JP2002338271A - 金型製造方法、金型、光学素子、および光学素子製造方法 - Google Patents

金型製造方法、金型、光学素子、および光学素子製造方法

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JP2002338271A
JP2002338271A JP2001144661A JP2001144661A JP2002338271A JP 2002338271 A JP2002338271 A JP 2002338271A JP 2001144661 A JP2001144661 A JP 2001144661A JP 2001144661 A JP2001144661 A JP 2001144661A JP 2002338271 A JP2002338271 A JP 2002338271A
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mold
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optical
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Akira Sato
彰 佐藤
Hiroshige Takahara
浩滋 高原
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Minolta Co Ltd
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度な光学素子や部品を製造する。 【解決手段】 タングステンカーバイトを主成分とする
超合金を素材として、所望の形状に切削・研磨した上に
プラズマCVD法によりシリコンを保護層としてコート
し、さらにその上に1μmの厚さのクロム窒化物をコー
トして予備形状金型を製造する。製造された予備形状金
型の形状、あるいはそれにより製造したサンプルの形状
を測定し、その製造誤差から下型用予備形状金型30の
形状補正量を求める。さらに、求めた形状補正量に基づ
いて、下型用予備形状金型30の下型成形面301に所
望の精度が得られるようにエッチングによる補正を行っ
て金型を完成させる。この金型を用いて光学素子や部品
を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微小光学素子など
を高精度に製造する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】情報の大容量化等に伴い、光ピックアッ
プや光通信等の分野において、高精度で小型なレンズ、
ミラー等の素子が求められている。それらの製造方法と
して、金型を用いて形状を光学母材に転写するモールド
手法が提案されている。
【0003】例えば、モールド手法によるレンズの製造
方法を開示した特開平5−96572公報には、金属母
材を切削または研削によって加工し、いったん金型の原
型を得た後、その金型自身の形状、またはその金型によ
りモールドされたレンズの形状を計測し、その計測結果
に応じて金型の製作誤差を機械加工により補正を行う方
法が提案されている。
【0004】また、リソグラフィ手法を用いたマイクロ
レンズの製造方法として、例えば、等方性エッチングを
用いる手法が、特開1995−248403公報、ある
いは特開1997−101401公報に提案されてい
る。さらに、熱リフローを用いた手法が特開1996−
179106公報、あるいは特開2000−16483
7公報に提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、モールド手
法における金型は研磨、研削、切削等の機械加工で製作
されるが、その加工精度は、加工用のバイトの先端曲率
や、金型に対するバイトの機械的な位置決め精度によっ
て制限される。このため、たとえば直径1mm以下の微
小光学素子などを製造するにあたって、金型を精度よく
加工あるいは補正することは困難である。
【0006】例えば、光学素子である反射型の高NA素
子においては、屈折型の素子に比べて3倍以上の厳しい
面精度が要求される。また、波面精度で0.1波長程度
の高精度な波面が要求される用途においては、面の加工
精度は0.05μm以下の高精度が要求される。しか
し、従来技術では上記の理由によって、このような高精
度の素子に対応した金型を得ることは困難である。
【0007】また、熱リフローを用いた手法において
は、表面張力による熱変形を利用するという本質上、そ
れによって得られる形状は限定されてしまう。また、高
精度な面を安定して得ることも難しい。
【0008】一方、エッチングを用いた場合には高精度
な加工が可能であるが、1回のエッチング深さは比較的
浅いため、母材から最終的な立体形状を得るまでの全工
程をエッチングだけで行なおうとすると非常に多数回の
エッチングを繰り返さねばならず、製造効率が極めて悪
い。
【0009】そして、このような問題は、光学素子に限
らず、高い形状精度が要求される部品などの種々の製造
対象物において生じる問題である。
【0010】本発明は、上記課題に鑑みなされたもので
あり、光学素子などの製造対象物を高精度かつ効率よく
形成することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、物体を成形するための金型を製造する方法であっ
て、前記物体の外形に応じた形状を有する予備形状金型
を準備する準備工程と、前記予備形状金型の表面部分を
エッチングで選択的に除去して成形面を得る処理工程と
を備える。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の金型製造方法であって、前記処理工程が、事前の測定
