JP2004245888A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光源からの光を有効に利用できて、ドット反転ドライバの適用を容易とする液晶表示装置を提供することにある。
【解決手段】印加電圧に対してV字状の電気光学応答特性を有する液晶材料を使用し、各サブフレーム中に各色の画像データに基づく2回のデータ書込み走査を行い、バックライトの点灯を各サブフレームの後半の半分のみとする。2回のデータ書込み走査において、前半の書込み走査と後半の書込み走査とにおける印加電圧は、実質的に同じ大きさであって極性が逆である。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置またはカラーフィルタ方式の液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のいわゆる情報化社会の進展に伴って、パーソナルコンピュータ,PDA(Personal Digital Assistants)等に代表される電子機器が広く使用されるようになっている。このような電子機器の普及によって、オフィスでも屋外でも使用可能な携帯型の需要が発生しており、それらの小型・軽量化が要望されている。そのような目的を達成するための手段の一つとして液晶表示装置が広く使用されている。液晶表示装置は、単に小型・軽量化のみならず、バッテリ駆動される携帯型の電子機器の低消費電力化のためには必要不可欠な技術である。
【0003】
液晶表示装置は大別すると反射型と透過型とに分類される。反射型は液晶パネルの前面から入射した光線を液晶パネルの背面で反射させてその反射光で画像を視認させる構成であり、透過型は液晶パネルの背面に備えられた光源(バックライト)からの透過光で画像を視認させる構成である。反射型は環境条件によって反射光量が一定しなくて視認性に劣るため、特に、マルチカラーまたはフルカラー表示を行うパーソナルコンピュータ等の表示装置としては一般的に、カラーフィルタを用いた透過型のカラー液晶表示装置が使用されている。
【0004】
カラー液晶表示装置は、現在、TFT(Thin Film Transistor)などのスイッチング素子を用いたTN(Twisted Nematic)型のものが広く使用されている。このTFT駆動のTN型液晶表示装置は、STN(Super Twisted Nematic)型に比して表示品質は高いが、液晶パネルの光透過率が現状では4%程度しかないので、高い画面輝度を得るためには高輝度のバックライトが必要になる。このため、バックライトによる消費電力が大きくなってしまう。また、カラーフィルタを用いたカラー表示であるため、1画素を3個の副画素で構成しなければならず、高精細化が困難であり、その表示色純度も十分ではない。
【0005】
このような問題を解決するために、本発明者等はフィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置を開発している(例えば非特許文献1,2参照)。このフィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置は、カラーフィルタ方式の液晶表示装置と比べて、副画素を必要としないため、より精度が高い表示が容易に実現可能であり、また、カラーフィルタを使わずに光源の発光色をそのまま表示に利用できるため、表示色純度にも優れる。更に光利用効率も高いので、消費電力が少なくて済むという利点も有している。しかしながら、フィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置を実現するためには、液晶の高速応答性(2ms以下)が必須である。
【0006】
そこで、本発明者等は、上述したような優れた利点を有するフィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置、または、カラーフィルタ方式の液晶表示装置の高速応答化を図るべく、従来に比べて100〜1000倍の高速応答を期待できる自発分極を有する強誘電性液晶等の液晶のTFT等のスイッチング素子による駆動を研究開発している。強誘電性液晶は、図19に示すように、電圧印加によってその液晶分子の長軸方向がチルト角θだけ変化する。強誘電性液晶を挟持した液晶パネルを偏光軸が直交した2枚の偏光板で挾み、液晶分子の長軸方向の変化による複屈折を利用して、透過光強度を変化させる。なお、このような液晶表示装置には、図20に示すような印加電圧に対してハーフV字状の電気光学応答特性を有する強誘電性液晶が液晶材料として一般的に使用されている。
【0007】
図21は、従来のフィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置における駆動シーケンスを示しており、図21(a)は液晶パネルの各ラインの走査タイミング、図21(b)はバックライトの赤,緑,青各色の点灯タイミングを表している。1フレームを3つのサブフレームに分割し、例えば図21(b)に示すように第1番目のサブフレームにおいて赤色を発光させ、第2番目のサブフレームにおいて緑色を発光させ、第3番目のサブフレームにおいて青色を発光させる。
【0008】
一方、図21(a)に示すとおり、液晶パネルに対しては赤,緑,青の各色のサブフレーム中に、画像データの書込み走査と消去走査とを行う。但し、書込み走査の開始タイミングが各サブフレームの開始タイミングと一致するように、また消去走査の終了タイミングが各サブフレームの終了タイミングと一致するようにタイミングを調整し、書込み走査及び消去走査に要する時間はそれぞれ各サブフレームの半分に設定する。書込み走査,消去走査にあっては、同じ画像データに基づく大きさが等しくて極性が異なる電圧が液晶パネルに印加される(例えば特許文献1参照)。
【0009】
このように電圧印加を制御した場合、実際の表示に利用される光量は、バックライトから発せられる光量の半分である。これは、使用する液晶材料の電気光学応答特性がハーフV字状を呈するため(図20参照)、液晶表示素子から光が透過する時間がサブフレームの期間の約半分にしかならないからである。厳密に言えば、消去走査後においても、書込み走査後と同じ画像が、書込み走査後の画像に比べて非常に低い輝度で表示されているが、実質的には”黒表示”と見なせたるため、光が透過する時間はサブフレームの半分の時間になる。
【0010】
【非特許文献1】
T.Yoshihara, et. al.:AM−LCD’99 Digest of Technical Papers,
185 (1999)
【非特許文献2】
T.Yoshihara, et. al.:SID’00 Digest of Technical Papers,
1176 (2000)
【特許文献1】
特開平11−119189号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
フィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置は、光利用効率が高くて、消費電力の低減化が可能であるという利点を有してはいるが、上述したように光源(バックライト)からの光量の約半分しか表示に利用していないという問題があり、光利用効率の更なる向上が望まれている。
【0012】
また、各サブフレームでの書込み走査,消去走査それぞれにおいては同一極性の電圧を液晶素子に印加する必要があり、現在主流となっているドット反転ドライバの適用が困難であり、使用するドライバの選択肢が狭い、または、専用のドライバが必要であるという問題がある。
