JP2002330788A - クラミジア科細菌の増幅と検出 - Google Patents

クラミジア科細菌の増幅と検出

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】クラミジア科の範囲の病原体または潜在病原体
のすべてを検出する臨床的方法を開発する。 【解決手段】rnpB遺伝子配列の特異的増幅および検出の
ための増幅プライマーおよび増幅方法が開示されてい
る。プライマー-標的結合配列は、種々の増幅および検
出反応におけるクラミジア科の細菌の増幅および検出に
有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、子宮頸管内スワブ、咽頭スワブ、尿道スワ
ブ、尿、痰、気管支肺胞洗浄液、眼の分泌物またはその
他の患者および動物検体、培養物、食物、環境標本中に
クラミジア科細菌が存在するか否かの決定方法に関す
る。本方法は、リボヌクレアーゼP RNA遺伝子(rnpB)内
部の標的配列を特異的に増幅するための核酸プライマー
の使用、好ましくは、鎖置換増幅(SDA)、熱鎖置換増幅
(tSDA)または蛍光リアルタイムtSDAの使用を含む。
【0002】発明の背景 クラミジア科の3種:Chlamydophila pneumonia(以前
は、Chlamydia pneumoniae)、Chlamydia trachomati
s、Chlamydopila psittaci(以前は、Chlamydia psittac
i)(Everett, et al., 1999, Int. J. Syst. Bacteril.4
9:415-440)は、ヒトにおいてトラコーマ、呼吸器感染症
(肺炎);および尿道炎、子宮頸管炎、骨盤内炎症性疾
患、副睾丸炎等の生殖器官の性交渉感染症等の病気を引
き起こす。肺炎は、成人においてC. pneumoniaeおよび
C. psittci(オウム病)により、乳児においてC. trachom
atisにより引き起こされる(Guo, et al., 1995, Cli. M
icrobiol. Rev. 8:451-461 およびMadico, et al., et
al., 2000, J. Clin. Microbiol.38(3):1085-1093)。ク
ラミジア科の数種は、心臓の感染症にも関係している可
能性がある(Odeh, et al., 1992, Eur. J. Clin. Micro
biol. Infect. Dis. 11:885-893)。クラミジア科の2
属、Chlamydia およびChlamydophilaは、動物において
病気を引き起こし得る数種を含む(Everett, et al., Ve
t. Microbiol. 75(2):109-126)。これらの中で、C. psi
ttaci およびC. pecorum が、流産、肺炎、腸炎、多発
性関節炎、脳脊髄炎、結膜炎等の広範な病状を引き起こ
す(Sheehy, etal., 1996, J. Clin. C. Microbiol. 34
(2):3175-3179)。従って、種々の臨床標本においてクラ
ミジア科の範囲の病原体または潜在病原体の全てを検出
する臨床的必要性がある。
【0003】エンドリボヌクレアーゼP(リボヌクレアー
ゼP)は、tRNA生合成中にtRNA前駆体から5’リーダー配
列を除去するリボ核蛋白質複合体である。リボヌクレア
ーゼPは、tRNAを合成する全ての生体細胞と細胞レベル
下コンパートメントにおいて見いだされる必須リボ酵素
であるが、細菌のリボヌクレアーゼPに関してのみ、RNA
だけが触媒能を持つことが証明されている(Brown, et a
l., 1992, Nucl. AcidsRes. 20:1451-1456およびHaas,
et al., 1998, Nucl. Acids Res. 26:4093-4099)。リボ
ヌクレアーゼP RNAの配列決定法は、臨床診断において
細菌および真核生物の同定手段となり得る。細菌、リボ
ヌクレアーゼP RNA遺伝子(rnpB)は、クラミジア菌株と
種を識別するためのマーカーとして利用されている(Her
mann, et al., 1996, J. Clin. Micrbiol. 34(8):1897-
1902)。クラミジア目のrnpB遺伝子の特徴を明らかにす
ることにより(Hermann, et al., 2000, Int. J. Syst.
Evol. Microbiol. 50:149-158)、C. trachomatis とC.
pneumoniae間に76.6%、C. trachomatis とC.psittaci
間に79.5%、C. pneumoniaeとC.psittaci間に84.7%の
類似性が明らかにされた。従って、クラミジア科の範囲
内の細菌を同定するための属または科のマーカーとして
利用することが可能である。
【0004】核酸増幅は、特異的標的配列の迅速な検出
を可能にする強力な技術であり、従って、クラミジア科
の種の迅速な検出と同定の有望な技術である。種々の核
酸増幅法が、このグループの細菌の範囲内にある種の一
部または全ての検出に関して過去に報告されている。C.
tracomatis、C. pneumonia とC. psittaciの16Sおよび
16-23S-スペーサーrRNA遺伝子の可変領域における特異
的DNA配列の増幅にタッチダウン酵素時間放出-PCRが使
用されてきた(Madico, et al., 2000, J. Clin.Microbi
ol. 38:1085-1093)。ompA遺伝子とrRNA遺伝子間スペー
サー領域に標的を定める3種類の異なるPCR分析を用い
る、クラミジア目のクラミジア科とその他の科の迅速な
検出法も報告されている(Everett, et al., 1999, J. C
lin. Microbiol. 37:575-580)。PCR-制限フラグメント
長多形性分析を用いるクラミジア科の9種の同定もEvere
tt, et al.(1999, Int. J. Syst. Bacteriol. 49:803-8
13)により報告されており、Jantos, et al.は、16S rRN
A遺伝子に基づくPCR-酵素イムノアッセイを用いるC. pn
eumoniae の検出も報告した(1998, J. Clin. Microbio
l.36:1890-1894)。Kaltenbock, et al.は、クラミジア
属 omp1遺伝子座の属特異的増幅のネスト式PCRを確立し
(1997, J. Clin. Microbiol. 35:1835-1841)、オウム病
の大発生の検査における16S rRNA遺伝子に基づくネスト
式多重PCRの応用が、Messmer, et al.により報告された
(1997, J. clin. Microbiol. 35:2043-2046)。外膜蛋白
質遺伝子に標的を定める種特異的PCRによるC. Psittaci
とC. pecorumの鑑別が、Sheehy, et al.により報告され
ている(1996, J. Clin. Microbiol, 34:3175-3179)。C.
trachomatisの増幅と検出に関して、リガーゼ鎖反応(L
CR)の利用も報告されている(Dile, et al., 1993, J. C
lin. Microbiol. 31:729-731およびSchachter, et al.,
1994, J. Clin. Microbiol. 32:2540-2543)。本発明の
オリゴヌクレオチドプライマーは、クラミジア科に属す
る細菌の核酸増幅と検出に応用できる。
【0005】以下の言葉は以下の様に定義される:増幅
プライマーは、標的配列とハイブリッド形成後、プライ
マーの伸長により標的配列を増幅するためのプライマー
である。増幅プライマーは、典型的には、約10-75ヌク
レオチド長で、好ましくは、約15-50ヌクレオチド長で
ある。SDAの増幅プライマーの全長は、典型的には、約2
5-50ヌクレオチド長である。SDA増幅プライマーの3’末
端(標的結合配列)は、標的配列の3’末端でハイブリッ
ド形成する。標的結合配列は、約10-25ヌクレオチド長
で、増幅プライマーにハイブリッド形成特異性を付与す
る。SDA増幅プライマーは更に、標的結合配列の5’に制
限エンドヌクレアーゼの認識部位を含む。G. Walker, e
t al. (1992, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:392-396
および1992 Nucl. Acids Res. 20:1691-1696)ニヨリ報告さ
れているように、この認識部位は制限エンドヌクレアー
ゼにためのもので、認識部位が半修飾されると、制限エ
ンドヌクレアーゼはDNA二重鎖の1本の鎖をニッキング
する。制限エンドヌクレアーゼ認識部位の5’にあるヌ
クレオチド(“テイル”)は、SDAの間増幅プライマーの
残りがニッキングされ、置換される時、ポリメラーゼ再
プライミング部位として作用する。テイルヌクレオチド
の再プラミング機能がSDA反応を維持し、一本鎖標的分
子から複数のアンプリコンの合成を可能にする。テイル
は、典型的には、約10-25ヌクレオチド長である。その
長さと配列は、一般に重要ではなく、ルーチンで選択、
修飾され得る。標的結合配列は、その標的特異性を決定
するプライマーの一部なので、標的の末端に特別な配列
を必要としない増幅方法に関しては、増幅プライマーは
一般に標的結合配列を含むことだけが不可欠である。例
えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いる本発明の標
的配列の増幅は、本明細書に記述されている増幅プライ
マーの標的結合配列を含む増幅プライマーを使用する。
ニッキング可能な制限エンドヌクレアーゼ認識部位とSD
Aのテイルの他に標的に特別な配列を付着させる必要が
ある増幅方法(例えば、自立配列複製のRNAポリメラーゼ
プロモーター(3SR)、核酸配列に基づく増幅(NASBA)また
は転写に基づく増幅システム(TAS))に関しては、必要
な特別な配列は、プライマーのハイブリッド形成特異性
を変えずに、ルーチンのオリゴヌクレオチド作製方法を
用いて標的結合配列に結合させることが可能である。
【0006】バンパープライマーまたはエクスターナル
プライマーは、等温増幅反応において、プライマー伸長
産物を置換するために使用される。バンパープライマー
は、バンパープライマーの伸長により、下流増幅プライ
マーとその伸長産物が置換される様に、増幅プライマー
の上流の標的配列にアニーリングする。
【0007】標的または標的配列とは、増幅される核酸
配列を意味する。これらには、増幅される元の核酸配
列、増幅される元の核酸配列の第二の相補的鎖、増幅反
応により生産される元の配列のコピーの両方の鎖が含ま
れる。これらのコピーは、増幅プライマーがハイブリッ
ド形成する対象となる配列のコピーを含むという事実に
より、増幅可能な標的として作用する。
【0008】増幅反応中に産生される標的配列のコピー
は、増幅産物、アンプライマー、アンプリコンと呼ばれ
る。
【0009】伸長産物という言葉は、プライマーのハイ
ブリッド形成と、鋳型として標的配列を使用するポリメ
ラーゼによるプライマーの伸長により産生される標的配
列のコピーを意味する。
【0010】科特異性という言葉は、異なる科に属する
種のその他の細菌の実質的な検出、増幅、またはオリゴ
ヌクレオチドハイブリッド形成が無い、科に属する種の
細菌の検出、増幅またはオリゴヌクレオチドハイブリッ
ド形成を意味する。
【0011】分析プローブという言葉は、核酸の検出ま
たは同定を促進するために使用される全てのオリゴヌク
レオチドを意味する。下記に説明されている検出プロー
ブ、検出プライマー、捕捉プライマー、シグナルプライ
マー、リポータープローブが分析プローブの例である。
【0012】シグナルプライマーは、標的の相補的配列
とハイブリッド形成する3’標的結合配列を含み、更に
標的と相補的でない5’テイル配列(アダプター配列)を
含む.アダプター配列は、その相補的配列が、下記に説
明されているリポータープローブの3’末端とハイブリ
ッド形成する様に選択される間接的に検出可能なマーカ
ーである。シグナルプライマーは、増幅プライマーのハ
イブリッド形成部位の少なくとも部分的に下流で標的配
列とハイブリッド形成する。シグナルプライマーは、増
幅プライマーの伸長と同様に、ポリメラーゼにより伸長
される。標的の増幅に依存して、増幅プライマーの伸長
により、シグナルプライマーの伸長産物が置換され、
5’アダプター配列、下流標的結合配列、フランキングS
DA増幅プライマーとのハイブリッド形成に特異的な3’
結合配列を含む一本鎖産物が生産される。このフランキ
ング増幅プライマーのハイブリッド形成と伸長、および
その後のニッキングと伸長により、標的増幅の指標とし
て検出可能なアダプター配列の相補体を含む増幅産物が
作り出される。
【0013】本発明のリポータープローブは、検出オリ
ゴヌクレオチドとして機能し、好ましくは、少なくとも
1対のドナー/消光剤色素対、すなわち蛍光ドナー色素
とドナー蛍光体の消光剤である標識を含む。標識は、標
的配列と直接ハイブリッド形成しないリポータープロー
ブ(リポーター部分)の配列または構造に結合される。リ
ポーター部分の3’のリポータープローブの配列は、シ
グナルプライマーアダプター配列の相補体とハイブリッ
ド形成する様に選択される。一般に、リポータープロー
ブの3’末端は、標的配列と有意な相補性を持つ配列は
含まない。もしも、上記のアダプター配列の相補体を含
む増幅産物が存在すると、それらはリポータープローブ
の3’末端とハイブリッド形成できる。アダプター相補
体配列の3’末端からのプライミングと伸長により、リ
ポーター部分相補体の形成が可能となる。この形成によ
り、リポーター部分は二本鎖となり、それによってリポ
ータープローブの標識の検出が可能となり、標的の存在
または増幅が表示される。
【0014】アンプリコンという言葉は、一対の増幅プ
ライマーの片方または両方の伸長により産生される増幅
反応産物を意味する。アンプリコンは、利用される両方
のプライマーが標的配列とハイブリッド形成する場合に
は、指数関数的に増幅される核酸を含み得る。あるい
は、利用されるプライマーの片方が標的配列と結合しな
い場合には、アンプリコンは線型増幅により産生され得
る。従って、この言葉は本明細書において包括的に使用
され、指数関数的に増幅された核酸の存在を意味するも
のではない。
【0015】発明の概要 本発明は、クラミジア科に見いだされる標的配列の増幅
に使用できるオリゴヌクレオチドプライマーを提供す
る。特に、標的配列はrnpB遺伝子の断片を含む。増幅プ
ライマーは、tSDAおよびPCRの様に、高温での高効率、
高特異性増幅用にデザインされたが、従来のSDA、3SRま
たはNASBAの様に低温増幅反応においても有用である。
標的に特異的なシグナルプライマーの相補体とハイブリ
ッド形成するオリゴヌクレオチドリポータープローブ
は、増幅産物を間接的に検出するために使用される。
【0016】本発明のオリゴヌクレオチドは、子宮頸管
内スワブ、咽頭スワブ、尿道スワブ、尿、痰、気管支肺
胞洗浄液、眼の分泌物の様なヒトの臨床標本に、または
その他の患者および動物検体、培養物、食物、環境標本
に、公知の増幅方法を用いて、クラミジア科に属する細
菌の核酸の検出と同定を行うために利用できる。本発明
のオリゴヌクレオチドと分析方法は、クラミジア科とそ
の他の微生物の種を迅速に識別する手段を提供し、医師
は習慣的に頼られてきた従来の方法に頼らずに迅速に微
生物を同定することができる。C. pneumoniae により引
き起こされる呼吸器感染症、C. trachomatis により引
き起こされる新生児肺炎、C. psittaciの細菌により引
き起こされるオウム病は全て同じ抗生物質治療により治
療され得るので、クラミジア科に特異的な分析は重大な
臨床的価値がある。クラミジア科に属する原因物質の迅
速な同定により、適切な治療行為を決定するために利用
できる短時間に情報が提供される。
【0017】配列の概要 配列番号1〜2は、rnpB遺伝子増幅のために上流プライ
マーとして利用されるオリゴヌクレオチドの配列であ
る。配列番号3〜4は、rnpB遺伝子増幅のために下流プ
ライマーとして利用されるオリゴヌクレオチドの配列で
ある。配列番号5〜6は、SDA増幅のために上流バンパ
ーとして利用されるオリゴヌクレオチドの配列である。
配列番号7〜8は、SDA増幅のために下流バンパーとし
て利用されるオリゴヌクレオチドの配列である。配列番
号9〜10は、rnpB遺伝子の中の配列の増幅と検出のた
めのシグナルプライマーの配列である。配列番号11
は、前記シグナルプライマーと組み合わせて使用される
時に、rnpB 遺伝子の中の配列の検出のためにデザイン
されたリポータープローブの配列である。
【0018】本発明の様々な目的、利点、新しい特徴
は、以下の添付図と共に、以下の詳細な説明から直ちに
理解される。
【0019】発明の詳細な説明 本発明は、核酸増幅反応におけるクラミジア科の細菌に
対する特異性を示すオリゴヌクレオチド、増幅プライマ
ー、シグナルプライマーに関する。また、本発明のオリ
ゴヌクレオチドを使用するクラミジア科の細菌の核酸の
検出および同定方法も提供する。好ましい方法は、SD
A、tSDAまたは均一系リアルタイム蛍光tSDAを使用す
る。これらの方法は、引用する事により本明細書の一部
を成す事とする米国特許No.5,547,861、米国特許No.5,6
48,211、米国特許No.5,846,726、米国特許No.5,919,63
0、米国特許No.5,928,869、米国特許No.5,958,700、米
国特許No.5,935,791、米国特許No.6,054,279、米国特許
No.6,130,047、2000年6月8日提出の米国特許出願連続N
o.09/590,061、2000年6月23日提出の米国特許出願連続N
o.09/602,996等の引用文献から、本技術に精通する者に
とって公知である。
【0020】図2および図3に示すように、本発明のプ
ライマーは、クラミジア科に特異的な領域を同定するた
めに配列された複数の供給源から得られるrnpB遺伝子配
列のデータ分析に基づいてデザインされた。tSDAにおい
て使用するために作製されたプライマーを表1に示す。
増幅プライマーの例となる制限エンドヌクレアーゼ認識
部位(BsoBI)は太字体で、標的結合配列はイタリック体
で示す。生成されるアンプリコンの増幅と同定のための
シグナルプライマーとリポータープローブも示す。増幅
プライマーの標的結合配列がその標的特異性を決定す
る。図2および図3に示すように、デザインされた上流
プライマー、バンパーおよびシグナルプライマーCGA 1.
