JP2002335654A - モータおよびモータ製造方法 - Google Patents

モータおよびモータ製造方法

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JP2002335654A
JP2002335654A JP2001140642A JP2001140642A JP2002335654A JP 2002335654 A JP2002335654 A JP 2002335654A JP 2001140642 A JP2001140642 A JP 2001140642A JP 2001140642 A JP2001140642 A JP 2001140642A JP 2002335654 A JP2002335654 A JP 2002335654A
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terminal
brush holder
brush
holder stay
motor
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JP2001140642A
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Hideyuki Yagi
秀幸 八木
Takayuki Imamura
隆幸 今村
Yoshiaki Sasaki
義明 佐々木
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Asmo Co Ltd
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Asmo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、電気部品の組み付け性、作
業性の向上を図りつつ、モータを小型、扁平化をするこ
とができ、さらに、多品種仕様への対応が容易なモータ
を提供する。 【解決手段】 本発明は、一対の平面部20a、20b
およびこの平面部20a、20bの両端を繋ぐ一対の曲
面部20c、20dを有する扁平筒状に形成され、少な
くともブラシ4a、4bとアーマチャ7を収容する導電
性のヨークハウジング3と、板状部を備えるブラシホル
ダステー22と、を備えたモータ1に関する。ブラシホ
ルダステー22の一方の面には、少なくともブラシ4
a、4bと電気部品を備え、ブラシホルダステー22の
他方の面には、導電性のターミナル51を備え、ブラシ
ホルダステー22は、ターミナル51の切断位置に対応
する位置に開孔95、96を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラシとコンミテ
ータとの間で発生する電磁ノイズを抑制するための回路
を備えたモータおよびモータ製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の直流モータにおいて、アーマチャ
の回転軸端には、コンミテータが配置され、前記回転軸
基部には、コアに巻き付けられた巻線が備えられてい
る。
【0003】アーマチャは、一端面が開口し他端が閉塞
した略円筒形状に形成されるヨークハウジングに収容さ
れており、前記開口面近傍には、ヨークハウジングと同
様な断面形状を有する板状の絶縁物から構成されるブラ
シホルダステーが備えられる。
【0004】ブラシホルダステーの板状部の一方の面に
は、一対のブラシが配設され、ブラシは、ブラシバネに
よりコンミテータに付勢するように摺接されている。
【0005】各々のブラシには、陽極と陰極のリード線
がそれぞれ電気的に接続され、陽極と陰極のリード線
は、回転するアーマチャに接触しないように、ブラシホ
ルダステーの他方の面にそれぞれ配線され、外部の電源
供給装置に接続されている。
【0006】ここで、モータ組み立て時におけるリード
線の配線は、細かい作業であるため作業効率が低く、ま
た、回転するアーマチャに接触しないようにするため、
配線の取り回しにスペースを要するという問題があっ
た。
【0007】そこで、上記問題を解決すべく手段とし
て、ブラシホルダステーの他方の面に所定の電気経路を
形成する導電性のターミナルを備えるモータが開示され
ている。
【0008】ターミナルは、ブラシホルダステーの板状
部の他方の面において、外部の電源供給装置の陽極にリ
ード線を用いて接続される陽極ターミナルと、外部の電
源供給装置の陰極にリード線を用いて接続される陰極タ
ーミナルの2枚から構成されている。
【0009】また、陽極ターミナルは、陽極用ピッグテ
ールを用いて陽極ブラシに接続され、陰極ターミナル
は、陰極用ピッグテールを用いて陰極ブラシに接続され
ている。
【0010】上記の通り、ターミナルを用いることで、
外部の電源供給装置とブラシを直接に接続することを必
要としないので、従来のように、配線を取り回す必要が
なく、ブラシホルダステーの厚さを小さくすることがで
きるようになった。
【0011】特に、ブラシの数が増えた場合において
も、外部の電源供給装置に接続されるリード線の数は、
陽極と陰極の2本のままであるので、モータの小型化、
軽量化に実益がある。
【0012】しかし、直流モータは、その回転時におい
て、ブラシとコンミテータの間で電磁ノイズを発生す
る。この電磁ノイズは、ブラシに供給する電源にノイズ
が多く含まれる時に多く発生する。
【0013】そこで、ブラシに供給する電源を平滑化す
べくコンデンサやチョークコイル等を用いた周知のノイ
ズ防止回路を備えたモータが開示されている。
【0014】上記モータにおいて、ノイズ防止回路は、
ノイズ除去効果を向上するために、ブラシ近傍に設置す
る必要があり、ノイズ防止回路を構成する電気部品は、
ブラシホルダステーのブラシが配設される一方の面に実
装されている。
【0015】また、電気部品間のリード線による配線を
無くすために、ブラシホルダステーの他方の面に所定の
電気経路を形成する導電性のターミナルが固装され、ノ
イズ防止回路を構成する電気部品間は、前記ターミナル
を用いて電気的に接続されている。また、ブラシは、タ
ーミナルにピッグテールを用いて電気的に接続されてい
る。
【0016】前記ターミナルには、電気的に分離する分
離部が形成され、ターミナルをブラシホルダステーに取
り付ける際に、ターミナルを予め定められた分離部でパ
ンチング加工を用いて分離することにより、陽極ターミ
ナルと陰極ターミナルを形成することができるように構
成されている。
【0017】従って、電気回路を形成するために、電気
部品ごとにリード線を用いて配線することなく、また、
所定の電気的接続経路を単一の金属板で構成されるター
ミナルを用いて形成することができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ブラシホルダ
ステーの板状部の一方の面に、ブラシ、電気部品、およ
びターミナルを併設した場合、電気部品の外装にターミ
ナルが短絡しないように、電気部品の外装とターミナル
の間を十分に離しておく必要があった。
【0019】従って、電気部品を含めたブラシホルダス
テー全体の厚みが大きくなるため、ヨークハウジングの
長手方向が大きくなり、モータの小型化を図ることがで
きないという問題があった。
【0020】また、ブラシホルダステーの板状部の一方
の面において、電気部品がブラシの近傍に実装されてい
るため、ブラシをターミナルにピッグテールを用いて電
気的に接続する際に作業スペースを確保することができ
ず、作業性が低下するという問題があった。
【0021】特に、ブラシをブラシホルダステー上で摺
動可能にするためには、ピッグテールを弛ましておく必
要があり、弛んだピッグテールが、ターミナルや電気部
品に短絡しないように組み立てる必要があり、組立性を
向上することができないという問題があった。
【0022】さらに、ノイズ特性に応じてノイズ防止回
路の電気回路を、コンデンサを取り除いてチョークコイ
ルのみから構成される仕様に変更する場合、チョークコ
イルを取り除いてコンデンサのみから構成される仕様に
変更する場合、チョークコイルとコンデンサから構成さ
れるノイズ防止回路にサーキットブレーカやダイオード
などの他の電気部品を加える仕様に変更する場合など、
種々仕様変更して多品種のブラシホルダステーを組み立
てる多品種生産をするためには、その都度、ターミナル
の形状を変更しなくてはならなかった。
【0023】特に、自動化ラインで作業を行っている場
合は、上記多品種生産に用いるターミナルの形状に応じ
て、ターミナルのブラシホルダへの取り付け作業工程を
変更する必要性があり、多品種仕様へ対応するために
は、ロボットアームやチャック装置などの交換など、大
掛かりな作業変更が必要であった。
【0024】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであって、モータを構成する部品を効率よく配置して
小型化(薄型化)を図ることができるモータを提供する
ことにある。
【0025】また、本発明の他の目的は、モータを構成
する部品を効率よく配置して、組立性および作業性の向
上を図ることができるモータを提供することにある。
【0026】さらに、本発明の他の目的は、モータの多
品種生産への対応性の向上を図ることができるモータを
提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に係る発明は、一対の平面部および該平面
部の両端を繋ぐ一対の曲面部を有する扁平筒状に形成さ
