JP2002333603A - 多値変調装置 - Google Patents
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Abstract
的に制御でき、振幅が変化するタイミングが異なる場合
にそれらの位相を揃えることができる多値変調装置を得
ること。 【解決手段】 光変調信号発生手段10から可変光減衰
器12を介して光合波器17へ入力される変調光信号の
光強度は、光強度検出手段13によって検出され、比較
器16に入力される。光変調信号発生手段11から直接
光合波器17へ入力される変調光信号の光強度は、光強
度検出手段13によって検出され、減衰器15を介して
比較器16に入力される。減衰器15は、光強度検出手
段13によって検出された検出強度を50%に減衰する
ように設定されている。このようなフィードバック制御
が行われることによって、光合波器17から出力される
4値変調光信号の各レベル間隔が等間隔に安定化され
る。
Description
で用いる多値変調装置に関わり、特に、超高速光通信シ
ステムあるいは大容量光通信システムで用いるのに好適
な多値変調装置に関するものである。
要請に対応するため、波長多重伝送システムの開発が進
められている。波長多重システムの容量は、1波長あた
りの伝送容量と波長数との積となるので、1波長あたり
の伝送容量拡大と波長数増大とが求められている。
で10Gbpsまでが実用化されており、40Gbps
の実現に向けた開発が進められている。しかし、光変調
器、光変調器ドライバ、フォトダイオードなどの光電子
デバイス、電子回路の応答速度は有限であり、応答速度
を上昇することは容易ではない。そこで、デバイス応答
速度に制限されない通信方式への期待が高まっている。
その一つの方式は、振幅変調多値符号化通信方式(以
下、「多値変調方式」という)である。
1ビットに与えられるタイムスロット幅は100psで
ある。2つの10Gbpsの2値符号を一つの4値符号
に変換した場合、同一のタイムスロット幅100psで
2ビットを表現することができるので、デバイスの応答
速度を上げることなく20Gbpsが実現できる。
一つの16値符号に変換した場合、タイムスロット幅1
00psで4ビットを表現することができるので、40
Gbpsの伝送容量が実現される。このように、多値変
調方式は、デバイスの応答速度に制限されることなく伝
送容量を拡大できる有望な方式である。
大するためには、隣接波長間の間隔を狭くすることが求
められる。波長間隔を制限する要因は、光源の安定度、
光合分波器の波長精度、変調スペクトル幅などである。
なかでも変調スペクトル幅は本質的な問題となる。変調
スペクトルの半値幅の目安は、タイムスロット幅の逆数
で与えられる。
変調信号に変換すると、光スペクトル幅は約20GHz
(約0.16nm)に広がってしまう。そのため、2値
の光強度変調信号を用いる場合には、波長間隔を0.1
6nm以下にすることは難しい。
を狭くする方法としても、多値変調方式は有望な手法で
ある。上述の通り、多値変調方式では、タイムスロット
幅を狭くすることなく大容量が実現できる。例えば4値
符号を用いると、2値符号を用いた場合の半分の光スペ
クトル幅で同一の容量を実現することができる。このよ
うに、多値変調方式は波長多重システムにおける波長間
隔狭窄化にとっても有望な方式であるといえる。
ァイバ伝送における波長分散の影響に対しても有利とな
る。波長分散とは、波長による伝送速度の差のことであ
り、パルスの歪の原因となるものである。光スペクトル
幅が狭ければ光信号に含まれる波長範囲も狭くなるので
パルス歪は小さくなる。そのため、多値変調方式は、光
ファイバ伝送において問題となる波長分散の影響に対し
ても有利であることが期待できる。
を示すブロック図である。多値変調技術は、例えば、文
献「Sheldon Waklin and Jan Conradi, "Multilevel Si
gnaling for Increasing the Reach of 10Gb/s Lightwa
ve Systems", Journal of Lightwave technology, Vol.
