JP2002336836A - ダイオキシン類及び/又はポリ塩化ビフェニルに汚染した固体の浄化装置 - Google Patents
ダイオキシン類及び/又はポリ塩化ビフェニルに汚染した固体の浄化装置Info
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Abstract
ルで汚染された固体を浄化・無害化するとともに、その
固体を汚染しているこれらの化合物を分解して無害化す
る浄化装置。 【解決手段】 電子発生器で生じた電子を電場で加速で
きる機能を内部に有した低圧容器内に、ダイオキシン類
及びポリ塩化ビフェニルに汚染した固体を置き、気化し
たこれらの有機物に、直接、加速された電子ビームを照
射し、これら有害物を分解することを特徴とする浄化装
置。
Description
又はポリ塩化ビフェニルで汚染された固体を浄化、無害
化するとともに、その固体を汚染しているこれらの化合
物を分解して無害化することに関する。
圧下で、高温燃焼することにより、ダイオキシン類及び
/又はポリ塩化ビフェニル等の有害物を分解し、汚染固
体の浄化を行うことが行われていた。
されたエネルギーの殆どは汚染固体や雰囲気ガスに熱エ
ネルギーとして吸収される。その結果、有害物の分解へ
のエネルギー効率が低下する。
する試みはあるが、電子ビーム加速器の加速管は真空状
態に保たれ、外部と遮断するために金属箔を有するた
め、金属箔により電子ビームエネルギーの一部が失われ
る。
照射するためには、高エネルギーの電子ビームを発生す
ることができる電子ビーム加速器が必要であり、また照
射に伴って制動X線が生じる。その結果、汚染固体及び
加速器を鉛等の遮蔽体で覆うと同時に、加速器運転に有
資格者が必要となる。そこで、本発明は、これらの問題
点の解決を図ったものである。
ため、本発明においては、加速器内を真空に近い低圧状
態にし、その中に、有害物であるダイオキシン及び/又
はポリ塩化ビフェニルに汚染した固体及び電子ビームを
発生できる機器の双方を置き、金属箔を有することなく
電子ビームの照射を行う。
り、上記有害物を気化させ、ガス相に移動させることに
より、制動X線の発生量の少ない低エネルギー電子ビー
ムでの照射を可能にする。
気圧の高いガスは共存できず、電子ビームにより生じた
ラジカルの競争反応による利用効率の低下を抑えること
ができる。以上のことから、本発明においては、電子ビ
ーム照射に伴う、生産コストの低減及びエネルギーの利
用効率の向上を図ることができることを見出した。
とおり、ダイオキシン類及び/又はポリ塩化ビフェニル
で汚染された物質を収容するための低圧用容器、その物
質から発生するダイオキシン類及び/又はポリ塩化ビフ
ェニルの捕集管、捕集管の頂部に設けられた熱電子発生
器、その発生器の下に設けられた電子加速器、その加速
器の下に設けられた分解ガスの吸引管、並びに捕集管の
下部に設けられた窒素、酸素及び水からなる混合ガスを
噴霧するための細管から構成されており、この吸引管に
設けられた真空ポンプを作動させて容器内を低圧にする
ことにより汚染物資から発生したダイオキシン類及び/
又はポリ塩化ビフェニルを捕集管中を上昇させ、それに
熱電子発生器からの熱電子ビームを電子加速器で加速し
た加速熱電子ビームを照射することによりダイオキシン
類及び/又はポリ塩化ビフェニルを無害物に分解して放
出するものである。
場合には、その分解生成物はクロロフェノールや塩素が
外れた物質、更には炭酸ガス、塩素等であり、これらの
生成物はダイオキシン類やポリ塩化ビフェニルに比べて
毒性の小さな物質である。
密度のエネルギーを媒体に付与することができ、直接、
ダイオキシン類及びポリ塩化ビフェニルを解離したり、
酸素が共存する場合には酸化分解することができるもの
である。。
合には、酸化力の強い活性種を生成することができ、こ
の酸化種により有害物を酸化分解することができる。本
発明でいう低圧状態とは、5Pa以下の状態を示し、本
発明にいう汚染固体とは、土壌、ごみ焼却及び飛灰、使
用済み活性炭等、ダイオキシン類及びポリ塩化ビフェニ
ルに汚染された固体一般であり、またその処理の形態
は、バッチ方式及び流通方式のいずれの場合においても
実施可能である。本発明で使用される電子ビームとは、
50keV以下のエネルギーを有するものを示す。
低圧容器内に任意の圧力の混合ガスを供給できるものと
する。即ち、電子ビームによって、混合ガスから活性種
が生じ、この活性種によって有害物が分解される。混合
ガスの濃度が大きすぎると、生じた活性種が混合ガスに
捕まり、又逆に小さすぎると活性種が生じなかったりし
て単位エネルギーあたりの分解効率が減少する。高分解
効率を維持するためには、これらの有害物の濃度に対し
て適当な混合ガスの濃度が必要である。そこで、本発明
の装置では、細管の長さを変えて、低圧容器内に供給さ
れる混合ガスの濃度を調節する。
含む水分含有土壌5kgを本発明の装置内(実容積10
L)に置き、圧力を測定しつつ、ポンプで吸引を行っ
た。またポンプからの排ガスをメタノール溶液中でバブ
