JP2013081069A - 暗号光送信装置及び受信装置、並びに暗号通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】超高速光通信のための暗号送受信装置およびシステムを提供する。
【解決手段】光送信装置40は、光強度変調方式によるYuen暗号光送信装置であって、初期鍵から擬似乱数列を発生する擬似乱数発生部13と、多数の基底から構成される基底群を保持し、擬似乱数列にしたがって当該基底群から1つの基底を選択する基底選択制御部14と、選択された1つの基底に対応する光増幅器の利得を調整する利得調整部42と、選択された1つの基底が偶数・奇数のいずれかを判定する判定情報を生成する偶数・奇数判定部41と、送信データを受け付け、判定情報に基づいて送信データの極性を変化させる極性反転部43と、極性を変化させた送信データに基づいて2値強度変調した光信号を出力する半導体レーザ2値変調部44と、2値強度変調した光信号を利得調整部が調整した利得にしたがって増幅する光増幅器45と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、波長多重通信に対応する光増幅器を利用した強度変調方式Yuen−2000プロトコルを実現する暗号光送信装置及び受信装置、並びに暗号通信システムに関する。
現代の主要暗号は伝送する情報を数学的な方法で攪乱することによって、通信の途中において、その通信文を盗聴しようとする悪意ある組織に対して防御するものである。一方、通信過程で用いる信号系の物理現象を応用し、より高度な安全性を実現しようとする物理暗号がある。
物理暗号の中でも、光信号を受信した際に不可避に発生する量子ショット雑音によって暗号としての高度な安全性を実現する暗号は、Yuen−2000プロトコル(Y−00と呼称)に基づくYuen暗号と呼ばれている。この暗号においては、情報ビットを伝送するための2つの信号のセットを基底と呼び、基底を多数(M個)用意し、初期鍵を擬似乱数発生部によって伸長した擬似乱数列を用いて、不規則にその基底を選び、選ばれた基底に対応する光信号によって情報ビットを送信する。受信者は送信側と同期された送信者と同じ秘密鍵と擬似乱数発生部を用いて送信側と同じ基底情報を作り出し、2値の信号を識別する。この2値の信号間距離は受信時に発生する量子ショット雑音の効果を受けないように十分大きく設計される。
Yuen暗号においては、鍵を知らない盗聴者はどの基底が用いられているか解らないので、2M個の信号を識別する必要がある。盗聴者の2M個の識別の誤り特性が極めて劣化するように信号と雑音効果を設計すると、盗聴者の受信信号はほとんど意味を持たず、高度な秘匿効果が現れる。これは通信方式による安全性利得の生成原理と呼ばれ、Yuen暗号の基本となっている。
現在、このYuen暗号を実装する通信方式には、非特許文献1に開示されている光位相変調方式と、非特許文献2に開示されている光強度変調方式とがある。光位相変調方式では位相平面上で振幅Aによる円周を信号数2Mで等間隔に分割した位置に多値の信号が配置され、その信号のどれかが、擬似乱数出力と情報ビットの値にしたがって光コヒーレント信号を出力する光位相変調器が動作する。
光強度変調方式では、最大強度と最小強度との中間点を基準として信号数に合わせて等分あるいは最大から最小にかけて線形に間隔を小さくするなどの信号配置が用いられ、それらのどれかが、擬似乱数の出力と情報ビットにしたがって光強度信号を出力する光強度変調器が動作する。
上記のような信号配置は、盗聴者が多値信号の一つを受信したとき、量子ショット雑音の効果がどの信号に対してでも均等に影響するようにするための工夫である。そのとき、安全性は以下の式(非特許文献2)によって評価される。
Figure 2013081069
式中、Γは量子ショット雑音に隠れる信号の数、Kは秘密鍵長、Mは基底数である。
図1は、非特許文献2に記載の、従来技術に係る光強度変調を用いたYuen暗号の構成を表す図である。以下、図1を用いて、光強度変調方式によるYuen暗号装置の基本原理を説明する。
図1において、従来の暗号通信装置は、光送信装置10と光受信装置20とが、光ファイバ等の光通信路30で接続された構成である。光送信装置10は、搬送波発生部11と、M−ary強度変調部12と、擬似乱数発生部13と、基底選択制御部14と、送信データ発生部15とを備える。光受信装置20はフォトダイオード21と、しきい値制御部22と、擬似乱数発生部23と、基底選択制御部24とを備える。光送信装置10の擬似乱数発生部13と光受信装置20の擬似乱数発生部23とは、構成及び機能が実質的に同一である。また、光送信装置10の基底選択制御部14と光受信装置20の基底選択制御部24とは、構成・機能が実質的に同一である。