【0013】
なお上述したような約半分の光量しか利用できないという問題、及び、ドット反転ドライバの適用が困難であるという問題は、フィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置に関わるだけでなく、図20に示すようなハーフV字状の電気光学応答特性の液晶材料を用いたカラーフィルタ方式の液晶表示装置にも同様に生じている。
【0014】
図22は、従来のカラーフィルタ方式の液晶表示装置における駆動シーケンスを示しており、図22(a)は液晶パネルの各ラインの走査タイミング、図22(b)はバックライトの点灯タイミングを表している。図22(a)に示すように、各フレーム中に、画像データの書込み走査と消去走査とを行う。但し、書込み走査の開始タイミングが各フレームの開始タイミングと一致するように、また消去走査の終了タイミングが各フレームの終了タイミングと一致するようにタイミングを調整し、書込み走査及び消去走査に要する時間はそれぞれ各フレームの半分に設定する。書込み走査,消去走査にあっては、同じ画像データに基づく大きさが等しくて極性が異なる電圧が液晶パネルに印加される。そして、表示時間中はバックライトを常時点灯させる。
【0015】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、光源(バックライト)からの光を有効に利用できる液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0016】
本発明の他の目的は、ドット反転ドライバの適用を容易として、ドライバの問題を解決できる液晶表示装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る液晶表示装置は、フィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置において、液晶表示素子に使用する液晶材料は印加電圧に対してV字状の電気光学応答特性を有しており、各サブフレームにおけるデータ書込み走査を複数回行う手段と、各サブフレームでサブフレーム期間の略半分の時間にわたって対応する色の光を発する手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
第1発明のフィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置にあっては、印加電圧に対してV字状の電気光学応答特性を有する液晶材料を使用し、各サブフレームにおいて、対応する色の表示データに基づくデータ書込み走査を複数回行い、対応する色の発光時間をサブフレーム期間の略半分とする。
【0019】
図1は、本発明の液晶表示装置に使用する液晶材料の電気光学応答特性を示すグラフである。この液晶材料は、+極性と−極性とにおいて対称な応答を呈するV字状の電気光学応答特性を有している。このような特性を有する液晶材料は、例えば、IDW’02(The Ninth International Display Workshops), December 4−6, 2002 ”Electro−Optic Characteristics of the Intrinsic Half−V−Mode Ferroelectric Liquid Crystal Display and the Polymer−Stabilized V−Mode Ferroelectric Liquid Crystal Displays” Jun Xu and Shunsuke Kobayashiに開示されている。
【0020】
また、図2は、第1発明の液晶表示装置における駆動シーケンスを示しており、図2(a)は液晶パネルの各ラインの走査タイミング、図2(b)はバックライトの赤,緑,青各色の点灯タイミングを表している。図2(a)に示すように、各サブフレーム中に各色の画像データに基づく2回のデータ書込み走査を行う。この際、前半の書込み走査と後半の書込み走査とでは印加する電圧の極性を逆にする。一方、図2(b)に示すように、各サブフレームおいて、対応する色の発光時間をサブフレーム期間の後半側の略半分(1/360s)とする。
【0021】
このようにすることにより、使用する液晶材料が図1に示すようなV字状の電気光学応答特性を有するため、各サブフレーム内での前半の書込み走査における印加電圧と後半の書込み走査における印加電圧とは、極性が異なっていても、同じ画像データに基づいているのでその大きさが略等しくなり、前半の書込み走査における液晶表示素子の透過率と後半の書込み走査における液晶表示素子の透過率とは略等しくなる。従って、液晶表示素子へ入射される各色の光の発光時間を、サブフレームの後半側の略半分としても、画面輝度を維持できる。
【0022】
図20に示したようなハーフV字状の電気光学応答特性を有する液晶材料を使用した場合に、液晶表示素子へ入射される各色の光の発光時間をサブフレームの後半側の略半分としたとすると、一方の極性の電圧印加後の透過率と他方の極性の電圧印加後の透過率とが大きく異なるため、表示画面の上下で輝度ムラが生じることになる。従って、従来では、図21に示すように、各サブフレームの全期間にわたって各色の光を発光せざるを得なかった。
【0023】
本発明では、V字状の電気光学応答特性を有する液晶材料を使用するため、一方の極性の電圧印加後の透過率と他方の極性の電圧印加後の透過率とが略等しくなり、液晶表示素子へ入射される各サブフレームに対応する色の光の発光時間をサブフレームの後半側の略半分としても、表示画面に輝度ムラが生じない。
【0024】
よって、液晶表示素子へ入射される光のほとんど全てを表示に利用することが可能となり、画面輝度を維持したまま光源(バックライト)の消費電力を半分にできる。また、発光時間を短くできるので、例えば光源がLED(Laser Emitting Diode)である場合、LEDの駆動電流を大きくできて光源の輝度を高められるので、画面輝度の向上を図れる。また、一方の極性の電圧印加後の透過率と他方の極性の電圧印加後の透過率とが略等しくなるので、印加する電圧の極性を考慮する必要がなくなり、現在主流であるドット反転ドライバの適用が容易となって、ドライバの選択肢も広がり、専用ドライバも不要となり、コストの低減化を図れる。
【0025】
第2発明に係る液晶表示装置は、カラーフィルタ方式の液晶表示装置において、液晶表示素子に使用する液晶材料は印加電圧に対してV字状の電気光学応答特性を有しており、各フレームにおけるデータ書込み走査を複数回行う手段と、各フレームでフレーム期間の略半分の時間にわたって白色光を発する手段とを備えることを特徴とする。
【0026】
第2発明のカラーフィルタ方式の液晶表示装置にあっては、印加電圧に対してV字状の電気光学応答特性を有する液晶材料を使用し、各フレームにおいて、表示データに基づくデータ書込み走査を複数回行い、白色光の発光時間をフレーム期間の略半分とする。
【0027】
図1に示すような印加電圧に対してV字状の電気光学応答特性を有する液晶材料を使用する。図3は、第2発明の液晶表示装置における駆動シーケンスを示しており、図3(a)は液晶パネルの各ラインの走査タイミング、図3(b)はバックライトの点灯タイミングを表している。図3(a)に示すように、各フレーム中に画像データに基づく2回のデータ書込み走査を行う。この際、前半の書込み走査と後半の書込み走査とでは印加する電圧の極性を逆にする。一方、図3(b)に示すように、各フレームおいて、白色光の発光時間をフレーム期間の後半側の略半分(1/120s)とする。
