JP2002332795A - シールド掘進工法 - Google Patents

シールド掘進工法

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Hiromasa Igarashi
寛 昌 五十嵐
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軟弱地盤から硬質地盤までのあらゆる地盤を
堀削でき、また、カッターの摩耗による交換工期および
工費の低減をはかるシールド掘進工法の提供。 【解決手段】 シールド機前面の全領域を回転部材
(R)により掘削するシールド掘進工法において、回転
部材(R)の半径方向にウオータージェットノズル
(2)を列状にかつシールド機軸線に対して互いに逆方
向に傾斜して配置し、ウオータージェットノズル(2
a、2b)から高圧水をカッター前方の地山(G)に噴
射させて掘削する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウオータージェッ
トを用いて掘削するシールド掘進工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シールド機は前面のスポークまた
は、面板を回転させ、スポークまたは面板に取り付けた
カッタービットにより地盤の掘削を行っていた。そのビ
ット形状は、掘削する地盤により異なり、軟弱地盤にお
いては櫛状(ティース)のビットを使用し、岩盤等の硬
質地盤に対してはローラービットを使用していた。
【0003】しかし、近年のシールド掘進工法は、軟弱
地盤から岩盤までの多様な地盤に対応することが求めら
れるようになってきている。そのため地盤が硬質の場合
は、掘削抵抗トルクが大きくなり、それに対応するため
に、スポーク回転軸の軸受を強化する必要があり、ま
た、回転用モーターの出力を大きくする必要があった。
【0004】その結果、軟弱地盤に対しては、過剰なト
ルク、強度をもつシールド機の設計が必要になってい
た。また、硬質地盤においてはビットの摩耗も大きく、
ビット交換に要する費用・時間が、全体の工期・工費を
圧迫していた。このような問題は、特に、ローラービッ
トの場合に顕著である。
【0005】また、硬質粘土層の掘削作業では、岩盤用
のローラービットが前方に突出する形となっているた
め、掘削抵抗となり掘進を著しく妨げる要因となってい
た。
【0006】先行技術の特公昭58−32280号公報
には、地盤の掘削にカッターヘッド、カッタービット等
を使用しないで、噴射角の異なる複数群のノズルから順
次水ジェット噴流を噴射させて地山をゆるませ、スクリ
ューで後方に押し出す装置が開示されている。しかしこ
の公知技術は、土質やジェットの強弱によって、ジェッ
トの到達距離が異なり、地盤によって地山がゆるむ距離
が異なり円滑な掘進を行うのに充分ではない。
【0007】また、特開平1−169093号公報によ
るシールド工法では、カッター部に複数の高圧水噴射ノ
ズルを設けて水ジェット噴射を行い、地山の部分的先掘
りによってカッタービット掘削の抵抗低減をはかってカ
ッタービットの消耗を防止するようにしている。しかし
ながら、やはりこの公知例でも地盤の軟、硬に応じた余
掘りを行い、そしてカッタービットにかかる抵抗を所定
の大きさにすることはできない。したがって、依然とし
てカッタービットの消耗低減の問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明のシールド掘進
工法は、上記したような従来技術における問題点を解決
するために発明されたもので、軟弱地盤から硬質地盤ま
でのあらゆる地盤を所定の余掘りを行うことができるシ
ールド掘進工法を提供することを目的としている。ま
た、本発明は、カッターの摩耗による交換時期および工
数の低減、掘進速度の向上をはかることを他の目的とし
ている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、シール
ド機前面に回転部材を設けて掘削するシールド掘進工法
において、該回転部材に複数のウオータージェットノズ
ルをそれぞれ対にして複数組配置し、それら各対をなす
ウオータージェットノズルからの高圧水のジェット流は
平面への投影形状が3角形状となるようにジェット流を
噴射し、そのウオータージェットノズルからのジェット
流を回転部材の前方の地山に噴射させて掘削するように
なっている。
【0010】本発明の実施に際して複数のウオータージ
ェットを列状に設け、ウオータージェット流を交差、あ
るいは衝突させるジェットノズルを対に構成してジェッ
ト流の交差点高さによって余掘り深さをきめるように構
成するのが好ましい。なお、ジェット流を衝突させた場
