JP2002331624A - 多層ポリプロピレン系樹脂発泡板およびその組立箱 - Google Patents

多層ポリプロピレン系樹脂発泡板およびその組立箱

Info

Publication number
JP2002331624A
JP2002331624A JP2001267352A JP2001267352A JP2002331624A JP 2002331624 A JP2002331624 A JP 2002331624A JP 2001267352 A JP2001267352 A JP 2001267352A JP 2001267352 A JP2001267352 A JP 2001267352A JP 2002331624 A JP2002331624 A JP 2002331624A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
resin
foam
resin layer
polypropylene resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001267352A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4610139B2 (ja
Inventor
Akira Iwamoto
晃 岩本
Takashi Muroi
崇 室井
Yosuke Naoi
洋輔 直井
Yoshiaki Momose
義昭 百瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSP Corp
Original Assignee
JSP Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSP Corp filed Critical JSP Corp
Priority to JP2001267352A priority Critical patent/JP4610139B2/ja
Publication of JP2002331624A publication Critical patent/JP2002331624A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4610139B2 publication Critical patent/JP4610139B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Wrappers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Cartons (AREA)
  • Rigid Containers With Two Or More Constituent Elements (AREA)
  • Details Of Rigid Or Semi-Rigid Containers (AREA)
  • Making Paper Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、軽量で剛性を有し、しかも耐折性お
よび低温耐衝撃性に優れた多層ポリプロピレン系樹脂発
泡板を提供するものである。 【解決手段】本発明は、ポリプロピレン系樹脂発泡体層
の少なくとも一方の面に、熱可塑性エラストマーを含有
するポリプロピレン系樹脂組成物からなる樹脂層(A)
が積層されてなり、JIS P 8115に基づいて測
定される耐折回数が1000回以上であり、かつ曲げ弾
性率が200MPa以上である多層ポリプロピレン系樹
脂発泡板である。本発明の多層ポリプロピレン系樹脂発
泡板は、特に耐折性および低温耐衝撃性に優れており、
各種の容器や容器仕切板用材料、芯材、ダンボール箱な
どの通い箱、収納箱などの材料として好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種容器の仕切り
板用材料、芯材、所謂ダンボール箱などの通い箱、収納
箱などの材料に利用される多層ポリプロピレン系樹脂発
泡板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シート状、板状の合成樹脂発泡体
は熱成形されて、食品用トレイ、弁当箱、丼、カップ等
の各種の容器や成形加工して通い箱、収納箱などに広く
利用されてきている。例えば、実公平5−12031号
公報には、ポリスチレン系樹脂発泡体の両面にポリプロ
ピレン樹脂が積層された板状積層発泡体が開示されてい
る。この板状積層発泡体は、折りたたみが可能であるも
のの、積層発泡体の芯層がポリスチレン樹脂発泡体であ
ることから使用している間にヘタリや座屈が生じ易く、
また耐熱性が低い。また積層発泡体の切断面はポリスチ
レン樹脂発泡体が露出した状態であり油や薬品に侵され
易く耐油性、耐薬品性等に問題があり使用に際して自ず
と制約がある等の問題がある。
【0003】また特開平11−277696号公報に
は、ポリプロピレン系樹脂発泡体の少なくとも片面に、
ポリプロピレン系樹脂からなり密度が0.3g/cm
を超える樹脂層からなる表面層を有するポリプロピレン
系樹脂発泡積層板が記載されている。この積層発泡板は
軽量で剛性に優れたものではあるが、耐折性および低温
耐衝撃性において十分に満足できるものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、軽量で、剛
性を有し、しかも耐折性および低温耐衝撃性に優れた多
層ポリプロピレン系樹脂発泡板を提供することを目的と
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリプロピレ
ン系樹脂発泡体層の少なくとも片面に、ポリプロピレン
系樹脂組成物からなる樹脂層が積層されてなる耐折性お
よび低温耐衝撃性に優れた多層ポリプロピレン系樹脂発
泡板に関する。
【0006】すなわち本発明は、(1)多層ポリプロピ
レン系樹脂発泡板において、ポリプロピレン系樹脂発泡
体層の少なくとも一方の面に、熱可塑性エラストマーを
含有するポリプロピレン系樹脂組成物からなる樹脂層
(A)が積層されてなり、JIS P 8115(19
94)に基づいて測定される耐折回数が1000回以上
であり、かつ曲げ弾性率が200MPa以上であること
を特徴とする多層ポリプロピレン系樹脂発泡板に関す
る。
【0007】(2)また本発明は、多層ポリプロピレン
系樹脂発泡板において、ポリプロピレン系樹脂発泡体層
の少なくとも一方の面に、メルトフローレイト(MF
R)が8g/10分〜50g/10分の範囲にあるポリ
プロピレン系樹脂を25重量%以上含有するポリプロピ
レン系樹脂組成物からなる樹脂層(B)が積層され、該
樹脂層(B)を介して熱可塑性エラストマーを含有する
ポリプロピレン系樹脂組成物からなる樹脂層(A)が積
層されてなり、JIS P 8115(1994)に基
づいて測定される耐折回数が1000回以上であり、か
つ曲げ弾性率が200MPa以上であることを特徴とす
る多層ポリプロピレン系樹脂発泡板に関する。
【0008】(3)また本発明は、熱可塑性エラストマ
ーを含有するポリプロピレン系樹脂組成物からなる樹脂
層(A)が多層ポリプロピレン系樹脂発泡板の最外層に
位置して積層されていることを特徴とする上記(1)ま
たは(2)記載の多層ポリプロピレン系樹脂発泡板に関
する。
【0009】(4)また本発明は、樹脂層(B)を構成
するポリプロピレン系樹脂組成物は、メルトフローレイ
ト(MFR)が15g/10分〜50g/10分の範囲
にあるポリプロピレン系樹脂を25重量%〜50重量%
含有することを特徴とする上記(2)記載の多層ポリプ
ロピレン系樹脂発泡板に関する。
【0010】(5)また本発明は、ポリプロピレン系樹
脂発泡体層の少なくとも一方の面に樹脂層(A)が積層
され、樹脂層(A)を構成するポリプロピレン系樹脂組
成物におけるポリプロピレン系樹脂がメルトフローレイ
ト(MFR)が8g/10分〜50g/10分の範囲に
あるポリプロピレン系樹脂を25重量%以上含有するこ
とを特徴とする上記(1)または(2)記載の多層ポリ
プロピレン系樹脂発泡板に関する。
【0011】(6)多層ポリプロピレン系樹脂発泡板に
おいて、ポリプロピレン系樹脂発泡体層の少なくとも一
方の面に、メルトフローレイト(MFR)が8g/10
分〜50g/10分の範囲にあるポリプロピレン系樹脂
と熱可塑性エラストマーを含有するポリプロピレン系樹
脂組成物からなる樹脂層(D)が積層され、該樹脂層
(D)を介してポリプロピレン系樹脂からなる樹脂層
(C)が積層されてなり、JIS P 8115(19
94)に基づいて測定される耐折回数が1000回以上
であり、かつ曲げ弾性率が200MPa以上であること
を特徴とする多層ポリプロピレン系樹脂発泡板に関す
る。
【0012】(7)また本発明は、熱可塑性エラストマ
ーがオレフィン系エラストマーであることを特徴とする
上記(1)〜(6)のいずれかに記載の多層ポリプロピ
レン系樹脂発泡板に関する。
【0013】(8)さらに本発明は、ポリプロピレン系
樹脂発泡体層の両面に樹脂層(A)が最外層に位置して
積層されてなる上記(1)〜(5)または(7)のいず
れかに記載の多層ポリプロピレン系樹脂発泡板より形成
してなる組立箱に関する。
【0014】(9)さらに本発明は、ポリプロピレン系
