JP2002332841A - ヒートポンプの冷却回路 - Google Patents

ヒートポンプの冷却回路

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動三方弁の開度の制御でエンジンオイルの
温度を確保することができるヒートポンプの冷却回路を
提供すること。 【解決手段】 ラジエータ13に向かうエンジン冷却水
の流量とバイパス流路15に向かうエンジン冷却水の流
量との流量比をエンジン冷却水の温度に基づき自動的に
コントロールするサーモスタット14の上流側におい
て、電動三方弁16を設ける。この電動三方弁16で
は、エンジンオイルの温度を変動させるエンジン12の
回転数及びエンジン冷却水の温度TCに基づいて、サー
モスタット14に向かうエンジン冷却水の流量と熱交換
器17に向かうエンジン冷却水の流量との流量比を自動
的にコントロールする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラジエータに向か
うエンジン冷却水の流量がサーモスタット及び電動三方
弁で自動的にコントロールされるヒートポンプの冷却回
路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、図5のヒートポンプの冷
却回路1においては、エンジン12や排気熱交換器18
で加熱されて高温となったエンジン冷却水をウォーター
ポンプ11でラジエータ13に導くことにより、エンジ
ン冷却水の温度を低くしている。もっとも、エンジン1
2が冷えすぎても不調をきたすので、サーモスタット1
4によって、ラジエータ13に向かうエンジン冷却水の
流量とバイパス流路15に向かうエンジン冷却水の流量
とを自動的にコントロールしている。
【0003】そして、サーモスタット14の開度は、エ
ンジン冷却水の温度に応じて作動させており、例えば、
図6に示すように、エンジン冷却水の温度がT1以下で
は、サーモスタット14に流入したエンジン冷却水のう
ち全流量をバイパス流路15に流し、エンジン冷却水の
温度がT1を越えると、その一部をラジエータ13にも
流し、エンジン冷却水の温度がT2以上では、その全流
量をラジエータ13に流すようにしている。この点は、
特開平10−103810号にも記載されている。
【0004】さらに、図5のヒートポンプの冷却回路1
においては、ヒートポンプの暖房能力の向上などを図る
ために、高温のエンジン冷却水で冷媒を加熱することに
より冷凍サイクルの蒸発工程を行う熱交換器17を設け
ており、電動三方弁16によって、熱交換器17に向か
うエンジン冷却水の流量とサーモスタット14に向かう
エンジン冷却水の流量とを自動的にコントロールしてい
る。
【0005】そして、電動三方弁16の開度は、例え
ば、特開平10−103810号で記載しているよう
に、熱交換器17における冷媒への要求熱供給量に対応
して作動させたり、あるいは、特開平11−25779
4号で記載しているように、熱交換器17における冷媒
過熱度(熱交換器17内の冷媒温度と熱交換器17の出
口側冷媒温度との偏差によって定義されるもの)に応じ
て調節させている。
【0006】尚、ラジエータ13の下流側に設けられた
ラジエータ・キャップ20は、ラジエータ13内の圧力
を調節することによりエンジン冷却水の蒸発量を少なく
するものであり、その圧力は大気圧より高く設定され
る。また、ラジエータ・キャップ20の上流側で分岐し
て設けられたリザーブ・タンク19は、エンジン冷却水
の蒸気が冷えて液体に戻ったものを溜めるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5の
ヒートポンプの冷却回路1において、電動三方弁16の
開度を、上述したように、熱交換器17における冷媒へ
の要求熱供給量に対応して作動させたり、熱交換器17
における冷媒過熱度に応じて調節したりすると、エンジ
ン冷却水の温度が異常に低下することがあり、それに伴
って、エンジンオイルの温度も低下して、エンジンオイ
ルが白濁するおそれがあった。
