JP2002332495A - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

液体洗浄剤組成物

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JP2002332495A JP2001137794A JP2001137794A JP2002332495A JP 2002332495 A JP2002332495 A JP 2002332495A JP 2001137794 A JP2001137794 A JP 2001137794A JP 2001137794 A JP2001137794 A JP 2001137794A JP 2002332495 A JP2002332495 A JP 2002332495A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体洗浄剤の使い易さを生かしつつ、高洗浄
力を達成し、かつ保存安定性が良好な液体洗浄剤を提供
する。 【解決手段】 (a)アルカリ土類金属を含有する化合
物の存在下で、シリカ源とアルミニウム源を反応させて
得られる微粒子ゼオライト、(b)界面活性剤、及び
(c)水を含有する液体洗浄剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体洗浄剤組成物
に関する。特に好ましくは衣料用液体洗浄剤組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】液体洗浄剤は粉末洗浄剤に比べ、溶け残
りがない、汚れ部分に直接塗布できるといった使いやす
さの点で優れている。しかし液体洗浄剤を汚れに塗布せ
ずに、単に洗濯水に溶かして洗浄する方法も一般に行わ
れており、この場合、液体洗浄剤の洗浄力は粉末洗剤に
劣る傾向がある。これは、液体洗浄剤に、粉末洗浄剤と
同水準の量で、アルカリ剤やCa捕捉剤といったビルダ
ー成分を配合しようとすると、系の安定性に問題が生じ
るため、通常は粉末洗浄剤よりもビルダー量が低く設定
されているからである。この観点より、ビルダーをより
多く安定に配合した液体洗浄剤の開発が進められてき
た。
【0003】例えば、特開昭58−145794号公報
には、有効量の洗剤ビルダーを含有する水性の、注いで
加えることが可能な流動性洗浄剤組成物が開示されてい
る。しかし、その組成物は1000mPa・sを越える
高粘度にすることにより保存安定性を達成しているた
め、注いで加えることが可能とはいうものの、塗布性、
液垂れ等の問題があり、使い易さには問題があった。
【0004】ゼオライト等の固体ビルダー成分を液体洗
浄剤中に安定配合する方法として一次粒子径の微細化が
検討されている。例えば特開昭62−46494号公報
に開示されているように機械的に粉砕する方法や、特開
昭60−127218号公報や特開昭62−27501
6号公報に開示されているように、特定の仕込み組成や
反応条件により微細粒子を得る方法が検討されている。
しかし、これらの方法では、ビルダーとしての性能や生
産効率に問題があり、改良を必要としていた。
【0005】また、特開平3−26800号公報、特開
平3−502108号公報には、平均粒子径1μm以下
のゼオライトの使用が開示されている。しかし、洗浄性
能が十分ではないという問題があった。
【0006】したがって、液体洗浄剤の使い易さを生か
しつつ、高洗浄力を達成し、かつ保存安定性が良好な液
体洗浄剤が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、液体
洗浄剤の使い易さを生かしつつ、高洗浄力を達成し、か
つ保存安定性が良好な液体洗浄剤を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)アルカ
リ土類金属を含有する化合物の存在下で、シリカ源とア
ルミニウム源を反応させて得られる微粒子ゼオライト
〔以下、(a)成分という〕、(b)界面活性剤〔以
下、(b)成分という〕、及び(c)水〔以下、(c)
成分という〕を含有する液体洗浄剤組成物に関する。
【0009】また、本発明は、(a)成分、(b)成
分、(c)成分、及び要すれば(d)(a)成分の分散
安定化剤〔以下、(d)成分という〕を混合する工程
(i)、並びに該工程(i)により得られた混合物を湿
式粉砕機で処理する工程(ii)を有する、上記本件発明
の液体洗浄剤組成物の製造方法に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の液体洗浄剤組成物は、
(a)、(b)、(c)成分、及び要すれば(d)
(a)成分の分散安定化剤〔以下、(d)成分という〕
を含有する。
【0011】本発明において、液体とは25℃において
流動性があるものであるが、低液垂れ性、塗布性、とい
った使い易さの点で、本発明の組成物の25℃の粘度は
1000mPa・s以下が好ましく、800mPa・s
以下がより好ましく、500mPa・s以下が更に好ま
しい。また、分離安定性の点で、25℃の粘度は50m
Pa・s以上が好ましく、100mPa・s以上がより
好ましく、150mPa・s以上が更に好ましい。な
お、粘度は、B型粘度計(TOKIMEC製、VISC
OMETER MODEL BM)を用い、使用するロ
ーターは3或いは4、回転数60r/min、測定時間
60秒の条件で測定する。
【0012】洗浄性能及び安全性の点で、本発明の組成
物の25℃のpHは、8.5〜11が好ましく、pH9
〜11がより好ましく、pH10〜11が更に好まし
い。なお、pHはJIS K 3362:1998にし
たがって測定する。測定装置は例えばガラス電極式pH
メーター(堀場製作所製、D−14)が使用できる。
【0013】本発明の液体洗浄剤組成物に含有される固
体成分の平均凝集粒子径は、分離安定性の点で1μm以
下が好ましく、0.8μm以下がより好ましく、0.5
μm以下が更に好ましい。なお、平均凝集粒子径は、走
査型電子顕微鏡(島津社製SUPERSCAN−22