樹脂発泡体層の両面に樹脂層(C)が最外層に位置して
積層されてなる上記(6)または(7)記載の多層ポリ
プロピレン系樹脂発泡板より形成してなる組立箱に関す
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、特に、耐折性および低
温耐衝撃性に優れた多層ポリプロピレン系樹脂発泡板に
関し、具体的には、多層ポリプロピレン系樹脂発泡板に
おいて、ポリプロピレン系樹脂発泡体層の少なくとも一
方の面に、熱可塑性エラストマーを含有するポリプロピ
レン系樹脂組成物からなる樹脂層が積層されてなり、J
ISP8115(1994)に基づいて測定される耐折
回数が1000回以上であり、かつ曲げ弾性率が200
MPa以上である多層ポリプロピレン系樹脂発泡板に関
するものである。
【0016】本発明におけるポリプロピレン系樹脂発泡
体層(以下、単に「発泡体層」という)を構成する基材樹
脂としては、プロピレン重合体、またはプロピレンと共
重合可能な他のオレフィンとの共重合体が挙げられる。
プロピレンと共重合可能な他のオレフィンとしては、例
えば、エチレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ペン
テン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、3,4
−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、3−メチル−
1−ヘキセンなどの炭素数2〜10のα−オレフィンが
例示される。また上記共重合体は、ランダム共重合体で
あってもブロック共重合体であってもよく、さらに二元
共重合体のみならず三元共重合体であってもよい。ま
た、これらのポリプロピレン系樹脂は、単独でまたは2
種以上を混合して用いることができる。
【0017】上記の共重合体を、発泡体層を構成する基
材樹脂として使用する場合、共重合体中に共重合成分の
オレフィンが25重量%以下、特に15重量%以下の割
合で含有されていることが好ましい。また共重合体中に
含有する共重合成分の好ましい下限値は0.3重量%で
ある。
【0018】上記の発泡体層を構成する基材樹脂として
使用されるポリプロピレン系樹脂の中でも押出発泡に好
適な樹脂としては、一般のポリプロピレン系樹脂と比較
して溶融張力が高いポリプロピレン系樹脂が好ましい。
具体的には、例えば、特開平7−53797号公報に記
載されているような、(1)1未満の枝分かれ指数と著
しい歪み硬化伸び粘度とを有するポリプロピレンや、
(2)(a)Z平均分子量(Mz)が1.0×10
上であるか、またはZ平均分子量(Mz)と重量平均分
子量(Mw)との比(Mz/Mw)が3.0以上であ
り、(b)かつ平衡コンプライアンスJが1.2×1
−3/N以上であるか、または単位応力当たりの
剪断歪み回復Sr/Sが毎秒5m/N以上であるポリ
プロピレンを用いたポリプロピレン系樹脂が好ましい。
【0019】また、本発明においては、(3)スチレン
等のラジカル重合性単量体およびラジカル重合開始剤や
添加剤などを含む配合物を、ポリプロピレン系樹脂が溶
融し、かつラジカル重合開始剤の分解温度において溶融
混練することによって改質されたポリプロピレン系樹
脂、あるいは(4)ポリプロピレン系樹脂とイソプレン
単量体とラジカル重合開始剤とを溶融混練して得られる
改質ポリプロピレン系樹脂であってもよい。さらにこれ
ら基材樹脂の中でも不溶解成分の割合が低いものが好ま
しい。不溶解成分の割合は、発泡体を試料とし、145
℃のキシレン中に試料を入れ8時間煮沸した後、100
メッシュの金網で速やかに濾過し、ついで金網上に残っ
た沸騰キシレン不溶解成分を20℃のオーブン中で24
時間乾燥したのち、不溶解成分の重量G(g)を測定
し、下記式(1)により求められる不溶解成分の割合が
0〜10重量%である場合を意味するが、好ましくは、
0〜5重量%、より好ましくは0〜2重量%である。不
溶解成分の割合が低い程リサイクル性に優れており、ま
たコスト低減の点より好ましいものである。
【0020】
【数1】
【0021】本発明においては、上記発泡体層を構成す
る基材樹脂としては、ポリプロピレン系樹脂単独で使用
されるのみならず、さらに必要に応じて他の樹脂を使用
することができる。他の樹脂としては、例えば、上記以
外のポリプロピレン系樹脂、あるいは高密度ポリエチレ
ン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、
直鎖状超低密度ポリエチレン、エチレン−ブテン共重合
体、エチレン−無水マレイン酸共重合体等のエチレン系
樹脂またはブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、スチレン
系樹脂等が挙げられる。これらの他の樹脂を添加する場
合には、その添加量は、基材樹脂総重量の40重量%以
下にするのが好ましい。
【0022】本発明の多層ポリプロピレン系樹脂発泡板
(以下、単に「多層発泡板」ということがある)は、発
泡体層の少なくとも一方の面に、ポリプロピレン系樹脂
組成物層(以下、単に「樹脂層」という)が積層された
多層発泡板であり、該樹脂層を発泡体層に積層するに際
して、樹脂層を構成する樹脂中に発泡体層を構成する基
材樹脂と同一または熱融着可能な同種のポリプロピレン
系樹脂を含有させることが樹脂層と発泡体層との接着性
およびリサイクル性の点から好ましく、また発泡体層を
構成する基材樹脂中に樹脂層を構成する樹脂と同一また
は熱融着可能な同種のポリプロピレン系樹脂を含有させ
ることが前記した点から好ましい。
【0023】本発明の多層発泡板において、発泡体層の
少なくとも一方の面に積層される樹脂層は、熱可塑性エ
ラストマーを含有するポリプロピレン系樹脂組成物から
なる樹脂層が積層されてなり、JIS P 8115
(1994)に基づいて測定される耐折回数が1000
回以上であり、かつ曲げ弾性率が200MPa以上であ
ることを特徴とする。
【0024】本発明の多層発泡板は、JIS P 81
15(1994)に基づいて測定される耐折回数が10
00回以上であり、ヒンジ部分の耐久性の点から200
0回以上であることが好ましい。この耐折回数は多いに
越したことはないが上限値はほぼ20000回である。
なお、JIS P 8115(1994)に基づいて測
定される耐折回数とは、試験片の長さ方向が押出方向
(MD)となるよう長さ110mm×幅15mm×厚さ
(多層発泡板の全厚)の試験片を用い、長さ方向中央部
の全幅(15mm)にけい線を形成するための押し刃
(先端角度72度)を片面から押圧を行う。(片面のみ
に樹脂層が積層されている場合は、樹脂層側から押圧を
行う)押込み量は全厚の90%を押込み、押圧時間は3
秒とする。次いでこの試験片を用いて、JIS P 8
115(1994)に準拠して荷重10N、折り曲げ部
のRは0.38mmとし、試験片の一端を固定し左右へ
135度の角度に折り曲げ、1分間に左右合わせて17
5回折り曲げる速度で試験片が破壊するまで実施する。
この測定によって得られた値を耐折回数として採用す
る。
【0025】また、本発明の多層発泡板は、曲げ弾性率
が200MPa以上を有する。本発明の多層発泡板より
形成した組立箱を重ねて段積みした際に、箱の側面のた
わみ等を抑える点から相応の強度、剛性を有することが
望ましく曲げ弾性率は210MPa以上であることが好
ましい。曲げ弾性率の上限は特に制限されないが上限値
は500MPaである。なお、多層発泡板の曲げ弾性率
は、JIS K 7203(1982)に準拠して押出
方向(MD)と幅方向(TD)で測定する。試験片は長
さ100mm×幅25mm×多層発泡板の全厚、支点の
先端R=5(mm)、加圧の先端R=5(mm)、支点
間距離は50mm、曲げ速度は10mm/分とする。多
層発泡板の一方の面にのみ樹脂層が積層されている場合
は、樹脂層面を下側にして測定する。このようにして測
定される値を曲げ弾性率とする。
【0026】本発明の多層発泡板のひとつは、熱可塑性
エラストマーを含有するポリプロピレン系樹脂組成物か
らなる樹脂層(A)が発泡体層の少なくとも一方の面に
積層された多層発泡板で、熱可塑性エラストマーを含有
するポリプロピレン系樹脂組成物からなる樹脂層(A)
が多層発泡板の最外層に位置して積層されている多層発
泡板であれば、耐折性、低温耐衝撃性に特に優れ、JI
S P 8115(1994)に基づいて測定される耐
折回数が1000回以上であり、かつ曲げ弾性率が20
0MPa以上を示すものである。
【0027】本発明の多層発泡板において、ポリプロピ
レン系樹脂発泡体層の少なくとも一方の面に、MFRが
8g/10分〜50g/10分の範囲にあるポリプロピ
レン系樹脂を25重量%以上含有するポリプロピレン系
樹脂組成物からなる樹脂層(樹脂層(B))が発泡体層
に積層され、該樹脂層(B)を介して熱可塑性エラスト
マーを含有するポリプロピレン系樹脂組成物からなる樹
脂層(樹脂層(A))が積層されることにより、積層過
程において樹脂層を発泡体層に積層接着する際、樹脂層
と発泡体層との接着温度を低く抑えることができるため
発泡体層の気泡および気泡形成に影響を与えることが少
なく連続気泡化を抑制し、連続気泡率の低い発泡体層を
得ることができる。MFRが8g/10分未満であると
上記したように気泡形成に影響を与え連続気泡化を抑制