【0028】
このようにすることにより、使用する液晶材料が図1に示すようなV字状の電気光学応答特性を有するため、各フレーム内での前半の書込み走査における印加電圧と後半の書込み走査における印加電圧とは、極性が異なっていても、同じ画像データに基づいているのでその大きさが略等しくなり、前半の書込み走査における液晶表示素子の透過率と後半の書込み走査における液晶表示素子の透過率とは略等しくなる。従って、液晶表示素子へ入射される白色光の発光時間を、フレームの後半側の略半分としても、画面輝度を維持できる。
【0029】
図20に示したようなハーフV字状の電気光学応答特性を有する液晶材料を使用した場合に、液晶表示素子へ入射される白色光の発光時間をフレームの後半側の略半分としたとすると、一方の極性の電圧印加後の透過率と他方の極性の電圧印加後の透過率とが大きく異なるため、表示画面の上下で輝度ムラが生じることになる。従って、従来では、図22に示すように、常時バックライトを点灯させて白色光を入射せざるを得なかった。
【0030】
本発明では、V字状の電気光学応答特性を有する液晶材料を使用するため、一方の極性の電圧印加後の透過率と他方の極性の電圧印加後の透過率とが略等しくなり、液晶表示素子へ入射される白色光の発光時間をフレームの後半側の略半分としても、表示画面に輝度ムラが生じない。
【0031】
よって、液晶表示素子へ入射される光のほとんど全てを表示に利用することが可能となり、画面輝度を維持したまま光源(バックライト)の消費電力を半分にできる。また、発光時間を短くできるので、例えば光源がLEDである場合、LEDの駆動電流を大きくできて光源の輝度を高められるので、画面輝度の向上を図れる。カラーフィルタを設けて、V字状の電気光学応答特性を有する液晶材料を使用しているため、液晶表示素子へ光を常時入射させて表示を行うことも可能ではあるが、動画表示特性を考慮した場合、液晶表示素子へ入射される光をフレームに同期してスイッチングさせる方が好ましい。また、一方の極性の電圧印加後の透過率と他方の極性の電圧印加後の透過率とが略等しくなるので、ドット反転ドライバの適用が容易となって、ドライバの選択肢も広がり、専用ドライバも不要となり、コストの低減を図れる。
【0032】
第3発明に係る液晶表示装置は、第1または第2発明において、前記複数回のデータ書込み走査での前半の書込み走査と後半の書込み走査とにおける印加電圧の極性が異なることを特徴とする。
【0033】
第3発明の液晶表示装置にあっては、各サブフレームまたは各フレームにおける複数回のデータ書込み走査において、前半の書込み走査と後半の書込み走査とで印加電圧の極性が異なっている。よって、液晶表示素子に印加される電圧に偏りがなく表示の焼付きを抑制できる。
【0034】
第4発明に係る液晶表示装置は、第1または第2発明において、前記複数回のデータ書込み走査での前半の書込み走査と後半の書込み走査とにおける走査パターンが時間的に対称であることを特徴とする。
【0035】
第4発明の液晶表示装置にあっては、各サブフレームまたは各フレームにおける複数回のデータ書込み走査において、前半の書込み走査と後半の書込み走査とで走査パターンが時間的に対称である。よって、液晶表示素子に印加される電圧に偏りがなく表示の焼付きを抑制できる。
【0036】
第5発明に係る液晶表示装置は、第1〜第4発明のいずれかにおいて、前記液晶材料は自発分極を有することを特徴とする。
【0037】
第5発明の液晶表示装置にあっては、液晶材料が例えば強誘電性液晶のような自発分極を有する。よって、高速な応答性を実現できて、動画表示特性に優れた液晶表示装置を提供できる。
【0038】
第6発明に係る液晶表示装置は、第5発明において、前記液晶材料の単位面積あたりの自発分極の大きさをPs、前記液晶表示素子の電極面積をA、前記液晶表示素子に蓄えられる電荷をQとした場合に、2Ps・A≦Qの関係を満たすことを特徴とする。
【0039】
第6発明の液晶表示装置にあっては、自発分極の大きさPsを2Ps・A≦Qの条件を満たすようにする。よって、電圧印加により自発分極が完全に反転する。
【0040】
第7発明に係る液晶表示装置は、第5発明において、前記液晶材料にあって、電圧を印加しない場合の液晶分子の平均分子軸と電圧を印加した場合の液晶分子の平均分子軸とのなす角の最大値が30°以上、より好ましくは35°以上であることを特徴とする。
【0041】
第7発明の液晶表示装置にあっては、電圧無印加時の液晶分子の平均分子軸と電圧印加時の液晶分子の平均分子軸とのなす角の最大値が30°以上、より好ましくは35°以上とする。よって、理想的な8割または9割以上の高い透過率を実現できる。なお、電圧無印加時の液晶分子の平均分子軸と電圧印加時の液晶分子の平均分子軸とのなす角は、一方の極性の電圧を印加したときの値であり、他方の極性の電圧を印加した場合には、一方の極性の電圧を印加したときと逆の方向に略同じ角度だけチルトする。
【0042】
第8発明に係る液晶表示装置は、第5発明において、前記液晶材料の自発分極の大きさが11nC/cm以下であることを特徴とする。
【0043】
第8発明の液晶表示装置にあっては、液晶材料の自発分極の大きさを11nC/cm以下とする。よって、既存のTFTを用いて、駆動電圧または蓄積容量(C)をあまり大きくすることなく、自発分極の反転スイッチングを行える。自発分極の大きさを11nC/cmより大きくした場合、現在の主流である5〜7Vの駆動電圧に対して、10V程度の駆動電圧を必要としなければならず、専用のドライバICが必要になるという問題、または、蓄積容量(C)の大きさを液晶容量(CLC)に対して大きくしなければならず(C/CLC>1)、開口率の低下に伴う透過率の低下もしくは電流駆動能力が高いTFT,ドライバICが必要という問題がある。
【0044】
第9発明に係る液晶表示装置は、第1発明において、前記液晶表示素子へ入射される複数の色の光は、赤色光,緑色光及び青色光であることを特徴とする。
【0045】
第9発明の液晶表示装置にあっては、液晶表示素子へ入射される複数の色の光が赤色光,緑色光及び青色光である。よって、フルカラー表示が可能である。
【0046】
第10発明に係る液晶表示装置は、第1発明において、前記液晶表示素子へ入射される複数の色の光は、赤色光,緑色光,青色光及び白色光であることを特徴とする。
【0047】
第10発明の液晶表示装置にあっては、液晶表示素子へ入射される複数の色の光が赤色光,緑色光,青色光及び白色光である。よって、フルカラー表示が可能である。赤,緑,青の表示データの階調レベルr,g,bを、3色の共通部分の白の表示データの階調レベルwにより、r′=r−w,g′=g−w,b′=b−w,wの4色の表示データの階調レベルに変換する。これにより、フィールド・シーケンシャル方式が有する最大の課題であるカラーブレイクを抑制できる。なぜならば、カラーブレイクが最も認識されやすい白表示を1つのサブフレームで表示することが可能になるからである。また、赤,緑,青のサブフレームで通常の表示を行い、白のサブフレームにて、輝度の向上を図るというような表示も可能となり、屋外における表示の見易さを向上できる。
【0048】
【発明の実施の形態】
本発明をその実施の形態を示す図面を参照して具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
【0049】
(第1実施の形態)
図4は第1実施の形態による液晶表示装置の回路構成を示すブロック図、図5は液晶パネル及びバックライトの模式的断面図、並びに、図6は液晶表示装置の全体の構成例を示す模式図である。
