JP2002339536A - 室内階段用床材 - Google Patents

室内階段用床材

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JP2002339536A
JP2002339536A JP2001143327A JP2001143327A JP2002339536A JP 2002339536 A JP2002339536 A JP 2002339536A JP 2001143327 A JP2001143327 A JP 2001143327A JP 2001143327 A JP2001143327 A JP 2001143327A JP 2002339536 A JP2002339536 A JP 2002339536A
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Japan
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tread
indoor
floor material
base
stairs
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Application number
JP2001143327A
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English (en)
Inventor
Akinobu Satomi
昭宣 里見
Shintaro Yamamoto
慎太郎 山本
Takeji Kubota
武治 久保田
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Takiron Co Ltd
Original Assignee
Takiron Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 室内階段に一体化させて使用する室内階段用
床材であって、防滑性や防音性、視認性に優れるととも
に、住人に温かみを感じさせ、かつ敷設に手間を要しな
い室内階段用床材を提供すること。 【解決手段】 階段の踏み面から蹴上げに亘って貼り付
けて使用する室内階段用床材において、合成樹脂からな
る下地2に、少なくとも踏み面部5にシート状の繊維部
材3を積層するとともに、踏み面部5から延設した蹴上
げ部7を踏み面部5に対して略直角に折り曲げてコーナ
部6を形成し、少なくともコーナ部6の踏み面側部分の
表面にエンボス加工8を施すようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内階段の段板に
貼着させて使用する室内階段用床材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、滑りや踏み外し等の危険を防止す
るために、室内階段の段板のコーナ部(段鼻部)のみに
固着したり貼着させたりして使用する床材がある。例え
ば、特開昭58−141933号公報や、特開平6−1
73404号公報等に開示されるように、断面L字形に
形成された滑り止め部材を、階段のコーナ部に貼着する
床材がある。また、温かみが得られるように、室内階段
の段板用の絨毯やカーペット等も床材として一般化され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者は
階段の昇降時に段板で発生する騒音を抑えるものではな
く、後者は必ず防滑性に優れているとは言い難いもので
あり、なおかつ両者はその取り付けや敷設に多大な手間
を要している。
【0004】本発明は、上記従来の室内階段用床材が有
する問題点に鑑み、室内階段に一体化させて使用する室
内階段用床材であって、防滑性や防音性、視認性に優れ
るとともに、温かみを感じさせ、かつ敷設に手間を要し
ない室内階段用床材を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の室内階段用床材は、階段の踏み面から蹴上
げに亘って貼り付けて使用する室内階段用床材におい
て、合成樹脂からなる下地に、少なくとも踏み面部にシ
ート状の繊維部材を積層するとともに、踏み面部から延
設した蹴上げ部を踏み面部に対して略直角に折り曲げて
コーナ部を形成し、少なくとも該コーナ部の踏み面側部
分の表面にエンボス加工を施したことを特徴とする。
【0006】この室内階段用床材は、昇降時の騒音が下
