JP2002331234A - 攪拌装置及びそれを用いた反応装置並びに半自動合成装置 - Google Patents

攪拌装置及びそれを用いた反応装置並びに半自動合成装置

Info

Publication number
JP2002331234A
JP2002331234A JP2001168827A JP2001168827A JP2002331234A JP 2002331234 A JP2002331234 A JP 2002331234A JP 2001168827 A JP2001168827 A JP 2001168827A JP 2001168827 A JP2001168827 A JP 2001168827A JP 2002331234 A JP2002331234 A JP 2002331234A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
support
stirring
container
fixed shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001168827A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Kanzaki
吉夫 神崎
Koreatsu Ito
維厚 伊藤
Munehiro Kanzaki
宗裕 神崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
UNI CHEMICAL CO Ltd
Uni-Chemical Co Ltd
Original Assignee
UNI CHEMICAL CO Ltd
Uni-Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by UNI CHEMICAL CO Ltd, Uni-Chemical Co Ltd filed Critical UNI CHEMICAL CO Ltd
Priority to JP2001168827A priority Critical patent/JP2002331234A/ja
Publication of JP2002331234A publication Critical patent/JP2002331234A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸性条件下での反応に使用しても腐食の問
題のない攪拌用回転子を有する攪拌装置、及びそれを使
用した反応装置並びに半自動合成装置を提供する。 【解決手段】 容器2 と、回転磁場の作用により回転す
る攪拌用回転子1 とを有し、容器2 は底部中心から垂直
に突出する固定軸23を有し、回転子1 は、側端に下方垂
直部11b,11b を有するヨーク部材11からなる支持体と、
ヨーク部材11に取り付けられ固定軸23を挿入するために
下端が開口した筒部材12とを有し、筒部材12に挿入され
た固定軸23の上端部は筒部材12の穴の上端面に当接する
ことを特徴とする攪拌装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は強力回転磁場の作用
を受ける容器中のヨーク(永久磁石を担持してもよい)
のような支持体の回転によって、各種物質が攪拌される
のに好適な攪拌装置及びそれを用いた反応装置並びに半
自動合成装置に関し、特に酸性条件で反応を行なう場合
に好適な攪拌装置及びそれを用いた反応装置並びに半自
動合成装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】有機高
分子の合成、塗料製造における色合わせ調合、接着剤の
調製等では、高粘度溶液の攪拌混合を行うことが多い。
攪拌される溶液には酸、有機溶剤等が混入されている場
合が多く、攪拌装置には耐酸性や耐アルカリ性等の耐薬
品性及び耐摩耗性が要求される。また攪拌混合は減圧あ
るいは加圧の容器中でおこなわれることも多い。
【0003】従来のマグネチックスターラーで使用され
るフッ素樹脂内に密閉された棒状、中太状又は端太状の
形状を有する鉄片の回転子は、低粘度溶液の攪拌用に適
しているが、高粘度溶液に対しては攪拌力が弱く、容器
内の液体全体を均一に攪拌することができない。一方、
高粘度溶液等の攪拌に従来から使用されている、末端に
攪拌用羽根を有するシャフトを容器内に挿入し、回転さ
せて攪拌を行う攪拌装置では、容器を減圧又は加圧して
使用する場合にシャフトの貫通部をシールして密閉する
必要がある。このため、装置が複雑になるとともに、シ
ール部の交換等の補修維持が必要になるという問題があ
る。
【0004】そこで本発明者は、高粘度溶液用の反応装
置として、反応容器が上面に嵌入される筐体と、反応容
器を加熱及び/又は冷却する手段を有する温度制御装置
と、反応容器の下部に設けられた回転磁場装置と、反応
容器内に置かれ、回転磁場装置の作用により回転する回
転子とを有し、回転子はヨーク部材と、ヨーク部材の下
面中心部に取り付けられたボールベアリングとを有し、
ボールベアリングは、複数のボールを回転自在に保持す
るとともに複数の貫通孔が形成された円筒部材を有し、
複数のボールの下端部は円筒部材の下端より露出してい
る実験用反応装置( 特開平11-128731 号) 、及び上方に
開口する固定容器が上面に嵌入されている筐体と、固定
容器の下方に設けられた回転磁場装置と、固定容器内に
置かれ、下部に回転磁場装置の作用により回転する回転
子が固定された反応容器と、反応容器の上部より挿入さ
れた攪拌部材とを有し、回転子はヨーク部材と、ヨーク
部材の下面中心部に取り付けられたベアリングとを有す
る攪拌装置(特開平11-244680 号)を提案した。
【0005】上記いずれの装置でも、回転子は下方の回
転磁場装置により発生する回転磁場に従って容易に回転
するように、ヨーク状の支持体を有するとともに、ヨー
ク状の支持体の下面にベアリングが取り付けられてい
る。そのため、高粘度溶液であっても十分に攪拌するこ
とができる。
【0006】しかしながら、回転子に用いるベアリング
ボールは通常ステンレススチール又はセラミック製であ
り、酸性条件下での反応の場合には腐食の問題が生じる
ことが分かった。攪拌用回転子のヨーク部材等の他の部
分は耐酸性樹脂等によるコーティングで保護することが
できるが、ベアリングボールはコーティングすることが
できない。
【0007】また近年コンピュータを利用して多種多様
な任意の化合物の合成を行う半自動合成装置が開発され
ており、一連の合成操作である薬剤添加、温度調整、撹
拌、pH調整、装置の洗浄等が連続的に行なわれてい
る。このような自動合成装置を用いて複数の流体薬剤を
反応させる場合、薬剤を貯留する複数の薬剤タンクと反
応容器とをいかに連通させるかが問題となる。
【0008】各薬剤タンクと反応容器とを直接接続し、
薬剤の数だけ薬剤供給ラインを設ける場合、配管が入り
組んで装置が大型化し、設置にスペースをとるととも
に、コスト高となる。また薬剤の数を増減する場合、薬
剤供給ラインの数にあわせて、反応容器の外部接続部品
を交換しなければならない等の問題がある。
【0009】一方、複数の薬剤タンクを一本の薬剤供給
ラインを用いて反応容器に連通する場合、ライン内部で
異なる薬剤が混合し、正確な薬剤供給量を把握できず、
反応が不正確になるという問題がある。また薬剤の組み
合わせによっては、供給ライン内で反応が起こって、閉
塞する恐れがある。
【0010】また反応容器内窒素置換、薬剤(複数)添
加、強力攪拌、温度制御、圧力制御及び反応過程の変数
を検出記録するとともに、コンピュータからの指示を通
して反応過程を制御できる小型の半自動合成装置がな
く、実験者が恒温槽、攪拌機等を自分で組み立てて使用
しているため、手間がかかる上に、急激な発熱反応、吸
熱反応に対応した適切な温度制御や、高粘度溶液に対す
る十分な攪拌が必ずしも実現されていない。
【0011】従って本発明の第一の目的は、酸性条件下
での反応に使用しても腐食の問題のない攪拌用回転子を
有する攪拌装置、及びそれを使用した反応装置を提供す
ることである。
【0012】本発明の第二の目的は、比較的簡単な配管
構成により、複数の流体薬剤を一種ずつ混合することな
く反応容器に供給する薬剤供給系統と、反応容器内の雰
囲気ガスによる置換系統と、攪拌装置と、圧力制御と、
温度制御とを一体に組み込み、かつ酸性条件下での反応
に使用しても腐食の問題のない半自動合成装置を提供す
ることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は、(a) 下方の回転磁場装置により発
生する回転磁場に従って回転するヨーク(永久磁石を担
持しても良い)のような支持体を有する攪拌用回転子に
おいて、ベアリングの代わりに軸支構造とすることによ
り、精確な回転を確保するとともに、高粘度溶液でも十
分に攪拌でき、かつ酸性条件下でも腐食の問題がなくな
ること、(b) 回転子を容器の固定軸により支持する構造
とすれば、回転子の回転が非常に滑らかになるだけでな
く、回転中心から半径方向片側にのみ延在する構造とす
ることもできることを発見した。本発明者はまた、複数
の流体薬剤を一種ずつ反応容器に供給する半自動合成装
置において、複数の薬剤タンクと反応容器とを連通する
配管構成を、反応容器と溶媒タンクとを連通する第一の
ラインと、複数の薬剤タンクをそれぞれ独立に第一のラ
インに連通する第二のラインと、第一のラインと第二の
ラインの各々の接続部又はその近傍に設けられた弁と、
第二のラインのいずれか1つが第一のラインと連通する
ように弁を制御する手段で構成することにより、簡単な
配管構成で複数の薬剤を混合することなく反応容器に供
給することができることを発見した。本発明はかかる発
見に基づき完成した。
【0014】すなわち、本発明の攪拌装置は、容器と、
回転磁場の作用により回転する攪拌用回転子とを有し、
前記容器は底部中心から垂直に突出する固定軸を有し、
前記回転子は、側端に少なくとも1つの下方垂直部を有
する支持体と、前記支持体に取り付けられ前記固定軸を
挿入するために下端が開口した筒部材とを有し、前記筒
部材に挿入された前記固定軸の上端部は前記筒部材の穴
の上端面に当接することを特徴とする。
【0015】本発明においては、筒部材の上端部に取り
付けられて固定軸との当接面を形成するストッパを有す
るのが好ましい。本発明の一実施例では、筒部材の上部
内ネジとストッパの外側の外ネジを螺合する。ストッパ
を昇降させることにより、固定軸に対する支持体の位置
決めを精密に行なうことができる。
【0016】本発明の好ましい実施例では、筒部材は、
固定軸を挿入する筒本体部と、筒本体部の下端に設けら
れたテーパ状開口部を有するナット部と、前記筒本体部
の上端部に螺着して固定軸との当接面を形成するストッ
パとを有し、筒部材は支持体のほぼ回転中心に下方から
螺着されて支持体の上方に突出している。筒部材とスト
ッパの間にパッキン等の密閉部材を取り付けるのが好ま
しい。密閉部材を用いることにより筒部材の穴に空気が
保持され、容器の内容物の侵入を防ぐことができる。
【0017】少なくとも筒部材を支持体に取り付ける方
法は、筒部材の筒表面にオスネジ山を設け、他方支持体
にメスネジを切り、両者の連結はねじ連結とし、ナット
にて固定する方法とするのが好ましい。これにより、容
器底部面から下方垂直部の高さの位置を精密に調節、決
定することができる。
【0018】支持体は側端に一対の下方垂直部を有する
軟磁性ヨーク部材であり、筒部材は軟磁性ヨーク部材の
中心に垂直に取り付けるのが好ましい。なお垂直部に十
分に強力な永久磁石が固定されている場合には、支持体
は軟磁性材のヨーク部材でなくてもよい。
【0019】本発明の別の実施例では、支持体は下方垂
直部と水平部とからなり、水平部は下方垂直部の幅より
狭い。別の実施例による支持体は、半径方向先端部に取
り付けられた永久磁石の幅より狭い水平部を有する。水
平部の下では、特に回転軸付近で容器の内容物の攪拌が
不十分になる傾向があるが、水平部の幅を狭くすること
により回転軸付近にも攪拌流を起こすことができる。
【0020】少なくとも支持体は、耐酸性や耐アルカリ
性等の耐薬品性を有する樹脂、セラミック、ホウロウ又
はガラスで被覆されているのが好ましい。また容器の内
面も同様に耐薬品性を有する樹脂、セラミック、ホウロ
ウ又はガラスで被覆されているのが好ましい。
【0021】また攪拌用回転子に、支持体の上方及び/
又は下方に延在する少なくとも1つの攪拌部材を設ける
