JP2001002675A - 3−ホルミルチオフェン誘導体の製造方法 - Google Patents

3−ホルミルチオフェン誘導体の製造方法

Info

Publication number
JP2001002675A
JP2001002675A JP11171042A JP17104299A JP2001002675A JP 2001002675 A JP2001002675 A JP 2001002675A JP 11171042 A JP11171042 A JP 11171042A JP 17104299 A JP17104299 A JP 17104299A JP 2001002675 A JP2001002675 A JP 2001002675A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formylthiophene
derivative
aluminum hydride
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11171042A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Sugioka
尚 杉岡
Shingo Ueyama
真吾 植山
Goro Asanuma
五朗 浅沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP11171042A priority Critical patent/JP2001002675A/ja
Publication of JP2001002675A publication Critical patent/JP2001002675A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Abstract

(57)【要約】 【課題】 3−ホルミルチオフェン誘導体を温和な条件
下に収率よく、工業的に有利に製造する方法を提供する
こと。 【解決手段】 一般式(I) 【化1】 (式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、ア
リール基またはアラルキル基を表し、R、Rおよび
は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシル基、アリ
ールオキシ基、アルキルチオ基または置換基を有してい
てもよいアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基
を表す。)で示される3−チオフェンカルボン酸エステ
ルを、2級アミンの存在下、水素化アルミニウム錯化合
物で還元することを特徴とする一般式(II) 【化2】 (式中、R、RおよびRは前記定義のとおりであ
る。)で示される3−ホルミルチオフェン誘導体の製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は3−ホルミルチオフ
ェン誘導体の製造方法に関する。本発明により製造され
る3−ホルミルチオフェン誘導体は、医薬、農薬などの
合成原料として、例えば高活性の抗生物質である6−
[(−)−α−アミノ−3−チエニルアセトアミド]ペ
ニシリン酸の合成中間体として有用である(米国第33
42677号公報参照)。
【0002】
【従来の技術】チオフェン骨格を有する生理活性物質は
これまでに数多く発見されている。これらの化合物の合
成中間体として有用な3−ホルミルチオフェン誘導体の
製造方法としては、(1)3−チオフェンカルボン酸誘
導体を、2級アミンの不存在下、水素化アルミニウムリ
チウムなどの還元剤により3−ヒドロキシメチルチオフ
ェン誘導体に変換した後、二酸化マンガン、クロム酸な
どの酸化剤を用いて酸化する方法[シンセティック コ
ミュニケーション(Synthetic Commun
ication)、14巻、1頁(1988年)参
照]、(2)3−メチルチオフェン誘導体をN−ブロモ
スクシンイミドと反応させて3−ブロモメチルチオフェ
ン誘導体に変換した後、ヘキサメチレンテトラミンを作
用させて該誘導体のブロモメチル基をホルミル基に変換
する方法[オーガニックシンセシス(Organic
Synthesis)、33巻、93頁(1953年)
参照]、(3)3−ブロモチオフェン誘導体にアルキル
リチウムを作用させ、次いでジメチルホルムアミドを反
応させる方法[ジャーナル オブ ザ ケミカル ソサ
イエティー パーキン トランスアクション II(J
ournal of the Chemical So
ciety Perkin Transaction
