JP2002340617A - レゾルバの回転検出装置 - Google Patents
レゾルバの回転検出装置Info
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- JP2002340617A JP2002340617A JP2001141437A JP2001141437A JP2002340617A JP 2002340617 A JP2002340617 A JP 2002340617A JP 2001141437 A JP2001141437 A JP 2001141437A JP 2001141437 A JP2001141437 A JP 2001141437A JP 2002340617 A JP2002340617 A JP 2002340617A
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- Japan
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- rotation
- excitation
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- Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 主電源を使用できない状況下でも、位置精度
が高く、応答速度が速く、しかも消費電流が少ないレゾ
ルバの回転検出装置を提供することができる。 【解決手段】 通常電源が使用可能な状態のときにレゾ
ルバ1の回転を検出する1次検出部と、前記通常電源が
使用不能状態のときにレゾルバ1の回転を検出する2次
検出部10とを有し、この2次検出部10は、レゾルバ
の回転位置に対応する励磁パターンデータからパルス励
磁信号を生成し、このパルス励磁信号をレゾルバ1に与
え、前記パルス励磁信号から得られた出力信号を前記レ
ゾルバの励磁パターンデータにフィードバックしてレゾ
ルバの実回転位置データとする構成のレゾルバの回転検
出装置とした。
が高く、応答速度が速く、しかも消費電流が少ないレゾ
ルバの回転検出装置を提供することができる。 【解決手段】 通常電源が使用可能な状態のときにレゾ
ルバ1の回転を検出する1次検出部と、前記通常電源が
使用不能状態のときにレゾルバ1の回転を検出する2次
検出部10とを有し、この2次検出部10は、レゾルバ
の回転位置に対応する励磁パターンデータからパルス励
磁信号を生成し、このパルス励磁信号をレゾルバ1に与
え、前記パルス励磁信号から得られた出力信号を前記レ
ゾルバの励磁パターンデータにフィードバックしてレゾ
ルバの実回転位置データとする構成のレゾルバの回転検
出装置とした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高精度の位置検出等
に使用されるレゾルバの回転位置検出装置に関し、詳し
くは、主電源など通常使用される電源が使用不能状態に
なったときに動作するバックアップ用の回転検出装置に
関する。
に使用されるレゾルバの回転位置検出装置に関し、詳し
くは、主電源など通常使用される電源が使用不能状態に
なったときに動作するバックアップ用の回転検出装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のレゾルバとしては、例えば励磁用
の巻線を有し、この励磁巻線に励磁信号を入力して励磁
し、出力用のsin 巻線、cos 巻線巻線から出力信号を取
り出すタイプのものが知られている。この場合、取り出
された出力信号は、その信号の大きさにより回転角をデ
ジタル値に変換するR/D変換器等の公知の信号処理手
段により、回転データに変換され利用されている。
の巻線を有し、この励磁巻線に励磁信号を入力して励磁
し、出力用のsin 巻線、cos 巻線巻線から出力信号を取
り出すタイプのものが知られている。この場合、取り出
された出力信号は、その信号の大きさにより回転角をデ
ジタル値に変換するR/D変換器等の公知の信号処理手
段により、回転データに変換され利用されている。
【0003】ところで、このような回転位置を測定する
レゾルバを用いた回転位置測定装置では、主電源OFF
の時でも電池により測定回路をバックアップして、回転
を測定する必要がある。しかしながら、測定回路を主電
源がONの時と同じように動作させるとすると、電池の
消費電流が多くなり、電池の寿命が著しく低下して実用
的でない。
レゾルバを用いた回転位置測定装置では、主電源OFF
の時でも電池により測定回路をバックアップして、回転
を測定する必要がある。しかしながら、測定回路を主電
源がONの時と同じように動作させるとすると、電池の
消費電流が多くなり、電池の寿命が著しく低下して実用
的でない。
【0004】このため、例えばEP0365736号公
報、EP0406740号公報、および特開昭63−2
14617号公報に記載されているような、間欠動作を
行うバックアップ回路が検討されている。
報、EP0406740号公報、および特開昭63−2
14617号公報に記載されているような、間欠動作を
行うバックアップ回路が検討されている。
【0005】EP0365736号公報に記載されてい
る回転測定装置は、非常電源使用時に、レゾルバ2(同
公報図面参照符号、以下同)の入力(励磁巻線)3に間
欠励磁信号を与え、この励磁信号により生成された出力
信号(sin 信号、cos 信号)をライン4,5より取りだ
し、フィルタ9を介して角位置記録デバイス10に入力
させている。そして、フィルターを経たsin 、cos の出
力信号により得られる角位置情報である(++)、(+
−)、(−−)、(−+)の組み合わせから、これをバ
イナリーコードに変換し、0−90°、90−180
°、180−270°、270−360°のいずれかの
範囲にロータがあるかを判断している。
る回転測定装置は、非常電源使用時に、レゾルバ2(同
公報図面参照符号、以下同)の入力(励磁巻線)3に間
欠励磁信号を与え、この励磁信号により生成された出力
信号(sin 信号、cos 信号)をライン4,5より取りだ
し、フィルタ9を介して角位置記録デバイス10に入力
させている。そして、フィルターを経たsin 、cos の出
力信号により得られる角位置情報である(++)、(+
−)、(−−)、(−+)の組み合わせから、これをバ
イナリーコードに変換し、0−90°、90−180
°、180−270°、270−360°のいずれかの
範囲にロータがあるかを判断している。
【0006】しかし、この公報に記載されている回転測