することができない虞がある。一方、50g/10分を
超えると曲げ強度等の剛性が低下したり、外観が低下し
たりする虞がある。発泡体層の連続気泡化をより抑制す
る好ましいMFRは、15g/10分〜50g/10分
である。なお、発泡体層に上記樹脂層(B)を積層する
ことなく、MFRが8g/10分〜50g/10分の範
囲にあるポリプロピレン系樹脂25重量%以上と熱可塑
性エラストマーを含有するポリプロピレン系樹脂組成物
からなる樹脂層(樹脂層(A))のみを積層した場合
も、前述したように積層過程において発泡体層の気泡お
よび気泡形成に影響を与えることが少なく連続気泡化を
抑制し、連続気泡率の低い発泡体層を得ることができ
る。発泡体層に積層されるポリプロピレン系樹脂組成物
からなる樹脂層におけるMFRは、10g/10分〜3
0g/10分であることが上記の点から好ましい。
【0028】本発明における樹脂層(A)は、熱可塑性
エラストマーを含有するポリプロピレン系樹脂組成物で
ある。本発明において、樹脂層(A)は、熱可塑性エラ
ストマーが1重量%〜30重量%とポリプロピレン系樹
脂が99重量%〜70重量%(合計100重量%)であ
ることが耐折性と剛性との点から好ましい。また、本発
明における樹脂層(A)を構成するポリプロピレン系樹
脂組成物は、さらに、MFRが8g/10分〜50g/
10分の範囲にあるポリプロピレン系樹脂を25重量%
以上含有することが好ましく、その上限値は99重量%
である。このようにすると特に樹脂層(B)を介せずと
も樹脂層(A)を積層することができ生産性および経済
性に優れる多層発泡板となる。
【0029】この樹脂層(A)を構成するポリプロピレ
ン系樹脂としては、上記したプロピレン単独重合体、プ
ロピレン共重合体またはこれら重合体、あるいは共重合
体と他の熱可塑性樹脂との混合物に、酸化防止剤、滑
剤、紫外線防止剤、難燃剤、帯電防止剤、抗菌剤、充填
剤等の樹脂添加剤を配合した組成物であってプロピレン
単位成分の割合が少なくとも50重量%以上含有するポ
リプロピレン系樹脂(いわゆるポリプロピレン系樹脂マ
スターバッチ)を使用することができる。本発明におい
て、このようなポリプロピレン系樹脂は、上記樹脂層
(A)を構成するポリプロピレン系樹脂に包含される。
【0030】本発明の樹脂層(A)を構成する熱可塑性エ
ラストマーとしては、例えば、スチレン−ブタジエン−
スチレンブロック共重合ゴム、スチレン−イソプレン−
スチレンブロック共重合ゴム、水添スチレン−ブタジエ
ン−スチレンブロック共重合ゴム、スチレン−エチレン
−プロピレン共重合ゴム、スチレン−エチレン−プロピ
レン−スチレン共重合ゴム等のスチレン系エラストマ
ー、エチレン−プロピレンランダム共重合ゴム、エチレ
ン−ブチレンブロック共重合ゴム、エチレン−オクテン
ランダム共重ゴムのエチレンと他のオレフィンとの共重
合ゴム等のオレフィン系エラストマーが挙げられる。こ
れらのエラストマーのうち、オレフィン系エラストマー
が耐折性および低温耐衝撃性をより向上させるうえで好
ましく、オレフィン系エラストマーの中でも配合量が少
量でも十分な効果が得られ、コスト的に有利な点からエ
チレンと他のオレフィンとの共重合体ゴムが好ましく、
中でも特にエチレン−ブチレンブロック共重合ゴムは、
配合量がより少量でも十分な効果が得られ、曲げ弾性率
等の剛性を維持しつつ耐折性および低温耐衝撃性に優れ
た多層発泡板を得ることができる。
【0031】これらの熱可塑性エラストマーは、1重量
%〜30重量%の範囲で使用される。熱可塑性エラスト
マーの割合が30重量%を超える量では、剛性の低下を
招き、形成した箱容器を積み重ねた場合、箱容器の側面
が撓む虞れや、耐熱性の低下を招く虞れがあり好ましく
なく、好ましくは2重量%〜15重量%である。さらに
好ましくは2重量%〜8重量%である。一方熱可塑性エ
ラストマーの割合が1重量%よりも少ない量では耐折性
および低温耐衝撃性が得られず所期の目的が達成されな
い。
【0032】本発明における樹脂層(B)は、MFRが
8g/10分〜50g/10分の範囲にあるポリプロピ
レン系樹脂を必須成分として含有するポリプロピレン系
樹脂組成物である。本発明の樹脂層(B)を構成するポ
リプロピレン系樹脂は、上記のMFRが特定範囲にある
ポリプロピレン系樹脂を25重量%以上含む以外は本発
明における発泡体層または前記した樹脂層(A)を構成
するポリプロピレン系樹脂と同等のものが使用される。
【0033】本発明で用いられるMFRが8g/10分
〜50g/10分の範囲にあるポリプロピレン系樹脂と
しては、例えば、プロピレンの単独重合体、プロピレン
と他のオレフィンとの共重合体でプロピレン単位成分の
割合が50重量%以上含有するランダム共重合体、ブロ
ック共重合体等のMFRが上記範囲であるものが挙げら
れる。これらの単独重合体または共重合体はそれぞれ単
独で、または2種以上の混合物として用いることができ
る。また所望に応じて、MFRが上記範囲である上記単
独重合体、または共重合体の少なくとも1種とその他の
熱可塑性樹脂との混合物であって混合物中のプロピレン
単位成分割合が50重量%以上のものが挙げられる。
【0034】また、樹脂層(B)におけるポリプロピレ
ン系樹脂には、例えば、酸化防止剤、滑剤、紫外線防止
剤、難燃剤、帯電防止剤、抗菌剤、充填剤等の樹脂添加
剤との混合物であって混合物中のプロピレン単位成分割
合が50重量%以上のもので、かつMFRが上記範囲に
あるもの、上記単独重合体または上記共重合体50重量
%以上と、酸化防止剤、滑剤、紫外線防止剤、難燃剤、
帯電防止剤、抗菌剤、充填剤等の樹脂添加剤50重量%
以下との混合物でMFRが上記範囲にあるもの等も包含
される。MFRが上記範囲のポリプロピレン系樹脂を含
むポリプロピレン系樹脂にさらに前記樹脂層(A)で用
いられた熱可塑性エラストマーを添加したポリプロピレ
ン系樹脂組成物とすることもでき、この熱可塑エラスト
マーを含有する組成物が、耐折性および低温耐衝撃性が
より向上した多層発泡板を得ることができる利点があ
る。
【0035】本発明の樹脂層(B)を構成するポリプロ
ピレン系樹脂組成物は、MFRが8g/10分〜50g
/10分のポリプロピレン系樹脂を25重量%以上含有
することが前記した所期の目的の点から好ましいが、よ
り好ましくはMFRが15g/10分〜50g/10分
のポリプロピレン系樹脂を25重量%〜50重量%含有
することが好ましい。このような15g/10分〜50
g/10分のMFRのポリプロピレン系樹脂を25重量
%〜50重量%含有する場合は得られる多層発泡板の機
械的強度、剛性が優れたものとなる。また含有量が50
重量%以下であることが多層発泡板の回収原料を多く混
入することができリサイクル性が高まる観点から好まし
い。尚、前述したように発泡体層に積層される樹脂層の
ポリプロピレン系樹脂組成物のMFRを、10g/10
分〜30g/10分とするには、上記したMFRが8g
/10分〜50g/10分、特に好ましくはMFRが1
5g/10分〜50g/10分のポリプロピレン系樹脂
を25重量%〜50重量%を含有し、例えば、MFRが
2g/10分以上8g/10分未満のポリプロピレン系
樹脂を75重量%〜50重量%の範囲で混合することに
より調整することができる。
【0036】本発明において、耐折回数と曲げ弾性率の
特定の値を満足する前記した以外の多層発泡板は、発泡
体層の少なくとも一方の面に、MFRが8g/10分〜
50g/10分の範囲にあるポリプロピレン系樹脂と熱
可塑性エラストマーを含有するポリプロピレン系樹脂組
成物からなる樹脂層(D)が積層され、該樹脂層(D)
を介してポリプロピレン系樹脂からなる樹脂層(C)が
積層されている多層発泡板である。該多層発泡板におい
て、樹脂層(D)の厚みは、0.05mm〜0.30m
mであることが発泡体層の連続気泡化の抑制、耐折性お
よび低温衝撃性のバランスに優れる点から好ましい。さ
らに、0.05mm〜0.20mmであることが好まし
い。また、樹脂層(C)の厚みは、機能性付与と外観の
点から0.02mm以上が好ましく、樹脂層(C)の厚
みが厚すぎると繰り返し折り曲げた際に裂け目が発生
し、耐折性が低下することや低温耐衝撃性が低下する虞
があることから樹脂層(C)の厚みは0.05mm未満
であることが好ましい。この樹脂層(C)を構成するポ
リプロピレン系樹脂は、前述した樹脂層(A)および
(B)を構成するポリプロピレン系樹脂として例示され
るのと同様のものが挙げられる。また、樹脂層(D)を
構成する熱可塑性エラストマーは、樹脂層(A)を構成
する熱可塑性エラストマーとして例示されるのと同様の
ものが挙げられる。本発明において、樹脂層(D)は、
熱可塑性エラストマーが1重量%〜30重量%とMFR
が8g/10分〜50g/10分の範囲にあるポリプロ
ピレン系樹脂が99重量%〜70重量%(合計100重
量%)であることが耐折性と剛性との点から好ましい。
このようにすると樹脂層(D)を直接発泡体層に積層す
ることができ生産性および経済性に優れる多層発泡板と
なる。
【0037】本発明におけるポリプロピレン系樹脂のM
FRは、JIS K 7210(1976)により求め
られる値である。測定方法はA法により同一材料につき
1回の押出し毎に1個の質量測定用試料を採取し、これ
を3回繰り返し行う。試験温度230℃、試験荷重2
1.18Nである。
【0038】次に、本発明の多層発泡板の層構成につい
