JPH11244680A - 撹拌装置及びそれを用いた反応装置 - Google Patents

撹拌装置及びそれを用いた反応装置

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JPH11244680A
JPH11244680A JP10064568A JP6456898A JPH11244680A JP H11244680 A JPH11244680 A JP H11244680A JP 10064568 A JP10064568 A JP 10064568A JP 6456898 A JP6456898 A JP 6456898A JP H11244680 A JPH11244680 A JP H11244680A
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Japan
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reaction
stirring
temperature
rotor
reaction solution
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JP10064568A
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English (en)
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Yoshio Kanzaki
吉夫 神崎
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UNI CHEMICAL KK
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UNI CHEMICAL KK
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  • Mixers With Rotating Receptacles And Mixers With Vibration Mechanisms (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応容器自体を回転させるとともに単純形状
の撹拌棒を定置するだけで撹拌できる構造の撹拌装置、
及びその撹拌装置を備えるとともに温度制御等も可能な
反応装置を提供する。 【解決手段】 上方に開口する固定容器36が上面に嵌入
されている筐体11と、前記固定容器36の下方に設けられ
た回転磁場装置2と、前記固定容器36内に置かれ、下部
に前記回転磁場装置の作用により回転する回転子5が固
定された反応容器3と、前記反応容器3の上部より挿入
された撹拌部材8とを有し、前記回転子5はヨーク部材
と、前記ヨーク部材の下面中心部に取り付けられたベア
リングとを有し、前記回転磁場装置の作用により反応容
器3が回転し、固定されている撹拌部材8により撹拌さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は撹拌装置及びそれを
用いた反応装置に関し、特に回転磁場の作用により反応
容器を回転させることにより反応溶液を撹拌する撹拌装
置及びそれを用いた実験用反応装置に関する。
【0002】
【従来の技術】有機高分子の合成工程、塗料製造におけ
る色合わせ配合試験、接着剤の試作等において、高粘度
溶液、粉末の撹拌混合が広く行われている。撹拌される
溶液には酸、有機溶剤等が混入されている場合がほとん
どであり、実験用反応装置に対して耐薬品性が要求され
る。
【0003】撹拌混合手段として従来からマグネチック
スターラーが広く使用されているが、従来のマグネチッ
クスターラーはフッ素樹脂を塗布して耐薬品性を持たせ
た棒状又は細長い樽型の撹拌用回転子を使用している。
このような回転子は低粘度溶液の撹拌用回転子に適して
いるが、高粘度溶液や粉末に対して撹拌力が弱く、容器
内容物全体を均一に撹拌混合することができない。従っ
て、高粘度溶液等の撹拌には羽根を有するシャフトを用
い、電動機でシャフトを回転させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、容器又は反応
釜中を真空又は加圧しなければならない場合等では、撹
拌用羽根のあるシャフトを用いると、回転シャフトが貫
通する壁部を密閉するためのシールが必要となり、装置
が複雑になるとともに、シール部の交換等の補修維持が
必要になる。また大きい反応容器では、それに応じて実
験用反応装置も大型になり、取り付け用の架台を設けな
ければならないので、コストが高騰するだけでなく作業
性が低下するという問題がある。
【0005】以上の事情に鑑み、本発明者は先に、強力
な永久磁石を用いることにより反応容器の壁を貫通する
回転シャフトを不要にした撹拌用回転子を提案した(特
願平8-146707号)。この撹拌用回転子はベアリングを有
し、反応溶液に沈めて使用するため、反応溶液が高粘度
であると、回転子の隙間に付着してなかなか除去でき
ず、生成物を100%回収できない問題がある。またベアリ
ング内部に反応溶液が入り込み、未反応部分が残る可能
性がある等の問題がある。特に粉末を撹拌する場合、粉
末を入れた後で回転子を入れると、ボールベアリングの
内部及び隙間が粉末で充填され、回転子がうまく回転で
きないという問題がある。
【0006】一方、今まで撹拌装、温度制御等を一体に
組み込んだ実験用反応装置がなく、実験者が恒温槽、撹
拌機等を自分で組み立てて使用しているため、手間がか
かる上に、急激な発熱/吸熱反応に対応した最適な温度
制御や、高濃度溶液に対する十分な撹拌が必ずしも実現
されていない。
【0007】従って本発明の目的は、反応容器自体を回
転させるとともに単純形状の撹拌棒を定置するだけで撹
拌できる構造の撹拌装置、及びその撹拌装置を備えると
ともに温度制御等も可能な反応装置を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は、反応容器自体を回転させるととも
に、反応容器内に不動の撹拌部材を挿入することによ
り、上記問題を解決し、密閉する条件下でも簡単な装置
で溶液を撹拌できることを発見し、本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明の撹拌装置は、上方に開
口する固定容器が上面に嵌入されている筐体と、前記固
定容器の下方に設けられた回転磁場装置と、前記固定容
器内に置かれ、下部に前記回転磁場装置の作用により回
転する回転子が固定された反応容器と、前記反応容器の
上部より挿入された撹拌部材とを有し、前記回転子はヨ
