JP2001004891A - 対物レンズおよびその製造方法 - Google Patents

対物レンズおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2001004891A
JP2001004891A JP11173065A JP17306599A JP2001004891A JP 2001004891 A JP2001004891 A JP 2001004891A JP 11173065 A JP11173065 A JP 11173065A JP 17306599 A JP17306599 A JP 17306599A JP 2001004891 A JP2001004891 A JP 2001004891A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
holder
optical axis
axis
angle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11173065A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Harada
利明 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP11173065A priority Critical patent/JP2001004891A/ja
Priority to US09/566,539 priority patent/US6392819B1/en
Publication of JP2001004891A publication Critical patent/JP2001004891A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lens Barrels (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1のレンズと第2のレンズとの距離を変化
させることなく傾きと偏芯を調整できる対物レンズとそ
の製造方法を提供する。 【解決手段】 第1のホルダ12に第1のレンズ10を
取付ける工程と、球面13aに第2のレンズ11を摺動
させながら第1のレンズ10の光軸に対して第2のレン
ズ11の光軸がなす角度を調整して、その角度が0とな
るように第2のレンズ11を第2のホルダ13に取付け
る工程と、第1の面12bと第2の面13bとを接触さ
せる工程と、第1の面12bと第2の面13bとを接触
させた状態で第2のホルダ13を第1のホルダ12に対
して摺動させることにより、第1のレンズ10の光軸と
第2のレンズ11の光軸とを一致させて偏芯調整を行な
う工程と、偏芯調整された第2のホルダ13を第1のホ
ルダ12に対して固定する工程とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、対物レンズおよ
びその製造方法に関し、特に、光ディスク、光磁気ディ
スクなどの光学記録媒体からの情報の書込や読出を行な
う光学ピックアップレンズとしての対物レンズおよびそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、情報の記録媒体として、いわゆる
光ディスク、光磁気ディスクまたは光カードのような種
々の光学記録媒体が提案されている。この光学記録媒体
への情報の書込や読出を行なう方法として、光学記録媒
体に光を照射する、いわゆる光学ピックアップが用いら
れている。
【0003】この光学ピックアップにおいては、光学記
録媒体に照射される光は対物レンズにより集光され、そ
の焦点が光学記録媒体の面上に位置する。この方法で
は、対物レンズの開口数(NA)を大きくすることによ
り、集光された光のビーム径を小さくすることができ、
光学記録媒体の信号の記録密度を向上させることができ
る。
【0004】しかし、単一のレンズで構成される対物レ
ンズである、いわゆる単玉レンズでは、開口数を大きく
しようとした場合、屈折パワーを大きくする必要があ
る。屈折パワーを大きくすると対物レンズの曲率が小さ
くなり、屈折面同士の位置決め精度を向上させる必要が
ある。そのため、単玉レンズでは開口数を0.6程度に
するのが限界であった。
【0005】この単玉レンズに対して、2つのレンズで
構成されるいわゆる2群レンズでは開口数を大きくする
ことが可能である。ここで、2群レンズについて説明す
る。
【0006】図9は、従来の2群レンズで構成される対
物レンズの模式図である。図9を参照して、対物レンズ
は、2群レンズ60により構成される。2群レンズ60
は、第1のレンズ61と第2のレンズ62により構成さ
