JP2002339469A - Pcパネル及びその製造方法 - Google Patents
Pcパネル及びその製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 パネル外壁面の外装を可能にする外断熱構造
を備えたPCパネル及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 PCパネル1は、係止具10によって外
装板4をパネル構造体2の外壁面に取付けた構造を有す
る。断熱板3が、外装板とパネル構造体との間に介挿さ
れ、耐熱性を有する外装材飛散防止ネット7が、接着材
8によって、外装板の裏面に接着される。外装板を型枠
の下型上に配置し、外装板の裏面に外装材飛散防止ネッ
トを接着し、飛散防止ネット上に断熱板を配置し、断熱
板上に鉄筋を配筋し且つコンクリートを打設し、断熱板
の上方に延びる係止具の部分をコンクリートに定着する
ことにより、PCパネルは、製造される。係止具は、外
装材の自重を支持し且つ面外方向変位を拘束する。飛散
防止ネットは、外装材が延焼時に破断したとき、外装材
の各部を拘束し、外装材の飛散又は脱落を防止する。
を備えたPCパネル及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 PCパネル1は、係止具10によって外
装板4をパネル構造体2の外壁面に取付けた構造を有す
る。断熱板3が、外装板とパネル構造体との間に介挿さ
れ、耐熱性を有する外装材飛散防止ネット7が、接着材
8によって、外装板の裏面に接着される。外装板を型枠
の下型上に配置し、外装板の裏面に外装材飛散防止ネッ
トを接着し、飛散防止ネット上に断熱板を配置し、断熱
板上に鉄筋を配筋し且つコンクリートを打設し、断熱板
の上方に延びる係止具の部分をコンクリートに定着する
ことにより、PCパネルは、製造される。係止具は、外
装材の自重を支持し且つ面外方向変位を拘束する。飛散
防止ネットは、外装材が延焼時に破断したとき、外装材
の各部を拘束し、外装材の飛散又は脱落を防止する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外断熱工法を適用
したPC(プレキャストコンクリート)パネル及びPC
パネル製造方法に関するものである。
したPC(プレキャストコンクリート)パネル及びPC
パネル製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】応力伝達可能な係止具又は取付け具等の
係止手段を介してPCパネルを建築物の主要構造部に固
定するPCパネル工法又はPCカーテンウォール工法
が、主に中高層建築物の外壁施工法として広く実用に供
されている。
係止手段を介してPCパネルを建築物の主要構造部に固
定するPCパネル工法又はPCカーテンウォール工法
が、主に中高層建築物の外壁施工法として広く実用に供
されている。
【0003】また、建築物の外壁断熱工法として、内断
熱工法及び外断熱工法が知られている。内断熱工法は、
躯体の室内側に断熱層を形成する工法であり、多様な施
工形態が可能で、しかも、比較的安価に施工し得ること
から、最も一般的な断熱工法として広く実施されてき
た。これに対し、外断熱工法は、躯体の屋外側に断熱層
を形成する工法であり、躯体を含めた室内側構成要素の
熱容量が増大し、構造体温度及び室温の変動が小さく、
しかも、結露等の問題が生じ難いので、内断熱工法と比
較して蓄熱及び湿気等の観点より有利である。
熱工法及び外断熱工法が知られている。内断熱工法は、
躯体の室内側に断熱層を形成する工法であり、多様な施
工形態が可能で、しかも、比較的安価に施工し得ること
から、最も一般的な断熱工法として広く実施されてき
た。これに対し、外断熱工法は、躯体の屋外側に断熱層
を形成する工法であり、躯体を含めた室内側構成要素の
熱容量が増大し、構造体温度及び室温の変動が小さく、
しかも、結露等の問題が生じ難いので、内断熱工法と比
較して蓄熱及び湿気等の観点より有利である。
【0004】外断熱工法は、その技術的優位性を認めら
れている反面、同工法の採用は、工法的制約、外装デザ
イン上の制約、建設費の高額化等の技術的問題を招き易
い。例えば、断熱材を充填又は外張りし易い木構造建築
物の外壁等においては、外断熱工法を比較的容易に適用
し得るが、現場施工の鉄筋コンクリート壁を備えたRC
(鉄筋コンクリート)構造の建築物においては、外壁を
二重壁構造に設計したり、壁体内に通気層を形成するな
ど、比較的特殊な構造を採用する必要が生じる。このた
め、外断熱工法は、主として木造住宅等の小規模建築物
に採用されているにすぎず、中規模又は大規模建築物の
断熱工法として広く普及するには至っていない。
れている反面、同工法の採用は、工法的制約、外装デザ
イン上の制約、建設費の高額化等の技術的問題を招き易
い。例えば、断熱材を充填又は外張りし易い木構造建築
物の外壁等においては、外断熱工法を比較的容易に適用
し得るが、現場施工の鉄筋コンクリート壁を備えたRC
(鉄筋コンクリート)構造の建築物においては、外壁を
二重壁構造に設計したり、壁体内に通気層を形成するな
ど、比較的特殊な構造を採用する必要が生じる。このた
め、外断熱工法は、主として木造住宅等の小規模建築物
に採用されているにすぎず、中規模又は大規模建築物の
断熱工法として広く普及するには至っていない。
【0005】
【発明が解決しよとうする課題】近年、省資源化、経済
性及び居住快適性等の観点より、住宅等の気密・断熱化
が重視される傾向があり、断熱材の防・耐火性能の向上
等の事情と相まって、外断熱工法の有効性が殊に注目さ
れている。最近では、このような傾向を反映し、外断熱
工法のRC建築物が、外壁構造の複雑化よりも外断熱工
法の有利性を優先した結果として比較的数多く設計さ
れ、建設されている。
性及び居住快適性等の観点より、住宅等の気密・断熱化
が重視される傾向があり、断熱材の防・耐火性能の向上
等の事情と相まって、外断熱工法の有効性が殊に注目さ
れている。最近では、このような傾向を反映し、外断熱
工法のRC建築物が、外壁構造の複雑化よりも外断熱工
法の有利性を優先した結果として比較的数多く設計さ
れ、建設されている。
【0006】しかしながら、PCパネルの場合、鉄筋コ
ンクリート製の一体成形パネルを工場生産することか
ら、二重壁型又は通気層型等の通常の外断熱工法を構造
的に採用し難く、また、仮に断熱材を工場で外装面に吹
付け又は打込むことができたとしても、断熱材は、石板
又は外装タイル等によるPCパネル外壁面の外装を困難
にする。このため、PCパネルは、外断熱工法を採用す
るには適していないと考えられてきた。
ンクリート製の一体成形パネルを工場生産することか
ら、二重壁型又は通気層型等の通常の外断熱工法を構造
的に採用し難く、また、仮に断熱材を工場で外装面に吹
付け又は打込むことができたとしても、断熱材は、石板
又は外装タイル等によるPCパネル外壁面の外装を困難
にする。このため、PCパネルは、外断熱工法を採用す
るには適していないと考えられてきた。
【0007】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、パネル外壁面の外
装を可能にする外断熱構造を備えたPCパネル及びその
製造方法を提供することにある。
のであり、その目的とするところは、パネル外壁面の外
装を可能にする外断熱構造を備えたPCパネル及びその
製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
すべく、本発明は、パネル構造体の外壁面に外装材を取
付けた構造を有するPCパネルにおいて、前記パネル構
造体から所定間隔を隔てて前記外装材を前記パネル構造
体に保持する係止具と、前記外装材と前記パネル構造体
との間に介挿した断熱板と、前記外装材の裏面に接着し
且つ耐熱性を有する外装材飛散防止ネットとを備え、前
記飛散防止ネットは、前記外装材に接着されたことを特
徴とするPCパネルを提供する。
すべく、本発明は、パネル構造体の外壁面に外装材を取
付けた構造を有するPCパネルにおいて、前記パネル構
造体から所定間隔を隔てて前記外装材を前記パネル構造
体に保持する係止具と、前記外装材と前記パネル構造体
との間に介挿した断熱板と、前記外装材の裏面に接着し
且つ耐熱性を有する外装材飛散防止ネットとを備え、前
記飛散防止ネットは、前記外装材に接着されたことを特
徴とするPCパネルを提供する。
【0009】本発明の上記構成によれば、係止具は、外
装材の自重を支持し且つ面外方向変位を拘束するととも
に、パネル構造体に定着し、パネル構造体は、天然石板
又は外装タイル打込み板等の外装材を係止具によって外
壁面に支持する。外装材には、強風時の負圧等により、
パネル構造体から離間する方向の短期応力が作用する
が、係止具は、このような短期応力に抗して外装材をパ
ネル構造体に保持する。
装材の自重を支持し且つ面外方向変位を拘束するととも
に、パネル構造体に定着し、パネル構造体は、天然石板
又は外装タイル打込み板等の外装材を係止具によって外