搬送波発生部11は、例えばレーザ・ダイオードからなり、所定の光搬送波を出力する。送信データ発生部15は、情報「1」及び「0」で構成される送信データを発生する。擬似乱数発生部13は、入力する初期鍵Kに基づいて2進数擬似乱数列、すなわち2進数Running鍵列を生成する。基底選択制御部14は、この2進数Running鍵列を、logMビット毎にブロック分割し、その各ブロックに応じた10進数Running鍵に変換する。そして、基底選択制御部14は、Running鍵に従って基底群から1つの基底を選択し、基底情報としてM−ary強度変調部12に指示する。M−ary強度変調部12は、送信データで光搬送波を強度変調すると共に、基底情報で指示されている基底に対応する光強度を用いて情報「1」又は「0」を、光通信路30を介して光受信装置20へ出力する。
フォトダイオード21は、光通信路30を介して光送信装置10から出力される強度変調光信号を受信する。擬似乱数発生部23は、入力する初期鍵Kに基づいて2進数Running鍵列を生成する。基底選択制御部24は、この2進数Running鍵列を、logMビット毎にブロック分割し、その各ブロックに応じた10進数Running鍵に変換する。そして、基底選択制御部24は、Running鍵に従って基底群から1つの基底を選択し、基底情報としてしきい値制御部22に指示する。しきい値制御部22は、基底選択制御部24によって指示される基底情報に基づいて、受信信号をどのしきい値で判定するかを制御して、信号に含まれている情報「1」及び「0」を抽出し受信データとして出力する。
上述の従来のYuen暗号通信装置において、基底選択制御部14及び24で用いられる基底群、すなわち各基底に対応する光信号の配置は、暗号の強さを決定する重要な要素である。
図2は、従来技術に係る光強度変調を用いたYuen暗号の光強度信号の配置図である。以下、図2を用いて、従来の光信号配置方法を説明する。
まず、強度変調のダイナミックレンジを、最大強度Smax〜最小強度Sminとして設定する。この最大強度Smaxと最小強度Sminとの中心強度を、[(Smax+Smin)/2]とする。各基底に対応する光信号は、高強度と低強度とで構成され、高強度は中心強度よりも高く、低強度は中心強度よりも低くなる規則で配置される。また、基底数Mは基底に対応する光信号群の中で、隣接する信号間(例えば、強度Sと強度Si+1との間)の距離(強度差)が、量子ショット雑音に埋没するに十分な数として決められる。例えば、図2で示すように、各信号強度を最大強度Smaxから最小強度Sminまで順番にS,S,・・・・,SM−1,S,SM+1,・・・・,S2Mとして、基底に対応する光信号のセットは{S,SM+1},{S,SM+2},・・・・のように規定する。なお、隣り合う基底間では、送信データの情報「1」を伝送する強度信号と、情報「0」を伝送する強度信号とが、反転するように配置設計されている。
上述した従来のYuen暗号通信装置においては、正規受信者は、信号間距離が大きい2値の信号識別を行うことになるので誤りがほとんど無い。しかし、初期鍵Kを知らない盗聴者は、信号間距離の小さい2M値の信号識別のための受信方法に制限されるため、その受信データには量子ショット雑音により誤りが発生する。よって、盗聴者は、暗号文自体の情報を得ることができない。
このような仕組みはランダム・ストリーム暗号の一種であるが、量子ショット雑音によってランダム化されるため、そのランダム性を計算によって確定値に戻すことは不可能である。従って、これらの理由から、Yuen暗号は、従来の数学的な暗号システムに比べて高い安全性を持つ暗号を実現できると言える。
E.Corndorf, C.Liang, G.S.Kanter, P.Kumar, H.P.Yuen, "Quantum noise randomized data encryption for wavelength division multiplexed fiber optic", Physical Review A, vol−71, 062326, (2005年) O.Hirota, M.Sohma, M.Fuse, K.Kato, "Quantum stream cipher by Yuen−2000 protocol:design and experiment by intensity modulation scheme", Physical Review A, vol−72, 022335, (2005年)
