JP2002340827A - 電子分光装置 - Google Patents
電子分光装置Info
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- JP2002340827A JP2002340827A JP2001140818A JP2001140818A JP2002340827A JP 2002340827 A JP2002340827 A JP 2002340827A JP 2001140818 A JP2001140818 A JP 2001140818A JP 2001140818 A JP2001140818 A JP 2001140818A JP 2002340827 A JP2002340827 A JP 2002340827A
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- Japan
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- electron
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- spectrum
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 全体の分析を簡潔にすると共に分析に要する
時間を大幅に短縮してマッピング分析を行えるようにし
た電子分光装置を提供する。 【解決手段】 試料から放出される電子をエネルギー分
光する電子分光器と、該分光器で分光された電子の強度
を検出する複数の検出器と、該複数の検出器で得られた
各検出実データをずれ補正加算して元素組成分析のため
の単一のスペクトルを得ると共に、同時に各検出器で得
られた上記検出実データを単純に加算して加算スペクト
ルを得る手段と、前記単純加算スペクトルに基づいて試
料の元素分布のマッピング分析を行う手段とを設けて電
子分光装置を構成する。これにより元素組成分析のため
のスペクトル分析と元素分布のマッピング分析との間
に、別個に単純加算スペクトルを得る手順を設ける必要
がなくなり、分析時間を短縮できる。
時間を大幅に短縮してマッピング分析を行えるようにし
た電子分光装置を提供する。 【解決手段】 試料から放出される電子をエネルギー分
光する電子分光器と、該分光器で分光された電子の強度
を検出する複数の検出器と、該複数の検出器で得られた
各検出実データをずれ補正加算して元素組成分析のため
の単一のスペクトルを得ると共に、同時に各検出器で得
られた上記検出実データを単純に加算して加算スペクト
ルを得る手段と、前記単純加算スペクトルに基づいて試
料の元素分布のマッピング分析を行う手段とを設けて電
子分光装置を構成する。これにより元素組成分析のため
のスペクトル分析と元素分布のマッピング分析との間
に、別個に単純加算スペクトルを得る手順を設ける必要
がなくなり、分析時間を短縮できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子分光法を利
用して試料表面の元素組成分析や元素分布状態の分析な
どを行うオージェ電子分光装置などの電子分光装置に関
する。
用して試料表面の元素組成分析や元素分布状態の分析な
どを行うオージェ電子分光装置などの電子分光装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子分光装置は、電子線のような荷電粒
子線(一次線)を試料に照射したときに、二次的に発生
する電子を分光器でエネルギー分光し、試料表面の分析
を行う装置である。この電子分光装置に利用されるエネ
ルギー分光器では、図3に示すようにエネルギー分光器
(静電半球型エネルギー分光器)101 でエネルギー分光
された電子を複数の、図示例では5個の検出器102 によ
って検出するのが一般的である。なお、5個の検出器10
2 において、“0”と表示されている検出器は電子エネ
ルギーが標準のものを検出し、“+”の表示の検出器は
標準より速い速度の電子エネルギーのもの、“−”の表
示の検出器は標準より遅い速度の電子エネルギーのもの
を検出するようになっている。
子線(一次線)を試料に照射したときに、二次的に発生
する電子を分光器でエネルギー分光し、試料表面の分析
を行う装置である。この電子分光装置に利用されるエネ
ルギー分光器では、図3に示すようにエネルギー分光器
(静電半球型エネルギー分光器)101 でエネルギー分光