のが好ましい。本発明の好ましい実施例では、支持体の
下方に延在する攪拌部材は前記支持体の回転中心又はそ
の付近に取り付けられている。
【0022】本発明の好ましい実施例では、容器底部中
心から垂直に突出する固定軸の根元に耐摩耗性樹脂部材
が取り付けられている。これは、前記固定軸と筒部材の
摩擦による異物の流出を防止するパッキンの役割を果た
す。さらに、固定軸の根元には前記固定軸に螺合するナ
ットが取り付けられているのが好ましい。ナットは固定
軸の垂直性を確実にするとともに、支持体下部の回転軸
付近における攪拌が不十分な領域を低減することができ
る。
【0023】本発明の別の実施例による攪拌装置は、容
器と、回転磁場の作用により回転する攪拌用回転子とを
有し、容器は底部中心から垂直に突出する固定軸を有
し、回転子は、ほぼ回転中心から容器壁面付近まで延在
する水平部を有する支持体と、前記支持体の半径方向先
端部に取り付けられた永久磁石と、前記支持体の上方に
延在する攪拌部材と、前記支持体に取り付けられ前記固
定軸を挿入するために下端が開口した筒部材とを有し、
前記筒部材に挿入された前記固定軸の上端部は前記筒部
材の穴の上端面に当接することを特徴とする。
【0024】本発明のさらに別の実施例による攪拌装置
は、容器と、回転磁場の作用により回転する攪拌用回転
子とを有し、容器は底部中心から垂直に突出する固定軸
を有し、回転子は、側端に少なくとも1つの下方垂直部
を有する支持体と、支持体の上面に固定された上部開口
円筒状回転容器と、回転容器内に延在する固定攪拌棒
と、支持体に取り付けられ固定軸を挿入するために下端
が開口した筒部材とを有し、筒部材に挿入された固定軸
の上端部は前記筒部材の穴の上端面に当接し、前記回転
子の回転により前記回転容器の内容物が攪拌されること
を特徴とする。固定攪拌棒を設けた回転容器に液体又は
粉体を入れておき、回転容器が固定されている支持体を
回転させると、回転容器内の液体又は粉体は固定攪拌棒
により攪拌される。固定攪拌棒の形状及び回転容器の回
転速度の調節により、攪拌条件を自由に制御することが
できる。
【0025】本発明の反応装置は、上記攪拌用回転子を
有する反応容器と、前記反応容器の下部に設けられた前
記回転子を磁力の作用により回転させる回転磁場装置と
を有し、前記反応容器は底部中心から垂直に突出する固
定軸を有し、前記回転子は、側端に少なくとも1つの下
方垂直部を有する支持体と、前記支持体に取り付けられ
前記固定軸を挿入するために下端が開口した筒部材とを
有し、筒部材に挿入された固定軸の上端部は筒部材の穴
の上端面に当接することを特徴とする。
【0026】回転磁場装置は、回転磁場の回転速度を変
化させる変速手段、反応容器を加熱及び/又は冷却する
手段を有する温度調節部、及び反応容器内を減圧又は加
圧する手段からなる圧力調節部の少なくとも1つを有す
るのが好ましい。反応装置はまた、反応容器を上下及び
水平方向に移動自在に支持する手段を有するのが好まし
い。
【0027】反応容器は、複数の外部接続口を有する蓋
部材を有し、蓋部材の裏面は、外部接続口部分を除き、
着脱可能な耐薬品性シールで被覆されているのが好まし
い。
【0028】反応装置は、回転子の回転数を検出する手
段を有するのが好ましい。回転磁場装置はさらに、回転
トルクを測定し、コンピュータに出力する手段を有する
のが好ましい。
【0029】本発明の反応装置はさらに、反応溶液の粘
度を測定する手段を有し、反応溶液の粘度を測定する手
段は、異なる粘度を有する複数の標準溶液を用いて、回
転トルクと粘度の関係を求める手段と、得られた前記回
転トルクと粘度の関係を用いて、反応溶液の回転トルク
から反応溶液の粘度を求める手段とを有するのが好まし
い。
【0030】本発明の反応装置はさらに、反応熱量変動
を測定する手段を有し、反応熱量変動の測定手段は反応
溶液と実質的に同じ比熱を有し、かつ反応溶液と同重量
の参照溶液を用い、反応装置の加熱速度及び/又は冷却
速度を求める手段と、得られた加熱速度及び/又は冷却
速度を用いて、反応の温度経時変化から熱量変動速度を
求める手段と、熱量変動速度から反応の熱量変動を求め
る手段とを有するのが好ましい。
【0031】複数の流体薬剤を選択的に反応装置に供給
する本発明の半自動合成装置は、反応装置は、攪拌用回
転子を有する反応容器と、前記反応容器の下部に設けら
れた回転磁場装置とを有し、前記反応容器は底部中心か
ら垂直に突出する固定軸を有し、前記回転子は、側端に
少なくとも1つの下方垂直部を有する支持体と、前記支
持体に取り付けられ固定軸を挿入するために下端が開口
した筒部材とを有し、筒部材に挿入された固定軸の上端
部は筒部材の穴の上端面に当接し、前記半自動合成装置
はさらに溶媒タンクと、各薬剤を貯留する複数の薬剤タ
ンクと、前記反応容器と前記溶媒タンクとを連通する第
一のラインと、前記複数の薬剤タンクをそれぞれ独立に
前記第一のラインに連通する第二のラインと、前記第一
のラインと各々の前記第二のラインとの接続部又はその
近傍に設けられた弁と、前記第二のラインのいずれか1
つが前記第一のラインと連通するよう前記弁を制御する
手段とを有することを特徴とする。
【0032】本発明のさらに好ましい実施例では、半自
動合成装置は、複数の触媒タンクと、第一のラインとは
独立に反応容器と溶媒タンクとを連通する第三のライン
と、複数の触媒タンクをそれぞれ独立に第三のラインに
連通する第四のラインと、第三のラインと各々の第四の
ラインとの各接続部又はその近傍に設けられた弁と、第
四のラインのいずれか1つが第三のラインと連通するよ
う弁を制御する手段とを有するのが好ましい。前記弁は
三方弁であり、第一のラインと第二のラインの接続部、
及び/又は第三のラインと第四のラインの接続部に設け
られている。
【0033】
【発明の実施の態様】以下本発明の実施例による攪拌装
置、及びそれを用いた反応装置並びに半自動合成装置を
添付図面を参照して説明するが、本発明はこれらの実施
例に限定されない。
【0034】[1] 攪拌装置 図1は本発明の一実施例による攪拌装置を示す。この攪
拌装置は支持体としては軟磁性材からなるヨーク部材を
使用し、それに永久磁石を取り付けているが、本発明は
これに限定されることはなく、永久磁石を有する場合に
は支持体は非磁性体でも良い。以下、軟磁性材からなる
ヨーク部材に永久磁石を取り付けた場合について詳細に
説明する。
【0035】本実施例の攪拌装置は、攪拌用回転子1
と、容器2とを有する。攪拌用回転子1は水平な中間部
11a と、中間部11a の両側端に設けられた下方に突出す
る垂直部11b 、11b とを有する実質的にコの字型のヨー
ク部材11と、ヨーク部材11の中間部11a の下面中心にネ
ジ15により取り付けられた筒部材12と、ヨーク部材11の
各垂直部11b 、11b と筒部材12の間に配置され、ヨーク
部材11に固定された一対の永久磁石13、13と、ヨーク部
材11の上面に取り付けられた攪拌部材14とからなる。容
器2は僅かの隙間をあけて攪拌用回転子1を受承する大
きさの上部開口円筒状容器であり、底部の中心に固定軸
23が固定されている。
【0036】図2は容器2に固定された固定軸23と筒部
材12との関係を示す。固定軸23は固定の容易さからネジ
であるのが好ましい。ネジ式の固定軸23は、プラス又は
マイナス溝を有するか六角形状の頭部23aと、頭部23a
に続くネジ部23bと、テーパ状で丸みを帯びた先端を有
する先端部23cとからなる。ネジ式の固定軸23を容器2
の平坦な底部に固定するために、容器底部21に上方デン
ト部22を設ける。上方デント部22は平坦部22aと雌ネジ
部を有する突出部22bとからなる。
【0037】固定軸23は容器底部21の上方デント部22に
下からワッシャ24及びパッキン25を介して着脱自在に螺
着される。突出部22bのために雌ネジ部は十分な長さを
有し、固定軸23は容器底部21に対して正確に垂直に固定
される。また螺着の場合にはネジ部に溶液が進入するの
で、洗浄のために固定軸23が着脱自在であるのは有効で
ある。さらに反応中に溶液が外部に漏出するのを防止す
るために、パッキン25は液密性を保持する作用を有す
る。必要に応じ、螺着部を接着剤等によりシールしても
良い。また、突出部22b上に固定軸23と密着させて耐摩
耗性樹脂部材23dを取り付けると、筒部材12が突出部22b
と接触しても摩耗が防げるとともに、パッキンとして
も作用する。
【0038】筒部材12を固定するネジ15は平坦な又は凹
んだ下面を有し、ネジ15の下面に固定軸23の先端部23c
が当接する。ネジ15の下面より下に伸びる筒部材12の長
さは上方デント部22より突出する固定軸23より短いの
で、筒部材12の下面が上方デント部22から離隔した状態
で固定軸23の先端部23cはネジ15の下面に当接し、攪拌
用回転子1は固定軸23に回転自在に支持されることにな
る。
【0039】ヨーク部材11の両垂直部11b 、11b は、攪
拌用回転子1が固定軸23に回転自在に支持されたとき
に、容器底部21より僅かに浮く長さを有するので、永久
磁石13、13に不均等な磁力がかかっても、いずれか一方
の垂直部11b 、11b が容器底部21に接して、攪拌用回転
子1が大きく傾くことはない。なお永久磁石13、13はい
かなる場合でも容器底部21に接触しないように、その下
面が垂直部11b 、11b の下端より僅かに高いことが必要
である。
【0040】ヨーク部材11の上面に固定された攪拌部材
14は、攪拌効率を向上させる作用を有する。特に極めて
粘度の高い溶液を攪拌する場合や、高攪拌効率を求める
場合等に有効である。攪拌部材14の一例は、図3に示す
ように、垂直な2本の翼部14a 、14a と両翼部14a 、14
a の下端を一体的に連結する水平部14b からなる。図4
に示すように、ヨーク部材11の中間部11a の中心にネジ
穴11dが設けられており、攪拌部材14の水平部14b の中
心にもネジ穴14cが設けられている。そのため、ネジ15
により筒部材12と攪拌部材14とを同時にヨーク部材11に
螺着することができる。図3及び図4に示すように、ヨ
ーク部材11の上面には凹状11cが設けられており、攪拌
部材14の水平部14b がぴったり嵌合するようになってい
るので、ネジ15で螺着するだけで攪拌部材14はヨーク部
材11に強固に固定することができる。なおネジ15による
取り付け以外に、溶接、接着又は別のネジによる螺着に
よって攪拌部材14をヨーク部材11の上面に固定しても良
い。
【0041】両翼部14a 、14a はそれぞれ容器2の内壁
付近に位置し、その高さは少なくとも静止状態の高粘度
液体等の内容物よりも高くするのが好ましい。翼部14a
、14a の形状は丸棒状、角棒状、板状のいずれでも良
く、また曲面と平坦面とを組み合わせた形状でも良い。
さらに台形、円錐形等の形状とすることもできる。
【0042】図5は固定軸の別の例を示す。この例で
は、容器2の外部にワッシャ24が取り付けられ、容器2
の上方デント部22の上面にパッキン26及び固定部材27が
取り付けられている。固定部材27は中心にナットのよう
に雌ねじ部を有し、固定軸23に螺着されたときに固定軸
23の垂直性を確実にする作用を有する。ワッシャ24、パ
ッキン26及び固定部材27を取り付けるために、上方デン
ト部22の上下面は平坦である。パッキン26は上方デント
部22の上面と固定部材27との間にあるので、容器2内の
溶液がネジ部を通って漏出する恐れはない。
【0043】図6は筒部材62及び固定軸63の別の例を示
す。筒部材62は、ヨーク部材(図示せず)のネジ穴に螺
着するための雄ネジ部62aと、ストッパ用ネジ64を螺合
させるための雌ネジ部62bと、下端の六画形状の頭部62
cとを有する。頭部62cは貫通孔62e と連通するテーパ
部62dを有する。一方、固定軸63は雄ネジ部63aと、雄
ネジ部63aの下の六画形状の頭部63bと、テーパした先
端部63cとを有する。固定軸63が筒部材62の貫通孔62e
に進入する深さはストッパ用ネジ64により調節自在であ
る。そのため、筒部材62自体はヨーク部材のネジ穴に雄
ネジ部62aが螺合することにより固定される。
【0044】図7は本発明の別の実施例による攪拌用回
転子71を示す。この攪拌用回転子71のヨーク部材11には
永久磁石が固定されていない。これ以外は図1の攪拌用
回転子と同じである。ヨーク部材11は軟磁性材により形
成されているので、容器2の底面21の下方に設けられた
回転磁石(永久磁石又は電磁石)の磁力により、回転磁
石の回転とともに攪拌用回転子71は回転することができ
る。
