JP2002329566A - ウエハ加熱装置 - Google Patents

ウエハ加熱装置

Info

Publication number
JP2002329566A
JP2002329566A JP2001133632A JP2001133632A JP2002329566A JP 2002329566 A JP2002329566 A JP 2002329566A JP 2001133632 A JP2001133632 A JP 2001133632A JP 2001133632 A JP2001133632 A JP 2001133632A JP 2002329566 A JP2002329566 A JP 2002329566A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wafer
heating
heating resistor
temperature
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001133632A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Shiyoku
浩 触
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2001133632A priority Critical patent/JP2002329566A/ja
Priority to KR1020020022942A priority patent/KR100798179B1/ko
Priority to US10/134,294 priority patent/US6753507B2/en
Publication of JP2002329566A publication Critical patent/JP2002329566A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Surface Heating Bodies (AREA)
  • Resistance Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】セラミックスからなる板状体の一方の主面に発
熱抵抗体を有するとともに、該発熱抵抗体と電気的に接
続される給電部を具備してなるセラミックヒーターにお
いて、発熱パターンに屈曲部も設けると、温度ばらつき
が生じるという課題があった。 【解決手段】発熱抵抗体が設置された有効発熱エリアの
任意の10mm四方の領域における発熱抵抗体の面積を
S1、面積比S=S1/100mm2とし、発熱抵抗体
の幅をPとし、発熱抵抗体間のギャップをGとしたと
き、0.15≦S≦0.85、0.3≦P≦6.71×
2+1.52、0.3≦G≦6.71×(1−S)2
1.55を同時に満たすようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にウエハを加熱
するのに用いるウエハ加熱装置とこれに用いるセラミッ
クヒーターに関するものであり、例えば、半導体ウエハ
や液晶基板あるいは回路基板等のウエハ上に半導体薄膜
を形成したり、前記ウエハ上に塗布されたレジスト液を
乾燥焼き付けしてレジスト膜を形成するのに好適なウエ
ハ加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体製造装置の製造工程にお
ける、半導体薄膜の成膜処理、エッチング処理、レジス
ト膜の焼き付け処理等においては、半導体ウエハ(以
下、ウエハと略す)を加熱するためにウエハ加熱装置が
用いられている。
【0003】従来の半導体製造装置は、まとめて複数の
ウエハを成膜処理するバッチ式のものが使用されていた
が、ウエハの大きさが8インチから12インチと大型化
するにつれ、処理精度を高めるために、一枚づつ処理す
る枚葉式と呼ばれる手法が近年実施されている。しかし
ながら、枚葉式にすると1回当たりの処理数が減少する
ため、ウエハの処理時間の短縮が必要とされている。こ
のため、ウエハ支持部材に対して、ウエハの加熱時間の
短縮、ウエハの吸着・脱着の迅速化と同時に加熱温度精
度の向上が要求されていた。
【0004】上記のようなウエハ加熱装置1の例とし
て、例えば特開平11−283729号公報に示してあ
るようなウエハ加熱装置がある。このウエハ加熱装置
は、図6に示すように、支持体31、均熱板22および
板状反射体としてのステンレス板33を主要な構成要素
としている。支持体31は有底状の金属製部材(ここで
は、アルミニウム製部材)であって、断面円形状の開口
部34をその上部側に備えている。この支持体31の中
心部には、図示しないウエハ支持ピンを挿通するための
ピン挿通孔35が3つ形成されている。ピン挿通孔35
に挿通されたウエハ支持ピンを上下させれば、ウエハW
を搬送機に受け渡したり、ウエハWを搬送機から受け取
ったりすることができる。また、不図示の発熱抵抗体の
端子部には、導通端子27がロウ付けされており、該導
通端子27がステンレス板33に形成された穴57を挿
通する構造となっている。また、底部31aの外周部に
はリード線引出用の孔36がいくつか形成されている。
この孔36には、発熱抵抗体に電流を供給するための不
図示のリード線が挿通され、該リード線は前記導通端子
27に接続されている。
【0005】また、均熱板22を構成するセラミック材
料としては、窒化物セラミックスまたは炭化物セラミッ
クスが用いられ、発熱抵抗体25は、図7に示すよう
に、同心円状に形成した複数のパターンに通電すること
により、均熱板22を加熱するセラミックヒーターを使
用したものが提案されている。均熱板22には発熱抵抗
体62と電極63が設けられ、また、センサー取り付け
穴64も設けられている。
【0006】ところで、ウエハ加熱装置としての均熱板
22は、ウエハW面内の温度分布を±0.5℃の範囲内
に精密に調節する必要がある。このため、最近では図8
に示したように、加熱手段もしくは冷却手段を有するア
ルミニウム製の均熱板22から一定の間隔を置いた位置
にウエハWを均熱板22と並行になるように、均熱板2
2に形成された凹部58に設置された球状の支持ピン5
9により離間支持して基板の熱処理を行うことが提案さ
れている(特開平8−70007号公報)。
【0007】このように、均熱板22からウエハWを離
間して保持することにより、均熱板22とウエハWの反
りや平坦度の差による接触・非接触に起因する温度バラ
ツキを低減することが可能である。また、従来使用され
ているアルミニウム製の均熱板22についてこのような
手法を使用する場合、均熱板22自体の厚みが厚いた
め、発熱抵抗体25で発生する温度分布を均熱板22の
厚みにより緩和することができるので、さらに良好な均
熱を保つことができた。このアルミニウム製の均熱板2
2の課題は、熱量量が大きいため、加熱冷却や設定温度
の変更などの操作に非常に時間が掛かる点にあった。
【0008】これに対し、半導体配線ルールの微細化に
伴い、特にレジスト熱処理において多種多様な温度での
処理が要求されており、枚葉処理における加工時間の短
縮の為に、均熱板の熱容量を小さくし、温度変更を迅速
に行う必要と、熱板へのウエハの載置から熱処理完了ま
での間に温度制御を鋭敏にする必要性がでてきた。そこ
で高剛性かつ高熱伝導性のセラミックス製の薄い均熱板