を通じて決定された形状補正量に応じて前記予備形状金
型の表面を選択的にエッチングすることにより前記予備
形状金型の表面の形状を補正する工程を備える。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の金型製造方法であって、前記形状補正量が、エッチン
グ前の前記予備形状金型の表面形状の測定を通じて決定
される。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載
の金型製造方法であって、前記処理工程が、エッチング
前の前記予備形状金型を用いて前記物体のサンプルを製
造する工程と、前記サンプルの表面形状を反映した量の
測定を通じて前記形状補正量を特定する工程とを備え
る。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項2に記載
の金型製造方法であって、前記処理工程が、エッチング
前の前記予備形状金型を用いて前記物体のサンプルを製
造する工程と、前記サンプルの光学性能の測定を通じて
前記形状補正量を特定する工程とを備える。
【0016】請求項6に記載の発明は、物体を成形する
ための金型であって、前記物体の外形に応じた形状を有
する予備形状金型と、エッチングにより前記予備形状金
型の表面部分を所定の形状補正量に応じて選択的に除去
して得られた成形面とを備える。
【0017】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の金型であって、前記形状補正量が事前の測定を通じて
決定される。
【0018】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の金型であって、前記形状補正量が、エッチング前の前
記予備形状金型の表面形状の測定を通じて決定される。
【0019】請求項9に記載の発明は、請求項7に記載
の金型であって、エッチング前の前記予備形状金型を用
いて前記物体のサンプルを製造し、前記サンプルの表面
形状を反映した量の測定を通じて前記形状補正量を特定
する。
【0020】請求項10に記載の発明は、請求項7に記
載の金型であって、エッチング前の前記予備形状金型を
用いて前記物体のサンプルを製造し、前記サンプルの光
学性能の測定を通じて前記形状補正量を特定する。
【0021】請求項11に記載の発明は、請求項6ない
し10のいずれかに記載の金型により製造された光学素
子である。
【0022】請求項12に記載の発明は、光学素子を製
造する方法であって、前記光学素子の外形に応じた形状
を有するプリフォームを準備する準備工程と、前記プリ
フォームの表面形状を選択的にエッチングして前記光学
素子を得る処理工程とを備える。
【0023】請求項13に記載の発明は、請求項12に
記載の光学素子製造方法であって、前記処理工程が、事
前の測定を通じて決定された形状補正量に応じて前記プ
リフォームの表面を選択的にエッチングする補正工程を
備える。
【0024】請求項14に記載の発明は、請求項13に
記載の光学素子製造方法であって、前記処理工程が、前
記プリフォームの表面形状を反映した量の測定を通じて
前記形状補正量を特定する特定工程とをさらに備える。
【0025】請求項15に記載の発明は、請求項13に
記載の光学素子製造方法であって、前記処理工程が、前
記プリフォームの光学性能の測定を通じて前記形状補正
量を特定する特定工程とをさらに備える。
【0026】請求項16に記載の発明は、請求項12な
いし15のいずれかに記載の光学素子製造方法であっ
て、前記光学素子は、入射光に対して順次に作用する複
数の光学面を有しており、前記補正工程においては、前
記複数の光学面のうち特定の光学面を選択的にエッチン
グすることによって前記複数の光学面の一括補正を行
う。
【0027】請求項17に記載の発明は、請求項16に
記載の光学素子製造方法であって、前記複数の光学面は
略平面部分を含んでおり、前記特定の光学面として前記
略平面部分が選択されている。
【0028】請求項18に記載の発明は、請求項12な
いし17のいずれかに記載の光学素子製造方法であっ
て、前記光学素子の直径が1mm以下である。
【0029】請求項19に記載の発明は、所定の光学的
作用に対応する形状に成形されたプリフォームと、前記
プリフォームの表面部分をエッチングで選択的に除去し
て得られた光学面とを備える。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、添付の図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0031】<1. 第1の実施の形態>本発明におけ
る第1の実施の形態では、切削や研削等の製造工程によ
り製造された予備形状金型をエッチングにより補正し、
その補正された金型により高NA反射型レンズを製造す
る。なお、NA(numerical apertur
e:開口数)とは、光線と光軸との角の正弦(sin)
に媒質の屈折率を乗じた値である。
【0032】図1は、第1の実施の形態において製造さ
れる高NA反射型レンズ1を示した図である。高NA反
射型レンズ1は、NA値1.3、直径数mm程度のレン
ズであり、光通信の分野や光記憶装置の光ピックアップ
用の近接場光を発生させる固浸レンズ等に用いられる。
高NA反射型レンズ1の第1開口11から入射した光線
は第2反射面14で反射され、第1反射面13で集光作
用を受け、第2開口12へと集光される。このように、
複数の反射面を有する光学素子においては、波面精度は
使用する光の波長の0.1程度の高精度が要求される。
例えば高NA反射型レンズ1における光学部材の屈折率