れ、少なくともブラシとアーマチャを収容する導電性の
ヨークハウジングと、板状部を有するブラシホルダステ
ーと、を備えたモータであって、前記ブラシホルダステ
ーの一方の面には、少なくとも前記ブラシと電気部品が
配設され、前記ブラシホルダステーの他方の面には、導
電性のターミナルが配設され、前記ブラシホルダステー
は、前記ターミナルの切断位置に対応する位置に開孔を
備える。
【0028】請求項2に記載の発明は、前記開孔は、前
記電気部品の近傍の位置に穿孔され、前記ターミナル
は、前記開孔の位置する部位で切断されることにより、
前記電気部品の配置に応じた所定の電気接続経路に形成
される。
【0029】請求項3に記載の発明は、前記ターミナル
は、前記一対の平面部の前記ブラシホルダステー側端辺
を繋ぐ平面に配置される。
【0030】請求項4に記載の発明は、前記ターミナル
は、単一の金属板に、打ち抜き加工および折り曲げ加工
を行うことにより形成される。
【0031】請求項5に記載の発明は、前記ターミナル
は、前記ブラシホルダステーの一方の面に突出する導電
端子を備える。
【0032】請求項6に記載の発明は、単一の金属板
に、打ち抜き加工および折り曲げ加工を行うことによ
り、電気部品の端子を圧入固定可能な接続片を有する導
電性のターミナルを形成するターミナル形成工程と、ス
ポット溶接と圧入固定のうち少なくとも一方により、前
記電気部品の端子を前記ターミナル形成工程で形成され
たターミナルに接続して、ターミナルサブアセンブリを
形成するターミナルサブアセンブリ形成工程と、該ター
ミナルサブアセンブリ工程において形成されたターミナ
ルサブアセンブリを前記ブラシホルダステーに組み付け
て、ブラシホルダサブアセンブリを形成するブラシホル
ダサブアセンブリ形成工程と、該ブラシホルダサブアセ
ンブリ形成工程の後で、ターミナルサブアセンブリの前
記電気部品の配置に対応する個所を切断することによ
り、前記電気部品の配置に応じた所定の電気接続経路を
形成する電気接続経路形成工程と、該電気接続経路形成
工程において形成された前記電気接続経路に前記電気部
品の端子を前記接続片に圧入固定して接続する電気部品
接続工程と、を備えてなる。
【0033】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
ブラシホルダステーの一方の面には、少なくともブラシ
と電気部品が配設され、ブラシホルダステーの他方の面
には、導電性のターミナルが配設され、ブラシホルダス
テーは、ターミナルの切断位置に対応する位置に開孔を
備える。
【0034】ここで、モータの小型化を図る場合、ブラ
シホルダステーの一方の面には、アーマチャの回転軸に
固装されたコンミテータや、コアに巻き付けられた巻線
が近接しているので、これらからブラシと電気部品の接
触を防止すべくスペースを確保する必要がある。
【0035】従って、ターミナルをブラシホルダステー
の他方の面に固装することで、電気部品の外装とターミ
ナルとの間に絶縁物であるブラシホルダステーを介在さ
せることができるため、電気部品の外装とブラシホルダ
ステーの一方の面との間に短絡防止のためのスペースを
設ける必要がなく、ヨークハウジングの長手方向の長さ
を短くすることができる。
【0036】また、ターミナルをブラシホルダステーの
一方の面、すなわち、巻線の位置する面と対向する面に
固装することができるので、ターミナルと巻線との短絡
を防止することができる。
【0037】請求項2に記載の発明によれば、開孔は、
電気部品の近傍の位置に穿孔され、ターミナルは、開孔
の位置する部位で切断されることにより、電気部品の配
置に応じた所定の電気接続経路に形成される。ここで、
開孔は、電気部品近傍に配置され、電気部品の有無等の
様々な仕様に対応すべく所定の位置に複数設けられてい
る。また、開孔の切断は、パンチング加工などの周知の
方法により切断される。
【0038】従って、ターミナルをブラシホルダステー
に組み付けた後、モータ仕様に応じて、開孔の位置する
部位を電気的に切断することにより、部品、生産工程を
変更することなく、種々の電気接続経路を形成すること
ができ、電気部品の有無や配置を種々可変できる多品種
仕様への対応性を向上することができる。
【0039】請求項3に記載の発明によれば、ターミナ
ルは、一対の平面部のブラシホルダステー側端辺を繋ぐ
平面に配置される。ここで、ターミナルは、自動化ライ
ンにてロボットアームによりチャックされ、前記平面に
搬送された後、熱かしめ加工により前記平面に固装され
る。
【0040】従って、ターミナルの組み付けにおいて、
突起物等の障害やスペース上の制約が少ないことから、
組み付けの作業性を向上することができる。また、前記
平面に配置することで、ブラシホルダステーのヨークハ
ウジングの中心軸線と平行な方向の長さを短くすること
ができる。
【0041】請求項4に記載の発明によれば、ターミナ
ルは、単一の金属板に、打ち抜き加工および折り曲げ加
工を行うことにより形成される。ここで、打ち抜き加工
もしくは折り曲げ加工は、簡易な加工機械により、比較
的容易に大量の生産を行うことができる加工方法であ
る。従って、効率的に生産を行うことができるので、モ
ータのコストダウンを図ることができる。
【0042】請求項5に記載の発明によれば、ターミナ
ルは、ブラシホルダステーの一方の面に突出する導電端
子を備える。ここで、該導電端子は、電気部品の端子の
数、端子間距離、端子形状に応じて、適当な形状で形成
され、電気部品の端子を直接接続するように構成され
る。
【0043】従って、電気部品の端子を導電端子に直接
接続することができ、電気部品の端子の導電端子への接
続が容易であるため、作業性を向上することができる。
また、電気部品の端子を導電端子に接続する際に、リー
ド線を用いた配線が不要であるため、モータの小型化、
軽量化を図ることができる。
【0044】また、電気部品は、端子を有するチョーク
コイルで構成され、導電端子は、チョークコイルの端子
を圧入固定可能な接続片を備えると好適である。すなわ
ち、該接続片は、チョークコイルの端子の径に応じて、
先端側が適度に分岐されており、該分岐にてチョークコ
イルの端子を圧入固定できるように形成されている。
【0045】従って、チョークコイルのブラシホルダス
テーへの組み付けは、チョークコイルの端子をブラシホ
ルダステーに備えられた接続片に圧入固定するだけであ
り、はんだ付け作業等を必要としないため、組み付け工
数を削減することができる。
【0046】請求項6に記載の発明によれば、単一の金
属板に、打ち抜き加工および折り曲げ加工を行うことに
より、電気部品の端子を圧入固定可能な接続片を有する
導電性のターミナルを形成するターミナル形成工程と、
スポット溶接と圧入固定のうち少なくとも一方により、
電気部品の端子をターミナル形成工程で形成されたター
ミナルに接続して、ターミナルサブアセンブリを形成す
るターミナルサブアセンブリ形成工程と、該ターミナル
サブアセンブリ工程において形成されたターミナルサブ
アセンブリをブラシホルダステーに組み付けて、ブラシ
ホルダサブアセンブリを形成するブラシホルダサブアセ
ンブリ形成工程と、該ブラシホルダサブアセンブリ形成
工程の後で、ターミナルサブアセンブリの電気部品の配
置に対応する個所を切断することにより、電気部品の配
置に応じた所定の電気接続経路を形成する電気接続経路
形成工程と、該電気接続経路形成工程において形成され
た電気接続経路に電気部品の端子を接続片に圧入固定し
て接続する電気部品接続工程と、を備えてなる。
【0047】ここで、ターミナル形成工程において、打
ち抜き加工と折り曲げ加工は、簡易な加工機械により、
比較的容易に大量の生産を行うことができる加工方法で
ある。従って、効率的に生産を行うことができるので、
モータのコストダウンを図ることができる。
【0048】また、ターミナルサブアセンブリ形成工程
において、電気部品の端子をターミナルに直接接続する
ことができるため、リード線を用いた配線が不要であ
り、作業性を向上することができる。特に、リード線を
用いた配線を不要とした分、モータの小型化、軽量化を
図ることができる。
【0049】ブラシホルダサブアセンブリ形成工程で
は、ターミナルサブアセンブリは、自動化ラインにてロ
ボットアームによりチャックされ、ブラシホルダステー
の所定位置に搬送された後、熱かしめ加工により固装さ
れる。ブラシホルダステーは、板状に構成されるもので
あり、ブラシと電気部品が実装される面に対向する平面
部にターミナルサブアセンブリは固装される。
【0050】従って、ブラシホルダステーに平面部を形
成することにより、ターミナルの組み付けにおいて、突
起物等の障害やスペース上の制約が少ないことから、組
み付けの作業性を向上することができる。
【0051】また、電気経路接続経路形成工程におい
て、電気部品の有無や配置等の様々な仕様に対応すべく
電気部品近傍の複数の位置が、パンチング加工などの周
知の方法により切断される。
【0052】従って、ターミナルをブラシホルダステー
に組み付けた後、モータ仕様に応じて、所定個所を電気
的に切断することにより、部品、生産工程を変更するこ
となく、所定の電気接続経路を形成することができ、電
気部品の有無や配置を種々可変できる多品種仕様への対
応性を向上することができる。
【0053】また、電気部品接続工程では、前述の圧入
固定により、電気部品の端子は、ターミナルサブアセン
ブリに形成される接続片に把持されるように、電気的に
接続される。従って、電気部品のターミナルサブアセン
ブリへの組み付けは、電気部品の端子をターミナルサブ