【0008】もっとも、エンジンオイルの白濁を防止す
る観点からすれば、電動三方弁16の開度の制御をエン
ジン冷却水の温度に基づいて行うことが考えられるが、
例えば、図7に示すように、エンジン冷却水の温度TC
とエンジンオイルの温度TOの関係は、エンジン12の
回転数にも影響されるので、エンジン冷却水の温度TC
のみに基づいて電動三方弁16の開度を制御すると、エ
ンジン12の回転数によっては、熱交換器17に向かう
エンジン冷却水の流量が過剰気味となり、エンジン冷却
水の温度TCが異常に低下し、それに伴って、エンジン
オイルの温度TOも基準温度(図7では55℃)より低
下して、エンジンオイルが白濁するなどの不都合が生じ
る。
【0009】そこで、本発明は、上述した問題点を解決
するためになされたものであり、電動三方弁の開度の制
御でエンジンオイルの温度を確保することができるヒー
トポンプの冷却回路を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に成された請求項1に係る発明は、ヒートポンプの駆動
源であるエンジンと、前記エンジンで加熱されたエンジ
ン冷却水が放熱するためのラジエータと、前記エンジン
と前記ラジエータとの間で前記エンジン冷却水を循環さ
せるウォーターポンプと、前記ラジエータの上流側から
分流するとともに前記ラジエータの下流側に合流するバ
イパス流路と、前記バイパス流路の分流点に設けられる
ことにより前記ラジエータに向かう前記エンジン冷却水
の流量を前記エンジン冷却水の温度に基づいて自動的に
コントロールするサーモスタットと、前記サーモスタッ
トの上流側と前記ラジエータの下流側の間に設けられる
とともに前記エンジン冷却水を高温流体とする熱交換器
と、前記熱交換器の分流点に設けられることにより前記
サーモスタットに向かう前記エンジン冷却水の流量を自
動的にコントロールする電動三方弁と、を有したヒート
ポンプの冷却回路において、前記エンジンの回転数及び
前記エンジン冷却水の温度に基づいて前記電動三方弁の
開度を制御することにより、前記エンジンのエンジンオ
イルの温度を自動的にコントロールすること、を特徴と
している。
【0011】このような特徴を有する本発明のヒートポ
ンプの冷却回路では、エンジンとラジエータとの間にお
いてエンジン冷却水がウォーターポンプにより循環する
が、ラジエータの上流側にあるバイパス流路の分流点に
設けられたサーモスタットによって、サーモスタットに
流れ込むエンジン冷却水に対し、ラジエータに向かうエ
ンジン冷却水の流量とバイパス流路に向かうエンジン冷
却水の流量との流量比をエンジン冷却水の温度に基づい
て自動的にコントロールしている。さらに、サーモスタ
ットの上流側にある熱交換器の分流点に設けられた電動
三方弁によって、電動三方弁に流れ込むエンジン冷却水
に対し、サーモスタットに向かうエンジン冷却水の流量
と熱交換器に向かうエンジン冷却水の流量との流量比を
エンジンの回転数及びエンジン冷却水の温度に基づいて
自動的にコントロールしている。
【0012】すなわち、本発明のヒートポンプの冷却回
路では、エンジン冷却水の温度に基づき、ラジエータに
向かうエンジン冷却水の流量とバイパス流路に向かうエ
ンジン冷却水の流量との流量比を自動的にコントロール
するサーモスタットの上流側において、エンジンオイル
の温度を変動させるエンジンの回転数及びエンジン冷却
水の温度に基づき、サーモスタットに向かうエンジン冷
却水の流量と熱交換器に向かうエンジン冷却水の流量と
の流量比を自動的にコントロールする電動三方弁を設け
ているので、電動三方弁の開度の制御でエンジンオイル
の温度を確保することができる。
【0013】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
記載するヒートポンプの冷却回路であって、前記エンジ
ンの回転数に対する第1基準値で前記電動三方弁の開度
の制御内容を区分けしたこと、を特徴としている。ま
た、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記