nを1.6、使用する光の波長λを0.4μmとすれ
ば、反射面の誤差は光路に対して2倍の影響を与えるこ
とを考慮し、許容される最大誤差dは、数1より0.0
125μmと求まる。
【0033】[数1] d×n×2=0.1×λ 本実施の形態では、この最大誤差がd以下になるよう以
下の方法により、金型および高NA反射型レンズ1を製
造する。
【0034】図2は、第1の実施の形態における高NA
反射型レンズ1を製造する工程を示す流れ図である。ま
た図3は、本実施の形態における高NA反射型レンズ1
を成形するための金型の原型である上型用予備形状金型
20および下型用予備形状金型30(以下、双方を合わ
せて「予備形状金型20,30」と略記する。)を用い
てサンプル原型100Aを製造する様子を示す図であ
り、図4は、補正後の金型を用いて高NA反射型レンズ
1をモールド手法で製造する様子を示した図である。こ
れらの図2ないし図4を用いて本実施の形態における製
造方法を説明する。
【0035】まず、図4に示す上型2と下型3との原型
となる図3に示す予備形状金型20,30を製造する
(ステップS11)。ただし、図4に示す上型2は、そ
の上型成形面201により高NA反射型レンズ1の主に
第1反射面13の形状を成形する金型である。また、下
型3は、その下型成形面301により高NA反射型レン
ズ1の主に第2反射面14の形状を成形する金型であ
る。
【0036】後に、下型3となる下型用予備形状金型3
0は、素材としてタングステンカーバイトを主成分とす
る超合金の母材の上面(下型予備成形面300)を平面
形状に切削・研磨した上にプラズマCVD法によりシリ
コンを保護層としてコートし、さらにその上に1μmの
厚さのクロム窒化物をコートして製造する。なお、クロ
ム窒化物の層を1μmとするのは、一般に金型の製造誤
差量は1μmよりも小さく、後述の処理工程により、エ
ッチングする形状補正量として1μm以下を想定すれば
十分だからである。また、後に上型2となる上型用予備
形状金型20についても、超合金の母材を所望の非球面
の凹曲面形状(上型予備成形面200)に切削・研磨し
た上にシリコンの保護層、クロム窒化物をコートしたも
のを用いる。
【0037】これにより、高NA反射型レンズ1の外形
に応じた形状を有する予備形状金型を準備することがで
きる。
【0038】なお、これら予備形状金型20,30の製
造方法は上記の例に限定されるものではない。すなわ
ち、気孔等がなく、平滑な光学鏡面に研磨できること、
高温での耐酸化性が高く、また構造等の変化がなく、表
面品質が維持されること、製造物の成分が融着せず、ま
た反応せず、離型性がよいこと、高温で硬度、強度が高
いこと等が満たされることが好ましく、これらの条件を
満足するものであれば他の素材、あるいは他の製造方法
により製造されてもよい。
【0039】次に、これらの予備形状金型20,30を
用いて、図3に示すモールド手法により高NA反射型レ
ンズのサンプル原型100Aを製造する(ステップS1
2)。このサンプル原型100Aの表面に選択的に反射
コートが形成され、図1に示す高NA反射型レンズ1と
同様に第1開口11、第2開口12、第1反射面13お
よび第2反射面14を持つサンプル100(図5)が得
られる。
【0040】サンプル100が製造されると、測定装置
でサンプル100の透過波面の測定を行い、予備形状金
型の形状補正量を求める(ステップS13)。図5は、
製造したサンプル100の製造誤差を測定する測定装置
であるマッハツェンダー型干渉計4の概略を示した図で
ある。図5に示すマッハツェンダー型干渉計4は、測定
のためのレーザ光を発生させるレーザ発生装置41、入
射したレーザ光を反射光400と透過光401に分ける
ビームスプリッタ42、反射光400をさらに反射する
ミラー43、透過光401をサンプル100の第1開口
11に導く顕微鏡対物レンズ44、サンプル100の第
2開口12から射出した透過光401を再び第2開口1
2に集光する半球ミラー45、および反射光400と透
過光401との干渉縞を撮影するための撮影レンズ46
並びにCCD47から構成される。
【0041】ここで、製造誤差がなく、設計通りの形状
に製造された仮想的なサンプルを測定すれば、CCD4
7には干渉縞が現れないか、直線が平行に並んだような
干渉縞の画像が得られる。ところが、一般にサンプル1
00には製造誤差があるため、CCD47には曲線とな
った干渉縞の画像が得られる。
【0042】図6は、図5に示したマッハツェンダー型
干渉計4の干渉作用により観測される干渉縞の例を示し
た図である。図6に示す光線402は、図5に示すレー
ザ発生装置41からのレーザ光のうち、サンプル100
の第2反射面14の点Pに入射する光線であり、その一
部はビームスプリッタ42で反射され、さらにミラー4
3で反射されてCCD47上に到達する。
【0043】一方、光線402のうちビームスプリッタ
42を透過した光は、顕微鏡対物レンズ44によりサン
プル100の第1開口11に集光され、第2反射面14
上の点Pで反射される。さらに、第1反射面13上の点
Qで集光作用を受けて、第2開口12に集光される。第
2開口12に集光された光は、半球ミラーで反射され、
再び同一の光路をたどってビームスプリッタ42で反射
されてCCD47に到達する。それぞれ別々の光路から
えられた2つの光線が干渉し、CCD47上に複数の干
渉縞を形成する。干渉縞403は、複数の干渉縞の一つ
を示したものである。観測された干渉縞403等のデー
タは、計算機48に入力され、後述の処理に用いられ
る。なお、NAが1を越える高NA反射型レンズの測定
を行う場合には、半球ミラー45と高NA反射型レンズ
1とを密着させるか、両者の間を高屈折率のオイルで満
たすようにすることにより、このようなレンズであって
