JP2002329465A - 陰極線管装置 - Google Patents

陰極線管装置

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JP2002329465A
JP2002329465A JP2001132942A JP2001132942A JP2002329465A JP 2002329465 A JP2002329465 A JP 2002329465A JP 2001132942 A JP2001132942 A JP 2001132942A JP 2001132942 A JP2001132942 A JP 2001132942A JP 2002329465 A JP2002329465 A JP 2002329465A
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JP
Japan
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lens
grid
auxiliary
electron beam
ray tube
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Application number
JP2001132942A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Takegawa
勉 武川
Hirobumi Ueno
博文 上野
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Toshiba Corp
Toshiba Development and Engineering Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Electronic Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子銃構体のレンズ倍率を変更可能とし、しか
も高輝度を要求される表示モードと高解像度を要求され
る表示モードとにおいて良好な画像を表示することが可
能な陰極線管装置を提供することを目的とする。 【解決手段】この陰極線管装置における電子銃構体10
7は、電子ビーム発生部と主レンズとの間に配置された
2個の補助レンズを有している。第1補助レンズは、第
3グリッドG3乃至第5グリッドG5によって構成さ
れ、第2補助レンズは、第5グリッドG5乃至第7グリ
ッドG7によって構成される。第1補助レンズ及び第2
補助レンズを構成する第4グリッドG4及び第6グリッ
ドG6に印加される電圧は、モード切換回路120によ
って制御される。これにより、これらの補助レンズは、
それぞれのレンズ強度が変更可能に構成され、且つ、そ
れぞれのレンズ強度の変化が互いに逆となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、陰極線管装置に
係り、特に、高輝度な動画表示モードと、高解像度なキ
ャラクタ表示モードとを両立するカラー陰極線管装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、カラー陰極線管は、同一水平面
上を通るセンタービームおよび一対のサイドビームから
なる水平方向に一列配置された3電子ビームを放出する
インライン型電子銃構体と、これら3電子ビームを水平
方向及び垂直方向に偏向する非斉一偏向磁界を発生する
偏向ヨークとを備えている。電子銃構体から放出された
3電子ビームは、偏向ヨークの発生する非斉一偏向磁界
により、蛍光体スクリーンに向けて自己集中されつつ、
蛍光体スクリーン上の対応する蛍光体層に集束される。
これにより、蛍光体スクリーン上に、カラー画像が表示
される。
【0003】3電子ビームを放出する電子銃構体とし
て、バイポテンシャル型の電子銃構体がある。この電子
銃構体は、図5に示すように、一列配置の3個のカソー
ドKと、蛍光体スクリーン方向に順次配置された一体に
支持された構造の第1乃至第4グリッドG1乃至G4と
を備えている。各グリッドG1乃至G4は、それぞれ一
列配置の3個のカソードKに対応して3個の電子ビーム
通過孔を有している。
【0004】この電子銃構体では、カソードKには約1
00乃至200Vの電圧が印加され、第1グリッドG1
は、接地されている。第2グリッドG2には、約500
乃至1000Vの電圧が印加される。第3グリッドG3
には、約6乃至10kVのフォーカス電圧が印加され
る。第4には、約25乃至35kVの陽極電圧が印加さ
れる。
【0005】電子ビーム発生部は、カソードK、第1グ
リッドG1、及び第2グリッドG2によって構成され、
電子ビームを発生し、かつ主レンズに対する物点を形成
する。プリフォーカスレンズは、第2グリッドG2、及
び第3グリッドG3によって構成され、電子ビーム発生
部から放出された電子ビームを予備集束する。主レンズ
は、第3グリッドG3、及び第4グリッドG4によって
構成され、プリフォーカスレンズによって予備集束され
た電子ビームを、最終的に蛍光体スクリーン上に集束す
る。
【0006】ところで、陰極線管装置は、様々な用途に
使用されており、用途によって求められる特性も異な
る。例えば、主に動画を表示するテレビ用陰極線管装置
には、高輝度であることが要求される。また、主にキャ
ラクタを表示するディスプレイモニタ用陰極線管装置に
は、高解像度であることが要求される。これらの陰極線
管装置には、それぞれ備える電子銃構体に要求される特