合は、衝突による拡散効果で、より高精度に余掘りを制
御できる。また、噴射水の圧力調節によって地盤強度に
応じた掘削をすることが好ましく、たとえば、軟弱地盤
であれば低圧水を噴射し、硬質地盤であれば高圧水を噴
射して地盤を掘削する。したがって、地盤の軟、硬に拘
わらずカッターに与える負荷、損耗を一定値に抑えるこ
とができる。また、所定値以下の軟弱な地盤であれば、
噴射ノズルによる掘削なしで、ビットによる掘進をさせ
てもよい。
【0011】また、本発明によれば、前記各対をなすウ
オータージェットノズルは、前記回転部材に沿って列状
に設けられ、そして半径方向に移動可能に設けられてい
る。
【0012】上記のように、対をなすノズルをそれぞれ
2列に分けて設ければ、半径方向への移動により余掘り
を調節できる。すなわち、ノズルを半径方向に移動し、
一対となるノズル間距離を大きくすれば、ジェット流の
交差点が遠くなり余掘り深さを深くでき、ノズル間距離
を小さくすれば、ジェット流の交差点が近くなり余掘り
深さを浅くできる。
【0013】また、本発明によれば、シールド機前面に
回転部材を設けて掘削するシールド掘進工法において、
該回転部材の外周部から半径方向外方に向かい、互いに
内側に傾斜しジェット流が交叉する方向に向いた対のウ
オータージェットノズルを装着し、そのウオータージェ
ットノズルから高圧水を地山に噴射させて掘削するよう
になっている。
【0014】上記の互いに内側に傾斜した対のウオータ
ージェットノズルにより、ジェット流の交差点で深さが
きまる余掘りは外周を任意の距離で掘削するいわゆるコ
ピーカッターとして利用できる。
【0015】前記対のウオータージェットノズルは、互
いに内側に向き合う傾斜角を変更可能に設けられ、かつ
シールド機の軸線に直角な軸線廻りに旋回自在に設けら
れていることが好ましい。
【0016】上記によって、対のウオータージェットノ
ズルの向き合う傾斜角を調整してジェット流の交差点高
さできまる余掘りができる。また、ノズルを旋回させる
ことで特定位置だけを余掘りさせ、地山をより確実に粉
砕できる。
【0017】また、本発明によれば、シールド機前面に
回転部材を設けて掘削するシールド掘進工法において、
該シールド機前面の回転部材の外周部にカッターが設け
られ、そのカッターの推進方向後部にシールド機軸の半
径方向に向けた複数のウオータージェットノズルを設
け、それらの噴射ノズルから高圧水を前記カッター内方
の地山に向け噴射して掘削するようになっている。
【0018】上記によって、シールド機前面の外周部を
カッターで掘削し、その内方は半径方向のジェット流で
掘削する。なお、半径方向のジェット流は、回転部材の
外周部から内方に向け、軸心部から外方に向け、あるい
はこれの組み合わせのいずれであっても良く、条件に適
したものを選択する。また、口径の大きい場合には、多
重構成としてもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明のシー
ルド掘進工法の一実施形態を説明する。図1は、本発明
のシールド掘進工法に使用するウオータージェットノズ
ル(以降、ノズルと略記する。)付きのシールド機の側
断面を示している。図2は、その正面図である。
【0020】図1および図2において、シールド機本体
10に設けられ、カッターモーター5で駆動される主軸
6によって回転される回転部材Rのスポーク1には、そ
れぞれ複数のノズルが設けられている。
【0021】図2の垂直方向に位置するスポーク1にお
いて、軸線X−Xに対し、片方(図面の左側)は下向き
に傾斜した複数のノズル2aが縦1列に配置され、それ
ぞれが分岐管15aを介して第2の圧水管14に接続さ
れている。これに対して軸線X−Xに対し、図面の右側
では上向きに傾斜した複数のノズル2bが縦1列に配置
され、それぞれが別の分岐管A15aを介して別の第2
の圧水管14Aに接続されている。
【0022】そして、これらの下向きに傾斜したノズル
2aと上向きに傾斜したノズル2bとを対にして、各一
対のノズル2a、2bからのジェット流J、Jの投影形
状が3角形状になるように配置されている。なお、本明
細書において符号2はノズルを一般に示す場合に用いて
いる。
【0023】図7は、一対のノズル2aと2bとの関係
を示したものである。一対のノズル2aと2b間の距離
が移動S1、S2によって離れれば、ノズル2a、2b
から噴射されるジェット流Ja、Jbの交差点Pがノズ
ル2の先端から離れるようになる。なお、ノズル2のス
ポーク1への装着は、図2においては90度間隔で直径
にわたっているが、たとえば外周から軸心への半径分の
みでもよい。
【0024】同様に、ノズル2aと2b間の距離が近づ