壁面に支持する。外装材には、強風時の負圧等により、
パネル構造体から離間する方向の短期応力が作用する
が、係止具は、このような短期応力に抗して外装材をパ
ネル構造体に保持する。
【0010】係止具として、シアーコネクタと呼ばれる
一般的な外装材係止具を若干変形した特定形状の線型部
材(シアーコネクタ型係止具)、或いは、外螺子及び/
又は拡大ヘッド部を有するアンカーボルト型の係止具を
好適に使用し得る。また、飛散防止ネットとして、ガラ
ス繊維糸の非織網を好適に使用し、断熱板として、フェ
ノール樹脂発泡体を好適に使用し得る。本発明者の実験
によれば、断熱板の厚さは、20〜40mmの範囲に設定
することができ、例えば、20mm又は25mmに設定され
る。パネル構造体への係止具の埋込み深さ(定着長さ)
は、好ましくは、20mm以上、更に好ましくは、25mm
以上に設定される。飛散防止ネットは、外装材が延焼時
に破断したとき、外装材の各部を拘束し、外装材の飛散
又は脱落を防止する。
一般的な外装材係止具を若干変形した特定形状の線型部
材(シアーコネクタ型係止具)、或いは、外螺子及び/
又は拡大ヘッド部を有するアンカーボルト型の係止具を
好適に使用し得る。また、飛散防止ネットとして、ガラ
ス繊維糸の非織網を好適に使用し、断熱板として、フェ
ノール樹脂発泡体を好適に使用し得る。本発明者の実験
によれば、断熱板の厚さは、20〜40mmの範囲に設定
することができ、例えば、20mm又は25mmに設定され
る。パネル構造体への係止具の埋込み深さ(定着長さ)
は、好ましくは、20mm以上、更に好ましくは、25mm
以上に設定される。飛散防止ネットは、外装材が延焼時
に破断したとき、外装材の各部を拘束し、外装材の飛散
又は脱落を防止する。
【0011】例えば、外装材は、板厚15〜30mmの天
然石板又は人工石板からなり、係止具の先端部は、外装
材の構面に対して約45°の角度をなして傾斜する。外
装材裏面には、係止具先端部を挿入可能な係止孔(ほぞ
孔)が、外装材構面に対して約45°の角度をなして8
〜18mm程度の深さに穿孔される。
然石板又は人工石板からなり、係止具の先端部は、外装
材の構面に対して約45°の角度をなして傾斜する。外
装材裏面には、係止具先端部を挿入可能な係止孔(ほぞ
孔)が、外装材構面に対して約45°の角度をなして8
〜18mm程度の深さに穿孔される。
【0012】本発明は又、パネル構造体の外壁面に外装
材を取付けた構造を有するPCパネルにおいて、前記パ
ネル構造体から所定間隔を隔てて前記外装材を前記パネ
ル構造体に保持する係止具と、前記外装材と前記パネル
構造体との間に介挿した断熱材層と、前記外装材の裏面
に設けられた外装材飛散防止手段とを備え、前記断熱材
層は、発泡樹脂の吹付け又は発泡樹脂の加熱発泡により
前記外装材の裏面に一体的に形成されることを特徴とす
るPCパネルを提供する。
材を取付けた構造を有するPCパネルにおいて、前記パ
ネル構造体から所定間隔を隔てて前記外装材を前記パネ
ル構造体に保持する係止具と、前記外装材と前記パネル
構造体との間に介挿した断熱材層と、前記外装材の裏面
に設けられた外装材飛散防止手段とを備え、前記断熱材
層は、発泡樹脂の吹付け又は発泡樹脂の加熱発泡により
前記外装材の裏面に一体的に形成されることを特徴とす
るPCパネルを提供する。
【0013】本発明の上記構成によれば、係止具は、発
泡樹脂の吹付け又は発泡樹脂の加熱発泡により形成した
断熱材層を挟んで外装材をパネル構造体上に保持する。
外装材飛散防止手段は、上述の飛散防止ネット、或い
は、発泡樹脂に混合した耐熱性繊維からなり、ネット又
は繊維は、外装材の延焼時に外装材の各部を拘束し、外
装材の飛散等を阻止する。
泡樹脂の吹付け又は発泡樹脂の加熱発泡により形成した
断熱材層を挟んで外装材をパネル構造体上に保持する。
外装材飛散防止手段は、上述の飛散防止ネット、或い
は、発泡樹脂に混合した耐熱性繊維からなり、ネット又
は繊維は、外装材の延焼時に外装材の各部を拘束し、外
装材の飛散等を阻止する。
【0014】他の観点より、本発明は、パネル構造体の
外壁面に外装材を係止具により保持するPCパネルの製
造方法において、前記外装材の裏面に外装材飛散防止ネ
ットを接着し、前記飛散防止ネット上に断熱板を配置
し、或いは、前記飛散防止ネットの裏面に発泡樹脂を吹
付けて前記外装材の裏面に断熱材層を形成し、前記断熱
板又は断熱材層の上に鉄筋を配筋し且つコンクリートを
打設し、前記外装材に係止し且つ前記断熱板又は断熱材
層の上方に延びる前記係止具をコンクリートに定着する
ことを特徴とするPCパネルの製造方法を提供する。
外壁面に外装材を係止具により保持するPCパネルの製
造方法において、前記外装材の裏面に外装材飛散防止ネ
ットを接着し、前記飛散防止ネット上に断熱板を配置
し、或いは、前記飛散防止ネットの裏面に発泡樹脂を吹
付けて前記外装材の裏面に断熱材層を形成し、前記断熱
板又は断熱材層の上に鉄筋を配筋し且つコンクリートを
打設し、前記外装材に係止し且つ前記断熱板又は断熱材
層の上方に延びる前記係止具をコンクリートに定着する
ことを特徴とするPCパネルの製造方法を提供する。
【0015】本発明は又、パネル構造体の外壁面に外装
材を係止具により保持するPCパネルの製造方法におい
て、耐熱性を有する繊維を含有した発泡樹脂を前記外装
材の裏面に吹付けて前記外装材の裏面に断熱材層を形成
し、前記断熱材層の上に鉄筋を配筋し且つコンクリート
を打設して、前記断熱材層の上方に延びる前記係止具の
部分をコンクリートに定着することを特徴とするPCパ
ネルの製造方法を提供する。
材を係止具により保持するPCパネルの製造方法におい
て、耐熱性を有する繊維を含有した発泡樹脂を前記外装
材の裏面に吹付けて前記外装材の裏面に断熱材層を形成
し、前記断熱材層の上に鉄筋を配筋し且つコンクリート
を打設して、前記断熱材層の上方に延びる前記係止具の
部分をコンクリートに定着することを特徴とするPCパ
ネルの製造方法を提供する。
【0016】本発明は更に、パネル構造体の外壁面に外
装材を係止具により保持するPCパネルの製造方法にお
いて、耐熱性を有する外装材飛散防止ネットを前記外装
材の裏面に接着した後に前記飛散防止ネットの裏面に加
熱発泡樹脂の液状物を塗布し、或いは、耐熱性を有する
繊維を含有した加熱発泡樹脂の液状物を前記外装材の上
面に塗布し、前記外装材から所定間隔を隔てて上型を配
置し、前記発泡樹脂の発泡空間を画成し、前記発泡樹脂
を加熱発泡せしめて前記成形板及び上型の間の発泡空間
に断熱材層を成形し、前記上型を除去した後に前記断熱
材層の上に鉄筋を配筋し且つコンクリートを打設して、
前記断熱材層の上方に延びる前記係止具の部分をコンク
リートに定着することを特徴とするPCパネルの製造方
法を提供する。
装材を係止具により保持するPCパネルの製造方法にお
いて、耐熱性を有する外装材飛散防止ネットを前記外装
材の裏面に接着した後に前記飛散防止ネットの裏面に加
熱発泡樹脂の液状物を塗布し、或いは、耐熱性を有する
繊維を含有した加熱発泡樹脂の液状物を前記外装材の上
面に塗布し、前記外装材から所定間隔を隔てて上型を配
置し、前記発泡樹脂の発泡空間を画成し、前記発泡樹脂
を加熱発泡せしめて前記成形板及び上型の間の発泡空間
に断熱材層を成形し、前記上型を除去した後に前記断熱
材層の上に鉄筋を配筋し且つコンクリートを打設して、
前記断熱材層の上方に延びる前記係止具の部分をコンク
リートに定着することを特徴とするPCパネルの製造方
法を提供する。
【0017】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明の好適な
実施例について詳細に説明する。
実施例について詳細に説明する。
【0018】図1は、本発明に係るPCパネルの全体構
成を概略的に示す斜視図である。
成を概略的に示す斜視図である。
【0019】PCパネル1は、パネル構造体2、断熱板
3及び外装材4より構成される。パネル構造体2は、コ
ンクリート成形体からなり、断熱板3は、発泡樹脂成形
板からなる。コンクリートは、好ましくは、軽量1種コ
ンクリート(比重1.9以下、熱伝導率1.0kcal/mh
℃、圧縮強度30N/mm2 )、あるいは、「カルコン1
1」又は「カルコン14」(高橋カーテンウォール工業
株式会社製品:熱伝導率0.4〜0.5kcal/mh ℃、比
重(気乾単位容積重量)1.15〜1.4、圧縮強度2
5〜30N/mm2 )を好適に使用し得る。パネル構造体2
には、縦方向及び横方向の鉄筋5、6がダブル配筋され
る。
3及び外装材4より構成される。パネル構造体2は、コ
ンクリート成形体からなり、断熱板3は、発泡樹脂成形
板からなる。コンクリートは、好ましくは、軽量1種コ
ンクリート(比重1.9以下、熱伝導率1.0kcal/mh
℃、圧縮強度30N/mm2 )、あるいは、「カルコン1
1」又は「カルコン14」(高橋カーテンウォール工業
株式会社製品:熱伝導率0.4〜0.5kcal/mh ℃、比
重(気乾単位容積重量)1.15〜1.4、圧縮強度2
5〜30N/mm2 )を好適に使用し得る。パネル構造体2
には、縦方向及び横方向の鉄筋5、6がダブル配筋され
