JP2002338665A - 高分子化合物、その製造方法および高分子発光素子 - Google Patents

高分子化合物、その製造方法および高分子発光素子

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JP2002338665A JP2002027908A JP2002027908A JP2002338665A JP 2002338665 A JP2002338665 A JP 2002338665A JP 2002027908 A JP2002027908 A JP 2002027908A JP 2002027908 A JP2002027908 A JP 2002027908A JP 2002338665 A JP2002338665 A JP 2002338665A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】脱離基を2個有するアリーレン系の単量体を、
ゼロ化のニッケル錯体の存在下に重合させて、高分子量
のポリアリーレン系の高分子化合物を製造する方法、そ
の方法により製造された高分子化合物、および該高分子
化合物を用いて、低電圧、高効率で駆動できる高分子L
EDを提供する。 【解決手段】 一般式(1) X1−Ar1−X2 (1) 〔Ar1は、アリーレン基等を示す。X1およびX2は脱
離基を示す。〕で示される1種類以上の単量体を、芳香
族炭化水素系溶媒および/またはエーテル系溶媒を含む
溶媒中、上記単量体1モルに対して、1.8モル以上の
ゼロ価のニッケル錯体の存在下に重合させる 一般式(2) −Ar1− (2) 〔ここで、Ar1は、前記と同じである。〕で示される
繰り返し単位を有する高分子化合物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子化合物の製
造方法、その方法により製造された高分子化合物、およ
びそれを用いた高分子発光素子(以下、高分子LEDと
いうことがある。)に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子化合物を用いた電子材料は、電子
素子用として種々用いられている。中でも、ポリフルオ
レン、ポリパラフェニレン等のポリアリーレン系の高分
子化合物は、例えば、高分子量の発光材料(高分子蛍光
体)として塗布法により発光素子における発光層を形成
できることから種々検討されている。
【0003】ポリアリーレン系の高分子化合物の製造方
法としては、 X−Ar−X (Xは、ハロゲン原子を表し、Arはアリーレン基を示
す。)で示される、脱離基としてハロゲン原子を有する
単量体であるジハロゲン化アリーレンを、溶媒中で、ゼ
ロ価のニッケル錯体の存在下、重合させる方法が知られ
ている。重合に用いる溶媒としては、ジメチルホルムア
ミド、テトラヒドロフラン、トルエン等が知られ、ゼロ
価のニッケル錯体は単量体に対して、通常1〜1.2当
量程度の量が用いられることが知られている。例えば、
単量体である9,9−ジオクチルー2,7−ジブロモフ
ルオレンを、溶媒としてテトラヒドロフランを用い、ゼ
ロ価のニッケル錯体であるビスシクロオクタジエンニッ
ケル〔Ni(COD)2〕存在下、重合することによ
り、ポリアリーレン系の高分子化合物であるポリジオク
チルフルオレン(重量平均分子量:54000)が得られる
ことが開示されている〔月刊ディスプレイ,p26(2
000年)〕。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の方法で製造されるポリアリーレン系の高分子化合
物の分子量は、未だ十分に高いものでなく、さらに高分
子量のものが製造できる方法が求められていた。本発明
の目的は、ジハロゲン化アリーレンなどの、脱離基を2
個有するアリーレン系の単量体を、ゼロ化のニッケル錯
体の存在下に重合させて、高分子量のポリアリーレン系
の高分子化合物を製造する方法、その方法により製造さ
れた高分子化合物、および該高分子化合物を用いて、低
電圧、高効率で駆動できる高分子LEDを提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するため鋭意検討した結果、下記一般式(1)で
示される単量体を、特定の溶媒中、特定量のゼロ価のニ
ッケル錯体の存在下に重合させることで、高分子量のポ
リアリーレン系の高分子化合物を得ることができ、該高
分子化合物を用いることにより、低電圧、高効率で駆動
できる高分子LEDが得られることを見出し、本発明に
至った。
【0006】すなわち本発明は、〔1〕 一般式(1) X1−Ar1−X2 (1) 〔ここで、Ar1は、アリーレン基および2価の複素環
基から選ばれる複数の基がヘテロ原子を介して結合され
てなる2価の基、アリーレン基または2価の複素環基を
示す。X1およびX2は脱離基を示し、これらは、同一で
も異なっていてもよい。〕で示される1種類以上の単量
体を、芳香族炭化水素系溶媒および/またはエーテル系
溶媒を含む溶媒中、上記単量体1モルに対して、1.8
モル以上のゼロ価のニッケル錯体の存在下に重合させる 一般式(2) −Ar1− (2) 〔ここで、Ar1は、前記と同じである。〕で示される
繰り返し単位を有する高分子化合物の製造方法に係るも
のである。また、本発明は、[2]上記〔1〕記載の製
造方法で製造された高分子化合物に係るものであるま
た、本発明は、[3]陽極および陰極からなる電極間
に、少なくとも発光層を有する高分子発光素子であっ
て、該発光層が上記[2]記載の高分子化合物を含む高分
子発光素子に係るものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法において使用す
る溶媒は、芳香族炭化水素系溶媒および/またはエーテ
ル系溶媒を含むものであり、価格の点で、芳香族炭化水
素系溶媒が好ましい。ここに芳香族炭化水素系溶媒とし
ては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメ
チルベンゼン、テトラメチルベンゼン、ブチルベンゼ
ン、ナフタリン、テトラリン等が挙げられ、高分子量の
重合体を得るには、重合体が十分に溶解していることが
好ましいので、高分子化合物に対する良溶媒であるトル
エン、キシレン、テトラリン、テトラメチルベンゼンが
好まく、トルエンが特に好ましい。
【0008】また、エーテル系溶媒としては、例えば、
ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4
−ジオキサン、ジフェニルエーテル、エチレングリコー
ルジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル
等が挙げられる。高分子量の重合体を得るには、重合体
が十分に溶解していることが好ましいので、高分子化合
物に対する良溶媒である、テトラヒドロフラン、1,4
−ジオキサンなどが好ましく、テトラヒドロフランが特
に好ましい。
【0009】また、溶媒としては、重合反応を阻害しな
いものであれば、芳香族炭化水素系溶媒および/または
エーテル系溶媒と芳香族炭化水素系溶媒およびエーテル
系溶媒以外の溶媒との混合溶媒を用いてもよい。芳香族
炭化水素系溶媒およびエーテル系溶媒以外の溶媒として
は、例えば、エステル系溶媒やアミド系溶媒が挙げられ
る。この場合、通常、芳香族炭化水素系溶媒および/ま
たはエーテル系溶媒と、芳香族炭化水素系溶媒およびエ
ーテル系溶媒以外の溶媒との重量比は通常99:1〜1
0:90の範囲であり、好ましくは、99:1〜80:2
0、更に好ましくは、99:1〜90:10の範囲であ
る。実質的に芳香族炭化水素系溶媒およびエーテル系溶
媒以外の溶媒を含有しないことが特に好ましい。
【0010】本発明の製造方法で用いるゼロ価のニッケ
ル錯体としては、ビス(1,5−シクロオクタジエン)
ニッケル(0)、(エチレン)ビス(トリフェニルホス
フィン)ニッケル(0)、テトラキス(トリフェニルホ
スフィン)ニッケルなどが例示され、中でも、ビス
(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)が、好
ましい。
【0011】ゼロ価のニッケル錯体の使用量は、上記式
(1)で表される単量体1モルに対して1.8モル以
上、好ましくは、2.1モル以上、更に好ましくは2.
