JP2002332132A - 紙紛除去装置及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

紙紛除去装置及びそれを備えた画像形成装置

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JP2002332132A
JP2002332132A JP2001139677A JP2001139677A JP2002332132A JP 2002332132 A JP2002332132 A JP 2002332132A JP 2001139677 A JP2001139677 A JP 2001139677A JP 2001139677 A JP2001139677 A JP 2001139677A JP 2002332132 A JP2002332132 A JP 2002332132A
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Japan
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paper dust
dust removing
roller
paper
adhesive layer
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JP2001139677A
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English (en)
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Yasushi Kawabata
泰 川幡
Hiroaki Awano
宏明 粟野
Tsutomu Ando
力 安藤
Yuka Nakayama
由香 中山
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間メンテナンスの必要がなく良好な紙紛
除去性能を維持することができる紙紛除去装置を提供す
ること、及びそのような紙紛除去装置を備えることによ
り結果として長期間に渡り良好な画像を得ることができ
る画像形成装置を提供する。 【解決手段】 搬送される記録媒体に当接して回転する
紙紛除去回転体41と、当該紙紛除去回転体41の記録
媒体と当接する領域に形成されその温度により紙紛保持
能力が変化する粘着層410と、当該粘着層410の温
度を変化させる温度調整手段47とを備える紙紛除去装
置において、当該温度調整手段47は、当該粘着層に紙
紛を除去させる場合と当該粘着層から紙紛を回収させる
場合とに応じて当該粘着層の温度を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリンタ
ー、印刷装置等の画像形成装置に関し、より詳しくは画
像形成装置の記録媒体搬送路中に設けられる紙粉除去装
置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】複写機あるいはプリンター、印刷装置等
の画像形成装置内で搬送される用紙(記録媒体)から
は、タルク、炭酸カルシウムあるいはカオリンといった
紙粉が発生し、これらが感光体あるいは中間転写ベルト
などの像担持体に付着する。
【0003】一方、像担持体には用紙への転写工程後残
留するトナーを除去するためポリウレタンゴム等のゴム
質部材から成るクリーニングブレードを回転方向に対し
て直交するように押圧摺接させているが、多数回の作像
プロセスを行うと紙粉が前記クリーニングブレードに固
着堆積しクリーニングブレードが像担持体から浮き上が
りクリーニング不良が発生する。
【0004】この問題を解決するため、従来から、例え
ば特開平5−50710号公報や特開平7−31935
7号公報には用紙搬送路でブラシローラを用紙表面に摺
擦させることで用紙から紙粉を除去する方法が開示され
ている。また、特開平9−190087号公報には中間
転写ベルトにブラシ体を摺接させ用紙から付着した紙粉
を除去する方法が開示されている。さらに、特開平5−
53481号公報や特開平10−186981号公報に
は用紙搬送路に帯電部材を設け静電気力で用紙から紙粉
を除去する方法が開示されている。
【0005】一方、中間転写ベルトを有するカラー画像
形成装置においては、高画質を得るためにトナー画像を
用紙へ転写する工程を加熱と加圧により行うシステムが
例えば特開平11−65330号公報に開示されてい
る。この場合、転写と定着は同時に行われ、トナー画像
は中間転写ベルト上で加熱溶融されることになる。トナ
ー画像の転写性と定着性とを満足させるため、中間転写
ベルトは耐熱性とともに離型性が要求される。このた
め、中間転写ベルトは特開昭59−50473号公報に
示されるように電気抵抗制御を行った耐熱性のあるポリ
イミド等の表面にトナーとの離型性を向上させるための
シリコーンゴム等がコーティングされた構成となってい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このシ
リコーンゴム層は粘着性を有しており、感光体や静電転
写方式を採用した画像形成装置における中間転写ベルト
に比べ非常に紙粉が付着し易い。このため、従来技術の
ようにブラシロールあるいは静電ロールを用いて用紙か
ら紙粉を除去する方法では紙粉除去量が不十分であっ
た。また、中間転写ベルトに直接ブラシ部材を摺接させ
ても紙粉を除去することは困難で、かつ、ブラシ部材か
ら繊維が抜けベルトに付着し画像欠陥が生じてしまう弊
害が生じた。さらに、加熱と加圧による転写同時定着シ
ステムでは中間転写ベルト上の転写後の残留トナーは中
間転写ベルト上に凝固し固着してしまうことから、クリ
ーニング装置はブレードクリーニングではなく、表面に
溶融トナーを有した粘着ロールクリーニングを採用して
いる。この粘着ロールは中間転写ベルトから紙粉も除去
するが、除去した紙粉により粘着力が低下するためクリ
ーニング不良が発生してしまう問題が生じた。
【0007】この問題点を解決するため、特開平8−2
35038号公報や特開平9−249325号公報に開
示されているように用紙搬送路で粘着ロールを用紙に当
接させ紙粉を除去する手段がある。この技術は紙粉除去
性が高いが、すぐに表面が紙粉で覆われるため粘着力が
低下してしまうことから、頻繁に粘着ロールを交換する
必要があった。
【0008】本発明は、このような技術的な課題に鑑み
てなされたものであり、その目的は、長期間メンテナン
スの必要がなく良好な紙紛除去性能を維持することがで
きる紙紛除去装置を提供すること、及びそのような紙紛
除去装置を備えることにより結果として長期間に渡り良
好な画像を得ることができる画像形成装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の基本的な構成
は、搬送される記録媒体に当接して回転する紙紛除去回
転体と、当該紙紛除去回転体の記録媒体と当接する(当
接し得る)領域に形成されその温度により紙紛保持能力
が変化する粘着層と、当該粘着層の温度を変化させる温
度調整手段とを備える紙紛除去装置において、当該温度
調整手段は、当該粘着層に紙紛を除去させる場合と当該
粘着層から紙紛を回収させる場合とに応じて当該粘着層
の温度を調整するものである。
【0010】ここで、当該粘着層の特性としては、温
度が上昇すると紙紛保持能力が向上し温度が下降すると
紙紛保持能力が低下するもの、逆に温度が下降すると
紙紛保持能力が向上し温度が上昇すると紙紛保持能力が
低下するものが挙げられる。いずれの特性を有する粘着
層を使用する際にも、当該温度調整手段は、当該粘着層
に紙紛を除去させる場合には粘着層の紙紛保持能力が向
上し、当該粘着層から紙紛を回収させる場合には粘着層
の紙紛保持能力が低下するように当該粘着層の温度を調
整する。
【0011】また本発明のより具体的な第一の構成とし
ては、上記基本的な構成を前提とし、前記紙紛除去回転
体に当接されその粘着層から紙紛を回収する紙紛回収手
段と、当該紙紛除去回転体と当該紙紛回収手段とを(相
対的に)当接・離間させる接離手段とを備え、記録媒体
が搬送される動作モードでは当該接離手段は当該紙紛除
去回転体と当該紙紛回収手段とを離間させるとともに、
前記温度調整手段は前記粘着層の紙紛保持能力がより高
くなるように当該粘着層の温度を変化させ、記録媒体が
搬送されない非動作モードでは当該接離手段は当該紙紛
除去回転体と当該紙紛回収手段とを当接させるととも
に、前記温度調整手段は前記粘着層の紙紛保持能力がよ
り低くなるように当該粘着層の温度を変化させるものが
