JP2002329907A - 広帯域ase光源 - Google Patents
広帯域ase光源Info
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Abstract
型、低価格な1530〜1610nm帯をカバーする広
帯域ASE光源を提供することを課題とする。 【解決手段】エルビウム添加光ファイバ(EDF)5の
一方端に励起光源3と、光アイソレータ2を介して出力
端子1を接続すると共に、他方端に反射体6を接続する
構成あるいは反射体6と励起光源8を接続する構成で、
高エルビウム濃度EDFで、一方端で発生する第1の光
波長帯を有するASE光が他方端に伝播した時に第2の
光波長帯に変換されるEDF長とし、励起光強度を最適
化することで広帯域ASE光源を実現する。
Description
ファイバから発生される自然放出光を光源とする広帯域
自然放出光光源に関するものであり、波長多重光通信シ
ステム、光計測等の光源として使用するのに適するもの
である。
範囲の励起光を入射することにより、ある波長に対して
大きな利得を得ることができる特性を有する。このた
め、利得を有する波長帯の信号光をエルビウム添加光フ
ァイバ(以下EDF)内に透過させることで、信号光の
光強度を非常に大きくすることが可能であり、現在光増
幅器として光通信の分野において広く利用されている。
EDFに励起光を入射したとき、EDFは信号光の利得
を発生させると共に自然放出光も発生する。発生した自
然放出光は、利得の影響を受けて光出力が増大する。こ
のようにして発生した光は、Amplified Sp
ontaneous Emission光(以下、AS
E光)と呼ばれている。
りASE出力を出射することができ、広帯域光源として
使用することが可能である。近年、通信容量の拡大に伴
い、広い波長帯域を用いて、異なる波長を持つ光信号を
多重し、送受信する波長多重光通信システムが盛んに検
討されており、このような背景のもと、EDFのASE
光を用いた広帯域光源が、インコヒーレントなWDM用
光源として、またWDMシステム用光部品の試験用光源
として使用されている。
長帯域が拡大されつつある。これまで利用されてきた1
530〜1560nm帯(1550nm帯)に加え15
70〜1610nm帯(1580nm帯)も用いられる
ようになってきた。この波長帯域の拡大に伴い光通信用
光コンポーネントは1530〜1610nm以上での動
作が必要で、その損失波長特性を測定するためには、こ
の波長帯域をカバーすると同時に測定ダイナミックレン
ジを広げるため高出力な広帯域光源が求められている。
す図である(特開平11−330593号公報)。エル
ビウム添加光ファイバ10、第1、第2の励起光源20
a、20b、第1、第2の波長多重合波器30a、30
b,光出力ポート40、無反射端50からなる。
50側及び光出力ポート40側に励起光源20a,20
bからの励起光を加え、EDF10は無反射端50側で
発生されたASE光が光出力ポート40側に至るまでに
主に短波長成分が吸収されて長波長成分が残る長さある
いは吸収特性のものとし、この無反射端50側からの励
起光で発生されてEDF10を伝播するASE光と、光
出力ポート40側からの励起光で発生されたASE光と
を共に光出力ポート40側から出力する構成である。E
DF10の長さは360mで、励起光源2aの光強度は
170mW、励起光源2bは34mWである。
は示されていないが、一般的に出力ポート40の前段に
は偏波無依存型の光アイソレータが配置される。この光
アイソレータの役目は、EDF10への反射戻り光を除
去することにあり、反射戻り光による寄生発振、および
ASE光の多重反射による利得の低下を抑圧している。
ラム波形を示す図である。スペクトラム密度は−20d
Bm(1530〜1610nm)、−12dBm(15
50〜1600nm)である。
図7に示す従来の広帯域ASE光源はASE出力帯域と
して1530〜1610nmをカバーしているものの一
方端が無反射端50であるため、無反射端50側に伝播
するASE光は、無反射端50でEDF10側には反射
してこない構成となっており、出力ポート40側のAS