載するヒートポンプの冷却回路であって、前記エンジン
冷却水の温度に対する第2基準値で前記電動三方弁の開
度の制御内容を区分けしたこと、を特徴としている。
【0014】もっとも、エンジンの回転数及びエンジン
冷却水の温度に基づいて電動三方弁の開度の制御すると
言っても、エンジンの回転数とエンジン冷却水の温度の
組合せは相当数に及ぶことから、本発明のヒートポンプ
の冷却回路において、エンジンの回転数に対する第1基
準値やエンジン冷却水の温度に対する第2基準値で電動
三方弁の開度の制御内容を区分けすれば、電動三方弁の
開度の制御が単純となるので、実用化に資することとな
る。
【0015】また、請求項4に係る発明は、請求項1乃
至請求項3のいずれか一つに記載するヒートポンプの冷
却回路であって、前記第1基準値又は前記第2基準値を
複数設けたこと、を特徴としている。
【0016】また、エンジンの回転数及びエンジン冷却
水の温度がエンジンオイルの温度を変動させるといって
も、エンジンオイルの温度・エンジンの回転数・エンジ
ン冷却水の温度の特性は、ヒートポンプごとに固有なも
のであり、単調なものから複雑なものまで存在するの
で、本発明のヒートポンプの冷却回路において、第1基
準値又は第2基準値を複数設ければ、電動三方弁の開度
の制御を単純にしつつも、個別具体的な対応が可能とな
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照にして説明する。本実施の形態のヒートポンプの
冷却回路の構成は、従来技術の欄で説明した図5のヒー
トポンプの冷却回路1と同じである。従って、本実施の
形態のヒートポンプの冷却回路1においては、図6に示
すように、サーモスタット14の開度がエンジン冷却水
の温度に応じて作動するとともに、エンジンオイル温度
TO・エンジン12の回転数・エンジン冷却水の温度T
Cの特性は図7に示すようになる。
【0018】そして、本実施の形態のヒートポンプの冷
却回路1は、図4に示すヒートポンプ2の空気調和機に
組み込まれている。そこで、先ず、図4のヒートポンプ
2の冷媒回路について説明すると、図4のヒートポンプ
2の冷媒回路には、エンジン12で駆動する圧縮機21
と、冷媒と冷凍機油を分離するオイルセパレータ22、
冷房・暖房の冷媒回路に切り替える四方弁23、室外空
気と冷媒との間で熱交換を行う室外熱交換器24、冷媒
回路中の冷媒の流量を調整する膨張弁23、室内空気と
冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器22、エンジン
冷却水と冷媒との間で熱交換を行う熱交換器17(本実
施の形態のヒートポンプの冷却回路1に設けられている
もの)、液冷媒とガス冷媒を分離するアキュムレータ2
5などが設けられている。
【0019】尚、オイルセパレータ22は、キャピラリ
ー29を介して、圧縮機21の吸入口とアキュムレータ
25に接続されている。
【0020】ここで、図4のヒートポンプ2の空気調和
機が冷房運転を行うときは、以下のような冷房サイクル
が行われる。すなわち、四方弁23が冷房の冷媒回路に
切り替えると、圧縮機21で高温・高圧となった冷媒
は、四方弁23を介して室外熱交換器24へと流入す
る。このとき、室外熱交換器24では、室外空気と冷媒
との間で熱交換を行うことにより、冷媒が凝縮される。
そして、室外熱交換器24を流出した冷媒は、膨張弁2
3で膨張した後に、室内熱交換器22へと流入する。こ
のとき、室内熱交換器22では、室内空気と冷媒との間
で熱交換を行うことにより、冷媒が加熱されて蒸発する
一方、冷媒の蒸発熱により室内空気が冷却されて冷風と
なり、冷房効果が生じる。さらに、室内熱交換器22を
流出した冷媒は、四方弁23を介して熱交換器17(本
実施の形態のヒートポンプの冷却回路1に設けられてい
るもの)へと流入する。このとき、熱交換器17(本実
施の形態のヒートポンプの冷却回路1に設けられている
もの)では、エンジン冷却水と冷媒との間で熱交換を行
うことにより、エンジン冷却水が冷却される一方、冷媒
