JP2002337226A - ポリエステルフィルム - Google Patents
ポリエステルフィルムInfo
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- JP2002337226A JP2002337226A JP2001150442A JP2001150442A JP2002337226A JP 2002337226 A JP2002337226 A JP 2002337226A JP 2001150442 A JP2001150442 A JP 2001150442A JP 2001150442 A JP2001150442 A JP 2001150442A JP 2002337226 A JP2002337226 A JP 2002337226A
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- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Abstract
械的特性および耐熱性を有するコンデンサ用ポリエステ
ルフィルムを提供する。 【解決手段】 エチレンナフタレート単位を主たる繰り
返し単位とするポリエステルからなる2軸配向フィルム
であって、240℃における熱収縮率が12%以下であ
ることを特徴とするコンデンサ用ポリエステルフィル
ム。
Description
機械的特性および耐熱性を有するコンデンサ用ポリエス
テルフィルムに関する。
ンテレフタレートやポリプロピレンなどの結晶性ポリマ
ーからなる二軸配向フィルムに金属蒸着等によって金属
薄膜を設けたフィルムコンデンサーがある。フィルムコ
ンデンサーは、その他のコンデンサと同様に各種用途に
用いられているが、近年、電気回路あるいは電子回路の
小型化要求に伴い、小型化や実装可能化が押し進められ
ており、耐熱性向上や薄物化が求められており、耐熱性
と薄肉化の両要求を同時に満足させる素材として、新た
にポリエチレンナフタレートが注目され、その使用が広
がりつつある。特に、自動車エンジンルーム内等の苛酷
な熱的環境で使用される用途などでの使用例が増えてい
るが、優れた耐熱性である故に高温環境下の使用におい
て、軟化しにくく破断等しにくい等の機械的性質の点に
おいては十分であっても、電気特性の点で必ずしも十分
といえる状態ではない。
鑑みなされたものであって、その解決課題は、幅広い温
度域において、優れた電気特性、機械的特性および耐熱
性を有するコンデンサ用ポリエステルフィルムを提供す
ることにある。
に鑑み鋭意検討の結果、特定の構成を有するフィルムに
よれば、上記課題を容易に解決できることを見いだし、
本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の要旨
は、エチレンナフタレート単位を主たる繰り返し単位と
するポリエステルからなる2軸配向フィルムであって、
240℃における熱収縮率が12%以下であることを特
徴とするコンデンサ用ポリエステルフィルムに存する。
本発明でいうポリエステルとは、ジカルボン酸成分とグ
リコール成分とが重縮合されたポリマーであって、ジカ
ルボン酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、
フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’
−ジフェニルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、あ
るいはアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,4
−シクロヘキシルジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸
が挙げられ、グリコールの例としては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、トリメチレングリコール、テ
トラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
本発明でいうエチレンナフタレートとは、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸とエチレングリコールとが縮合した
エステル単位をいう。
トを主たる繰り返しエステル単位とするポリエステルか
らなるが、ここでいう主たる繰り返し単位とするという
のは、具体的には全エステル単位の80モル%以上、好
ましくは90モル%以上を繰り返し単位とすることい
う。一般に、コンデンサに限らず金属蒸着を要するフィ
ルム用途においては、蒸着時の表面性状を平坦に保つた
