JP2002341124A - 回折格子部材 - Google Patents
回折格子部材Info
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- Mounting And Adjusting Of Optical Elements (AREA)
- Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
- Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
- Optical Recording Or Reproduction (AREA)
Abstract
向に形成され入射光を3方向に分ける光分割用の回折格
子を備えた回折格子部材の光の透過率を最大にするこ
と。 【解決手段】 透明樹脂体からなり、入射面及び射出面
の両面を備えた回折格子部材(10)であって、前記両
面のうち一方の面(15)には、入射光である直線偏光
の偏光方向と略同一方向に形成され、入射光を3方向に
分ける光分割用の回折格子(20)が形成されると共
に、前記両面のうち他方の面(16)には、格子周期が
入射される光の波長より小さく、かつ格子方向が前記光
分割用の回折格子の方向と略直行する反射防止用の回折
格子(30)が形成されている。
Description
り、入射面及び射出面の両面を備えた回折格子部材に係
り、特に入射光を3方向に分ける光分割用の回折格子を
備えた回折格子部材関する。
ヘッド装置にあっては、信号の読み取りを行なうため光
ヘッド装置のトラッキング制御を行なっている。このよ
うな光ヘッド装置では、レーザダイオードから出力され
たレーザ光を3つの光、即ち1本の主ビームと2本のサ
ブビームとに分割し、主ビームでディスクに記録された
情報を読み取ると共に、2本のサブビームでヘッドの位
置検出しヘッド装置の位置アクチュエータで駆動するサ
ーボ制御するものとしている。
のビームに分割するために用いられており、極めて高い
光透過率が求められている。
折格子部材に在っては、透明な光学樹脂の光入射面又は
光射出面に光分割用の回折格子を成型形成することが一
般的である。しかし、このような回折格子部材の表面に
何も反射防止処理を行なわないとすると、レーザ光がこ
の回折格子部材に入射し射出するときに、その境界面で
反射が起こり、レーザ光のエネルギーが損失してしま
う。
面に多層の反射防止膜を形成することが一般的である。
しかし、光学樹脂に反射防止膜を形成するためには、低
温で密着性の高い誘電体多層膜を蒸着しなければなら
ず、有効に反射防止を行なうためには反射防止膜の屈折
率、膜厚を厳密にコントロールしなければならない。そ
のため、部品が大巾にコストアップとなってしまう。
理として、光学素子の入射出面に格子間隔が入射光の波
長より小さい特定条件とした反射防止回折格子を設け、
反射防止を図ったものがある。
射光の回折光は生じず、表面で屈折率が徐々に下がるの
と同じ効果となり、光学素子の反射防止が図れる。
子、特に本願が対象とするような回折格子部材を対象と
して検討されたものではなく、反射防止回折格子を本願
のような入射光を3方向に分ける光分割用の回折格子を
備えた回折格子部材に適用する場合については充分な検
討はなされていない。
の偏光方向と略同一方向に形成され入射光を3方向に分
ける光分割用の回折格子を備えた回折格子部材の光の透
過率を最大にすることを目的とする。
光の偏光方向と反射防止回折格子の方向に関係してお
り、光の透過率が反射防止回折格子の向きが光の偏光方
向と直行するとき最大となるという新たな知見に基づい
て成されたものである。
からなり、入射面及び射出面の両面を備えた回折格子部
材であって、前記両面のうち一方の面には、入射光であ
る直線偏光の偏光方向と略同一方向に形成され、入射光
を3方向に分ける光分割用の回折格子が形成されると共
に、前記両面のうち他方の面には、格子周期が入射され
る光の波長より小さく、かつ格子方向が前記光分割用の
回折格子の方向と略直行する反射防止用の回折格子が形
成されていることを特徴とするものである。
の回折格子はその格子周期が入射される光の波長より小
さく、光分割用の回折格子に対して略直行する方向に設
けられている。このため、入射される偏光の偏光方向は
光分割用の回折格子と同一であるから、反射防止用の回
折格子の方向は、入射される偏光の偏光方向に対して略
直角となり、光の透過率を最大限とすることができる。
格子部材において光分割用の回折格子が形成された面に
は、格子周期が入射される光の波長より小さい反射防止
用の回折格子が重ねて形成されていることを特徴とする
ものである。
折格子が形成された面にも反射防止用の回折格子が形成
されているので、光が分割される側での反射も低減して
透過率が向上する。