れている。第1のレンズ61は、半導体レーザから発射
されたレーザ光が入射される第1の面63と第2のレン
ズ62に向かい合う第2の面64とからなる。第2のレ
ンズ62は、第1のレンズ61を透過してきたレーザ光
が入射される第3の面65と光学記録媒体に向かい合う
第4の面66とを有する。
【0007】このように構成された2群レンズ60にお
いては、レーザ光の屈折パワーを分散させることができ
るので、容易に開口数を大きくできる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図9で示すような対物
レンズにおいては、第1のレンズ61および第2のレン
ズ62を支持するレンズホルダの加工精度やレンズ固定
時の固定誤差により第1のレンズ61と第2のレンズ6
2との間に相対的な傾きやレンズ軸のずれが生じる。そ
のため、これらを調整するための方法が必要となる。
【0009】ここで、特開平7−220286号公報に
は、いわゆる単玉レンズでのレンズの傾きを調整する方
法が記載されている。しかしながら、この方法では、1
つのレンズの傾きは調整できても、2つのレンズ間の傾
きや、2つのレンズのレンズ軸間のずれの調整(偏芯調
整)はできない。
【0010】また、特開平10−255304号公報で
は、対物レンズとして用いられる2つのレンズ間の傾き
調整と偏芯調整について記載されている。しかしなが
ら、ここに記載された方法では、傾きや偏芯を調整して
いる間にレンズ間の距離が変わり2つのレンズにより構
成される焦点の位置が変化する恐れがある。この場合、
球面収差が発生し、対物レンズ性能を劣化させてしまう
ことになる。
【0011】そこで、この発明は、上述のような問題点
を解決するためになされたものであり、2つのレンズ間
の距離を変えることなく、傾き調整および偏芯調整を行
なうことができ、データを確実に書込み、かつ読取るこ
とができる対物レンズとその製造方法を提供することを
目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に従った対物レ
ンズの製造方法は以下の工程を備える。
【0013】(1) 第1のホルダに第1のレンズを取
付ける工程。 (2) 第2のホルダのレンズ装着面に第2のレンズを
摺動させながら第1のレンズの光軸に対して第2のレン
ズの光軸がなす角度を調整して、その角度が0になるよ
うに第2のレンズを第2のホルダに取付ける工程。
【0014】(3) 第1のホルダの、基準軸に対して
垂直な第1の面と、第2のホルダの、基準軸に対して垂
直な第2の面とを互いに接触させる工程。
【0015】(4) 第1の面と第2の面とを互いに接
触させた状態で第2のホルダを第1のホルダに対して摺
動させることにより、第1のレンズの光軸と第2のレン
ズの光軸とが一致するように偏芯調整を行なう工程。
【0016】(5) 偏芯調整された第2のホルダを第
1のホルダに対して固定する工程。このような工程を備
えた対物レンズの製造方法に従えば、第1のホルダを第
2のホルダに対して摺動させて偏芯調整を行なう。摺動
面としての第1の面と第2の面とが基準軸に対して垂直
であるので、第1のレンズと第2のレンズのそれぞれ
が、基準軸に対して垂直な方向に移動する。そのため、
第1のレンズと第2のレンズとの摺動面からの距離は偏
芯調整の際に変化しない。その結果、第1と第2のレン
ズの光軸のなす角度が0、すなわち平行になっていれ
ば、上述の摺動だけで偏心調整を行なえる。
【0017】また、第2のレンズを取付ける際には、第
2のレンズは第2のホルダのレンズ装着面上で摺動する
ため、第2のレンズと第1のレンズとの距離は第2のレ
ンズの取付けの際に変化することがない。そのため、第
2のレンズの傾きの調整の際にも第1のレンズと第2の
レンズとの距離が変化しない。
【0018】その結果、第1と第2のレンズ間の距離が
常に一定になる。したがって、データを確実に読取るこ
とができ、さらにデータを確実に書込むことができる対
物レンズが提供できる。
【0019】また、第2のホルダに第2のレンズを取付
ける工程は、好ましくは、第1のレンズに設けられた基
準面にレーザ光を照射し、反射したレーザ光を観測する
ことにより第1のレンズの光軸と基準軸とのなす第1の
角度を測定することと、第2のレンズに設けられた基準
面にレーザ光を照射し、反射したレーザ光を観測するこ
とにより第2のレンズの光軸と基準軸のなす第2の角度
を測定することと、第1の角度と第2の角度との差が0
となるように第2のホルダのレンズ装着面上で第2のレ
ンズを摺動させることにより位置決めして第2のレンズ
を第2のホルダに取付けることを含む。
【0020】この場合、第1のレンズの光軸と基準軸と
のなす角度をレーザ光で測定し、さらに、第2のレンズ