【0045】図8及び図9は本発明の好ましい別の実施
例による攪拌用回転子81を示す。この攪拌用回転子81は
耐酸性や耐アルカリ性等の耐薬品性及び耐摩耗性に優れ
たもので、ヨーク部材11に永久磁石が固定されていない
だけでなく、ヨーク部材11の両垂直部11a、11aの下部
にシュー82、82が固定されている。シュー82、82は耐酸
性や耐アルカリ性等の耐薬品性及び耐摩耗性に優れた樹
脂又はセラミックにより形成する。このような樹脂とし
て、例えばポリオレフィン(ポリプロピレン、高密度ポ
リエチレン、超高分子量ポリエチレン等)やフッ素樹脂
等が挙げられる。また軟磁性材からなるヨーク部材11を
含む攪拌用回転子81全体を酸やアルカリ等の薬品から保
護するために、耐薬品性樹脂又はガラス等のコーティン
グ83を施すのが好ましい。耐薬品性樹脂としては、コー
ティング性を考慮してフッ素樹脂が好ましい。さらに攪
拌部材14も上記ポリオレフィンやフッ素樹脂等により形
成するのが好ましい。
【0046】図10及び図11は本発明の更に別の実施例に
よる攪拌用回転子101 を示す。攪拌用回転子101 は、外
面に雄ネジ部を有する筒部材112 と、筒部材112 に螺合
するナット116 と、筒部材112 の貫通孔の雌ネジ部に螺
合するストッパ用ネジ115 とを有する。ヨーク部材11の
中心には雌ネジ部が設けられているので、筒部材112は
ヨーク部材11に螺着され、強固に固定される。従って、
ネジ115 は固定軸23の位置決めを目的としたストッパと
して作用するだけである。
【0047】図12は本発明の更に別の実施例による攪拌
用回転子121 を示す。この攪拌用回転子121 は中心シャ
フト122 とその上端部のハブ123 に取り付けられる複数
の攪拌用羽根124 を有し、それ以外の点は図1の攪拌用
回転子と同じである。攪拌用羽根124 の形状自体は公知
のもので良い。
【0048】更に別の実施例による攪拌用回転子131 を
図13に示す。この実施例において、支持体135 は、筒部
材132 が位置する回転中心から半径方向片側にのみ延在
し、その先端の下方垂直部135bには永久磁石13が固定さ
れている。支持体135 の上方には実質的にL 字型の攪拌
部材134 が延在している。片側のみの支持体135 は閉磁
路を形成できないので、非磁性材により形成しても良
い。片側のみの支持体135 により、回転中心付近での攪
拌を十分に行なうことができる。攪拌が不十分である
と、反応剤の濃度や温度分布が不均一になり、異常反応
が起こるおそれがあるので、できるだけ避けなければな
らない。その点、この実施例の攪拌用回転子131 は、簡
単な構造ながら回転中心付近でも十分な攪拌を行なうこ
とができるという利点を有する。
【0049】図14は固定軸133 に取り付ける筒部材132
を示す。固定軸133 の外周雄ネジ部133aにナット147 が
螺合しているので、固定軸133 は容器2に強固に固定さ
れるとともに、攪拌が起こりにくい回転中心部付近の領
域を減少させる。
【0050】筒部材132 は、固定軸133 を挿入するため
の筒本体部143 と、テーパ状開口部144 を有するナット
部145 と、ストッパ用ネジ15とからなる。ストッパ用ネ
ジ15は筒本体部143 の上端部に螺着され、固定軸133 の
先端部 133bとの当接面15aを形成している。支持体135
の回転中心部には、筒本体部143 の外面に設けられた
雄ネジ部に螺合するように雌ネジ部が形成されており、
下方から雌ネジ部に螺着された筒本体部143 は支持体13
5 の上方に突出する。支持体135 の上方に突出した筒本
体部143 に攪拌部材134 を介してナット146 を螺着する
ことにより、筒部材132 及び攪拌部材134 を支持体135
に同時に固定することができる。
【0051】筒本体部143 の上端部とストッパ用ネジ15
との間に密閉部材としてパッキン142 が取り付けられる
ので、筒部材132 は下端のナット部145 にのみ開口部を
有することになる。この筒部材132 を容器2内の液体に
浸漬しても、筒部材132 内に液体は進入しない。そのた
め固定軸133 の先端部と筒部材132 内のストッパ15との
摩擦部分が液体に浸漬することはないので、摩擦部分か
ら固定軸133 及びストッパ15の金属が溶出することはな
い。
【0052】図13に示す実施例の一変形例を図15に示
す。この実施例においては、攪拌部材14は容器2のほぼ
直径方向に延在する水平部と、その両端から上方に延在
する両翼部14a 、14a とを有する。この構造により高い
攪拌効率を得ることができる。なお攪拌部材14以外は図
13で示す例と実質的に同じである。
【0053】図16は支持体の下方に攪拌部材164 を設け
た実施例を示す。この実施例では支持体は軟磁性ヨーク
部材11であり、永久磁石が固定されていない一対の下方
垂直部を有する。ヨーク部材11の下面の回転中心付近に
取り付けられた攪拌部材164はヨーク部材11の側方に延
在している。攪拌部材164 は垂直面を有するので、ヨー
ク部材11とともに回転することにより回転中心付近の攪
拌を十分にすることができる。
【0054】図17及び図18は更に別の実施例による攪拌
用回転子を示す。この実施例では、軟磁性ヨーク部材17
1 は水平部171aと、その両端に設けられた一対の下方垂
直部171b、171bとからなり、水平部171aの幅は下方垂直
部 171b、 171bの幅より狭い。このためヨーク部材17
1 の水平部171aの側面は回転中心に近くなり、回転中心
付近の攪拌を十分にすることができる。
【0055】図19は図17に示す実施例の一変形例を示
す。この実施例においては、ヨーク部材191 の半径方向
先端部に位置する一対の下方垂直部191b、191bに永久磁
石13、13が取り付けられ、水平部191aの幅は永久磁石1
3、13の幅より狭い。この構造のため、やはり回転中心
付近の攪拌を十分にすることができる。永久磁石を有す
るため、軟磁性ヨーク部材191 の代わりに非磁性の支持
体を使用しても良い。
【0056】図36は本発明の更に別の実施例による攪拌
装置を示す。この攪拌装置はヨーク部材511 の上部に上
部開口円筒状容器505 が固定された構造を有する。円筒
状容器505 内に、固定された攪拌棒507 が延びており、
容器505 の回転により容器505 の内容物は攪拌される。
それ以外の点は図1の攪拌用回転子と同じでよい。
【0057】本発明では、永久磁石の有無又は支持体の
形状に応じて、支持体を軟磁性材又は非磁性材により形
成することができる。軟磁性材の場合、軟磁性ステンレ
ススチール等の耐薬品性金属を用いるのが好ましい。ま
た非磁性材料の場合、耐薬品性、耐熱性等を有する材料
又は耐薬品被膜の形成が容易な材料を用いるのが好まし
く、非磁性ステンレススチール、セラミックス、高強度
プラスチック等が挙げられる。耐薬品性を向上させるた
めに、フッ素樹脂等の耐薬品性樹脂を支持体に被覆する
のが好ましい。
【0058】筒部材については、機械的強度、耐酸性や
耐アルカリ性等の耐薬品性、及び耐摩耗性の観点から、
ステンレススチール等の金属、ポリプロピレン、高密度
ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン等のポリオレフ
ィン樹脂、フッ素樹脂、セラミック等を用いるのが好ま
しい。なお筒部材の貫通孔内にコーティングを施こすの
は困難であるのみならず、筒部材の貫通孔内にコーティ
ングを施しても、回転中に固定軸と接触することが多
く、コーティングは摩耗するおそれがある。そのため、
極めて良好な耐薬品性を必要とする場合、筒部材自身を
耐薬品性に優れた材質により形成する必要がある。この
ためには例えば筒部材全体を超高分子量ポリエチレン等
のポリオレフィンにより形成すれば良い。
【0059】攪拌部材については、機械的強度及び耐薬
品性の観点からステンレススチール、ポリオレフィン樹
脂、フッ素樹脂等が好ましく、またポリオレフィン、フ
ッ素樹脂、ガラス等のコーティングを施しても良い。さ
らに耐酸性が必要な場合、ポリオレフィン樹脂、フッ素
樹脂等が好ましい。
【0060】永久磁石については、高い攪拌力を得るた
めに高磁力の永久磁石を用いるのが好ましい。このよう
な永久磁石として希土類磁石が好ましい。具体的には、
Nd2Fe14B を基本組成とするNd-Fe-B 系磁石や、Sm(Co-F
e-Cu-Zr) 7 、Sm(Co-Fe-Cu) 7 、Sm-Pr-Co5 、SmCo5
のSm-Co 系磁石が挙げられる。中でも、Nd-Fe-B 系磁石
が好ましい。Nd-Fe-B 系磁石は耐酸化性及び耐酸性に劣
るので、表面を完全に耐酸化性及び耐酸性に優れた樹脂
によりコーティングする必要がある。
【0061】容器については、反応に使用する溶液の組
成に応じて材質を選択することができる。通常の有機溶
剤溶液を使用する場合、容器はステンレススチール製で
良い。しかし優れた耐薬品性を必要とする場合には、セ
ラミック、ホウロウ、ガラス又は樹脂のライニングを施
す必要がある。
【0062】固定軸については、機械的強度、及び耐酸
性や耐アルカリ性等の耐薬品性の観点から、セラミック
ス、ステンレススチール等を用いるのが好ましい。固定
軸を容器に螺着する場合、螺着部から液漏れを防止する
ために、接着剤等で螺着部をシールしても良い。またネ
ジ式の固定軸を使用すると、洗浄の場合に着脱が容易で
あるので好ましい。
【0063】[2] 反応装置 図20は本発明の攪拌装置を有する反応装置の一例を示
す。反応装置は、筐体211 の中に配置された回転磁場装
置200 と、温度制御装置204 と、攪拌用回転子201 及び
容器202 からなる攪拌装置210 とからなる。反応装置は
さらに反応に伴う熱量変動を測定する手段と、反応溶液
の粘度を測定する手段を有することができる。以下本発
明の各構成部品をそれぞれ添付図面を参照して説明する
が、本発明はこれらの例に限定されない。
【0064】(1) 筐体 筐体211 は攪拌装置210 を支持するとともに回転磁場装
置等を保護する。筐体211 はいかなる形状でもよく、例
えば円柱状、立方体状等とすることができる。図20に示
すように、筐体211 の底部には、振動を吸収するために
四隅にゴム足212 が設けられている。また回転磁場装置
200 の内部部品をメンテナンスしやすいように、筐体21
1 は2つ以上のパーツからなり、ネジ等で固定されてい
る。
【0065】筐体211 に1本以上のシャフト213 等を取
り付け、攪拌装置210 をパワークランプ等の部材214 で
シャフト213 に固定することにより、攪拌装置210 と筐
体211 とを一体的に固定し、振動による攪拌装置のずれ
を防ぐことができる。
【0066】(2) 回転磁場装置 回転磁場装置200 は、図21に示すように筐体211 の底面
に固定された水平支持体201 と、支持体201 のベアリン
グ203 、204 によって回転自在に支持された回転軸205
と、回転軸205 の先端に固着されたプーリ206 と、プー
リ206 の上面に回転軸に対してほぼ対称に固定されてい
る2つ以上の永久磁石207 と、ベルト208 によってプー
リ206 と連結したモータ209 とを有する。さらにモータ
209 には電源装置、モータ制御装置209c等が接続されて
いる。プーリ206 は、ベルト208によりモータ209 の先
端に固定されたプーリ209aと連結されている。永久磁石
を固定したときにヨークとして作用し得るように、プー
リ206 は軟磁性材料により形成するのが好ましい。
【0067】プーリ206 の上面に回転対称に固定された
永久磁石207 の数は偶数とするのが好ましく、また交互
に反対の磁極が上方を向くように配置されている。永久
磁石材料としては、KS磁石、NKS磁石、フェライト
磁石、希土類磁石等が挙げられるが、高磁束密度の観点
から希土類磁石が好ましく、特にNd-Fe-B 系希土類磁石
が好ましい。永久磁石207 の磁束は、回転子201 に固定
された永久磁石及びヨーク部材に対して吸引力及び反発
力を及ぼす。
【0068】図20の例では、モータ209 は縦に設置さ
れ、支持体201 の上方フレーム201aに固定されている。
モータ209 への供給電源、オン・オフスイッチ、電流方
向を切り替えるスイッチ、スイッチのオン・オフを示す
指示ランプ、及びモータの回転数を制御する装置等を適
宜筐体211 内又は外面に配置することができる。
【0069】ユーザ所望の速度で攪拌を行うために、モ
ータ209 の回転速度を可変にするのが好ましい。モータ