地とシート状の繊維部材に吸収されるとともに、コーナ
部のエンボス加工の凹凸が昇降時の滑りを防止し、シー
ト状の繊維部材により温かみを感じながら昇り降りでき
ることになる。
【0007】この場合において、コーナ部の踏み面側部
分を、踏み面部より厚く形成することができる。
【0008】これにより、昇降時に最も応力が集中する
コーナ部が、その厚み分だけ強くなり、より長期間に亘
って使用できるようになるとともに、コーナ部にできる
段差が滑り止めになり、安全性も向上する。
【0009】また、コーナ部の踏み面側部分から蹴上げ
側部分にかけ、合成樹脂からなる上地を積層し、該上地
の表面にエンボス加工を施すことができる。
【0010】合成樹脂は木材等より防滑性、柔軟性に優
れることから、昇降時のコーナ部や蹴上げ部での滑り、
躓き等の危険性をより軽減することができる。
【0011】また、シート状の繊維部材をカーペットに
より構成し、踏み面部に該カーペットを積層するととも
に、少なくともコーナ部の踏み面側部分にカーペットの
基布を延出し、該延出した基布の表面にエンボス加工を
施した合成樹脂からなる上地を積層することができる。
【0012】これにより、昇降時に最も応力が集中する
コーナ部が、基布により繊維補強され、さらに長期間に
亘って使用できるようになる。
【0013】また、踏み面部の表面と、コーナ部の踏み
面側部分の表面との色差を、5水準以上とすることがで
きる。
【0014】これにより、階段の段板をより視認しやす
くなり、特に、老人や幼児等の安全性を大きく確保する
ことができる。
【0015】そして、踏み面部の表面と、コーナ部の踏
み面側部分の表面との明度差を、5水準以上とすること
ができる。
【0016】これにより、同様に、階段の段板をより視
認しやすくなり、特に、老人や幼児等の安全性を大きく
確保することができる。
【0017】また、前記エンボス加工の凹部又は凸部に
発光物質を配することができる。
【0018】これにより、暗闇等においても、階段の段
板をより視認しやすくなり、上記以上に、老人や幼児等
の安全性を大きく確保することができる。
【0019】さらに、踏み面部を、コーナ部に向かって
高くなる傾斜を有して形成することができる。
【0020】これにより、階段を昇る時は後方へ、降り
る時は前方へ傾くことが減少し、段板の踏み外し等が大
きく軽減されることで、安全性がさらに向上し、階段の
昇り降りを容易にすることができる。
【0021】そして、踏み面部の基部側端部から上段の
蹴上げ部に沿う延出部を設けることができる。
【0022】これにより、室内階段用床材を、蹴上げ部
を含む室内階段の各段を通して敷設することが可能にな
り、色付けや模様付け等においても、個々人の好みによ
って広い範囲で選択できることになる。
【0023】また、踏み面部の基部側端部を、90度以
上屈曲可能な柔軟性を有して構成することができる。
【0024】これにより、室内階段用床材を階段の各段
を通して敷設する際の作業性が向上し、室内階段用床材
の連設を容易にすることができる。
【0025】さらに、踏み面部の基部側端部の裏面に、
少なくとも1本の凹溝を設けることができる。
【0026】これにより、踏み面部の基部側端部が曲げ
やすくなり、室内階段用床材を階段の各段を通して敷設
する際の作業性がさらに向上し、室内階段用床材の連設
を容易にすることができる。
【0027】そして、難燃性を有する合成樹脂を用いる
ことができる。
【0028】これにより、万一の火災時においての安全
性を向上させることができる。
【0029】また、合成樹脂を不燃性の充填材を均一に
分散したポリオレフィン系樹脂により構成することがで
きる。
【0030】ポリオレフィン系樹脂は、その燃焼時に有
毒ガスを発生させることがなく、かつ、不燃性の充填材
を均一に分散することから、より難燃性が向上すること
になり、火災時においての安全性を総合的に向上させ、
安全性に優れたものとすることができる。
【0031】さらに、下地の少なくとも踏み面部を構成
する部分を発泡させることができる。
【0032】これにより、階段の昇降時の騒音をさらに
解消するとともに、柔軟性が向上することにより足に優
しいものになる。
【0033】また、シート状の繊維部材にエンボス加工
を施すことができる。
【0034】これにより、階段全体に布地を敷設して、
統一された外観を得ることができる。
【0035】さらに、少なくともコーナ部の踏み面側部
分で、下地を露出させ、該露出した下地にエンボス加工
を施すことができる。