の光軸と基準軸とのなす角度をレーザ光で測定するた
め、これらの角度を精密に測定することができる。その
ため、第2のレンズをさらに精密に位置決めすることが
できる。その結果、データを確実に読取ることができ、
かつデータを確実に書込むことができる対物レンズを提
供できる。
【0021】また、偏芯調整を行なう工程は、好ましく
は、第1のレンズと第2のレンズとを通過したレーザ光
のビームスポットの形状が点対称の図形となるように第
2のホルダを摺動させて第2のホルダを位置決めするこ
とを含む。
【0022】この発明に従った対物レンズは、第1のホ
ルダと、第1のレンズと、第2のホルダと、第2のレン
ズを備える。第1のホルダは、基準軸に対して垂直な第
1の面を有する。第1のレンズは、光軸を有し、第1の
ホルダに取付けられている。第2のホルダは、基準軸に
対して垂直な第2の面を有し、第1の面と第2の面とが
接触した状態で第1のホルダに対して固定されている。
第2のレンズは第1のレンズの光軸と同一軸の光軸を有
し、かつ第2のホルダに取付けられている。
【0023】このように構成された対物レンズにおいて
は、第1のレンズが第1のホルダに取付けられ、第2の
レンズが第2のホルダに取付けられているので、第2の
レンズの傾きを第2のホルダ上で調整することにより、
傾きの調整の際に第1のレンズと第2のレンズとの距離
が変化することがない。
【0024】また、基準軸に対して垂直な第1の面と第
2の面とが接しているため、この第1の面に対して第2
の面を摺動させることにより偏芯調整をすれば、偏芯調
整の際に第1のレンズと第2のレンズとの間の距離が変
化することがない。このため、第1のレンズと第2のレ
ンズとの距離が一定となり、焦点の位置が変化しない。
その結果データを確実に読取ることができ、かつデータ
を確実に書込むことができる対物レンズを提供できる。
【0025】また、好ましくは、第2のホルダは球面状
の凹部を有する。第2のレンズは球面状の凹部の曲率半
径と同一の曲率半径を有する球面状の凸部を有する。第
2のホルダの凹部に第2のレンズの凸部がはまり合うよ
うに第2のレンズが位置決めされている。
【0026】この場合、第2のホルダの凹部の曲率半径
と第2のレンズの凸部の曲率半径が同一であるため、こ
れらは隙間なくはまり合う。そのため、第2のホルダに
第2のレンズが確実に位置決めされることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0028】(実施の形態1)図1は、この発明の実施
の形態1に従った対物レンズを示す断面図である。図1
を参照して、対物レンズ1は、第1のレンズ10と、第
1のホルダ12と、第2のレンズ11と、第2のホルダ
13とを備える。
【0029】第1のホルダ12は、第1のレンズ10を
載置するための面である平面12aと、第2のホルダ1
3を載置するための面である第1の面としての平面12
bとを有する。平面12aおよび12bは、一点鎖線で
示す基準軸2に対して垂直な平面である。また、平面1
2aおよび12bは、他の部材と接触するため、高精度
に加工されている。
【0030】第1のレンズ10は第1のホルダ12の平
面12aに載置されている。第1のレンズ10と第1の
ホルダ12とは接着剤により固定されている。第1のレ
ンズ10には、その傾きを計測するための基準面として
の平面10aが形成されている。
【0031】第2のホルダ13は第2のレンズ11を載
置するためのレンズ装着面としての球面13aと第1の
ホルダ12と接触する第2の面としての平面13bとを
有する。平面13bは平面12bと接触しており基準軸
2に対して垂直に形成されている。この平面13bも平
面12bとともに高い精度で形成されている。球面13
aの中心点CPは光軸2上にあり、球面13aの曲率半
径はrである。
【0032】第2のホルダ13の球面13aには第2の
レンズ11が載置されている。第2のレンズ11は球面
13aと接触する球面11bの曲率半径はrであり、球
面13aの曲率半径と同一である。そのため、球面11
bを有する。球面11bのすべての部分が球面13aと
接触している。第1および第2のレンズ10および11
の光軸は、基準軸2と同一軸であることが望ましい。
【0033】次に、球面11bと球面13aとの接触部
分について詳細に説明する。図2は、第2のホルダ13
と第2のレンズ11との接触部分を拡大して示す断面図
である。図2を参照して、第2のホルダ13の球面13
aと第2のレンズ11の球面11bとが同一の曲率半径
rを有する。球面13aは凹部を形成しており、球面1
1bは凸部を形成している。
【0034】次に、図1で示す対物レンズの製造方法に
ついて説明する。図3〜6は、対物レンズの製造工程を