挙げられる。
【0012】ここで、前記接離手段は、前記紙紛除去回
転体を移動させるもの、前記紙紛回収手段を移動させる
もの、前記紙紛除去回転体と紙紛回収手段との両方を移
動させるもののいずれでもよい。なお、接離手段は前記
粘着層の紙紛保持能力が十分に低下した後に前記紙紛除
去回転体と紙紛回収手段とを当接させることが好まし
い。また、前記紙紛除去回転体はロール又は複数のロー
ルに張架される無端ベルトのいずれでもよい。さらに、
前記温度調整手段は、前記粘着層の温度を上昇させる加
熱手段(例えば、ヒータ)でも、前記粘着層の温度を下
降させる冷却手段(例えば、気流発生手段、ヒートシン
ク)でもよく、これら加熱手段と冷却手段とを備えるも
のでもよい。
【0013】そして、前記粘着層として温度が上昇す
ると紙紛保持能力が向上し温度が下降すると紙紛保持能
力が低下するものを採用する場合には、前記動作モード
では加熱手段を動作させるとともに前記非動作モードで
は加熱手段を停止させる、前記動作モードでは冷却手段
を停止させるとともに、前記非動作モードでは冷却手段
を動作させることができる。
【0014】より具体的には、前記紙紛除去回転体とし
て中空ロール、前記温度調整手段として当該中空ロール
の中空内部に設けられる加熱手段それぞれ備え、前記動
作モードでは当該加熱手段を動作させるとともに、前記
非動作モードでは当該加熱手段を停止させることができ
る。また、前記温度調整手段として前記紙紛除去回転体
に対して気流を発生させる気流発生手段を備え、前記動
作モードでは当該気流発生手段を停止させるとともに、
前記非動作モードでは当該気流発生手段を動作させるこ
ともできる。
【0015】一方、前記粘着層として温度が下降する
と紙紛保持能力が向上し温度が上昇すると紙紛保持能力
が低下するものを採用する場合には、前記動作モードで
は加熱手段を停止させるとともに前記非動作モードでは
加熱手段を動作させる、前記動作モードでは冷却手段を
動作させるとともに、前記非動作モードでは冷却手段を
停止させることができる。
【0016】より具体的には、前記紙紛除去回転体とし
て中空ロール、前記温度調整手段として当該中空ロール
の中空内部に設けられる加熱手段それぞれ備え、前記動
作モードでは当該加熱手段を停止させるとともに、前記
非動作モードでは当該加熱手段を動作させることができ
る。また、前記温度調整手段として前記紙紛除去回転体
に対して気流を発生させる気流発生手段を備え、前記動
作モードでは当該気流発生手段を動作させるとともに、
前記非動作モードでは当該気流発生手段を停止させるこ
ともできる。
【0017】また本発明のより具体的な第二の構成とし
ては、上記基本的な構成を前提とし、前記紙紛除去回転
体に当接されその粘着層から紙紛を回収する紙紛回収手
段を備え、前記温度調整手段は、前記記録媒体が当該紙
紛除去回転体に当接する紙紛除去部分では前記粘着層の
紙紛保持能力がより高くなるように当該粘着層の温度を
変化させるとともに、当該固定式紙紛回収手段が当該紙
紛除去回転体に当接する紙紛回収部分では前記粘着層の
紙紛保持能力がより低くなるように当該粘着層の温度を
変化させるものが挙げられる。
【0018】ここで、前記紙紛除去回転体はロール又は
複数のロールに張架される無端ベルトのいずれでもよ
い。また、前記温度調整手段は、前記粘着層の温度を上
昇させる加熱手段(例えば、ヒータ)でも、前記粘着層
の温度を下降させる冷却手段(例えば、気流発生手段、
ヒートシンク)でもよく、これら加熱手段と冷却手段と
を備えるものでもよい。
【0019】そして、前記粘着層として温度が上昇す
ると紙紛保持能力が向上し温度が下降すると紙紛保持能
力が低下するものを採用する場合には、少なくとも前記
紙紛除去部の温度を上昇させる加熱手段及び/又は少な
くとも前記紙紛回収部の温度を下降させる冷却手段を有
することができる。
【0020】より具体的には、第一に、前記紙紛除去回
転体として無端ベルトと当該無端ベルトを張架し前記紙
紛除去部と対峙する除去部中空ロールを含む複数のロー
ル、前記温度調整手段として当該除去部中空ロールの中
空内部に設けられる加熱手段をそれぞれ備え、少なくと
も記録媒体が搬送される際には(記録媒体から紙紛が除
去される際には)当該加熱手段を動作させるものが挙げ
られる。
【0021】第二に、前記紙紛除去回転体として無端ベ
ルトと当該無端ベルトを張架する複数のロール、前記温
度調整手段として当該紙紛回収部に気流を発生させる気
流発生手段をそれぞれ備え、少なくとも当該粘着層中の
紙紛が回収される際には当該気流発生手段を動作させる
ものが挙げられる。
【0022】第三に、前記紙紛除去回転体として無端ベ
ルトと当該無端ベルトを張架する複数のロール、前記粘
着層として温度が上昇すると紙紛保持能力が向上し温度
が下降すると紙紛保持能力が低下する材質をそれぞれ備
え、当該無端ベルトの回転方向前記紙紛除去部よりも下
流側かつ前記紙紛回収部よりも上流側の領域中、当該無
端ベルトの当該粘着層が形成されていない面(裏面)に
当接するヒートシンクを有するものが挙げられる。
【0023】一方、前記粘着層として温度が下降する
と紙紛保持能力が向上し温度が上昇すると紙紛保持能力
が低下するものを採用する場合には、少なくとも前記紙
紛除去部の温度を下降させる加熱手段及び/又は少なく
とも前記紙紛回収部の温度を上昇させる冷却手段を有す
ることができる。
【0024】より具体的には、第一に、前記紙紛除去回
転体として無端ベルトと当該無端ベルトを張架し前記紙
紛回収部と対峙する回収部中空ロールを含む複数のロー
ル、前記温度調整手段として当該除去部中空ロールの中
空内部に設けられる加熱手段をそれぞれ備え、少なくと
も当該粘着層中の紙紛が回収される際には当該加熱手段
を動作させるものが挙げられる。
【0025】第二に、前記紙紛除去回転体として無端ベ
ルトと当該無端ベルトを張架する複数のロール、前記温
度調整手段として当該紙紛回収部分に気流を発生させる
気流発生手段をそれぞれ備え、少なくとも前記記録媒体
を搬送する際には(記録媒体から紙紛が除去される際に
は)当該気流発生手段を動作させるものが挙げられる。
【0026】第三に、前記紙紛除去回転体として無端ベ
ルトと当該無端ベルトを張架する複数のロールをそれぞ
れ備え、当該無端ベルトの回転方向前記紙紛除去部より
も上流側かつ前記紙紛回収部よりも下流側の領域中、当
該無端ベルトの当該粘着層が形成されていない面(裏
面)に当接するヒートシンクを有するものが挙げられ
る。
【0027】さらに、上記本発明のより具体的な第一の
構成及び第二の構成を組み合わせることもできる。
【0028】ところで本発明は、これらの紙紛除去装置
を備えた画像形成装置としてとらえることもできる。
【0029】すなわち本発明は、トナー像を担持する像
担持体と、当該像担持体と対峙し当該像担持体上のトナ
ー像を搬送される記録媒体の表面に転写する転写手段
と、記録媒体を収容する収容手段とを備える画像形成装
置において、当該収容手段から当該転写手段に至る記録
媒体の搬送経路上に上記いずれかの紙紛除去装置を有す
るものでもある。
【0030】ここで像担持体としては感光体でも感光体
からトナー像が転写される中間転写体でもよい。また、
像担持体の形状としてはドラム状ものでもよいし、無端
ベルト状のものでもよい。さらに、転写手段はトナー像
を熱により転写する熱転写手段(転写定着手段を含む)
やトナー像を静電力により転写する静電転写手段でもよ
い。
【0031】また、このような画像形成装置において記
録媒体の一の面の紙紛を除去するものと記録媒体の両面
の紙紛を除去するものが挙げられる。
【0032】一の面の紙紛を除去するものとしては、ト
ナー像を担持する像担持体と、当該像担持体と対峙し当
該像担持体上のトナー像を搬送される記録媒体の表面に
転写する転写手段と、記録媒体を収容する収容手段とを
備える画像形成装置において、当該収容手段から当該転
写手段に至る記録媒体の搬送経路上に記録媒体の一の面
に前記紙紛除去回転体が当接するように上記いずれかの
紙紛除去装置を有するものが挙げられる。
【0033】この場合、前記収容手段は、記録媒体の一
面に当接して回転する回転ロールと、当該回転ロールに
対峙し当該記録媒体の他面に当接して回転しないリター
ド部材とを備え、前記紙紛除去回転体は記録媒体の当該
他面に当接するように上記いずれかの紙紛除去装置を有
することが好ましい。また、前記紙紛除去回転体は記録
媒体のトナー像転写面に当接するように上記いずれかの
紙紛除去装置を有することが好ましい。
【0034】両面の紙紛を除去するものとしては、トナ
ー像を担持する像担持体と、当該像担持体と対峙し当該