る。
【0020】断熱板3として、ポリエステル製不織布を
両面に張着したフェノール樹脂発泡体、例えば、ネオマ
フォーム(旭化成建材株式会社製品)を好適に使用し得
る。この種の樹脂発泡体は、熱伝導率約0.017kcal
/mh ℃、密度27kg/m3 の性能を備え、自消性(耐燃焼
性)を有する。外装材4として、所定寸法の板体に切削
加工した天然石板が使用され、天然石板として、みかげ
石板等が好適に使用される。
両面に張着したフェノール樹脂発泡体、例えば、ネオマ
フォーム(旭化成建材株式会社製品)を好適に使用し得
る。この種の樹脂発泡体は、熱伝導率約0.017kcal
/mh ℃、密度27kg/m3 の性能を備え、自消性(耐燃焼
性)を有する。外装材4として、所定寸法の板体に切削
加工した天然石板が使用され、天然石板として、みかげ
石板等が好適に使用される。
【0021】図2(A)は、PCパネル1の部分縦断面
図であり、図2(B)は、図2(A)の部分拡大断面図
である。また、図2(C)は、格子状ネットの構造を示
す部分拡大斜視図である。
図であり、図2(B)は、図2(A)の部分拡大断面図
である。また、図2(C)は、格子状ネットの構造を示
す部分拡大斜視図である。
【0022】図2(A)に示す如く、断熱板3は、パネ
ル構造体2の外側面に一体的に取付けられ、外装材4
は、一般に「シアーコネクタ」と呼ばれる部材を寸法変
更してなる係止具10によって断熱板3の外側面に係留
される。係止具10の両端部は、外装材4の係止孔41
に係止し、係止具10の中央部は、パネル構造体2内に
埋め込まれ、定着する。
ル構造体2の外側面に一体的に取付けられ、外装材4
は、一般に「シアーコネクタ」と呼ばれる部材を寸法変
更してなる係止具10によって断熱板3の外側面に係留
される。係止具10の両端部は、外装材4の係止孔41
に係止し、係止具10の中央部は、パネル構造体2内に
埋め込まれ、定着する。
【0023】格子状ネット7が、断熱板3と外装材4と
の間に介装される。格子状ネット7は、図2(C)に示
す如く、ガラス長繊維の縦糸71及び横糸72を格子状
に相互接着した構造の非織網からなる。格子状ネット
は、外装材4の裏面全域に敷設され、エポキシ樹脂系接
着材8(図2(B))によって外装材4の裏面に一体的
に積層される。
の間に介装される。格子状ネット7は、図2(C)に示
す如く、ガラス長繊維の縦糸71及び横糸72を格子状
に相互接着した構造の非織網からなる。格子状ネット
は、外装材4の裏面全域に敷設され、エポキシ樹脂系接
着材8(図2(B))によって外装材4の裏面に一体的
に積層される。
【0024】図3は、係止具10の構造を示す側面図で
ある。係止具10は、円形断面を有するステンレンス
(SUS304)製の線材を曲げ加工した左右対称の金
属成形部材からなる。好ましくは、係止具10の線材と
して、ばね鋼材の線型材料が使用される。左右対称の腕
部12が、内側に若干湾曲した中央部11から所定の傾
斜角度αの方向に延び、脚部13が、腕部12の先端か
ら概ね直角に屈曲し、外装材4の係止孔41内に延入す
る。係止孔41は、脚部13と平行に外装材4に穿孔さ
れる。
ある。係止具10は、円形断面を有するステンレンス
(SUS304)製の線材を曲げ加工した左右対称の金
属成形部材からなる。好ましくは、係止具10の線材と
して、ばね鋼材の線型材料が使用される。左右対称の腕
部12が、内側に若干湾曲した中央部11から所定の傾
斜角度αの方向に延び、脚部13が、腕部12の先端か
ら概ね直角に屈曲し、外装材4の係止孔41内に延入す
る。係止孔41は、脚部13と平行に外装材4に穿孔さ
れる。
【0025】係止具10の線径が4mm、外装材4の板厚
Tが20mm、断熱板3の厚さが20mmであるとき、係止
具10の全幅W、高さH、脚長L、腕部12の傾斜角度
α、脚部13の傾斜角度β、係止孔41の直径R、深さ
D(外装材4の内側構面からの深さ)、脚部13の挿入
長E(外装材4の内側構面からの長さ)は、例えば、以
下のとおり設定される。
Tが20mm、断熱板3の厚さが20mmであるとき、係止
具10の全幅W、高さH、脚長L、腕部12の傾斜角度
α、脚部13の傾斜角度β、係止孔41の直径R、深さ
D(外装材4の内側構面からの深さ)、脚部13の挿入
長E(外装材4の内側構面からの長さ)は、例えば、以
下のとおり設定される。
【0026】 全幅 W=100mm 高さ H= 45mm 脚長 L= 15mm 角度 α= 50° 角度 β= 45°
【0027】 直径 R= 6mm 深さ D= 10mm 挿入長 E= 8mm
【0028】外装材4の板厚Tが15mmであるとき、板
厚Tの低減に相応して、脚長L、挿入長E、深さDの寸
法が適当に短縮され、これらの寸法値は、例えば、以下
のとおり設定される。
厚Tの低減に相応して、脚長L、挿入長E、深さDの寸
法が適当に短縮され、これらの寸法値は、例えば、以下
のとおり設定される。
【0029】 脚長 L= 13mm 深さ D= 8mm 挿入長 E= 6mm
【0030】図4は、上記構成を有するPCパネル1の
製造工程を示す部分断面図であり、図5は、PCパネル
1の構造を示す斜視図及び分解斜視図である。
製造工程を示す部分断面図であり、図5は、PCパネル
1の構造を示す斜視図及び分解斜視図である。
【0031】PCパネル製造工程は、図4(A)及び図
4(B)に示すコンクリート打設準備工程と、図4
(C)に示す軽量コンクリート打設工程とを含む。
4(B)に示すコンクリート打設準備工程と、図4
(C)に示す軽量コンクリート打設工程とを含む。
【0032】準備工程において、外装材4は、型枠の下
型9上面に配置される。格子状ネット7が、外装材4の
上面に敷設され、エポキシ樹脂系接着材(図示せず)
が、外装材4の上面全域に塗布される。格子状ネット7
として、厚さ0.15〜0.5mm、線密度1〜3本/1
0mm程度のガラス長繊維糸の非織網、例えば、直交積層
ネット「ラミネット」(ユニチカグラスファイバー株式
会社製品)等を好ましく使用し得る。エポキシ樹脂系接
着材は、例えば、400〜800g/m2の塗布量に塗布さ
れ、接着材の一部は、係止孔41内に流入する。
型9上面に配置される。格子状ネット7が、外装材4の
上面に敷設され、エポキシ樹脂系接着材(図示せず)
が、外装材4の上面全域に塗布される。格子状ネット7
として、厚さ0.15〜0.5mm、線密度1〜3本/1
0mm程度のガラス長繊維糸の非織網、例えば、直交積層
ネット「ラミネット」(ユニチカグラスファイバー株式
会社製品)等を好ましく使用し得る。エポキシ樹脂系接
着材は、例えば、400〜800g/m2の塗布量に塗布さ
れ、接着材の一部は、係止孔41内に流入する。
【0033】係止具10が、接着材の塗布前又は塗布後
に外装材4の係止孔41に取付けられる。係止具10を
取付ける際、作業者は、専用治具又は専用工具を用いて
両側の腕部12を強制的に左右に拡開し、脚部13の相
互間隔を概ね係止孔41の間隔に引き離し、左右の脚部
13を係止孔41内に挿入する。しかる後、係止具10
の拡開保持力が解除され、左右の脚部13は、係止具1
0の弾性復元力により係止孔41内に完全に挿入され、
係止孔41に堅固に係合する。
に外装材4の係止孔41に取付けられる。係止具10を
取付ける際、作業者は、専用治具又は専用工具を用いて
両側の腕部12を強制的に左右に拡開し、脚部13の相
互間隔を概ね係止孔41の間隔に引き離し、左右の脚部
13を係止孔41内に挿入する。しかる後、係止具10
の拡開保持力が解除され、左右の脚部13は、係止具1
0の弾性復元力により係止孔41内に完全に挿入され、
係止孔41に堅固に係合する。
【0034】断熱板3は、係止具10の装着後に、外装
材4の上面に積層される。断熱板3には、係止具10に
対応する位置にスリット又は長孔31が予め穿設してあ
り、図4(B)に示す如く、係止具10は、スリット3
1内に配置され、係止具10の中央部11は、断熱板3
の上面から上方に突出する。断熱板3は、好ましくは、
エポキシ樹脂系接着材が硬化する前に外装材4上に積層
され、接着材によって格子状ネット7及び外装材4と相
互接着する。
材4の上面に積層される。断熱板3には、係止具10に
対応する位置にスリット又は長孔31が予め穿設してあ
り、図4(B)に示す如く、係止具10は、スリット3
1内に配置され、係止具10の中央部11は、断熱板3
の上面から上方に突出する。断熱板3は、好ましくは、
エポキシ樹脂系接着材が硬化する前に外装材4上に積層
され、接着材によって格子状ネット7及び外装材4と相
互接着する。
【0035】外装材4、格子状ネット7及び断熱板3の
セッティングが完了した後、配筋及び打設工程が実施さ
れる。作業者は、汎用の治具又はスペーサ等を使用して
鉄筋5、6を所定位置に位置決めした後、適切に調合さ
れた軽量コンクリート流動体を型枠内に流し込む。所定
の養生期間が、軽量コンクリート打設後に確保され、軽
量コンクリート2は所期の強度を発現し、しかる後、P
Cパネル1は型枠から脱型され、かくして、図5に示す
PCパネル1が成形される。なお、養生工程において、