II)、295頁(1982年)参照]、(4)2,5
−ジアルコキシ−3−ホルミルテトラヒドロフラン誘導
体を、塩化水素の存在下、アルコール溶媒中で二硫化水
素と反応させる方法(特開昭51−63169号公報参
照)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記(1)の方法は、
マンガンまたはクロムなどの有害な重金属化合物を大量
に用いる必要があり、環境保護の観点から好ましくな
い。上記(2)の方法は、3−メチルチオフェン誘導体
からの総収率が40〜55%と低く、また3−ブロモメ
チルチオフェン誘導体の安定性が低いことから大量スケ
ールでの合成には適用し難い。上記(3)の方法は、ア
ルキルリチウムを作用させる際に−70℃以下の極低温
条件で行う必要があり、特殊な設備を要する上、反応制
御が困難であるなどの問題点を有する。上記(4)の方
法は、原料である2,5−ジアルコキシ−3−ホルミル
テトラヒドロフラン誘導体が非常に高価であり、また目
的とする3−ホルミルチオフェン誘導体の収率が40%
以下と低く、工業的に有利な方法とは言い難い。しかし
て、本発明の目的は、3−ホルミルチオフェン誘導体を
温和な条件下に収率よく、工業的に有利に製造し得る方
法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、一般式(I)
【0005】
【化3】
【0006】(式中、Rは置換基を有していてもよいア
ルキル基、アリール基またはアラルキル基を表し、
、RおよびRは水素原子、ハロゲン原子、アル
コキシル基、アリールオキシ基、アルキルチオ基または
置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基もし
くはアラルキル基を表す。)で示される3−チオフェン
カルボン酸エステル(以下、3−チオフェンカルボン酸
エステル(I)と略称する)を、2級アミンの存在下、
水素化アルミニウム錯化合物で還元することを特徴とす
る、一般式(II)
【0007】
【化4】
【0008】(式中、R、RおよびRは前記定義
のとおりである。)で示される3−ホルミルチオフェン
誘導体(以下、3−ホルミルチオフェン誘導体(II)
と略称する)の製造方法を提供することによって達成さ
れる。
【0009】
【発明の実施の形態】上記一般式中、R、R、R
よびRが表すアルキル基としては、例えばメチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イ
ソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、シクロ
プロピル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基など
の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基が挙げられ
る。これらのアルキル基は置換基を有していてもよく、
かかる置換基としては、例えばメトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシル基;
tert−ブチルジメチルシリルオキシ基、tert−
ブチルジフェニルシリルオキシ基などの三置換シリルオ
キシ基などが挙げられる。
【0010】R、R、RおよびRが表すアリール
基としては、例えばフェニル基、ナフチル基などが挙げ
られる。これらのアリール基は置換基を有していてもよ
く、かかる置換基としては、例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基、tert−ブチル基などのアルキル基;メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアル
コキシル基;tert−ブチルジメチルシリルオキシ
基、tert−ブチルジフェニルシリルオキシ基などの
三置換シリルオキシ基;フェニル基、p−メトキシフェ
ニル基などのアリール基などが挙げられる。
【0011】R、R、RおよびRが表すアラルキ
ル基としては、例えばベンジル基、フェネチル基などが
挙げられる。これらのアラルキル基は置換基を有してい
てもよく、かかる置換基としては、例えばメチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソ
ブチル基、tert−ブチル基などのアルキル基;メト
キシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの
アルコキシル基;tert−ブチルジメチルシリルオキ