0(配列番号9)の標的結合配列は、枠で囲まれたrnpB
遺伝子と同じヌクレオチド配列を共有する。デザインさ
れた下流プライマー、バンパーおよびシグナルプライマ
ーRnp AD(配列番号10)の標的結合配列の相補体は、
枠で囲まれたrnpB遺伝子と同じヌクレオチド配列を共有
する。デザインされたプライマーは、ヒトに稀な人畜共
通感染症に関係しているC.felis種以外のクラミジア科
の全種に存在する標的配列を増幅する。
【0021】
【表1】
【0022】核酸は、ハイブリッド形成に完全に相補的
である必要はないため、本明細書に開示されているプロ
ーブとプライマーのハイブリッド形成は、rnpB特異性プ
ローブとプライマーの有用性を喪失せずに、ある程度ま
で修飾できることは明らかである。本発明の技術におい
て公知な様に、相補的および一部相補的な核酸配列のハ
イブリッド形成は、ハイブリッド形成条件の調節により
緊縮性を増減すること(すなわちハイブリッド形成pH、
温度または緩衝液の塩含有量の調整)により得ることが
できる。この様な開示されている配列の僅かな修飾およ
びクラミジア科細菌の特異性を維持するためのハイブリ
ッド形成条件の必要な調整は全てルーチンの実験が必要
なだけで、本発明の技術の通常の技術の範囲内である。
【0023】本明細書に開示されているプライマーを用
いて作製される増幅産物は、特徴的な大きさにより検出
でき、例えば、臭化エチジウムで染色されたポリアクリ
ルアミドまたはアガロースゲルで検出できる。あるい
は、増幅された標的配列は、検出可能な標識をつけたオ
リゴヌクレオチドである分析プローブにより検出でき
る。一実施の形態において、ハイブリッド形成により
(検出プローブ)、Walker, etal.(1992, Nucl. Acids Re
s. 20:1691-1696) により記述されている様にハイブリ
ッド形成と伸長により(検出プライマー)またはEP 0 678
582に記述されている様にハイブリッド形成、伸長およ
び二本鎖への転換により(シグナルプライマー)、少な
くとも1つの標識分析プローブを利用して、増幅された
標的配列を検出することができる。
【0024】増幅された標的の検出方法の好ましい実施
の形態を、図1参照して示す。この実施の形態におい
て、シグナルプライマーの5’テイル配列は、標的とハ
イブリッド形成しない配列を含む(アダプター配列)。ア
ダプター配列は、異なる3’標的結合配列を持つ種々の
シグナルプライマーにおいて同一となる様に選択される
間接的に検出可能なマーカーである(すなわち“普遍”
5’テイル配列)。配列番号9および配列番号10を持つ
オリゴヌクレオチドは、本発明の増幅プライマーと組み
合わせて、クラミジア科細菌を検出するために、シグナ
ルプライマーとして特に有用である。好ましくは、分析
プローブは、本発明のシグナルプライマーのアダプター
配列相補体とハイブリッド形成する単一のリポータープ
ローブ配列である。配列番号11を持つオリゴヌクレオ
チドが、本発明のシグナルプライマーと組み合わせて、
クラミジア科細菌を検出するために、リポータープロー
ブとして特に有用である。あるいは、分析プローブは、
増幅プライマーの間にある標的中の一配列とハイブリッ
ド形成する様に選択できる。更なる一実施の形態におい
て、増幅プライマーまたはその標的結合配列は、分析プ
ローブとして使用できる。
【0025】分析プローブの検出可能な標識は、標的核
酸の存在の指標として、直接または間接的に検出できる
部分である。標識の直接検出の場合、本技術において公
知な様に、分析プローブは、放射性同位体により標識さ
れ、オートラジオグラフィにより検出されるか、あるい
は蛍光部分で標識され蛍光により検出される。間接的検
出可能標識には、例えば、化学蛍光物質、視認可能な反
応生成物を生成する酵素、リガンド(例えば、ハプテ
ン、抗体または抗原)が挙げられる。リガンドは、リガ
ンド標識オリゴヌクレオチド(捕捉プローブ)を固相に固
定し、その検出を促進するのにも有用である。特に有用
な標識には、ビオチン(標識されたアビジンまたはスト
レプトアビジンに結合することにより検出可能)および
ホースラディッシュペルオキシダーゼまたはアルカリホ
スファターゼ等(着色反応生成物を生成する酵素基質の
添加により検出可能)の酵素が挙げられる。この様な標
識をオリゴヌクレオチドに付加または含める方法は、本
技術において公知であり、これらの方法はいずれも本発
明における利用に適している。
【0026】利用可能な特異的検出法の例として、米国
特許No.5,470,723に記述されているビオチニル化捕捉プ
ローブと酵素結合検出プローブを用いて増幅産物が検出
される化学蛍光法が挙げられる。これら2つの分析プロ
ーブが標的配列の分析領域の異なる部位(2つの増幅プ
ライマーの結合部位の間)とハイブリッド形成後、捕捉
プローブによりストレプトアビジン被覆ミクロタイター
プレートで複合体が捕捉され、化学蛍光シグナルが発生
され、ルミノメーターで読みとられる。増幅産物の別の
検出法として、EP 0 678 582に記述されている様にシグ
ナルプライマーをSDA反応に含めることができる。増幅
産物の更に別の検出法において、シグナルプライマー
は、標的配列とハイブリッド形成しない配列、すなわち
アダプター配列を含めることができる。この実施の形態
において、図1に示すように、標識と結合させたリポー
タープローブは、アダプター配列の相補体とハイブリッ
ド形成できる。シグナルプライマーの両方の実施の形態
において、二次増幅産物は増幅に依存してSDA中に生成
され、標的増幅の指標として検出可能である。
【0027】商業的便利性のために、核酸の特異的検出
と同定のための増幅プライマーは、キットの形態に包装
できる。典型的には、この様なキットは少なくとも一対
の増幅プライマーを含む。酵素、更なるプライマー、ヌ
クレオチドトリホスフェート、酵素等の核酸増幅反応を
実施するための試薬も、標的特異性増幅プライマーと共
に含めることができる。キットの成分は普通の容器に一
緒に包装され、任意で本発明の方法の明確な実施の形態
を実行するための説明書を含む。例えば、分析プローブ
として使用するのに適した標識をつけたオリゴヌクレオ
チド、および/または標識を検出するための試薬または
手段の様なその他の任意の成分もキットに含めることが
できる。
【0028】本発明に関して、この様なキットは呼吸パ
ネルの細菌に必要な成分を供給するために形成すること
ができる。この様な呼吸パネルには、呼吸器感染症を引
き起こし得るその他の微生物に加えて、Bordetella per
tusis、Legionella pneumophila、Mycoplasma pneumoni
aeおよびクラミジア科の細菌を含めることができる。従
って、この様な呼吸パネルキットには、呼吸パネルの細
菌のそれぞれに特異的な核酸配列増幅のためのプライマ
ーが含まれる。B. pertussis、L. pneumophilaおよびM.
pneumoniae の増幅と検出に有用なプライマー、バンパ
ー、シグナルプライマーおよびリポータープローブは、
引用する事により本明細書の一部を成す事とする、2000
年7月27日提出の共同出願中の米国特許申請連続No.09/6
26,855、2000年7月27日提出の共同出願中の米国特許申
請連続No.09/626,354、2000年7月27日提出の共同出願中
の米国特許申請連続No.09/626,355にそれぞれ記述され
ている。使用される場合、この様な呼吸パネルキット
は、細菌毎に異なる増幅反応を、あるいはまたは1つま
たはそれ以上の多重増幅反応を行い、パネルの細菌のそ
れぞれが存在するか否かを示す結果を提供することが可
能である。
【0029】増幅プライマーの標的結合配列は、オリゴ
ヌクレオチドにハイブリッド形成の種特異性を付与し、
従って、増幅反応に種特異性を提供する。従って、本発
明の増幅プライマーの標的結合配列は、PCR、従来のSDA
(中温酵素を用いてより低温で実施される以外は、反応
様式は本質的にはtSDAと同じ)、3SR、NASBAおよびTAS等
のその他の核酸増幅プロトコールにも有用である。すな
わち、標的配列とのプライマーの周期的ハイブリッド形
成、鋳型として標的配列を用いるプライマーの伸長、標
的配列からの伸長産物の分離または置換を利用する増幅
プロトコールはいずれも、本発明の標的結合配列を使用
できる。特殊な非標的結合配列を必要としない増幅法
(例えば、PCR)に関しては、増幅プライマーは、表1記載
の増幅プライマーの標的結合配列を必ず含む。
【0030】選択された増幅反応の実施に必要なその他
の配列を、オリゴヌクレオチドの種特異性を変えずに、
本明細書に開示されている標的結合配列に任意で加える
ことができる。例として、特異的増幅プライマーは、SD
A反応中にニッキングされる制限エンドヌクレアーゼBso
BIの認識部位を含むことができる。その他のニッキング
可能な制限エンドヌクレアーゼ認識部位をBsoBI認識部
位と置換できることは、本技術に精通する者にとって明
らかであり、例えば、EP 0 684 315に開示されている認
識部位が含まれるが、これらに限定されない。好ましく
は、増幅反応がtSDAの条件で実施できる様に、認識部位
は好温性制限エンドヌクレアーゼに対するものである。
同様に、増幅プライマーのテイル配列(制限エンドヌク
レアーゼ認識部位の5’)は一般に重要でないが、自分自
身の標的結合配列またはその他のプライマーとハイブリ
ッド形成する、SDAに使用される制限部位と配列は避け
るべきである。従って、SDAの幾つかの増幅プライマー
は3’標的結合配列、標的結合配列の5’のニッキング可
能な制限エンドヌクレアーゼ認識部位、制限エンドヌク
レアーゼ認識部位の5’の約10-25ヌクレオチド長のテイ
ル配列を含む。ニッキング可能な制限エンドヌクレアー
ゼ認識部位とテイル配列は、SDA反応に必要な配列であ
る。2000年5月18日提出の米国特許申請連続No.09/573,2
42に記述されている様に、SDAの増幅プライマーの幾つ
かは、制限エンドヌクレアーゼ認識部位の5’と3’の両
方に標的に特異的な配列を含むことができる。このデザ
インにより標的に特異的なハイブリッド形成の効率を高
めることができる。その他の増幅反応(例えば、3SR、NA
SBAおよびTAS)に関しては、増幅プライマーは標的結合
配列と選択された増幅反応に必要な更なる配列(例え
ば、上記に記述されている様にSDAに必要な配列、また
は3SRのRNAポリメラーゼにより認識されるプロモータ
ー)を含むことができる。本発明の標的結合配列をSDA以
外の増幅方法に適合させるためには、化学合成の様なル
ーチンの増幅プライマー作製方法と十分公知の選択され
る増幅反応のプライマーの構造的必要条件を用いる。従
って、本発明の標的結合配列は簡単に適合させることが
でき、ルーチンの産生、スクリーニング、至適化方法を
用いるだけで、種々の増幅反応においてクラミジア科細
菌の特異的増幅および検出をすることができる。
【0031】SDAを介するクラミジア科の細菌の検出に
おいて、バンパープライマーは、下流の科特異的増幅プ
ライマーを置換する働きをするため、科特異性に関して
は必須ではない。バンパープライマーに唯一必要なの
は、増幅プライマーの上流で標的とハイブリッド形成す
ることで、そのバンパープライマーが伸長されると、増
幅プライマーとその伸長産物が置換される。従って、バ
ンパープライマーの特定の配列は一般に重要でなく、バ
ンパープライマーが伸長された時、増幅プライマー伸長
産物が置換され得る様に増幅プライマーの結合部位に十
分近い全ての上流の標的配列から得ることができる。バ
ンパープライマーが特異的標的配列とハイブリッド形成
可能な状態である限り、バンパープライマー配列と標的
の時折のミスマッチ、または非標的配列との交叉ハイブ
リッド形成が増幅効率を障害することは一般にない。
【0032】本発明のプライマーを用いる増幅反応は、
Walker, et al.(1992, Nucl. AcidsRes. 20:1691-1696)
に報告されている様に、チミンを含めたり、あるいはEP
0624 643に報告されているように、その後の増幅反応
の交叉汚染を予防するために、反応中のTTPを2’-デオ
キシウリジン 5’-トリホスフェートに完全または部分
的に置き換えることができる。dU(ウリジン)は、増幅産
物に組み入れられ、ウラシルDNAグリコシラーゼ(UDG)を
用いる処理により切除できる。これらの離脱部位は、そ
の後の増幅反応において増幅産物を増幅できなくする。
新たに形成される増幅産物中のdU切除を防止するため
に、UDGは、その後の増幅を行う前にウラシルDNAグリコ
シラーゼ阻害剤(UGI)により不活化できる。
【0033】SDAは、プライマーの伸長、半修飾された
制限エンドヌクレアーゼ認識/切断部位のニッキング、
一本鎖伸長産物の置換、プライマーと伸長産物(または
元の標的配列)のアニーリング、およびその後のプライ
マーの伸長が反応混合物中で同時に起こる等温核酸増幅
法である。これはPCRと対照的で、PCRでは反応工程は、
反応が温度サイクルを持つという特徴があるため不連続
相または不連続サイクルで起こる。SDAは、1)制限エ
ンドヌクレアーゼが、その二本鎖認識/切断部位の半ホ
スホロチオエート型の非修飾鎖をニッキングできるこ
と、および2)特定のポリメラーゼがニックで複製を開
始し、下流の非鋳型鎖を置換できることに基づいてい
る。最初のインキュベーションを高温(約95℃)で行い、
プライマーのアニーリングのために二本鎖標的配列を変
性させ、その後の重合と新しく合成された鎖の置換が一
定温度で起こる。標的配列の新しいコピーそれぞれの生
産は以下の5工程から成る:1)増幅プライマーと最初
の標的配列または置換された以前に重合された一本鎖伸
長産物の結合、2)α-チオデオキシヌクレオシドトリ
ホスフェート(α-チオdNTP)を組み込んだ5’-3’エキソ
ヌクレアーゼ欠失ポリメラーゼによるプライマーの伸
長、3)半修飾二本鎖制限部位のニッキング、4)ニッ
ク部位からの制限酵素の解離、5)下流の新たに合成さ
れた鎖の置換による5’-3’エキソヌクレアーゼ欠失ポ
リメラーゼによるニックの3’末端からの伸長、ニッキ
ング、重合、置換は、一定温度で同時に連続して起こ
る。なぜならばニックからの伸長が別のニッキング可能
な制限部位を再生するからである。一対の増幅プライマ
ーが使用される場合、それぞれが二本鎖標的配列の1本
とハイブリッド形成する場合、増幅は指数関数的であ
る。これは、センスおよびアンチセンス鎖が、続いて起
こる循環の増幅において反対側のプライマーの鋳型とし
て作用するからである。1つの増幅プライマーが使用さ
れる場合、一本鎖だけがプライマー伸長の鋳型として作
用するため、増幅は線形である。α-チオdNTPが組み込
まれている場合二本鎖認識/切断部位をニッキングする
制限エンドヌクレアーゼの例は、HincII、HindII、Ava
I、NciIおよびFnu4HIである。これらの制限エンドヌク
レアーゼの全てと必要なニッキング活性を示すその他
は、従来のSDAの使用に適している。しかし、それらは
比較的熱不安定で、約40℃以上で活性を失う。
【0034】SDAによる増幅の標的は、標的配列を切断
しないエンドヌクレアーゼによる制限により大きな核酸