像担持体上のトナー像を搬送される記録媒体の表面に転
写する転写手段と、記録媒体を収容する収容手段とを備
える画像形成装置において、当該収容手段から当該転写
手段に至る記録媒体の搬送経路上に記録媒体の両面に前
記紙紛除去回転体が当接するように上記いずれかの紙紛
除去装置を複数有するものが挙げられる。
【0035】さらに、前記転写手段が像担持体上のトナ
ー像を熱と圧力との作用で記録媒体上に転写又は転写定
着するとともに、前記像担持体が中間転写ベルトであ
り、当該中間転写ベルトの表面離型層と前記紙紛除去回
転体の粘着層とを同一系統の材質で構成するものでもよ
い。例えば、当該中間転写ベルトの表面離型層と前記紙
紛除去回転体の粘着層とをともにシリコーンゴムにより
構成することができる。
【0036】ここで、上述のように当該粘着層の特性と
しては、温度が上昇すると紙紛保持能力が向上し温度
が下降すると紙紛保持能力が低下するもの、逆に温度
が下降すると紙紛保持能力が向上し温度が上昇すると紙
紛保持能力が低下するものが存在するが、この特性につ
いて以下説明する。なお、粘着層の材料としては、シリ
コーンゴムやその変性エラストマーあるいはシリコーン
樹脂等を用いることができる。
【0037】図1は、各粘着層による紙紛保持能力の温
度特性を示したグラフである。ここでは、粘着層として
シリコーン樹脂(A)(B)、シリコーン変性ゴム
(A)(B)、シリコーンゴム(A)(B)の合計6種
類の粘着層を備えた各紙紛除去ロール(紙紛除去回転
体)を用意し、室温時(約25℃)と高温時(約135
℃)とで、各紙紛除去ロールに対して記録媒体として富
士ゼロックスオフィスサプライ株式会社製JD紙を10
0枚送行させ、その後の紙粉除去ロール表面の紙粉付着
量を目視観察して0(紙紛が殆ど観察されない)〜7
(多くの紙紛が観察される)の8段階で評価した。
【0038】シリコーンゴム(A)(B)、シリコーン
変性ゴム(A)(B)、一のシリコーン樹脂(A)は、
比較的低温の室温時に最も紙紛保持能力が高く、比較的
高温の高温時には紙紛保持能力が低下することが分か
る。一方、他のシリコーン樹脂(B)は、比較的低温の
室温時には紙紛保持能力がほとんどなく、比較的高温の
高温時には紙紛保持能力が向上することが分かる。
【0039】図2は、各粘着層による粘着力の温度特性
を示したグラフである。ここでは、粘着層として同じ
く、シリコーン樹脂(A)(B)、シリコーン変性ゴム
(A)(B)、シリコーンゴム(A)(B)の合計6種
類の粘着層を備えた各紙紛除去ロール(紙紛除去回転
体)を用意し、3段階の温度(約25℃、約70℃、約
135℃)で、各粘着層に厚さ70μmで幅20mmの
ポリイミドフィルムを貼り付け、垂直方向に引き剥がす
ときに必要な力を測定した。
【0040】これによると、粘着層の粘着力は、温度で
変化することが分かる。また、粘着力(図2参照)と紙
粉保持力(図1参照)とはほぼ相関があり、粘着力が大
きいほど紙粉除去性が高くなっている。さらに、シリコ
ーンゴム(A)(B)、シリコーン変性ゴム(A)
(B)および一部のシリコーン樹脂(A)は、温度が1
30℃を越えると粘着力が5gf/20mm以下とな
り、付着した紙粉を取り除き易く(回収しやすく)なる
ことが分かる。一方、一部のシリコーン樹脂(B)で
は、温度が130℃を越えると粘着力が高く紙粉を付着
し易く、温度を室温に戻すと粘着力がほとんどなく容易
に付着した紙粉を取り除くことができる。
【0041】
【発明の実施による形態】以下、実施例、変形例に基づ
いて本発明の実施による形態を説明する。
【0042】◎実施例1 図3は実施例1に係る紙粉除去装置100とそれを備え
たカラー複写機(画像形成装置)Fの概略構成図であ
る。
【0043】同図において、カラー複写が可能な画像形
成装置Fは、上部にコピースタートボタン、テンキー、
表示部等を有するUI(ユーザーインターフェース)
と、原稿1を載置する透明なプラテンガラス2とを有し
ている。
【0044】プラテンガラス2の下側には、前記原稿1
を照明しながら走査する原稿照明ユニット3が配置され
ている。原稿照明ユニット3は、原稿照明用光源4およ
び第一ミラー5を有している。また、プラテンガラス2
の下側には、前記原稿照明ユニット3の移動速度の1/
2の速度で移動するミラーユニット6が配置されてい
る。ミラーユニット6は、前記照明用光源4から射出し
て原稿1で反射し、前記第一ミラー5で反射した原稿画
像光を反射する第二ミラー7および第三ミラー8を有し
ている。
【0045】前記第三ミラー8で反射した原稿画像光は
結像レンズ9を通って、CCD(カラー画像読み取りセ
ンサー)によりR,G,Bのアナログ信号として読み取
られる。CCDで読み取られたR(赤色),G(緑
色),B(青色)の画像信号は、IPSに入力される。
IPSの作動はコントローラCにより制御されている。
【0046】また、IPSは、前記CCDで得られる
R,G,Bの読み取り画像のアナログ電気信号デジタル
信号に変換して出力する画像読み取りデータ出力手段1
1および前記RGBの画像データをK(黒)、Y(イエ
ロー)、M(マゼンタ)およびC(シアン)の画像デー
タに変換して濃度補正、拡大縮小補正等のデータ処理を
施し、書き込み用画像データ(レーザー駆動データ)と
して出力する画像データ出力手段12を有している。
【0047】前記画像データ出力手段12は前記K,
Y,M,Cの画像データを一時的に記憶する画像メモリ
13を有している。
【0048】前記IPSの書き込み画像データ出力手段
12が出力するK,Y,M,Cの4色の画像書き込みデ
ータ(レーザー駆動データ)は、レーザー駆動信号出力
装置14に入力される。レーザー駆動信号出力装置14
は、入力された画像データに応じたK,Y,M,C各色
の成分の画像のレーザー駆動信号を所定のタイミング
で、ROS(光走査装置)に出力する機能を有してい
る。
【0049】前記ROSは、入力された前記レーザー駆
動信号により変調されたレーザービームLにより、回転
する感光体16の静電潜像書き込み位置Q1を走査す
る。
【0050】回転する前記感光体16は、帯電ローラ1
7により一様に帯電された後、前記静電潜像書き込み位
置Q1において、前記レーザービームLにより静電潜像
が書き込まれるように構成されている。
【0051】前記感光体16の移動方向に沿って、前記
静電潜像書き込み位置Q1の下流側の現像領域Q2に
は、前記静電潜像をトナー像に現像するロータリー式の
現像ユニットDが配置されている。前記現像ユニットD
は、回転軸18周囲に装着したY,M,C,Kの4色の
現像器Dy,Dm,Dc,Dkを有しており、前記回転
軸18が回転することにより、前記4色の現像器Dy,
Dm,Dc,Dkが順次前記現像領域Q2に移動するよ
うに構成されている。前記現像器Dy,Dm,Dc,D
kは、感光体16上の静電潜像をK(黒),Y(イエロ
ー),M(マゼンタ),C(シアン)の各色のトナー像
に現像する装置である。
【0052】前記回転する感光体16の表面に沿って前
記現像領域Q2の下流側に設定された転写位置Q3に
は、中間転写ベルト(像担持体)Bおよび一次転写ロー
ラ21が配置されている。また、回転する感光体16に
沿って、転写位置Q3の下流側にはクリーナーユニット
22が配置されている。なお、この中間転写ベルトBの
表面離型層は、後述する紙紛除去ローラ41表面の粘着
体410と同系統の材質で構成されている。
【0053】前記中間転写ベルトBは、駆動ローラ2
3、テンションローラ24、アイドラーローラ25,2
8、二次転写バックアップローラ(熱転写手段)26お
よびクリーナー対向ローラ27の6本のローラで張架さ
れており、図示しない駆動装置により前記感光体16と
ほぼ同一速度で前記駆動ローラ26により矢印方向Aへ
回転する。中間転写ベルトBの周辺には、前記中間転写
ベルトBに対して前記二次転写バックアップローラ26
と対向する側に二次転写ローラ(熱転写手段)31が配
置されている。
【0054】前記二次転写ローラ31および前記二次転
写バックアップローラ26は所定の温度になるようにコ
ントロールされており、ニップ内でトナー像を加熱、加
圧することで前記中間転写ベルトB上のトナー像を用紙
に溶融転写する。また、前記中間転写ベルトBの表面に
残留する未転写トナーを除去するためのベルトクリーニ
ングローラ32と二次転写ローラ表面のトナーを除去す
るための二次転写クリーニングローラ33が配置されて
いる。
【0055】前記ベルトクリーニングローラ32および
前記二次転写クリーニングローラ33は、所定の温度に
なるようにコントロールされており、また、表面にはト
ナーと溶融粘度の等しい粘着樹脂層が設けられている。