性が異なっており、用途に応じた最適な設計が必要とな
る。
【0007】一般に、高輝度を実現するためには、高い
カソード電流が必要であり、高解像度を実現するために
は、蛍光体スクリーン上におけるビームスポットの径を
小さくする必要がある。
【0008】これらの特性に対して、第1グリッドに形
成された電子ビーム通過孔の寸法が大きな影響を与え
る。すなわち、第1グリッドの電子ビーム通過孔の孔径
を大きくした場合、高いカソード電流が得られるように
なる。同時に、電子ビーム発生部で形成される物点の径
が拡大し、蛍光体スクリーン上でのビームスポット径が
拡大する。また、第1グリッドの電子ビーム通過孔の孔
径を小さくした場合には、カソード電流が低くなり、物
点径が縮小し、ビームスポット径が縮小する。
【0009】したがって、テレビ用陰極線管装置に適用
される電子銃構体は、第1グリッドの電子ビーム通過孔
径を比較的大きめに選択することになる。このため、蛍
光体スクリーン上でのビームスポットは、相対的に大き
くなり、輝度も向上する。したがって、主に動画を表示
するテレビ用陰極線管装置では、十分な輝度が得られて
特に問題ないが、主にキャラクタを表示するディスプレ
イモニタ用陰極線管装置では、解像度が不足する。
【0010】一方、ディスプレイモニタ用陰極線管装置
に適用される電子銃構体は、第1グリッドの電子ビーム
通過孔径を比較的小さめに選択することになる。このた
め、蛍光体スクリーン上でのビームスポットは、相対的
に小さくなり、輝度も低下する。したがって、ディスプ
レイモニタ用陰極線管装置では、十分な解像度が得られ
て特に問題ないが、テレビ用陰極線管装置では、輝度が
不足する。
【0011】近年、パーソナルコンピュータやインター
ネットの普及に伴い、テレビ用陰極線管装置でのキャラ
クタ表示や、ディスプレイモニタ用陰極線管装置でのテ
レビ画面表示といった用途が生じ、これに対応するため
に、高輝度と高解像度とを両立した陰極線管の実現が要
求されている。しかしながら、上述したように、従来の
陰極線管装置に適用される電子銃構体は、高輝度と高解
像度とを同時に満足することは困難である。
【0012】この問題は、レンズ倍率を可変することに
よって解決することができる。すなわち、高輝度を得る
ことに伴って拡大するビームスポット径を、キャラクタ
表示の際には、レンズ倍率を下げることで縮小すること
ができ、同時に高解像度を得ることが可能となる。
【0013】しかしながら、従来の電子銃構体では、機
械的寸法によってレンズ倍率が決定されるため、レンズ
倍率を自由に変更することができない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、陰極
線管装置は、様々な用途に使用されており、用途によっ
て電子銃構体に求められる特性が異なる。このため、用
途に応じた設計が必要であり、例えば、テレビ用陰極線
管装置に要求される高輝度と、ディスプレイモニタ用陰
極線管装置に適用される高解像度とを両立することは困
難である。
【0015】このような問題に対して、レンズ倍率を可
変することによって解決することができるが、電子銃構
体のレンズ倍率は、その機械的寸法で決定されるため、
自由に変更することは困難である。
【0016】この発明は、これら上記問題点を解決する
ために、電子銃構体のレンズ倍率を変更可能とし、しか
も高輝度を要求される表示モードと高解像度を要求され
る表示モードとにおいて良好な画像を表示することが可
能な陰極線管装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、請求項1に記載の陰極線管装置は、電
子ビームを発生する電子ビーム発生部と、前記電子ビー
ム発生部から発生された電子ビームを予備集束する補助
レンズと、前記補助レンズによって予備集束された電子
ビームを最終的に蛍光体スクリーン上に集束する主レン
ズと、を含む電子銃構体を備えた陰極線管装置におい
て、前記電子銃構体は、前記電子ビーム発生部と前記主
レンズとの間に配置された少なくとも2個の前記補助レ
ンズを有し、前記補助レンズは、それぞれのレンズ強度
が変更可能に構成され、且つ、1つの前記補助レンズに
おけるレンズ強度の変化は、他の補助レンズにおけるレ
ンズ強度の変化と互いに逆となることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の陰極線管装置の
一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0019】図1に示すように、この発明の陰極線管装
置、すなわちカラー陰極線管装置は、水平方向Hに一列
配置された3電子ビームを放出するインライン型電子銃
構体を備えた、いわゆるインライン型カラー陰極線管装
置100である。このインライン型カラー陰極線管装置
100は、パネル101と、ネック105と、パネル1
01とネック105とを一体に接合するファンネル10
2と、からなる外囲器を有している。
【0020】パネル101は、略矩形状に形成され、そ
の内面に、赤(R)、緑(G)、青(B)にそれぞれ発
光するストライプ状あるいはドット状の3色蛍光体層及
びメタルバック層からなる蛍光体スクリーン103を備
えている。また、このカラー陰極線管装置100は、蛍
光体スクリーン103に対向する位置に所定の間隔をお
いて装着されたシャドウマスク104を有している。こ
のシャドウマスク104は、その内側に、電子ビームを
通過させるための多数のアパーチャを有している。
【0021】ネック105は、管軸Zに一致する中心軸