も、ここで示す方法による測定が可能となる。
【0044】このようにしてCCD47に得られた干渉
縞403の画像から、実際のサンプル100の透過波面
の形状は容易に計測される。例えば、ミラー43を光軸
方向に動かして干渉縞403の各点の相対位相を計測す
るフリンジスキャニング法等が利用される。
【0045】次に、光線追跡の手法を用いてサンプル1
00の第2反射面14の製造誤差を求める。図7は、光
線追跡の手法を概念的に示した図である。図7に示す平
面501は、サンプル100の第2反射面14を水平面
と仮定して計算機48上に与えた平面である。さらに、
平面501に対して光線402を与えて、平面501上
で光線402が反射する点Pの位置を図7において下方
にずらし、実際に測定された透過波面の形状が得られる
点Sを求める。
【0046】これにより、透過波面の形状誤差が点Pと
点Sとの距離として求まり、この操作を平面501上の
すべての点Pについて行い、対応するすべての点Sを求
めて平面502を求める。すなわち、第2反射面14全
体の補正量が平面501と平面502との差として求ま
る。
【0047】実際に複数の光学面を有する光学素子の製
造においては第1反射面13と第2反射面14との両方
に製造誤差が発生する。しかし、本実施の形態のように
各反射面に入射する光線の方向がほぼ一定の条件(各反
射面の各点に入射する光線が一本しかない。)のもとで
は、第2反射面14にすべての製造誤差が含まれている
と仮定して、第2反射面14の形状を成形する下型3の
みを補正することにより、複数の光反射面(本実施の形
態では第1反射面13と第2反射面14)の誤差を等価
的に一括して補正し、それによって製造される高NA反
射型レンズ1の透過波面を補正することが可能である。
【0048】なお、このように光学素子の製造誤差を測
定するにあたり、その利用対象である光を用いることか
ら、より実用的な測定が可能である。ここで、本実施の
形態における最大補正量δは0.2μmであったと仮定
して、これをエッチングにより補正する方法について説
明する。
【0049】まず、エッチングを行うにあたって、最小
のエッチング量を定める。図8は、エッチングを施した
補正後成形面503を理想成形面504とともに示す図
である。理想成形面504とは、製造された高NA反射
型レンズ1の設計上の光学性能を与える成形面である。
【0050】エッチングにより補正した場合、補正後成
形面503は図8に示すように階段状になる。エッチン
グの際の最小のエッチング量(図8に示す補正後成形面
503の最小の段差の大きさ)を最小エッチング量hと
すると、補正後成形面503と理想成形面504との最
大誤差dは最小エッチング量hの半分となる。ここで、
許容される最大誤差dは、0.0125μmであるから
最小エッチング量hは、0.025μmと求まる。
【0051】図9は、エッチングの際に常に理想成形面
504より深くなるエッチングを行わないようにして補
正した補正後成形面503の予想形状を理想成形面50
4とともに示す図である。最小エッチング量hが0.0
25μmであることから補正後成形面503は、理想成
形面504と最大で0.025μmずれて形成される。
【0052】ここで、高NA反射型レンズ1のような光
学素子の精度においては、反射面の形状誤差による影響
が反射面の位置誤差(図9において上下方向の位置誤
差)に比べて十分に大きいので、理想成形面504を図
9において上下方向に0.0125μm平行移動した平
面505を新たに理想の成形面であるとして誤差評価を
してもよい。したがって、図9に示すように補正後成形
面503と平面505との最大誤差dは0.0125μ
mであるから、前述の目標値が達成される。すなわち、
エッチングによって除去すべき最大量は0.175μm
となる。
【0053】次に、エッチングの回数が最小となるよう
に、エッチング回数と一回のエッチング量を求めるとす
ると、最大0.175μmの深さで、最小エッチング量
hが0.025μmであることから、一回目に0.1μ
m、二回目に0.05μm、三回目に0.025μmの
エッチングを行えばよいことがわかる。
【0054】このように、エッチング前の予備形状金型
20,30を用いて高NA反射型レンズ1のサンプル1
00を製造し、当該サンプル100の表面形状を反映し
た量の測定を通じて予備形状金型20,30(この実施
の形態では30のみ)の形状補正量を特定することがで
き、それに応じた補正を容易に行うことができる。
【0055】図10(a)ないし図10(f)は、下型
用予備形状金型30にドライエッチングを行って補正す
る様子を示した図である。図2およびこれらの図を用い
て下型用予備形状金型30にエッチングによる補正を行
う工程を具体的に説明する。
【0056】まず、図10(a)に示すように下型用予
備形状金型30の下型予備成形面300にレジスト31
を塗布する(ステップS14)。レジスト31の材料と
しては、例えば、レーザ描画ならヘキスト社AZ150
0、EB描画なら日本ゼオン社ZEP−520などを用
いるとよい。続いて図10(b)に示すように、レーザ
描画装置の集光レンズ32により集光したレーザで潜像
をスキャンしてレジスト31にレジストパターンを描画
する(ステップS15)。なお、EB描画の場合はレー
ザ描画装置の代わりにEB露光装置を用いる。また、光
源と空間光変調素子を組み合わせてレジストパターンを
書き込んでもよい。
【0057】次に、図10(c)に示すようにレジスト
31を現像し(ステップS16)、図10(d)に示す
ように下型用予備形状金型30にドライエッチングを行
う(ステップS17)。なお、一度目のエッチング量
は、前述のように0.1μmである。その後、図10