3モル以上である。使用量が過小だと、分子量が低くな
る傾向にある。上限は限定的ではないが、量が多すぎる
と後処理が困難になる傾向にあるため、5.0モル以下
であることが好ましい。
【0012】また、中性配位子を添加することが、収率
向上、高分子量化の観点から好ましい。ここに、中性配
位子とは、アニオンやカチオンを有していない配位子で
あり、2,2’-ビピリジル、1,10−フェナントロ
リン、メチレンビスオキサゾリン、N,N’−テトラメ
チルエチレンジアミン等の含窒素配位子;トリフェニル
ホスフィン、トリトリルホスフィン、トリブチルホスフ
ィン、トリフェノキシホスフィン等の第三ホスフィン配
位子などが例示され、含窒素配位子が好ましく、2,
2’-ビピリジルが特に好ましい。
【0013】中性配位子を使用する場合には、その使用
量としては、通常、ゼロ価のニッケル錯体1モルに対し
て、0.5〜10モル程度であり、経済性の観点から
0.9モル〜1.1モルが好ましい。
【0014】中でも、ビス(1,5−シクロオクタジエ
ン)ニッケル(0)を含む系に中性配位子として2,
2’-ビピリジルを加えた系が特に好ましい。
【0015】本発明の製造方法で用いられる上記式
(1)で示される単量体において、X1およびX2で表さ
れる脱離基としては、それぞれ独立に、ハロゲン原子、
アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキ
シ基が好ましく、ハロゲン原子がより好ましい。ハロゲ
ン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子、よう素
原子が挙げられ、塩素原子、臭素原子が好ましく、臭素
原子が特に好ましい。アルキルスルホニルオキシ基は、
フッ素原子で置換されていてもよく、トリフルオロメチ
ルスルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキシ基が挙
げられる。アリールスルホニルオキシ基は、アルキル基
で置換されていてもよく、フェニルスルホニルオキシ
基、トリルスルホニルオキシ基が挙げられる。中でも反
応性の観点からトリフルオロメチルスルホニルオキシ基
が好ましい。X1およびX2は同一でも異なっていてもよ
いが、単量体の製造の容易さの点で同一であることが好
ましい。
【0016】上記式(1)で示される単量体において、
Ar1は、アリーレン基および2価の複素環基から選ば
れる複数の基がヘテロ原子を介して結合されてなる2価
の基、アリーレン基または2価の複素環基を示す。Ar
1の炭素数は、通常60個以下であり、40未満である
ことが好ましい。炭素数が多すぎると、高分子化合物の
高分子量化が充分でない傾向にある。なおAr1の炭素
数には、置換基の炭素数は含まれない。
【0017】Ar1 としては、従来からEL発光性材料
として利用されてきたすべての材料に含まれるアリーレ
ン基または2価の複素環基、アリーレン基および2価の
複素環基から選ばれる複数の基がヘテロ原子を介して結
合されてなる2価の基であればよく、これらの材料は例
えば、WO99/12989 WO00/55927 WO01/49769A1 WO01/4976
8A2 、WO98/06773 US5,777,070 WO99/54385 WO00/46321
US6,169,163B1に開示されているがこれらに限定される
ものではない。該Ar1は、アルキル基、アルコキシ
基、アルキルチオ基、アルキルシリル基、アルキルアミ
ノ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールシリル
基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリ
ールアルキルシリル基、アリールアルケニル基、アリー
ルアルキニル基、アリールアミノ基、1価の複素環基、
シアノ基等の置換基を1つ以上有していてもよい。
【0018】本発明において、アリーレン基とは、芳香
族炭化水素から、水素原子2個を除いた原子団であり、
通常炭素数は6〜60程度であり、好ましくは6〜20
である。ここに芳香族炭化水素としては、縮合環をもつ
もの、独立したベンゼン環または縮合環2個以上が直接
またはビニレン等の基を介して結合したものが含まれ
る。 アリーレン基としては、フェニレン基(例えば、
下図の式1〜3)、ナフタレンジイル基(下図の式4〜
13)、アントラセニレン基(下図の式14〜19)、
ビフェニレン基(下図の式20〜25)、フルオレンー
ジイル基(下図の式36〜38)、トリフェニレン基
(下図の式26〜28)、スチルベン−ジイル(下図の
式A〜D), ジスチルベン−ジイル (下図の式E,
F)、 縮合環化合物基(下図の式29〜38)などが
例示される。中でもフェニレン基、ビフェニレン基、フ
ルオレンージイル基、スチルベンージイル基が好まし
い。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】本発明において、2価の複素環基とは、複
素環化合物から水素原子2個を除いた残りの原子団をい
い、炭素数は通常3〜60程度である。ここに複素環化
合物とは、環式構造をもつ有機化合物のうち、環を構成
する元素が炭素原子だけでなく、酸素、硫黄、窒素、リ
ン、ホウ素、ヒ素などのヘテロ原子を環内に含むものを
いう。2価の複素環基としては、例えば以下のものが挙
げられる。ヘテロ原子として、窒素を含む2価の複素環
基;ピリジンージイル基(下図の式39〜44)、ジア
ザフェニレン基(下図の式45〜48)、キノリンジイ
ル基(下図の式49〜63)、キノキサリンジイル基
(下図の式64〜68)、アクリジンジイル基(下図の
式69〜72)、ビピリジルジイル基(下図の式73〜
75)、フェナントロリンジイル基(下図の式76〜7
8)、など。ヘテロ原子としてけい素、窒素、硫黄、セ
レンなどを含みフルオレン構造を有する基(下図の式7
9〜93)。ヘテロ原子としてけい素、窒素、硫黄、セ
レンなどを含む5員環複素環基:(下図の式94〜9
8)が挙げられる。ヘテロ原子としてけい素、窒素、硫
黄、セレンなどを含む5員環縮合複素基:(下図の式9
9〜108)が挙げられる。ヘテロ原子としてけい素、
窒素、硫黄、セレンなどを含む5員環複素環基でそのヘ
テロ原子のα位で結合し2両体やオリゴマーになってい
る基:(下図の式109〜113)が挙げられる。ヘテ
ロ原子としてけい素、窒素、硫黄、セレンなどを含む5
員環複素環基でそのヘテロ原子のα位でフェニル基に結
合している基:(下図の式113〜119)が挙げられ
る。ヘテロ原子として酸素、窒素、硫黄、などを含む5
員環縮合複素環基にフェニル基やフリル基、チエニル基
が置換した基:(下図の式120〜125)が挙げられ
る。
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】Ar1の中で、アリーレン基および2価の
複素環基から選ばれる複数の基がヘテロ原子を介して結
合されてなる2価の基について説明する。ヘテロ原子と
しては例えば酸素原子、硫黄原子等の2価のヘテロ原
子、窒素原子、ホウ素原子等の3価のヘテロ原子が挙げ
られる。これらは2個以上含まれていてもよい。
【0036】該2価の基としては、例えば、下記一般式
(a)で示される基が挙げられる。 (a)
【0037】式中、Ar2およびAr3はそれぞれ独立に
アリーレン基または2価の複素環基を示す。Yは、2価
または3価のヘテロ原子を示す。R1はアリール基また
は1価の複素環基を示す。Yが2価のヘテロ原子の場合
はm=0であり、Yが3価のヘテロ原子の場合m=1であ
る。pは1または2である。pが2の場合、2つあるAr
2は同一でも異なっていてもよく、2つあるAr3は同一
でも異なっていてもよく、2つあるYは同一でも異なっ
ていてもよく、2つあるmは同一でも異なっていてもよ
い。
【0038】上記2価の基としては、pが1で、nが1
で、Yが2価のヘテロ原子であるものとしては、例え
ば、下式(3)または(4)で示される基が挙げられる。
具体的には、下図の(式126と式127)が挙げられ
る。また上記2価の基としては、pが1で、nが1で、
Yが3価のヘテロ原子であるものとしては、例えば、下
式(5)または(6)で示される基が挙げられる。具体的
には、下図の(式128、式130、式132、式13
5)が挙げられる。 (式中、Ar4〜Ar9、Ar11 、Ar12はアリーレン
基または2価の複素環基を示す。Ar10、Ar13はアリ
ール基または1価の複素環基を示す。)
【0039】上記2価の基としては、pが2で、nが1
で、Yが3価のヘテロ原子であるものとしては、下図の
(式129、式131、式133)が挙げられる。ま
た、pが2で、nが0で、Yが3価のヘテロ原子である
ものとしては、下図の(式134)が挙げられる。
【0040】上記2価の基のなかでは、フェニレン基ま
たはピリジン―ジイル基を含む基が好ましいまた、上記
の2価の基の中で、Yが窒素原子である2価の基が好ま
しく、下記式128、129、134、135で示され
る2価の基がより好ましい。
【0041】
【0042】上記式において、Rは、それぞれ独立に、
水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ
基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、アリール
基、アリールオキシ基、アリールシリル基、アリールア
ルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルシ
リル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル
基、アリールアミノ基、1価の複素環基またはシアノ基
を示す。上記の例において、1つの構造式中に複数のR
を有しているが、それらは同一であってもよいし、異な
る基であってもよい。溶媒への溶解性を高めるために
は、水素原子以外を1つ以上有していることが好まし
く、また置換基を含めた繰り返し単位の形状の対称性が
少ないことが好ましい。
【0043】アルキル基は、直鎖、分岐または環状のい
ずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具体
的には、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピ
ル基、ブチル基、 i−ブチル基、t−ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、
オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル
基、3,7−ジメチルオクチル基、ラウリル基などが挙
げられ、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エ
チルヘキシル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル
基が好ましい。
【0044】アルコキシ基は、直鎖、分岐または環状の
いずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具
体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ
基、i−プロピルオキシ基、ブトキシ基、 i−ブトキ
シ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオ
キシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、
オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニ
ルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチ
ルオキシ基、ラウリルオキシ基などが挙げられ、ペンチ
ルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2
−エチルヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−
ジメチルオクチルオキシ基が好ましい。
【0045】アルキルチオ基は、直鎖、分岐または環状
のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、
具体的には、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチ
オ基、 i−プロピルチオ基、ブチルチオ基、 i−ブ
チルチオ基、t−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキ
シルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、
オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、ノニルチ
オ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ
基、ラウリルチオ基などが挙げられ、ペンチルチオ基、
ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシル
チオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ
基が好ましい。
【0046】アルキルシリル基は、直鎖、分岐または環
状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜60程度であ
り、具体的には、メチルシリル基、エチルシリル基、プ
ロピルシリル基、 i−プロピルシリル基、ブチルシリ
ル基、i−ブチルシリル基、t−ブチルシリル基、ペン
チルシリル基、ヘキシルシリル基、シクロヘキシルシリ
ル基、ヘプチルシリル基、オクチルシリル基、2−エチ
ルヘキシルシリル基、ノニルシリル基、デシルシリル
基、3,7−ジメチルオクチルシリル基、ラウリルシリ
ル基、トリメチルシリル基、エチルジメチルシリル基、
プロピルジメチルシリル基、 i−プロピルジメチルシ
リル基、ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジメチル
シリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチ
ルシリル基、ヘプチルジメチルシリル基、オクチルジメ
チルシリル基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリル
基、ノニルジメチルシリル基、デシルジメチルシリル
基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリル基、ラ
ウリルジメチルシリル基などが挙げられ、ペンチルシリ
ル基、ヘキシルシリル基、オクチルシリル基、2−エチ
ルヘキシルシリル基、デシルシリル基、3,7−ジメチ
ルオクチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキ
シルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、2
−エチルヘキシル−ジメチルシリル基、デシルジメチル
シリル基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリル
基が好ましい。
【0047】アルキルアミノ基は、直鎖、分岐または環
状のいずれでもよく、モノアルキルアミノ基でもジアル
キルアミノ基でもよく、炭素数は通常1〜40程度であ
り、具体的には、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、
エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ
基、 i−プロピルアミノ基、ブチルアミノ基、 i−
ブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ
基、ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ヘプ
チルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシル
アミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−
ジメチルオクチルアミノ基、ラウリルアミノ基などが挙
げられ、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、オクチ
ルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、デシルアミ
ノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基が好ましい。
【0048】アリール基は、芳香族炭化水素から、水素
原子1個を除いた原子団であり、その炭素数は通常6〜
60程度であり、具体的には、フェニル基、C1〜C12
アルコキシフェニル基(C1〜C12は、炭素数1〜12
であることを示す。以下も同様である。)、C1〜C12
アルキルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基
などが例示され、 C1〜C12アルコキシフェニル基、
1〜C12アルキルフェニル基が好ましい。
【0049】アリールオキシ基は、炭素数は通常6〜6
0程度であり、具体的には、フェノキシ基、C1〜C12
アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキ
シ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基な
どが例示され、 C1〜C12アルコキシフェノキシ基、
1〜C12アルキルフェノキシ基が好ましい。アリール
シリル基は、炭素数は通常6〜60程度であり、具体的
には、フェニルシリル基、C1〜C12アルコキシフェニ
ルシリル基、C1〜C12アルキルフェニルシリル基、1
−ナフチルシリル基、2−ナフチルシリル基, ジメチル
フェニルシリル基などが例示され、C1〜C12アルコキ
シフェニルシリル基、C1〜C12アルキルフェニルシリ
ル基が好ましい。
【0050】アリールアルキル基は、炭素数は通常7〜
60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12
ルキル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12
ルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アル
キル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキル基、2−ナ
フチル−C1〜C12アルキル基などが例示され、C1〜C
12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C
12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基が好まし
い。
【0051】アリールアルコキシ基は、炭素数は通常7
〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12
アルコキシ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C
12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C
12アルコキシ基、1−ナフチル−C1〜C12アルコキシ
基、2−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基などが例示
され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコ
キシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコ
キシ基が好ましい。
【0052】アリールアルキルシリル基は、炭素数は通
常7〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1
12アルキルシリル基、C1〜C12アルコキシフェニル
−C1〜C12アルキルシリル基、C1〜C12アルキルフェ
ニル−C1〜C12アルキルシリル基、1−ナフチル−C1
〜C12アルキルシリル基、2−ナフチル−C1〜C12
ルキルシリル基、フェニル−C1〜C12アルキルジメチ
ルシリル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェ
ニル−C1〜C12アルキルシリル基、C1〜C12アルキル
フェニル−C1〜C12アルキルシリル基が好ましい。
【0053】アリールアルケニル基は、炭素数は通常7
〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12
アルケニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C
12アルケニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C
12アルケニル基、1−ナフチル−C1〜C12アルケニル
基、2−ナフチル−C1〜C12アルケニル基、などが例
示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アル
ケニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アル
ケニル基が好ましい。
【0054】アリールアルキニル基は、炭素数は通常7
〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12
アルキニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C
12アルキニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C
12アルキニル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキニル
基、2−ナフチル−C1〜C12アルキニル基、などが例
示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アル
ケニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アル
ケニル基が好ましい。
【0055】アリールアミノ基は、炭素数は通常6〜6
0程度であり、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ
基、C1〜C12アルコキシフェニルアミノ基、ジ(C1
12アルコキシフェニル)アミノ基、ジ(C1〜C12
ルキルフェニル)アミノ基、1−ナフチルアミノ基、2
−ナフチルアミノ基などが例示され、C1〜C12アルキ
ルフェニルアミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニ
ル)アミノ基が好ましい。
【0056】1価の複素環基は、複素環化合物から水素
原子1個を除いた残りの原子団をいい、その炭素数は通
常3〜60程度であり、具体的には、チエニル基、C1
〜C1 2アルキルチエニル基、ピロリル基、フリル基、ピ
リジル基、C1〜C12アルキルピリジル基などが例示さ
れ、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピリ
ジル基、C1〜C12アルキルピリジル基が好ましい。
【0057】さらに、上記の置換基の例のうち、アリー
ル基や複素環基をその一部に含む場合は、それらがさら
に1つ以上の置換基を有していてもよい。また、上記の
置換基の例のうち、アルキル鎖を含む置換基において
は、それらは直鎖、分岐または環状のいずれかまたはそ
れらの組み合わせであってもよく、直鎖でない場合、例
えば、イソアミル基、2−エチルヘキシル基、3,7−
ジメチルオクチル基、シクロヘキシル基、4−C1〜C
12アルキルシクロヘキシル基などが例示される。高分子
化合物の溶媒への溶解性を高めるためには、Ar1の置
換基のうちの1つ以上に環状または分岐のあるアルキル
鎖が含まれることが好ましい。また、複数のRが連結し
て環を形成していてもよい。さらに、Rがアルキル鎖を
含む基の場合は、該アルキル鎖は、ヘテロ原子を含む基
で中断されていてもよい。ここに、ヘテロ原子として
は、酸素原子、硫黄原子、窒素原子などが例示される。
ヘテロ原子を含む基としては、例えば、以下の基が挙げ
られる。
【0058】 ここで、R3としては、例えば、水素原子、炭素数1〜
20のアルキル基、炭素数6〜60のアリール基、炭素
数3〜60の1価の複素環基が挙げられる。
【0059】前記式(1)で示される単量体の量として
は、通常の重合反応が進行すれば、特に限定されない
が、あまりにも低濃度では、生成した高分子化合物を回
収することが困難になることがあり、また、あまりにも
高濃度では、攪拌が困難になることがあることから、単
量体、溶媒およびゼロ価のニッケル錯体の全重量に対し
0.05重量%以上40重量%以下、好ましくは、0.