を有する略円筒状に形成され、その内径の断面形状は略
円形である。このネック105は、その内部に、同一水
平面上を通る一列配置された3電子ビーム106B、1
06G、106Rを放出する電子銃構体107、いわゆ
るインライン型電子銃構体を備えている。これら3電子
ビーム106G、106B、106Rは、水平方向Hに
一列配置され、管軸方向Zに平行な方向に沿って放出さ
れる。
【0022】3電子ビームのうち、センタービームとし
ての電子ビーム106Gは、ネック105の中心軸に最
も近接した軌道を進行する。また、一対のサイドビーム
としての電子ビーム106B、106Rは、センタービ
ーム106Gの両サイドの軌道を進行する。
【0023】この電子銃構体107は、これら3電子ビ
ーム106(R、G、B)をそれぞれ蛍光体スクリーン
103に向けてコンバージェンスすると同時に、3電子
ビームを蛍光体スクリーン103上にフォーカスする。
【0024】また、このカラー陰極線管装置100は、
ファンネル102の外側に装着された偏向ヨーク108
と、ファンネル102の外側に形成された図示しない外
部導電膜と、ファンネル102からネック105の一部
にわたる内面に被着形成された図示しない内部導電膜
と、を有している。この内部導電膜は、陽極電圧を供給
する陽極端子に導通されている。
【0025】偏向ヨーク108は、電子銃構体107か
ら放出された3電子ビーム106(R、G、B)を偏向
するための非斉一磁界を形成する。この非斉一磁界は、
水平偏向コイルによって形成されるピンクッション型の
水平偏向磁界、及び垂直偏向コイルによって形成される
バレル型の垂直偏向磁界によって形成される。
【0026】このような構造のカラー陰極線管装置10
0では、電子銃構体107から放出された3電子ビーム
106(R、G、B)は、偏向装置108によって発生
された非斉一磁界により、セルフコンバージェンスしな
がら偏向され、シャドウマスク104を介して蛍光体ス
クリーン103を水平方向H及び垂直方向Vに走査され
る。これにより、カラー画像が表示される。
【0027】このカラー陰極線管装置100に適用され
る電子銃構体107は、図2に示すように、水平方向H
に一列配置された3個のカソードKB、KG、KRと、
これらのカソードK(R、G、B)を個別に加熱する図
示しない3個のヒータと、これらカソードK(R、G、
B)から蛍光体スクリーン103に向かう管軸方向Zに
所定間隔をおいて順次配置された第1グリッドG1乃至
第8グリッドG8と、を備えている。これらカソードK
(R、G、B)及び各グリッドは、一対の絶縁支持体に
よって一体に支持されている。
【0028】また、この駆動回路側には、表示モードに
応じて第4グリッドG4及び第6グリッドG6に印加す
る電圧を選択的に切り換えるモード切換回路120を備
えている。
【0029】第1グリッドG1、及び第2グリッドG2
は、板状電極によって構成され、それぞれの板面に、水
平方向Hに一列配置された3個のカソードK(R、G、
B)に対応して、直径約0.6mmの3個の略円形の電
子ビーム通過孔を有している。第1グリッドG1の板厚
は、約0.1mmであり、第2グリッドG2の板厚は、
約0.4mmである。
【0030】第3グリッドG3、第5グリッドG5、第
7グリッドG7、及び第8グリッドG8は、筒状電極に
よって構成されている。これらの各グリッドは、それぞ
れの電極のカソードK側及び蛍光体スクリーン側の両端
面に、水平方向Hに一列配置された3個のカソードK
(R、G、B)に対応して、3個の略円形の電子ビーム
通過孔を有している。
【0031】また、第4グリッドG4、及び第6グリッ
ドG6は、板状電極または筒状電極によって構成されて
いる。これらの各グリッドは、それぞれの電極の板面
に、水平方向Hに一列配置された3個のカソードK
(R、G、B)に対応して3個の略円形の電子ビーム通
過孔を有している。
【0032】すなわち、第3グリッドG3は、その第2
グリッドG2との対向面に直径約1.5mmの電子ビー
ム通過孔を有しているとともに、その第4グリッドG4
との対向面に直径約5.0mmの電子ビーム通過孔を有
している。
【0033】第4グリッドG4は、直径約5.0mmの
電子ビーム通過孔を有している。
【0034】第5グリッドG5は、その第4グリッドG
4との対向面に直径約5.0mmの電子ビーム通過孔を
有しているとともに、その第6グリッドG6との対向面
に直径約5.0mmの電子ビーム通過孔を有している。
【0035】第6グリッドG6は、直径約5.0mmの
電子ビーム通過孔を有している。
【0036】第7グリッドG7は、その第6グリッドG
6との対向面に直径約5.0mmの電子ビーム通過孔を
有しているとともに、その第8グリッドG8との対向面
に直径約5.0mmの電子ビーム通過孔を有している。
【0037】第8グリッドG8は、その第7グリッドG
7との対向面に直径約5.0mmの電子ビーム通過孔を
有しているとともに、その蛍光体スクリーン側の端面に
直径約5.0mmの電子ビーム通過孔を有している。
【0038】カソードK(R、G、B)と第1グリッド
G1との間隔は、約0.1mmである。第1グリッドG
1と第2グリッドG2との間隔は、約0.2mmであ
る。第2グリッドG2と第3グリッドG3との間隔は、
約1.0mmである。
【0039】この電子銃構体107では、カソード及び
各グリッドに、以下のように電圧が印加されている。
【0040】すなわち、カソードK(R、G、B)に
は、約100乃至200Vの固定電圧が印加されてい