(e)に示すようにレジスト31を除去し(ステップS
18)、一回目のエッチング工程が終了する。
【0058】さらに、補正が完了するまでステップS1
4ないしS18を繰り返してドライエッチングを行う
(ステップS19)。本実施の形態では、前述のように
二回目に0.05μm、三回目に0.025μmのドラ
イエッチングを行って補正が完了し、補正済みの下型成
形面301を持つ下型3が完成される(図10(f)参
照)。なお、この実施の形態では上型用予備形状金型2
0は、そのままで上型2として用いる。
【0059】これにより、事前の測定を通じて決定され
た形状補正量に応じて下型用予備形状金型30の表面を
選択的にエッチングすることにより下型用予備形状金型
30の表面の形状を補正して下型成形面301を得るこ
とができ、高精度な上型2および下型3を容易に製造す
ることができる。
【0060】下型3が完成すると、図3に示すように上
型2と下型3を用いたモールド手法によって高NA反射
型レンズ1を製造する。その後、図1に示すような構造
となるようにレンズの表面に選択的に反射コートを施
す。
【0061】以上により、製造した予備形状金型20,
30(この実施の形態では、そのうち平面を有する下型
用予備形状金型30)に、測定値から得られた形状補正
量に従ってエッチングによる補正を行うことで、従来の
機械加工により補正する場合に比べて高精度な上型2お
よび下型3を製造することができ、さらに、その上型2
および下型3を用いて高NA反射型レンズ1を製造する
ことにより、高精度かつ、安価な高NA反射型レンズ1
を提供することができる。
【0062】<2. 第2の実施の形態>第1の実施の
形態では、サンプル100の形状を測定することによ
り、サンプル100の製造誤差から形状補正量を求めて
いたが、微小なレンズについては形状そのものよりも光
学性能の測定が容易な場合が多く、その方が実用性が高
い。
【0063】まず、第1の実施の形態と同様に上型用予
備形状金型20と下型用予備形状金型30とからサンプ
ル100を製造し、製造されたサンプル100の光学性
能の測定を行ってその製造誤差を求め、形状補正量を決
定する。サンプル100の光学性能の測定により製造誤
差を求める手法として、例えば、「スポットの強度分布
によるレーザー光学系の収差評価」田中康弘・光学第2
2巻8号(1993年8月)456−461に示される
手法を用いる。
【0064】上記手法により製造誤差が求まると、それ
に基づいて形状補正量を決定し、第1の実施の形態にお
ける図10(a)ないし図10(f)に示すエッチング
により下型用予備形状金型30を補正して下型3を製造
する。さらに、上型2および下型3が製造されるとそれ
を用いて高NA反射型レンズ1を図4に示す手法により
製造する。
【0065】以上、サンプル100の光学性能の測定を
通じて形状補正量を特定することにより、容易に第1の
実施の形態と同様の高精度な金型を製造することがで
き、さらに、それによって高精度な光学素子を製造する
ことができる。
【0066】<3. 第3の実施の形態>上記実施の形
態では、本発明に係る金型を製造する際に、エッチング
によって除去すべき形状補正量を、予備形状金型20,
30から製造したサンプル100を測定することにより
求めるとしていたが、直接予備形状金型20,30の表
面形状を測定して形状補正量を求めてもよい。その場
合、補正を行うべき対象を測定することから、より高精
度な金型を製造することができる。
【0067】図11は、予備形状金型を測定する装置で
あるレーザ干渉計61を示した図である。図11におい
て、非球面測定用の回折光学素子(ゾーンプレート6
2)は測定対象となる非球面(上型2の上型成形面20
1)と同一形状の波面を生成するように設計された同心
円上の回折パターンからなる。また、下型用予備形状金
型30を測定する場合には、下型成形面301と同一形
状の波面を生成するように設計されたゾーンプレートを
用いる。なお、予備形状金型20,30は、上記実施の
形態と同様の方法により予め準備される。
【0068】まず、上型予備成形面200および下型予
備成形面300の形状をそれぞれレーザ干渉計61で測
定して各面の形状誤差を計算する。次に、第1反射面1
3上の任意の点Xに対応する第2反射面14上の点Yの
位置を計算機63において光線追跡により求め、上型予
備成形面200および下型予備成形面300の形状誤差
を第2反射面14に反映させる。すなわち、図12の高
NA反射型レンズ1において、第1反射面13上の点X
の誤差があっても、その点を通過(反射)し、かつ第2
開口12に到達する(点Xの誤差の影響をキャンセルす
る)ような第2反射面14上の点Yの位置を求める。
【0069】次に、Y点に対応する点を測定した下型予
備成形面300上で求めれば、両者の距離が点Yにおけ
る第2反射面14の形状補正量となる。第1反射面13
上のすべての点に対して上記の方法により形状補正量を
求めることで第2反射面14全体の形状補正量を求める
ことができる。第2反射面14全体の形状補正量が求ま
ると、それに基づいて第2反射面14を成形する下型予
備成形面300の形状補正量が求まる。
【0070】下型予備成形面300の形状補正量が求ま
ると、第1の実施の形態と同様の手法によりエッチング
が施され下型予備成形面300の補正が行われて、上型
2および下型3が得られ、それら上型2および下型3を
用いて高NA反射型レンズ1が製造される(図4参
照)。
【0071】以上のように、レーザ干渉計61とゾーン
プレート62を用いることにより、形状補正量が、エッ
チング前の予備形状金型20,30の表面形状の測定を
通じて決定され、補正対象である上型2および下型3の
原型を直接測定することから、より高精度な金型を製造
することができる。
