットではメモ
リサイズだけで40mm2となる。メモリはチップ面積
の1/2から2/3を占める。メモリサイズの問題から
SEGドライバ14の内蔵メモリは制限を受け、表示色
数を多くできない。これは、内蔵メモリの各画素のビッ
トサイズを長くできないことを意味する。メモリサイズ
が大きくなり、チップサイズが大きくなるからである。
【0289】誤差拡散処理は1つの画素に対する画像デ
ータのサイズが大きく、また、大きい画像データを処理
(誤差拡散処理)により短い画像データに変換するもの
である。したがって、すべての画素に対し演算に必要な
メモリをチップ内に確保することはきわめて効率が悪
い。
【0290】一方、誤差拡散処理コントローラ281
は、図29に示すように演算メモリ283と誤差拡散処
理を実施する演算回路291などから構成される。つま
り、ロジック回路のみ(場合によってはDCDCなどの
電源回路が作りこまれることもある)で構成される。し
たがって、コントローラ281を構成する回路はロジッ
クゲートのみでよい。なぜならば、耐圧を必要とする出
力段が不要であるからである。つまり、コントローラ2
81には高い耐圧は必要ではない。そのため、微細ルー
ルの半導体プロセスを使用できる。
【0291】一例として3.3V耐圧の0.25μmプ
ロセスを使用する。0.25μmプロセスと0.35μ
mプロセスとでは、スタンダードセルサイズが面積で2
倍異なる。つまり、0.35μmで作製したメモリは
0.25μmプロセスでは1/2の面積で作製できる。
また、耐圧1.8Vの0.18μmルールを使用しても
よい。
【0292】誤差拡散処理コントローラ281で演算し
た結果データはセグメントドライバ14に転送し、この
データがメモリ105に貯えられる。この際、入出力フ
ォーマットは図35のものが使用される。以上のことか
ら、誤差拡散コントローラ281は微細ルールが使用で
きるから小チップサイズ化が可能である。また、最低1
行分の演算メモリ283でよいから誤差拡散処理コント
ローラ281のメモリサイズは極めて小さく小チップ化
できる。
【0293】なお、コントローラ281に、フル画面の
画像データを保持できるようにし、このデータを読み出
して誤差拡散処理などによる減色処理を行ってもよい。
減色処理を行ってデータをセグメントドライバ14の内
蔵メモリに転送する。セグメントドライバは8色または
256色など必要最小限の静止画メモリのみを作製して
おく(図95参照)。また、コントローラ281内にD
CDCコンバータからなる電圧回路201を作成してお
くことがこのましい。また、コントローラ281で基準
クロックを発生さえ、この基準クロック281をセグメ
ントドライバIC14などに印加し、セグメントドライ
バIC14をコントローラ281とが、同期を取れるよ
うに構成しておくことが好ましい。
【0294】また、セグメントドライバ14のコマンド
インターフェース回路に適合するようにコントローラ2
81にI/F回路951を作成する。また、セグメント
ドライバIC281のコマンドインターフェースはセグ
メントドライバ14のコマンドインターフェースと同一
にしておく。このように構成することにより、セグメン
トドライバIC14に直接コマンドを入力して使用する
場合も、コントローラ281にコマンドを入力し、コン
トローラがセグメントドライバIC14にコマンドを送
出する場合もユーザー(一般的はマイコン)はあたかも
コントローラ281を介さず、直接セグメントドライバ
IC14にコマンドあるいはデータを送出しているよう
に取り扱うことができる。
【0295】また、ディザあるいは誤差拡散処理を実施
するか否かは、ユーザが独自で切替えれるようにしてお
くことが望ましい。たとえば、携帯電話に設けられた押
しボタンスイッチや、タッチパネルなどである。また、
音声入力などで間接的に切替えれるように構成してもよ
い。その他、マイコンが判断して切替えてもよい。
【0296】画像データはディザあるいは誤差拡散処理
されて転送されてくる場合がある。ディザ処理をした画
像をさらにディザ処理をすると、ドットむらがめだつよ
うになる。ディザ処理をした画像を誤差拡散処理しても
画質劣化はほとんどない。したがって、コントローラ2
81の処理としては誤差拡散処理とすることが望まし
い。
【0297】データの入出力も各色8階調表示の256
(512)色と16階調の4096色を1つのICチッ
プ14で実現しようとすると画像データの入出力フォー
マットをも考慮する必要がある。256色の場合は、1
画素のデータはRが3ビット、Gが3ビット、Bが2ビ
ットの計8ビットであるから8ビット(1バイト)で入
出力することができる。しかし、4096色の場合は、
R、G、Bの各色が4ビットであるから計12ビットと
なる。そのため、1.5バイトという中途半端な状態と
なる。
【0298】本発明ではこれに対応するため、4096
色では図35(a)(b)で示す2つの入出力フォーマ
ットを実現できるようにしている。2つの入出力フォー
マットのうち、1つまたは両方を実現できる。もちろ
ん、256色のときは、1バイト(8ビット)の入出力
を実現する。
【0299】一般的にデータの入出力は8ビットフォー
マットか16ビットフォーマットのいずれかを選択でき
る。また、86系か、68系かを選択できる。図35は
16ビット時の入出力のフォーマットである。
【0300】図35(a)は16ビット単位で入力す
る。その際、先頭の4ビットはブランクとする。このよ
うに入出力することにより、16ビットのアドレスと画
素データの関係が理解しやすい。しかし、ブランクがあ
るため、データの入出力の転送効率は低下する。
【0301】図35(b)は基本的には8ビット単位で
入出力する。アドレス00HはR、G、アドレス01H
はB、Rとする。このように入出力することにより、ア
ドレスと画素データの関係は複雑になるが、データの入
出力の転送効率は格段に向上する。
【0302】本発明はMPUからの初期設定コマンドに
より図35の(a)と(b)のいずれかのフォーマット
を切換ることができる。
【0303】本発明の誤差拡散処理コントローラ281
は、誤差拡散処理されて送られてきたデータは、そのま
ま誤差拡散処理コントローラ281をスルーさせてセグ
メントドライバ14の内蔵メモリ105に転送する機能
を具備する。スルーさせるか否かは、図25のパケット
のデータ内容をデコードして自動的に判定し、処理を行
う。もしくは、MPU(マイクロコンピュータ)、CP
U(パーソナルコンピュータ)からのコマンド処理によ
り行う。
【0304】誤差拡散コントローラは、好ましくは、画
面領域の1/20行分以上1/4行分以下の内蔵メモリ
を2つ以上具備することが好ましい。データ入出力のタ
イミング差の吸収と、誤差拡散処理を行う前後の行を考
慮し最適な誤差拡散処理を実現するためである。また、
誤差拡散処理だけでなく、周辺の画素の画像データを考
慮して重み付け処理を行うためである。また、ディザ処
理と行うためである。
【0305】本明細書では説明を容易にするため、コン
トローラ281は誤差拡散処理を行う回路としたが、こ
れに限定するものではない。つまり、入力されて1画素
の画像データのサイズ(ビット数)を演算によりビット
数を短くしてセグメントドライバ14などの内蔵メモリ
105に転送するものである。また、内蔵メモリ105
から画像データを読み出し、逆誤差拡散処理などを実施
して出力するものである。誤差拡散処理以外にも画像デ
ータのビット数を短くする方式は数々ある。たとえば、
先に記載した画像データの重み付け処理が例示され、デ
ィザ処理が例示される。
【0306】また、誤差拡散処理は1行の画像データを
次の行に誤差拡散して処理し、この処理を順次、次の行
に実施するものであるから、基本的には保持するメモリ
サイズは1行分でよい。したがって、以下の実施例では
メモリサイズを複数行として説明するが、これは先のも
説明したように誤差拡散処理以外にも適用するため、あ
るいは汎用性を増加させるため、入出力のタイミング制
御に活用するためである。したがって、本発明はメモリ
サイズを複数行に限定されるものではない。
【0307】画像データの一例として、液晶表示パネル
の画面サイズが横128ドット(RGB)で縦160ド
ットの場合は、8行分以上40行分以下のサイズのメモ
リを形成する。メモリサイズは誤差拡散処理などの精度
を良くする(汎用性を高くする)につれてサイズは大き
くなる。特に表示色数が大きくなるにつれてサイズは大
きくするべきである。
【0308】本発明では画像評価の検討の結果、以下の
条件にすることが好ましいと結論に達した。つまり、表
示パネルのRGBの総和にビット数をM(例えば、40
96色ではRGBが各4ビットであるので、M=12)
とし、誤差拡散などを実施する入力データのRGB総和
のビット数をN(例えば、65K色では、RB:各5ビ
ット、Gが6ビットであるので、N=5+5+6=1
6)とし、誤差拡散処理コントローラ281のメモリの
行数をLとした時、以下の範囲にすることが好ましい。
【0309】 N/M×4 ≦ L ≦ N/M×32 (数11) さらに好ましくは、以下の条件を満足させることが好ま
しい。
【0310】 N/M×8 ≦ L ≦ N/M×16 (数12) 図30に示すように、誤差拡散処理コントローラ281
は、上式の演算メモリ293サイズのものを複数(29
3a、293b)具備させる。図30において、一方の
メモリ293aは演算処理を行うためのメモリであり、
他方のメモリ293bはデータを書き込むためのメモリ
である。
【0311】逆に画像データ出力(送信)の場合は、一
方のメモリ293bは演算処理を行うためのメモリであ
り、他方のメモリ293aはデータを書き込むためのメ
モリである。
【0312】たとえば、メモリ293aはマイコン(M
PU)などにより、スイッチSA1が閉じられて画像デ
ータが書き込まれる。一方、SB2は閉じられ、メモリ
293bは演算回路291に転送され誤差拡散処理など
が行われる。演算結果はセグメント(SEG)ドライバ
IC14などの内蔵メモリ105の転送される。転送さ
れたデータは内蔵メモリ105に記憶される。
【0313】次のフェーズではスイッチSA2が閉じら
れメモリ293bに画像データが書き込まれ、また、ス
イッチSB1が閉じられメモリ293aのデータが演算
処理を行われる。演算された画像データは、SEGドラ
イバIC14などの内蔵メモリに転送される。つまり、
メモリ293aと293bとは交互にデータの書き込み
と演算処理が行われる。
【0314】なお、先のも記載したように一般的な順次
処理による画像データの誤差拡散処理を行う場合は、メ
モリ293を切換る必要はなく、複数行分のメモリを具
備する必要がないことは言うまでもない。なお、複数行
分のメモリ293を具備する場合は画面を分割して処理
をすることもできるという利点がある。また、データを
一度貯えて、画像データの転送を一度(複数行分)にで
きるという利点もある。
【0315】画像データの転送は画面を分割して行われ
る。たとえば、画面サイズが160行の場合で、メモリ
293a、293bが16行の場合は10分割される。
したがって、演算処理は16行分づつ行う。そして、最
初の16行分の演算処理が終わると内蔵メモリ105に
転送され、次の16行分が演算処理行われる。演算され
た結果は、メモリ105に送られる。したがって、10
回演算処理が終われば1画面の誤差拡散処理が終了す
る。このように転送が10回で済む為、演算結果を1行
ずつ転送する場合に比較して効率がよい。また、低消費
電力化が可能となる。
【0316】SEGドライバ14は、内蔵メモリ105
の画像データを読み出し、液晶表示装置21の表示画面
に画像を表示する。画像が静止画の場合は、誤差拡散コ
ントローラ281は誤差拡散処理などが終了し、内蔵メ
モリ105にデータを転送すれば、誤差拡散コントロー
ラ281は、それ以上動作する必要がない。そのため、
自動的にDCDCコンバータ201へのクロックなどを
停止し自己の電源回路を低下させスリープ状態となる。
スリープ状態と動作状態の切替えは、マイコンからのコ
マンド制御で行ってもよい。
【0317】新規の画像データがある時は、マイコンは
コントローラ281にコマンドを転送し、誤差拡散処理
コントローラ281などはDCDCコンバータにクロッ
クを印加して自身の電源を立ち上げ、画像データ入力待
ち状態となる。マイコンから画像データ終了のコマンド
を受けるとスリープ状態となる。
【0318】以上のように誤差拡散処理コントローラ2
81はスリープ状態と動作状態とを切換るので、静止画
の場合は1画面分の演算処理をするだけであるので低消
費電力化を実現できる。また、演算に要する小さなメモ
リ281を内蔵しているだけであるのでチップサイズの
小さい。なお、演算結果は同期をとって順次内蔵メモリ
105に転送する場合は、1行分以下の演算メモリ29
3で構成できることは言うまでもない。
【0319】なお、図30では、2つのメモリ293を
使用するとしたが、これに限定するものではなく、図3
1に示すように3つ以上のメモリ293a、293b、
293cを具備してもよい。このメモリ293を順次選
択して使用する。
【0320】以上のように本発明は、マイコンなどの原
画画像データ保持手段からの出力データを誤差拡散処理
コンとローラで減色処理し、原画画像データ保持部より
も少ない容量のセグメントドライバ14の画像メモリ部
に画像データ情報を保持させる構成および方法である。
元の原画像を保存するRAMよりも情報を少なく(減
色)して、セグメントドライバのRAMに書き込む。
【0321】この時、単純に下位ビットを切り落とすだ
けでは、階調落ちによる輪郭線が発生する。この課題の
解決するために誤差拡散処理コントローラ281の演算
部291、いわゆるディザ法や誤差拡散法などによる減
色処理(階調数低減処理、たとえば、8ビットを6ビッ
トにする)を行う。これにより空間的に階調を分散させ
ることで、階調落ちに伴う輪郭線を防止する。この処理
は動画、静止画共に有効であるが、特に静止画時におい
ては、コントローラ281は1画面分の処理をし、セグ
メントドライバ14の内蔵メモリに転送した後には停止
する。以降はセグメントドライバ14のみが動作するの
で、低消費電力化の効果が大きい。
【0322】つまり、セグメントドライバに画像メモリ
105aとドライバ部292を一体にし、1チップIC
化することで静止画の時は演算処理が終了した内蔵メモ
リからのアクセスのみで画像を表示できるため低消費電
力化の効果が顕著になる。
【0323】コントローラ281には演算部291に加
えて、ルックアップテーブル方式のガンマ処理部もコン
トローラ281に形成してもよい。もちろん、ルックア
ップテーブル以外のガンマ変更手段でもよい。たとえ
ば、デコーダ回路のようなロジックで1つの画像データ
をガンマ処理された画像データに変換する方法が例示さ
れる。
【0324】ルックアップテーブルは図40に示すよう
に、外部から書き換えることができるように構成する。
つまり、メモリ293の位置領域に表示装置に対応する
ガンマカーブを示す(ガンマカーブにできる)データ
を、RS232Cバス、3線式バス、IICバスなどを
用いて入力する。入力はコントローラが起動時にマイコ
ン内のROMからデータを読み出し、このデータを伝送
することにより行う。また、図25、図34などの伝送
フォーマットにガンマデータを記載し、これをデコード
などし、このデータをメモリ293に書き込むように構
成してもよい。
【0325】以上にようにガンマカーブデータを外部か
ら書き換えられるように構成しておくことにより、コン
トローラのハードは同一であっても多種多様な表示装置
に対応できるようになる。また、表示画像の内容(明る
い海岸の自然化、人物、映画などの画像に内容。クラシ
ック、ポピュラーなどの画質あるいは雰囲気)によっ
て、適正なガンマ特性を実現できるようになる。また、
伝送画像データと伴に、伝送フォーマットに伝送画像デ
ータに最適なガンマデータを記載することにより、最も
良好な画像表示を実現できる。
【0326】コントローラ281に8色表示用のRAM
(RGB:各1ビット)を形成しておくことが好まし
い。8色表示はメニュー画面などに多用され、また、携
帯電話の待ち受け画面などに多く用いられる。したがっ
て、8色表示を実施する機会(時間)は多い。そのた
め、8色表示の消費電力を低減することは、携帯電話の
ように低消費電力化が望まれる機器には必須技術であ
る。
【0327】この8色表示時の低消費電力化のため、8
色表示ではセグメントドライバ14に形成した内蔵RA
Mからデータを読み出して画像を表示する。したがっ
て、コントローラ281から逐次データを伝送する必要
がなく、低消費電力化を実現できる。
【0328】また、セグメントドライバはPWM駆動を
実現すると伴に、合わせて7FRCもしくは4FRCを
実施できる機能を付加しておく。コントローラからは、
逐次、各色4ビットのデータをセグメントドライバ14
に伝送し、この4ビットをPWM駆動で液晶に印加す
る。4ビットでは液晶表示パネル21は4096色表示
となる。また、4FRCをあわせて実施すると、データ
は2ビット増加する。つまり、各色4ビットのPWMデ
ータを4FRCで4回実施することにより、各色6ビッ
ト表示(約26万色)を実現できる。
【0329】さらに、7FRCであれば、3ビット増加
するから、15PWM(8+4+2+1)の4ビットを
3ビット増加するから、約200万色を表示できる。し
たがって、PWMでは16階調しか表現できないが、4
FRCまたは7FRCと組み合わせることにより、26
万色表示、200万色表示を切替えて実現できる。
【0330】PWMの計算はコントローラ81内で実施
する。MLS演算された結果は、最終的に5値の電圧値
となる。この電圧値を重み付け計算(V2は2、V1は
1、Vcは0、MV1は−1、MV2は−2)で加算す
る。結果は絶対値V2の大きさとその符号(±)、絶対
値V1の大きさをその符号(±)をなる。このデータを
セグメントドライバ14に転送し、このデータを1H分
ラッチして保持させる。セグメントドライバはこのラッ
チされたデータを読み出し、液晶表示パネルに印加す
る。
【0331】このように計算結果をセグメントドライバ
14に転送することにより,微細ルールを使用できるコ
ントローラ281で複雑な計算を実施できる。したがっ
て、耐圧の必要で微細ルールで作製できないセグメント
ドライバ14にはロジック回路を形成する必要はほとん
どない。そのため、低コスト化と低消費電力化を実現で
きる。
【0332】伝送されてくる画像データは受信する端末
表示装置の表示パネルに適正なガンマ特性とはなってい
ない場合が多い。たとえば、CRTの2.2乗のガンマ
特性であったりする。受信した端末(たとえば液晶表示
パネルを具備する端末)で表示パネルに適正なガンマカ
ーブに変換(補正)する。ガンマ変換により画像データ
のビット数は増加する。たとえば、8ビットのデータは
10ビットとなる。つまり、適正なガンマ処理が実施さ
れ、ビット数が増加する。しかし、誤差拡散などの処理
により適正な減色処理が実施されるからビット数が増加
してもこのデータを一時保持するだけでよい。ディザあ
るいは誤差拡散処理によりビット数が適正に減少させる
ことができるからである。したがって、良好な画像表示
を実現できる。
【0333】無論、静止画時はガンマ処理部を停止させ
るので、電力が増加することはない。なお、受信端末で
ガンマ処理などを行うとしたが、受信端末で逆ガンマ処
理を行って送信する構成にすることが好ましいことは言
うまでもない。この逆ガンマ処理もルックアップテーブ
ル方式などで容易に実現できる。
【0334】また、RGBで異なる階調数の処理を行っ
てもよい。基本的にGを多くとり、Bを少なくすること
で、同じメモリ容量でも画質は改善する。たとえば、
G:5bit,R:4bit,B:3bitとする。こ
の方式は特にディザ法、誤差拡散法などの空間的に分散
する方法に対して、人間の目に感度の高いGの階調数が
多いため、画素の荒い表示パネルでもざらつき感を解消
することができる。
【0335】また、コントローラ281にフレームレー
トコントロール(FRC)法を用いて、フリッカを抑制
する回路処理部を具備させてもよい。FRC回路部は回
路規模が大きい。コントローラは微細ルールで作製でき
るので回路規模が大きくとも十分コントローラと一体化
できる。
【0336】なお、以上の実施例は液晶表示パネルを前
提に述べてきたが、有機あるいは無機EL等の発光ディ
スプレイ、蛍光表示装置、PLZT表示装置、ディジタ
ルマイクロミラーデバイス(DMD)を用いた表示装置
などであっても、この静止画時の呼び出し電力削減効果
は同等に発揮できることは言うまでもない。
【0337】図34は図25と同様に伝送パケットの内
容を記載している。画像処理方法(誤差拡散処理、ディ
ザ処理などの種別、重み付け関数の種類とそのデータ、
ガンマの係数など)、機種番号などの情報を伝送される
フォーマットに記載するようにしておけばよい。また、
画像データがCCDで撮影されたデータとか、JPEG
データか、またその解像度、MPEGデータか、BIT
MAPデータかなどの情報を記載しておく。この記載さ
れたデータをデコードあるいは検出することにより、自
動で受信した携帯電話などで最適な状態に変更できるい
ようになる。
【0338】もちろん、図25で説明したように、伝送
されてくる画像が動画か静止画かを記載しておくことが
好ましい。また、動画の場合は、動画の1秒あたりのコ
マ数を記載しておくことが好ましい。また、受信端末で
推奨する再生コマ数/秒などの情報も記載しておくこと
が好ましい。
【0339】以上の事項は、伝送パケットが送信の場合
でも同様である。また、本明細書では伝送パケットとし
て説明するがパケットである必要なない。つまり、送信
あるいは発信するデータ中に図25、図34などで説明
する情報が記載されたものであればいずれでもよい。