めに、むしろ熱収縮することを歓迎する傾向にあるが、
本発明のフィルムは、240℃における熱収縮率が12
%以下、好ましくは10%以下であることを特徴の一つ
とするものである。熱収縮率が12%を超えると、焼鈍
過程で絶縁抵抗が低下するため好ましくない。240℃
における熱収縮率を12%以下とする方法としては、二
軸延伸後に十分な高温で熱固定を施すなど方法が挙げら
れる。
フタレートフィルムにおいても“熱収縮率を低減するこ
と”が電気特性改良効果を有していることは知られてい
る。例えば特開平10−163064号公報では、電気
特性改良の観点より150℃での熱収縮率を2%以下と
することが推奨されている。ところが、150℃におけ
る熱収縮率の序列と240℃における熱収縮率の序列と
は一般的には独立であり、低温領域の熱収縮率が低減さ
れても、200℃を超える高温域での熱収縮率は必ずし
も低減されているとは限らず、焼鈍過程での電気特性低
下の防止には直結していない。ただし、実際にコンデン
サとして使用される環境においては、100〜150℃
での熱収縮挙動も重要であることから、150℃におけ
る熱収縮率も1.0%以下、さらには0.7%以下であ
ることが推奨される。
として使用されることから大容量化のためには可能な限
り薄肉であることが望まれる。このため、ポリエステル
フィルムコンデンサにおいては、通常1.5〜12μm
のフィルムが使用されるのが一般的である。特に、数μ
mの極薄フィルムにおいては、長手方向の引張強さが2
20MPa以上、ヤング率が6.0GPaであることが
より好ましい。また、一定以上の強度を保持し、かつ、
良好な電気特性を保持する観点からは、フィルムの固有
粘度は0.50dl/g以上、さらには0.60dl/
g以上であることが望ましい。さらに、高温熱処理時の
熱劣化による固有粘度低下を抑止する観点からは、末端
カルボキシル基濃度は50当量/トン以下であることが
望ましい。
限りにおいて、種々の添加剤を含有させたり、表面処理
を行うことができる。例えば、フィルムの滑り性を付与
するために、各種滑剤粒子を含有させることができる。
用いる粒子としては、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウ
ム等々の無機化合物や、ポリスチレン等々の有機化合物
が例として挙げられる。これらのほか、熱安定化剤を含
有させたり、フィルム表面のアルミ蒸着易接着性付与の
ためのコート層を設けたりコロナ放電処理、プラズマ処
理を施すことも可能である。
明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。なお、以下の諸例に
おいて、「部」とあるのは重量部の意味である。
さ1000mmに切り出し、両表面に(株)ニッカ製ニ
ッカリコをまぶし、イナートオーブンにて窒素気流下所
定温度にて3分間の熱処理を施した。ただし、寸法固定
されないように自由端として熱処理を施した。熱処理後
直ちに冷水に浸漬し急冷し、表面を水洗後試料を取り出
し、長さL(mm)を測定し下式に従ってかかる温度に
おける長手方向・横方向それぞれの熱収縮率を算出した
上、大きい方の値を該試料の熱収縮率とした。 熱収縮率(%)=(1−L/1000)×100
うえで、当該コンデンサを200℃5時間窒素雰囲気下
で熱処理を施した後、コンデンサの絶縁抵抗を求め、高
温耐熱性を以下の3段階に分類した。 ○(良好) 絶縁抵抗≧1.0×109 △(使用可) 1.0×107≦絶縁抵抗<1.0×1
09 ×(不可) 絶縁抵抗<1.0×107
ものの静電容量Cを求めた。さらに、当該コンデンサ
を、温度85℃湿度85%の環境下で100Vの直流電
圧を印加しつつ1000時間保持した後、再び静電容量
C’を求め、下式に従って静電容量変化率を算出した。 静電容量変化率(%)=(1−C’/C)×100 得られた静電容量変化率より実用耐熱性を以下の3段階
に分類した。 ○(良好) |静電容量変化率|≦10% △(使用可) 10<|静電容量変化率|<25% ×(不可) |静電容量変化率|≧25%
媒に溶解する。濃度の異なる4水準の溶液の比粘度を求
め、濃度に対する2次関数として回帰を行い、1次項の
係数を固有粘度とした。
機で区間長を50mmとして200mm/分の引張速度
で伸長し、引張り強さすなわち破断時の応力を求めた。
機で区間長を300mmとして30mm/分の引張速度
で伸長し、ヤング率を求めた。
6−ジカルボン酸ジメチル100部、エチレングリコー
ル65部およびエステル交換触媒として酢酸マグネシウ
ム0.09部を使用し、常法に従いエステル交換反応を
行った後、平均粒子径1.5μm無定形シリカ粒子のエ
チレングリコールスラリー添加した。次いで燐酸0.0