【0036】これにより、防滑性、柔軟性に優れる合成
樹脂にエンボス加工を施し、昇降時の滑りや躓き等の危
険性をより軽減することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の室内階段用床材の
実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0038】図1に、本発明の室内階段用床材の第1実
施例を示す。この室内階段用床材1は、階段の踏み面か
ら蹴上げに亘って貼り付けて使用するもので、合成樹脂
からなる下地2に、少なくとも踏み面部5にシート状の
繊維部材3を積層するとともに、踏み面部5から延設し
た蹴上げ部7を踏み面部5に対して略直角に折り曲げて
コーナ部6を形成し、少なくとも該コーナ部6の踏み面
側部分62の表面にエンボス加工8が施されている。こ
の場合において、シート状の繊維部材3には、エンボス
加工8が直接施されている。これにより、階段全体にシ
ート状の繊維部材3を敷設して、統一された外観を呈し
ている。
【0039】この場合、下地2には、塩化ビニルや酢酸
ビニル等のビニル系樹脂やポリエチレン、ポリプロピレ
ン等のオレフィン系樹脂の熱可塑性樹脂やポリエステル
樹脂等の熱硬化性樹脂が好適に使用できる。また、シー
ト状の繊維部材3は、植物繊維製や動物毛製等の自然繊
維又はポリエステルやアクリル等の化学繊維からなるも
のが好適に使用でき、その毛羽立ち具合、織り方、厚み
等の形態においても特に制限されるものではない。
【0040】上記のように構成することにより、室内階
段用床材1を階段の段板Aに敷設した時に、昇降時の騒
音を下地2とシート状の繊維部材3とで吸収することが
できる。そして、エンボス加工8の凹凸、特に、滑りや
躓きの原因になることが最も多いであるコーナ部6のエ
ンボス加工8の凹部81と凸部82の連設が昇降時の滑
りを防止し、かつ、シート状の繊維部材3により温かみ
を感じながら階段を昇り降りできることになる。
【0041】一方、図2は、本発明の室内階段用床材1
の第2実施例を示すものであり、この室内階段用床材1
は、コーナ部6の踏み面側部分62を、踏み面部5のコ
ーナ部6に隣接する部分51より厚くなるよう形成して
いる。
【0042】上記のように形成すれば、昇降時に最もス
トレスが集中するコーナ部6の強度が高まると同時に、
このコーナ部6の厚み部分にできる段差が足裏の滑り止
として作用することになり、昇降時の安全性はより向上
することになる。
【0043】さらに、図3は、本発明の室内階段用床材
1の第3実施例を示すものであり、コーナ部6の踏み面
側部分62から蹴上げ側部分61にかけ、合成樹脂から
なる上地4を積層し、この上地4の踏み面側部分の表面
にエンボス加工8を設けている。
【0044】この場合、上地4には上記と同様に、塩化
ビニル、酢酸ビニル等のビニル系樹脂やポリエチレン、
ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂の熱可塑性樹脂、
あるいはポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂が好適に使
用できる。そして、合成樹脂は金属、木材等より防滑
性、柔軟性に優れることから、昇降時のコーナ部、蹴上
げでの滑り、躓き等による負傷の危険性がより軽減され
ることになる。
【0045】また、図4は、本発明の室内階段用床材1
の第4実施例を示すものであり、この室内階段用床材1
は、シート状の繊維部材3をカーペットにより構成し、
踏み面部5にカーペットからなるシート状の繊維部材3
を積層するとともに、少なくともコーナ部6の踏み面側
部分62、本実施例においては、コーナ部6の踏み面側
部分62から蹴上げ側部分61にかけて、シート状の繊
維部材3のテトロン紗等からなる基布31を延出し、こ
の延出した基布31の表面にエンボス加工8を施した合
成樹脂からなる上地4を積層するようにしている。カー
ペットからなるシート状の繊維部材3は、カーペットベ
ースである基布31が踏み面部5の基部側端部51から
コーナ部6の蹴上げ側部分61にかけて連続するように
形成されており、踏み面部5には、起毛地やパイル等の
上布32と基布31とが配設されるとともに、コーナ部
6の踏み面側部分62から蹴上げ側部分61にかけて
は、基布31のみが配設されている。このように構成す
ることにより、昇降時に最も応力が集中するコーナ部6
が、下地2の合成樹脂が含浸したテトロン紗等からなる