を断片にすることにより調製できる。しかし、一般にSD
A反応におけるニッキングのための選択された制限エン
ドヌクレアーゼ認識/切断部位を持つ標的核酸は、Walke
r, et al(1992, Nucl. Acids Res. 20:1691-1696)およ
び米国特許No.5,270,184(引用する事により本明細書の
一部を成す事とする)に記述されている様に生産される
のが好ましい。簡単に述べると、標的配列が二本鎖の場
合、4つのプライマーが標的配列とハイブリッド形成す
る。プライマーの内2つ(S1とS2)はSDA増幅プライマー
で、2つ(B1とB2)はエクスターナルまたはバンパープラ
イマーである。S1とS2は標的配列の両端に隣接する二本
鎖核酸の反対の鎖に結合する。B1とB2は、S1とS2の5’
(すなわち上流)の標的配列にそれぞれ結合する。次に、
3つのデオキシヌクレオシドトリホスフェートと少なく
とも1つの修飾デオキシヌクレオシドトリホスフェート
(例えば、2’-デオキシアデノシン5’-O-(1-チオトリホ
スフェート)、“dATPαS”)の存在下にエキソヌクレア
ーゼ欠失ポリメラーゼを使用して、同時に4つのプライ
マー全てを同時に伸長する。これによってS1およびS2伸
長産物は、元の標的配列鋳型からB1およびB2の伸長によ
り置換される。置換された増幅プライマーの一本鎖伸長
産物は、反対の増幅およびバンパープライマーの結合の
鋳型として働く(例えば、S1の伸長産物は、S2とB2に結
合する)。次の伸長と置換の繰り返しにより、両端に半
修飾された制限エンドヌクレアーゼ認識/切断部位を付
けた2つの二本鎖核酸フラグメントが生じる。これら
は、SDAによる増幅に適切な基質である。SDAの場合の様
に、標的産生反応の個々の工程は同時に連続して起こ
り、SDAで制限酵素によるニッキングに必要な認識/切断
配列を両端に持つ標的配列が産生される。SDA反応の成
分全てが既に標的生産反応中に存在しているので、産生
された標的配列は続けて自動的にSDA反復に入り、増幅
される。
【0035】別のSDA反応の増幅産物によるSDA反応の交
叉汚染を予防するために、増幅反応を阻害せずに、dTTP
の代わりにdUTPをSDA増幅されたDNAの中に組み入れるこ
とができる。次に、ウラシル修飾された核酸は特異的に
認識され、ウラシルDNAグリコシラーゼ(UDG)で処理する
ことにより不活化される。従って、前の反応でdUTPをSD
A増幅DNAの中に組み入れれば、その後のSDA反応は全
て、二本鎖標的の増幅の前にUDGにより処理することが
可能で、その前に増幅された反応で得られた増dUを含む
DNAは全て増幅不可能となる。その後の反応で増幅され
る標的DNAは、dUを含まず、UDG処理の影響は受けない。
次に、UDGを標的増幅の前にUGIで処理することにより阻
害することができる。あるいは、UDGは熱不活化でき
る。tSDAにおいて、反応そのものをより高温にして、UD
Gの不活化と標的の増幅を同時に行うことが可能であ
る。
【0036】SDAは、5’-3’エキソヌクレアーゼ活性を
持たないポリメラーゼが必要で、二本鎖核酸の一本鎖の
ニックで重合を開始し、ニックの下流の鎖を置換し、同
時にニッキングされていない鎖を鋳型として使用して新
しい相補的鎖を生産する。ポリメラーゼは、ヌクレオチ
ドを不活化することにより、フリーの3’-OHまで伸長し
なくてはならない。SDA反応を至適化するために、ポリ
メラーゼは、増幅できる標的配列の長さを最大にするた
めに、高度にプロセシブであることが望ましい。高度に
プロセシブなポリメラーゼは、伸長産物が解離し、合成
が終了する前に、かなりの長さの新しい鎖を重合するこ
とができる。置換活性は、増幅反応に不可欠である。な
ぜならば、置換活性により、標的結合配列は更なるコピ
ーの合成に利用可能となり、指数関数的増幅反応におい
て第二の増幅プライマーがハイブリッド形成できる一本
鎖伸長産物を生産することができるからである。制限酵
素のニッキング活性も極めて重要である。なぜならば、
反応を恒久化し、引き続き標的増幅サイクルを開始させ
得るからである。
【0037】tSDAは、所望の熱安定ポリメラーゼと熱安
定制限エンドヌクレアーゼに置き換えて、Walker, et a
l.(1992,Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:392-396およ
び1992, Nucl. Acids Res. 20:1691-1696)により記述さ
れている従来のSDAと本質的に同様に実施される。勿
論、反応温度は、置き換えられた酵素に適した高温に調
整され、HincII制限エンドヌクレアーゼ認識/切断部位
は、選択された熱安定エンドヌクレアーゼに適切な制限
エンドヌクレアーゼ認識/切断部位に置き換えられる。W
alker, et al.と対照的に、医師は、変性温度で十分安
定ならば、初期変性工程前に反応混合物中に酵素を含め
ることもできる。tSDAにおける使用に好ましい制限エン
ドヌクレアーゼは、BsrI、BstNI、BsmAI、BslIおよびBs
oBI(New England BioLabs社)、およびBstOI(Promega
社)である。好ましい好温性ポリメラーゼは、Bca(Panv
era社)とBst(New England BioLabs社)である。
【0038】均一系リアルタイム蛍光tSDAは、tSDAの改
変型である。これは、標的依存性に蛍光消光の減少を引
き起こす検出オリゴヌクレオチドを使用している。検出
オリゴヌクレオチドは、標的が存在しないと蛍光消光が
起こる様に結合されたドナー/アクセプター色素対を含
む。標的の存在下に検出オリゴヌクレオチドの分子内塩
基対合二次構造が展開または線状化されると色素間距離
が拡大し、蛍光消光が減少する。塩基対合二次構造の展
開は、典型的には、二次構造が少なくとも一部は崩壊さ
れる様な、二次構造の配列と相補的鎖の間の分子間塩基
対合が関与している。十分な長さの相補的鎖が存在すれ
ば、完全に線状化され得る。好ましい実施の形態におい
て、二次構造と相補的鎖の間の分子間塩基対合により制
限エンドヌクレアーゼ認識部位(RERS)も二本鎖となり、
制限エンドヌクレアーゼにより切断可能となる様に、RE
RSは2つの色素間に存在する。制限エンドヌクレアーゼ
による切断により、ドナー色素とアクセプター色素は別
々の核酸フラグメントに分離され、更に蛍光消光の減少
に寄与する。どちらの実施の形態においても、蛍光パラ
メータの関連する変化(例えば、ドナーの蛍光強度の増
加、アクセプター蛍光強度の減少または展開前後の蛍光
比)が、標的配列存在の指標として監視される。ドナー
蛍光強度の監視が好ましい。なぜならば、この変化はア
クセプター蛍光強度の変化よりも典型的に大きいからで
ある。蛍光寿命の変化の様なその他の蛍光パラメータも
監視できる。オリゴヌクレオチドの切断とはDNA二本鎖
の両方の鎖のホスホジエステル結合を破壊すること、あ
るいは一本鎖DNAのホスホジエステル結合を破壊するこ
とを意味する。これはニッキングとは対照的で、ニッキ
ングはDNA二本鎖の片方だけのホスホジエステル結合を
破壊することを意味する。
【0039】均一系リアルタイム蛍光tSDAの検出オリゴ
ヌクレオチドは、一本鎖5’部分または一本鎖3’部分、
および標的配列に隣接する分子内塩基対合二次構造の両
者を含むオリゴヌクレオチドである。好ましい実施の形
態において、図1に示すように、検出オリゴヌクレオチ
ドは、標的配列とハイブリッド形成しない一本鎖5’ま
たは3’部分を含むリポータープローブである。むし
ろ、一本鎖5’または3’部分はシグナルプライマーアダ
プター配列の相補体(アダプター-相補体結合配列)とハ
イブリッド形成する。リポータープローブの更なる特徴
は、このハイブリッド形成部分が、分子内塩基対合二次
構造に隣接している点である。本発明の検出オリゴヌク
レオチドは更に、二次構造が分子内塩基対合されてお
り、二次構造の展開または線状化により蛍光消光の減少
が起こる時に、ドナー蛍光が消光される様に、結合され
たドナー/アクセプター色素対を含む。
【0040】均一系リアルタイム蛍光tSDAのための本発
明の検出オリゴヌクレオチドは、プライマー伸長または
ハイブリッド形成のための選択された条件において、分
子内塩基対合二次構造を形成する配列を含む。一実施の
形態において、二次構造は、標的結合配列の少なくとも
一部が一本鎖3’または5’テイルを形成するように、検
出オリゴヌクレオチドの標的結合配列に隣接して配置さ
れる。好ましい実施の形態において、図1に示すよう
に、二次構造は、アダプター-相補体標的結合配列の少
なくとも一部が一本鎖3’または5’テイルを形成するよ
うに、リポータープローブ検出オリゴヌクレオチドのア
ダプター-相補体標的結合配列に隣接して配置される。
本明細書に使用されている様に、“標的結合配列に隣接
して”または“アダプター-相補体標的結合配列に隣接
して”という言葉は、標的/アダプター-相補体結合配列
の全てまたは一部が、標的/アダプター-相補体とのハイ
ブリッド形成に利用可能な一本鎖を5’または3’テイル
に残していることを意味する。すなわち、二次構造は、
完全な標的/アダプター-相補体結合配列を含まない。標
的/アダプター-相補体結合配列の一部は、二次構造の分
子内塩基対合に関わっており、二次構造の分子内塩基対
合に関わる第一の配列の全てまたは一部を含むことがで
きるが、好ましくはその相補的配列までは伸びない。例
えば、二次構造がステム-ループ構造(例えば、“ヘアピ
ン”)であり、検出オリゴヌクレオチドの標的/アダプタ
ー-相補体結合配列が、一本鎖3’テイルとして存在する
場合、標的/アダプター-相補体結合配列ステムの第一の
アームの全てまたは一部に、任意でループの全てまたは
一部に伸びることもできる。しかし、標的/アダプター-
相補体結合配列は、好ましくは、ステムの分子内塩基対
合に関与する配列の第二のアームの中には伸びない。検
出オリゴヌクレオチド二次構造の分子内塩基対合部分に
おけるミスマッチは、標的存在下の蛍光の変化の程度を
減じることがあるが、分析鋭敏度が問題でなければ、許
容できる。一本鎖テイルの標的/アダプター-相補体結合
配列におけるミスマッチも許容できるが、同様に分析鋭
敏度および/または特異性を減じる可能性がある。しか
し、二次構造と標的/アダプター-相補体結合配列の両者
における完全な塩基対合が反応を障害しないのが本発明
の特徴である。ハイブリッド形成に関与する配列の完全
な一致により、反応機構に悪影響を及ぼすことなく分析
の特異性が改善される。
【0041】図1に示す様に、増幅反応に加えられる
と、本発明のオリゴヌクレオチドリポータープローブ
は、ハイブリッド形成と伸長により二本鎖形態に変換さ
れる。ポリメラーゼによる鎖置換によっても、二次構造
は展開または線状化され、相補的鎖の合成により二本鎖
形態に変換される。存在する場合には、RERSも二本鎖と
なり、制限エンドヌクレアーゼにより切断可能である。
二次構造が、ポリメラーゼの鎖置換活性により展開また
は線状化されるにつれ、ドナー色素とアクセプター色素
の距離は拡大し、これによってドナー蛍光の消光は減じ
る。ドナーまたはアクセプター色素の蛍光変化は、標的
配列の増幅の指標として監視または検出される。一般
に、RERSの切断により、二本鎖二次増幅産物の2つの別
のフラグメントを生産することにより、それぞれが2つ
の色素の内1つを結合するため、蛍光変化の程度は更に
増大する。これらのフラグメントは、反応溶液中を自由
に拡散し、更にドナー/アクセプター対の色素間距離を
拡大する。ドナー蛍光強度の増加またはアクセプター蛍
光強度の減少は、標的増幅が発生中である、あるいは発
生した事を示す指標として検出および/または監視でき
るが、ドナー/アクセプター色素対の近接度により影響
されるその他の蛍光パラメータも監視できる。ドナーま
たはアクセプターの蛍光強度の変化は、ドナーおよび/
またはアクセプター蛍光強度の比の変化としても検出で
きる。例えば、蛍光強度の比は、a)二次構造の線状化
または展開後のドナー蛍光体の蛍光と、線状化または展
開前検出オリゴヌクレオチドにおけるドナー蛍光体の蛍
光の比の増加、またはb)線状化または展開後のアクセ
プター色素蛍光と、線状化または展開前検出オリゴヌク
レオチドにおけるアクセプター色素蛍光体の蛍光の比の
減少として検出できる。
【0042】SDAの他に、本発明の検出オリゴヌクレオ
チドは、その他のプライマー伸長増幅法(例えば、PCR、
3SR、TASまたはNASBA)のアンプリコンの検出に利用する
ために改変できることは明らかである。例えば、PCR増
幅プライマーと5’→3’エキソヌクレアーゼ活性を欠失
する鎖置換DNAポリメラーゼ(例えば、Promega社のSeque
ncing Grade Taq またはNew England BioLabs社のexo-V
entまたはexo-Deep Vent)PCRにおいてを使用することに
より、本方法をPCRに使用するために改変することがで
きる。シグナルプライマーは、PCR増幅プライマーの少
なくとも一部は下流の標的とハイブリッド形成し、置換
され、検出オリゴヌクレオチドリポータープローブとの
ハイブリッド形成と伸長後二本鎖とされる。PCRにおい
て、検出オリゴヌクレオチドに使用するために全てのRE
RSを任意で選択できる。なぜならば、RERSのニッキング
よりも切断を引き起こす可能性がある修飾デオキシヌク
レオシド三リン酸は典型的には、存在しないからであ
る。熱周期はPCR増幅の特徴なので、好ましくは、制限
エンドヌクレアーゼは、増幅の終点検出のためのプライ
マーアニーリングと伸長の最終周期後に低温で加えられ
る。しかし、PCR反応の高温期に活性を維持する好温性
制限エンドヌクレアーゼは、増幅中存在でき、リアルタ
イム分析を提供できるものと思われる。SDA系の場合と
同様に、色素対の分離により蛍光消光が減少し、これは
標的増幅の指標となる強度の様な蛍光パラメータの変化
を伴う。
【0043】検出オリゴヌクレオチドの展開または線状
化により生じる蛍光の変化は、反応の選択された終点で
検出できる、しかし、線状化された二次構造は、ハイブ
リッド形成またはプライマーの伸長と同時に生産される
ため、反応が発生しつつある時、すなわち“リアルタイ
ム”で蛍光変化を監視することもできる。この均一系リ
アルタイム分析方式は、存在する初期標的量に関する半
定量的または定量的情報を提供するために利用できる。
例えば、( 標的増幅の一部として、あるいは非増幅検出
法における)展開または線状化反応中の蛍光強度の変化
速度は、初期標的量の指標である。その結果、初期標的
配列コピー数が多いほど、ドナー蛍光はより迅速に選択
された閾値に達する(すなわち、短時間で陽性とな
る。)。アクセプター蛍光の減少も同様に、選択された
最小値に到達するまでに要する時間として検出される、
陽性までの時間がより短いことを示す。更に、反応過程
における蛍光パラメータの変化速度は、初期標的量が少
ない試料よりも初期標的量が多い試料においてより迅速
である(すなわち、蛍光曲線の勾配が大きくなる)。本技
術において公知のこれらの測定法およびその他の測定法
(例えば、引用する事により本明細書の一部を成す事と
する米国特許No.5,928,907、1998年11月20日提出の米国