0)により倍率5000倍で撮影したSEM写真をもと
に、凝集粒子として確認されるものをランダムに500
個選定し、デジタイザー(グラフティック製、デジタイ
ザーKW3300)を用いて、凝集粒子の最長幅の測定
を行い、得られた測定値の平均値を平均凝集粒子径とし
た。
【0014】<(a)成分>本発明の組成物は、(a)
成分を、洗浄性能及び使用性の点で、5〜50質量%、
更に10〜50質量%、より更に15〜45質量%、特
に20〜45質量%含有することが好ましい。
【0015】(a)成分の平均一次粒子径は、分離安定
性の点で1μm以下が好ましく、0.8μm以下がより
好ましく、0.5μm以下が更に好ましい。なお、平均
一次粒子径は、走査型電子顕微鏡(島津社製SUPER
SCAN−220)により倍率5000倍で撮影したS
EM写真をもとに、一次粒子として確認されるものをラ
ンダムに500個選定し、デジタイザー(グラフティッ
ク製、デジタイザーKW3300)を用いて、一次粒子
の最長幅の測定を行い、得られた測定値の平均値を平均
一次粒子径とした。
【0016】(a)成分のカチオン交換能は、洗浄性能
の点で、1分間のカチオン交換能が120mgCaCO
3/g以上が好ましく、150mgCaCO3/g以上が
より好ましく、180mgCaCO3/g以上が更に好
ましい。また、10分間のカチオン交換能は170mg
CaCO3/g以上が好ましく、190mgCaCO3
g以上がより好ましく、200mgCaCO3/g以上
が更に好ましい。なお、カチオン交換能は、100mL
ビーカーに試料を精秤し、その中に20℃塩化カルシウ
ム水溶液(CaCO3換算で100ppm)を100m
L加え、20℃で所定の時間攪拌(30mm×8mmの
スターラーピースで400r/minの回転数)した
後、0.2μmのメンブランフィルターでろ過を行い、
ろ液10mLを取って、ろ液中のCa量をEDTA滴定
によってより測定し、次式から所定の時間(1分又は1
0分)で試料1g当たりがイオン交換したCa量(Ca
CO 3換算)を求め、カチオン交換能とした。
【0017】カチオン交換能(mgCaCO3/g)=[(B−V)×
M×100.09×100/10]/S 〔B:塩化カルシウム溶液(CaCO3換算で100ppm)のEDTA
滴定量(mL)、V:サンプル溶液のEDTA滴定量(mL)、
M:EDTAモル濃度(mol/L)、100.09:CaCO3の分子量
(g)、100:測定に用いた塩化カルシウム溶液量(m
L)、10:被滴定液量(mL)、S:試料量(g)〕。
【0018】(a)成分の反応原料として、シリカ源と
アルミニウム源は特に限定されるものではないが、反応
の均一性や分散性の点でそれらの水溶液が好ましい。シ
リカ源としては、市販の水ガラスが好適に用いられ、水
や苛性アルカリを加えることにより、モル比や濃度を調
整したシリカ源とすることもできる。また、アルミニウ
ム源としては、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウ
ム、塩化アルミニウム、アルミン酸カリウムやアルミン
酸ナトリウム等のアルミン酸アルカリ金属塩等が挙げら
れる。中でも、反応の高さの点でアルミン酸ナトリウム
が好適に用いられる。これらは必要に応じて苛性アルカ
リ及び水を用いて適宜のモル比及び濃度に調整してアル
ミニウム源として用いられる。例えば、水酸化アルミニ
ウムと水酸化ナトリウムを水中に混合後加熱溶解してア
ルミン酸ナトリウム溶液を調整し、この溶液に水を攪拌
しながら加え水溶液としアルミニウム源とすることがで
きる。また、このようなモル比及び濃度調整は反応槽に
あらかじめ水を導入して、これに高濃度のアルミン酸ア
ルカリ金属塩水溶液及び苛性アルカリを加えることによ
り行うこともできる。
【0019】反応系に共存させるアルカリ土類金属を含
有する化合物において、アルカリ土類金属としてはM
g、Ca、Sr、Ba等が用いられ、この内Mg、Ca
が原料入手の簡便さやコストの点で好適に用いられる。
これらは単独であっても、2種以上を混合して用いても
良い。これらはアルカリ土類金属の水酸化物、又は炭酸
塩、硫酸塩、塩化物、硝酸塩等のアルカリ土類金属塩と
して反応系に添加される。また、水溶液として添加され
ることが反応の均一性等の点から好ましく、特にそれら
の水溶性の塩を用いることが好ましく、Ca、Mg等の
塩化物水溶液が特に好適に用いられる。アルカリ土類金
属の水酸化物やアルカリ土類金属塩は、シリカ源とアル
ミニウム源が反応している際に共存していれば良いが、
特に水性溶液の状態でシリカ源及び/又はアルミニウム
源にあらかじめ添加しておくことが好ましく、シリカ源
に添加しておくことがより好ましい。そしてその後それ
らのシリカ源とアルミニウム源を混合し、ゼオライトの
合成反応を行うことが好ましい。特に微粒子を得るため
に、外部に循環系(循環ライン)を有する反応槽の該循
環ライン中も原料を供給して反応を行うことが好まし
い。かかる循環ラインの途中には、各原料が循環ライン
に供給された後に形成されるスラリーが通過できるよう
に、湿式の混合機(例えば、ホモミックラインミル、ホ
モミックラインミキサー、ホモジナイザー、スタティッ
クミキサー、歯車ポンプ、タービンポンプ、渦巻きポン
プ等の解砕機、分散機、粉砕機等)を設置することが好
ましい。
【0020】(a)成分は、合成後にNaイオンとアル
カリ土類金属イオンを置換させる方法と異なり、合成時
にアルカリ土類金属をゼオライトの構造中に取り込ませ
ることにより、ゼオライトのネットワークに作用するこ
とで、平均一次粒子径の微少なゼオライトが生成する。
このような点で、アルカリ土類金属は、反応初期及び/
又は結晶化時に反応に関与することが望ましい。
【0021】(a)成分の無水物の組成は、洗浄性能の
点で、一般式(I)であるのが好ましい。 xM2O・ySiO2・Al23・zMeO (I) 〔但し、Mはアルカリ金属(好ましくはNa及び/又は
Kであり、より好ましくはNa)、Meはアルカリ土類
金属を表し、x=0.2〜2(好ましくは0.6〜1.