209 の回転数を変えるために、通常モータへの供給電流
又は電圧を変えることにより行う。そのためモータ制御
装置209cは通常電流又は電圧可変電源装置と、回転数設
定パネルと、回転軸205 の回転数を測定する回転数測定
手段及び回転数制御部からなる。回転数制御部はユーザ
が回転数設定パネルで設定した回転数と、回転数測定手
段で測定した回転数と常に比較し、一致しない場合には
電源装置に電流又は電圧の増減を指示する。
【0070】モータ209 の回転数は公知の方法で測定す
ることができる。例えば、回転軸にマーカーを付けて、
そのマーカーの反射光を光センサーでカウントする方
法、回転軸に小型発電機を設けて交流電流を発生させ、
その周波数をカウントする方法等が挙げられる。
【0071】モータ制御装置209cにはさらに上記回転数
測定手段で測定した回転数の値を表示装置に表示する手
段を有することができる。また回転数の値をデジタル信
号又はアナログ信号として反応装置外に出力する手段を
有することができる。これらの出力手段により、反応条
件としての回転数を手動又は自動的に記録することがで
きる。
【0072】モータ209 のトルク又は回転軸205 の回転
トルクを測定することにより、後述のように反応溶液の
粘度を推測することができる。トルク出力手段はトルク
センサーと、トルク出力手段からなる。トルクセンサー
は駆動軸と負荷軸の間に配置される。図21の(a) 及び
(b) に2つの配置例を示す。図21(a) の例では、トルク
センサー220 はモータ209 とプーリ209aの間に配置され
る。図21(b) の例では、モータ209 を回転円盤206'の下
方に配置し、モータ209 と回転円盤206'の間にギヤボッ
クス209cとトルクセンサー220 を配置する。
【0073】トルク出力手段はトルクセンサー220 の出
力したトルク値を表示装置に表示する手段及び/又はト
ルク値をデジタル信号又はアナログ信号として反応装置
外に出力する手段を有する。これらの出力手段により、
トルク値を手動又は自動的に記録することができる。ト
ルクセンサー220 は通常トーションバーで駆動軸と負荷
軸とを連結し、トーションバー前後の駆動軸と負荷軸と
の位相差を測定して、トルクに換算する。
【0074】(3) 攪拌装置 攪拌装置210 は図20に示すように、筐体211 の上面開口
215 に挿入されており、上方がクランプ214 で固定され
ている。容器202 の上端にフランジ部202aが形成されて
おり、パッキン231 を介して蓋部材232 のフランジ部23
2aと接合する。パッキン231 はフッ素樹脂、シリコンゴ
ム、ブチルゴム等耐熱、耐薬品性合成樹脂からなるのが
好ましい。
【0075】蓋部材232 には必要に応じて複数のソケッ
ト等外部装置との接続口を設けることができる。蓋部材
に接続する外部装置として、逆流コンデンサー、温度セ
ンサー、真空機、雰囲気ガス注入用パイプ、反応物添加
用滴下ロート等が挙げられ、必要に応じて任意に取りつ
けることができる。
【0076】攪拌装置210 の内部が減圧状態である場
合、蓋部材232 が大気圧により容器202 のフランジ部20
2aに圧接され、容器202 が自然に密閉されるが、通常容
器202を密閉状態にするためには、複数のパワークリッ
プ等の接合部材で蓋部材232 と容器202 とを接合させる
のが好ましい。
【0077】(4) 温度制御装置 温度制御装置は反応溶液の温度を所望の値になるように
攪拌装置210 に対して加熱及び/又は冷却を行う。図20
に示すように、攪拌装置210 に素早く熱を伝達するため
に、上方に開口する中空部243aが形成されている熱伝導
体243 が筐体上面に接して配置されている。熱伝導体24
3 の上半分が円柱体であり、下半分は長方体である。下
方の長方体には棒状電気ヒーター241 を差し込むための
穴部243bが各角に一つずつ形成されている。中空部243a
の開口が筐体上面の開口部215 の下部に位置し、攪拌装
置210 は筐体開口部215 を通って、中空部243a内に嵌入
される。熱伝導体243 はアルミニウム等の熱伝導速度の
大きい金属材料からなり、よって攪拌装置210 内の熱を
すばやく拡散させたり、伝導させたりできる。
【0078】電気ヒーター241 は熱伝導体243 に設けら
れた穴部243bの差し込まれ、温度制御部259 の指示によ
り加熱を行う。冷却装置(図示せず)は熱伝導体243 の
側面に接着剤等で固着させる。温度制御部259 の指示に
より冷却装置のペルチェ素子に電気が印加され、熱伝導
体243 の熱がペルチェ素子により運ばれる。
【0079】各ペルチェ素子の表面にアルミニウム製フ
ィンからなる放熱体がそれぞれ固着されており、熱伝導
体243 から運ばれた熱の放散を行う。また筐体211 の側
面に設けられたファン245 により、外気は筐体側面に設
けられた通気孔(図示せず)から入り、ファン245 を通
って排出される。
【0080】[3] 半自動合成装置 本発明の好ましい実施例による半自動合成装置は、図22
に示すように、薬剤供給装置(溶媒タンク411 、薬剤タ
ンク412 、第一のライン401 、第二のライン402 、弁31
5 、ポンプ316 )、反応装置(筐体311 、反応容器302
、回転磁場装置部340 、温度調節部350 、圧力調節部3
60 、攪拌用回転子301 、温度・圧力・攪拌回転数・回
転トルク・粘度などの変数検出部)、及び制御装置(コ
ンピュータ、作動制御ボックス、薬剤供給制御部、回転
磁場制御部、温度制御部、圧力制御部)からなる。
【0081】(1) 薬剤供給装置 薬剤供給装置400 は、少なくとも溶媒タンクと、各薬剤
を貯留する複数の薬剤タンクと、反応容器と溶媒タンク
とを連通する第一のラインと、複数の薬剤タンクをそれ
ぞれ独立に第一のラインに連通する第二のラインと、第
一のラインと第二のラインの各接続部又はその近傍に設
けられた弁とを有しており、薬剤供給制御部により、第
二のラインのいずれか1つが第一のラインと連通するよ
うに弁の開閉を制御している。
【0082】図22に示す好ましい実施例では、薬剤供給
装置400 は、溶媒タンク411 と、各薬剤を貯留する複数
の薬剤タンク412 と、各触媒を貯留する複数の触媒タン
ク414 と、反応容器302 と溶媒タンク411 とを連通する
第一のライン401 及び第三のライン403 と、各々の薬剤
タンク412 をそれぞれ独立に第一のライン401 に連通す
る第二のライン402 と、各々の触媒タンク414 をそれぞ
れ独立に第三のライン403 に接続する第四のライン404
と、第一のライン401 と各々の第二のライン402 との接
続部及び第三のライン403 と各々の第四のライン404 と
の接続部に設けられた三方弁315 と、第一のライン及び
第三のラインの下流に設けられたポンプ316 、二方弁31
7 及び逆止弁318 からなる。
【0083】第一のライン401 及び第二のライン402 は
薬剤供給ラインであり、第三のライン403 及び第四のラ
イン404 は触媒供給ラインである。ラインを流れる試料
が、薬剤であるか触媒であるかの違いを除いては、第三
のライン403 は第一のライン401 と、第四のライン404
は第二のライン402 と実質的に同じであるので、以下第
三のライン及び第四のラインの説明を省略するが、第一
のライン及び第二のラインに関する説明は、全て第三の
ライン及び第四のラインにもあてはまる。
【0084】全ての薬剤タンクが第二のラインを介し
て、第一のラインに連通するため、反応容器に直接接続
する薬剤供給ラインは、第一のラインに一本化される。
薬剤供給ラインを一本化することにより、薬剤の種類に
応じて配管数が増加するという問題を解決することがで
きる。
【0085】第一のライン401 と各々の第二のライン40
2 との接続部に設けられた三方弁315 は、溶媒流入弁37
1 、薬剤流入弁372 及び流出弁373 からなる。溶媒流入
弁371 と薬剤流入弁372 は一方が開いているときは他方
が閉じる関係にあり、開閉はスイッチにより切り替わ
る。流出弁373 は常に開いた状態にある。三方弁315 と
しては、三方電磁弁が好ましい。なお第二のライン402
のいずれか1つを第一のライン401 と連通させる手段が
確保できる限り、三方弁315 の代わりに複数の弁を組み
合わせて用いても良い。例えば、第一のライン401 と第
二のライン402 の接続部の近傍に、第一のライン401 上
の弁及び第二のライン402 上の弁を設け、2つの弁のい
ずれか一方が開いた状態になるよう開閉を制御すればよ
い。
【0086】第一のライン401 上には、薬剤/溶媒を移
送するためのポンプ316 が設けられている。ポンプ316
以外にも、流量制御可能な他の移送手段を特に限定なく
用いることができる。例えば、溶媒と薬剤の液面の位置
を反応容器302 より高くして、溶媒/薬剤を自然落下さ
せるとともに、流量調節弁を設けて溶媒/薬剤の流量を
調整する方法等が挙げられる。
【0087】定常時には全ての三方弁315 の溶媒流入弁
371 は開いており、第一のライン401 は溶媒で満たされ
た状態にある。薬剤供給時は、目的の薬剤タンク412 に
連通する三方弁315 の薬剤流入弁372 が開き、薬剤タン
ク412 から第二のライン402及び第一のライン401 を通
じて、一種の薬剤が反応容器302 に移送される。
【0088】例えば、薬剤C用の薬剤タンク412 から薬
剤Cを供給する場合、薬剤A、B、D及びE用の薬剤タ
ンク412 に連通する三方弁315 の薬剤流入弁372 は閉じ
たままで、薬剤C用の薬剤タンク412 に連通する三方弁
の薬剤流入弁372 のみが開く。このため、薬剤Cのみが
第一のライン401 中を通って反応容器302 に移送され
る。所定量の薬剤Cを供給した後、再び溶媒流入弁371
を開いて溶媒を流し、第一のライン内に残った薬剤Cを
洗い流し、定常状態に復元する。洗浄に要する溶媒量
は、第一のラインの内部のスペースを計算し、実質的に
薬剤が残存しないために十分な量とする。以上の操作手
順で、薬剤Cの供給が終了する。薬剤A、B、D及びE
用の薬剤タンク412 からそれぞれ薬剤A、B、D及びE
を供給する場合も、同様の操作手順に従う。
【0089】上述のように一種類の薬剤を供給するごと
に、第一のライン401 を洗浄して薬剤の混合を防ぐ必要
があるので、洗浄分の溶媒量をあらかじめ計算し、反応
に要する全溶媒量から洗浄分の溶媒を差し引いて、初期
溶媒量を計算する。配管材料は、薬剤に侵されることな
く、また配管内部の洗浄性を良好にする意味で、フッ素
樹脂チューブ又はフッ素樹脂ライニングチューブを用い
るのが好ましい。
【0090】触媒を用いる反応の場合、触媒供給ライン
と薬剤供給ラインとを分けるのが好ましい。複数の触媒
を用いる場合、図22のように、触媒ラインとして、第三
のライン403 及び第四のライン404 を設ける。
【0091】薬剤供給制御部は、目的化合物の合成のた
めの操作手順を記憶した薬剤供給プログラムに従い、三
方弁315 の開閉とポンプ316 の流量を制御することによ
り、各薬剤及び触媒の供給量をコントロールする。反応
容器内部の温度又は圧力が安全値を超えた場合、薬剤供
給制御部は、ポンプ316 を停止することにより、温度、
圧力が安全値に降下するまで、薬剤の供給を一旦ストッ
プする。
【0092】次に薬剤タンク412 を増減する場合につい
て説明する。図23に示すように、薬剤A〜D用の薬剤タ
ンク412 を有する装置に、新たに薬剤E用の薬剤タンク
412を追加する場合、薬剤E用タンク412 、第二のライ
ン402 、三方弁315 、及び延長用の第1のライン401 を
一セットとして追加する。不要な薬剤タンクを削除する
場合は、薬剤タンク412 、第二のライン402 、三方弁31
5 、及び延長用の第1のライン401 を一セット取り除け
ばよい。
【0093】各薬剤タンク412 に連通する第二のライン
402 及び弁は、同形状のものを用いるのが好ましい。弁
のデッドスペースを同じにし、弁の並びをシリーズにす
ることにより、薬剤タンク、第二のライン、三方弁及び
延長用の第一のラインのセットを、追加・除去するだけ
で、薬剤タンク数を容易に増減することができるので、
種々の反応に対応することができる。
【0094】(2) 反応装置 この反応装置は基本構成は図20に示すものと同じである
ので、重複する説明は省略する。
【0095】(a) 筐体 筐体311 は、図24に示すように、反応容器302 を支持す
るとともに回転磁場装置340 等を保護する。図25に示す