【0340】図34は携帯電話などに送られてくるある
いは送信するデータの伝送フォーマットの一例である。
伝送とは受信するデータと、送信するデータの双方を含
む。つまり、携帯電話は受話器からの音声あるいは携帯
電話に付属のCCDカメラで撮影した画像を他の携帯電
話などに送信する場合もあるからである。
【0341】誤差拡散処理コントローラ281は、誤差
処理されて送られてきたデータを、逆誤差拡散処理を行
い、元データにもどしてから再度、誤差拡散処理を行う
機能を付加することが好ましい。誤差拡散処理の有無は
図34のパケットデータに載せておく。また、誤差拡散
(ディザなどの方式も含む)の処理方法、形式など逆誤
差拡散処理に必要なデータも載せておく。他の事項は図
25と同様である。
【0342】逆誤差拡散処理を実施するのは、誤差拡散
処理はその処理の過程において、ガンマカーブの補正も
実現できるからである。データを受けた液晶表示装置な
どのガンマカーブと、送られてきたガンマカーブとが適
応しない場合がある。また、送信親されてきたデータは
誤差拡散などの処理がすでに実施された画像データであ
る場合がある。
【0343】この事態に対応するために、逆誤差拡散処
理を実施し、元データに変換してガンマカーブ補正の影
響がないようにする。その後、受信した液晶表示装置で
誤差拡散処理を行い、受信液晶表示パネルに最適なガン
マカーブになり、かつ最適な誤差拡散処理となるように
誤差拡散処理などを実施する。特に、データを受信する
表示装置が、FRC処理を行っているSTN液晶表示装
置などの場合、各階調間の輝度差がリニアでない。この
ようなSTN液晶表示装置には、各階調に応じたガンマ
処理を行うことが望ましいのである。
【0344】一般的に図36に図示するように表示画面
107の画像データは画面の左上(番号1から矢印方向
へ)伝送されてくる。したがって、画像データは図34
に記載するように順方向(DATA1、DATA2、D
ATA3・・・・・・・)に伝送されてくる。誤差拡散
処理も図37に示すように左から右へ誤差拡散処理が行
われる。なお、誤差拡散処理の一例として、図37の画
像データAは左の画像データに7/16、左下の画像デ
ータに3/16、下の画像データに5/16、右下の画
像データに1/16ずつデータを振り分けている。
【0345】したがって、逆誤差拡散処理を行うために
は、図38に示すように図36とは逆に画像処理を実施
する必要がある。図38のようにN行目から矢印方向に
画像処理をする(N、N−1、N−2・・・・・・・・
1)。1画素データを中心にすれば図37と逆に、図3
9のように処理を行う必要がある。
【0346】しかし、画像データが図34(b)に伝送
されてきたのでは図38のように逆順の処理を実施する
ことができない。そのため、伝送フォーマットとしては
図34(c)のようにデータを逆に伝送させる(DAR
An、DATAn−1、・・・・・・)。この逆順デー
タ伝送か否かの記載を図34(a)のパケットのフォー
マットに記載しておく。受信装置ではこの記載を検出
し、逆誤差拡散(ディザなども含む)を実施する。
【0347】なお、図38では逆にデータを伝送させる
としたが、コントローラ281などで一定の容量のメモ
リを具備するのであれば(図30、図31参照)、正方
向でも逆誤差拡散処理などを実施できる。たとえば、図
41の方法である。図41では表示画面をA、B、C、
などの複数のブロックに分割処理をする。1つの分割ブ
ロックが図30、図31などのそれぞれのメモリに入力
(保持)される。保持されたデータ(たとえば図107
のAブロック)は1、2、3、4とブロック内で逆方向
に処理が実施される。もちろん図41では保持されるブ
ロックのデータは4行分としているがこれに限定される
ものではなく、2行、3行あるいは5行以上でもよい。
特にディザ方法は図54のように4×4などのブロック
処理を実施されているため図41の処理方法は都合がよ
い。また、ディザではブロック内で反対側の行から逆順
に処理をすることも必要もないことが多い。
【0348】図10は本発明の回路ブロック図である。
図10に示す階調MLS回路106はMLS演算とフレ
ームレートコントロール(FRC)により階調制御を行
う回路である。メモリ105からのデータと階調制御回
路によりFRC処理を実現する。
【0349】図12(a)は種関数の一例である。直交
関数の種関数は多く存在する。4行のコモン信号線を同
時に選択するMLS4では、4×4のマトリックスの種
関数を用いる。直交関数は各行に−1が一個ずつ含まれ
るものを使用する(正負反対表現であれば1が一個ずつ
含まれるという表現になる)。−1が2個含む行が存在
する場合、1行のすべてが1である直交関数を使用する
とフリッカの発生が大きくなる。このフリッカの発生が
大きくなるのはセグメントICから多くV2(MV2)
電圧が出力される割合が高くなるためと思われる。した
がって、各行には−1が一個ずつ含まれる直交関数を採
用することが好ましい(正負反対表現であれば1が一個
ずつ含まれるという表現になる)。なお、−1とが1と
かの正負の記号はロジック的にみれば逆でも成り立つ。
したがって、以下の記述では正負を反対読みにしてもよ
いこと言うまでもない。説明を容易にするために正を中
心して説明するだけである。
【0350】図12(b)に示すように直交関数が1の
ときはコモン電圧aVが該当させる。なお、Vは基準電
圧であり、aはバイアス比である。直交関数1は論理の
H(正)に置き返る。また、直交関数−1は論理L
(負)に置き返る。
【0351】バイアス比aは表示パネルの行数から理想
バイアス比が決定される。理論的には6.5とか小数点
表示となる。しかし、回路では基準電圧を逓倍して電圧
を作成するため、整数でないと実現できない。したかっ
て、理想バイアス比6.5の場合は、バイアス比a=6
または7とする必要がある。その際、バイアス比は理想
バイアス比よりも大きな整数値を採用することが好まし
い。バイアス比が大きくなるほど、セグメント信号の振
幅値が小さくなり、フリッカの発生が抑制されるからで
ある。つまり、バイアス比7を採用する。また、回路面
からバイアス比は偶数であるほうが回路規模を小さくす
ることができる。したがって、バイアス比は7よりも8
の法がよい。つまり、バイアス比aは理想バイアス比よ
りも大きい偶数値を採用する。なお、この際、採用した
バイアス比でのオンオフ比は、1.067以上となるよ
うにする。1.067は行数がVGAの1/2のn=2
40の場合のオンオフ比である。このオンオフ比以下で
あると画質の劣化が大きい。
【0352】後述するが、8階調表示の場合は、画像デ
ータDATA(2:0)に一致する階層データが1bi
t(オン又はオフ)選択され、4行分で図11に示すB
〔3:0〕となる。この4行分の4bitからなるBデ
ータは直交関数Hとそれぞれがビットごとに図12
(c)で示す論理演算が実施される。
【0353】また、画像データは図13に示すようにオ
ン(ON)データ1は−V電圧を意味し、論理1が該当
する。逆にオフ(OFF)データ0は、V電圧を意味
し、論理0を該当させる。図12(c)はコモン側の出
力であり、図12はセグメント側の出力に該当する。た
とえば、セグメント側の−V電圧で、コモン側がaVの
時、液晶層に高い電圧が印加される(選択されてオン電
圧が印加される)。
【0354】図11は、図10の階調MLS回路106
のブロック図である。階調データシフト回路111は少
なくとも複数のレジスタからなる階調データを具備す
る。この階調データは図17等に示す。この階調データ
シフト回路111の出力値とDATA〔2:0〕の3ビ
ットデータが比較されてオンオフが判断される。DAT
A〔2:0〕は4行同時選択のMLSでは、4行分が同
時に読み出されるか、もしくは4行のうち1行ずつ順次
読みだされる。4行分が集まり、階調選択回路の出力は
4bitのB〔3:0〕となる。
【0355】なお、説明を容易にするために例をあげて
MLS4としているが、本発明はこれに限定するもので
はなく、8行同時選択(MLS8)などでもよい。ま
た、7行同時選択(MLS7)などでもよい。MLS4
であるから、4行分が集まり、階調選択回路の出力は4
ビットとなるとした。しかし、MLS8の場合は8行分
集まり、階調選択回路の出力は8ビットとなる。したが
って、本発明はMLS4のみに適用されるものではな
く、その他の液晶表示パネルなどの駆動方法に適用して
もよい。
【0356】図11に示すHSEL〔1:0〕信号は2
bitの選択信号であり、2bitで、図14(a)の
直交関数の各行を選択する。なお、直交関数はセグメン
トドライバ14にROM化されて保持されており、この
直交関数を1Hごとにコモンドライバ15に転送する
(もしくはコモンドライバ内に保持された直交関数を選
択する)。好ましくは、直交関数はセグメントドライバ
側のみに保持させておくことがよい。ハード規模が小さ
くなるからである。
【0357】一般的に図6(b)に示すように1フレー
ムは4つのフィールドからなる。図14(a)の直交関
数はフィールドごとに異ならせる。第1のフィールドは
直交関数の1行目を選択してこれを用いてDATAとの
MLS演算を行う。第2のフィールドでは直交関数の2
行目を選択して同様にMLS演算を行う。第3のフィー
ルドでは直交関数の3行目を選択してMLS演算を行
い、第4のフィールドでは直交関数の4行目を選択して
MLS演算を行う。なお、ここでは、MLS演算を行う
と記載しているが、これは説明を容易にするためであ
る、実際には、MLS演算ではなく単なるデコーダ回路
で構成される。
【0358】行選択信号HSEL〔1:0〕により、直
交関数の各行1H〔3:0〕が直交関係ROM113よ
り出力される。なお、各行の選択順は可変できるように
構成しておくことが好ましい。画像の種類によっては選
択する直交関数の行を入れ替えたほうがスプライシング
の低減など良好な結果が得られるからである。
【0359】各行のデータIH〔3:0〕は反転処理回
路114に入力される。反転処理回路114はデータの
反転処理を行う。反転処理はノーマリホワイト(NW)
モードと、ノーマリブラック(NB)モードとの切換
(NW/NB)と、交流化信号PMとがある。なお、P
MとはnH反転駆動の信号極性切換信号である。
【0360】本発明ではNW/NBの切替えは、セグメ
ントとコモンドライバでの直交関数のうち一方のみの符
号を反転させることにより実現する。交流化はセグメン
トとコモンドライバとの両方の直交関数の符号を同時に
反転させることにより行う。このように直交関数の符号
を反転させることにより交流化を実現することによりハ
ード規模を小さくすることができる。画像データの符号
を反転する方法に比較して、直交関数の4×4=16の
データを反転するだけで実現できるからである。
【0361】なお、実際には、直交関数はセグメントド
ライバIC14のみにROM化されており、コモンドラ
イバIC15には逐次、セグメントドライバICから転
送される。したがって、コモンドライバIC15内には
直交関数はROM化されていない。このように逐次転送
方式を採用することによってもハード規模を小さくする
ことができる。また、直交関数はドライバチップの外部
から3線式バス、IICバス、RS232Cなどを用い
てチップ内に伝送できるように構成しておいてもよい。
また、4行以上の多数の直交関数行をセグメントチップ
内にROM化しておき、その任意の行を選択できるよう
に構成してもよい。
【0362】セグメントドライバから直交関数を転送す
る構成では、NW/NBの切換は、セグメントドライバ
ICからコモンドライバICには直交関数の符号を反転
させたものを転送する。nH反転などの交流化駆動はセ
グメントドライバICの直交関数の符号を反転し、この
反転した符号の直交関数をとコモンドライバICに転送
する。もちろん、図12(a)で示す4行の符号を反転
させた直交関数をROM化しておき、4+4=8行の直
交関数のいずれかを選択する、また、転送するという構
成で実現してもよい。この場合は符号を反転して転送す
るというハードは必要なくなる。したがって、ドライバ
動作が明確になる。
【0363】本発明では図14(b)に記載しているよ
うにPM=0のとき液晶層に印加される電圧は負極性と
し、PM=1のとき正極性としている。また、本発明で
は図14(c)に記載しているようにNW/NBは0の
ときNB(ノーマリブラックモード)とし、1のとき、
NW(ノーマリホワイト)としている。したがって、N
W/NB、PMの信号により直交関数H〔3:0〕の出
力は図14(d)のごとくなる。
【0364】MLS回路115はB〔3:0〕とH
〔3:0〕とを演算する。演算は各ビットで実施する。
つまりB
〔0〕とH
〔0〕、B〔1〕とH〔1〕、B
〔2〕とH〔2〕、B〔3〕とH〔3〕で演算する。演
算の論理は図12(c)である。結果はQ〔3:0〕と
なる。図12(c)の論理でも明らかであるが、QはE
X−NOR論理となる。
【0365】加算回路116はQ〔3:0〕の”1”ビ
ットの数をカウントする。カウントの結果はS〔2:
0〕となる。この変換表を図15に記載している。しか
し、現実のハードでは加算回路ではなく、デコーダ回路
で実現している。加算回路116の出力S〔2:0〕の
値に基づき、電圧選択回路117は該当のスイッチをオ
ンし、この電圧をセグメント信号線に出力する。図16
に示すMLS演算結果が図15のS[2:0]に該当す
る。つまり、Sの値にもとづいて電圧が選択されるので
ある。
【0366】以上の説明では説明を容易にするために、
階調MLS制御回路106でMLS演算し、その結果を
加算回路116で集計するというよう説明したが、現実
の回路ではこのように処理をしていない。MLS回路と
加算回路などとは一体と構成されている。具体的には1
つのデコーダ回路を構成している。このようにデコーダ
回路にすることにより回路規模を小さくすることができ
る。したがって、MLS演算は行っていないし、加算処
理も行っていない。論理的にも単なる組み合わせ回路で
構成している。また、ゲート回路の規模を極力小さくす
るため、画像データはあらかじめ、反転させて入力を行
っている。
【0367】電圧値はMLS4の場合は、V2、V1、
VC、MV1、MV2の5値である。この5値の関係は
VCを中心として|V1|=|MV1|、|V2|=|
MV2|、V2=2×V1、MV2=2×MV1であ
る。
【0368】以上の処理を1水平走査期間(1H)とに
行う。なお、1水平走査期間(1H)には4本のコモン
信号線が同時に選択される。したがって、本発明は1H
に少なくとも4つのクロックを発生させている。つま
り、メインクロックは1Hの4倍である。
【0369】本発明の表示装置の駆動回路(ドライバ)
はより具体的には図20で示される。つまり、図11の
点線で示される信号処理回路202は、図20に示す各
セグメント信号線にそれぞれ構成される。
【0370】なお、本発明の回路ブロックでは説明を容
易にするためにR、G、Bのうち1つの処理回路のみを
図示している。つまり、カラー表示装置では約3倍の回
路規模となる。本明細書の説明では白黒のディスプレイ
のように説明し、あえてR、G、B等の色処理には言及
しない。しかし、これに限定するものではない。また、
2色表示の場合は白黒の場合の2倍であり、6色表示の
場合は6倍である。
【0371】図20に示すようにセグメントIC14に
は階調データシフト回路111からの階調データ配線2
03はセグメントチップ14の横方向に配線されてい
る。階調データシフト回路111はコントロール回路2
01により制御される。また、DCDCコンバータ(チ
ャージポンプなど)からなる電源回路104から電力が
供給される。信号処理回路202には階調データ配線2
03が階調ごとに順次接続されている。また、信号処理
回路202の出力はバッファ回路204に印加され、さ
らにセグメント信号線206に出力される。また、V3
(MV3)電圧などはコモンドライバ15によりコモン
信号線205に印加される。
【0372】階調レジスタの1例としては図17に示す
構成が例示される。この構成は、レジスタの最大が13
である。階調番号0はたえず、オフであるからあえて階
調レジスタを設ける必要はないが説明を容易にするため
に記載している。同様に、階調番号15はたえず、オン
であるからあえて階調レジスタを設ける必要はないが説
明を容易にするために記載している。
【0373】階調No.0は0/1で示され、階調N
o.1は1/13で示され、階調No.2は1/7で示
され、階調No.3は1/5で示され、階調No.4は
1/4で示され、階調No.5は1/3で示され、階調
No.6は2/5で示され、階調No.7は6/13で
示され、階調No.8は7/13で示され、階調No.
9は3/5で示され、階調No.10は2/3で示さ
れ、階調No.11は3/4で示され、階調No.12
は4/5で示され、階調No.13は6/7で示され、
階調No.14は12/13で示され、階調No.15
は1/1で示される。
【0374】図18は、図17に記載した階調データの
隣接データ差を示している。階調差は理想値(1/15
=0.667)に対して、20%の範囲内におさまって
いる。したがって、階調飛びはなく、良好な16階調を
表示できる。また、階調の最大フレーム数は13である
ので、15に比較して短いからフリッカを発生しにく
い。
【0375】階調データ配線203は信号処理回路20
2に入力される。また、信号処理回路202には画像デ
ータDATA[3:0]が入力され、このデータに対応
する階調データ配線202の出力が選択される。
【0376】図19に示すように階調No.0の0/1
の反転パターンは階調15の1/1であり、階調No.
1の1/13の反転パターンは階調14の12/13で
あり、階調No.2の1/7の反転パターンは階調13
の6/7であり、階調No.3の1/5の反転パターン
は階調12の4/5であり、階調No.4の1/4の反
転パターンは階調11の3/4であり、階調No.5の
1/3の反転パターンは階調10の2/3であり、階調
No.6の2/5の反転パターンは階調9の3/5あ
り、階調No.7の6/13の反転パターンは階調8の
7/13である。つまり、各レジスタのビットはミラー
の関係にある。つまり、階調No.0からNo.7のレ
ジスタの反転が階調No.15からNo.8となる。し
たがって、階調No.0からNo.7の組か、階調N
o.15からNo.8の組みかの一方があれば、他方を
復元することができる。本発明はこの点を利用し、階調
No.8〜No.15を省略している。
【0377】図20に示すようにセグメントIC14に
は階調データシフト回路111からは階調データ配線2
03がチップ14の横方向に配線されている。階調デー
タ配線202は図19のデータの場合、階調No.0は
1本、階調No.1は13本、階調No.2は7本、階
調No.3は5本、階調No.4は4本、階調No.5
は3本、階調No.6は5本、階調No.7は13本で
あるから、総計で51本(ただし、階調No.0は省略
可能)となる。これは一色の場合であるから、RGBの
場合は3倍の153本となる。もし、レジスタをミラー
の関係にするという構成を採用しなければ、2倍の30
0本以上となり、階調データ配線だけでチップの相当な
面積を占めることになる。
【0378】フレームレートコントロール方式(FR
C)で表示すると、階調数が増加するほど、階調を表示
するデータ長(分母)つまり、フレーム数が長くなる。
そのためフリッカが発生しやすくなる。そのため、フリ
ッカの発生を抑制するためには、階調レジスタが短くな
るように構成することが好ましい。
【0379】この目的を達成するために本発明では、図
58に示すように、基本的に階調レジスタの長さが8と
12およびその公約数で構成するようにしてもよい。前
述の実施例では、最大の分母が13であったが、図58
の実施例では最大の分母が12であり小さい。また、図
58では最小公倍数も24と小さくし、全階調が表現さ
れる期間(すべての階調(16階調)が開始位置に戻る
期間)を24と短くしている。
【0380】このように構成することにより、スプライ
シングやフリッカの発生が極めて少なくなる。また、8
階調表示の場合は分母が12、またはその公約数のもの
を採用する。本発明では8階調表示は16階調表示の階
調データパターンの一部を選択して使用する。
【0381】8階調表示では、階調レジスタのNo.0
は0/1、No.1は1/12、No.2は1/4、N
o.3は1/3、No.4は1/2、No.5は2/
3、No.6は3/4、No.7は11/12、No.
8は1/1とする(うち、1つを省略する)。この場合
は、すべての階調を1通り表現する周期が12となり、
短い。したがって、本発明のフィールドシフトを実施し
ても解消によるフリッカの発生が小さい。この点も利点
である。
【0382】図58の16階調表示では、各階調の明る
さ差もほぼ均等にしている。その割に最大の分母が12
と小さいからフリッカの発生も少ない。これは単なる設
計事項ではなく、画像表示させ、深い検討の後、発明さ
れて事項である。なお、図58においてもNo.0とN
o.15は説明を容易にするために図示したが、特にな
くとも回路を構成できることは言うまでもない。
【0383】図58では、階調レジスタのNo.0は0
/1、No.1は1/12、No.2は1/8、No.
3は1/6、No.4は1/4、No.5は1/3、N
o.6は3/8、No.7は5/12、No.8は1/
2、No.9は7/12、No.10は2/3、No.
11は3/4、No.12は5/6、No.13は7/
8、No.14は11/12、No.15は1/1とし
ている。特にNo.8の1/2はオンオフが繰り返され
るパターンであるのでフリッカの発生は全くないことが
特長である。
【0384】また、階調の分母の最大長が12であるた
め、12の公約数は多く(4、3、2、6等)がほとん
どの階調データ(No.1、3、4、5、7、8、9.