【0072】<4. 第4の実施の形態>上記実施の形
態では、金型により光学素子を製造する例について本発
明を適用する場合について説明したが、1mm以下の素
子や部品を製造する場合には一般に微細加工が可能でか
つ安価なリソグラフィ手法が用いられる。本発明はこの
ような方法で製造された光学素子のプリフォームにも適
用することが可能であり、そのような微小光学素子の製
造にも有効性を発揮するものである。
【0073】図13は、第4の実施の形態における光学
素子であるマイクロレンズ7を示した図である。マイク
ロレンズ7は、上記実施の形態に係る高NA反射型レン
ズ1と同様に、第1開口71、第2開口72、第1反射
面73および第2反射面74を有するレンズであるが、
レンズの直径が1mm程度とさらに微小なレンズである
ことが異なる。このような、微小な光学素子の製造には
一般に安価なリソグラフィ手法が用いられる。
【0074】図14は、リソグラフィ手法のうちの熱リ
フロー手法によりマイクロレンズ7のプリフォーム(以
下、「プリフォーム」と略す。)が製造される工程を示
す流れ図である。また、図15(a)ないし図15
(d)は、同じく熱リフロー手法によりプリフォームが
製造される様子を示した図である。これらの図を用いて
プリフォームを製造する方法について説明する。
【0075】まず、図15(a)に示すようにプリフォ
ームの母材となるガラス平板75にレジスト76を塗布
する(ステップS21)。次に、図15(b)に示すよ
うに露光・現像のプロセスによりガラス平板75の表面
上にレジストパターンを作成する(ステップS22)。
【0076】レジストパターンが作成されると、図15
(c)に示すようにそれらを140℃程度に加熱してレ
ジスト76を軟化させ、レジスト76を曲面にする(ス
テップS23)。さらに、図15(d)に示すようにエ
ッチングによりレジスト76の形状をガラス平板75に
転写し(ステップS24)、マイクロレンズ7の外形を
有するプリフォーム本体77aを得る。
【0077】プリフォーム本体77aに反射コートを施
し(ステップS25)、図13に示す第1反射面73お
よび第2反射面74に相当する反射面をそれぞれ形成す
る。これにより、マイクロレンズ7の外形に応じた形状
を有するプリフォーム77を準備することができる。
【0078】図16は、第4の実施の形態に係るマイク
ロレンズ7をプリフォーム77から製造する工程を示す
流れ図である。図17(a)ないし図17(f)は、プ
リフォーム77にエッチングによる補正が行われ、マイ
クロレンズ7が製造される様子を示した図である。以
下、これらの図を用いてマイクロレンズ7の製造方法に
ついて説明する。
【0079】まず、第1の実施の形態と同様にマッハツ
ェンダー型干渉計4を用いた測定手法によりプリフォー
ム77の形状補正量を求める(ステップS31)。な
お、形状補正量は、第2の実施の形態に示した手法によ
って求められてもよい。
【0080】これにより、光学素子のプリフォームの表
面形状の測定、または光学素子のプリフォームの光学性
能の測定を通じて形状補正量を特定することができ、後
述のエッチングにより高精度な光学素子を製造すること
ができる。
【0081】なお、ここでは、上記実施の形態と同様に
最大補正量δは0.2μmであったと仮定して説明す
る。
【0082】プリフォーム77の形状補正量が求まる
と、マイクロレンズ7の第2反射面74に相当する反射
コートを除去してプリフォーム本体77aに戻し(ステ
ップS32)、図17(a)に示すようにプリフォーム
本体77aの略平面側(マイクロレンズ7の第2反射面
74に相当する面)の表面上にレジスト78を塗布する
(ステップS33)。
【0083】次に、図17(b)に示すようにレーザ描
画装置の集光レンズ79によりパターンをレジスト78
に描画し(ステップS34)、図17(c)に示すよう
にレジスト78を現像する(ステップS35)。
【0084】さらに、図17(d)に示すようにレジス
ト78をマスクとして所望の深さのドライエッチングを
プリフォーム本体77aに対して行い(ステップS3
6)、図17(e)に示すようにレジスト78を除去す
る(ステップS37)。第1の実施の形態と同様に補正
が完了するまでステップS33ないしS37の処理を繰
り返し(ステップS38)、反射コートを再びプリフォ
ーム本体77aの表面上に選択的に施して(ステップS
39)、図17(f)に示すようにマイクロレンズ7を
製造する。
【0085】以上により、マイクロレンズ7のように直
径が1mm以下であり、従来では補正することができな
かった微小光学素子についても、事前の測定を通じて決
定された形状補正量に応じて、光学素子のプリフォーム
の表面を選択的にエッチングして光学素子を得ることが
でき、高精度な微小光学素子を製造することができる。
【0086】また、複数の光学面のうち略平面となって
いる特定の光学面のみを選択的にエッチングすることに
よって複数の光学面の一括補正を行うことができ、複雑
な形状の光学面を補正したり、すべての光学面について
補正したりする場合に比べて容易に補正を行うことがで
きる。
【0087】<5. 変形例>以上、本発明の実施の形
態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に
限定されるものではなく様々な変形が可能である。
【0088】例えば、上記実施の形態では補正するエッ
チングの手法としてドライエッチングを用いているが、
これに限定されるものではない。求められた形状補正量
に従って予備形状金型あるいは光学素子を補正できる手
法であればウェットエッチングにより補正がされてもよ
い。
【0089】上記第1ないし第3の実施の形態では、本
発明における金型により製造される製造対象物として高