示す図である。
【0035】まず、図1を参照して、第1のホルダ12
の平面12aに第1のレンズ10を載置して第1のレン
ズ10を第1のホルダ12に接着固定する。
【0036】図3を参照して、レーザ光源101から発
射したレーザ光102を第1のレンズ10の平面(コバ
面)10aに照射する。これにより、反射したレーザ光
103が到達する位置を測定する。第1のレンズ10の
光軸が基準軸2に対して傾いている場合には、レーザ光
源101と、反射光103との間の距離dxより、第1
のレンズ10の光軸と基準軸2とのなす角度を算出す
る。
【0037】また、図4を参照して、第1のレンズ10
の光軸と基準軸とのなす角度が0度である場合には、レ
ーザ光源101から照射されたレーザ光102はコバ面
10aで反射してレーザ光源101へ帰る。
【0038】図5を参照して、第2のホルダ13上に第
2のレンズ11を載置する。第2のレンズ11の平面
(コバ面)11aに図3に示す方法と同様にしてレーザ
光を照射する。このレーザ光が平面11aで反射するの
で、反射したレーザ光と入射したレーザ光とのずれから
基準軸2と第2のレンズ11の光軸とのなす角度を求め
る。
【0039】次に、第2のレンズ11上方に治具50を
位置決めする。治具50は第1のレンズ11の平面11
aに接触する平面50aを有する。治具50はアームを
介して位置決めされており図5で示すx軸に平行な方
向、y軸に平行な方向、z軸に平行な方向に平行移動す
ることが可能である。また、治具50は、x軸を中心と
した回動運動、y軸を中心とした回動運動をすることが
可能である。
【0040】この治具50の平面50aと基準軸2との
なす角度が第1のレンズ10の光軸と基準軸2とのなす
角度と一致するように、治具50をx軸を中心とした回
動運動、y軸を中心とした回動運動させる。
【0041】その後、治具50をx軸方向とy軸方向に
動かして治具50を第2のレンズ11の真上に位置決め
する。そして、治具50をz軸方向に移動させて平面5
0aを平面11aに接触させる。これにより第2のレン
ズ11は第2のホルダ13の球面13a上で摺動して第
2のレンズ11の平面11aが治具50の平面50aと
完全に接触する。
【0042】これにより、第2のレンズ11の光軸と基
準軸2とのなす角度は、平面50aと基準軸2とのなす
角度に等しくなり、さらに、第1のレンズ10の光軸と
基準軸2とのなす角度と等しくなる。このように第2の
レンズ11の傾きの調整が終了した時点で第2のレンズ
11と第2のホルダ13とを接着剤で固定する。
【0043】以上の図3〜図5で示す工程に従えば、基
準軸2と第1のレンズ10の光軸とのなす角度と、基準
軸2と第2のレンズ11の光軸とのなす角度が等しくな
り、第1のレンズ10の光軸と第2のレンズ11の光軸
は平行となる。この2つの光軸を一致させるために以下
の偏芯調整を行なう。
【0044】図6を参照して、偏芯調整を行なうには、
第1のホルダ12と第2のホルダ13とを接触させた状
態でこれらをベース板41上に載置する。ベース板41
の下方に、コリメートされたレーザ光を射出するレーザ
光源40を設ける。第2のホルダ13の上方に記録媒体
の透明保護層に対応した厚みを有するカバーガラス42
を設ける。
【0045】カバーガラス42の上方に、集光されたビ
ームスポットを拡大するためのビームスポット観測計用
の対物レンズ43を設ける。対物レンズ43の上方に
は、像を結像させるための結像レンズ44を設ける。結
像レンズ44の上方には結像レンズ44を通過すること
により得られる撮像面を観測するためのCCD(Chareg
e coupled device)45を設ける。ビームスポット観測
用計の対物レンズ43の倍率は100倍とし、結像レン
ズ44の倍率は20倍とする。
【0046】このような装置を用いて、レーザ光源40
からコリメートされたレーザ光を第1のレンズ10に向
かって射出する。第1のレンズ10で集光されたレーザ
光はさらに第2のレンズ11で集光される。そして、カ
バーガラス42上でレーザ光が結像する。
【0047】レーザ光はカバーガラス42から離れるに
従って発散し、対物レンズ43に入る。対物レンズ43
を通過した後、レーザ光はさらに集光し、結像レンズ4
4内に入る。結像レンズ44を通過したレーザ光はCC
D45上で集光し、その集光して得られた像をCCD4
5が観測する。
【0048】ここで、第1のホルダ12に対して第2の
ホルダ13を摺動させてCCD45上で得られる像を観
測する。CCD45上で得られる像が輪帯を含み、点対
称な形状(点対称の図形)となれば第1のレンズ10の
光軸と第2のレンズ11の光軸とが一致したことを示す
ため、この時点で第2のホルダ13を摺動させるのをや