けば、ノズル2a、2bから噴射されるジェット流J
a、Jbの交差点Pがノズル2の先端に近づくようにな
っている。
【0025】図7においては、カッター3からYdまた
はYsの距離でジェット流Ja、Jbの交差点Pとな
り、この交差点Pでジェット流Ja、Jbが衝突してエ
ネルギーを失うことでジェット流の地山掘削距離を決定
するようになっている。
【0026】なお、図1、2の例では、ノズル2aと2
bのジェット流J、Jは投影形状が3角形状であって交
差点Pは形成しないが、回転部材が回転することおよび
スポーク1内の狭い範囲内にノズル2が配置されている
ので、実質的には交差点が形成されている。
【0027】また、ノズル2a、2bは図1の例では、
それぞれスポーク1に沿って移動できるように設けるの
が好ましい。このようにすると実質的な交差点Pの位置
を変更できる。また例えば図示しないローラービットを
一対のノズルの間に設けてもよい。
【0028】次に、上記構成によるシールド掘進機を使
用したシールド掘進工法について図1および図2によっ
て説明する。
【0029】カッターモーター5によって主軸6が回転
駆動され、主軸6の前部に設けられたスポーク1と共に
明示しないカッターが回転されて前面の地山Gが掘削さ
れる。そのとき、圧水ポンプ11からの高圧水が、第1
の圧水管12、送水孔13、第2の圧水管14、14A
および分岐管15a、15bを通ってノズル2a、2b
からジェット流となって噴出し、地山Gを掘削する。
【0030】ジェット流Jによる掘削深さは、地山の
軟、硬条件によって回転部材Rより前方の所定の深さに
決められる。その掘削深さは、図7における余掘り深さ
Yd(余掘り大)、またはYs(余掘り小)の任意の深
さを、ノズル2a、2b間距離で調整してもよく、圧力
ポンプ11からの高圧水の圧力を調整してもよい。しか
しながら、あらかじめ余掘り深さを一定にする場合には
移動は不要となる。
【0031】上記のように、ノズル流Jによって回転部
材Rの前部を余掘りして、回転部材Rにかかる掘削抵抗
を低減させる。
【0032】以上説明の図1、2は、土圧式シールド機
であるが、本発明は泥水式シールド機にもノズル2を面
板に設けることで実施できる。
【0033】図3および図4は本発明のシールド掘進工
法の第2実施形態を示している。図3は、本発明のシー
ルド掘進工法に使用するコピーカッターと称せられる半
径方向外方の掘削を行うためのウオータージェットノズ
ル付きシールド機の側断面を示している。図4は、その
正面図である。
【0034】図3および図4において、シールド機本体
10Aで支持され、カッターモーター5Aで駆動される
主軸6Aに固着された回転部材Rのスポーク1Aに、ノ
ズル22aおよび22bが対で設けられている。
【0035】図3および図4に示すように、各スポーク
1Aの外周部に半径方向外方に向かって前後方向に一対
となるノズル22a、22bが装着されている。そし
て、ノズル22a、22bは、それぞれが分岐管15A
a、15Abを介して第2の圧水管14Aに接続されて
いる。
【0036】図8および図9は、前記図3および図4に
示した第2実施形態のジェット流交差点の調整方法を示
している。一対をなすノズル22aと22b間の角度が
回動R1、R2することによって角dが小になれば、ノ
ズル22a、22bから噴射されるジェット流の交差点
PAがノズル22Aの先端から離れるようになってい
る。なお、軸線X−X(図3参照)に直角な軸線Y−Y
に対して旋回自在に構成してもよい。また、図9におけ
る符号16は回転管を示し、符号17はスイベルを示し
ている。
【0037】同様に、ノズル22aと22b間の互いに
内側に傾斜した角度dが大になれば、ノズル22a、2
2bから噴射されるジェット流の交差点PAがノズル2
の先端に近づくようになっている。
【0038】図8においては、カッター3Aから距離Y
dまたはYsでジェット流の交差点PAとなり、この交
差点PAでジェット流が衝突して噴射エネルギーを失う
ことでジェット流の地山掘削距離を決定するようになっ
ている。
【0039】第2の圧水管14、14Aは、主軸6A内
に設けられた圧水孔13A及び第1の圧水管12Aを介
して圧水ポンプ11Aに連通されている。なお、符号7
Aはスクリューを示し、符号4Aはシールドジャッキを
示している。
【0040】以下、上記構成によるシールド掘進機を使
用したシールド掘進工法について図3、図4によって説
明する。
【0041】カッターモーター5Aによって主軸6Aが
回転駆動され、主軸6Aの前部に設けられたスポーク1
Aと共に明示しないカッターが回転され、前面の地山G
を掘削する。そのとき、圧水ポンプ11Aからの高圧水