ーク部材と、前記ヨーク部材の下面中心部に取り付けら
れたベアリングとを有することを特徴とする。
【0010】また本発明の反応装置は、上記撹拌装置
と、前記反応容器を加熱及び/又は冷却する手段を有す
る温度制御装置とを有することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施態様】図1に示す本発明の好ましい実施例
では、実験用反応装置1は、筐体11の中に配置された回
転磁場装置2と、固定容器36内に配置された回転反応容
器3と、温度制御装置4と、蓋材32のソケットに取り付
けられた撹拌部材8とからなる。本発明の実験用反応装
置1はさらに反応に伴う熱量変動を測定する手段と、反
応溶液の粘度を測定する手段を有することができる。以
下本発明の各構成部品をそれぞれ添付図面を参照して説
明するが、本発明はこれらの図面の実施例に限定されな
い。
【0012】[1] 筐体 筐体11は固定容器36を支持するとともに回転磁場装置等
を保護する。筐体11はいかなる形状でもよく、例えば円
柱状、立方体状等とすることができる。図1に示すよう
に、筐体11の底部には、振動を吸収するために四隅にゴ
ム足12が設けられている。また回転磁場装置2等の内部
部品をメンテナンスしやすいように、筐体11は2つ以上
のパーツからなり、ネジ等で固定されている。例えば図
2に示すように、筐体11は2つのコの字型部材11a、11
bからなり、螺着されている。
【0013】図1に示すように、筐体11に少なくとも1
本のシャフト13等を取り付け、固定容器36をパワークラ
ンプ等の部材14でシャフト13に固定することにより、固
定容器36と筐体11とを一体的に固定し、振動による固定
容器のずれを防ぐことができる。
【0014】[2] 回転磁場装置 回転磁場装置2は、図3に示すように筐体11の底面に固
定された水平支持体21と、支持体21の貫通孔22を貫通
し、ベアリング23、24によって回転自在に固定された回
転軸25と、回転軸の先端に固着されたプーリ26と、プー
リ26の上面に回転軸に対してほぼ対称に固定されている
2つ以上の永久磁石27と、ベルト28によってプーリ26と
連結したモータ29とを有する。さらにモータ29には電源
装置、モータ制御装置29c 等が接続されている。
【0015】(1) 支持体 支持体21の上方フレーム21a 及び中間フレーム21b には
貫通孔22が設けられており、貫通孔22を回転軸25が貫通
し、回転軸25の先端部にはプーリ26が固定されている。
プーリ26の高速回転による振動のため、支持体21は筐体
11に強固に固定する必要がある。図3の例では、支持体
21の下方フレーム21c が筐体11の底面に溶接等で固定さ
れている。
【0016】(2) 回転軸 回転軸25は支持体21の貫通孔22を垂直に通って、その先
端部にプーリ26がベアリング23、24により回転自在に固
定されている。
【0017】(3) ベアリング 図4に示すように、ボールベアリング23の外周は支持体
21の上方フレーム21aに固定され、内周は回転軸25に固
定されている。ベアリング24の外周は支持体21の中間フ
レーム21b に固定され、内周は回転軸25に固定されてい
る。回転子5の強力な永久磁石のために、回転軸25及び
プーリ26は上方向に吸引されるが、ボールベアリング23
のみであると、回転子5の吸引力のわずかな不均衡によ
り回転軸25に偏心力が働き、摩擦力が増大し、回転速度
が上がらない等の問題がある。そこでボールベアリング
23及び24を同時に用い、回転軸25の横方向のぶれをなく
すことにより、回転軸25を安定的に回転させることがで
きる。なおベアリングはボールベアリングに限らず、各
種公知のベアリングを用いることができる。
【0018】(4) プーリ 図3に示すように、プーリ26は回転軸25の先端部に同軸
的に固着され、ベルト28によりモータ29の先端に固定さ
れたプーリ29a と連結されている。永久磁石を固定した
ときにヨークとして作用し得るように、プーリ26は軟磁
性材料により形成するのが好ましい。
【0019】(5) 永久磁石 プーリ26の上面に永久磁石27が回転対称に固定されてい
る。永久磁石27の数は偶数とするのが好ましく、また交
互に反対の磁極が上方を向くように配置されている。永
久磁石材料としては、KS磁石、NKS磁石、フェライ
ト磁石、希土類磁石等が挙げられるが、高磁束密度の観
点から希土類磁石が好ましく、特にNd-Fe-B 系希土類磁
石が好ましい。永久磁石27の磁束は、回転子5に固定さ
れた永久磁石に対して吸引力及び反発力を及ぼす。
【0020】(6) モータ モータ29は、その上端に固定されたプーリ29a 及びベル
ト28を介して、永久磁石27が固着されたプーリ26を回転
させる。モータ29としては交流モータ、直流モータのい
ずれも使用することができる。図3の例では、モータ29
は縦に設置され、先端がネジ29b により支持体21の上方
フレーム21a に固定されている。モータへの供給電源、
オン・オフスイッチ、電流方向を切り替えるスイッチ、
スイッチのオン・オフを示す指示ランプ、及びモータの
回転数を制御する装置等を適宜筐体11内又は外面に配置
することができる。
【0021】(7) モータ制御装置 ユーザ所望の速度で撹拌を行うために、モータ29の回転
速度を可変にするのが好ましい。モータ29の回転数を変
えるために、通常モータへの供給電流又は電圧を変える
ことにより行う。そのためモータ制御装置29c は通常電
流又は電圧可変電源装置と、回転数設定パネルと、回転
軸25の回転数を測定する回転数測定手段及び回転数制御
部からなる。回転数制御部はユーザが回転数設定パネル
で設定した回転数と、回転数測定手段で測定した回転数
と常に比較し、一致しない場合には電源装置に電流又は
電圧の増減を指示する。
【0022】モータ29の回転数は公知の方法で測定する
ことができる。例えば回転軸にマーカーを付けて、その
マーカーの反射光を光センサーでカウントする方法、回
転軸に小型発電機を設けて交流電流を発生させ、その周
波数をカウントする方法等が挙げられる。
【0023】モータ制御装置にはさらに上記回転数測定
手段で測定した回転数の値を表示装置に表示する手段を
有することができる。また回転数の値をデジタル信号又
はアナログ信号として反応装置外に出力する手段を有す
ることができる。これらの出力手段により、反応条件と
しての回転数を手動又は自動的に記録することができ
る。
【0024】なおモータ制御装置は通常モータとセット
で市販されており、これらの市販品を用いると、容易に
モータの制御装置を構成することができる。
【0025】(8) トルク測定手段 モータ29のトルク又は回転軸25の回転トルクを測定する
ことにより、後述のように反応溶液の粘度を推測するこ
とができる。トルク出力手段はトルクセンサーと、トル