17, No.11, pp.2235-2248, 1999」に紹介されている。
図10はこの文献に紹介されている、多値変調光信号の
生成手段を書き直したものである。
れぞれほぼ同一振幅の2値符号信号を発生する2値符号
発生手段60,61と、2値符号発生手段61の出力レ
ベルを約半分に減衰させる減衰器62と、2値符号発生
手段60の出力と減衰器62との出力を電力合成するパ
ワー合成器63と、パワー合成器63の出力を光信号へ
変換する電気・光変換手段(E/O)64とを備えてい
る。
図11(a)は、2値符号発生手段60の出力波形を示
し、図11(b)は、減衰器62の出力波形を示してい
る。これらの信号がパワー合成器63によって加算され
た結果、図11(c)に示すような4値符号の信号が得
られる。この4値符号の電気信号が電気・光変換手段6
4によって同一波形の光信号に変換される。
気信号を加算するパワー合成器63を得ることが難し
く、また、得られた4値符号の電気信号を歪なく光信号
に変換する電気・光変換手段64を得ることも容易では
ない。実用化されている多くの電気・光変換手段は、非
線形な応答特性を持っているので、変換時に歪が生じて
しまうためである。そのため、波形歪が小さな多値変調
光信号を得ることは難しいという問題がある。
号を得る方法として、例えば図12に示すように、電気
信号を加算するのではなく、光信号を加算する方法が提
案されている。図12は、従来の多値変調装置の構成例
2を示すブロック図である。なお、図12は、特開昭6
3−5633号公報(光多値通信方式)に開示された構
成を書き直したものである。
れぞれ出力振幅が異なる2値の強度変調光信号を出力す
る光変調信号発生手段70,71と、光変調信号発生手
段70,71が出力する2値の強度変調光信号を合波す
る光合波器72とを備えている。
例えば、光変調信号発生手段70が図11(a)に示す
波形の変調光信号を出力し、光変調信号発生手段71が
図11(b)に示す波形の変調光信号を出力した場合
に、光合波器72からは、図11(c)に示すような4
値の多値変調光信号を得ることができる。この方法で
は、信号の加算が光合波器によって行われるために信号
の歪が生じ難く、理想的な信号波形が得られるという利
点がある。
に示した構成では、光信号の合波に伴うビートノイズ発
生を抑圧するためには、光変調信号発生手段70,71
が出力する波長を異なる値とするか、若しくは偏波を直
交させなければならないという制限がある。このとき、
波長を異なるものとすると、波長多重システムへの適用
が難しくなってしまう。また、偏波の直交性は必ずしも
長距離伝送においては保障されないという問題がある。
ては、一方の振幅は他方の半分になるように制御されな
ければならないが、上記公報では、制御する手法は検討
されていない。さらに、加算に際しては、振幅が変化す
るタイミングが一致するように二つの2値符号光信号の
位相が制御されなければならないが、同様に上記公報で
は、制御手段は示されていない。
で、多値変調光信号のレベル間隔を所定値に安定的に制
御でき、振幅が変化するタイミングが異なる場合にそれ
らの位相を揃えることができる多値変調装置を得ること
を目的としている。
に、この発明にかかる多値変調装置は、入力される電気
信号に基づき2値の振幅変調された変調光信号を発生す
るN+1(N≧1)個の光変調信号発生手段と、前記N
+1個の光変調信号発生手段におけるN個の光変調信号
発生手段がそれぞれ出力する変調光信号の光強度を制御
信号に基づき制御するN個の光強度制御手段と、前記N
+1個の光変調信号発生手段における前記N個の光変調
信号発生手段を除く1個の光変調信号発生手段が出力す
る変調光信号の光強度と前記N個の光強度制御手段で制
御された変調光信号の光強度とを検出するN+1個の光
強度検出手段と、前記N+1個の光強度検出手段それぞ
れの検出信号を受けて、前記1個の光変調信号発生手段
が出力する変調光信号の光強度を基準に、前記N個の光
強度制御手段で制御された変調光信号の光強度がそれぞ
れ所定値となるようにする前記制御信号を、前記N個の
光強度制御手段のそれぞれに出力する制御手段と、前記
1個の光変調信号発生手段が出力する変調光信号と前記
N個の光強度制御手段で制御されたN個の変調光信号と
を合波し、多値変調光信号を出力する光合波手段とを具
備することを特徴とする。