上記の強度変調方式によるYuen暗号を実現する方法は、光源である半導体レーザを擬似乱数の出力と情報ビットによって選ばれた信号に対応する電流値によって直接変調するか、あるいは外部変調器の駆動電圧として外部変調器に印加することによってY−00プロトコルに必要な多値の光強度信号を生成する。今日、100Gbit/sec等の超高速光通信を実行するために用いられる波長多重方式に対応する際、上記のような方式を用いた場合、各波長毎にYuen暗号装置を用いる必要があるため、波長の数だけの暗号送受信装置を設置しなければならないという課題がある。これはコストなどの観点から、実用性に大きな重荷となる。
本発明の目的は、上記課題を鑑みて、各波長の情報をまとめて一つの暗号装置によって一括して暗号化する方法を採用することにより、波長多重通信が一般的になっている今日の光通信網に対して、低コストで秘匿性の極めて高い波長多重Yuen暗号を提供することである。
本発明は、波長多重の光通信において、各波長毎にYuen暗号を設定することなく、全ての波長の情報を一つのYuen暗号装置で一括して暗号化する方法に関するものである。
本発明に係るYuen暗号光送信装置は、従来のYuen暗号装置と同じように、擬似乱数発生部と、その出力系列を多数の基底に対応させる基底選択制御部を備える。これまでのY−00暗号用の光信号は半導体レーザを変調することによって出力されたが、本発明においては、その変調機能を光増幅器によって実施する。
まず、情報を送る各波長毎の光送信機は、情報ビットにしたがって2値の強度変調を実施する。ただし、基本機能として、1の時の出力強度をSin(1)、0の時をSin(0)とする。これらの信号強度の関係は、次式で表される。
Figure 2013081069
上記の光強度信号は光増幅器に入力されるが、光増幅器は基底選択制御部からの信号に比例した増幅度によって入力信号を増幅して出力する。その出力強度信号は、従来の強度変調方式Yuen暗号と同じく、強度変調のダイナミックレンジが最大強度Smax〜最小強度Sminの範囲にある。この最大強度Smaxと最小強度Sminとの中心強度を[(Smax+Smin)/2]とし、各基底に対応する光信号は、高強度と低強度とで構成され、高強度は中心強度よりも高く、低強度は中心強度よりも低くなる規則で配置されるように設定する。また、基底数Mは基底に対応する光信号群の中で、隣接する信号間(強度Sと強度Si+1との間)の距離(強度差)が、量子ショット雑音に埋没するに十分な数として決められる。例えば、図2に示したように、各信号強度を最大強度Smaxから最小強度Sminまで順番にS,S,・・・・,SM−1,S,SM+1,・・・・,S2Mとして、基底に対応する光信号のセットは{S,SM+1},{S,SM+2},・・・・のように規定する。
ここで、増幅器から出力される2M個の強度信号群において、隣り合う出力信号では、送信データの情報「1」を伝送する強度信号と、情報「0」を伝送する強度信号とが、反転するように配置される必要がある。その機構がこの発明の要となる。
2進系列の擬似乱数発生部出力がlogMビット毎に十進数に変換され基底選択信号となる。基底選択制御部の出力において基底情報が偶数の時と奇数の時を識別して、その識別情報にしたがって、各波長毎の光源である半導体レーザの変調装置において、変調器に入力される情報の極性を切り替える装置を付加する。この装置は、基底信号が偶数であれば、入力信号をそのまま通過させ変調器へ送り、奇数の時はその極性を反転させて変調器に送る。
上記の基底情報によって増幅度を変化させる光増幅器と基底の偶数・奇数判定装置と情報信号変調装置に対するビット情報極性変換装置によって、Yuen暗号に必要な多値(2M)の光信号群を出力することが可能である。
また、本発明に係る光送信装置から出力される光信号を受信する光受信装置は、受信した2値光強度信号の最大受信強度と最小受信強度との中間点を識別しきい値として信号強度を判定して判定値を出力する強度判定部と、判定値に対して、光送信装置の初期鍵を用いて擬似乱数列を発生する擬似乱数発生部と、多数の基底から構成される基底群を保持し、擬似乱数列にしたがって当該基底群から1つの基底を選択する基底選択制御部と、基底選択制御部により選択された基底を用いて情報ビットの0と1を判定する信号判定部と、を備えることを特徴とする。
