JP2002332446A - 水性表面処理組成物および亜鉛系メッキ鋼材の表面処理方法 - Google Patents

水性表面処理組成物および亜鉛系メッキ鋼材の表面処理方法

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JP2002332446A
JP2002332446A JP2001139126A JP2001139126A JP2002332446A JP 2002332446 A JP2002332446 A JP 2002332446A JP 2001139126 A JP2001139126 A JP 2001139126A JP 2001139126 A JP2001139126 A JP 2001139126A JP 2002332446 A JP2002332446 A JP 2002332446A
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Seiji Kashiwada
清治 柏田
Masaki Suwama
昌己 諏訪間
Toshimi Shiiba
聡美 椎葉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐食性に優れた亜鉛系メッキ鋼材を得ること
ができ、しかも鉛、クロム、カドミウムなどの有害重金
属を含有しない無公害な表面処理組成物を提供する。 【解決手段】 α-オレフィンとα,β-エチレン性不飽
和カルボン酸との共重合体樹脂ディスパージョン(A)
の固形分100重量部に対して、モリブデン酸塩化合物
(B)を固形分量で0.5〜30重量部含有することを
特徴とする水性表面処理組成物、及び亜鉛系メッキ鋼材
の表面に上記水性表面処理組成物を塗布することを特徴
とする亜鉛メッキ鋼材の表面処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性表面処理組成
物、なかでも亜鉛系メッキ鋼材の表面処理に好適な水性
表面処理組成物、及び該組成物を用いた亜鉛メッキ鋼材
の表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】近年、自動車部品、弱電
製品、汎用機器などの用途に用いられる電気亜鉛メッキ
鋼材として、特に耐食性に優れた表面処理材料が強く求
められており、その必要性は今後ますます強くなる傾向
にある。従来より鋼材の耐食性を向上させるための金属
メッキとして、一般に亜鉛メッキが行われており、さら
に耐食性を向上させるために亜鉛メッキ皮膜中に亜鉛以
外の金属を含有させたZn−Ni、Zn−Ni−Co、
Zn−Fe、Zn−Alなどの各種の合金化亜鉛メッキ
も施されている。これらの亜鉛系メッキは、亜鉛の犠牲
防食によって鋼材の腐食を抑止するもので、高耐食性を
得ようとすれば、亜鉛付着量を増加させなければならな
いが、加工性、溶接性、生産性の低下などの問題が生じ
る。さらに、亜鉛系メッキを施した後にクロム酸塩処理
などの化成処理を施し、耐食性、塗装下地性を高めるこ
とも行われている。
【0003】合金化亜鉛メッキの場合、不働態化皮膜を
形成し亜鉛の溶解を抑制することができるので、通常の
亜鉛メッキに比べて大幅に耐食性が向上しているが、合
金化亜鉛メッキ鋼材でも屋外で使用すると、水や海浜地
方における塩水、さらには酸性雨、工場煤煙、都市部に
於ける排気ガスなどの影響を受けて、白錆、赤錆が発生
しやすく、需要家の要求を満足させるには十分なものと
はいえない。また、亜鉛系メッキを施した後にクロム酸
塩処理を施すことにより不働態化皮膜を形成でき亜鉛の
溶解を抑制することができるので上記したように耐食性
を向上させることができるが、上記したと同様に屋外で
使用すると、水や海浜地方における塩水、さらには酸性
雨、工場煤煙、都市部に於ける排気ガスなどの影響を受
けて、白錆、赤錆が発生しやすく、需要家の要求を満足
させるには十分なものとはいえない。
【0004】また、亜鉛系メッキ鋼材の耐食性を向上さ
せる目的でクロム酸塩処理した後、常温乾燥型の水溶性
樹脂やエマルションタイプの樹脂を主成分とする塗料を