05重量%以上40%重量%以下、より好ましくは、
0.1重量%以上25重量%以下使用する。
【0060】本発明の高分子化合物の製造方法の反応操
作等は、例えば、特開2000−44544号公報に記
載の方法に準じて行うことができる。本発明では、重合
反応は、通常アルゴン、窒素等の不活性ガス雰囲気下行
われる。重合時間は、通常0.5〜100時間程度であ
るが、製造コストの点から、10時間以内が好ましく、
更に好ましくは、5時間以内である。重合温度は、通常
0〜200℃程度であるが、高収率、低加熱費の点か
ら、20〜100℃が好ましい
【0061】本発明の製造方法においては、反応終了
後、重合体を、必要に応じ、酸洗浄、アルカリ洗浄、中
和、水洗浄、有機溶媒洗浄、再沈殿、遠心分離、抽出、
カラムクロマトグラフィーなどの慣用の分離操作、精製
操作、乾燥その他の操作に供してもよい。本発明の高分
子化合物を高分子LEDの発光材料(高分子蛍光体)と
して用いる場合、その純度が発光特性に影響を与えるた
め、本発明の製造方法においては、上記分離操作、精製
操作を十分行い、未反応モノマー、副生成物、触媒残渣
などを十分除いておくことが好ましい。乾燥の際には、
残存する溶媒が十分に除去される条件であればよい。高
分子化合物の変質を防止するために、不活性な雰囲気で
遮光して乾燥することが好ましい。また、高分子化合物
が熱的に変質しない温度で乾燥することが好ましい。
【0062】本発明の製造方法で得られる高分子化合物
は原料の単量体に由来する、下式(2)で示される繰り
返し単位を1種類以上含む。 −Ar1− (2)
【0063】一般式(1)で示される単量体を1種類使
用した場合には、ホモ重合体が形成され、2種類以上使
用した場合は、共重合体が形成される。
【0064】例えば、上記式(1)で示される互いに異
なる2種類の単量体を、 X1−A−X21−B−X2 で表した場合、これらを本発明の製造方法を用いて重合
して得られる上記式(2)で示される共重合体として
は、通常、−A−B−、−B−A−、−A−A−、−B
−B−で表される部分構造が存在する共重合体が得られ
る。これらのなかで、共重合体中に−A−A−と−B−
B−で示される部分構造が両方とも存在する高分子化合
物が、好ましい。−A−A−と−B−B−で示される部
分構造が存在することは、例えばNMR法により確認す
ることができる。
【0065】また、本発明の方法で製造された高分子化
合物のなかでは、単量体として、Ar 1が、アリーレン
基および2価の複素環基から選ばれる複数の基がヘテロ
原子を介して結合されてなる2価の基であり、ヘテロ原
子が窒素原子である単量体を用いて製造されたものが、
高分子化合物の正孔輸送性を高める点で好ましい。
【0066】本発明の製造方法で得られる高分子化合物
は、通常固体状態で蛍光を有し、ポリスチレン換算の重
量平均分子量は、通常103〜108であり、104〜1
7であることが好ましく、6x104〜107であるこ
とがさらに好ましい。また、ポリスチレン換算の数平均
分子量は通常102〜107であり、103〜106である
ことが好ましく、6x103〜106であることがさらに
好ましい。該高分子化合物の繰り返し単位の合計数は、
繰り返し単位やその割合、重合後の処理方法によっても
変わる。成膜性の点から一般には繰り返し単位の合計数
が、好ましくは20〜10000、さらに好ましくは3
0〜10000、特に好ましくは50〜10000であ
る。
【0067】また、高分子化合物の末端基は、重合活性
基がそのまま残っていると、素子にしたときの発光特性
や寿命が低下する可能性があるので、安定な基で保護さ
れていてもよい。主鎖の共役構造と連続した共役結合を
有しているものが好ましく、また、例えば、ビニレン基
を介してアリール基または複素環基と結合している構造
であってもよい。具体的には、特開平9−45478号
公報の化10に記載の置換基等が例示される。
【0068】本発明の製造方法で得られる高分子化合物
は、蛍光特性や電荷輸送特性を損なわない範囲で、式
(2)で示される繰り返し単位以外の繰り返し単位を含
んでいてもよい。上記式(2)で示される繰り返し単位
の合計は通常該高分子化合物が有する全繰り返し単位の
10モル%以上100モル%以下であり、30モル%以
上100モル%以下であることが好ましく、50モル%
以上100モル%以下であることがより好ましい。な
お、該高分子化合物は、また、式(2)で示される繰り
返し単位や他の繰り返し単位が、ビニレンや非共役部分
で連結されていてもよいし、繰り返し単位にそれらのビ
ニレンや非共役部分が含まれていてもよい。上記非共役
部分を含む結合構造としては、以下に示すもの、以下に
示すものとビニレン基を組み合わせたもの、および以下
に示すもののうち2つ以上を組み合わせたものなどが例
示される。ここで、Rは前記のものと同じ置換基から選
ばれる基であり、Arは炭素数6〜60個の炭化水素基
を示す。
【0069】 また、該高分子化合物は、ランダム、ブロックまたはグ
ラフト共重合体であってもよいし、それらの中間的な構
造を有する高分子、例えばブロック性を帯びたランダム
共重合体であってもよい。蛍光の量子収率の高い高分子
化合物を得る観点からは完全なランダム共重合体よりブ
ロック性を帯びたランダム共重合体やブロックまたはグ
ラフト共重合体が好ましい。主鎖に枝分かれがあり、末
端部が3つ以上ある場合やデンドリマーも含まれる。該
高分子化合物に対する良溶媒としては、クロロホルム、
塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、
トルエン、キシレン、メシチレン、デカリン、n−ブチ
ルベンゼン、ジオキサンなどが例示される。高分子化合
物の構造や分子量にもよるが、通常はこれらの溶媒に
0.1重量%以上溶解させることができる。
【0070】また、本発明の製造方法で製造された高分
子化合物のなかで、蛍光を有するものは、高分子LED
の発光材料(高分子蛍光体)として用いることができ
る。この場合、薄膜からの発光を利用するので該高分子
化合物は、固体状態で蛍光を有するものが好適に用いら
れる。
【0071】本発明の高分子LEDは、陽極および陰極
からなる電極間に、発光層を有し、該発光層が本発明の
製造方法で得られた高分子化合物を含むことを特徴とす
る。また、本発明の高分子LEDとしては、陰極と発光
層との間に、電子輸送層を設けた高分子LED、陽極と
発光層との間に、正孔輸送層を設けた高分子LED、陰
極と発光層との間に、電子輸送層を設け、かつ陽極と発
光層との間に、正孔輸送層を設けた高分子LED等が挙
げられる。例えば、具体的には、以下のa)〜d)の構
造が例示される。 a)陽極/発光層/陰極 b)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極 c)陽極/発光層/電子輸送層/陰極 d)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極 (ここで、/は各層が隣接して積層されていることを示
す。以下同じ。)
【0072】ここで、発光層とは、発光する機能を有す
る層であり、正孔輸送層とは、正孔を輸送する機能を有
する層であり、電子輸送層とは、電子を輸送する機能を
有する層である。なお、電子輸送層と正孔輸送層を総称
して電荷輸送層と呼ぶ。発光層、正孔輸送層、電子輸送
層は、それぞれ独立に2層以上用いてもよい。
【0073】また、電極に隣接して設けた電荷輸送層の
うち、電極からの電荷注入効率を改善する機能を有し、
素子の駆動電圧を下げる効果を有するものは、特に電荷
注入層(正孔注入層、電子注入層)と一般に呼ばれるこ
とがある。
【0074】さらに電極との密着性向上や電極からの電
荷注入の改善のために、電極に隣接して前記の電荷注入
層または膜厚2nm以下の絶縁層を設けてもよく、ま
た、界面の密着性向上や混合の防止等のために電荷輸送
層や発光層の界面に薄いバッファー層を挿入してもよ
い。積層する層の順番や数、および各層の厚さについて
は、発光効率や素子寿命を勘案して適宜用いることがで
きる。
【0075】本発明において、電荷注入層(電子注入
層、正孔注入層)を設けた高分子LEDとしては、陰極
に隣接して電荷注入層を設けた高分子LED、陽極に隣
接して電荷注入層を設けた高分子LEDが挙げられる。
例えば、具体的には、以下のe)〜p)の構造が挙げら
れる。 e)陽極/電荷注入層/発光層/陰極 f)陽極/発光層/電荷注入層/陰極 g)陽極/電荷注入層/発光層/電荷注入層/陰極 h)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/陰極 i)陽極/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極 j)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電荷注入
層/陰極 k)陽極/電荷注入層/発光層/電子輸送層/陰極 l)陽極/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極 m)陽極/電荷注入層/発光層/電子輸送層/電荷注入
層/陰極 n)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送
層/陰極 o)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入
層/陰極 p)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送
層/電荷注入層/陰極
【0076】電荷注入層の具体的な例としては、導電性
高分子を含む層、陽極と正孔輸送層との間に設けられ、
陽極材料と正孔輸送層に含まれる正孔輸送材料との中間
の値のイオン化ポテンシャルを有する材料を含む層、陰
極と電子輸送層との間に設けられ、陰極材料と電子輸送
層に含まれる電子輸送材料との中間の値の電子親和力を
有する材料を含む層などが例示される。
【0077】上記電荷注入層が導電性高分子を含む層の
場合、該導電性高分子の電気伝導度は、10-5S/cm
以上103S/cm以下であることが好ましく、発光画
素間のリーク電流を小さくするためには、10-5S/c
m以上102S/cm以下がより好ましく、10-5S/
cm以上101S/cm以下がさらに好ましい。通常は
該導電性高分子の電気伝導度を10-5S/cm以上10
3S/cm以下とするために、該導電性高分子に適量の
イオンをドープする。
【0078】ドープするイオンの種類は、正孔注入層で
あればアニオン、電子注入層であればカチオンである。
アニオンの例としては、ポリスチレンスルホン酸イオ
ン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、樟脳スルホン
酸イオンなどが例示され、カチオンの例としては、リチ
ウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、テト
ラブチルアンモニウムイオンなどが例示される。電荷注
入層の膜厚としては、例えば1nm〜100nmであ
り、2nm〜50nmが好ましい。
【0079】電荷注入層に用いる材料は、電極や隣接す
る層の材料との関係で適宜選択すればよく、ポリアニリ
ンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導
体、ポリピロールおよびその誘導体、ポリフェニレンビ
ニレンおよびその誘導体、ポリチエニレンビニレンおよ
びその誘導体、ポリキノリンおよびその誘導体、ポリキ
ノキサリンおよびその誘導体、芳香族アミン構造を主鎖
または側鎖に含む重合体などの導電性高分子、金属フタ
ロシアニン(銅フタロシアニンなど)、カーボンなどが
例示される。
【0080】膜厚2nm以下の絶縁層は電荷注入を容易
にする機能を有するものである。上記絶縁層の材料とし
ては、金属フッ化物、金属酸化物、有機絶縁材料等が挙
げられる。膜厚2nm以下の絶縁層を設けた高分子LE
Dとしては、陰極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を
設けた高分子LED、陽極に隣接して膜厚2nm以下の
絶縁層を設けた高分子LEDが挙げられる。
【0081】具体的には、例えば、以下のq)〜ab)