10、11、12、14)は12フレームで繰り返され
る。したがって、階調間の干渉が発生しにくい。また、
動画でもスプライシングは発生しにくい。階調レジスタ
のNo.2、No.6、No.13等のデータ長も8で
あり、8も公約数が4、2であり、これは12の公約数
と一致している。したがって、1/12と1/8を組み
合わせた構成は干渉等が発生しにくい。
【0385】No.8の1/2はフリッカが発生しない
パターンであることから採用した意味と、No.6のミ
ラー構成がない階調データでも各階調間の”飛び”がな
いようにした意味がある。仮にNo.6のミラー位置に
階調パターンを配置すると、階調No.7の5/12か
ら階調No.9(No.8の1/2がないと次はNo.
9である)の7/12の間がはなれすぎる(”飛び”が
発生する)。
【0386】ただし、図58でこの階調パターンにかな
らずしも限定するものではない。たとえばNo.2に1
/7がNo.13に1/7が挿入(置き換えた構成)し
た構成、No.6のミラー位置に5/8を配置し、N
o.7の5/12あるいはNo.9の7/12を削除し
た構成でもよい。その他、No.3とNo.4間に1/
5等を配置してもよい。
【0387】図58の階調パターンでも階調表示性能は
充分である。また、必要に応じて誤差拡散処理を行い、
階調の飛びを補正し、ガンマ特性をリニアにすることも
できる。また、誤差拡散の面積階調表示を取り入れるこ
とにより階調数を増大することもでき、好ましい。
【0388】階調データシフト回路111はコントロー
ル回路201により制御され、DCDCコンバータ、チ
ャージポンプからなる電源回路104から電力が供給さ
れる。信号処理回路202には図21に示すように、階
調データ配線203が階調ごとに順次接続されている。
また、信号処理回路202の出力はバッファ回路204
に印加さる。バッファ回路204には各電圧(V2、V
1など)が切り替わる際に流れる貫通電流の発生を防止
するため、ハイインピーダンス回路が構成されている。
【0389】図148はハイインピーダンスの実現回路
である。MLS4ではV2、V1、VC、MV1、MV
2の5つの電圧値のうち1つの電圧値が選択されてセグ
メント信号線に印加される。たとえば、ある時刻にV2
電圧がセグメント信号線に印加されている場合、次の回
路クロックでMV2電圧が前記セグメント信号線に印加
される。この際、V2電圧を出力するオペアンプ451
aとMV2電圧を出力するオペアンプ451eが同時に
セグメント信号線に電圧を出力すると大きな貫通電流が
流れる。
【0390】この貫通電流の発生を防止するため、図1
48に示す本発明の液晶表示装置ではV2、V1、MV
1、MV2の4つのオペアンプ451の出力単に低イン
ピーダンスのアナログスイッチ1481を配置してい
る。アナログスイッチは、電圧値の切替え時にすべてオ
フとなる。ある時刻にV2電圧がセグメント信号線に印
加されている場合、アナログスイッチ1481aがオフ
となり、次にアナログスイッチ1481eがオンとな
る。したがって、アナログスイッチ1481aと148
1eが同時にオンとなっているときはない。そのため、
オペアンプ451aと451eの出力が同時に出力され
ることはなく、貫通電流は発生しない。
【0391】図149は図148のアナログスイッチ1
481の制御タイミングチャートである。アナログスイ
ッチ1481のオンオフを制御するゲート信号CNは、
パルス幅変調の制御クロックに同期して出力される。C
N信号がH(1)の時、アナログスイッチ1481のゲ
ートは閉じ、アナログスイッチ1481はオフとなる。
逆にCN信号がL(0)の時、アナログスイッチ148
1のゲートは開き、アナログスイッチ1481はオンと
なる。したがって、アナログスイッチ1481のオンオ
フを制御するゲート信号CNは、パルス幅変調の制御ク
ロックに同期してH状態とされるから、電圧の切替わり
時はすべてのアナログスイッチ1481はオフ状態とな
る。
【0392】このすべてのアナログスイッチ1481が
オフ状態となる時間tは20nsec以上100nse
c以下とする。20nsecより小さいと半導体チップ
の温特によりHパルスを出力するタイミングずれを発生
しやすく、貫通電流を発生する可能性が高くなる。10
0nsecより大きいと液晶層に印加する電圧の実効値
が小さくなり、信号パルス1072の波形、タイミング
により階調変化を引き起こす。
【0393】なお、図148ではアナログスイッチを使
用するとしたが、これは切替え手段であればいずれでも
よい。たとえば、トランジスタやホトリレーあるいはホ
トトランジスタでもスイッチ回路を構成できる。したが
って、電圧あるいは電流のオンオフを制御できるもので
あればいずれでもよい。
【0394】この貫通電流の発生を防止するため、図1
48に示す本発明の液晶表示装置ではV2、V1、V
C、MV1、MV2の5つの電圧値間で貫通電流の発生
を防止するとした。同様のことは、コモンドライバ15
でも発生する。コモンドライバ15でも、V3、VC、
MV3電圧を切替えて使用するからである。コモンドラ
イバ15でもセグメントドライバ14と同様にコモン信
号線に印加する電圧の出力端にスイッチ1481を配置
し、電圧の切替えの際、同時に複数の電圧がコモン信号
線に出力しないようにすればよい。
【0395】信号処理回路202部をさらに詳細に記載
すると図21のようになる。階調データ配線203は各
階調の1本ずつ、それぞれセグメント信号線ごとに設け
られた信号処理回路202に入力される。一方、画像デ
ータDATA[479:0](なお、データは16階調
の4ビットで1行の画素数は120画素としている。つ
まり、4×120=480である)は1行ずつ読み出さ
れる。そして、4ビットずつ信号処理回路に供給され
る。この画像データの値に対応する階調データ配線20
3が選択され、選択されたデータ(1または0)と直交
関数とが演算される。
【0396】図19に示すようにミラー反転の構成を採
用しているため、データを復元するために図22の回路
構成をとっている。画像データD[3:0]の下位3ビ
ットでスイッチSの番号を選択する。下位3ビットであ
るから、0−7の値となる。したがって、スイッチS0
−S7を選択することができる。選択されたデータはX
−NORのa端子に印加される。一方、データの最上位
ビットD3に前述のEX−NORのb端子に印加され
る。もし、D3が1であれば、a端子のデータは反転さ
れる。つまり、ミラーの関係のデータがc端子に出力さ
れることになる。D3が0であれば、反転されない。こ
のような構成を採用することにより、ミラー反転を実現
できる。したがって、階調レジスタの約1/2を省略す
ることができる。そのため、階調配線203の線数を大
幅に減少させることができる。なお、階調レジスタのデ
ータを倍速で転送すればさらに配線203数を1/2に
することができる。
【0397】なお、図22のEX−NORの出力cが図
20の信号処理回路202の出力となり、これらの処理
がMLS4のときは4回繰り返されることによりB
〔3:0〕となる。もちろん、MLS2ではB〔1:
0〕となり、MLS8ではB〔7:0〕となることは言
うまでもない。
【0398】図19の階調パターンでも階調表示性能は
充分である。また、必要に応じて誤差拡散処理を行い、
階調の飛びを補正し、ガンマ特性をリニアにすることも
できる。また、誤差拡散の面積階調表示を取り入れるこ
とにより階調数を増大することもでき、好ましい。
【0399】なお、コモンドライバIC15から出力さ
れる電圧V3、MV3の振幅値を小さくすることは重要
である。ドライバIC15の耐圧を低減でき、また、不
要輻射の発生を小さくすることができるからである。コ
モンドライバIC15から出力される電圧を低くするた
め、セグメントドライバ14から出力される信号にダミ
ーパルスを重畳させる。ダミーパルスは1Hの1/8以
上1/16以下の幅であり、電圧振幅はV2またはMV
2である。V2とするかMV2とするかは4つのコモン
ドライバICから出力される電圧に応じて決定する。4
つの選択電圧のうち3つがV3の時は、ダミーパルスは
MV2とする。4つの選択電圧のうち3つがMV3の時
は、ダミーパルスはV2とする。より大きな実効値が印
加できるようにするためである。
【0400】ダミーパルスは各信号線に、同一電圧値か
つ同一パルス幅かつ同一タイミングで印加される。ダミ
ーパルスの電圧値並びにパルス幅を調整することによ
り、液晶に印加される実効値電圧が変化する。また、ダ
ミーパルスを印加するタイミングは、1水平走査期間の
任意の位置である。
【0401】このように、ダミーパルスを各信号線に、
同一電圧値かつ同一パルス幅かつ同一タイミングで印加
すると、ダミーパルス印加時では、各信号線間に電位差
が生じないので、各信号線間で形成される浮遊容量結合
による干渉がなくなり、縦筋や表示むらの発生を緩和す
ることができる。また、見かけ上、信号電圧も高周波化
されるので、表示画質の向上が図られる。また、コモン
ドライバICから出力される電圧の振幅値も低くてすむ
ため、コモンドライバICの耐圧を低くすることができ
る。
【0402】以上はMLS駆動のFRC方法により多階
調表示を実施する方法であった。本発明はこれに限定す
るものではなく、以下に説明するPWM(パルス幅変
調)方式で多階調表示を実現してもよい。図113はM
LSのPWM駆動の説明図である。なお、図112はコ
モンドライバ15の出力波形である。コモンドライバ1
5はMLSのFRCでもPWMでも同一波形であり、ま
た、動作も同一である。
【0403】図112でも理解できるように、MLS4
では同時に4本のコモン信号線を選択する。電圧振幅は
aV(aはバイアス比)である。この振幅はaVと−a
Vの2種類ある。なお、選択されない行はVc電圧が印
加される。ロジック的には以前にも説明したように、a
Vはロジック1とし、−aVは0とする。
【0404】MLS4では同時に4本のコモン信号線が
選択されるが、選択される信号のうち3つは同一極性で
あり、1つがその逆極性である。4本の選択位置は1H
の同期信号により順次シフトされる。つまり、4本づつ
選択される。図113は図面の下側はセグメント信号線
に印加される信号を示している。上側は図112で示し
たコモン信号線に印加する信号を拡大したものである。
【0405】なお、図112、113では後に説明する
ダミーパルスを図示している。ダミーパルスはコモン電
圧の振幅V3(MV3)を低減させる方法である。ダミ
ーパルス1071はセグメント信号に印加する。また、
ダミーパルスを印加シテイル期間もコモン信号線を選択
する必要がある。この期間は図112で示すように補助
パルス1121である。つまり、コモン信号は、ダミー
パルス(選択パルス)を印加するときは、コモンパルス
1122+補助パルス1121の期間となる。ダミーパ
ルスは1水平走査期間(1H)のうち、一定期間の間、
MLSで最も絶対値が高い電圧(MLS4ではV3、M
V3)を印加する方法である。
【0406】平易に述べれば、単純マトリックス型液晶
パネルは、セグメント信号とコモン信号の絶対値でオン
オフを表現する。したがって、ダミーパルスの印加によ
りセグメント信号の割合が大きくなれば、その分だけコ
モン信号の振幅を低減できるのである。
【0407】MLSでは、複数のコモン信号線を同時に
選択する。ダミーパルスは、同時に選択したコモン信号
線に印加する電圧のうち、多い電圧の極性の反対電圧を
セグメント信号線に印加する。たとえば、MLS4で、
4本のコモン信号線を選択し、この選択したコモン信号
線に印加した電圧がV3、V3、V3、MV3であれ
ば、この選択された1水平走査期間の所定時間にセグメ
ント信号線にMV2電圧を印加する。逆に4本のコモン
信号線を選択し、この選択したコモン信号線に印加した
電圧がMV3、MV3、MV3、V3であれば、この選
択された1水平走査期間の所定時間にセグメント信号線
にV2電圧を印加する。つまり、コモン信号線に印加し
た電圧で多数決をとり、多いほうの電圧と逆の極性のV
2またはMV2電圧を印加するのである。
【0408】また、図113は16階調を表示するため
の、PWM駆動である。本発明のPWM駆動は、データ
領域は15クロック(15パルス)で表現する。16階
調は4ビットであり、第4ビットは重み付け8、第3ビ
ットは重み付け4、第2ビットは重み付け2、第1ビッ
トは重み付け1で表現する。たとえば、データ15は、
第4ビットが1、第3ビットが1、第2ビットが1、第
1ビットが1であるから、8+4+2+1となる。ま
た、データ9は、第4ビットが1、第3ビットが0、第
2ビットが0、第1ビットが1であるから、8+0+0
+1となる。また、データ10は、第4ビットが1、第
3ビットが0、第2ビットが1、第1ビットが0である
から、8+0+2+0となる。
【0409】図113において、(セグメント)信号線
1は走査線1が選択されたとき、1H期間に電圧V(V
1電圧)が8パルス分(1072a)、次に電圧2V
(V2電圧)が4パルス分(1072b)、次に電圧V
(V1電圧)が2パルス分(1072c)、次に電圧−
V(MV1電圧)が1パルス分(1072d)出力され
る。次に、(セグメント)信号線1は走査線5が選択さ
れたとき、1H期間に電圧−2V(MV2電圧)が8パ
ルス分、次に電圧2(V1電圧)が4パルス分、次に電
圧−V(MV1電圧)が2パルス分、次に電圧2V(M
V2電圧)が1パルス分出力される。なお、V1、V2
などの電圧値はMLSの演算により求められる。
【0410】なお、偶数番目のセグメント信号線(信号
線2、信号線4、……)と、奇数番目の信号線(信号線
1、信号線3、……)とは、上位ビットを下位ビットの
順序が逆になるように、セグメント信号線に印加してい
る。つまり、奇数番目の信号線1には第4ビット→第3
ビット→第2ビット→第1ビットの順で出力する。偶数
番目の信号線2には第1ビット→第2ビット→第3ビッ
ト→第4ビットの順で出力する。また、第1ビットから
第4ビットの印加順は、フレームごとに反対方向とす
る。
【0411】以上のように偶数番目のセグメント信号線
(信号線2、信号線4、……)と、奇数番目の信号線
(信号線1、信号線3、……)とは、上位ビットを下位
ビットの順序が逆になるように、セグメント信号線に印
加することにより、セグメント信号線に印加される周波
数成分が画面全体として均一になる。そのため、動画像
であっても画像みだれが発生しない。
【0412】直交関数(種関数h)の要素の取り出しは
図114の回路で実現する。種関数の要素hの選択は4
進カウンタ1141をカウントすることで実現する。ま
た、PWMによる電圧の計算は図115の回路で実現す
る。第4ビット(パルス幅8)から第1ビット(パルス
幅1)を加算器1151とラッチ回路1152で求め
る。
【0413】図116はPWMの実現する駆動回路のブ
ロック図である。図110と同様に誤差拡散処理回路2
92を具備し、誤差拡散処理を行った結果をセグメント
のMLS回路115に転送して演算する。なお、図11
6においてセグメントドライバ14に内蔵RAM105
を具備させてもよい。
【0414】また、図116の構成などにおいて、垂直
同期信号VDを用いて、フィールドあるいはフレームご
とに誤差拡散処理あるいはディザ処理方法を変化させて
もよい。たとえば、ディザ処理では、第1フレームでB
ayer型を用い、次の第2フレームではハーフトーン
型を用いるなどである。このようにフレームごとにディ
ザ処理を変化させ、切替えるようにすることによりドッ
トむらが目立ちにくくなるという効果が発揮される。ま
た、第1フレームと第2フレームで誤差拡散の処理係数
を変化させてもよい。また、第1フレームで誤差拡散処
理をし、第2フレームでディザ処理をし、さらに第3フ
レームで誤差拡散処理をするなど処理を組合わせても良
い。また、乱数発生回路を具備し、乱数の値でフレーム
ごとに処理を実施する処理方法を選択してもよい。
【0415】ディザ処理では、ノーマリブラック(N
B)モードででBayer型を用い、ノーマリホワイト
(NW)モードでハーフトーン型を用いるなどしてもよ
い。つまり、モードに応じて処理方式を変化させるので
ある。同様に、NBモードの場合はディザ処理を実施
し、NWモードの場合は誤差拡散処理を行ってもよい。
また、NWモードの場合は、第1フレームと第2フレー
ムで誤差拡散の処理係数を変化させ、NBモードの場合
は全フレームが同一であってもよい。
【0416】以下、本発明のMLSのPWM駆動につい
て説明するが、4種類(8、4、2、1)のパルス幅を
用いるPWM(以後、15PWMと呼ぶ)は図示するこ
とが難しいので、3種類のパルス幅(4、2、1)を用
いるPWM(以後、7PWMと呼ぶ)を中心に説明す
る。なお、7PWMでは8階調を表示できる。
【0417】図117は7PWM時のセグメント信号線
に印加する駆動波形である。4パルス幅のパルス107
2a、2パルス幅のパルス1072b、1パルス幅のパ
ルス1072cで構成されている。
【0418】消費電力が大きく発生するのは、電圧値が
変化する部分である。たとえば、図117ではa点(電
圧V1からMV2に変化)とb点(電圧MV2からV1
に変化)である。これは、図50においてa点ではオペ
アンプ451b、451eが動作し、b点ではオペアン
プ451e、451bが動作することによる。この際に
液晶層を充電するのに要する電力が発生するのである。
【0419】なお、本発明では図示していないが、オペ
アンプ451の出力端にアナログスイッチが形成されて
おり、複数のオペアンプ451出力のうち、かならず、
1つの電圧のみが1つのセグメント信号線に印加される
ように構成されている。この制御は閉じたアナログスイ
ッチがオープンになってから、他のアナログスイッチが
閉じるように構成することで実現している。なお、すべ
てのアナログスイッチがとじている期間は20nsec
以上100nsec以下をすることが好ましい。
【0420】以上のことから、低消費電力化を実現する
ためには、図117で示すa点、b点などの変化点を少
なくすればよい。変化点が少なくなれば消費電力が小さ
くなる。一例として液晶表示パネルモジュールの消費電
力のうち、ロジック回路部は10%、アナログ回路部が
30%、液晶層を駆動する電力が60%という結果もあ
る。この液晶層を駆動する電力のほとんどが、液晶層へ
印加する信号波形の変化に伴う充放電電力である。
【0421】図117の変化点を少なくするには、図1
18に示すようにパルス1072aと1072bとを連
続させればよい。図118のように変化点はcの1つに
なる。したがって、図117に比較して変化点で消費す
る電力は半分になる。
【0422】これらの演算は容易である。MLS演算で
電圧値V1、V2などが求められる(もしくは電圧に相
当する番号の3ビット。なぜなら、MLS4ではセグメ
ント電圧はV2、V1、VC、MV1、MV2の5値で
あるから3ビットで表現できる)。また、PWMは各ビ
ットでMLS演算が実施され、この各ビットはそれぞれ
パルス長さが一定値に定まっているからである。たとえ
ば、16階調の場合は第4ビットの長さ8であり、第1
ビットは長さ1である。8階調の場合は第3ビットの長
さ4であり、第1ビットは長さ1である。
【0423】つまり、求められた電圧値ごとにビットご
とに重み付けされたパルス幅を加算していけばよい。し
たがって、結果は、電圧V2の長さはL1、電圧V1の
長さはL2、電圧VCの長さはL3、電圧MV1の長さ
はL4、電圧MV2の長さはL5となる。この算出(加
算)された長さをそれぞれに応じてセグメント信号線か
ら出力すればよい。なお、演算は図131の電圧演算回
路1312で行い、各パスルの長さは1311のV1/
V2メモリに格納する。セグメントドライバIC14は
このV1/V2メモリのデータを読み出し、順次セグメ
ント信号線に印加する。
【0424】図119は2水平走査期間(2H)分のP
WM波形を示している。電圧の変化点はa、b、c、
d、eの5箇所である。図120に示すように演算によ
り変化点はa、b、cの3箇所となる。また、図120
は、第1H期間のパルス1072bと第2H期間のパル
ス1072aとを連続にした点である。つまり、2H期
間をあわせて演算をし、変化点を少なくする。この演算
は容易である。2H期間を通じて演算処理を実施すれば
よいからである。
【0425】なお、セグメントドライバ14全体あるい
は一部の機能、コントローラ281の全体あるいは一部
の機能を低温ポリシリコン技術で表示部107と一体と