22に発熱抵抗体を形成し加熱する方式が提案されるよ
うになってきた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなウエハ加熱装置において、均熱板の厚みを薄くす
ると、発熱抵抗体で発生した温度分布が十分緩和され
ず、ウエハWの温度がなかなか均一にならないという問
題があった。
【0010】また、特開2001−6852号公報に
は、発熱体の面積抵抗率50mΩ/□未満とし発熱パタ
ーンに屈曲部を設けることにより、発熱パターン印刷方
向に生じる厚みムラを解消する方法が述べられており、
更に発熱体の厚さ1〜50μm、発熱体幅0.1〜20
mmが最適範囲であると述べられおり、結果としてサー
モビュアでの評価結果として、温度ばらつきが0.5℃
程度まで改善できたことが述べられている。
【0011】しかしながら、サーモビュアでは測定物の
表面の色調むらや周囲の環境等が誤差となり要求される
温度精度に対して正確な測定ができない上、実際にウエ
ハを載置した状態での温度精度が要求されてきている。
その為、シリコンウエハに熱電対や測温抵抗体等のセン
サーを複数箇所埋め込んだ測温ウエハを用いて測定する
手段が取られるようになってきた。
【0012】また、単に均熱性だけではなく、常温のウ
エハを均熱板に載置してからウエハが目標温度に到達安
定するまでの時間といった過渡的な性能も要求されてき
ている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、特開20
01−6852号公報に示されるようなヒーターについ
て、評価を行い、ウエハ載置での評価を行った結果、温
度ばらつき0.5℃以下は満足しておらず、更には印刷
ばらつき改善の為に設けた屈曲部分及びパターン間のギ
ャップに温度特異点が存在することを確認した。
【0014】これらについて鋭意検討した結果、セラミ
ックスからなる均熱板の一方の主面をウエハの載置面と
し、他方の主面もしくは内部に発熱抵抗体を有するとと
もに、該発熱抵抗体と電気的に接続される給電部を前記
他方の主面に具備してなるウエハ加熱装置において、発
熱抵抗体が設置された有効発熱エリアの任意の10mm
四方の領域における発熱抵抗体の面積をS1とし、その
面積比S=S1/100mm2とし、発熱抵抗体の幅を
Pとし、発熱抵抗体間のギャップをGとしたとき、 0.15≦S≦0.85 0.3≦P≦6.71×S2+1.52 0.3≦G≦6.71×(1−S)2+1.55 を同時に満たすこと事により、全体の発熱バランスを均
一にし、良好な温度分布が得られることを見いだした。
【0015】また、前記発熱抵抗体に部分的にレーザー
トリミングなどにより抵抗調整部を形成することによ
り、更に温度分布に優れたウエハ加熱装置となしえるこ
とを見いだした。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0017】図1は本発明に係るウエハ加熱装置の一例
を示す断面図であり、炭化珪素、アルミナまたは窒化ア
ルミニウムを主成分とするセラミックスの板状体からな
る均熱板2の一方の主面をウエハWを載せる載置面3と
すると共に、他方の主面もしくは内部に発熱抵抗体5を
形成し、該発熱抵抗体5に電気的に接続する給電部6を
具備してセラミックヒーターを構成したものである。
【0018】発熱抵抗体5のパターン形状としては、図
2に示したような渦巻き状や折り返し部5bを備えたパ
ターン、もしくは図3に示したように複数のブロックに
分割され、個々のブロックが円弧状のパターンと直線状
のパターンとからなる渦巻き状やジグザクな折り返し形
状をしたものとすることができる。そして、発熱抵抗体
5を複数のブロックに分割する場合、それぞれのブロッ
クの温度を独立に制御することにより、載置面3を均一
に加熱できるようにすることが好ましい。
【0019】本発明では、上記発熱抵抗体5が設置され
た有効発熱エリアの任意の10mm四方の領域におい
て、発熱抵抗体5の幅P、ギャップGなどを所定の範囲
にすることを特徴とする。
【0020】図4(a)は、任意の10mm四方の領域
内に複数の発熱パターンとギャップが、ほぼ均等に含ま
れる例であり、図示のとおり発熱抵抗体5の幅P、発熱
抵抗体5間のギャップGを規定する。この場合、発熱抵
抗体5の面積S1は任意の10mm四方の領域内に含ま
れる全ての発熱抵抗体5の面積の合計とする。図4
(a)は、任意の10mm四方の領域内に各々1本ずつ
の発熱抵抗体5とギャップしか含まれない例であり、図
示のとおり、完全に幅が含まれる発熱抵抗体5の幅を
P、完全に含まれる発熱抵抗体5間のギャップをGと規
定する。ここでも発熱抵抗体5の面積S1は任意の10
mm四方の領域内に含まれる全ての発熱抵抗体5の面積
の合計とする。
【0021】また、任意の10mm四方の領域内で発熱
パターンの折り返しや屈曲がある場合は、発熱抵抗体5
の幅P及びギャップGは、発熱抵抗体5内の電流の流れ
に対して垂直方向と定義する。また、任意の10mm四
方の領域内で発熱パターンやギャップの幅が変化する場
合には、最大幅と最小幅を平均化した幅をそれぞれP、
Gと定義する。
【0022】任意の10mm四方の領域は、発熱抵抗体
5の外径以内の発熱抵抗体5が設けられた領域のいずれ
の場所でも構わないが、近接する5ヶ所を計測しその平
均値でS1、S、P、Gを評価するものとする。
【0023】本発明の発熱抵抗体5は、発熱パターンが
設置される有効発熱エリアにおける任意の10mm四方
の領域における発熱パターンの面積をS1(mm2)、
上記領域の面積に対する発熱抵抗体の面積比をS=S1
/100mm2、発熱パターンの幅をP、発熱パターン
間のギャップをGとしたとき、 0.15≦S≦0.85 0.3≦P≦6.71×S2+1.52 0.3≦G≦6.71×(1−S)2+1.55 を同時に満たす事を特徴とする。
【0024】これらを満たせば、ウエハの温度ばらつき
が0.5℃以下となり良好であるが、Sが0.15未満
の場合、発熱部の面積が小さすぎて発熱しないギャップ
部分を十分に加熱できず温度ばらつきが大きくなってし
まう、逆にSが0.85を越えると今度は発熱部が広す
ぎて特にパターンの折り返し部において電流が短絡して
流れることにより局部発熱が生じてしまい温度ばらつき
が大きくなってしまう。同様に、0.15≦S≦0.8
5の範囲であっても、Pが上記式を越えれば、パターン
の折り返し部において前述の傾向があらわれ温度ばらつ
きが大きくなってしまう。Pが0.3未満では、スクリ
ーン印刷などによりパターンを形成させる場合にミクロ
的に厚みが安定しないため発熱抵抗体としては信頼性に
欠けるため好ましくない。また、Gが0.3未満では、
複数回路で制御する場合、回路間の耐電圧が1.5kV
を満足しないものがあり好ましくない、逆にGが上記式
を越えるとギャップ部分が大きくなりすぎて十分に加熱
されない部分が生じ温度ばらつきが大きくなり好ましく
ない。
【0025】均熱板2の厚みは、1〜8mmとすること
が好ましい。1mm未満ではパターンの発熱分布を十分
に熱拡散できず温度ばらつきが大きくなり、逆に8mm
を越えれば温度変更、特に冷却に時間がかかり処理効率
が悪くなるため好ましくない。
【0026】また、この厚みで有効な熱拡散を得るため
には、熱伝導率≧80W/m・Kのセラミック材料を選
択する事が望ましい。
【0027】ウエハWは離間して載置することが理想で