ク出力手段からなる。トルクセンサーは駆動軸と負荷軸
の間に配置される。図5の(a) 、(b) に2つの配置例を
示す。図5(a) の例では、トルクセンサー20はモータ29
とプーリ29a の間に配置される。図5(b) の例では、モ
ータ29を回転円盤26' の下方に配置し、モータ29と回転
円盤26' の間にギヤボックス29dとトルクセンサー20を
配置する。
【0026】トルク出力手段は上記トルクセンサー20の
出力したトルク値を表示装置に表示する手段及び/又は
トルク値をデジタル信号又はアナログ信号として反応装
置外に出力する手段を有する。これらの出力手段によ
り、トルク値を手動又は自動的に記録することができ
る。
【0027】トルクセンサーは通常トーションバーで駆
動軸と負荷軸とを連結し、トーションバー前後の駆動軸
と負荷軸との位相差を測定して、トルクに換算してい
る。本発明では、トルクセンサー、トルク出力手段を特
に限定せず、市販品等公知のものを用いることができ
る。
【0028】[3] 回転反応容器 回転反応容器3は図1に示すように、反応容器35と、反
応容器35の底部に設けられた回転子5とからなる。回転
反応容器3は筐体11の上面開口15に挿入されている固定
容器36内に回転自在に配置される。
【0029】(1) 反応容器 反応容器35の形状は特に限定されないが、円筒形が好ま
しく、丸底の円筒形が特に好ましい。反応容器を丸底と
することにより反応生成物を取り出しやすくなるので好
ましい。反応溶液の温度制御を行うために、反応容器35
をステンレススチール、アルミニウム等の熱拡散速度の
大きい金属材料で構成するのが好ましい。
【0030】(2) 回転子 回転子5は少なくともヨークと回転自在な軸受けからな
る。以下はいくつかの例を挙げて回転子5を説明する。
【0031】(a) 第一の態様 図6に示すように、回転子5は、ヨーク部材51と、ヨー
ク部材51の下面凹部に固定された回転自在に支持するベ
アリング52とを有する。回転子5は回転磁場装置2上に
載置された固定容器36内に置かれ、回転磁場装置2によ
る回転磁場により回転して、溶液又は粉末の撹拌を行
う。
【0032】耐薬品性を持たせるために、各部材は耐薬
品性材料からなるか、耐薬品性樹脂で被覆することがで
きる。耐薬品性材料としては、ステンレススチール、セ
ラミックス、高分子樹脂等が挙げられる。また耐薬品性
樹脂としては、フッ素樹脂、ポリエチレン樹脂等が挙げ
られる。
【0033】(i) ヨーク部材51 ヨーク部材51は回転子5の平衡を維持する作用と、回転
磁場装置2の永久磁石の磁束を収束する作用を有する。
ヨーク部材はいかなる形状でもよく、例えば楕円板状、
多辺形板状等板状、又はコの字型とすることができる。
図6及び図7の例では、ヨーク部材51は下面中心に、ボ
ールベアリングを嵌入できる凹部51a が形成されてい
る。またヨーク部材51の中心に、ネジ57等によってボー
ルベアリング52を固定するための貫通孔51b が設けられ
ている。
【0034】回転子を駆動する回転磁場装置2の磁場に
より近づけるために、ヨーク部材51の下面をできるだけ
低くするのが好ましい。ヨーク部材51の下面から回転子
5が置かれる固定容器の底面36a までの距離をdとする
と、dは5mm以下であるのが好ましい。dの下限は0.5
mmとする。dが0.5 mmより小さいと、ヨーク部材51が固
定容器の底面36a に衝突する可能性があるので好ましく
ない。
【0035】ヨーク部材51の材料は軟磁性材料であれば
特に限定されないが、強度及び耐薬品性の観点から、軟
磁性ステンレススチール等の耐薬品性かつ軟磁性の金属
が好ましい。また他の鉄合金等の軟磁性金属にフッ素樹
脂等の耐薬品性樹脂を被覆して用いても良い。
【0036】(ii)ベアリング 本発明では、ボールベアリング、コロベアリング等各種
公知のベアリングを用いることができる。
【0037】ボールベアリングの一例を図8に示す。ボ
ールベアリング52の内部隙間52a は上部が封止され下部
が開放された環状である。そして、ベアリングボール52
3 の直径Dは内部隙間52a の高さLより大きい。このよ
うなボールベアリングを用いることにより、ベアリング
ボール523 が反応容器の底面で回転し、回転子と容器底
面との摩擦が小さくなり、回転子が滑らかに回転するこ
とができる。
【0038】図8に示す例では、ボールベアリング52は
外周円筒部材521 と内周円形部材522 とボール523 とか
らなる。外周円筒部材521 は下部に内方環状突起525 を
有し、内周円形部材522 は下部に外方環状突起526 を有
する。突起525 と526 との間の距離がボール523 の直径
Dより小さく、回転子を持ち上げたときに、ボールが落
下しないようにしている。外周円筒部材521 の上方内周
及び内周円形部材522の上方外周にネジ目が形成されて
おり、内周円形部材522 にボール523 を配置した後、外
周円筒部材521 を下から上へねじ込んで組み立てる。ボ
ールベアリング52の中心部に貫通孔529 が形成されてお
り、ネジ57によってボールベアリング52をヨーク部材51
の下面に螺合して固定する。
【0039】外周円筒部材521 及び内周円形部材522 を
構成する材料は特に限定されないが、耐薬品性の観点か
ら、フッ素樹脂等の耐薬品性高分子樹脂、ステンレスス
チール等の耐薬品性金属等を用いるのが好ましい。また
ボール523 はセラミックス、ステンレススチール等各種
公知の材料を用いることができる。
【0040】図9、10にはボールベアリングのもう一例
を示す。ボールベアリング52の円筒面528 に、前記内部
隙間52a まで貫通する大きな循環孔524 が2つ形成され
ている。この場合、固定容器内に伝熱媒体を入れておい
ても良い。循環孔524 を設けることにより、ボールベア
リングの内部隙間52a 内に入り込んだ伝熱媒体をボール
ベアリング外に排出することができる。循環孔524 の大
きさは強度の許す限り大きくしたほうが溶液が流れやす
くなるので好ましい。循環孔524 の数は2個以上である
のが好ましい。
【0041】図11には円錐コロベアリングを用いた場合
の一例を示す。円錐コロベアリング6は上方へ拡径する
内周面を有する外周円筒部材61と、上方へ拡径する外周
面を有する内周円筒部材62と、前記外周円筒部材61と内
周円筒部材62との間に挟まれた複数の円柱形コロ63から
なる。内周円筒部材62の下端に蓋部材64が置かれ、前記
蓋部材64の中心に設けられた貫通孔を通って上方へ挿入
されたネジ65がヨーク部材51の中心に設けられたネジ穴
51b にねじ込まれており、ヨーク部材51とベアリングの
内周円筒部材62とを一体的に固着する。なおネジを用い
ずに、ヨーク部材51を直接内周円筒部材62の上端に溶接
してもよい。