E光出力には寄与していなかった。無反射端50側に伝
播するASE光をEDF内に戻して増幅するという考え
が無かった。即ち高出力化については十分な検討がされ
ていなかった。
帯)のASE出力強度は、1530〜1565nm帯
(1550nm帯)の10分の1程度であり、1565
〜1610nm帯(1580nm帯)のASE出力光強
度を上げるために大きな励起光強度が必要となるため、
従来技術では無反射端側の励起光強度170mW,出力
ポート側のそれは34mWで、トータル204mWとか
なりハイパワーが必要であった。
化にも不向きであった。このように励起光源がハイパワ
ーである事、およびEDF長が長いことは装置も高価に
なる欠点があった。
するために補償フィルタが必要であるという欠点があっ
た。
なされたものであり、少ない励起光強度で高出力かつ小
型、低価格な1530〜1610nm帯をカバーし、補
償フィルタを用いないでスペクトラム平坦性を向上した
広帯域ASE光源を提供することを課題とする。
解決するためのものであり、エルビウム添加光ファイバ
の一方端に励起光源と、光アイソレータを介して出力端
子を接続すると共に、他方端に反射体を接続したASE
光源であって、前記エルビウム添加光ファイバはエルビ
ウム添加濃度が1000ppm以上であり、かつ一方端
側で発生する第1の光波長帯を有するASE光が他方端
に伝播した時に第2の光波長帯に変換される長さである
ことを特徴とする。
端に励起光源と反射体を接続したことを特徴とする。
バの一方端の励起光源は他方端の励起光源より光強度が
大きいことを特徴とする。
E光源について説明する。
図である。5のエルビウム添加光ファイバ(EDF)は
希土類元素であるエルビウムが1000ppm以上添加
された信号光の増幅作用がある石英系光ファイバで、今
日最も多く用いられている光増幅用光ファイバであり、
励起光を入射したときに一方端で発生する1550nm
帯(第1の波長帯)のASE光が他方端に伝播した時に
1580nm帯(第2の波長帯)に変換される長さを有
している。
延伸して作られている。3は励起光源である。6は反射
体で光信号を反射するように誘電体多層膜で構成した全
反射ミラーを光ファイバー端面に接着接続して構成した
ものである。2は光アイソレータで光信号を一方向のみ
通過させるようにする働きをするもので、原理はファラ
デー回転子を用いたものである。
導体レーザーの励起光源3を接続し、EDF5の他端に
は反射体6を接続し、合波器4の一端には光アイソレー
タ2を接続し、光アイソレータ2を通して出力端子1か
らASE光を出力するようになっている。出力端子1か
らの反射光がEDF5に戻ってくるとASE光が不安定
になるが、光アイソレータ2によって出力端子1側から
の反射光がEDF5内に戻らないようにする事でASE
光が不安定になるのを防ぐことができる。
長が1480nm帯あるいは980nm帯であって合波
器4を介してEDF5に導かれる。上記励起光源3から
の励起光が入射すると、合波器4を接続したEDF5の
一方端側の前半部分でまず1550nm帯(第一の波長
帯)のASE光が放出され、EDF5の両側に伝播す
る。光アイソレータ2側に伝播したASE光は1550
nm帯であって光アイソレータ2を通過して出力端子1
から出力される。さらに反射体6側に伝播する上記15
50nm帯(第1の波長帯)のASE光は、その途中の
EDF5後半部分で吸収されることにより、他方端に伝
播したときに1580nm帯(第2の波長帯)のASE
光になり、さらに1580nm帯ASE光は反射体6で
反射され、EDF5内に戻ることで、EDF5内で増幅
されて出力端子1から出力される。この状態で出力端子
1から1550nm帯と1580nm帯のASE光が比
較的平坦で合わさった状態で出力されるのである。
合は、エルビウム添加濃度を高めることにより、光増幅
器で使用するEDF長を短尺化することができ、EDF
製造における生産性の向上と光増幅器の小型化が可能と
なる。しかし、エルビウムの濃度を増加しすぎると励起
状態にあるエルビウムイオン間の相互作用によりASE
の出力が低下する。石英系光ファイバの場合、EDFの