された電子を複数の、図示例では5個の検出器102 によ
って検出するのが一般的である。なお、5個の検出器10
2 において、“0”と表示されている検出器は電子エネ
ルギーが標準のものを検出し、“+”の表示の検出器は
標準より速い速度の電子エネルギーのもの、“−”の表
示の検出器は標準より遅い速度の電子エネルギーのもの
を検出するようになっている。
【0003】このように複数の検出器を備えた電子分光
装置において、電子スペクトル、すなわちエネルギー走
査したときの電子強度分布を得る際には、一般には、次
に述べる多重検出法(マルチチャンネル検出法)が用い
られる。この複数の検出器を用いた多重検出法において
は、図3の“0”と示した検出器で得られる電子スペク
トルが、例えば図4に示すような形状である場合、この
スペクトルと同時に他の検出器で得られる電子スペクト
ルを合わせて表示すると、図5に示すように一定のエネ
ルギーずれを伴っている。なお、図5において、+2,
+1,0,−1,−2で示している電子スペクトルは、
それそれ対応する検出器により得られる電子スペクトル
を示している。この各検出器で得られる電子スペクトル
のエネルギーずれは、計算(補間計算)によって求める
ことができるので、このエネルギーずれを補正した後
に、各検出器の検出信号を全て加算することにより、一
つのスペクトルが得られる。このような多重検出法を、
以下マルチモード検出法と称することとする。このマル
チモード検出法によれば、図示例のように5個の検出器
を用いた場合には、単一の検出器で得られる信号量の5
倍の信号量が得られる。なお、このマルチモード検出法
の具体的な手法は、例えば特開平7−72102号公報
に開示されている。
装置において、電子スペクトル、すなわちエネルギー走
査したときの電子強度分布を得る際には、一般には、次
に述べる多重検出法(マルチチャンネル検出法)が用い
られる。この複数の検出器を用いた多重検出法において
は、図3の“0”と示した検出器で得られる電子スペク
トルが、例えば図4に示すような形状である場合、この
スペクトルと同時に他の検出器で得られる電子スペクト
ルを合わせて表示すると、図5に示すように一定のエネ
ルギーずれを伴っている。なお、図5において、+2,
+1,0,−1,−2で示している電子スペクトルは、
それそれ対応する検出器により得られる電子スペクトル
を示している。この各検出器で得られる電子スペクトル
のエネルギーずれは、計算(補間計算)によって求める
ことができるので、このエネルギーずれを補正した後
に、各検出器の検出信号を全て加算することにより、一
つのスペクトルが得られる。このような多重検出法を、
以下マルチモード検出法と称することとする。このマル
チモード検出法によれば、図示例のように5個の検出器
を用いた場合には、単一の検出器で得られる信号量の5
倍の信号量が得られる。なお、このマルチモード検出法
の具体的な手法は、例えば特開平7−72102号公報
に開示されている。
【0004】一方、オージェ像収集のように試料表面の
元素分布状態の分析、すなわち元素分布のマッピングを
行う場合、エネルギー分光器は、エネルギー走査は行わ
ず、ある特定のエネルギー値、例えば図4においてEp
又はEb で示すエネルギー値の電子を分光するように設
定され、エネルギー走査はしない状態で強度データの収
集を行う。そして、この例示では、エネルギー値Ep と
Eb における信号強度Ip ,Ib を、試料のオージェ像
を得ようとする範囲の各画素毎に測定し、その信号強度
差(Ip −Ib )を各画素での信号強度と定義し、オー
ジェ像として表示する。したがって、この場合は、分光
器のエネルギー走査を行うスペクトル測定の際のマルチ
モード検出法のように、各検出器で得られた信号のエネ
ルギーずれを補正することはできない。
元素分布状態の分析、すなわち元素分布のマッピングを
行う場合、エネルギー分光器は、エネルギー走査は行わ
ず、ある特定のエネルギー値、例えば図4においてEp
又はEb で示すエネルギー値の電子を分光するように設
定され、エネルギー走査はしない状態で強度データの収
集を行う。そして、この例示では、エネルギー値Ep と
Eb における信号強度Ip ,Ib を、試料のオージェ像
を得ようとする範囲の各画素毎に測定し、その信号強度
差(Ip −Ib )を各画素での信号強度と定義し、オー
ジェ像として表示する。したがって、この場合は、分光
器のエネルギー走査を行うスペクトル測定の際のマルチ
モード検出法のように、各検出器で得られた信号のエネ