シ基、tert−ブチルジフェニルシリルオキシ基など
の三置換シリルオキシ基;フェニル基、p−メトキシフ
ェニル基などのアリール基などが挙げられる。
【0012】R、RおよびRが表すアルコキシル
基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキ
シ基、ブトキシ基などが挙げられ、アリールオキシ基と
しては、例えばフェノキシ基、トリルオキシ基、ナフチ
ルオキシ基などが挙げられ、アルキルチオ基としては、
例えばメチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、
ブチルチオ基などが挙げられ、ハロゲン原子としては、
例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子な
どが挙げられる。
【0013】水素化アルミニウム錯化合物としては、例
えば水素化アルミニウムナトリウム、水素化アルミニウ
ムリチウム、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アル
ミニウムナトリウムが挙げられる。これらの中でも、入
手および取扱いの容易さの観点から、水素化アルミニウ
ムリチウム、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アル
ミニウムナトリウムを用いるのが特に好ましい。水素化
アルミニウム錯化合物の使用量は、3−チオフェンカル
ボン酸エステル(I)に対して0.5〜10モル倍の範
囲が好ましく、反応を円滑に進行させる観点からは1〜
2モル倍の範囲がより好ましい。
【0014】2級アミンとしては、ジメチルアミン、エ
チルメチルアミン、ジエチルアミン、メチルイソプロピ
ルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、
メチルブチルアミン、エチルブチルアミン、ジブチルア
ミン、ジイソブチルアミン、ジペンチルアミン、メチル
ヘキシルアミン、ジヘキシルアミン、ジオクチルアミ
ン、N−プロピルシクロプロピルメチルアミン、N−メ
チルシクロヘキシルアミン、N−エチルシクロヘキシル
アミン、N−イソプロピルシクロヘキシルアミン、ジシ
クロヘキシルアミン、N−メチルシクロデシルアミン、
ジベンジルアミン、N−エチルベンジルアミン、N−イ
ソプロピルベンジルアミン、N−ブチルベンジルアミ
ン、N−ベンジルフェネチルアミン、ビス(2−メトキ
シエチル)アミン、メチルアミノアセトアルデヒドジメ
チルアセタール、2−メチルアミノメチル−1,3−ジ
オキソラン、N,N,N’−トリメチルエチレンジアミ
ン、3,3’−イミノビス(N,N−ジメチルプロピル
アミン)、N’−ベンジル−N,N−ジメチルエチレン
ジアミンなどの鎖状の脂肪族2級アミン;2−メチルア
ジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピロリン、ピペリ
ジン、ピペコリン、ジメチルピペリジン、1−ピペロニ
ルピペリジン、4−ベンジルピペリジン、4−フェニル
ピペリジン、4−ピペリジノピペリジン、ヘキサメチレ
ンイミン、ヘプタメチレンイミン、2−メチル−2−イ
ミダゾリン、2−フェニル−2−イミダゾリン、1−メ
チルピペラジン、1−フェニルピペラジン、1−(2−
ピリジル)ピペラジン、1−(4−フルオロフェニル)
ピペラジン、1−ベンジルピペラジン、1−メトキシフ
ェニルピペラジン、3−アザビシクロ[3.2.2]ノ
ナン、モルホリン、チオモルホリン、チアゾリジン、イ
ンドリン、2−メチルインドリン、2,3−ジメチルイ
ンドリン、パーヒドロインドール、1,2,3,4−テ
トラヒドロキノリン、デカヒドロキノリン、1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノリン、イミノジベンジ
ル、フェノキサジン、フェノチアジンなどの環状の脂肪
族2級アミン;N−メチルアニリン、N−エチルアニリ
ン、N−プロピルアニリン、ジフェニルアミン、フェニ
ルベンジルアミン、N−ブチルベンジルアミン、N−エ
チルトルイジン、3−メトキシジフェニルアミン、N−
フェニル−2−ナフチルアミン、2−メチルアミノピリ
ジン、2−アニリノピリジン、2−ベンジルアミノピリ
ジンなどの芳香族2級アミンが挙げられる。これらの中
でも、反応を円滑に進行させる観点からはモルホリン、
1−メチルピペラジンを用いるのが特に好ましい。
【0015】2級アミンの使用量は、使用する水素化ア
ルミニウム錯化合物の種類によって異なるが、該水素化
アルミニウム錯化合物が保有する水素原子に対して0.