定装置は、通常用いられている励磁巻線に励磁信号を与
え、出力巻線であるsin 巻線、cos 巻線に励起されたsi
n 、cos 信号を単にフィルターを介して(+)か(−)
かの信号としてロータの回転角度情報を得ている。この
ため、判断可能なロータの回転角度は0−90°、90
−180°、180−270°、270−360°の4
分割された領域であり、それ以上の分解能は期待できな
い。また、このような構成では検出精度と検出速度の調
整も困難である。
定装置は、通常用いられている励磁巻線に励磁信号を与
え、出力巻線であるsin 巻線、cos 巻線に励起されたsi
n 、cos 信号を単にフィルターを介して(+)か(−)
かの信号としてロータの回転角度情報を得ている。この
ため、判断可能なロータの回転角度は0−90°、90
−180°、180−270°、270−360°の4
分割された領域であり、それ以上の分解能は期待できな
い。また、このような構成では検出精度と検出速度の調
整も困難である。
【0007】EP0406740号公報に記載されてい
る回転検出装置は、レゾルバ32(同公報図面参照符
号、以下同)の入力(励磁巻線)32aに励磁信号を与
え、この励磁信号により生成された出力信号(sin 信
号、cos 信号)を出力巻線32b、32cより取りだ
し、それぞれ検出器53,54を介してカウンタ55に
入力させている(これらを総称して回転カウンタ405
という)。そして、回転カウンタ55は、検出器53,
54で検出されたsin 、cos 信号のレベルに応じた論理
値を入力し、カウンタ55によりπ/2回転を計数す
る。また、回転カウンタとは別にR/D変換器406を
有し、回転角αを得ている。そして、回転カウンタ40
5の値nとR/D変換器40の値αから軸の角度位置 ψ=n・π/2+αrad を得ている。
る回転検出装置は、レゾルバ32(同公報図面参照符
号、以下同)の入力(励磁巻線)32aに励磁信号を与
え、この励磁信号により生成された出力信号(sin 信
号、cos 信号)を出力巻線32b、32cより取りだ
し、それぞれ検出器53,54を介してカウンタ55に
入力させている(これらを総称して回転カウンタ405
という)。そして、回転カウンタ55は、検出器53,
54で検出されたsin 、cos 信号のレベルに応じた論理
値を入力し、カウンタ55によりπ/2回転を計数す
る。また、回転カウンタとは別にR/D変換器406を
有し、回転角αを得ている。そして、回転カウンタ40
5の値nとR/D変換器40の値αから軸の角度位置 ψ=n・π/2+αrad を得ている。
【0008】そして、上記EP0365736号と同様
に、非常電源使用時に、レゾルバ32の入力(励磁巻
線)32aに間欠励磁信号を与え、この励磁信号により
生成された出力信号(sin 信号、cos 信号)を、検出器
53,54を介して間欠励磁信号と同期させてカウンタ
55に入力させている。つまりこのときにはR/D変換
器は動作させずに、回転カウンタ405のみを使用して
いる。
に、非常電源使用時に、レゾルバ32の入力(励磁巻
線)32aに間欠励磁信号を与え、この励磁信号により
生成された出力信号(sin 信号、cos 信号)を、検出器
53,54を介して間欠励磁信号と同期させてカウンタ
55に入力させている。つまりこのときにはR/D変換
器は動作させずに、回転カウンタ405のみを使用して
いる。
【0009】従って、この公報に記載されている回転検
出器も、上記EP0365736号と同様にsin 、cos
信号から得られるπ/2rad の角位置しか検出できず、
それ以上の精度は望めない。また、このような構成では
検出精度と検出速度の調整も困難である。
出器も、上記EP0365736号と同様にsin 、cos
信号から得られるπ/2rad の角位置しか検出できず、
それ以上の精度は望めない。また、このような構成では
検出精度と検出速度の調整も困難である。
【0010】特開昭63−214617号公報には、レ
ゾルバを入力軸の位置検出主体とする多回転絶対位置検
出装置であって、主電源ON時に入力軸の多回転にわた
る絶対位置を検出するための第1検出部と、主電源OF
F時に入力軸の回転方向および回転量を検出するための
第2検出部と、この第2検出部の電源をバックアップす
るためのバックアップ電池とから成り、前記第2検出部
は、レゾルバの各固定子巻線に対し所定の時間タイミン
グで回転子位置検知用の検知パルスを継続供給するパル
ス供給手段と、前記固定子巻線へのパルス供給によりレ
ゾルバの回転子巻線に誘起される電圧を応答信号として
取り込むための信号取り込み手段と、前記検知パルスの
時間タイミングと前記応答信号の時間タイミングとから
レゾルバの回転子の回転方向および回転量を検出する回
転検出手段と、前記第1検出部による検出結果と前記回
転検出手段による検出結果とから入力軸の多回転にわた
る絶対位置を算出する位置算出手段とを具備して成る多
回転絶対位置検出装置が開示されている。そして、この
公報に記載されているレゾルバは、各固定子巻線として
sin 、cos 巻線と、出力巻線として単一の回転子巻線を
有している。また、この方法によると8分割した回転位
置情報が得られる点が記載されている。
ゾルバを入力軸の位置検出主体とする多回転絶対位置検
出装置であって、主電源ON時に入力軸の多回転にわた
る絶対位置を検出するための第1検出部と、主電源OF
F時に入力軸の回転方向および回転量を検出するための
第2検出部と、この第2検出部の電源をバックアップす
るためのバックアップ電池とから成り、前記第2検出部
は、レゾルバの各固定子巻線に対し所定の時間タイミン
グで回転子位置検知用の検知パルスを継続供給するパル
ス供給手段と、前記固定子巻線へのパルス供給によりレ
ゾルバの回転子巻線に誘起される電圧を応答信号として
取り込むための信号取り込み手段と、前記検知パルスの
時間タイミングと前記応答信号の時間タイミングとから
レゾルバの回転子の回転方向および回転量を検出する回
転検出手段と、前記第1検出部による検出結果と前記回
転検出手段による検出結果とから入力軸の多回転にわた
る絶対位置を算出する位置算出手段とを具備して成る多
回転絶対位置検出装置が開示されている。そして、この
公報に記載されているレゾルバは、各固定子巻線として
sin 、cos 巻線と、出力巻線として単一の回転子巻線を
有している。また、この方法によると8分割した回転位
置情報が得られる点が記載されている。
【0011】しかし、この文献に記載されている多回転
絶対位置検出装置は、間欠動作時に、sin 、cos 巻線で
ある固定子巻線5A,5Bに、図4,図6に示されるよ
うにそれぞれ向きの異なった励磁パルスを加え、図6に