エルビウム濃度が100ppmを超えるとこの現象(濃
度消光と呼ぶ)が起こるが、アルミニウム(Al)を共
添加することにより1000ppm程度のエルビウム添
加濃度においても濃度消光は起こらない。またファイバ
を高NA構造にすることでエルビウム添加コア部の励起
光強度の増加を図ると共に、励起光強度の弱い領域がコ
ア部と重ならないため、高効率化が実現できる(参考文
献:エルビウム添加光ファイバ増幅器、須藤昭一偏、オ
プトロニクス社、149−152PP)。
ppm〜400ppm程度であるため、1550nm帯
ASE光源を構成する場合のEDF長は10m〜20m
必要であり、1580nm帯ASEを構成する場合には
50m〜100m近く必要であった。本発明では、ED
F5のエルビウム添加濃度を1000ppm以上とする
ことで1580nm帯をカバーするASE光源において
EDF長を1550nm帯並みの10〜20mあるいは
それ以下にすることができる。
とが出きれば、さらに装置の小型化が可能となる。たと
えばエルビウム添加濃度5000ppmのEDFが濃度
消光を起こさずに出来れば、本発明に使用するEDFは
長さ2m〜4mになり、装置の更なる小型化が可能とな
る。
る1550nm帯(第1の波長帯)のASE光が他方端
に伝播したときに1580nm帯(第2の波長帯)に変
換される長さとしてあるが、このような長さであるかど
うかは、実際に上記第1の波長帯の光を入力することで
確認できる。
ASE光が第2の波長帯に変換されるエルビウム添加光
ファイバ(EDF)の長さについて説明するものであ
る。図5(a)は該EDFの一方端から1480nm帯
励起光を入力したときに該EDFの他方端から出力され
るASEスペクトラム波形をシミュレーションしたもの
である。EDFは希土類元素であるエルビウムが添加さ
れた信号光の増幅作用がある石英系光ファイバで、今日
最も多く用いられている光増幅用光ファイバである。励
起光強度100mW、EDF長を20mから150mま
で変化させると、EDF長が20m〜30mでは153
0nm〜1560nmの第1の波長帯を有するASEで
あるが、EDF長を100mにすると、1540nmで
のASE出力は30dB以上低下し、第2の波長帯であ
る1565nm〜1610nm帯(1580nm帯)へ
推移する。
0nm帯励起又は980nm帯励起により1550nm
帯ASEがファイバ前半部分で発生する。この1550
nm帯ASEがファイバ後半部分において吸収されるこ
とにより1580nm帯増幅が起こる。ファイバを長く
していくとASEの出力は1550nm帯から1580
nm帯に推移する、この長さを変換される長さと呼ぶ
(参考文献:小野他、1.58μm帯Er3+添加光フ
ァイバ増幅器の増幅特性、信学技報、OSC97−5、
pp25−30、1997)。
80nm帯励起光を入力したときに該EDFの一方端か
ら出力されるASEスペクトラム波形をシミュレーショ
ンしたもので、励起光強度100mW、EDF長を20
m〜150mまで変化させても1530〜1565nm
帯ASEはそのまま残り、1580nm帯への推移は見
られない。
ビウム高濃度のEDFを選択し、EDF長を最適化した
本発明の構成にすれば、高出力、小型、低価格な広帯域
ASE光源が実現できる。
のEDF5端に光合波器7を介して第2の励起光源8を
接続したものである。励起光源8はその波長が1480
nm帯あるいは980nm帯の物である。高出力ASE
を得るためには励起光源3、および励起光源8の光強度
は大きいほうが良いが、スペクトラム密度を平坦化する
場合には、EDF5の一方端側励起光源3の光強度は他
方端側の励起光源8より大きくすることが好ましい。な
ぜなら励起光源8は主に、反射体6で反射される158
0nm帯ASEの増幅に寄与し、反射体があるために1
580nm帯ASEを効率よく増幅するからである。
比を適切に選択することでASEスペクトラム密度を平
坦化できる。
て図1に示したASE光源の試作を行った。各部品と構
成について以下に説明する。
形態のASE光源における試作結果である。 励起光源
3は波長1480nmで励起出力を図3(a)では11
0mW,図3(b)では130mWとした。EDF5は