5〜1.5モル少ないモルの範囲であるのが好ましく、
0.8〜1.2モル少ないモルの範囲であるのが特に好
ましい。例えば、水素化アルミニウム錯化合物として水
素化アルミニウムリチウムを用いる場合、水素化アルミ
ニウムリチウムはその1分子あたり4個の水素原子を保
有しているので、2級アミンを水素化アルミニウムリチ
ウム1モルに対して2.5〜3.5モル倍の範囲で用い
るのが好ましく、また、水素化アルミニウム錯化合物と
して水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウム
ナトリウムを用いる場合、水素化ビス(2−メトキシエ
トキシ)アルミニウムナトリウムはその1分子あたり2
個の水素原子を保有しているので、2級アミンを水素化
ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム
1モルに対して0.5〜1.5モル倍の範囲で用いるの
が好ましい。
【0016】反応は、溶媒の存在下に行うのが好まし
い。使用する溶媒としては、反応に悪影響を与えない限
り特に限定されるものではなく、例えばペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、オクタン、石油エーテルなどの脂肪族
炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、クメンなど
の芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン、ジ
ブチルエーテルなどのエーテル;またはこれらの混合溶
媒などが挙げられる。溶媒の使用量は、3−チオフェン
カルボン酸エステル(I)に対して0.1〜200重量
倍の範囲が好ましく、反応を円滑に進行させる観点から
は1〜20重量倍の範囲がより好ましい。
【0017】反応温度は、−70℃から使用する溶媒の
沸点の範囲が好ましく、反応を円滑に進行させる観点か
らは−30℃〜30℃の範囲がより好ましい。
【0018】反応は、水素化アルミニウム錯化合物と溶
媒を混合した溶液に2級アミンを滴下し、得られた混合
液を、3−チオフェンカルボン酸エステル(I)を溶媒
に溶解させて所定温度とした溶液に添加する方法、また
は水素化アルミニウム錯化合物と溶媒を混合した溶液に
2級アミンを滴下して得られた混合液に、3−チオフェ
ンカルボン酸エステル(I)または3−チオフェンカル
ボン酸エステル(I)を溶媒に溶解させた溶液を滴下
し、所定温度で反応させる方法が好ましい。
【0019】このようにして得られた3−ホルミルチオ
フェン誘導体(II)は、通常の有機化合物の単離・精
製に用いられる方法により単離・精製することができ
る。例えば、反応混合液に塩酸水溶液、硫酸水溶液、酢
酸水溶液などの酸性水溶液を加え、またはこれらの酸性
水溶液に反応混合液を加えた後、有機層を分液し、無水
硫酸ナトリウムなどで乾燥後、濃縮して得られる粗生成
物を必要に応じて蒸留、再結晶、昇華、クロマトグラフ
ィーなどにより精製する。また、反応混合液に硫酸ナト
リウム、塩化ナトリウムなどの無機塩の飽和水溶液を加
えてアルミニウム塩を析出させ、この塩を濾過により除
去した後、濾液から有機層を分液し、該有機層から粗生
成物を得ることもできる。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定され
るものではない。
【0021】実施例1 温度計、マグネチックスターラおよび滴下漏斗を装備し
た内容積50mlの3口フラスコに水素化アルミニウム
リチウム0.797g(21mmol)を入れ、溶媒と
してテトラヒドロフラン20mlを加えて系内を窒素置
換した。この溶液に、モルホリン5.750g(66m
mol)を室温でゆっくり滴下し、滴下終了後、さらに
室温で1時間攪拌した。次いで、この溶液を0℃に冷却
し、3−チオフェンカルボン酸メチル2.844g(2
0mmol)を内温を0℃以下に保ちながら滴下した。
滴下終了後、この反応液を、15%硫酸水溶液50ml
に内温を10℃以下に保ちながら滴下し、続いて混合物
にトルエン50mlを加えた。混合物から有機層を分液
し、水層をトルエン10mlで抽出し、抽出液を先の有
機層と合わせて水30mlで洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、溶媒などの低沸成分を減圧下に留去した。
得られた残留物をさらに減圧下に蒸留して精製し、無色
の液体として、下記の物性を有する3−ホルミルチオフ
ェン1.907gを得た(収率85%)。
【0022】沸点:86〜87℃/20mmHg1 H−NMRスペクトル(270MHz,CDCl
TMS,ppm)δ:9.93(s,1H),8.14
−8.12(m,1H),7.56−7.46(m,1
H),7.40−7.37(m,1H)
【0023】実施例2 実施例1において、3−チオフェンカルボン酸メチル
2.844g(20mmol)の代わりに3−チオフェン
カルボン酸n−ブチル3.496g(19mmol)を
用いた以外は実施例1と同様に反応および後処理を行
い、3−ホルミルチオフェン1.896gを得た(収率
89%)。
【0024】実施例3 実施例1において、モルホリン5.750g(66mm
ol)の代わりに1−メチルピペラジン6.60g(6
6mmol)を用いた以外は実施例1と同様に反応およ