光変調信号発生手段が発生する変調光信号のうち、1個
の光変調信号発生手段が発生する変調光信号の光強度を
直接検出し、残りのN個の光変調信号発生手段が発生す
る変調光信号の光強度については、N個の光強度制御手
段がそれぞれ操作した変調光信号の光強度を検出する。
このように検出されたN+1個の光強度信号において、
直接検出した光強度信号を基準に、N個の光強度信号の
それぞれが所定値となるように、N個の光強度制御手段
のそれぞれを制御する。これにより、光合波手段から出
力される多値変調光信号の各レベル間隔が等間隔の状態
で、あるいは不等間隔の状態で、安定的に維持される。
N個の光強度制御手段は、前記N個の光変調信号発生手
段それぞれに入力される電気信号のレベルを前記制御信
号に基づき調整する可変電気信号減衰器である、また
は、前記N個の光変調信号発生手段それぞれが発生する
変調光信号の光強度を前記制御信号に基づき調整する可
変光減衰器であることを特徴とする。
手段がそれぞれ出力する変調光信号の光強度が、N個の
光変調信号発生手段の入力段において、あるいは、出力
段において制御される。
される電気信号に基づき2値の振幅変調された変調光信
号を発生する複数の光変調信号発生手段と、前記複数の
光変調信号発生手段が出力する変調光信号を合波し、多
値変調光信号を出力する光合波手段と、前記光合波手段
が出力する多値変調光信号の光強度に応じて透過率が非
線形的に変化し、不等間隔の多値変調光信号を出力する
非線形光媒体と、を具備することを特徴とする。
れる多値変調光信号が、非線形光媒体に入力することに
より、不等間隔の多値変調光信号へ変換される。
される電気信号に基づき2値の振幅変調された変調光信
号を発生する複数の光変調信号発生手段と、前記複数の
光変調信号発生手段が発生する変調光信号の波長とは異
なる波長λの光信号を出力する光源と、前記複数の光変
調信号発生手段が出力する変調光信号と前記光源が出力
する波長λの光信号とを受けて、多値変調光信号と波長
λの光信号を出力する光合波手段と、前記光合波手段が
出力する多値変調光信号及び波長λの光信号の光強度に
応じて透過率が非線形的に変化することにより波長λの
光信号を多値変調光信号によって多値変調する光変調操
作が行われる非線形光媒体とを具備することを特徴とす
る。
れる多値変調光信号及び波長λの光信号が非線形光媒体
に入力することにより、非線形光媒体において、入力す
る光信号の光強度に応じて透過率が非線形的に変化する
ことにより波長λの光信号を多値変調する光変調操作が
行われる。したがって、非線形光媒体からは、波長λの
多値変調光信号を含む光信号が出力される。
非線形光媒体の出力から波長λの多値変調光信号を取り
出す光フィルタを具備することを特徴とする。
形光媒体の出力から波長λの多値変調光信号が取り出さ
れる。ここで得られる多値変調光信号は、一定波長
(λ)、一定偏波の光信号である。
される電気信号に基づき2値の振幅変調された変調光信
号を発生する複数の光変調信号発生手段と、前記複数の
光変調信号発生手段がそれぞれ出力する変調光信号の遅
延量を制御信号に基づき制御する複数の遅延手段と、前
記複数の遅延手段により遅延操作された各変調光信号を
合波し、多値変調光信号を出力する光合波手段と、前記
光合波手段から出力された多値変調光信号の一部を電気
信号に変換する光・電気変換手段と、前記複数の変調光
信号発生手段にそれぞれ入力される電気信号と前記光・
電気変換手段から出力される電気信号との相関を検出
し、検出した相関値に基づき前記制御信号を出力する複
数の制御手段とを具備することを特徴とする。
手段にそれぞれ入力される電気信号の位相が互いに異な
る場合において、入力される電気信号と光変調信号発生
手段が発生する変調光信号との相関が取られ、位相が一
致するように遅延手段が制御される。その結果、光合波
手段からは、位相が揃った多値変調光信号が出力され
る。
複数の遅延手段は、前記複数の光変調信号発生手段それ
ぞれに入力される電気信号を前記制御信号に基づき遅延
操作する可変電気信号遅延器である、または、前記複数
の光変調信号発生手段それぞれが発生する変調光信号を
前記制御信号に基づき遅延操作する可変光遅延器である
ことを特徴とする。
手段がそれぞれ出力する変調光信号の遅延量が、複数の
光変調信号発生手段の入力段において、あるいは、出力