が、第1の圧水管12A、送水孔13A、第2の圧水管
14Aおよび分岐管15Aa、15Abを通ってノズル
22a、22bからジェット流Jとなって噴出し、外周
の地山Gを掘削する。
【0042】ジェット流Jによる掘削深さは、地山の
軟、硬の条件によって所定の深さに決められる。その掘
削深さは、図8における余掘り深さYd(余掘り大)、
またはYs(余掘り小)の任意の深さを、ノズル22
a、22b間の傾斜角を調整して行う。
【0043】上記のように、ジェット流Jによって外周
地山Gの掘削を、過剰掘削のない所定の余掘りをする。
このように半径方向外方と全掘りすることによって掘進
機の前進が容易となる。またこの実施形態は図1、図2
の実施形態に付加してもよく、或いは回転部材Rに公知
のビットを設けて掘進させてもよい。
【0044】なお、ジェット流に使用する水に高分子ポ
リマーを添加すれば、ジェット流の収束性がよくなり、
掘削能力を向上させるので好ましい。
【0045】また、ジェット流の周囲から界面活性剤と
空気とを噴出させれば、地盤中に微小な気泡を連行、分
散させ、掘削土の流動性を改善させるので好ましい。
【0046】次に、本発明のシールド掘進工法の第3実
施形態を説明する。図5は、本発明のシールド掘進工法
に使用するノズル付きのシールド機の側断面を示してい
る。図6は、その正面図である。
【0047】図5および図6において、シールド機本体
10Bで支持され、カッターモーター5Bで駆動される
主軸6Bにより回転される回転部材であるスポーク1B
には、ノズル32a、32bが設けられている。
【0048】図6の垂直および水平方向に位置するスポ
ーク1B外周部のカッター40の推進方向後部に、シー
ルド機軸心Cを中心としてほぼ対称位置にノズル32
a、32bが軸心方向に向けて設けられている。
【0049】ノズル32a、32bから噴射されるそれ
ぞれのジェット流Jbは、この例では、図5および図6
に示されているように、互いに衝突しないように配設さ
れているが、衝突するような構成でもよい。ノズル32
a、32bは、第2の圧水管14B、送水孔13B、第
1の圧水管12Bを介して圧水ポンプ11Bに接続され
ている。
【0050】上記構成によるシールド掘進機を使用した
シールド掘進工法について図5、6によって説明する。
【0051】カッターモーター5Bによって主軸6Bが
回転駆動され、主軸6Bの前部に設けられたスポーク1
Bと共にカッター40が回転され前面の地山G外周を掘
削する。同時に、圧水ポンプ11Bからの高圧水が、第
1の圧水管12B、送水孔6B、第2の圧水管14Bを
通ってノズル32a、32bからジェット流Jbとなっ
て噴出し、カッター40の内側の地山Gを掘削する。
【0052】なお、上記図5および図6に示す実施形態
では、外周部にノズル32a、32bを設け、軸心C方
向に向けてジェット流Jbを噴出しているが、かかる構
成に限定せず図10〜図12に示すような構成でもよ
い。
【0053】図10に示す例は、軸心部に設けたノズル
32cから半径方向外方に向けてジェット流Jcを噴出
しており、この構成では、ジェット流Jcが外周部の面
板に衝突して余掘りを防止することができる。また、図
11の例は、外周部のノズル32aから内方に向け、そ
して軸心部のノズル32cから外方に向けてそれぞれジ
ェット流Ja、Jcを噴射している。そして、図12に
示す例は、大口径の場合であり、多重にジェットを設け
たものである。なお、これらのジェット流は、いずれも
半径方向に向けて噴射され、シールド機前面全体の掘削
を行うもので、必要に応じて前方へ向けて若干の角度を
付してもよい。
【0054】また、ジェット流に使用する水に高分子ポ
リマーを添加させれば、ジェット流の収束性がよくな
り、掘削能力を向上させるので好ましい。
【0055】そして、ジェット流の周囲から界面活性剤
と空気を噴出させれば、地盤中に微小な気泡を連行、分
散させ、掘削土の流動性を改善させるので好ましい。
【0056】なお、前記第1、第2および第3の実施形
態を必要に応じ、適宜組合せて使用しても良い。
【0057】
【発明の効果】本発明の作用効果を、以下に列挙する。 (1) 図1、図2に示す(第1実施形態)掘進工法に
よれば、ウオータージェットによってシールド機前面の
地盤を掘削して回転部材にかかる掘削抵抗を低減させる
ので、回転部材にかけるトルクを地盤強度に拘わりなく
地盤の攪拌に必要程度の所定値に抑えることができる。
従って、軟弱地盤から硬質地盤までのあらゆる地盤を掘
削できる。特に硬質粘土質の地盤では、地盤によるロー
ラービットの抵抗を軽減させる効果が大きい。 (2) また、回転部材にかけるトルクが所定値以下に
なるので、スポーク回転用モーターの出力を小さくで