して形成してもよい。低温ポリシリコンのプロセス温度
は600℃以下であり,アモーファスSi-TFT向けと同様の
大型ガラス基板を使うことができる。600℃以下のプロ
セス温度における,安定的で高スループットの結晶化技
術を確立できる。この低温プロセスの低温ポリシリコン
技術を使ったTFTの移動度は約300cm2・V-1・s-1である。
ロジック回路として約10MHzの動作が可能であり、携帯
電話のマイコンクロック4MHzを十分に包含する。
【0426】低温ポリシリコン技術を使うことによっ
て,ドライバに加えて映像コントローラも液晶パネルに
内蔵できる。複数の映像信号をパネルに入力し,パネル
の中でこれらの信号を制御し表示する。回路を外付けす
る場合に比べて,低消費電力,低コスト,狭額縁にでき
るようになる。
【0427】また、第1フレームでは奇数ライン(1)
と偶数ライン(2)と連続し、次の第2フレームでは偶
数ライン(2)と奇数ライン(2)を連続にしてもよ
い。液晶の立ち上がり遅れと立ち下がり遅れとが打ち消
しあい、パルス幅による透過率変動が少なくなるからで
ある。さらに、第3フレームでは偶数ラインと奇数ライ
ンと連続し、次の第4フレームでは奇数ラインと偶数ラ
インを連続にしてもよい。
【0428】また、フレームごとに液晶の電圧極性を反
転させる駆動の場合は、第1フレームでは奇数ラインと
偶数ラインと連続し、次の第2フレームでは奇数ライン
と偶数ラインを連続し、第3フレームでは偶数ラインと
奇数ラインと連続し、次の第4フレームでは偶数ライン
と奇数ラインを連続にしてもよい。
【0429】以上の実施例は他の実施例にも適用するこ
とが好ましい。たとえば、演算パルス1321の連続す
る方式、ダミーパルス1701を連続する方式にも適用
することが好ましい。
【0430】図120では、第1H期間のパルス107
2bと第2H期間のパルス1072aとを連続にした。
しかし、他の方法もある。図121である。図121で
も変化点はa、b、cの3点であるが、c点の変化はM
V2からMV1(変化k)への変化である。図120の
c点のV1からMV1への変化に対して1/2である。
したがって、電圧の変化量が小さいため、図121の方
が消費電力を少なくすることができる。
【0431】以上のように変化を小さくすることにより
同一のPWM波形でも複数の演算結果が発生する。どれ
が最適であるかは、変化量を考慮して演算することによ
り求めることができる。
【0432】図122は15PWMの場合である。変化
点はa、b、cの3点である。図123のように処理と
することにより、変化点はaの一箇所となる。したがっ
て、変化点で消費する電力は1/3となる。
【0433】図124は7PWMに1つのダミーパルス
1071と印加した例である。したがって、1Hの、ク
ロックは8クロックとなり、2の乗数となる。したがっ
て、回路構成が容易となる。同様に15PWMでは1パ
ルスのダミーパルス方式を用いれば、全体は16クロッ
クとなり2の乗数となる。したがって、回路構成が容易
となる。つまり、PWM方式において、ダミーパルスを
加えた時、1Hのクロックが2の乗数となるようにする
ことにより回路構成が容易になるという効果を発揮でき
る。
【0434】なお、以上の事項はPWM方式に限定され
るものではなく、例えば、図127はFRC方式である
(信号パルス1072幅が7クロック、ダミーパルス1
071が1クロック)。1H走査期間は8クロックとな
るように信号を作成している。したがって、1Hの、ク
ロックは8クロックとなり、2の乗数となる。回路構成
が容易となる。同様に信号パルス1072の長さを15
では1パルスのダミーパルス方式を用いれば、全体は1
6クロックとなり2の乗数となる。したがって、回路構
成が容易となる。信号パルスの長さ+ダミーパルスの長
さが2の乗数となるように構成することにより(1Hの
クロックが2の乗数となるように)することにより回路
構成が容易になるという効果を発揮できる。
【0435】図124において、1Hで変化点はa、
b、c、d、e、f、gの7箇所である。図125に示
すように演算処理を実施することにより、変化点はa、
b、c、dの4箇所に減少する。したがって、消費電力
を大幅に削減できる。
【0436】図126は他の演算結果を実施した実施例
である。変化点はa、b、cの3箇所となっている。図
126の特徴は第1H期間のダミーパルス1071aと
第2H期間のダミーパルス1071bとを連続にした点
である。つまり、奇数水平走査期間にはダミーパルスは
1Hの最後にし、偶数水平走査期間は1Hの最初にす
る。このように奇数水平走査期間と偶数水平走査期間と
でダミーパルスの位置を変化させることにより変化点を
減少させることができる。
【0437】以上の実施例はPWMについて説明した
が、これに限定するものではない。例えば、FRC方式
においても有効である。たとえば、図127はFRC方
式でダミーパルスを印加した実施例である。ダミーパル
ス1071は1クロック分である。図128のようにダ
ミーパルスを連続にすることにより、変化点は少なくな
り、低消費電力化を実現できる。図128の実現には演
算は必要がない。単に、奇数水平走査期間にはダミーパ
ルスは1Hの最後にし、偶数水平走査期間は1Hの最初
にするだけで実現できる。このようにFRC方式でも奇
数水平走査期間と偶数水平走査期間とでダミーパルスの
位置を変化させることにより変化点を減少させることが
できる。
【0438】図129は15PWM方式に1ダミーパル
スを印加した実施例である。1Hで変化点はa、b、
c、dの4箇所である。図130に示すように演算処理
を実施することにより、変化点はa、bの2箇所に減少
する。したがって、消費電力を大幅に削減できる。ま
た、V1とV2の正極性の電圧を1Hの前半部にまと
め、MV1、MV2の逆極性の電圧を1Hの後半部にま
とめる。以上のように正極性の電圧を1Hの前半部にま
とめ、負極性の電圧を後半部にまとめることにより変化
点を少なくすることができる。
【0439】また、奇数水平走査期間に正極性の電圧を
1Hの前半部にまとめ、負極性の電圧を後半部にまとめ
る。次の偶数水平走査期間には、負極性の電圧を1Hの
前半部にまとめ、正極性の電圧を後半部にまとめる。次
の奇数水平走査期間に正極性の電圧を1Hの前半部にま
とめ、負極性の電圧を後半部にまとめる。次の偶数水平
走査期間には、負極性の電圧を1Hの前半部にまとめ、
正極性の電圧を後半部にまとめる。という処理を実施す
れば、信号波形の変化点を少なくするができるから好ま
しい。
【0440】図131は以上説明した駆動方法の実現回
路である。図110の回路と比較して重要なのはMLS
演算回路115をコントローラ281に配置し、MLS
演算回路115の出力の電圧値とその長さを加算などの
演算する電圧演算回路1312を配置した点である。ま
た、セグメントドライバ14にV1/V2メモリを配置
した点である。
【0441】MLS演算回路115、電圧演算回路13
12もセグメントドライバIC14内に配置してもよ
い。しかし、セグメントドライバ14内にはSEGドラ
イババッファなど比較的高耐圧回路が必要である。その
ため、高精細の半導体プロセスを使用することができな
い。コントローラ281はロジック回路とメモリのみで
構成することができる。したがって、0.18μmルー
ルあるいは0.25μmルールなどの高精細プロセスを
使用することができる。
【0442】本発明はこの点を鑑み、MLS演算回路1
15などの複雑な演算を必要とする回路部をコントロー
ラ281に構成したものである。また、5値の電圧値
(V2、V1、VC、MV1、MV2)ごとのパスルの
長さを格納するV1/V2メモリ1311をセグメント
ドライバ14に形成したのは、V1/V2メモリ131
1のデータを読み出すだけで画像を表示することができ
るからである。したがって、静止画の時は外部とのデー
タのアクセスが必要なくなり消費電力化を実現できる。
【0443】V1/V2メモリ1311は1画面分の容
量を持たせることが好ましい。メモリ構成は内蔵RAM
105と同様に入出力が独立にできるように1データあ
たりMOSトランジスタ6個から構成される、双方向バ
ス仕様にすることが望ましい。また、V1/V2メモリ
1311はラインメモリ仕様でもよい。ラインメモリは
1行分のメモリ容量を具備すればよい。この場合は、V
1/V2メモリをAとBの2つ形成し、一方のメモリを
書き込んでいるときは、他方のメモリを読み出しようと
して用いる。他の事項などは他の実施例と同様であるの
で説明を省略する。
【0444】図130などの実施例ではパルスを連続さ
せることにより波形の変化点を少なくすることができ
る。1Hに印加するパルスには正極性と負極性とがあ
る。この負極性と正極性とはコモン信号に対する極性方
向に意味がある。例えば、コモン信号が正極性のとき、
セグメント信号が負極性であれば、液晶層に絶対値の大
きな電圧が印加される。コモン信号が負極性のとき、セ
グメント信号が負極性であれば、液晶層に小さな電圧し
か印加されない。
【0445】図129に示すように1H期間には正極性
と負極性の電圧が存在する。しかし、この1H期間内で
はコモン信号の極性に変化ない。例えば、図129にお
いて、コモン信号が正極性のとき、信号パルス1072
aでは液晶層には電圧があまり印加されない。信号パル
ス1072bにより大きな電圧が液晶層に印加される。
同様に信号パルス1072cでは液晶層には電圧があま
り印加されず、信号パルス1072dにより大きな電圧
が液晶層に印加される。
【0446】以上のことから、信号パルスを演算し、1
つにまとめてセグメント信号線に印加しても、結果的に
液晶層に印加される電圧は図129の場合と同様とな
る。この1つにまとめるという演算を電圧演算回路13
12で実施すればよい。演算結果は正極性または負極性
の符合を、V2(MV2)のパルス幅、V1(MV1)
のパルス幅となる。このデータをV1/V2メモリに格
納する。なお、MLS4では電圧の重み付けを、V2電
圧は2、V1電圧は1、VC電圧は0、MV1電圧は−
1、MV2電圧を−2とする。
【0447】例えば、図132(a)の波形では、高さ
V1の信号パルス1072aがパルス幅4であるから、
1×4=4となる。高さMV1の信号パルス1072b
がパルス幅2であるから、−1×2=−2となる。高さ
V1の信号パルス1072cがパルス幅1であるから、
1×1=1となる。これらを加算すると、4−2+1=
3となる。したがって、演算結果は、極性が正、V1
(MV1)の幅3となる。この結果を、演算パルス13
21として図132(b)のように印加する。
【0448】以上のように演算を実施し、演算結果をセ
グメント信号線に印加するように構成することにより、
信号の変化点を少なくすることができ、低消費電力化を
実現できる。
【0449】図133(a)の波形では、高さV2の信
号パルス1072aがパルス幅4であるから、2×4=
8となる。高さMV1の信号パルス1072bがパルス
幅2であるから、−1×2=−2となる。高さV2の信
号パルス1072cがパルス幅1であるから、2×1=
2となる。これらを加算すると、8−2+2=8とな
る。しかし、1Hの幅は7である。したがって、演算結
果の8は7以上であるので、V1(MV1)だけでは表
現することができない。そのため、V2(MV2)をパ
ルス幅1を使用する。演算結果は、極性が正、V2(M
V2)の幅1、V1(MV1)の幅7となる。この結果
を、演算パルス1321a,1321bとして図133
(b)のように印加する。
【0450】いずれにせよ、演算結果は、正または負の
符号の1ビット、V2(もしくはMV2)の幅3ビッ
ト、V1(もしくはMV1)の幅3ビットで表現するこ
とができる。したがって、メモリするデータ量は非常に
少なくてすむ。
【0451】図134は2H期間の波形を図示してい
る。図132では、第1H期間において、高さV1の信
号パルス1072aがパルス幅4であるから、1×4=
4となる。高さMV2の信号パルス1072bがパルス
幅2であるから、−2×2=−4となる。高さV1の信
号パルス1072cがパルス幅1であるから、1×1=
2となる。これらを加算すると、4−4+1=1とな
る。同様に、第2H期間において、高さV2の信号パル
ス1072aがパルス幅4であるから、2×4=8とな
る。高さMV1の信号パルス1072bがパルス幅2で
あるから、−1×2=−2なる。高さMV1の信号パル
ス1072cがパルス幅1であるから、−1×1=−1
となる。これらを加算すると、8−2−1=−5とな
る。この結果を、演算パルス1321a,1321bと
して図135のように印加する。
【0452】図135で注目すべき点は、図130で説
明したのと同様に、また、奇数水平走査期間の演算パル
ス1Hの後半部にまとめ、次の偶数水平走査期間には、
演算パルスを1Hの前半部にまとめることにより、信号
波形を連続となるようにしている点である。同様に、次
に、奇数水平走査期間の演算パルス1Hの後半部にまと
め、次の偶数水平走査期間には、演算パルスを1Hの前
半部にまとめることにより、信号波形を連続となるよう
にする。以上の処理を実施することにより、信号波形の
変化点を少なくすることができ、低消費電力化を実現で
きる。また、図136に図示したように、第2H期間の
演算パルスを1321aと、1321bに分割し、前後
の1H期間の演算パルスと連続となるように駆動しても
よい。
【0453】図137も図134と同様に、2H期間の
波形を図示している。図137の第1H期間では、高さ
V1の信号パルス1072aがパルス幅4であるから、
1×4=4となる。高さMV2の信号パルス1072b
がパルス幅2であるから、−2×2=−4となる。高さ
V2の信号パルス1072cがパルス幅1であるから、
2×1=2となる。これらを加算すると、4−4+2=
2となる。
【0454】同様に、第2H期間において、高さV1の
信号パルス1072aがパルス幅4であるから、1×4
=4となる。高さMV1の信号パルス1072bがパル
ス幅2であるから、−1×2=−2なる。これらを加算
すると、4−2=2となる。したがって、演算結果は第
1H期間も第2H期間も2となる。
【0455】この結果を、演算パルス1321a,13
21bとして図138のように印加する。図138で
は、V1電圧を2パルスとして印加することもできる
(演算パルス1321aがV1電圧でパルス幅2、演算
パルス1321bがV1電圧でパルス幅2の場合、図1
39参照)。また、演算パルス1321aがV2電圧で
パルス幅1、演算パルス1321bがV1電圧でパルス
幅2とすることもできる。また、演算パルス1321a
がV1電圧でパルス幅2、演算パルス1321bがV2
電圧でパルス幅1とすることもできる。しかし、図13
8に示すように演算パルス1321aと演算パルス13
21bとの電圧とを同一にすることにより電圧変化点を
少なくすることができる。したがって、隣接した水平走
査期間で演算パルスの高さが同一になるように、演算パ
ルス1321幅および長さを決定するとよい。
【0456】しかし、演算パルスの幅および長さは、以
下の手順で優先度をつけて演算パルスの幅および長さを
決定する必要がある。まず、演算パルス1321の高さ
は極力小さくなるようにする。MLS4では、セグメン
ト信号線に印加する電圧はV2、V1、VC、MV1、
MV2の5値である。VCを中心として信号の大きさが
決定される。したがって、MLS4では最も低い電圧は
V1とMV1である。同様にMLS2では、V1、V
C、MV1の3値である。したがって、MLS2では最
も低い電圧はV1とMV1である。MLS8では、V3
(この場合はコモン電圧のV3ではない)、V2、V
1、VC、MV1、MV2、MV3(この場合はコモン
電圧のV3ではない)の7値である。MLS4では最も
低いで電圧はV1とMV1である。つまり、MLS駆動
において、最も低い電圧はV1(MV1)であり、この
電圧を優先的に演算パルスの高さとする。
【0457】V1(MV1)を優先度高く選択するの
は、V1(MV1)の信号では、他の階調を同時に表示
した場合、干渉が発生しにくくなるからである。また、
V2(MV2)とV1(MV1)の関係は、理想的には
2×V1=V2である。しかし、現実的にはこの関係に
ない。また、MLS演算の結果はほとんど、V1(MV
1)であり、V2(MV2)となることは少ない。V2
(MV2)の発生は1/4以下である。したがって、極
力V2(MV2)を発生しないようにすることが望まし
い。
【0458】以上のことから、図138のように演算パ
ルス1321を発生させるよりは、図139のようにV
1(MV1)の演算パルス1321を発生させるように
することが望ましい。また、図138では、第1H期間
で電圧波形は、VCからV2に変化する。また、第2H
期間で電圧波形は、V2からVCに変化する。図139
では、第1H期間で電圧波形は、VCからV1に変化す
る。また、第2H期間で電圧波形は、V1からVCに変
化する。したがって、図139に比較して図138では
電圧波形の変化量が1/2である。この条件からも図1
38の演算パルスの印加方法の方が優れている。
【0459】次に考慮すべき事項は、隣接した水平走査
期間で演算パルス1321が連続するようにすることで
ある。連続しないとパルスの変化点が発生し、電力を消
費するからである。この条件から言えば、図138およ
び図139は両方とも変化点がないため、好ましい。つ
まり、図119のように第1水平走査期間と第2水平走
査期間との接続部で変化することは好ましくない。極
力、図139のように変化がないようする。実現できな
い場合は、図125のようにMV2からMV1の変化で
すむように演算パルス1321を印加すべきである。
【0460】また、nH反転駆動を考慮すべきである。
nH反転は11Hとか13Hなどの素数倍の水平走査期
間ごとに液晶層に印加する信号の極性を反転させる駆動
方法である。考慮すべきであるというのは、図138の
ように演算パルス1321aと1321bとは同一パル
ス高さにしても、第1H期間と第2H期間との間の箇所
で印加する信号極性が反転したのではだめだからであ
る。つまり、信号極性が反転すると、演算パルス132
1aがV2であっても、演算パルス1321bはMV2
となってしまうからである。nH反転の箇所に位置する
場合も、図139のように演算パルスがV1またはMV
1であれば、変化量はV1からMV1であるので少なく
なるから好ましい。
【0461】以上のように演算パルスは、nH反転を考
慮しつつ、隣接した水平走査期間で連続となるように
し、また、V1(MV1)となるようにすることが好ま
しい。以上の事項はすべてのMLS駆動に点いて共通の
事項である。
【0462】図140は1つのダミーパルスを加えて、
1Hが4クロックで表現した場合である。演算パルスは
ダミーパルスを含めて演算する。ダミーパルスもセグメ
ント信号線に実効値を印加するという点では同一である
からである。
【0463】図140において、2つのH期間の波形は
同一である。高さMV1の信号パルス1072aがパル
ス幅2であるから、−1×2=−2となる。高さV1の
信号パルス1072bがパルス幅1であるから、2×1
=2となる。高さMV2のダミーパルス1071がパル
ス幅1であるから、−2×1=−2となる。これらを加
算すると、−2+1−2=−3となる。したがって、第
1H期間と第2H期間の演算パルス1321aと132
1bは同一をなり、連続状態となる。
【0464】以前にも記載したが、図141の演算パル
ス1321aにおいて、MV2を1パルス、MV1を2
パルス幅の組み合わせとすることもできる。しかし、V
2(MV2)を発生させないという条件、隣接した水平
走査期間で演算パルスを連続させるという条件から図1
41の印加状態が最適である。
【0465】図142も同様にダミーパルスを印加した
PWM駆動波形である。図142の第1H期間おいて、
高さV1の信号パルス1072aがパルス幅4であるか
ら、1×4=4となる。高さMV2の信号パルス107
2bがパルス幅2であるから、−2×2=−4となる。
同様に高さV1の信号パルス1072cがパルス幅1で
あるから、1×1=1となる。また、高さMV2のダミ
ーパルス1071がパルス幅1であるから、−2×1=
−2となる。これらを加算すると、4−4+1−2=−
1となる。したがって、演算パルス1321aは図14
3に示すようにパルス幅1で高さMV1となる。
【0466】また、図142の第2H期間おいて、高さ
MV1の信号パルス1072aがパルス幅4であるか