段において制御される。
発明にかかる多値変調装置の好適な実施の形態を詳細に
説明する。
形態1である多値変調装置の構成を示すブロック図であ
る。図1において、この多値変調装置は、光変調信号発
生手段10,11と、可変光減衰器12と、光強度検出
手段13,14と、減衰器15と、比較器16と、光合
波器17とを備えている。
れ、入力される電気信号に基づいて2値の振幅変調光信
号を互いに異なる波長または偏波で発生するようになっ
ている。光変調信号発生手段10,11は、光送信機で
用いられている一般的な光変調器で構成されている。
信号は、可変光減衰器12に入力している。可変光減衰
器12は、外部から印加される制御信号に基づいて減衰
量あるいは利得が変化するデバイスにより構成されてい
る。図示例では、可変光減衰器12は、光変調信号発生
手段10が発生する変調光信号に、比較器16から印加
される制御信号に基づく所定量の減衰操作を加えて光強
度検出手段13と光合波器17とに出力している。
変調光信号は、光強度検出手段14と光合波器17とに
入力している。光強度検出手段13,14は、それぞれ
フォトダイオードやアバランシェフォトダイオードなど
で構成され、入力する光信号の強度に応じたレベルの検
出信号を出力する。光強度検出手段13は、可変光減衰
器12の出力光強度を検出し、その検出信号を比較器1
6の正相入力端「+」に出力している。また、光強度検
出手段14は、光変調信号発生手段11が発生する変調
光信号の光強度を検出し、その検出信号を減衰器15に
出力している。
する検出信号に一定量の減衰操作を加えて比較器16の
逆相入力端「−」に出力している。比較器16は、光強
度検出手段13の出力レベルと減衰器15の出力レベル
との大小関係に応じて可変光減衰器12への制御信号を
操作する。これにより、光合波器17から波長または偏
波が異なる4値変調光信号が出力される。
装置の動作を図1〜図3を用いて説明する。なお、図2
は、レベル間隔が等しい4値変調光信号を得る場合の動
作を説明する図である。図3は、レベル間隔が等しくな
い4値変調光信号を得る場合の動作を説明する図であ
る。
ようにレベル間隔が等しい4値変調光信号を得ること
も、図3(c)に示すようにレベル間隔が等しくない4
値変調光信号を得ることもできる。このとき、得られる
4値変調光信号の各レベル間隔を一定値に安定化するこ
とができるようになっている。
が等しい4値変調光信号を得るためには、光合波器17
へ入力される変調光信号は、図2(a)、図2(b)に
示すように、振幅比が2:1となっていなければならな
い。そこで、図1において、光変調信号発生手段11か
ら直接光合波器17へ入力される変調光信号の光強度を
「1」とした場合に、光変調信号発生手段10から可変
光減衰器12を介して光合波器17へ入力される変調光
信号の光強度を「2」とする場合を考える。
れ任意の光強度で2値の振幅変調光信号を発生している
としてよいが、説明を容易にするため、ここではほぼ等
しい光強度で2値の振幅変調光信号を発生しているとす
る。
12を介して光合波器17へ入力される変調光信号の光
強度は、光強度検出手段13によって検出され、比較器
16の正相入力端「+」に入力される。
合波器17へ入力される変調光信号の光強度は、光強度
検出手段13によって検出され、減衰器15を介して比
較器16の逆相入力端「−」に入力される。このとき、
減衰器15は、光強度検出手段13によって検出された
検出強度を50%に減衰するように設定されている。
段13によって検出された検出強度の方が強い場合に
は、可変光減衰器12の減衰量を大きくする制御信号を
出力する。一方、比較器16では、光強度検出手段14
によって検出され減衰器15によって50%に減衰され
た強度の方が強い場合には、可変光減衰器12の減衰量
を小さくする制御信号を出力することが行われる。
ことによって、光合波器17から出力される4値変調光
信号の各レベル間隔を等間隔に安定化することができ
る。
が等しくない4値変調光信号を得るためには、光合波器
17へ入力される変調光信号は、図3(a)、図3
(b)に示すように、振幅比が例えばX+Y:Xとなっ
ていなければならない。
ることができるので、図3に示すX≠Yの場合にも、上
記と同様の手法が適用でき、減衰器15の減衰量を調整
することによって、X、Yそれぞれのレベル間隔を調整