前記二次転写ローラ31および前記ベルトクリーニング
ローラ32は、前記中間転写ベルトBに対し圧接、離間
可能に構成されている。また、前記二次転写クリーニン
グローラ33は、前記二次転写ローラ31に対し圧接、
離間可能に構成されている。
【0056】給紙トレイ(収容手段)34からピックア
ップロール34a、搬送ロール(回転ロール)34b、
リタードロール(リタード部材)34c、ガイド搬送路
35を通って前記二次転写位置Q4に搬送された用紙
(記録媒体)には、二次転写位置Q4を通過する際に中
間体転写ベルトB上のトナー像が溶融転写される。この
とき、用紙上の転写トナー像は仮定着状態となってい
る。このトナー像が転写された用紙は、用紙ガイド部材
36上面に沿って移動し、さらに搬送ベルト37を通っ
て定着位置Q5に搬送される。用紙が前記定着位置Q5
を通過するときに用紙上の仮定着トナー像は定着装置3
8によって定着され、排紙トレイ39に排出されるよう
に構成されている。
【0057】ここで給紙トレイ34から二次転写位置Q
4に至るガイド搬送路35上に、本実施例に係る紙紛除
去装置100が配設されている。
【0058】図4は、図3中の紙紛除去装置100をよ
り詳細に説明するものである。同図に示すように、この
紙紛除去装置100は、ガイド搬送路35上に設けられ
(図示しない駆動モータ(42M)により)回転駆動さ
れる用紙搬送ローラ42と、その用紙搬送ローラ42と
圧接され従動回転される紙紛除去ローラ(紙紛除去回転
体)41とを備えている。この紙紛除去ローラ41は、
熱伝導性に優れた金属(アルミニウム)製の中空ローラ
本体411と、その中空ローラ411の表面にコーティ
ングされる粘着体(粘着層)410とを有している。さ
らに中空ローラ411の中空部分には図示しないドライ
バ(47D)により動作/停止されるランプヒータ(温
度調整手段:加熱手段)47が設けられている。
【0059】粘着体410としてはシリコーンゴムやそ
の変性エラストマーあるいはシリコーン樹脂等を用いる
ことができる。本実施例では粘着体410として東レ・
ダウコーニング・シリコーン株式会社製シリコーン樹脂
(SR2405)を用いた場合の動作を示す。SR24
05は温度が130℃以上において粘着力が発生し、2
5℃近傍ではほとんど粘着力を示さない。
【0060】またこの紙紛除去装置100は、図示しな
いベアリングを介して紙紛除去ローラ41を回転自在に
保持するローラホルダー(接離手段)43と、そのロー
ラホルダー43の回転軸となるシャフト(接離手段)4
5と、そのシャフト45に固定的に取り付けられるレバ
ー44と、一端がそのレバー44に固定され紙紛除去ロ
ーラ41を用紙搬送ローラ42側へ所定の荷重で押圧す
るバネ46とを有しており、図示しないモータ(45
M:接離手段)によりシャフト45を図中両矢印Sで示
す方向に揺動させることができる。
【0061】さらに用紙搬送ローラ42の近傍には、紙
紛回収装置として図示しないモータ(48M)により回
転駆動され紙粉を回収するためのブラシローラ(紙紛回
収手段)48と、そのブラシローラ48に付着した紙粉
を取り除くためのフリッカープレート(紙紛回収手段)
49と、および前記フリッカープレート49でたたき落
とされた紙粉をエアにより図示しない紙粉回収フィルタ
ーへ搬送するための紙粉回収ダクト(紙紛回収手段)5
0が設けられている。ここで、ブラシローラ48に使用
する繊維材料としては、粘着体410からの紙粉除去
性、耐摩耗性および耐熱性からポリエステルあるいはア
クリルが望ましい。また、フリッカープレート49は、
フリッキング性とブラシ繊維の摩耗を抑制するため1m
m厚のPETを自由長2〜5mmとなるように板金に貼
り付ける構成とした。
【0062】図5は、この紙紛除去装置100の制御系
を説明するブロック図である。この制御系は紙紛除去装
置100のコントローラ(温度調整手段、接離手段)1
00Cを中心に構成されている。このコントローラ10
0Cの計測対象としてはカラー複写機Fの主制御装置M
Cや図示しないユーザインタフェイスUI、紙紛除去ロ
ーラ41の表面温度を検知する温度センサなどが挙げら
れる。
【0063】一方このコントローラ100Cの制御対象
としてはブラシモータ48Mを介して制御するブラシロ
ーラ48の回転/停止、リトラクトモータ45M(シャ
フト45)を介して制御する紙紛除去ローラ41と用紙
搬送ローラ42との当接/離間(紙紛除去ローラ41と
ブラシローラ48との当接/離間)、ランプドライバ4
7D(ランプヒータ47)を介して制御する紙紛除去ロ
ーラ41の表面温度、駆動モータ42M(用紙搬送ロー
ラ42)を介して制御する紙紛除去ローラ41の(従
動)回転が挙げられる。
【0064】以下、この紙紛除去装置100の動作を、
カラー複写機Fが画像形成を行う画像形成モードと、画
像形成を行わない非画像形成モードとに分けて詳細に説
明する。
【0065】図6は、紙紛除去装置100の動作を説明
するタイミングチャートである。同図には、ブラシロー
ラ48の回転/停止タイミング、紙紛除去ローラ41の
当接/離間タイミング、ランプヒータ47の動作/停止
タイミング、用紙駆動ローラ42の動作/停止タイミン
グ、カラー複写機Fのモード(画像形成モード/非画像
形成モード)、紙紛除去ローラ41の表面温度がそれぞ
れ経時的に示されている。
【0066】コントローラ100Cが主制御装置MCか
らの信号により、画像形成モードであることを検知する
と、ブラシローラ48を停止させ、紙紛除去ローラ41
を用紙搬送ローラ42と当接させ(紙紛除去ローラ41
をブラシローラ48から離間させ:図4(a)参照)、
ランプヒータ47を動作させ、用紙搬送ローラ42を回
転させる。
【0067】この画像形成モードでは、用紙搬送ローラ
42が回転駆動することにより、その用紙搬送ローラ4
2と当接され、さらにバネ46により所定の荷重で用紙
搬送ローラ42に対して押圧されている紙紛除去ローラ
41も従動回転する。したがって、給紙トレイ34から
排出された用紙は、この紙紛除去ローラ41と用紙搬送
ローラ42とのニップにより挟持され、ガイド搬送路3
5に沿って搬送される。一方、ランプヒータ47が動作
され、紙紛除去ローラ41の表面、すなわち粘着体41
0の温度は約130℃に制御されているため、粘着体4
10が十分な紙紛保持能力を発現し、搬送される用紙の
トナー像転写面(中間転写ベルトと接触する面)に前記
紙粉除去ローラ42が接触すると、粘着体410はその
用紙表面から紙粉を効果的に除去する。
【0068】紙粉を除去した紙粉除去ローラ41の粘着
体410には紙粉が徐々に蓄積するため、粘着力が経時
的に低下し紙紛保持能力が悪化する。
【0069】このため、所定枚数の画像形成動作終了後
の非画像形成モードにおいて、コントローラ100Cが
主制御装置MCからの信号により紙紛除去ローラ41の
表面温度が低下し略室温(約25℃)に達したことを検
知すると(図6中ΔT参照)、紙紛回収モードとなり、
紙紛除去ローラ41をブラシローラ48と当接させ(紙
紛除去ローラ41を用紙搬送ローラ42から離間させ:
図4(b)参照)、ブラシローラ48を所定時間回転駆
動させる。なお、この際、ランプヒータ47は停止して
おり、用紙駆動ローラ42も停止している。
【0070】この紙紛回収モードでは、紙紛除去ローラ
41の表面温度が約25℃にまで低下しており、粘着体
410の紙紛保持力は十分に低下している。よって、図
示しない駆動系により紙粉除去ローラ41とブラシロー
ラ48とが互いに逆方向に回転させることで、前記紙粉
除去ローラ41表面に付着した紙粉は前記ブラシローラ
48により容易に取り除かれ、フリッカープレート4
9、紙粉回収ダクト50により回収される。
【0071】しかる後、再びシャフト45を逆回転させ
てリフレッシュした紙粉除去ローラ41を前記用紙搬送
ローラ42への押圧位置に戻すとともに(図4(a)参
照)ランプヒータ47により紙粉除去ローラ41の温度
を130℃まで加熱することで用紙からの紙粉除去を再
び行うことができる。
【0072】○変形例1−1 図7は、実施例1の変形例に係る紙紛序装置101とそ
れを備えるカラー複写機Fの概略構成図である。以下、
実施例1に係る紙紛除去装置100及びそれを備えたカ
ラー複写機Fと同一の構成には同一の符号を付し、その
説明を省略する。
【0073】この紙紛除去装置101には、カラー複写
機Fの外部に取り付けられる冷却ファン(温度調整手
段:冷却手段)51と、一端がその冷却ファン51に開
口し、他端が紙紛除去ローラ41側に開口する冷却ダク
ト(温度調整手段:冷却手段)52とを備えている。特
に、紙紛除去ローラ41がブラシローラ48と当接する