ら、−1×4=−4となる。高さV1の信号パルス10
72bがパルス幅2であるから、1×2=2となる。同
様に高さMV1の信号パルス1072cがパルス幅1で
あるから、1×−1=−1となる。また、高さMV2の
ダミーパルス1071がパルス幅1であるから、−2×
1=−2となる。これらを加算すると、−4+2−1−
2=−5となる。したがって、演算パルス1321bは
図143に示すようにパルス幅1で高さMV1となる。
【0467】したがって、第1H期間と第2H期間の演
算パルス1321aと1321bは高さが同一となり、
連続状態にすることができる。
【0468】図144は以上説明した駆動方法の実現回
路である。重要なのはMLS演算回路115をコントロ
ーラ281に配置し、MLS演算回路115の出力の電
圧値とその長さを加算などの演算する電圧演算回路13
12を配置した点である。また、セグメントドライバ1
4にV1/V2メモリを配置し、内蔵RAM105を配
置している。なお、誤差拡散処理回路(ディザ処理回路
も含む)292、MLS演算回路115、電圧演算回路
1312もセグメントドライバIC14内に配置しても
よい。
【0469】なお、誤差拡散処理回路292は画像メモ
リなどからの画像データをスルーで通過させる機能を備
えさせる。送信されてくる画像データはすでに誤差拡散
処理が実施されている場合があるからである。この場合
は、誤差拡散処理を実施する必要がないからである。特
にディザ処理された画像を誤差拡散処理回路292でデ
ィザ処理をさらに実施すると、画像が網目模様となって
しまう。
【0470】また、V1/V2メモリは、前述したよう
に、符号ビットと、V1(MV1)の長さと、V2(M
V2)の長さをメモリする。その他の機能として、隣接
した水平走査期間に演算パルス1321を連続状態とす
るために、V2(MV2)データを先に送出するか、V
1(MV1)データを先に送出するかを記載した反転ビ
ットを記憶させておくとよい。また、V2/V1メモリ
1311は、コモンデータのV3(MV3)データを記
憶できるように構成したり、画像データそのものを記憶
できるように構成してもよい。
【0471】図145は画像メモリからの画像データ
(外部から入力された画像データでもよい)をガンマ変
換するガンマルックアップテーブル1451を具備して
いる。ガンマルックアップテーブル1451は画像表示
部107のガンマ特性に適合するようにガンマ変換を実
施する。ガンマルックアップテーブル1451はデフォ
ルトではリニアの特性(ガンマ変換なし)とされてい
る。このガンマテーブルは外部(マイコン)からのデー
タにより書きかえられ、画像表示部107に特性に適合
するように制御される。
【0472】ガンマルックアップテーブル1451の入
力はRGB各8ビットである。この8ビットデータはガ
ンマルックアップテーブル1451で10ビットのデー
タに変換される。変換により階調数が増加することにな
る。このビット数が増加すると画像データ処理回路のハ
ード規模が大きくなる。しかし、本発明では、ガンマル
ックアップテーブル1451の次段に誤差拡散処理回路
292でデータのビット数を低減する。したがって、ガ
ンマルックアップテーブル1451でデータビット数が
増加しても、誤差拡散処理回路292でビット数がすく
に低減されるから、それ以降の回路規模が増加するとい
うことはない。ガンマルックアップテーブルで最適なガ
ンマカーブに変換されるため、色再現性も増加し、良好
な画像表示を実現できる。
【0473】図146は図145の構成に加えて、セグ
メントドライバIC14内に内蔵RAM105をもたせ
たものである。また、コントローラIC281に逆誤差
拡散処理回路1461を配置している。逆誤差拡散処理
回路1461は、誤差拡散処理あるいはディザ処理され
て送られてきたデータを、逆誤差拡散処理または逆ディ
ザ処理を行う。つまり、逆誤差拡散処理または逆ディザ
処理を実施してガンマ処理などを施していない元データ
にまず、変換する。そして、誤差拡散処理回路292で
再度、誤差拡散処理を行う。誤差拡散処理の有無は図3
4のパケットデータに載せておく。また、誤差拡散(デ
ィザなどの方式も含む)の処理方法、形式など逆誤差拡
散処理に必要なデータも載せておく。他の事項は図25
と同様である。
【0474】逆誤差拡散処理を実施するのは、誤差拡散
処理などはその処理の過程において、ガンマカーブの補
正も実施しているからである。データを受けた液晶表示
装置などのガンマカーブと、送られてきたガンマカーブ
とが適応しない場合がある。また、送信親されてきたデ
ータは誤差拡散などの処理がすでに実施された画像デー
タである場合がある。
【0475】この事態に対応するために、逆誤差拡散処
理を実施し、元データに変換してガンマカーブ補正の影
響がないようにする。その後、受信した液晶表示装置で
誤差拡散処理を行い、受信液晶表示パネルに最適なガン
マカーブになり、かつ最適な誤差拡散処理となるように
誤差拡散処理などを実施する。特に、データを受信する
表示装置が、FRC処理を行っているSTN液晶表示装
置などの場合、各階調間の輝度差がリニアでない。この
ようなSTN液晶表示装置には、各階調に応じたガンマ
処理を行うことが望ましいのである。
【0476】以上の実施例でダミーパルス1071の実
効値と信号パルス1072の実効値とを加算あるいは減
算し水平走査期間での電圧実効値(水平走査実効値)を
求めるとした。しかし、図150に示すようにダミーパ
ルス1071はそのまま、実効値計算せずにセグメント
信号線に印加するほうが画像良好になる場合がある。
【0477】ダミーパルス1071は電圧値が大きい
(MV2またはV2)。また、電圧の極性方向がコモン
信号パルスに対して逆極性と方向が一致している。その
ため、液晶層に印加する電圧実効値に寄与する割合が大
きい。また、波高値が高いため、高周波成分が大きい。
そして、ダミーパルス1071は画面全体に均一に印加
する。
【0478】STN液晶表示パネルは、セグメント信号
線に印加する信号の周波数成分によりクロストーク量が
変化する。しかし、ダミーパルスを印加すると画面全体
の周波数成分が均一になる、また、ダミーパルスの実効
値電圧が比較的大きいという理由から、クロストークが
発生しにくくなる。したがって、ダミーパルスの印加に
より表示画像が変化しても、クロストークなどは表示画
像による変化することは少ない。結果的に均一をなり高
画質化できる。
【0479】また、図151に図示するように、ダミー
パルスの位置を変化できるように構成することは効果が
ある。一般的にSTN液晶表示パネルでは、フレームレ
ートが低くなると、低周波成分の差異による低周波フリ
ッカ(10Hz以下の比較的ゆっくりとした輝度変化)
が発生しやすくなる。
【0480】ダミーパルス1071を印加すると低周波
フリッカを抑制できる。ダミーパルス1071を印加す
ることによりフレームレートが40Hz以下でも低周波
フリッカの発生を防止することができる。これば、ダミ
ーパルス1071が液晶層全体に均一に印加され、ま
た、ダミーパルスの印加により液晶層全体に高周波成分
が印加されるためと推定される。
【0481】さらに低フレームレート(30Hz以下)
での低周波フリッカの発生を防止するためには、図15
1に図示するように、ダミーパルスの印加位置を変化さ
せればよい。ダミーパルス1071の最適印加位置は液
晶材料などにより異なるので、画像を見ながら検討する
必要がある。実験ではダミーパルス1071は1水平走
査期間の中央部に印加する場合に良好な結果が得られ
た。その範囲は、1水平走査期間を1とし、中央部を
0.5とした時、0.25以上0.75以下の範囲が最
も良好な結果が得られた。
【0482】さらにフレームレート25Hz以下の超低
フレームレートでは、画像の種類(8色の文字表示、自
然画、人物など)に応じて、ダミーパルス1071の位
置をAまたはB方向に手動で移動し、最もフリッカが低
減する位置に調整すればよい。この調整はユーザーがボ
タン256を押さえることにより実現できる。また、フ
リッカの発生状態をホトセンサなどで検出し、マイコン
などで制御して自動的に調整してもよい。
【0483】なお、図152に示すように隣接した水平
走査期間(第1H期間と第2H期間)でダミーパルス1
071を連続的にすることにより波形の変化割合を抑制
することができる。したがって、低電力化が可能であ
る。また、第2H期間のダミーパルス1071bと演算
パルス1321bとを連続にし、極力信号の変化を少な
くすることにより消費電力を低減することができる。
【0484】なお、ダミーパルス1071と信号パルス
1072と補正パルスなどを正極性と負極性に分けて連
続にし、この連続したパルスにおいて、電圧値を変更し
てもよい。たとえば、正極性の場合は、V1電圧をV2
電圧に実効値が一致するように変更してもよい。また、
逆にV2電圧をV1電圧に変更してもよい。負極性の場
合も同様に実行地が一致するようにMV1電圧をMV2
電圧に変更したり、MV2電圧をMV1電圧に変更して
もよい。
【0485】以上の実施例は、ダミーパルス1071の
振幅は、セグメント信号の最大電圧(MLS4では、V
2またはMV2)としたが、これに限定するものではな
い。たとえば、図152のようにMLS4駆動において
ダミーパルス1071の振幅とV1またはMV1電圧と
してもよい。一般的にV2またはMV2電圧を印加する
とフリッカを発生しやすくなる傾向がある。図153の
ようにV1またはMV1のようにセグメント信号の最大
振幅でない電圧(V1、MV1など)をせんたくし、パ
ルス幅を長くすることのよってもダミーパルス1071
の印加効果は図152の場合と同様である。図153は
MV1電圧を印加しているため、フリッカの発生が減少
し、より低フレームレート駆動が可能になる。
【0486】STN液晶表示パネルを含む液晶表示パネ
ルは赤(R)、緑(G)、青(B)で電気光学特性(ガ
ンマ特性)が異なる。特にSTN液晶表示パネルではフ
ィルム補償により、楕円偏光を直線偏光としているた
め、フィルムの位相補償がR、G、Bで完全に一致して
いないと、RGBでガンマ特性カーブがずれる。
【0487】このガンマ特性カーブを一致させるのは至
難の業である。本発明では図154に示すように、セグ
メント信号に補正パルス1541を印加している。補正
パルス1541はセグメント信号線に印加する実効値を
変化させる。したがって、補正パルスにより電気−光学
特性(ガンマ特性)を調整することができる。
【0488】この補正パルスは、R、G、Bの信号のう
ち少なくとも1つに印加し、この補正パルスの印加によ
り、印加した信号のガンマ特性を変化させる。また、補
正パルス1541の印加時間およびパルス幅を調整する
ことにより補正量が変化する。したがって、補正量の調
整によりRGBのガンマ特性を良好に一致させることが
できる。
【0489】なお、この補正パルス1541と信号パル
ス1072などを1水平走査期間の実効値を計算する
際、含めて計算してもよい。この場合は補正パルス15
41もあわせて実効値の演算パルス1321となるか
ら、図154のように明確に補正パルス1541を印加
するということはない。また、補正パルス1541でガ
ンマ特性を補正するとしたが、コントラストも調整でき
ることは明らかである。したがって、補正パルス154
1を印加するという技術的思想は、コントラスト、ガン
マカーブ、立ち上がり電圧などを調整するものである。
【0490】図154でダミーパルス1701の振幅は
V2またはMV2とし、図153でダミーパルス170
1の振幅はV1またはMV1であるとした。また、ダミ
ーパルス1701のパルス幅は1パルス幅または2パル
ス幅とした。しかし、これに限定するものではなく、特
にパルス幅はオンオフ比と考慮して決定すればよい。ま
た、ダミーパルス1701の振幅は図155に図示する
ようにMV2からV2の範囲のいずれの電圧でもよい。
これらの電圧はダミーパルス用の電圧をV1、MV2な
どと別個に発生させることのより容易に実現できる。ま
た、パルス幅も1、2、3パルスと整数幅に現的される
ものではない。1.5パルス幅などとしてもよい。
【0491】図154では補正パルス1541でガンマ
カーブなどを補正するとしたがこれに限定するものでは
ない。図155でも容易に理解できるようにダミーパル
ス1702の振幅あるいはパルス幅を変化することのよ
っても、液晶層に印加する実効電圧を変化させることが
できる。したがって、ダミーパルス1701などの他の
パルスなどによりガンマカーブなどを調整してもよい。
【0492】以上に説明した実施例はダミーパルス17
01あるいは補正パルス1541などの液晶層に印加す
る信号波形は矩形であるとして説明した。しかし、これ
の限定するものではない。たとえば、図156に示すよ
うにダミーパルス1701を三角波形状としてもよい。
そのた、指数関数形状でも、複数の異なる形状の矩形が
組み合わさった形状であってもよい。
【0493】なお、図156のように変形したダミーパ
ルス1701などとする場合であっても、波形を連続状
にすることにより(図156のダミーパルス1701a
と1701bは線対称)、低消費電力化を図ることが好
ましい。
【0494】図143の実施例での明らかなように、1
水平走査期間に印加される電圧の実効値は、電圧の振幅
値(V1、V2など)とパルス幅で表現できる。また、
振幅値V1とMV1、V2とMV2は極性が異なるだけ
で同一である。したがって、V1とMV1、V2とMV
2の区別は1ビットの極性ビットで表現できる。また、
パルス幅は15PWMの場合は0−15であるから、4
ビットで表現できる。
【0495】以上のことから、15PWMの場合、1水
平走査期間に印加する演算パルス1321は図157に
示すように表現できる。V1符号を示す1ビット(MV
1かV1かを示す)、印加するV1(MV1)パルス幅
の4ビット、V2符号を示す1ビット(MV2かV2か
を示す)、印加するV2(MV2)パルス幅の4ビット
である。これらのデータを各画素にメモリすれば目的と
する画像を表示できる。
【0496】MLS4では1フレームは4フィールドで
ある。したがって、図158に示すように図157のデ
ータを4フィールドメモリすればよい。なお、図158
は単色表示の場合である。RGBのカラー表示を実現す
るためには図158のデータが3倍必要なことはいうま
でもない。
【0497】図158は16階調表示(2の4乗(4ビ
ット))の場合である。2の6乗の64階調表示を実現
するのは容易である。図158のV1およびV2パルス
幅ビットの4ビットを、図159に示すように6ビット
に変更するだけで実現できる。
【0498】以上の実施例では、1水平走査期間に印加
する演算パルス1321は、V1符号を示す1ビット
(MV1かV1かを示す)、印加するV1(MV1)パ
ルス幅の4ビット、V2符号を示す1ビット(MV2か
V2かを示す)、印加するV2(MV2)パルス幅の4
ビットで表現できるとして説明した。以下に説明する方
法では、表現するビット数を削減できる。
【0499】図160は7PWM駆動での信号波形の一
例である。図160の第1H期間おいて、高さV1の信
号パルス1072aがパルス幅4であるから、1×4=
4となる。高さMV2の信号パルス1072bがパルス
幅2であるから、−2×2=−4となる。同様に高さV
1の信号パルス1072cがパルス幅1であるから、1
×1=1となる。したがって、1水平走査期間に印加す
る電圧の実効値は4−4+1=1となる。
【0500】また、図160の第2H期間おいて、高さ
MV2の信号パルス1072aがパルス幅4であるか
ら、−2×4=−8となる。高さV1の信号パルス10
72bがパルス幅2であるから、1×2=2となる。同
様に高さMV1の信号パルス1072cがパルス幅1で
あるから、1×−1=−1となる。したがって、1水平
走査期間に印加する電圧の実効値は−8+2−1=−7
となる。
【0501】図161は図160の演算結果である演算
パルス1321の波形である。第1H期間の演算パルス
1321aはV1電圧を1パルスとし、第2H期間はM
V2電圧を3パルスとMV1パルスを1パルスとしてい
る。
【0502】図162は演算パルス1321の表現であ
る。図161ではV1(MV1)は1パルス以内として
いる。つまり、V1(MV1)のパルスは0または1と
する。図161は第1H期間と第2H期間ともV1(M
V1)パルスは存在するので1である。他の実効値はV
2で表現する。
【0503】したがって、図161において、第1H期
間のV2符号ビットは1(正)、V2パルス幅ビットは
0、V1ビットは存在するで1である。第2H期間のV
2符号ビットは0(負)、V2パルス幅ビットは3、V
1ビットは存在するで1である。
【0504】図157の表現では、1水平走査期間に印
加する演算パルス1321は、V1符号を示す1ビット
(MV1かV1かを示す)、印加するV1(MV1)パ
ルス幅の4ビット、V2符号を示す1ビット(MV2か
V2かを示す)、印加するV2(MV2)パルス幅の4
ビットであるから、1+4+1+4=10ビット必要で
あった。図162(b)の表現では、1水平走査期間に
印加する演算パルス1321は、V2符号を示す1ビッ
ト(MV2かV2かを示す)、印加するV2(MV2)
パルス幅の4ビット、V1の存在を示す1ビットあるか
ら、1+4+1=6ビットで十分である。なお、図16
2(a)は7PWMの場合であり、図162(b)は1
5PWM、図162(c)は63PWMでの表現であ
る。
【0505】以上の実施例はV2(MV2)を中心とし
た表現であった。他の実施例としてV1(MV1)を中
心としても表現できる。以下、その実施例と説明する。
【0506】図163は7PWM駆動での信号波形の一
例である。図163の第1H期間おいて、高さV1の信
号パルス1072aがパルス幅4であるから、1×4=
4となる。高さMV1の信号パルス1072bがパルス
幅2であるから、−1×2=−2となる。同様に高さV
1の信号パルス1072cがパルス幅1であるから、1
×1=1となる。したがって、1水平走査期間に印加す
る電圧の実効値は4−2+1=3となる。
【0507】また、図163の第2H期間おいて、高さ
V2の信号パルス1072aがパルス幅4であるから、
2×4=8となる。高さMV1の信号パルス1072b
がパルス幅2であるから、−1×2=−2となる。同様
に高さV1の信号パルス1072cがパルス幅1である
から、1×1=1となる。したがって、1水平走査期間
に印加する電圧の実効値は8−2+1=7となる。
【0508】図164は図163の演算結果である演算
パルス1321の波形である。第1H期間の演算パルス
1321aはV2電圧を1パルスとし、またV1パルス
を1パルスとしている。第2H期間はMV2電圧を1パ
ルスとMV1パルスを5パルスとしている。したがっ
て、図164において、第1H期間の実効値は3であ
り、第2H期間の実効値は7であるから、実効値は図1
63と一致する。
【0509】図165は演算パルス1321の表現であ
る。図165ではV2(MV2)は1パルス以内として
いる。つまり、V2(MV2)のパルスは0または1と
する。図164は第1H期間と第2H期間ともV2(M
V2)パルスは存在するので1である。他の実効値はV
1(MV1)で表現する。
【0510】したがって、図164において、第1H期
間のV1符号ビットは1(正)、V1パルス幅ビットは
1、V2ビットは存在するで1である。第2H期間のV
1符号ビットは1(正)、V1パルス幅ビットは5、V
2ビットは存在するで1である。
【0511】図157の表現では、1水平走査期間に印
加する演算パルス1321は、V1符号を示す1ビット
(MV1かV1かを示す)、印加するV1(MV1)パ
ルス幅の4ビット、V2符号を示す1ビット(MV2か
V2かを示す)、印加するV2(MV2)パルス幅の4
ビットであるから、1+4+1+4=10ビット必要で
あった。図165(b)の表現では、1水平走査期間に
印加する演算パルス1321は、V1符号を示す1ビッ
ト(MV1かV1かを示す)、印加するV1(MV1)
パルス幅の4ビット、V2の存在を示す1ビットあるか
ら、1+4+1=6ビットで十分である。なお、図16
5(a)は7PWMの場合であり、図165(b)は1
5PWM、図165(c)は63PWMでの表現であ
る。
【0512】なお、図164の場合も図166または図
167に示すように演算パルス波形などが連続となるよ
うにすることが好ましい。波形を連続にすることにより