基布31により繊維補強され、さらに長期間に亘って使
用できるようになる。
【0046】なお、これらの実施例において、エンボス
加工8は踏み面部5や蹴上げ部7にあってもよく、概
ね、コーナ部6の表面は防滑性、踏み面部5及び蹴上げ
部7の表面は意匠性の向上を目的とするものになる。ま
た、積層構成も特に制限されるものでなく、合成樹脂か
らなる下地2と上地4との間にシート状の繊維部材3が
ありさえすれば個々に複層であってもよく、互いの重な
り面も室内階段用床材1の全面積の一部であってもよ
い。
【0047】また、図示しないが、室内階段用床材1
は、踏み面部5と、少なくともコーナ部6の踏み面側部
分62との表面同士の色差を5水準以上に設定すること
もでき、また、踏み面部5と、少なくともコーナ部6の
踏み面側部分62との表面同士の明度差を5水準以上に
設定することもできる。
【0048】上記のように構成すれば、階段、特に、段
板Aをより視認しやすくなり、特に、老人、幼児等の昇
降時の安全性が大きく確保できることになる。また、色
差、明度差は、共に5以上〜30未満が好適であり、5
以下では室内の平均的な明るさで視認し難く、また、3
0以上に設定しても同等以上の視認効果が得られるもの
ではない。
【0049】また、図5に、本発明の室内階段用床材の
第5実施例を示す。この、室内階段用床材1は、コーナ
部6のエンボス加工8の凸部82の全表面に発光物質9
を均一に分散させるようにしている。この場合、発光物
質9は、コーナ部6の踏み面側部分62のエンボス加工
8において、少なくとも凹部81及び/又は凸部82の
表面に均等に固着分散させればよいのであるが、これら
を含むことを条件にすれば、室内階段用床材1の全表面
や各部分を選択してその表面に発光物質9を均等に固着
分散させてもよいことになる。
【0050】このように構成することにより、暗闇にお
いても、階段の段板Aをより視認しやすくなり、特に、
老人や幼児等の安全性が大きく確保できることになる。
【0051】このように、昼夜を問わず老人から幼児を
含む住人等の安全性を確保する視認しやすい室内階段用
床材1の実施例を説明したが、室内の明るさの度合いや
昇時と降時とでは個々人のの階段各部位の識別程度が微
妙に変化しても不思議ではない。この観点から、上記実
施例では、コーナ部6の識別度合いを最優先し、次い
で、踏み面部5を優先して構成している。その構成は、
上記の各部位同士の色差や明度と、各部位の表面に配す
る着色材、発光物質の量や質とを、上記の範囲内で考慮
することで充分可能となる。
【0052】また、図6に、本発明の室内階段用床材の
第6実施例を示す。この室内階段用床材1は、踏み面部
5が、基部側端部52からコーナ部側端部51に亘っ
て、コーナ部6に向かって高くなる傾斜を有して形成さ
れている。この場合、傾斜の程度は特に制限されるもの
ではないが、基部側端部52とコーナ部側端部51の高
さの差Hと、踏み面部5の奥行きLとの比が、5〜10
対100程度に設定することが、昇降しやすく望ましい
ものになる。なお、踏み面部5の奥行きLは、室内階段
の段板Aの奥行き長さに合わせて設定される。
【0053】このように室内階段用床材1を形成するこ
とにより、階段を昇る時は後方へ、降りる時は前方へ傾
くことが減少し、段板Aの踏み外し等が大きく軽減され
ることで、安全性がさらに向上し、室内階段は非常に昇
りやすくかつ降りやすくなる。また、この室内階段用床
材では、コーナ部6の踏み面側部分62で、下地2を露
出させ、該露出した下地2にエンボス加工8を施してお
り、これにより、防滑性、柔軟性に優れる合成樹脂にエ
ンボス加工8を施して、昇降時の滑りや躓き等の危険性
をより軽減している。
【0054】また、図7に、本発明の室内階段用床材の
第7実施例を示す。この室内階段用床材1は、踏み面部
5の基部側端部52から上段の蹴上げ部7に沿う延出部
11を設けたものである。なお、図示しないが、この室
内階段用床材1において、踏み面部5の基部側端部52
を、少なくとも90度以上に屈曲可能な柔軟性を有する
ように形成することもできる。
【0055】上記のように構成することにより、室内階
段用床材1は、蹴上げ部7を含む室内階段の各段を通し
て敷設することが可能になり、色付けや模様付け等にお
いても、個々人の好みによって広い範囲で選択できるこ
とになる。また、踏み面部5の基部側端部52の柔軟性
によって、室内階段用床材を階段の各段を通して敷設す
る際の作業性が向上し、室内階段用床材の連設を容易に
することができる。