3)、y=0.5〜6(好ましくは0.9〜5)、z=
0.005〜0.1(好ましくは0.01〜0.0
3)〕。
【0022】(a)成分の結晶形態は公知の結晶形を有
しており、A型、X型、Y型、P型等が例示される。洗
浄性能の点でX型やA型が好ましく、A型がより好まし
い。これら生成する結晶相は単相でも混合相でもよい。
【0023】<(b)成分>本発明の組成物は、洗浄性
能及び組成物の水への溶解性の点で、(b)成分を5〜
60重量%、更に10〜50重量%、より更に20〜4
8重量%、特に25〜45重量%含有することが好まし
い。
【0024】界面活性剤として、(b1)非イオン性界
面活性剤、(b2)陰イオン性界面活性剤、陽イオン性
界面活性剤及び両性界面活性剤を用いることができる。
油性汚れ等の洗浄性の点で、(b1)非イオン性界面活
性剤を用いることが好ましい。また、泥汚れ等の洗浄性
の点で、(b2)陰イオン性界面活性剤を用いることが
好ましい。洗浄性能の点で、(b1)成分及び/又は
(b2)成分を含有することが好ましく、組成物の水へ
の溶解性の点で、(b1)成分を含有することがより好
ましい。
【0025】(b1)非イオン性界面活性剤としては、
アルキル基の炭素数が8〜20の脂肪族アルコール、ア
ルキル基の炭素数が9〜21の脂肪酸及び脂肪酸アルキ
ルエステル、アルキル基の炭素数が8〜20の脂肪族ア
ミン等の、非共有電子対を持つ原子を1つ以上有する化
合物にエチレンオキサイド(以下、EOと表記する)、
プロピレンオキサイド(以下、POと表記する)を常法
に従い付加させたもの、糖由来のポリオールを親水基と
するもの、アミンオキサイドあるいは脂肪酸アミド系の
ものが挙げられる。中でも、ポリアルキレングリコール
アルキルエーテルが好ましく、次の一般式(b1−1)
及び/又は(b1−2)にて示される非イオン性界面活
性剤がより好ましく、一般式(b1−2)のタイプが本
組成物の使用性の点から更に好ましい。
【0026】R1O(EO)mH (b1−1) 〔式中、R1は平均炭素数8〜20、好ましくは10〜
18の一級のアルキル基及び/又は二級のアルキル基で
ある。EOはエチレンオキシ基であり、mは平均付加モ
ル数として5〜20である。〕 R2O(EO)k/(PO)lH (b1−2) 〔式中、R2は平均炭素数8〜20、好ましくは10〜
18の一級のアルキル基である。EOはエチレンオキシ
基、POはプロピレンオキシ基を示す。k及びlは平均
付加モル数であり、kは5〜15、lは1〜5である。
EOとPOはランダム付加又はEOを付加した後、PO
を付加してもよく、またその逆のようなブロック付加体
でもよい。〕。
【0027】一般式(b1−2)の非イオン性界面活性
剤の中で、特に下記一般式(b1−3)で示される非イ
オン性界面活性剤を用いることで、エリ・そで口汚れに
対する高洗浄力を得ることができる。
【0028】 R3O(EO)p(PO)q(EO)rH (b1−3) 〔式中、R3は炭素数8〜20の直鎖のアルキル基又は
アルケニル基である。EOはエチレンオキシ基、POは
プロピレンオキシ基を示す。p、q及びrは平均付加モ
ル数を表しp>0、q=1〜4、r>0、p+q+r=
6〜14、p+r=5〜12である。好ましくはp+q
+r=7〜14、p+r=6〜12、q=1〜2であ
る。〕。
【0029】非イオン性界面活性剤としては、上記に示
したもの以外に次の一般式(b1−4)で表されるアル
キル多糖界面活性剤、また、次の一般式(b1−5)で
表されるアミンオキサイド、更に脂肪酸アルカノールア
ミド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド等が使用できる。
【0030】R4−(OR5)xy (b1−4) 〔式中、R4は直鎖又は分岐鎖の炭素数8〜18のアル
キル基、アルケニル基、又はアルキルフェニル基、R5
は炭素数2〜4のアルキレン基、Gは炭素数5又は6の
還元糖に由来する残基、xは平均値0〜6の数、yは平
均値1〜10の数を示す。〕
【0031】
【化1】
【0032】〔式中、R6は平均炭素数8〜20、好ま
しくは12〜18のアルキル基もしくはアルケニル基又
はR9C(=O)NH(CH2)z、R9は平均炭素数8〜20
(好ましくは12〜18)のアルキル基又はアルケニル
基であり、zは1〜5である。またR7、R8はそれぞれ
CH3、C25又はC24OHである。〕。
【0033】(b2)陰イオン性界面活性剤としては、
アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル
塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩、
α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩又は
このエステル、アルキル又はアルケニルエーテルカルボ
ン酸塩、アミノ酸型界面活性剤、N−アシルアミノ酸型
界面活性剤等が例示される。特に炭素数10〜14の直
鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、炭素数10〜18の
アルキル硫酸エステル塩又はアルキルエーテル硫酸エス
テル塩が挙げられ、対イオンとしてはナトリウム、カリ
ウム等のアルカリ金属、マグネシウム等のアルカリ土類
金属、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ト
リエタノールアミン等のアミンが好ましい。特にアルカ
ノールアミンを用いることで液安定性が向上する。ま
た、陰イオン性界面活性剤を酸形態で組成中に配合して
もよく、別途添加したアルカリ剤(アルカノールアミン
等)で中和してもよい。
【0034】陽イオン性界面活性剤としては、アルキル
トリメチルアンモニウム塩等の第4アンモニウム塩等が
挙げられる。
【0035】両性界面活性剤としては、カルボベタイン