き、スポーク回転軸の軸受強度も岩盤や硬質粘性土を配
慮した過大なものにする必要がない。そして投影形状を
3角形状にしたので、少ないジェット流で掘削でき、ノ
ズルを小型化できる。 (3) 回転部材にかかるトルクが低いので、摩耗が少
なく、ビットを設けても、そのビット交換の工期、費用
が低減できる。 (4) 図3、図4の(第2実施形態)掘進工法によれ
ば、ウオータージェットによって半径方向外方の掘削が
任意所定の深さで掘削できる。 (5) 図5、図6の(第3実施形態)掘進工法によれ
ば、地盤の掘削はスポーク外周のカッターのみとし、内
部はすべてウオータージェット掘削にするので、カッタ
ー磨耗がなく、交換等が省けて、工期短縮ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のシールド掘進工法に使
用するウオータージェットノズル付きのシールド機の構
成を示す側断面図。
【図2】図1の正面図。
【図3】本発明の第2実施形態のシールド掘進工法に使
用するウオータージェットノズルを用いたシールド機の
構成を示す側断面図。
【図4】図3の正面図。
【図5】本発明の第3実施形態の掘進工法に使用するス
ポーク外周にジェットノズルを軸心向きに取り付けたシ
ールド機の構成を示す側面図。
【図6】図5の正面図。
【図7】一対のウオータージェットノズル間の距離を変
えて余掘りの深さを変える方法を示す図。
【図8】一対のウオータージェットノズルの内側に向き
合う傾斜角を変えて余掘りの深さを変える方法を示す
図。
【図9】図8のノズル構成図。
【図10】ジェットノズルを半径方向外方に向け軸心部
に配設した実施形態を示す側面図。
【図11】ジェットノズルを半径方向内方向きおよび外
方向きに配設した実施形態を示す側面図。
【図12】ジェットノズルを多重に配設した実施形態を
示す側面図。
【符号の説明】
G・・・地山 J・・・ジェット流 1・・・スポーク 2、2a、2b・・・ウオータージェットノズル 4・・・シールドジャッキ 5・・・カッターモーター 6・・・主軸 7・・・スクリュー管 10・・・シールド機本体 11・・・圧水ポンプ 12・・・第1の送水管 13・・・送水孔 14・・・第2の送水管 15a、15b・・分岐管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永 森 邦 博 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 Fターム(参考) 2D054 AC02 BA28 DA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールド機前面に回転部材を設けて掘削
    するシールド掘進工法において、該回転部材に複数のウ
    オータージェットノズルをそれぞれ対にして複数組配置
    し、それら各対をなすウオータージェットノズルからの
    高圧水のジェット流は平面への投影形状が3角形状とな
    るようにジェット流を噴射し、そのウオータージェット
    ノズルからのジェット流を回転部材の前方の地山に噴射
    させて掘削することを特徴とするシールド掘進工法。
  2. 【請求項2】 前記各対をなすウオータージェットノズ
    ルは、前記回転部材に沿って列状に設けられ、そして半
    径方向に移動可能に設けられている請求項1に記載のシ
    ールド掘進工法。
  3. 【請求項3】 シールド機前面に回転部材を設けて掘削
    するシールド掘進工法において、該回転部材の外周部か
    ら半径方向外方に向かい、互いに内側に傾斜しジェット
    流が交叉する方向に向いた対のウオータージェットノズ
    ルを装着し、そのウオータージェットノズルから高圧水
    を地山に噴射させて掘削することを特徴とするシールド
    掘進工法。
  4. 【請求項4】 前記対のウオータージェットノズルは、
    互いに内側に向き合う傾斜角を変更可能に設けられ、か
    つシールド機の軸線に直角方向の軸線廻りに旋回自在に
    設けられている請求項3に記載のシールド掘進工法。
  5. 【請求項5】 シールド機前面に回転部材を設けて掘削
    するシールド掘進工法において、該シールド機前面の回
    転部材の外周部にカッターが設けられ、そのカッターの
    推進方向後部にシールド機軸の半径方向に向けた複数の
    ウオータージェットノズルを設け、それらの噴射ノズル
    から高圧水を前記カッター内方の地山に向け噴射して掘
    削することを特徴とするシールド掘進工法。
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