光分割用の回折格子の方向と任意の方向とすることがで
きる。即ち、工作技術上光分割用の回折格子と垂直に形
成することが困難である場合には、光分割用の回折格子
と同じ方向に設けてもよい。この場合にも光の透過率を
向上させることができる。
折格子部材において周囲に光軸を軸とする回転方向の位
置調整治具の係合凹部が形成されていることを特徴とす
るものである。
り付けることができ、回折格子部材の光軸方向の位置調
整を正確且つ容易におこなうことができる。
実施の形態を図1乃至図4に基づいて説明する。本例に
係る回折格子部材はDVD(Digital Versatile Disk)と
CD(Compact Disk)の再生を行なえる光ヘッド装置に
使用されるものである。
すように、屈折率n=1.54の透明な光学樹脂で形成
した円盤状の部材11の中央部に回折格子部12を形成
したものである。そしてその周囲は枠部13として形成
し、その一部に切り欠き部14を設け、光軸を軸とする
回転方向の位置調整治具の係合凹部としている。この切
り欠き部14の形状は使用する工具により適宜変更する
ことができる。
レス成型して形成したものであり、図1(2)及び図2に
示すように、その射出面15には入射光である直線偏光
の偏光方向(S偏光)と略同一方向に形成され、入射光
を3方向に分ける光分割用の回折格子20が形成され
る。この回折格子20の凸部21及び凹部22の幅寸法
及び深さ寸法は、使用する光ヘッド装置の仕様により適
宜選択される。
の再生を行なえるものであり、DVDの再生に使用する
波長λ1(0.658μm)、及びCDの再生に使用す
る波長λ2(0.785μm)の波長の直線偏光である
入射光に対応している。なお両光は同一方向に偏光され
ている。そして、本例では、図4に示すように波長λ1
の光はそのまま透過させ、波長λ2の光は0次透過光、
±1次回折光の3方向に分割して射出するように構成さ
れている。
凹凸を備えた回折格子とし、格子の深さdが、回折格子
部材の屈折率をnとしたとき、 d(n−1)=λ1 を満たすように構成される。
に示すように分割されることなく透過し、波長λ2の光
は0次透過光(主ビーム)と±1次回折光(サブビー
ム)に分割される。
2の光をどの方向に分割するか等の条件により適宜定め
られる。この実施例では格子深さdを約1.2μm、ピ
ッチPを約30μmとしている。
(p)が入射される光の波長より小さく、かつ格子方向
が前記光分割用の回折格子20の方向と略直行する方向
に反射防止用の回折格子30が形成されている。
(2)に示すように、周期pが0.6λ1以下である
0.35μmであり、その稜及び谷の角度θを約40°
とした格子31が並列するものとして形成されている。
この回折格子30も型で熱プレス成型して形成されたも
のである。
割用の回折格子20の凸部21表面及び凹部22底面に
も反射防止用の回折格子25が形成されている。この例
では反射防止用の回折格子25の構成は上述した入射面
16に形成した反射防止用の回折格子30と同一であ
り、その格子方向は、型製造の容易性に鑑み、光分割用
の回折格子20と同一としている。なお、反射防止用の
回折格子の格子方向を射出面に形成した回折格子30と
同様に、光分割用の回折格子20と直交する方向にする
こともできる。
使用したものを例として説明したが、透明体の材料は光
学ガラスであっても良い。
の回折格子と入射光の反射と関係を実施例に基づいて詳
細に説明する。以下の説明では、反射防止用の回折格子
に着目して説明しているため、反射防止回折格子の格子
方向の偏光をS偏光、格子方向に直行する偏光をP偏光
として説明している。上述した回折格子部材10は光分
割用の回折格子20と反射防止用の回折格子30とは直
交関係にあるため、上記回折格子20の説明中のS偏光
は以下の説明ではP偏光に相当し、P偏光はS偏光に相
当することになる。
を先端角40°のバイトを使用して一定間隔(周期)で
複数の溝部を平行に多数切削形成し回折格子の型枠を作
り、この型枠で屈折率1.54の光学樹脂を成型して回
折格子を作製したものとして、回折格子と同方向の偏光
(S偏光)と垂直方向の偏光(P偏光)の光の各波長で
の透過率を計算したものである。なお、屈折率n=1.
54の物質において、反射防止処理を行なわなかった場
合の透過率は95〜96%程度となる。
半径:R=0.05μm、切削周期(間隔):p=0.
3μmである。この結果を図5に示す。図5において
は、縦軸には光の透過率(%)を横軸には光の波長(μ
m)を示している。
偏光の透過率がS偏光の透過率より良好なことが分か
る。また、CDの光ヘッド装置に使用する波長0.78
5μmのP偏光の透過率は99.7%以上となり大きな
反射防止効果を得ることができることが分かる。また、
DVDに使用する0.658μmのS偏光(上記実施例
の入射側の反射防止回折格子に相当)の透過率も98.