塗装して室温ないしは低温で乾燥させたり、焼付け塗料
(例えばアクリルメラミン樹脂系、アルキドメラミン樹
脂系、エポキシ樹脂系など)を塗装して120℃以上の
高温で乾燥させることによって20〜40μm程度の皮
膜を形成させる方法が行われている。しかしながら、常
温乾燥型の塗料については、耐食性、耐水性において劣
り、他方、焼付塗料の場合、皮膜形成に際し高温処理が
必要であり、このような高温処理を行うとクロム酸塩皮
膜に割れが生じ、また、6価クロムが高温により不溶化
するため、クロム酸塩処理皮膜固有の自己修復作用が減
少し耐食性が著しく低下するなどの問題が生じる。
【0005】また、これら常温乾燥型樹脂または焼付乾
燥型樹脂を主成分とする塗料にクロム系防錆顔料(例え
ば、クロム酸ストロンチウム、クロム酸バリウム、クロ
ム酸鉛、塩基性クロム酸亜鉛など)を含有させた塗料
や、水溶性樹脂と水溶性クロム化合物とを組み合わせた
表面処理剤などを用いて耐食性の向上を図る試みもなさ
れている。これらの方法は耐食性の向上には有効と思わ
れるが、有害重金属による人体への悪影響、水質汚獨な
ど、安全衛生および環境保全の面で極めて問題が多い。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
問題を解決でき、従来の表面処理組成物に比べ耐食性に
優れた亜鉛系メッキ鋼材を得ることができ、しかも鉛、
クロム、カドミウムなどの有害重金属を含有しない無公
害な表面処理組成物を提供することを目的に鋭意研究を
重ねた結果、本発明を完成するに至ったものである。
【0007】かくして、本発明に従えば、α-オレフィ
ンとα,β-エチレン性不飽和カルボン酸との共重合体
樹脂ディスパージョン(A)の固形分100重量部に対
して、モリブデン酸塩化合物(B)を固形分量で0.5
〜30重量部含有することを特徴とする水性表面処理組
成物が提供される。
【0008】また、本発明に従えば、さらに水分散性シ
リカを、上記共重合体樹脂ディスパージョン(A)の固
形分100重量部に対して、固形分量で5〜100重量
部含有する上記水性表面処理組成物が提供される。
【0009】さらに、本発明に従えば、亜鉛系メッキ鋼
材の表面に、上記水性表面処理組成物を塗布することを
特徴とする亜鉛系メッキ鋼材の表面処理方法が提供され
る。以下、本発明について詳細に説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】まず、本発明の水性表面処理組成
物について詳細に説明する。本発明の水性表面処理組成
物は、下記の共重合体樹脂ディスパージョン(A)及び
モリブデン酸塩化合物(B)を必須成分とする水性表面
処理組成物である。
【0011】共重合体樹脂ディスパージョン(A) 本発明組成物における(A)成分である共重合体樹脂デ
ィスパージョンは、α-オレフィンとα,β-エチレン性
不飽和カルボン酸との共重合体樹脂のディスパージョン
である。α-オレフィンとしては、例えば、エチレン、
プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどを挙げること
ができる。α,β-エチレン性不飽和カルボン酸として
は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸な
どなどを挙げることができる。該共重合体樹脂中におけ
るα,β-エチレン性不飽和カルボン酸の量は、カルボ
キシル基の量が水分散化に必要な量であって且つ耐水性
を劣化させない量であればよく、通常、該共重合体樹脂
を構成する前モノマー量中、5〜40重量%、好ましく
は5〜20重量%の範囲であることが好適である。この
共重合体の水分散化は樹脂骨格中に導入されたカルボキ
シル基をアミン化合物(例えば、モノエチルアミンに代
表される脂肪族アミン類、ジエタノールアミンに代表さ
れるアルカノールアミン類、モルフォリン、ピリジンな
どの環状アミン類)、アンモニア水などの塩基性物質で
中和し水性媒体中に分散することによって行うことがで
きる。
【0012】また、共重合体樹脂ディスパージョン