の構造が挙げられる。 q)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/陰極 r)陽極/発光層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極 s)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/膜厚2n
m以下の絶縁層/陰極 t)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光
層/陰極 u)陽極/正孔輸送層/発光層/膜厚2nm以下の絶縁
層/陰極 v)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光
層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極 w)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/電子輸送
層/陰極 x)陽極/発光層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁
層/陰極 y)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/電子輸送
層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極 z)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光
層/電子輸送層/陰極 aa)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/膜厚2
nm以下の絶縁層/陰極 ab)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発
光層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
【0082】高分子LED作成の際に、本発明の製造方
法で得られた、これらの有機溶媒可溶性の高分子化合物
を用いることにより、溶液から成膜する場合、この溶液
を塗布後乾燥により溶媒を除去するだけでよく、また電
荷輸送材料や発光材料を混合した場合においても同様な
手法が適用でき、製造上非常に有利である。溶液からの
成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング
法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バ
ーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、
ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷
法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェッ
トプリント法等の塗布法を用いることができる。
【0083】発光層の膜厚としては、用いる材料によっ
て最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値とな
るように選択すればよいが、例えば1nmから1μmで
あり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好
ましくは5nm〜200nmである。
【0084】本発明の高分子LEDにおいては、発光層
に本発明の製造方法で得られた高分子化合物を高分子蛍
光体として用いる場合、該高分子蛍光体以外の発光材料
を混合して使用してもよい。また、本発明の高分子LE
Dにおいては、上記高分子蛍光体以外の発光材料を含む
発光層が、上記高分子蛍光体を含む発光層と積層されて
いてもよい。該発光材料としては、公知のものが使用で
きる。低分子化合物では、例えば、ナフタレン誘導体、
アントラセンもしくはその誘導体、ペリレンもしくはそ
の誘導体、ポリメチン系、キサンテン系、クマリン系、
シアニン系などの色素類、8−ヒドロキシキノリンもし
くはその誘導体の金属錯体、芳香族アミン、テトラフェ
ニルシクロペンタジエンもしくはその誘導体、またはテ
トラフェニルブタジエンもしくはその誘導体などを用い
ることができる。具体的には、例えば特開昭57−51
781号、同59−194393号公報に記載されてい
るもの等、公知のものが使用可能である。
【0085】本発明の高分子LEDが正孔輸送層を有す
る場合、使用される正孔輸送材料としては、ポリビニル
カルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくは
その誘導体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミンを有する
ポリシロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールア
ミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン
誘導体、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフ
ェンもしくはその誘導体、ポリピロールもしくはその誘
導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)もしくはその誘
導体、またはポリ(2,5−チエニレンビニレン)もし
くはその誘導体などが例示される。
【0086】具体的には、該正孔輸送材料として、特開
昭63−70257号公報、同63−175860号公
報、特開平2−135359号公報、同2−13536
1号公報、同2−209988号公報、同3−3799
2号公報、同3−152184号公報に記載されている
もの等が例示される。
【0087】これらの中で、正孔輸送層に用いる正孔輸
送材料として、ポリビニルカルバゾールもしくはその誘
導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖もしくは主
鎖に芳香族アミン化合物基を有するポリシロキサン誘導
体、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェン
もしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)
もしくはその誘導体、またはポリ(2,5−チエニレン
ビニレン)もしくはその誘導体等の高分子正孔輸送材料
が好ましく、さらに好ましくはポリビニルカルバゾール
もしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、
側鎖もしくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサ
ン誘導体である。低分子の正孔輸送材料の場合には、高
分子バインダーに分散させて用いることが好ましい。
【0088】ポリビニルカルバゾールもしくはその誘導
体は、例えばビニルモノマーからカチオン重合またはラ
ジカル重合によって得られる。
【0089】ポリシランもしくはその誘導体としては、
ケミカル・レビュー(Chem.Rev.)第89巻、
1359頁(1989年)、英国特許GB230019
6号公開明細書に記載の化合物等が例示される。合成方
法もこれらに記載の方法を用いることができるが、特に
キッピング法が好適に用いられる。
【0090】ポリシロキサンもしくはその誘導体は、シ
ロキサン骨格構造には正孔輸送性がほとんどないので、
側鎖または主鎖に上記低分子正孔輸送材料の構造を有す
るものが好適に用いられる。特に正孔輸送性の芳香族ア
ミンを側鎖または主鎖に有するものが例示される。
【0091】正孔輸送層の成膜の方法に制限はないが、
低分子正孔輸送材料では、高分子バインダーとの混合溶
液からの成膜による方法が例示される。また、高分子正
孔輸送材料では、溶液からの成膜による方法が例示され
る。
【0092】溶液からの成膜に用いる溶媒としては、正
孔輸送材料を溶解させるものであれば特に制限はない。
該溶媒として、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロ
エタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテ
ル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶
媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、
酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート
等のエステル系溶媒が例示される。
【0093】溶液からの成膜方法としては、溶液からの
スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビア
コート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコ
ート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、ス
プレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、
オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布
法を用いることができる。
【0094】混合する高分子バインダーとしては、電荷
輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また可視光に
対する吸収が強くないものが好適に用いられる。該高分
子バインダーとして、ポリカーボネート、ポリアクリレ
ート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサン
等が例示される。
【0095】正孔輸送層の膜厚としては、用いる材料に
よって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値
となるように選択すればよいが、少なくともピンホール
が発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、
素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該正
孔輸送層の膜厚としては、例えば1nmから1μmであ
り、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ま
しくは5nm〜200nmである。
【0096】本発明の高分子LEDが電子輸送層を有す
る場合、使用される電子輸送材料としては公知のものが
使用でき、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメ
タンもしくはその誘導体、ベンゾキノンもしくはその誘
導体、ナフトキノンもしくはその誘導体、アントラキノ
ンもしくはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメ
タンもしくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェ
ニルジシアノエチレンもしくはその誘導体、ジフェノキ
ノン誘導体、または8−ヒドロキシキノリンもしくはそ
の誘導体の金属錯体、ポリキノリンもしくはその誘導
体、ポリキノキサリンもしくはその誘導体、ポリフルオ
レンもしくはその誘導体等が例示される。
【0097】具体的には、特開昭63−70257号公
報、同63−175860号公報、特開平2−1353
59号公報、同2−135361号公報、同2−209
988号公報、同3−37992号公報、同3−152
184号公報に記載されているもの等が例示される。
【0098】これらのうち、オキサジアゾール誘導体、
ベンゾキノンもしくはその誘導体、アントラキノンもし
くはその誘導体、または8−ヒドロキシキノリンもしく
はその誘導体の金属錯体、ポリキノリンもしくはその誘
導体、ポリキノキサリンもしくはその誘導体、ポリフル
オレンもしくはその誘導体が好ましく、2−(4−ビフ
ェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,
3,4−オキサジアゾール、ベンゾキノン、アントラキ
ノン、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ポリ
キノリンがさらに好ましい。
【0099】電子輸送層の成膜法としては特に制限はな
いが、低分子電子輸送材料では、粉末からの真空蒸着
法、または溶液もしくは溶融状態からの成膜による方法
が、高分子電子輸送材料では溶液または溶融状態からの
成膜による方法がそれぞれ例示される。溶液または溶融
状態からの成膜時には、高分子バインダーを併用しても
よい。
【0100】溶液からの成膜に用いる溶媒としては、電
子輸送材料および/または高分子バインダーを溶解させ
るものであれば特に制限はない。該溶媒として、クロロ
ホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶
媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メ
チルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸
ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶
媒が例示される。
【0101】溶液または溶融状態からの成膜方法として
は、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラ
ビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロー
ルコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート
法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印
刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等
の塗布法を用いることができる。
【0102】混合する高分子バインダーとしては、電荷
輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また、可視光
に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。該高
分子バインダーとして、ポリ(N−ビニルカルバゾー
ル)、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェ
ンもしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレ
ン)もしくはその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビ
ニレン)もしくはその誘導体、ポリカーボネート、ポリ
アクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメ
タクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、または
ポリシロキサンなどが例示される。
【0103】電子輸送層の膜厚としては、用いる材料に
よって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値
となるように選択すればよいが、少なくともピンホール
が発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、
素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該電
子輸送層の膜厚としては、例えば1nmから1μmであ
り、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ま
しくは5nm〜200nmである。
【0104】本発明の高分子LEDを形成する基板は、
電極を形成し、有機物の層を形成する際に変化しないも
のであればよく、例えばガラス、プラスチック、高分子
フィルム、シリコン基板などが例示される。不透明な基
板の場合には、反対の電極が透明または半透明であるこ
とが好ましい。
【0105】本発明の素子が有する陽極および陰極から
なる電極は、通常少なくとも一方が透明または半透明で
あり、陽極側が透明または半透明であることが好まし
い。該陽極の材料としては、導電性の金属酸化物膜、半
透明の金属薄膜等が用いられる。具体的には、酸化イン
ジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、およびそれらの複合体で
あるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジ
ウム・亜鉛・オキサイド等からなる導電性ガラスを用い
て作成された膜(NESAなど)や、金、白金、銀、銅
等が用いられ、ITO、インジウム・亜鉛・オキサイ
ド、酸化スズが好ましい。作製方法としては、真空蒸着
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッ
キ法等が挙げられる。また、該陽極として、ポリアニリ
ンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘
導体などの有機の透明導電膜を用いてもよい。陽極の膜
厚は、光の透過性と電気伝導度とを考慮して、適宜選択
することができるが、例えば10nmから10μmであ
り、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好まし
くは50nm〜500nmである。また、陽極上に、電
荷注入を容易にするために、フタロシアニン誘導体、導
電性高分子、カーボンなどからなる層、あるいは金属酸
化物や金属フッ化物、有機絶縁材料等からなる平均膜厚
2nm以下の層を設けてもよい。
【0106】本発明の高分子LEDで用いる陰極の材料
としては、仕事関数の小さい材料が好ましい。例えば、
リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウ
ム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロン
チウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナ
ジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、
サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウ
ムなどの金属、およびそれらのうち2つ以上の合金、あ
るいはそれらのうち1つ以上と、金、銀、白金、銅、マ
ンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、
錫のうち1つ以上との合金、グラファイトまたはグラフ
ァイト層間化合物等が用いられる。合金の例としては、
マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合
金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀
合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネ
シウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−
アルミニウム合金などが挙げられる。陰極を2層以上の
積層構造としてもよい。陰極の膜厚は、電気伝導度や耐
久性を考慮して、適宜選択することができるが、例えば
10nmから10μmであり、好ましくは20nm〜1
μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmで
ある。
【0107】陰極の作製方法としては、真空蒸着法、ス
パッタリング法、また金属薄膜を熱圧着するラミネート
法等が用いられる。また、陰極と有機物層との間に、導
電性高分子からなる層、あるいは金属酸化物や金属フッ
化物、有機絶縁材料等からなる平均膜厚2nm以下の層
を設けてもよく、陰極作製後、該高分子LEDを保護す
る保護層を装着していてもよい。該高分子LEDを長期
安定的に用いるためには、素子を外部から保護するため
に、保護層および/または保護カバーを装着することが
好ましい。
【0108】該保護層としては、高分子化合物、金属酸
化物、金属フッ化物、金属ホウ化物などを用いることが
できる。また、保護カバーとしては、ガラス板、表面に
低透水率処理を施したプラスチック板などを用いること
ができ、該カバーを熱効果樹脂や光硬化樹脂で素子基板
と貼り合わせて密閉する方法が好適に用いられる。スペ
ーサーを用いて空間を維持すれば、素子がキズつくのを
防ぐことが容易である。該空間に窒素やアルゴンのよう
な不活性なガスを封入すれば、陰極の酸化を防止するこ
とができ、さらに酸化バリウム等の乾燥剤を該空間内に
設置することにより製造工程で吸着した水分が素子にダ
メージを与えるのを抑制することが容易となる。これら
のうち、いずれか1つ以上の方策をとることが好まし
い。
【0109】また、本発明の高分子発光素子は、面状光
源、セグメント表示装置、ドットマトリックス表示装
置、液晶表示装置のバックライトとして用いることがで
きる。本発明の高分子LEDを用いて面状の発光を得る
ためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置す
ればよい。また、パターン状の発光を得るためには、前
記面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマス
クを設置する方法、非発光部の有機物層を極端に厚く形
成し実質的に非発光とする方法、陽極または陰極のいず
れか一方、または両方の電極をパターン状に形成する方
法がある。これらのいずれかの方法でパターンを形成
し、いくつかの電極を独立にOn/OFFできるように
配置することにより、数字や文字、簡単な記号などを表
示できるセグメントタイプの表示素子が得られる。更
に、ドットマトリックス素子とするためには、陽極と陰
極をともにストライプ状に形成して直交するように配置
すればよい。複数の種類の発光色の異なる高分子蛍光体
を塗り分ける方法や、カラーフィルターまたは蛍光変換
フィルターを用いる方法により、部分カラー表示、マル
チカラー表示が可能となる。ドットマトリックス素子
は、パッシブ駆動も可能であるし、TFTなどと組み合
わせてアクティブ駆動してもよい。これらの表示素子
は、コンピュータ、テレビ、携帯端末、携帯電話、カー
ナビゲーション、ビデオカメラのビューファインダーな
どの表示装置として用いることができる。さらに、前記
面状の発光素子は、自発光薄型であり、液晶表示装置の
バックライト用の面状光源、あるいは面状の照明用光源
として好適に用いることができる。また、フレキシブル
な基板を用いれば、曲面状の光源や表示装置としても使
用できる。
【0110】
【実施例】以下、本発明をさらに詳細に説明するために
実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。ここで、重量平均分子量、数平均分子量について
は、クロロホルムを溶媒として、ゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算
の平均分子量を求めた。
【0111】実施例1 <高分子化合物1の合成>9,9−ジオクチルー2,7
−ジブロモフルオレン0.82g(1.5ミリモル)と
2,2’―ビピリジル0.55g(3.5ミリモル)と
を反応容器に仕込んだ後、反応系内をアルゴンガスで置
換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリング
して、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)40m
lを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シ
クロオクタジエン)ニッケル(0)を0.96g(3.