本発明に係るYuen暗号光送信方法においては、基底群を構成する全ての基底において、各基底に対応する二つの光信号は、最大強度と最小強度の中間点を挟んで上と下に値を持つ。さらに中間点の上にある信号群は中間点より、十分離れた最大光強度周辺に集中的に配置され、また中間点の下にある信号群は中間点より十分離れた最小光強度付近に集中的に配置される。その集中の領域はその付近のエネルギーに比例して出現する量子ショット雑音によって全て隠されるように設定する。
すなわち、本発明による光送信装置は、光強度変調方式によるY−00プロトコルを用いるYuen暗号光送信装置であって、初期鍵から擬似乱数列を発生する擬似乱数発生部と、多数の基底から構成される基底群を保持し、擬似乱数列にしたがって当該基底群から1つの基底を選択する基底選択制御部と、選択された1つの基底に対応する光増幅器の利得を調整する利得調整部と、選択された1つの基底が偶数・奇数のいずれかを判定する判定情報を生成する偶数・奇数判定部と、送信データを受け付け、判定情報に基づいて送信データの極性を変化させる極性反転部と、極性を変化させた送信データに基づいて2値強度変調した光信号を出力する半導体レーザ2値変調部と、2値強度変調した光信号を利得調整部が調整した利得にしたがって増幅する光増幅器と、を備えることを特徴とする。
また、本発明による光送信装置は、上述の光強度変調方式によるY−00プロトコルを用いるYuen暗号光送信装置であって、さらに、合波器を備え、極性反転部は、複数の送信データを並列に受け付け、受け付けた複数の送信データのそれぞれの極性を、判定情報に基づいて一括して変化させ、半導体レーザ2値変調部は、極性反転部が受け付けることのできる複数の送信データの数と同数の異なる波長を有する半導体レーザを備え、極性を変化させた複数の送信データのそれぞれに基づいて独立に2値強度変調した複数の光信号を出力し、合波器は、半導体レーザ2値変調部が2値強度変調した複数の光信号を合波して一つの光信号を出力し、光増幅器は,合波器が出力した光信号を利得調整部が調整した利得にしたがって増幅することを特徴とする。
また、本発明によるYuen暗号光送信装置から出力される光信号を受信するYuen暗号の光波長多重暗号受信装置は、受信した光信号を波長毎に分波する分波器と、分波された光信号の波長の数に等しい数のYuen暗号受信装置と、を備え、それぞれのYuen暗号受信装置によってYuen暗号信号を復号することを特徴とする。
本発明に係るYuen暗号通信システムは、上記Yuen暗号光送信装置と、Yuen暗号の光波長多重暗号受信装置と、を含む。
具体的には、本発明に係るYuen暗号通信システムは、光強度変調方式によるY−00プロトコルを実装するYuen暗号通信システムであって、Yuen暗号通信システムは、Yuen暗号光送信装置と、Yuen暗号の光波長多重暗号受信装置とを有し、Yuen暗号光送信装置は、初期鍵から擬似乱数列を発生する擬似乱数発生部と、多数の基底から構成される基底群を保持し、擬似乱数列にしたがって当該基底群から1つの基底を選択する基底選択制御部と、選択された1つの基底に対応する光増幅器の利得を調整する利得調整部と、選択された1つの基底が偶数・奇数のいずれかを判定する判定情報を生成する偶数・奇数判定部と、複数の送信データを並列に受け付け、受け付けた複数の送信データのそれぞれの極性を、判定情報に基づいて一括して変化させる極性反転部と、極性反転部が受け付けることのできる複数の送信データの数と同数の異なる波長を有する半導体レーザを備え、極性を変化させた複数の送信データのそれぞれに基づいて独立に2値強度変調した複数の光信号を出力する半導体レーザ2値変調部と、半導体レーザ2値変調部が2値強度変調した複数の光信号を合波して一つの光信号を出力する合波器と、合波器が出力した光信号を利得調整部が調整した利得にしたがって増幅する光増幅器と、を備え、光増幅器が増幅した光信号を送信し、Yuen暗号の光波長多重暗号受信装置は、Yuen暗号光送信装置が送信した光信号を受信して波長毎に分波する分波器と、分波された光信号の波長の数に等しい数のYuen暗号受信装置と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、数の別々の情報を光の種々の波長に載せて伝送する波長多重通信において、各波長毎に暗号送信装置を設定する必要が無く、全波長で伝送される個々の情報を一つの暗号装置で一括して暗号化することができるので低コストで100ギガビット毎秒などの超大容量のYuen暗号通信システムを提供できる。