特許出願連続No.09/196,123、2000年5月19日提出の米国
特許出願連続No.09/574,031)を、標的存在または標的増
幅の指標とすることができる。初期標的量は、典型的に
は、実験結果を既知の標的量に関する結果との比較によ
り決定される。
【0044】本発明の方法の選択された標的配列の存在
の分析は、溶液中または固相で実施できる。検出オリゴ
ヌクレオチドがプライマーとして作用するリアルタイム
または終点均一系分析は、典型的には、溶液中で実施さ
れる。本発明の検出オリゴヌクレオチドを用いるハイブ
リッド形成分析は溶液中でも実施できるが(例えば、均
一系リアルタイム分析の様に)、標的のリアルタイムま
たは終点検出分析には固相分析も特に適している。固相
分析において、検出オリゴヌクレオチドは、本技術にお
いて公知の方法を用いて、内部または末端標識を介して
固相(例えば、ビーズ、膜または反応容器)に固定でき
る。例えば、ビオチン標識検出オリゴヌクレオチドは、
適切なハイブリッド形成条件下で標的に晒されると、蛍
光変化を生じるアビジンで修飾された固相に固定でき
る。この方法における標的の捕捉により、試料からの標
的の分離が促進され、分析のシグナルまたはその他の状
況の検出を干渉する物質を除去できる。利用できる固相
系の一例は、本技術において公知のアレイ方式である。
【0045】実施例 以下の実施例は、本明細書に記述されている本発明の具
体的な実施例を説明するものである。本技術に精通する
者にとって明らかな様に、種々の変更および改変が可能
であり、それらは記述されている本発明の範囲内と考え
られる。
【0046】実施例1 分析鋭敏度 rnpB標的の増幅と検出に関して、表1に示す増幅オリゴ
ヌクレオチドを試験した。増幅反応を、C. pneumonia
e、C. trachomatisまたはC. psittaci rnpB 標的挿入断
片を含むクローン化プラスミドの反応あたり0、10、2
5、50、100および200コピーで実施した。増幅反応は、
2種類の緩衝条件において52℃で実施された。各緩衝条
件における成分の最終濃度を下記に示す。
【0047】条件1:45mMリン酸カリウム(pH7.6)、58m
Mビシン、35mM水酸化カリウム、10%グリセロール、10
%ジメチルスルホキシド(DMSO)、5mM酢酸マグネシウ
ム、700ngヒト胎盤DNA、10μgアセチル化牛血清アルブ
ミン、100nM上流プライマー(配列番号1)、500nM下流
プライマー(配列番号3)、50nMバンパープライマー
(配列番号5および7)、250nMシグナルプライマー
(配列番号9)、500nMリポータープローブ(配列番号
11)、0.1mM dATP、0.1mM dGTP 、0.1mM dTTP、0.5mM
2’-デオキシシチジン5’-O-(1-チオトリホスフェート)
S-異性体、および約26.5単位のBsoB1および8単位のBst
ポリメラーゼ。
【0048】条件2:45mMリン酸カリウム(pH7.6)、100
mMビシン、35mM水酸化カリウム、7%グリセロール、7%
ジメチルスルホキシド(DMSO)、5mM酢酸マグネシウム、7
00ngヒト胎盤DNA、10μgアセチル化牛血清アルブミン、
500nM上流プライマー(配列番号2)、100nM下流プライ
マー(配列番号4)、50nMバンパープライマー(配列番
号6および8)、250nMシグナルプライマー(配列番号
10)、500nMリポータープローブ(配列番号11)、
0.1mM dATP、0.1mM dGTP 、0.1mM dTTP、0.5mM 2’-デ
オキシシチジン5’-O-(1-チオトリホスフェート)S-異性
体、および約26.5単位のBsoB1および8単位のBstポリメ
ラーゼ。
【0049】簡単に述べると、標的DNAを、95℃5分間で
変性し、プライマーとバンパーを含む緩衝液に加える前
に、室温に冷却した。インキュベーションを、室温で20
分間持続し、続いて72℃で10分間インキュベーション
し、誤ったプライミングの可能性を最小限に止めた。次
に、固定量のプライミング混合物を増幅酵素を含むミク
ロタイターウェルに移すことにより、増幅を52℃で開始
した。増幅とリアルタイム検出を52℃の一定温度で1時
間実施した。特異的増幅産物を、リポータープローブ
(配列番号11)と適切なシグナルプライマー(配列番
号9または10)の相補的体とのハイブリッド形成と、
その後のシグナルプライマー相補体の伸長、および得ら
れた二本鎖産物の切断に伴う蛍光強度の変化を監視する
ことにより検出した。検出限界(陽性率100%を生じる最
低標的濃度)は、両増幅条件において、C. pneumoniae
に関しては反応あたり100コピー、C. trachomatis に関
しては反応あたり25コピー、C. psittaci に関しては反
応あたり50コピーであった。
【0050】実施例2 プライマーの特異性の評価 配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配
列番号5、配列番号6、配列番号7、,配列番号8、配
列番号9、配列番号10、配列番号11、および実施例
1において上述されている反応条件を用いて、プライマ
ーの特異性を評価した。C. trachomatisの15種類の菌
株、C. pneumoniaeの6種類の菌株、C. psittaciの2種
類の菌株を用いて、プライマーの特異性を評価した(表
2)。両増幅条件において、計算された100%の特異性
に関して、全ての菌株が陽性と評価された。
【0051】
【表2】
【0052】実施例3 交叉反応性の評価 配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配
列番号5、配列番号6、配列番号7、,配列番号8、配
列番号9、配列番号10、配列番号11、および実施例
1において上述されている反応条件を用いて、交叉反応
性を評価した。105種類の細菌の細胞溶解物とゲノムDNA
を試験した。増幅反応が確実に抑制されない様に試料に
添加されたC. pneumoniae rnpB 遺伝子のクローン化断
片を含む250コピーのプラスミドを用いて、平行反応が
実施された。試験した105種類の細菌のいずれに関して
も、交叉反応の証拠は得られなかった。
【0053】
【表3】
【0054】
【表3(つづき)】
【0055】
【表3(つづき)】
【0056】本発明は明細に説明されているが、本発明
の範囲を逸脱せずに、本技術において通常の技術を有す
る者にとって明らかな変更が可能である。本発明の種々
の特徴を以下の請求項に記述する。
【0057】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Wang, Sha-Sah Wolfe, David <120> Amplification and Detection of Organisms of the Chlamydiaceae Fam ily <130> P-5206 <160> 11 <170> PatentIn version 3.0 <210> 1 <211> 38 <212> DNA <213> Primer for SDA amplification of Chlamydiaceae <400> 1 cgattccgct ccagacttct cgggtccagg ggccgtaa 38 <210> 2 <211> 39 <212> DNA <213> Primer for SDA amplification of Chlamydiaceae <400> 2 accgcatcga atgactgtct cgggaaggct acggaaagt 39 <210> 3 <211> 41 <212> DNA <213> Primer for SDA amplification of Chlamydiaceae <400> 3 accgcatcga atgactgtct cgggttcagc ctgtctataa a 41 <210> 4 <211> 40 <212> DNA <213> Primer for SDA amplification of Chlamydiaceae <400> 4 cgattcagct gcagacgtct cgggttcagc ctgtctataa 40 <210> 5 <211> 22 <212> DNA <213> Bumper primer for SDA amplification of Chlamydiaceae <400> 5 ataagaaaag atactgaaga aa 22 <210> 6 <211> 18 <212> DNA <213> Bumper primer for SDA amplification of Chlamydiaceae <400> 6 ataagaaaag atactgga 18 <210> 7 <211> 15 <212> DNA <213> Bumper primer for SDA amplification of Chlamydiaceae <400> 7 gctcctactc ctaaa 15 <210> 8 <211> 18 <212> DNA <213> Bumper primer for SDA amplification of Chlamydiaceae <400> 8 ttttctcttg cttcagat 18 <210> 9 <211> 41 <212> DNA <213> Signal primer for SDA amplification of Chlamydiaceae <400> 9 acgttagcca ccatacggat ggctacggaa agtgcaacag a 41 <210> 10 <211> 43 <212> DNA <213> Signal primer for SDA amplification of Chlamydiaceae <400> 10 acgttagcca ccatacggat acatagcgga gtgttttctg ttg 43 <210> 11 <211> 35 <212> DNA <213> Reproter probe for SDA amplification of Chlamydiaceae <220> <221> misc#feature <222> (1)..(15) <223> T at position 1 is labeled with dabcyl; T at position 15 is label ed with rhodamin <400> 11 tagtgcccga gcactacgtt agccaccata cggat 35
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の鎖置換増幅(SDA)反応における
クラミジア科核酸rnpB標的配列の検出を示す。
【図2】幾つかのクラミジア科の種および菌株のrnpBの
SDA増幅における配列番号1、3、5、7、9の標的結
合配列の配列を示す。
【図3】幾つかのクラミジア科の種および菌株のrnpBの
SDA増幅における配列番号2、4、6、8、10の標的
結合配列の配列を示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年2月15日(2002.2.1
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 クラミジア科細菌の増幅と検出
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、子宮頸管内スワブ、咽頭スワブ、尿道スワ
ブ、尿、痰、気管支肺胞洗浄液、眼の分泌物またはその
他の患者および動物検体、培養物、食物、環境標本中に
クラミジア科細菌が存在するか否かの決定方法に関す
る。本方法は、リボヌクレアーゼP RNA遺伝子(rnpB)内
部の標的配列を特異的に増幅するための核酸プライマー
の使用、好ましくは、鎖置換増幅(SDA)、熱鎖置換増幅
(tSDA)または蛍光リアルタイムtSDAの使用を含む。
【0002】発明の背景 クラミジア科の3種:Chlamydophila pneumonia(以前
は、Chlamydia pneumoniae)、Chlamydia trachomati
s、Chlamydopila psittaci(以前は、Chlamydia psittac
i)(Everett, et al., 1999, Int. J. Syst. Bacteril.4
9:415-440)は、ヒトにおいてトラコーマ、呼吸器感染症
(肺炎);および尿道炎、子宮頸管炎、骨盤内炎症性疾
患、副睾丸炎等の生殖器官の性交渉感染症等の病気を引
き起こす。肺炎は、成人においてC. pneumoniaeおよび
C. psittci(オウム病)により、乳児においてC. trachom
atisにより引き起こされる(Guo, et al., 1995, Cli. M
icrobiol. Rev. 8:451-461 およびMadico, et al., et
al., 2000, J. Clin. Microbiol.38(3):1085-1093)。ク
ラミジア科の数種は、心臓の感染症にも関係している可
能性がある(Odeh, et al., 1992, Eur. J. Clin. Micro
biol. Infect. Dis. 11:885-893)。クラミジア科の2
属、Chlamydia およびChlamydophilaは、動物において
病気を引き起こし得る数種を含む(Everett, et al., Ve
t. Microbiol. 75(2):109-126)。これらの中で、C. psi
ttaci およびC. pecorum が、流産、肺炎、腸炎、多発
性関節炎、脳脊髄炎、結膜炎等の広範な病状を引き起こ
す(Sheehy, etal., 1996, J. Clin. C. Microbiol. 34
(2):3175-3179)。従って、種々の臨床標本においてクラ
ミジア科の範囲の病原体または潜在病原体の全てを検出
する臨床的必要性がある。
【0003】エンドリボヌクレアーゼP(リボヌクレアー
ゼP)は、tRNA生合成中にtRNA前駆体から5’リーダー配
列を除去するリボ核蛋白質複合体である。リボヌクレア
ーゼPは、tRNAを合成する全ての生体細胞と細胞レベル
下コンパートメントにおいて見いだされる必須リボ酵素
であるが、細菌のリボヌクレアーゼPに関してのみ、RNA
だけが触媒能を持つことが証明されている(Brown, et a
l., 1992, Nucl. AcidsRes. 20:1451-1456およびHaas,
et al., 1998, Nucl. Acids Res. 26:4093-4099)。リボ
ヌクレアーゼP RNAの配列決定法は、臨床診断において
細菌および真核生物の同定手段となり得る。細菌、リボ
ヌクレアーゼP RNA遺伝子(rnpB)は、クラミジア菌株と
種を識別するためのマーカーとして利用されている(Her
mann, et al., 1996, J. Clin. Micrbiol. 34(8):1897-
1902)。クラミジア目のrnpB遺伝子の特徴を明らかにす
ることにより(Hermann, et al., 2000, Int. J. Syst.