所望により、軽量コンクリート2の蒸気養生が行われ
る。
セッティングが完了した後、配筋及び打設工程が実施さ
れる。作業者は、汎用の治具又はスペーサ等を使用して
鉄筋5、6を所定位置に位置決めした後、適切に調合さ
れた軽量コンクリート流動体を型枠内に流し込む。所定
の養生期間が、軽量コンクリート打設後に確保され、軽
量コンクリート2は所期の強度を発現し、しかる後、P
Cパネル1は型枠から脱型され、かくして、図5に示す
PCパネル1が成形される。なお、養生工程において、
所望により、軽量コンクリート2の蒸気養生が行われ
る。
【0036】図6は、このようにして製造された本実施
例の外断熱型PCパネル1と、内断熱工法を適用した従
来のPCパネル(比較例)に関し、熱伝導性能の相違を
示す温度分布図である。図6(A)には、PCパネル1
の温度分布が示され、図6(B)には、比較例として、
内断熱型PCパネルの温度分布が示されている。なお、
パネル構造体2、断熱板3及び外装材4の材質、諸物性
及び厚さは、本実施例及び比較例に関し、同一条件に設
定されている。
例の外断熱型PCパネル1と、内断熱工法を適用した従
来のPCパネル(比較例)に関し、熱伝導性能の相違を
示す温度分布図である。図6(A)には、PCパネル1
の温度分布が示され、図6(B)には、比較例として、
内断熱型PCパネルの温度分布が示されている。なお、
パネル構造体2、断熱板3及び外装材4の材質、諸物性
及び厚さは、本実施例及び比較例に関し、同一条件に設
定されている。
【0037】外断熱型PCパネル1(図6(A))と、
内断熱型PCパネル(図6(B))とを対比すると、パ
ネル構造体2の外側面の境界温度toが大きく相違する。
このため、パネル構造体の内側境界面の温度tiが、外断
熱型PCパネル1(図6(A))においては、室温とほ
ぼ同等であるのに対し、内断熱型PCパネル(図6
(B))にあっては、大きく相違する。このため、外断
熱型PCパネル1を使用した建築物では、PCパネル1
は、室内の冷熱又は温熱を蓄熱し、冷暖房負荷を低減す
るとともに、壁体の蓄熱効果により室内温度を安定させ
る作用を発揮する。同時に、外側の断熱材3が日射を遮
蔽するので、冷房負荷が軽減する。加えて、PCパネル
1のパネル構造体2は、日射及び外気温変化等の影響に
よっては温度変化し難いので、外乱等による冷暖房負荷
の変動を防止するとともに、パネル構造体2の熱伸縮変
形を抑制し、パネル構造体2の耐久性を向上することが
できる。
内断熱型PCパネル(図6(B))とを対比すると、パ
ネル構造体2の外側面の境界温度toが大きく相違する。
このため、パネル構造体の内側境界面の温度tiが、外断
熱型PCパネル1(図6(A))においては、室温とほ
ぼ同等であるのに対し、内断熱型PCパネル(図6
(B))にあっては、大きく相違する。このため、外断
熱型PCパネル1を使用した建築物では、PCパネル1
は、室内の冷熱又は温熱を蓄熱し、冷暖房負荷を低減す
るとともに、壁体の蓄熱効果により室内温度を安定させ
る作用を発揮する。同時に、外側の断熱材3が日射を遮
蔽するので、冷房負荷が軽減する。加えて、PCパネル
1のパネル構造体2は、日射及び外気温変化等の影響に
よっては温度変化し難いので、外乱等による冷暖房負荷
の変動を防止するとともに、パネル構造体2の熱伸縮変
形を抑制し、パネル構造体2の耐久性を向上することが
できる。
【0038】また、外断熱型PCパネル1にあっては、
内側境界の表面温度tiが室温と同等の温度で安定するこ
とから、内断熱型PCパネルに観られるような内部結露
(断熱材3の裏面3aに結露が生じる現象)が生じず、
結露防止の点からも、極めて有利である。このような結
露防止効果は、PCパネル1の室内側表面にカビが発生
したり、内装仕上材から汚染物質が発生するのを防止
し、室内環境汚染を予防する上で有効に働く。
内側境界の表面温度tiが室温と同等の温度で安定するこ
とから、内断熱型PCパネルに観られるような内部結露
(断熱材3の裏面3aに結露が生じる現象)が生じず、
結露防止の点からも、極めて有利である。このような結
露防止効果は、PCパネル1の室内側表面にカビが発生
したり、内装仕上材から汚染物質が発生するのを防止
し、室内環境汚染を予防する上で有効に働く。
【0039】本実施例のPCパネル1は、建設現場にお
いて吊込み作業により取付け位置まで場内搬送され、応
力伝達可能な係止具又は取付け具等の係止手段を介して
建築物の主要構造部に固定される。断熱材が屋外側に位
置するので、従来のPCパネル取付け構造を用いてPC
パネル1を建築物の梁等に固定することができるばかり
でなく、PCパネル1の内壁面の直仕上げが可能とな
り、内装仕上工事を簡素化することができる。
いて吊込み作業により取付け位置まで場内搬送され、応
力伝達可能な係止具又は取付け具等の係止手段を介して
建築物の主要構造部に固定される。断熱材が屋外側に位
置するので、従来のPCパネル取付け構造を用いてPC
パネル1を建築物の梁等に固定することができるばかり
でなく、PCパネル1の内壁面の直仕上げが可能とな
り、内装仕上工事を簡素化することができる。
【0040】建築物の外壁を構成するPCパネル1に
は、外装材4の自重が作用するばかりでなく、風圧又は
地震力等により、外装材4を外壁面から引き剥がそうと
する面外方向の力が作用するが、係止具10は、この種
の長期荷重及び短期荷重に耐え、外装材4を外壁面に保
持する。延焼時には、建築物の外壁面が加熱されること
から、断熱板3が融解したり、外装材4が損壊又は飛散
する可能性が懸念されるが、係止具10は、断熱材3の
融解時にも、外装材4を外壁面に保持し、格子状ネット
7は、外装材4の各部を拘束し、従って、外装材4は、
分断又は飛散せずに、その一体性を維持する。
は、外装材4の自重が作用するばかりでなく、風圧又は
地震力等により、外装材4を外壁面から引き剥がそうと
する面外方向の力が作用するが、係止具10は、この種
の長期荷重及び短期荷重に耐え、外装材4を外壁面に保
持する。延焼時には、建築物の外壁面が加熱されること
から、断熱板3が融解したり、外装材4が損壊又は飛散
する可能性が懸念されるが、係止具10は、断熱材3の
融解時にも、外装材4を外壁面に保持し、格子状ネット
7は、外装材4の各部を拘束し、従って、外装材4は、
分断又は飛散せずに、その一体性を維持する。
【0041】図7は、本発明の他の実施例を示すPCパ
ネルの部分縦断面図である。図7に示すPCパネル1で
は、外装材4として、外装タイル42を備えたセメント
系板体が使用される。即ち、外装材4は、セメントモル
タル43の表層に外装タイル42を予め一体的に埋込み
又は打込んだ板体からなり、係止具10として、セメン
トモルタル43及びパネル構造体2の内部に埋入した所
定形状の金属線型部材が使用される。所定の定着長さを
確保した係止具10は、断熱板3を挟んで外装材4を前
述のシアコネクタと同様に外壁面に拘束し、保持する。
上記セメントモルタルとして、ビニロン繊維等の補強繊
維を含有した繊維補強モルタルを好適に使用し得る。
ネルの部分縦断面図である。図7に示すPCパネル1で
は、外装材4として、外装タイル42を備えたセメント
系板体が使用される。即ち、外装材4は、セメントモル
タル43の表層に外装タイル42を予め一体的に埋込み
又は打込んだ板体からなり、係止具10として、セメン
トモルタル43及びパネル構造体2の内部に埋入した所
定形状の金属線型部材が使用される。所定の定着長さを
確保した係止具10は、断熱板3を挟んで外装材4を前
述のシアコネクタと同様に外壁面に拘束し、保持する。
上記セメントモルタルとして、ビニロン繊維等の補強繊
維を含有した繊維補強モルタルを好適に使用し得る。
【0042】本実施例のPCパネル1の製造工程は、係
止具10を予め埋め込んだ外装材4を使用する点を除
き、前述の実施例の製造工程と実質的に同一である。即
ち、外装材4を下型9上に配置した後、格子状ネット7
の敷設、エポキシ系接着材の塗布、断熱板3の積層、鉄
筋5、6の配筋、軽量コンクリート2の打設等の各工程
が実施され、外断熱型PCパネル1が製造される。
止具10を予め埋め込んだ外装材4を使用する点を除
き、前述の実施例の製造工程と実質的に同一である。即
ち、外装材4を下型9上に配置した後、格子状ネット7
の敷設、エポキシ系接着材の塗布、断熱板3の積層、鉄
筋5、6の配筋、軽量コンクリート2の打設等の各工程
が実施され、外断熱型PCパネル1が製造される。
【0043】図8は、本発明によるPCパネル製造方法
の他の実施例を示す縦断面図である。図8に示す製造方
法では、前述の各実施例と同様、準備工程において外装
材4を型枠の下型9上面に配置し、格子状ネット7を外
装材4の上面に敷設し、エポキシ樹脂系接着材(図示せ
ず)を外装材4の上面全域に塗布し、係止具10を接着
材の塗布前又は塗布後に外装材4の係止孔41に取付け
る(図8(A))。
の他の実施例を示す縦断面図である。図8に示す製造方
法では、前述の各実施例と同様、準備工程において外装
材4を型枠の下型9上面に配置し、格子状ネット7を外
装材4の上面に敷設し、エポキシ樹脂系接着材(図示せ