て詳述する。本発明の多層発泡板の厚みは、該発泡板を
構成する発泡体層の厚さ、発泡体層に積層される樹脂層
の構成およびその厚み等により種々の厚みのものがあ
り、用途により適宜選択される。例えば、通い箱や収納
箱等に用いる場合は、強度や耐衝撃性、成形加工性、取
り扱い性等の点から一般的に3〜10mmであり、内容
物の重量が50kg程度以下のものの箱容器に用いる場
合は、3〜5mmのものが使用される。本発明の多層発
泡板を構成する発泡体層の厚さは、断熱性の観点から2
mm以上が好ましく、一方、ヒンジ加工の観点からは8
mm以下であることが好ましく、特にスジ押し加工用と
してはヒンジ部分の形成が容易である点から5mm以下
がより好ましい。
【0039】また、発泡体層の見かけ密度は100〜5
00g/Lが好ましい。特に125〜300g/Lであ
ると剛性、緩衝性および断熱性のバランスがとれたもの
となり、特に通い箱や収納箱等に適したものである。発
泡体層の見かけ密度が上記の範囲よりも小さくなると多
層発泡板の剛性が低下する虞があり好ましくない。一
方、発泡体層の見かけ密度が上記の範囲を超えると、経
済的に不利になり好ましくなく、また箱容器に成形する
際の成形性が低下する虞があり好ましくない。さらには
成形体の断熱性が悪くなり、保温性が低下する虞があ
る。また、発泡体層の厚みが余りにも薄くなると、組立
箱を成形したとき壁厚が不充分となり、強度や断熱性、
緩衝性の面などから好ましくない。一方発泡体層の厚み
が大きくなり過ぎると成形加工性、ヒンジ加工性、箱と
しての取り扱い性等の面から好ましくない。
【0040】また、本発明における発泡体層の連続気泡
率は40%以下、好ましくは30%以下、さらに好まし
くは20%以下である。発泡体層の連続気泡率は、多層
発泡板を加工して得られる製品の物性、品質に影響を与
えるので上記の範囲に抑えることが必要である。なお、
本明細書における「連続気泡率」は、ASTM D28
56(1976)の手順Cによって発泡体層の実容積
(独立気泡の容積と樹脂部分の容積との和)Vx(L)
を求め、下記式(2)から算出される値である。
【0041】
【数2】 連続気泡率(%)=(Va‐Vx)×100/(Va−W/ρ)……(2) ただし、 Va:試験片15cm〜16cmとなるように最小
限の枚数から求められる発泡体層の見掛けの容積(L) W: 試験片における発泡体層の重量(g) ρ: 発泡体層における基材樹脂の密度(g/L) なお、予め樹脂層の容積は、試験片の外寸から求められ
る値とし、試験片の容積から樹脂層の容積を除くことと
する。また発泡体層の重量は、発泡体層の密度と見掛け
の容積から算出される値を採用する。
【0042】本明細書において、多層発泡板の厚みは、
多層発泡板の押出方向に対して垂直な幅方向の断面の厚
みを顕微鏡により等間隔で10点撮影する。ついで、撮
影した写真より多層発泡板の厚みを測定しその平均値を
採用する。
【0043】本明細書において、発泡体層の密度の測定
は下記に示す方法によって行った。すなわち、予め、多
層発泡板の厚みと坪量を測定し、顕微鏡により多層発泡
板の押出方向に対して垂直な幅方向の多層発泡板の断面
を等間隔で10点撮影し、撮影した写真より測定された
樹脂層の厚みの平均値を算出する。樹脂層(樹脂層
(A)のみ、樹脂層(A)および樹脂層(B)を含む樹
脂層または樹脂層(C)および樹脂層(D)を含む樹脂
層)の厚みを多層発泡板の厚みから差し引いた値を発泡
体層の厚みとした。次いで樹脂層の密度(g/L)を乗
じ、単位換算を行って樹脂層の坪量(g/m)を算出
する。前記した樹脂層の坪量を多層発泡板の坪量から差
し引いた値を発泡体層の坪量(g/m)とする。この
発泡体層の坪量(g/m)を前記の発泡体層の厚み
(mm)で除した値を単位換算し発泡体層の密度(g/
L)として採用する。
【0044】本発明の多層発泡板において、発泡体層に
積層される樹脂層の厚みは、樹脂層が単層の場合と多層
の場合、すなわち、樹脂層(A)のみが積層される場合
と、樹脂層(A)と樹脂層(B)とが積層される場合
と、樹脂層(C)と樹脂層(D)とが積層される場合と
で相違するが、一般的に0.05〜0.60mmであ
り、好ましくは0.10〜0.60mmである。樹脂層
(A)のみが積層される場合は、一般的に0.05〜
0.30mm程度であり、好ましくは0.05〜0.2
0mmである。樹脂層(A)と樹脂層(B)とが積層さ
れる場合には、一般的に0.07〜0.60mm程度で
あり、この場合樹脂層(B)は、樹脂層(A)と発泡体
層との接着層としての機能をも有するものであり一般的
には0.02〜0.30mm程度である。一方、樹脂層
(A)の厚みは、耐折性、低温耐衝撃性および軽量性の
バランスに優れる点から0.05mm〜0.30mmが
好ましく、さらに0.05mm〜0.20mmが好まし
い。尚、樹脂層(C)と樹脂層(D)とが積層される場
合についての各樹脂層の厚みの範囲は、前述した通りで
ある。発泡体層の厚みに対する樹脂層(樹脂層(A)お
よび樹脂層(B)、樹脂層(C)および樹脂層(D))
の割合は、3〜50%、好ましくは5〜40%である。
この樹脂層の厚みが上記範囲よりも小さくなると表面平
滑性が低下する虞があるので好ましくない。一方、上記
の範囲を超えるような厚みとなると、発泡体層の独立気
泡率の低下が発生する虞があり好ましくなく、またコス
ト高となり不利である。
【0045】本発明の多層発泡板の最外層を構成する樹
脂層(A)には、必要に応じてタルク等の無機充填剤を
含有することができる。タルク等の無機充填剤を含有す
ることにより、筒状多層発泡体と冷却された円筒との滑
り性が良好となるので好ましい。該樹脂層中における無
機充填剤の含有量は、好ましくは1重量%以上、より好
ましくは3重量%以上であり、30重量%を超えない量
の範囲で添加され、添加量が30重量%を超える多量の
添加は得られる多層発泡板が脆くなり好ましくない。添
加量は筒状多層発泡体と冷却された円筒との滑り性と脆
性とのバランスを考慮して25重量%以下、好ましくは
20重量%以下である。なお、先に記述したタルクを添
加したポリプロピレン系樹脂マスターバッチを最外層を
構成する樹脂層に用いる場合には、敢えてこのような無
機充填剤を添加する必要はないが、所望によって添加す
ることができる。このような無機充填剤を最外層を構成
する樹脂層に含有させた場合は、環状ダイから押出され
た筒状多層発泡体を冷却された円筒上を通過させる際
に、筒状多層発泡体と冷却された円筒との滑りが向上
し、得られる多層発泡板の強度、耐熱性等を向上させこ
とができ、また外観が良好なものとなる。多層発泡板の
最外層を構成する樹脂層にタルク等の無機充填剤を含有
しない場合は、低温耐衝撃性がより向上する。しかし、
無機充填剤を含有しない場合は、筒状多層発泡体と冷却
された円筒との滑り性が低下する傾向がある。その場
合、筒状多層発泡体と冷却された円筒との滑り性を良好
とするには、例えば、金属製の円筒に各種金属やセラミ
ックを溶着させてその溶射皮膜を下地としてフッ素樹脂
または各種ポリマーをコーティングする等の表面処理す
る方法や円筒の表面温度を低くする方法やそれらを組み
合わせた方法などが挙げられる。
【0046】本発明の多層発泡板において、その発泡体
層に積層される樹脂層は、発泡体層の両面に積層される
ことが表面の強度、成形加工性、外観、表面平滑性等の
点から好ましいが、必ずしも発泡体層の両面に積層する
必要はなく、発泡体層の一方の面に樹脂層を積層したも
のであっても差し支えない。発泡体層の一方の面に樹脂
層を積層した多層発泡板を、例えば、通い箱や収納箱な
どの組立箱に利用する場合には、箱容器の外側が樹脂層
を積層した面となるように配置して形成することが引っ
かき等に対する強度、耐衝撃性、印刷性等の点から好ま
しい。
【0047】本発明の多層発泡板は、それ自体公知の方
法で製造することができる。その代表的な方法として
は、例えば、予め発泡体を製造し、その後製造工程ライ
ン上または別ラインから樹脂層を構成する樹脂溶融物を
別の押出機から供給して発泡体層に樹脂層を積層する方
法、また発泡体層を製造し、製造工程ライン上または別
ラインから樹脂層として本発明の樹脂層(A)を構成する
ポリプロピレン系樹脂フィルムを供給し、別の押出機か
ら本発明の樹脂層(B)を構成する樹脂溶融物を供給し
て発泡体層に両者を積層する方法、また発泡体層を製造
し、製造工程ライン上または別ラインから本発明の樹脂
層 (A)と本発明の樹脂層 (B)との積層フィルムを導入
して最外層を樹脂層(A)として熱ロールにより積層す
る方法、および多層共押出法により発泡体層の少なくと
も片面に樹脂層(樹脂層(A)または樹脂層(A)およ
び樹脂層(B))を設けて押出し積層発泡体を製造する
方法などが挙げられる。尚、樹脂層(C)および樹脂層
(D)を有する多層発泡板の場合は、前記した樹脂層
(A)が樹脂層(C)、樹脂層(B)が樹脂層(D)に
相当する。
【0048】これらの方法のうち多層共押出法が、他の
方法に比べ工程がシンプルであり、コストの面からも好
ましい方法である。そして、発泡体層と樹脂層との接着
強度が高い良好な多層発泡板が得られる。多層共押出法
により多層発泡板を得る方法についてさらに詳しく述べ
ると、(1)フラットダイを用い板状に共押出して積層
する方法、(2)環状ダイを用いて共押出して筒状の多
層発泡体を製造し、ついで筒状多層発泡体を切り開いて