【0050】
図4において、21,22は図5に断面構造が示されている液晶パネル,バックライトを示している。バックライト22は、図5に示されているように、LEDアレイ7と導光及び光拡散板6とで構成されている。図5及び図6で示されているように、液晶パネル21は上層(表面)側から下層(背面)側に、偏光フィルム1,ガラス基板2,共通電極3,ガラス基板4,偏光フィルム5をこの順に積層して構成されており、ガラス基板4の共通電極3側の面にはマトリクス状に配列された画素電極40,40…が形成されている。
【0051】
これら共通電極3及び画素電極40,40…間にはデータドライバ32及びスキャンドライバ33等よりなる駆動部50が接続されている。データドライバ32は、信号線42を介してTFT41と接続されており、スキャンドライバ33は、走査線43を介してTFT41と接続されている。TFT41はデータドライバ32及びスキャンドライバ33によりオン/オフ制御される。また個々の画素電極40,40…は、TFT41に接続されている。そのため、信号線42及びTFT41を介して与えられるデータドライバ32からの信号により、個々の画素の透過光強度が制御される。
【0052】
ガラス基板4上の画素電極40,40…の上面には配向膜12が、共通電極3の下面には配向膜11がそれぞれ配置され、これらの配向膜11,12間に液晶物質が充填されて液晶層13が形成される。なお、14は液晶層13の層厚を保持するためのスペーサである。
【0053】
バックライト22は、液晶パネル21の下層(背面)側に位置し、発光領域を構成する導光及び光拡散板6の端面に臨ませた状態でLEDアレイ7が備えられている。このLEDアレイ7は、導光及び光拡散板6と対向する面に3原色、即ち赤,緑,青の各色を発光するLED素子を1チップとした10灯のLEDを有する。そして、赤,緑,青の各サブフレームにおいては赤,緑,青のLED素子をそれぞれ点灯させる。導光及び光拡散板6はこのLEDアレイ7の各LEDからの光を自身の表面全体に導光すると共に上面へ拡散することにより、発光領域として機能する。
【0054】
この液晶パネル21と、赤,緑,青の時分割発光が可能であるバックライト22とを重ね合わせる。このバックライト22の点灯タイミング及び発光色は、液晶パネル21に対する表示データに基づくデータ書込み走査に同期して制御される。
【0055】
図4において、31は、パーソナルコンピュータから同期信号SYNが入力され、表示に必要な各種の制御信号CSを生成する制御信号発生回路である。画像メモリ部30からは画素データPDが、データドライバ32へ出力される。画素データPD、及び、印加電圧の極性を変えるための制御信号CSに基づき、データドライバ32を介して液晶パネル21には、複数回のデータ書込み走査時に電圧が印加される。
【0056】
また制御信号発生回路31からは制御信号CSが、基準電圧発生回路34,データドライバ32,スキャンドライバ33及びバックライト制御回路35へそれぞれ出力される。基準電圧発生回路34は、基準電圧VR1及びVR2を生成し、生成した基準電圧VR1をデータドライバ32へ、基準電圧VR2をスキャンドライバ33へそれぞれ出力する。データドライバ32は、画像メモリ部30からの画素データPDと制御信号発生回路31からの制御信号CSとに基づいて、画素電極40の信号線42に対して信号を出力する。この信号の出力に同期して、スキャンドライバ33は、画素電極40の走査線43をライン毎に順次的に走査する。またバックライト制御回路35は、駆動電圧をバックライト22に与えて、バックライト22から赤色光,緑色光,青色光をそれぞれ発光させる。
【0057】
次に、本発明に係る液晶表示装置の動作について説明する。パーソナルコンピュータから画像メモリ部30へ表示用の画素データPDが入力され、画像メモリ部30は、この画素データPDを一旦記憶した後、制御信号発生回路31から出力される制御信号CSを受け付けた際に、この画素データPDを出力する。制御信号発生回路31で発生された制御信号CSは、データドライバ32と、スキャンドライバ33と、基準電圧発生回路34と、バックライト制御回路35とに与えられる。基準電圧発生回路34は、制御信号CSを受けた場合に基準電圧VR1及びVR2を生成し、生成した基準電圧VR1をデータドライバ32へ、基準電圧VR2をスキャンドライバ33へそれぞれ出力する。
【0058】
データドライバ32は、制御信号CSを受けた場合に、画像メモリ部30から出力された画素データPDに基づいて、画素電極40の信号線42に対して信号を出力する。スキャンドライバ33は、制御信号CSを受けた場合に、画素電極40の走査線43をライン毎に順次的に走査する。データドライバ32からの信号の出力及びスキャンドライバ33の走査に従ってTFT41が駆動し、画素電極40に電圧が印加され、画素の透過光強度が制御される。
【0059】
バックライト制御回路35は、制御信号CSを受けた場合に駆動電圧をバックライト22に与えてバックライト22のLEDアレイ7が有している赤,緑,青の各色のLED素子を時分割して発光させて、経時的に赤色光,緑色光,青色光を順次発光させる。
【0060】
以下、具体例について説明する。画素電極40,40…(画素数640×480,対角3.2インチ)を有するTFT基板と共通電極3を有するガラス基板2とを洗浄した後、ポリイミドを塗布して200℃で1時間焼成することにより、約200Åのポリイミド膜を配向膜11,12として成膜した。更に、これらの配向膜11,12をレーヨン製の布でラビングし、ラビング方向が平行となるようにこれらの2枚の基板を重ね合わせ、両者間に平均粒径1.8μmのシリカ製のスペーサ14でギャップを保持した状態で重ね合わせて空パネルを作製した。この空パネルの配向膜11,12間に、図1に示したようなV字状の電気光学応答特性を示す強誘電性液晶を封入して液晶層13とした。封入した強誘電性液晶の自発分極の大きさは8nC/cmであった。また、電圧無印加時の液晶分子の平均分子軸と電圧印加時の液晶分子の平均分子軸とのなす角の最大値は片側で30°であった。作製したパネルをクロスニコル状態の2枚の偏光フィルム1,5で挟んで液晶パネル21とし、電圧を印加しないときに暗状態になるようにした。
【0061】
このようにして作製した液晶パネル21と、赤,緑,青の単色面発光スイッチングが可能なLEDアレイ7を光源としたバックライト22とを重ね合わせ、図2に示すような駆動シーケンスに従って、フィールド・シーケンシャル方式によるカラー表示を行った。
【0062】
フレーム周波数を60Hzとして、1つのフレーム(期間:1/60s)を3つのサブフレーム(期間:1/180s)に分割し、図2(a)に示すように、例えば1フレーム内の第1番目のサブフレームにおいて赤色の画像データの2回の書込み走査を行い、次の第2番目のサブフレームにおいて緑色の画像データの2回の書込み走査を行い、最後の第3番目のサブフレームにおいて青色の画像データの2回の書込み走査を行う。なお、各サブフレームでの2回のデータ書込み走査において、1回目(前半)の書込み走査時に各画素の液晶に印加される電圧と、2回目(後半)の書込み走査時に各画素の液晶に印加される電圧とは、極性が反対で実質的に等しい大きさとした。この場合における各画素への印加電圧の極性パターンの例を、図7及び図8に示す。図7は、データドライバ32としてドット反転ドライバを用いた場合の例を示し、図8は、データドライバ32としてフレーム反転ドライバを用いた場合の例を示している。
【0063】