従来技術に係る光強度変調を用いたYuen暗号の構成を表す図である。 従来技術に係る光強度変調を用いたYuen暗号の光強度信号の配置図である。 本発明の実施形態に係るYuen暗号のための光強度信号を光増幅器から送信する光送信装置の構成図である。 本発明の実施形態に係る波長多重Yuen暗号システムの構成図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。
本発明の実施形態に係るYuen暗号光送信装置は、基本的に、図2に示したYuen暗号として機能する光強度信号を構成するための変調機能を光増幅器で実施する。本発明は、擬似乱数発生部の出力にしたがって基底選択制御部によって指定される基底にしたがって光増幅器の増幅度を変化させることと、基底が偶数か奇数かの判定によって、情報を2値変調する各波長毎の変調器において、情報ビットの極性を変化させることを特徴とする。
以下、本発明の特徴であるYuen暗号として機能する光強度信号群を、光増幅器と基底の偶数・奇数判定装置と情報ビット極性反転装置を用いて実現することを、図面を参照しながら説明する。
図3は、本発明の実施形態に係るYuen暗号のための光強度信号を光増幅器から送信する光送信装置の構成図である。本発明の実施形態では、光増幅器の出力強度信号の最大強度Smax、最小強度Sminを設定し、(Smax+Smin)/2を中間点とし、図2の強度信号群が構成されるように増幅度のダイナミックレンジを調整する。擬似乱数発生部からの出力とそれによる基底選択制御部の役割は、図1と同じであるが、基底番号の情報は、図3の利得調整部42に送られ、その利得調整部42では基底情報に比例した光増幅器の増幅度によって光増幅器45の利得を調整する。一方、基底選択制御部14において設定された基底情報は、偶数・奇数判定部41に送られ、そこで偶数か奇数かを判定し、その情報を極性反転部43に送る。極性反転部43では、基底が偶数の時は送信データの極性を反転せず通過させ、奇数の時は極性を反転して半導体レーザ2値変調部44に送る。半導体レーザ2値変調部44の出力は、光増幅器45に入力されるが、半導体レーザ2値変調器44の出力と光増幅器45の利得調整部のタイミングを一致させて増幅する。光増幅器45の出力光を光通信路30を経由して光受信装置20に送る。光受信装置20は従来の受信機と同じ構成である。
図4は、本発明の実施形態に係る波長多重Yuen暗号システムの構成図である。具体的には、図4に示す波長多重Yuen暗号システムは、図3で説明された光増幅器による強度変調方式Yuen暗号送信器の実施形態を、波長多重通信に適用する例である。具体的には、図4に示す波長多重Yuen暗号システムは、Yuen暗号光送信装置としての光波長多重暗号化送信装置50を含み、この光波長多重暗号化送信装置50は、複数の波長の送信データのそれぞれに基づいて、独立したレーザ2値変調光信号を生成することができる。
図4に示す波長多重暗号化送信装置50において、通信の利用者の数がNであれば、送信データ入力数はNとなり、送信データ入力数に等しい(すなわち、波長の数に等しい)2値の変調部を設置することができる。具体的には、図4の半導体レーザ2値変調部44は、波長の数に等しい数の個々のレーザ2値変調部を含む。N個の送信データは、基底の偶数・奇数判定部41の情報にしたがって、一斉に極性を保持あるいは反転を実施する。N個の送信データ列は、それぞれの半導体レーザ2値変調部44に送られる。それぞれの半導体レーザ2値変調部44からの光出力は、合波器51によって合波され、光増幅器45への一つの入力とすることができる。光増幅器45の出力は、光通信路30を経由して、光波長多重暗号受信装置60に送信される。
光波長多重暗号受信装置60は、この光信号を分波器61への入力として受信する。分波器61は、入力された光信号を各波長に分波する。分波された各波長の光信号は、対応する波長を受信するためのそれぞれの光受信装置20に入力することができる。
以上のように、本発明の実施形態に係る暗号通信のための光送受信信装置によれば、全波長で伝送される個々の情報を一つの暗号装置で一括して暗号化することができ、波長多重通信のYuen暗号化を低コストで提供できる。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
本発明は、クラウド・コンピューテイング・システムに必須となるデータセンター間の超安全光通信網を実現するための基幹技術となり得る。
10 光送信装置
11 搬送波発生部
12 M−ary強度変調部
13、23 擬似乱数発生部
14、24 基底選択制御部