板状の多層発泡体とする方法がある。上記のうち、幅が
1000mm以上もある幅広の多層発泡板を得るには環
状ダイを用いた多層共押出法が適している。
【0049】本発明の多層発泡板を構成する発泡体層形
成用の発泡体は、従来公知の方法により製造することが
できる。この場合発泡剤は、無機発泡剤、揮発性発泡
剤、分解型発泡剤等を用いることができる。無機発泡剤
としては、例えば、二酸化炭素、空気、窒素などが挙げ
られる。
【0050】揮発性発泡剤としては、プロパン、n−ブ
タン、i−ブタン、n−ブタンとi−ブタンとの混合
物、ペンタン、ヘキサン等の鎖状脂肪族炭化水素、シク
ロブタン、シクロペンタン等の環状脂肪族炭化水素、ト
リクロロフルオロメタン、ジクロロフルオロメタン、
1,1−ジクロロ−1,1,1,2−テトラフルオロエ
タン、1,1−ジフルオロ−1−クロロエタン、1,
1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1−ジフルオ
ロエタン、メチルクロライド、エチルクロライド、メチ
レンクロライドなどのハロゲン化炭化水素等が挙げられ
る。
【0051】また分解型発泡剤としては、アゾジカルボ
ンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾ
ビスイソブチロニトリル、重炭酸ナトリウム等が挙げら
れる。
【0052】上記した各種の発泡剤は適宜混合して使用
することができる。発泡剤の使用量は、発泡剤の種類、
所望する発泡倍率等によっても異なるが、最終的に見か
け密度30〜600g/Lの発泡体を得る量で、樹脂1
kg当たり揮発性発泡剤で0.05〜2.0モル程度、
無機発泡剤で0.03〜1.5モル程度、分解型発泡剤
で0.03〜1.5モル程度ある。
【0053】前記発泡体を得るに当たって、必要に応じ
て樹脂と発泡剤との溶融混練物中に気泡調整剤を添加す
ることもできる。気泡調整剤としては、タルク、シリカ
等の無機粉末や多価カルボン酸の酸性塩、多価カルボン
酸と炭酸ナトリウムあるいは重炭酸ナトリウムとの反応
混合物が挙げられる。気泡調整剤は樹脂100重量部当
たり0.2重量部程度以下添加することが好ましい(た
だし、後述する無機充填剤を樹脂に多量に含有させる場
合は除く)。また、必要に応じてさらに熱安定剤、紫外
線防止剤、酸化防止剤、着色剤等のの添加剤を添加する
こともできる。
【0054】また、予め樹脂中に、総重量の40%を限
度として無機充填剤を含有させることができる。無機充
填剤としては、従来慣用されているもの、例えば、タル
ク、シリカ、炭酸カルシウム、クレー、ゼオライト、ア
ルミナ、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム等が挙げら
れ、これらの無機充填剤は平均粒径1〜70μmである
ことが均一に分散させることができる点から好ましい。
このような無機充填剤を多量に含有させた場合、得られ
る発泡体は耐熱性が向上すると共に焼却処理の際の燃焼
カロリーを低下させることが可能となる。
【0055】本発明の多層発泡板は耐折性および低温耐
衝撃性に優れており、各種容器の仕切り板用材料、芯
材、ダンボール箱などの通い箱、収納箱などに用いられ
るが、発泡体層の両面に樹脂層(A)が最外層に位置し
て積層されてなる多層発泡板または発泡体層に樹脂層
(D)と樹脂層(C)が積層され、発泡体層の両面に樹
脂層(C)が最外層に位置して積層されてなる多層発泡
板をスジ押し成形加工により形成されてなる組立箱は、
箱における側面のたわみが少なく、また組立てた箱に収
納物を収納し、低温下に落下した場合でも箱容器自体に
割れが生じない等低温耐衝撃性に優れた組立箱である。
また、形成された組立箱は、内側に樹脂層が存在してお
り収納物の出し入れに際して引っかき等の傷がつき難く
組立箱の耐久性が向上する。一方、外側にも樹脂層が形
成されていることから表面平滑性に優れており、印刷性
も良好である。
【0056】本発明の多層発泡板から組立箱の形成は、
箱の展開図を打ち抜用の切抜き刃で作成し、ヒンジ部分
のけい線を形成し、継ぎ代部分を接着してヒンジ部分を
折り曲げて形成される。前記したけい線の形成とは、例
えば、カッターや針等による切削溝加工や鉄製の押し刃
によるスジ押し加工が挙げられる。前記した中でも折り
たたみを繰り返してもヒンジ部分から裂け難い等の耐折
性および生産性のバランスが優れている点からスジ押し
加工が好ましい。スジ押し加工としては、例えば、鉄製
のスジ押し用の押し刃により、必要に応じて加熱して先
端部分を多層発泡板に押しつけてヒンジを形成する方法
が挙げられる。その際、打ち抜用の切抜き刃とスジ押し
用の押し刃をプレス機に取り付けて平板状の多層発泡板
から展開された組立箱の切り抜きと、スジ押しとを同時
に行うことが生産性の点からは望ましい。本発明の組立
箱の形状は直方体、立方体などがあるがこれらに限るも
のでない。
【0057】
【実施例】本発明を実施例によりさらに具体的に説明す
る。
【0058】実施例および比較例に使用した樹脂、およ
び熱可塑性エラストマーを下記に示す。なお、MFRの
測定条件は温度230℃、荷重21.18Nで行った。 (I)ポリプロピレン系樹脂 樹脂a:サンアロマー(株)社製、商品名「SD63
2」(プロピレン−エチレンブロック共重合体)(MF
R:3.2g/10分) 樹脂b:出光石油化学(株)製、商品名「J950H
P」(プロピレン−エチレンブロック共重合体)(MF
R:32g/10分) 樹脂c:カルプ工業(株)製、商品名「4600G−
1」(タルク40重量%含有プロピレン−エチレンブロ
ック共重合体)(MFR:14g/10分) 樹脂d:サンアロマー(株)社製、商品名「SD63
2」の回収原料(プロピレン−エチレンブロック共重合
体)(MFR:10g/10分) (II)熱可塑性エラストマー 樹脂e:日本合成ゴム(株)製、商品名「EP912」
(エチレン−プロピレンランダム共重合ゴム)(MF
R:8.6g/10分) 樹脂f:旭化成工業(株)製、商品名「タフテックH1
141」(スチレン−ブタジエンブロック共重合ゴム)
(MFR:140g/10分) 樹脂g:ダウケミカル社製、商品名「アフィニティーE
G8200」(エチレン−オクテンランダム共重合ゴ
ム)(MFR:10.6g/10分) 樹脂h:JSR(株)製、商品名「ダイナロン6200
P」(エチレン‐ブチレンブロック共重合ゴム)(MF
R:2.5g/10分) (III)その他 樹脂i:日本ユニカー(株)製、商品名「NUC800
8」(低密度ポリエチレン)(MFR:9.6g/10
分)
【0059】実施例1〜9、比較例1〜2 発泡体層を形成する発泡体製造用の押出機として、直径
90mmと直径120mmの2台の押出機を使用し、樹
脂層(A)形成用の押出機として直径40mmの押出機
を使用し、また樹脂層(B)形成用の押出機として直径
50mmを使用して、口金(ダイス)は、直径150m
m、間隙0.8mmの環状ダイスを用いた。
【0060】先ず、発泡体層を形成する発泡体を、直径
90mmの押出機の原料投入口より所定量のポリプロピ
レン系樹脂(樹脂a)、気泡調整剤としてクエン酸モノ
ナトリウムを樹脂100重量部に対して1.0重量部を
添加し、加熱混練し、約200℃に調整された溶融樹脂
混合物に、発泡剤としてn−ブタン70%とi−ブタン
30%からなる混合物1.9重量部を圧入し、次いで直
径120mmの押出機に供給した。
【0061】一方、樹脂層(A)を構成する表1に示す
樹脂混合物を直径40mmの押出機より押出し、また樹
脂層(B)を構成する表2に示す樹脂混合物を直径50
mmの押出機より押出し、樹脂層(B)を発泡体層側に
してそれぞれ発泡体層を形成する両面側に供給し、発泡
体層成形用溶融物と合流させて環状ダイスから樹脂層
(A)が内側となるように共押出し筒状多層発泡体を押
出した。押出された筒状多層発泡体を冷却された円筒に
沿わせて引き取り筒状物を切り開いた後、その多層発泡
体の両面を加熱炉で加熱し平板化し目的の多層発泡板を
得た。
【0062】表1および表2に、多層発泡板における樹
脂層(A)および樹脂層(B)を構成する樹脂の組成お
よび混合比を示し、表3〜表7に多層発泡板の構成、お
よび発泡体層の見掛け密度(g/L)、連続気泡率
(%)、厚み(mm)、ならびに多層発泡板の耐折性、
曲げ弾性率、−15℃における50%破壊エネルギーを
示した。
【0063】実施例10 発泡体層は実施例1に使用したと同様の押出機を用い
て、実施例1と同様に行った。樹脂層(A)を構成する
表1に示す樹脂混合物を直径65mmの押出機より押出
し、発泡体層を形成する両面側に供給し、発泡体層成形
用溶融物と合流させて環状ダイスから共押出した。押出
された筒状多層発泡体を冷却された円筒に沿わせて引き
取り筒状物を切り開いた後、その多層発泡体の両面を加
熱炉で加熱し平板化し発泡体層に樹脂層(A)が積層さ
れた多層発泡板を得た。実施例1と同様に得られた多層
発泡板の層構成、物性等を表4に示した。
【0064】実施例11 発泡体層は実施例1に使用したと同様の押出機を用いて
実施例1と同様に行った。樹脂層(A)を構成する表1
に示す樹脂混合物を直径40mmの押出機より押出し、
また樹脂層(B)を構成する表2に示す樹脂混合物を直
径50mmの押出機より押出し、それぞれ発泡体層を形
成する片面側に供給し、発泡体層成形用溶融物と合流さ
