JP2002338546A - ピリジンアルデヒド類の製造方法 - Google Patents

ピリジンアルデヒド類の製造方法

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JP2002338546A
JP2002338546A JP2001152274A JP2001152274A JP2002338546A JP 2002338546 A JP2002338546 A JP 2002338546A JP 2001152274 A JP2001152274 A JP 2001152274A JP 2001152274 A JP2001152274 A JP 2001152274A JP 2002338546 A JP2002338546 A JP 2002338546A
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sodium
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Naoaki Kanda
尚明 神田
Mikio Yamamoto
幹生 山本
Koji Fujita
浩司 藤田
Hirokazu Kagano
宏和 加賀野
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Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業的に有利にピリジンアルデヒド類を製造
する方法を提供する。 【解決手段】 一般式(1); ArCO2X (1) (式中、Arは、置換基を有してもよいピリジル基を示
す。Xは、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表さ
れるピリジンエステル類を、該ピリジンエステル類に対
して0.9〜5倍モルの一般式(2); Na(Y)2Al(NR12)H (2) (式中、2個のYは、同一または異なって、炭素数1〜
4のアルコキシ基を示す。R1およびR2は、炭素数1〜
4のアルキル基を示す。また、このR1およびR2は、こ
れらが結合する窒素原子と共に、酸素原子、硫黄原子も
しくは窒素原子を介しまたは介することなく互いに結合
して6員の飽和複素環を形成してもよい。該複素環は、
置換基を有してもよい。)で表されるナトリウムビスア
ルコキシアミノアルミニウムヒドリドにより還元するこ
とを特徴とする一般式(3); ArCHO (3) (式中、Arは、前記と同様である。)で表されるピリ
ジンアルデヒド類の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピリジンアルデヒ
ド類の製造方法に関する。ピリジンアルデヒド類は、医
薬品中間体等の種々の用途に用いられる有用な化合物で
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、ピリジンアルデヒド類の製造方法
としては、アラン(水素化アルミニウム)と2級アミン
から得られるアミノアルミニウムヒドリドでピリジンエ
ステル類を還元する方法が知られている(Chem.L
ett.,215−218,(1975))。しかしなが
ら、アランが非常に不安定な化合物であるため、安全性
に問題があり、かつ操作が非常に煩雑である上、収率が
低い等の問題点がある。
【0003】一方、ナトリウムビスアルコキシアルミニ
ウムヒドリドとアミンから得られるナトリウムビスアル
コキシアミノアルミニウムヒドリドで芳香族エステル類
を還元して芳香族アルデヒド類を得る方法が知られてい
る(Synthesis Communication
s,526−527,(1976))。しかしながら、芳
香族エステル類に対して5.6倍モルのナトリウムビス
アルコキシアミノアルミニウムヒドリドを用いなければ
ならず、アルミニウム廃水が多量に発生する。また、大
量の溶媒を使用しているため、容積効率が悪く工業的に
有利な方法とは言い難い。
【0004】また、ピリジンエステル類をN,O−ジメ
チルヒドロキシルアミンと反応させ、ワインレブアミド
(Weinreb amide)を合成した後、DIB
AL−Hで還元する方法(J.Org.Chem.,2
000,65,8415−8420)が知られている。
しかしながら、高価なN,O−ジメチルヒドロキシルア
ミンを多量に用いなければならないし、工程が長く、操
作が煩雑である等、工業的に有利な方法とは言い難い。
【0005】さらに、特殊な金属触媒を用いた直接水素
化反応によりピリジンアルデヒド類を製造する方法(特
開平4−187654号公報)が知られている。しかし