アセンブリに形成された接続片に圧入固定するだけであ
り、はんだ付け作業等を必要としないため、組み付け工
数を削減することができる。
【0054】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部
材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明
の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論で
ある。
【0055】図1に示すモータ1は、図示しない自動車
のガラスを払拭するためのワイパ装置に用いるモータで
あって、好ましくは、自動車の後部に配設されるリヤガ
ラスに適用されるものであり、リヤガラス近傍のボディ
に固装されるものである。
【0056】モータ1は、駆動源としてのモータ部2
と、モータ部2に連結されるギヤハウジング10と、ギ
ヤハウジング10に収納される減速ギヤ30を備えてい
る。
【0057】モータ部2は、導電性金属材料からなるヨ
ークハウジング3と、回転軸6を有するアーマチャ7
と、磁力を発生する巻線25と、巻線25を巻回するコ
ア24と、巻線25へ電流を供給するブラシ4と、回転
軸6に取り付けられてブラシ4に摺接されるコンミテー
タ5と、一対のマグネット11を備える。
【0058】ヨークハウジング3は、図1および図1の
A−A断面である図2に示すように、有底の略扁平筒状
に形成され、互いに平行な一対の平面部20a、20b
と、該平面部20a、20bの両端を繋ぐ一対の曲面部
20c、20dを備えている。
【0059】ヨークハウジング3内には、アーマチャ7
が回転可能に収容されている。アーマチャ7の回転軸6
には、コア24と、コンミテータ5が取り付けられてお
り、コンミテータ5に電気的に接続されるとともに、コ
ア24に巻回された巻線25が備えられている。
【0060】アーマチャ7の回転軸6は、ヨークハウジ
ング3の底部20eに配設された軸受21と、ギヤハウ
ジング10内に配設された軸受26によって、回転可能
に支持されている。
【0061】ギヤハウジング10内には、図1に示すよ
うに、減速ギヤ30が収容されている。減速ギヤ30
は、ウォームギヤ8と、ウォームホイール9と、ロッド
ギヤ14と、ギヤ15と、ギヤホイール16と、連結ロ
ッド18を備え、アーマチャ7の回転をリヤワイパアー
ム(図示しない)の往復動に変換するものである。
【0062】ウォームギヤ8は、回転軸6の減速ギヤ3
0側の端部に一体となるように形成され、ウォームホイ
ール9は、ウォームギヤ8に係合し、回転軸12を中心
に回転可能に設置されている。
【0063】また、ウォームホイール9には、回転軸1
2より偏位した位置に連結ピン13が固着され、連結ピ
ン13には、ロッドギヤ14の一端が回転可能に連結さ
れている。ロッドギヤ14には、ギヤ15が一体となる
ように形成され、ギヤホイール16は、ギヤ15に係合
し、回転軸17を中心に往復回転可能に設置されてい
る。また、ロッドギヤ14の他端には、連結ピン19が
固着され、連結ピン19には、連結ロッド18の一端が
回転可能に連結され、連結ロッド18の他端は、回転軸
17に回転可能に設置されている。そして、回転軸17
は、図示しないリヤワイパアームの回転軸に連結され
る。
【0064】減速ギヤ30は、回転軸6の端部に形成さ
れるウォームギヤ8に係合されるため、減速ギヤ30の
回転軸12、17は、回転軸6に対して垂直になるよう
に配置されている。
【0065】また、ブラシホルダステー22は、図3に
示すように、ギヤハウジング10の端部40と、ギヤハ
ウジング10をネジ止めすることにより固定されるヨー
クハウジング3の開口部20fに介装されている。
【0066】ブラシホルダステー22は、図1、図2に
示すように、ヨークハウジング3の断面と同様な扁平円
形状を有する板状のブラシホルダプレート27と、該ブ
ラシホルダプレート27の周縁に形成され、ブラシホル
ダプレート27からヨークハウジング3の底部20e側
に突出する壁状の絶縁部34を備える。
【0067】絶縁部34は、ヨークハウジング3の一対
の平面部20a、20bの近傍に配設される絶縁部34
aと、ヨークハウジング3の一対の曲面部20c、20
dの近傍に配設される絶縁部34bから構成され、ブラ
シホルダプレート27に実装されるブラシバネ31a、
31bと、チョークコイル32と、サーキットブレーカ
33を、ヨークハウジング3に短絡することを防止して
いる。
【0068】ブラシホルダプレート27の中央部には、
コンミテータ5を挿通する中央孔28が形成されてい
る。ブラシホルダプレート27のヨークハウジング3の
底部20e側の面には、中央孔28の周囲で且つ一対の
曲面部20c、20dの中央部に一対のブラシボックス
29a、29bが配設され、略直方体に形成されている
ブラシ4a、4bは、それぞれブラシボックス29a、
29b内にてバネホルダ90a、90bに係止されるブ
ラシバネ31a、31bにより、中央孔28の中心方向
に付勢されている。また、ブラシバネ31a、31bに
よる付勢力により、ブラシ4a、4bは、コンミテータ
5に摺接する。
【0069】また、図1、図8に示すように、ブラシホ
ルダプレート27のヨークハウジング3の底部20e側
の面には、ターミナルサブアセンブリ50が固装されて
いる。
【0070】以下、図6乃至10に示すブラシホルダサ
ブアセンブリ80の組立作業のブロック図である図12
に基づき、ターミナルサブアセンブリ50を組み立て
て、ブラシホルダステー22に固装し、ブラシホルダサ
ブアセンブリ80を形成する方法を示す。
【0071】図12に示すように、ターミナル形成工程
は、第一の工程としてのターミナル打ち抜き加工工程と
第二の工程としてのターミナル折り曲げ加工工程から構
成される。
【0072】はじめに、図12における第一の工程とし
てのターミナル打ち抜き加工工程(ステップS1)を図
9に示す。図9には、ターミナル51の打ち抜き加工を
し、折り曲げ加工をした後の完成図を示しているが、第
一の工程は、単一の金属板を打ち抜き加工機を用いて周
知の方法により行う打ち抜き加工を行い、ターミナル5
1の外形を形成する。
【0073】図9に示すように、打ち抜き加工により、
平面部56と、該平面部56に対して突出する接続端子
38a、38b、接続端子63、接続端子65、接続端
子57が形成される。また、接続端子38a、38bの
基部には、それぞれ導電端子37a、37bが形成さ
れ、接続端子57の基部には、導電端子58bが、接続
端子63の基部には、導電端子58aが、それぞれ形成
されている。
【0074】また、同時に、導電端子37a、37bの
先端部には、接続片39a、39bが形成され、導電端
子58a、58bの先端部には、接続片59a、59b
がそれぞれ形成されている。
【0075】なお、接続片39a、39bは、図4に示
すコンデンサ42の端子70a、70bの径に応じて、
適度に分岐されており、コンデンサ42は、端子70
a、70bを該分岐に圧入して固定されるように構成さ
れている。
【0076】また、接続片59a、59bは、図6に示
すチョークコイル32の端子73a、73bの径に応じ
て、適度に分岐されており、チョークコイル32は、端
子73a、73bを該分岐に圧入して固定されるように
構成されている。
【0077】図9に示すように、平面部56には、図8
に示すブラシホルダプレート27の平面部77に備えら
れた複数の突起72にそれぞれ位置するように、孔部6
4が形成され、接続端子38aと接続端子63を接続す
る経路上には切断部60が形成され、接続端子38bと
接続端子57を接続する経路上には切断部61が形成さ
れ、接続端子65の基部には切断部62が形成されてい
る。
【0078】ターミナル形成工程において行われる打ち
抜き加工は、簡易な加工機械により、比較的容易に大量
の生産を行うことができる加工方法であるため、効率的
に生産を行うことができ、モータのコストダウンを図る
ことができる。
【0079】次に、図12に示す第二の工程としてのタ
ーミナル折り曲げ加工工程(ステップS2)を行う。タ
ーミナル折り曲げ加工工程では、折り曲げ加工機を用い
て周知の方法により折り曲げ加工を行うことにより、図
9に示すように、接続端子38a、38bは、平面部5
6に対して、垂直に折り曲げられ、図3におけるギヤハ
ウジング10上に突出するように形成される。
【0080】また、同様にして、接続端子65、接続端
子57、接続端子63を、平面部56に対して、垂直に
折り曲げ、図3におけるヨークハウジング3内側に突出
するように形成する。
【0081】さらに、導電端子37a、37bを、接続
端子38a、38bに対してそれぞれ垂直に折り曲げ
る。また、導電端子58aを接続端子63に、導電端子
58bを接続端子57に、それぞれ垂直に折り曲げる。
【0082】なお、導電端子37aと導電端子37bの
間隔、もしくは導電端子58aと導電端子58bの間隔
は、それぞれ電気的に接続される電気部品の端子間距
離、端子形状に応じて、適当に形成され、電気部品に備
えられる端子の接続を容易に行うことができるように構
成されている。
【0083】上述の第二工程において行われる折り曲げ
加工は、簡易な加工機械により、比較的容易に大量の生
産を行うことができる加工方法であるため、効率的に生
産を行うことができ、モータのコストダウンを図ること
ができる。
【0084】上記のように、ターミナル形成工程が行わ
れ、図9に示すターミナル51が形成される。なお、タ
ーミナル51の加工において、第一工程としての打ち抜