【0042】図12には通常のボールベアリングを用いた
場合の一例を示す。ボールベアリング7の外周円筒部材
71の下端はリング状台座74に溶接等で固着される。内周
円筒部材72の内周に回転軸75が挿入され、溶接、焼嵌め
等で一体的に固着される。ヨーク部材51は前記回転軸75
の上端又は途中に固定される。
【0043】上記構成を有する本発明の撹拌用回転子は
永久磁石を持たないので、高温環境、特に120 ℃以上の
場合でも使用できる。
【0044】(b) 第二の態様 図13に示すように、第二の態様の回転子5は、ヨーク部
材51と、ヨーク部材51の下面の中心部に回転軸54を介し
て固定された回転自在に支持するベアリング52と、ヨー
ク部材51の下面にボールベアリング52に対してほぼ対称
に固定された2つ以上の永久磁石53とを有する。
【0045】永久磁石53は箱型ケーシングにより密閉す
るか、又は耐薬品性樹脂層を被覆し、耐薬品性を高める
ことができる。その他の各部材を構成する材料は特に限
定されないが、耐薬品性材料を用いるか、耐薬品性樹脂
で被覆し、耐薬品性を高めた方が好ましい。耐薬品性材
料としては、ステンレススチール、セラミックス、高分
子樹脂等が挙げられる。また耐薬品性樹脂としては、フ
ッ素樹脂、ポリエチレン樹脂等が挙げられる。
【0046】(i) ヨーク部材 ヨーク部材51は回転子5の平衡を維持する作用と、永久
磁石53を支持する作用を有するとともに、永久磁石によ
って磁化されてヨークとしての作用を有する。ヨーク部
材はいかなる形状でもよく、例えば円板状、楕円板状、
多辺形板状等板状、又は図6に示すようなコの字型とす
ることができる。第二の態様のヨーク部材51は第一の態
様のものと同じで良い。図13の例では、ヨーク部材51は
中心に回転軸54を溶接、接着又はネジ等によって固定す
るための貫通孔51c を有する長方形の板材からなる。
【0047】(ii)ベアリング 図13に示す例では、ボールベアリング52はベアリングボ
ール523 が反応容器の底面で自在に回転できるようにな
っている。第二の態様のベアリングはボールベアリング
に限らず、第一の態様で述べたとおり各種公知のもので
良い。
【0048】(iii) 永久磁石 永久磁石53はヨーク部材51の下面にボールベアリング52
に対してほぼ対称に固定されている。永久磁石53の数は
偶数とするのが好ましく、また磁化方向が垂直になるよ
うにヨーク部材51に固着するのが好ましい。永久磁石53
の配向としては、交互に反対の磁極が下方を向くように
する。例えば図13に示すように、一方の永久磁石53aの
下面がN極で、他方の永久磁石53bの下面がS極となる
ように、各永久磁石53a、53b を配置し、固定する。
【0049】磁石の種類は特に限定されないが、高い撹
拌力が要求される場合、回転子の磁石を強力な永久磁石
にするのが好ましい。このような永久磁石として、KS
磁石、NKS磁石、FeCrO磁石、フェライト磁石、
希土類磁石等が挙げられるが、高磁束密度の観点から希
土類磁石が好ましい。
【0050】また高粘度溶液等撹拌抵抗の大きい液体又
は粉体を撹拌するために、永久磁石4として超高性能焼
結磁石を用いるのが好ましい。このような超高性能焼結
磁石として、Nd系、Sm系等の希土類永久磁石等が挙げら
れる。具体的には、Nd2Fe1 4B、Sm(Co-Fe-Cu-Zr)7、Sm(C
o-Fe-Cu)7 、Sm-Pr-Co5 、焼結SmCo5 等が挙げられる。
好ましい永久磁石はNd2Fe1 4Bである。
【0051】耐薬品性を高めるためには、永久磁石を耐
薬品性樹脂で被覆するのが好ましい。耐薬品性樹脂の被
覆方法としては、塗布、静電塗装、電着塗装等が挙げら
れる。好ましい耐薬品性樹脂は、フッ素樹脂、ポリエチ
レン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂、ポリアミド樹脂及びその他の熱硬化樹脂等からなる
群より選ばれた一種以上である。特に好ましい耐薬品性
樹脂は四フッ化エチレン、三フッ化塩化エチレン、フッ
化ビニル、フッ化ビニリデン、六フッ化プロピレン等の
ポリマーを主成分とする焼付け用フッ素樹脂塗料であ
る。市販されているフッ素樹脂塗料として、Blue Armor
(Du Pont 社製)、アフロンCOP (旭硝子(株)製)等
が挙げられる。焼付け用フッ素樹脂塗料を用いることに
より、永久磁石に優れた耐薬品性を付与することができ
る。
【0052】(c) 第三の態様 第三の態様の回転子5は、図14及び図15に示すように、
中間部511 を水平に、両垂直部512 を下方に向け垂直に
置かれたコの字型ヨーク部材51と、前記ヨーク部材51の
下面中心部に取り付けられ、容器底面3bで回転自在なボ
ールベアリング52と、前記ヨーク部材51の垂直部512 と
前記ボールベアリング52の間に配置され、前記ヨーク部
材に接合された一対の永久磁石53とからなる。
【0053】(i) ヨーク部材 ヨーク部材は回転子の平衡を維持する作用と、永久磁石
を支持する作用を有するとともに、永久磁石53、53の磁
束を通すヨーク作用を有する。図14に示すように、ヨー
ク部材51は透磁率が高い軟磁性材からなり、実質的にコ
の字型の形状を有する。ヨーク部材51の中間部511 を水
平に、その側端に一対の垂直部512 が下方に突出してい
る。ヨーク部材51の中間部511 の中心にネジ57用ネジ孔
51b が設けられ、ネジ57によりボールベアリング52とヨ
ーク部材51とを螺着されている。もちろん、ネジを用い
ずに、溶接、接着等によってボールベアリング52を直接
ヨーク部材51の下面に固着してもよい。
【0054】各垂直部512 、512 の内側に永久磁石53、
53をネジ57で固着する。ネジのほかに、接着剤等により
永久磁石53を垂直部512 に固着しても良い。また垂直部
ではなく、ヨーク部材の下面に対して永久磁石53を固着
して良い。永久磁石53がヨーク部材51の垂直部512 の内
側にあるので、永久磁石の磁束がほとんどヨーク部材に
捕捉され、撹拌力に寄与させることができるとともに、
永久磁石を保護する作用を有する。なお永久磁石を固着
させる以外の構成に関しては、第三の態様のヨーク部材
51は第一の態様のものと同じで良い。
【0055】(ii)ベアリング 図8と同じように、ボールベアリングの内部隙間52a は
上部が封止され下部が開放された環状である。そして、
ボールベアリングのボール523 の直径Dは前記内部隙間
52a の回転軸方向の長さLより大きい。このようなボー
ルベアリングを用いることにより、ボールベアリングの
ボール523 が容器底部で回転し、撹拌用回転子と容器底
面との摩擦が小さくなり、回転子が滑らかに回転するこ
とができる。第三の態様のベアリングはボールベアリン
グに限らず、第一の態様で述べたように各種公知のもの
で良い。