型のもの、スルホベタイン型のもの等が例示される。
【0036】<(c)成分>本発明の組成物は、(c)
成分を、安定性や洗浄力の点で、1〜70質量%、更に
1〜50質量%、より更に1〜30質量%、特に3〜1
5質量%含有することが好ましい。なお、本発明におい
て、水の含有量とは、結晶水以外の水含有量のことであ
る。
【0037】<(d)成分>本発明の組成物は、(d)
成分を、分離安定性や洗浄性能の点で、好ましくは0.
01〜20質量%、より好ましくは0.05〜15質量
%、更に好ましくは0.1〜10質量%、特に好ましく
は0.5〜8質量%含有する。
【0038】(d)成分としては、液相の密度調整剤、
液相の粘度調整剤、(a)成分の二次凝集防止剤等が挙
げられる。中でも、使い易さ、安定性の点で(a)成分
の二次凝集防止剤が好ましい。
【0039】(d)成分の具体例としては、密度2g/
cm3以上の粒子径50nm以下の粒子(シリカ、二酸
化チタン、硫酸バリウム、ベントナイト等)、キサンタ
ンガム、グアガム、カルボキシメチルセルロース
(塩)、ヒドロキシエチルセルロース(塩)、カチオン
化セルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアル
コール、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコール、リ
グニンスルホン酸(塩)、ポリエチレンイミン、アクリ
ル酸(塩)/マレイン酸(塩)ポリマー、アクリル酸
(塩)/メタクリル酸(塩)ポリマー、等が挙げられる
が、使い易さ及び安定性の点で、(b)成分と(c)成
分を含む液体相に溶解性あるいは均一分散性のポリマー
を構成するモノマー群と、(a)成分に親和性の高い官
能基を有するモノマー群から選ばれる、それぞれ1種以
上のモノマーを重合あるいは重縮合して得られるものが
好ましい。
【0040】液体相に溶解性あるいは均一分散性のポリ
マーを構成するモノマー群の例として、(i)〜(p)
が挙げられる。 (i)炭素数1〜22の無置換又は置換の飽和又は不飽
和アルキル基、又はアラルキル基を有するビニルエーテ
ル類。例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエ
ーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、フェニ
ルビニルエーテル等が好ましい。 (j)無置換、あるいは窒素上に炭素数1〜12の飽和
又は不飽和のアルキル基又はアラルキル基を有する置換
(メタ)アクリルアミド類。例えば、(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチ
ル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルア
ミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)ア
クリロイルモルホリン、2−(N,N−ジメチルアミノ)
エチル(メタ)アクリルアミド、3−(N,N−ジメチルア
ミノ)プロピル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)ア
クリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミ
ド等が好ましい。 (k)N−ビニル脂肪族アミド類。例えば、N−ビニル
ピロリドン、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホル
ムアミド等が好ましい。 (l)炭素数1〜22の無置換又は置換の、飽和又は不
飽和アルキル基、又はアラルキル基を有する(メタ)アク
リル酸エステル類。例えば、(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロ
キシエチル、(メタ)アクリル酸2−(N,N−ジメチルア
ミノ)エチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル等
が好ましい。 (m)アルキレンオキサイド類。例えばエチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイド等が好ましい。 (N)環状イミノエーテル類。例えば2−メチル−2−
オキサゾリン、2−フェニル−2−オキサゾリン等が好
ましい。 (o)スチレン類。例えば、スチレン、4−エチルスチ
レン、α−メチルスチレン等が好ましい。 (p)ビニルエステル類。例えば、酢酸ビニル、カプロ
ン酸ビニル等が好ましい。
【0041】上記モノマー群から得られるポリマーの他
にも、液体相に溶解性あるいは均一分散性のポリマーと
しては、(q)〜(s)の構造が挙げられ、これらの構
造と、後述する固体成分に親和性の高い官能基を有する
モノマー群1種以上とから成るポリマーも、好ましい。 (q)2価アルコールと2価カルボン酸とから成るポリ
エステル類。例えば、ポリエチレングリコールとテレフ
タル酸、あるいは1,4−ブタンジオールとコハク酸の
重縮合物等が好ましい。 (r)ポリアミド類。例えば、N−メチルバレロラクタ
ムの開環重合物が好ましい。 (s)ポリウレタン類。例えば、ポリエチレングリコー
ルとヘキサメチレンジイソシアナートとN−メチルジエ
タノールアミンあるいは1,4−ブタンジオールの重付
加物等が好ましい。
【0042】(a)成分に親和性の高い好ましい官能基
としては、カルボキシル基、スルホン酸基、ヒドロキシ
ル基、1〜4級のアンモニウム基が挙げられる。それら
の官能基を有するモノマーとして例えば、(メタ)アクリ
ル酸及びその塩類、スチレンカルボン酸及びその塩類、
マレイン酸及びその塩類、イタコン酸及びその塩類、ス
チレンスルホン酸及びその塩類、(メタ)アリルスルホン
酸及びその塩類、2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸及びその塩類、ビニルスルホン酸及びそ