ず)を外装材4の上面全域に塗布し、係止具10を接着
材の塗布前又は塗布後に外装材4の係止孔41に取付け
る(図8(A))。
【0044】本実施例では、係止具10の中央部11廻
りをマスキング手段等(図示せず)で養生し、発泡樹脂
系断熱材を吹付け器具によって外装材4の上面に均等な
厚さに吹付け、断熱材層3を外装材4の上面に形成する
(図4(B))。吹付け後、マスキング手段を除去し、
鉄筋5、6を配筋して、軽量コンクリートを打設し(図
8(C))、養生工程及び脱型工程を行って外断熱型P
Cパネル1を製造する。
りをマスキング手段等(図示せず)で養生し、発泡樹脂
系断熱材を吹付け器具によって外装材4の上面に均等な
厚さに吹付け、断熱材層3を外装材4の上面に形成する
(図4(B))。吹付け後、マスキング手段を除去し、
鉄筋5、6を配筋して、軽量コンクリートを打設し(図
8(C))、養生工程及び脱型工程を行って外断熱型P
Cパネル1を製造する。
【0045】図9及び図10は、本発明に係るPCパネ
ル製造方法の更に他の実施例を示す縦断面図である。図
9に示す製造方法では、準備工程において、外装材4を
型枠の下型9上面に配置し、格子状ネット7を外装材4
の上面に敷設し、エポキシ樹脂系接着材(図示せず)を
外装材4の上面全域に塗布する(図9(A))。次い
で、直方体形状のマスキング部材45を係止孔41廻り
に配置し、加熱発泡樹脂液35を外装材4の上面全域に
塗布又は流し込んだ後、上型46をマスキング部材45
上に載置する(図9(B))。
ル製造方法の更に他の実施例を示す縦断面図である。図
9に示す製造方法では、準備工程において、外装材4を
型枠の下型9上面に配置し、格子状ネット7を外装材4
の上面に敷設し、エポキシ樹脂系接着材(図示せず)を
外装材4の上面全域に塗布する(図9(A))。次い
で、直方体形状のマスキング部材45を係止孔41廻り
に配置し、加熱発泡樹脂液35を外装材4の上面全域に
塗布又は流し込んだ後、上型46をマスキング部材45
上に載置する(図9(B))。
【0046】引き続き、下型9を加熱して発泡樹脂35
を温度上昇させ、発泡樹脂を発泡させる。発泡樹脂は、
下型9及び上型36の間で発泡し、断熱材層3を成形す
る(図9(C))。上型46及びマスキング部材45が
除去された後、外装材4上には、断熱材層3が一体的に
形成され、係止孔41の位置にスリット31が形成され
る(図9(D))。
を温度上昇させ、発泡樹脂を発泡させる。発泡樹脂は、
下型9及び上型36の間で発泡し、断熱材層3を成形す
る(図9(C))。上型46及びマスキング部材45が
除去された後、外装材4上には、断熱材層3が一体的に
形成され、係止孔41の位置にスリット31が形成され
る(図9(D))。
【0047】係止具10は、スリット31から外装材4
の係止孔41に取付けられる(図10(A)(B))。
鉄筋5、6の配筋および軽量コンクリートの打設が行わ
れ、養生工程及び脱型工程を経てPCパネル1が製造さ
れる(図10(C))。
の係止孔41に取付けられる(図10(A)(B))。
鉄筋5、6の配筋および軽量コンクリートの打設が行わ
れ、養生工程及び脱型工程を経てPCパネル1が製造さ
れる(図10(C))。
【0048】図11は、他の構造の係止手段を備えた本
発明の実施例を示すPCパネルの部分拡大断面図であ
る。前述の実施例では、シアーコネクタ型の係止具10
を採用したが、本例では、図11(A)に示す如く、ボ
ルト型の係止具50が使用される。係止具50は、防錆
措置として電気亜鉛メッキ処理を施した鋼製ボルト又は
ステンレス製の全螺子ボルトからなり、5〜10mmの直
径、例えば、6mm又は8mmの直径を有する。ワッシャ型
プレート42を備えたナット51が、係止具50の上端
部に螺着する。断熱板3には、係止具50を挿通可能な
貫通孔35が形成される。貫通孔35の底部には、保持
具60を初期導入可能な丸孔4aが外装材4の裏面に穿
孔されており、保持具60は、丸孔4a内に挿入され
る。保持具60の下半部は、図11(B)、(C)、
(D)に示す如く、切込み63によって複数の拡開舌片
62に細分割されており、保持具60を治具(図示せ
ず)によって丸孔4a内に打込むと、保持具60は、図
11(A)に示す如く、打込み力に相応して拡開舌片6
2を拡開しながら外装材4に喰込む。保持具60の上半
部には、係止具50の下端部と螺合可能な内螺子を備え
た螺子孔61が形成されており、係止具50は、螺子孔
61内に螺入する。かくして下端部を外装材4に固定し
た係止具50は、図11(A)に示すように、貫通孔3
5の中心部を貫通して上方に垂直に延び、係止具50の
上端部に螺着したナット51は、断熱板3の上方に拡大
ヘッドを形成する。
発明の実施例を示すPCパネルの部分拡大断面図であ
る。前述の実施例では、シアーコネクタ型の係止具10
を採用したが、本例では、図11(A)に示す如く、ボ
ルト型の係止具50が使用される。係止具50は、防錆
措置として電気亜鉛メッキ処理を施した鋼製ボルト又は
ステンレス製の全螺子ボルトからなり、5〜10mmの直
径、例えば、6mm又は8mmの直径を有する。ワッシャ型
プレート42を備えたナット51が、係止具50の上端
部に螺着する。断熱板3には、係止具50を挿通可能な
貫通孔35が形成される。貫通孔35の底部には、保持
具60を初期導入可能な丸孔4aが外装材4の裏面に穿
孔されており、保持具60は、丸孔4a内に挿入され
る。保持具60の下半部は、図11(B)、(C)、
(D)に示す如く、切込み63によって複数の拡開舌片
62に細分割されており、保持具60を治具(図示せ
ず)によって丸孔4a内に打込むと、保持具60は、図
11(A)に示す如く、打込み力に相応して拡開舌片6
2を拡開しながら外装材4に喰込む。保持具60の上半
部には、係止具50の下端部と螺合可能な内螺子を備え
た螺子孔61が形成されており、係止具50は、螺子孔
61内に螺入する。かくして下端部を外装材4に固定し
た係止具50は、図11(A)に示すように、貫通孔3
5の中心部を貫通して上方に垂直に延び、係止具50の
上端部に螺着したナット51は、断熱板3の上方に拡大
ヘッドを形成する。
【0049】前述の如く、断熱板3の上側に鉄筋が配筋
され、コンクリートが打設される。る。係止具50及び
ナット51は、コンクリート2に定着し、コンクリート
2は、係止具50及び保持具60を介して外装材4を一
体的に支持する。係止具50の外螺子及びナット51の
拡大ヘッドは、コンクリート2と係止具50との定着面
積を増大し、係止具50の支持力を向上させる。係止具
50の全長Sは、50〜100mm、例えば、60mmに設
定され、ナット51の高さNは、5〜10mm、例えば、
5又は6mmに設定される。
され、コンクリートが打設される。る。係止具50及び
ナット51は、コンクリート2に定着し、コンクリート
2は、係止具50及び保持具60を介して外装材4を一
体的に支持する。係止具50の外螺子及びナット51の
拡大ヘッドは、コンクリート2と係止具50との定着面
積を増大し、係止具50の支持力を向上させる。係止具
50の全長Sは、50〜100mm、例えば、60mmに設
定され、ナット51の高さNは、5〜10mm、例えば、
5又は6mmに設定される。
【0050】図11(B)、(C)、(D)には、係止
具50の変形例が示されている。図11(B)に示す係
止具50は、ナット51を上端部に螺着しない状態で使
用される。コンクリート2及び係止具50の定着力は、
係止具50の外螺子により向上する。図11(C)に示
す係止具50は、上端部に円盤形ボルトヘッド52aを
備えた皿頭付きボルトからなり、コンクリート2及び係
止具50の定着力は、係止具50の外螺子及び円盤形ボ
ルトヘッド52a により向上する。図11(D)に示す
係止具50は、上端部に六角ナット形ボルトヘッド51
a を備えた一般的な六角頭ボルトからなる。コンクリー
ト2及び係止具50の定着力は、係止具50の外螺子及
び六角型ボルトヘッド51a により向上する。なお、こ
れら係止具50は、金属製のものであるが、係止具50
を高強度の樹脂で製造することも可能である。
具50の変形例が示されている。図11(B)に示す係
止具50は、ナット51を上端部に螺着しない状態で使
用される。コンクリート2及び係止具50の定着力は、
係止具50の外螺子により向上する。図11(C)に示
す係止具50は、上端部に円盤形ボルトヘッド52aを
備えた皿頭付きボルトからなり、コンクリート2及び係
止具50の定着力は、係止具50の外螺子及び円盤形ボ
ルトヘッド52a により向上する。図11(D)に示す
係止具50は、上端部に六角ナット形ボルトヘッド51
a を備えた一般的な六角頭ボルトからなる。コンクリー
ト2及び係止具50の定着力は、係止具50の外螺子及
び六角型ボルトヘッド51a により向上する。なお、こ
れら係止具50は、金属製のものであるが、係止具50
を高強度の樹脂で製造することも可能である。
【0051】図12(A)、(B)は、保管期間中のP
Cパネル1の状態を示す正面図および側面図であり、図
12(C)は、保管期間中に外装材4が損傷するのを防