ルギーずれを補正することはできない。
【0005】そこで、元素分布のマッピングによるオー
ジェ像分析において、複数検出器を有するメリットを出
すためには、複数の検出器の信号を単純に加算して信号
強度とする方法が採用される。以下この多重検出方法を
サムモード検出方法と称することとする。このサムモー
ド検出方法を用いた場合、検出器の入射口のエネルギー
分散方向の幅が大きくなったことと同じになるため、エ
ネルギー分解能は低下する。
ジェ像分析において、複数検出器を有するメリットを出
すためには、複数の検出器の信号を単純に加算して信号
強度とする方法が採用される。以下この多重検出方法を
サムモード検出方法と称することとする。このサムモー
ド検出方法を用いた場合、検出器の入射口のエネルギー
分散方向の幅が大きくなったことと同じになるため、エ
ネルギー分解能は低下する。
【0006】図6は、図3において中央の検出器とその
両隣の検出器の合計3つの検出器を用いた場合におけ
る、サムモード検出法によって得られるスペクトルであ
り、図7は5つの検出器を用いた場合にサムモード検出
法で得られるスペクトルである。このように、使用する
検出器の数が増えると、信号強度は増すがエネルギー分
解能が低下していくのがわかる。スペクトルの形状にも
依存するが、むやみに多くの検出器を使おうとすると、
エネルギー分解能が極端に劣化し、信号強度差(Ip −
Ib )がむしろ低下してしまうことがある。また、図7
に示すようにエネルギー値Ep の位置がずれてしまうこ
ともある。
両隣の検出器の合計3つの検出器を用いた場合におけ
る、サムモード検出法によって得られるスペクトルであ
り、図7は5つの検出器を用いた場合にサムモード検出
法で得られるスペクトルである。このように、使用する
検出器の数が増えると、信号強度は増すがエネルギー分
解能が低下していくのがわかる。スペクトルの形状にも
依存するが、むやみに多くの検出器を使おうとすると、
エネルギー分解能が極端に劣化し、信号強度差(Ip −
Ib )がむしろ低下してしまうことがある。また、図7
に示すようにエネルギー値Ep の位置がずれてしまうこ
ともある。
【0007】オージェ分析を行う場合は、最初に試料上
のいくつかの代表点についてスペクトルを収集すること
によって、試料上に存在する元素の種類についておおま
かな情報を得る。このときは、当然マルチモード検出法
によってスペクトルを収集する。次いで、元素分布のマ
ッピングを行う場合、別個にその前にサムモード検出法
により、図6や図7に示すようなスペクトルを収集し、
選択する検出器の数が最適となるように、またエネルギ
ー値Ep とEb をどこに設定するかを決めるために、試
行錯誤的な予備テストを行う。そして、最適な条件が決
定されたのち、各画素毎の信号強度の測定によるマッピ
ングを開始するという手順を取るようになっている。
のいくつかの代表点についてスペクトルを収集すること
によって、試料上に存在する元素の種類についておおま
かな情報を得る。このときは、当然マルチモード検出法
によってスペクトルを収集する。次いで、元素分布のマ
ッピングを行う場合、別個にその前にサムモード検出法
により、図6や図7に示すようなスペクトルを収集し、
選択する検出器の数が最適となるように、またエネルギ
ー値Ep とEb をどこに設定するかを決めるために、試
行錯誤的な予備テストを行う。そして、最適な条件が決
定されたのち、各画素毎の信号強度の測定によるマッピ
ングを開始するという手順を取るようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来、試
料表面の元素分布のマッピング分析を行う場合、試料表
面のいくつかの点についてマルチモード検出法でスペク
トル分析を行っておおまかな情報を得たのち、マッピン
グ分析に入る前に、再びサムモード検出法でいくつかの
スペクトルを収集して最適条件を求める作業を行うよう
にしているため、分析に要する全体の時間が長くなって
しまうという問題点があった。
料表面の元素分布のマッピング分析を行う場合、試料表
面のいくつかの点についてマルチモード検出法でスペク
トル分析を行っておおまかな情報を得たのち、マッピン
グ分析に入る前に、再びサムモード検出法でいくつかの
スペクトルを収集して最適条件を求める作業を行うよう
にしているため、分析に要する全体の時間が長くなって
しまうという問題点があった。
【0009】本発明は、従来の電子分光装置のマッピン
グ分析における上記問題点を解消するためになされたも