【0056】(iii) 永久磁石 図14及び図15に示すように、一対の永久磁石53、53はヨ
ーク部材の下面に、かつヨーク部材の垂直部512 、512
とボールベアリング52との間に配置され、回転軸に対し
て対称となるようにヨーク部材の垂直部512 の内側にネ
ジ57で螺着されている。ヨーク部材51の下部に死角部分
を作らないために、永久磁石53はボールベアリング52と
接する面がボールベアリング52と相補する円弧形状を有
し、ボールベアリング52に近接して配置されている。上
記以外の構成に関しては、第三の態様の永久磁石は第二
の態様のものと同じで良い。
【0057】(3) 反応容器と回転子との連結 反応容器35は回転子5によって駆動されて回転するが、
反応容器35と回転子5との連結方式は各種公知の方式と
することができる。
【0058】例えば、反応容器35と回転子5とを一体的
に固着させることができる。図1の例では、ヨーク部材
51の上方に球状凹部が形成されており、反応容器35が前
記球状凹部に溶接、接着などの方法で固着され、もって
回転子5と反応容器35とが一体的に連結されている。
【0059】また図16に示す例では、反応容器35の底部
に台座37が一体的に形成されている。前記台座37の下部
中心にネジ穴が設けられており、ネジ57により回転子5
と反応容器35とを一体的に固着する。この時、回転子5
の上面にスリット51d を設け、台座37の下面に前記スリ
ット51d に契合する突起37a を設ければ、高速の回転に
も対応することができる。
【0060】さらに、反応容器35の下部及び回転子5の
上面にそれぞれカップリングジョイント等公知の連結部
材を設けて着脱自在に嵌合させることができる。図17に
示す例では、反応容器35の下部に下方に突出する複数の
突起物37a を有する台座37を一体的に設け、一方回転子
5の上面に前記突起物37a と契合する凹部58a を有する
連結部材58をヨーク部材51と一体的に設けられている。
前記突起物37a を前記凹部58a に差込み、嵌合させるこ
とにより、反応容器35が回転子5によって回転させるこ
とができるとともに、回転子5を固定容器36に残したま
ま反応容器35を取り出すことができるので、扱いが便利
である。図12に示すように、回転子5のベアリング7に
支軸75が形成されている場合、反応容器35をヨーク部材
51とを一体的に固着させ、かつヨーク部材51の中心に多
角形の貫通孔を設ける。一方支軸75の先端を上記貫通孔
と契合する多角柱とし、反応容器35とヨーク部材51との
固着体を前記ベアリング7の支軸75に差し込むことによ
り、着脱自在に嵌合させることができる。
【0061】(4) 撹拌手段 撹拌手段は回転反応容器3内に挿入された1つ以上の不
動の撹拌部材8からなる。撹拌部材8の形状は特に限定
されず、棒、板又は曲面を有する部材のいずれでも良
い。図1の例では、撹拌部材8は蓋材32のソケットに挿
入されて固定されているが、蓋材を用いない場合には、
適切な保持器具で把持しても良い。なお温度センサー等
反応溶液内に差し込む棒状器具も撹拌部材の作用を有
し、また図18に示すように、撹拌部材として超音波の発
振棒81を用いれば、乱流による撹拌と超音波による撹拌
の相乗効果により、効果的な混合を行うことができる。
【0062】まず回転反応容器3を固定容器36に静かに
入れ、回転反応容器3を本発明の回転磁場発生装置11上
のほぼ中心の位置に置き、回転子5が固定容器36の底面
の中心に位置していることを確認した後で撹拌部材8を
回転反応容器3内に挿入して固定する。その後モータ29
を回転させて、回転反応容器3を回転させる。
【0063】モータ29の回転数を徐々に上昇させ、それ
に応じて回転子5の回転数も徐々に上昇する。回転反応
容器3の中の高粘度溶液又は粉末は徐々に回転反応容器
3と同じ方向で回転し、撹拌部材8に当たって乱流とな
り、効果的な撹拌を行うことができる。
【0064】(5) 蓋材 蓋材32には上述した撹拌部材8のほかに、必要に応じて
複数のソケット等外部装置との接続口を設けることがで
きる。蓋材に接続する外部装置として、逆流コンデンサ
ー、温度センサー、真空機、雰囲気ガス注入用パイプ、
反応物添加用滴下ロート等が挙げられ、必要に応じて任
意に取りつけることができる。図19の例では、蓋材32に
逆流コンデンサー33a 、温度センサー33b 、雰囲気ガス
注入用パイプ33c 、反応物添加用滴下ロート33d が接続
されている。なおこの例では温度センサー33b が撹拌部
材としての作用も果たす。
【0065】固定容器36内が減圧状態である場合、蓋材
32が大気圧により固定容器36のフランジ部36b に圧接さ
れ、固定容器36が自然に密閉されるが、通常固定容器36
を密閉状態にするためには、図19に示すように、複数の
パワークリップ34等の接合部材で蓋材32と固定容器36と
を接合させる。
【0066】[4] 温度制御装置 温度制御装置は反応溶液の温度を所望の値になるように
回転反応容器3に対して加熱及び/又は冷却を行う。図
1及び図1のF−F断面図である図20に温度制御装置の
一例を示す。図20の例では、伝熱媒体の入った固定容器
36と、加熱手段は電気ヒーター42からなり、冷却手段は
放熱体44、ファン45からなる。温度制御装置49はさらに
温度センサー33b 、オン・オフスイッチ、加熱手段と冷
却手段の選択スイッチ47、及び温度設定手段48と温度制
御部49からなる。また保温のために適所断熱材41を設け
ることができる。伝熱媒体として、水、グリセリン、流
動パラフィン、動植物油等公知のもので良い。
【0067】図1に示すように、回転反応容器3に素早
く熱を伝達するために、上方に開口する中空部43a が形
成されている熱伝導体43が筐体上面に接して配置されて
いる。熱伝導体43の上半分43a が円柱体であり、下半分
43b は長方体である。下方の長方体には棒状電気ヒータ
ー42を差し込むための穴部43b が各角に一つずつ形成さ
れている。熱伝導体43の上半分43a が下半分43b より肉
厚を薄くしており、上半分43a の熱伝導抵抗を大きく
し、下半分43b の温度調節が外気温の影響を受け難くす
るようになっている。中空部43a の開口が前記筐体上面
の開口部15の下部に位置し、回転反応容器3が筐体開口
部15を通って、中空部43a 内に嵌入される。熱伝導体43
はアルミニウム等の熱伝導速度の大きい金属材料からな
り、もって固定容器36内の伝熱媒体を介して回転反応容
器3内の熱をすばやく拡散させたり、又は回転反応容器
3内を伝熱することができる。
【0068】電気ヒーター42は熱伝導体43に設けられた
穴部43b の差し込まれ、温度制御部49の指示により加熱
を行う。三つの冷却装置42は熱伝導体43の側面に接着剤
等で固着させる。温度制御部49の指示により筐体の背面