NA反射型レンズ1を例に説明したが、金型により製造
されるものはこのような光学素子に限られるものではな
い。例えば、微小な金属部品等でもよく、一般に金型に
より成形され製造されるものであればどのようなもので
もよい。
【0090】上記第4の実施の形態では、熱リフロー手
法を用いてマイクロレンズのプリフォームを準備すると
説明したが、これに限られるものではない。例えば、等
方性エッチング手法等が用いられてもよく、一定の精度
で光学素子のプリフォームを製造できる手法であればよ
い。
【0091】
【発明の効果】請求項1ないし5に記載の発明では、物
体の外形に応じた形状を有する予備形状金型を準備し、
予備形状金型の表面部分をエッチングで選択的に除去し
て成形面を得ることにより、機械加工により成形面を得
る場合に比べて高精度な金型を製造することができる。
また、加工量の小さいリソグラフィ手法だけを多数回繰
り返して光学素子等の立体形状を形成する場合と比較し
て製造効率が高い。
【0092】請求項3に記載の発明では、形状補正量
が、エッチング前の予備形状金型の表面形状の測定を通
じて決定されることにより、補正する対象物を直接測定
することから、より高精度な金型を製造することができ
る。
【0093】請求項6ないし10に記載の発明では、物
体の外形に応じた形状を有する予備形状金型の表面部分
をエッチングにより形状補正量を選択的に除去して得ら
れた成形面により、高精度な光学素子や部品を効率よく
製造することができる。
【0094】請求項8に記載の発明では、形状補正量
が、エッチング前の予備形状金型の表面形状の測定を通
じて決定されることにより、補正する対象物を直接測定
することから、より高精度な光学素子や部品を製造する
ことができる。
【0095】請求項11に記載の発明では、光学素子を
請求項6ないし10に記載の金型により製造することに
より、高い精度が要求される用途に用いることができ
る。
【0096】請求項12ないし18に記載の発明では、
光学素子の外形に応じた形状を有するプリフォームを準
備し、プリフォームの表面形状を選択的にエッチングし
て光学素子を得ることにより、安価に高精度な光学素子
を製造することができる。
【0097】請求項16または17に記載の発明では、
複数の光学面のうち特定の光学面を選択的にエッチング
することによって複数の光学面の一括補正を行い、すべ
ての光学面について補正する場合に比べて容易に補正を
行うことができる。
【0098】請求項17に記載の発明では、特定の光学
面として略平面部分が選択されることにより、複雑な形
状の光学面にエッチングを施す場合に比べて容易で高精
度な補正を行うことができる。
【0099】請求項18に記載の発明では、直径が1m
m以下であるような光学素子を高精度に製造することが
できる。
【0100】請求項19に記載の発明では、所定の光学
的作用に対応する形状に成形されたプリフォームの表面
部分をエッチングで選択的に除去して得られた光学面を
備えることにより、高い精度が要求される用途に用いる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における高NA反射
型レンズを示す図である。
【図2】高NA反射型レンズの製造工程を示す流れ図で
ある。
【図3】上型用予備形状金型および下型用予備形状金型
を用いてサンプルを製造する様子を示す図である。
【図4】モールド手法により高NA反射型レンズが製造
される様子を示した図である。
【図5】マッハツェンダー型干渉計による高NA反射型
レンズの製造誤差を測定する様子を示した図である。
【図6】マッハツェンダー型干渉計によって得られる干
渉縞の例を示した図である。
【図7】計算機による光線追跡の手法を示した図であ
る。
【図8】補正後成形面と理想成形面との関係を示した図
である。
【図9】補正後成形面の誤差評価を示した図である。
【図10】下型用予備形状金型にエッチングによる補正
を行う様子を示した図である。
【図11】第3の実施の形態における金型の製造誤差を
レーザ干渉装置で測定する様子を示した図である。
【図12】計算機による光線追跡の手法を示した図であ
る。
【図13】第4の実施の形態におけるマイクロレンズを
示した図である。
【図14】マイクロレンズのプリフォームを製造する工
程を示した流れ図である。
【図15】熱リフロー手法により、マイクロレンズのプ
リフォームが製造される様子を示した図である。
【図16】マイクロレンズのプリフォームからマイクロ
レンズが製造される工程を示した流れ図である。
【図17】マイクロレンズのプリフォームにエッチング
による補正を行う様子を示した図である。
【符号の説明】
1 反射型レンズ 100 サンプル 100A サンプル原型 11,71 第1開口 12,72 第2開口 13,73 第1反射面 14,74 第2反射面 2 上型 20 上型用予備形状金型 200 上型予備成形面 201 上型成形面 3 下型 30 下型用予備形状金型 300 下型予備成形面 301 下型成形面 7 マイクロレンズ 77 プリフォーム 77a プリフォーム本体

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体を成形するための金型を製造する方
    法であって、 前記物体の外形に応じた形状を有する予備形状金型を準
    備する準備工程と、 前記予備形状金型の表面部分をエッチングで選択的に除
    去して成形面を得る処理工程と、を備えることを特徴と
    する金型製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の金型製造方法であっ
    て、 前記処理工程が、 事前の測定を通じて決定された形状補正量に応じて前記