め第2のホルダ13を第1のホルダ12に接着固定す
る。なお、第2のホルダ13を摺動させる際には、マイ
クロメータなどの微少送り機構を利用することにより、
高精度な位置決めが可能となる。
【0049】以上の工程に従い、対物レンズの傾きの調
整と偏芯調整が終了し、高精度に位置決めされた対物レ
ンズ(対物レンズ保持装置)が完成する。
【0050】このような対物レンズとその製造方法に従
えば、まず、第2のレンズ11の傾きを調整する際に、
第2のレンズ11を第2のホルダ13に載置した状態で
調整を行なう。このとき、第2のレンズ11は第2のホ
ルダ13上に載置されており、球面13a上で摺動する
ため、第2のレンズ11と、その下に設けられた第1の
レンズ10との間の距離が変化することがない。
【0051】また、偏芯調整を行なう際には、図6で示
すように、第1のホルダ12に対して第2のホルダ13
を摺動させる。ここで、第1のホルダ12の平面12a
と第2のホルダ13の平面13aとが接触しており、こ
れらは互いに基準軸2に対して垂直であるため、摺動の
際には、第2のレンズ11は基準軸2に対して垂直な面
上を動く。そのため、第1のレンズ10と第2のレンズ
11との間の距離が変化することがない。
【0052】したがって、いずれの工程でも第1のレン
ズ10と第2のレンズ11との間の距離が変化すること
がなく、合成焦点の位置が変わらない。その結果、情報
を正確に読取ることができ、かつ書込むことができる高
精度な対物レンズを提供することができる。
【0053】具体的には、この2群レンズを用いれば、
レンズ単体として要求される誤差の許容範囲、たとえば
0.04rms(root mean square)を超えた収差が発
生することがない。
【0054】また、第2のレンズ11と第2のホルダ1
3とが互いに同一の曲率半径を有する球面11bおよび
13aで接触していることにより、接触面積が大きくな
り、第2のホルダ13に第2のレンズ11を確実に固定
できる。さらに、これらの球面11bおよび13aの作
用により、第1のレンズ10と第2のレンズ11との間
のレンズ間の距離が変化することがない。
【0055】(実施の形態2)図7および図8は、この
発明の実施の形態2に従った第2のレンズと第2のホル
ダとの接触部分を拡大して示す図である。実施の形態1
では第1のレンズ11は球面11bを有し、第2のホル
ダ13は球面13aを有し、これらが互いに接触してい
たが、図7で示す第2のレンズ11は平面であるテーパ
面11cを有し、第2のホルダ13は実施の形態1と同
様球面13aを有する。この場合、第2のレンズ11と
第2のホルダ13とは線接触することになる。
【0056】また、図8で示すように、第2のレンズ1
1が球面11bを有し、第2のホルダ13が平面である
テーパ面13cを有していてもよい。この場合にでも、
第2のレンズ11と第2のホルダ13とが線接触する。
【0057】このような構成とすることにより、実施の
形態1と同様の効果がある。以上、この発明の実施の形
態について説明したが、上述の実施の形態はさまざまな
に変形することが可能である。まず、実施の形態1およ
び2では、レンズ自身をホルダに接触させる構造として
いるが、レンズを上述の球面やテーパ面をもつ部材で保
持し、この部材と接触するようにホルダを設けてもよ
い。
【0058】この場合、レンズを保持する部材として金
属部品を使用することができるので、この金属部品の精
度を向上させやすく、強度を大きくできる。そのため、
傾き調整を行なうために摺動した際にきずがつきにくい
という効果がある。
【0059】また、実施の形態1において偏芯調整の際
にビームスポットの形状を見ながらレンズ間の偏芯調整
を行なう構成としているが、干渉計を用いて波面収差を
測定しながらレンズ間の偏芯調整を行なう構成としても
よい。
【0060】さらに、上述の実施の形態では、2つのホ
ルダにそれぞれレンズを固定し、これらのホルダを接触
させるような構成としているが、第1のホルダまたは第
2のホルダに光軸方向に対する間隔調整機構を持たせる
ことも可能である。なお、この間隔調整機構については
特開平10−255290号公報に記載されているもの
を用いることが可能である。
【0061】これにより、球面の加工公差または接着固
定時に生じる誤差により発生するレンズ間のずれを調整
することができる。
【0062】さらに、上述の実施の形態1では、第2の
レンズの球面と第2のホルダの球面の中心を一致させて
いるが、さらにこの中心と2つのレンズにより得られる
焦点とを一致させることが好ましい。この場合、2つの
レンズ間の偏芯が調整されていれば、傾きの調整を行な
う際に第2のレンズを回動させても、2つのレンズによ
り得られる合成焦点の位置の移動を最小にすることがで
きる。