し、安定化することができる。このような不等間隔の4
値変調光信号は、後述するように、光増幅器を用いるシ
ステムやアバランシェフォトダイオードを用いるシステ
ムなどで有益である。
を安定化する場合を説明したが、光変調信号発生手段、
可変光減衰器の数を増加し、各可変光減衰器への制御手
段を設けることによって4値以上の多値変調信号の各レ
ベル間隔を安定化することもできる。
号発生手段10の出力光強度を制御する方法を示した
が、光変調信号発生手段10へ入力する信号レベルを制
御する方法を使うこともできる。この場合には、可変光
減衰器12を省略し、光変調信号発生手段10の入力段
に可変電気信号減衰器を設け、この可変電気信号減衰器
の減衰量を比較器16から制御信号で制御する構成とな
る。この構成においても、4値以上の多値変調信号の各
レベル間隔を安定化することができる。
形態2である多値変調装置の構成を示すブロック図であ
る。なお、図4では、図1で示した構成要素と同一とな
る要素には、同一の符号を付してある。この点は、以下
の各実施の形態において同じである。
される電気信号に基づいて2値の振幅変調光信号を互い
に異なる波長あるいは偏波で発生する光変調信号発生手
段10,11と、光変調信号発生手段10,11が出力
する変調光信号を合波する光合波器17と、光合波器1
7が出力する合波された多値変調光信号を受ける非線形
光媒体21とを備えている。
度に応じて挿入損失あるいは利得が変化することにより
透過率が非線形的に変化するデバイス、例えば半導体光
変調器や半導体光増幅器などで構成されている。
装置の動作を図5を用いて説明する。なお、図5は、非
線形光媒体21の動作を説明する図である。図5におい
て、(a)は、光合波器17から出力される4値変調光
信号を示す図である。ここでは、図2に示すように各レ
ベルが等間隔である場合を想定している。(b)は、非
線形光媒体21の入出力特性を示す図である。(c)
は、非線形光媒体21から出力される不等間隔の4値変
調光信号を示す図である。
光媒体21は、光入力強度が強いと挿入損失がより小さ
くなり、入力光強度が弱いと挿入損がより大きくなる特
性を有している。そのため、入力強度が小さい場合には
出力光強度はより小さくなり、入力光強度が大きい場合
には出力光強度はより大きくなる。
変調光信号を図5(b)の入出力特性をもつ非線形光媒
体21に入力すると、図5(c)のような不等間隔の4
値変調光信号が得られる。ここで得られた4値変調光信
号はX>Y>Zとなっている。
る場合を説明したが、光変調信号発生手段の数を増加す
ることによって4値以上の不等間隔多値変調光信号を得
ることができる。
光増幅器を用いるシステムやアバランシェフォトダイオ
ードを用いるシステムなどで有益である。これらを用い
るシステムでは、雑音レベルが信号振幅に比例して大き
くなるので、信号対雑音比を確保するためにX>Y>Zな
る関係が必要になることが知られている。
形態3である多値変調装置の構成を示すブロック図であ
る。この実施の形態3では、図4に示した構成におい
て、光合波器17と非線形光媒体21との間に、光合波
器31及び光合波器31に波長λの光信号を出力する光
源32が設けられ、さらに非線形光媒体21の出力を受
ける光フィルタ33が設けられている。ここで、光源3
2が出力する光信号の波長λは、光変調信号発生手段1
0,11が出力する変調光信号の波長とは異なるものと
する。また、光フィルタ33は、波長λの光信号を通す
ように作製されている。
号の光強度によって非線形光媒体21の挿入損は上述の
通り変化するので、非線形光媒体21は一種の光変調器
として機能する。つまり、光源32からの波長λの光信
号と光合波器17からの多値変調光信号とが光合波器3
1にて合波され、非線形光媒体21に入力すると、非線
形光媒体21にて、波長λの光信号が多値変調光信号に
より変調されることになる。それを光フィルタ33に通
すことによって波長λの多値変調光信号のみを取り出す
ことができる。この波長λの多値変調光信号は、光変調
信号発生手段10,11から出力される変調光信号の偏
波とも無関係な一定の偏波を有している。
ズ発生を抑圧するためには、光変調信号発生手段10,
11が出力する波長あるいは偏波を直交させなければな
らないという制限がある。この場合、波長を異なるもの
にすると、波長多重システムへの適用が難しくなってし