【0056】また、図8に、本発明の室内階段用床材の
第8実施例を示す。この室内階段用床材1は、踏み面部
5の基部側端部52と延出部11との間で、基部側端部
52の裏面に、その境界の全長に沿って3本の凹溝12
を設けている。なお、凹溝12の数は、特に限定するも
のではない。
【0057】上記のように形成すれば、踏み面部5の基
部側端部52が曲げやすくなり、室内階段用床材1を階
段の各段を通して敷設する際の作業性がさらに向上し、
室内階段用床材の連設を容易にすることができる。ま
た、踏み面部5の基部側端部52の裏面に、凹溝12が
形成されていることから、この基部側端部52で表裏双
方側に、階段ではその上下双方側により曲げやすくな
り、図8の一点鎖線はこの態様を示すものである。
【0058】また、室内階段用床材1は、その下地2や
上地4を構成する合成樹脂に、不燃性の炭酸カルシュー
ム、水酸化マグネシューム、水酸化アルミニューム、ガ
ラス繊維、ガラスビーズ、上質の火山灰等の無機質を配
合し、その難燃性を向上させることができ、このように
構成することにより、万一の火災時においての安全性を
向上させることが可能になる。
【0059】また、室内階段用床材1は、下地2や上地
4を構成する合成樹脂として、上記と同様な不燃性の充
填材(図示省略)を均一に分散したポリオレフィン系樹
脂を使用することもできる。ポリオレフィン系樹脂は汎
用性に優れ、その燃焼時に有毒ガスを発生させることが
なく、かつ、不燃性の充填材を均一に分散することから
より難燃性が向上することになり、このように形成した
室内階段用床材1は総合的に大きく安全性に優れたもの
になる。
【0060】他方、室内階段用床材1は、合成樹脂から
なる下地2の少なくとも踏み面部5を構成する部分を発
泡させることもできる。図9の断面図は、合成樹脂に発
泡剤を配合して発泡させた発泡合成樹脂材21を下地2
とした実施例を示すものであり、これにより、昇降時の
騒音がさらに解消されることになり、柔軟性も著しく向
上することになる。
【0061】図10は、上記で説明してきた実施例の室
内階段用床材1を階段のすべての段板Aに貼着して敷設
した状態を示す断面図である。また、図11は、延出部
11を設けた室内階段用床材1を階段のすべての段板A
に貼着して連続的に敷設した状態を示す断面図であり、
延出部11は、上段の室内階段用床材1の蹴上げ部7の
内側に固定されている。このように、連続的に敷設する
場合、図示しないが、延出部11の端部と上段の室内階
段用床材1の端部を面合わせして固定してもよい。これ
らの場合、室内階段用床材1と段板Aの貼着や、室内階
段用床材1の端部同士の貼着には、その条件ごとに接着
剤や粘着剤、シーリング剤、コーキング剤、ピールアッ
プ接着剤等を適宜選択して使用することができる。
【0062】
【発明の効果】本発明の室内階段用床材によれば、合成
樹脂からなる下地に、少なくとも踏み面部にシート状の
繊維部材を積層するとともに、踏み面部から延設した蹴
上げ部を踏み面部に対して略直角に折り曲げてコーナ部
を形成し、少なくとも該コーナ部の踏み面側部分の表面
にエンボス加工を施したことから、昇降時の騒音が下地
とシート状の繊維部材に吸収されるとともに、コーナ部
のエンボス加工の凹凸が昇降時の滑りを防止し、シート
状の繊維部材により温かみを感じながら昇り降りできる
ことになる。
【0063】また、コーナ部の踏み面側部分を、踏み面
部より厚く形成することにより、昇降時に最も応力が集
中するコーナ部が、その厚み分だけ強くなり、より長期
間に亘って使用できるようになるとともに、コーナ部に
できる段差が滑り止めになり、安全性も向上させること
ができる。
【0064】そして、コーナ部の踏み面側部分に合成樹
脂からなる上地を積層し、該上地の表面にエンボス加工
を設けることも可能であり、合成樹脂は木材等より防滑
性、柔軟性に優れることから、昇降時のコーナ部や蹴上
げ部での滑り、躓き等の危険性をより軽減することがで
きる。
【0065】また、シート状の繊維部材をカーペットに
より構成し、踏み面部に該カーペットを積層するととも
に、少なくともコーナ部の踏み面側部分にカーペットの
基布を延出し、該延出した基布の表面にエンボス加工を
施した合成樹脂からなる上地を積層することにより、昇
降時に最も応力が集中するコーナ部が、基布により繊維
補強され、さらに長期間に亘って使用できるようにな
る。
【0066】さらに、踏み面部の表面と、コーナ部の踏
み面側部分の表面との色差を、5水準以上とすることに
より、階段の段板をより視認しやすくなり、特に、老人