が加熱されて蒸発する。そして、熱交換器17(本実施
の形態のヒートポンプの冷却回路1に設けられているも
の)を流出した冷媒は、アキュムレータ25で液冷媒が
分離された後に圧縮機21に戻る。
【0021】一方、図4のヒートポンプ2の空気調和機
が暖房運転を行うときは、以下のような暖房サイクルが
行われる。すなわち、四方弁23が暖房の冷媒回路に切
り替えると、圧縮機21で高温・高圧となった冷媒は、
四方弁23を介して室内熱交換器22へと流入する。こ
のとき、室内熱交換器22では、室内空気と冷媒との間
で熱交換を行うことにより、冷媒が凝縮する一方、冷媒
の凝縮熱により室内空気が加熱されて温風となり、暖房
効果が生じる。そして、室内熱交換器22を流出した冷
媒は、膨張弁23で膨張した後に、室外熱交換器24へ
と流入する。このとき、室外熱交換器24では、室外空
気と冷媒との間で熱交換を行うことにより、冷媒が加熱
されて蒸発する。さらに、室外熱交換器24を流出した
冷媒は、四方弁23を介して熱交換器17(本実施の形
態のヒートポンプの冷却回路1に設けられているもの)
へと流入する。このとき、熱交換器17(本実施の形態
のヒートポンプの冷却回路1に設けられているもの)で
は、エンジン冷却水と冷媒との間で熱交換を行うことに
より、エンジン冷却水が冷却される一方、冷媒が加熱さ
れて蒸発する。そして、熱交換器17(本実施の形態の
ヒートポンプの冷却回路1に設けられているもの)を流
出した冷媒は、アキュムレータ25で液冷媒が分離され
た後に圧縮機21に戻る。
【0022】従って、上述した暖房サイクルでは、室外
熱交換器24及び熱交換器17(本実施の形態のヒート
ポンプの冷却回路1に設けられているもの)での冷媒の
蒸発熱量が多くなるほど、室内熱交換器22での室内空
気の加熱量を大きくすることができるので、熱交換器1
7(本実施の形態のヒートポンプの冷却回路1に設けら
れているもの)において、エンジン冷却水と冷媒との間
で熱交換をできる限り多く行うことが暖房能力の増加に
つながることなる。
【0023】但し、熱交換器17(本実施の形態のヒー
トポンプの冷却回路1に設けられているもの)におい
て、エンジン冷却水と冷媒との間で熱交換をできる限り
多く行うと、エンジン冷却水の温度TCが異常に低下す
ることがあり、それに伴って、エンジンオイルの温度T
Oも低下して、エンジンオイルが白濁するおそれがあ
る。そこで、図4のヒートポンプ2の空気調和機におい
ては、本実施の形態のヒートポンプの冷却回路1に対
し、電動三方弁16の開度の制御を図1のフローチャー
トで行わせることにより、熱交換器17に向かうエンジ
ン冷却水の流量をコントロールしている。
【0024】そこで、次に、電動三方弁16の開度を制
御する図1のフローチャートについて説明すると、図1
のフローチャートでは、先ず、S11〜S13におい
て、エンジン12の回転数が1500rpm未満である
か否かを判断し(S11)、エンジン冷却水の温度のT
Cが55℃以下であるか否かを判断し(S12)、エン
ジン冷却水の温度のTCが50℃以下であるか否かを判
断している(S13)。
【0025】そして、エンジン12の回転数が1500
rpm未満であると判断し(S11:Yes)、かつ、
エンジン冷却水の温度TCが55℃以上であると判断し
た場合(S12:Yes)、あるいは、エンジン12の
回転数が1500rpm未満であると判断せず(S1
1:No)、かつ、エンジン冷却水の温度TCが50℃
以上であると判断した場合には(S13:Yes)、S
14に進んで、図2の制御マップ1を選択する。一方、
エンジン12の回転数が1500rpm未満であると判
断し(S11:Yes)、かつ、エンジン冷却水の温度
TCが55℃以上であると判断しない場合(S12:N
o)、あるいは、エンジン12の回転数が1500rp
m未満であると判断せず(S11:No)、かつ、エン
ジン冷却水の温度TCが50℃以上であると判断しない
場合には(S13:No)、S17に進んで、図3の制
御マップ2を選択する。
【0026】ここで、エンジン12の回転数の1500
rpmと、エンジン冷却水の温度TCの55℃、エンジ