位置(図4(a)参照)において、冷却ダクト52の他
端側の開口部と紙紛除去ローラ41とが近接するように
冷却ダクト52が構成されている。
【0074】図8は、この紙紛除去装置101の制御系
を説明するブロック図である。この制御系は紙紛除去装
置101のコントローラ(温度調整手段、接離手段)1
01Cを中心に構成されている。このコントローラ10
1Cの計測対象としては、実施例1と同様にカラー複写
機Fの主制御装置MCや図示しないユーザインタフェイ
スUI、紙紛除去ローラ41の表面温度を検知する温度
センサなどが挙げられる。
【0075】一方このコントローラ101Cの制御対象
としてはブラシモータ48Mを介して制御するブラシロ
ーラ48の回転/停止、リトラクトモータ45M(シャ
フト45)を介して制御する紙紛除去ローラ41と用紙
搬送ローラ42との当接/離間(紙紛除去ローラ41と
ブラシローラ48との当接/離間)、ランプドライバ4
7D(ランプヒータ47)を介して制御する紙紛除去ロ
ーラ41の表面温度、駆動モータ42M(用紙搬送ロー
ラ42)を介して制御する紙紛除去ローラ41の(従
動)回転の他、ファンドライバ51D(冷却ファン5
1)を介して制御する紙紛回収ローラ41近傍の気流が
挙げられる。
【0076】以下、この紙紛除去装置101の動作を、
カラー複写機Fが画像形成を行う画像形成モードと、画
像形成を行わない非画像形成モードとに分けて詳細に説
明する。
【0077】図9は、紙紛除去装置101の動作を説明
するタイミングチャートである。同図には、ブラシロー
ラ48の回転/停止タイミング、紙紛除去ローラ41の
当接/離間タイミング、ランプヒータ47の動作/停止
タイミング、用紙駆動ローラ42の動作/停止タイミン
グ、カラー複写機Fのモード(画像形成モード/非画像
形成モード)、冷却ファン51の動作/停止タイミン
グ、紙紛除去ローラ41の表面温度がそれぞれ経時的に
示されている。
【0078】コントローラ101Cが主制御装置MCか
らの信号により、画像形成モードであることを検知する
と、ブラシローラ48を停止させ、紙紛除去ローラ41
を用紙搬送ローラ42と当接させ(紙紛除去ローラ41
をブラシローラ48から離間させ:図4(a)参照)、
ランプヒータ47を動作させ、用紙搬送ローラ42を回
転させる。
【0079】この画像形成モードでは、用紙搬送ローラ
42が回転駆動することにより、その用紙搬送ローラ4
2と当接され、さらにバネ46により所定の荷重で用紙
搬送ローラ42に対して押圧されている紙紛除去ローラ
41も従動回転する。したがって、給紙トレイ34から
排出された用紙は、この紙紛除去ローラ41と用紙搬送
ローラ42とのニップにより挟持され、ガイド搬送路3
5に沿って搬送される。一方、ランプヒータ47が動作
され、紙紛除去ローラ41の表面、すなわち粘着体41
0の温度は約130℃に制御されているため、粘着体4
10が十分な紙紛保持能力を発現し、搬送される用紙の
トナー像転写面(中間転写ベルトと接触する面)に前記
紙粉除去ローラ42が接触すると、粘着体410はその
用紙表面から紙粉を効果的に除去する。
【0080】紙粉を除去した紙粉除去ローラ41の粘着
体410には紙粉が徐々に蓄積するため、粘着力が経時
的に低下し紙紛保持能力が悪化する。
【0081】このため、所定枚数の画像形成動作終了後
の非画像形成モードにおいて、コントローラ100Cが
主制御装置MCからの信号により紙紛除去ローラ41の
表面温度が低下し略室温(約25℃)に達したことを検
知すると(図9中ΔT'参照)、紙紛回収モードとな
り、紙紛除去ローラ41をブラシローラ48と当接させ
(紙紛除去ローラ41を用紙搬送ローラ42から離間さ
せ:図4(b)参照)、ブラシローラ48を所定時間回
転駆動させる。
【0082】この紙紛回収モードでは、紙紛除去ローラ
41の表面温度が約25℃にまで低下しており、粘着体
410の紙紛保持力は十分に低下している。よって、図
示しない駆動系により紙粉除去ローラ41とブラシロー
ラ48とが互いに逆方向に回転させることで、前記紙粉
除去ローラ41表面に付着した紙粉は前記ブラシローラ
48により容易に取り除かれ、フリッカープレート4
9、紙粉回収ダクト50により回収される。
【0083】しかる後、再びシャフト45を逆回転させ
てリフレッシュした紙粉除去ローラ41を前記用紙搬送
ローラ42への押圧位置に戻すとともに(図4(a)参
照)ランプヒータ47により紙粉除去ローラ41の温度
を130℃まで加熱することで用紙からの紙粉除去を再
び行うことができる。
【0084】ここで紙紛回収モードに移行する前の画像
形成モードから非画像形成モードに移行する際、ランプ
ヒータ47と用紙駆動ローラ4とを停止させるととも
に、冷却ファン51を動作させる。すると、紙紛除去ロ
ーラ41の熱が気流により奪われ、より早く粘着体41
0の温度を下げることができるため、紙粉の除去と回収
との移行を迅速に行うことが可能となる(ΔT'(図
9)<ΔT(図6))。
【0085】○変形例1−2 図10は、実施例1の変形例に係る紙紛除去装置102
とそれを備えるカラー複写機Fの概略構成図である。以
下、実施例1に係る紙紛除去装置100及びそれを備え
たカラー複写機Fと同一の構成には同一の符号を付し、
その説明を省略する。
【0086】この変形例に係る紙紛除去装置102は、
(第一)紙紛除去ローラ41の他、第二紙紛除去ローラ
(紙紛回収回転体)81を、(第一)紙紛回収装置の
他、第二紙紛回収装置(紙紛回収手段)83をそれぞれ
有しており、第二紙紛除去ローラ81の内部には第二ラ
ンプヒータ(温度調整手段:加熱手段)82が配設さ
れ、第二紙紛回収装置83は回転支点(接離手段)84
を中心に揺動可能に取り付けられている。なお、第二紙
粉除去ローラ81は図示しない駆動系により回転するこ
とで、用紙搬送ローラとしての役割も兼ねている。
【0087】ここで、第二紙紛除去ローラ81の回転は
実施例1の用紙搬送ローラ42と同様に制御され、第二
紙紛回収装置83内の第二ブラシローラの回転は実施例
1のブラシローラ48と同様に制御され、第二紙紛回収
装置83の揺動は実施例1の紙紛回収ローラ41の接離
と同様に制御される。
【0088】すなわち画像形成モードでは、第二紙紛除
去ローラ81が回転駆動することにより、その第二紙紛
除去ローラ81と当接され、さらにバネ46により所定
の荷重で第二紙紛除去ローラ81に対して押圧されてい
る紙紛除去ローラ41も従動回転する。したがって、給
紙トレイ34から排出された用紙は、この紙紛除去ロー
ラ41と第二紙紛除去ローラ81とのニップにより挟持
され、ガイド搬送路35に沿って搬送される。一方、
(第一)ランプヒータ47及び第二ランプヒータ82が
動作され、(第一)紙紛除去ローラ41と第二紙紛除去
ローラ81の表面、すなわち粘着体410の温度は約1
30℃に制御されているため、粘着体410が十分な紙
紛保持能力を発現し、一方で搬送される用紙のトナー像
転写面(中間転写ベルトと接触する面)に前記紙粉除去
ローラ42が接触すると、粘着体410はその用紙表面
から紙粉を効果的に除去し、他方で搬送される用紙のト
ナー像非転写面(中間転写ベルトと接触しない面)に前
記第二紙紛除去ローラ81が接触すると、粘着体410
はその用紙裏面から紙粉を効果的に除去する。
【0089】紙粉を除去した紙粉除去ローラ41と第二
紙紛除去ローラ81との粘着体410には紙粉が徐々に
蓄積するため、粘着力が経時的に低下し紙紛保持能力が
悪化する。
【0090】このため、所定枚数の画像形成動作終了後
の非画像形成モードにおいて、コントローラ100Cが
主制御装置MCからの信号により紙紛除去ローラ41と
第二紙紛除去ローラ81の表面温度が低下し略室温(約
25℃)に達したことを検知すると(図6中ΔT参
照)、紙紛回収モードとなり、紙紛除去ローラ41をブ
ラシローラ48と当接させ(紙紛除去ローラ41を用紙
搬送ローラ42から離間させ:図4(b)参照)、ブラ
シローラ48を所定時間回転駆動させる。同様に、第二
紙紛回収装置83を揺動させ、その第二ブラシローラを
第二紙紛除去ローラ81に当接させた状態で所定時間回
転させる。なお、この際、ランプヒータ47及び第二ラ
ンプヒータ82は停止している。
【0091】この紙紛回収モードでは、紙紛除去ローラ
41の表面温度が約25℃にまで低下しており、粘着体
410の紙紛保持力は十分に低下している。よって、図
示しない駆動系により紙粉除去ローラ41とブラシロー
ラ48とが互いに逆方向に回転させ、第二紙紛除去ロー
ラ81と第二紙紛回収装置83の第二ブラシローラとが
互いに逆方向に回転させることで、前記紙粉除去ローラ
41及び第二紙紛除去ローラ81表面に付着した紙粉は