消費電力を削減することができるからである。
【0513】以上の実施例はMLSのPWM駆動により
階調表示を実現する方法および回路について説明した。
しかし、PWMとFRCとを組み合せることもできる。
図147はMLS駆動におけるPWM+FRC駆動を実
現する駆動回路のブロック図である。
【0514】図147において、階調データシフト回路
111内には、4FRCおよび7FRCで階調を表現す
るシフトデータが配置されている。好ましくは、7FR
C以上(例えば、本明細書で説明した15FRCなど、
あるいは、12FRCと8FRCの組み合わせ、13F
RC)のシフトデータを配置してもよい。
【0515】階調選択回路112は階調データシフト回
路111が出力するデータを選択して多階調表示を実現
する。もちろん、3FRCの他、4FRC、5FRCな
どの他のFRC表現できるシフトデータを配置してもよ
い。
【0516】1フレームは15PWMで16階調を表現
する。たとえば、図122のPWM波形が該当する。4
FRCとの組み合わせの場合、このPWM波形を4フレ
ーム期間印加し、更に4階調分表現する。当然のことな
がら、PWM波形は各フレームで異なる。従って、15
PWMと4フレームで約64階調を表示する。
【0517】なお、約64階調と表現したのは、15P
WMと4FRCの組み合わせではPWMは15×4=6
0階調しか表現できないためである。しかし、ここでは
説明を容易にするため、4FRCで2ビット、15FR
Cで4ビットの計6ビットである64階調を表現できる
として説明する。したがって、15PWMと7FRCの
組み合わせでは、15PWMで4ビット、7FRCで4
ビットの8ビットの表現が可能(約1670万色)であ
る。
【0518】図147で示すFRC+PWMの組み合わ
せによる回路では、階調選択回路112などで、容易に
複数のFRC処理と、PWM処理とを組み合せることが
できるため、多階調表示を容易に実現できる。
【0519】なお、図147の説明において、15PW
Mとしたがこれに限定するものではなく、7PWM、6
3PWMと組み合せてもよい。また、15PWMに限定
するものではなく、図124で説明したダミーパルスを
印加してもよい。
【0520】電圧値はMLS4の場合は、V2、V1、
VC、MV1、MV2の5値である。この5値の関係は
VCを中心として|V1|=|MV1|、|V2|=|
MV2|、V2=2×V1、MV2=2×MV1であ
る。以下、本発明の電源回路について図44などを用い
て説明する。
【0521】図44は本発明の表示装置などの電源回路
である。図20などでは201などが該当する。ただ
し、V3、MV3はセグメントドライバIC14内で発
生するものではなく、V2電圧をコモンドライバIC1
5に印加する。この印加されたV2電圧などから、コモ
ンドライバIC15内でV3電圧など発生させることが
好ましい。V3(MV3)電圧などはセグメントドライ
バ14の耐圧以上であるからである。もし、セグメント
ドライバIC14で発生させるように構成するとセグメ
ントドライバICの耐圧もコモンドライバICの耐圧プ
ロセスで作製する必要になる。するとチップサイズが非
常に大きくなる。
【0522】この電源回路の入力電源電圧は、VCC
(第1入力電位)、VSS(第2入力電位)のみであり
単一電源入力となっている。また水平走査期間(1H)
毎に発生するパルスから成るラッチパルスLPが入力さ
れる。なお、ラッチパルスはその周波数を+10%、−
10%の範囲で変更できるように構成されている。ま
た、周波数を2倍、1/2倍に変更できるように構成さ
れている。これは、ラッチパルスが1Hであると表示パ
ネル21の表示画面に4行ごとの横筋が発生することが
あるからである。
【0523】クロック形成回路は、基本的にはクロック
信号(LP信号)に基づき、チャージポンプ回路に必要
であり、またタイミングの異なるいくつかのクロック信
号を形成するものである。VCC及びVSSを電源とし
ている。
【0524】一次回路回路441はVCCと、VSS電
圧を基準として1次電圧を発生し、この1次電圧は次の
電子ボリウム442に入力される。電子ボリウム442
は少なくとも32ステップで電圧を変化させる機能を具
備する。好ましくは64以上のステップで変化できるよ
うに構成することがよい。この電子ボリウム442の電
圧が基準電圧VCとなる。
【0525】電子ボリウム回路はより具体的には図46
の回路構成である。電子ボリウム回路はTAP1、TA
P2間の電圧を抵抗分圧し、VC発生回路に入力する電
圧VC0を発生するように構成されている。VEV−T
AP1間、TAP1−TAP2間、TAP2−TAP3
間に外付け抵抗R1,R2,R3を接続し、TAP1−
TAP2間の内蔵抵抗に電圧を与え、それをスイッチで
抵抗分割した電圧VC0を得る。スイッチSWはCMO
Sトランジスタで構成する。
【0526】正方向2倍昇圧回路443は、電子ボリウ
ム442の電圧VCを基準にVSSを正方向へ2倍昇圧
した電圧V2をチャージポンプ動作により発生する。同
様に、3次昇圧回路444はV2電圧とVC電圧を基準
に正方向へ3、4、5倍昇圧した電圧V3をチャージポ
ンプ動作により発生する。3、4、5倍の切換はコマン
ドにより変更できる。
【0527】負方向2倍昇圧回路445は、VCとV3
を基準に負方向へ2倍昇圧した電圧であるMV3をチャ
ージポンプ動作により発生する。1/2降圧回路446
はV2−VC間を2等分した電圧であるV1、VC−
(MV2)間を2等分した電圧であるMV1をチャージ
ポンプ動作により発生する。もしくは抵抗あるいはトラ
ンジスタ分圧により発生させる。
【0528】中央電位VCにはVCをそのまま用いる。
また、VSSに対応するMV2はそのまま用いる。以上
で液晶表示装置を駆動する電圧を発生できる。この電源
回路では、出力される電圧V3とMV3、V2とMV
2、V1とMV1は、VCに対して対称となる。なお、
1/2回路446の部分は図45に示すような回路構成
を採用する。つまり、V2、V1、MV1、MV2など
の電圧出力は一定の電流出力を必要とするためオペアン
プ451を介して出力する。なお、VCは中心電圧であ
るので、オペアンプ451は必要がない場合がある。ま
た、V3、MV3電圧は、コモンの走査側に用いるもの
であるから、出力電流もわずかであるためオペアンプ4
51を介する必要はない。もちろん、オペアンプ451
を構成してもよいことは言うまでもない。
【0529】1/2回路445部分はより詳細には図4
5のように構成される。電子ボリウム回路で発生したV
C0をオペアンプで増幅しVC電圧を発生させる。オペ
アンプは電流吐き出し用メインオペンアンプPVCと引
き込み用サブオペアンプPVCSからなっており、吐き
出しと引き込みは貫通を起こさないように引き込み用の
差動入力トランジスタを左右非対称にしてオフセットを
持たせている。非対称の比率は0.5%以上5%以下と
する。中でも1%以上3%以下にすることが好ましい。
【0530】増幅はVC=2VC0となるように抵抗と
接続している。なお、VSS−VC間の抵抗値R1とV
C−V2間の抵抗値R2とは等しくする。理想的にはR
1=R2とすることが好ましいが、少なくとも比率のず
れば2%以下とする必要がある。
【0531】V1、MV1のオペアンプも吐き出し用と
引き込み用のオペアンプから構成されている。V1は吐
き出し、MV1は引き込みをメインアンプとしている。
吐き出しと引き込みは貫通を起こさないように入力電圧
を変化させている。メインとサブの入力電圧差は2/2
00×V2としている。この入力電圧差は、先と同様に
1/200×V2以上10/200×V2以下とし、さ
らに好ましくは1/200×V2以上6/200×V2
以下となるようにする。
【0532】なお、図44、図45はより具体的ではあ
るが、以降の説明の内容を理解するには複雑となるた
め、簡略的に図47のように構成されているとして説明
する。
【0533】図47では1/2分圧手段445は、抵抗
472として図示しているが、これに限定するものでは
ない。たとえば複数のMOSトランジスタの分圧により
電圧V1、MV1などを発生してもよいし、チャージポ
ンプ回路により発生してもよい。また、図51に示すよ
うに(MOS)トランジスタと抵抗、ボリウムなどによ
り発生させてもよい。また、図52に示すように多数の
ラダー抵抗を配置し、任意の位置をアナログスイッチA
SWで選択することにより分圧比を変更する構成、多数
のMOSトランジスタを制御し、任意の位置に配置され
たスイッチで選択して分圧比を変更する構成でもよい。
【0534】図44でもわかるように、液晶の駆動の必
要な電圧は電子ボリウム442の出力を基準にし、この
電圧を逓倍することにより必要な電圧を発生している。
しかし、コモンドライバICで使用する最も高い電圧V
3、MV3の発生には問題がある。コモンドライバIC
15の耐圧を超えてしまうという問題である。もちろん
セグメントドライバIC14で使用するV2、MV2電
圧も問題となる。しかし、ここでは、説明を容易にする
ため、コモンドライバICに使用する電圧V3、MV3
を例にあげて説明する。したがって、セグメントドライ
バICのV2、MV2はこのV3、MV3に準じて対応
すればよいので説明を省略する。
【0535】コモンドライバIC15の耐圧はV3−
(−MV3)で決定される。たとえば、コモンドライバ
IC15の耐圧が18(V)であれば、V3=9
(V)、MV3=−9(V)までである。しかし、コン
トラスト調整、温度補償などで電子ボリウムを調整する
際、この耐圧を越えてしまう。特にSTN液晶は、低温
になるほど所定の透過率を得るための電圧が高くなるた
め、低温時にこの耐圧を超える場合がある。耐圧を超え
るとコモンドライバICを破壊する。
【0536】従来のドライバICは電子ボリウム442
の最大ステップ値をマイコンで制限する以外に方策はな
かった。しかし、単にステップ値で制限すると、問題と
なるのは低温時の場合のみであるにも関わらず、大きな
マージンを必要とする。マージンを大きくするとドライ
バ作製の半導体プロセスとして高い耐圧のものを採用す
る必要がある。高い耐圧のものはプロセスルールが大き
く、チップサイズが大きくなってしまう。
【0537】この課題に対応するため、基準電圧発生回
路からの出力電圧を最大電圧発生回路(図示せず)と電
子ボリウム442に印加する。最大電圧発生回路はチャ
ージポンプ回路から構成され、コモンドライバIC15
のMAX耐圧電圧(実際にはMAX電圧より所定値小さ
い電圧)を作製する。この電圧はサーミスタ、あるいは
フィードバック回路などにより温度補償がされており、
周囲温度の影響を受けない。
【0538】一方、電子ボリウム442はコマンドによ
りステップを変化させ、出力電圧を変化させる。この変
化した電圧を図44で説明したように、3次昇圧回路4
44、負方向2倍昇圧回路445でV3、MV3を作成
する。
【0539】今、最大電圧発生回路の出力電圧をVmと
し、昇圧回路444の出力電圧をVbとする。このVm
とVbがコンパレータで比較される。コンパレータ内部
に形成されたコンデンサ回路などにより一定のヒステリ
シスと遅延を有している。したがって、VbがVmを越
えるとHレベル電圧を出力し、越えない場合はLレベル
電圧を出力する。また、一度越えるとVm電圧よりも所
定電圧低くならないとLレベル電圧とならない。これ
は、頻繁にH、Lレベルに切り替わると表示装置の動作
が不安定となるからである。
【0540】電子ボリウム制御回路は入力がHレベル電
圧を受け取ると、電子ボリウムのステップ値が大きくな
らないように制御する。したがって、ユーザーがコント
ラスト調整、明るさ調整のために電子ボリウムを操作し
ても電子ボリウムの最終出力電圧Vbは大きくならな
い。そのため、コモンドライバICは耐圧を越えること
はない。
【0541】また、温度センサ(図示せず)を別途設
け、この温度センサの出力で電子ボリウム442のステ
ップ値が変化しないように制御してもよい。重要なの
は、耐圧を意味する所定電圧を別途形成し、液晶表示パ
ネルの駆動電圧(V3)などと比較し、比較の結果によ
り電子ボリウムなどの基準電圧変更手段を制御すること
である。
【0542】通常、V3(MV3)電圧はコモンドライ
バIC15内の形成されてDCDCコンバータからなる
電源回路で作成する。したがって、図44に示す3次昇
圧回路444、負方向2倍昇圧446回路はコモンドラ
イバIC15内に作成されている。また、V3、V2、
V1、VC,MV1、MV2、MV3のすべてをコモン
ドライバIC15で作成して、V2、V1、(VC)、
MV1、MV2電圧をセグメントドライバIC14に印
加してもよい。
【0543】前述のコモン電圧V3(MV3)の耐圧問
題を回避するため、図94に示すようにV3(MV3)
電圧をドロップさせた電圧V3‘(VM3‘)を作成し
て、コモンドライバIC15に印加してもよい。
【0544】図94はV3(MV3)電圧とV2(MV
2)電圧間に複数の分圧抵抗472を配置し、電子ボリ
ウムのスイッチSWを切替えて、V3(MV3)よりも
ドロップした電圧V3‘(MV3‘)を作成するもので
ある。複数のスイッチのうち2個が同時にオンとなる。
SW1aとSW1bは連動して同時に動作する。SW1
aとSW1bは連動して同時に動作する。SW2aとS
W2bは連動して同時に動作する。SW3aとSW3b
は連動して同時に動作する。SW3aとSW4bは連動
して同時に動作する。したがって、V3とMV3のドロ
ップの割合は等しくする。
【0545】なお、V3(MV3)の電圧を変化させる
ことは、バイアス比aを変化させることになる。V3な
どをドロップさせることは、バイアス比aを低くするこ
とになる。バイアス比が低くなると、相対的にセグメン
ト信号の振幅がコモン信号の振幅に比較して大きくな
る。また、セグメント信号の寄与率が高くなる。そのた
め、フリッカが発生しやすくなる、あるいはコントラス
トの低下を引き起こす。
【0546】この課題に対応するため、図94に電圧の
ドロップは1%以上3%以下の刻みで、最大のドロップ
はV3電圧に対して、15%以内のすることが好まし
い。
【0547】電子ボリウムの出力はオペアンプ451で
低インピーダンス化する。なお、V3(MV3)の電力
が小さい時はオペアンプ451を省略することができ
る。オペアンプ451の電源は、V3とV2、MV3と
MV2とする。このような、電源仕様にすることによ
り、オペアンプで使用する電源による電力消費を低減す
ることができる。もちろん、オペアンプ451の電源と
して、V3とV1、MV3MV1としてもよいが、図4
4でもわかるようにV1(MV1)電圧はV2電圧で作
成したものであるから、V1(MV1)電圧を使用する
ことはロスが大きくなる。また、V3(MV3)からV
1(MV1)に電流が流れ、消費電力も大きくなる。
【0548】以上のように図94の回路構成を採用する
ことにより、V3(MV3)電圧をマイコンなどで外部
からドロップさせることができる。したがって、コモン
ドライバIC15の耐圧の課題は解決される。また、V
3(VM3)を調整することにより、低フレームレート
(40Hz以下)で、発生する低周波のうねりを抑制す
ることができる。この低周波のうねりとは、10Hz以
下で画像の強弱が発生し、この強弱が画面の上下方向に
移動する現象である。
【0549】低周波のうねりが発生する場合は、V3
(MV3)電圧をわずかに低下させることにより抑制さ
れる。したがって、8色表示などで、低フレームレート
で表示を行う場合は、マイコンなどからのコマンドによ
り、図94の電子ボリウムのスイッチSWを切替えて対
応する。
【0550】なお、低周波のうねりを抑制するには、V
2とV1(MV2とMV1)の比率を変化させることに
よっても対処することができる。このV2とV1の比率
を変化させる方法、回路構成は図50などで説明する。
【0551】また、図94はオペアンプ451と1個構
成であるが、これに限定するものではなく、図45に示
すように451aと451bのようにメインとサブの2
個構成でもよい。図45の2個構成を採用することによ
り、電圧変動を抑制するなど良好な結果が得られる。
【0552】なお、以上の説明はコモンドライバICに
関しての説明であるが、セグメントドライバICについ
ても同様である。コモンドライバIC15のV3をセグ
メントドライバIC14のV2電圧と読み返れば説明し
た回路構成あるいは方法を適用できる。
【0553】コモン電圧の振幅V3(MV3)を低減さ
せる方法として、セグメント信号にダミーパルスを印加
するという方法がある。ダミーパルスは1水平走査期間
(1H)のうち、一定期間の間、MLSで最も絶対値が
高い電圧(MLS4ではV3、MV3)を印加する方法
である。
【0554】平易に述べれば、単純マトリックス型液晶
パネルは、セグメント信号とコモン信号の絶対値でオン
オフを表現する。したがって、ダミーパルスの印加によ
りセグメント信号の割合が大きくなれば、その分だけコ
モン信号の振幅を低減できるのである。
【0555】MLSでは、複数のコモン信号線を同時に
選択する。ダミーパルスは、同時に選択したコモン信号
線に印加する電圧のうち、多い電圧の極性の反対電圧を
セグメント信号線に印加する。たとえば、MLS4で、
4本のコモン信号線を選択し、この選択したコモン信号
線に印加した電圧がV3、V3、V3、MV3であれ
ば、この選択された1水平走査期間の所定時間にセグメ
ント信号線にMV2電圧を印加する。逆に4本のコモン
信号線を選択し、この選択したコモン信号線に印加した
電圧がMV3、MV3、MV3、V3であれば、この選
択された1水平走査期間の所定時間にセグメント信号線
にV2電圧を印加する。つまり、コモン信号線に印加し
た電圧で多数決をとり、多いほうの電圧と逆の極性のV
2またはMV2電圧を印加するのである。
【0556】図107はセグメント信号線に印加する信
号波形を示している。図107では1水平走査期間を8
分割しており、FRC駆動で画像表示を行っている。8
分割のうち、7つの時間はFRCによる信号パルス10
72である。1の時間はダミーパルス1071である。
つまり、図107の実施例では、1水平走査期間の1/
8の時間の間、ダミーパルスが印加されている。なお、
図107の状態では、コモン信号線には、3つのV3電
圧と1つのMV3電圧が印加されていることになる。
【0557】ダミーパルス1071の印加により、コモ
ン電圧(V3、MV3)の振幅を低下させることができ
る。しかし、ダミーパルスはバイアス比を低下させるこ
とになるから、オンオフ比を低下させる。このオンオフ
比はコントラストと考えてよい。値が大きいほど白黒の
差をはっきりと表示でき、コントラストも高くなる。単
純マトリックス型液晶表示パネルはコモン信号線(走査
線)の本数が多くなるほどオンオフ比は悪くなる。たと
えば、走査線が480本のVGAパネルでは中央で分割
する(2分割)ため、n=240本である。このVGA
パネルでは、オンオフ比はで1.06458である。同
様に走査線が600本(n=300)ではオンオフ比は
1.0556である。また、走査線が768本(n=3
84)のXGAパネルでは、オンオフ比は1.0465
4である。これらの値は液晶材料などに依存せず、nに
のみ関係する。
【0558】図108は横軸にダミーパルス比率を記載
している。ダミーパルス比率とは、1水平走査期間(1
H)に占めるダミーパルスの幅(比率)である。例え
ば、図107では1Hの1/8である。また、図108
は縦軸にオンオフ比を記載している。
【0559】図109も同様に横軸にダミーパルス比率
を記載している。縦軸は変化割合を記載している。この
変化割合とは、ダミーパルスを印加しない時(図107
では1水平走査期間(1H)のすべての期間に信号パル
ス1072が占める場合)のV3(MV3)電圧を1と
し、ダミーパルスの印加により、どの程度の割合でV3
(MV3)電圧が低下するかを示したものである。
【0560】単純マトリックス型表示パネルで画像表示
として、許容できる表示はXGAであろう。実際に商品
化されている、あるいは商品化されたことがあるからで
ある。XGAの時は、オンオフ比は1.0465であ
る。この値を図108で横方向に見ると、曲線との交点
はダミーパルス比率0.22(1Hの22%)となる。
ダミーパルスを印加する効果はコモン電圧(V3、MV
3)を低下させることにある。したがって、1〜2%の
低下では技術的に効果があったとはいえない。5%は低
下させる必要がある。図109で縦軸の5%低下(0.