一方、図2(b)に示すように、バックライト22の赤,緑,青各色の点灯は、各サブフレームにあって後半半分のみとした。即ち、1回目(前半)の書込み走査の終了タイミング(2回目(後半)の書込み走査の開始タイミング)に同期して赤色光,緑色光または青色光の発光を開始し、2回目(後半)の書込み走査の終了タイミング(サブフレームの終了タイミング)に同期してその発光を停止させた。
【0064】
結果として、バックライト22単体の輝度925cd/cmに対して、111cd/cmの画面輝度を実現でき、透過率は12.0%と高かった。また、このときのバックライト22の消費電力は0.5Wと低かった。
【0065】
以上において、駆動電圧の最大値が7V、液晶の誘電率が6、パネルギャップが1.8μmであったので、液晶セルに蓄えられる最大の電荷量は約20.6nC/cmとなり、2Ps・A≦Qの条件を満たしていた。透過率の数値から、自発分極の十分な反転スイッチングを行えていることが分かる。
【0066】
(第1比較例)
第1実施の形態と同様に、空パネルを作製した。この空パネルの配向膜間に、図20に示したようなハーフV字状の電気光学応答特性を示す強誘電性液晶を封入して液晶層とした。封入した強誘電性液晶の自発分極の大きさは9nC/cmであった。また、電圧無印加時の液晶分子の平均分子軸と電圧印加時の液晶分子の平均分子軸とのなす角の最大値は31°であった。作製したパネルをクロスニコル状態の2枚の偏光フィルムで挟んで液晶パネルとし、電圧を印加しないときに暗状態になるようにした。
【0067】
このようにして作製した液晶パネルと、赤,緑,青の単色面発光スイッチングが可能なLEDアレイを光源としたバックライトとを重ね合わせ、図21に示すような駆動シーケンスに従って、フィールド・シーケンシャル方式によるカラー表示を行った。
【0068】
各サブフレームでのデータ書込み走査とデータ消去走査とにおいて、各画素の液晶に印加される電圧は、全ての画素における極性が同じであり、書込み走査と消去走査とでは極性が反対で大きさが実質的に等しくした。また、書込み走査において、より高い透過率が得られるように、印加電圧の極性を調整した。この場合における各画素への印加電圧の極性パターンの例は、図8に示すものである。図7に示すような印加電圧の極性パターンでは、良好な表示が得られない。バックライトは常時点灯させた。
【0069】
結果として、バックライト単体の輝度1850cd/cmに対して、113cd/cmの画面輝度しか得られず、透過率は6.1%と低かった。また、このときのバックライトの消費電力は1.0Wと高かった。
【0070】
(第2比較例)
第1実施の形態と同様に、空パネルを作製した。この空パネルの配向膜間に、図1に示したようなV字状の電気光学応答特性を示す強誘電性液晶を封入して液晶層とした。封入した強誘電性液晶の自発分極の大きさは8nC/cmであった。また、電圧無印加時の液晶分子の平均分子軸と電圧印加時の液晶分子の平均分子軸とのなす角の最大値は片側で25°であった。作製したパネルをクロスニコル状態の2枚の偏光フィルムで挟んで液晶パネルとし、電圧を印加しないときに暗状態になるようにした。
【0071】
このようにして作製した液晶パネルと、赤,緑,青の単色面発光スイッチングが可能なLEDアレイを光源としたバックライトとを重ね合わせ、図2に示すような駆動シーケンスに従って、フィールド・シーケンシャル方式によるカラー表示を行った。各サブフレームにおける2回のデータ書込み走査及びバックライトの点灯パターンの条件は、第1実施の形態と同様にした。
【0072】
結果として、バックライト単体の輝度925cd/cmに対して、86cd/cmの画面輝度しか得られず、透過率は9.3%と低かった。また、このときのバックライトの消費電力は0.5Wと低かった。第1実施の形態と比べて十分な画面輝度が得られなかったことは、電圧無印加時の液晶分子の平均分子軸と電圧印加時の液晶分子の平均分子軸とのなす角の最大値が片側で25°しかなかったことに起因している。
【0073】
(第3比較例)
第1実施の形態と同様に、空パネルを作製した。この空パネルの配向膜間に、図1に示したようなV字状の電気光学応答特性を示す強誘電性液晶を封入して液晶層とした。封入した強誘電性液晶の自発分極の大きさは10nC/cmであった。また、電圧無印加時の液晶分子の平均分子軸と電圧印加時の液晶分子の平均分子軸とのなす角の最大値は片側で32°であった。作製したパネルをクロスニコル状態の2枚の偏光フィルムで挟んで液晶パネルとし、電圧を印加しないときに暗状態になるようにした。
【0074】
このようにして作製した液晶パネルと、赤,緑,青の単色面発光スイッチングが可能なLEDアレイを光源としたバックライトとを重ね合わせ、図2に示すような駆動シーケンスに従って、フィールド・シーケンシャル方式によるカラー表示を行った。各サブフレームにおける2回のデータ書込み走査及びバックライトの点灯パターンの条件は、第1実施の形態と同様にした。
【0075】
結果として、バックライト単体の輝度925cd/cmに対して、81cd/cmの画面輝度しか得られず、透過率は8.8%と低かった。また、このときのバックライトの消費電力は0.5Wと低かった。
【0076】
以上において、駆動電圧の最大値が7V、液晶の誘電率が5、パネルギャップが1.8μmであったので、液晶セルに蓄えられる最大の電荷量は約17.2nC/cmとなり、2Ps・A≦Qの条件を満たしていなかった。透過率の数値から、自発分極の十分な反転スイッチングを行えていないことが分かる。
【0077】
(第2実施の形態)
第1実施の形態と同様に、空パネルを作製した。この空パネルの配向膜11,12間に、図1に示したようなV字状の電気光学応答特性を示す強誘電性液晶を封入して液晶層13とした。封入した強誘電性液晶の自発分極の大きさは10nC/cmであった。また、電圧無印加時の液晶分子の平均分子軸と電圧印加時の液晶分子の平均分子軸とのなす角の最大値は片側で32°であった。作製したパネルをクロスニコル状態の2枚の偏光フィルム1,5で挟んで液晶パネル21ととし、電圧を印加しないときに暗状態になるようにした。
【0078】
但し、第3比較例とは異なり、液晶容量(CLC)に対する蓄積容量(C)の比(C/CLC)を0.5とした。図9は、液晶パネル21のセル構成例を示す図である。図9に示すように、各画素に注入される電荷量を大きくするべく、液晶セル(容量:CLC)と並列に蓄積付加(容量:C)をTFT41に接続させて設けている。
【0079】
このようにして作製した液晶パネル21と、赤,緑,青の単色面発光スイッチングが可能なLEDアレイ7を光源としたバックライト22とを重ね合わせ、図2に示すような駆動シーケンスに従って、フィールド・シーケンシャル方式によるカラー表示を行った。各サブフレームにおける2回のデータ書込み走査及びバックライト22の点灯パターンの条件は、第1実施の形態と同様にした。
【0080】
結果として、バックライト22単体の輝度925cd/cmに対して、120cd/cmの画面輝度を実現でき、透過率は13.0%と高かった。また、このときのバックライト22の消費電力は0.5Wと低かった。
【0081】
以上において、駆動電圧の最大値が7V、液晶の誘電率が5、パネルギャップが1.8μm、容量比(C/CLC)が0.5であったので、液晶セルに蓄えられる最大の電荷量は約25.8nC/cmとなり、2Ps・A≦Qの条件を満たしていた。透過率の数値から、自発分極の十分な反転スイッチングを行えていることが分かる。
【0082】
(第3実施の形態)