示される回転子巻線に励起された出力パルスのパターン
から回転子の位置を検出している。このため、回転子の
位置を得るためには、それぞれの励磁巻線に、方向の異
なる励磁パルスをそれぞれ順次印加する必要があり、4
種のパルスを順次出力するための走査期間を必要とす
る。このため、回転位置検出の時間が4倍必要となり、
動作速度(応答速度)を向上させることが困難である。
また、回転の検出時には常に4回分のパルス印加、パル
ス検出という動作を繰り返すこととなり、消費電流も増
大してしまう。また、このような構成では検出精度と検
出速度の調整も困難である。
絶対位置検出装置は、間欠動作時に、sin 、cos 巻線で
ある固定子巻線5A,5Bに、図4,図6に示されるよ
うにそれぞれ向きの異なった励磁パルスを加え、図6に
示される回転子巻線に励起された出力パルスのパターン
から回転子の位置を検出している。このため、回転子の
位置を得るためには、それぞれの励磁巻線に、方向の異
なる励磁パルスをそれぞれ順次印加する必要があり、4
種のパルスを順次出力するための走査期間を必要とす
る。このため、回転位置検出の時間が4倍必要となり、
動作速度(応答速度)を向上させることが困難である。
また、回転の検出時には常に4回分のパルス印加、パル
ス検出という動作を繰り返すこととなり、消費電流も増
大してしまう。また、このような構成では検出精度と検
出速度の調整も困難である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、主電
源を使用できない状況下でも、位置精度が高く、応答速
度が速く、さらに検出精度と応答速度の調整が可能で、
しかも消費電流が少ないレゾルバの回転検出装置を提供
することである。
源を使用できない状況下でも、位置精度が高く、応答速
度が速く、さらに検出精度と応答速度の調整が可能で、
しかも消費電流が少ないレゾルバの回転検出装置を提供
することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の構成に
より達成される。 (1) 通常電源が使用可能な状態のときにレゾルバの
回転を検出する1次検出部と、前記通常電源が使用不能
状態のときにレゾルバの回転を検出する2次検出部とを
有し、この2次検出部は、レゾルバの回転位置に対応す
る励磁パターンデータからパルス励磁信号を生成し、こ
のパルス励磁信号をレゾルバに与え、前記パルス励磁信
号から得られた出力信号を前記レゾルバの励磁パターン
データにフィードバックしてレゾルバの実回転位置デー
タとするレゾルバの回転検出装置。 (2) 前記レゾルバは少なくとも励磁用のsin 巻線、
cos 巻線と、出力巻線とを有し、前記パルス励磁信号を
sin 巻線、cos 巻線に与え、前記出力巻線から出力信号
を得る上記(1)のレゾルバの回転検出装置。 (3) 前記2次検出部は、励磁パターンレジスタを有
し、この励磁パターンレジスタにレゾルバの励磁パター
ンデータを収納すると共に、出力巻線から得られた出力
信号によりこの励磁パターンレジスタの励磁パターンデ
ータをアップ/ダウンカウントする上記(1)または
(2)のレゾルバの回転検出装置。 (4) 前記2次検出部は、所定時間内にロータ巻線か
らの出力信号を検出したときにはパルス励磁信号生成の
ためのクロック速度を速め、出力信号を検出しないとき
にはパルス励磁信号生成のためのクロック速度を遅くす
る上記(1)〜(3)のレゾルバの回転検出装置。
より達成される。 (1) 通常電源が使用可能な状態のときにレゾルバの
回転を検出する1次検出部と、前記通常電源が使用不能
状態のときにレゾルバの回転を検出する2次検出部とを
有し、この2次検出部は、レゾルバの回転位置に対応す
る励磁パターンデータからパルス励磁信号を生成し、こ
のパルス励磁信号をレゾルバに与え、前記パルス励磁信
号から得られた出力信号を前記レゾルバの励磁パターン
データにフィードバックしてレゾルバの実回転位置デー
タとするレゾルバの回転検出装置。 (2) 前記レゾルバは少なくとも励磁用のsin 巻線、
cos 巻線と、出力巻線とを有し、前記パルス励磁信号を
sin 巻線、cos 巻線に与え、前記出力巻線から出力信号
を得る上記(1)のレゾルバの回転検出装置。 (3) 前記2次検出部は、励磁パターンレジスタを有
し、この励磁パターンレジスタにレゾルバの励磁パター
ンデータを収納すると共に、出力巻線から得られた出力
信号によりこの励磁パターンレジスタの励磁パターンデ
ータをアップ/ダウンカウントする上記(1)または
(2)のレゾルバの回転検出装置。 (4) 前記2次検出部は、所定時間内にロータ巻線か
らの出力信号を検出したときにはパルス励磁信号生成の
ためのクロック速度を速め、出力信号を検出しないとき
にはパルス励磁信号生成のためのクロック速度を遅くす
る上記(1)〜(3)のレゾルバの回転検出装置。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のレゾルバの回転検出装置
は、通常電源が使用可能な状態のときにレゾルバの回転
を検出する1次検出部と、前記通常電源が使用不能状態
のときにレゾルバの回転を検出する2次検出部とを有
し、この2次検出部は、レゾルバの回転位置に対応する
励磁パターンデータからパルス励磁信号を生成し、この
パルス励磁信号をレゾルバに与え、前記パルス励磁信号
から得られた出力信号を前記レゾルバの励磁パターンデ
ータにフィードバックしてレゾルバの実回転位置データ
とするものである。
は、通常電源が使用可能な状態のときにレゾルバの回転
を検出する1次検出部と、前記通常電源が使用不能状態
のときにレゾルバの回転を検出する2次検出部とを有
し、この2次検出部は、レゾルバの回転位置に対応する
励磁パターンデータからパルス励磁信号を生成し、この
パルス励磁信号をレゾルバに与え、前記パルス励磁信号
から得られた出力信号を前記レゾルバの励磁パターンデ
ータにフィードバックしてレゾルバの実回転位置データ
とするものである。
【0015】このように、レゾルバの回転位置に対応す
る励磁パターンデータ(走査中の値あるいは従前のデー
タ)から励磁信号を生成してレゾルバに与え、この励磁
信号に対する出力信号を励磁パターンデータにフィード
バックして実回転位置データとすることにより、高精度
で高い応答速度のレゾルバの回転検出装置を得ることが
できる。
る励磁パターンデータ(走査中の値あるいは従前のデー
タ)から励磁信号を生成してレゾルバに与え、この励磁
信号に対する出力信号を励磁パターンデータにフィード
バックして実回転位置データとすることにより、高精度