ように、筐体311 をリフター323 上にネジで固定すると
ともに、リフターの下面に車輪325 を設け、リフター32
3 がレール324上を水平方向に移動できるようにする。
反応終了後、反応容器蓋部材332 の位置をクランプ336
で固定したまま、筐体311 をリフター323 で下方に移動
した後、レール324 上を横方向に動かして反応容器302
を蓋部分332 から取り外す。
【0096】振動を吸収するためにレール324 の支持板
の下面四隅にゴム足322 が設けられている。また回転磁
場装置340 等の内部部品をメンテナンスしやすいよう
に、筐体311 は2つ以上のパーツからなり、ネジ等で固
定されている。例えば図25に示すように、筐体311 は2
つのコの字型部材321a、321bからなり、螺着されてい
る。筐体に1本以上のシャフト等を取り付け、反応容器
302 をパワークランプ等の部材でシャフトに固定するこ
とにより、反応容器302 と筐体311 とを一体的に固定
し、振動による反応容器のずれを防いでもよい。
【0097】(b) 反応容器 反応容器302 は、図24に示すように、筐体311 の上面開
口部に挿入されている。反応容器302 の形状は特に限定
されないが、円筒形又は丸底円筒形が特に好ましい。本
発明では、反応溶液の温度制御を行うために、反応容器
302 をステンレススチール、アルミニウム等の熱伝導速
度の大きい金属材料で構成するのが好ましい。図27に詳
記するように、反応容器302 の上面にフランジ部 302a
が形成されており、パッキン331 を介して蓋部材332 の
フランジ部332aと接合する。パッキン331 の材質は図20
の例と同じで良い。
【0098】蓋部材332 はパワークリップ334 により固
定されている。蓋部材332 は、逆流コンデンサー333a及
び温度計333bの挿入口、雰囲気ガス流入ライン406a、真
空ライン406b、薬剤ライン401 及び触媒ライン403 との
接続口などの外部接続口を有し、温度計333bの挿入口を
除く全ての外部接続口には、二方弁333a' 、317 、362
、363 が設けられており、また雰囲気ガス流入ライ
ン、薬剤ライン及び触媒ラインには逆止弁367 、318 が
設けられている。反応中、二方弁333a' 、317 、362 、
363 を閉じることにより、加圧下での運転を可能とす
る。
【0099】反応容器302 の内部が減圧状態である場
合、蓋部材332 が大気圧により反応容器302 のフランジ
部 302a に圧接され、反応容器302 が自然に密閉される
が、通常反応容器302 を密閉状態にするためには、図24
に示すように、複数のパワークリップ334 又は一個のリ
ング状のパワークランプを用いて、蓋部材332 と反応容
器302 とを接合させる。
【0100】攪拌中に蓋部材の裏面に付着する反応溶液
を洗浄する手間を省くため、図26及び図27に示すよう
に、蓋部材の外部接続口用の穴332bを除く裏面を、フッ
素ゴム、シリコンゴム等の耐薬品性を有するシール337
で被覆するのが好ましい。シール337 は、反応終了後、
取り外し洗浄して、再装着する方法で、多数回使用する
ことができる。また図28及び図29に示すように、反応容
器302 に挿入するタイプの蓋部材では、蓋部材の側面部
332cの内側も耐薬品性シール337 で覆っておくのが好ま
しい。耐薬品性シールは、容易に着脱することができ、
かつ反応中に脱落しないものを用いる。
【0101】(c) 回転磁場装置 回転磁場装置340 として、モーターを用いて磁石を回転
させるタイプ(モーター式回転磁場装置)と、円周上に
配置した複数の電磁石の磁極を一方向に順次移動するこ
とにより回転磁場を作り出すタイプ(電磁石式回転磁場
装置)が挙げられる。モーター式回転磁場装置は図21に
示されているものと同じである。そこで、ここでは電磁
石式回転磁場装置だけ説明する。
【0102】図30及び図31に示すように、電磁石式回転
磁場装置410 は、筐体311 の底面321 に固定された水平
支持板412 と、水平支持板412 の円周上に等間隔に配置
された8個のコイル411 からなり、各コイル411 は磁化
方向が半径方向を向くように配置されている。各コイル
411 は、電源装置を有する回転数制御部444 と接続して
おり、図31(a) 、(b) に示すように対峙するコイルの一
方をN極、他方をS極とするようコイルに電流を流し、
周期的にN極とS極の位置を45°ずつ移動させることに
より、回転磁場を作り出す。図31では、N極及びS極を
それぞれ2箇所ずつ設けているが、N極及びS極がそれ
ぞれ1箇所ずつであっても構わない。また図31ではコイ
ルの数は8個であるが、4以上の偶数であればコイルの
数は限定されない。
【0103】所望の速度で攪拌を行うために、回転磁場
の回転速度を可変にする。回転磁場制御部は通常電流又
は電圧可変電源装置と、回転数設定部442 と、回転数検
出部443 及び回転数制御部444 からなる。回転数検出部
は攪拌用回転子301 に取り付けられた回転数検出用磁石
等により、回転子301 の回転数を測定する。回転数制御
部444 は回転数設定部442 で設定した回転数と、回転数
検出部443 で測定した回転数とを比較し、一致しない場
合には電源装置に増減の信号を送る。
【0104】(d) 温度調節部 温度調節部は反応溶液の温度が所望の値になるように反
応容器302 に対して加熱及び/又は冷却を行う。図24及
びそのF−F断面図である図32に温度調節部の一例を示
す。図32の例では、加熱手段は電気ヒーター351 からな
り、冷却手段はペルチェ素子からなる冷却装置352 、放
熱体354 、ファン345 からなる。温度調節部はさらに温
度計333b、オン・オフスイッチ、加熱手段と冷却手段の
選択スイッチ357 、及び温度設定手段358 を有してお
り、それらの動作を温度制御部359によりコントロール
する。
【0105】図33は温度調節部のブロック図である。温
度制御部359 は、反応容器302 内の温度計333bで測定し
た反応溶液の温度とユーザが設定した温度とを比較し、
反応溶液の温度が設定温度より低く、かつ選択スイッチ
357 が加熱又は自動制御に設定されている場合、電気ヒ
ーター351 に加熱するよう指示する。一方、反応溶液の
温度が設定温度より高く、かつ選択スイッチ357 が冷却
又は自動制御に設定されている場合、冷却装置352 及び
ファン345 に作動するよう指示する。
【0106】(e) 圧力調節部 圧力調節部360 は、雰囲気ガス供給ライン306aによる加
圧手段と、真空ライン306bによる減圧手段とからなり、
反応容器内部の圧力は、所定の設定範囲内に維持するよ
うに圧力制御部によりコントロールされる。図34に示す
圧力調節部360では、圧力計361 が反応容器302 内部の
圧力を検出し、圧力が所定値を超えると真空ラインの弁
362 を開いて減圧する。圧力が所定値未満のときは、雰
囲気ガス供給ラインの弁363 が開いて常圧付近に維持す
るよう自動調節する。
【0107】雰囲気ガス供給ライン306aにおいては、調
圧弁364 により雰囲気ガス供給圧力が調整され、ニード
ル弁365 により雰囲気ガス供給流量を微調し、流量計36
6 により雰囲気ガス流量が計測される。逆止弁367 によ
り、雰囲気ガスの供給圧力が反応容器302 内部より低い
とき、反応容器の反応液が雰囲気ガス供給ラインに逆流
するのを防止する。
【0108】(f) 変数検出部 (イ) 回転数の検出 モータ式回転磁場装置を用いる場合、モータの回転数を
測定することにより、回転数を検出できる。例えば、回
転軸にマーカーを付けて、そのマーカーの反射光を光セ
ンサーでカウントする方法、回転軸に小型発電機を設け
て交流電流を発生させ、その周波数をカウントする方法
等が挙げられる。また電磁石式回転磁場装置を用いる場
合、回転子301 の回転数を測定することにより、回転数
を検出する。例えば、回転子301 の一部に磁石を設け、
磁石の回転を反応容器外部の回転数検出部443 でカウン
トする方法等が挙げられる。
【0109】(ロ) トルクの検出 モータ式回転磁場装置を用いる場合、図21に関して説明
したように、モータのトルク又は回転軸の回転トルクを
測定することにより、反応溶液の粘度を推測することが
できる。トルク出力手段はトルクセンサーと、トルク出
力手段からなる。トルクセンサーは駆動軸と負荷軸の間
に配置される。トルクセンサーは通常トーションバーで
駆動軸と負荷軸とを連通し、トーションバー前後の駆動
軸と負荷軸との位相差を測定し、トルクに換算する。
【0110】(ハ) 反応溶液の粘度の検出 反応溶液の粘度は、反応溶液の粘度を回転磁場装置340
のトルクから推測する。反応の進行に伴う反応溶液の粘
度の変化を測定することにより、反応の進行状況を推測
でき、また反応機構の解明に役立つ。粘度の測定手段
は、トルク出力手段から入力できるコンピュータを有す
る。回転磁場装置340 のトルク出力手段がアナログ信号
を出力する場合、A/D変換器を介してコンピュータに
入力する。逆にトルク出力手段がデジタル信号を出力す
る場合、その信号を直接コンピュータのシリアルポー
ト、パラレルポート等のデジタル入出力ポートに接続し
て入力する。反応溶液の粘度測定は以下の手順で行う。
【0111】1.異なる粘度を有する標準溶液を複数選
定し(標準溶液の粘度範囲は反応溶液の粘度の変化範囲
をカバーする)、 2.反応溶液と同じ条件(攪拌速度、設定温度、雰囲気
等に関する条件)で標準溶液の攪拌を行い、その時の回
転磁場装置のトルク数を入力し、入力したトルク数と標
準溶液の粘度とを対応させて、トルクと粘度の関係を求
め、 3.目的の反応を行い、回転磁場装置のトルク履歴を入
力し、 4.トルクと粘度の関係から、反応溶液の粘度を計算す
る。これを反応のトルク履歴に対して全て行うことによ
り、反応溶液の粘度履歴を得る。
【0112】得られた反応溶液の粘度履歴はディスプレ
イ、プリンター等に出力することができる。上述した手
順に従えば、反応の粘度変化を簡単に測定することがで
きるようになる。
【0113】(ニ) 反応に伴う熱量変動の検出 熱量変動の推算は、発熱反応で発生される熱量、又は吸
熱反応で吸収される熱量を近似的に求めることにより行
う。相当量の発熱を伴う発熱有機反応の例として、スチ
レン、酢酸ビニル等のビニルモノマー、アクリルエステ
ル、アクリルニトリル、アクリル酸等のアクリルモノマ
ーの重合反応が挙げられる。大規模の反応装置では、反
応発熱量の予測を間違うと、発熱反応時の冷却よる温度
制御の不能になり、重大事故につながる例はいくつもあ
る。従って、化学反応における発熱量を実験的にサンプ
ル合成時に測定できることは工場で量産に移す時に余裕
のある温度制御が出来る指標となる。本発明の測定手段
により、有機反応の熱量変動を反応溶液の温度から簡単
に求めることができ、有機反応の安全性や、反応装置の
設計条件の目安とすることができる。
【0114】反応の熱量変動の測定手段は、温度制御手
段の外部出力手段から入力できるコンピュータを有す
る。温度の外部出力手段がアナログ信号を出力する場
合、A/D変換器を介してコンピュータに入力する。逆
に温度の外部出力手段がデジタル信号を出力する場合、
その信号を直接コンピュータの入出力ポートに入力する
ことができる。以下は発熱反応、吸熱反応及び発熱及び
吸熱反応の三つのケースについてそれぞれ説明する。
【0115】(i) 発熱反応の場合 1.原理 反応容器内の時間当たり熱量変化バランスは以下の式
(1) : dQ/dt=dQr /dt+dQcv/dt ・・・(1) (ただし、Qは反応容器内の熱量であり、Qr は反応容
器から外部へ出る熱量(負の値を持つ)であり、Qcvは
反応の発熱量である。)により表すことができる。反応
容器内の熱量変化は温度の変化として現れるため、式
(1) は下記のように書き換えることができる。 C・M・dT/dt=dQr /dt+dQcv/dt ・・・(2) (ただし、Cは反応溶液に比熱を表し、Mは反応溶液の
重量を表す。)
【0116】dQr /dtは反応装置の冷却速度に当た
り、反応装置の特性、外気温及び反応溶液の比熱、重量
等の影響され、理論的に求めることが困難である。しか
し反応溶液と同じ比熱、重量を有し、発熱も吸熱もしな
い参照溶液を用いて冷却させれば、式(2) のQcvは0と
なり、dQr /dtを求めることができる。
【0117】2.発熱量の計算 反応溶液の比熱C、重量Mを初期条件としてコンピュー
タに入力する。上記反応装置を用い、所定の設定温度T