(A)は、低温硬化性を図るなどのために、樹脂中のカ
ルボキシル基が金属イオン、例えばNaイオンなどによ
ってイオン結合されたアイオノマー(イオン性共重合
体)であってもよい。
【0013】モリブデン酸塩化合物(B) 本発明組成物における(B)成分であるモリブデン酸塩
化合物は、耐食性の向上などを目的に配合されるもので
あり、鉛、クロム、カドミウムなどの有害重金属を含ま
ない化合物であって、具体例としては、モリブデン酸ア
ンモニウム、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸カ
リウム、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸リチウ
ムなどを挙げることができる。これらのうち、なかでも
モリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸ナトリウム
が、水に可溶であって本発明の水性表面処理組成物中に
均一に配合でき、かつ耐食性に優れた表面処理皮膜を形
成できることなどから好適である。
【0014】本発明組成物におけるモリブデン酸塩化合
物(B)の配合量は、得られる処理皮膜による耐食性及
び水性表面処理組成物の貯蔵安定性などの面から、前記
共重合体樹脂ディスパージョン(A)の固形分100重
量部に対して、固形分量で0.5〜30重量部、好まし
くは1〜15重量部の範囲内にあることが適している。
【0015】本発明組成物は、前記共重合体樹脂ディス
パージョン(A)及びモリブデン酸塩化合物(B)を必
須成分とするものであるが、さらに必要に応じて、水分
散性シリカ、水可溶性有機溶剤、水;有害重金属を含ま
ない防錆顔料、体質顔料や着色顔料などの顔料類などを
含有することができる。
【0016】上記本発明組成物中に必要に応じて配合さ
れる水分散性シリカは、亜鉛系メッキ鋼材の表面に対す
る処理皮膜の密着性の向上などを目的に配合されるもの
であり、いわゆるコロイダルシリカであって、平均粒子
径が7〜100nm、特に10〜80nmの範囲のもの
が好ましく、通常、水性分散液として供給される公知の
ものをそのまま使用することができる。水分散性シリカ
の配合量は、前記共重合体樹脂ディスパージョン(A)
の固形分100重量部に対して、一般に、固形分量で5
〜100重量部の範囲内であると配合の効果を効果的に
発揮できる。なかでも、平均粒子径が10〜30nmの
水分散性シリカは、5〜50重量部、平均粒子径が30
〜80nmの水分散性シリカは、50〜80重量部の配
合量であることが特に好ましい。
【0017】本発明組成物中に必要に応じて配合される
水可溶性有機溶剤は、消泡、被塗物への濡れ性向上、凍
結温度の低下、粘度調整などの種々の目的で配合され
る。上記水可溶性有機溶剤としては、エタノール、n−
プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エ
チレングリコール、エチレングリコールモノエチルエー
テル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノチルエーテルなどのアルコール系有機溶剤;酢
酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどのエステル系
などの有機溶剤;アセトンなどを挙げることができる。
水可溶性有機溶剤の添加量は、表面処理組成物中、15
重量%以下の範囲が好ましく、過剰に添加した場合、共
重合体樹脂ディスパージョン(A)や水分散性シリカの
安定性を損ない、粘度上昇や凝集を引き起こす場合もあ
り、貯蔵安定性の低下の原因となるため、注意が必要で
ある。
【0018】本発明組成物中に必要に応じて配合される
有害重金属を含まない防錆顔料としては、リン酸亜鉛、
リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リンモリブデ
ン酸カルシウム、リンモリブデン酸アルミニウムなどの
リン酸塩系防錆顔料;亜リン酸亜鉛、亜リン酸亜鉛、亜
リン酸カルシウム、亜リン酸アルミニウムなどの亜リン