5ミリモル)を加え、室温で10分間攪拌した後、60
℃で8時間反応した。なお、反応は、アルゴンガス雰囲
気中で行った。反応後、この溶液を冷却した後、25%
アンモニア水10ml/メタノール200ml/イオン
交換水50ml混合溶液中にそそぎ込み、約1時間攪拌
した。次に、生成した沈殿を濾過し、回収した。この沈
殿を乾燥した後、クロロホルムに溶解した。この溶液を
濾過し、不溶物を除去した後、この溶液をメタノール中
にそそぎ込み、再沈して、生成した沈殿を回収した。こ
の沈殿を減圧乾燥して、重合体0.35gを得た。この
重合体のポリスチレン換算重量平均分子量は、5.4x
105であり、数平均分子量は、1.7x105であっ
た。
【0112】実施例2 <高分子化合物2の合成>実施例1において、9,9−
ジオクチルー2,7−ジブロモフルオレン0.89g
(1.7ミリモル)を用いたほかは、同様な方法で反応
して重合体を得た。この重合体のポリスチレン換算重量
平均分子量は、1.1x105であり、数平均分子量
は、4.2x104であった。
【0113】実施例3 <高分子化合物3の合成>実施例1において、9,9−
ジオクチルー2,7−ジブロモフルオレン1.05g
(1.9ミリモル)を用いたほかは、同様な方法で反応
して重合体を得た。この重合体のポリスチレン換算重量
平均分子量は、8.4x104であり、数平均分子量
は、3.1x104であった。
【0114】実施例4 <高分子化合物4の合成>実施例1において、テトラヒ
ドロフラン(脱水溶媒)を20mlを用いたほかは、同
様な方法で反応して重合体を得た。この重合体のポリス
チレン換算重量平均分子量は、3.9x105であり、
数平均分子量は、1.5x105であった。
【0115】比較例1 <高分子化合物5の合成>実施例1において、9,9−
ジオクチルー2,7−ジブロモフルオレン1.2g
(2.2ミリモル)を用いたほかは、同様な方法で反応
して重合体を得た。この重合体のポリスチレン換算重量
平均分子量は、5.4x104であり、数平均分子量
は、2.0x104であった。
【0116】比較例2 <高分子化合物6の合成>実施例1において、9,9−
ジオクチルー2,7−ジブロモフルオレン1.6g
(3.0ミリモル)、テトラヒドロフラン60mlを用
いたほかは、同様な方法で反応して重合体を得た。この
重合体のポリスチレン換算重量平均分子量は、1.1x
104であり、数平均分子量は、7.7x103であっ
た。
【0117】比較例3 <高分子化合物7の合成>実施例4において、テトラヒ
ドロフラン(脱水)の変わりに、N,N―ジメチルホル
ムアミド(脱水)を用いたほかは、同様な方法で重合体
を得た。この重合体のポリスチレン換算重量平均分子量
は、1.4x104であり、数平均分子量は、6.8x
103であり、実施例1で得た重合体の分子量よりも低
かった。
【0118】実施例5 <高分子化合物8の合成>実施例1において、テトラヒ
ドロフラン(脱水)の変わりに、1,4−ジオキサン
(脱水)を用いたほかは、同様な方法で重合体を得た。
この重合体のポリスチレン換算重量平均分子量は、3.
6x105であり、数平均分子量は、1.0x105であ
った。
【0119】比較例4 <高分子化合物9の合成>実施例5において、2,2’
―ビピリジルを0.28g(1.8ミリモル)、ビス
(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を0.
48g(1.8ミリモル)を用いたほかは、同様な方法
で反応して重合体を得た。この重合体のポリスチレン換
算重量平均分子量は、1.4x104で、数平均分子量
は、8.1x103であった。
【0120】実施例6 <高分子化合物10の合成>9,9−ジオクチルー2,
7−ジブロモフルオレン0.82g(1.5ミリモル)
と2,2’−ビピリジル0.55g(3.5ミリモル)
とを反応容器に仕込んだ後、反応系内をアルゴンガスで
置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリン
グして、脱気したトルエン(脱水溶媒)40mlを加え
た。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオク
タジエン)ニッケル(0)を0.96g(3.5ミリモ
ル)加え、室温で10分間攪拌した後、60℃で8時間
反応した。なお、反応は、アルゴンガス雰囲気中で行っ
た。反応後、この溶液を冷却した後、25%アンモニア
水10ml/メタノール150ml/イオン交換水50
ml混合溶液中にそそぎ込み、約1時間攪拌した。次
に、この混合溶液を静置したところ、二層に分離した。
上層を回収し、この溶液をメタノール中にそそぎ込み、
再沈して、生成した沈殿を回収した。この沈殿を乾燥し
た後、クロロホルムに溶解した。この溶液を濾過し、不
溶物を除去した後、この溶液をメタノール中にそそぎ込
み、再沈して、生成した沈殿を回収した。この沈殿を減
圧乾燥して、重合体0.14gを得た。この重合体のポ
リスチレン換算重量平均分子量は、3.6x105であ
り、数平均分子量は、1.0x105であった。
【0121】実施例7 <高分子化合物11の合成>実施例6において、9,9
−ジオクチルー2,7−ジブロモフルオレン0.89g
(1.7ミリモル)を用いたほかは、同様な方法で反応
して重合体を得た。この重合体のポリスチレン換算重量
平均分子量は、2.9x105であり、数平均分子量
は、7.0x104であった。
【0122】実施例1〜7、比較例1〜4の結果を表1
にまとめて示す。
【表1】:9,9'−ジオクチルー2,7−ジブロモフ
ルオレンの重合結果 Ni(COD)2:ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケ
ル(0)単量体:9,9'−ジオクチルー2,7−ジブ
ロモフルオレン
【0123】実施例8 <蛍光特性>高分子化合物1の0.4wt%クロロホル
ム溶液を石英板上にスピンコートして、高分子化合物1
の薄膜を作成した。この薄膜の紫外可視吸収スペクトル
と蛍光スペクトルとを、それぞれ紫外可視吸収分光光度
計(日立製作所UV3500)および蛍光分光光度計
(日立製作所850)を用いて測定した。蛍光強度の算
出には、350nmで励起した時の蛍光スペクトルを用
いた。横軸に波数をとってプロットした蛍光スペクトル
の面積を、350nmでの吸光度で割ることにより蛍光
強度の相対値を求めた。高分子化合物1の蛍光ピーク波
長は、428nmで、蛍光強度の相対値は4.0であっ
た。同じようにして得られた高分子化合物7の蛍光強度
の相対値は1.2であった。
【0124】実施例9 <素子の作成および評価>スパッタ法により150nm
の厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリ(エチレ
ンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸の溶
液(バイエル社、Baytron)を用いてスピンコー
トにより50nmの厚みで成膜し、ホットプレート上で
120℃で5分間乾燥した。次に、高分子化合物1の
0.4wt%クロロホルム溶液を用いてスピンコートに
より100nmの厚みで成膜した。さらに、これを減圧
下80℃で1時間乾燥した後、陰極バッファー層とし
て、フッ化リチウムを0.4nm、陰極として、カルシ
ウムを25nm、次いでアルミニウムを40nm蒸着し
て、高分子LEDを作製した。蒸着のときの真空度は、
すべて1〜8x10-6Torrであった。得られた素子
に電圧を印加することにより、高分子化合物1からのE
L発光が得られた。
【0125】実施例10 <高分子化合物12の合成>9,9−ジオクチルー2,
7−ジブロモフルオレン0.411gとN,N’―ジフ
ェニル−N,N’―ジ(3−メチルー4−ブロムフェニ
ル)ベンジジン0.506gと2,2’―ビピリジル
0.55gとを反応容器に仕込んだ後、反応系内をアル
ゴンガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガス
でバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱
水)35mlを加えた。次に、この混合溶液に、ビス
(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を0.