set で有機反応を行い、有機反応の反応温度履歴を入力
する。このとき冷却装置のみが作動するように選択スイ
ッチ347 を冷却又は自動制御に設定する。反応が発熱反
応のみなので、反応過程での温度が設定温度Tset より
低くなることはない。得られる反応温度履歴は反応経過
時間と反応溶液温度との相関を示す。
【0118】反応溶液と同じ比熱を有する参照溶液を選
定する。参照溶液は発熱も吸熱もしなければ、種類は特
に限定されないが、反応溶液中の溶媒の含有量が圧倒的
に多ければ、溶媒の比熱が反応溶液とほぼ同じと考えら
れるので、溶媒を参照溶液として用いることができる。
反応溶液と同重量の参照溶液を用い、反応温度履歴にお
ける温度変化範囲の最大値Tmax より高い温度まで熱し
た参照溶液を反応装置に入れ、有機反応と実質的に同じ
条件で設定温度Tset まで冷却し、冷却温度履歴を入力
する。得られる冷却温度履歴は冷却経過時間と参照溶液
温度との相関を示す。
【0119】冷却温度履歴、比熱C及び重量Mを用い、
Tset 〜Tmax の範囲内の任意の温度Tにおける冷却速
度Vcoolを、下記式(3) : Vcool(T)=dQr /dt=C・M・dT/dt・・・(3) (ただし、tは冷却経過時間、Tはtに対応する参照溶
液の温度を表す。)により求める。得られるVcool
(T)は温度Tの関数であり、通常温度Tと冷却速度V
cool(負の値)との相関を示す。なおdT/dtは任意
冷却経過時間における温度Tの変化速度(減少速度)で
あり、数値解析法により冷却温度履歴の数値から容易に
求めることができる。
【0120】最後に反応温度履歴と、冷却速度Vcool及
び比熱C、重量Mを用い、反応の発熱速度dQcv/d
t’を下記式(4) : dQcv/dt’=Vcool(T’)+C・M・dT’/dt’・・・(4) (ただし、t’は反応経過時間、T’はt’に対応する
反応溶液の温度を表し、t’の積分範囲は反応開始〜終
了である。)により求める。なおdT’/dt’は任意
反応経過時間における反応溶液温度T’の変化速度であ
り、数値解析法により容易に求めることができる。発熱
速度dQcv/dt’を数値積分することにより反応の発
熱量を得る。
【0121】(ii)吸熱反応の場合 吸熱反応の場合、反応容器内の時間当たりの熱量変化バ
ランスは下記式(5) : dQ/dt=dQh /dt+dQev/dt ・・・(5) (ただし、Qは反応容器内の熱量、Qh は外部から反応
容器に入る熱量、Qevは反応の吸熱量(負の値)であ
る。)により表すことができる。発熱反応の場合と同じ
理由で、反応溶液と同じ比熱、重量を有し、発熱も吸熱
もしない参照溶液を用いれば、式(5) 中のQevが0とな
り、dQh /dtを求めることができる。
【0122】吸熱量の計算手順のうち、反応溶液の比熱
C、重量Mを入力する手順、反応装置を用いて所定の設
定温度Tset で有機反応を行い、有機反応の反応温度履
歴を入力する手順は、発熱量を計算する上記手順と同じ
なので、それ以外の手順について説明する。ただし加熱
装置のみが作動するように温度制御手段中の選択スイッ
チ347 を加熱又は自動制御に設定する。
【0123】発熱量を計算する手順と同じように、反応
溶液と実質的に同じ比熱を有する参照溶液を選定した
後、反応溶液と同重量の参照溶液を用い、反応温度履歴
における温度変化範囲の最小値Tmin より低い温度まで
冷やした参照溶液を反応装置に入れ、有機反応と実質的
に同じ条件で設定温度Tset まで加熱させ、加熱温度履
歴を入力する。得られる加熱温度履歴は加熱経過時間と
参照溶液温度との相関を示す。
【0124】加熱温度履歴及び比熱C、重量Mを用いれ
ば、下記式により設定温度Tset 〜Tmin の範囲内にあ
る任意の温度Tでの加熱速度Vheatを下式(6) : Vheat(T)=dQh /dt=C・M・dT/dt ・・・(6) (ただし、tは加熱経過時間、Tはtに対応する参照溶
液の温度を表す。)により求めることができる。得られ
るVheat(T)は温度Tの関数であり、通常温度Tと加
熱速度Vheatとの相関を示す。dT/dtは数値解析法
により容易に求めることができる。
【0125】最後に、反応温度履歴と、加熱速度Vheat
及び比熱C、重量Mを用い、反応の吸熱速度dQev/d
t’を下記式(7) : dQev/dt’=Vheat(T’)+C・M・dT’/dt’ ・・・(7) (ただし、t’は反応経過時間、T’はt’に対応する
反応溶液の温度を表し、時間t’の積分範囲は反応開始
〜終了である。)により求めることができる。dT’/
dt’は数値解析法により求めることができる。吸熱速
度dQev/dt’を数値積分することにより、反応吸熱
量を得る。
【0126】(iii) 発熱及び吸熱反応の場合 反応過程の中で発熱反応と吸熱反応がともに存在する場
合、上記(i) 及び(ii)の手順と下記の手順を用いて熱量
変動を計算する。ただし、温度制御手段中の選択スイッ
チ347 を自動制御に設定する。反応温度履歴と、冷却速
度Vcool、加熱速度Vheat及び比熱C、重量Mより、反
応の熱量変動速度dQ/dt’を、下記式(8) : dQ/dt’=F(T’)+C・M・dT’/dt’ ・・・(8) (ただし、 T>Tset の場合、F(T’)=Vcool(T’)、 T=Tset の場合、F(T’)=0、 T<Tset の場合、F(T’)=Vheat(T’)であ
り、t’は反応経過時間、T’はt’に対応する反応溶
液の温度を表し、時間t’の積分範囲は反応開始〜終了
である。)により求める。dT’/dt’は数値解析法
により求めることができる。熱量変動速度dQ/dt’
を数値積分することにより、反応の熱量変動を求めるこ
とができる。
【0127】上述の手順に従えば、反応に伴う熱量の変
動をかなりの精度で求めることができ、また本発明の反
応装置で反応を行わせると同時に測定できるので、反応
熱を簡単に知ることができる。反応熱は有機反応の安全
性や、反応装置の設計条件を考慮する上での重要な因子
である。
【0128】(3) 制御装置 制御装置は、コンピュータ及び作動制御ボックスからな
り、作動制御ボックスは、前述の薬剤供給制御部と、回
転磁場制御部と、温度制御部359 と、圧力制御部とを有
する。制御装置は、薬剤及び溶媒の供給量と、回転磁場
の回転速度と、反応容器内の温度及び圧力とをコンピュ
ータからの指示を通じてコントロールする。
【0129】図35に、薬剤供給装置、反応装置及び制御
装置の関係を示す。目的化合物の合成のため、ユーザー
が入力した手順を、コンピュータから作動制御ボックス
を通じて、薬剤供給装置及び反応装置へ伝達し、動作を
制御する。また変数検出部から検出した回転数、粘度、
熱量変動等のデータを、作動制御ボックスを通じて、コ
ンピュータにフィードバックして、画面上で反応の状況
を把握するとともに、データをコンピュータに記録す
る。
【0130】(4) 半自動合成装置の操作方法 攪拌用回転子301 を反応容器302 に静かに入れ、反応容
器302 と蓋部332 をパワークリップ334 で強固に固定
し、容器内部を真空引きする。薬剤供給装置400によ
り、洗浄分の溶媒量を差し引いた初期溶媒を反応容器30
2 に流入させる。次いで回転磁場装置340 の磁場を回転
させて、反応容器302 中の回転子301 を回転させ、雰囲
気ガスによるバブリングを開始し、反応容器302 を昇温
させる。目的の化合物合成のための薬剤供給プログラム
に従い、制御装置は、三方弁315 の開閉及びポンプ316
の流量を指示しながら、薬剤、触媒を計量しながら投入
する。反応中、反応容器302 内部の圧力及び温度が安全
値を超えないよう、制御装置は圧力及び温度制御をおこ
なう。反応容器内部の温度又は圧力が、急激に上昇した
場合、温度又は圧力が降下するまで、薬剤の供給を自動
的にストップする。
【0131】反応時間、反応溶液粘度等から反応終了を
確認したら、雰囲気ガスによるバブリング及び攪拌を停
止する。パワークリップ334 を外し、リフター、及びレ
ールにより、筐体311 を移動して、反応容器を蓋部材か
ら取り外し、反応容器内の反応生成物を回収する。
【0132】本発明を上記具体例により説明したが、本
発明はそれらに限定されず、本発明の技術的思想を逸脱
しない限り、種々の変更を加えることができる。
【0133】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の攪拌装置
は、底部に垂直な固定軸を有する容器と、固定軸を回転
自在に受承する筒部を底部に有する攪拌用回転子とから
なり、攪拌用回転子は反応装置に設けられた回転磁石に
より回転するようになっているので、回転子を機械的に
外部と接続する必要がなく、取り扱いが容易であり、真
空、加圧等の条件下でも攪拌を簡単に行える。また本発
明の攪拌用回転子は回転磁場の捕捉能力が高く回転摩擦
が小さい構造を有し、攪拌能力に優れているので、高粘
度溶液の攪拌に適している。さらに攪拌に大きな負荷や
不均等な負荷がかかる反応系に使用する場合でも、攪拌
用回転子はスムーズに回転し、攪拌効率が高い。
【0134】攪拌用回転子の表面及び容器の内面に耐酸
性や耐アルカリ性等の耐薬品性コーティングを施した
り、攪拌用回転子及び容器を耐薬品性材料により形成す
ることにより、酸性や耐アルカリ性の反応系に使用する
のが好適になる。このような特徴を有する本発明の攪拌
装置を使用すれば、各種の高粘度の溶液の攪拌を、加
圧、真空等の各種の条件下で効果的に行うことができ
る。
【0135】また支持体の下面にも攪拌部材を設けた
り、支持体を半径方向片側だけにしたり、支持体の水平
部の幅を狭くしたりすることにより、回転子の回転中心
付近の攪拌性能を向上することができ、もって攪拌不足
による異常反応等を確実に防止することができる。
【0136】また本発明の半自動合成装置は、複数の薬
剤タンクが第二のラインを介して最終的に第一のライン
に連通するため、比較的簡単な配管構成により、複数の
薬剤を混合することなく反応容器に供給することができ
る。これに攪拌装置、圧力制御、温度制御を一体に組み
込んだ本発明の半自動合成装置は、複数の流体薬剤を用
いる反応に極めて有用である。また本発明の攪拌装置を
利用した反応装置を半自動合成装置に組み込むことによ
り、酸性条件の反応系でも腐食の問題なく反応を行なう
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例による攪拌装置を示す縦断
面図である。
【図2】 図1の攪拌装置の固定軸と筒部材との関係を
示す部分拡大断面図である。
【図3】 図1の攪拌用回転子を示す斜視図である
【図4】 図1の攪拌用回転子の要部を示す部分拡大分
解図である。
【図5】 本発明の別の実施例による攪拌装置における
固定軸と筒部材との関係を示す要部断面図である。
【図6】 本発明のさらに別の実施例による固定軸と筒
部材との関係を示す分解図である。
【図7】 本発明のさらに別の実施例による攪拌装置を
示す縦断面図である。
【図8】 本発明のさらに別の実施例による攪拌装置を
示す縦断面図である。
【図9】 図8の攪拌用回転子の底面図である。
【図10】 本発明のさらに別の実施例による攪拌装置を
示す縦断面図である。
【図11】 図10の攪拌用回転子の要部断面図である。
【図12】 本発明のさらに別の実施例による攪拌用回転
子を示す斜視図である。
【図13】 本発明のさらに別の実施例による攪拌装置を
示す縦断面図である。
【図14】 容器の固定軸に取り付ける筒部材を示し、
(a) は部分拡大断面図であり、(b) は(a) の分解図であ
る。
【図15】 本発明のさらに別の実施例による攪拌装置を
示す縦断面図である。
【図16】 本発明のさらに別の実施例による攪拌用回転
子を示す斜視図である。
【図17】 本発明のさらに別の実施例による攪拌用回転
子を示す斜視図である。
【図18】 図17の攪拌用回転子の平面図である。
【図19】 本発明のさらに別の実施例による攪拌用回転
子を示す斜視図である。
【図20】 本発明の攪拌装置を有する反応装置を示す部
分断面図である。
【図21】 回転トルク計を設けたモータ式回転磁場装置
を例示する部分図である。
【図22】 本発明の半自動合成装置の一例を示す概略図
である。
【図23】 薬剤供給装置への薬剤タンクの追加を示す概
略図であり、(a) は薬剤タンク追加前を示し、(b) は薬
剤タンク追加後を示す。
【図24】 本発明の反応装置を示す部分縦断面図であ
る。
【図25】 本発明の半自動合成装置の筐体の一例を示す
分解斜視図である。
【図26】 反応容器の蓋部材の一例を示す底面図であ