Evol. Microbiol. 50:149-158)、C. trachomatis とC.
pneumoniae間に76.6%、C. trachomatis とC.psittaci
間に79.5%、C. pneumoniaeとC.psittaci間に84.7%の
類似性が明らかにされた。従って、クラミジア科の範囲
内の細菌を同定するための属または科のマーカーとして
利用することが可能である。
【0004】核酸増幅は、特異的標的配列の迅速な検出
を可能にする強力な技術であり、従って、クラミジア科
の種の迅速な検出と同定の有望な技術である。種々の核
酸増幅法が、このグループの細菌の範囲内にある種の一
部または全ての検出に関して過去に報告されている。C.
tracomatis、C. pneumonia とC. psittaciの16Sおよび
16-23S-スペーサーrRNA遺伝子の可変領域における特異
的DNA配列の増幅にタッチダウン酵素時間放出-PCRが使
用されてきた(Madico, et al., 2000, J. Clin.Microbi
ol. 38:1085-1093)。ompA遺伝子とrRNA遺伝子間スペー
サー領域に標的を定める3種類の異なるPCR分析を用い
る、クラミジア目のクラミジア科とその他の科の迅速な
検出法も報告されている(Everett, et al., 1999, J. C
lin. Microbiol. 37:575-580)。PCR-制限フラグメント
長多形性分析を用いるクラミジア科の9種の同定もEvere
tt, et al.(1999, Int. J. Syst. Bacteriol. 49:803-8
13)により報告されており、Jantos, et al.は、16S rRN
A遺伝子に基づくPCR-酵素イムノアッセイを用いるC. pn
eumoniae の検出も報告した(1998, J. Clin. Microbio
l.36:1890-1894)。Kaltenbock, et al.は、クラミジア
属 omp1遺伝子座の属特異的増幅のネスト式PCRを確立し
(1997, J. Clin. Microbiol. 35:1835-1841)、オウム病
の大発生の検査における16S rRNA遺伝子に基づくネスト
式多重PCRの応用が、Messmer, et al.により報告された
(1997, J. clin. Microbiol. 35:2043-2046)。外膜蛋白
質遺伝子に標的を定める種特異的PCRによるC. Psittaci
とC. pecorumの鑑別が、Sheehy, et al.により報告され
ている(1996, J. Clin. Microbiol, 34:3175-3179)。C.
trachomatisの増幅と検出に関して、リガーゼ鎖反応(L
CR)の利用も報告されている(Dile, et al., 1993, J. C
lin. Microbiol. 31:729-731およびSchachter, et al.,
1994, J. Clin. Microbiol. 32:2540-2543)。本発明の
オリゴヌクレオチドプライマーは、クラミジア科に属す
る細菌の核酸増幅と検出に応用できる。
【0005】以下の言葉は以下の様に定義される:増幅
プライマーは、標的配列とハイブリッド形成後、プライ
マーの伸長により標的配列を増幅するためのプライマー
である。増幅プライマーは、典型的には、約10-75ヌク
レオチド長で、好ましくは、約15-50ヌクレオチド長で
ある。SDAの増幅プライマーの全長は、典型的には、約2
5-50ヌクレオチド長である。SDA増幅プライマーの3’末
端(標的結合配列)は、標的配列の3’末端でハイブリッ
ド形成する。標的結合配列は、約10-25ヌクレオチド長
で、増幅プライマーにハイブリッド形成特異性を付与す
る。SDA増幅プライマーは更に、標的結合配列の5’に制
限エンドヌクレアーゼの認識部位を含む。G. Walker, e
t al. (1992, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:392-396
および1992 Nucl. Acids Res. 20:1691-1696)ニヨリ報告さ
れているように、この認識部位は制限エンドヌクレアー
ゼにためのもので、認識部位が半修飾されると、制限エ
ンドヌクレアーゼはDNA二重鎖の1本の鎖をニッキング
する。制限エンドヌクレアーゼ認識部位の5’にあるヌ
クレオチド(“テイル”)は、SDAの間増幅プライマーの
残りがニッキングされ、置換される時、ポリメラーゼ再
プライミング部位として作用する。テイルヌクレオチド
の再プラミング機能がSDA反応を維持し、一本鎖標的分
子から複数のアンプリコンの合成を可能にする。テイル
は、典型的には、約10-25ヌクレオチド長である。その
長さと配列は、一般に重要ではなく、ルーチンで選択、
修飾され得る。標的結合配列は、その標的特異性を決定
するプライマーの一部なので、標的の末端に特別な配列
を必要としない増幅方法に関しては、増幅プライマーは
一般に標的結合配列を含むことだけが不可欠である。例
えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いる本発明の標
的配列の増幅は、本明細書に記述されている増幅プライ
マーの標的結合配列を含む増幅プライマーを使用する。
ニッキング可能な制限エンドヌクレアーゼ認識部位とSD
Aのテイルの他に標的に特別な配列を付着させる必要が
ある増幅方法(例えば、自立配列複製のRNAポリメラーゼ
プロモーター(3SR)、核酸配列に基づく増幅(NASBA)また
は転写に基づく増幅システム(TAS))に関しては、必要
な特別な配列は、プライマーのハイブリッド形成特異性
を変えずに、ルーチンのオリゴヌクレオチド作製方法を
用いて標的結合配列に結合させることが可能である。
【0006】バンパープライマーまたはエクスターナル
プライマーは、等温増幅反応において、プライマー伸長
産物を置換するために使用される。バンパープライマー
は、バンパープライマーの伸長により、下流増幅プライ
マーとその伸長産物が置換される様に、増幅プライマー
の上流の標的配列にアニーリングする。
【0007】標的または標的配列とは、増幅される核酸
配列を意味する。これらには、増幅される元の核酸配
列、増幅される元の核酸配列の第二の相補的鎖、増幅反
応により生産される元の配列のコピーの両方の鎖が含ま
れる。これらのコピーは、増幅プライマーがハイブリッ
ド形成する対象となる配列のコピーを含むという事実に
より、増幅可能な標的として作用する。
【0008】増幅反応中に産生される標的配列のコピー
は、増幅産物、アンプライマー、アンプリコンと呼ばれ
る。
【0009】伸長産物という言葉は、プライマーのハイ
ブリッド形成と、鋳型として標的配列を使用するポリメ
ラーゼによるプライマーの伸長により産生される標的配
列のコピーを意味する。
【0010】科特異性という言葉は、異なる科に属する
種のその他の細菌の実質的な検出、増幅、またはオリゴ
ヌクレオチドハイブリッド形成が無い、科に属する種の
細菌の検出、増幅またはオリゴヌクレオチドハイブリッ
ド形成を意味する。
【0011】分析プローブという言葉は、核酸の検出ま
たは同定を促進するために使用される全てのオリゴヌク
レオチドを意味する。下記に説明されている検出プロー
ブ、検出プライマー、捕捉プライマー、シグナルプライ
マー、リポータープローブが分析プローブの例である。
【0012】シグナルプライマーは、標的の相補的配列
とハイブリッド形成する3’標的結合配列を含み、更に
標的と相補的でない5’テイル配列(アダプター配列)を
含む.アダプター配列は、その相補的配列が、下記に説
明されているリポータープローブの3’末端とハイブリ
ッド形成する様に選択される間接的に検出可能なマーカ
ーである。シグナルプライマーは、増幅プライマーのハ
イブリッド形成部位の少なくとも部分的に下流で標的配
列とハイブリッド形成する。シグナルプライマーは、増
幅プライマーの伸長と同様に、ポリメラーゼにより伸長
される。標的の増幅に依存して、増幅プライマーの伸長
により、シグナルプライマーの伸長産物が置換され、
5’アダプター配列、下流標的結合配列、フランキングS
DA増幅プライマーとのハイブリッド形成に特異的な3’
結合配列を含む一本鎖産物が生産される。このフランキ
ング増幅プライマーのハイブリッド形成と伸長、および
その後のニッキングと伸長により、標的増幅の指標とし
て検出可能なアダプター配列の相補体を含む増幅産物が
作り出される。
【0013】本発明のリポータープローブは、検出オリ
ゴヌクレオチドとして機能し、好ましくは、少なくとも
1対のドナー/消光剤色素対、すなわち蛍光ドナー色素
とドナー蛍光体の消光剤である標識を含む。標識は、標
的配列と直接ハイブリッド形成しないリポータープロー
ブ(リポーター部分)の配列または構造に結合される。リ
ポーター部分の3’のリポータープローブの配列は、シ
グナルプライマーアダプター配列の相補体とハイブリッ
ド形成する様に選択される。一般に、リポータープロー
ブの3’末端は、標的配列と有意な相補性を持つ配列は
含まない。もしも、上記のアダプター配列の相補体を含
む増幅産物が存在すると、それらはリポータープローブ
の3’末端とハイブリッド形成できる。アダプター相補
体配列の3’末端からのプライミングと伸長により、リ
ポーター部分相補体の形成が可能となる。この形成によ
り、リポーター部分は二本鎖となり、それによってリポ
ータープローブの標識の検出が可能となり、標的の存在
または増幅が表示される。
【0014】アンプリコンという言葉は、一対の増幅プ
ライマーの片方または両方の伸長により産生される増幅
反応産物を意味する。アンプリコンは、利用される両方
のプライマーが標的配列とハイブリッド形成する場合に
は、指数関数的に増幅される核酸を含み得る。あるい
は、利用されるプライマーの片方が標的配列と結合しな
い場合には、アンプリコンは線型増幅により産生され得
る。従って、この言葉は本明細書において包括的に使用
され、指数関数的に増幅された核酸の存在を意味するも
のではない。
【0015】発明の概要 本発明は、クラミジア科に見いだされる標的配列の増幅
に使用できるオリゴヌクレオチドプライマーを提供す
る。特に、標的配列はrnpB遺伝子の断片を含む。増幅プ
ライマーは、tSDAおよびPCRの様に、高温での高効率、
高特異性増幅用にデザインされたが、従来のSDA、3SRま
たはNASBAの様に低温増幅反応においても有用である。
標的に特異的なシグナルプライマーの相補体とハイブリ
ッド形成するオリゴヌクレオチドリポータープローブ
は、増幅産物を間接的に検出するために使用される。
【0016】本発明のオリゴヌクレオチドは、子宮頸管
内スワブ、咽頭スワブ、尿道スワブ、尿、痰、気管支肺
胞洗浄液、眼の分泌物の様なヒトの臨床標本に、または
その他の患者および動物検体、培養物、食物、環境標本
に、公知の増幅方法を用いて、クラミジア科に属する細
菌の核酸の検出と同定を行うために利用できる。本発明
のオリゴヌクレオチドと分析方法は、クラミジア科とそ
の他の微生物の種を迅速に識別する手段を提供し、医師
は習慣的に頼られてきた従来の方法に頼らずに迅速に微
生物を同定することができる。C. pneumoniae により引
き起こされる呼吸器感染症、C. trachomatis により引
き起こされる新生児肺炎、C. psittaciの細菌により引
き起こされるオウム病は全て同じ抗生物質治療により治
療され得るので、クラミジア科に特異的な分析は重大な
臨床的価値がある。クラミジア科に属する原因物質の迅
速な同定により、適切な治療行為を決定するために利用
できる短時間に情報が提供される。
【0017】配列の概要 配列番号1〜2は、rnpB遺伝子増幅のために上流プライ
マーとして利用されるオリゴヌクレオチドの配列であ
る。配列番号3〜4は、rnpB遺伝子増幅のために下流プ
ライマーとして利用されるオリゴヌクレオチドの配列で
ある。配列番号5〜6は、SDA増幅のために上流バンパ
ーとして利用されるオリゴヌクレオチドの配列である。
配列番号7〜8は、SDA増幅のために下流バンパーとし
て利用されるオリゴヌクレオチドの配列である。配列番
号9〜10は、rnpB遺伝子の中の配列の増幅と検出のた
めのシグナルプライマーの配列である。配列番号11
は、前記シグナルプライマーと組み合わせて使用される
時に、rnpB 遺伝子の中の配列の検出のためにデザイン
されたリポータープローブの配列である。
【0018】本発明の様々な目的、利点、新しい特徴
は、以下の添付図と共に、以下の詳細な説明から直ちに
理解される。
【0019】発明の詳細な説明 本発明は、核酸増幅反応におけるクラミジア科の細菌に
対する特異性を示すオリゴヌクレオチド、増幅プライマ
ー、シグナルプライマーに関する。また、本発明のオリ
ゴヌクレオチドを使用するクラミジア科の細菌の核酸の
検出および同定方法も提供する。好ましい方法は、SD
A、tSDAまたは均一系リアルタイム蛍光tSDAを使用す
る。これらの方法は、引用する事により本明細書の一部
を成す事とする米国特許No.5,547,861、米国特許No.5,6
48,211、米国特許No.5,846,726、米国特許No.5,919,63
0、米国特許No.5,928,869、米国特許No.5,958,700、米
国特許No.5,935,791、米国特許No.6,054,279、米国特許
No.6,130,047、2000年6月8日提出の米国特許出願連続N
o.09/590,061、2000年6月23日提出の米国特許出願連続N
o.09/602,996等の引用文献から、本技術に精通する者に
とって公知である。
【0020】図2および図3に示すように、本発明のプ
ライマーは、クラミジア科に特異的な領域を同定するた
めに配列された複数の供給源から得られるrnpB遺伝子配
列のデータ分析に基づいてデザインされた。tSDAにおい
て使用するために作製されたプライマーを表1に示す。
増幅プライマーの例となる制限エンドヌクレアーゼ認識
部位(BsoBI)は太字体で、標的結合配列はイタリック体
で示す。生成されるアンプリコンの増幅と同定のための
シグナルプライマーとリポータープローブも示す。増幅
プライマーの標的結合配列がその標的特異性を決定す
る。図2および図3に示すように、デザインされた上流
プライマー、バンパーおよびシグナルプライマーCGA 1.