の塩類、ビニルアルコール、(メタ)アクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルア
ミド、4−ヒドロキシメチルスチレン、リン酸モノ−2
−((メタ)−アクリロイルオキシ)エチル、塩化2−((メ
タ)アクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウ
ム、塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム、エチ
ル硫酸2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチルジメチル
エチルアンモニウム、塩化3−((メタ)アクリルアミド)
プロピルトリメチルアンモニウム、塩化ジアリルジメチ
ルアンモニウム、ビニルピリジン等が挙げられる。
【0043】中でも好ましい高分子型分散剤は、液体相
に溶解性あるいは均一分散性のポリマーと、(a)成分
に親和性の高い官能基を有するポリマーとの、ブロック
あるいはグラフトポリマーである。
【0044】2種のセグメントが存在することにより、
両者の効果が相殺されることなく発現する。両者の効果
をより高く発現するためには、グラフトポリマーを用い
ることが特に好ましい。ブロックあるいはグラフトポリ
マー中の前記2種のセグメントの重量比〔(液体相に溶
解性あるいは均一分散性のポリマーセグメント)/
((a)成分に親和性の高い官能基を有するポリマーセ
グメント)〕は、5/95〜95/5が好ましい。この
ようなブロックあるいはグラフトポリマーの合成法は、
例えばポリマー鎖中にアゾ基を有するマクロアゾ開始剤
を用いてビニル系モノマー等を重合する方法(マクロア
ゾ開始剤法)、ポリマー鎖の一端に重合性基を有する化
合物を使用する方法(マクロモノマー法)、及びポリマー
の存在下にモノマーを改めてラジカル重合し、新たに生
成するポリマー鎖が、連鎖移動反応によって予め共存さ
せたポリマー鎖に連結するようにする方法(連鎖移動法)
が好ましい。これらの方法で得られる高分子型分散剤と
して、例えばポリエチレングリコールマクロアゾ開始剤
を使用してアクリル酸(又はその塩)をラジカル重合して
得られるブロックポリマー、ポリエチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸又はそ
の塩との共重合体、ポリエチレングリコールモノ(メタ)
アクリル酸エステルとスチレンスルホン酸又はその塩と
の共重合体、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリ
ル酸エステルと塩化2−((メタ)アクリロイルオキシ)エ
チルトリメチルアンモニウムとの共重合体、ポリエチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)ア
クリル酸2−ヒドロキシエチルとの共重合体、ポリエチ
レングリコール又はポリプロピレングリコール又はポリ
エチレングリコールプロピレングリコール中でアクリル
酸とマレイン酸(又はその塩)とをラジカル重合して得ら
れるグラフトポリマー、ポリ(N,N−ジメチルアクリ
ルアミド/スチレン)共重合体水溶液中で塩化ジアリル
ジメチルアンモニウムをラジカル重合して得られるグラ
フトポリマー、ポリ(N,N−ジメチル(メタ)アクリル
アミド)水溶液中でスチレンスルホン酸(又はその塩)を
ラジカル重合して得られるグラフトポリマー等が例とし
て挙げられる。これら高分子型分散剤の重量平均分子量
は、粘度の過度な上昇を防ぐ目的から、100万以下、
更に1000から50万、特に1万から30万であるこ
とが好ましい。
【0045】<その他成分>本発明の組成物には、
(1)(a)成分以外のアルミノケイ酸塩0.1〜10
質量%、(2)エタノール等のアルコール類、エチレン
グリコール及びプロピレングリコール等のグリコール
類、パラトルエンスルホン酸、安息香酸塩(防腐剤とし
ての効果もある)並びに尿素等の減粘剤及び可溶化剤
0.01〜30質量%、(3)ポリオキシアルキレンベ
ンジルエーテル、ポリオキシアルキレンフェニルエーテ
ル等の相調整剤及び洗浄力向上剤0.01〜30質量
%、(4)平均分子量5000以上のポリエチレングリ
コール、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物等の
再汚染防止剤及び分散剤0.01〜10質量%、(5)
ポリビニルピロリドン等の色移り防止剤0.01〜10
質量%、(6)過炭酸ナトリウム又は過硼酸ナトリウム
等の漂白剤0.01〜10質量%、(7)テトラアセチ
ルエチレンジアミン、特開平6−316700号の一般
式(I−2)〜(I−7)で示される漂白活性化剤等の
漂白活性化剤0.01〜10質量%、(8)チノパール
CBS(チバスペシャルティケミカルス(株)製)やホ
ワイテックスSA(住友化学社製)等の蛍光染料0.0
01〜1質量%、(9)特開平10−60480号公報
の請求項1記載のシリコーン等の柔軟基剤0.1〜2質
量%、(10)シリカ等の消泡剤0.01〜2質量%、
(11)ブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン化クレ
ゾール、亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウム等
の酸化防止剤0.01〜2質量%、(12)青味付け
剤、(13)セルラーゼ、アミラーゼ、ペクチナーゼ、
プロテアーゼ、リパーゼ等の酵素、(14)塩化カルシ
ウム、硫酸カルシウム、ギ酸、ホウ酸(ホウ素化合物)
等の酵素安定化剤、(15)香料、(16)抗菌防腐
剤、(17)着色剤等を配合することができる。