8%以上となり反射防止効果を得ることができることが
分かる。
半径:R=0.05μm、切削周期:p=0.35μm
である。この結果を図6に示す。
偏光の透過率がS偏光の透過率より良好なことが分か
る。また、波長0.785μmのときP偏光の透過率は
99.5%以上となり大きな反射防止効果を得ることが
できることが分かる。また0.658μmのS偏光の透
過率も99.1%以上となり反射防止効果を得ることが
できることが分かる。
半径:R=0.1μm、切削周期:p=0.3μmであ
る。この結果を図7に示す。
偏光の透過率がS偏光の透過率より良好なことが分か
る。また、波長0.785μmのときP偏光の透過率は
99.5%以上となり大きな反射防止効果を得ることが
できることが分かる。また0.658μmのS偏光も透
過率も98.0%以上となり反射防止効果を得ることが
できることが分かる。大きな透過率を得ることができる
ことが分かる。
半径:R=0.1μm、切削周期:p=0.35μmで
ある。この結果を図8に示す。。
P偏光の透過率がS偏光の透過率より良好なことが分か
る。また、波長0.785μmのときP偏光の透過率は
99.5%以上となり大きな反射防止効果を得ることが
できることが分かる。また0.658μmのS偏光も透
過率も97.7%以上となり反射防止効果を得ることが
できることが分かる。大きな透過率を得ることができる
ことが分かる。
ることにより、P偏光に対して、極めて高い透過率を得
ることができることが分かる。また、S偏光に対しても
P偏光ほどではないが、高い透過率を得ることができる
ことが分かる。
格子部材によれば、入射光である直線偏光の偏光方向と
略同一方向に形成され、入射光を3方向に分ける光分割
用の回折格子を備えた回折格子部材の光の透過率を、高
いものとすることができるという優れた効果を奏する。
格子はその格子周期が入射される光の波長より小さく、
光分割用の回折格子に対して略直行する方向に設けられ
ている。入射される偏光の偏光方向は光分割用の回折格
子と同一であるから、反射防止用の回折格子の方向は、
入射される偏光の偏光方向に対して略直角となり、光の
透過率を最大限とすることができる。
子が形成された面にも反射防止用の回折格子が形成され
ているので、光が分割される側での反射も低減して透過
率を向上させることができる。
光軸方向の位置調整を位置調整部材を係合凹部に取り付
けることができ正確且つ容易に行なうことができる。
(1)は正面図、(2)は左側面図、(3)は右側面図
である。
子の構成を示す図1中のII-II線に相当する拡大断面図
である。
格子の構成を示す図であり、(1)は図1中のIII-III
線に相当する拡大断面図、(2)は(1)中の円部iiに
相当する拡大図である。
態を示す模式図である。
の関係を示すグラフである。
の関係を示すグラフである
の関係を示すグラフである
の関係を示すグラフである
Claims (3)
- 【請求項1】 透明樹脂体からなり、入射面及び射出面
の両面を備えた回折格子部材であって、 前記両面のうち一方の面には、入射光である直線偏光の
偏光方向と略同一方向に形成され、入射光を3方向に分
ける光分割用の回折格子が形成されると共に、 前記両面のうち他方の面には、格子周期が入射される光
の波長より小さく、かつ格子方向が前記光分割用の回折
格子の方向と略直行する反射防止用の回折格子が形成さ
れていることを特徴とする回折格子部材。 - 【請求項2】 前記光分割用の回折格子が形成された面
には、格子周期が入射される光の波長より小さい反射防
止用の回折格子が重ねて形成されていることを特徴とす
る請求項1に記載の回折格子部材。 - 【請求項3】 周囲に光軸を軸とする回転方向の位置調
整治具の係合凹部が形成されていることを特徴とする請
求項1又は請求項2に記載の回折格子部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001149300A JP3835997B2 (ja) | 2001-05-18 | 2001-05-18 | 回折格子部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
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JP2002341124A true JP2002341124A (ja) | 2002-11-27 |
JP3835997B2 JP3835997B2 (ja) | 2006-10-18 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007041431A (ja) * | 2005-08-05 | 2007-02-15 | Dainippon Printing Co Ltd | プリズムアレイシート、エッジライト型面光源、及び透過型画像表示装置 |
CN100361212C (zh) * | 2003-04-11 | 2008-01-09 | 日本电产三协株式会社 | 激光头装置、衍射元件及衍射元件的制造方法 |
JP2009265563A (ja) * | 2008-04-30 | 2009-11-12 | Toppan Printing Co Ltd | 微細凹凸回折構造を有する回折構造体 |
JP2013210680A (ja) * | 2007-11-06 | 2013-10-10 | Seiko Epson Corp | 回折光学素子とその製造方法、及びレーザー加工方法 |
JP2018146624A (ja) * | 2017-03-01 | 2018-09-20 | Agc株式会社 | 透過型回折素子および反射防止構造 |
CN112504122A (zh) * | 2020-12-03 | 2021-03-16 | 中国科学院西安光学精密机械研究所 | 星载双光栅准直器的指向光轴和光栅位姿标定系统及方法 |
-
2001
- 2001-05-18 JP JP2001149300A patent/JP3835997B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN112504122A (zh) * | 2020-12-03 | 2021-03-16 | 中国科学院西安光学精密机械研究所 | 星载双光栅准直器的指向光轴和光栅位姿标定系统及方法 |
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JP3835997B2 (ja) | 2006-10-18 |
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