まう。一方、偏波の直交性は必ずしも長距離伝送におい
ては保障されないという困難な問題がある。
示す多値変調装置によって得られる多値変調光信号は、
上述したように一定の波長と一定の偏波を持っているた
めに上記の困難な問題を見事に解決することができる。
場合を示したが、光変調信号発生手段の数とそれらの出
力光を受ける光合波器の入力ポートの数との関係によっ
ては、一つの光合波器で波長λの光信号と複数の光変調
信号発生手段の出力光とを合波するように構成すること
も当然可能である。
形態4である多値変調装置の構成を示すブロック図であ
る。図7では、合波する変調光信号が二つである場合を
扱っているが、この実施の形態4では、複数の変調光信
号の変化点時間位置が互いにずれている場合にそれらの
位相関係を自動的に揃えて安定化することのできる多値
変調装置が示されている。
信号が印加される入力端子35,36と、光変調信号発
生手段駆動回路37,38と、光変調信号発生手段1
0,11と、可変光遅延器39,40と、遅延器41,
42と、光合波器17と、光分波器43と、光・電気変
換手段44と、ミキサ45,46と、可変光遅延器制御
回路47,48とを備えている。
は、光変調信号発生手段駆動回路37と遅延器41とに
入力されている。遅延器41は、入力端子35から入力
する一方の送信信号を適宜量遅延させ、ミキサ45の一
方の入力ポートに与えている。光変調信号発生手段駆動
回路37は、入力端子35から入力する一方の送信信号
に従って光変調信号発生手段10を振幅変調駆動する。
これにより、光変調信号発生手段10から可変光遅延器
39に対し2値の振幅変調光信号が出力される。可変光
遅延器39は、入力する2値の振幅変調光信号を可変光
遅延器制御回路47からの制御信号に従って適宜量遅延
させ、光合波器17の一方の入力ポートに出力してい
る。
信信号は、光変調信号発生手段駆動回路38と遅延器4
2とに入力されている。遅延器42は、入力端子36か
ら入力する他方の送信信号を適宜量遅延させ、ミキサ4
6の一方の入力ポートに与えている。光変調信号発生手
段駆動回路38は、入力端子36から入力する他方の送
信信号に従って光変調信号発生手段11を振幅変調駆動
する。これにより、光変調信号発生手段11から可変光
遅延器40に対し2値の振幅変調光信号が出力される。
可変光遅延器40は、入力する2値の振幅変調光信号を
可変光遅延器制御回路48からの制御信号に従って適宜
量遅延させ、光合波器17の他方の入力ポートに出力し
ている。
光信号は、光分波器43にて2分岐される。一方は外部
に出力され、他方は光・電気変換手段44にて電気信号
に変換される。光・電気変換手段44にて変換された電
気信号はミキサ45,46の他方の入力ポートに入力さ
れている。
一方の送信信号と光・電気変換手段44にて変換された
電気信号との乗算処理を行い、つまり、二つの入力信号
間の相関を取り、二つの入力信号間の位相関係を示す信
号を可変光遅延器制御回路47に出力する。この二つの
入力信号間の位相関係を示す信号は、二つの入力信号間
の位相が一致したとき最大値をなる信号である。可変光
遅延器制御回路47は、ミキサ45の出力信号に従った
制御信号を可変光遅延器39に出力し、可変光遅延器3
9での遅延量を制御している。
される他方の送信信号と光・電気変換手段44にて変換
された電気信号との乗算処理を行い、つまり、二つの入
力信号間の相関を取り、二つの入力信号間の位相関係を
示す信号を可変光遅延器制御回路48に出力する。この
二つの入力信号間の位相関係を示す信号は、二つの入力
信号間の位相が一致したとき最大値をなる信号である。
可変光遅延器制御回路48は、ミキサ46の出力信号に
従った制御信号を可変光遅延器40に出力し、可変光遅
延器40での遅延量を制御している。
装置の動作を図8を用いて説明する。図8(a)は、可
変光遅延器39から出力される変調光信号を示し、図8
(b)は、可変光遅延器40から出力される変調光信号
を示している。
波する変調光信号の変化点の時間的な位置関係がずれて
いる場合には、光合波器17を出力される変調光信号
は、図8(c)のように歪んだ波形となり、理想的な多
値変調波形とは異なってしまう。
延器39,40を用いて二つの変調光信号の位相関係を
自動的に調節できるようにしている。即ち、ミキサ45