ン冷却水の温度TCの50℃、図2の制御マップ1、図
3の制御マップ2は、エンジンオイルの白濁を防止する
観点から、図7のエンジンオイル温度TO・エンジン1
2の回転数・エンジン冷却水の温度TCの特性に基づい
て設定・作成されたものであり、後述するS15,S1
8の計算と相俟って、エンジンオイルの温度TOを基準
温度の55℃以上に保つことを目的にしている。
【0027】尚、図1のフローチャートで制御される電
動三方弁16の開度は、820個ののステップで等分割
されており、ステップ数が0〜40では、電動三方弁1
6に流入したエンジン冷却水のうち全流量をサーモスタ
ット14に流し、ステップ数が40を越えると、その一
部を熱交換器17にも流し、ステップ数が780〜82
0では、その全流量を熱交換器17に流すようにしてい
る。
【0028】そして、S14に進んで、図2の制御マッ
プ1を選択したときは、S15において、電動三方弁1
6の開度の目標値を計算する。このS15では、図2の
制御マップ1からエンジン冷却水の温度TCに対応する
修正量を読み取り、現在の電動三方弁16の開度のステ
ップ数に当該修正量を加算することにより、電動三方弁
16の開度の目標値を計算する。その後は、S16にお
いて、電動三方弁16の開度をその目標値に移動させ
て、図1のフローチャートが終了する。
【0029】一方、S17に進んで、図3の制御マップ
2を選択したときは、S18において、電動三方弁16
の開度の目標値を計算する。このS18では、先ず、エ
ンジン冷却水の目標温度とエンジン冷却水の温度TCの
差を求める。このとき、エンジン12の回転数が150
0rpm未満である場合には(S11:Yes)、エン
ジン冷却水の目標温度に55℃が代入され、エンジン1
2の回転数が1500rpm以上である場合には(S1
1:No)、エンジン冷却水の目標温度に50℃が代入
される。そして、図3の制御マップ2から、エンジン冷
却水の目標温度とエンジン冷却水の温度TCの差に対応
する修正量を読み取り、現在の電動三方弁16の開度の
ステップ数に当該修正量を加算することにより、電動三
方弁16の開度の目標値を計算する。その後は、S19
において、電動三方弁16の開度をその目標値に移動さ
せて、図1のフローチャートが終了する。
【0030】以上詳細に説明したように、本実施の形態
のヒートポンプの冷却回路1は、図4や図5に示すよう
に、ヒートポンプ2の駆動源であるエンジン12と、エ
ンジン12で加熱されたエンジン冷却水が放熱するため
のラジエータ13と、エンジン12とラジエータ13と
の間でエンジン冷却水を循環させるウォーターポンプ1
1と、ラジエータ13の上流側から分流するとともにラ
ジエータ13の下流側に合流するバイパス流路15と、
バイパス流路15の分流点に設けられることによりラジ
エータ13に向かうエンジン冷却水の流量をエンジン冷
却水の温度TCに基づいて自動的にコントロールするサ
ーモスタット14と(図6参照)、サーモスタット14
の上流側とラジエータ13の下流側の間に設けられると
ともにエンジン冷却水を高温流体とする熱交換器17
と、熱交換器17の分流点に設けられることによりサー
モスタット14に向かうエンジン冷却水の流量を自動的
にコントロールする電動三方弁16と、を有したもので
ある。
【0031】従って、本実施の形態のヒートポンプの冷
却回路1では、エンジン12とラジエータ13との間に
おいてエンジン冷却水がウォーターポンプ11により循
環する。そして、ラジエータ13の上流側にあるバイパ
ス流路15の分流点に設けられたサーモスタット14
は、図6に示すようにして、サーモスタット14に流れ
込むエンジン冷却水に対し、ラジエータ13に向かうエ
ンジン冷却水の流量とバイパス流路15に向かうエンジ
ン冷却水の流量との流量比をエンジン冷却水の温度TC
に基づいて自動的にコントロールしている。さらに、サ
ーモスタット14の上流側にある熱交換器17の分流点
に設けられた電動三方弁16は、図1のフローチャート
に示すようにして、電動三方弁16に流れ込むエンジン