【0046】特に洗浄性能や安定性の点で、モノエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、メチルモノエタノールアミン、ジメチルエタノール
アミン、3−アミノプロパノール等のアミン類、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化
物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭
酸塩、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム等のアルカリ金属
珪酸塩、等のアルカリ剤を配合することが好ましく、中
でも炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭
酸塩が洗浄性能の点で好ましい。これらのアルカリ剤は
組成物中に0.5〜30質量%含有されることが好まし
く、1〜25質量%がより好ましく、3〜20質量%が
更に好ましい。
【0047】<製造方法>本発明の液体洗浄剤組成物
は、(a)〜(c)成分、及び要すれば(d)成分やそ
の他成分を定法により混合することによって得ることが
できるが、分離安定性の点で、(a)〜(c)成分、及
び要すれば(d)成分やその他成分を混合する工程、及
び得られた混合物を湿式粉砕機で処理する工程を設ける
ことが好ましい。湿式粉砕機としては、特に限定される
ものではなく、例えば、化学工学会編化学工学便覧(丸
善、1988年)第五版826〜838ページ記載の粉
砕機のうち湿式粉砕可能なものを用いることができる。
これらのうちサンドミル、振動ミル、アトライター、ダ
イノーミルなど粉砕メディアを用いた粉砕機が好適に用
いられる。粉砕力と生産性の点で、メディアを使用した
湿式粉砕法が特に好ましい。メディアとしてはチタニ
ア、ジルコニア、シリカ等公知の材質の物を使用するこ
とができる。メディア径としては0.1〜3mmのもの
が特に好ましい。
【0048】洗浄性能及び安定性の点で、湿式粉砕機に
よる処理前後の(a)成分の平均一次粒子径の減少率
は、0〜50%が好ましく、0〜20%がより好まし
い。すなわち、湿式粉砕機による処理は、(a)成分の
平均一次粒子径をあまり減少することなく、凝集粒子径
を小さくすることが好ましい。
【0049】
【実施例】実施例1〜6、比較例1〜3 表1に示す液体洗浄剤組成物を下記の方法によって調製
し、得られた組成物について、下記のように使い易さの
評価、洗浄力の評価、及び分離安定性の評価を行った。
その結果を表1に示す。なお、得られた組成物の25℃
の粘度は何れも100〜500mPa・sであり、25
℃のpHは何れも10〜11であった。また、液体洗浄
剤組成物に含有される固体成分の平均凝集粒子径は比較
例2を除いて0.5μm以下であった。
【0050】〔液体洗浄剤組成物の調製法〕表1に示し
た各液体洗浄剤組成物について、酵素及び香料を除いた
配合成分を液体洗浄剤組成物100gに対する比率で秤
量、混合した。次に、該混合物を、バッチ式サンドミル
(容量1L、アイメックス社製)を用い、直径0.5m
mのジルコニアビーズ500gを充填し、ディスク回転
数1500r/minで1時間粉砕(ジャケット式冷却
器に15℃の水を循環させながら)した。得られた液体
−固体混合物を40メッシュのふるいに通し、ジルコニ
アビーズを除去した。更に要すれば酵素及び香料を加
え、常温で撹拌混合し、液体洗浄剤組成物を得た。
【0051】〔使い易さの評価〕各サンプル液80mL
を100mLメスシリンダーに入れ、25℃恒温室下で
静置させた後、パネラー10名にサンプル液40mL
(約半量)を、水道水35リットルを入れた洗濯機(東
芝銀河3.6(VH−360S1))に投入してもら
い、下記基準により使いやすさを評価した。 液の投入がしやすく、投入液量の調節もし易い。 …3点 液の投入はしやすいが、投入液量の調節が難しい。…2点 液の投入はしづらいが、投入液量の調節はし易い。…2点 液の投入がしづらく、投入液量の調節も難しい。 …1点 10名の平均点を以て、そのサンプル液の評価を下記の
如く決定した。 ○;平均点2.5以上 △;平均点2以上2.5未満 ×;平均点1以上2未満。
【0052】〔洗浄力の評価〕JIS K 3362:
1998記載の衣料用合成洗剤の洗浄力評価方法に従っ
て、表1の液体洗浄剤組成物と洗浄力判定用指標洗剤の
洗浄力を比較した。表1の液体洗浄剤組成物の使用濃度
を20g/30Lとした。 ○:指標洗剤と同等以上 ×:指標洗剤より劣る。
【0053】〔分離安定性の評価〕50mLのサンプル
ビン(No.6広口規格ビン、ガラス製、直径40m
m、高さ80mmの円筒形)に、表1の液体洗浄剤組成
物を40mL充填し、蓋をした後、40℃の恒温室で3
0日間静置した。液体の安定性は目視で外観を下記の基
準で判定した。 ○;均一分散している ×;分離又は沈降が認められる
【0054】
【表1】
【0055】・微粒子ゼオライトA:以下の合成例
(1)により得られたゼオライト 合成例(1) 図1に示した装置を用いた。3号水ガラスを原料槽1に
入れ攪拌した。続いて原料槽1に、48%水酸化ナトリ
ウム水溶液を入れ、その後、35%塩化カルシウム溶液
とイオン交換水を予め混合して得た塩化カルシウム溶液
を1分間かけて添加し、50℃に昇温した。次に攪拌機
3を動かしたまま、反応槽2にアルミン酸ナトリウムを
入れ、50℃に昇温した。昇温後、循環ライン5に送液
ポンプ7にてアルミニウム源(アルミン酸ナトリウム)
を循環させながら、混合機4の回転数を2400rpm
とし、原料槽1のシリカ源(3号水ガラス、48%水酸
化ナトリウム水溶液及び塩化カルシウム溶液からなる水
ガラス溶液)を、原料供給ライン6を介して、循環ライ
ン5に8分間かけて供給し、反応を行った。反応終了後
も引き続き循環ライン5にて得られたスラリーを循環さ
せながら80℃に昇温し、80℃に保持したまま1時間
熟成を行った。得られたスラリーをろ液のpHが11.