止する手段を備えた本発明の実施例を示すPCパネルの
部分拡大断面図である。
Cパネル1の状態を示す正面図および側面図であり、図
12(C)は、保管期間中に外装材4が損傷するのを防
止する手段を備えた本発明の実施例を示すPCパネルの
部分拡大断面図である。
【0052】上記の如く製造されたPCパネル1は、図
12(A)(B)に示す如く、PC製造工場内の所定場
所に段積み状態に保管される。上下のPCパネル1の間
には、所定寸法・形状のコンクリートブロックからなる
スペーサ20が介挿される。スペーサ20は、例えば、
15cmの辺寸法を有する正六面体の形状を有する。下層
のPCパネル1の各角部領域に配置され、上層のPCパ
ネル1は、スペーサ20上に載置され、以下、PCパネ
ル1及びスペーサ20の積重ねが順次繰り返される。P
Cパネル1が多段に積重ねられるにつれて、下層のPC
パネル1に作用するスペーサ20の圧力が増大する。外
装材4とコンクリート2との間に介装した断熱板3に
は、スペーサ20の圧力が外装材4を介して作用し、断
熱板3は圧縮される。断熱板3の圧縮応力が極端に増大
すると、断熱板3が潰れて外装材4が破損する虞があ
る。
12(A)(B)に示す如く、PC製造工場内の所定場
所に段積み状態に保管される。上下のPCパネル1の間
には、所定寸法・形状のコンクリートブロックからなる
スペーサ20が介挿される。スペーサ20は、例えば、
15cmの辺寸法を有する正六面体の形状を有する。下層
のPCパネル1の各角部領域に配置され、上層のPCパ
ネル1は、スペーサ20上に載置され、以下、PCパネ
ル1及びスペーサ20の積重ねが順次繰り返される。P
Cパネル1が多段に積重ねられるにつれて、下層のPC
パネル1に作用するスペーサ20の圧力が増大する。外
装材4とコンクリート2との間に介装した断熱板3に
は、スペーサ20の圧力が外装材4を介して作用し、断
熱板3は圧縮される。断熱板3の圧縮応力が極端に増大
すると、断熱板3が潰れて外装材4が破損する虞があ
る。
【0053】このような事態を回避すべく、本実施例で
は、スペーサ20の直下部分の断熱材3は、硬質部材8
0に置換される。スペーサ20と相応する形態(本例で
は、正方形)に断熱材3が除去され、断熱材3と実質的
に同一の厚さを有し且つスペーサ20と相似形の平板形
硬質部材80が、断熱材3の除去部分81内に収容され
る。硬質部材80は、例えば、20cm×20cmの平面寸
法を有し、比較的高い断熱性能を有する素材又は構造を
有する。硬質部材80として、例えば、MDF(中質繊
維板)又はハニカム構造の中空部材を好適に使用し得
る。硬質部材80は、好ましくは、熱伝導率1.2W/m
・K以下で、圧縮強度0.1N/mm2 以上の断熱性能を
有する。
は、スペーサ20の直下部分の断熱材3は、硬質部材8
0に置換される。スペーサ20と相応する形態(本例で
は、正方形)に断熱材3が除去され、断熱材3と実質的
に同一の厚さを有し且つスペーサ20と相似形の平板形
硬質部材80が、断熱材3の除去部分81内に収容され
る。硬質部材80は、例えば、20cm×20cmの平面寸
法を有し、比較的高い断熱性能を有する素材又は構造を
有する。硬質部材80として、例えば、MDF(中質繊
維板)又はハニカム構造の中空部材を好適に使用し得
る。硬質部材80は、好ましくは、熱伝導率1.2W/m
・K以下で、圧縮強度0.1N/mm2 以上の断熱性能を
有する。
【0054】図13には、ハニカム構造の中空部材から
なる硬質部材80が例示されている。硬質部材80は、
硬質樹脂製の上板83、本体85及び底板84の一体的
組立体からなり、本体85は、格子状のハニカム構造を
有する。ハニカム構造体のセル壁は、垂直に配向され
る。ハニカム構造体の上側開口及び下側開口は、上板8
3及び下板84によって閉塞し、本体85の各セルは、
密封した空気層を形成する。
なる硬質部材80が例示されている。硬質部材80は、
硬質樹脂製の上板83、本体85及び底板84の一体的
組立体からなり、本体85は、格子状のハニカム構造を
有する。ハニカム構造体のセル壁は、垂直に配向され
る。ハニカム構造体の上側開口及び下側開口は、上板8
3及び下板84によって閉塞し、本体85の各セルは、
密封した空気層を形成する。
【0055】硬質部材80は、外装材4とコンクリート
2との間に介挿される。前述の実施例と同様、準備工程
において外装材4を型枠の下型上面に配置し、格子状ネ
ット7を外装材4の上面に敷設し、エポキシ樹脂系接着
材(図示せず)を外装材4の上面全域に塗布した後、断
熱材3を外装材4上に敷設するとともに、硬質部材80
を外装板4の各角部領域に配置する。硬質部材80は、
上板83及び下板84によって密封されているので、引
き続くコンクリート打設時にコンクリート流動体がハニ
カム構造体内に流入することはない。
2との間に介挿される。前述の実施例と同様、準備工程
において外装材4を型枠の下型上面に配置し、格子状ネ
ット7を外装材4の上面に敷設し、エポキシ樹脂系接着
材(図示せず)を外装材4の上面全域に塗布した後、断
熱材3を外装材4上に敷設するとともに、硬質部材80
を外装板4の各角部領域に配置する。硬質部材80は、
上板83及び下板84によって密封されているので、引
き続くコンクリート打設時にコンクリート流動体がハニ
カム構造体内に流入することはない。
【0056】コンクリート打設後の養生工程を経て、P
Cパネル1は、図12(A)、(B)に示す如く、スペ
ーサ20を介して段積み状態に積層される。スペーサ2
0は、硬質部材80の真上に配置される。スペーサ20
の荷重は、外装板4を介して硬質部材80に伝達し、硬
質部材80は、コンクリート2及び外装板4の間で圧縮
されるが、硬質部材80内の多数のセル壁は、圧縮力に
抗して、外装板4の沈下を阻止する。
Cパネル1は、図12(A)、(B)に示す如く、スペ
ーサ20を介して段積み状態に積層される。スペーサ2
0は、硬質部材80の真上に配置される。スペーサ20
の荷重は、外装板4を介して硬質部材80に伝達し、硬
質部材80は、コンクリート2及び外装板4の間で圧縮
されるが、硬質部材80内の多数のセル壁は、圧縮力に
抗して、外装板4の沈下を阻止する。
【0057】各セルに空気を封入した硬質部材80は、
高い断熱性能を発揮し、PCパネル1の断熱性能が局所
的に低下するのを防止する。好ましくは、内部結露等の
発生を確実に回避すべく、硬質部材80は、断熱板3と
同等の断熱性能を有する。なお、図12(c)に破線で
示すように閉塞板85を硬質部材80のコンクリート側
に配置しても良い。閉塞板85は、コンクリート2の側
から除去部分81を閉ぐ蓋として機能し、コンクリート
が除去部分81内に流入するのを阻止する。この場合、
閉塞板85で除去部分81を全体的に塞ぐことができる
ので、硬質部材80の上板83及び下板84を省略して
も良い。また、このように断熱板3の一部をくり抜いて
硬質部材80を挿入し又は嵌め込む方法の他、断熱板3
とコンクリート2との境界面のレベルにおいて閉塞板8
5を比較的堅固に固定し、除去部分81に空気層を形成
しても良い。この場合、閉塞板85は、好ましくは、前
述のボルト型係止具50と同様の素材で製造され、ボル
ト型係止具50と同様の方法で外装材4に固定される。
閉塞板85は、ワッシャ型プレート52又は円盤形ボル
トヘッド52aに相当する部分を円形又は方形板の形態
に大きく拡大した全体形状を有し、断熱板3とコンクリ
ート2との境界面レベルにおいて除去部分81を閉塞可
能な蓋を形成する。変形例として、このような断熱板3
の部分欠損がPCパネル1全体の断熱性能に大きく影響
しない場合、断熱材3の除去部分81を閉塞板85等で
閉塞せずに、コンクリートを断熱板3の除去部分81に
流し込み、コンクリートを除去部分81に充填しても良
い。
高い断熱性能を発揮し、PCパネル1の断熱性能が局所
的に低下するのを防止する。好ましくは、内部結露等の
発生を確実に回避すべく、硬質部材80は、断熱板3と
同等の断熱性能を有する。なお、図12(c)に破線で
示すように閉塞板85を硬質部材80のコンクリート側
に配置しても良い。閉塞板85は、コンクリート2の側
から除去部分81を閉ぐ蓋として機能し、コンクリート
が除去部分81内に流入するのを阻止する。この場合、
閉塞板85で除去部分81を全体的に塞ぐことができる
ので、硬質部材80の上板83及び下板84を省略して
も良い。また、このように断熱板3の一部をくり抜いて
硬質部材80を挿入し又は嵌め込む方法の他、断熱板3
とコンクリート2との境界面のレベルにおいて閉塞板8
5を比較的堅固に固定し、除去部分81に空気層を形成
しても良い。この場合、閉塞板85は、好ましくは、前
述のボルト型係止具50と同様の素材で製造され、ボル
ト型係止具50と同様の方法で外装材4に固定される。
閉塞板85は、ワッシャ型プレート52又は円盤形ボル
トヘッド52aに相当する部分を円形又は方形板の形態
に大きく拡大した全体形状を有し、断熱板3とコンクリ
ート2との境界面レベルにおいて除去部分81を閉塞可
能な蓋を形成する。変形例として、このような断熱板3
の部分欠損がPCパネル1全体の断熱性能に大きく影響