き加工は、単一のパンチング工程にて行うことが可能で
あり、第二工程としての折り曲げ加工も、単一のベンデ
ィング工程にて行うことが可能である。また、加工機が
打ち抜き加工と折り曲げ加工を同時に行うように構成さ
れ、打ち抜き加工と折り曲げ加工が同時に行われても良
い。
【0085】次に、図12における第三の工程としての
ターミナルサブアセンブリ形成工程(ステップS3)を
図10に示す。ターミナルサブアセンブリ形成工程は、
ターミナル51に、チョークコイル32と、サーキット
ブレーカ33を実装する。
【0086】チョークコイル32は、軸方向に長く形成
される略円筒状をなす電気部品であり、サーキットブレ
ーカ33は、平面部105a、105bを有する扁平な
直方体形状をなす電気部品である。
【0087】チョークコイル32は、チョークコイル3
2の端子73a、73bを接続片59a、59bにそれ
ぞれ圧入することにより、ターミナル51に実装され
る。
【0088】このとき、チョークコイル32は、図2に
示すように、その中心軸線100を平面部20bと略平
行で、図1における回転軸6と垂直になるように、平面
部20bの中央近傍に配置される。
【0089】そして、図10において、チョークコイル
32の端子73a、73bを、接続片59a、59b
に、それぞれ圧入した方向と同じ方向、すなわちブラシ
ホルダステー22の外周方向から、はんだ付け、もしく
はスポット溶接することにより、チョークコイル32の
端子73a、73bが、接続片59a、59bに固定さ
れ、電気的に接続される。
【0090】ここで、図1、図2に示すように、ヨーク
ハウジング3の中心部分は、アーマチャ7が配置される
ので、ヨークハウジング3の平面部20bの中央は、ア
ーマチャ7との間隔が狭い場所である。
【0091】従って、比較的小さく、軸方向に長く形成
される略円筒状をなすチョークコイル32を、ブラシホ
ルダステー22のヨークハウジング3の平面部20b中
央近傍に配置することで、ヨークハウジング3内のスペ
ース効率を向上することができる。
【0092】また、チョークコイル32は、その中心軸
線100を平面部20bと略平行で、回転軸6と垂直に
なるように配置しているので、ヨークハウジング3の中
心軸線102の方向の長さを長く必要とすることもな
く、また、ヨークハウジング3の径方向の長さを長くす
る必要もないため、ヨークハウジング3内のスペースを
効率よく利用しつつ、モータ全体の扁平化、小型化を図
ることができる。
【0093】また、図7、図10に示すように、サーキ
ットブレーカ33は、サーキットブレーカ33の端子7
8a、78bを、接続端子65に備えられた切断部62
の両側に位置する接続端子65に、ブラシホルダステー
22の外周方向から、それぞれはんだ付け、もしくはス
ポット溶接することにより、電気的に接続される。
【0094】このとき、サーキットブレーカ33は、図
2に示すように、平面部105a、105bの平面方向
(扁平方向)に延びる中心軸線101がヨークハウジン
グ3の平面部20aと略平行で、平面部105a、10
5bとヨークハウジング3の平面部20aとが略平行に
なるように平面部20aの中央近傍に配置される。
【0095】ここで、図1、図2に示すように、ヨーク
ハウジング3の中心部分は、アーマチャ7が配置される
ので、ヨークハウジング3の平面部20aの中央は、ア
ーマチャ7との間隔が狭い場所である。
【0096】従って、一般に扁平な直方体形状をなすサ
ーキットブレーカ33を、ブラシホルダステー22のヨ
ークハウジング3の平面部20a中央近傍に配置するこ
とで、ヨークハウジング3内のスペース効率を向上する
ことができる。
【0097】また、サーキットブレーカ33は、その中
心軸線101を平面部20aと略平行で、回転軸6と垂
直になるように配置しているので、ヨークハウジング3
の中心軸線102の方向の長さを長く必要とすることも
なく、また、ヨークハウジング3の径方向の長さを長く
する必要もないため、ヨークハウジング3内のスペース
を効率よく利用しつつ、モータ全体の扁平化、小型化を
図ることができる。
【0098】さらに、チョークコイル32およびサーキ
ットブレーカ33は、ブラシホルダプレート27におい
て、それぞれの中心軸線100、101をヨークハウジ
ング3の平面部20a、20bと略平行になるように配
置されるため、平面部20a、20bの対向方向に十分
なスペースを確保することができるので、ブラシ4a、
4bの大型化を図ることができる。
【0099】上記のようにして、ターミナル51にチョ
ークコイル32と、サーキットブレーカ33が実装さ
れ、図10に示すターミナルサブアセンブリ50が形成
される。
【0100】なお、本実施の形態においては、ターミナ
ル51にチョークコイル32とサーキットブレーカ33
を実装したが、モータに実装するノイズ防止回路、もし
くは電気回路仕様に応じて、チョークコイル32、ある
いはサーキットブレーカ33を実装しなくても良い。ま
た、チョークコイル32、もしくはサーキットブレーカ
33の代わりに、コンデンサ、ダイオード、EMIフィ
ルタ等の電気部品を実装しても良い。
【0101】次に、図12における第四の工程としての
ブラシホルダサブアセンブリ形成工程(ステップS4)
を図7に示す。ブラシホルダサブアセンブリ形成工程
は、ターミナルサブアセンブリ50を、ブラシホルダス
テー22に固装する。
【0102】ここで、図8に示すように、ブラシホルダ
ステー22には、チョークコイル32とサーキットブレ
ーカ33が位置する部位に、図2における平面部20
a、20bと平行に広がる孔部75と孔部76が形成さ
れている。
【0103】まず、図10に示すターミナルサブアセン
ブリ50の平面部56に形成された孔部64を、図7に
示すブラシホルダステ−22の平面部77に形成された
突起72に挿入するように、平面部77側から、ターミ
ナルサブアセンブリ50をブラシホルダステー22に固
装する。
【0104】このとき、チョークコイル32、接続端子
57、接続端子63は、図8における孔部76を貫通し
て、ブラシホルダステ−22の平面部77と対向する側
に配置される。同様に、サーキットブレーカ33と接続
端子65は、図8における孔部75を貫通し、ブラシホ
ルダプステ−22の平面部77と対向する側に配置され
る。
【0105】また、図7に示すように、ブラシホルダス
テー22には、突出部36a、36bが備えられてお
り、接続端子38a、38bは、突出部36a、36b
とそれぞれ一体となるように配置される。
【0106】そして、熱かしめ機を用いて周知の方法に
より突起72の熱かしめ加工を行う。図13は、図8に
おける切断部60(61)の中心線を通るB−B断面図
であり、突起72の熱かしめ加工後の状態を示してい
る。
【0107】図13に示す通り、熱かしめ加工により、
突起72は、ターミナルサブアセンブリ50の平面部5
6上に押しつぶされる。このとき、押しつぶされた突起
72の先端側は、孔部64の径よりも大きくなるので、
突起72の押しつぶされた先端が、ターミナルサブアセ
ンブリ50を平面部77に押し当てるようにして、ター
ミナルサブアセンブリ50をブラシホルダステー22に
固装することができる。
【0108】ここで、ターミナルサブアセンブリ50
は、図示しない自動化ラインにてロボットアームにより
チャックされ、ブラシホルダステー22の平面部77に
搬送された後、熱かしめ加工により平面部77に固装さ
れる。
【0109】従って、ブラシホルダステー22に平面部
77を備えることにより、ターミナルサブアセンブリ5
0のブラシホルダステー22への組み付けにおいて、突
起物等の障害やスペース上の制約が少ないことから、組
み付けの作業性を向上することができる。
【0110】次に、図12における第五の工程としての
電気接続経路形成工程(ステップS5)を図7、8に示
す。電気接続経路形成工程は、切断部60、61、62
のいずれかを切断することにより、所定の電気回路に応
じたターミナルサブアセンブリ50の電気接続経路を形
成する。なお、本実施の形態において、実装する電気系
統図を図11に示す。
【0111】図11に示す切断部60、61、62は、
実装するチョークコイル32やサーキットブレーカ33
の有無や、チョークコイル32やサーキットブレーカの
代わりに実装した電気部品の配置に応じて切断される。
図8に示すように、ターミナルサブアセンブリ50をブ
ラシホルダステー22に固装したとき、切断部60、6
1の位置するブラシホルダステー22の平面部77に
は、図13に示す開孔95、96がそれぞれ形成されて
いる。
【0112】開孔95、96は、切断部60、61を図
示しないパンチング加工機を用いてパンチング加工する
際に工具の逃げのために形成されるものであり、切断部
60、61の位置する部位において、平面部77に凹部
状に形成されている。なお、ブラシホルダステー22の
成型の容易性、材料の削減等から開孔95、96は、平
面部77に垂直で平面部77に対向する側に貫通して形
成されても良い。
【0113】図7乃至9に示すように、ブラシホルダス
テー22にチョークコイル32とサーキットブレーカ3
3を実装した場合は、切断部60、61、62をすべて
切断する。
【0114】切断部60、61を切断することより、接
続端子38aと接続端子38b、接続端子38aと接続
端子63の電気的接続は遮断され、接続端子38aは、
接続端子57にのみ電気的に接続される。従って、図6
に示すように、後述する第6の工程で接続するピッグテ
ール55aを用いて、ブラシ4aと接続端子57を接続