    予備形状金型の表面を選択的にエッチングすることによ
    り前記予備形状金型の表面の形状を補正する工程、を備
    えることを特徴とする金型製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の金型製造方法であっ
    て、 前記形状補正量が、エッチング前の前記予備形状金型の
    表面形状の測定を通じて決定されることを特徴とする金
    型製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の金型製造方法であっ
    て、 前記処理工程が、 エッチング前の前記予備形状金型を用いて前記物体のサ
    ンプルを製造する工程と、 前記サンプルの表面形状を反映した量の測定を通じて前
    記形状補正量を特定する工程と、を備えることを特徴と
    する金型製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の金型製造方法であっ
    て、 前記処理工程が、 エッチング前の前記予備形状金型を用いて前記物体のサ
    ンプルを製造する工程と、 前記サンプルの光学性能の測定を通じて前記形状補正量
    を特定する工程と、を備えることを特徴とする金型製造
    方法。
  6. 【請求項6】 物体を成形するための金型であって、 前記物体の外形に応じた形状を有する予備形状金型と、 エッチングにより前記予備形状金型の表面部分を所定の
    形状補正量に応じて選択的に除去して得られた成形面
    と、を備えることを特徴とする金型。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の金型であって、 前記形状補正量が事前の測定を通じて決定されることを
    特徴とする金型。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の金型であって、 前記形状補正量が、エッチング前の前記予備形状金型の
    表面形状の測定を通じて決定されることを特徴とする金
    型。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載の金型であって、 エッチング前の前記予備形状金型を用いて前記物体のサ
    ンプルを製造し、前記サンプルの表面形状を反映した量
    の測定を通じて前記形状補正量を特定することを特徴と
    する金型。
  10. 【請求項10】 請求項7に記載の金型であって、 エッチング前の前記予備形状金型を用いて前記物体のサ
    ンプルを製造し、前記サンプルの光学性能の測定を通じ
    て前記形状補正量を特定することを特徴とする金型。
  11. 【請求項11】 請求項6ないし10のいずれかに記載
    の金型により製造された光学素子。
  12. 【請求項12】 光学素子を製造する方法であって、 前記光学素子の外形に応じた形状を有するプリフォーム
    を準備する準備工程と、 前記プリフォームの表面形状を選択的にエッチングして
    前記光学素子を得る処理工程と、を備えることを特徴と
    する光学素子製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の光学素子製造方法
    であって、 前記処理工程が、 事前の測定を通じて決定された形状補正量に応じて前記
    プリフォームの表面を選択的にエッチングする補正工
    程、を備えることを特徴とする光学素子製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の光学素子製造方法
    であって、 前記処理工程が、 前記プリフォームの表面形状を反映した量の測定を通じ
    て前記形状補正量を特定する特定工程と、をさらに備え
    ることを特徴とする光学素子製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項13に記載の光学素子製造方法
    であって、 前記処理工程が、 前記プリフォームの光学性能の測定を通じて前記形状補
    正量を特定する特定工程と、をさらに備えることを特徴
    とする光学素子製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項12ないし15のいずれかに記
    載の光学素子製造方法であって、 前記光学素子は、入射光に対して順次に作用する複数の
    光学面を有しており、 前記補正工程においては、前記複数の光学面のうち特定
    の光学面を選択的にエッチングすることによって前記複
    数の光学面の一括補正を行うことを特徴とする光学素子
    製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の光学素子製造方法
    であって、 前記複数の光学面は略平面部分を含んでおり、 前記特定の光学面として前記略平面部分が選択されてい
    ることを特徴とする光学素子製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項12ないし17のいずれかに記
    載の光学素子製造方法であって、 前記光学素子の直径が1mm以下であることを特徴とす
    る光学素子製造方法。
  19. 【請求項19】 所定の光学的作用に対応する形状に成
    形されたプリフォームと、 前記プリフォームの表面部分をエッチングで選択的に除
    去して得られた光学面と、を備えることを特徴とする光
    学素子。
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