に設けられたファン45が作動し、熱伝導体43によって運
ばれた熱が、アルミニウム製フィンからなる放熱体44を
通って、ファン45から排出される。
【0069】図21に温度制御装置のシステムブロック図
を示す。温度制御装置49が回転反応容器3内に置かれた
温度センサー33b で測定した反応溶液の温度と、ユーザ
が温度設定パネル48で設定した温度とを比較し、反応溶
液の温度が設定温度より低く、かつ選択スイッチ47が加
熱又は自動制御に設定されている場合、電気ヒーター41
に加熱するよう指示する。一方、反応溶液の温度が設定
温度より高く、かつ選択スイッチ47が冷却又は自動制御
に設定されている場合、冷却装置42及びファン45に作動
するよう指示する。
【0070】本発明では、冷却装置は放熱体に限らず、
各種公知の冷却手段を用いることができる。例えば、外
部冷却装置で冷やされた冷媒を導入し、反応装置の冷却
を行う方法等が挙げられる。
【0071】又、上記温度センサー33b で測定した反応
溶液温度及び/又はユーザが設定した温度を表示装置に
表示する手段及び/又はデジタル信号又はアナログ信号
として反応装置外に出力する外部出力手段を有すること
ができる。これらの出力手段により、反応条件として設
定温度と反応経過に伴う温度履歴を手動又は自動的に記
録することができる。
【0072】[5] 反応に伴う熱量変動を測定する手段 熱量変動の測定手段は発熱反応で発生される熱量、また
は吸熱反応で吸収される熱量を近似的に求める手段であ
る。相当量の発熱を伴う発熱有機反応の例として、スチ
レン、酢酸ビニル等のビニルモノマー、アクリルエステ
ル、アクリルニトリル、アクリル酸等のアクリルモノマ
ーの重合反応が挙げられる。大規模の反応装置では、反
応発熱量の予測を間違うと、発熱反応時の冷却による温
度制御が不能になり、重大事故につながる例はいくつも
ある。従って、化学反応における発熱量を実験的にサン
プル合成時に測定できることは工場で量産に移す時に余
裕のある温度制御が出来る指標となる。本発明の測定手
段により、有機反応の熱量変動を反応溶液の温度から簡
単に求めることができ、有機反応の安全性や、反応装置
の設計条件の目安とすることができる。
【0073】反応の熱量変動の測定手段は上記[1] 〜
[4] に記載の反応装置のほかに、前記温度制御手段の外
部出力手段から入力できる計算機を有する。ここでいう
計算機はCPUからなる計算部のほかに、キーボード等
の入力装置と、メモリ、フロッピディスクドライブ等の
記憶装置と、モニタディスプレイ、プリンター等の出力
装置とを有するコンピュータシステムを指す。温度の外
部出力手段がアナログ信号を出力する場合、A/D変換
器を介して計算機に入力する。逆に、温度の外部出力手
段がデジタル信号を出力する場合、その信号を直接計算
機のシリアルポート、パラレルポート等のデジタル入出
力ポートに接続して入力することができる。以下は発熱
反応、吸熱反応及び発熱及び吸熱反応の三つのケースに
ついてそれぞれ説明する。
【0074】(1) 発熱反応の場合 (イ) 原理 反応容器内の時間当たり熱量変化バランスは以下の式で
表すことができる。 dQ/dt=dQr /dt+dQcv/dt ただし、Qは反応容器内の熱量、Qr は反応容器から外
部へ出る熱量(負の値を持つ)、Qcvは反応の発熱量を
表す。反応容器内の熱量変化は温度の変化として現れる
ため、上式は下記のように書き換えることができる。 C・M・dT/dt=dQr /dt+dQcv/dt ただし、Cは反応溶液に比熱を表し、Mは反応溶液の重
量を表す。
【0075】dQr /dtは反応装置の冷却速度に当た
り、反応装置の特性、外気温及び反応溶液の比熱、重量
等に影響され、理論的に求めることが困難である。しか
し、反応溶液と同じ比熱、重量を有し、発熱反応も吸熱
反応も起こらない参照溶液を用いて冷却させれば、上記
式中のQcvが0となり、dQr /dtを実験的に求める
ことができる。
【0076】(ロ) 発熱量の計算 (a) まず反応溶液の比熱C、重量Mを初期条件として計
算機に入力する。反応溶液の比熱Cは公知の方法で簡単
に求めることができる。なお本発明では、反応溶液の比
熱はあまり変化しないものと仮定する。
【0077】(b) 上記反応装置を用い、所定の設定温度
Tset で有機反応を行い、前記有機反応の反応温度履歴
を入力する。このとき、温度制御手段において、冷却装
置のみが作動するように選択スイッチ47を冷却又は自動
制御に設定する。反応が発熱反応のみなので、反応過程
での温度が設定温度Tset より低くなることはない。こ
こで得られる反応温度履歴とは反応経過時間とその時間
での反応溶液の温度からなる二元の配列である。
【0078】(c) 次に反応溶液と実質的に同じ比熱を有
する参照溶液を選定する。参照溶液は発熱も、吸熱もし
なければ、種類は特に限定されないが、反応溶液中の溶
媒の含有量が圧倒的に多ければ、溶媒の比熱が反応溶液
とほぼ同じと考えられるので、溶媒を参照溶液として用
いることができる。また反応が終了した反応溶液が更に
発熱、吸熱しなければ、参照溶液として用いることがで
きる。
【0079】反応溶液と同重量の参照溶液を用い、前記
反応温度履歴における温度変化範囲の最大値Tmax より
高い温度まで熱した参照溶液を反応装置に入れ、前記有
機反応と実質的に同じ条件で設定温度Tset まで冷却さ
せ、冷却温度履歴を入力する。ここで得られる冷却温度
履歴は冷却経過時間とその時間での参照溶液の温度から
なる二元の配列である。
【0080】(d) 上記冷却温度履歴及び比熱C、重量M
を用いれば、下式により設定温度Tset 〜Tmax の範囲
内にある任意の温度Tでの冷却速度Vcoolを下式: Vcool(T)=dQr /dt=C・M・dT/dt (ただし、tは冷却経過時間、Tは前記tに対応する参
照溶液の温度を表す。)で求めることができる。ここで
得られるVcool(T)は温度Tの関数であり、通常温度
Tとその温度での冷却速度Vcool(負の値を持つ)から
なる二元の配列である。
【0081】なおdT/dtは任意冷却経過時間におけ
る温度Tの変化速度(減少速度)であり、数値微分法等
公知の数値解析法により上記冷却温度履歴の数値から容
易に求めることができる。
【0082】(e) 最後に反応温度履歴と、冷却速度Vco
ol及び比熱C、重量Mを用い、下式により反応の発熱速
度dQcv/dt’を求める: dQcv/dt’=Vcool(T’)+C・M・dT’/d
t’ (ただし、t’は反応経過時間、T’は前記t’に対応
する反応溶液の温度を表す。時間t’の積分範囲は反応
開始〜終了までである)。なおdT’/dt’は任意反
応経過時間における反応溶液温度T’の変化速度であ
り、公知の数値解析法により容易に求めることができ
る。発熱速度dQcv/dt’を数値積分することにより