することにより、図6乃至図8に示すように、ブラシ4
aをチョークコイル32の端子73aに電気的に接続
し、チョークコイル32の端子73bを接続端子38a
に電気的に接続する電気接続経路を形成することができ
る。
【0115】また、図7における切断部62を切断する
ことにより、接続端子38bの接続端子65への電気的
接続は遮断され、サーキットブレーカ33の端子78
は、接続端子38bのみ電気的に接続される。従って、
図6に示すように、後述する第6の工程で接続するピッ
グテール55bを用いて、ブラシ4bと接続端子65を
接続することにより、ブラシ4bを接続端子38aにサ
ーキットブレーカ33内の図示しない内部回路を介して
電気的に接続する電気接続経路を形成することができ
る。
【0116】なお、本実施の形態におけるターミナル5
1の構成において、チョークコイル32を実装せずに、
サーキットブレーカ33のみを実装するモータ仕様にし
た場合は、切断部60を切断せずに、切断部61、62
を切断すればよい。
【0117】このように、図8における切断部60を切
断せずに電気的に接続した状態にし、図6、図8に示す
ように、後述する第6の工程で接続するピッグテール5
5aを用いてブラシ4aと接続端子57を接続すること
で、接続端子38aをブラシ4aに電気的に接続する電
気接続経路を形成することができる。
【0118】また、チョークコイル32のみを実装し、
サーキットブレーカ33を実装しないモータ仕様にした
場合は、切断部60、61を切断し、切断部62を切断
せずに電気的に接続した状態にしておけば良い。
【0119】このように、切断部62を切断せずに電気
的に接続した状態にし、図6に示すように、後述する第
6の工程で接続するピッグテール55bを用いてブラシ
4bと接続端子65を接続することで、図7に示すよう
に、接続端子38bをブラシ4bに電気的に接続する電
気接続経路を形成することができる。
【0120】さらに、チョークコイル32、サーキット
ブレーカ33を実装しないモータ仕様にした場合は、図
6、図7における切断部60、61、62をいずれも切
断しなければ良い。
【0121】このように、切断部60、61、62をい
ずれも切断せずに電気的に接続した状態にし、図6に示
すように、後述する第6の工程で接続するピッグテール
55aを用いてブラシ4aと接続端子57を接続し、ピ
ッグテール55bを用いてブラシ4bと接続端子65を
接続することで、図8に示すように接続端子38aをブ
ラシ4aに電気的に接続でき、また、図7に示すように
接続端子38bをブラシ4bに電気的に接続する電気接
続経路を形成することができる。
【0122】ここで、切断部60、61、62は、電気
部品近傍に配置され、電気部品の有無等の多品種仕様に
対応すべく所定の位置に複数設けられている。また、切
断部60、61、62の切断は、パンチング加工などの
周知の方法により切断される。
【0123】従って、ターミナルサブアセンブリ50を
ブラシホルダステー22に固装した後、モータ仕様に応
じて、切断部60、61、62の位置する部位を電気的
に切断することにより、部品、生産工程を変更すること
なく、所定の電気接続経路を形成することができ、多種
仕様への対応性を向上することができる。
【0124】次に、図12における第六の工程としての
電気部品接続工程(ステップS6)を図6に示す。電気
部品接続工程は、ブラシホルダステー22に、ブラシ4
a、4bと、ブラシバネ31a、31bと、ピッグテー
ル55a、55bを周知の方法で実装する。
【0125】まず、ブラシ4a、4bを、ブラシホルダ
ステー22に備えられたブラシボックス29a、29b
の水平方向に貫通する孔部に挿入し固定する。
【0126】そして、図6に示す通り、ピッグテール5
5aを用いて、ブラシ4aを接続端子57の先端にはん
だ付けにより配線接続する。また、ピッグテール55b
を用いて、ブラシ4bを接続端子65の先端にはんだ付
けにより配線接続する。
【0127】次に、ねじりバネで構成されるブラシバネ
31a、31bの内輪をブラシホルダステー22に備え
られた突起状体からなるバネホルダ90a、90bに挿
入する。
【0128】そして、ブラシバネ31aの一端をブラシ
4aに係止し、ブラシバネ31aの他端をブラシホルダ
ステー22の所定位置に係止することで、ブラシバネ3
1aのバネ力により、ブラシ4aをブラシホルダステー
22の中央孔28中心側に付勢させる。
【0129】また、同様に、ブラシバネ31bの一端を
ブラシ4bに係止し、ブラシバネ31bの他端をブラシ
ホルダステー22の所定位置に係止することで、ブラシ
バネ31bのバネ力により、ブラシ4bをブラシホルダ
ステー22の中央孔28中心側に付勢させる。
【0130】以上のようにして、図6に示すブラシホル
ダサブアセンブリ80を組み立てる。
【0131】次に、組み立てられたブラシホルダサブア
センブリ80は、図3に示すように、ギヤハウジング1
0の端部40と、ギヤハウジング10をネジ止めするこ
とにより固定されるヨークハウジング3の開口部20f
の間に介装される。
【0132】また、ギヤハウジング10上には、給電カ
プラ35が備えられている。給電カプラ35は、減速ギ
ヤ30の回転軸の方向におけるヨークハウジング3の高
さ(一対の平面部20a、20b間の間隔)H1とギヤ
ハウジング10の高さH2との格差内に収まるように、
扁平の略直方体から構成されている。
【0133】図1、図3に示すように、ギヤハウジング
10内に収容される減速ギヤ30は、ウォームギヤ8を
有しているため、ウォームホイール9、ギヤホイール1
6の軸線は、アーマチャ7の回転軸6に対して垂直にな
るように配置される。
【0134】ここで、ウォームホイール9、ギヤホイー
ル16のギヤ幅(高さ)は、ウォームギヤ8の直径と同
様に小さいものであるので、減速ギヤ30の回転軸の方
向におけるヨークハウジング3の高さ(一対の平面部2
0a、20b間の間隔)H1よりも、ギヤハウジング1
0の高さH2を低くすることができる。
【0135】従って、給電カプラ35を、ギヤハウジン
グ10上において、ヨークハウジング3の高さ(一対の
平面部20a、20b間の間隔)H1とギヤハウジング
10の軸方向の高さH2との格差内に収まるように配置
することで、ギヤハウジング10上のスペースを有効に
利用しつつ、モータの偏平化、小型化を図ることができ
る。
【0136】次に、図4に示すように、電気部品として
のコンデンサ42をギヤハウジング10上に固装された
給電カプラ35に形成された電気部品収容部44aに収
容し、端子70a、70bを導電端子37a、37bに
それぞれ電気的に接続する。
【0137】給電カプラ35には、図4、図16に示す
ように、コンデンサ42を収容する電気部品収容部44
aと、とダイオード43を収容する電気部品収容部44
bと、電源供給端子41a、41b、41cが形成され
ている。
【0138】電源供給端子41a、41b、41cの一
端は、ギヤハウジング10上に配置され、電源供給端子
41aは、図示しない外部の電源供給装置の陽極とリー
ド線47aを用いて電気的に接続され、電源供給端子4
1bは、図示しない自動車のシャーシとリード線47b
を用いて電気的に接続される。
【0139】また、図3に示すように、電源供給端子4
1a、41b、41cのそれぞれの他端41d、41
e、41fは、それぞれギヤハウジング10内に突出し
ウォームホイール9の上面(図3における上側)に固装
された図示しないカムプレート(導電性円板)に摺接さ
れる。
【0140】ブラシホルダステー22の上側(図3にお
ける上側)には、図3、図4に示すように、ヨークハウ
ジング3の平面部20aと平行に延びるように形成され
た突出部36a、36bが、ギヤハウジング10上に設
けられた給電カプラ35と一体になるように配置されて
いる。
【0141】また、突出部36a、36bには、給電カ
プラ35上側に突出する一対の導電端子37a、37b
と、突出部36a、36bの先端側から給電カプラ35
と平行に延び、導電端子37a、37bとそれぞれ一体
となるように構成される一対の接続端子38a、38b
が形成されている。
【0142】導電端子37a、37bの先端側には、そ
れぞれ接続片39a、39bが備えられる。接続片39
a、39bの各々の先端は適度な間隔に分岐され、該分
岐にて、コンデンサ42の接続端子70a、70bを、
それぞれ挟持するように電気的に接続する。
【0143】また、図4に示すように、ダイオード43
の端子79aは、電源供給端子41cと導電端子37a
に電気的に接続され、ダイオード43の端子79bは、
電源供給端子41bに電気的に接続されている。
【0144】導電端子37a、37bは、コンデンサ4
2の端子70aと70bの間の距離、端子形状に応じ
て、適当な形状で形成されることが望ましく、コンデン
サ42の端子70a、70bの導電端子37a、37b
への接続を容易に行うことができ、作業性を向上するこ
とができる。
【0145】また、コンデンサ42の端子70a、70
bを導電端子37a、37bに接続する際に、リード線
を用いた配線が不要であるため、モータの小型化、軽量
化を図ることができる。
【0146】なお、接続片39a、39bへのコンデン
サ42の端子70a、70bの取り付けにおいて、コン
デンサ42の端子70a、70bは、接続片39a、3
9bにそれぞれ圧入される。すなわち、接続片39a、
39bは、コンデンサ42の端子70a、70bの径に
応じて、先端側が適度に分岐され、コンデンサ42の端
子70a、70bを該分岐に圧入して固定されるように