る。第1グリッドG1は、接地されている。第2グリッ
ドG2には、約500〜800Vの電圧が印加されてい
る。
【0041】第3グリッドG3、第5グリッドG5、及
び第7グリッドG7は、管内で電気的に接続されてい
る。これらのグリッドには、約8kVの固定電圧すなわ
ちフォーカス電圧Vfが印加されている。
【0042】第4グリッドG4には、カソード電流の高
低に応じて約0乃至2kVの直流電圧が印加される。ま
た、第6グリッドG6には、カソード電流の高低に応じ
て約0乃至2kVの直流電圧が印加される。これら、第
4グリッドG4及び第6グリッドG6に印加される電圧
は、モード切換回路120によって選択的に設定され
る。
【0043】第8グリッドG8は、約30kVの高電圧
すなわち陽極電圧Vaが印加されている。
【0044】上述したような電圧を印加することによ
り、カソードK(R、G、B)、第1グリッドG1、及
び第2グリッドG2は、3電子ビームを発生し、かつ後
述する主レンズに対する物点を形成する電子ビーム発生
部すなわち3極部を構成する。第2グリッドG2、及び
第3グリッドG3は、電子ビーム発生部から発生した3
電子ビームを予備集束するプリフォーカスレンズを構成
する。
【0045】第3グリッドG3、第4グリッドG4、及
び第5グリッドG5は、プリフォーカスレンズによって
予備集束された3電子ビームをさらに予備集束する第1
補助レンズSL1を構成する。第5グリッドG5、第6
グリッドG6、及び第7グリッドG7は、第1補助レン
ズSL1によって予備集束された3電子ビームをさらに
予備集束する第2補助レンズSL2を構成する。
【0046】第7グリッドG7、及び第8グリッドG8
は、第2補助レンズSL2によって予備集束された3電
子ビームを最終的に蛍光体スクリーン103上に集束す
る主レンズを構成する。
【0047】次に、上述した電子銃構体107における
第1補助レンズSL1及び第2補助レンズSL2のレン
ズ作用について説明する。
【0048】一般に、電子銃構体107におけるレンズ
倍率Mは、次の式で表される。
【0049】 M=(αo/αi)×(Vf/Va)1/2 …(1) ここで、αoは、物点からの電子ビーム出射角であり、
αiは、蛍光体スクリーン103への電子ビーム入射角
である。Vfは、フォーカス電圧であり、Vaは、陽極
電圧である。この式(1)から、フォーカス電圧Vfと
陽極電圧Vaとが一定であれば、レンズ倍率Mは、電子
ビームの出射角αoと入射角αiのみで決定されること
が分かる。
【0050】この発明は、上述した式(1)の中で蛍光
体スクリーンへの電子ビームの入射角αiを変更するこ
とによってレンズ倍率Mを変更可能に構成したものであ
る。
【0051】すなわち、図3の(a)乃至(c)に示す
ように、電子ビーム発生部における物点と、主レンズM
Lとの間において、物点側に第1補助レンズSL1が配
置され、主レンズML側に第2補助レンズSL2が配置
されている。ここでは、プリフォーカスレンズの作用に
ついては図示せず、物点から出射された電子ビームは、
第1補助レンズSL1、第2補助レンズSL2、及び主
レンズMLによって集束され、蛍光体スクリーン103
上に到達するものとする。
【0052】まず、図3の(a)は、第1補助レンズS
L1のみが形成され、第2補助レンズSL2が形成され
ないように構成した状態を示す。このとき、レンズ倍率
Maは、以下の式で表される。
【0053】 Ma=(αo/αia)×(Vf/Va)1/2 …(2) このとき、主レンズMLから見た仮想物点位置は、図3
の(a)におけるovの位置にある。
【0054】図3の(a)に示した状態は、相対的にレ
ンズ倍率Maが大きく、高輝度であることが要求される
主に動画を表示する場合に最適であり、高カソード電流
で駆動される場合に有効である。
【0055】続いて、図3の(b)は、図3の(a)に
示した状態と比較して、第1補助レンズSL1のレンズ
強度が弱く、第2補助レンズSL2のレンズ強度が強く
なるように構成した状態を示す。ここでは、第2補助レ
ンズSL2のレンズ強度は、第1補助レンズSL1のレ
ンズ強度が弱まった分を補い、主レンズMLから見た仮
想物点位置をovに維持するように設定されている。
【0056】これにより、像点の位置が変化しないた
め、フォーカス電圧Vfを変更する必要がなく、一定の
値に維持できる。このときのレンズ倍率Mbは、以下の
式で表される。
【0057】 Mb=(αo/αib)×(Vf/Va)1/2 …(3) ここでは、図3の(a)及び(b)に示すように、αi
bは、αiaより大きくなる。したがって、図3の
(b)に示した状態におけるレンズ倍率Mbは、図3の
(a)に示した状態におけるレンズ倍率Maと比較して
小さくなる。
【0058】続いて、図3の(c)は、第2補助レンズ
SL2のみが形成され、第1補助レンズSL1が形成さ
れないように構成した状態を示す。ここでは、第2補助
レンズSL2のレンズ強度は、主レンズMLから見た仮
想物点位置をovに維持するように設定されている。こ
のとき、レンズ倍率Mcは、以下の式で表される。
【0059】 Mc=(αo/αic)×(Vf/Va)1/2 …(4) ここでは、図3の(b)及び(c)に示すように、αi
cは、αibより大きくなる。したがって、図3の
(c)に示した状態におけるレンズ倍率Mcは、図3の
(b)に示した状態におけるレンズ倍率Mbと比較して
小さくなる。
【0060】すなわち、αia<αib<αicとなる
ことから、それぞれのレンズ倍率は、Ma>Mb>Mc
となる。このとき、主レンズMLの強度は一定であり、