あるが、載置面3からウエハWまでの距離が0.05m
以下であれば、ウエハの反りなどにより均熱板への部分
的な接触が起こり温度ばらつきが大きくなってしまい好
ましくない、逆に0.5mを越えてしまうと、ウエハへ
の熱伝達が鈍くなるため、ウエハ温度上昇に時間がかか
りすぎるため好ましくない。
【0028】また、発熱抵抗体5はプリント法で形成す
るのでミクロに見ると若干の厚みバラツキが存在する
為、必要に応じてレーザートリミングなどにより、発熱
抵抗体の幅方向もしくは厚み方向に削り取ることによ
り、更に精密に調整することもできる。
【0029】発熱抵抗体5の外径については、ウエハW
の外径に対して同位置中心で102%〜120%の領域
に形成することが望ましい。102%未満で有れば、特
に外周部の熱の逃げの為、外周部の温度が下がり全体の
ばらつきが大きくなり好ましくない。逆に120%を越
えても均熱性に大きな改善は見られない上、均熱熱板の
コストは上がり、消費電力が大きくなり装置自体のコス
トも上がるため好ましくない。
【0030】また、発熱抵抗体5中に含まれる導通成分
として、耐熱性および耐酸化性が良好なPt族金属、A
u、もしくはこれらの合金を主成分とするものを使用す
ることが好ましい。発熱抵抗体5としては、絶縁層4と
の密着性および発熱抵抗体5自体の焼結性を向上や比抵
抗の調整のために、30〜75重量%のガラス成分を混
合することが好ましい。比抵抗の調整用としては、絶縁
性の無機材料の粉末を用いることも可能である。
【0031】発熱抵抗体5の抵抗温度係数(TCR)に
ついては、3000ppm/℃以下が望ましい。TCR
が高すぎると常温時の抵抗値が低くなるため突入時の消
費電力が大きくなってしまい装置自体の制御回路が高価
になり装置コストが高くなってしまうため好ましくな
い。そのため発熱抵抗体5のTCRを3000ppm/
℃以下となるようにして、常温の抵抗値を大きくするこ
とにより突入電流を小さくでき制御回路に負荷がかから
ないようにすることが望ましい。
【0032】なお、発熱抵抗体5の抵抗温度係数(TC
R)を3000ppm/℃以下となるようにするために
は、例えばPt族金属のような耐熱性金属と合金化すれ
ばよい。これらの混合比は、Ptの場合Au:Ptの混
合比を5:95〜95:5の範囲とすれば良い。
【0033】さらに、本発明のウエハ加熱装置は、図1
に示すように、上記均熱板2に発熱抵抗体5を備えてな
るセラミックヒーターを支持体11に接合し、給電部6
に導通端子7を接続したものである。このとき、給電部
6と導通端子7の接続手段を弾性体8による押圧として
いるため、均熱板2と支持体11の温度差による両者の
膨張の差を接触部分の滑りで緩和できるので、使用中の
熱サイクルに対し良好なウエハ加熱装置とすることがで
きる。この押圧手段である弾性体8としては、図1に示
すようなコイル状のバネや、他に板バネ等を用いて押圧
するようにしても構わない。
【0034】これらの弾性体8の押圧力としては、0.
3N以上の荷重を導通端子7に掛けるようにすればよ
い。弾性体8の押圧力を0.3N以上とする理由は、均
熱板2および支持体11の膨張収縮による寸法変化に対
し、それに応じて導通端子7が移動しなければならない
が、装置の構成上導通端子7を均熱板2の下面から給電
部6に押し当てるようにしているため、導通端子7の摺
動部との摩擦により導通端子7が給電部6から離れるこ
とを防止する為である。
【0035】また、導通端子7の給電部6との当接面側
の径は、1.5〜4mmとすることが好ましい。さら
に、導通端子7を保持する絶縁材9は、その使用温度に
応じて、200℃以下の温度では、ガラス繊維を分散さ
せたPEEK(ポリエトキシエトキシケトン樹脂)材の
ものを用いることが可能であり、また、それ以上の温度
で使用する場合は、アルミナ、ムライト等からなるセラ
ミック製の絶縁材9を用いることが可能である。
【0036】このとき、導通端子7の少なくとも給電部
6との当接部を、Ni、Cr、Ag、Au、ステンレス
および白金族の金属のうち少なくとも1種以上からなる
金属により形成することが好ましい。具体的には、導通
端子7自体を上記金属で形成するか、または導通端子7
の表面に該金属からなる被覆層を設けることもできる。
また、導通端子7と給電部6の間に上記金属からなる金
属箔を挿入することにより、導通端子7表面の酸化によ
る接触不良を防止し、均熱板2の耐久性を向上させるこ
とが可能である。具体的には、前記給電部6と導通端子
7の間に、Ni、Cr、Ag、Au、ステンレスおよび
白金族の金属うち少なくとも1種以上からなる金属箔1
6を挿入すると、電気的な接触の信頼性が増すと同時
に、均熱板2と支持体11の温度差に起因する寸法差を
金属箔の面の滑りで緩和できる。
【0037】また、導通端子7の表面にブレーチング加
工やサンドブラスト加工を施したりして、表面を荒らす
ことにより接点が点接触となることを防止すると、さら
に接触の信頼性を向上させることができる。
【0038】なお、均熱板2は金属製の支持体11に、
その開口部を覆うように設置してある。金属製の支持体
11は、側壁部と一層もしくは多層の板状構造部13を
有している。また該板状構造部13には、均熱板2の発
熱抵抗体5に給電するための給電部6と導通するための
導通端子7が絶縁材9を介して設置され、弾性体8によ
り均熱板2の表面の給電部6に押圧されている。また、
熱電対10は、均熱板2の中央部のウエハ載置面3の直
近に設置され、熱電対10の温度を基に均熱板2の温度
を調整する。発熱抵抗体5が複数のブロックに別れてお
り、個別に温度制御する場合は、それぞれの発熱抵抗体
5のブロックに測温用の熱電対10を設置する。
【0039】また、均熱板2には、該均熱板2を冷却す
るために不図示のガス噴射口、およびガスを排気するた
めの開口部を形成しても構わない。このように均熱板2
の冷却機構を設けることにより、ウエハWの表面に半導
体薄膜やレジスト膜を形成したり、表面をエッチングし
たりすることによりタクトタイムを短縮することができ
る。
【0040】また、板状構造部13は、2層以上とする
ことが好ましい。これを1層とすると、均熱となるのに
時間がかかり好ましくない。なお、板状構造部13の最
上層のものは、均熱板2から5〜15mmの距離に設置
することが望ましい。これにより、均熱板2と板状構造
部13相互の輻射熱により均熱化が容易となり、また、
他層との断熱効果があるので、均熱となるまでの時間が
短くなる。また、冷却時は、ガス噴射口12から均熱板
2の表面の熱を受け取ったガスが、順次層外に排出さ
れ、新しい冷却ガスが均熱板2表面を冷却できるので、
冷却時間が短縮できる。
【0041】また、支持体7内に昇降自在に設置された
不図示のリフトピンにより、ウエハWを載置面3上に載
せたり載置面3より持ち上げたりといった作業がなされ
る。そして、ウエハWは、不図示のウエハ支持ピンによ
り載置面3から浮かした状態で保持され、片当たり等に
よる温度バラツキを防止するようにしている。
【0042】そして、このウエハ加熱装置1によりウエ
ハWを加熱するには、不図示の搬送アームにて載置面3
の上方まで運ばれたウエハWを不図示のリフトピンにて
支持したあと、リフトピン8を降下させてウエハWを載
置面3上に載せる。
【0043】均熱板2を例えば炭化珪素質焼結体、炭化
硼素質焼結体、窒化硼素質焼結体、窒化アルミニウム質