第1実施の形態と同様に、空パネルを作製した。この空パネルの配向膜11,12間に、図1に示したようなV字状の電気光学応答特性を示す強誘電性液晶を封入して液晶層13とした。封入した強誘電性液晶の自発分極の大きさは9nC/cmであった。また、電圧無印加時の液晶分子の平均分子軸と電圧印加時の液晶分子の平均分子軸とのなす角の最大値は片側で36°であった。作製したパネルをクロスニコル状態の2枚の偏光フィルム1,5で挟んで液晶パネル21とし、電圧を印加しないときに暗状態になるようにした。
【0083】
このようにして作製した液晶パネル21と、赤,緑,青の単色面発光スイッチングが可能なLEDアレイ7を光源としたバックライト22とを重ね合わせ、図2に示すような駆動シーケンスに従って、フィールド・シーケンシャル方式によるカラー表示を行った。各サブフレームにおける2回のデータ書込み走査及びバックライト22の点灯パターンの条件は、第1実施の形態と同様にした。
【0084】
結果として、バックライト22単体の輝度925cd/cmに対して、134cd/cmの画面輝度を実現でき、透過率は14.5%と非常に高かった。また、このときのバックライト22の消費電力は0.5Wと低かった。
【0085】
以上において、駆動電圧の最大値が7V、液晶の誘電率が6、パネルギャップが1.8μmであったので、液晶セルに蓄えられる最大の電荷量は約20.6nC/cmとなり、2Ps・A≦Qの条件を満たしていた。透過率の数値から、自発分極の十分な反転スイッチングを行えていることが分かる。
【0086】
(第4実施の形態)
第1実施の形態と同様に、空パネルを作製した。この空パネルの配向膜11,12間に、図1に示したようなV字状の電気光学応答特性を示す強誘電性液晶を封入して液晶層13とした。封入した強誘電性液晶の自発分極の大きさは11nC/cmであった。また、電圧無印加時の液晶分子の平均分子軸と電圧印加時の液晶分子の平均分子軸とのなす角の最大値は片側で40°であった。作製したパネルをクロスニコル状態の2枚の偏光フィルム1,5で挟んで液晶パネルとし、電圧を印加しないときに暗状態になるようにした。また、蓄積容量(CLC)に対する蓄積容量(C)の比(C/CLC)を1とした。
【0087】
このようにして作製した液晶パネル21と、赤,緑,青の単色面発光スイッチングが可能なLEDアレイ7を光源としたバックライト22とを重ね合わせ、図2に示すような駆動シーケンスに従って、フィールド・シーケンシャル方式によるカラー表示を行った。各サブフレームにおける2回のデータ書込み走査及びバックライト22の点灯パターンの条件は、第1実施の形態と同様にした。
【0088】
結果として、バックライト22単体の輝度925cd/cmに対して、144cd/cmの画面輝度を実現でき、透過率は15.5%と非常に高かった。また、このときのバックライト22の消費電力は0.5Wと低かった。
【0089】
以上において、駆動電圧の最大値が5V、液晶の誘電率が6、パネルギャップが1.8μm、容量比(C/CLC)が1であったので、液晶セルに蓄えられる最大の電荷量は約29.5nC/cmとなり、2Ps・A≦Qの条件を満たしていた。透過率の数値から、自発分極の十分な反転スイッチングを行えていることが分かる。
【0090】
(第5実施の形態)
第1実施の形態と同様に、空パネルを作製した。この空パネルの配向膜11,12間に、図1に示したようなV字状の電気光学応答特性を示す強誘電性液晶を封入して液晶層13とした。封入した強誘電性液晶の自発分極の大きさは11nC/cmであった。また、電圧無印加時の液晶分子の平均分子軸と電圧印加時の液晶分子の平均分子軸とのなす角の最大値は片側で40°であった。作製したパネルをクロスニコル状態の2枚の偏光フィルム1,5で挟んで液晶パネル21とし、電圧を印加しないときに暗状態になるようにした。
【0091】
このようにして作製した液晶パネル21と、赤,緑,青の単色面発光スイッチングが可能なLEDアレイ7を光源としたバックライト22とを重ね合わせ、図10に示すような駆動シーケンスに従って、フィールド・シーケンシャル方式によるカラー表示を行った。
【0092】
図10(a)に示すように、各サブフレーム(期間:1/180s)において、対応する各色の表示データに基づくデータ書込み走査を4回等間隔で行う。各サブフレームでの4回の書込み走査において、前半の2回の書込み走査における各画素の液晶に印加される電圧の極性は同じ(例えば+)であり、後半の2回の書込み走査における各画素の液晶に印加される電圧の極性も同じであるが、前半の2回の書込み走査時とは異なる極性(例えば−)である。この場合における各画素への印加電圧の極性パターンの例を、図11及び図12に示す。図11は、データドライバ32としてドット反転ドライバを用いた場合の例を示し、図12は、データドライバ32としてフレーム反転ドライバを用いた場合の例を示している。
【0093】
一方、図10(b)に示すように、バックライト22の赤,緑,青各色の点灯は、各サブフレームにあって後半半分のみとした。即ち、2回目の書込み走査の終了タイミング(3回目の書込み走査の開始タイミング)に同期して赤色光,緑色光または青色光の発光を開始し、4回目の書込み走査の終了タイミング(サブフレームの終了タイミング)に同期してその発光を停止させた。
【0094】
結果として、バックライト22単体の輝度925cd/cmに対して、158cd/cmの画面輝度を実現でき、透過率は17.1%と非常に高かった。また、このときのバックライト22の消費電力は0.5Wと低かった。
【0095】
以上において、駆動電圧の最大値が5V、液晶の誘電率が6、パネルギャップが1.8μmであり、同一の極性による書込み走査を2回ずつ行うので、蓄積容量を設けなくても、実質的に自発分極の反転に必要な電荷量を大きくすることができ、高い画面輝度を実現できた。高い画面輝度が得られた要因としては、蓄積容量がなくなったことによる開口率の拡大による効果が大きい。
【0096】
図13は、第5実施の形態における他の駆動シーケンスの例を示す図である。この例では、上述した例(図10)と比べて、各サブフレームにおける4回のデータ書込み走査は同じであるが、バックライト22の点灯パターンが異なっている。図13(b)に示すように、バックライト22の赤,緑,青各色の点灯は、各サブフレームの中央でサブフレームの半分の時間(1/360s)とする。即ち、1回目の書込み走査の終了タイミング(2回目の書込み走査の開始タイミング)に同期して赤色光,緑色光または青色光の発光を開始し、3回目の書込み走査の終了タイミング(4回目の書込み走査の開始タイミング)に同期してその発光を停止させる。
【0097】
なお、図13に示す駆動シーケンスは一例であり、各サブフレームにおいて、バックライト22の点灯を開始するタイミングは、1回目の書込み走査が終了した後であれば、任意のタイミングであって良い。但し、バックライト22の点灯時間は、サブフレームの略半分の時間とする。
【0098】
図14は、第5実施の形態における更に他の駆動シーケンスの例を示す図である。この例では、上述した例(図10,図13)と異なり、図14(a)に示すように、各サブフレームにおける4回のデータ書込み走査を等間隔で行っていない。つまり、2回目の書込み走査の終了タイミングと3回目の書込み走査の開始タイミングとが一致しておらず、両タイミングの間に所定時間を設けている。そして、図14(b)に示すように、各サブフレームにおいて、バックライト22の赤,緑,青各色の点灯は、2回目の書込み走査の終了タイミングから4回目の書込み走査の終了タイミングまでとする。なお、この点灯時間を、1回目の書込み走査の終了タイミング(2回目の書込み走査の開始タイミング)から3回目の書込み走査の終了タイミング(4回目の書込み走査の開始タイミング)までとしても良い。