で高い応答速度のレゾルバの回転検出装置を得ることが
できる。
【0016】図1は、本発明のレゾルバの回転検出装置
の具体的な構成例を示すブロック構成図である。図にお
いて、レゾルバの回転検出装置は、励磁巻線1a、1b
と、出力巻線1cとを有するレゾルバと、このレゾルバ
を駆動するための励磁信号を与えたり、得られた位置デ
ータを蓄積したり、解析したりする制御手段6とを有す
る。ここで、励磁巻線1a、1bは、sin 、cos 信号が
与えられ、sin 、cos巻線とも称され、通常固定子(ス
テータ)側にあり、出力巻線1cは、励磁信号により励
起信号を生じる巻線であり、通常回転子(ロータ)側に
ある。なお、一般に、固定子のsin 、cos 巻線は出力巻
線として使用され、回転子の巻線は励磁巻線として使用
されるが、本発明ではこれとは逆の使用態様となってい
る。
の具体的な構成例を示すブロック構成図である。図にお
いて、レゾルバの回転検出装置は、励磁巻線1a、1b
と、出力巻線1cとを有するレゾルバと、このレゾルバ
を駆動するための励磁信号を与えたり、得られた位置デ
ータを蓄積したり、解析したりする制御手段6とを有す
る。ここで、励磁巻線1a、1bは、sin 、cos 信号が
与えられ、sin 、cos巻線とも称され、通常固定子(ス
テータ)側にあり、出力巻線1cは、励磁信号により励
起信号を生じる巻線であり、通常回転子(ロータ)側に
ある。なお、一般に、固定子のsin 、cos 巻線は出力巻
線として使用され、回転子の巻線は励磁巻線として使用
されるが、本発明ではこれとは逆の使用態様となってい
る。
【0017】先ず、通常電源が使用可能な1次検出部に
ついて説明する。1次検出部には、レゾルバ1の励磁巻
線1a、1bに、それぞれ励磁信号sin θ・sin ωt ,
cosθ・sin ωt (θ:回転角度)を与えるD/A変換
手段9a,9bを有する。このD/A変換手段9a,9
bは、データバス7を介して制御手段6のデータポート
DATAと接続されると共に、その出力は切替手段12
を介して励磁巻線1a、1bにそれぞれ接続されてい
る。このD/A変換手段9a,9bには、制御手段6か
ら回転角度に対応した励磁信号データが与えられ、D/
A変換され、必要な電圧電流に増幅されて出力される。
その際、正弦波発振器11から励磁信号のsin ωtで表
される基本信号が入力され、この基本信号に前記励磁信
号データsinθ,cos θが乗算されて出力される。この
D/A変換手段9a,9bは、通常用いられているよう
な乗算型D/Aコンバータとアンプ、ドライバー素子等
を組み合わせて構成することができるが、その他プロセ
ッサや、レジスタなどを組み合わせた乗算型D/Aコン
バータに代えてもよい。
ついて説明する。1次検出部には、レゾルバ1の励磁巻
線1a、1bに、それぞれ励磁信号sin θ・sin ωt ,
cosθ・sin ωt (θ:回転角度)を与えるD/A変換
手段9a,9bを有する。このD/A変換手段9a,9
bは、データバス7を介して制御手段6のデータポート
DATAと接続されると共に、その出力は切替手段12
を介して励磁巻線1a、1bにそれぞれ接続されてい
る。このD/A変換手段9a,9bには、制御手段6か
ら回転角度に対応した励磁信号データが与えられ、D/
A変換され、必要な電圧電流に増幅されて出力される。
その際、正弦波発振器11から励磁信号のsin ωtで表
される基本信号が入力され、この基本信号に前記励磁信
号データsinθ,cos θが乗算されて出力される。この
D/A変換手段9a,9bは、通常用いられているよう
な乗算型D/Aコンバータとアンプ、ドライバー素子等
を組み合わせて構成することができるが、その他プロセ
ッサや、レジスタなどを組み合わせた乗算型D/Aコン
バータに代えてもよい。
【0018】また、制御手段から与えられるsin θ、co
s θの励磁信号データは、sin θ、cos θに近似したデ
ジタルデータを予め格納しておき、これを逐次出力する
ようにしてもよいし、計算によりデータを生成して出力
するようにしてもよい。
s θの励磁信号データは、sin θ、cos θに近似したデ
ジタルデータを予め格納しておき、これを逐次出力する
ようにしてもよいし、計算によりデータを生成して出力
するようにしてもよい。
【0019】なお、この例では励磁信号の生成にD/A
変換手段を用いているがsin 、cosの位相差信号が得ら
れるのであれば、公知の発振回路を組み合わせて励磁信
号を生成するようにしてもよい。
変換手段を用いているがsin 、cosの位相差信号が得ら
れるのであれば、公知の発振回路を組み合わせて励磁信
号を生成するようにしてもよい。
【0020】レゾルバ1の出力巻線1cには、切替手段
2を介してアンプ3が接続され、このアンプ3の出力
は、同期整流回路4に入力される。このとき、同期整流
回路4には前記正弦波発振器11から励磁信号に乗算さ
れている基本信号をキャンセルするための処理信号、例
えばsin ωtと同期した信号が入力され、出力信号から
基本信号が除かれる。前記同期整流回路の出力にはコン
パレータ5が接続されていて、所定の基準値ref (0
V)と比較された後、回転データとして出力され、制御
手段のI/Oポートに入力される。制御手段6は、入力
された回転データにより信号データsin θ,cos θを増
加、または減少させ、回転位置と回転数とを算出し、デ
ータを記憶する。
2を介してアンプ3が接続され、このアンプ3の出力
は、同期整流回路4に入力される。このとき、同期整流
回路4には前記正弦波発振器11から励磁信号に乗算さ
れている基本信号をキャンセルするための処理信号、例
えばsin ωtと同期した信号が入力され、出力信号から
基本信号が除かれる。前記同期整流回路の出力にはコン
パレータ5が接続されていて、所定の基準値ref (0
V)と比較された後、回転データとして出力され、制御
手段のI/Oポートに入力される。制御手段6は、入力
された回転データにより信号データsin θ,cos θを増
加、または減少させ、回転位置と回転数とを算出し、デ
ータを記憶する。
【0021】なお、上記一次検出部の同期整流回路4等
を含む出力信号処理回路は、R/D変換器や、公知の信
号処理手段により構成してもよい。また、制御手段6
は、通常CPUとして用いられているプロセッサ素子
や、記憶素子(RAM、EE−PROM)等を組み合わ
せて構成することができる。さらに、既存のパソコン
や、制御装置を用いてもよい。また、切替手段2,12
も、図示例では有接点スイッチを表しているが、このよ
うなリレーの他に、トランジスタ、FET等を用いた半
導体スイッチを用いることができる。