焼結体または窒化珪素質焼結体により形成すると、熱を
加えても変形が小さく、板厚を薄くできるため、所定の
処理温度に加熱するまでの昇温時間及び所定の処理温度
から室温付近に冷却するまでの冷却時間を短くすること
ができ、生産性を高めることができる。
【0044】均熱板2を形成する炭化珪素質焼結体は、
主成分の炭化珪素に対し、焼結助剤として硼素(B)と
炭素(C)を添加したり、もしくはアルミナ(Al
23)、イットリア(Y23)のような金属酸化物を添
加して十分混合し、平板状に加工したのち、1900〜
2100℃で焼成することにより得られる。炭化珪素は
α型を主体とするものあるいはβ型を主体とするものの
いずれであっても構わない。
【0045】また、炭化硼素質焼結体としては、主成分
の炭化硼素に対し、焼結助剤として炭素を3〜10重量
%混合し、2000〜2200℃でホットプレス焼成す
ることにより焼結体を得ることができる。
【0046】そして、窒化硼素質焼結体としては、主成
分の窒化硼素に対し、焼結助剤として30〜45重量%
の窒化アルミニウムと5〜10重量%の希土類元素酸化
物を混合し、1900〜2100℃でホットプレス焼成
することにより焼結体を得ることができる。窒化硼素の
焼結体を得る方法としては、他に硼珪酸ガラスを混合し
て焼結させる方法があるが、この場合熱伝導率が著しく
低下するので好ましくない。
【0047】また、均熱板2を形成する窒化アルミニウ
ム質焼結体は、主成分の窒化アルミニウムに対し、焼結
助剤としてY23やYb23等の希土類元素酸化物と必
要に応じてCaO等のアルカリ土類金属酸化物を添加し
て十分混合し、平板状に加工した後、窒素ガス中190
0〜2100℃で焼成することにより得られる。
【0048】また、炭化硼素質焼結体としては、主成分
の炭化硼素に対し、焼結助剤として炭素を3〜10重量
%混合し、2100〜2200℃でホットプレス焼成す
ることにより焼結体を得ることができる。
【0049】また、均熱板2を形成する窒化珪素質焼結
体としては、主成分の窒化珪素に対し、焼結助剤として
3〜12重量%の希土類元素酸化物と0.5〜3重量%
のAl23、さらに焼結体に含まれるSiO2量として
1.5〜5重量%となるようにSiO2を混合し、16
50〜1750℃でホットプレス焼成することにより焼
結体を得ることができる。ここで示すSiO2量とは、
窒化珪素原料中に含まれる不純物酸素から生成するSi
2と、他の添加物に含まれる不純物としてのSiO
2と、雰囲気からの影響を含め意図的に添加したSiO2
の総和である。
【0050】また、均熱板2の温度は、均熱板2にその
先端が埋め込まれた熱電対10により測定する。熱電対
10としては、その応答性と保持の作業性の観点から、
外径1.0mm以下のシース型の熱電対10を使用する
ことが好ましい。また、均熱板2に埋め込まれた先端部
に力が掛からないように熱電対10の途中が支持部7の
板状構造部13に保持されている。この熱電対10の先
端部は、均熱板2に孔が形成され、この中に設置された
円筒状の金属体の内壁面にバネ材により押圧固定するこ
とが測温の信頼性を向上させるために好ましい。
【0051】さらに、これらのウエハ加熱装置1をレジ
スト膜形成用として使用する場合は、均熱板2として窒
化物を主成分とする材料を使用すると、大気中の水分等
と反応してアンモニアガスを発生させレジスト膜を劣化
させるため、この場合均熱板2として、炭化珪素や炭化
硼素等の炭化物からなるものを使用することが好まし
い。
【0052】また、この際、焼結助剤に水と反応してア
ンモニアやアミンを形成する可能性のある窒化物を含ま
ないようにすることが必要である。これにより、ウエハ
W上に微細な配線を高密度に形成することが可能とな
る。
【0053】さらに、均熱板2の載置面3と反対側の主
面は、ガラスや樹脂からなる絶縁層4との密着性を高め
る観点から、平面度20μm以下、面粗さを中心線平均
粗さ(Ra)で0.1μm〜0.5μmに研磨しておく
ことが好ましい。
【0054】一方、炭化珪素質焼結体を均熱板2として
使用する場合、半導電性を有する均熱板2と発熱抵抗体
5との間の絶縁を保つ絶縁層4としては、ガラス又は樹
脂を用いることが可能である。ここで、ガラスを用いる
場合、その厚みが100μm未満では耐電圧が1.5k
Vを下回り絶縁性が保てず、逆に厚みが600μmを越
えると、均熱板2を形成する炭化珪素質焼結体との熱膨
張差が大きくなり過ぎるために、クラックが発生して絶
縁層4として機能しなくなる。その為、絶縁層4として
ガラスを用いる場合、絶縁層4の厚みは100μm〜6
00μmの範囲で形成することが好ましく、望ましくは
200μm〜350μmの範囲で形成することが良い。
【0055】また、均熱板2を窒化アルミニウムを主成
分とするセラミック焼結体で形成する場合は、均熱板2
に対する発熱抵抗体5の密着性を向上させるために、ガ
ラスからなる絶縁層4を形成する。ただし、発熱抵抗体
5の中に十分なガラスを添加し、これにより十分な密着
強度が得られる場合は、省略することが可能である。
【0056】この絶縁層4を形成するガラスの特性とし
ては、結晶質又は非晶質のいずれでも良く、耐熱温度が
200℃以上でかつ0℃〜200℃の温度域における熱
膨張係数が均熱板2を構成するセラミックスの熱膨張係
数に対し−5〜+5×10-7/℃の範囲にあるものを適
宜選択して用いることが好ましい。即ち、熱膨張係数が
前記範囲を外れたガラスを用いると、均熱板2を形成す
るセラミックスとの熱膨張差が大きくなりすぎるため、
ガラスの焼付け後の冷却時においてクラックや剥離等の
欠陥が生じ易いからである。
【0057】次に、絶縁層4に樹脂を用いる場合、その
厚みが30μm未満では、耐電圧が1.5kVを下回
り、絶縁性が保てなくなるとともに、発熱抵抗体5に例
えばレーザ加工等によってトリミングを施した際に絶縁
層4を傷付け、絶縁層4として機能しなくなる。逆に厚
みが150μmを越えると、樹脂の焼付け時に発生する
溶剤や水分の蒸発量が多くなり、均熱板2との間にフク
レと呼ばれる泡状の剥離部ができ、この剥離部の存在に
より熱伝達が悪くなるため、載置面3の均熱化が阻害さ
れる。その為、絶縁層4として樹脂を用いる場合、絶縁
層4の厚みは30μm〜150μmの範囲で形成するこ
とが好ましく、望ましくは60μm〜150μmの範囲
で形成することが良い。
【0058】また、絶縁層4を樹脂により形成する場
合、200℃以上の耐熱性と発熱抵抗体5との密着性を
考慮すると、ポリイミド樹脂、ポリイミドアミド樹脂、
ポリアミド樹脂等を用いることが好ましい。
【0059】なお、ガラスや樹脂からなる絶縁層4を均
熱板2上に被着する手段としては、前記ガラスペースト
又は樹脂ペーストを均熱板2の中心部に適量落とし、ス
ピンコーティング法にて伸ばして均一に塗布するか、あ
るいはスクリーン印刷法、ディッピング法、スプレーコ
ーティング法等にて均一に塗布したあと、ガラスペース
トの場合は600℃の温度で、樹脂ペーストの場合は3
00℃以上の温度で焼き付ければ良い。また、絶縁層4
としてガラスを用いる場合、予め炭化珪素質焼結体又は
窒化アルミニウム質焼結体からなる均熱板2を1200
℃程度の温度に加熱し、絶縁層4を被着する表面を酸化
処理しておくことで、ガラスからなる絶縁層4との密着
性を高めることができる。
【0060】
【実施例】実施例 1 熱伝導率が100W/m・Kの炭化珪素質焼結体に研削