【0063】また、第2のレンズと第2のホルダの一方
が球面を有し、他方がテーパ面を有して双方が線接触す
る場合においても、第2のレンズの回動中心を2つのレ
ンズの合成焦点と一致させることにより同様の効果を得
ることができる。
【0064】さらに、第2のレンズが半球形またはほぼ
半球形の形状であり、第2のホルダが、この第2のレン
ズの球面または半球面がはまる球面状の凹部を有し、第
2のレンズの球面と凹部の球面との中心がレンズの焦点
と一致する構成とすることも可能である。この場合、レ
ンズ側にレンズを載置するための球面を作る必要がなく
なる。
【0065】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0066】
【発明の効果】この発明による対物レンズの製造方法に
従えば、データを確実に読取ることができ、さらにデー
タを確実に書込むことができる対物レンズを提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に従った対物レンズを
示す断面図である。
【図2】図1で示す第2のレンズと第2のホルダとの接
触部分を拡大して示す図である。
【図3】図1で示す対物レンズの製造方法の第1工程を
示す模式図である。
【図4】図1で示す対物レンズの製造方法の第1工程を
示す模式図である。
【図5】図1で示す対物レンズの製造方法の第2工程を
示す断面図である。
【図6】図1で示す対物レンズの製造方法の第3工程を
示す断面図である。
【図7】この発明の実施の形態2に従った第2のレンズ
と第2のホルダとの接触部分を拡大して示す図である。
【図8】この発明の実施の形態2に従った第2のレンズ
と第2のホルダとの接触部分を拡大して示す図である。
【図9】従来の2群レンズで構成される対物レンズの模
式図である。
【符号の説明】
1 対物レンズ 2 基準軸 10 第1のレンズ 10a,11a,12a,12b,13b 平面 11 第2のレンズ 11b,13a 球面 12 第1のホルダ 13 第2のホルダ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のホルダに第1のレンズを取付ける
    工程と、 第2のホルダのレンズ装着面に第2のレンズを摺動させ
    ながら第1のレンズの光軸に対して前記第2のレンズの
    光軸のなす角度を調整して、その角度が0になるように
    前記第2のレンズを前記第2のホルダに取付ける工程
    と、 前記第1のホルダの、基準軸に対して垂直な第1の面
    と、前記第2のホルダの、基準軸に対して垂直な第2の
    面とを互いに接触させる工程と、 前記第1の面と前記第2の面とを互いに接触させた状態
    で前記第2のホルダを前記第1のホルダに対して摺動さ
    せることにより、前記第1のレンズの光軸と前記第2の
    レンズの光軸とが一致するように偏芯調整を行なう工程
    と、 偏芯調整された前記第2のホルダを前記第1のホルダに
    対して固定する工程とを備えた、対物レンズの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記第2のホルダに前記第2のレンズを
    取付ける工程は、前記第1のレンズに設けられた基準面
    にレーザ光を照射し、反射したレーザ光を観測すること
    により前記第1のレンズの光軸と基準軸とのなす第1の
    角度を測定することと、 前記第2のレンズに設けられた基準面にレーザ光を照射
    し、反射したレーザ光を観測することにより前記第2の
    レンズの光軸と基準軸とのなす第2の角度を測定するこ
    とと、 前記第1の角度と前記第2の角度との差が0となるよう
    に前記第2のホルダのレンズ装着面上で前記第2のレン
    ズを摺動させることにより位置決めして前記第2のレン
    ズを前記第2のホルダに取付けることを含む、請求項1
    に記載の対物レンズの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記偏芯調整を行なう工程は、前記第1
    のレンズと前記第2のレンズとを通過したレーザ光のビ
    ームスポットの形状が点対称の図形となるように前記第
    2のホルダを摺動させて前記第2のホルダを位置決めす
    ることを含む、請求項1または2に記載の対物レンズの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 基準軸に対して垂直な第1の面を有する
    第1のホルダと、 光軸を有し、かつ前記第1のホルダに取付けられた第1
    のレンズと、 基準軸に対して垂直な第2の面を有し、前記第1の面と