ながら、収率が低く、工業的に有利な方法とは言い難
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、工業的に有
利にピリジンアルデヒド類を製造する方法を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、ピリジンエステル類を
特定量のナトリウムビスアルコキシアミノアルミニウム
ヒドリドで還元することにより、ピリジンアルデヒド類
が工業的に有利に得られることを見いだし、本発明を完
成した。
【0008】すなわち、本発明は、下記に示すとおりの
ピリジンアルデヒド類の製造方法を提供するものであ
る。 項1. 一般式(1); ArCO2X (1) (式中、Arは、置換基を有してもよいピリジル基を示
す。Xは、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表さ
れるピリジンエステル類を、該ピリジンエステル類に対
して0.9〜5倍モルの一般式(2); Na(Y)2Al(NR12)H (2) (式中、2個のYは、同一または異なって、炭素数1〜
4のアルコキシ基を示す。R1およびR2は、炭素数1〜
4のアルキル基を示す。また、このR1およびR2は、こ
れらが結合する窒素原子と共に、酸素原子、硫黄原子も
しくは窒素原子を介しまたは介することなく互いに結合
して6員の飽和複素環を形成してもよい。該複素環は、
置換基を有してもよい。)で表されるナトリウムビスア
ルコキシアミノアルミニウムヒドリドにより還元するこ
とを特徴とする一般式(3); ArCHO (3) (式中、Arは、前記と同様である。)で表されるピリ
ジンアルデヒド類の製造方法。 項2. ナトリウムビスアルコキシアミノアルミニウム
ヒドリドが、ナトリウムビス(2−メトキシエトキシ)
(ジエチルアミノ)アルミニウムヒドリドまたはナトリウ
ムビス(2−メトキシエトキシ)モルホリノアルミニウム
ヒドリドである項1に記載のピリジンアルデヒド類の製
造方法。 項3. ピリジンエステル類に対して1〜30倍重量の
溶媒中で還元反応を行う項1または2に記載のピリジン
アルデヒド類の製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるピリジンエス
テル類は、一般式(1); ArCO2X (1) で表される化合物である。
【0010】上記一般式(1)中、Arは、置換基を有
してもよいピリジル基を示す。Xは、炭素数1〜4のア
ルキル基を示す。
【0011】上記置換基としては、炭素数1〜4のアル
キル基、炭素数1〜4のアルコキシ基等が挙げられる。
上記置換基を有してもよいピリジル基としては、例え
ば、ピリジル基、2−メチルピリジル基、6−エチルピ
リジル基、2,6−ジメトキシピリジル基、2−エチル
−6−メチルピリジル基等が挙げられる。
【0012】上記炭素数1〜4のアルキル基としては、
例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ter
t−ブチル基等が挙げられる。
【0013】上記ピリジンエステル類の具体例として
は、例えば、ニコチン酸メチル、2−メチルイソニコチ
ン酸エチル、2,4−ジメトキシニコチン酸イソプロピ
ル、6−メチルニコチン酸メチル、3−エチル−4−メ
チルピコリン酸tert−ブチル等が挙げられる。中で
も、工業的に生産しやすく有用であるという観点から、
ニコチン酸メチル、6−メチルニコチン酸メチルが好適
に用いられる。
【0014】本発明で用いられるナトリウムビスアルコ
キシアミノアルミニウムヒドリドは、一般式(2); Na(Y)2Al(NR12)H (2) で表される化合物である。
【0015】上記一般式(2)中、2個のYは、同一ま
たは異なって、炭素数1〜4のアルコキシ基を示す。R
1およびR2は、炭素数1〜4のアルキル基を示す。ま
た、このR1およびR2は、これらが結合する窒素原子と
共に、酸素原子、硫黄原子もしくは窒素原子を介しまた
は介することなく互いに結合して6員の飽和複素環を形
成してもよい。該複素環は、置換基を有してもよい。こ
の置換基としては、炭素数1〜4のアルキル基が挙げら
れる。
【0016】上記炭素数1〜4のアルコキシ基として
は、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ
基、2−メトキシエトキシ基、tert−ブトキシ基等
が挙げられる。
【0017】上記炭素数1〜4のアルキル基としては、
例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ter
t−ブチル基等が挙げられる。