加工を施し、板厚3mm、外径340mmの円盤状をし
た均熱板2を複数製作し、各均熱板2の一方の主面に絶
縁層4を被着するため、ガラス粉末に対してバインダー
としてのエチルセルロースと有機溶剤としてのテルピネ
オールを混練して作製したガラスペーストをスクリーン
印刷法にて敷設し、150℃に加熱して有機溶剤を乾燥
させたあと、550℃で30分間脱脂処理を施し、さら
に700〜900℃の温度で焼き付けを行うことによ
り、ガラスからなる厚み200μmの絶縁層4を形成し
た。ついで絶縁層4上に発熱抵抗体5を被着するため、
導電材として20重量%のAu粉末と10重量%のPt
粉末と70重量%のガラスを所定量のバインダーおよび
溶剤と混合したペーストを、スクリーン印刷法にて所定
のパターン形状に印刷したあと、150℃に加熱して有
機溶剤を乾燥させ、さらに450℃で30分間脱脂処理
を施したあと、500〜700℃の温度で焼き付けを行
うことにより、厚みが50μmの発熱抵抗体5を形成し
た。
【0061】発熱エリアについては、ウエハサイズφ3
00mmに対して、φ320mm(105%)にて作成
した。
【0062】発熱抵抗体5の幅P、ギャップG、面積比
Sを種々変化させ、図6に示す内容でテストを行った。
ウエハ載置部は、均熱板に7カ所の凹部を設け、セラミ
ック製のウエハ載置ピンを埋め込み0.01mmの間隔
をおいてウエハを載置する構造とした。
【0063】作製した均熱板について、プリント性、耐
電圧、ウエハ部の温度ばらつきについて評価した。特に
ウエハ部の温度ばらつきについては、発熱パターンのく
せが検出できるように測温ウエハを回転させたり、位置
をずらしたりして評価した。
【0064】なお、評価基準は、150℃におけるウエ
ハ部の温度ばらつきが、0.5℃以下を○、0.5℃を
こえるものを×とした。
【0065】図5に評価結果を示す。合格時の発熱パタ
ーン幅P、ギャップGをそれぞれPok、Gokで、不
合格時の発熱パターン幅P、ギャップGをそれぞれPn
g、Gngとして表した。
【0066】この結果より、 0.15≦S≦0.85 0.3≦P≦6.71×S2+1.52 0.3≦G≦6.71×(1−S)2+1.55 を同時に満たすものは、測温ウエハでの温度ばらつきが
0.5℃以下となり良好な結果が得られた。しかし、S
が0.15以下の場合、発熱部の面積が小さすぎて発熱
しないギャップ部分を十分に加熱できず温度ばらつきが
大きくなってしまう、逆にSが0.85を越えると今度
は発熱部が広すぎて、特にパターンの折り返し部におい
て電流が短絡して流れることにより局部発熱が生じてし
まい温度ばらつきが大きくなってしまう。同様に、0.
15≦S≦0.85の範囲であっても、Pが上記式を越
えれば、パターンの折り返し部において前述の傾向があ
らわれ温度ばらつきが大きくなってしまう。Pが0.3
未満では、スクリーン印刷などによりパターンを形成さ
せる場合にミクロ的に厚みが安定しないため発熱抵抗体
としては信頼性に欠けるため好ましくない。また、Gが
0.3未満では、複数回路で制御する場合、回路間の耐
電圧が1.5kVを満足しないものがあり好ましくな
い、逆にGが上記式を越えるとギャップ部分が大きくな
りすぎて十分に加熱されない部分が生じ温度ばらつきが
大きくなり好ましくない。
【0067】実施例 2 熱伝導率が100W/m・Kの炭化珪素質焼結体に研削
加工を施し、板厚3mm、外径300mm、315m
m、340mm、375mmの円盤状をした均熱板2を
複数製作し、各均熱板2の一方の主面に絶縁層4を被着
するため、ガラス粉末に対してバインダーとしてのエチ
ルセルロースと有機溶剤としてのテルピネオールを混練
して作製したガラスペーストをスクリーン印刷法にて敷
設し、150℃に加熱して有機溶剤を乾燥させたあと、
550℃で30分間脱脂処理を施し、さらに700〜9
00℃の温度で焼き付けを行うことにより、ガラスから
なる厚み200μmの絶縁層4を形成した。ついで絶縁
層4上に発熱抵抗体5を被着するため、導電材として2
0重量%のAu粉末と10重量%のPt粉末と70重量
%のガラスを所定量のバインダーおよび溶剤と混合した
ペーストを、スクリーン印刷法にて所定のパターン形状
に印刷したあと、150℃に加熱して有機溶剤を乾燥さ
せ、さらに450℃で30分間脱脂処理を施したあと、
500〜700℃の温度で焼き付けを行うことにより、
厚みが50μmの発熱抵抗体5を形成した。
【0068】発熱エリアについては、ウエハサイズφ3
00mmに対して、φ285mm(95%)、φ298
mm(98%)、φ300mm(100%)、φ306
mm(102%)、φ330mm(110%)、φ36
0mm(120%)にて作成した。
【0069】それぞれに使用する基板は、95%に対し
ては外径300mm、98%及び100%に対しては外
径315mm、102%及び110%に対しては外径3
40mm、120%に対しては外径375mmのものを
用いた。
【0070】発熱パターンについては、表1に示す内容
で設計を行った。ウエハ載置部は、均熱板に7カ所の凹
部を設け、セラミック製のウエハ載置ピンを埋め込み
0.01mmの間隔をおいてウエハを載置する構造とし
た。
【0071】作製した均熱板について、プリント性、耐
電圧、ウエハ部の温度ばらつきについて評価した。特に
ウエハ部の温度ばらつきについては、発熱パターンのく
せが検出できるように測温ウエハを回転させたり、位置
をずらしたりして評価した。
【0072】それぞれの結果は表1に示す通りである。
【0073】
【表1】
【0074】ウエハ発熱エリアについては、102%以
上では良好な結果が得られた。しかしながら、110%
と120%を比較した場合、大きな改善は見られなかっ
た。サイズ拡大によるコストアップや消費電力アップを
考慮すると、120%を越える事は好ましくない。逆に
100%以下では外周部の熱引きを吸収しきれずウエハ
外周部での温度低下が顕著になり適さなかった。
【0075】実施例 3 熱伝導率が30W/m・Kのアルミナ焼結体、熱伝導率
が50W/m・Kの窒化アルミニウム焼結体、熱伝導率
が80W/m・K、150W/m・Kの炭化珪素質焼結
体に研削加工を施し、板厚1mm、外径340mmの円
盤状をした均熱板2を複数製作し、各均熱板2の一方の
主面に絶縁層4を被着するため、ガラス粉末に対してバ
インダーとしてのエチルセルロースと有機溶剤としての
テルピネオールを混練して作製したガラスペーストをス
クリーン印刷法にて敷設し、150℃に加熱して有機溶
剤を乾燥させたあと、550℃で30分間脱脂処理を施
し、さらに700〜900℃の温度で焼き付けを行うこ
とにより、ガラスからなる厚み200μmの絶縁層4を
形成した。ついで絶縁層4上に発熱抵抗体5を被着する
ため、導電材として20重量%のAu粉末と10重量%
のPt粉末と70重量%のガラスを所定量のバインダー
および溶剤と混合したペーストを、スクリーン印刷法に
て所定のパターン形状に印刷したあと、150℃に加熱
して有機溶剤を乾燥させ、さらに450℃で30分間脱
脂処理を施したあと、500〜700℃の温度で焼き付
けを行うことにより、厚みが50μmの発熱抵抗体5を
形成した。
【0076】パターンは表2に示す設計とした。ウエハ
載置部は、均熱板に7カ所の凹部を設け、セラミック製
のウエハ載置ピンを埋め込み0.01mmの間隔をおい
てウエハを載置する構造とした。
【0077】作製した均熱板について、プリント性、耐