る。
【図27】 反応容器の蓋部材の一例を示す部分縦断面図
である。
【図28】 反応容器の蓋部材の他の例を示す底面図であ
る。
【図29】 反応容器の蓋部材の他の例を示す部分縦断面
図である。
【図30】 電磁石式回転磁場装置の一例を示す平面図で
ある。
【図31】 電磁石式回転磁場装置のコイル配置の一例を
示す平面図である。
【図32】 図17のF−F断面図である。
【図33】 温度調節部の一例を示すブロック図である。
【図34】 圧力調節部の一例を示すブロック図である。
【図35】 薬剤供給装置、反応装置及び制御装置の関係
を示す概略図である。
【図36】 本発明のさらに別の実施例による攪拌装置を
示す縦断面図である。
【符号の説明】
1,71,81,101 ,201 ,131 ・・・攪拌用回転子 11 ,171 ・・・ヨーク部材 135・・・支持体 12,62,112 ,132 ・・・筒部材 13・・・永久磁石 14,134 ,164 ・・・攪拌部材 15,64,115 ・・・ストッパ用ネジ 116 ,146 ・・・ナット 82・・・保護シュー 83・・・コーティング 2,202 ・・・反応容器 22・・・上方デント部 23,63,133 ・・・固定軸 315・・・三方弁 371・・・溶媒流入弁 372・・・薬剤流入弁 373・・・流出弁 316・・・ポンプ 317・・・二方弁 318・・・逆止弁 340・・回転磁場装置 401・・・第一のライン 402・・・第二のライン 403・・・第三のライン 404・・・第四のライン 411・・・溶媒タンク 412・・・薬剤タンク 414・・・触媒タンク (ただし、Cは反応溶液に比熱を表し、Mは反応溶液の
重量を表す。)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 19/18 B01J 19/18 19/26 19/26 (72)発明者 伊藤 維厚 大阪府高槻市塚原1−7−12−201 (72)発明者 神崎 宗裕 兵庫県芦屋市南宮町118−3−316 Fターム(参考) 4G036 AC26 4G037 DA12 EA10 4G068 AA02 AB13 AC16 AD16 AF31 4G075 AA13 AA32 AA61 BA10 BB05 BD01 BD15 DA04 EC11 ED20 FB04 FB06 FB12 FC09 FC20

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器と、回転磁場の作用により回転する
    攪拌用回転子とを有する攪拌装置において、前記容器は
    底部中心から垂直に突出する固定軸を有し、前記回転子
    は、側端に少なくとも1つの下方垂直部を有する支持体
    と、前記支持体に取り付けられ前記固定軸を挿入するた
    めに下端が開口した筒部材とを有し、前記筒部材に挿入
    された前記固定軸の上端部は前記筒部材の穴の上端面に
    当接することを特徴とする攪拌装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の攪拌装置において、前
    記筒部材の上端部に取り付けられて前記固定軸との当接
    面を形成するストッパを有することを特徴とする攪拌装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の攪拌装置において、前
    記筒部材は、前記固定軸を挿入する筒本体部と、前記筒
    本体部の下端に設けられたテーパ状開口部を有するナッ
    ト部と、前記筒本体部の上端部に螺着して前記固定軸と
    の当接面を形成するストッパとを有し、前記筒部材は前
    記支持体のほぼ回転中心に下方から螺着されて前記支持
    体の上方に突出していることを特徴とする攪拌装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3に記載の攪拌装置におい
    て、前記筒部材と前記ストッパの間に密閉部材が取り付
    けられていることを特徴とする攪拌装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の攪拌装
    置において、前記筒部材の外面に設けた雄ネジ部と前記
    支持体の回転中心に設けた雌ネジとの螺合により前記支
    持体の高さを調節することを特徴とする攪拌装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の攪拌装
    置において、前記支持体は側端に一対の下方垂直部を有
    する軟磁性ヨーク部材であり、前記筒部材は前記軟磁性
    ヨーク部材の回転中心に垂直に取り付けられていること
    を特徴とする攪拌装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の攪拌装
    置において、前記支持体の前記垂直部に永久磁石が固定
    されていることを特徴とする攪拌装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の攪拌装
    置において、前記支持体は少なくとも1つの下方垂直部
    と水平部とからなり、前記水平部は前記下方垂直部の幅
    より狭いことを特徴とする攪拌装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれかに記載の攪拌装
    置において、前記支持体は半径方向先端部に取り付けら
    れた永久磁石の幅より狭い水平部を有することを特徴と
    する攪拌装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の攪拌装
    置において、少なくとも前記支持体は耐薬品性を有する
    樹脂、セラミック、ホウロウ又はガラスで被覆されてい
    ることを特徴とする攪拌装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の攪拌装
    置において、前記攪拌用回転子には前記支持体の上方及
    び/又は下方に延在する少なくとも1つの攪拌部材が設
    けられていることを特徴とする攪拌装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の攪拌装置において、前
    記支持体の下方に延在する攪拌部材は前記支持体の回転
    中心又はその付近に取り付けられていることを特徴とす
    る攪拌装置。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれかに記載の攪拌装
    置において、前記容器は底部中心から垂直に突出する前
    記固定軸の根元に、耐摩耗性樹脂部材が取り付けられて
    いることを特徴とする攪拌装置。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかに記載の攪拌装
    置において、前記容器は底部中心から垂直に突出する前
    記固定軸の根元に、前記固定軸に螺合するナットが取り
    付けられていることを特徴とする攪拌装置。
  15. 【請求項15】 容器と、回転磁場の作用により回転する
    攪拌用回転子とを有する攪拌装置において、前記容器は
    底部中心から垂直に突出する固定軸を有し、前記回転子
    は、ほぼ回転中心から容器壁面付近まで延在する水平部
    を有する支持体と、前記支持体の半径方向先端部に取り
    付けられた永久磁石と、前記支持体の上方に延在する攪
    拌部材と、前記支持体に取り付けられ前記固定軸を挿入
    するために下端が開口した筒部材とを有し、前記筒部材
    に挿入された前記固定軸の上端部は前記筒部材の穴の上
    端面に当接することを特徴とする攪拌装置。
  16. 【請求項16】 容器と、回転磁場の作用により回転する
    攪拌用回転子とを有する攪拌装置において、前記容器は
    底部中心から垂直に突出する固定軸を有し、前記回転子
    は、側端に少なくとも1つの下方垂直部を有する支持体
    と、前記支持体の上面に固定された上部開口円筒状回転
    容器と、前記回転容器内に延在する固定攪拌棒と、前記
    支持体に取り付けられ前記固定軸を挿入するために下端
    が開口した筒部材とを有し、前記筒部材に挿入された前
    記固定軸の上端部は前記筒部材の穴の上端面に当接し、
    前記回転子の回転により前記回転容器の内容物が前記固
    定軸により攪拌されることを特徴とする攪拌装置。
  17. 【請求項17】 攪拌用回転子を有する反応容器と、前記
    反応容器の下部に設けられた前記回転子を磁力の作用に
    より回転させる回転磁場装置とを有する反応装置におい
    て、前記反応容器は底部中心から垂直に突出する固定軸
    を有し、前記回転子は、側端に少なくとも1つの下方垂
    直部を有する支持体と、前記支持体に取り付けられ前記
    固定軸を挿入するために下端が開口した筒部材とを有
    し、前記筒部材に挿入された前記固定軸の上端部は前記
    筒部材の穴の上端面に当接することを特徴とする反応装
    置。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の反応装置において、前
    記筒部材の上端部に取り付けられて前記固定軸との当接
    面を形成するストッパを有することを特徴とする反応装
    置。
  19. 【請求項19】 請求項17又は18に記載の反応装置におい
    て、前記支持体は側端に一対の下方垂直部を有する軟磁
    性ヨーク部材であり、前記筒部材は前記軟磁性ヨーク部
    材の回転中心に垂直に取り付けられることを特徴とする
    反応装置。
  20. 【請求項20】 請求項17〜19のいずれかに記載の反応装
    置において、前記支持体の前記垂直部に永久磁石が固定
    されていることを特徴とする反応装置。
  21. 【請求項21】 請求項17〜20のいずれかに記載の反応装
    置において、少なくとも前記支持体は耐薬品性を有する
    樹脂、セラミック、ホウロウ又はガラスで被覆されてい
    ることを特徴とする反応装置。
  22. 【請求項22】 請求項17〜21のいずれかに記載の反応装
    置において、前記攪拌用回転子には前記支持体の上方及
    び/又は下方に延在する少なくとも1つの攪拌部材が設
    けられていることを特徴とする反応装置。
  23. 【請求項23】 請求項17〜22のいずれかに記載の反応装
    置において、前記垂直部の下面に耐摩耗性樹脂部材が取
    り付けられていることを特徴とする反応装置。
  24. 【請求項24】 請求項17〜23のいずれかに記載の反応装
    置において、前記容器の内面及び前記回転子の表面が耐
    薬品性コーティングを有することを特徴とする反応装
    置。
  25. 【請求項25】 請求項17〜24のいずれかに記載の反応装
    置において、前記回転磁場装置は、回転磁場の回転速度
    を変化させる変速手段を有することを特徴とする反応装
    置。
  26. 【請求項26】 請求項17〜25のいずれかに記載の反応装
    置において、前記反応容器を加熱及び/又は冷却する手
    段を有する温度調節部を有することを特徴とする反応装
    置。
  27. 【請求項27】 請求項17〜26のいずれかに記載の反応装
    置において、反応容器内部の圧力を測定する手段と、反
    応容器内部を減圧する手段と、反応容器内部を加圧する
    手段とからなる圧力調節部を有することを特徴とする反
    応装置。
  28. 【請求項28】 請求項17〜27のいずれかに記載の反応装
    置において、前記反応容器を上下及び水平方向に移動自
    在に支持する手段を有することを特徴とする反応装置。
  29. 【請求項29】 請求項17〜28のいずれかに記載の反応装
    置において、前記反応容器は、複数の外部接続口を有す
    る蓋部材を有しており、前記蓋部材の裏面は、前記外部
    接続口部分を除き、着脱可能な耐薬品性シールで被覆さ
    れていることを特徴とする反応装置。
  30. 【請求項30】 請求項17〜29のいずれかに記載の反応装
    置において、前記回転子の回転数を検出する手段を有す
    ることを特徴とする反応装置。