せて環状ダイスから樹脂層(A)が筒状多層発泡体の内
側となるように共押出した。押出された筒状多層発泡体
を冷却された円筒に沿わせて引き取り筒状物を切り開い
た後、その多層発泡体の両面を加熱炉で加熱し平板化し
目的の多層発泡板を得た。実施例1と同様に得られた多
層発泡板の層構成、物性等を表4に示した。
【0065】実施例12 発泡体層は実施例1に使用したと同様の押出機を用いて
実施例1と同様に行った。本実施例においては、最外層
に位置する樹脂層(A)を構成する樹脂混合物として表
1に示す樹脂混合物を直径40mmの押出機より発泡体
層を形成する片面に押出し、また樹脂層(B)を構成す
る表2に示す樹脂混合物を直径50mmの押出機より押
出し、発泡体層を形成する両面に供給し、発泡体層成形
用溶融物と合流させて環状ダイスから樹脂層(A)が筒
状多層発泡体の内側となるように共押出した。押出され
た筒状多層発泡体を冷却された円筒に沿わせて引き取り
筒状物を切り開いた後、その多層発泡体の両面を加熱炉
で加熱し平板化し目的の多層発泡板を得た。実施例1と
同様に得られた多層発泡板の層構成、物性等を表4に示
した。
【0066】実施例1〜12、比較例1〜2に用いた円
筒は、その表面をアルマイト処理したものを用いた。
【0067】実施例13 発泡体層は実施例1に使用した押出機を用いて、実施例
1と同様に行った。樹脂層(A)を構成する表2に示す
樹脂混合物を直径40mmの押出機と直径50mmの押
出機より押出し、発泡体層を形成する両面側に供給し、
発泡体層成形用溶融物と合流させて環状ダイスから共押
出した。押出された筒状多層発泡体を冷却された円筒に
沿わせて引き取り筒状物を切り開いた後、その多層発泡
体の両面を加熱炉で加熱し平板化し多層発泡板を得た。
得られた多層発泡板の層構成、物性等を表6に示した。
尚、樹脂層は、樹脂層(A)が一体化して一つの層を構
成しており、表6に示した樹脂層(A)の厚みは、まず
顕微鏡により多層発泡板の押出方向に対して垂直な幅方
向の多層発泡板の断面を等間隔で10点撮影し、撮影し
た写真より測定された樹脂層(A)の全体の樹脂層の厚
みの平均値を算出した。次に、前記した全体の樹脂層の
厚みの平均値と各押出機の吐出量の比により算出した値
である。
【0068】実施例14 発泡体層は実施例1に使用した押出機を用いて実施例1
と同様に行った。樹脂層(A)を構成する表2に示す樹
脂混合物を直径40mmの押出機と直径50mmの押出
機より押出し、発泡体層を形成する片面側に供給し、発
泡体層成形用溶融物と合流させて環状ダイスから筒状多
層発泡体の樹脂層(A)が内側となるように共押出し
た。押出された筒状多層発泡体を冷却された円筒に沿わ
せて引き取り筒状物を切り開いた後、その多層発泡体の
両面を加熱炉で加熱し平板化し目的の多層発泡板を得
た。得られた多層発泡板の層構成、物性等を表6に示し
た。尚、樹脂層は、樹脂層(A)が一体化して一つの層
を構成しており、表6に示した樹脂層(A)の厚みは、
まず顕微鏡により多層発泡板の押出方向に対して垂直な
幅方向の多層発泡板の断面を等間隔で10点撮影し、撮
影した写真より測定された樹脂層(A)の全体の樹脂層
の厚みの平均値を算出した。次に、前記した全体の樹脂
層の厚みの平均値と各押出機の吐出量の比により算出し
た値である。
【0069】実施例15 発泡体層は実施例1に使用した押出機を用いて、樹脂層
の厚みを変更し、脂層を樹脂層(C)、(D)とした以
外実施例13と同様に行った。樹脂層(C)を構成する
表2に示す樹脂混合物を直径40mmの押出機と樹脂層
(D)を構成する表2に示す樹脂混合物を直径50mm
の押出機より押出し、発泡体層側から順に樹脂層
(D)、樹脂層(C)となるように発泡体層を形成する
両面側に供給し、発泡体層成形用溶融物と合流させて環
状ダイスから共押出した。押出された筒状多層発泡体を
冷却された円筒に沿わせて引き取り筒状物を切り開いた
後、その多層発泡体の両面を加熱炉で加熱し平板化し多
層発泡板を得た。得られた多層発泡板の層構成、物性等
を表7に示した。尚、樹脂層は、樹脂層(C)、(D)
が一体化して一つの層を構成しており、表7に示した樹
脂層(C)、(D)の厚みは、まず顕微鏡により多層発
泡板の押出方向に対して垂直な幅方向の多層発泡板の断
面を等間隔で10点撮影し、撮影した写真より測定され
た樹脂層(C)、(D)の全体の樹脂層の厚みの平均値
を算出した。次に、前記した全体の樹脂層の厚みの平均
値と各押出機の吐出量の比により算出した値である。
【0070】比較例3 樹脂層(A)を構成する表2に示す樹脂混合物を用いた
以外実施例13と同様に得られた多層発泡板の層構成、
物性等を表6に示した。尚、樹脂層は、樹脂層(A)が
一体化して一つの層を構成しており、表6に示した樹脂
層(A)の厚みは、顕微鏡により多層発泡板の押出方向
に対して垂直な幅方向の多層発泡板の断面を等間隔で1
0点撮影し、撮影した写真より測定された樹脂層(A)
の全体の樹脂層の厚みの平均値を算出した。次に、前記
した全体の樹脂層の厚みの平均値と各押出機の吐出量の
比により算出した値である。
【0071】実施例13〜15、比較例3に用いた円筒
は、円筒の表面にセラミックを溶着させてその溶射皮膜
を下地としてテフロン(登録商標)をコーテングした。
さらに押出された筒状多層発泡体と円筒の先端が接触す
る部分を5℃の冷却媒体で循環させ冷却させた。円筒と
接触する樹脂層に無機充填剤を含有させなくとも筒状多
層発泡体と円筒との滑り性は良好であった。また、実施
例13と実施例7、10とを比較すると実施例13は、
ほぼ同じ厚み、同じ坪量で耐折性についてほぼ同等であ
り、低温耐衝撃性について優位性がみられた。さらに実
施例13は、実施例7の引張り弾性率の値を1とした場
合、1.5倍の値となった。
【0072】実施例1〜9は発泡体層の両面に樹脂層
(A)および樹脂層(B)が積層され樹脂層(A)を最
外層に位置した5層構造の多層発泡板であり、実施例1
0は発泡体層の両面に樹脂層(A)のみが積層された3
層構造の多層発泡板、実施例11は発泡体層の片面に樹
脂層(A)および樹脂層(B)が積層され樹脂層(A)
を最外層に位置した3層構造の多層発泡板であり、実施
例12は発泡体層の両面に樹脂層(B)が積層され、一
方の面にさらに樹脂層(A)が最外層を形成して積層さ
れた4層構造の多層発泡板である。比較例1、2はいず
れも発泡体層の両面に、樹脂層(A)および樹脂層
(B)が積層された5層構造の多層発泡板において、最
外層を構成する樹脂層(A)が熱可塑性エラストマーを
含有しない樹脂組成物からなる多層発泡板である。実施
例と比較例1から最外層を構成する樹脂層(A)の厚み
が0.074mmと厚く、熱可塑性エラストマーを含有
しないため耐折性と低温耐衝撃性が悪い。実施例と比較
例2から樹脂層が熱可塑性エラストマーを含有しない樹
脂組成物からなる多層発泡板である場合には、耐折性が
悪く、−15℃における50%破壊エネルギー(J)が
小さく低温耐衝撃性が悪い。比較例3は、冷却された円
筒と押し出された筒状多層発泡体との接する樹脂層に無
機充填剤を含まない多層発泡板である。比較例3は、比
較例1、2と比較すると樹脂層に無機充填剤を含んでい
ないことから低温耐衝撃性が若干高く、引張り弾性率の
値も高いものであった。また、実施例2と実施例9およ
び実施例1と実施例8から、熱可塑性エラストマーとし
てブロック共重合ゴムを使用した場合は、ランダム共重
合ゴムに比べその使用量が少なくても−15℃における
50%破壊エネルギー(J)が同等の値を示し、その使
用量が同一の場合には高い値を示す。
【0073】実施例1〜15、比較例1〜3の発泡体層
に積層された樹脂層のMFRは、10g/10分〜30
g/10分の範囲内であった。
【0074】実施例、比較例に示した多層発泡板の耐折
性、曲げ弾性率、低温耐衝撃性の評価は以下により行っ
た。
【0075】(耐折性)試験片の長さ方向が押出方向
(MD)となる長さ110mm×幅15mm×厚さ(多
層発泡板の全厚)の試験片を作製し、長さ方向中央部に
試験片の全幅(15mm)にけい線を形成する押し刃
(先端角度72度)を片面に当接し、(片面のみに樹脂
層が積層された多層板は樹脂層側に当接、また実施例1
2は、樹脂層(A)側に当接)押し込み量が多層発泡板
の全厚に対して90%となるように、押圧時間3秒、押
圧0.4MPaで押圧してけい線を形成した。この試験
片を用いて耐折試験を行った。試験は、JIS P 8
115(1994)に準じて、荷重:10N、折り曲げ
部R:0.38mmとし、試験片の一端を固定し左右へ
135度の角度に折り曲げ、1分間に左右合わせて17
5回折り曲げる速度で行った。試験は試験片10個につ
いて、けい線部に裂け目が発生するまでの折り曲げ回数
を測定し、平均値を求め下記のように評価した。 ○:1000回で裂け目発生せず。 △:100回以上1000回未満で裂け目が発生。 ×:100回未満で裂け目発生。 実施例1〜15の多層発泡板は、耐折回数が5000回
でもけい線部に裂け目が発生しなかった。
【0076】(曲げ弾性率)JIS K 7203(1
982)に準じて、多層発泡板の押出方向(MD)と幅
方向(TD)で測定した。試験片の長さ方向が押出方向
(MD)となる、長さ100mm×幅25mm×厚さ
(多層発泡板の全厚)を使用し、支点の先端R=5m
m、加圧の先端R=5mm、支点間の距離50mm、曲