前記ブラシローラ48及び第二ブラシローラにより容易
に取り除かれ、フリッカープレート49、紙粉回収ダク
ト50により回収される。
【0092】しかる後、再びシャフト45を逆回転させ
てリフレッシュした紙粉除去ローラ41を前記第二紙粉
除去ローラ81への押圧位置に戻し、同様に回転軸84
を中心に第二紙紛回収装置83を揺動させ、ランプヒー
タ47及び第二ランプヒータ82により紙粉除去ローラ
41及び第二紙粉除去ローラ81の温度を130℃まで
加熱することで用紙の両面からの紙粉除去を再び行うこ
とができる。
【0093】○変形例1−3 実施例1に係る紙紛除去装置100(及び変形例に係る
紙紛除去装置101及び102)はいずれも粘着体41
0として、温度が130℃以上において粘着力が発生
し、25℃近傍ではほとんど粘着力を示さない東レ・ダ
ウコーニング・シリコーン株式会社製シリコーン樹脂
(SR2405)を用いたが、本変形例に係る紙紛除去
装置103の粘着体401'ではこれとは逆に、25℃
近傍において高い粘着力が発生し、130℃以上では粘
着力が大きく低下する東レ・ダウコーニング・シリコー
ン株式会社製シリコーンゴム(796)を用いた。以
下、実施例1に係る紙紛除去装置100及びそれを備え
たカラー複写機Fと同一の構成には同一の符号を付し、
その説明を省略する。
【0094】以下、この紙紛除去装置103の動作を、
カラー複写機Fが画像形成を行う画像形成モードと、画
像形成を行わない非画像形成モードとに分けて詳細に説
明する。
【0095】図11は、紙紛除去装置103の動作を説
明するタイミングチャートである。同図には、ブラシロ
ーラ48の回転/停止タイミング、紙紛除去ローラ41
の当接/離間タイミング、ランプヒータ47の動作/停
止タイミング、用紙駆動ローラ42の動作/停止タイミ
ング、カラー複写機Fのモード(画像形成モード/非画
像形成モード)、紙紛除去ローラ41の表面温度がそれ
ぞれ経時的に示されている。
【0096】コントローラ103Cが主制御装置MCか
らの信号により、画像形成モードであることを検知する
と、ブラシローラ48を停止させ、紙紛除去ローラ41
を用紙搬送ローラ42と当接させ(紙紛除去ローラ41
をブラシローラ48から離間させ:図4(a)参照)、
ランプヒータ47を停止させ、用紙搬送ローラ42を回
転させる。
【0097】この画像形成モードでは、用紙搬送ローラ
42が回転駆動することにより、その用紙搬送ローラ4
2と当接され、さらにバネ46により所定の荷重で用紙
搬送ローラ42に対して押圧されている紙紛除去ローラ
41も従動回転する。したがって、給紙トレイ34から
排出された用紙は、この紙紛除去ローラ41と用紙搬送
ローラ42とのニップにより挟持され、ガイド搬送路3
5に沿って搬送される。一方、ランプヒータ47が停止
され、紙紛除去ローラ41の表面、すなわち粘着体41
0の温度は室温(約25℃)に保たれているため、粘着
体410'が十分な紙紛保持能力を発現し、搬送される
用紙のトナー像転写面(中間転写ベルトと接触する面)
に前記紙粉除去ローラ42が接触すると、粘着体41
0'はその用紙表面から紙粉を効果的に除去する。
【0098】紙粉を除去した紙粉除去ローラ41の粘着
体410'には紙粉が徐々に蓄積するため、粘着力が経
時的に低下し紙紛保持能力が悪化する。
【0099】このため、所定枚数の画像形成動作終了後
の非画像形成モードにおいて、ランプヒータ47を動作
させ、コントローラ103Cが主制御装置MCなどから
の信号により紙紛除去ローラ41の表面温度が上昇し約
130℃に達したことを検知すると(図11中Δt参
照)、紙紛回収モードとなり、紙紛除去ローラ41をブ
ラシローラ48と当接させ(紙紛除去ローラ41を用紙
搬送ローラ42から離間させ:図4(b)参照)、ブラ
シローラ48を所定時間回転駆動させる。なお、この
際、用紙駆動ローラ42は停止している。
【0100】この紙紛回収モードでは、紙紛除去ローラ
41の表面温度が約130℃程度に制御されるため、粘
着体410'の紙紛保持力は十分に低下している。よっ
て、図示しない駆動系により紙粉除去ローラ41とブラ
シローラ48とが互いに逆方向に回転させることで、前
記紙粉除去ローラ41表面に付着した紙粉は前記ブラシ
ローラ48により容易に取り除かれ、フリッカープレー
ト49、紙粉回収ダクト50により回収される。
【0101】しかる後、再びシャフト45を逆回転させ
てリフレッシュした紙粉除去ローラ41を前記用紙搬送
ローラ42への押圧位置に戻すとともに(図4(a)参
照)紙粉除去ローラ41の温度が室温(約25℃)にま
で低下することで、用紙からの紙粉除去を再び行うこと
ができる。
【0102】◎実施例2 図12は、実施例2に係る紙紛除去装置200とそれを
備えるカラー複写機Fの概略構成図である。以下、実施
例1の紙紛除去装置100及びそれを備えるカラー複写
機Fと同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省
略する。
【0103】図13は、図12中の紙紛除去装置200
をより詳細に説明するものである。同図に示すように、
この紙紛除去装置200は、ガイド搬送路35上に設け
られ(図示しない駆動モータ(42M)により)回転駆
動される用紙搬送ローラ42と、その用紙搬送ローラ4
2と圧接され回転される紙紛除去ベルト(紙紛除去回転
体)61とを備えている。
【0104】紙粉除去ベルト61はポリイミド等の樹脂
を基材611とし、その表面に粘着体(粘着層)610
としてシリコーンゴムやその変性エラストマーあるいは
シリコーン樹脂をコーティングし、たとえば厚さ0.1
〜0.5mmで形成している。本実施例では粘着体41
0として東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製
シリコーン樹脂(SR2405)を用いた。SR240
5は温度が130℃以上において粘着力が発生し、25
℃近傍ではほとんど粘着力を示さない。
【0105】前記紙粉除去ベルト61はベルトローラ
(除去部中空ロール)62、ベルトテンションローラ6
3およびアイドラーローラ(回収部中空ロール)64の
3本(複数)の中空ローラで張架されている。
【0106】前記ベルトローラ62はローラホルダー6
6にベアリングを介して回転自在に取り付けてある。ま
た、前記ベルトローラ62を所定の温度に加熱するため
その中空部分にはランプヒータ(温度調整手段:加熱手
段)47を設けてある。前記ローラホルダー66はスラ
イダー67を介して紙粉除去装置のフレーム65にスラ
イド自在に取り付けられており、ベルトローラ62はバ
ネ68により所定の荷重で用紙搬送ローラ42側に押圧
されている。そして紙紛除去ベルト61を介してベルト
ローラ62と用紙搬送ローラ42とが対峙する部分が紙
紛除去部分Jを形成する。
【0107】前記ベルトテンションローラ63はローラ
ホルダー69にベアリングを介して回転自在に取り付け
てある。前記ローラホルダー69はスライダー70を介
して紙粉除去装置のフレーム65にスライド自在に取り
付けられており、バネ71により紙粉除去ベルト61に
所定のテンションを付加している。
【0108】前記アイドラーローラ64は紙粉除去装置
のフレーム65にベアリングを介して回転自在に取り付
けられている。また、前記アイドラーローラ64と対峙
する位置に、紙紛除去ベルト61に当接して図示しない
モータ(48M)により回転駆動され紙粉除去ベルト6
1表面に付着した紙粉を取り除くブラシローラ(紙紛回
収手段)48と、前記ブラシローラ48に付着した紙粉
を取り除くためのフリッカープレート(紙紛回収手段)
49と、前記フリッカープレート49でたたき落とされ
た紙粉をエアにより図示しない紙粉回収フィルターへ搬
送するための紙粉回収ダクト(紙紛回収手段)50とか
らなる紙紛回収装置が設けられている。そして紙紛除去
ベルト61を介してアイドラーローラ64とブラシロー
ラ48とが対峙する部分が紙紛回収部分Kを形成する。
【0109】なお、実施例1と同様に、ブラシローラ4
8に使用する繊維材料としては、粘着体410からの紙
粉除去性、耐摩耗性および耐熱性からポリエステルある
いはアクリルが望ましい。また、フリッカープレート4
9は、フリッキング性とブラシ繊維の摩耗を抑制するた
め1mm厚のPETを自由長2〜5mmとなるように板
金に貼り付ける構成とした。
【0110】以下、この紙紛除去装置200の画像形成
時における動作を説明する。
【0111】画像形成時には、ランプヒーター47が動
作することによりベルトローラ62の温度を約140℃
で制御する。これにより、紙粉除去ベルト61が用紙搬