    前記第2の面とが接触した状態で前記第1のホルダに対
    して固定された第2のホルダと、 前記第1のレンズの光軸と同一軸の光軸を有し、かつ前
    記第2のホルダに取付けられた第2のレンズとを備え
    た、対物レンズ。
  5. 【請求項5】 前記第2のホルダは球面状の凹部を有
    し、前記第2のレンズは前記球面状の凹部の曲率半径と
    同一の曲率半径を有する球面状の凸部を有し、前記第2
    のホルダの凹部に前記第2のレンズの凸部がはまり合う
    ように前記第2のレンズが位置決めされている、請求項
    4に記載の対物レンズ。
JP11173065A 1999-05-11 1999-06-18 対物レンズおよびその製造方法 Pending JP2001004891A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11173065A JP2001004891A (ja) 1999-06-18 1999-06-18 対物レンズおよびその製造方法
US09/566,539 US6392819B1 (en) 1999-05-11 2000-05-08 Objective lens and fabrication method thereof

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11173065A JP2001004891A (ja) 1999-06-18 1999-06-18 対物レンズおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001004891A true JP2001004891A (ja) 2001-01-12

Family

ID=15953568

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11173065A Pending JP2001004891A (ja) 1999-05-11 1999-06-18 対物レンズおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001004891A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0654270A (ja) * 1992-07-28 1994-02-25 Sharp Corp 衛星放送受信装置
US6392819B1 (en) * 1999-05-11 2002-05-21 Sharp Kabushiki Kaisha Objective lens and fabrication method thereof
WO2003094159A1 (en) * 2002-05-02 2003-11-13 Dataplay, Inc. Method of assembling optical components for an optical pick up
KR100442905B1 (ko) * 2000-10-17 2004-08-02 마쯔시다덴기산교 가부시키가이샤 대물 렌즈 조립체, 대물 렌즈 조립체를 조립/조정하는 장치, 광학 헤드 및 광학 기록 재생 장치
US6873580B2 (en) 2001-05-01 2005-03-29 Dphi Acquisitions, Inc. Objective lens alignment in optical pickup unit assembly
JP2006154201A (ja) * 2004-11-29 2006-06-15 Konica Minolta Opto Inc 光学ユニット及び該光学ユニットを備えた光ヘッド装置
EP1895525A2 (en) 2006-08-30 2008-03-05 Funai Electric Co., Ltd. Optical pickup
JP2010085716A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Fujinon Corp レンズ組立体及び撮像装置
JP2014170123A (ja) * 2013-03-04 2014-09-18 Nidec Sankyo Corp レンズユニット

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0654270A (ja) * 1992-07-28 1994-02-25 Sharp Corp 衛星放送受信装置
US6392819B1 (en) * 1999-05-11 2002-05-21 Sharp Kabushiki Kaisha Objective lens and fabrication method thereof