冷却水に対し、サーモスタット14に向かうエンジン冷
却水の流量と熱交換器17に向かうエンジン冷却水の流
量との流量比をエンジン12の回転数及びエンジン冷却
水の温度TCに基づいて自動的にコントロールしてい
る。
【0032】すなわち、本実施の形態のヒートポンプの
冷却回路1では(図4及び図5参照)、エンジン冷却水
の温度TCに基づき(図6参照)、ラジエータ13に向
かうエンジン冷却水の流量とバイパス流路15に向かう
エンジン冷却水の流量との流量比を自動的にコントロー
ルするサーモスタット14の上流側において、エンジン
オイルの温度TOを変動させるエンジン12の回転数及
びエンジン冷却水の温度TCに基づき(図7参照)、サ
ーモスタット14に向かうエンジン冷却水の流量と熱交
換器17に向かうエンジン冷却水の流量との流量比を自
動的にコントロールする電動三方弁16を設けているの
で、電動三方弁16の開度の制御でエンジンオイルの温
度TOを確保することができる(図1参照)。
【0033】もっとも、エンジン12の回転数及びエン
ジン冷却水の温度TCに基づいて電動三方弁16の開度
の制御すると言っても、エンジン12の回転数とエンジ
ン冷却水の温度TCの組合せは相当数に及ぶ。この点、
本実施の形態のヒートポンプの冷却回路1は、エンジン
12の回転数に対する第1基準値(図1のS11におけ
る1500rpm)やエンジン冷却水の温度TCに対す
る第2基準値(図1のS12における55℃や図1のS
13における50℃)で、電動三方弁16の開度の制御
内容を図2の制御マップ1又は図3の制御マップ2に区
分けしており(図1のS14又は図1のS17)、電動
三方弁16の開度の制御が単純となるので、実用化に資
するものである。
【0034】また、エンジン12の回転数及びエンジン
冷却水の温度TCがエンジンオイルの温度TOを変動さ
せるといっても、エンジンオイルの温度TO・エンジン
12の回転数・エンジン冷却水の温度TCの特性は、ヒ
ートポンプ1ごとに固有なものであり、単調なものから
複雑なものまで存在し、図7はその一例にすぎない。こ
の点、本実施の形態のヒートポンプの冷却回路1は、第
2基準値(図1のS12における55℃や図1のS13
における50℃)を複数設けており、電動三方弁16の
開度の制御を単純にしつつも、個別具体的な対応を行っ
ている。
【0035】尚、本発明は上記実施の形態に限定される
ものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が
可能である。例えば、本実施の形態のヒートポンプの冷
却回路1では、第1基準値(図1のS11における15
00rpm)が一つだけ設けられているが、エンジンオ
イルの温度TO・エンジン12の回転数・エンジン冷却
水の温度TCの特性によっては、第1基準値を複数設け
てもよく、これにより、電動三方弁16の開度の制御を
単純にしつつも、個別具体的な対応を図ることができ
る。
【0036】また、本実施の形態のヒートポンプの冷却
回路1では、第2基準値(図1のS12における55℃
や図1のS13における50℃)を2つ設けているが、
第2基準値を3つ以上設けてもよく、これによっても、
電動三方弁16の開度の制御を単純にしつつも、個別具
体的な対応を図ることができる。もっとも、エンジンオ
イルの温度TO・エンジン12の回転数・エンジン冷却
水の温度TCの特性が単調であれば、第2基準値は一つ
だけでもよいこともある。
【0037】
【発明の効果】本発明のヒートポンプの冷却回路では、
エンジン冷却水の温度に基づき、ラジエータに向かうエ
ンジン冷却水の流量とバイパス流路に向かうエンジン冷
却水の流量との流量比を自動的にコントロールするサー
モスタットの上流側において、エンジンオイルの温度を
変動させるエンジンの回転数及びエンジン冷却水の温度
に基づき、サーモスタットに向かうエンジン冷却水の流
量と熱交換器に向かうエンジン冷却水の流量との流量比
を自動的にコントロールする電動三方弁を設けているの
で、電動三方弁の開度の制御でエンジンオイルの温度を