や幼児等の安全性を大きく確保することができる。
【0067】そして、踏み面部の表面と、コーナ部の踏
み面側部分の表面との明度差を、5水準以上とすること
により、同様に、階段の段板をより視認しやすくなり、
特に、老人や幼児等の安全性を大きく確保することがで
きる。
【0068】また、前記エンボス加工の凹部又は凸部に
発光物質を配することにより、暗闇等においても、階段
の段板をより視認しやすくなり、上記以上に、老人や幼
児等の安全性を大きく確保することができる。
【0069】さらに、踏み面部を、コーナ部に向かって
高くなる傾斜を有して形成することにより、階段を昇る
時は後方へ、降りる時は前方へ傾くことが減少し、段板
の踏み外し等が大きく軽減されることで、安全性がさら
に向上し、階段の昇り降りを容易にすることができる。
【0070】そして、踏み面部の基部側端部から上段の
蹴上げ部に沿う延出部を設けることにより、室内階段用
床材を、蹴上げ部を含む室内階段の各段を通して敷設す
ることが可能になり、色付けや模様付け等においても、
個々人の好みによって広い範囲で選択できることにな
る。
【0071】また、踏み面部の基部側端部を、90度以
上屈曲可能な柔軟性を有して構成することにより、室内
階段用床材を、階段の各段を通して敷設する際の作業性
が向上し、室内階段用床材の連設を容易にすることがで
きる。
【0072】さらに、踏み面部の基部側端部の裏面に、
少なくとも1本の凹溝を設けることにより、踏み面部の
基部側端部が曲げやすくなり、室内階段用床材を、階段
の各段を通して敷設する際の作業性がさらに向上し、室
内階段用床材の連設を容易にすることができる。
【0073】そして、難燃性を有する合成樹脂を用いる
ことにより、万一の火災時においての安全性を向上させ
ることができる。
【0074】また、合成樹脂を不燃性の充填材を均一に
分散したポリオレフィン系樹脂により構成することも可
能であり、ポリオレフィン系樹脂は、その燃焼時に有毒
ガスを発生させることがなく、かつ、不燃性の充填材を
均一に分散することから、より難燃性が向上することに
なり、火災時においての安全性を総合的に向上させ、安
全性に優れたものとすることができる。
【0075】さらに、下地の少なくとも踏み面部を構成
する部分を発泡させることにより、階段の昇降時の騒音
をさらに解消するとともに、柔軟性が向上することによ
り足に優しいものになる。
【0076】また、シート状の繊維部材にエンボス加工
を施すことにより、階段全体にシート状の繊維部材を敷
設して、統一された外観を得ることができる。
【0077】さらに、少なくともコーナ部の踏み面側部
分で、下地を露出させ、該露出した下地にエンボス加工
を施すことにより、防滑性、柔軟性に優れる合成樹脂に
エンボス加工を施し、昇降時の滑りや躓き等の危険性を
より軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の室内階段用床材の第1実施例を示し、
(a)は断面図、(b)は平面図である。
【図2】本発明の室内階段用床材の第2実施例を示す断
面図である。
【図3】本発明の室内階段用床材の第3実施例を示す断
面図である。
【図4】本発明の室内階段用床材の第4実施例を示す断
面図である。
【図5】本発明の室内階段用床材の第5実施例を示す断
面図である。
【図6】本発明の室内階段用床材の第6実施例を示す断
面図である。
【図7】本発明の室内階段用床材の第7実施例を示す断
面図である。
【図8】本発明の室内階段用床材の第8実施例を示す断
面図である。
【図9】本発明の室内階段用床材の第9実施例を示す断
面図である。
【図10】本発明の室内階段用床材を段板に貼着して敷
設した状態を示す断面図である。
【図11】延出部を設けた室内階段用床材を段板に貼着
して連続的に敷設した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 室内階段用床材 11 延出部 12 凹溝 2 下地 21 発泡体 3 シート状の繊維部材(カーペット) 31 基布 32 上布 4 上地 5 踏み面部 51 コーナ部側端部 52 基部側端部 6 コーナ部 61 蹴上げ側部分 62 踏み面側部分 7 蹴上げ部 8 エンボス加工 81 凹部 82 凸部 9 発光物質 A 段板 H 傾斜の高さ L 踏み面部の奥行き