しない場合、断熱材3の除去部分81を閉塞板85等で
閉塞せずに、コンクリートを断熱板3の除去部分81に
流し込み、コンクリートを除去部分81に充填しても良
い。
【0058】図14は、PCパネルの外周部の構造を示
す部分拡大断面図である。断熱板3の小口面がPCパネ
ル1の小口部に露出した場合、PCパネル1のストック
時又は現場取付け後に小口面の断熱板3近傍から雨水等
が進入し、PCパネル1の断熱性能、耐久性能等に悪影
響を与える懸念があり、また、PC工場や建設現場でP
C版を反転、立て起こし等を行う際に、一時的にPCパ
ネル1の小口部に過大な荷重又は衝撃が作用する事態が
想定される。また、断熱板3が露出した小口面は、PC
パネル1の継目に配置すべき防水シールの被着面として
取扱い難いという事情もある。更には、PCパネル1の
外周部において外装材4の裏面に過大な剥離力又は剪断
力等が作用した場合、外装材4が破損する懸念がある。
す部分拡大断面図である。断熱板3の小口面がPCパネ
ル1の小口部に露出した場合、PCパネル1のストック
時又は現場取付け後に小口面の断熱板3近傍から雨水等
が進入し、PCパネル1の断熱性能、耐久性能等に悪影
響を与える懸念があり、また、PC工場や建設現場でP
C版を反転、立て起こし等を行う際に、一時的にPCパ
ネル1の小口部に過大な荷重又は衝撃が作用する事態が
想定される。また、断熱板3が露出した小口面は、PC
パネル1の継目に配置すべき防水シールの被着面として
取扱い難いという事情もある。更には、PCパネル1の
外周部において外装材4の裏面に過大な剥離力又は剪断
力等が作用した場合、外装材4が破損する懸念がある。
【0059】このような事情に鑑み、PCパネル1の外
周部、即ち、上下左右の端面に断熱板3が直に露出しな
いように構成したPCパネル1の構造詳細が、図14に
示されている。コンクリート2は、外周部において外装
材4の側に隆起し、コンクリート2の隆起部2aには、
前述のシアーコネクタ型係止具10又はアンカーボルト
型係止具50と同様の構造を有する係止具70が配置さ
れる。
周部、即ち、上下左右の端面に断熱板3が直に露出しな
いように構成したPCパネル1の構造詳細が、図14に
示されている。コンクリート2は、外周部において外装
材4の側に隆起し、コンクリート2の隆起部2aには、
前述のシアーコネクタ型係止具10又はアンカーボルト
型係止具50と同様の構造を有する係止具70が配置さ
れる。
【0060】PCパネル1の製造時には、断熱材3は、
その縁部が所定幅t程度だけ側部型枠面から離間するよ
うに配置される。断熱材3が欠落したPCパネル外周部
には、コンクリートが充填され、コンクリート2と一体
的な隆起部2aが形成される。なお、図14に示す断熱
材3の縁部3aは、約45度の角度にカットされた状態
で示されているが、縁部3aは、垂直にカットしたもの
であっても良い。また、隆起部2aの幅tは、好適に
は、10〜100mm の範囲、望ましくは、25mm程度に設定さ
れる。
その縁部が所定幅t程度だけ側部型枠面から離間するよ
うに配置される。断熱材3が欠落したPCパネル外周部
には、コンクリートが充填され、コンクリート2と一体
的な隆起部2aが形成される。なお、図14に示す断熱
材3の縁部3aは、約45度の角度にカットされた状態
で示されているが、縁部3aは、垂直にカットしたもの
であっても良い。また、隆起部2aの幅tは、好適に
は、10〜100mm の範囲、望ましくは、25mm程度に設定さ
れる。
【0061】このように形成された隆起部2aは、外装
板4の裏面に接し、PCパネル1の外周部に断熱板3の
端面が露出するのを防止するとともに、PCパネル外周
部の断面剛性及び強度を向上させる。また、係止具70
は、外装材4を支持するばかりでなく、隆起部2aの引
張強度及び剪断強度を増大し、PCパネル外周部の耐衝
撃性を向上させる補強材としても機能する。このような
構成によれば、PCパネル外周部においてPCパネル1
の径年変化により外装材4、断熱板3及びコンクリート
2の境界面に隙間が発生するのを確実に防止することが
できる。また、PCパネル1の外周部には、予測不能な
衝撃力が工事期間又は建込み後に作用し得るが、衝撃力
は断熱板3に直に作用せず、隆起部2aに作用し、隆起
部2aは、PCパネル1の小口部に作用した衝撃が他の
部分に波及しないようにPCパネル1の外周部を保護す
る。
板4の裏面に接し、PCパネル1の外周部に断熱板3の
端面が露出するのを防止するとともに、PCパネル外周
部の断面剛性及び強度を向上させる。また、係止具70
は、外装材4を支持するばかりでなく、隆起部2aの引
張強度及び剪断強度を増大し、PCパネル外周部の耐衝
撃性を向上させる補強材としても機能する。このような
構成によれば、PCパネル外周部においてPCパネル1
の径年変化により外装材4、断熱板3及びコンクリート
2の境界面に隙間が発生するのを確実に防止することが
できる。また、PCパネル1の外周部には、予測不能な
衝撃力が工事期間又は建込み後に作用し得るが、衝撃力
は断熱板3に直に作用せず、隆起部2aに作用し、隆起
部2aは、PCパネル1の小口部に作用した衝撃が他の
部分に波及しないようにPCパネル1の外周部を保護す
る。
【0062】図15は、PCパネルの外周部の変形例を
示す部分拡大断面図である。図15に示すPCパネル1
は、図14の隆起部と同様な形態を有する隆起部2aを
備えるが、本例の隆起部2aは、鉄筋71を端部補強用
流し鉄筋として配筋した構造を備える。隆起部2aは、
コンクリート容積が小さく、クラック発生や、衝撃によ
る破損・脱落の発生などが懸念されるが、外周面と平行
に配筋した鉄筋71は、隆起部2aを補強し、隆起部2
aのクラック発生又は破損・脱落等を確実に防止する。
示す部分拡大断面図である。図15に示すPCパネル1
は、図14の隆起部と同様な形態を有する隆起部2aを
備えるが、本例の隆起部2aは、鉄筋71を端部補強用
流し鉄筋として配筋した構造を備える。隆起部2aは、
コンクリート容積が小さく、クラック発生や、衝撃によ
る破損・脱落の発生などが懸念されるが、外周面と平行
に配筋した鉄筋71は、隆起部2aを補強し、隆起部2
aのクラック発生又は破損・脱落等を確実に防止する。
【0063】図16は、外装材4の継目部分におけるP
Cパネル1の構造を示す部分拡大断面図である。隣接す
る外装材4の間には、図16に示す如く、石目地等の目
地4bが形成される。断熱板3は、目地4bの裏面にお
いて、例えば、15mm〜30mm程度(設計寸法)の幅を
開けて外装板4上に敷設され、これにより、外装板4の
裏面が露出する所定幅の溝が目地4bに沿って形成され
る。コンクリート打設時にコンクリートが溝内に充填さ
れ、或いは、図16に示す如く、断熱板3と同等の断熱
性能を有する断熱材3bを溝に充填した後、コンクリー
トが打設される。
Cパネル1の構造を示す部分拡大断面図である。隣接す
る外装材4の間には、図16に示す如く、石目地等の目
地4bが形成される。断熱板3は、目地4bの裏面にお
いて、例えば、15mm〜30mm程度(設計寸法)の幅を
開けて外装板4上に敷設され、これにより、外装板4の
裏面が露出する所定幅の溝が目地4bに沿って形成され
る。コンクリート打設時にコンクリートが溝内に充填さ
れ、或いは、図16に示す如く、断熱板3と同等の断熱
性能を有する断熱材3bを溝に充填した後、コンクリー
トが打設される。
【0064】以上、本発明の好適な実施例について詳細
に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるもので
はなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で
種々の変形又は変更が可能であり、該変形例又は変更例
も又、本発明の範囲内に含まれるものであることは、い
うまでもない。
に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるもので
はなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で
種々の変形又は変更が可能であり、該変形例又は変更例
も又、本発明の範囲内に含まれるものであることは、い
うまでもない。
【0065】例えば、上記実施例では、断熱板を構成す
るフェノール樹脂発泡体は、ポリエステル製不織布を両
面に張着した構造のものであるが、両面又は片面の不織
布を省略し又は除去しても良い。
るフェノール樹脂発泡体は、ポリエステル製不織布を両
面に張着した構造のものであるが、両面又は片面の不織
布を省略し又は除去しても良い。
【0066】これとは逆に、飛散防止ネットとして働く
前述の格子状ネットを省略し、フェノール樹脂発泡体の
ポリエステル製不織布を接着剤で外装材と一体化しても
良い。この場合、ポリエステル製不織布は、外装材の脱
落・飛散を防止する飛散防止手段として機能する。
前述の格子状ネットを省略し、フェノール樹脂発泡体の
ポリエステル製不織布を接着剤で外装材と一体化しても
良い。この場合、ポリエステル製不織布は、外装材の脱
落・飛散を防止する飛散防止手段として機能する。
【0067】また、断熱板として、他の素材の断熱材、
例えば、ロックウール又はグラスウールの成形板や、無
機質系材料の発泡体からなる各種断熱材を使用すること
が可能である。
例えば、ロックウール又はグラスウールの成形板や、無
機質系材料の発泡体からなる各種断熱材を使用すること
が可能である。
【0068】更に、上記実施例では、接着材としてエポ
キシ樹脂系接着材(例えば、製品名「ハマタイトNA-14-
KF」等)を使用したが、変成シリコーンポリマーをベー
スとした石材裏面処理材(例えば、製品名「ペンギンセ
メント」「ペンギンシール」等)を使用していも良い。
また、上述の製造工程において、係止具を係止する前に
ほぞ孔( 係止孔) にエポキシ樹脂系接着材を予め充填
し、係止具の脚部をほぞ孔内に一体的に固着しても良
い。
キシ樹脂系接着材(例えば、製品名「ハマタイトNA-14-
KF」等)を使用したが、変成シリコーンポリマーをベー
スとした石材裏面処理材(例えば、製品名「ペンギンセ
メント」「ペンギンシール」等)を使用していも良い。
また、上述の製造工程において、係止具を係止する前に
ほぞ孔( 係止孔) にエポキシ樹脂系接着材を予め充填
し、係止具の脚部をほぞ孔内に一体的に固着しても良
い。
【0069】なお、上記各実施例では、外装材を下型上
に配置した後に断熱材を外装材に一体化し、コンクリー
ト打設を行った事例を例示したが、断熱材は、コンクリ
ート型枠以外の成形型又は作業場所で外装材の裏面に取
付け、吹付け又は発泡成形しても良い。
に配置した後に断熱材を外装材に一体化し、コンクリー
ト打設を行った事例を例示したが、断熱材は、コンクリ
ート型枠以外の成形型又は作業場所で外装材の裏面に取
付け、吹付け又は発泡成形しても良い。
【0070】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明の上記構成に
よれば、パネル外壁面の外装を可能にする外断熱構造を
備えたPCパネル及びその製造方法を提供することがで
きる。
よれば、パネル外壁面の外装を可能にする外断熱構造を
備えたPCパネル及びその製造方法を提供することがで
きる。
【図1】本発明に係るPCパネルの全体構成を概略的に
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図2】PCパネルの部分縦断面図及び部分拡大断面
図、格子状ネットの構造を示す部分拡大斜視図である。
図、格子状ネットの構造を示す部分拡大斜視図である。
【図3】係止具の構造を示す側面図である。
【図4】PCパネルの製造工程を示す部分断面図であ
る。
る。
【図5】PCパネルの構造を示す斜視図及び分解斜視図
である。
である。
【図6】外断熱型PCパネルと、内断熱型PCパネル
(比較例)との熱伝導性能の相違を示す壁体内温度分布
図である。
(比較例)との熱伝導性能の相違を示す壁体内温度分布
図である。
【図7】本発明の他の実施例を示すPCパネルの部分縦
断面図である。
断面図である。
【図8】本発明によるPCパネル製造方法の他の実施例
を示す縦断面図である。
を示す縦断面図である。
【図9】本発明に係るPCパネル製造方法の更に他の実
施例を示す縦断面図である。
施例を示す縦断面図である。
【図10】図9に示す工程に後続する工程を示す縦断面
図である。
図である。
【図11】他の構造の係止手段を備えた本発明の実施例
を示すPCパネルの部分拡大断面図である。
を示すPCパネルの部分拡大断面図である。
【図12】図12(A)、(B)は、保管期間中のPC
パネルの状態を示す正面図および側面図であり、図12
(C)は、保管期間中に外装材が損傷するのを防止する
手段を備えたPCパネルの部分拡大断面図である。
パネルの状態を示す正面図および側面図であり、図12
(C)は、保管期間中に外装材が損傷するのを防止する
手段を備えたPCパネルの部分拡大断面図である。
【図13】ハニカム構造の中空部材からなる硬質部材を
例示する斜視図である。
例示する斜視図である。
【図14】PCパネルの外周部の構造を示す部分拡大断
面図である。
面図である。
【図15】PCパネルの外周部の変形例を示す部分拡大
断面図である。
断面図である。
【図16】外装材の継目部分におけるPCパネルの構造
を示す部分拡大断面図である。
を示す部分拡大断面図である。
1 PCパネル 2 パネル構造体 3 断熱材、断熱材層 4 外装材 5、6 鉄筋 7 格子状ネット 8 接着材 9 下型 10、50 係止具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E001 DD01 FA04 GA12 GA32 GA42 HD01 HD02 LA04 LA11 2E110 AA02 AB04 AB22 BA03 BA12 BC09 CA05 EA09 GB23 2E162 CA15 CA34 CD01 CE08 4G058 GA01 GB02 GE04 GE14
Claims (8)
- 【請求項1】 パネル構造体の外壁面に外装材を取付け
た構造を有するPCパネルにおいて、 前記パネル構造体から所定間隔を隔てて前記外装材を前
記パネル構造体に保持する係止具と、 前記外装材と前記パネル構造体との間に介挿した断熱板
と、 前記外装材の裏面に接着し且つ耐熱性を有する外装材飛
散防止ネットとを備え、 前記飛散防止ネットは、前記外装材に接着したことを特
徴とするPCパネル。 - 【請求項2】 パネル構造体の外壁面に外装材を取付け
た構造を有するPCパネルにおいて、 前記パネル構造体から所定間隔を隔てて前記外装材を前
記パネル構造体に保持する係止具と、 前記外装材と前記パネル構造体との間に介挿した断熱材
層と、 前記外装材の裏面に設けられた外装材飛散防止手段とを
備え、 前記断熱材層は、発泡樹脂の吹付けにより前記外装材の
裏面に一体的に形成されたことを特徴とするPCパネ
ル。 - 【請求項3】 パネル構造体の外壁面に外装材を取付け
た構造を有するPCパネルにおいて、 前記パネル構造体から所定間隔を隔てて前記外装材を前
記パネル構造体に保持する係止具と、 前記外装材と前記パネル構造体との間に介挿した断熱材
層と、 前記外装材の裏面に設けられた外装材飛散防止手段とを
備え、 前記断熱材層は、発泡樹脂の加熱発泡により前記外装材
の裏面に一体成形されたことを特徴とするPCパネル。 - 【請求項4】 パネル構造体の外壁面に外装材を係止具
により保持するPCパネルの製造方法において、 前記外装材の裏面に外装材飛散防止ネットを接着し、 前記飛散防止ネット上に断熱板を配置し、 前記断熱板上に鉄筋を配筋し且つコンクリートを打設
し、前記外装材に係止し且つ前記断熱板の上方に延びる
前記係止具をコンクリートに定着することを特徴とする
PCパネルの製造方法。 - 【請求項5】 パネル構造体の外壁面に外装材を係止具
により保持するPCパネルの製造方法において、 耐熱性を有する外装材飛散防止ネットを前記外装材の裏
面に接着し、 前記飛散防止ネットの裏面に発泡樹脂を吹付けて前記外
装材の裏面に断熱材層を形成し、 前記断熱材層の上に鉄筋を配筋し且つコンクリートを打
設して、前記断熱材層の上方に延びる前記係止具の部分
をコンクリートに定着することを特徴とするPCパネル
の製造方法。 - 【請求項6】 パネル構造体の外壁面に外装材を係止具
により保持するPCパネルの製造方法において、 耐熱性を有する繊維を含有した発泡樹脂を前記外装材の
裏面に吹付けて前記外装材の裏面に断熱材層を形成し、 前記断熱材層の上に鉄筋を配筋し且つコンクリートを打
設して、前記断熱材層の上方に延びる前記係止具の部分
をコンクリートに定着することを特徴とするPCパネル
の製造方法。 - 【請求項7】 パネル構造体の外壁面に外装材を係止具
により保持するPCパネルの製造方法において、 耐熱性を有する外装材飛散防止ネットを前記外装材の裏
面に接着し、 前記飛散防止ネットの裏面に加熱発泡樹脂の液状物を塗
布し、 前記外装材から所定間隔を隔てて上型を配置し、前記発
泡樹脂の発泡空間を画成し、 前記発泡樹脂を加熱発泡せしめて前記成形板及び上型の
間の発泡空間に断熱材層を成形し、 前記上型を除去した後に前記断熱材層の上に鉄筋を配筋
し且つコンクリートを打設して、前記断熱材層の上方に
延びる前記係止具の部分をコンクリートに定着すること
を特徴とするPCパネルの製造方法。 - 【請求項8】 パネル構造体の外壁面に外装材を係止具
により保持するPCパネルの製造方法において、 耐熱性を有する繊維を含有した加熱発泡樹脂の液状物を
前記外装材の上面に塗布し、 前記外装材から所定間隔を隔てて上型を配置し、前記発
泡樹脂の発泡空間を画成し、 前記発泡樹脂を加熱発泡せしめて前記成形板及び上型の
間の発泡空間に断熱材層を成形し、 前記上型を除去した後に前記断熱材層の上に鉄筋を配筋
し且つコンクリートを打設して、前記断熱材層の上方に
延びる前記係止具の部分をコンクリートに定着すること
を特徴とするPCパネルの製造方法。
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