95)の位置から横方向に見ると曲線との交点はダミー
パルス比率0.060(1Hの6%)となる。
【0561】以上のことから、ダミーパルス比率は、
0.06以上0.22以下の範囲とすることが好ましい
(図109の斜線部で示す)。この範囲では変化割合も
0.95以上0.83となり大きく十分な低電圧化を実
現できる。また、オンオフ比のXGAの1.0465以
上となり、コントラストも実用上十分である。
【0562】以前にも記述したように、理想的にはV1
とMV1の絶対値は等しく、V2とMV2の絶対値は等
しくする。また、V2=V1×2とし、MV2=MV1
×2の関係となるようにする。しかし、このように設定
するとクロストークが発生しやすくなる。
【0563】これを対策するための、画像が(表示パネ
ルが)NBモードの時は、V1×2に対し、V2の値は
0%以上5%以下小さくするとよい。さらに好ましくは
0.5%以上3%以下小さくするとよい(V1×2 >
V2)。
【0564】逆に、画像が(表示パネルが)NWモード
の時は、V1×2に対し、V2の値は0%以上5%以下
大きくするとよい。さらに好ましくは0.5%以上3%
以下大きくするとよい(V1×2 < V2)。
【0565】この範囲にすることにより表示画像にクロ
ストークが発生しにくくなり良好な画像表示を実現でき
る。この理由は、NBモードの時はV2を小さめにする
と画像が暗くなる方向なので多少理想値からずれてもク
ロストークの発生が目立ちにくいことと関係していると
思われる。
【0566】この理由あるいは可変範囲と検討するため
に、NBモードの反射型STN液晶表示パネルに図48
に示すように黒ウインドウを表示させた。画面の中央部
Cは0%輝度(黒)の部分であり、その周囲(A、Bの
部分)は50%輝度の反射(もしくは透過)部分であ
る。本来、A、Bの部分は同一の50%輝度となるはず
であるが、実際は中央部Cの影響をうけ、Bの部分はA
の部分よりも透過率が低下する(液晶モードなどによっ
ては透過率が上がる場合もある)。この透過率の変化割
合をグラフ化したものが図49である。
【0567】図49の縦軸は透過比率を示しており、0
%とはAの部分とBの部分との透過率(反射率)が同一
の場合を示している。したがって、Bの部分が暗くなる
とその割合は−で示される。また、横軸はV2電圧とV
1電圧の比率(V2/V1)である。ただし、V2=−
MV2、V1=−MV1である。理想的(理論的)には
V2/V1は2である。
【0568】この状態でV2に対するV1の比率を変化
させ、グラフにプロットすると、ノーマリブラック(N
B)モードの表示ではV2/V1が1.975のときに
最も透過率が変化しないようにみえる。パーセントで表
現すれば約1.5%である。しないようにみえるとは、
ウインドウの大きさなどによっても異なるからである。
また、実際にはウインドウ画面だけで評価を行ったので
はなく、多くの自然画を表示してそのクロストークの状
態を総合して判断したためである。したがって、図49
のグラフは説明のための概念図とも理解すべきであるか
のも知れない。したがって、グラフ49の透過比率はい
ちがいに計測器で測定した透過率のみを意味するもので
はない。
【0569】いずれにしても、NBモードの時は、V2
/V1が2よりも小さいときにクロストークなどのお引
きは発生せず(見えにくく)、良好な画像表示を実現で
きた。また、その割合は−5%程度であり、−5%から
0%の中央部もしくは−3%と0%との中央部に理想状
態が存在する。つまり、NBモードの時は、V1×2に
対し、V2の値は0%以上5%以下小さくするとよい。
さらに好ましくは0.5%以上3%以下小さくするとよ
い(V1×2 > V2)。図87のグラフでもわかる
ように透過比率が−3%程度から急激に透過比率のカー
ブがきつくなる傾向がある。実際の画像でも透過比率が
3%をこえると自然画で縦筋が多く発生し、画像を著し
く劣化させる傾向があった。透過比率の3%とは、10
0/3=33となり、分解能が30を越える。現在のテ
レビでも32階調を表示できれば充分だといわれてい
る。したがって、3%程度の差以下であれば判別が困難
と推定される。この理由から透過比率が−3%となる範
囲にV2/V1比率を納めることが適正である。
【0570】逆に、画像が(表示パネルが)ノーマリホ
ワイト(NW)モードの時は、図49に示すようにNB
モードとは全く逆の関係が得られた。したがって、NW
モードの時は、V1×2に対し、V2の値は0%以上5
%以下大きくするとよい。さらに好ましくは0.5%以
上3%以下大きくするとよい(V1×2 < V2)。
この範囲にすることにより表示画像にクロストークが発
生しにくくなり良好な関係が得られる。
【0571】課題なのはこのV2/V1の割合が、液晶
モード、液晶材料、周囲温度あるいは表示画像により異
なる点である。表示画像について述べれば、8色表示の
時は、比較的V2/V1の比率が2よりもずれていても
クロストークなどの影響は受けにくい。しかし、409
6色の自然画の場合は受け易い。したがって、周囲温
度、表示色数などによって、V2/V1の比率を変更す
ることが好ましい。
【0572】本発明はV2/V1の比率を外部からのコ
マンド制御により8段階で変更できるように構成してい
る。図50はその回路構成図である。電圧制御部501
により、分圧回路503の分圧比を変更し、V2/V1
の比率を変化させる。電圧制御部502の一例として図
50(b)に図示したボリウムの構成がある。制御の対
象は抵抗に限定するものではなく、電流値であったり、
電圧値であったりする。ここでは理解を容易にするため
制御対象を抵抗値として説明をする。また、V2/V1
=2に対して、最小は略0.5%あるいは略1%のきざ
みで変更できるように構成することが好ましい。また、
ICチップとしては4段階以上16段階以下の変更でき
るように構成しておくことが好ましい。
【0573】分圧回路部503は図50(b)で示すよ
うに所定のステップで切換られるボリウムである。つま
りタップを切換ることによりV2またはV1の電圧を変
化させ、結果としてV2/V1の比率を変化させる。タ
ップ位置は外部からのコマンドにより変更できる。より
具体的には、図52に示すように分圧抵抗Rの所定箇所
にアナログスイッチ(ASW)を配置し、3ビットのコ
マンド(D0、D1、D2)により任意のアナログスイ
ッチ(ASW)をオンオフできるように構成しておけば
よい。
【0574】(D2、D1、D0)が0の時、デコーダ
521は端子G0を選択し、アナログスイッチASW0
をオンさせる。(D2、D1、D0)が1の時、デコー
ダ521は端子G1を選択し、アナログスイッチASW
1をオンさせる。(D2、D1、D0)が2の時、デコ
ーダ521は端子G2を選択し、アナログスイッチAS
W2をオンさせる。以下同様である。
【0575】また、本発明は分圧比V2/V1をコマン
ドで切換るとしたが、これに限定するものではない。た
とえば、液晶表示パネルはモジュール作製時からNBま
たはNWのいずれか一方を選択して作製する。つまり、
1つのパネルをNWモードで用いたり、NBモードで用
いたりすることはない(もしくは少ない)。したがっ
て、NBモードの液晶表示パネルであれば、V2/V1
の比率は0.5%〜3%低く設定しておけばよい。つま
り、V2/V1の比率は2よりも小さく設定されている
ようにすればよい。V2/V1の値を固定するのであれ
ば、電圧制御回路501は必要でなく、分圧回路503
も図50(b)のような構成を採用する必要もない。
【0576】V2/V1を固定する場合は図84の抵抗
値R1とR2を固定して形成すればよい。また、図51
でMOSトランジスタの大きさあるいはトランジスタの
チャンネル幅W、チャンネル長Lを所定値に設計すれば
よい。
【0577】また、図53に示すようにマスクパターン
で変更する方式もある。図53において、532は直列
に接続されたラダー抵抗(抵抗配線)である。ラダー抵
抗532の接続点にコンタクト部(接続点)531が形
成されている。一方、ラダー抵抗532に平行して金属
配線533が配置されている。この金属配線533のコ
ンタクト部531とラダー抵抗532のコンタクト部5
31とを接続線534で接続することにより、V2とV
1の比率を変化できる。つまり、金属配線533にV1
電圧が出力される。
【0578】図53の構成ではマスクにより接続線53
4を形成し、V2とV1の比率を固定する。また、接続
箇所を切換ることによりチップ形成時にV2/V1の比
率を変化できる。したがって、NWモードの時はコンタ
クト部531aと531bとを接続し、NBモードの時
はコンタクトホール531cと531dとを接続すると
いう変更が可能である。そのため、ドライバチップは1
つのマスク変更のみでNWモード用とNBモード用を製
造することができる。
【0579】図50で図示するようにMPUなどからの
コマンドをデコードし、電圧制御部501を制御する外
部切換手段502を設ければ、V2/V1の比率制御が
いたって簡単である。また。NW/NB切換手段を設け
れば、NWモードとNBモードでの切換も容易である。
【0580】その他の問題として、液晶は温度により粘
度は変化し、また応答性が変化する点である。そのた
め、液晶表示パネルの温度によってもV2/V1の適正
比率は異なる。検討の結果、温度が高いほど、V2/V
1の比率は理想値の2に近づけるほうがよい。この問題
に対応するためには、別途、温度センサを配置し、温度
センサの出力結果を考慮して分圧比(V2/V2)を制
御すればよい。
【0581】なお、分圧回路503などは、メカニカル
的な構成の他、アナログスイッチを用いた電気的な構成
のすべてを含む。その他、メカニカルリレーや、光の照
射により抵抗値が変化することにより分圧比を変化させ
る構成、電圧印加により変化させる構成などでもよい。
目的は何らかの手段でV2/V1の比率を変化させるこ
とだからである。また、以上の実施例はMLS4の場合
であるが、他のMLS駆動、たとえばMLS6、MLS
8などであっても、V2/V1などの関係が発生するか
ら、本発明の内容を適用することができることは言うま
でもない。
【0582】コモンドライバICからは選択電圧である
V3あるいは逆極性のMV3電圧が出力される。このV
3(MV3)電圧を調整することにより、画面の明るさ
調整を行っても良い。V3の可変範囲は±10%の範囲
とし、さらに好ましくは±5%とすることが良い。ま
た、V3のみの調整は容易であり、調整回路も簡略化で
きる。
【0583】なお、451はオペアンプであるとしたが
これに限定するものではなく、トランジスタのエミッタ
ホロワ回路でもよいし、また、出力電流が小さい場合は
特にオペアンプは必要でないことは言うまでもない。
【0584】以上、説明した本発明の駆動回路、駆動I
C(ドライバ)仕様あるいは構成もしくは駆動方法、お
よび/または基板11、12の構成(図32、33な
ど)などを採用し、表示パネルを構成すれば低消費電力
または、高画質または小型軽量の表示装置を構成するこ
とができる。また、本発明の表示パネルを用いて図26
などで説明した携帯電話などの情報表示装置を構成すれ
ば、低消費電力、高画質などの効果を発揮する装置を構
成することができる。以上の事項は以下に説明する実施
例においても同様である。
【0585】なお、情報表示装置とは表示パネルを具備
するすべての装置である。したがって、携帯電話に限定
されるものではなく、据え置きの装置なども技術的範ち
ゅうである。以上の事項は以下に説明する実施例におい
ても同様である。
【0586】図96は情報表示装置の斜視図である。た
だし、説明を容易にするため簡略化あるいは変更して図
示している。一般的に携帯電話などに用いる液晶表示パ
ネルは図97に示すように縦長の画面(AはBよりも小
さい)である。表示画面107の上下の一辺にセグメン
トドライバIC14が配置され、左右の一辺にコモンド
ライバIC15が配置される。携帯電話は低消費電力化
が望まれるため、ドライバIC14、15の設計は低消
費電力仕様である。したがって、これらのドライバIC
を使用して情報表示装置などを構成すれば、低消費電力
などの特性を発揮できる。
【0587】図96の情報表示装置は、図97に示す表
示装置を2台を横向きにして2個用いた構成である。た
だし、表示部107は107a、107bと分割するの
ではなく、2枚の基板11と12から構成されている。
図96で表示部107の中央部で線を図示しているの
は、説明を容易にするためである。表示部107を構成
する基板はプラスチックで形成する。このプラスチック
基板を用いた表示パネルの構成あるいは特徴は以前に説
明しているので説明を省略する。しかし、中央部で2分
割し、基板11と12の組みを複数用いて構成してもよ
い。
【0588】図26において、265は操作ボタンなど
であり、切替え機能等に関する事項は図26、図25な
どで説明を行っている。また、図96は図27などの回
路構成を具備し、通信機能、メモ機能、インターネット
機能、辞書機能などを具備する。その他、誤差拡散など
の処理などについても以前に説明しているので説明を省
略する。以上のように本明細書で記載した事項はすべて
相互に適用することができる。
【0589】図96の情報表示装置は、セグメントドラ
イバ14aとコモンドライバ15aを動作させて表示部
107aに画像を表示し、セグメントドライバ14bと
コモンドライバ15bを動作させて表示部107bに画
像を表示する。したがって、し、2つの画面を別個に駆
動することができる。また、図98に示すように画面A
と画面Bとを一体として1つの画面として表示すること
もできる。なお、図98において画素数は横320ドッ
ト×3(RGB)、縦120ドットである。また、文字
は基本的に横書きである。1文字の基本サイズはは16
ドット(RGB)×縦16ドットである。また、コマン
ド設定による4倍角表示(32ドット(RGB)×32
ドット)機能、MLS4駆動を中止し、4本のコモン信
号線に同一の電圧(V3またはMV3)を印加する16
倍表示モードを機能として具備している。
【0590】図100に示すようにセグメントドライバ
IC14a、14bおよびコモンドライバIC15a、
15bに共通の電圧発生回路201を具備している。セ
グメントドライバIC14には電圧発生回路201で発
生させた電圧V1(MV1)、V2(MV2)およびV
Cを印加する。また、コモンドライバIC15にはV3
(MV3)を印加する。以上のように電圧発生回路20
1で発生し、2つのセグメントドライバ14a、14b
に共通の電圧とを印加し、また、2つのコモントドライ
バ15a、15bに共通の電圧とを印加するのは、印加
する電圧値を等しくすることにより画面の輝度差が発生
しないようにするためである。
【0591】なお、電圧発生回路201を別途設けると
したが、これに限定するものではなく、コモンドライバ
IC15aでV3(MV3)電圧を発生させ、この電圧
をコモンドライバIC15bに印加する構成としてもよ
い。また、セグメントドライバIC14aでV2(MV
2)、V1(MV1)電圧を発生させ、この電圧をセグ
メントドライバIC14bに印加する構成としてもよ
い。また、コモンドライバIC15aでV3(MV
3)、V2(MV2)、V1(MV1)電圧を発生さ
せ、この電圧をコモンドライバIC15b、セグメント
ドライバIC14a、セグメントドライバIC14bに
印加する構成としてもよい。つまり、各セグメントドラ
イバICまたはコモンドライバICにスレーブあるいは
マスターの切替え機能を設け、マスターのICで電圧を
発生させるように構成する。
【0592】図100に記載するように画面A107a
と画面B107bに分割して画像を表示する場合は、マ
イコン(図示せず)などに蓄積された画像データを処理
して分割する必要がある。図98において、画面Aの部
分の画像データと画面Bの部分の画像データとをメモリ
を格納したアドレスにより分割する。画像Aの部分のデ
ータはセグメントドライバ14aに転送し、画像Bの部
分のデータはセグメントドライバ14bに転送する。
【0593】画像データはセグメントドライバIC14
のチップセレクト端子のH、Lのロジック信号により振
り分ける。画像Aのデータと画像Bのデータは図100
でも記載するように、90度表示位置を変換した状態に
する必要がある。画像データの読み出し時に、この90
度変換もアドレス演算することにより行う。
【0594】以上のようにマイコンなどを用いて、アド
レス演算することにより、セグメントドライバ14aと
14bのデータに分割し、画像を表示することが容易に
実現できる。また、セグメントドライバなどは通常の1
画面の携帯電話などに用いる液晶表示パネルなどを採用
することができるので、低コストで低消費電力の情報表
示装置を構成できる。また、図96の構成は、画面の一
方、つまり上辺に2つのコモンドライバIC15を配置
する構成としているため、結果的に画角を狭くすること
ができる。したがって、コンパクトな情報表示装置を構
成できる。
【0595】図101はコモンドライバ15bの位置を
図96に対して変更したものである。構成は図96と統
一であるので説明を省略する。図101の構成では図1
02でもわかるように、画面Aと画面Bの走査方向が異
なる。つまり、コモンドライバIC15aと15bとは
走査方向が逆である(コモンドライバ15aは1から1
60端子方向、コモンドライバ15bは160から1端
子方向)。また、セグメントIC14aと14bとも走
査方向が逆である(セグメントドライバ14aは1から
120端子方向、セグメントドライバ14bは120か
ら1端子方向)。したがって、画面Aと画面Bとはアド
レス演算を全く逆にすればよい。以上のように構成すれ
ば画面Aと画面Bとを独自の画像表示することができ
る。
【0596】なお、セグメントドライバ14bの端子を
スワップし(左右逆転させ)、コモンドライバ15bの
走査方向を逆走査とすれば、メモリのアドレス演算を画
面Aと画面Bとで同一にすることができる。したがっ
て、演算回路をされに簡略することができる。また、ア
ドレスの演算回路をコントローラ281に持たせても良
い。コントローラ281に持たせることにより、全体と
して回路構成は簡略化できる。
【0597】単純マトリックス型液晶表示パネルは走査
線数が増加するほど、オンオフ比は悪くなり、また、必
要なコモンドライバICの電圧が高くなる。この課題に
対処するためには、走査線数を低減すればよい。図99
は走査線数を低減させて図96の情報表示装置を構成し
た場合の実施例である。画面Aの縦の長さAは横の長さ
Bよりも短くする。
【0598】表示画面107の上下の一辺にセグメント
ドライバIC14が配置され、左右にコモンドライバI
C15が配置される。したがって、走査線数は図96に
比較して低減できる。そのため、コモンドライバ15の
電圧を低減できる。また、画面の左右で画像を分割する
だけであるから、図98の横方向のメモリデータを中央
部で分割するだけですむ。したがって、アドレス演算は
簡単となる。しかし、図100などの構成では、まず、
画像Aのデータを読み出しつつ、セグメントドライバ1
4aとコモンドライバ15aを動作させ画像Aを表示部
107aに表示し、次に、画像Bのデータを読み出しつ
つ、セグメントドライバ14bとコモンドライバ15b
を動作させ画像Bを表示部107bに表示すればよい。
したがって、セグメントドライバ14aとコモンドライ
バ15aの組みで動作させ、セグメントドライバ14b
とコモンドライバ15bの組みで動作させればよいから
ドライバ制御は容易である。
【0599】図99の構成では、1行ごとにセグメント
ドライバ14aと14bを交互に動作させる必要があ
り、また、コモンドライバ15aと15bも交互に動作
させる必要がある。したがって、制御は複雑となる。た
だし、マイコンなどによるアドレス演算は図103に示
すように画像反転回路1031で画像データを90度反
転させればよい。したがって、マイコンなどによる制御
は容易となる。
【0600】なお、図99において、コモンドライバI
Cは15aと15bの2個を使用するとしたが、これに
限定するものではない。また、画面は107aと107
bの2分割にするとしたがこれに限定するものではな
く、図104のように1画面の構成でもよい。
【0601】図106は画面107a、107b、10
7c、107dの4画面を具備する構成である。もちろ
ん画面107aと107bと1画面とし、画面107c
と107dを1画面としてもよい(つまり、2画面)。
【0602】図106の特徴は、画面107aと107
c、画面107bと107dを隣接して配置したことに
ある。このように隣接して配置できるのは、セグメント
ドライバIC14a、14bを表示画面107の上辺に
配置したこと、セグメントドライバIC14c、14d
を表示画面107の手前に配置したことにある。また、
このように配置できたのは、ドライバICがコモンドラ
イバICとセグメントドライバICの2チップ構成にし
た点にある。
【0603】同様な2チップ構成でもIAPT用のドラ
イバICのように、コモン信号線走査回路とセグメント
信号線回路とを同一チップに作りこみ、画面を上下の2
分割し、画面の上辺と下辺のそれぞれにIAPT用のド
ライバを配置する構成では実現できない。
【0604】図106の構成では筐体262aと262
bとを同一仕様のものを用いることができる。また、筐
体262aと262bとを折りたためばコンパクトに収
納することができる。
【0605】なお、図96、図106などの構成におい
て、画面の一部または画面の全部をタッチパネル仕様と
してもよい。タッチパネルを構成した画面にメニューを
表示し、このメニューにしたがって、ユーザーが選択で
きるようにする。このようにタッチパネルと組み合わせ
ることにより汎用性を増加させることができる。
【0606】また、図106などにおいて、表示部10
7a、107bをプラスチック基板で作製し、表示部1
07c、107dをガラス基板で作製してもよい。押圧
が印加される表示領域にプラスチック基板を使用するこ
とにより、液晶表示パネルが破損することを防止でき
る。また、表示部107a、107bを反射型の液晶表
示パネルとし、表示部107c、107dを半透過型あ
るいは透過型の液晶表示パネルとしてもよい。屋外ある
いは室内で主として画像をみる(屋外では反射型の液晶
表示パネルを使用し、屋内では透過型の液晶表示パネル
を使用するなど)液晶表示パネルを選択することによ
り、周囲環境に左右されず良好な画像表示を実現でき
る。
【0607】また、周囲環境に応じて、白黒の2値表示
としたり、階調表示数を変化させたり、RGBの画像を
順番に表示するフィールドシーケンシャル表示とした
り、白黒反転表示としたり、色温度を変化させたりして
もよい。
【0608】以上の実施例は本発明の他の実施例での適
用することができることは言うまでもない。また、画面
の複数画面を有するなどという着想は液晶表示パネルに
限定されるものではなく、有機ELパネル、PLZTな
どの他の表示パネルにも適用することができることは言
うまでもない。
【0609】コモンドライバ15とセグメントドライバ
14の2チップで構成する場合において、複数のコモン
ドライバ15と複数のセグメントドライバ14で情報表
示装置などを構成してもよい。図105はその実施例で
ある。画面は107aと107bに分割されている。画
面107aはコモンドライバ15aとセグメントドライ
バ14aで駆動される。また、画面107bはコモンド
ライバ15bとセグメントドライバ14bで駆動され
る。
【0610】以上のように構成することにより、コモン
ドライバIC14の使用電圧を低減することができる。
なお、図105はMLS駆動方式であることが望ましい
が、これに限定するものではなく、PWM駆動方式であ
ってもよい。つまり、X、Yの2つのドライバを用いる
構成であればいずれでもよい。他の構成は以前に説明し
た構成などと同一であるため説明を省略する。
【0611】本発明の表示装置は透過型でも反射型ある
いは半透過型でも用いることができる。反射型等の場合
は周囲が暗い時には、照明手段が必要である。照明手段
としてはLED、有機EL、蛍光管などの自己発光素子
を用いる。特に白色LEDは直流電流(電圧)で点灯
し、また、コンパクトのため用いることが望ましい。
【0612】導光板とはバックライト方式でもフロント
ライト方式のいずれでもよい。また材質はアクリル、ポ
リカーボネートなどいずれの透明樹脂材料でもよい。ま
た、ガラス板など無機材料でもよい。
【0613】発光素子としての白色LED(light
emitting diode)は日亜化学(株)が
GaN系青色LEDのチップ表面にYAG(イットリウ
ム・アルミニウム・ガーネット)系の蛍光体を塗布した
ものを販売している。その他、住友電気工業(株)が、
ZnSe材料を使って製造した青色LEDの素子内に黄
色に発光する層を設けた白色LEDを開発している。
【0614】特に、本発明に使用する白色LEDは、G
aN系LED素子を用いることが好ましい。このLED
素子は発光層のInの含有量を調整することにより、短
波長光を発光させ、透明封止樹脂内に含有させた蛍光体
を励起することにより蛍光体からの蛍光により白色を得
ることができるからである。蛍光体には、赤色・緑色・
青色発光の3種類を使用することが好ましい。白色LE
Dは、LED素子からの出力は短波長光のため、発光色
は、蛍光体の発光出力比のみで決定される。蛍光体はい
ずれも 温度特性にすぐれており、発光色は蛍光体の混
合比でほぼ決定されるため、生産性が高く、かつ温度特
性にすぐれている特長がある。また、蛍光体は、黄色と
赤色の2種類でもよい。青色のLEDに黄色の蛍光体だ
けでは、赤色の波長が少なく色バランスが取れないため
である。
【0615】なお、発光素子として白色LEDに限定す
るものではなく、たとえばフィールドシーケンシャルに
画像を表示する場合は、R、G、B発光のLEDを1つ
または複数のLEDを用いればよい。また、R、G、B
のLEDを密集あるいは並列に配置し、この3つのLE
Dを表示パネルの表示と同期させてフィールドシーケン
シャルに点灯させる構成でもよい。この場合は、LED
の光出射側に光拡散板を配置することが好ましい。光拡
散板を配置することにより色ムラの発生がなくなる。
【0616】なお、1水平走査期間に印加される実効値
を計算し(演算パルス1321)、液晶層に印加すると
いう方法は、単純マトリックス型液晶パネルに限定され
るものではない。たとえば、画素にスイッチング素子
(TFT、TFDなど)を用いるアクティブマトリック
ス型液晶表示装置にも有効である。アクティブマトリッ
クス型液晶表示パネルでは、画素に電圧を保持できるた
め、特に印加される実効値を演算するPWM駆動などに
よる演算パルス1321を用いる方式は有効である。同
様に有機ELでも有効であることは言うまでも無い。ま
た、PWM駆動とFRCの組み合わせて画像を表示する
方式も有効である。
【0617】なお、図144などにおいて、セグメント
ドライバ14内に内蔵RAM105を具備させるとし
た。同時にコントローラ281にRAMを内蔵させても
よい。具体的には、内蔵RAM105はRGB各4ビッ
トのRAMであり、PWMで4096色を表示する。コ
ントローラ281の画像メモリ1103はRGB各6ビ
ットまたは8ビットのRAMを具備する。4096色表
示の時は、内蔵RAM105で4096色表示を実現
し、26万色(RGB各6ビット)または1670万色
(RGB各8ビット)の場合は、4096色を多重に組
み合わせて(FRC)で階調を表示し、26万色(4F
RC)または1670万色(16FRC)を実現する。
【0618】なお、本発明は2つ以上の発振回路101
と、前記発振回路の出力を分周する分周回路103を具
備するとした。その他に、別途、発振周波数調整回路を
具備する。この発振周波数調整回路は、発振周波数を所
定範囲で調整するものである。一般的に発振回路は半導
体チップ内の抵抗と外付けコンデンサ1102で発振を
行う。しかし、チップ内の半導体で作成する抵抗はばら
つきが大きい。通常+−20%ばらつく。
【0619】発振周波数調整回路は内蔵抵抗の所定位置
からタップで分岐し、抵抗長を変化させることにより発
振周波数を可変する。したがって、発振周波数調整回路
は、発振周波数を複数周波数(発振回路101のよう
に)に変化させるものではなく、半導体の製造バラツキ
による発振周波数を調整し、所定値とするものである。
本発明の発振周波数調整回路では発振周波数は+20%
から−20%まで5%きざみで調整できるように構成し
ている。
【0620】また、本発明では、基板11、12をプラ
スチックで作製するとした。基板をプラスチックで作製
することにより、スペーさと基板と一体成型できるため
スペーサ形成工程が不要になり,大幅な低コスト化や歩
留まり向上が可能である。スペーサの形状を台形にする
ことなどによって前面への光の放射量を増やすことがで
きるため,輝度を上げることができる。軽量化できる。
耐衝撃性を高められる。プラスチックにすることによっ
て曲がるディスプレイになる。製造における省エネ化が
可能である。などの多くの特徴が発揮される。
【0621】なお、本発明ではセグメントドライバIC
14、15などは、シリコンチップで作製したように記
載したがこれに限定するものではなく、高温ポリシリコ
ン技術、低温ポリシリコン技術、半導体プロセス技術な
どの技術を用いて、表示領域107の作製プロセスを用
いて作製してもよい。また、ドライバなどはCOF,T
AB,COP,COG技術を用いてストライプ状電極と
接続すればよい。
【0622】本発明の表示装置の光変調層は液晶だけに
限定するものではなく、厚み約100ミクロンの9/6
5/35PLZTあるいは6/65/35PLZTでも
よい。また、光変調層24に蛍光体を添加したもの、液
晶中にポリマーボール、金属ボールなどを添加したもの
などでもよい。また、微細ボールを白黒に色分けしたも
のでもよい。
【0623】また、ストライプ状電極などの透明電極は
ITOとして説明したが、これに限定するものではな
く、例えばSnO2、インジウム、酸化インジウムなど
の透明電極でもよい。また、金などの金属薄膜を薄く蒸
着したものを採用することもできる。また、有機導電
膜、超微粒子分散インキあるいはTORAYが商品化し
ている透明導電性コーティング剤「シントロン」などを
用いてもよい。
【0624】本発明の実施例では画素電極ごとにTF
T、MIM、薄膜ダイオード(TFD)などのスイッチ
ング素子を配置したアクティブマトリックス型として説