  31. 【請求項31】 請求項17〜30のいずれかに記載の反応装
    置において、前記回転磁場装置はさらに、回転トルクを
    測定し、コンピュータに出力する手段を有することを特
    徴とする反応装置。
  32. 【請求項32】 請求項31に記載の反応装置において、さ
    らに反応溶液の粘度を測定する手段を有し、前記反応溶
    液の粘度を測定する手段は、異なる粘度を有する複数の
    標準溶液を用いて、回転トルクと粘度の関係を求める手
    段と、得られた前記回転トルクと粘度の関係を用いて、
    反応溶液の回転トルクから反応溶液の粘度を求める手段
    とを有することを特徴とする反応装置。
  33. 【請求項33】 請求項32に記載の反応装置において、さ
    らに反応熱量変動を測定する手段を有し、前記反応熱量
    変動の測定手段は反応溶液と実質的に同じ比熱を有し、
    かつ前記反応溶液と同重量の参照溶液を用い、前記反応
    装置の加熱速度及び/又は冷却速度を求める手段と、得
    られた前記加熱速度及び/又は冷却速度を用いて、反応
    の温度経時変化から熱量変動速度を求める手段と、前記
    熱量変動速度から反応の熱量変動を求める手段とを有す
    ることを特徴とする反応装置。
  34. 【請求項34】 複数の流体薬剤を選択的に反応装置に供
    給する半自動合成装置において、前記反応装置は、攪拌
    用回転子を有する反応容器と、前記反応容器の下部に設
    けられた回転磁場装置とを有し、前記反応容器は底部中
    心から垂直に突出する固定軸を有し、前記回転子は、側
    端に少なくとも1つの下方垂直部を有する支持体と、前
    記支持体に垂直に取り付けられ前記固定軸を挿入するた
    めに下端が開口した筒部材とを有し、前記筒部材に挿入
    された前記固定軸の上端部は前記筒部材の穴の上端面に
    当接し、前記半自動合成装置はさらに溶媒タンクと、各
    薬剤を貯留する複数の薬剤タンクと、前記反応容器と前
    記溶媒タンクとを連通する第一のラインと、前記複数の
    薬剤タンクをそれぞれ独立に前記第一のラインに連通す
    る第二のラインと、前記第一のラインと各々の前記第二
    のラインとの接続部又はその近傍に設けられた弁と、前
    記第二のラインのいずれか1つが前記第一のラインと連
    通するよう前記弁を制御する手段とを有することを特徴
    とする半自動合成装置。
  35. 【請求項35】 請求項34に記載の半自動合成装置におい
    て、複数の触媒タンクと、前記第一のラインとは独立に
    前記反応容器と前記溶媒タンクとを連通する第三のライ
    ンと、前記複数の触媒タンクをそれぞれ独立に前記第三
    のラインに連通する第四のラインと、前記第三のライン
    と各々の前記第四のラインとの各接続部又はその近傍に
    設けられた弁と、前記第四のラインのいずれか1つが前
    記第三のラインと連通するよう前記弁を制御する手段と
    を有することを特徴とする半自動合成装置。
  36. 【請求項36】 請求項34又は35に記載の半自動合成装置
    において、前記弁は三方弁であり、前記第一のラインと
    前記第二のラインの接続部、及び/又は前記第三のライ
    ンと前記第四のラインの接続部に設けられていることを
    特徴とする半自動合成装置。
  37. 【請求項37】 請求項34〜36のいずれかに記載の半自動
    合成装置において、前記薬剤及び溶媒の供給量と、回転
    磁場の回転速度と、前記反応容器内の温度及び圧力とが
    コンピュータにより制御されていることを特徴とする半
    自動合成装置。
JP2001168827A 2001-03-09 2001-06-04 攪拌装置及びそれを用いた反応装置並びに半自動合成装置 Pending JP2002331234A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001168827A JP2002331234A (ja) 2001-03-09 2001-06-04 攪拌装置及びそれを用いた反応装置並びに半自動合成装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001067690 2001-03-09
JP2001-67690 2001-03-09
JP2001168827A JP2002331234A (ja) 2001-03-09 2001-06-04 攪拌装置及びそれを用いた反応装置並びに半自動合成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002331234A true JP2002331234A (ja) 2002-11-19

Family

ID=26611006

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001168827A Pending JP2002331234A (ja) 2001-03-09 2001-06-04 攪拌装置及びそれを用いた反応装置並びに半自動合成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002331234A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007319840A (ja) * 2006-06-05 2007-12-13 Reika Kogyo Kk 撹拌混合装置及び原料撹拌混合システム
JP2010509061A (ja) * 2006-11-14 2010-03-25 アルケマ フランス コーティングされた反応器、この製造方法、およびこの使用
CN102610134A (zh) * 2012-03-16 2012-07-25 南京化工职业技术学院 一种受限空间作业实训装置
JP2013172692A (ja) * 2012-02-27 2013-09-05 Samson Co Ltd 加熱殺菌装置
JP2013246090A (ja) * 2012-05-28 2013-12-09 Hitachi High-Technologies Corp 自動分析装置及び前処理装置
EP2860240A4 (en) * 2012-06-11 2016-01-27 Able Corp APPARATUS FOR CELL CULTURE AND CELL CULTURE METHOD USING THE SAME
CN111458472A (zh) * 2020-05-21 2020-07-28 安徽炎黄科技环境安全工程有限公司 一种工业废水检测装置及其使用方法
CN111974334A (zh) * 2020-09-01 2020-11-24 江苏康祥实业集团有限公司 苯磺酰氯生产磺化反应釜
CN114832760A (zh) * 2022-05-05 2022-08-02 广饶县科瑞生物科技有限公司 一种用于软油精生产的温控搅拌设备
CN115121156A (zh) * 2022-07-11 2022-09-30 深圳市钜沣泰科技有限公司 一种芯片清洗剂全自动智能添加药水设备

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007319840A (ja) * 2006-06-05 2007-12-13 Reika Kogyo Kk 撹拌混合装置及び原料撹拌混合システム
JP2010509061A (ja) * 2006-11-14 2010-03-25 アルケマ フランス コーティングされた反応器、この製造方法、およびこの使用
JP2013172692A (ja) * 2012-02-27 2013-09-05 Samson Co Ltd 加熱殺菌装置
CN102610134A (zh) * 2012-03-16 2012-07-25 南京化工职业技术学院 一种受限空间作业实训装置
JP2013246090A (ja) * 2012-05-28 2013-12-09 Hitachi High-Technologies Corp 自動分析装置及び前処理装置
EP2860240A4 (en) * 2012-06-11 2016-01-27 Able Corp APPARATUS FOR CELL CULTURE AND CELL CULTURE METHOD USING THE SAME
US9574165B2 (en) 2012-06-11 2017-02-21 Able Corporation Cell culture apparatus and cell culture method using the same
CN111458472A (zh) * 2020-05-21 2020-07-28 安徽炎黄科技环境安全工程有限公司 一种工业废水检测装置及其使用方法
CN111974334A (zh) * 2020-09-01 2020-11-24 江苏康祥实业集团有限公司 苯磺酰氯生产磺化反应釜
CN114832760A (zh) * 2022-05-05 2022-08-02 广饶县科瑞生物科技有限公司 一种用于软油精生产的温控搅拌设备
CN115121156A (zh) * 2022-07-11 2022-09-30 深圳市钜沣泰科技有限公司 一种芯片清洗剂全自动智能添加药水设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3884694B2 (ja) 粘度変化検知用素子、それを用いた粘度変化検知用攪拌回転子、及びそれらを用いた攪拌装置
JP3618295B2 (ja) 並列処理装置及び流体を導入する方法
US5899567A (en) Magnetic synchronized stirring and heating test apparatus
JP5985545B2 (ja) センサ付きプロセスバッグ容器
JP2002331234A (ja) 攪拌装置及びそれを用いた反応装置並びに半自動合成装置
JP5654527B2 (ja) 熱量計
US6916114B2 (en) Apparatus for the addition of a compound or compound mixture to another
JP2003075451A (ja) 試験を同時に実施するための装置および方法
JP6138173B2 (ja) 実験室試料処理システムにおける動流体内の温度を制御するための方法及び装置
JP2007021497A (ja) 攪拌用回転子及びそれを用いた反応装置
CA1315567C (en) Automated calorimeter and methods of operating the same
KR20180131956A (ko) 반응 용기, 그것을 사용한 물질 제조 시스템 및 제조 방법
EP2376216B1 (en) Stir system and a method for providing a chemical reaction
JPH11244680A (ja) 撹拌装置及びそれを用いた反応装置
KR101923013B1 (ko) 물질합성장치 및 이를 포함하는 물질합성시스템
KR200395774Y1 (ko) 마그네틱 교반식 핫플레이트
US7610942B2 (en) Cell suspension rotating fluidic pump
KR100871287B1 (ko) 유량계의 검교정을 위한 유체 공급장치
Bánó et al. A viscosity and density meter with a magnetically suspended rotor
JP2001198454A (ja) 半自動合成装置および攪拌用回転子
CA2259732C (en) Synchronized magnetic stirring and heating device
CN219641667U (zh) 一种好氧呼吸量及厌氧产气量的测定系统
GB2521514A (en) Method for heating a slurry system
JPH11128731A (ja) 実験用反応装置及び撹拌用回転子
KR101768767B1 (ko) 전자 비커

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080618

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20081105