を含む出力信号処理回路は、R/D変換器や、公知の信
号処理手段により構成してもよい。また、制御手段6
は、通常CPUとして用いられているプロセッサ素子
や、記憶素子(RAM、EE−PROM)等を組み合わ
せて構成することができる。さらに、既存のパソコン
や、制御装置を用いてもよい。また、切替手段2,12
も、図示例では有接点スイッチを表しているが、このよ
うなリレーの他に、トランジスタ、FET等を用いた半
導体スイッチを用いることができる。
【0022】このように、1次検出部ではレゾルバ1の
軸が回転することにより、その回転量と回転方向に応じ
た出力信号が生じ、これを制御手段6が計数、蓄積する
ことで、回転位置、回転量を知ることができる。
軸が回転することにより、その回転量と回転方向に応じ
た出力信号が生じ、これを制御手段6が計数、蓄積する
ことで、回転位置、回転量を知ることができる。
【0023】次に、通常用いられている電源が使用不能
状態になったときに機能する2次検出部について説明す
る。図2は、2次検出部の構成例を示したブロック構成
図である。
状態になったときに機能する2次検出部について説明す
る。図2は、2次検出部の構成例を示したブロック構成
図である。
【0024】図において2次検出部は、データバス7を
介して制御手段6に接続される励磁パターンレジスタ1
02と、この励磁パターンレジスタ102の出力をデコ
ードしてsin 、cos 信号に近似したパルス励磁信号を生
成するデコーダ103と、このデコーダ103の出力と
タイミング発生回路からの所定の間欠動作のためのタイ
ミング信号との論理積ANDを出力するANDゲート素
子104と、切替手段12を介して励磁巻線1a、1b
に接続され、ANDゲート素子104から得られた励磁
信号を、励磁巻線1a、1bを駆動しうる信号に変換す
るバッファ105と、1次検出回路と2次検出回路の励
磁巻線1a、1bへの接続を切り替える切替手段12と
を有する。
介して制御手段6に接続される励磁パターンレジスタ1
02と、この励磁パターンレジスタ102の出力をデコ
ードしてsin 、cos 信号に近似したパルス励磁信号を生
成するデコーダ103と、このデコーダ103の出力と
タイミング発生回路からの所定の間欠動作のためのタイ
ミング信号との論理積ANDを出力するANDゲート素
子104と、切替手段12を介して励磁巻線1a、1b
に接続され、ANDゲート素子104から得られた励磁
信号を、励磁巻線1a、1bを駆動しうる信号に変換す
るバッファ105と、1次検出回路と2次検出回路の励
磁巻線1a、1bへの接続を切り替える切替手段12と
を有する。
【0025】また、1次検出回路と2次検出回路の出力
巻線1cへの接続を切り替える切替手段2と、出力巻線
1cと切替手段2を介して接続されている差動アンプ1
08を有する。この差動アンプ108は、入力抵抗R
1,R2と、帰還抵抗R4およびアナロググランドに接
続された抵抗R3とを有し、所定のゲイン、動作点に調
整されている。前記差動アンプ108の出力はアンプ1
09,110で構成されたコンパレータに入力される。
このコンパレータ109,110は、電源とアース間に
直列接続された抵抗R5,R6,R7により分圧された
電圧を基準として、所定の電圧レベルで動作するように
なっている。このコンパレータ109,110の出力
は、それぞれタイミング発生回路からの所定の間欠動作
のためのタイミング信号との論理積ANDを求めるため
のANDゲート素子104に入力され、それぞれの出力
信号のタイミング信号とのANDが、それぞれアップカ
ウントUP、ダウンカウントDP信号となる。
巻線1cへの接続を切り替える切替手段2と、出力巻線
1cと切替手段2を介して接続されている差動アンプ1
08を有する。この差動アンプ108は、入力抵抗R
1,R2と、帰還抵抗R4およびアナロググランドに接
続された抵抗R3とを有し、所定のゲイン、動作点に調
整されている。前記差動アンプ108の出力はアンプ1
09,110で構成されたコンパレータに入力される。
このコンパレータ109,110は、電源とアース間に
直列接続された抵抗R5,R6,R7により分圧された
電圧を基準として、所定の電圧レベルで動作するように
なっている。このコンパレータ109,110の出力
は、それぞれタイミング発生回路からの所定の間欠動作
のためのタイミング信号との論理積ANDを求めるため
のANDゲート素子104に入力され、それぞれの出力
信号のタイミング信号とのANDが、それぞれアップカ
ウントUP、ダウンカウントDP信号となる。
【0026】さらに、前記アップカウントUP、ダウン
カウントDP信号は、ORゲート素子により両者の論理
和信号としてフリップフロップ114の入力Dに与えら
れる。そして、このフリップフロップ114の出力Q
は、フリップフロップ115の入力に与えられると共
に、それぞれのフリップフロップ114,115の出力
は、クロック発生回路107に与えられる。また、各フ
リップフロップ114,115のクロックには、前記タ
イミング発生回路106からの所定の間欠動作のための
タイミング信号が入力される。
カウントDP信号は、ORゲート素子により両者の論理
和信号としてフリップフロップ114の入力Dに与えら
れる。そして、このフリップフロップ114の出力Q
は、フリップフロップ115の入力に与えられると共
に、それぞれのフリップフロップ114,115の出力
は、クロック発生回路107に与えられる。また、各フ
リップフロップ114,115のクロックには、前記タ
イミング発生回路106からの所定の間欠動作のための
タイミング信号が入力される。
【0027】このような2次検出部において、何らかの
原因により通常電源(主電源)がシャットダウンする
と、図1に示す電圧監視手段8がこれを検出する。この
電圧検出手段8は、公知の電源ないし電圧監視素子、ツ
ェナーダイオードと抵抗、スイッチング素子との組み合
わせ、その他公知の電圧監視用回路等により構成するこ
とができる。
原因により通常電源(主電源)がシャットダウンする
と、図1に示す電圧監視手段8がこれを検出する。この
電圧検出手段8は、公知の電源ないし電圧監視素子、ツ
ェナーダイオードと抵抗、スイッチング素子との組み合
わせ、その他公知の電圧監視用回路等により構成するこ
とができる。
【0028】また、通常電源には、逆流防止ダイオード
D1を介して2次電池、スーパキャパシタ等のバックア
ップ電源E2が接続されていて、通常電源のシャットダ
ウン時以外のときにはこれらの電源が動作せず、かつ必
要なときに2次検出部を構成する各構成要素に十分な電
源を供給できるようになっている。
D1を介して2次電池、スーパキャパシタ等のバックア