ので、全体の分析を簡潔にすると共に、分析に要する時
間を大幅に短縮することの可能な電子分光装置を提供す
ることを目的とする。
グ分析における上記問題点を解消するためになされたも
ので、全体の分析を簡潔にすると共に、分析に要する時
間を大幅に短縮することの可能な電子分光装置を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明は、試料表面に一次線を照射し、試料表面か
ら二次的放出された電子のエネルギー強度分析を行う電
子分光装置において、試料から放出される電子をエネル
ギー分光する電子分光器と、該分光器で分光された電子
の強度を検出する複数の検出器と、該複数の検出器で得
られた各検出実データをずれ補正加算して元素組成分析
のための単一のスペクトルを得ると共に、同時に各検出
器で得られた上記検出実データを単純に加算して加算ス
ペクトルを得る手段と、前記単純加算スペクトルに基づ
いて試料の元素分布のマッピング分析を行う手段とを備
えていることを特徴とするものである。
め、本発明は、試料表面に一次線を照射し、試料表面か
ら二次的放出された電子のエネルギー強度分析を行う電
子分光装置において、試料から放出される電子をエネル
ギー分光する電子分光器と、該分光器で分光された電子
の強度を検出する複数の検出器と、該複数の検出器で得
られた各検出実データをずれ補正加算して元素組成分析
のための単一のスペクトルを得ると共に、同時に各検出
器で得られた上記検出実データを単純に加算して加算ス
ペクトルを得る手段と、前記単純加算スペクトルに基づ
いて試料の元素分布のマッピング分析を行う手段とを備
えていることを特徴とするものである。
【0011】このように構成することにより、スペクト
ル分析とマッピング分析の間に、別個にサムモード検出
法によるスペクトル分析を行う必要がなくなり、全体の
分析を簡潔にすると共に、分析に要する時間を大幅に短
縮することができる。
ル分析とマッピング分析の間に、別個にサムモード検出
法によるスペクトル分析を行う必要がなくなり、全体の
分析を簡潔にすると共に、分析に要する時間を大幅に短
縮することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、実施の形態について説明す
る。図1は、本発明に係る電子分光装置の実施の形態の
概略ブロック構成図である。図1において、1は電子線
(一次線)を試料2に向けて照射する電子照射装置、3
は試料2を配置する真空試料室、4は電子線が照射され
た試料2から放出される二次的なオージェ電子等の電子
を分光する電子エネルギー分光器で、その出口部分には
図示されていない複数の検出器が設けられている。5は
分光器制御装置、6は分光器制御装置等の各部の動作を
制御したり、検出器の検出データに基づいて各種スペク
トル等の算出を行うホストコンピュータ、7はスペクト
ル分析やマッピング分析結果等を表示する表示部であ
る。なお、この電子分光装置には、更に図示していない
試料を載置する試料ステージ、試料表面をエッチング処
理するためのイオンエッチング装置、試料交換エアロッ
ク機構などの部材が設けられている。
る。図1は、本発明に係る電子分光装置の実施の形態の
概略ブロック構成図である。図1において、1は電子線
(一次線)を試料2に向けて照射する電子照射装置、3
は試料2を配置する真空試料室、4は電子線が照射され
た試料2から放出される二次的なオージェ電子等の電子
を分光する電子エネルギー分光器で、その出口部分には
図示されていない複数の検出器が設けられている。5は
分光器制御装置、6は分光器制御装置等の各部の動作を
制御したり、検出器の検出データに基づいて各種スペク
トル等の算出を行うホストコンピュータ、7はスペクト
ル分析やマッピング分析結果等を表示する表示部であ
る。なお、この電子分光装置には、更に図示していない
試料を載置する試料ステージ、試料表面をエッチング処
理するためのイオンエッチング装置、試料交換エアロッ
ク機構などの部材が設けられている。
【0013】次に、このように構成されている電子分光
装置の動作について説明する。オージェ分析を行う場合
には、最初に試料上のいくつかの代表点に、電子線照射
装置1より電子線を照射し、試料表面より二次的に発生
するオージェ電子を電子分光器4によりエネルギー分光
する。そして、電子分光器4でエネルギー分光された電
子を複数の検出器で検出し、各検出器より、図2に示す
ような電子スペクトルの実データを取得する。なお、こ
の図示例では3個の検出器より得られた実データを示し