96g加え、室温で10分間攪拌した後、60℃で8時
間反応した。なお、反応は、アルゴンガス雰囲気中で行
った。反応後、この溶液を冷却した後、25%アンモニ
ア水10ml/メタノール200ml/イオン交換水5
0ml混合溶液中にそそぎ込み、約1時間攪拌した。次
に、生成した沈殿を濾過し、回収した。この沈殿を乾燥
した後、クロロホルムに溶解した。この溶液を濾過し、
不溶物を除去した後、この溶液をメタノール中にそそぎ
込み、再沈して、生成した沈殿を回収した。この沈殿を
減圧乾燥して、重合体0.2gを得た。この重合体のポ
リスチレン換算重量平均分子量は、7.8x105であ
り、数平均分子量は、4.1x104であった。仕込み
単量体から予想される高分子化合物12の構造および繰り
返し単位のモル比は以下のとおりである。
【0126】実施例11 <高分子化合物13の合成>9,9−ジオクチルー2,
7−ジブロモフルオレン0.51gとN,N’―ジフェ
ニル−N,N’―ジ(3−メチルー4−ブロムフェニ
ル)ベンジジン0.304gと3,3’― ジ(3、7
−ジメチルオクチルオキシ)−4,4’― ジブロモス
チルベン0.078gと2,2’― ビピリジル0.5
5gとを反応容器に仕込んだ後、反応系内をアルゴンガ
スで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブ
リングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水)40
mlを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−
シクロオクタジエン)ニッケル(0)を0.96g加
え、室温で10分間攪拌した後、60℃で8時間反応し
た。なお、反応は、アルゴンガス雰囲気中で行った。反
応後、この溶液を冷却した後、25%アンモニア水10
ml/エタノール200ml/イオン交換水50ml混
合溶液中にそそぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成
した沈殿を濾過し、回収した。この沈殿を乾燥した後、
クロロホルムに溶解した。この溶液を濾過し、不溶物を
除去した後、この溶液をメタノール中にそそぎ込み、再
沈して、生成した沈殿を回収した。この沈殿を減圧乾燥
して、重合体0.31gを得た。この重合体のポリスチ
レン換算重量平均分子量は、1.9x105であり、数
平均分子量は、3.5x104であった。仕込み単量体
から予想される高分子化合物13の構造および繰り返し
単位のモル比は以下のとおりである。
【0127】実施例12 <高分子化合物14の合成>9,9−ジオクチルー2,
7−ジブロモフルオレン0.411gと1,4−ジブロ
モー2,5−ジ(3、7−ジメチルオクチルオキシ)ベ
ンゼン0.411gと2,2’― ビピリジル0.55
gとを反応容器に仕込んだ後、反応系内をアルゴンガス
で置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリ
ングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水)35m
lを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シ
クロオクタジエン)ニッケル(0)を0.96g加え、
室温で10分間攪拌した後、60℃で8時間反応した。
なお、反応は、アルゴンガス雰囲気中で行った。反応
後、この溶液を冷却した後、25%アンモニア水10m
l/メタノール200ml/イオン交換水50ml混合
溶液中にそそぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成し
た沈殿を濾過し、回収した。この沈殿を乾燥した後、ク
ロロホルムに溶解した。この溶液を濾過し、不溶物を除
去した後、この溶液をメタノール中にそそぎ込み、再沈
して、生成した沈殿を回収した。この沈殿を減圧乾燥し
て、重合体0.2gを得た。この重合体のポリスチレン
換算重量平均分子量は、2.1x105であり、数平均
分子量は、5.8x104であった。仕込み単量体から
予想される高分子化合物14の構造および繰り返し単位の
モル比は以下のとおりである。
【0128】実施例13 <高分子化合物15の合成>9,9−ジオクチルー2,
7−ジブロモフルオレン0.411gと1,4−ジブロ
モー2ーメトキシー5−オクチルオキシベンゼン0.3
0gと2,2’―ビピリジル0.55gとを反応容器に
仕込んだ後、反応系内をアルゴンガスで置換した。これ
に、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気し
たテトラヒドロフラン(脱水)40mlを加えた。次
に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエ
ン)ニッケル(0)を0.96g加え、室温で10分間
攪拌した後、60℃で12時間反応した。なお、反応
は、アルゴンガス雰囲気中で行った。反応後、この溶液
を冷却した後、25%アンモニア水10ml/メタノー
ル200ml/イオン交換水50ml混合溶液中にそそ
ぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿を濾過
し、回収した。この沈殿を乾燥した後、クロロホルムに
溶解した。この溶液を濾過し、不溶物を除去した後、こ
の溶液をメタノール中にそそぎ込み、再沈して、生成し
た沈殿を回収した。この沈殿を減圧乾燥して、重合体
0.1gを得た。この重合体のポリスチレン換算重量平
均分子量は、1.4x105であり、数平均分子量は、
4.4x104であった。仕込み単量体から予想される
高分子化合物15の構造および繰り返し単位のモル比は以
下のとおりである。
【0129】実施例14 <高分子化合物16の合成>1,4−ジブロモー2,5
−ジ(3、7−ジメチルオクチルオキシ)ベンゼン0.
822gと2,2’―ビピリジル0.55gとを反応容
器に仕込んだ後、反応系内をアルゴンガスで置換した。
これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱
気したテトラヒドロフラン(脱水)35mlを加えた。
次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジ
エン)ニッケル(0)を0.96g加え、室温で10分
間攪拌した後、60℃で8時間反応した。なお、反応
は、アルゴンガス雰囲気中で行った。反応後、この溶液
を冷却した後、25%アンモニア水10ml/メタノー
ル200ml/イオン交換水50ml混合溶液中にそそ
ぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿を濾過
し、回収した。この沈殿を乾燥した後、クロロホルムに
溶解した。この溶液を濾過し、不溶物を除去した後、こ
の溶液をメタノール中にそそぎ込み、再沈して、生成し
た沈殿を回収した。この沈殿を減圧乾燥して、重合体
0.12gを得た。この重合体のポリスチレン換算重量
平均分子量は、7.8x104であり、数平均分子量
は、2.8x104であった仕込み単量体から予想され
る繰り返し単位は以下のとおりである。
【0130】実施例15 <高分子化合物17の合成>9,9−ジオクチルー2,
7−ジブロモフルオレン0.59gとN―フェニル−
2、7ジブロモカルバゾール0.506gと2,2’―
ビピリジル0.185gとを反応容器に仕込んだ後、反
応系内をアルゴンガスで置換した。これに、あらかじめ
アルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロ
フラン(脱水)35mlを加えた。次に、この混合溶液
に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル
(0)を0.97g加え、室温で10分間攪拌した後、
60℃で3時間反応した。なお、反応は、アルゴンガス
雰囲気中で行った。反応後、この溶液を冷却した後、2
5%アンモニア水10ml/メタノール200ml/イ
オン交換水50ml混合溶液中にそそぎ込み、約1時間
攪拌した。次に、生成した沈殿を濾過し、回収した。こ
の沈殿を乾燥した後、トルエンに溶解した。この溶液を
濾過し、不溶物を除去した後、この溶液をメタノール中
にそそぎ込み、再沈して、生成した沈殿を回収した。こ
の沈殿を減圧乾燥して、重合体0.05gを得た。この
重合体のポリスチレン換算重量平均分子量は、8.4x
104であり、数平均分子量は、3.0x104であっ
た。
【0131】実施例16 <高分子化合物18〜28の合成>実施例15におい
て、表2、3に示した単量体およびNi(COD)2
当量を用いた他は、同様な方法で反応して、高分子化合
物18〜28を得た。得られた高分子化合物の重量平均
分子量を表2、3に示した。
【0132】
【表2】
【表3】
【0133】
【発明の効果】本発明の製造方法により得られる高分子
化合物は、ポリアリーレン系の高分子化合物であって、
高分子量であり、高分子LEDやレーザー用色素に好適
に用いることができる。また、該製造方法で得られる高
分子化合物を用いた高分子LEDは、低電圧、高発光効
率である。したがって、該高分子LEDは、バックライ
トとしての曲面状や面状光源、セグメントタイプの表示
素子、ドットマトリックスのフラットパネルディスプレ
イ等の装置に好ましく使用できる。
フロントページの続き (72)発明者 土居 秀二 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内 Fターム(参考) 3K007 AB03 AB06 DB03 4J032 BA04 BA09 BA12 BA17 BA18 BA20 BB01 BC03 CA03 CA12 CA32 CA45 CA53 CA54 CB01 CD02 CE03 5F041 AA03 AA24 CA45 CA48 CA57 CA67 CA77 CA83 CA85 CA86 CA88 CA92 CB36 FF04 FF06 FF16

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) X1−Ar1−X2 (1) 〔ここで、Ar1は、アリーレン基および2価の複素環
    基から選ばれる複数の基がヘテロ原子を介して結合され
    てなる2価の基、アリーレン基または2価の複素環基を
    示す。X1およびX2は脱離基を示し、これらは、同一で
    も異なっていてもよい。〕で示される1種類以上の単量
    体を、芳香族炭化水素系溶媒および/またはエーテル系
    溶媒を含む溶媒中、上記単量体1モルに対して、1.8
    モル以上のゼロ価のニッケル錯体の存在下に重合させる
    ことを特徴とする 一般式(2) −Ar1− (2) 〔ここで、Ar1は、前記と同じである。〕で示される
    繰り返し単位を有する高分子化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】ゼロ価のニッケル錯体を、上記単量体1モ
    ルに対して、2.1モル以上用いることを特徴とする請
    求項1記載の高分子化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】式(1)のX1およびX2が、それぞれ独立
    に、ハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基または
    アリールスルホニルオキシ基であることを特徴とする請
    求項1または2記載の高分子化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】芳香族炭化水素系溶媒がトルエンで、ゼロ
    価のニッケル錯体がビス(1,5−シクロオクタジエ
    ン)ニッケル(0)であることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の高分子化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】エーテル系溶媒がテトラヒドロフランで、
    ゼロ価のニッケル錯体がビス(1,5−シクロオクタジ
    エン)ニッケル(0)であることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の高分子化合物の製造方法。
  6. 【請求項6】式(1)で示される単量体を、単量体、溶
    媒およびゼロ価のニッケル錯体の全重量に対し、0.0
    5重量%以上40重量%以下使用することを特徴とする
    請求項1〜5のいずれかに記載の高分子化合物の製造方
    法。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法
    で製造されたことを特徴とする高分子化合物。
  8. 【請求項8】陽極および陰極からなる電極間に、発光層
    を有する高分子発光素子であって、該発光層が請求項7
    記載の高分子化合物を含むことを特徴とする高分子発光
    素子。
  9. 【請求項9】請求項8記載の高分子発光素子を用いたこ
    とを特徴とする面状光源。
  10. 【請求項10】請求項8記載の高分子発光素子を用いた
    ことを特徴とするセグメント表示装置。
  11. 【請求項11】請求項8記載の高分子発光素子を用いた
    ことを特徴とするドットマトリックス表示装置。
  12. 【請求項12】請求項8記載の高分子発光素子をバック
    ライトとすることを特徴とする液晶表示装置。
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