【0099】
なお、各サブフレームにおける複数回のデータ書込み走査のパターンとして、種々のものが存在するが、表示の焼付きが発生しないようにするため、一方の極性の電圧による書込み走査と他方の極性の電圧による書込み走査とをサブフレーム内において時間的に対称に行うことが好ましい。
【0100】
(第6実施の形態)
第6実施の形態では、入力される赤,緑,青の3色の画素データを赤,緑,青,白の4色の画素データに変換し、変換した4色の画素データを用いてフルカラー表示を行う。まず、この変換の手法について説明する。
【0101】
図15(a)は各フレームにおける元の赤(r),緑(g),青(b)の階調レベルを示しており、図15(b)は各フレームにおける変換後の赤(r′),緑(g′),青(b′),白(w)の階調レベルを示している。各フレームにおいて、赤,緑,青の画素データの階調レベルを比較して最低階調レベルを検出する。例えば、図15(a)に示す最初のフレームにおいては、緑表示のデータの階調レベルが最も低い。この場合、赤表示,青表示のサブフレームにおいては、比較前の赤,青の階調レベル(r,b)から緑の階調レベル(g)を差し引いた階調レベル(r′=r−g,b′=b−g)に応じた赤表示,青表示を行う。
【0102】
赤,緑,青の混合色である白表示のサブフレームにおいては、緑の階調レベル(g)に応じた白表示(w=g)を行う。なお、緑表示のサブフレームにおいても、比較前の緑の階調レベル(g)から緑の階調レベル(g)を差し引いた階調レベル(g′=g−g)に応じた緑表示を行うことになるが、その差し引いた階調レベル(g′)は0となるので、これは一般的に”黒”表示となる。
【0103】
図16は、第6実施の形態における液晶表示装置の回路構成を示すブロック図である。図16において、図4と同一または同様の部材には同一番号を付している。なお、白色のサブフレームにおいては、LEDアレイ7における赤,緑,青のLEDを同時に点灯させる。
【0104】
図16において、23は、外部の例えばパーソナルコンピュータから入力される3色の画素データPDを、上述した手法に従って表示用の4色の画素データPD′に変換する画素データ変換回路23であり、画素データ変換回路23は、変換した画素データPD′を画像メモリ部30へ出力する。なお、制御信号発生回路31,データドライバ32,スキャンドライバ33,基準電圧発生回路34等の他の部材の構成及び動作は、画素データPDが変換画素データPD′に変わるだけであって、第1実施の形態と基本的に同様であるので、その説明は省略する。
【0105】
第1実施の形態と同様に、空パネルを作製した。この空パネルの配向膜11,12間に、図1に示したようなV字状の電気光学応答特性を示す強誘電性液晶を封入して液晶層13とした。封入した強誘電性液晶の自発分極の大きさは11nC/cmであった。また、電圧無印加時の液晶分子の平均分子軸と電圧印加時の液晶分子の平均分子軸とのなす角の最大は片側で40°であった。作製したパネルをクロスニコル状態の2枚の偏光フィルム1,5で挟んで液晶パネル21とし、電圧を印加しないときに暗状態になるようにした。
【0106】
このようにして作製した液晶パネル21と、赤,緑,青の単色面発光スイッチングが可能なLEDアレイ7を光源としたバックライト22とを重ね合わせ、図17に示すような駆動シーケンスに従って、フィールド・シーケンシャル方式によるカラー表示を行った。
【0107】
フレーム周波数を60Hzとして、1つのフレーム(期間:1/60s)を4つのサブフレーム(期間:1/240s)に分割し、図17(a)に示すように、例えば1フレーム内の第1番目のサブフレームにおいて赤色の画像データの2回の書込み走査を行い、次の第2番目のサブフレームにおいて緑色の画像データの2回の書込み走査を行い、次の第3番目のサブフレームにおいて青色の画像データの2回の書込み走査を行い、最後の第4番目のサブフレームにおいて白色の画像データの2回の書込み走査を行う。なお、各サブフレームでの2回のデータ書込み走査において、1回目(前半)の書込み走査時に各画素の液晶に印加される電圧と、2回目(後半)の書込み走査時に各画素の液晶に印加される電圧とは、極性が反対で実質的に等しい大きさとした。この場合における各画素への印加電圧の極性パターンは、図7または図8のいずれでも良い。
【0108】
一方、図17(b)に示すように、バックライト22の赤,緑,青,白各色の点灯は、各サブフレームにあって後半半分のみとした。即ち、1回目(前半)の書込み走査の終了タイミング(2回目(後半)の書込み走査の開始タイミング)に同期して赤色光,緑色光,青色光または白色光の発光を開始し、2回目(後半)の書込み走査の終了タイミング(サブフレームの終了タイミング)に同期してその発光を停止させた。
【0109】
結果として、フィールド・シーケンシャル方式が有する最大の課題であるカラーブレイクを抑制することができた。これは、カラーブレイクが最も認識されやすい白表示を1つのサブフレームを用いて行ったことに起因する。白表示を白のサブフレームのみで行った場合、バックライト22単体の輝度1385cd/cmに対して、108cd/cmの画面輝度(白輝度)を実現でき、透過率は7.8%であった。また、このときのバックライト22の消費電力は0.8Wであった。一方、赤,緑,青のサブフレームで通常の表示を行い、白フレームにて輝度の向上を目的とした表示を行った場合、バックライト22単体の輝度1385cd/cmに対して、215cd/cmの画面輝度(白輝度)を実現でき、透過率は15.5%と高かった。また、このときのバックライト22の消費電力は0.8Wであった。また、屋外における表示の見易さを向上できた。
【0110】
なお、赤,緑,青のサブフレームの後に白のサブフレームを設けたが、色の順序はこれに限るものではなく、また、白のサブフレームの代わりに赤,緑,青のサブフレームを再度設けたり、赤,緑,青の混合色によるサブフレームを設けるようにしても良い。
【0111】
上述した各実施の形態では、フィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置を例として説明したが、カラーフィルタを設けたカラーフィルタ方式の液晶表示装置においても同様の効果が得られる。なぜならば、カラーフィルタ方式においては、上述した各実施の形態における赤,緑,青の発光色を白として、液晶パネルにカラーフィルタを設ければ、同様に適用できるからである。
【0112】
図18は、カラーフィルタ方式の液晶表示装置における液晶パネル及びバックライトの模式的断面図である。図18において、図5と同一部分には、同一番号を付してそれらの説明を省略する。共通電極3には、3原色(R,G,B)のカラーフィルタ60,60…が設けられている。また、バックライト22は、白色光を出射する白色光源70と導光及び光拡散板6とから構成されている。このようなカラーフィルタ方式の液晶表示装置にあっては、白色光源70からの白色発光を複数色のカラーフィルタ60で選択的に透過させることにより、カラー表示を行う。
【0113】
このようなカラーフィルタ方式の液晶表示装置にあっても、上述したフィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置と同様に、図1に示すようなV字状の電気光学応答特性を有する液晶材料を用い、図3に示すように、各フレーム内で表示データに基づくデータ書込み走査を複数回実行し、各フレームでの白色光の発光時間を1フレームの半分とすることにより、同様の効果を奏する。