は、光・電気変換手段44から出力される電気信号と、
遅延器41から出力される一方の送信信号との相関をと
り、二つの信号の位相が一致したときに、最大値を示す
信号を出力する。可変光遅延器制御回路47は、ミキサ
45の出力信号が最大となるように可変光遅延器39で
の遅延量を制御する。その結果、光・電気変換手段44
から出力される電気信号は、入力端子35から入力され
る一方の送信信号と一定の位相関係で安定化される。
44から出力される電気信号と、遅延器42から出力さ
れる他方の送信信号との相関をとり、二つの信号の位相
が一致したときに、最大値を示す信号を出力する。可変
光遅延器制御回路48は、ミキサ46の出力信号が最大
となるように可変光遅延器40での遅延量を制御する。
その結果、光・電気変換手段44から出力される電気信
号は、入力端子36から入力される他方の送信信号と一
定の位相関係で安定化される。
信号には、入力端子35から入力される一方の送信信号
と入力端子36から入力される他方の送信信号との位相
関係が反映されているので、ミキサ45,46でそれぞ
れ相関を取り、可変光遅延器39,40での遅延量をそ
れぞれ制御することにより、光合波器17から出力され
る多値変調光信号は、図8(d)に示すように、位相関
係が揃った多値変調光信号となる。
サを用いたが、二つの信号の相関を取ることができれ
ば、他のデバイスを用いることも可能である。例えばデ
ジタル積算器、アナログ積算器などを適用できる。ま
た、可変光遅延器制御回路は、低域透過フィルタ、アナ
ログ・デジタル変換器、CPU、デジタル・アナログ変
換器を組み合わせて簡単に実現することができる。
形態5である多値変調装置の構成を示すブロック図であ
る。この実施の形態5では、実施の形態4と同様の機能
を他の構成で実現する例が示されている。
遅延器39,40を省略し、代わりに、光変調信号発生
手段駆動回路37と光変調信号発生手段10との間に電
気信号を遅延させる可変遅延器50が設けられ、光変調
信号発生手段駆動回路38と光変調信号発生手段11と
の間に電気信号を遅延させる可変遅延器51が設けられ
ている。そして、可変光遅延器制御回路47,48に代
えて、ミキサ45の出力に基づき可変遅延器50での遅
延量を制御する可変遅延器制御回路52と、ミキサ46
の出力に基づき可変遅延器51での遅延量を制御する可
変遅延器制御回路53とが設けられている。
作用・効果が得られるのに加えて、電気信号に遅延を与
える可変遅延器を用いるので、実現が容易であるという
利点がある。
ば、光強度検出手段が検出する光強度信号に基づいて光
変調信号発生手段から出力される光信号強度を制御する
ようにしたので、各レベル間隔が安定化された多値変調
光信号を得ることができる。
が出力する変調光信号の光強度を、光変調信号発生手段
の入力段において、あるいは、出力段において制御する
ことができる。
信号を非線形光媒体に入力し、不等間隔の多値変調光信
号を得るようにしたので、光伝送システムに適したレベ
ル間隔を有する多値変調光信号を得ることができる。
される多値変調光信号及び波長λの光信号を非線形光媒
体に入力するようにしたので、非線形光媒体から、波長
λの多値変調光信号を含む光信号が得られる。
線形光媒体の出力から波長λの多値変調光信号を得るこ
とができる。したがって、一定の波長と一定の偏波をも
つ多値変調光信号を得ることができる。
生手段にそれぞれ入力される電気信号の位相が互いに異
なる場合において、入力される電気信号と光変調信号発
生手段が発生する変調光信号の位相が一致するように遅
延手段を制御するようにしたので、位相が揃った安定な
多値変調光信号を得ることができる。
生手段がそれぞれ出力する変調光信号の遅延量を、複数
の光変調信号発生手段の入力段において、あるいは、出
力段において制御することができる。
成を示すブロック図である。
合の動作を説明する図である。
る場合の動作を説明する図である。
成を示すブロック図である。
である。
の構成を示すブロック図である。
の構成を示すブロック図である。
である。
の構成を示すブロック図である。
ック図である。
ある。
ック図である。
器、13,14 光強度検出手段、15 減衰器、16
比較器、17,31 光合波器、21 非線形光媒
体、32 光源、33 光フィルタ、35,36 入力
端子、37,38光変調信号発生手段駆動回路、39,