電圧、ウエハ部の温度ばらつきについて評価した。特に
ウエハ部の温度ばらつきについては、発熱パターンのく
せが検出できるように測温ウエハを回転させたり、位置
をずらしたりして評価した。それぞれの結果は表2に示
す通りである。
【0078】
【表2】
【0079】表2から判るように、熱伝導率80W/m
・K以上では良好な結果となった。しかし、熱伝導率5
0W/m・K以下のものではウエハ温度ばらつきが大き
くなり不適と判断した。これは厚みが薄い上に熱伝導率
が低く、熱拡散が十分におこなわれない為と考えられ
る。
【0080】実施例 4 熱伝導率が100W/m・Kの炭化珪素質焼結体に研削
加工を施し、外径340mm、厚み0.5mm、1m
m、8mm、10mmの円盤状をした均熱板2を複数製
作し、各均熱板2の一方の主面に絶縁層4を被着するた
め、ガラス粉末に対してバインダーとしてのエチルセル
ロースと有機溶剤としてのテルピネオールを混練して作
製したガラスペーストをスクリーン印刷法にて敷設し、
150℃に加熱して有機溶剤を乾燥させたあと、550
℃で30分間脱脂処理を施し、さらに700〜900℃
の温度で焼き付けを行うことにより、ガラスからなる厚
み200μmの絶縁層4を形成した。ついで絶縁層4上
に発熱抵抗体5を被着するため、導電材として20重量
%のAu粉末と10重量%のPt粉末と70重量%のガ
ラスを所定量のバインダーおよび溶剤と混合したペース
トを、スクリーン印刷法にて所定のパターン形状に印刷
したあと、150℃に加熱して有機溶剤を乾燥させ、さ
らに450℃で30分間脱脂処理を施したあと、500
〜700℃の温度で焼き付けを行うことにより、厚みが
50μmの発熱抵抗体5を形成した。
【0081】ウエハ載置部は、均熱板2に7カ所の凹部
を設け、セラミック製のウエハ載置ピンを埋め込み0.
01mmの間隔をおいてウエハを載置する構造とした。
【0082】作製した均熱板について、プリント性、耐
電圧、ウエハ部の温度ばらつきについて評価した。特に
ウエハ部の温度ばらつきについては、発熱パターンのく
せが検出できるように測温ウエハを回転させたり、位置
をずらしたりして評価した。
【0083】それぞれの結果は表3に示す通りである。
【0084】
【表3】
【0085】表3から判るように、均熱板2の厚みt
が、1mm≦t≦8mmでは、ウエハ温度ばらつき及び
温度変更時間特に冷却時間が4分以内で完了し良好な結
果が得られた。しかし、0.5mm以下ではウエハ温度
ばらつきが大きくなり不適であった。これは厚みが薄す
ぎて熱拡散が不十分な為と考えられる。逆に10mm以
上ではウエハ温度ばらつきは良好な結果をしましたが、
温度変更に4分を越える時間を要し不適と判断した。こ
れは厚みが厚くなりすぎて熱容量が大きくなったためで
ある。
【0086】実施例 5 熱伝導率が100W/m・Kの炭化珪素質焼結体に研削
加工を施し、板厚3mm、外径340mmの円盤状をし
た均熱板2を複数製作し、各均熱板2の一方の主面に絶
縁層4を被着するため、ガラス粉末に対してバインダー
としてのエチルセルロースと有機溶剤としてのテルピネ
オールを混練して作製したガラスペーストをスクリーン
印刷法にて敷設し、150℃に加熱して有機溶剤を乾燥
させたあと、550℃で30分間脱脂処理を施し、さら
に700〜900℃の温度で焼き付けを行うことによ
り、ガラスからなる厚み200μmの絶縁層4を形成し
た。ついで絶縁層4上に発熱抵抗体5を被着するため、
導電材として20重量%のAu粉末と10重量%のPt
粉末と70重量%のガラスを所定量のバインダーおよび
溶剤と混合したペーストを、スクリーン印刷法にて所定
のパターン形状に印刷したあと、150℃に加熱して有
機溶剤を乾燥させ、さらに450℃で30分間脱脂処理
を施したあと、500〜700℃の温度で焼き付けを行
うことにより、厚みが50μmの発熱抵抗体5を形成し
た。
【0087】ウエハ載置部は、均熱板に7カ所の凹部を
設け、セラミック製のウエハ載置ピンを埋め込み構造と
し、この載置ピンの高さを調整知ることにより、ウエハ
と均熱板との距離d2を0.002mm、0.005m
m、0.03mm、0.05mm、0.07mmに調整
した。
【0088】作製した均熱板について、プリント性、耐
電圧、ウエハ部の温度ばらつきについて評価した。特に
ウエハ部の温度ばらつきについては、発熱パターンのく
せが検出できるように測温ウエハを回転させたり、位置
をずらしたりして評価した。
【0089】それぞれの結果は表4に示す通りである。
【0090】
【表4】
【0091】表4から判るように、ウエハと均熱板との
距離d2が、0.05mm≦d2≦0.5mmではウエ
ハ温度ばらつき、到達安定時間共に良好な結果がえられ
た。しかしd2が0.02mmについては温度ばらつき
が大きくなった、これはウエハ自体の反りよって、均熱
板に部分的に接触してしまったために生じたと考えられ
る。逆にd2が0.7mm以上では、ウエハ温度ばらつ
きは良好であったが、常温のウエハを均熱板に載置して
から目標の温度に到達安定するまでの時間が1分間を越
えた為、不適と判断した。これは、d2が広すぎるとウ
エハへの熱伝達に時間がかかるためと、均熱板側では熱
引けが鈍くなるため温度低下が遅れ、出力アップに時間
が掛かり昇温が遅れるとい悪循環が起きるためである。
【0092】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、セラミ
ックスからなる均熱板の一方の主面をウエハの載置面と
し、他方の主面もしくは内部に発熱抵抗体を有するとと
もに、該発熱抵抗体と電気的に接続される給電部を前記
他方の主面に具備してなるウエハ加熱装置において、発
熱抵抗体が設置された有効発熱エリアの任意の10mm
四方の領域における発熱抵抗体の面積をS1、面積比S
=S1/100mm2とし、発熱抵抗体の幅をPとし、
発熱抵抗体間のギャップをGとしたとき、 0.15≦S≦0.85 0.3≦P≦6.71×S2+1.52 0.3≦G≦6.71×(1−S)2+1.55 を同時に満たすことをにより、均熱性に優れ、短時間で
の温度変更が可能なウエハ加熱装置を提供する事ができ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウエハ加熱装置を示す断面図である。
【図2】本発明のウエハ加熱装置の発熱抵抗体の一例を
示す平面図である。
【図3】本発明のウエハ加熱装置の発熱抵抗体の一例を
示す平面図である。
【図4】(a)(b)は本発明のウエハ加熱装置におけ
る任意の10mm四方の領域を示す平面図である。
【図5】本発明のウエハ加熱装置における発熱抵抗体の
面積比Sと幅P,ギャップGとの関係を示すグラフであ
る。
【図6】従来のウエハ加熱装置の構成を示す断面図であ
る。
【図7】従来のウエハ加熱装置における発熱抵抗体の一
例を示す平面図である。
【図8】従来のウエハ加熱装置におけるウエハ支持部を
示す断面図である。
【符号の説明】
1:ウエハ加熱装置 2:均熱板 3:載置面 4:絶縁層 5:発熱抵抗体 6:給電部 7:導通端子 8:弾性体 10:熱電対 11:支持体 22:均熱板 62:発熱抵抗体 63:電極部 64:センサー取り付け穴 W:半導体ウエハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 3/68 H01L 21/30 567