げ速度10mm/分とした。試験片の押出方向と幅方向
のそれぞれについて10個を測定し平均値を求め、数値
の大きい方を多層発泡板の曲げ弾性率とした。なお、片
面のみに樹脂層が積層された多層発泡板は樹脂層面を下
側として測定した。また実施例12は、樹脂層(A)面
を下側として測定した。
【0077】(低温耐衝撃性)試験片の長さ方向が押出
方向(MD)となる、長さ150mm×幅120mm×
厚さ(多層発泡板の全厚)の試験片を、−15℃の雰囲
気に6時間以上保持した後、室温(23℃、湿度55
%)に取り出して2秒以内に任意の高さから球形の重錘
(重さ198.5g、直径36.5mm)を落下させ、
JIS K 7211(1976)に準じて落錘衝撃試
験を行い、50%破壊エネルギーを求めた。なお、片面
のみに樹脂層が積層された多層板は樹脂層面を下側とし
て測定した。また実施例12は、樹脂層(A)面を下側
として測定した。 ×:−15℃における50%破壊エネルギーが0.75
未満 ○:−15℃における50%破壊エネルギーが0.75
以上
【0078】実施例1〜15、比較例1〜3で得られた
多層発泡板を用いてJIS Z 1507(1989)
溝切り形、コード番号0201の箱形状(長さ430m
m、幅250mm、高さ230mm)とした。なお、実
施例11、12及び14については樹脂層(A)が箱の
外側となるようにした。前記した箱のけい線は、3本の
押し刃を用いて中央部の押し刃の高さが両端部の押し刃
の高さより0.1mm高く、中央部の押し刃と両端部の
押し刃との距離が2mmで各々の押し刃の幅は1mmで
あり、圧力13MPaで多層発泡板を押し込み、押圧時
間は5秒とした。長さ方向を多層発泡板の押出方向(M
D方向)としてけい線が外側となるように形成した。
【0079】(箱における側面のたわみ)前記した箱に
15kgの樹脂ペレットを収納した箱を5段に段積みに
する前のたわみを0点として、最下段の箱における側面
(長さ430mm×高さ230mmの面における中央
部)のたわみを測定した。その結果、本発明実施例の多
層発泡板を用いた箱では、24時間後のたわみは4mm
〜6mmであった。
【0080】(箱の低温落下テスト)箱の底面とコンク
リート床面とが平行となるように2℃の雰囲気下で1m
の高さから箱をコンクリート床へ落下させた。その結
果、本発明実施例の多層発泡板を用いた箱では、箱の破
損は認められなかった。一方、比較例1,2の多層発泡
板を用いた箱では、箱の破損が認められた。
【0081】
【表1】
【0082】
【表2】
【0083】
【表3】
【0084】
【表4】
【0085】
【表5】
【0086】
【表6】
【0087】
【表7】
【0088】
【発明の効果】以上のように、本発明の多層発泡板は軽
量で、剛性を有し、しかも耐折性、低温耐衝撃性に優れ
た多層ポリプロピレン系樹脂発泡板であり、各種の容器
仕切り板用材料、芯材、通い箱、収納箱などに好適なも
のである。本発明の発泡体層の両面に樹脂層が積層さ
れ、最外層に位置する樹脂層が熱可塑性エラストマーを
含有するポリプロピレン系樹脂組成物から構成された多
層発泡板は耐折性および低温耐衝撃性に特に優れてお
り、このような多層発泡板をスジ押し加工して形成され
る組立箱は、ヒンジ部分の耐折性が従来のものよりもは
るかに優れており、箱の組立、折りたたみを繰り返し行
ってもヒンジ部分から裂けることがなく、また箱容器に
収納物を収納し、低温下で落下させても箱容器自体が破
損することがない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 65/40 B31B 7/20 4F100 C08L 23/10 7/25 4J002 // B31B 7/20 B65D 6/14 B 7/25 5/42 Z B65D 6/14 5/48 101Z (72)発明者 直井 洋輔 栃木県鹿沼市さつき町10−3 株式会社ジ ェイエスピー鹿沼研究所内 (72)発明者 百瀬 義昭 栃木県鹿沼市さつき町10−3 株式会社ジ ェイエスピー鹿沼研究所内 Fターム(参考) 3E060 AA03 AB02 BC01 BC04 DA11 3E061 AA01 AB12 3E062 AA01 AB07 AC02 AC07 JA08 JB23 JC02 3E075 BA01 BB12 CA01 DB12 DB22 GA02 3E086 AD02 BA15 BA16 BA35 BB90 DA08 4F100 AK07A AK07B AK07C AK07D AK07E AL05B AL05D AL09B AL09D BA02 BA03 BA05 BA10A BA10B DJ01A GB16 GB23 JA06B JA06C JA06D JB16B JB16D JK07 YY00 YY00B YY00C YY00D 4J002 BB052 BB121 BB141 BB152 BP012 BP022 GF00 GG00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多層ポリプロピレン系樹脂発泡板におい
    て、ポリプロピレン系樹脂発泡体層の少なくとも一方の
    面に、熱可塑性エラストマーを含有するポリプロピレン
    系樹脂組成物からなる樹脂層(A)が積層されてなり、
    JIS P 8115(1994)に基づいて測定され
    る耐折回数が1000回以上であり、かつ曲げ弾性率が
    200MPa以上であることを特徴とする多層ポリプロ
    ピレン系樹脂発泡板。
  2. 【請求項2】多層ポリプロピレン系樹脂発泡板におい
    て、ポリプロピレン系樹脂発泡体層の少なくとも一方の
    面に、メルトフローレイト(MFR)が8g/10分〜
    50g/10分の範囲にあるポリプロピレン系樹脂を2
    5重量%以上含有するポリプロピレン系樹脂組成物から
    なる樹脂層(B)が積層され、該樹脂層(B)を介して
    熱可塑性エラストマーを含有するポリプロピレン系樹脂
    組成物からなる樹脂層(A)が積層されてなり、JIS
    P 8115(1994)に基づいて測定される耐折
    回数が1000回以上であり、かつ曲げ弾性率が200
    MPa以上であることを特徴とする多層ポリプロピレン
    系樹脂発泡板。
  3. 【請求項3】熱可塑性エラストマーを含有するポリプロ
    ピレン系樹脂組成物からなる樹脂層(A)が多層ポリプ
    ロピレン系樹脂発泡板の最外層に位置して積層されてい
    ることを特徴とする請求項1または2記載の多層ポリプ
    ロピレン系樹脂発泡板。
  4. 【請求項4】樹脂層(B)を構成するポリプロピレン系
    樹脂組成物は、メルトフローレイト(MFR)が15g
    /10分〜50g/10分の範囲にあるポリプロピレン
    系樹脂を25重量%〜50重量%含有することを特徴と
    する請求項2記載の多層ポリプロピレン系樹脂発泡板。
  5. 【請求項5】ポリプロピレン系樹脂発泡体層の少なくと
    も一方の面に樹脂層(A)が積層され、該樹脂層(A)
    を構成するポリプロピレン系樹脂組成物はメルトフロー
    レイト(MFR)が8g/10分〜50g/10分の範
    囲にあるポリプロピレン系樹脂を25重量%以上含有す
    ることを特徴とする請求項1または2記載の多層ポリプ
    ロピレン系樹脂発泡板。
  6. 【請求項6】多層ポリプロピレン系樹脂発泡板におい
    て、ポリプロピレン系樹脂発泡体層の少なくとも一方の
    面に、メルトフローレイト(MFR)が8g/10分〜
    50g/10分の範囲にあるポリプロピレン系樹脂と熱
    可塑性エラストマーを含有するポリプロピレン系樹脂組
    成物からなる樹脂層(D)が積層され、該樹脂層(D)
    を介してポリプロピレン系樹脂からなる樹脂層(C)が
    積層されてなり、JIS P 8115(1994)に
    基づいて測定される耐折回数が1000回以上であり、
    かつ曲げ弾性率が200MPa以上であることを特徴と
    する多層ポリプロピレン系樹脂発泡板。
  7. 【請求項7】熱可塑性エラストマーがオレフィン系エラ
    ストマーであることを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    かに記載の多層ポリプロピレン系樹脂発泡板。
  8. 【請求項8】ポリプロピレン系樹脂発泡体層の両面に樹
    脂層(A)が最外層に位置して積層されてなる請求項1
    〜5または7のいずれかに記載の多層ポリプロピレン系
    樹脂発泡板より形成してなる組立箱。
  9. 【請求項9】ポリプロピレン系樹脂発泡体層の両面に樹
    脂層(C)が最外層に位置して積層されてなる請求項6
    または7記載の多層ポリプロピレン系樹脂発泡板より形
    成してなる組立箱。
JP2001267352A 2001-03-08 2001-09-04 多層ポリプロピレン系樹脂発泡板およびその組立箱 Expired - Fee Related JP4610139B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001267352A JP4610139B2 (ja) 2001-03-08 2001-09-04 多層ポリプロピレン系樹脂発泡板およびその組立箱