ップ電源E2が接続されていて、通常電源のシャットダ
ウン時以外のときにはこれらの電源が動作せず、かつ必
要なときに2次検出部を構成する各構成要素に十分な電
源を供給できるようになっている。
【0029】主電源のシャットダウンを電圧監視手段8
が検出すると、制御手段6にその情報を与えると共に、
切替手段2,12を2次検出部側に切り替える。このと
き、制御手段6は、通常運転のときに得られたレゾルバ
1の回転位置データか、予測される回転位置データを励
磁パターンレジスタ102に与えてもよいが、以下のよ
うな動作により、不特定のデータが格納されていても実
回転位置データに則した値に収斂する。
が検出すると、制御手段6にその情報を与えると共に、
切替手段2,12を2次検出部側に切り替える。このと
き、制御手段6は、通常運転のときに得られたレゾルバ
1の回転位置データか、予測される回転位置データを励
磁パターンレジスタ102に与えてもよいが、以下のよ
うな動作により、不特定のデータが格納されていても実
回転位置データに則した値に収斂する。
【0030】図示例では、励磁パターンレジスタ102
の励磁パターンデータは20 、21、22 の3bit であ
り、この励磁パターンレジスタ102から与えられる励
磁パターンデータは、図3に示すように8種類である。
そして、この励磁パターンレジスタに格納されている励
磁パターンデータ(=位置データ)は、デコーダ103
に出力され、sin 、cos の励磁巻線1a、1bを駆動す
るための信号に変換される。このデコードされた信号
は、図3に示すように、sin 、cos に近似したパルスを
生成するための信号であり、この信号と間欠駆動のタイ
ミング信号とによりパルス信号となる。すなわち、デコ
ーダ103から出力された励磁信号は、ANDゲート素
子104により、タイミング信号との論理積とされ、図
4に示すようなsin 、cos 信号に近似した矩形状のパル
ス波形が出力される。
の励磁パターンデータは20 、21、22 の3bit であ
り、この励磁パターンレジスタ102から与えられる励
磁パターンデータは、図3に示すように8種類である。
そして、この励磁パターンレジスタに格納されている励
磁パターンデータ(=位置データ)は、デコーダ103
に出力され、sin 、cos の励磁巻線1a、1bを駆動す
るための信号に変換される。このデコードされた信号
は、図3に示すように、sin 、cos に近似したパルスを
生成するための信号であり、この信号と間欠駆動のタイ
ミング信号とによりパルス信号となる。すなわち、デコ
ーダ103から出力された励磁信号は、ANDゲート素
子104により、タイミング信号との論理積とされ、図
4に示すようなsin 、cos 信号に近似した矩形状のパル
ス波形が出力される。
【0031】そして、このパルス励磁信号は、バッファ
105、切替手段12を介して、励磁巻線1a、1bに
印加される。励磁巻線1a、1bにパルス励磁信号が印
加されると、図5に示すようなロータの位置A〜Hによ
り、出力巻線1cに生じる励起電圧は、図4に示される
ようにその大きさ、方向が異なる。つまり、ロータの位
置と与えられた励磁信号のロータ位置を示す励磁パター
ンとが一致した場合には出力信号はゼロとなるが、一致
していない場合には励磁信号とロータの位置に応じて、
プラス、またはマイナスのパルスが出力される。
105、切替手段12を介して、励磁巻線1a、1bに
印加される。励磁巻線1a、1bにパルス励磁信号が印
加されると、図5に示すようなロータの位置A〜Hによ
り、出力巻線1cに生じる励起電圧は、図4に示される
ようにその大きさ、方向が異なる。つまり、ロータの位
置と与えられた励磁信号のロータ位置を示す励磁パター
ンとが一致した場合には出力信号はゼロとなるが、一致
していない場合には励磁信号とロータの位置に応じて、
プラス、またはマイナスのパルスが出力される。
【0032】この出力信号は、アンプ108、コンパレ
ータ109,110により調整されてアップカウント信
号UP、またはダウンカウント信号DPとして励磁パタ
ーンレジスタ102に入力(フィードバック)され、励
磁パターンレジスタ102の励磁パターンデータと、ロ
ータの位置とが一致するまで励磁パターンレジスタのデ
ータが調整される。このとき、ANDゲート素子11
1,112により、アップカウント信号UP、またはダ
ウンカウント信号DPはタイミング信号との論理積とな
り、タイミング信号に同期した信号として出力される。
そして、励磁パターンレジスタ102に格納されている
励磁パターンデータは、フィードバックされた出力信号
により最終的に実際のロータの位置を示す実回転位置デ
ータとなる。さらに、ロータが回転すると同様の操作に
より、励磁データは、ロータの回転位置データを追尾す
るようにして変化してゆく(図4矢印)。つまり、励磁
パターンレジスタは、ロータの回転位置をその内部デー
タとして保持するリングカウンタのように動作する。
ータ109,110により調整されてアップカウント信
号UP、またはダウンカウント信号DPとして励磁パタ
ーンレジスタ102に入力(フィードバック)され、励
磁パターンレジスタ102の励磁パターンデータと、ロ
ータの位置とが一致するまで励磁パターンレジスタのデ
ータが調整される。このとき、ANDゲート素子11
1,112により、アップカウント信号UP、またはダ
ウンカウント信号DPはタイミング信号との論理積とな
り、タイミング信号に同期した信号として出力される。
そして、励磁パターンレジスタ102に格納されている
励磁パターンデータは、フィードバックされた出力信号
により最終的に実際のロータの位置を示す実回転位置デ
ータとなる。さらに、ロータが回転すると同様の操作に
より、励磁データは、ロータの回転位置データを追尾す
るようにして変化してゆく(図4矢印)。つまり、励磁
パターンレジスタは、ロータの回転位置をその内部デー
タとして保持するリングカウンタのように動作する。
【0033】また、アップカウント信号UP、またはダ
ウンカウント信号DPは、ORゲート素子113に入力
され、両者の論理和信号はフリップフロップ114、1
15に順次入力される。このフリップフロップ114,
115には、クロック信号が入力されているので、アッ
プカウント信号UP、またはダウンカウント信号DPが
入力されると、フリップフロップ114およびフリップ
フロップ115の出力Qは、クロックに同期して反転す
る。つまり、アップカウント信号UP、またはダウンカ
ウント信号DPが1回出力されるとフリップフロップ1
14の出力が反転し、続けてアップカウント信号UP、
またはダウンカウント信号DPが出力されるとフリップ
フロップ115の出力が反転する。2つのフリップフロ
ップ114およびフリップフロップ115の出力は、ク
ロック発生回路107に入力されており、クロック発生
回路107では、これらフリップフロップ114、フリ
ップフロップ115の出力信号が入力される毎にクロッ
ク信号の速度(周波数)を速めるようになっている。
ウンカウント信号DPは、ORゲート素子113に入力
され、両者の論理和信号はフリップフロップ114、1
15に順次入力される。このフリップフロップ114,
115には、クロック信号が入力されているので、アッ
プカウント信号UP、またはダウンカウント信号DPが
入力されると、フリップフロップ114およびフリップ
フロップ115の出力Qは、クロックに同期して反転す
る。つまり、アップカウント信号UP、またはダウンカ
ウント信号DPが1回出力されるとフリップフロップ1
14の出力が反転し、続けてアップカウント信号UP、
またはダウンカウント信号DPが出力されるとフリップ
フロップ115の出力が反転する。2つのフリップフロ
ップ114およびフリップフロップ115の出力は、ク
ロック発生回路107に入力されており、クロック発生
回路107では、これらフリップフロップ114、フリ
ップフロップ115の出力信号が入力される毎にクロッ
ク信号の速度(周波数)を速めるようになっている。
【0034】つまり、クロック発生回路107は、通常
のクロック速度F1と、速いクロック速度F2と、さら
に速いクロック速度F3とを有し、アップカウント信号
UP、またはダウンカウント信号DPの出力を検出する
と、ロータが回転したと判断してクロック速度を速め
(F2)、逆にアップカウント信号UP、またはダウン
カウント信号DPが出力されないときにはロータが停止
していると判断してクロック速度を遅くする(F1)。
また、アップカウント信号UP、またはダウンカウント
信号DPが続けて出力されるようなときには、ロータの
回転速度が速いものと判断して、さらにクロック速度を
速め(F3)、その逆の場合には遅くする(F2)。
のクロック速度F1と、速いクロック速度F2と、さら
に速いクロック速度F3とを有し、アップカウント信号
UP、またはダウンカウント信号DPの出力を検出する
と、ロータが回転したと判断してクロック速度を速め
(F2)、逆にアップカウント信号UP、またはダウン
カウント信号DPが出力されないときにはロータが停止
していると判断してクロック速度を遅くする(F1)。
また、アップカウント信号UP、またはダウンカウント
信号DPが続けて出力されるようなときには、ロータの
回転速度が速いものと判断して、さらにクロック速度を
速め(F3)、その逆の場合には遅くする(F2)。
【0035】出力されるクロック速度は、レゾルバが使
用される被測定物の動作速度、必要とされる精度などに
より最適な速度(周波数)とすればよい。また、クロッ
ク発生回路は、通常用いられているクロック用IC、タ
イマIC、あるいはCR発振回路、水晶発振回路と、分
周期、ゲート素子などを組み合わせて構成することがで
きる。
用される被測定物の動作速度、必要とされる精度などに
より最適な速度(周波数)とすればよい。また、クロッ
ク発生回路は、通常用いられているクロック用IC、タ
イマIC、あるいはCR発振回路、水晶発振回路と、分
周期、ゲート素子などを組み合わせて構成することがで
きる。
【0036】このように、励磁パターンレジスタに格納
されている励磁パターンデータを励磁信号として与え、
この励磁信号の励磁パターンと、実際のロータの回転位
置とのズレを出力信号からフィードバックし、アップカ
ウント(インクリメント)信号UP、またはダウンカウ
ント(デクリメント)信号DPとして実回転位置データ
とすることにより、常時複数回による走査信号を出力す
ることなく、高精度の回転位置データを得ることができ
る。このため、応答速度も速くなり、消費電力も低減す
ることができる。また、励磁信号として出力されるのは
矩形波状のパルス波形であり、sin 、cos 状の信号を生
成することなく位置検出をすることができ、回路構成が
簡単になり、小型化、コストダウンにも寄与できる。
されている励磁パターンデータを励磁信号として与え、
この励磁信号の励磁パターンと、実際のロータの回転位
置とのズレを出力信号からフィードバックし、アップカ
ウント(インクリメント)信号UP、またはダウンカウ
ント(デクリメント)信号DPとして実回転位置データ
とすることにより、常時複数回による走査信号を出力す
ることなく、高精度の回転位置データを得ることができ
る。このため、応答速度も速くなり、消費電力も低減す
ることができる。また、励磁信号として出力されるのは
矩形波状のパルス波形であり、sin 、cos 状の信号を生
成することなく位置検出をすることができ、回路構成が
簡単になり、小型化、コストダウンにも寄与できる。
【0037】本発明では、好ましくは前記励磁パターン
レジスタ102に加えてさらに多回転検出手段101を
備えている。この多回転検出手段101は、図2に示す
ように、励磁パターンレジスタ102と接続され、励磁
パターンレジスタ102の励磁パターンデータからロー
タの1回転をカウントする。このような多回転カウンタ
としての機能を有する多回転検出手段101を備えるこ
とにより、レゾルバ1の回転位置データ(角度位置)と
回転数データを得ることができる。また、この多回転検
出手段は、主電源OFF時に制御手段6が有する回転デ
ータをロードし、制御手段6に代えて回転データを保持
することもできる。
レジスタ102に加えてさらに多回転検出手段101を
備えている。この多回転検出手段101は、図2に示す
ように、励磁パターンレジスタ102と接続され、励磁
パターンレジスタ102の励磁パターンデータからロー
タの1回転をカウントする。このような多回転カウンタ
としての機能を有する多回転検出手段101を備えるこ
とにより、レゾルバ1の回転位置データ(角度位置)と
回転数データを得ることができる。また、この多回転検
出手段は、主電源OFF時に制御手段6が有する回転デ
ータをロードし、制御手段6に代えて回転データを保持
することもできる。
【0038】なお、この多回転検出手段101は制御手
段6により構成してもよい。さらに、制御手段6がプロ
セッサ等により構成されている場合には、多回転検出手
段101、励磁パターンレジスタ102、デコーダ10
3をプロセッサにより構成することも可能である。ま
た、タイミング信号発生回路106、クロック信号発生
回路107を同様にしてプロセッサ、により構成するよ
うにしてもよい。
段6により構成してもよい。さらに、制御手段6がプロ
セッサ等により構成されている場合には、多回転検出手
段101、励磁パターンレジスタ102、デコーダ10
3をプロセッサにより構成することも可能である。ま
た、タイミング信号発生回路106、クロック信号発生
回路107を同様にしてプロセッサ、により構成するよ
うにしてもよい。
【0039】また、上記例では励磁パターンレジスタは
8種類の位置情報データが得られる3ビットとしたが、
必要な精度によりさらに4ビット、あるいはそれ以上と
することも可能であるし、逆にあまり精度が必要でな
く、検出速度を重視するようなときには2ビットとして
もよい。つまり、この発明の装置は、必要とされる精度
や、速度に応じて、比較的容易に検出精度、検出速度を
調整することができる。
8種類の位置情報データが得られる3ビットとしたが、
必要な精度によりさらに4ビット、あるいはそれ以上と
することも可能であるし、逆にあまり精度が必要でな
く、検出速度を重視するようなときには2ビットとして
もよい。つまり、この発明の装置は、必要とされる精度
や、速度に応じて、比較的容易に検出精度、検出速度を
調整することができる。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、主電源を
使用できない状況下でも、位置精度が高く、応答速度が
速く、さらに検出精度や検出速度の調整が容易で、しか
も消費電流が少ないレゾルバの回転検出装置を提供する
ことができる。
使用できない状況下でも、位置精度が高く、応答速度が
速く、さらに検出精度や検出速度の調整が容易で、しか
も消費電流が少ないレゾルバの回転検出装置を提供する
ことができる。
【図1】本発明のゾルバの回転検出装置の構成例を示す
ブロック構成図である。
ブロック構成図である。
【図2】2次検出部の構成例を示すブロック構成図であ
る。
る。
【図3】励磁パターンレジスタの出力と、デコーダの出
力の関係を示す、タイミングチャートである。
力の関係を示す、タイミングチャートである。
【図4】励磁信号と、ロータの回転位置による出力信号
の関係を示すタイミングチャートである。
の関係を示すタイミングチャートである。
【図5】ロータの回転位置を示した模式図である。
1 レゾルバ 2 切替手段 3 アンプ 4 同期整流回路 5 アンプ 6 制御手段 7 バス 8 電圧監視手段 9a,9b D/A変換手段 10 2次検出部 11 2相発振器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F063 AA35 CA14 CA15 DA05 EA03 GA22 LA30 2F077 AA24 CC02 FF34 PP26 TT66 TT82
Claims (4)
- 【請求項1】 通常電源が使用可能な状態のときにレゾ
ルバの回転を検出する1次検出部と、 前記通常電源が使用不能状態のときにレゾルバの回転を
検出する2次検出部とを有し、 この2次検出部は、レゾルバの回転位置に対応する励磁
パターンデータからパルス励磁信号を生成し、このパル
ス励磁信号をレゾルバに与え、 前記パルス励磁信号から得られた出力信号を前記レゾル
バの励磁パターンデータにフィードバックしてレゾルバ
の実回転位置データとするレゾルバの回転検出装置。 - 【請求項2】 前記レゾルバは少なくとも励磁用のsin
巻線、cos 巻線と、出力巻線とを有し、 前記パルス励磁信号をsin 巻線、cos 巻線に与え、前記
出力巻線から出力信号を得る請求項1のレゾルバの回転
検出装置。 - 【請求項3】 前記2次検出部は、励磁パターンレジス
タを有し、この励磁パターンレジスタにレゾルバの励磁
パターンデータを収納すると共に、出力巻線から得られ
た出力信号によりこの励磁パターンレジスタの励磁パタ
ーンデータをアップ/ダウンカウントする請求項1また
は2のレゾルバの回転検出装置。 - 【請求項4】 前記2次検出部は、所定時間内にロータ
巻線からの出力信号を検出したときにはパルス励磁信号
生成のためのクロック速度を速め、出力信号を検出しな
いときにはパルス励磁信号生成のためのクロック速度を
遅くする請求項1〜3のレゾルバの回転検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001141437A JP2002340617A (ja) | 2001-05-11 | 2001-05-11 | レゾルバの回転検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001141437A JP2002340617A (ja) | 2001-05-11 | 2001-05-11 | レゾルバの回転検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002340617A true JP2002340617A (ja) | 2002-11-27 |
Family
ID=18987899
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001141437A Pending JP2002340617A (ja) | 2001-05-11 | 2001-05-11 | レゾルバの回転検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002340617A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009021639A (ja) * | 2008-10-27 | 2009-01-29 | Sharp Corp | 半導体キャリア用フィルムおよびそれを用いた半導体装置、液晶モジュール |
JP2010071670A (ja) * | 2008-09-16 | 2010-04-02 | Aisan Ind Co Ltd | 位置センサ |
JP2011147254A (ja) * | 2010-01-14 | 2011-07-28 | Panasonic Corp | サーボシステム |
JP2013213796A (ja) * | 2012-04-04 | 2013-10-17 | Tamagawa Seiki Co Ltd | レゾルバ励磁装置及び方法 |
-
2001
- 2001-05-11 JP JP2001141437A patent/JP2002340617A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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