KR100442905B1 (ko) * 2000-10-17 2004-08-02 마쯔시다덴기산교 가부시키가이샤 대물 렌즈 조립체, 대물 렌즈 조립체를 조립/조정하는 장치, 광학 헤드 및 광학 기록 재생 장치
US6873580B2 (en) 2001-05-01 2005-03-29 Dphi Acquisitions, Inc. Objective lens alignment in optical pickup unit assembly
WO2003094159A1 (en) * 2002-05-02 2003-11-13 Dataplay, Inc. Method of assembling optical components for an optical pick up
JP2006154201A (ja) * 2004-11-29 2006-06-15 Konica Minolta Opto Inc 光学ユニット及び該光学ユニットを備えた光ヘッド装置
EP1895525A2 (en) 2006-08-30 2008-03-05 Funai Electric Co., Ltd. Optical pickup
US7852737B2 (en) 2006-08-30 2010-12-14 Funai Electric Co., Ltd. Optical pickup
JP2010085716A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Fujinon Corp レンズ組立体及び撮像装置
JP2014170123A (ja) * 2013-03-04 2014-09-18 Nidec Sankyo Corp レンズユニット

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100388515B1 (ko) 광학픽업장치
JP3556575B2 (ja) 対物レンズ、それを備えた光ピックアップ装置および対物レンズの組立方法
US6392819B1 (en) Objective lens and fabrication method thereof
US6055113A (en) Optical pickup and an optical pickup objective lense assembling method
JP5540614B2 (ja) オートコリメータを用いた光学素子の偏心調整方法及び偏心測定方法、並びにレンズ加工方法
JP2001004891A (ja) 対物レンズおよびその製造方法
US6487026B2 (en) Optical lens system comprising two more than half-spherical lenses
JPWO2006118221A1 (ja) 対物レンズの傾き調整方法、光ピックアップの製造方法、対物レンズの傾き調整装置、光ピックアップ部品、光ピックアップ、及び光情報記録再生装置
JP3758279B2 (ja) 光学ピックアップ用対物レンズの調整方法及び調整装置
US6510011B2 (en) Optical scanning device
JPH0659172A (ja) 対物レンズ、および対物レンズの傾き調整方法、および対物レンズ製造装置
JP3462997B2 (ja) 光学ピックアップ用対物レンズの調整方法および光学ピックアップ用対物レンズならびに対物レンズ鏡筒およびその調整方法
JP4986148B2 (ja) 光学素子の成形金型、成形金型の加工方法、光学素子、光学装置、光走査装置、画像表示装置、光ピックアップ装置
JP3455244B2 (ja) 対物レンズ傾き検出装置
JP3392900B2 (ja) 対物レンズ傾き調整装置
JP4036226B2 (ja) 光学ピックアップ用対物レンズの傾き検出方法、偏芯検出方法、2群対物レンズのレンズ間距離検出方法、傾き検出装置、及び検査装置
JPH11211611A (ja) 偏心測定装置
JPH07167739A (ja) 非球面測定装置
JPH03147536A (ja) 光学ヘッド
JPH01269248A (ja) 光記録再生装置
JPH06259806A (ja) 対物レンズ傾き調整方法および位置決め装置
JPH07167738A (ja) 非球面測定方法
JP2004126619A (ja) 対物レンズ、およびそれを備えた光ピックアップ装置
JP2004325348A (ja) 非球面レンズの評価方法と評価装置
JPH09223319A (ja) 光ヘッド装置及び光学系の調整方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040309