フォーカス電圧Vf及び陽極電圧Vaを一定に維持する
ことが可能となる。
【0061】図3の(c)に示した状態は、相対的にレ
ンズ倍率Maが小さく、高解像度であることが要求され
る主にキャラクタを表示する場合に最適であり、低カソ
ード電流で駆動される場合に有効である。
【0062】これにより、主レンズMLの強度を変えず
に、第1補助レンズSL1及び第2補助レンズSL2そ
れぞれのレンズ強度を変更することにより、電子銃構体
107におけるレンズ倍率Mを変更することが可能とな
る。
【0063】このように、高輝度を実現するために高カ
ソード電流を得られるように構成しながら、レンズ倍率
Mを相対的に小さくするように2つの補助レンズのレン
ズ強度を組み合わせることにより、低カソード電流動作
の際の蛍光体スクリーン上におけるビームスポットを小
さくすることができる。したがって、高輝度と高解像度
とを両立することが可能となる。
【0064】このため、高輝度であることが要求される
テレビ用途など主に動画を表示する場合、及び高解像度
であることが要求されるディスプレイモニタ用途など主
にキャラクタを表示する場合、ともに、良好な画像を表
示することが可能となる。
【0065】また、フォーカス電圧を維持することがで
きるため、レンズ倍率の変更ごとにフォーカス電圧を再
調整する必要がなく、特別なフォーカス電圧供給装置を
必要としないという効果もある。
【0066】ところで、図2に示したような構成の電子
銃構体107においては、第4グリッドG4に印加され
る電圧を、モード切換回路120により第3グリッドG
3及び第5グリッドG5に印加される電圧よりも低くし
た場合、第3グリッドG3及び第5グリッドG5と、第
4グリッドG4との電位差が大きくなり、第3グリッド
G3乃至第5グリッドG5によって第1補助レンズSL
1が形成される。
【0067】一方、モード切換回路120により第6グ
リッドG6に印加される電圧を、第5グリッドG5及び
第7グリッドG7に印加される電圧と同等にした場合、
第5グリッドG5及び第7グリッドG7と、第6グリッ
ドG6との間の電位差が0であり、第5グリッドG5乃
至第7グリッドG7による第2補助レンズSL2は形成
されない。
【0068】これは、上述した図3の(a)に示す状態
と同様である。
【0069】なお、この実施の形態では、第4グリッド
G4及び第6グリッドG6には、0乃至2kVの電圧が
印加され、第3グリッドG3、第5グリッドG5、及び
第7グリッドG7には、8kVの電圧が印加されてい
る。
【0070】したがって、例えば、第4グリッドG4に
印加される電圧0kVとし、第6グリッドG6に印加さ
れる電圧を2kVとした場合、第3グリッドG3及び第
5グリッドG5と、第4グリッドG4との電位差(8k
V)が相対的に大きくなり、また、第5グリッドG5及
び第7グリッドG7と、第6グリッドG6との電位差
(6kV)が相対的に小さくなる。
【0071】したがって、第3グリッドG3乃至第5グ
リッドG5によって形成される第1補助レンズSL1の
レンズ強度が相対的に強くなり、第5グリッドG5乃至
第7グリッドG7によって形成される第2補助レンズS
L2のレンズ強度が相対的に弱くなる。これによって、
上述した図3の(a)に示す状態とほぼ同等となり、上
述した場合と同様の効果が得られる。
【0072】続いて、図2に示したような構成の電子銃
構体107において、モード切換回路120により第4
グリッドG4に印加される電圧を高くした場合、第3グ
リッドG3及び第5グリッドG5と、第4グリッドG4
との電位差が小さくなり、第3グリッドG3乃至第5グ
リッドG5によって形成される第1補助レンズSL1の
レンズ強度が相対的に弱くなる。
【0073】一方、モード切換回路120により第6グ
リッドG6に印加される電圧を低くした場合、第5グリ
ッドG5及び第7グリッドG7と、第6グリッドG6と
の間の電位差が大きくなり、第5グリッドG5乃至第7
グリッドG7によって形成される第2補助レンズSL2
のレンズ強度が相対的に強くなる。
【0074】このとき、第4グリッドG4と第6グリッ
ドG6とに印加される電圧は、フォーカス電圧を維持す
るように設定される。
【0075】これは、上述した図3の(b)に示す状態
と同様である。
【0076】なお、この実施の形態では、例えば、第4
グリッドG4に印加される電圧1kVとし、第6グリッ
ドG6に印加される電圧を1kVとした場合、第3グリ
ッドG3及び第5グリッドG5と、第4グリッドG4と
の電位差(7kV)が相対的に小さくなり、また、第5
グリッドG5及び第7グリッドG7と、第6グリッドG
6との電位差(7kV)が相対的に大きくなる。
【0077】したがって、先に説明した例と比較して、
第3グリッドG3乃至第5グリッドG5によって形成さ
れる第1補助レンズSL1のレンズ強度が相対的に弱く
なり、第5グリッドG5乃至第7グリッドG7によって
形成される第2補助レンズSL2のレンズ強度が相対的
に強くなる。これによって、上述した図3の(b)に示
す状態とほぼ同等となり、上述した場合と同様の効果が
得られる。このとき、上述したように、図3の(a)に
示した状態と比較してレンズ倍率が低下することにな
る。
【0078】続いて、図2に示したような構成の電子銃
構体107において、モード切換回路120により第4
グリッドG4に印加される電圧をさらに高くした場合、
第3グリッドG3及び第5グリッドG5と、第4グリッ
ドG4との電位差がさらに小さくなり、第3グリッドG
3乃至第5グリッドG5によって形成される第1補助レ
ンズSL1のレンズ強度が相対的にさらに弱くなる。