反応の発熱量を得る。
【0083】(2) 吸熱反応の場合 吸熱反応の場合、反応容器内の時間当たり熱量変化バラ
ンスは以下の式で表すことができる。 dQ/dt=dQh /dt+dQev/dt ただし、Qは反応容器内の熱量、Qh は外部から反応容
器に入る熱量、Qevは反応の吸熱量(負の値を持つ)を
表す。発熱反応の場合と同じ理由で、反応溶液と同じ比
熱、重量を有し、発熱も吸熱もしない参照溶液を用いれ
ば、上記式中のQevが0となり、dQh /dtを実験的
に求めることができる。
【0084】吸熱量の計算手順のうち、下記: (a) 反応溶液の比熱C、重量Mを入力する手順、 (b) 上記反応装置を用い、所定の設定温度Tset で有機
反応を行い、前記有機反応の反応温度履歴を入力する手
順は上述した発熱量を計算する場合の手順(a) 、(b) と
同じなので、それ以外の手順について以下に説明する。
ただし加熱装置のみが作動するように温度制御手段中の
選択スイッチ47を加熱又は自動制御に設定する。
【0085】(c')発熱量を計算する手順(c) と同じよう
に反応溶液と実質的に同じ比熱を有する参照溶液を選定
した後、反応溶液と同重量の参照溶液を用い、前記反応
温度履歴における温度変化範囲の最小値Tmin より低い
温度まで冷やした参照溶液を反応装置に入れ、前記有機
反応と実質的に同じ条件で設定温度Tset まで加熱さ
せ、加熱温度履歴を入力する。ここで得られる加熱温度
履歴は加熱経過時間とその時間での参照溶液の温度から
なる二元の配列である。
【0086】(d')上記加熱温度履歴及び比熱C、重量M
を用いれば、下式により設定温度Tset 〜Tmin の範囲
内にある任意の温度Tでの加熱速度Vheatを下式: Vheat(T)=dQh /dt=C・M・dT/dt (ただし、tは加熱経過時間、Tは前記tに対応する参
照溶液の温度を表す。)で求めることができる。ここで
得られるVheat(T)は温度Tの関数であり、通常温度
Tとその温度での加熱速度Vheatからなる二元の配列で
ある。既述のとおり、dT/dtは公知の数値解析法に
より容易に求めることができる。
【0087】(e')最後に、反応温度履歴と、加熱速度V
heat及び比熱C、重量Mを用い、下式により反応の吸熱
速度dQev/dt’を求める: dQev/dt’=Vheat(T’)+C・M・dT’/d
t’ (ただし、t’は反応経過時間、T’は前記t’に対応
する反応溶液の温度を表す。時間t’の積分範囲は反応
開始〜終了までである)。なおdT’/dt’は公知の
数値解析法により求めることができる。吸熱速度dQev
/dt’を数値積分することにより反応吸熱量を得る。
【0088】(3) 発熱及び吸熱反応の場合 反応過程の中で発熱反応と吸熱反応がともに存在する場
合、上記の手順(a) 、(b) 、(c) 、(c')、(d) 、(d')と
下記の手順(e")を用いて熱量変動を計算する。ただし、
温度制御手段中の選択スイッチ47を自動制御に設定す
る。
【0089】(e")反応温度履歴と、冷却速度Vcool、加
熱速度Vheat及び比熱C、重量Mより、下式により反応
の熱量変動速度dQ/dt’: dQ/dt’=F(T’)+C・M・dT’/dt’ を求める。ただし、T>Tset の場合、F(T’)=V
cool(T’)、T=Tset の場合、F(T’)=0、T
<Tset の場合、F(T’)=Vheat(T’)であり、
t’は反応経過時間、T’は前記t’に対応する反応溶
液の温度を表す。時間t’の積分範囲は反応開始〜終了
までである)。なおdT’/dt’は公知の数値解析法
により求めることができる。熱量変動速度dQ/dt’
を数値積分することにより反応の熱量変動を求めること
ができる。
【0090】なお求められた反応の発熱量Qcv、吸熱量
Qev及び熱量変動Qは公知の方法でディスプレイ、プリ
ンター等に出力することができる。
【0091】上述した手順に従えば、反応に伴う熱量の
変動をかなりの精度で求めることができ、また本発明の
反応装置で反応を行わせると同時に測定できるので、反
応熱を簡単に知ることができる。反応熱は有機反応の安
全性や、反応装置の設計条件を考慮する上での重要な因
子である。
【0092】[6] 反応溶液の粘度を測定する手段 反応溶液の粘度の測定手段は反応溶液の粘度を回転磁場
装置2のトルクから推測する。反応の進行に伴う反応溶
液の粘度の変化を測定することにより、反応の進行状況
を推測でき、また反応機構の解明に役立つ。
【0093】粘度の測定手段は上記[1] 〜[4] に記載の
反応装置のほかに、前記トルク出力手段から入力できる
計算機を有する。回転磁場装置2のトルク出力手段がア
ナログ信号を出力する場合、A/D変換器を介して計算
機に入力する。逆に、トルク出力手段がデジタル信号を
出力する場合、その信号を直接計算機のシリアルポー
ト、パラレルポート等のデジタル入出力ポートに接続し
て入力することができる。
【0094】反応溶液の粘度測定は以下の手順で行う。 (a) まず異なる粘度を有する標準溶液を複数選定する。
標準溶液の粘度範囲は反応溶液の粘度の変化範囲をカバ
ーするようにする。
【0095】(b) 次に反応溶液と同じ条件で標準溶液の
撹拌を行い、その時の回転磁場装置のトルク数を入力す
る。ここでいう条件は撹拌速度、設定温度、雰囲気を含
む。これで、入力したトルク数と標準溶液の粘度とを対
応させて、トルクと粘度の関係を示す二元の配列を得
る。
【0096】(c) 測定すべき反応を行い、回転磁場装置
のトルク履歴を入力する。
【0097】(d) 上記 (b)で得たトルクと粘度の関係を
示す二元の配列を用いて、反応溶液のトルクを公知の数
値解析法で粘度を計算する。これを反応のトルク履歴に
対してすべて行うことにより、反応溶液の粘度履歴を得
る。
【0098】得られた反応溶液の粘度履歴は公知の方法
でディスプレイ、プリンター等に出力することができ
る。上述した手順に従えば、反応の粘度変化を簡単に測
定することができるようになる。
【0099】以上添付図面を参照して本発明を具体的に
説明したが、本発明はそれらに限定されず、本発明の趣
旨を逸脱しない限り、種々の変更を加えることができ
る。
【0100】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の撹拌装置
は反応容器を回転させて、不動の撹拌部材により撹拌を
行うので、回転子自体に回転軸を設けなくても所望の回
転をさせることができ、取り扱いが容易であるととも
に、真空、加圧、高温等の条件下での撹拌も容易に行え
る。さらに酸、アルカリ等の腐食性成分の存在する高粘
度溶液や、粉末の撹拌にも適応することができる。また
本発明の実験用反応装置は撹拌速度及び反応溶液の温度
を設定でき、高分子合成反応等高粘度溶液の撹拌を伴う