4になるまでろ過水洗した。その後乾燥してゼオライト
粉末を得た。仕込み条件及び反応条件、並びに得られた
ゼオライトの組成及び物性(カチオン交換能、平均一次
粒子径、平均凝集粒子径の測定方法は前記の通り。以下
同様)を表2に示す。なお、Na2O/H2Oのモル比は
0.06であった。 ・微粒子ゼオライトB:以下の合成例(2)により得ら
れたゼオライト 合成例(2) 図2に示した装置を用いた。3号水ガラスを原料槽8に
入れ攪拌した。ついで35%塩化カルシウム溶液とイオ
ン交換水を予め混合して得た塩化カルシウム溶液を原料
槽8に1分間かけて添加したのち50℃に昇温した。次
に攪拌機10を動かしたまま、反応槽9にアルミン酸ナ
トリウムと48%水酸化ナトリウム水溶液を入れ50℃
に昇温した。昇温後、循環ライン12に送液ポンプ14
にてアルミニウム源(アルミン酸ナトリウムと48%水
酸化ナトリウム水溶液からなるアルミン酸ナトリウム溶
液)を循環させながら、混合機11の回転数を3600
rpmとし、原料槽8のシリカ源(3号水ガラスと塩化
カルシウム溶液からなる水ガラス溶液)を、原料供給ラ
イン13を介して、循環ライン12に3.5分間かけて
供給し、反応を行った。反応終了後も引き続き循環ライ
ン12にて得られたスラリーを循環させながら80℃に
昇温し、80℃に保持したまま2時間熟成を行った。得
られたスラリーをろ液のpHが11.4になるまでろ過
水洗した。その後乾燥してゼオライト粉末を得た。仕込
み条件及び反応条件、並びに得られたゼオライトの組成
及び物性を表2に示す。なお、Na2O/H2Oのモル比
は0.06であった。
【0056】
【表2】
【0057】・微粒子ゼオライトC:以下の合成例
(3)により得られたゼオライト 合成例(3) 2リットルのステンレス製セパラブルフラスコに48%
NaOHを1297.2g添加し、ついで水酸化アルミ
ニウム1000g(純度99%)を攪拌しながら添加し
た。その後昇温し120℃で1時間加熱したのち冷却
し、アルミン酸ナトリウム(Na2O:21.01%、
Al23:28.18%)を得た。
【0058】上記手法で得られたアルミン酸ナトリウム
320gを2リットルステンレス製セパラブルフラスコ
(内径12cm)に入れ、ついで48%NaOH水溶液
を316.1g添加し、アルミニウム源とした。
【0059】次に3号水ガラス(Na2O:9.68
%、SiO2:29.83%)355.6gを別の2リ
ットルステンレス製セパラブルフラスコに入れ、そこに
予めイオン交換水819.8gに無水塩化カルシウム
2.94gを混合し調製した塩化カルシウム水溶液を攪
拌しながら添加し、この溶液を、アルカリ土類金属を含
有したシリカ源とした。
【0060】上記アルミニウム源を羽根径11cmの攪
拌羽根で300rpmで攪拌しながら50℃に昇温し
た。また、シリカ源も同様に50℃に昇温した。両原料
が50℃になったところで、ローラーポンプを用いてア
ルミニウム源の中にシリカ源を5分間にわたって滴下し
て添加した。滴下終了後10分間50℃〜60℃の温度
に保持し、次に80℃まで昇温した。その後1.5時間
80℃の状態で攪拌しながら熟成を行った。なお、仕込
み組成は、SiO2/Al23=2、Na2O/Al23
=4、CaO/Al23=0.03であった。また、反
応時の固形分濃度は23%であった。
【0061】得られたスラリーを、ろ液のpHが11.
4になるまでろ過水洗した。そして、100℃で13時
間乾燥し、ゼオライトの粉末を得た。
【0062】得られたゼオライトの組成は無水物で1.