確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のヒートポンプの冷却回路
において、電動三方弁の開度の制御内容を示したフロー
チャート図である。
【図2】本発明の一実施形態のヒートポンプの冷却回路
において、電動三方弁の開度の制御内容の一例を示した
制御マップ図である。
【図3】本発明の一実施形態のヒートポンプの冷却回路
において、電動三方弁の開度の制御内容の一例を示した
制御マップ図である。
【図4】本発明の一実施形態のヒートポンプの冷却回路
を具備したヒートポンプの回路図である。
【図5】本発明の一実施形態及び従来技術のヒートポン
プの冷却回路を示した図である。
【図6】本発明の一実施形態及び従来技術のヒートポン
プの冷却回路において、サーモスタットの特性の一例を
示した図である。
【図7】本発明の一実施形態及び従来技術のヒートポン
プの冷却回路において、エンジンオイルの温度・エンジ
ンの回転数・エンジン冷却水の温度の特性の一例を示し
た図である。
【符号の説明】
1 ヒートポンプの冷却回路 2 ヒートポンプ 11 ウォーターポンプ 12 エンジン 13 ラジエータ 14 サーモスタット 15 バイパス流路 16 電動三方弁 17 熱交換器 TC エンジン冷却水の温度 TO エンジンオイルの温度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01P 3/20 F01P 3/20 G F24F 11/02 102 F24F 11/02 102Q F25B 27/00 F25B 27/00 B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒートポンプの駆動源であるエンジン
    と、前記エンジンで加熱されたエンジン冷却水が放熱す
    るためのラジエータと、前記エンジンと前記ラジエータ
    との間で前記エンジン冷却水を循環させるウォーターポ
    ンプと、前記ラジエータの上流側から分流するとともに
    前記ラジエータの下流側に合流するバイパス流路と、前
    記バイパス流路の分流点に設けられることにより前記ラ
    ジエータに向かう前記エンジン冷却水の流量を前記エン
    ジン冷却水の温度に基づいて自動的にコントロールする
    サーモスタットと、前記サーモスタットの上流側と前記
    ラジエータの下流側の間に設けられるとともに前記エン
    ジン冷却水を高温流体とする熱交換器と、前記熱交換器
    の分流点に設けられることにより前記サーモスタットに
    向かう前記エンジン冷却水の流量を自動的にコントロー
    ルする電動三方弁と、を有したヒートポンプの冷却回路
    において、 前記エンジンの回転数及び前記エンジン冷却水の温度に
    基づいて前記電動三方弁の開度を制御することにより、
    前記エンジンのエンジンオイルの温度を自動的にコント
    ロールすること、を特徴とするヒートポンプの冷却回
    路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載するヒートポンプの冷却
    回路であって、 前記エンジンの回転数に対する第1基準値で前記電動三
    方弁の開度の制御内容を区分けしたこと、を特徴とする
    ヒートポンプの冷却回路。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載するヒート
    ポンプの冷却回路であって、 前記エンジン冷却水の温度に対する第2基準値で前記電
    動三方弁の開度の制御内容を区分けしたこと、を特徴と
    するヒートポンプの冷却回路。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一つに
    記載するヒートポンプの冷却回路であって、 前記第1基準値又は前記第2基準値を複数設けたこと、
    を特徴とするヒートポンプの冷却回路。
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