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックスからなる均熱板の一方の主面
    をウエハの載置面とし、他方の主面もしくは内部に発熱
    抵抗体を有するとともに、該発熱抵抗体と電気的に接続
    される給電部を前記他方の主面に具備してなるウエハ加
    熱装置において、発熱抵抗体が設置された有効発熱エリ
    アの任意の10mm四方の領域における発熱抵抗体の面
    積をS1、上記領域の面積に対する発熱抵抗体の面積比
    をS=S1/100mm2、発熱抵抗体の幅をP、発熱
    抵抗体間のギャップをGとしたとき、 0.15≦S≦0.85 0.3≦P≦6.71×S2+1.52 0.3≦G≦6.71×(1−S)2+1.55 を同時に満たすことを特徴とするウエハ加熱装置。
  2. 【請求項2】前記均熱板の厚みが1〜8mmであること
    を特徴とする請求項1記載のウエハ加熱装置。
  3. 【請求項3】前記発熱抵抗体の外径が載置するウエハの
    外径に対して102%〜120%の範囲で形成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載のウエハ加熱装置。
  4. 【請求項4】前記発熱抵抗体の抵抗温度係数(TCR)
    が3000ppm/℃以下であることを特徴とする請求
    項1記載のウエハ加熱装置。
  5. 【請求項5】前記発熱抵抗体に部分的にトリミングが施
    されていることを特徴とする請求項1記載のウエハ加熱
    装置。
JP2001133632A 2001-04-27 2001-04-27 ウエハ加熱装置 Pending JP2002329566A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001133632A JP2002329566A (ja) 2001-04-27 2001-04-27 ウエハ加熱装置
KR1020020022942A KR100798179B1 (ko) 2001-04-27 2002-04-26 웨이퍼 가열장치
US10/134,294 US6753507B2 (en) 2001-04-27 2002-04-26 Wafer heating apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001133632A JP2002329566A (ja) 2001-04-27 2001-04-27 ウエハ加熱装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002329566A true JP2002329566A (ja) 2002-11-15