【0018】上記R1およびR2が、これらが結合する窒
素原子と共に、酸素原子、硫黄原子もしくは窒素原子を
介しまたは介することなく互いに結合して形成する6員
の飽和複素環基としては、例えば、モルホリノ基、チオ
モルホリノ基、ピペラジノ基、ピペリジノ基等が挙げら
れる。
【0019】炭素数1〜4のアルキル基が置換した上記
複素環基としては、例えば、2−メチルモルホリノ基、
N−メチルピペラジノ基、N−エチルピペラジノ基等が
挙げられる。
【0020】上記一般式(2)で表されるナトリウムビ
スアルコキシアミノアルミニウムヒドリドの具体例とし
ては、例えば、ナトリウムビス(2−メトキシエトキシ)
(ジエチルアミノ)アルミニウムヒドリド、ナトリウムビ
スメトキシ(N−メチルピペラジノ)アルミニウムヒドリ
ド、ナトリウムビス(2−メトキシエトキシ)モルホリノ
アルミニウムヒドリド、ナトリウムビスメトキシ(N−
tert−ブチルメチルアミノ)アルミニウムヒドリ
ド、ナトリウムビスエトキシ(チオモルホリノ)アルミニ
ウムヒドリド、ナトリウムメトキシイソプロポキシ(N
−メチルピペラジノ)アルミニウムヒドリド、ナトリウ
ムエトキシメトキシ(ジメチルアミノ)アルミニウムヒド
リド、ナトリウムエトキシメトキシ(2−メチルモルホ
リノ)アルミニウムヒドリド、ナトリウムtert−ブ
トキシメトキシ(チオモルホリノ)アルミニウムヒドリ
ド、ナトリウムエトキシメトキシ(N−メチルピペラジ
ノ)アルミニウムヒドリド等が挙げられる。中でも、工
業的に生産しやすいという観点から、ナトリウムビス
(2−メトキシエトキシ)(ジエチルアミノ)アルミニウム
ヒドリド、ナトリウムビス(2−メトキシエトキシ)モル
ホリノアルミニウムヒドリドが好適に用いられる。ま
た、反応後の後処理の簡便さおよびより安価に製造でき
る観点からは、ナトリウムビス(2−メトキシエトキシ)
(ジエチルアミノ)アルミニウムヒドリドが好ましい。
【0021】上記ナトリウムビスアルコキシアミノアル
ミニウムヒドリドの使用量は、ピリジンエステル類に対
して、0.9〜5倍モル、好ましくは1〜3倍モル、よ
り好ましくは1.1〜1.5倍モルである。ナトリウム
ビスアルコキシアミノアルミニウムヒドリドの使用量が
0.9倍モル未満の場合、還元反応が進行しにくく、収
率が低下する。また、ナトリウムビスアルコキシアミノ
アルミニウムヒドリドの使用量が5倍モルを超える場
合、使用量に見合う効果がなく、アルミニウムを含む廃
水が大量に発生し、経済的でない。
【0022】上記還元反応において用いられる溶媒とし
ては、特に限定されないが、例えば、ベンゼン、トルエ
ン、ヘキサン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン等のエーテル類等が挙げられる。中で
も、取り扱いの簡便さ、経済的観点から、炭化水素類が
好ましく、芳香族炭化水素類がより好ましく、とりわけ
トルエンが好適に用いられる。
【0023】上記溶媒の使用量は、特に限定されない
が、ピリジンエステル類に対して、1〜30倍重量、好
ましくは5〜15倍重量である。溶媒の使用量が1倍重
量未満の場合、反応液の粘度が高くなり、撹拌が困難に
なるおそれがある。また、溶媒の使用量が30倍重量を
超える場合、使用量に見合う効果がなく、容積効率が悪
化し、経済的でない。
【0024】反応温度は、−20℃〜80℃、好ましく
は−15℃〜20℃である。反応温度が−20℃未満の
場合、ピリジンエステル類が析出して撹拌できなくなる
おそれがある。また、反応温度が80℃を超える場合、
副反応が起こりやすく、収率が低下するおそれがある。
反応時間は、反応温度により異なるが、通常、0.1〜
10時間である。
【0025】上記還元反応により生成したピリジンアル
デヒド類は、該ピリジンアルデヒド類を含む反応液に、
酒石酸等の水溶液を添加して反応を終了させ、次いで、
水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液で中和した後、抽
出し、得られた有機層から蒸留等の方法により容易に単
離精製することができる。
【0026】本発明で得られるピリジンアルデヒド類
は、一般式(3); ArCHO (3) で表される化合物である。
【0027】上記一般式(3)中のArは、上記一般式
(1)中のArと同様である。
【0028】上記ピリジンアルデヒド類の具体例として
は、例えば、ニコチンアルデヒド、2−メチルイソニコ
チンアルデヒド、2,4−ジメトキシニコチンアルデヒ
ド、6−メチルニコチンアルデヒド、3−エチル−4−
メチルピコリンアルデヒド等が挙げられる。
【0029】なお、本発明で用いられるナトリウムビス