構成されている。
【0147】従って、コンデンサ42の給電カプラ35
への組み付けは、コンデンサ42の端子70a、70b
を給電カプラ35に備えられた接続片39a、39bに
圧入固定するだけであり、はんだ付け作業等を必要とし
ないため、組み付け工数を削減することができる。
【0148】また、ギヤハウジング10とヨークハウジ
ング3を組み付けて当該モータ1を組み立てた後にも、
給電カプラ35は、ギヤハウジング10上において、外
観部品として配置されている。
【0149】従って、ギヤハウジング10とヨークハウ
ジング3を組み付けた後においても、ギヤハウジング1
0とヨークハウジング3の組み付ける一連の中間工程を
変更することなく、コンデンサ42を不要とするモータ
仕様に変更することや、モータ1のノイズ特性に応じて
コンデンサ42を選択することができるため、コンデン
サの有無や種類を種々可変できる多品種仕様への対応性
を向上することができる。
【0150】なお、コンデンサ42の取り付けの際に、
接続片39a、39bを用いて圧入固定した場合と同様
に、ダイオード43の配線に接続片を設け、該接続片に
ダイオード43の端子79a、79bを圧入固定するよ
うに構成されても良い。
【0151】また、給電カプラ35には、図5、図15
に示すように、給電カプラ35の上側から覆い被さるよ
うに構成される樹脂製カバーとしての給電カプラカバー
45が係合される。
【0152】給電カプラカバー45は、電気部品収容部
44aに収容されたコンデンサ42の本体を保持可能な
保持部46を有する。保持部46は、給電カプラカバー
45内側で突出する突状体に形成され、コンデンサ42
を電気部品収容部44a内に押圧保持可能に構成されて
いる。
【0153】従って、電気部品収容部44aに収容され
たコンデンサ42を、給電カプラカバー45を用いて、
容易に保持することができるため、コンデンサ42の組
み付けの作業性を向上することができる。
【0154】なお、図16のD−D断面図である図14
に示すように、電気部品収容部44bには、図4におけ
るダイオード43の押圧保持手段としての押圧弾性片4
8a、48bが設けられているので、図5のC−C断面
図である図15において、給電カプラカバー45を用い
て、ダイオード43を保持していない。
【0155】しかし、コンデンサ42を保持するための
保持部46と同様に、給電カプラカバー45にダイオー
ド43を保持するための保持部を設け、コンデンサ42
を保持した場合と同様に、給電カプラカバー45を用い
て、ダイオード43を電気部品収容部44b内に押圧保
持してもよい。
【0156】次に、図11にモータ1の電気系統図を示
す。まず、ブラシ4aには、チョークコイル32が接続
され、ブラシ4bには、サーキットブレーカ33が接続
されている。また、コンデンサ42は、モータ部2と並
列に接続され、チョークコイル32とコンデンサ42に
より、ブラシ4a、4bとコンミテータ5との間に発生
する電磁ノイズを防止するノイズ防止回路49を構成し
ている。
【0157】ノイズ防止回路49は、接続端子38a、
38bを備え、接続端子38aは、図4における給電カ
プラ35を貫通してギヤハウジング10にネジ止めされ
ることにより、ギヤハウジング10に短絡されている。
また、ギヤハウジング10は、グランド99(図示しな
いシャーシ)に固装され基準電位に保たれている。
【0158】また、ダイオード43のカソード端子は、
電源供給端子41cに接続されており、ダイオード43
のアノード端子は、電源供給端子41bに接続されてい
る。
【0159】電源供給端子41aは、モータ1を搭載す
る図示しない車の運転席に備えられるワイパ操作スイッ
チ82の端子52a(ON端子)に接続され、端子52
aは、図示しない車体(例えばエンジンルーム内)に備
えられる電源53(カーバッテリ)の陽極側に接続され
る。また、電源53の陰極側と端子52b(OFF端
子)は、それぞれグランド99に接続されている。
【0160】また、端子52cは、共通側(COM端
子)であり、ダイオード43のアノード端子と電源供給
端子41bに接続されている。
【0161】カムプレートスイッチ54は、図示してい
ないが、図3において、ウォームホイール9の上面(図
3における上側)に固設されるカムプレート(導電性円
板)と、電源供給端子41a、41b、41cから構成
される。前記カムプレートは、モータ部2の回転角、す
なわち、図示しないリヤワイパの予め定められた所定の
回転角度に応じて、電源供給端子41c(COM端子)
を電源供給端子41aもしくは、電源供給端子41bに
スイッチングするものである。
【0162】ワイパ操作スイッチ82を、ON(端子5
2aと端子52cを短絡)にしたとき、前記カムプレー
トの回転角に関わらず、電源53からダイオード43を
通じてブラシ4aに電流が流れ、前記カムプレートが電
源供給端子41bと電源供給端子41cを短絡する回転
角度にあるときは、ダイオード43および前記カムプレ
ートを通じて、電源53からブラシ4aに電流が流れ、
モータ部2が回転する。
【0163】ワイパ操作スイッチ82を、OFF(端子
52bと端子52cを短絡)にしたとき、前記カムプレ
ートが電源供給端子41aと電源供給端子41cを短絡
する回転角度にあるときは、前記カムプレートを通じ
て、電源53からブラシ4aに電流が流れ、モータ部2
が回転しつづける。
【0164】ワイパ操作スイッチ82をOFF(端子5
2bと端子52cを短絡)した後、該カムプレートが電
源供給端子41aと電源供給端子41cを切断し、電源
供給端子41bと電源供給端子41cを短絡する回転角
度にあるときは、電源53からブラシ4aへの電流供給
が遮断され、モータ部2は発電制動しながら停止する。
【0165】なお、ダイオード43は、ワイパ操作スイ
ッチ82をON(端子52aと端子52cを短絡)に
し、前記カムプレートが電源供給端子41aと電源供給
端子41cを短絡する回転角度にあるときに、電源53
からの電流を整流し、電源53の短絡を防止するもので
ある。
【0166】以上のようにして、図示しないリヤワイパ
は、往復回動しリヤガラスの所定範囲を往復する。
【0167】上記したように、本実施形態によれば、以
下の効果を有する。 (1)ブラシホルダステー22の一方の面には、少なく
ともブラシ4と電気部品が配設され、ブラシホルダステ
ー22の他方の面には、導電性のターミナル51が配設
され、ブラシホルダステー22は、ターミナル51の切
断位置に対応する位置に開孔を備える。
【0168】ここで、モータ1の小型化を図る場合、ブ
ラシホルダステー22の一方の面には、アーマチャ7の
回転軸6に固装されたコンミテータ5や、コア24に巻
き付けられた巻線25が近接しているので、これらから
ブラシ4と電気部品の接触を防止すべくスペースを確保
する必要がある。
【0169】従って、ターミナル51をブラシホルダス
テー22の他方の面に固装することで、電気部品の外装
とターミナル51との間に絶縁物であるブラシホルダス
テー22を介在させることができるため、電気部品の外
装とブラシホルダステー22の一方の面との間に短絡防
止のためのスペースを設ける必要がなく、ヨークハウジ
ング3の長手方向の長さを短くすることができる。
【0170】また、ターミナル51をブラシホルダステ
ー22の一方の面、すなわち、巻線25の位置する側と
対向する側に固装することができるので、ターミナル5
1と巻線25との短絡を防止することができる。
【0171】(2)開孔95、96は、電気部品の近傍
の位置に穿孔され、ターミナル51は、開孔95,96
の位置する部位で切断されることにより、電気部品の配
置に応じた所定の電気接続経路に形成される。ここで、
開孔95、96は、電気部品近傍に配置され、電気部品
の有無等の様々な仕様に対応すべく所定の位置に複数設
けられている。また、開孔95、96の切断は、パンチ
ング加工などの周知の方法により切断される。
【0172】従って、ターミナル51をブラシホルダス
テー22に組み付けた後、モータ仕様に応じて、開孔9
5、96の位置する部位を電気的に切断することによ
り、部品、生産工程を変更することなく、種々の電気接
続経路を形成することができ、電気部品の有無や配置を
種々可変できる多品種仕様への対応性を向上することが
できる。
【0173】(3)ターミナル51は、一対の平面部2
0a、20bのブラシホルダステー22側端辺を繋ぐ平
面に配置される。ここで、ターミナル51は、自動化ラ
インにてロボットアームによりチャックされ、前記平面
に搬送された後、熱かしめ加工により前記平面に固装さ
れる。
【0174】従って、ターミナル51の組み付けにおい
て、突起物等の障害やスペース上の制約が少ないことか
ら、組み付けの作業性を向上することができる。また、
前記平面に配置することで、ブラシホルダステー22の
ヨークハウジング3の平面部20a、20bと平行な方
向の長さを短くすることができる。
【0175】(4)ターミナル51は、単一の金属板
に、打ち抜き加工および折り曲げ加工を行うことにより
形成される。ここで、打ち抜き加工もしくは折り曲げ加
工は、簡易な加工機械により、比較的容易に大量の生産
を行うことができる加工方法である。従って、効率的に
生産を行うことができるので、モータ1のコストダウン
を図ることができる。
【0176】(5)ターミナル51は、ブラシホルダス
テー22の一方の面に突出する導電端子58a、58b
を備える。ここで、導電端子58a、58bは、電気部
品の端子の数、端子間距離、端子形状に応じて、適当な
形状で形成され、電気部品の端子を直接接続するように