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 武治 大阪市中央区安土町2丁目3番13号 タキ ロン株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 階段の踏み面から蹴上げに亘って貼り付
    けて使用する室内階段用床材において、合成樹脂からな
    る下地に、少なくとも踏み面部にシート状の繊維部材を
    積層するとともに、踏み面部から延設した蹴上げ部を踏
    み面部に対して略直角に折り曲げてコーナ部を形成し、
    少なくとも該コーナ部の踏み面側部分の表面にエンボス
    加工を施したことを特徴とする室内階段用床材。
  2. 【請求項2】 コーナ部の踏み面側部分を、踏み面部よ
    り厚く形成したことを特徴とする請求項1記載の室内階
    段用床材。
  3. 【請求項3】 コーナ部の踏み面側部分から蹴上げ側部
    分にかけ、合成樹脂からなる上地を積層し、該上地の表
    面にエンボス加工を施したことを特徴とする請求項1又
    は2記載の室内階段用床材。
  4. 【請求項4】 シート状の繊維部材をカーペットにより
    構成し、踏み面部に該カーペットを積層するとともに、
    少なくともコーナ部の踏み面側部分にカーペットの基布
    を延出し、該延出した基布の表面にエンボス加工を施し
    た合成樹脂からなる上地を積層したことを特徴とする請
    求項1、2又は3記載の室内階段用床材。
  5. 【請求項5】 踏み面部の表面と、コーナ部の踏み面側
    部分の表面との色差を、5水準以上とすることを特徴と
    する請求項1、2、3又は4記載の室内階段用床材。
  6. 【請求項6】 踏み面部の表面と、コーナ部の踏み面側
    部分の表面との明度差を、5水準以上とすることを特徴
    とする請求項1、2、3、4又は5記載の室内階段用床
    材。
  7. 【請求項7】 前記エンボス加工の凹部又は凸部に発光
    物質を配したことを特徴とする請求項1、2、3、4、
    5又は6記載の室内階段用床材。
  8. 【請求項8】 踏み面部を、コーナ部に向かって高くな
    る傾斜を有して形成したことを特徴とする請求項1、
    2、4、5、6又は7記載の室内階段用床材。
  9. 【請求項9】 踏み面部の基部側端部から上段の蹴上げ
    部に沿う延出部を設けたことを特徴とする請求項1、
    2、4、5、6、7又は8記載の室内階段用床材。
  10. 【請求項10】 踏み面部の基部側端部を、90度以上
    屈曲可能な柔軟性を有して構成したことを特徴とする請
    求項9記載の室内階段用床材。
  11. 【請求項11】 踏み面部の基部側端部の裏面に、少な
    くとも1本の凹溝を設けたことを特徴とする請求項9又
    は10記載の室内階段用床材。
  12. 【請求項12】 難燃性を有する合成樹脂を用いたこと
    を特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、
    9、10又は11記載の室内階段用床材。
  13. 【請求項13】 合成樹脂を不燃性の充填材を均一に分
    散したポリオレフィン系樹脂により構成したことを特徴
    とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、1
    0、11又は12記載の室内階段用床材。
  14. 【請求項14】 下地の少なくとも踏み面部を構成する
    部分を発泡させたことを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5、6、7、8、9、10、11、12又は13記
    載の室内階段用床材。
  15. 【請求項15】 シート状の繊維部材にエンボス加工を
    施したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、
    6、7、8、9、10、11、12、13又は14記載
    の室内階段用床材。
  16. 【請求項16】 少なくともコーナ部の踏み面側部分
    で、下地を露出させ、該露出した下地にエンボス加工を
    施したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、
    6、7、8、9、10、11、12、13又は14記載
    の室内階段用床材。
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