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-64726 2001-03-08
JP2001064726 2001-03-08
JP2001267352A JP4610139B2 (ja) 2001-03-08 2001-09-04 多層ポリプロピレン系樹脂発泡板およびその組立箱

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002331624A true JP2002331624A (ja) 2002-11-19
JP4610139B2 JP4610139B2 (ja) 2011-01-12

Family

ID=26610858

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001267352A Expired - Fee Related JP4610139B2 (ja) 2001-03-08 2001-09-04 多層ポリプロピレン系樹脂発泡板およびその組立箱

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4610139B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006326978A (ja) * 2005-05-25 2006-12-07 Toyobo Co Ltd 印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルム
JP2018134855A (ja) * 2017-02-22 2018-08-30 日本ポリプロ株式会社 加飾フィルムおよびそれを用いた加飾成形体の製造方法
WO2020158886A1 (ja) * 2019-01-31 2020-08-06 積水化学工業株式会社 多層発泡体シート
CN114213755A (zh) * 2021-12-23 2022-03-22 上海日之升科技有限公司 一种疏水持久抗菌聚丙烯复合材料及其制备方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108216833B (zh) * 2017-12-07 2020-12-08 卓成(苏州)包装科技有限公司 一种折叠式周装箱制作工艺

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0568828U (ja) * 1992-02-25 1993-09-17 積水化成品工業株式会社 ホモポリプロピレン発泡シ−トよりなる熱融着箱
JPH0995542A (ja) * 1995-09-29 1997-04-08 Showa Denko Kk 塗装された樹脂成形物を利用した多層樹脂成形物
JPH1134251A (ja) * 1997-07-11 1999-02-09 Haishiito Kogyo Kk 食品容器材料及びその製造方法
JPH11277696A (ja) * 1998-02-02 1999-10-12 Jsp Corp プロピレン系樹脂発泡積層平板の製造方法及びプロピレン系樹脂発泡積層平板
JP2002178462A (ja) * 2000-12-11 2002-06-26 Nissen Chemitec Corp シート体及びこのシート体にて製造される成形体

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0568828U (ja) * 1992-02-25 1993-09-17 積水化成品工業株式会社 ホモポリプロピレン発泡シ−トよりなる熱融着箱
JPH0995542A (ja) * 1995-09-29 1997-04-08 Showa Denko Kk 塗装された樹脂成形物を利用した多層樹脂成形物
JPH1134251A (ja) * 1997-07-11 1999-02-09 Haishiito Kogyo Kk 食品容器材料及びその製造方法
JPH11277696A (ja) * 1998-02-02 1999-10-12 Jsp Corp プロピレン系樹脂発泡積層平板の製造方法及びプロピレン系樹脂発泡積層平板
JP2002178462A (ja) * 2000-12-11 2002-06-26 Nissen Chemitec Corp シート体及びこのシート体にて製造される成形体

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006326978A (ja) * 2005-05-25 2006-12-07 Toyobo Co Ltd 印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルム
JP2018134855A (ja) * 2017-02-22 2018-08-30 日本ポリプロ株式会社 加飾フィルムおよびそれを用いた加飾成形体の製造方法
WO2020158886A1 (ja) * 2019-01-31 2020-08-06 積水化学工業株式会社 多層発泡体シート
JPWO2020158886A1 (ja) * 2019-01-31 2021-12-09 積水化学工業株式会社 多層発泡体シート
CN114213755A (zh) * 2021-12-23 2022-03-22 上海日之升科技有限公司 一种疏水持久抗菌聚丙烯复合材料及其制备方法
CN114213755B (zh) * 2021-12-23 2023-10-17 上海日之升科技有限公司 一种疏水持久抗菌聚丙烯复合材料及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4610139B2 (ja) 2011-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5462794A (en) Foamed core-reclaim multi layer sheet having improved resistance to barrier film delamination
CA2280070C (en) Insulated foam board systems and methods of producing the same
JP4803721B2 (ja) ポリエチレン系樹脂積層発泡体
JP5378757B2 (ja) ポリスチレン系樹脂製発泡二軸延伸シート及びその製造方法並びにこのシート製の成形品
JP6832260B2 (ja) 間紙
WO2015133354A1 (ja) 多層発泡シート及びガラス板用間紙
JP4276488B2 (ja) ポリエチレン系樹脂押出発泡シート、該発泡シートの成形体、組立箱、コンクリート型枠用内張りシート及び発泡シートの製造方法
JP2008207471A (ja) 熱成形用積層シート及び包装用容器
US6492015B1 (en) Composite sheet having foamed polycarbonate resin layer and non-foamed polycarbonate resin layer
TWI829818B (zh) 聚苯乙烯系樹脂多層發泡片及使用該發泡片的間隔紙
JP2007160904A (ja) 共押出積層発泡体及びその成形体
JP6429322B2 (ja) ガラス板用間紙
JP2002331624A (ja) 多層ポリプロピレン系樹脂発泡板およびその組立箱
JP4484184B2 (ja) ポリスチレン系樹脂発泡シート及び熱可塑性樹脂積層発泡シート、並びにそれらの容器
JP4458905B2 (ja) 発泡ポリエチレン系樹脂包装用容器及びその製造方法
US20060022366A1 (en) Method of producing polystyrene-based resin foam street
JP6280718B2 (ja) 積層発泡シート、及び、容器
WO1999014266A1 (fr) Materiau de resine pour le moulage de mousse, feuille de mousse obtenue et son procede de fabrication
JP2000103016A (ja) ポリスチレン系樹脂発泡体/ポリオレフィン系樹脂多層体
JP2007131766A (ja) ポリプロピレン系樹脂発泡シート、ポリプロピレン系樹脂積層発泡シートおよびそれらを熱成形して得られる容器
JP4338114B2 (ja) ポリスチレン系樹脂発泡体/ポリオレフィン系樹脂多層体
JP4565481B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂発泡体/ポリオレフィン系樹脂多層体、容器本体、包装容器及び食品包装体
JP2006248187A (ja) ポリプロピレン系樹脂積層発泡シート、その製造方法及びその成形体
JP2005307024A (ja) ポリプロピレン系樹脂発泡シートおよび成形体
JP2019025858A (ja) ポリスチレン系樹脂積層発泡シート及び包装用容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080811

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100803

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100910

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101006

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101012

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131022

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4610139

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees