JP2558384Y2 - アブソリュート型エンコーダ - Google Patents

アブソリュート型エンコーダ

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JP2558384Y2
JP2558384Y2 JP1992045676U JP4567692U JP2558384Y2 JP 2558384 Y2 JP2558384 Y2 JP 2558384Y2 JP 1992045676 U JP1992045676 U JP 1992045676U JP 4567692 U JP4567692 U JP 4567692U JP 2558384 Y2 JP2558384 Y2 JP 2558384Y2
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▲真▼ 細川
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  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、絶対回転位置等を検
出する際に用いて好適なアブソリュート型エンコーダに
関する。
【0002】
【従来の技術】回転位置等を検出する際にインクリメン
タル型とかアブソリュート型のエンコーダがよく用いら
れる。図3は、従来のインクリメンタル型のロータリー
エンコーダの構成を示すブロック図である。図におい
て、1は、磁気メディアであり、例えば、プラスチック
マグネットで構成される。この磁気メディア1は、円盤
状に形成され、回転軸などに取り付けられる。また、磁
気メディア1の外周には、多数の磁気格子が形成され、
この磁気格子の通過がMR素子2によって検出されるよ
うになっている。すなわち、MR素子2は、磁気格子と
の距離および磁化の方向に応じた波高値を有するアナロ
グ信号を出力する。例えば、磁気メディア1が一定速度
で回転する場合は、MR素子2の出力信号は近似正弦波
となる。また、MR素子2は、1/4周期の位相差を持
つA相およびB相を出力し、正転時と逆転時にはこれら
の相の進み側と遅れ側が反転するようになっている。さ
らに、MR素子2からは、所定のゼロ点を示すZ相信号
が出力される。このZ相は、例えば、磁気メディア1が
所定の回転位置にあるときに「H」レベルとなる信号で
ある。
【0003】MR素子2の各出力信号は、アンプ3で増
幅された後にカウンタ部4に供給され、カウンタ部4
は、A相、B相信号に基づいてカウントを行う。この
際、カウンタ部4は、A相、B相のどちらが進んでいる
かを検出し、これに従ってアップカウントとダウンカウ
ントを切り換える。また、カウンタ部4は、Z相によっ
てリセットされるようになっている。したがって、カウ
ンタ部4の出力信号は、磁気メディア1の1周期内の回
転位置を示す。
【0004】以上のMR素子2、アンプ3およびカウン
タ部4は、電池によってバックアップされており、これ
により、カウンタ部4の出力信号は、常に磁気メディア
1の絶対回転位置を示す。
【0005】図4は、従来のアブソリュート型ロータリ
ーエンコーダの構成を示すブロック図である。図におい
て、10は磁気メディアであり、円盤状に形成され、所
定の回転軸等に取り付けられる。この磁気メディア10
の外周面には、複数のトラックが形成され、各トラック
には各々異なるピッチで磁気格子が形成されている。こ
れらのトラックは、それぞれ各ビットに対応し、各トラ
ックに形成される磁気格子のピッチは各ビットに対応し
たものとなっている。MR素子11は、各トラックの磁
気格子を検出するようになっており、トラックの数に対
応する出力信号をアンプ12,12‥‥‥を介して出力
する。
【0006】上記構成によれば、アンプ12,12……
から出力される複数ビットの出力信号が、磁気メディア
10の絶対位置を示すものとなる。この場合、MR素子
11およびアンプ12,12……のバックアップは不要
である。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】ところで、図3に示す
従来装置においては、有る程度の分解能を確保するため
に、磁気格子のピッチを狭くする必要があるが、このた
め、MR素子2の消費電力が大きかった。さらに、磁気
格子のピッチが狭いと、MR素子2の出力信号周波数も
高いため、アンプの消費電力も大きくなるという問題が
あった。したがって、装置構成としてバックアップ電池
を必要とするが、消費電力が大きいため、実用性の点に
おいて難があった。
【0008】一方、図4に示す従来装置においては、上
述の問題は生じないものの、磁気メディア10の磁気格
子の着磁と、MR素子11の位置合わせが難しいという
問題があった。
【0009】この考案は、上述した事情に鑑みてなされ
たもので、磁気メディアとMR素子との位置合わせや調
整が容易で、しかも消費電力を小さくすることができる
アブソリュート型エンコーダを提供することを目的とし
ている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この考案は、上記課題を
解決するために、1つの可動体に設けられる磁気媒体
と、前記磁気媒体上に等間隔に形成される1つの磁気格
子と、前記磁気格子を検出して、位相差を有する2つの
信号と前記磁気媒体の回転数を示す信号を出力するとと
もに、電池によってバックアップされる1つの磁気抵抗
素子と、前記第磁気抵抗素子の各出力信号に基づいて、
前記磁気格子の区間数を検出するとともに、前記回転数
を示す信号を検出し、かつ電池によりバックアップされ
る区間及び回転数検出手段と、電源復帰により、前記区
間及び回転数検出手段で検出された区間数をロードする
とともに、電源復帰直後の前記回転数を示す信号により
前記区間及び回転数検出手段で検出された区間数を再ロ
ードし、磁気抵抗素子の各出力信号をアナログ・デジタ
ル変換した信号に基づいて前記磁気格子の間における前
記磁気抵抗素子の位置を検出して、前記磁気媒体に対す
る所定分解能での位置検出を行う区間内位置検出手段と
を具備することを特徴とする。
【0011】
【作用】バックアップ時には、区間及び回転数検出手段
による区間数及び回転数の検出だけが行われ、電源投入
時には、これに加えて区間内位置検出手段による詳細な
位置検出が行われる。また、区間内位置検出手段は、電
源復帰により、区間及び回転数検出手段により検出され
た区間数をロードすることで、ただちに磁気媒体に対す
る所定分解能での位置検出が開始される。さらに、区間
内位置検出手段は、電源復帰直後の前記回転数を示す信
号により区間及び回転数検出手段で検出された区間数を
再ロードすることで、区間数に対する誤差なく磁気媒体
に対する所定分解能での位置検出をする。
【0012】
【実施例】A:実施例の構成 以下、図面を参照してこの考案の実施例について説明す
る。図1は、この考案の一実施例の構成を示すブロック
図である。図において、20は磁気メディアであり、プ
ラスティックマグネットにより構成されている。磁気メ
ディア20は、図3に示す磁気メディア1と同様に構成
されているが、磁気格子のピッチは広くなっている。例
えば、1周64〜128パルスで着磁され、着磁ピッチ
が500μm〜1,000μm程度になっている。21
はMR素子であり、消費電流の低い高抵抗タイプの素子
が用いられる。また、MR素子21は、電池によってバ
ックアップされるようになっている。
【0013】22a,22b,22cは各々アンプであ
り、MR素子21のA相(sin波)、B相(cos
波)およびZ相を増幅する。アンプ22a〜22cは、
駆動電圧が5V程度の一般型が使用される。23a,2
3b,23cは各々バックアップ時に使用されるアンプ
であり、上記アンプと同様にMR素子21のA相、B相
および相を増幅する。この実施例においては、アンプ
23a〜23cは、駆動電圧が3V程度の低電圧駆動タ
イプのものであり、バックアップ用電池により給電され
る。
【0014】次に、30は磁気区間数検出部であり、比
較器31とカウンタ32とから構成されている。これら
比較器31とカウンタ32とは、電源オフ時には電池に
よりバックアップされるようになっている。
【0015】比較器31は、アンプ22a,22bまた
は23a,23bから供給されるA相およびB相のいず
れかが進んでいるかを検出し、その検出結果に応じてア
ップパルスPuまたはダウンパルスPdのいずれかをカ
ウンタ32に供給する。アップパルスPuまたはダウン
パルスPdのパルス数はA相またはB相の波数と同じで
ある。カウンタ32は、アップパルスPuまたはダウン
パルスPdをカウントすることにより、1回転内におけ
る区間数データ(例えば8ビット)を作成するととも
に、上位ビットは何回転したかを示す回転数データ(例
えば12ビット)をも作成する。そして、12ビットの
回転数データを外部回路へ出力し、8ビットの区間数デ
ータをPLLカウンタ26へ電源投入時にロードする。
【0016】次に、25は2チャンネルを有しているA
/Dコンバータであり、アンプ22a,22bを介して
供給されるA相およびB相信号をディジタル信号に変換
してPLLカウンタ26に供給する。PLLカウンタ2
6は、A相およびB相の位相から、A相(あるいはB
相)の1周期内における位置データ(位相データ)を出
力するものであり、その動作は以下の通りである。ま
ず、A相信号をSinθ、b相信号をcosθとし、そ
れぞれの信号に関数発生器から発生されたcosφ信号
およびsinφ信号を乗算し、これらの乗算結果を減算
してsin(θ−φ)信号を作成する。そして、この信
号の値が正の場合はアップカウントパルス、負の場合は
ダウンカウントパルスを作成してカウンタに供給し、カ
ウンタはその出力をφ信号として前記関数発生器に供給
する。上述した構成によりPLLループが構成され、こ
のループの平衡動作によりθ=φとなる。したがって、
カウンタの出力φがそのままθの値を示す。この実施例
においては、A相またはB相の1周期内の位置データ
(位相データ)であるθの値を4ビットで出力するよう
にしている。すなわち、図2に示すように、A相信号
(sin波)の1周期に対して16パルスを発生するよ
うにしており、1周期内におけるパルスの位置は、A相
信号(あるいはB相信号)の電圧値、位相差に対応する
ようになっている。
【0017】また、PLLカウンタ26は、カウンタ3
2から供給される8ビットの区間数データを上位ビッ
ト、上述した4ビットの位置データを下位ビットとし
て、合計12ビットのデータを出力するようになってい
る。この12ビットのデータが、磁気メディア20の1
周期内の絶対位置データとなる。なお、PLLカウンタ
の構成は、例えば、特願昭60−283643号におい
て開示されている。
【0018】B:実施例の動作 次に、上記構成によるこの実施例の動作について説明す
る。まず、通常時においては、アンプ22a〜22cが
動作状態、アンプ23a〜23cが非動作状態になる
(なお、通常に動作してもよい)。そして、PLLカウ
ンタ26およびカウンタ32がA相、B相およびZ相に
基づいて出力信号を作成し、この結果、カウンタ32か
ら出力される12ビットの回転数データと、PLLカウ
ンタ26から出力される12ビットの1回転内絶対位置
データとが出力される。
【0019】次に、電源遮断時においては、電池によっ
てバックアップされているアンプ23a〜23cおよび
区間数検出部30のみが動作状態となる。したがって、
カウンタ32は区間数データを内部にカウントする。す
なわち、着磁数(1周内128P/R程度)のカウント
が行われる。ただしPLLカウンタ26は非動作状態で
あり、区間数検出部30とは遮断されている。
【0020】そして、電源が復帰すると、再び、アンプ
22a〜22c側が動作状態になるとともに、PLLカ
ウンタ26にA相信号およびB相信号が入力される。ま
た、PLLカウンタ26に区間数データがロードされ
る。この場合、PLLカウンタ26から出力される1周
期内の位置データ(4ビット)は、A相、B相の電圧
値、位相差が決まれば、その値が決まるから、電源再投
入時に直ちに出力される。また、区間数データは、カウ
ンタ32からロードされているので、電源再投入時にP
LLカウンタ26から出力される。
【0021】ただし、電源再投入後の最初のZ相信号が
供給された時点で、PLLカウンタ26にカウンタ32
からの区間数データを再度ロードする。これは、この実
施例においては、A/Dコンバータ25とバックアップ
された比較器31とが別素子であるため、区間数データ
が±1パルスの範囲で誤差を生じる可能性があるからで
ある。
【0022】C:変形例 上述した実施例においては、バックアップ用のアンプ2
3a〜23cと通常時のアンプ22a〜22cを用いた
が、バックアップ用のみにすることもできる。
【0023】
【考案の効果】以上説明したように、この考案によれ
ば、1つの可動体に設けられる磁気媒体上に等間隔に形
成される1つの磁気格子の区間内の位置を、磁気格子を
検出して位相差を有する2つの信号を出力する1つの磁
気抵抗素子の各出力信号をアナログ・デジタル変換した
信号に基づいて検出するようにしたので、一定の分解能
を保持したまま区間数を減らすことができ、さらに、バ
ックアップ時には区間数と回転数だけカウントするよう
にしているので、低消費電力のアンプおよびMR素子を
使用することができる。また、磁気格子が1つのトラッ
クに等間隔に設けられているので、磁気メディアとMR
素子との位置合わせや調整が容易である。また、電源復
帰時には、バックアップ時にカウントされている区間数
をロードし、検出された磁気格子の区間内の位置と合わ
せて、磁気媒体に対する位置検出結果とすることで、た
だちに、磁気媒体上に等間隔に形成される磁気格子より
高い分解能の位置検出ができるようになる。 さらに、区
間内位置検出手段が、電源復帰直後の回転数を示す信号
であるZ相信号の供給により、区間及び回転数検出手段
で検出された区間数を再ロードすることで、たとえ、電
源復帰時に区間内位置検出手段と区間及び回転数検出手
段が別手段であることに伴い電源復帰時にこの2つの手
段間で区間数データの誤差が生じても、解消することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この考案の一実施例の構成を示すブロック図
である。
【図2】 同実施例における回路要部の波形を示す波形
図である。
【図3】 従来装置の構成を示す概略構成図である。
【図4】 従来装置の構成を示す概略構成図である。
【符号の説明】
20……磁気メディア(磁気媒体)、21……MR素子
(磁気抵抗素子:磁気格子)、26……PLLカウンタ
(区間内位置検出手段)、30……多回転検出部(区間
数検出手段)。
フロントページの続き (72)考案者 三木 晃 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株 式会社内 (72)考案者 竹内 七幸 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−305211(JP,A) 特開 平3−225225(JP,A)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つの可動体に設けられる磁気媒体と、 前記磁気媒体上に等間隔に形成される1つの磁気格子
    と、 前記磁気格子を検出して、位相差を有する2つの信号と
    前記磁気媒体の回転数を示す信号を出力するとともに、
    電池によってバックアップされる1つの磁気抵抗素子
    と、前記第磁気抵抗素子の各出力信号に基づいて、前記磁気
    格子の区間数を検出するとともに、前記回転数を示す信
    号を検出し、かつ電池によりバックアップされる区間及
    び回転数検出手段と、 電源復帰により、前記区間及び回転数検出手段で検出さ
    れた区間数をロードするとともに、電源復帰直後の前記
    回転数を示す信号により前記区間及び回転数検出手段で
    検出された区間数を再ロードし、磁気抵抗素子の各出力
    信号をアナログ・デジタル変換した信号に基づいて前記
    磁気格子の間における前記磁気抵抗素子の位置を検出し
    て、前記磁気媒体に対する所定分解能での位置検出を行
    う区間内位置検出手段と を具備することを特徴とするア
    ブソリュート型エンコーダ。
JP1992045676U 1992-06-30 1992-06-30 アブソリュート型エンコーダ Expired - Fee Related JP2558384Y2 (ja)

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JPS63305211A (ja) * 1987-06-05 1988-12-13 Shicoh Eng Co Ltd 絶対位置が判明する磁気エンコ−ダ
JPH0216413A (ja) * 1988-07-04 1990-01-19 Nec Corp 角度検出器
JPH03225225A (ja) * 1990-01-30 1991-10-04 Mitsubishi Heavy Ind Ltd インクリメンタル型エンコーダ

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JPH0614916U (ja) 1994-02-25

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