ている。
装置の動作について説明する。オージェ分析を行う場合
には、最初に試料上のいくつかの代表点に、電子線照射
装置1より電子線を照射し、試料表面より二次的に発生
するオージェ電子を電子分光器4によりエネルギー分光
する。そして、電子分光器4でエネルギー分光された電
子を複数の検出器で検出し、各検出器より、図2に示す
ような電子スペクトルの実データを取得する。なお、こ
の図示例では3個の検出器より得られた実データを示し
ている。
【0014】そして、この各検出器から得られた実デー
タ(電子スペクトル)を用いて、マルチモード検出法に
よって補正加算スペクトルを得て表示部7に表示する。
また同時に、同じ各検出器から得られた実データを用い
てサムモード検出法によって加算スペクトルを得て表示
部7に表示する。なお、マルチモード検出法による補正
加算スペクトルとサムモード検出法による単純加算スペ
クトルとは、必ずしも同時に表示する必要はなく、一旦
メモリ上に蓄えておいて、必要に応じて表示するように
してもよい。また、上記マルチモード検出法による補正
加算スペクトル及びサムモード検出法による単純加算ス
ペクトルなどの算出処理は、何れもホストコンピュータ
6において行われる。
タ(電子スペクトル)を用いて、マルチモード検出法に
よって補正加算スペクトルを得て表示部7に表示する。
また同時に、同じ各検出器から得られた実データを用い
てサムモード検出法によって加算スペクトルを得て表示
部7に表示する。なお、マルチモード検出法による補正
加算スペクトルとサムモード検出法による単純加算スペ
クトルとは、必ずしも同時に表示する必要はなく、一旦
メモリ上に蓄えておいて、必要に応じて表示するように
してもよい。また、上記マルチモード検出法による補正
加算スペクトル及びサムモード検出法による単純加算ス
ペクトルなどの算出処理は、何れもホストコンピュータ
6において行われる。
【0015】そして、サムモード検出法による単純加算
スペクトルに基づいて、オペレータは、最適な検出器の
数、Ep ,Eb の値等の最適条件を設定し、以後従来と
同様の操作により、各画素毎の信号強度を得て、元素分
布のマッピング分析(オージェ像分析)が行われる。こ
のようにして試料の元素分布のマッピング分析像(オー
ジェ像)を得る場合、マルチモード検出法によるスペク
トル分析とサムモード検出法による単純加算スペクトル
を、同時に分光器検出器で得られた実データに基づいて
算出するようにしているので、従来の手法のようにスペ
クトル分析とマッピング分析との間に、別個に取得する
実データに基づくサムモード検出法によるスペクトル分
析を行う必要がなくなり、全体の分析を簡潔にし、分析
時間を低減することができる。
スペクトルに基づいて、オペレータは、最適な検出器の
数、Ep ,Eb の値等の最適条件を設定し、以後従来と
同様の操作により、各画素毎の信号強度を得て、元素分
布のマッピング分析(オージェ像分析)が行われる。こ
のようにして試料の元素分布のマッピング分析像(オー
ジェ像)を得る場合、マルチモード検出法によるスペク
トル分析とサムモード検出法による単純加算スペクトル
を、同時に分光器検出器で得られた実データに基づいて
算出するようにしているので、従来の手法のようにスペ
クトル分析とマッピング分析との間に、別個に取得する
実データに基づくサムモード検出法によるスペクトル分
析を行う必要がなくなり、全体の分析を簡潔にし、分析
時間を低減することができる。
【0016】
【発明の効果】以上実施の形態に基づいて説明したよう
に、本発明によればスペクトル分析とマッピング分析の
間に、別個のサムモード検出法によるスペクトル分析を
する必要がなくなり、全体の分析を簡潔にすると共に、
分析に要する時間を大幅に短縮することができる。
に、本発明によればスペクトル分析とマッピング分析の
間に、別個のサムモード検出法によるスペクトル分析を
する必要がなくなり、全体の分析を簡潔にすると共に、
分析に要する時間を大幅に短縮することができる。
【図1】本発明に係る電子分光装置の実施の形態を示す
概略ブロック構成図である。
概略ブロック構成図である。
【図2】図1に示した電子分光装置の動作を説明するた
めの説明図である。
めの説明図である。
【図3】従来の電子分光装置における電子エネルギー分
光器の出口部分に複数の検出器が配置されている態様を
示す概略図である。
光器の出口部分に複数の検出器が配置されている態様を
示す概略図である。
【図4】図3に示した複数の検出器の中央の検出器で得