構成される。
【0177】従って、電気部品の端子を導電端子58
a、58bに直接接続することができ、電気部品の端子
の導電端子58a、58bへの接続が容易であるため、
作業性を向上することができる。また、電気部品の端子
を導電端子58a、58bに接続する際に、リード線を
用いた配線が不要であるため、モータ1の小型化、軽量
化を図ることができる。
【0178】また、電気部品は、端子73a、73bを
有するチョークコイル32で構成され、導電端子58
a、58bは、チョークコイル32の端子73a、73
bを圧入固定可能な接続片59a、59bを備える。こ
こで、接続片59a、59bは、チョークコイル32の
端子73a、73bの径に応じて、先端側が適度に分岐
されており、該分岐にてチョークコイル32の端子73
a、73bを圧入固定できるように形成されている。
【0179】従って、チョークコイル32のブラシホル
ダステー22への組み付けは、チョークコイル32の端
子73a、73bをブラシホルダステー22に備えられ
た接続片59a、59bに圧入固定するだけであり、は
んだ付け作業等を必要としないため、組み付け工数を削
減することができる。
【0180】(6)単一の金属板に、打ち抜き加工およ
び折り曲げ加工を行うことにより、電気部品の端子を圧
入固定可能な接続片59a、59bを有する導電性のタ
ーミナル51を形成するターミナル形成工程と、スポッ
ト溶接と圧入固定のうち少なくとも一方により、電気部
品の端子をターミナル形成工程で形成されたターミナル
51に接続して、ターミナルサブアセンブリ50を形成
するターミナルサブアセンブリ形成工程と、該ターミナ
ルサブアセンブリ工程において形成されたターミナルサ
ブアセンブリ50をブラシホルダステー22に組み付け
て、ブラシホルダサブアセンブリ80を形成するブラシ
ホルダサブアセンブリ形成工程と、該ブラシホルダサブ
アセンブリ形成工程の後で、ターミナルサブアセンブリ
50の電気部品の配置に対応する個所を切断することに
より、電気部品の配置に応じた所定の電気接続経路を形
成する電気接続経路形成工程と、該電気接続経路形成工
程において形成された電気接続経路に電気部品の端子を
接続片に圧入固定して接続する電気部品接続工程と、を
備えてなる。
【0181】ここで、ターミナル形成工程において、打
ち抜き加工と折り曲げ加工は、簡易な加工機械により、
比較的容易に大量の生産を行うことができる加工方法で
ある。従って、効率的に生産を行うことができるので、
モータ1のコストダウンを図ることができる。
【0182】また、ターミナルサブアセンブリ形成工程
において、電気部品の端子をターミナル51に直接接続
することができるため、リード線を用いた配線が不要で
あり、作業性を向上することができる。特に、リード線
を用いた配線を不要とした分、モータ1の小型化、軽量
化を図ることができる。
【0183】ブラシホルダサブアセンブリ形成工程で
は、ターミナルサブアセンブリ50は、自動化ラインに
てロボットアームによりチャックされ、ブラシホルダス
テー22の所定位置に搬送された後、熱かしめ加工によ
り固装される。ブラシホルダステー22は、板状に構成
されるものであり、ブラシ4と電気部品が実装される面
に対向する平面部77にターミナルサブアセンブリ50
は固装される。
【0184】従って、ブラシホルダステー22に平面部
77を形成することにより、ターミナル51の組み付け
において、突起物等の障害やスペース上の制約が少ない
ことから、組み付けの作業性を向上することができる。
【0185】また、電気経路接続経路形成工程におい
て、電気部品の有無や配置等の様々な仕様に対応すべく
電気部品近傍の複数の位置が、パンチング加工などの周
知の方法により切断される。
【0186】従って、ターミナル51をブラシホルダス
テー22に組み付けた後、モータ仕様に応じて、所定個
所を電気的に切断することにより、部品、生産工程を変
更することなく、所定の電気接続経路を形成することが
でき、電気部品の有無や配置を種々可変できる多品種仕
様への対応性を向上することができる。
【0187】また、電気部品接続工程では、該圧入固定
により、電気部品の端子は、ターミナルサブアセンブリ
50に形成される接続片59a、59bに把持されるよ
うに、電気的に接続される。従って、電気部品のターミ
ナルサブアセンブリ50への組み付けは、電気部品の端
子をターミナルサブアセンブリ50に形成された接続片
59a、59bに圧入固定するだけであり、はんだ付け
作業等を必要としないため、組み付け工数を削減するこ
とができる。
【0188】なお、本発明の実施形態は、以下のように
変更しても良い。 ○上記実施形態では、減速ギヤ30において、ウォーム
ホイール9の回転を、ロッドギヤ14、ギヤ15、連結
ロッド18を用いてギヤホイール16に伝達して回転軸
17を回転させることでワイパを駆動させているが、ギ
ヤ15、ギヤホイール16を用いずに、連結ロッド18
に回転軸17が固設されてもよい。
【0189】○上記実施形態では、ノイズ防止回路49
は、チョークコイル32とコンデンサ42を用いたが、
請求項に記載の範囲内で種々の可変が可能である。例え
ば、請求項1に記載の電気部品は、チョークコイル3
2、サーキットブレーカ33に限るものではなく、コン
デンサ、ダイオード、抵抗など、その他の電気部品であ
ってもよい。また、請求項1から6において、ノイズ防
止回路を実装した場合は、ノイズ防止回路は、コンデン
サのみ、もしくは、チョークコイルのみで構成されても
良い。また、ノイズ特性に応じて、EMIフィルタやフ
ェライトコアを実装しても良い。
【0190】○上記実施形態では、給電カプラカバー4
5は、樹脂製を用いたが、シールド性を有する樹脂や、
アルミなどの金属で成形されても良い。また、樹脂製の
成形物にアルミメッキなどを施してもよい。これによ
り、給電カプラ35に配置された電気部品および配線か
ら電磁ノイズが発生しても給電カプラカバー45がその
シールド機能により電磁ノイズの放射を防止するため、
さらに雑防性能が向上する。
【0191】上記各実施形態から把握できる請求項以外
の技術的思想を以下に記載する。 (1)請求項1に記載のモータにおいて、前記電気部品
は、チョークコイルと、サーキットブレーカを備え、前
記チョークコイルは、その中心軸線を前記ヨークハウジ
ングの平面部と略平行で、前記アーマチャの回転軸と垂
直になるように、前記ブラシホルダステーの前記ヨーク
ハウジングの平面部の中央近傍に配置され、前記サーキ
ットブレーカは、その中心軸線を前記ヨークハウジング
の平面部と略平行で、前記アーマチャの回転軸と垂直に
なるように、前記ブラシホルダステーの前記ヨークハウ
ジングの前記チョークコイルが配置される平面部と対向
する平面部の中央近傍に配置されることを特徴とするモ
ータ。
【0192】このように、比較的小さく、軸方向に長く
形成される略円筒状をなすチョークコイルを、ブラシホ
ルダステーのヨークハウジングの平面部中央近傍に配置
することで、ヨークハウジング内のスペース効率を向上
することができ、ヨークハウジングの中心軸線の方向の
長さを長く必要とすることもなく、また、ヨークハウジ
ングの径方向の長さを長くする必要もないため、モータ
全体の扁平化、小型化を図ることができる。
【0193】また、一般に扁平な直方体形状をなすサー
キットブレーカを、ブラシホルダステーのヨークハウジ
ングのチョークコイルが配置される平面部と対向する平
面部中央近傍に配置することで、ヨークハウジング内の
スペース効率を向上することができ、ヨークハウジング
の中心軸線の方向の長さを長く必要とすることもなく、
また、ヨークハウジングの径方向の長さを長くする必要
もないため、モータ全体の扁平化、小型化を図ることが
できる。
【0194】さらに、チョークコイルおよびサーキット
ブレーカは、ブラシホルダステーの対向するヨークハウ
ジング平面部の中央近傍に、それぞれの中心軸線を前記
ヨークハウジングの平面部と略平行になるように配置さ
れている。
【0195】従って、ブラシを、ブラシホルダステーに
おけるヨークハウジングの中心軸線と交差し各曲面部の
中央部を通過する直線上に配置する場合、ブラシの幅方
向(前記直線と直行する方向)に十分なスペースを確保
することができるので、ブラシの大型化を図ることがで
きる。
【0196】(2)請求項1に記載のモータにおいて、
前記ヨークハウジングに連設されるギヤハウジング上に
は、給電カプラを備え、前記給電カプラには、電気部品
の端子を圧入固定可能な接続片を備えることを特徴とす
るモータ。
【0197】このように、電気部品としてのコンデンサ
の給電カプラへの組み付けは、コンデンサの端子を給電
カプラの導電端子に備えられる接続片に圧入固定するだ
けであり、はんだ付け作業等を必要としないため、組み
付け工数を削減することができる。
【0198】また、ギヤハウジングとヨークハウジング
を組み付けて当該モータを組み立てた後にも、給電カプ
ラは、ギヤハウジング上において、外観部品として配置
されている。
【0199】従って、ギヤハウジングとヨークハウジン
グを組み付けた後においても、ギヤハウジングとヨーク
ハウジングの組み付ける一連の中間工程を変更すること
なく、コンデンサを不要とするモータ仕様や、モータの
ノイズ特性に応じたコンデンサを有する仕様への変更を
行うことができるため、コンデンサの有無や種類を種々
可変できる多品種仕様への対応性を向上することができ
る。
【0200】(3)請求項1に記載のモータにおいて、
巻線は、前記ターミナルブラシホルダーステーの一方の