び後処理を行い、3−ホルミルチオフェン2.019g
を得た(収率90%)。
【0025】実施例4 温度計、マグネチックスターラおよび滴下漏斗を装備し
た内容積200mlの3口フラスコに、水素化ビス(2
−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムの70%
トルエン溶液57.76g(200mmol)を入れ、
溶媒としてトルエン100mlを加えて系内を窒素置換
した。この溶液に、モルホリン19.17g(220m
mol)を室温でゆっくり滴下し、滴下終了後、さらに
室温で1時間攪拌した。一方、別の内容積300mlの
3口フラスコに、3−チオフェンカルボン酸メチル2
7.01g(190mmol)とトルエン50mlを入
れ、系内を窒素置換した後、−5℃まで冷却した。この
溶液に、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニ
ウムナトリウムおよびモルホリンとを混合して先に調製
したトルエン溶液の全量を、内温を0℃以下に保ちなが
ら滴下した。滴下終了後、この反応液を、15%硫酸水
溶液200mlに内温を10℃以下に保ちながら滴下し
た。混合物から有機層を分液し、水層をトルエン30m
lで抽出し、抽出液を先の有機層と合わせて水100m
lで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に溶
媒などの低沸成分を留去した。得られた残留物をさらに
減圧下に蒸留して精製し、3−ホルミルチオフェン2
0.03gを得た(収率94%)。
【0026】実施例5 温度計、マグネチックスターラおよび滴下漏斗を装備し
た内容積200mlの3口フラスコに、水素化ビス(2
−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムの70%
トルエン溶液57.76g(200mmol)を入れ、
溶媒としてトルエン100mlを加えて系内を窒素置換
した。この溶液に、モルホリン19.17g(220m
mol)を室温でゆっくり滴下し、滴下終了後、さらに
室温で1時間攪拌した。次いでこの溶液を−5℃に冷却
し、3−チオフェンカルボン酸メチル27.01g(1
90mmol)を内温を−5℃以下に保ちながら滴下し
た。滴下終了後、反応液に、15%硫酸水溶液200m
lを内温を10℃以下に保ちながら加えた。混合物から
有機層を分液し、水層をトルエン30mlで抽出し、抽
出液を先の有機層と合わせて水100mlで洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に溶媒などの低沸成
分を留去した。得られた残留物をさらに減圧下に蒸留し
て精製し、3−ホルミルチオフェン19.39gを得た
(収率91%)。
【0027】実施例6 実施例5において、3−チオフェンカルボン酸メチル2
7.01g(190mmol)の代わりに3−チオフェ
ンカルボン酸n−ブチル34.96g(190mmo
l)を用い、かつ3−チオフェンカルボン酸n−ブチル
の滴下終了後、−5℃でさらに1時間攪拌した以外は実
施例5と同様に反応および後処理を行い、3−ホルミル
チオフェン18.11gを得た(収率85%)。
【0028】
【発明の効果】3−ホルミルチオフェン誘導体を温和な
条件下に収率よく、工業的に有利に製造し得る方法が提
供される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、ア
    リール基またはアラルキル基を表し、R、Rおよび
    は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシル基、アリ
    ールオキシ基、アルキルチオ基または置換基を有してい
    てもよいアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基
    を表す。)で示される3−チオフェンカルボン酸エステ
    ルを、2級アミンの存在下、水素化アルミニウム錯化合
    物で還元することを特徴とする一般式(II) 【化2】 (式中、R、RおよびRは前記定義のとおりであ
    る。)で示される3−ホルミルチオフェン誘導体の製造
    方法。
JP11171042A 1999-06-17 1999-06-17 3−ホルミルチオフェン誘導体の製造方法 Pending JP2001002675A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11171042A JP2001002675A (ja) 1999-06-17 1999-06-17 3−ホルミルチオフェン誘導体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11171042A JP2001002675A (ja) 1999-06-17 1999-06-17 3−ホルミルチオフェン誘導体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001002675A true JP2001002675A (ja) 2001-01-09

Family

ID=15916021