【0079】一方、モード切換回路120により第6グ
リッドG6に印加される電圧をさらに低くした場合、第
5グリッドG5及び第7グリッドG7と、第6グリッド
G6との間の電位差がさらに大きくなり、第5グリッド
G5乃至第7グリッドG7によって形成される第2補助
レンズSL2のレンズ強度が相対的にさらに強くなる。
【0080】このとき、第4グリッドG4と第6グリッ
ドG6とに印加される電圧は、フォーカス電圧を維持す
るように設定される。
【0081】これは、上述した図3の(c)に示す状態
と同様である。
【0082】なお、この実施の形態では、例えば、第4
グリッドG4に印加される電圧2kVとし、第6グリッ
ドG6に印加される電圧を0kVとした場合、第3グリ
ッドG3及び第5グリッドG5と、第4グリッドG4と
の電位差(6kV)が相対的に小さくなり、また、第5
グリッドG5及び第7グリッドG7と、第6グリッドG
6との電位差(8kV)が相対的に大きくなる。
【0083】したがって、先に説明した例と比較して、
第3グリッドG3乃至第5グリッドG5によって形成さ
れる第1補助レンズSL1のレンズ強度が相対的にさら
に弱くなり、第5グリッドG5乃至第7グリッドG7に
よって形成される第2補助レンズSL2のレンズ強度が
相対的にさらに強くなる。これによって、上述した図3
の(c)に示す状態とほぼ同等となり、上述した場合と
同様の効果が得られる。このとき、上述したように、図
3の(b)に示した状態と比較してレンズ倍率が低下す
ることになる。
【0084】上述したような構成により、電子ビーム発
生部と主レンズとの間に配置された第1補助レンズと第
2補助レンズとのそれぞれのレンズ強度を種々組み合わ
せることにより、主レンズMLの強度を変えずに、電子
銃構体のレンズ倍率を自由に変更することが可能とな
る。したがって、高カソード電流の場合と、低カソード
電流の場合とで、レンズ倍率をそれぞれ最適に設定する
ことにより、高輝度テレビ用画面表示と、高解像度キャ
ラクタ用画面表示とにおいて、良好な画像を表示するこ
とが可能となる。
【0085】次に、この発明の他の実施の形態について
説明する。
【0086】このカラー陰極線管装置100に適用され
る他の電子銃構体107は、図4に示すように、水平方
向Hに一列配置された3個のカソードKB、KG、KR
と、これらのカソードK(R、G、B)を個別に加熱す
る図示しない3個のヒータと、これらカソードK(R、
G、B)から蛍光体スクリーン103に向かう管軸方向
Zに所定間隔をおいて順次配置された第1グリッドG1
乃至第6グリッドG6と、を備えている。これらカソー
ドK(R、G、B)及び各グリッドは、一対の絶縁支持
体によって一体に支持されている。
【0087】また、この電子銃構体107は、表示モー
ドに応じて第4グリッドG4に印加する電圧を選択的に
切り換えるモード切換回路120を備えている。
【0088】第1グリッドG1、及び第2グリッドG2
は、板状電極によって構成され、それぞれの板面に、水
平方向Hに一列配置された3個のカソードK(R、G、
B)に対応して、直径約0.6mmの3個の略円形の電
子ビーム通過孔を有している。第1グリッドG1の板厚
は、約0.1mmであり、第2グリッドG2の板厚は、
約0.4mmである。
【0089】第3グリッドG3、第4グリッドG4、第
5グリッドG5、及び、第6グリッドG6は、筒状電極
によって構成されている。これらの各グリッドは、それ
ぞれの電極のカソードK側及び蛍光体スクリーン側の両
端面に、水平方向Hに一列配置された3個のカソードK
(R、G、B)に対応して、3個の略円形の電子ビーム
通過孔を有している。
【0090】すなわち、第3グリッドG3は、その第2
グリッドG2との対向面に直径約1.5mmの電子ビー
ム通過孔を有しているとともに、その第4グリッドG4
との対向面に直径約3.0mmの電子ビーム通過孔を有
している。第4グリッドG4は、その第3グリッドG3
との対向面に直径約3.0mmの電子ビーム通過孔を有
しているとともに、その第5グリッドG5との対向面に
直径約5.0mmの電子ビーム通過孔を有している。
【0091】第5グリッドG5は、その第4グリッドG
4との対向面に直径約5.0mmの電子ビーム通過孔を
有しているとともに、その第6グリッドG6との対向面
に直径約5.0mmの電子ビーム通過孔を有している。
第6グリッドG6は、その第5グリッドG5との対向面
に直径約5.0mmの電子ビーム通過孔を有していると
ともに、その蛍光体スクリーン側の端面に直径約5.0
mmの電子ビーム通過孔を有している。
【0092】カソードK(R、G、B)と第1グリッド
G1との間隔は、約0.1mmである。第1グリッドG
1と第2グリッドG2との間隔は、約0.2mmであ
る。第2グリッドG2と第3グリッドG3との間隔は、
約1.0mmである。
【0093】この電子銃構体107では、カソード及び
各グリッドに、以下のように電圧が印加されている。
【0094】すなわち、カソードK(R、G、B)に
は、約100乃至200Vの固定電圧が印加されてい
る。第1グリッドG1は、接地されている。第2グリッ
ドG2には、約500〜800Vの電圧が印加されてい
る。
【0095】第3グリッドG3には、約6kVの固定電
圧が印加されている。第5グリッドG5には、約8kV
の固定電圧すなわちフォーカス電圧Vfが印加されてい
る。第6グリッドG6には、約30kVの固定電圧すな
わち陽極電圧Vaが印加されている。
【0096】第4グリッドG4には、第3グリッドG3