アルコキシアミノアルミニウムヒドリドを製造する方法
は、特に限定されず、公知の方法を採用することができ
る。例えば、ナトリウムビスアルコキシアルミニウムヒ
ドリドと2級アミンを反応させることにより製造するこ
とができる。
【0030】上記ナトリウムビスアルコキシアルミニウ
ムヒドリドとしては、例えば、ナトリウムビスメトキシ
アルミニウムヒドリド、ナトリウムビスエトキシアルミ
ニウムヒドリド、ナトリウムエトキシメトキシアルミニ
ウムヒドリド、ナトリウムメトキシイソプロポキシアル
ミニウムヒドリド、ナトリウムtert−ブトキシメト
キシアルミニウムヒドリド、ナトリウムビス(2−メト
キシエトキシ)アルミニウムヒドリド等が挙げられる。
中でも、原料の入手が容易で、経済的な観点から、ナト
リウムビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムヒドリ
ドが好適に用いられる。
【0031】上記2級アミンとしては、例えば、ジメチ
ルアミン、ジエチルアミン、N−エチルメチルアミン、
N−tert−ブチルメチルアミン、モルホリン、2−
メチルモルホリン、チオモルホリン、N−メチルピペラ
ジン、N−エチルピペラジン、ピペリジン等が挙げられ
る。中でも、経済性や取り扱い易いという観点から、ジ
エチルアミン、モルホリンが好適に用いられる。
【0032】上記2級アミンの使用量は、ナトリウムビ
スアルコキシアルミニウムヒドリドに対して、0.9〜
1.5倍モル、好ましくは0.9〜1.2倍モルであ
る。2級アミンの使用量が0.9倍モル未満の場合、未
反応のナトリウムビスアルコキシアルミニウムヒドリド
が残存し、ピリジンアルデヒド類の収率が低下するおそ
れがある。また、2級アミンの使用量が1.5倍モルを
超える場合、ナトリウムビスアルコキシジアミノアルミ
ニウムが副生しやすくなり、ナトリウムビスアルコキシ
アミノアルミニウムヒドリドの収率が低下するおそれが
ある。
【0033】
【実施例】以下に、製造例、実施例および比較例により
本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、これらの
実施例に何等限定されるものではない。
【0034】製造例1 撹拌機、温度計および冷却器を備えた300ml容の四
つ口フラスコに、窒素雰囲気下で、ナトリウムビス(2
−メトキシエトキシ)アルミニウムヒドリドの70重量
%トルエン溶液75.1g(0.26モル)およびトル
エン100.1gを仕込み、−5℃まで冷却した。次い
で、モルホリン23.8g(0.27モル)を−5℃〜
−2℃で20分間を要して滴下した後、室温まで昇温
し、ナトリウムビス(2−メトキシエトキシ)モルホリノ
アルミニウムヒドリドのトルエン溶液196.6g
(0.25モル)を得た。
【0035】製造例2 撹拌機、温度計および冷却器を備えた100ml容の四
つ口フラスコに、窒素雰囲気下で、ナトリウムビス(2
−メトキシエトキシ)アルミニウムヒドリドの70重量
%トルエン溶液34.7g(0.12モル)およびトル
エン46gを仕込み、−5℃まで冷却した。次いで、ジ
エチルアミン9.2g(0.13モル)を−5℃〜−2
℃で10分間を要して滴下した後、室温まで昇温し、ナ
トリウムビス(2−メトキシエトキシ)(ジエチルアミノ)
アルミニウムヒドリドのトルエン溶液88.9g(0.
11モル)を得た。
【0036】実施例1 撹拌機、温度計および冷却器を備えた500ml容の四
つ口フラスコに、窒素雰囲気下で、6−メチルニコチン
酸メチルの30重量%トルエン溶液100.7g(0.
20モル)を仕込み、−10℃まで冷却した。次いで、
製造例1の方法で得られたナトリウムビス(2−メトキ
シエトキシ)モルホリノアルミニウムヒドリドのトルエ
ン溶液196.6g(0.25モル)を−10℃〜−8
℃で2時間を要して滴下し、同温度でさらに1時間反応
させた。
【0037】反応終了後、反応液に20重量%酒石酸水
溶液409.7g、30重量%水酸化ナトリウム水溶液
32.8gを添加した後、トルエン層を分液した。得ら
れたトルエン層を濃縮、減圧蒸留して、128〜129
℃/667Paの留分を取得することにより6−メチル
ニコチンアルデヒド19.4g(0.16モル)を得
た。6−メチルニコチン酸メチルに対する収率は80%
であった。
【0038】実施例2 撹拌機、温度計および冷却器を備えた200ml容の四
つ口フラスコに、窒素雰囲気下で、ニコチン酸メチルの
30重量%トルエン溶液45.7g(0.10モル)を
仕込み、−10℃まで冷却した。次いで、製造例1の方
法で得られたナトリウムビス(2−メトキシエトキシ)モ
ルホリノアルミニウムヒドリドのトルエン溶液110.