市販されている石英系のエルビウム添加光ファイバを用
い、EDFはエルビウム濃度1200ppm、EDF長
は13.5〜18mまで確認した。反射体の反射率は9
0%である。
が、励起強度を上げる(110mW〜130mWへ)と
長波長側(1570〜1610nm)の出力が増加する
と同時にASE光強度も増加する。EDF長が短いと短
波長側のASE出力が低下し、EDF長を長くすると長
波長側ASE出力が低下する。最適なEDF長は励起光
強度110mWの時13.5m、励起光強度130mW
の時15m程度である。
では−20dBm(1530〜1610nm)、−12
dBm(1550〜1600nm)であるが、本発明の
図3(b)では−12dBm(1530〜1610n
m)、−7dBm(1550〜1600nm)と高出力
である。しかも励起光強度は従来比130mW/204
mW(≒54%)に押さえることができる。EDF長は
従来比15m/360m(≒4%)に改善でき、153
0〜1600nm波長帯域におけるスペクトラム平坦性
(スペクトラムにおける最大出力値と最小出力値の差)
が15dB以下となる。
ルビウム高濃度EDFを使用することで高出力、EDF
が短く小型な、かつEDF長が短いため低価格化な広帯
域ASE光源が開発できた。
例として図2に示したASE光源の試作を行った。各部
品と構成について以下に説明する。図4は図2に示す実
施形態のASE光源における試作結果である。励起光源
3及び励起光源8は波長980nmで励起光源3および
励起光源8の励起出力を合わせたトータルパワーを12
0mW、その他は実施形態1と同じ物である。
になるようEDF長と励起光強度比を最適に調整した。
ファイバ長は12m〜18mまで変化させたところ、フ
ァイバが18mのとき励起光源8および励起光源3の光
強度はそれぞれ48mWおよび720mWであった。フ
ァイバ長を短くすると励起光源3の光強度はさらに大き
いほうがよく、ASE出力も大きくなることがわかっ
た。
は41mW、励起光源3は79mWでASE出力強度1
4.4dBmであった。このときスペクトラム密度は−
10dBm/nm(1528〜1610nm)で、スペ
クトラム平坦性は7dBと従来に比べかなりよくなって
いる。
が改善できる、このとき励起光源3の光強度は励起光源
8のそれより大きいことを確認した。
光ファイバの一方端に励起光源と、光アイソレータを介
して出力端子を接続すると共に、他方端に反射体を接続
したASE光源であって、前記エルビウム添加光ファイ
バはエルビウム添加濃度が1000ppm以上であり、
かつ一方端側で発生する第1の光波長帯を有するASE
光が他方端に伝播した時に第2の光波長帯に変換される
長さとすることで、低い励起パワーと短い希土類添加フ
ァイバで1530〜1600nm波長帯域におけるスペ
クトラム平坦性に優れた、高出力な広帯域ASEを得る
ことができ、小型、低価格化が実現できる。
形態を示す構成図である。
形態を示す構成図である。
態のASEスペクトラムを示す実験結果である。
トラムを示す実験結果である。
2の波長帯に変換されるエルビウム添加光ファイバの長
さを説明するための図である。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】エルビウム添加光ファイバの一方端に励起
光源と、光アイソレータを介して出力端子を接続すると
共に、他方端に反射体を接続したASE光源であって、
前記エルビウム添加光ファイバはエルビウム添加濃度が
1000ppm以上であり、かつ一方端側で発生する第
1の光波長帯を有するASE光が他方端に伝播した時に
第2の光波長帯に変換される長さであることを特徴とす
る広帯域ASE光源。 - 【請求項2】前記エルビウム添加光ファイバの他方端に
励起光源と反射体を接続したことを特徴とする請求項1
記載のASE光源。 - 【請求項3】前記エルビウム添加光ファイバの一方端の
励起光源は他方端の励起光源より光強度が大きいことを
特徴とする請求項2記載の広帯域ASE光源。
Priority Applications (3)
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