面に配設されることを特徴とするモータ。
【0201】このように、導電性のターミナルと対向す
る側に巻線を配置することにより、ターミナルと巻線と
の短絡を防止することができる。
【0202】(4)請求項5に記載のモータにおいて、
前記電気部品の端子は、前記ブラシホルダステーの外周
方向から、スポット溶接とはんだ付けのうち少なくとも
一方を行うことにより、前記導電端子に接続されること
を特徴とするモータ。
【0203】ここで、ブラシホルダステーの電気部品配
設側には、ブラシ等の他の電気部品が配設されるため、
スポット溶接やはんだ付け工具を入れるスペースを大き
く確保することができない。
【0204】従って、電気部品の端子を、前記ブラシホ
ルダステーの外周方向から導電端子に接続することによ
り、スポット溶接やはんだ付け工具がブラシ等の他の電
気部品に干渉することなく電気部品の端子の導電端子へ
の接続を行うことができる。
【0205】(5)請求項6に記載のモータ製造方法に
おいて、さらに、前記電気部品接続工程において圧入固
定された電気部品を樹脂製カバーで押圧保持する押圧保
持工程と、を備えてなることを特徴とするモータ製造方
法。
【0206】このように、さらに押圧保持工程を備える
ことで、電気部品は、ブラシホルダステー22と一体に
なるように形成される給電カプラに設けられた電気部品
収容部に、電気部品の側面を囲うように収容される。ま
た、樹脂製カバー45は、給電カプラ35に装着可能で
あり、電気部品を電気部品収容部44aに保持するよう
に構成されている。従って、電気部品収容部44aに収
容された電気部品を、樹脂製カバー45を用いて、容易
に保持することができるため、電気部品の組み付けの作
業性を向上することができる。
【0207】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、電気部
品の組み付け性、作業性の向上を図りつつ、モータを小
型、扁平化をすることができ、さらに、多品種仕様への
対応が容易なモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるモータの全体構成図
(一部断面)である。
【図2】本発明の一実施例における図1のA−A断面図
である。
【図3】本発明の一実施例におけるブラシホルダステー
の右側面図である。
【図4】本発明の一実施例における給電カプラ部の部分
詳細図(一部分解)である。
【図5】本発明の一実施例における給電カプラ部の部分
詳細図である。
【図6】本発明の一実施例におけるブラシホルダサブア
センブリの正面図である。
【図7】本発明の一実施例におけるブラシホルダサブア
センブリの右側面図である。
【図8】本発明の一実施例におけるブラシホルダサブア
センブリの背面図である。
【図9】(a) 本発明の一実施例におけるターミナル
の正面図である。 (b) 本発明の一実施例におけるターミナルの右側面
図である。
【図10】(a) 本発明の一実施例におけるターミナ
ルサブアセンブリの正面図である。 (b) 本発明の一実施例におけるターミナルサブアセ
ンブリの右側面図である。
【図11】本発明の一実施例におけるモータ電気系統図
である。
【図12】本発明の一実施例におけるブラシホルダサブ
アセンブリの組立作業のブロック図である。
【図13】本発明の一実施例における図8のB−B断面
図である。
【図14】本発明の一実施例における図16のD−D断
面図である。
【図15】本発明の一実施例における図5のC−C断面
図である。
【図16】本発明の一実施例における給電カプラの上面
図である。
【符号の説明】
1 モータ、2 モータ部、3 ヨークハウジング、4
a,4b ブラシ、5コンミテータ、6 回転軸、7
アーマチャ、8 ウォームギヤ、9 ウォームホイー
ル、10 ギヤハウジング、11 マグネット、12
回転軸、13 連結ピン、14 ロッドギヤ、15 ギ
ヤ、16 ギヤホイール、17 回転軸、18 連結ロ
ッド、19 連結ピン、20a,20b 平面部、20
c,20d曲面部、20e 底部、20f 開口部、2
1 軸受、22 ブラシホルダステー、23 ネジ、2
4 コア、25 巻線、26 軸受、27 ブラシホル
ダプレート、28 中央孔、29a,29b ブラシボ
ックス、30 減速ギヤ、31a,31b ブラシバ
ネ、32 チョークコイル、33 サーキットブレー
カ、34a,34b 絶縁部、35 給電カプラ、36
a,36b 突出部、37a,37b 導電端子、38
a,38b 接続端子、39a,39b 接続片、40
端部、41a,41b,41c 電源供給端子、41
d,41e,41f 他端、42 コンデンサ、43
ダイオード、44a,44b 電気部品収容部、45
給電カプラカバー、46 保持部、47a,47b リ
ード線、47b リード線、49 ノイズ防止回路 50 ターミナルサブアセンブリ、51 ターミナル、
52 端子、53 電源54 カムプレートスイッチ、
55a、55b ピッグテール、56 平面部 57 接続端子、58a,58b 導電端子、59a,
59b 接続片、60切断部、61 切断部、62 切
断部、63 接続端子、64 孔部、65 接続端子、
70a,70b 端子、71a,71b 端子、72
突起、73a,73b 端子、74 端子、75 孔
部、76 孔部、77 平面部、78a,78b 端
子、79a,79b 端子、80 ブラシホルダサブア
センブリ 82 ワイパ操作スイッチ、90a,90b バネホル
ダ、95 開孔、96開孔、99 グランド、100,
101,102, 中心軸線、105a,105b 平
面部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 義明 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ株式会 社内 Fターム(参考) 5H605 AA07 AA08 BB05 BB09 CC01 CC06 CC07 EC08 EC20 GG04 5H611 AA03 BB03 PP01 TT05 TT06 UA01 UB01 5H613 AA01 AA02 AA06 BB04 BB15 BB26 BB32 GA01 GA12 GA17 GB08 GB09 GB13 KK02 KK05 KK07 PP02 QQ06 SS08 5H615 AA01 BB01 BB04 BB14 PP26 SS03 SS04 SS09 SS16 TT01 TT03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の平面部および該平面部の両端を繋
    ぐ一対の曲面部を有する扁平筒状に形成され、少なくと
    もブラシとアーマチャを収容する導電性のヨークハウジ
    ングと、 板状部を有するブラシホルダステーと、を備えたモータ
    であって、 前記ブラシホルダステーの一方の面には、少なくとも前
    記ブラシと電気部品が配設され、 前記ブラシホルダステーの他方の面には、導電性のター
    ミナルが配設され、 前記ブラシホルダステーは、前記ターミナルの切断位置
    に対応する位置に開孔を備えることを特徴とするモー
    タ。
  2. 【請求項2】 前記開孔は、前記電気部品の近傍の位置
    に穿孔され、前記ターミナルは、前記開孔の位置する部
    位で切断されることにより、前記電気部品の配置に応じ
    た所定の電気接続経路に形成されることを特徴とする請
    求項1に記載のモータ。
  3. 【請求項3】 前記ターミナルは、前記一対の平面部の
    前記ブラシホルダステー側端辺を繋ぐ平面に配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  4. 【請求項4】 前記ターミナルは、単一の金属板に、打
    ち抜き加工および折り曲げ加工を行うことにより形成さ
    れることを特徴とする請求項3に記載のモータ。
  5. 【請求項5】 前記ターミナルは、前記ブラシホルダス
    テーの一方の面に突出する導電端子を備えることを特徴
    とする請求項3に記載のモータ。
  6. 【請求項6】 電気部品が実装されるブラシホルダステ
    ーを備えたモータの製造方法であって、 単一の金属板に、打ち抜き加工および折り曲げ加工を行
    うことにより、電気部品の端子を圧入固定可能な接続片
    を有する導電性のターミナルを形成するターミナル形成
    工程と、 スポット溶接と圧入固定のうち少なくとも一方により、
    前記電気部品の端子を前記ターミナル形成工程で形成さ
    れたターミナルに接続して、ターミナルサブアセンブリ
    を形成するターミナルサブアセンブリ形成工程と、 該ターミナルサブアセンブリ工程において形成されたタ
    ーミナルサブアセンブリを前記ブラシホルダステーに組
    み付けて、ブラシホルダサブアセンブリを形成するブラ
    シホルダサブアセンブリ形成工程と、 該ブラシホルダサブアセンブリ形成工程の後で、ターミ
    ナルサブアセンブリの前記電気部品の配置に対応する個
    所を切断することにより、前記電気部品の配置に応じた
    所定の電気接続経路を形成する電気接続経路形成工程
    と、 該電気接続経路形成工程において形成された前記電気接
    続経路に前記電気部品の端子を前記接続片に圧入固定し
    て接続する電気部品接続工程と、 を備えてなることを特徴とするモータ製造方法。
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