40 可変光遅延器、41,42 遅延器、43 光分
波器、44 光・電気変換手段、45,46 ミキサ、
47,48可変光遅延器制御回路、50,51 可変遅
延器、52,53 可変遅延器制御回路。
Claims (7)
- 【請求項1】 入力される電気信号に基づき2値の振幅
変調された変調光信号を発生するN+1(N≧1)個の
光変調信号発生手段と、 前記N+1個の光変調信号発生手段におけるN個の光変
調信号発生手段がそれぞれ出力する変調光信号の光強度
を制御信号に基づき制御するN個の光強度制御手段と、 前記N+1個の光変調信号発生手段における前記N個の
光変調信号発生手段を除く1個の光変調信号発生手段が
出力する変調光信号の光強度と前記N個の光強度制御手
段で制御された変調光信号の光強度とを検出するN+1
個の光強度検出手段と、 前記N+1個の光強度検出手段それぞれの検出信号を受
けて、前記1個の光変調信号発生手段が出力する変調光
信号の光強度を基準に、前記N個の光強度制御手段で制
御された変調光信号の光強度がそれぞれ所定値となるよ
うにする前記制御信号を、前記N個の光強度制御手段の
それぞれに出力する制御手段と、 前記1個の光変調信号発生手段が出力する変調光信号と
前記N個の光強度制御手段で制御されたN個の変調光信
号とを合波し、多値変調光信号を出力する光合波手段
と、 を具備することを特徴とする多値変調装置。 - 【請求項2】 前記N個の光強度制御手段は、前記N個
の光変調信号発生手段それぞれに入力される電気信号の
レベルを前記制御信号に基づき調整する可変電気信号減
衰器である、または、前記N個の光変調信号発生手段そ
れぞれが発生する変調光信号の光強度を前記制御信号に
基づき調整する可変光減衰器であることを特徴とする請
求項1に記載の多値変調装置。 - 【請求項3】 入力される電気信号に基づき2値の振幅
変調された変調光信号を発生する複数の光変調信号発生
手段と、 前記複数の光変調信号発生手段が出力する変調光信号を
合波し、多値変調光信号を出力する光合波手段と、 前記光合波手段が出力する多値変調光信号の光強度に応
じて透過率が非線形的に変化し、不等間隔の多値変調光
信号を出力する非線形光媒体と、 を具備することを特徴とする多値変調装置。 - 【請求項4】 入力される電気信号に基づき2値の振幅
変調された変調光信号を発生する複数の光変調信号発生
手段と、 前記複数の光変調信号発生手段が発生する変調光信号の
波長とは異なる波長λの光信号を出力する光源と、 前記複数の光変調信号発生手段が出力する変調光信号と
前記光源が出力する波長λの光信号とを受けて、多値変
調光信号と波長λの光信号とを出力する光合波手段と、 前記光合波手段が出力する多値変調光信号及び波長λの
光信号の光強度に応じて透過率が非線形的に変化するこ
とにより波長λの光信号を多値変調光信号によって多値
変調する光変調操作が行われる非線形光媒体と、 を具備することを特徴とする多値変調装置。 - 【請求項5】 前記非線形光媒体の出力から波長λの多
値変調光信号を取り出す光フィルタを具備することを特
徴とする請求項4に記載の多値変調装置。 - 【請求項6】 入力される電気信号に基づき2値の振幅
変調された変調光信号を発生する複数の光変調信号発生
手段と、 前記複数の光変調信号発生手段がそれぞれ出力する変調
光信号の遅延量を制御信号に基づき制御する複数の遅延
手段と、 前記複数の遅延手段により遅延操作された各変調光信号
を合波し、多値変調光信号を出力する光合波手段と、 前記光合波手段から出力された多値変調光信号の一部を
電気信号に変換する光・電気変換手段と、 前記複数の変調光信号発生手段にそれぞれ入力される電
気信号と前記光・電気変換手段から出力される電気信号
との相関を検出し、検出した相関値に基づき前記制御信
号を出力する複数の制御手段と、 を具備することを特徴とする多値変調装置。 - 【請求項7】 前記複数の遅延手段は、前記複数の光変
調信号発生手段それぞれに入力される電気信号を前記制
御信号に基づき遅延操作する可変電気信号遅延器であ
る、または、前記複数の光変調信号発生手段それぞれが
発生する変調光信号を前記制御信号に基づき遅延操作す
る可変光遅延器であることを特徴とする請求項6に記載
の多値変調装置。
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