05Na2O・2.05SiO2・Al23・0.03C
aO(一般式(I)中、x=1.05、y=2.05、
z=0.03)であった。また、X線回折パターンから
結晶形はASTM No.38−241に帰属されるA
型ゼオライトであった。
【0063】また平均一次粒子径は0.75μm、1分
間のカチオン交換能が165mgCaCO3/g、10
分間のカチオン交換能が210mgCaCO3/gであ
る、カチオン交換能に優れる微粒子ゼオライトであっ
た。さらに平均凝集粒子径は3.4μmで平均一次粒子
径と平均凝集粒子径の積で定義される分散パラメータは
2.6であった。 ・非イオン性界面活性剤A:炭素数10〜14の直鎖第
1級アルコールにEOを平均3モル、POを平均2モ
ル、EOを平均3モルの順にブロック付加させたもの ・非イオン性界面活性剤B:炭素数12〜14の直鎖第
2級アルコールにEOを平均7モル付加させたもの(ソ
フタノール70、(株)日本触媒製) ・非イオン性界面活性剤C:一般式(b1−4)におい
て、R4が炭素数9〜11の分岐鎖1級アルキル基、x
=0、y=1.3、Gがグルコース残基の化合物。 ・陰イオン性界面活性剤A:アルキル炭素数10〜14
の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(平均分
子量345) ・陰イオン性界面活性剤B:平均炭素数12.2の分岐
鎖第1級アルコールにEOを1分子当たり平均3モル付
加させたアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム塩 ・脂肪酸:炭素数12〜16のヤシ油系脂肪酸(ルナッ
クL−55、花王(株)製) ・4Aゼオライト(1):4A型ゼオライト(トヨビル
ダー、東ソー(株)製)、合成時の平均一次粒子径3μ
m、組成物中の平均一次粒子径2μm、1分間のカチオ
ン交換能180mgCaCO3/g以上、10分間のカ
チオン交換能200mgCaCO3/g以上、アルカリ
土類金属を含有する化合物の存在下で、シリカ源とアル
ミニウム源を反応させて得られたものではない。 ・4Aゼオライト(2):4A型ゼオライト(トヨビル
ダー、東ソー(株)製)を粉砕し平均一次粒子径0.8
μmに調整したもの、組成物中の平均一次粒子径0.5
μm、1分間のカチオン交換能180mgCaCO3
g以上、10分間のカチオン交換能200mgCaCO
3/g以上、アルカリ土類金属を含有する化合物の存在
下で、シリカ源とアルミニウム源を反応させて得られた
ものではない。 ・分散剤A:アクアロックFC600S((株)日本触
媒製)を凍結乾燥させたもの、重量平均分子量6.8万
(ポリエチレングリコール換算) ・分散剤B:ポリエチレングリコールとポリアクリル酸
(40/60(質量比))のブロックポリマー、重量平
均分子量22.2万(ポリエチレングリコール換算) ・分散剤C:ポリエチレングリコール(EO付加モル数
9)モノメタクリル酸エステル/メタクリル酸(80/
20(質量比))の共重合体、重量平均分子量3.9万
(ポリエチレングリコール換算) ・フェノールEO3モル付加物:ポリオキシエチレンモ
ノフェニルエーテル(EO平均3モル付加) ・ブチルカルビトール:ジエチレングリコールモノブチ
ルエーテル ・ペンチルグリセリルエーテル:n−ペンチルモノグリ
セリルエーテル ・着色剤:青色1号 ・酵素:エバラーゼ16.0L タイプEX(プロテア
ーゼ、ノボザイム社製) ・蛍光染料:チノパールCBS−X(チバスペシャリテ
ィケミカルス社製)
【図面の簡単な説明】
【図1】合成例(1)で用いた微粒子ゼオライトの製造
装置の概略図である。
【図2】合成例(2)で用いた微粒子ゼオライトの製造
装置の概略図である。
【符号の説明】
1、8 原料槽 2、9 反応槽 3、10 撹拌機 4、11 混合機 5、12 循環ライン 6、13 原料供給ライン 7、14 送液ポンプ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 17/08 C11D 17/08 (72)発明者 隠岐 一雄 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 (72)発明者 西村 弘 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 Fターム(参考) 4H003 AB03 AB19 AB31 AC05 AC08 AC09 BA12 CA14 DA01 EA28 EB30 EC02 ED29 FA09 FA12 FA16 FA30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)アルカリ土類金属を含有する化合
    物の存在下で、シリカ源とアルミニウム源を反応させて
    得られる微粒子ゼオライト、(b)界面活性剤、及び
    (c)水を含有する液体洗浄剤組成物。
  2. 【請求項2】 微粒子ゼオライトの無水物の組成が一般
    式(I)である請求項1記載の液体洗浄剤組成物。 xM2O・ySiO2・Al23・zMeO (I) 〔但し、Mはアルカリ金属、Meはアルカリ土類金属を
    表し、x=0.2〜2、y=0.5〜6、z=0.00
    5〜0.1〕
  3. 【請求項3】 更に、(d)(a)の分散安定化剤を含
    有する請求項1又は2何れか記載の液体洗浄剤組成物。
  4. 【請求項4】 25℃の粘度が50〜1000mPa・
    sである請求項1〜3何れか記載の液体洗浄剤組成物。
  5. 【請求項5】 (a)、(b)、(c)、及び要すれば
    (d)を混合する工程(i)、並びに該工程(i)によ
    り得られた混合物を湿式粉砕機で処理する工程(ii)を
    有する請求項1〜4何れか記載の液体洗浄剤組成物の製
    造方法。
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