の印加電圧以上であって、第5グリッドG5の印加電圧
以下の直流電圧がモード切換回路120の制御によりカ
ソード電流の大小に応じて選択的に印加される。
【0097】上述したような電圧を印加することによ
り、カソードK(R、G、B)、第1グリッドG1、及
び第2グリッドG2は、3電子ビームを発生し、かつ後
述する主レンズに対する物点を形成する電子ビーム発生
部すなわち3極部を構成する。第2グリッドG2、及び
第3グリッドG3は、電子ビーム発生部から発生した3
電子ビームを予備集束するプリフォーカスレンズを構成
する。
【0098】第3グリッドG3、及び、第4グリッドG
4は、プリフォーカスレンズによって予備集束された3
電子ビームをさらに予備集束する第1補助レンズSL1
を構成する。第4グリッドG4、及び第5グリッドG5
は、第1補助レンズSL1によって予備集束された3電
子ビームをさらに予備集束する第2補助レンズSL2を
構成する。
【0099】第5グリッドG5、及び第6グリッドG6
は、第2補助レンズSL2によって予備集束された3電
子ビームを最終的に蛍光体スクリーン103上に集束す
る主レンズを構成する。
【0100】ところで、図4に示したような構成の電子
銃構体107においては、第4グリッドG4に印加され
る電圧を、第5グリッドG5に印加される電圧と等しく
した場合、第3グリッドG3と第4グリッドG4との電
位差が大きくなり、第3グリッドG3及び第4グリッド
G4によって第1補助レンズSL1が形成される。同時
に、第4グリッドG4と第5グリッドG5との間の電位
差は0であるため、第4グリッドG4及び第5グリッド
G5による第2補助レンズSL2は形成されない。
【0101】これは、上述した図3の(a)に示す状態
と同様である。これにより、上述した場合と同様の効果
が得られる。
【0102】続いて、図4に示したような構成の電子銃
構体107において、第4グリッドG4に印加される電
圧を、第3グリッドG3に印加される電圧より高く且つ
第5グリッドG5に印加される電圧より低くした場合、
第3グリッドG3と第4グリッドG4との電位差が相対
的に小さくなり、第3グリッドG3及び第4グリッドG
4によって形成される第1補助レンズSL1のレンズ強
度が相対的に弱くなる。同時に、第4グリッドG4と第
5グリッドG5との間の電位差が生じるため、第4グリ
ッドG4及び第5グリッドG5によって形成される第2
補助レンズSL2のレンズ強度が相対的に強くなる。
【0103】これは、上述した図3の(b)に示す状態
と同様である。これにより、上述した場合と同様の効果
が得られる。
【0104】続いて、図4に示したような構成の電子銃
構体107において、第4グリッドG4に印加される電
圧を、第3グリッドG3に印加される電圧と等しくした
場合、第3グリッドG3と第4グリッドG4との間の電
位差が0であるため、第3グリッドG3及び第4グリッ
ドG4による第1補助レンズSL1は、形成されない。
同時に、第4グリッドG4と第5グリッドG5との間の
電位差が大きくなり、第4グリッドG4及び第5グリッ
ドG5によって形成される第2補助レンズSL2のレン
ズ強度が相対的にさらに強くなる。
【0105】これは、上述した図3の(c)に示す状態
と同様である。これにより、上述した場合と同様の効果
が得られる。
【0106】上述したような構成により、電子ビーム発
生部と主レンズとの間に配置された第1補助レンズと第
2補助レンズとのそれぞれのレンズ強度を種々組み合わ
せることにより、主レンズMLの強度を変えずに、電子
銃構体のレンズ倍率を自由に変更することが可能とな
る。したがって、高カソード電流の場合と、低カソード
電流の場合とで、レンズ倍率をそれぞれ最適に設定する
ことにより、高輝度テレビ用画面表示と、高解像度キャ
ラクタ用画面表示とにおいて、良好な画像を表示するこ
とが可能となる。
【0107】なお、上述した実施の形態では、電子ビー
ム発生部と主レンズとの間に、2個の補助レンズを配置
した場合について説明したが、この発明は、これらの例
に限定されるものではなく、3個以上の補助レンズを配
置しても良い。この場合、複数の補助レンズのうちの少
なくとも1個のレンズ強度の変化が、他の補助レンズの
レンズ強度の変化と互いに逆になるように構成すること
により、上述した実施の形態と同様の効果を得ることが
できる。
【0108】上述したように、この発明の陰極線管装置
によれば、電子ビーム発生部と主レンズとの間に少なく
とも2個の補助レンズを配置し、これら補助レンズのレ
ンズ強度を変更可能に構成し、さらに、1つの補助レン
ズにおけるレンズ強度の変化を、他の補助レンズにおけ
るレンズ強度の変化と互いに逆となるように構成してい
る。
【0109】これら補助レンズを構成する少なくとも1
個の電極に、カソードに供給されるカソード電流の増減
に応じて変化する電圧を印加することにより、補助レン
ズは、そのレンズ強度がカソードに供給されるカソード
電流の増減に応じて変化するように構成されている。
【0110】このとき、補助レンズを構成する少なくと
も1個の電極に印加されるフォーカス電圧は、補助レン
ズにおけるレンズ強度の変化に同期して変化させる必要
がなく、常に一定電圧を維持できる。
【0111】第1の表示モード、すなわち高輝度の画像
を表示する場合には、複数の補助レンズのうち、電子ビ
ーム発生部側に位置する第1補助レンズのレンズ強度
は、主レンズ側に位置する第2補助レンズのレンズ強度
より相対的に強くなるように構成される。また、第2表
示モード、すなわち高解像度の画像を表示する場合に
は、第1補助レンズのレンズ強度は、第2補助レンズの