送ローラ42と接触するローラニップ、すなわち紙紛除
去部分Kで、前記紙粉除去ベルト61は温度が約130
℃となり、その表面の粘着体610は十分な紙紛保持能
力を発現し、用紙が通過する際前記紙粉除去ベルト61
により紙粉が効果的に除去される。
【0112】その後、前記紙粉除去ベルト61は回転す
ることにより表面の紙粉はブラシローラ48まで運ばれ
る。このとき、紙粉除去ベルト61は放熱により温度が
30〜50℃に低下するため粘着体610の紙紛保持力
は十分に低下している。したがって紙粉除去ベルト61
上の紙粉は容易に前記ブラシローラ48で取り除かれ、
さらにフリッカープレート49でブラシローラ48から
たたき落とされ、紙粉回収ダクト50を通って紙粉回収
フィルターへ運ばれる。
【0113】しかる後、リフレッシュされた紙粉除去ベ
ルト61は回転することにより前記ベルトローラ62へ
進入し温度を130℃まで加熱されることで用紙からの
紙粉除去を再び行う。
【0114】○変形例2−1 図14は、実施例2の変形例に係る紙紛除去装置201
を詳細に説明するものである。以下、実施例2に係る紙
紛除去装置200及びそれを備えたカラー複写機Fと同
一の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0115】この紙紛除去装置201は、紙紛除去ベル
ト61の回転方向においてベルトローラ62よりも下流
側、かつアイドラーローラ64よりも上流側、より正確
にはベルトローラ62よりも下流側、かつベルトテンシ
ョンローラ63よりも上流側であって紙紛除去ベルト6
1の裏面に当接するヒートシンク(温度調整手段:冷却
手段)72を備えるものである。なお、このヒートシン
ク72は、熱伝導性に優れた金属(例えば、アルミニウ
ムなど)により構成することができる。
【0116】以下、この紙紛除去装置201の画像形成
時における動作を説明する。
【0117】画像形成時には、ランプヒーター47が動
作することによりベルトローラ62の温度を約140℃
で制御する。これにより、紙粉除去ベルト61が用紙搬
送ローラ42と接触するローラニップ、すなわち紙紛除
去部分Kで、前記紙粉除去ベルト61は温度が約130
℃となり、その表面の粘着体610は十分な紙紛保持能
力を発現し、用紙が通過する際前記紙粉除去ベルト61
により紙粉が効果的に除去される。
【0118】その後、前記紙粉除去ベルト61は回転す
ることにより表面の紙粉はブラシローラ48まで運ばれ
る。このとき、紙粉除去ベルト61は自然放熱及びヒー
トシンク72による放熱により温度が30〜50℃以下
に低下するため粘着体610の紙紛保持力はより確実に
低下している。したがって紙粉除去ベルト61上の紙粉
は一層容易に前記ブラシローラ48で取り除かれ、さら
にフリッカープレート49でブラシローラ48からたた
き落とされ、紙粉回収ダクト50を通って紙粉回収フィ
ルターへ運ばれる。
【0119】しかる後、リフレッシュされた紙粉除去ベ
ルト61は回転することにより前記ベルトローラ62へ
進入し温度を130℃まで加熱されることで用紙からの
紙粉除去を再び行う。
【0120】○変形例2−2 実施例2に係る紙紛除去装置200(及び変形例に係る
紙紛除去装置201)はいずれも粘着体610として、
温度が130℃以上において粘着力が発生し、25℃近
傍ではほとんど粘着力を示さない東レ・ダウコーニング
・シリコーン株式会社製シリコーン樹脂(SR240
5)を用いたが、本変形例に係る紙紛除去装置202の
粘着体610'ではこれとは逆に、25℃近傍において
高い粘着力が発生し、130℃以上では粘着力が大きく
低下する東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製
シリコーンゴム(796)を用いた。以下、実施例2に
係る紙紛除去装置200と同一の構成には同一の符号を
付し、その説明を省略する。
【0121】図15は、本変形例に係る紙紛除去装置2
02を詳細に説明するものである。同図に示すように、
この紙紛除去装置202は、ガイド搬送路35上に設け
られ(図示しない駆動モータ(42M)により)回転駆
動される用紙搬送ローラ42と、その用紙搬送ローラ4
2と圧接され回転される紙紛除去ベルト(紙紛除去回転
体)61とを備えている。
【0122】紙粉除去ベルト61はポリイミド等の樹脂
を基材611とし、その表面に粘着体(粘着層)61
0'として東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社
製シリコーンゴム(796)を用いた。
【0123】前記紙粉除去ベルト61はベルトローラ
(除去部中空ロール)62、ベルトテンションローラ6
3およびアイドラーローラ(回収部中空ロール)64の
3本(複数)の中空ローラで張架されている。
【0124】前記ベルトローラ62はローラホルダー6
6にベアリングを介して回転自在に取り付けてある。前
記ローラホルダー66はスライダー67を介して紙粉除
去装置のフレーム65にスライド自在に取り付けられて
おり、ベルトローラ62はバネ68により所定の荷重で
用紙搬送ローラ42側に押圧されている。そして紙紛除
去ベルト61を介してベルトローラ62と用紙搬送ロー
ラ42とが対峙する部分が紙紛除去部分Jを形成する。
【0125】前記ベルトテンションローラ63はローラ
ホルダー69にベアリングを介して回転自在に取り付け
てある。前記ローラホルダー69はスライダー70を介
して紙粉除去装置のフレーム65にスライド自在に取り
付けられており、バネ71により紙粉除去ベルト61に
所定のテンションを付加している。
【0126】前記アイドラーローラ64は紙粉除去装置
のフレーム65にベアリングを介して回転自在に取り付
けられている。また、前記アイドラーローラ64を所定
の温度に加熱するためその中空部分にはランプヒータ
(温度調整手段:加熱手段)47を設けてある。また、
前記アイドラーローラ64と対峙する位置に、紙紛除去
ベルト61に当接して図示しないモータ(48M)によ
り回転駆動され紙粉除去ベルト61表面に付着した紙粉
を取り除くブラシローラ(紙紛回収手段)48と、前記
ブラシローラ48に付着した紙粉を取り除くためのフリ
ッカープレート(紙紛回収手段)49と、前記フリッカ
ープレート49でたたき落とされた紙粉をエアにより図
示しない紙粉回収フィルターへ搬送するための紙粉回収
ダクト(紙紛回収手段)50とからなる紙紛回収装置が
設けられている。そして紙紛除去ベルト61を介してア
イドラーローラ64とブラシローラ48とが対峙する部
分が紙紛回収部分Kを形成する。
【0127】以下、この紙紛除去装置202の画像形成
時における動作を説明する。
【0128】画像形成時には、紙粉除去ベルト61が用
紙搬送ローラ42と接触するローラニップ、すなわち紙
紛除去部Jでは、前記紙粉除去ベルト61は温度が30
〜50℃であり十分な粘着性を発現することから、用紙
が通過する際前記紙粉除去ベルト61により紙粉が効果
的に除去される。
【0129】前記紙粉除去ベルト61は回転することに
より、アイドラーローラ64表面に接触する。このと
き、アイドラーローラ64は中空内部のランプヒーター
47の動作により温度を140℃で制御されているた
め、前記紙粉除去ベルト61の温度は概130℃まで上
昇する。さらに、前記紙粉除去ベルト61の回転で表面
の紙粉はブラシローラ48の対峙する紙紛回収部分Kま
で運ばれる。このとき、前記紙粉除去ベルト61は十分
に熱せられ、その粘着力が低下しているため、紙粉除去
ベルト61上の紙粉は容易にブラシローラ48で取り除
かれ、さらにフリッカープレート49でブラシローラ4
8からたたき落とされ、紙粉回収ダクト50を通って紙
粉回収フィルターへ運ばれる。
【0130】しかる後、リフレッシュされた紙粉除去ベ
ルト61は前記アイドラーローラ62へ進入し、このと
きまでに放熱によって温度は30〜50℃まで低下して
いることから高い粘着力を有し用紙からの紙粉除去を再
び行う。
【0131】以上で実施例に基づく本発明の実施の形態
の説明を終了する。なお、本発明に係る紙粉除去装置
を、転写同時定着を行う画像形成装置に導入したものと
して説明したが、導入できる画像形成装置はこれに限定
されるものではない。感光体から直接用紙に静電転写す
る画像形成装置、中間転写体から用紙に静電転写する画
像形成装置に導入することも可能である。また、電子写
真方式の画像形成装置のみならず、印刷機その他の用紙
送行を行う装置にも導入可能である。さらに、粘着体か
ら紙粉を取り除く手段も、今回説明したブラシローラだ
けではなく、ウレタンゴムブレードや不織布等で行うこ
とも可能である。また、粘着体の加熱手段も部材内部か