0(配列番号9)の標的結合配列は、枠で囲まれたrnpB
遺伝子と同じヌクレオチド配列を共有する。デザインさ
れた下流プライマー、バンパーおよびシグナルプライマ
ーRnp AD(配列番号10)の標的結合配列の相補体は、
枠で囲まれたrnpB遺伝子と同じヌクレオチド配列を共有
する。デザインされたプライマーは、ヒトに稀な人畜共
通感染症に関係しているC.felis種以外のクラミジア科
の全種に存在する標的配列を増幅する。
【0021】
【表1】
【0022】核酸は、ハイブリッド形成に完全に相補的
である必要はないため、本明細書に開示されているプロ
ーブとプライマーのハイブリッド形成は、rnpB特異性プ
ローブとプライマーの有用性を喪失せずに、ある程度ま
で修飾できることは明らかである。本発明の技術におい
て公知な様に、相補的および一部相補的な核酸配列のハ
イブリッド形成は、ハイブリッド形成条件の調節により
緊縮性を増減すること(すなわちハイブリッド形成pH、
温度または緩衝液の塩含有量の調整)により得ることが
できる。この様な開示されている配列の僅かな修飾およ
びクラミジア科細菌の特異性を維持するためのハイブリ
ッド形成条件の必要な調整は全てルーチンの実験が必要
なだけで、本発明の技術の通常の技術の範囲内である。
【0023】本明細書に開示されているプライマーを用
いて作製される増幅産物は、特徴的な大きさにより検出
でき、例えば、臭化エチジウムで染色されたポリアクリ
ルアミドまたはアガロースゲルで検出できる。あるい
は、増幅された標的配列は、検出可能な標識をつけたオ
リゴヌクレオチドである分析プローブにより検出でき
る。一実施の形態において、ハイブリッド形成により
(検出プローブ)、Walker, etal.(1992, Nucl. Acids Re
s. 20:1691-1696) により記述されている様にハイブリ
ッド形成と伸長により(検出プライマー)またはEP 0 678
582に記述されている様にハイブリッド形成、伸長およ
び二本鎖への転換により(シグナルプライマー)、少な
くとも1つの標識分析プローブを利用して、増幅された
標的配列を検出することができる。
【0024】増幅された標的の検出方法の好ましい実施
の形態を、図1参照して示す。この実施の形態におい
て、シグナルプライマーの5’テイル配列は、標的とハ
イブリッド形成しない配列を含む(アダプター配列)。ア
ダプター配列は、異なる3’標的結合配列を持つ種々の
シグナルプライマーにおいて同一となる様に選択される
間接的に検出可能なマーカーである(すなわち“普遍”
5’テイル配列)。配列番号9および配列番号10を持つ
オリゴヌクレオチドは、本発明の増幅プライマーと組み
合わせて、クラミジア科細菌を検出するために、シグナ
ルプライマーとして特に有用である。好ましくは、分析
プローブは、本発明のシグナルプライマーのアダプター
配列相補体とハイブリッド形成する単一のリポータープ
ローブ配列である。配列番号11を持つオリゴヌクレオ
チドが、本発明のシグナルプライマーと組み合わせて、
クラミジア科細菌を検出するために、リポータープロー
ブとして特に有用である。あるいは、分析プローブは、
増幅プライマーの間にある標的中の一配列とハイブリッ
ド形成する様に選択できる。更なる一実施の形態におい
て、増幅プライマーまたはその標的結合配列は、分析プ
ローブとして使用できる。
【0025】分析プローブの検出可能な標識は、標的核
酸の存在の指標として、直接または間接的に検出できる
部分である。標識の直接検出の場合、本技術において公
知な様に、分析プローブは、放射性同位体により標識さ
れ、オートラジオグラフィにより検出されるか、あるい
は蛍光部分で標識され蛍光により検出される。間接的検
出可能標識には、例えば、化学蛍光物質、視認可能な反
応生成物を生成する酵素、リガンド(例えば、ハプテ
ン、抗体または抗原)が挙げられる。リガンドは、リガ
ンド標識オリゴヌクレオチド(捕捉プローブ)を固相に固
定し、その検出を促進するのにも有用である。特に有用
な標識には、ビオチン(標識されたアビジンまたはスト
レプトアビジンに結合することにより検出可能)および
ホースラディッシュペルオキシダーゼまたはアルカリホ
スファターゼ等(着色反応生成物を生成する酵素基質の
添加により検出可能)の酵素が挙げられる。この様な標
識をオリゴヌクレオチドに付加または含める方法は、本
技術において公知であり、これらの方法はいずれも本発
明における利用に適している。
【0026】利用可能な特異的検出法の例として、米国
特許No.5,470,723に記述されているビオチニル化捕捉プ
ローブと酵素結合検出プローブを用いて増幅産物が検出
される化学蛍光法が挙げられる。これら2つの分析プロ
ーブが標的配列の分析領域の異なる部位(2つの増幅プ
ライマーの結合部位の間)とハイブリッド形成後、捕捉
プローブによりストレプトアビジン被覆ミクロタイター
プレートで複合体が捕捉され、化学蛍光シグナルが発生
され、ルミノメーターで読みとられる。増幅産物の別の
検出法として、EP 0 678 582に記述されている様にシグ
ナルプライマーをSDA反応に含めることができる。増幅
産物の更に別の検出法において、シグナルプライマー
は、標的配列とハイブリッド形成しない配列、すなわち
アダプター配列を含めることができる。この実施の形態
において、図1に示すように、標識と結合させたリポー
タープローブは、アダプター配列の相補体とハイブリッ
ド形成できる。シグナルプライマーの両方の実施の形態
において、二次増幅産物は増幅に依存してSDA中に生成
され、標的増幅の指標として検出可能である。
【0027】商業的便利性のために、核酸の特異的検出
と同定のための増幅プライマーは、キットの形態に包装
できる。典型的には、この様なキットは少なくとも一対
の増幅プライマーを含む。酵素、更なるプライマー、ヌ
クレオチドトリホスフェート、酵素等の核酸増幅反応を
実施するための試薬も、標的特異性増幅プライマーと共
に含めることができる。キットの成分は普通の容器に一
緒に包装され、任意で本発明の方法の明確な実施の形態
を実行するための説明書を含む。例えば、分析プローブ
として使用するのに適した標識をつけたオリゴヌクレオ
チド、および/または標識を検出するための試薬または
手段の様なその他の任意の成分もキットに含めることが
できる。
【0028】本発明に関して、この様なキットは呼吸パ
ネルの細菌に必要な成分を供給するために形成すること
ができる。この様な呼吸パネルには、呼吸器感染症を引
き起こし得るその他の微生物に加えて、Bordetella per
tusis、Legionella pneumophila、Mycoplasma pneumoni
aeおよびクラミジア科の細菌を含めることができる。従
って、この様な呼吸パネルキットには、呼吸パネルの細
菌のそれぞれに特異的な核酸配列増幅のためのプライマ
ーが含まれる。B. pertussis、L. pneumophilaおよびM.
pneumoniae の増幅と検出に有用なプライマー、バンパ
ー、シグナルプライマーおよびリポータープローブは、
引用する事により本明細書の一部を成す事とする、2000
年7月27日提出の共同出願中の米国特許申請連続No.09/6
26,855、2000年7月27日提出の共同出願中の米国特許申
請連続No.09/626,354、2000年7月27日提出の共同出願中
の米国特許申請連続No.09/626,355にそれぞれ記述され
ている。使用される場合、この様な呼吸パネルキット
は、細菌毎に異なる増幅反応を、あるいはまたは1つま
たはそれ以上の多重増幅反応を行い、パネルの細菌のそ
れぞれが存在するか否かを示す結果を提供することが可
能である。
【0029】増幅プライマーの標的結合配列は、オリゴ
ヌクレオチドにハイブリッド形成の種特異性を付与し、
従って、増幅反応に種特異性を提供する。従って、本発
明の増幅プライマーの標的結合配列は、PCR、従来のSDA
(中温酵素を用いてより低温で実施される以外は、反応
様式は本質的にはtSDAと同じ)、3SR、NASBAおよびTAS等
のその他の核酸増幅プロトコールにも有用である。すな
わち、標的配列とのプライマーの周期的ハイブリッド形
成、鋳型として標的配列を用いるプライマーの伸長、標
的配列からの伸長産物の分離または置換を利用する増幅
プロトコールはいずれも、本発明の標的結合配列を使用
できる。特殊な非標的結合配列を必要としない増幅法
(例えば、PCR)に関しては、増幅プライマーは、表1記載
の増幅プライマーの標的結合配列を必ず含む。
【0030】選択された増幅反応の実施に必要なその他
の配列を、オリゴヌクレオチドの種特異性を変えずに、
本明細書に開示されている標的結合配列に任意で加える
ことができる。例として、特異的増幅プライマーは、SD
A反応中にニッキングされる制限エンドヌクレアーゼBso
BIの認識部位を含むことができる。その他のニッキング
可能な制限エンドヌクレアーゼ認識部位をBsoBI認識部
位と置換できることは、本技術に精通する者にとって明
らかであり、例えば、EP 0 684 315に開示されている認
識部位が含まれるが、これらに限定されない。好ましく
は、増幅反応がtSDAの条件で実施できる様に、認識部位
は好温性制限エンドヌクレアーゼに対するものである。
同様に、増幅プライマーのテイル配列(制限エンドヌク
レアーゼ認識部位の5’)は一般に重要でないが、自分自
身の標的結合配列またはその他のプライマーとハイブリ
ッド形成する、SDAに使用される制限部位と配列は避け
るべきである。従って、SDAの幾つかの増幅プライマー
は3’標的結合配列、標的結合配列の5’のニッキング可
能な制限エンドヌクレアーゼ認識部位、制限エンドヌク
レアーゼ認識部位の5’の約10-25ヌクレオチド長のテイ
ル配列を含む。ニッキング可能な制限エンドヌクレアー
ゼ認識部位とテイル配列は、SDA反応に必要な配列であ
る。2000年5月18日提出の米国特許申請連続No.09/573,2
42に記述されている様に、SDAの増幅プライマーの幾つ
かは、制限エンドヌクレアーゼ認識部位の5’と3’の両
方に標的に特異的な配列を含むことができる。このデザ
インにより標的に特異的なハイブリッド形成の効率を高
めることができる。その他の増幅反応(例えば、3SR、NA
SBAおよびTAS)に関しては、増幅プライマーは標的結合
配列と選択された増幅反応に必要な更なる配列(例え
ば、上記に記述されている様にSDAに必要な配列、また
は3SRのRNAポリメラーゼにより認識されるプロモータ
ー)を含むことができる。本発明の標的結合配列をSDA以
外の増幅方法に適合させるためには、化学合成の様なル
ーチンの増幅プライマー作製方法と十分公知の選択され
る増幅反応のプライマーの構造的必要条件を用いる。従
って、本発明の標的結合配列は簡単に適合させることが
でき、ルーチンの産生、スクリーニング、至適化方法を
用いるだけで、種々の増幅反応においてクラミジア科細
菌の特異的増幅および検出をすることができる。
【0031】SDAを介するクラミジア科の細菌の検出に
おいて、バンパープライマーは、下流の科特異的増幅プ
ライマーを置換する働きをするため、科特異性に関して
は必須ではない。バンパープライマーに唯一必要なの
は、増幅プライマーの上流で標的とハイブリッド形成す
ることで、そのバンパープライマーが伸長されると、増
幅プライマーとその伸長産物が置換される。従って、バ
ンパープライマーの特定の配列は一般に重要でなく、バ
ンパープライマーが伸長された時、増幅プライマー伸長
産物が置換され得る様に増幅プライマーの結合部位に十
分近い全ての上流の標的配列から得ることができる。バ
ンパープライマーが特異的標的配列とハイブリッド形成
可能な状態である限り、バンパープライマー配列と標的
の時折のミスマッチ、または非標的配列との交叉ハイブ
リッド形成が増幅効率を障害することは一般にない。
【0032】本発明のプライマーを用いる増幅反応は、
Walker, et al.(1992, Nucl. AcidsRes. 20:1691-1696)
に報告されている様に、チミンを含めたり、あるいはEP
0624 643に報告されているように、その後の増幅反応
の交叉汚染を予防するために、反応中のTTPを2’-デオ
キシウリジン 5’-トリホスフェートに完全または部分
的に置き換えることができる。dU(ウリジン)は、増幅産
物に組み入れられ、ウラシルDNAグリコシラーゼ(UDG)を
用いる処理により切除できる。これらの離脱部位は、そ
の後の増幅反応において増幅産物を増幅できなくする。
新たに形成される増幅産物中のdU切除を防止するため
に、UDGは、その後の増幅を行う前にウラシルDNAグリコ
シラーゼ阻害剤(UGI)により不活化できる。
【0033】SDAは、プライマーの伸長、半修飾された
制限エンドヌクレアーゼ認識/切断部位のニッキング、
一本鎖伸長産物の置換、プライマーと伸長産物(または
元の標的配列)のアニーリング、およびその後のプライ
マーの伸長が反応混合物中で同時に起こる等温核酸増幅
法である。これはPCRと対照的で、PCRでは反応工程は、
反応が温度サイクルを持つという特徴があるため不連続
相または不連続サイクルで起こる。SDAは、1)制限エ
ンドヌクレアーゼが、その二本鎖認識/切断部位の半ホ
スホロチオエート型の非修飾鎖をニッキングできるこ
と、および2)特定のポリメラーゼがニックで複製を開
始し、下流の非鋳型鎖を置換できることに基づいてい
る。最初のインキュベーションを高温(約95℃)で行い、
プライマーのアニーリングのために二本鎖標的配列を変
性させ、その後の重合と新しく合成された鎖の置換が一
定温度で起こる。標的配列の新しいコピーそれぞれの生
産は以下の5工程から成る:1)増幅プライマーと最初
の標的配列または置換された以前に重合された一本鎖伸
長産物の結合、2)α-チオデオキシヌクレオシドトリ
ホスフェート(α-チオdNTP)を組み込んだ5’-3’エキソ
ヌクレアーゼ欠失ポリメラーゼによるプライマーの伸
長、3)半修飾二本鎖制限部位のニッキング、4)ニッ
ク部位からの制限酵素の解離、5)下流の新たに合成さ
れた鎖の置換による5’-3’エキソヌクレアーゼ欠失ポ
リメラーゼによるニックの3’末端からの伸長、ニッキ
ング、重合、置換は、一定温度で同時に連続して起こ
る。なぜならばニックからの伸長が別のニッキング可能
な制限部位を再生するからである。一対の増幅プライマ
ーが使用される場合、それぞれが二本鎖標的配列の1本
とハイブリッド形成する場合、増幅は指数関数的であ
る。これは、センスおよびアンチセンス鎖が、続いて起
こる循環の増幅において反対側のプライマーの鋳型とし
て作用するからである。1つの増幅プライマーが使用さ
れる場合、一本鎖だけがプライマー伸長の鋳型として作
用するため、増幅は線形である。α-チオdNTPが組み込
まれている場合二本鎖認識/切断部位をニッキングする
制限エンドヌクレアーゼの例は、HincII、HindII、Ava
I、NciIおよびFnu4HIである。これらの制限エンドヌク
レアーゼの全てと必要なニッキング活性を示すその他
は、従来のSDAの使用に適している。しかし、それらは
比較的熱不安定で、約40℃以上で活性を失う。
【0034】SDAによる増幅の標的は、標的配列を切断
しないエンドヌクレアーゼによる制限により大きな核酸
を断片にすることにより調製できる。しかし、一般にSD
A反応におけるニッキングのための選択された制限エン
ドヌクレアーゼ認識/切断部位を持つ標的核酸は、Walke
r, et al(1992, Nucl. Acids Res. 20:1691-1696)およ
び米国特許No.5,270,184(引用する事により本明細書の
一部を成す事とする)に記述されている様に生産される
のが好ましい。簡単に述べると、標的配列が二本鎖の場
合、4つのプライマーが標的配列とハイブリッド形成す
る。プライマーの内2つ(S1とS2)はSDA増幅プライマー
で、2つ(B1とB2)はエクスターナルまたはバンパープラ
イマーである。S1とS2は標的配列の両端に隣接する二本