酸塩系防錆顔料;トリポリリン酸二水素アルミニウム;
シリカ系防錆顔料;及びこれらの防錆顔料に亜鉛化合
物、カルシウム化合物、マグネシウム化合物、シリカな
どによる表面処理を施した顔料を挙げることができる。
防錆顔料としては、なかでもリン酸マグネシウム、シリ
カ変性リン酸マグネシウムを好適に使用することができ
る。これらの防錆顔料の配合量は、前記共重合体樹脂デ
ィスパージョン(A)の固形分100重量部に対して、
一般に、固形分量で60重量部以下であることが好まし
い。
【0019】次に、本発明の表面処理方法について詳細
に説明する。本発明の表面処理方法は、亜鉛系メッキ鋼
材の表面に、上記本発明の水性表面処理組成物を塗布す
ることを特徴とするものである。
【0020】本発明の表面処理方法が適用される亜鉛系
メッキ鋼材としては、亜鉛メッキ鋼材;ニッケル−亜鉛
(Ni−Zn)メッキ、ニッケル−亜鉛−コバルト(N
i−Zn−Co)メッキ、亜鉛−アルミニウム(Zn−
Al)メッキ、鉄−亜鉛(Fe−Zn)メッキなどの亜
鉛合金メッキを施した亜鉛合金メッキ鋼材;上記亜鉛メ
ッキ鋼材や亜鉛合金メッキ鋼材の表面にリン酸塩処理ま
たはクロム酸塩処理などの化成処理が施されたものなど
を挙げることができる。なかでも表面がクロム酸塩処理
された亜鉛系メッキ鋼材が好適である。
【0021】本発明方法において、上記亜鉛系メッキ鋼
材の表面に前記本発明の水性表面処理組成物を塗布する
方法は特に限定されるものではなく、例えば、浸漬塗
装、スプレー塗装、刷毛塗装、シャワーコートなどの塗
布方法が利用でき、また、ボルトやナットのようなネジ
部品などの小物の亜鉛系メッキ鋼材を多量に処理する場
合は、浸漬塗装後に余滴を遠心分離するディップ・スピ
ン方式の塗装方法が効率的である。塗布された水性表面
処理組成物皮膜の乾燥は、処理皮膜が乾燥される条件で
あればよいが、省エネルギー、化成処理膜を劣化させな
いなどの観点から通常、鋼材温度が約100℃以下、好
ましくは60〜100℃で約15秒間〜25分間程度乾
燥させることによって達成される。100℃以下の比較
的低温で乾燥させることによって、亜鉛系メッキ鋼材の
表面がクロム酸塩処理されたものである場合にも亜鉛系
メッキ鋼材の耐食性を損なうことはない。
【0022】本発明方法によって水性表面処理組成物か
らの処理塗膜を形成した表面処理亜鉛系メッキ鋼材が卓
越した耐食性を示すことができる。その理由は、形成さ
れた皮膜が共重合体樹脂ディスパージョン(A)に基づ
くため透湿率が小さく、腐食形成要因物質に対する障壁
的働きを有すること、また、モリブデン酸塩化合物によ
る亜鉛系メッキ層に対する不働態化作用との相乗効果に
よるものと考えられる。水性表面処理組成物が、さらに
水分散性シリカを含有する場合には、処理塗膜の密着性
の向上を図ることができ、これに基づく、さらなる耐食
性の向上を図ることができる。
【0023】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもの
ではない。以下、「部」および「%」はそれぞれ重量基
準によるものである。
【0024】実施例1 エチレン-アクリル酸共重合体樹脂ディスパージョン
(樹脂固形分量で100部)に対して、モリブデン酸ナ
トリウム5部を混合、溶解してなる水性液に対して、エ
チレングリコールモノブチルエーテル20部及び脱イオ
ン水を混合して固形分約20%の水性表面処理組成物を
得た。
【0025】実施例2 実施例1で得た水性表面処理組成物に、該組成物中の樹
脂固形分量100部に対して、固形分量で30部となる
量のコロイダルシリカ水分散液a(*1)及び脱イオン
水を混合して固形分約20%の水性表面処理組成物を得
た。 (*1)コロイダルシリカ水分散液a:平均粒子径約2
0nmのコロイダルシリカ水分散液、固形分50%。
【0026】実施例3 実施例1で得た水性表面処理組成物に、該組成物中の樹
脂固形分量100部に対して、固形分量で15部となる
量のシリカ変性リン酸マグネシウム及び脱イオン水を混
合して固形分約20%の水性表面処理組成物を得た。
【0027】実施例4〜10及び比較例1〜4 実施例1において、エチレン-アクリル酸共重合体樹脂