1g(0.14モル)を−10℃〜−1℃で1時間を要
して滴下し、同温度でさらに1時間反応させた。
【0039】反応終了後、反応液に20重量%酒石酸水
溶液225.0g、30重量%水酸化ナトリウム水溶液
33.0gを添加した後、トルエン層を分液した。得ら
れたトルエン層を濃縮、減圧蒸留して、95〜97℃/
2000Paの留分を取得することによりニコチンアル
デヒド8.9g(0.083モル)を得た。ニコチン酸
メチルに対する収率は83%であった。
【0040】実施例3 撹拌機、温度計および冷却器を備えた200ml容の四
つ口フラスコに、窒素雰囲気下で、6−メチルニコチン
酸メチルの30重量%トルエン溶液50.3g(0.1
0モル)を仕込み、−10℃まで冷却した。次いで、製
造例2の方法で得られたナトリウムビス(2−メトキシ
エトキシ)(ジエチルアミノ)アルミニウムヒドリドのト
ルエン溶液88.9g(0.11モル)を−10℃〜−
2℃で2時間を要して滴下し、同温度でさらに1時間反
応させた。
【0041】反応終了後、反応液に20重量%酒石酸水
溶液204.9g、30重量%水酸化ナトリウム水溶液
16.8gを添加した後、トルエン層を分液した。得ら
れたトルエン層を濃縮、減圧蒸留して、128〜129
℃/667Paの留分を取得することにより6−メチル
ニコチンアルデヒド9.6g(0.079モル)を得
た。6−メチルニコチン酸メチルに対する収率は79%
であった。
【0042】比較例1 撹拌機、温度計および冷却器を備えた200ml容の四
つ口フラスコに、窒素雰囲気下で、6−メチルニコチン
酸メチルの30重量%トルエン溶液50.3g(0.1
0モル)を仕込み、−10℃まで冷却した。次いで、製
造例1の方法で得られたナトリウムビス(2−メトキシ
エトキシ)モルホリノアルミニウムヒドリドのトルエン
溶液47.2g(0.06モル)を−10℃〜−6℃で
1時間を要して滴下し、同温度でさらに1時間反応させ
た。
【0043】反応終了後、反応液に20重量%酒石酸水
溶液102.4g、30重量%水酸化ナトリウム水溶液
18.0gを添加した後、トルエン層を分液した。得ら
れたトルエン層を濃縮、減圧蒸留して、128〜129
℃/667Paの留分を取得することにより6−メチル
ニコチンアルデヒド5.8g(0.048モル)を得
た。6−メチルニコチン酸メチルに対する収率は48%
であった。
【0044】
【発明の効果】本発明の方法によれば、工業的に有利に
ピリジンアルデヒド類を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 浩司 兵庫県加古郡播磨町宮西346番地の1 住 友精化株式会社精密化学品研究所内 (72)発明者 加賀野 宏和 兵庫県加古郡播磨町宮西346番地の1 住 友精化株式会社精密化学品研究所内 Fターム(参考) 4C055 AA01 BA01 BA02 BA05 BA06 CA02 CA06 CA18 DA01 FA01 FA32 FA34 FA37

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1); ArCO2X (1) (式中、Arは、置換基を有してもよいピリジル基を示
    す。Xは、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表さ
    れるピリジンエステル類を、該ピリジンエステル類に対
    して0.9〜5倍モルの一般式(2); Na(Y)2Al(NR12)H (2) (式中、2個のYは、同一または異なって、炭素数1〜
    4のアルコキシ基を示す。R1およびR2は、炭素数1〜
    4のアルキル基を示す。また、このR1およびR2は、こ
    れらが結合する窒素原子と共に、酸素原子、硫黄原子も
    しくは窒素原子を介しまたは介することなく互いに結合
    して6員の飽和複素環を形成してもよい。該複素環は、
    置換基を有してもよい。)で表されるナトリウムビスア
    ルコキシアミノアルミニウムヒドリドにより還元するこ
    とを特徴とする一般式(3); ArCHO (3) (式中、Arは、前記と同様である。)で表されるピリ
    ジンアルデヒド類の製造方法。
  2. 【請求項2】 ナトリウムビスアルコキシアミノアルミ
    ニウムヒドリドが、ナトリウムビス(2−メトキシエト
    キシ)(ジエチルアミノ)アルミニウムヒドリドまたはナ
    トリウムビス(2−メトキシエトキシ)モルホリノアルミ
    ニウムヒドリドである請求項1に記載のピリジンアルデ
    ヒド類の製造方法。
  3. 【請求項3】 ピリジンエステル類に対して1〜30倍
    重量の溶媒中で還元反応を行う請求項1または2に記載
    のピリジンアルデヒド類の製造方法。
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