られるエネルギースペクトルを示す図である。
られるエネルギースペクトルを示す図である。
【図5】図3に示した複数の各検出器で得られるエネル
ギースペクトルを合わせ表示した態様を示す図である。
ギースペクトルを合わせ表示した態様を示す図である。
【図6】図3に示した複数の検出器のうち、中央の検出
器と両隣の検出器の3つの検出器を用いたときの、サム
モード検出法により得られるスペクトルを示す図であ
る。
器と両隣の検出器の3つの検出器を用いたときの、サム
モード検出法により得られるスペクトルを示す図であ
る。
【図7】図3に示した全ての検出器を用いたときの、サ
ムモード検出法により得られるスペクトルを示す図であ
る。
ムモード検出法により得られるスペクトルを示す図であ
る。
1 電子照射装置 2 試料 3 真空試料室 4 電子分光器 5 分光器制御装置 6 ホストコンピュータ 7 表示部
Claims (1)
- 【請求項1】 試料表面に一次線を照射し、試料表面か
ら二次的に放出された電子のエネルギー強度分析を行う
電子分光装置において、試料から放出される電子をエネ
ルギー分光する電子分光器と、該分光器で分光された電
子の強度を検出する複数の検出器と、該複数の検出器で
得られた各検出実データをずれ補正加算して元素組成分
析のための単一のスペクトルを得ると共に、同時に各検
出器で得られた上記検出実データを単純に加算して加算
スペクトルを得る手段と、前記単純加算スペクトルに基
づいて試料の元素分布のマッピング分析を行う手段とを
備えていることを特徴とする電子分光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001140818A JP2002340827A (ja) | 2001-05-11 | 2001-05-11 | 電子分光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001140818A JP2002340827A (ja) | 2001-05-11 | 2001-05-11 | 電子分光装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002340827A true JP2002340827A (ja) | 2002-11-27 |
Family
ID=18987353
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001140818A Withdrawn JP2002340827A (ja) | 2001-05-11 | 2001-05-11 | 電子分光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002340827A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005140567A (ja) * | 2003-11-05 | 2005-06-02 | Jeol Ltd | 表面分析装置 |
JP2009500642A (ja) * | 2005-07-11 | 2009-01-08 | リヴェラ インコーポレイテッド | 薄膜内の元素の非破壊分布プロファイリングの方法及びシステム |
JP2012002775A (ja) * | 2010-06-21 | 2012-01-05 | Jeol Ltd | オージェ像収集方法及び装置 |
-
2001
- 2001-05-11 JP JP2001140818A patent/JP2002340827A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005140567A (ja) * | 2003-11-05 | 2005-06-02 | Jeol Ltd | 表面分析装置 |
JP2009500642A (ja) * | 2005-07-11 | 2009-01-08 | リヴェラ インコーポレイテッド | 薄膜内の元素の非破壊分布プロファイリングの方法及びシステム |
JP2012002775A (ja) * | 2010-06-21 | 2012-01-05 | Jeol Ltd | オージェ像収集方法及び装置 |
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---|---|---|---|
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