鎖核酸の反対の鎖に結合する。B1とB2は、S1とS2の5’
(すなわち上流)の標的配列にそれぞれ結合する。次に、
3つのデオキシヌクレオシドトリホスフェートと少なく
とも1つの修飾デオキシヌクレオシドトリホスフェート
(例えば、2’-デオキシアデノシン5’-O-(1-チオトリホ
スフェート)、“dATPαS”)の存在下にエキソヌクレア
ーゼ欠失ポリメラーゼを使用して、同時に4つのプライ
マー全てを同時に伸長する。これによってS1およびS2伸
長産物は、元の標的配列鋳型からB1およびB2の伸長によ
り置換される。置換された増幅プライマーの一本鎖伸長
産物は、反対の増幅およびバンパープライマーの結合の
鋳型として働く(例えば、S1の伸長産物は、S2とB2に結
合する)。次の伸長と置換の繰り返しにより、両端に半
修飾された制限エンドヌクレアーゼ認識/切断部位を付
けた2つの二本鎖核酸フラグメントが生じる。これら
は、SDAによる増幅に適切な基質である。SDAの場合の様
に、標的産生反応の個々の工程は同時に連続して起こ
り、SDAで制限酵素によるニッキングに必要な認識/切断
配列を両端に持つ標的配列が産生される。SDA反応の成
分全てが既に標的生産反応中に存在しているので、産生
された標的配列は続けて自動的にSDA反復に入り、増幅
される。
【0035】別のSDA反応の増幅産物によるSDA反応の交
叉汚染を予防するために、増幅反応を阻害せずに、dTTP
の代わりにdUTPをSDA増幅されたDNAの中に組み入れるこ
とができる。次に、ウラシル修飾された核酸は特異的に
認識され、ウラシルDNAグリコシラーゼ(UDG)で処理する
ことにより不活化される。従って、前の反応でdUTPをSD
A増幅DNAの中に組み入れれば、その後のSDA反応は全
て、二本鎖標的の増幅の前にUDGにより処理することが
可能で、その前に増幅された反応で得られた増dUを含む
DNAは全て増幅不可能となる。その後の反応で増幅され
る標的DNAは、dUを含まず、UDG処理の影響は受けない。
次に、UDGを標的増幅の前にUGIで処理することにより阻
害することができる。あるいは、UDGは熱不活化でき
る。tSDAにおいて、反応そのものをより高温にして、UD
Gの不活化と標的の増幅を同時に行うことが可能であ
る。
【0036】SDAは、5’-3’エキソヌクレアーゼ活性を
持たないポリメラーゼが必要で、二本鎖核酸の一本鎖の
ニックで重合を開始し、ニックの下流の鎖を置換し、同
時にニッキングされていない鎖を鋳型として使用して新
しい相補的鎖を生産する。ポリメラーゼは、ヌクレオチ
ドを不活化することにより、フリーの3’-OHまで伸長し
なくてはならない。SDA反応を至適化するために、ポリ
メラーゼは、増幅できる標的配列の長さを最大にするた
めに、高度にプロセシブであることが望ましい。高度に
プロセシブなポリメラーゼは、伸長産物が解離し、合成
が終了する前に、かなりの長さの新しい鎖を重合するこ
とができる。置換活性は、増幅反応に不可欠である。な
ぜならば、置換活性により、標的結合配列は更なるコピ
ーの合成に利用可能となり、指数関数的増幅反応におい
て第二の増幅プライマーがハイブリッド形成できる一本
鎖伸長産物を生産することができるからである。制限酵
素のニッキング活性も極めて重要である。なぜならば、
反応を恒久化し、引き続き標的増幅サイクルを開始させ
得るからである。
【0037】tSDAは、所望の熱安定ポリメラーゼと熱安
定制限エンドヌクレアーゼに置き換えて、Walker, et a
l.(1992,Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:392-396およ
び1992, Nucl. Acids Res. 20:1691-1696)により記述さ
れている従来のSDAと本質的に同様に実施される。勿
論、反応温度は、置き換えられた酵素に適した高温に調
整され、HincII制限エンドヌクレアーゼ認識/切断部位
は、選択された熱安定エンドヌクレアーゼに適切な制限
エンドヌクレアーゼ認識/切断部位に置き換えられる。W
alker, et al.と対照的に、医師は、変性温度で十分安
定ならば、初期変性工程前に反応混合物中に酵素を含め
ることもできる。tSDAにおける使用に好ましい制限エン
ドヌクレアーゼは、BsrI、BstNI、BsmAI、BslIおよびBs
oBI(New England BioLabs社)、およびBstOI(Promega
社)である。好ましい好温性ポリメラーゼは、Bca(Panv
era社)とBst(New England BioLabs社)である。
【0038】均一系リアルタイム蛍光tSDAは、tSDAの改
変型である。これは、標的依存性に蛍光消光の減少を引
き起こす検出オリゴヌクレオチドを使用している。検出
オリゴヌクレオチドは、標的が存在しないと蛍光消光が
起こる様に結合されたドナー/アクセプター色素対を含
む。標的の存在下に検出オリゴヌクレオチドの分子内塩
基対合二次構造が展開または線状化されると色素間距離
が拡大し、蛍光消光が減少する。塩基対合二次構造の展
開は、典型的には、二次構造が少なくとも一部は崩壊さ
れる様な、二次構造の配列と相補的鎖の間の分子間塩基
対合が関与している。十分な長さの相補的鎖が存在すれ
ば、完全に線状化され得る。好ましい実施の形態におい
て、二次構造と相補的鎖の間の分子間塩基対合により制
限エンドヌクレアーゼ認識部位(RERS)も二本鎖となり、
制限エンドヌクレアーゼにより切断可能となる様に、RE
RSは2つの色素間に存在する。制限エンドヌクレアーゼ
による切断により、ドナー色素とアクセプター色素は別
々の核酸フラグメントに分離され、更に蛍光消光の減少
に寄与する。どちらの実施の形態においても、蛍光パラ
メータの関連する変化(例えば、ドナーの蛍光強度の増
加、アクセプター蛍光強度の減少または展開前後の蛍光
比)が、標的配列存在の指標として監視される。ドナー
蛍光強度の監視が好ましい。なぜならば、この変化はア
クセプター蛍光強度の変化よりも典型的に大きいからで
ある。蛍光寿命の変化の様なその他の蛍光パラメータも
監視できる。オリゴヌクレオチドの切断とはDNA二本鎖
の両方の鎖のホスホジエステル結合を破壊すること、あ
るいは一本鎖DNAのホスホジエステル結合を破壊するこ
とを意味する。これはニッキングとは対照的で、ニッキ
ングはDNA二本鎖の片方だけのホスホジエステル結合を
破壊することを意味する。
【0039】均一系リアルタイム蛍光tSDAの検出オリゴ
ヌクレオチドは、一本鎖5’部分または一本鎖3’部分、
および標的配列に隣接する分子内塩基対合二次構造の両
者を含むオリゴヌクレオチドである。好ましい実施の形
態において、図1に示すように、検出オリゴヌクレオチ
ドは、標的配列とハイブリッド形成しない一本鎖5’ま
たは3’部分を含むリポータープローブである。むし
ろ、一本鎖5’または3’部分はシグナルプライマーアダ
プター配列の相補体(アダプター-相補体結合配列)とハ
イブリッド形成する。リポータープローブの更なる特徴
は、このハイブリッド形成部分が、分子内塩基対合二次
構造に隣接している点である。本発明の検出オリゴヌク
レオチドは更に、二次構造が分子内塩基対合されてお
り、二次構造の展開または線状化により蛍光消光の減少
が起こる時に、ドナー蛍光が消光される様に、結合され
たドナー/アクセプター色素対を含む。
【0040】均一系リアルタイム蛍光tSDAのための本発
明の検出オリゴヌクレオチドは、プライマー伸長または
ハイブリッド形成のための選択された条件において、分
子内塩基対合二次構造を形成する配列を含む。一実施の
形態において、二次構造は、標的結合配列の少なくとも
一部が一本鎖3’または5’テイルを形成するように、検
出オリゴヌクレオチドの標的結合配列に隣接して配置さ
れる。好ましい実施の形態において、図1に示すよう
に、二次構造は、アダプター-相補体標的結合配列の少
なくとも一部が一本鎖3’または5’テイルを形成するよ
うに、リポータープローブ検出オリゴヌクレオチドのア
ダプター-相補体標的結合配列に隣接して配置される。
本明細書に使用されている様に、“標的結合配列に隣接
して”または“アダプター-相補体標的結合配列に隣接
して”という言葉は、標的/アダプター-相補体結合配列
の全てまたは一部が、標的/アダプター-相補体とのハイ
ブリッド形成に利用可能な一本鎖を5’または3’テイル
に残していることを意味する。すなわち、二次構造は、
完全な標的/アダプター-相補体結合配列を含まない。標
的/アダプター-相補体結合配列の一部は、二次構造の分
子内塩基対合に関わっており、二次構造の分子内塩基対
合に関わる第一の配列の全てまたは一部を含むことがで
きるが、好ましくはその相補的配列までは伸びない。例
えば、二次構造がステム-ループ構造(例えば、“ヘアピ
ン”)であり、検出オリゴヌクレオチドの標的/アダプタ
ー-相補体結合配列が、一本鎖3’テイルとして存在する
場合、標的/アダプター-相補体結合配列ステムの第一の
アームの全てまたは一部に、任意でループの全てまたは
一部に伸びることもできる。しかし、標的/アダプター-
相補体結合配列は、好ましくは、ステムの分子内塩基対
合に関与する配列の第二のアームの中には伸びない。検
出オリゴヌクレオチド二次構造の分子内塩基対合部分に
おけるミスマッチは、標的存在下の蛍光の変化の程度を
減じることがあるが、分析鋭敏度が問題でなければ、許
容できる。一本鎖テイルの標的/アダプター-相補体結合
配列におけるミスマッチも許容できるが、同様に分析鋭
敏度および/または特異性を減じる可能性がある。しか
し、二次構造と標的/アダプター-相補体結合配列の両者
における完全な塩基対合が反応を障害しないのが本発明
の特徴である。ハイブリッド形成に関与する配列の完全
な一致により、反応機構に悪影響を及ぼすことなく分析
の特異性が改善される。
【0041】図1に示す様に、増幅反応に加えられる
と、本発明のオリゴヌクレオチドリポータープローブ
は、ハイブリッド形成と伸長により二本鎖形態に変換さ
れる。ポリメラーゼによる鎖置換によっても、二次構造
は展開または線状化され、相補的鎖の合成により二本鎖
形態に変換される。存在する場合には、RERSも二本鎖と
なり、制限エンドヌクレアーゼにより切断可能である。
二次構造が、ポリメラーゼの鎖置換活性により展開また
は線状化されるにつれ、ドナー色素とアクセプター色素
の距離は拡大し、これによってドナー蛍光の消光は減じ
る。ドナーまたはアクセプター色素の蛍光変化は、標的
配列の増幅の指標として監視または検出される。一般
に、RERSの切断により、二本鎖二次増幅産物の2つの別
のフラグメントを生産することにより、それぞれが2つ
の色素の内1つを結合するため、蛍光変化の程度は更に
増大する。これらのフラグメントは、反応溶液中を自由
に拡散し、更にドナー/アクセプター対の色素間距離を
拡大する。ドナー蛍光強度の増加またはアクセプター蛍
光強度の減少は、標的増幅が発生中である、あるいは発
生した事を示す指標として検出および/または監視でき
るが、ドナー/アクセプター色素対の近接度により影響
されるその他の蛍光パラメータも監視できる。ドナーま
たはアクセプターの蛍光強度の変化は、ドナーおよび/
またはアクセプター蛍光強度の比の変化としても検出で
きる。例えば、蛍光強度の比は、a)二次構造の線状化
または展開後のドナー蛍光体の蛍光と、線状化または展
開前検出オリゴヌクレオチドにおけるドナー蛍光体の蛍
光の比の増加、またはb)線状化または展開後のアクセ
プター色素蛍光と、線状化または展開前検出オリゴヌク
レオチドにおけるアクセプター色素蛍光体の蛍光の比の
減少として検出できる。
【0042】SDAの他に、本発明の検出オリゴヌクレオ
チドは、その他のプライマー伸長増幅法(例えば、PCR、
3SR、TASまたはNASBA)のアンプリコンの検出に利用する
ために改変できることは明らかである。例えば、PCR増
幅プライマーと5’→3’エキソヌクレアーゼ活性を欠失
する鎖置換DNAポリメラーゼ(例えば、Promega社のSeque
ncing Grade Taq またはNew England BioLabs社のexo-V
entまたはexo-Deep Vent)PCRにおいてを使用することに
より、本方法をPCRに使用するために改変することがで
きる。シグナルプライマーは、PCR増幅プライマーの少
なくとも一部は下流の標的とハイブリッド形成し、置換
され、検出オリゴヌクレオチドリポータープローブとの
ハイブリッド形成と伸長後二本鎖とされる。PCRにおい
て、検出オリゴヌクレオチドに使用するために全てのRE
RSを任意で選択できる。なぜならば、RERSのニッキング
よりも切断を引き起こす可能性がある修飾デオキシヌク
レオシド三リン酸は典型的には、存在しないからであ
る。熱周期はPCR増幅の特徴なので、好ましくは、制限
エンドヌクレアーゼは、増幅の終点検出のためのプライ
マーアニーリングと伸長の最終周期後に低温で加えられ
る。しかし、PCR反応の高温期に活性を維持する好温性
制限エンドヌクレアーゼは、増幅中存在でき、リアルタ
イム分析を提供できるものと思われる。SDA系の場合と
同様に、色素対の分離により蛍光消光が減少し、これは
標的増幅の指標となる強度の様な蛍光パラメータの変化
を伴う。
【0043】検出オリゴヌクレオチドの展開または線状
化により生じる蛍光の変化は、反応の選択された終点で
検出できる、しかし、線状化された二次構造は、ハイブ
リッド形成またはプライマーの伸長と同時に生産される
ため、反応が発生しつつある時、すなわち“リアルタイ
ム”で蛍光変化を監視することもできる。この均一系リ
アルタイム分析方式は、存在する初期標的量に関する半
定量的または定量的情報を提供するために利用できる。
例えば、( 標的増幅の一部として、あるいは非増幅検出
法における)展開または線状化反応中の蛍光強度の変化
速度は、初期標的量の指標である。その結果、初期標的
配列コピー数が多いほど、ドナー蛍光はより迅速に選択
された閾値に達する(すなわち、短時間で陽性とな
る。)。アクセプター蛍光の減少も同様に、選択された
最小値に到達するまでに要する時間として検出される、
陽性までの時間がより短いことを示す。更に、反応過程
における蛍光パラメータの変化速度は、初期標的量が少
ない試料よりも初期標的量が多い試料においてより迅速
である(すなわち、蛍光曲線の勾配が大きくなる)。本技
術において公知のこれらの測定法およびその他の測定法
(例えば、引用する事により本明細書の一部を成す事と
する米国特許No.5,928,907、1998年11月20日提出の米国
特許出願連続No.09/196,123、2000年5月19日提出の米国
特許出願連続No.09/574,031)を、標的存在または標的増
幅の指標とすることができる。初期標的量は、典型的に
は、実験結果を既知の標的量に関する結果との比較によ
り決定される。
【0044】本発明の方法の選択された標的配列の存在
の分析は、溶液中または固相で実施できる。検出オリゴ
ヌクレオチドがプライマーとして作用するリアルタイム
または終点均一系分析は、典型的には、溶液中で実施さ
れる。本発明の検出オリゴヌクレオチドを用いるハイブ
リッド形成分析は溶液中でも実施できるが(例えば、均
一系リアルタイム分析の様に)、標的のリアルタイムま
たは終点検出分析には固相分析も特に適している。固相
分析において、検出オリゴヌクレオチドは、本技術にお
いて公知の方法を用いて、内部または末端標識を介して
固相(例えば、ビーズ、膜または反応容器)に固定でき
る。例えば、ビオチン標識検出オリゴヌクレオチドは、
適切なハイブリッド形成条件下で標的に晒されると、蛍
光変化を生じるアビジンで修飾された固相に固定でき
る。この方法における標的の捕捉により、試料からの標
的の分離が促進され、分析のシグナルまたはその他の状
況の検出を干渉する物質を除去できる。利用できる固相
系の一例は、本技術において公知のアレイ方式である。
【0045】実施例 以下の実施例は、本明細書に記述されている本発明の具
体的な実施例を説明するものである。本技術に精通する