らの加熱だけではなく、粘着体表面からの外部加熱でも
良い。
【0132】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば粘着体の粘着力を利用し用紙から効果的に紙粉を除
去できるとともに、紙粉を粘着体から回収するため紙紛
保持能力を長期に渡って維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、紙紛保持能力の温度特性を説明するグ
ラフである。
【図2】図2は、粘着力の温度特性を説明するグラフで
ある。
【図3】図3は、実施例1に係る紙紛除去装置とそれを
備えたカラー複写機の概略図である。
【図4】図4は、実施例1に係る紙紛除去装置をより詳
細に説明するものである。
【図5】図5は、実施例1に係る紙紛除去装置の制御系
を説明するブロック図である。
【図6】図6は、実施例1に係る紙紛除去装置の動作を
説明するタイミングチャートである。
【図7】図7は、変形例1−1に係る紙紛除去装置とそ
れを備えたカラー複写機の概略図である。
【図8】図8は、変形例1−1に係る紙紛除去装置の制
御系を説明するブロック図である。
【図9】図9は、変形例1−1に係る紙紛除去装置の動
作を説明するタイミングチャートである。
【図10】図10は、変形例1−2に係る紙紛除去装置
とそれを備えたカラー複写機の概略図である。
【図11】図11は、変形例1−3に係る紙紛除去装置
の動作を説明するタイミングチャートである。
【図12】図12は、実施例2に係る紙紛除去装置とそ
れを備えたカラー複写機の概略図である。
【図13】図13は、実施例2に係る紙紛除去装置をよ
り詳細に説明するものである。
【図14】図14は、変形例2−1に係る紙紛除去装置
をより詳細に説明するものである。
【図15】図15は、変形例2−2に係る紙紛除去装置
をより詳細に説明するものである。
【符号の説明】
F…カラー複写機、26…二次転写バックアップローラ
(熱転写手段)、31…二次転写ローラ(熱転写手段)
31、B…中間転写ベルト(像担持体)、34…給紙ト
レイ(収容手段)、100…紙紛除去装置(実施例
1)、101…紙紛除去装置(変形例1−1)、102
…紙紛除去装置(変形例1−2)、103…紙紛除去装
置(変形例1−3)、41…紙紛除去ローラ(紙紛除去
回転体)、410…粘着体(粘着層)、42…用紙搬送
ローラ、43…ローラホルダー(接離手段)、45…シ
ャフト(接離手段)、45…リトラクトモータ(接離手
段)、47…ランプヒータ(温度調整手段:加熱手
段)、48…ブラシローラ(紙紛回収手段)、49…フ
リッカープレート(紙紛回収手段)、50…紙紛回収ダ
クト(紙紛回収手段)、51…冷却ファン(温度調整手
段:冷却手段)、52…冷却ダクト(温度調整手段:冷
却手段)、81…第二紙紛除去ローラ(紙紛除去回転
体)、82…第二ランプヒータ(温度調整手段:加熱手
段)、83…第二紙紛回収装置(紙紛回収手段)、84
…回転支点(接離手段)、200…紙紛除去装置(実施
例2)、201…紙紛除去装置(変形例2−1)、20
2…紙紛除去装置(変形例2−2)、61…紙紛除去ベ
ルト(紙紛除去回転体)、610…粘着体(粘着層)、
61…ベルトローラ(除去部中空ロール)、64…アイ
ドラーローラ(回収部中空ロール)、J…紙紛除去部
分、K…紙紛回収部分、72…ヒートシンク(温度調整
手段:冷却手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/24 G03G 15/24 3F101 (72)発明者 安藤 力 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい、富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 中山 由香 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい、富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2H033 BA01 BA11 BE09 2H072 CA01 CB09 JA02 JA06 JC07 2H078 AA13 CC06 DD03 DD29 DD42 DD49 DD51 2H200 GA10 GA23 GA34 GA47 GA49 GA56 GB11 GB22 GB25 GB40 HA02 HA28 HB12 JA02 JA07 JA08 JC03 JC07 JC12 LA31 LB02 LB08 LB15 PA15 PB07 3F049 AA03 AA05 CA11 DB02 LA02 LA06 LA07 LB03 3F101 AB07 AB13 AB19 LA02 LA06 LA07 LB03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送される記録媒体に当接して回転する
    紙紛除去回転体と、当該紙紛除去回転体の記録媒体と当
    接する領域に形成されその温度により紙紛保持能力が変
    化する粘着層と、当該粘着層の温度を変化させる温度調
    整手段とを備える紙紛除去装置において、 当該温度調整手段は、当該粘着層に紙紛を除去させる場
    合と当該粘着層から紙紛を回収させる場合とに応じて当
    該粘着層の温度を調整することを特徴とする紙紛除去装
    置。
  2. 【請求項2】 前記紙紛除去回転体に当接されその粘着
    層から紙紛を回収する紙紛回収手段と、当該紙紛除去回
    転体と当該紙紛回収手段とを当接・離間させる接離手段
    とを備え、 記録媒体が搬送される動作モードでは当該接離手段は当
    該紙紛除去回転体と当該紙紛回収手段とを離間させると
    ともに、前記温度調整手段は前記粘着層の紙紛保持能力
    がより高くなるように当該粘着層の温度を変化させ、 記録媒体が搬送されない非動作モードでは当該接離手段
    は当該紙紛除去回転体と当該紙紛回収手段とを当接させ
    るとともに、前記温度調整手段は前記粘着層の紙紛保持
    能力がより低くなるように当該粘着層の温度を変化させ
    る請求項1に記載の紙紛除去装置。
  3. 【請求項3】 前記紙紛除去回転体に当接されその粘着
    層から紙紛を回収する紙紛回収手段を備え、 前記温度調整手段は、前記記録媒体が当該紙紛除去回転
    体に当接する紙紛除去部分では前記粘着層の紙紛保持能
    力がより高くなるように当該粘着層の温度を変化させる
    とともに、 当該固定式紙紛回収手段が当該紙紛除去回転体に当接す
    る紙紛回収部分では前記粘着層の紙紛保持能力がより低
    くなるように当該粘着層の温度を変化させる請求項1又
    は2に記載の紙紛除去装置。
  4. 【請求項4】 トナー像を担持する像担持体と、当該像
    担持体と対峙し当該像担持体上のトナー像を搬送される
    記録媒体の表面に転写する転写手段と、記録媒体を収容
    する収容手段とを備える画像形成装置において、 当該収容手段から当該転写手段に至る記録媒体の搬送経
    路上に請求項1〜3のいずれかに記載の紙紛除去装置を
    有することを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記転写手段が像担持体上のトナー像を
    熱と圧力との作用で記録媒体上に転写又は転写定着する
    とともに、前記像担持体が中間転写ベルトであり、当該
    中間転写ベルトの表面離型層と前記紙紛除去回転体の粘
    着層とを同一の材質で構成する請求項4に記載の画像形
    成装置。
JP2001139677A 2001-05-10 2001-05-10 紙紛除去装置及びそれを備えた画像形成装置 Pending JP2002332132A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007326681A (ja) * 2006-06-08 2007-12-20 Ricoh Co Ltd シート材給送装置、これを備えた画像形成装置
JP2014091589A (ja) * 2012-11-01 2014-05-19 Hologram Works Co Ltd 異物除去方法及び、これに用いる基体シート上の異物除去装置
JP2016222389A (ja) * 2015-05-28 2016-12-28 キヤノン株式会社 搬送装置、記録装置、制御方法及びプログラム

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