明してきた。このアクティブマトリックス型もしくはド
ットマトリックス型とは液晶表示パネルの他、微小ミラ
ーも角度の変化により画像を表示するTI社が開発して
いるDMD(DLP)も含まれる。
【0625】また、TFTなどのスイッチング素子は1
画素に1個に限定するものではなく、複数個接続しても
よい。また、TFTはLDD(ロー ドーピング ドレ
イン)構造を採用することが好ましい。
【0626】なお、FRC制御方法、フレームレートの
切替えなどに関する事項はSTNの2値液晶をベースに
述べてきたが、TFTの多値階調の液晶にも適用でき
る。一般的にTFT液晶は多値出力の信号線ドライバー
(SEGドライバ14に相当)であるが、64階調や2
56階調のドライバは電力、回路構成の面で携帯型液晶
に適しているとは言えず、より少ない8階調や16階調
のドライバとフレームレートコントロールで多階調を表
示する方法が採られる。この場合でもフレームレートを
色数つまり、階調数に応じて可変とすれば高画質、低電
力を切替えるという自由度が得られるのはSTNと同様
である。
【0627】本発明の各実施例の技術的思想は、液晶表
示パネル他、EL表示パネル、LED表示パネル、FE
D(フィールドエミッションディスプレイ)表示パネ
ル、PDPにも適用することができる。また、アクティ
ブマトリックス型に限定するものではなく、単純マトリ
ックス型でもよい。単純マトリックス型でもその交点が
画素(電極)がありドットマトリックス型表示パネルと
見なすことができる。もちろん、単純マトリックスパネ
ルの反射型も本発明の技術的範ちゅうである。その他、
8セグメントなどの単純な記号、キャラクタ、シンボル
などを表示する表示パネルにも適用することができるこ
とはいうまでもない。これらセグメント電極も画素電極
の1つである。
【0628】プラズマアドレス型表示パネルにも本発明
の技術的思想は適用できることはいうまでもない。その
他、具体的に画素がない光書き込み型表示パネル、熱書
き込み型表示パネル、レーザ書き込み型表示パネルにも
本発明の技術的思想は適用できる。また、これらを用い
た投射型表示装置も構成できるであろう。
【0629】また、表示パネルのモード(モードと方式
などを区別せずに記載)は、PDモードの他、STNモ
ード、ECBモード、DAPモード、TNモード、
(反)強誘電液晶モード、DSM(動的散乱モード)、
垂直配向モード、ゲストホストモード、ホメオトロピッ
クモード、スメクチックモード、コレステリックモード
などにも適用することができる。
【0630】本発明の表示パネル/表示装置は、PD液
晶表示パネル/PD液晶表示装置に限定するのもではな
く、TN液晶、STN液晶、コレステリック液晶、DA
P液晶、ECB液晶モード、IPS方式、強誘電液晶、
反強誘電、OCBなどの他の液晶でもよい。その他、P
LZT、エレクトロクロミズム、エレクトロルミネッセ
ンス、LEDディスプレイ、ELディスプレイ、プラズ
マディスプレイ(PDP)、プラズマアドレッシングの
ような方式でも良い。
【0631】本発明の実施例で説明した技術的思想はビ
デオカメラ、液晶プロジェクター、立体テレビ、プロジ
ェクションテレビ、ビューファインダ、携帯電話のモニ
ター、PHS、携帯情報端末およびそのモニター、デジ
タルカメラおよびそのモニター、電子写真システム、ヘ
ッドマウントディスプレイ、直視モニターディスプレ
イ、ノートパーソナルコンピュータ、ビデオカメラ、電
子スチルカメラ、現金自動引き出し機のモニター、公衆
電話、テレビ電話、パーソナルコンピュータ、液晶腕時
計およびその表示装置、家庭電器機器の液晶表示モニタ
ー、ポケットゲーム機器およびそのモニター、表示パネ
ル用バックライトなどにも適用あるいは応用展開できる
ことは言うまでもない。
【0632】
【発明の効果】本発明の表示パネル、表示装置等は、高
画質、低消費電力、低コスト化、高輝度化等のそれぞれ
の構成に応じて特徴ある効果を発揮する。
【0633】なお、本発明を用いれば、低消費電力の情
報表示装置などを構成できるので、電力を消費しない。
また、小型軽量化できるので、資源を消費しない。した
がって、地球環境、宇宙環境に優しいこととなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置の平面図および断面図
【図2】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図3】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図4】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図5】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図6】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図7】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図8】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図9】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図10】本発明の液晶表示装置の説明図
【図11】本発明の液晶表示装置の説明図
【図12】本発明の液晶表示装置の説明図
【図13】本発明の液晶表示装置の説明図
【図14】本発明の液晶表示装置の説明図
【図15】本発明の液晶表示装置の説明図
【図16】本発明の液晶表示装置の説明図
【図17】本発明の液晶表示装置の説明図
【図18】本発明の液晶表示装置の説明図
【図19】本発明の液晶表示装置の説明図
【図20】本発明の液晶表示装置の説明図
【図21】本発明の液晶表示装置の説明図
【図22】本発明の液晶表示装置の説明図
【図23】本発明の液晶表示装置の説明図
【図24】本発明の液晶表示装置の説明図
【図25】本発明のデータ伝送方法の説明図
【図26】本発明の情報端末装置の説明図
【図27】本発明の情報端末装置の説明図
【図28】本発明の液晶表示装置の説明図
【図29】本発明の液晶表示装置の説明図
【図30】本発明の液晶表示装置の説明図
【図31】本発明の液晶表示装置の説明図
【図32】本発明の液晶表示装置の説明図
【図33】本発明の液晶表示装置の説明図
【図34】本発明のデータ伝送方法の説明図
【図35】本発明の液晶表示装置の説明図
【図36】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図37】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図38】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図39】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図40】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図41】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図42】本発明の液晶表示装置の説明図
【図43】本発明の液晶表示装置の説明図
【図44】本発明の液晶表示装置の説明図
【図45】本発明の液晶表示装置の説明図
【図46】本発明の液晶表示装置の説明図
【図47】本発明の液晶表示装置の説明図
【図48】本発明の液晶表示装置の説明図
【図49】本発明の液晶表示装置の説明図
【図50】本発明の液晶表示装置の説明図
【図51】本発明の液晶表示装置の説明図
【図52】本発明の液晶表示装置の説明図
【図53】本発明の液晶表示装置の説明図
【図54】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図55】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図56】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図57】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図58】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図59】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図60】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図61】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図62】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図63】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図64】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図65】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図66】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図67】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図68】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図69】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図70】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図71】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図72】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図73】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図74】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図75】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図76】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図77】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図78】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図79】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図80】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図81】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図82】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図83】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図84】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図85】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図86】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図87】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図88】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図89】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図90】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図91】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図92】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図93】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図94】本発明の液晶表示装置の説明図
【図95】本発明の液晶表示装置の説明図
【図96】本発明の情報表示装置の説明図
【図97】本発明の情報表示装置の説明図
【図98】本発明の情報表示装置の説明図
【図99】本発明の情報表示装置の説明図
【図100】本発明の情報表示装置の説明図
【図101】本発明の情報表示装置の説明図
【図102】本発明の情報表示装置の説明図
【図103】本発明の情報表示装置の説明図
【図104】本発明の情報表示装置の説明図
【図105】本発明の情報表示装置の説明図
【図106】本発明の情報表示装置の説明図
【図107】本発明の情報表示装置の説明図
【図108】本発明の情報表示装置の説明図
【図109】本発明の情報表示装置の説明図
【図110】本発明の液晶表示装置の説明図
【図111】本発明の液晶表示装置の説明図
【図112】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図113】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図114】本発明の液晶表示装置の説明図
【図115】本発明の液晶表示装置の説明図
【図116】本発明の液晶表示装置の説明図
【図117】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図118】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図119】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図120】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図121】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図122】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図123】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図124】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図125】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図126】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図127】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図128】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図129】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図130】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図131】本発明の液晶表示装置の説明図
【図132】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図133】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図134】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図135】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図136】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図137】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図138】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図139】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図140】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図141】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図142】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図143】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図144】本発明の液晶表示装置の説明図
【図145】本発明の液晶表示装置の説明図
【図146】本発明の液晶表示装置の説明図
【図147】本発明の液晶表示装置の説明図
【図148】本発明の液晶表示装置の説明図
【図149】本発明の液晶表示装置の説明図
【図150】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図151】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図152】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図153】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図154】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図155】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図156】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図157】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図158】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図159】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図160】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図161】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図162】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図163】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図164】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図165】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図166】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【図167】本発明の液晶表示装置の駆動方法の説明図
【符号の説明】
11,12 基板 14 セグメントドライバ(SEGIC、SEG駆動回
路) 15 コモンドライバ(COMIC,COM駆動回路) 21 液晶表示パネル(光変調手段、画像表示装置) 101 発振器 102 切替え回路 103 分周回路 104 コントローラ 105 内蔵メモリ 106 階調MLS制御回路 107 表示領域(画素形成部) 111 階調データシフト回路 112 階調選択回路 113 直交関数ROM 114 反転処理回路 115 MLS回路 116 加算回路 117 電圧選択回路 201 電源 202 信号処理回路 203 階調データ線 204 バッファ 205 コモン(COM)信号線(ゲート信号線) 206 セグメント(SEG)信号線(ソース信号線) 261 アンテナ 262 筐体 263 スピーカ 264 受声器 265 キー 266 表示色切替えキー 271 デェプレクサ 273 LNA 274 ダウンコンバータ 275 アップコンバータ 276 LOバッファ 277 PAプリドライバ 278 PA 281 誤差拡散(ディザ)コントローラ 291 演算回路 292 処理回路 293 演算メモリ 321 ベース基板 322 補助基板 323 補助基板 421 インバータ 441 1次昇圧回路 442 電子ボリウム回路 443 2次昇圧回路 444 3次昇圧回路 445 1/2回路 446 負方向2倍回路 451 オペアンプ 472 分圧抵抗 501 電圧制御部 502 外部切換手段 503 分圧手段 521 デコーダ 531 コンタクト部 532 抵抗配線 533 金属配線 534 接続線 561 画素 562 凸部(凹凸部) 571 光透過部 572 反射部 711 演算部 1031 画像反転回路 1071 ダミーパルス 1072 信号パルス 1101 外づけコンデンサ、抵抗 1102 画像コントローラ 1103 画像メモリ 1111 外付けRAM 1121 補助パルス 1122 コモンパルス(走査パルス) 1141 4進カウンタ 1151 加算器 1152 ラッチ回路 1321 演算パルス 1451 ルックアップテーブル 1461 逆誤差拡散処理回路 1481 スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 3/20 641 G09G 3/20 641E 641A 641K 3/36 3/36 (72)発明者 山野 敦浩 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H093 NA16 NA41 NC01 NC27 NC34 NC47 ND06 ND08 ND39 ND42 ND54 NE01 NF05 NF06 NF13 NF17 NF20 5C006 AA01 AA02 AA14 AA15 AA22 AC13 AC28 AF44 AF59 AF72 BB12 BB16 BC03 BC12 BC20 BF02 BF08 BF22 BF23 BF25 BF26 BF27 BF28 BF43 BF46 EC01 FA23 FA47 FA56 5C080 AA10 BB05 CC03 DD06 DD26 EE29 EE30 FF09 JJ02 JJ04 JJ06

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の走査電極を同時選択し、かつパ
    ルス幅変調で画像を表示する液晶表示装置であって、 略定倍の電圧を発生する定倍電圧発生回路と、 パルス幅をカウントするカウンタ回路と、 前記定倍電圧発生回路が発生する複数の電圧出力端に配
    置され、かつ1つの電圧を選択して前記液晶表示装置の
    セグメント信号線に印加するスイッチと、 前記カウンタ回路と同期して、前記スイッチを制御する
    スイッチ制御回路とを具備し、 前記スイッチ制御回路は、前記定倍電圧が発生する電圧
    のすべてが前記セグメント信号線に印加されないように
    制御する期間を発生させることを特徴とする液晶表示装
    置。
  2. 【請求項2】 複数本の走査電極を同時に選択する液晶
    表示装置であって、 前記入力されたデータは各ビットで重み付け処理されて
    1水平走査期間に印加される電圧実効値を算出する電圧
    演算回路と、 前記電圧実効値を、共通電位に対して最も低い第1の電
    圧パルスの実行電圧のパルス幅と、2番目に大きい第2
    の電圧パルスの実行電圧に変換する電圧変換回路と、 前記前記第1の電圧パルス数と前記第2の電圧パルスと
    記憶するパルス数記憶回路とを具備することを特徴とす
    る液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の液晶表示
    装置と、 ダウンコンバータと、 アップコンバータと、 受話器と、 フレームレートを切替える切替え回路と、 スピーカとを具備することを特徴とする情報表示装置。
  4. 【請求項4】 複数本の走査電極を同時に選択する液晶
    表示パネルの駆動方法であって、 1水平走査期間ごとに、セグメント信号線には信号デー
    タとダミーパルスが印加され、 前記入力されたデータは各ビットで重み付け処理されて
    信号データの電圧値およびパルス幅に変換され、 前記ダミーパルスの位置が1水平走査期間の範囲で移動
    できることことを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。
  5. 【請求項5】 複数本の走査電極を同時に選択する液晶
    表示パネルの駆動方法であって、 前記入力されたデータは各ビットで重み付け処理されて
    信号データの電圧値およびパルス幅に変換され、 前記変換された信号データおよび前記ダミーパルスは、
    実効値電圧データに変換され、 前記変換された実効値データは、加算または減算処理さ
    れて、1水平走査期間に印加する水平走査実行電圧に変
    換され、 前記水平走査実行電圧が、共通電位に対して最も低い第
    1の電圧パルスの実行電圧と、2番目に大きい第2の電
    圧パルスの実行電圧に変換され、 隣接した水平走査期間で前記水平走査実行電圧が連続と
    なるように、前記第1の電圧パルスまたは前記第2の電
    圧パルスが選択されて、セグメント信号線に印加される
    ことを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。
  6. 【請求項6】 複数本の走査電極を同時に選択する液晶
    表示パネルの駆動方法であって、 前記入力されたデータは各ビットで重み付け処理されて
    信号データの電圧値およびパルス幅に変換され、 前記変換された実効値データは、加算または減算処理さ
    れて、1水平走査期間に印加する水平走査実行電圧に変
    換され、 前記水平走査実行電圧が、共通電位に対して最も低い第
    1の電圧パルスの実行電圧のパルス幅と、1パルス幅の
    2番目に大きい第2の電圧パルスの実行電圧に変換さ
    れ、 前記第1の電圧パルスまたは前記第2の電圧パルスがセ
    グメント信号線に印加されることを特徴とする液晶表示
    装置の駆動方法。
  7. 【請求項7】 複数本の走査電極を同時に選択する液晶
    表示パネルの駆動方法であって、 前記入力されたデータは各ビットで重み付け処理されて
    信号データの電圧値およびパルス幅に変換され、 前記変換された実効値データは、加算または減算処理さ
    れて、1水平走査期間に印加する水平走査実行電圧に変
    換され、 前記水平走査実行電圧が、共通電位に対して1パルス幅
    の最も低い第1の電圧パルスの実行電圧のパルス幅と、
    2番目に大きい第2の電圧パルスの実行電圧に変換さ
    れ、 前記第1の電圧パルスおよび前記第2の電圧パルスがセ
    グメント信号線に印加されることを特徴とする液晶表示
    装置の駆動方法。
  8. 【請求項8】 複数本の走査電極を同時に選択する液晶
    表示パネルの駆動方法であって、 前記入力されたデータは各ビットで重み付け処理されて
    信号データの電圧値およびパルス幅に変換され、 前記変換された実効値データは、加算または減算処理さ
    れて、1水平走査期間に印加する水平走査実行電圧に変
    換され、 赤色の水平走査実効電圧と、緑色の水平走査実効電圧
    と、青色の水平走査実効電圧とのうち少なくとも1つの
    実効電圧にガンマ特性を補正する補正パルスが加算また
    は減算されることを特徴とする液晶表示装置の駆動方
    法。
  9. 【請求項9】 複数本の走査電極を同時に選択する液晶
    表示パネルの駆動方法であって、 前記入力されたデータは各ビットで重み付け処理されて
    信号データの電圧値およびパルス幅に変換され、 前記変換された実効値データは、加算または減算処理さ
    れて、1水平走査期間に印加する水平走査実行電圧に変
    換され、 前記水平走査実効電圧は、前記水平走査実行電圧が、共
    通電位に対して最も低い第1の電圧パルスの実行電圧の
    パルス幅とその極性の符号ビット、2番目に大きい第2
    の電圧パルスの実行電圧のパルス幅とその極性の符号ビ
    ットに変換され、 前記第1の電圧パルスまたは前記第2の電圧パルスがセ
    グメント信号線に印加されることを特徴とする液晶表示
    装置の駆動方法。
  10. 【請求項10】 動画表示時と、静止画表示時とではフ
    レームレートを変化させることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の液晶表示装置。
  11. 【請求項11】 液晶表示装置の温度により、フレーム
    レートを変化させることを特徴とする請求項1または請
    求項2記載の液晶表示装置の駆動方法。
  12. 【請求項12】 ダミーパルスのパルス幅は、1水平走
    査期間を1.0として、0.22以下であり、液晶表示
    装置のオンオフ比が、1.0465以上であることを特
    徴とする請求5項記載の液晶表示装置の駆動方法。
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