レンズ強度より相対的に弱くなるように構成される。
【0112】このように、高輝度を実現するために高カ
ソード電流を得られるように構成しながら、レンズ倍率
Mを相対的に小さくするように2つの補助レンズのレン
ズ強度を組み合わせることにより、低カソード電流動作
の際の蛍光体スクリーン上におけるビームスポットを小
さくすることができる。したがって、高輝度と高解像度
とを両立することが可能となる。
【0113】このため、高輝度であることが要求される
テレビ用途など主に動画を表示する場合、及び高解像度
であることが要求されるディスプレイモニタ用途など主
にキャラクタを表示する場合、ともに、良好な画像を表
示することが可能となる。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、電子銃構体のレンズ倍率を変更可能とし、しかも高
輝度を要求される表示モードと高解像度を要求される表
示モードとにおいて良好な画像を表示することが可能な
陰極線管装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の一実施の形態にかかる陰極
線管装置の構成を概略的に示す水平断面図である。
【図2】図2は、図1に示した陰極線管装置に適用され
るインライン型電子銃構体の構成を概略的に示す水平断
面図である。
【図3】図3の(a)は、主レンズ倍率が相対的に高く
なるように組み合わせた第1補助レンズ及び第2補助レ
ンズのレンズ作用を説明するための図であり、図3の
(b)は、主レンズ倍率が相対的に低くなるように組み
合わせた第1補助レンズ及び第2補助レンズのレンズ作
用を説明するための図であり、図3の(c)は、主レン
ズ倍率が相対的にさらに低くなるように組み合わせた第
1補助レンズ及び第2補助レンズのレンズ作用を説明す
るための図である。
【図4】図4は、図1に示した陰極線管装置に適用され
るインライン型電子銃構体の他の構成を概略的に示す水
平断面図である。
【図5】図5は、従来の陰極線管装置に適用される電子
銃構体の構成を概略的に示す水平断面図である。
【符号の説明】
K(R、G、B)…カソード G1…第1グリッド G2…第2グリッド G3…第3グリッド G4…第4グリッド G5…第5グリッド G6…第6グリッド G7…第7グリッド G8…第8グリッド 101…パネル 102…ファンネル 103…蛍光体スクリーン 104…シャドウマスク 105…ネック 106(R、G、B)…電子ビーム 107…電子銃構体 108…偏向ヨーク 120…モード切換回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 博文 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 東 芝電子エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 5C041 AA03 AA12 AA14 AB07 AC34 AD02 AE01 5C058 AA01 BA05 BA25 BB25 CA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子ビームを発生する電子ビーム発生部
    と、 前記電子ビーム発生部から発生された電子ビームを予備
    集束する補助レンズと、 前記補助レンズによって予備集束された電子ビームを最
    終的に蛍光体スクリーン上に集束する主レンズと、 を含む電子銃構体を備えた陰極線管装置において、 前記電子銃構体は、前記電子ビーム発生部と前記主レン
    ズとの間に配置された少なくとも2個の前記補助レンズ
    を有し、 前記補助レンズは、それぞれのレンズ強度が変更可能に
    構成され、 且つ、1つの前記補助レンズにおけるレンズ強度の変化
    は、他の補助レンズにおけるレンズ強度の変化と互いに
    逆となることを特徴とする陰極線管装置。
  2. 【請求項2】前記補助レンズは、そのレンズ強度が前記
    電子ビーム発生部を構成するカソードに供給されるカソ
    ード電流の増減に応じて変化することを特徴とする請求
    項1に記載の陰極線管装置。
  3. 【請求項3】前記補助レンズを構成する少なくとも1個
    の電極に、前記カソード電流の増減に応じて変化する電
    圧を印加する電圧印加手段を備えたことを特徴とする請
    求項2に記載の陰極線管装置。
  4. 【請求項4】前記補助レンズを構成する少なくとも1個
    の電極に印加されるフォーカス電圧は、常に一定である
    ことを特徴とする請求項1に記載の陰極線管装置。
  5. 【請求項5】前記補助レンズのレンズ強度は、前記フォ
    ーカス電圧が変化しないように変化することを特徴とす
    る請求項4に記載の陰極線管装置。
  6. 【請求項6】第1表示モードでは、前記電子ビーム発生
    部側に位置する第1補助レンズのレンズ強度を、前記主
    レンズ側に位置する第2補助レンズのレンズ強度より相
    対的に強くして、複数の前記補助レンズ及び前記主レン
    ズを含めたレンズ系全体のレンズ倍率を相対的に大きく
    し、 第2表示モードでは、前記第1補助レンズのレンズ強度
    を、前記第2補助レンズのレンズ強度より相対的に弱く
    して、前記レンズ倍率を相対的に小さくしたことを特徴
    とする請求項2に記載の陰極線管装置。
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