15 送信データ発生部
20 光受信装置
21 フォトダイオード
22 しきい値制御部
30 光通信路
40 光受信装置
41 偶数・奇数判定部
42 利得調整部
43 極性反転部
44 半導体レーザ2値変調部
45 光増幅器
50 光波長多重暗号化送信装置
51 合波器
60 光波長多重暗号受信装置
61 分波器

Claims (4)

  1. 光強度変調方式によるY−00プロトコルを実装するYuen暗号光送信装置であって、
    初期鍵から擬似乱数列を発生する擬似乱数発生部と、
    多数の基底から構成される基底群を保持し、前記擬似乱数列にしたがって当該基底群から1つの基底を選択する基底選択制御部と、
    前記選択された1つの基底に対応する光増幅器の利得を調整する利得調整部と、
    前記選択された1つの基底が偶数・奇数のいずれかを判定する判定情報を生成する偶数・奇数判定部と、
    送信データを受け付け、前記判定情報に基づいて前記送信データの極性を変化させる極性反転部と、
    前記極性を変化させた前記送信データに基づいて2値強度変調した光信号を出力する半導体レーザ2値変調部と、
    前記2値強度変調した光信号を前記利得調整部が調整した利得にしたがって増幅する光増幅器と、を備えることを特徴とする
    Yuen暗号光送信装置。
  2. 請求項1に記載のYuen暗号光送信装置であって、
    さらに、合波器を備え、
    前記極性反転部は、複数の送信データを並列に受け付け、受け付けた前記複数の送信データのそれぞれの極性を、前記判定情報に基づいて一括して変化させ、
    前記半導体レーザ2値変調部は、前記極性反転部が受け付けることのできる複数の送信データの数と同数の異なる波長を有する半導体レーザを備え、前記極性を変化させた前記複数の送信データのそれぞれに基づいて独立に2値強度変調した複数の光信号を出力し、
    前記合波器は、前記半導体レーザ2値変調部が2値強度変調した複数の光信号を合波して一つの光信号を出力し、
    前記光増幅器は,前記合波器が出力した光信号を前記利得調整部が調整した利得にしたがって増幅することを特徴とする
    Yuen暗号光送信装置。
  3. 請求項2に記載のYuen暗号光送信装置から出力される光信号を受信するYuen暗号の光波長多重暗号受信装置であって、
    受信した光信号を波長毎に分波する分波器と、
    分波された光信号の波長の数に等しい数のYuen暗号受信装置と、を備え、
    それぞれの前記Yuen暗号受信装置によってYuen暗号信号を復号することを特徴とする
    Yuen暗号の光波長多重暗号受信装置。
  4. 光強度変調方式によるY−00プロトコルを実装するYuen暗号通信システムであって、
    前記Yuen暗号通信システムは、Yuen暗号光送信装置と、Yuen暗号の光波長多重暗号受信装置とを有し、
    前記Yuen暗号光送信装置は、
    初期鍵から擬似乱数列を発生する擬似乱数発生部と、
    多数の基底から構成される基底群を保持し、前記擬似乱数列にしたがって当該基底群から1つの基底を選択する基底選択制御部と、
    前記選択された1つの基底に対応する光増幅器の利得を調整する利得調整部と、
    前記選択された1つの基底が偶数・奇数のいずれかを判定する判定情報を生成する偶数・奇数判定部と、
    複数の送信データを並列に受け付け、受け付けた前記複数の送信データのそれぞれの極性を、前記判定情報に基づいて一括して変化させる極性反転部と、
    前記極性反転部が受け付けることのできる複数の送信データの数と同数の異なる波長を有する半導体レーザを備え、前記極性を変化させた前記複数の送信データのそれぞれに基づいて独立に2値強度変調した複数の光信号を出力する半導体レーザ2値変調部と、
    前記半導体レーザ2値変調部が2値強度変調した複数の光信号を合波して一つの光信号を出力する合波器と、
    前記合波器が出力した光信号を前記利得調整部が調整した利得にしたがって増幅する光増幅器と、を備え、
    前記光増幅器が増幅した光信号を送信し、
    前記Yuen暗号の光波長多重暗号受信装置は、
    前記Yuen暗号光送信装置が送信した前記光信号を受信して波長毎に分波する分波器と、
    分波された光信号の波長の数に等しい数のYuen暗号受信装置と、を備えることを特徴とする
    Yuen暗号通信システム。
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