リングし、土壌から蒸発したポリ塩化ビフェニルを回収
し、濃度を測定した。吸引開始直後から2時間程度の
間、装置内圧は、約3200Paの圧力で一定であっ
た。この間に得られたメタノール中には、ポリ塩化ビフ
ェニルは認められなかった。
分の間、0.01Pa付近で一定となった後、装置内が
徐々に高い真空度となった。この間に得られたメタノー
ル中には、約0.95mgのポリ塩化ビフェニルが認め
られた。
の装置内に設置し、ポンプで吸引し、チャンバー内圧が
約3200Paを下回ることを確認してから、内圧が
0.01Paを下回るまで電子ビーム照射を行った。電
子ビームの線量を変えて照射を行った結果、約10kG
y以上の線量でメタノール中のポリ塩化ビフェニルは認
められなくなった。
Paとなったことを確認し、内圧がこの圧力の1.5倍
程度になるように水分含有空気の添加を行った。電子ビ
ームの線量をそれぞれ変えて、照射を行った結果、約6
kGy以上線量でメタノール中のポリ塩化ビフェニルは
認められなくなった。
1ngのダイオキシンを含む水分含有土壌5kgを本発
明の装置内(実容積10L)に置き、圧力を測定しつ
つ、装置外部からヒーターにより約50℃に加熱しつつ
ポンプで吸引を行った。またポンプからの排ガスをメタ
ノール溶液中でバブリングし、土壌から蒸発したダイオ
キシンの濃度を測定した。吸引開始直後から30分程度
の間、約13000Paの圧力で一定であった。この
間、得られたメタノール中には、ダイオキシンは認めら
れなかった。その後、装置内圧は徐々に低下し、約20
分の間、約0.05Paで一定となった後、装置内が徐
々に高い真空度となった。この間得られたメタノール中
には、TEQ換算で約0.93μgのダイオキシンが認
められた。
に置き、ヒーターで加熱しながらポンプで吸引し、本発
明の装置内圧が約13000Paを下回ることを確認し
てから、内圧が0.05Paを下回るまで電子ビーム照
射を行った。電子ビームの線量を変えて照射を行った結
果、約13kGy以上の線量でメタノールのダイオキシ
ンは認められなくなった。
約0.05Paとなったことを確認し、内圧が1.5倍
になるように水分含有空気の添加を行った。電子ビーム
の線量をそれぞれ変えて、照射を行った結果、約7kG
y以上の線量でメタノール中のダイオキシンは認められ
なくなった。
も最も毒性の強いダイオキシンの重みを1として、他の
ダイオキシンの重みを決め、この重みをそれぞれの濃度
に掛け算して、ダイオキシン全体の濃度として標記した
ものである。)
オキシン類及び/又はポリ塩化ビフェニルのみを、選択
的に分解することが可能となった。
Claims (2)
- 【請求項1】 電子発生器で生じた電子を電場で加速で
きる機能を内部に有した低圧容器内に、ダイオキシン類
及び/又はポリ塩化ビフェニルに汚染した固体を置き、
気化したこれらの有機物に、直接、加速された電子ビー
ムを照射し、これら有害物を分解することを特徴とする
浄化装置。 - 【請求項2】 酸素、窒素及び水分を任意の割合で、細
管を通じて上記低圧容器内に供給しつつ、電子ビームを
照射し、有害物を分解することを特徴とする請求項1記
載の装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001142665A JP2002336836A (ja) | 2001-05-14 | 2001-05-14 | ダイオキシン類及び/又はポリ塩化ビフェニルに汚染した固体の浄化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001142665A JP2002336836A (ja) | 2001-05-14 | 2001-05-14 | ダイオキシン類及び/又はポリ塩化ビフェニルに汚染した固体の浄化装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002336836A true JP2002336836A (ja) | 2002-11-26 |
Family
ID=18988930
Family Applications (1)
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JP2001142665A Pending JP2002336836A (ja) | 2001-05-14 | 2001-05-14 | ダイオキシン類及び/又はポリ塩化ビフェニルに汚染した固体の浄化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002336836A (ja) |
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- 2001-05-14 JP JP2001142665A patent/JP2002336836A/ja active Pending
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