【0114】
なお、使用する光源は、LED光源としたが、EL(Electronic Luminescence),冷陰極管等のスイッチング可能な光源であれば特にLED光源に限定されることはない。
【0115】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のフィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置またはカラーフィルタ方式の液晶表示装置では、印加電圧に対してV字状の電気光学応答特性を有する液晶材料を使用し、各サブフレームまたは各フレームにおいて、表示データに基づくデータ書込み走査を複数回行い、各サブフレームまたは各フレームにおける発光時間を1サブフレーム期間または1フレーム期間の略半分とするようにしたので、光源(バックライト)からの光を有効に利用できて透過率の向上を図れ、消費電力の低減化及び画面表示の高輝度化を図ることができる。また、現在主流となっているドット反転ドライバの適用が容易となり、低コスト化も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶材料のV字状の電気光学応答特性を示すグラフである。
【図2】本発明のフィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置(第1〜第4実施の形態)における駆動シーケンスを示す図である。
【図3】本発明のカラーフィルタ方式の液晶表示装置における駆動シーケンスを示す図である。
【図4】本発明の液晶表示装置(第1〜第5実施の形態)の回路構成を示すブロック図である。
【図5】フィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置の液晶パネル及びバックライトの模式的断面図である。
【図6】液晶表示装置の全体の構成例を示す模式図である。
【図7】本発明の液晶表示装置(第1〜第4及び第6実施の形態)における各画素の印加極性の一例を示す図である。
【図8】本発明の液晶表示装置(第1〜第4及び第6実施の形態)における各画素の印加極性の他の例を示す図である。
【図9】液晶パネルのセル構成例を示す図である。
【図10】本発明のフィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置(第5実施の形態)における駆動シーケンスの一例を示す図である。
【図11】本発明の液晶表示装置(第5実施の形態)における各画素の印加極性の一例を示す図である。
【図12】本発明の液晶表示装置(第5実施の形態)における各画素の印加極性の他の例を示す図である。
【図13】本発明のフィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置(第5実施の形態)における駆動シーケンスの他の例を示す図である。
【図14】本発明のフィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置(第5実施の形態)における駆動シーケンスの更に他の例を示す図である。
【図15】本発明のフィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置(第6実施の形態)における画素データの変換例を示す図である。
【図16】本発明の液晶表示装置(第6実施の形態)の回路構成を示すブロック図である。
【図17】本発明のフィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置(第6実施の形態)における駆動シーケンスを示す図である。
【図18】カラーフィルタ方式の液晶表示装置の液晶パネル及びバックライトの模式的断面図である。
【図19】強誘電性液晶パネルにおける液晶分子の配列状態を示す図である。
【図20】液晶材料のハーフV字状の電気光学応答特性を示すグラフである。
【図21】従来のフィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置における駆動シーケンスを示す図である。
【図22】従来のカラーフィルタ方式の液晶表示装置における駆動シーケンスを示す図である。
【符号の説明】
3 共通電極
7 LEDアレイ
21 液晶パネル
22 バックライト
23 画素データ変換回路
31 制御信号発生回路
32 データドライバ
35 バックライト制御回路
40 画素電極
41 TFT
60 カラーフィルタ
70 白色光源

Claims (10)

  1. 1フレームを複数の色夫々に対応して分割した各サブフレーム毎に、液晶表示素子へ入射される前記複数の色の光の順次的な切換えと各色の表示データに基づく前記液晶表示素子に対するデータ書込み走査とを同期させてカラー表示を行うフィールド・シーケンシャル方式の液晶表示装置において、前記液晶表示素子に使用する液晶材料は印加電圧に対してV字状の電気光学応答特性を有しており、各サブフレームにおける前記データ書込み走査を複数回行う手段と、各サブフレームでサブフレーム期間の略半分の時間にわたって対応する色の光を発する手段とを備えることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 各フレーム毎に、複数の色のカラーフィルタを設けた液晶表示素子への白色光の入射と表示データに基づく前記液晶表示素子に対するデータ書込み走査とを同期させてカラー表示を行うカラーフィルタ方式の液晶表示装置において、前記液晶表示素子に使用する液晶材料は印加電圧に対してV字状の電気光学応答特性を有しており、各フレームにおける前記データ書込み走査を複数回行う手段と、各フレームでフレーム期間の略半分の時間にわたって白色光を発する手段とを備えることを特徴とする液晶表示装置。
  3. 前記複数回のデータ書込み走査での前半の書込み走査と後半の書込み走査とにおける印加電圧の極性が異なることを特徴とする請求項1または2記載の液晶表示装置。
  4. 前記複数回のデータ書込み走査での前半の書込み走査と後半の書込み走査とにおける走査パターンが時間的に対称であることを特徴とする請求項1または2記載の液晶表示装置。
  5. 前記液晶材料は自発分極を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液晶表示装置。
  6. 前記液晶材料の単位面積あたりの自発分極の大きさをPs、前記液晶表示素子の電極面積をA、前記液晶表示素子に蓄えられる電荷をQとした場合に、2Ps・A≦Qの関係を満たすことを特徴とする請求項5記載の液晶表示装置。
  7. 前記液晶材料にあって、電圧を印加しない場合の液晶分子の平均分子軸と電圧を印加した場合の液晶分子の平均分子軸とのなす角の最大値が30°以上、より好ましくは35°以上であることを特徴とする請求項5記載の液晶表示装置。
  8. 前記液晶材料の自発分極の大きさが11nC/cm以下であることを特徴とする請求項5記載の液晶表示装置。
  9. 前記液晶表示素子へ入射される複数の色の光は、赤色光,緑色光及び青色光であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  10. 前記液晶表示素子へ入射される複数の色の光は、赤色光,緑色光,青色光及び白色光であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
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