Family

ID=18981455

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001133632A Pending JP2002329566A (ja) 2001-04-27 2001-04-27 ウエハ加熱装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002329566A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005050834A (ja) * 2003-07-28 2005-02-24 Kyocera Corp ウェハ支持部材
US7082261B2 (en) 2004-03-26 2006-07-25 Ushio Denki Kabushiki Kaisha Heating stage
US7279048B2 (en) 2003-11-18 2007-10-09 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Semiconductor manufacturing apparatus
JP2016156623A (ja) * 2015-02-23 2016-09-01 Tdk株式会社 センサ素子

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005050834A (ja) * 2003-07-28 2005-02-24 Kyocera Corp ウェハ支持部材
JP4646502B2 (ja) * 2003-07-28 2011-03-09 京セラ株式会社 ウェハ支持部材
US7279048B2 (en) 2003-11-18 2007-10-09 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Semiconductor manufacturing apparatus
US7082261B2 (en) 2004-03-26 2006-07-25 Ushio Denki Kabushiki Kaisha Heating stage
JP2016156623A (ja) * 2015-02-23 2016-09-01 Tdk株式会社 センサ素子

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6753601B2 (en) Ceramic substrate for semiconductor fabricating device
JP2006127883A (ja) ヒータ及びウェハ加熱装置
JP2001244059A (ja) セラミックヒーター及びこれを用いたウエハ加熱装置
JP3904986B2 (ja) ウェハ支持部材
JP4658913B2 (ja) ウェハ支持部材
JP3981300B2 (ja) ウェハ支持部材
JP4931360B2 (ja) ウェハ加熱装置
JP2002329566A (ja) ウエハ加熱装置
JP3872256B2 (ja) ウエハ加熱装置
JP4146707B2 (ja) ウェハ加熱装置
JP4025497B2 (ja) ウエハ加熱装置
JP3805318B2 (ja) ウェハ加熱装置
JP4593770B2 (ja) ウエハ加熱装置
JP3771795B2 (ja) ウエハ加熱装置
JP4975146B2 (ja) ウエハ加熱装置
JP2005019477A (ja) ウェハ加熱装置
JP3909266B2 (ja) ウェハ支持部材
JP2003223971A (ja) セラミックヒーターとこれを用いたウエハ加熱装置および定着装置
JP2003168649A (ja) ウエハ加熱装置
JP3924513B2 (ja) ウェハ支持部材
JP3894871B2 (ja) ウェハ支持部材
JP4789790B2 (ja) ウェハ支持部材
JP2001210450A (ja) ウエハ加熱装置
JP4189243B2 (ja) ウェハ支持部材
JP4344603B2 (ja) ウェハ加熱装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20040706

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20060628

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20060808

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061006

A02 Decision of refusal

Effective date: 20070220

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02