3部を添加した後、三酸化アンチモン0.04部を添加
し、常法に従って重縮合反応を進め、ポリエステルaを
得た。得られたポリエステルaの固有粘度は0.70d
l/g、シリカ含有濃度は0.1部であった。
がら300℃で溶融し、Tダイよりシート状に押し出し
た後、静電印加しながら冷却ドラムに密着させ直ちに6
0℃にまで急冷し実質的に非晶質のフィルムを得た。得
られた非晶質フィルムをロール延伸機にて140℃で長
手方向に4.5倍延伸を施した。次に、かかる1軸延伸
フィルムをテンター延伸機にて、160℃で横方向に
4.1倍延伸を施し、引き続きテンター延伸機内にて2
40℃で幅方向に9%の幅弛緩を施しながら熱固定1秒
間を実施し、更に定幅で240℃の熱固定を1秒間施し
た。室温まで冷却後、フィルムを巻き上げ、厚さ3.7
μmのフィルムを得た。フィルムの固有粘度は0.65
dl/g、長手方向の引張り強さは240MPa、長手
方向のヤング率は6.6GPaであった。
℃とした以外は実施例1と同様にして、厚さ3.5μm
のフィルムを得た。フィルムの固有粘度は0.64dl
/g、長手方向の引張り強さは250MPa、長手方向
のヤング率は6.5GPaであった。
40℃2秒間の熱固定を施すのみとした以外は実施例1
と同様にして、厚さ3.7μmのフィルムを得た。フィ
ルムの固有粘度は0.64dl/g、長手方向の引張り
強さは240MPa、長手方向のヤング率は6.6GP
aであった。
特性および耐熱性に優れ、コンデンサ用途において有用
であり、その工業的価値は高い。
Claims (2)
- 【請求項1】 エチレンナフタレート単位を主たる繰り
返し単位とするポリエステルからなる2軸配向フィルム
であって、240℃における熱収縮率が12%以下であ
ることを特徴とするコンデンサ用ポリエステルフィル
ム。 - 【請求項2】 150℃における熱収縮率が1.0%以
下であることを特徴とする請求項1記載のコンデンサ用
ポリエステルフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001150442A JP2002337226A (ja) | 2001-05-21 | 2001-05-21 | ポリエステルフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001150442A JP2002337226A (ja) | 2001-05-21 | 2001-05-21 | ポリエステルフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002337226A true JP2002337226A (ja) | 2002-11-27 |
Family
ID=18995448
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001150442A Pending JP2002337226A (ja) | 2001-05-21 | 2001-05-21 | ポリエステルフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002337226A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61273877A (ja) * | 1985-05-29 | 1986-12-04 | 東レ株式会社 | コンデンサ |
JPS62136013A (ja) * | 1985-12-09 | 1987-06-19 | ダイアホイルヘキスト株式会社 | コンデンサ−用ポリエチレン−2,6−ナフタレ−トフイルム |
JPH10149944A (ja) * | 1996-11-18 | 1998-06-02 | Diafoil Co Ltd | 自動車搭載コンデンサ用フィルム |
-
2001
- 2001-05-21 JP JP2001150442A patent/JP2002337226A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61273877A (ja) * | 1985-05-29 | 1986-12-04 | 東レ株式会社 | コンデンサ |
JPS62136013A (ja) * | 1985-12-09 | 1987-06-19 | ダイアホイルヘキスト株式会社 | コンデンサ−用ポリエチレン−2,6−ナフタレ−トフイルム |
JPH10149944A (ja) * | 1996-11-18 | 1998-06-02 | Diafoil Co Ltd | 自動車搭載コンデンサ用フィルム |
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