ディスパージョン(樹脂固形分量で100部)に対して
配合する、モリブデン酸塩化合物、コロイダルシリカ水
分散液、防錆顔料の種類及び量を下記表1に示すとおり
とする以外は実施例1と同様にして固形分約20%の各
水性表面処理組成物を得た。
【0028】実施例1〜10及び比較例1〜4の各例に
おいて、防錆顔料は、それぞれ同量のエチレングリコー
ルモノブチルエーテル中に配合し粒子径10μm以下に
なるまで予め分散した固形分50%の分散液として使用
した。
【0029】表1中の配合量はいずれも固形分重量部に
よる表示とする。
【0030】上記実施例1〜10及び比較例1〜4で得
た各水性表面処理組成物を密封容器に入れ、貯蔵安定性
の試験を行ない下記基準で評価した。貯蔵条件は40℃
で10日間とした。 ○:粘度変化がほとんどなく良好、 △:粘度変化がかなり認められる、 ×:著しい増粘が認められるかゲル化する。
【0031】下記表1における(註)は下記の意味を有
する。 (*2)コロイダルシリカ水分散液b:平均粒子径約5
5nmのコロイダルシリカの水分散液、固形分50%。
【0032】
【表1】
【0033】比較例5 エポキシ変性アルキド樹脂とメラミン樹脂とを樹脂成分
とする樹脂溶液に、該樹脂溶液(樹脂固形分で100
部)に対して25部の亜鉛処理トリポリリン酸アルミニ
ウムを配合して表面処理組成物を得た。
【0034】上記実施例1〜10及び比較例1〜5の水
性表面処理組成物を使用して各表面処理鋼板を作成し
た。
【0035】亜鉛メッキ鋼材の表面処理方法 実施例11 亜鉛付着量20g/m2(片面)の電気亜鉛メッキ鋼板
の表面にクロメート処理を施した鋼板(新日本製鉄
(株)製、商品名「ジンコートEG−C」)の表面に実
施例1で得た水性表面処理組成物を乾燥膜厚が約4μm
となるように塗布し、80℃で20分間乾燥させて表面
処理鋼板を得た。
【0036】実施例12〜20及び比較例6〜8 実施例11において、使用する表面処理組成物の種類を
後記表2に示すとおりとする以外は実施例11と同様に
行い、各表面処理鋼板を得た。
【0037】実施例21 メッキ付着量40g/m2(片面)の亜鉛−アルミニウ
ム合金化亜鉛メッキ(亜鉛95%、アルミニウム5%)
鋼板の表面にクロメート処理を施した鋼板の表面に、実
施例4で得た水性表面処理組成物を乾燥膜厚が約4μm
となるように塗布し、80℃で20分間乾燥させて表面
処理鋼板を得た。
【0038】実施例22 メッキ付着量40g/m2(片面)のニッケル−亜鉛合
金化亜鉛メッキ鋼板の表面にクロメート処理を施した鋼
板の表面に、実施例4で得た水性表面処理組成物を乾燥
膜厚が約4μmとなるように塗布し、80℃で20分間
乾燥させて表面処理鋼板を得た。
【0039】比較例9 実施例11において、実施例1で得た水性表面処理組成
物のかわりに比較例5で得た水性表面処理組成物を使用
し、乾燥膜厚が約30μmとなるように塗布し、且つ乾
燥条件を80℃で20分間の条件から140℃で30分
間の条件に変更する以外は実施例9と同様に行い、表面
処理鋼板を得た。
【0040】比較例10 亜鉛付着量20g/m2(片面)の電気亜鉛メッキ鋼板
の表面にクロメート処理を施した鋼板(新日本製鉄
(株)製、商品名「ジンコートEG−C」)そのものを
比較例11とする。
【0041】上記実施例11〜22及び比較例6〜9で
得た各表面処理鋼板及び比較例10としての「ジンコー
トEG−C」そのものを、70×150mmの大きさに
切断し、エッジ部を防錆塗料にてシールした鋼板を試験
板として、下記試験方法に基づいて耐塩水噴霧性及び耐
水性の試験を行った。その試験結果を後記表2に示す。
【0042】試験方法 塩水噴霧性:JIS Z2371に規定する塩水噴霧試
験法に準じて試験板に塩水噴霧試験を行い、試験時間2
50時間及び500時間のときの試験板表面における白
錆と赤錆の錆発生面積率(%)を求めた。
【0043】耐水性:40℃の脱イオン水中に試験板に
240時間浸漬後、試験板を引き上げ、処理塗膜の塗面
状態を目視にて下記基準により評価した。 ○:異常なし △:フクレ又は錆の発生が認められるが、異常発生面積