者にとって明らかな様に、種々の変更および改変が可能
であり、それらは記述されている本発明の範囲内と考え
られる。
【0046】実施例1 分析鋭敏度 rnpB標的の増幅と検出に関して、表1に示す増幅オリゴ
ヌクレオチドを試験した。増幅反応を、C. pneumonia
e、C. trachomatisまたはC. psittaci rnpB 標的挿入断
片を含むクローン化プラスミドの反応あたり0、10、2
5、50、100および200コピーで実施した。増幅反応は、
2種類の緩衝条件において52℃で実施された。各緩衝条
件における成分の最終濃度を下記に示す。
【0047】条件1:45mMリン酸カリウム(pH7.6)、58m
Mビシン、35mM水酸化カリウム、10%グリセロール、10
%ジメチルスルホキシド(DMSO)、5mM酢酸マグネシウ
ム、700ngヒト胎盤DNA、10μgアセチル化牛血清アルブ
ミン、100nM上流プライマー(配列番号1)、500nM下流
プライマー(配列番号3)、50nMバンパープライマー
(配列番号5および7)、250nMシグナルプライマー
(配列番号9)、500nMリポータープローブ(配列番号
11)、0.1mM dATP、0.1mM dGTP 、0.1mM dTTP、0.5mM
2’-デオキシシチジン5’-O-(1-チオトリホスフェート)
S-異性体、および約26.5単位のBsoB1および8単位のBst
ポリメラーゼ。
【0048】条件2:45mMリン酸カリウム(pH7.6)、100
mMビシン、35mM水酸化カリウム、7%グリセロール、7%
ジメチルスルホキシド(DMSO)、5mM酢酸マグネシウム、7
00ngヒト胎盤DNA、10μgアセチル化牛血清アルブミン、
500nM上流プライマー(配列番号2)、100nM下流プライ
マー(配列番号4)、50nMバンパープライマー(配列番
号6および8)、250nMシグナルプライマー(配列番号
10)、500nMリポータープローブ(配列番号11)、
0.1mM dATP、0.1mM dGTP 、0.1mM dTTP、0.5mM 2’-デ
オキシシチジン5’-O-(1-チオトリホスフェート)S-異性
体、および約26.5単位のBsoB1および8単位のBstポリメ
ラーゼ。
【0049】簡単に述べると、標的DNAを、95℃5分間で
変性し、プライマーとバンパーを含む緩衝液に加える前
に、室温に冷却した。インキュベーションを、室温で20
分間持続し、続いて72℃で10分間インキュベーション
し、誤ったプライミングの可能性を最小限に止めた。次
に、固定量のプライミング混合物を増幅酵素を含むミク
ロタイターウェルに移すことにより、増幅を52℃で開始
した。増幅とリアルタイム検出を52℃の一定温度で1時
間実施した。特異的増幅産物を、リポータープローブ
(配列番号11)と適切なシグナルプライマー(配列番
号9または10)の相補的体とのハイブリッド形成と、
その後のシグナルプライマー相補体の伸長、および得ら
れた二本鎖産物の切断に伴う蛍光強度の変化を監視する
ことにより検出した。検出限界(陽性率100%を生じる最
低標的濃度)は、両増幅条件において、C. pneumoniae
に関しては反応あたり100コピー、C. trachomatis に関
しては反応あたり25コピー、C. psittaci に関しては反
応あたり50コピーであった。
【0050】実施例2 プライマーの特異性の評価 配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配
列番号5、配列番号6、配列番号7、,配列番号8、配
列番号9、配列番号10、配列番号11、および実施例
1において上述されている反応条件を用いて、プライマ
ーの特異性を評価した。C. trachomatisの15種類の菌
株、C. pneumoniaeの6種類の菌株、C. psittaciの2種
類の菌株を用いて、プライマーの特異性を評価した(表
2)。両増幅条件において、計算された100%の特異性
に関して、全ての菌株が陽性と評価された。
【0051】
【表2】
【0052】実施例3 交叉反応性の評価 配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配
列番号5、配列番号6、配列番号7、,配列番号8、配
列番号9、配列番号10、配列番号11、および実施例
1において上述されている反応条件を用いて、交叉反応
性を評価した。105種類の細菌の細胞溶解物とゲノムDNA
を試験した。増幅反応が確実に抑制されない様に試料に
添加されたC. pneumoniae rnpB 遺伝子のクローン化断
片を含む250コピーのプラスミドを用いて、平行反応が
実施された。試験した105種類の細菌のいずれに関して
も、交叉反応の証拠は得られなかった。
【0053】
【表3】
【0054】
【表3(つづき)】
【0055】
【表3(つづき)】
【0056】本発明は明細に説明されているが、本発明
の範囲を逸脱せずに、本技術において通常の技術を有す
る者にとって明らかな変更が可能である。本発明の種々
の特徴を以下の請求項に記述する。
【0057】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Wang, Sha-Sah Wolfe, David <120> Amplification and Detection of Organisms of the Chlamydiaceae Fam ily <130> P-5206 <160> 11 <170> PatentIn version 3.0 <210> 1 <211> 38 <212> DNA <213> Primer for SDA amplification of Chlamydiaceae <400> 1 cgattccgct ccagacttct cgggtccagg ggccgtaa 38 <210> 2 <211> 39 <212> DNA <213> Primer for SDA amplification of Chlamydiaceae <400> 2 accgcatcga atgactgtct cgggaaggct acggaaagt 39 <210> 3 <211> 41 <212> DNA <213> Primer for SDA amplification of Chlamydiaceae <400> 3 accgcatcga atgactgtct cgggttcagc ctgtctataa a 41 <210> 4 <211> 40 <212> DNA <213> Primer for SDA amplification of Chlamydiaceae <400> 4 cgattcagct gcagacgtct cgggttcagc ctgtctataa 40 <210> 5 <211> 22 <212> DNA <213> Bumper primer for SDA amplification of Chlamydiaceae <400> 5 ataagaaaag atactgaaga aa 22 <210> 6 <211> 18 <212> DNA <213> Bumper primer for SDA amplification of Chlamydiaceae <400> 6 ataagaaaag atactgga 18 <210> 7 <211> 15 <212> DNA <213> Bumper primer for SDA amplification of Chlamydiaceae <400> 7 gctcctactc ctaaa 15 <210> 8 <211> 18 <212> DNA <213> Bumper primer for SDA amplification of Chlamydiaceae <400> 8 ttttctcttg cttcagat 18 <210> 9 <211> 41 <212> DNA <213> Signal primer for SDA amplification of Chlamydiaceae <400> 9 acgttagcca ccatacggat ggctacggaa agtgcaacag a 41 <210> 10 <211> 43 <212> DNA <213> Signal primer for SDA amplification of Chlamydiaceae <400> 10 acgttagcca ccatacggat acatagcgga gtgttttctg ttg 43 <210> 11 <211> 35 <212> DNA <213> Reproter probe for SDA amplification of Chlamydiaceae <220> <221> misc#feature <222> (1)..(15) <223> T at position 1 is labeled with dabcyl; T at position 15 is label ed with rhodamin <400> 11 tagtgcccga gcactacgtt agccaccata cggat 35
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 595117091 1 BECTON DRIVE, FRA NKLIN LAKES, NEW JE RSEY 07417−1880, UNITED STATES OF AMERICA (72)発明者 シャ‐シャ・ワン アメリカ合衆国メリーランド州21030,カ キスヴィル,バレッツ・デライト・ドライ ヴ 10402‐ジー (72)発明者 デイヴィッド・ウルフ アメリカ合衆国ペンシルヴァニア州17402, ヨーク,サウス・ハンプトン・アト・ウォ ーターフォード 616 Fターム(参考) 4B024 AA11 AA13 CA09 HA12 4B063 QA19 QQ02 QQ03 QQ06 QQ43 QR08 QR39 QR42 QR55 QR62 QS25 QS34 QX02

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CGLP1.0(配列番号1)、Rnp LP(配列
    番号2)、CGRP1.0(配列番号3)、Rnp RP(配列番号
    4)から成るグループから選択される標的結合配列と、
    任意で、増幅反応に必要な配列から成るオリゴヌクレオ
    チド。
  2. 【請求項2】 増幅反応に必要な配列が、制限エンドヌ
    クレアーゼによりニッキング可能な制限エンドヌクレア
    ーゼ認識部位である請求項1記載のオリゴヌクレオチ
    ド。
  3. 【請求項3】 CGLP1.0(配列番号1)、Rnp LP(配列
    番号2)、CGRP1.0(配列番号3)、Rnp RP(配列番号
    4)から成るグループから選択される請求項2記載のオ
    リゴヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 CGLB1.0(配列番号5)、Rnp LB(配列
    番号6)、CGRB1.0(配列番号7)、Rnp RB(配列番号
    8)から成るグループから選択されるオリゴヌクレオチ
    ド。
  5. 【請求項5】 CGA1.0(配列番号9)、CGA1.0(配列番
    号9)に相補的な核酸、Rnp AD(配列番号10)、Rnp
    AD(配列番号10)に相補的な核酸から成るグループか
    ら選択されるオリゴヌクレオチド。
  6. 【請求項6】 前記オリゴヌクレオチドが間接的に検出
    可能なマーカーを含む請求項5記載のオリゴヌクレオチ
    ド。
  7. 【請求項7】 前記間接的に検出可能なマーカーがアダ
    プター配列である請求項6記載のオリゴヌクレオチド。
  8. 【請求項8】 a)CGLP1.0(配列番号1)およびRnp L
    P(配列番号2)から成るグループから選択される1種
    類以上のプライマー、 b)CGRP1.0(配列番号3)およびRnp RP(配列番号
    4)から成るグループから選択される1種類以上のプラ
    イマー、 c)CGLB1.0(配列番号5)、Rnp LB(配列番号6)、C
    GRB1.0(配列番号7)、Rnp RB(配列番号8)から成る
    グループから選択される1種類以上のバンパー、 d)CGA1.0(配列番号9)、CGA1.0(配列番号9)に相
    補的な核酸、Rnp AD(配列番号10)、Rnp AD(配列番
    号10)に相補的な核酸から成るグループから選択され
    る1種類以上のシグナルプライマーを含むキット。
  9. 【請求項9】 前記1種類以上のシグナルプライマーが
    間接的に検出可能なマーカーを含む請求項8記載のキッ
    ト。
  10. 【請求項10】 前記間接的に検出可能なマーカーがア
    ダプター配列である請求項9記載のキット。
  11. 【請求項11】 配列番号11のリポータープローブを更
    に含む請求項10記載のキット。
  12. 【請求項12】 e)Bordetella pertussisに特異的な
    核酸配列の増幅に特異的な1対のプライマー; f)Mycoplasma pneumoniaeに特異的な核酸配列の増幅
    に特異的な1対のプライマー; g)Legionella pneumophilaに特異的な核酸配列の増幅
    に特異的な1対のプライマーを更に含む請求項8記載の
    キット。
  13. 【請求項13】 a)第一のプライマーがCGLP1.0(配
    列番号1)およびRnpLP(配列番号2)から成るグルー
    プから選択され、第二のプライマーがCGRP1.0(配列番
    号3)およびRnp RP(配列番号4)から成るグループか
    ら選択される、1対の核酸プライマーを核酸増幅反応に
    使用して試料を処理し、 b)増幅産物の検出がクラミジア科の細菌の存在を示
    す、増幅核酸産物の検出から成る試料中のクラミジア科
    細菌検出方法。
  14. 【請求項14】 前記増幅核酸産物の間接的検出が、前
    記増幅核酸産物と、CGA1.0(配列番号9)、CGA1.0(配
    列番号9)に相補的な核酸、Rnp AD(配列番号10)、
    Rnp AD(配列番号10)に相補的な核酸から成るグルー
    プから選択されるシグナルプライマーとのハイブリッド
    形成により実施される請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 a)核酸配列に、 i)標的結合配列CGLP1.0(配列番号1)および標的結
    合配列Rnp LP(配列番号2)から成るグループから選択
    される第一の増幅プライマー、および任意で増幅反応に
    必要な配列、および ii)標的結合配列CGRP1.0(配列番号3)および標的結
    合配列Rnp RP(配列番号4)から成るグループから選択
    される第二の増幅プライマー、および任意で増幅反応に
    必要な配列をハイブリッド形成させ、 b)ハイブリッド形成させた第一および第二の増幅プラ
    イマーを標的核酸配列において伸長させ、これによって
    標的核酸配列が増幅されることから成るクラミジア科の
    細菌の標的核酸配列の増幅方法。
  16. 【請求項16】 シグナルプライマーとのハイブリッド
    形成による、増幅標的核酸の間接的検出を更に含む請求
    項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 シグナルプライマーが、CGA1.0(配列
    番号9)、CGA1.0(配列番号9)に相補的な核酸、Rnp
    AD(配列番号10)、Rnp AD(配列番号10)に相補的
    な核酸から成るグループから選択される請求項16記載
    の方法。
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