有機反応の実験に好適に使用できる。
【0101】このような特徴を有する本発明の撹拌装置
及び実験用反応装置は、各種の高分子の合成、溶液や粉
体の混合、撹拌、及び加圧、真空、雰囲気等の各種条件
での混合、撹拌等に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実験用反応装置の一例を示す部分断
面側面図である。
【図2】 本発明の実験用反応装置の筐体を示す分解斜
視図である。
【図3】 回転磁場装置の一例を示す側面図である。
【図4】 回転磁場装置のボールベアリングの一例を示
す部分拡大断面図である。
【図5】 回転トルク計を設けた回転磁場装置の2つの
例を示す部分断面側面図である。
【図6】 回転子の一例を示す側面図である。
【図7】 図6の回転子を示す底面図である。
【図8】 図7の回転子のE−E断面図である。
【図9】 回転子のもう一つの例を示す側面図である。
【図10】 図9の回転子のボールベアリングの横断面図
である。
【図11】 コロベアリングを用いた回転子の一例を示す
断面図である。
【図12】 一般的なボールベアリングを用いた回転子の
一例を示す断面図である。
【図13】 永久磁石を有する回転子の一例を示す側面図
である。
【図14】 永久磁石を有する回転子のもう一例を示す側
面図である。
【図15】 図14の回転子を示す底面図である。
【図16】 回転反応容器の一例を示す分解斜視図であ
る。
【図17】 回転反応容器のもう一例を示す分解斜視図で
ある。
【図18】 撹拌部材として超音波発振器を用いた一例を
示す斜視図である。
【図19】 本発明の実験用反応装置の他の例を示す側面
図である。
【図20】 温度制御装置の一例を示す図1のF−F断面
図である。
【図21】 温度制御装置の一例を示すシステムブロック
図である。
【符号の説明】
1・・・実験用反応装置 11、11a 、11b ・・・筐体 12・・・ゴム足 13・・・シャフト 14・・・クランプ 16・・・通気孔 2・・・回転磁場装置 20・・・トルクセンサー 21、21a 、21b 、21c ・・・支持体 23、24・・・ベアリング 25・・・回転軸 26・・・プーリ 26' ・・・回転円盤 27・・・永久磁石 28・・・ベルト 29・・・モータ 29a ・・・プーリ 29c ・・・モータ制御装置 29d ・・・ギヤボックス 3・・・回転反応容器 31・・・パッキン 32・・・蓋材 34・・・パワークリップ 35・・・反応容器 36・・・固定容器 4・・・温度制御装置 42・・・電熱ヒーター 43・・・熱伝導体 43a ・・・中空部 43b ・・・穴部 44・・・放熱体 45・・・ファン 47・・・選択スイッチ 48・・・温度設定手段 49・・・温度制御部 5・・・撹拌用回転子 51・・・ヨーク部材 52・・・ボールベアリング 53・・・永久磁石 54・・・回転軸 57・・・ネジ 6、7・・・ベアリング 8・・・撹拌部材 81・・・超音波の発振棒

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上方に開口する固定容器が上面に嵌入さ
    れている筐体と、前記固定容器の下方に設けられた回転
    磁場装置と、前記固定容器内に置かれ、下部に前記回転
    磁場装置の作用により回転する回転子が固定された反応
    容器と、前記反応容器の上部より挿入された撹拌部材と
    を有し、前記回転子はヨーク部材と、前記ヨーク部材の
    下面中心部に取り付けられたベアリングとを有すること
    を特徴とする撹拌装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の撹拌装置において、前
    記ベアリングは、複数のボールを回転自在に保持する円
    筒部材を有し、複数のボールの下端部は前記円筒部材の
    下端より露出していることを特徴とする撹拌装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載撹拌装置におい
    て、前記回転子のヨーク部材に2つ以上の永久磁石が設
    けられていることを特徴とする撹拌装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の撹拌装
    置において、前記撹拌部材は超音波発振棒であり、もっ
    て乱流による撹拌及び超音波による撹拌が同時に作用す
    ることを特徴とする撹拌装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の撹拌装
    置において、前記回転磁場装置は、前記回転盤の回転速
    度を変化させる変速手段を有することを特徴とする撹拌
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の撹拌装
    置と、前記反応容器を加熱及び/又は冷却する手段を有
    する温度制御装置とを有することを特徴とする反応装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の反応装置において、前
    記温度制御手段はさらに温度測定データを計算機に出力
    する手段を有することを特徴とする反応装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の反応装置において、さ
    らに反応熱量変動を測定する手段を有し、前記反応熱量
    変動の測定手段は反応溶液と実質的に同じ比熱を有し、
    かつ前記反応溶液と同重量の参照溶液を用い、前記反応
    装置の加熱速度及び/又は冷却速度を求める手段と、測
    定された加熱速度及び/又は冷却速度を用いて反応温度
    の経時変化から熱量変動速度を求める手段と、前記熱量
    変動速度から反応の熱量変動を求める手段とを有するこ
    とを特徴とする反応装置である。
  9. 【請求項9】 請求項6〜8のいずれかに記載の反応装
    置において、前記回転磁場装置はさらに、回転トルクを
    測定し、計算機に出力する手段を有することを特徴とす
    る反応装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の反応装置において、さ
    らに反応溶液の粘度を測定する手段を有し、前記反応溶
    液粘度の測定手段は異なる粘度を有する複数の標準溶液
    を用いて、回転トルクと粘度の関係を求める手段と、得
    られた前記回転トルクと粘度の関係を用いて、反応溶液
    の回転トルクから反応溶液の粘度を求める手段とを有す
    ることを特徴とする反応装置。
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