率が30%未満 ×:フクレ又は錆の発生が認められ、異常発生面積率が
30%以上。
【0044】耐水性試験後の密着性:上記耐水性試験を
行った試験板を室温で1時間放置して乾燥させた後、素
地に達する2mm間隔の平行な切り傷を縦、横各11本
ナイフにて入れて2×2mmの大きさの碁盤目を計10
0個作成し、この碁盤目部分にセロハン粘着テープを密
着させ瞬時に剥離したときの碁盤目の剥離状態を下記基
準にて評価した。 ○:剥離が認められない △:剥離が認められるが、碁盤目部分の剥離面積は50
%未満である ×:碁盤目部分の剥離面積は50%以上である
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明の水性表面処理組成物は、透湿率
の皮膜を形成することができ、腐食形成要因物質に対す
る障壁的働きと、モリブデン酸塩化合物による亜鉛系メ
ッキ表層への不働態化皮膜形成作用との相乗効果により
亜鉛系メッキ鋼材に対して卓越した耐食性を示す処理塗
膜を形成することができる。本発明の水性表面処理組成
物は、さらに水分散性シリカを含有する場合には、亜鉛
系メッキに対する処理膜の密着性が向上するため耐食性
の向上に寄与することができる。
【0047】また、本発明の表面処理組成物は、人体お
よび環境に有害な重金属類を含まず、また塗布無水洗型
の組成物であるため、排水、スラッジの発生などの問題
もなく、処理工程の簡略化、省力化などを図ることがで
きる。
【0048】さらに、本発明の表面処理組成物からの塗
装膜は、100℃以下の低温で乾燥させることが可能で
あり、省エネルギー、及び亜鉛系メッキ鋼材表面がクロ
ム酸塩処理された場合である場合の熱によるクロム酸塩
処理の劣化を起こさないという効果も有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 28/00 C23C 28/00 C Fターム(参考) 4D075 CA33 DB05 DC11 DC18 EB13 EB20 EC03 4J038 CB031 CB091 CB111 CG031 CG071 CG101 CG111 HA226 HA446 KA05 KA08 KA20 MA02 MA08 NA03 NA12 NA27 PB06 PB07 PB09 PC02 4K026 AA02 AA07 AA11 AA22 BA02 BB08 CA27 CA29 CA38 DA02 DA11 4K044 AA02 AB02 BA10 BA14 BA15 BB03 BB04 BC02 CA11 CA16 CA18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 α-オレフィンとα,β-エチレン性不飽
    和カルボン酸との共重合体樹脂ディスパージョン(A)
    の固形分100重量部に対して、モリブデン酸塩化合物
    (B)を固形分量で0.5〜30重量部含有することを
    特徴とする水性表面処理組成物。
  2. 【請求項2】 さらに水分散性シリカを、上記共重合体
    樹脂ディスパージョン(A)の固形分100重量部に対
    して、固形分量で5〜100重量部含有する請求項1記
    載の水性表面処理組成物。
  3. 【請求項3】 亜鉛系メッキ鋼材の表面に、請求項1又
    は2に記載の水性表面処理組成物を塗布することを特徴
    とする亜鉛系メッキ鋼材の表面処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004285378A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Nippon Steel Corp 耐錆性に優れたラミネート容器用鋼板
JP2014065951A (ja) * 2012-09-27 2014-04-17 Dainippon Toryo Co Ltd 亜鉛系めっき鋼板用非クロム系表面処理剤

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