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11171042A Pending JP2001002675A (ja) 1999-06-17 1999-06-17 3−ホルミルチオフェン誘導体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001002675A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003055367A (ja) * 2001-08-15 2003-02-26 Kuraray Co Ltd 3−ホルミルフラン類の製造方法
JP2010285407A (ja) * 2009-06-15 2010-12-24 Sumitomo Seika Chem Co Ltd 3−ホルミル−2,2,5,5−テトラメチルピロリン−1−オキシルの製造方法
WO2017079368A1 (en) * 2015-11-06 2017-05-11 International Flavors & Fragrances Inc. Formylthiophenes and their use in flavor and fragrance compositions

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003055367A (ja) * 2001-08-15 2003-02-26 Kuraray Co Ltd 3−ホルミルフラン類の製造方法
JP2010285407A (ja) * 2009-06-15 2010-12-24 Sumitomo Seika Chem Co Ltd 3−ホルミル−2,2,5,5−テトラメチルピロリン−1−オキシルの製造方法
WO2017079368A1 (en) * 2015-11-06 2017-05-11 International Flavors & Fragrances Inc. Formylthiophenes and their use in flavor and fragrance compositions

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kitazume et al. Molten salts as a reusable medium for the preparation of heterocyclic compounds
Saidi et al. A simple one-pot three-component reaction for preparation of secondary amines and amino esters mediated by lithium perchlorate
Katritzky et al. Aminoalkylbenzotriazoles: reagents for the aminoalkylation of electron rich heterocycles
JP2001002675A (ja) 3−ホルミルチオフェン誘導体の製造方法
CA2400977C (en) Processes for preparing quinoline derivatives and intermediates thereof
JP2003055367A (ja) 3−ホルミルフラン類の製造方法
DE19801597C2 (de) Basenkatalysierte Synthese von 1-Aryl-4-(arylethyl)piperazinen aus aromatischen Olefinen und 1-Arylpiperazinen
JPH03232849A (ja) β−ケトアミド合成用触媒およびβ−ケトアミドの製造方法
KR100301335B1 (ko) 알파-아릴-감마-부티로락톤의제조방법
JP2835785B2 (ja) 光学活性2−(1−ヒドロキシアルキル)ベンズアルデヒド類の製法
JP2000080082A (ja) 5−ハロゲノ−2−置換ピリジンの製造方法
JPS62281840A (ja) 桂皮酸誘導体の製造方法
CA2818438A1 (en) Processes for the preparation of enamines
JP4380160B2 (ja) 7−キノリニル−3,5−ジヒドロキシヘプト−6−エン酸エステルの製造法
JP2001316368A (ja) キノリンカルバルデヒドの製造方法
JP4667589B2 (ja) 2,4−ジヒドロキシピリジンの製造方法
JP4663105B2 (ja) 2−スルホニル−4−オキシピリジン誘導体の製造方法
JPH10251233A (ja) メチルキノリン類の製造方法
JP3799580B2 (ja) N−置換−n−スルホニルアミド類の製造方法
JP3804080B2 (ja) トリアリールアミン化合物の製造法
JP2000344722A (ja) 4−ヒドロキシメチル−1−アミノシクロペント−2−エン誘導体の製造方法
KR19990036016A (ko) 벤질금속화합물의 제조방법 및 이것을 이용한 4-페닐-1-부텐류의 제조방법
JP3882079B2 (ja) アルドール化合物の効率的な製造方法
JPH0713065B2 (ja) フルフリルアルコ−ル類の製造方法
JP2007297285A (ja) 光学活性なヒドロキシ化合物の製法